JP2002165641A - 歯ブラシ - Google Patents

歯ブラシ

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JP2002165641A
JP2002165641A JP2000368809A JP2000368809A JP2002165641A JP 2002165641 A JP2002165641 A JP 2002165641A JP 2000368809 A JP2000368809 A JP 2000368809A JP 2000368809 A JP2000368809 A JP 2000368809A JP 2002165641 A JP2002165641 A JP 2002165641A
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JP
Japan
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toothbrush
unit
receiving plate
hole
brush unit
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Application number
JP2000368809A
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English (en)
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Toao Nakayama
東亜雄 中山
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TEMUKO KK
Original Assignee
TEMUKO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 替えブラシユニットをヘッド部に取り付けた
まま両者間の隙間を洗浄できる歯ブラシの提供。 【解決手段】 歯ブラシ10は、歯ブラシ本体20の柄
部21から一体的に連続したヘッド部22に替えブラシ
ユニット30を着脱可能であって、ヘッド部22は、長
手方向に亘って幅狭状平坦面23aの稜線を持ち傾斜面
23b,23cとから成る断面山形状に形成されたユニ
ット受け板部23と、幅狭平坦面23a上で間隔をあけ
て設けた2箇所の挿し込み貫通孔23d,23eとを有
し、替えブラシユニット30は、植毛台31に植毛した
ブラシ毛32と、植毛台の裏面から下方に突出して挿し
込み貫通孔23d,23eに軽圧入可能な挿し込み突起
部31a,31bとを有しており、取り付け状態におい
ては、ユニット受け板部23が断面山形状に形成さてい
るので、ユニット受け板部23の傾斜面23b,23c
と植毛台31の裏面との間に口広状の隙間Gが形成され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブラシ毛を適宜取
り替え可能な歯ブラシに関し、特に、替えブラシユニッ
トの取付け構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、特開平10−99133号に
は、ブラシ毛を取り替え可能な歯ブラシ(電子ブラシ)
が開示されている。この歯ブラシは、替えブラシユニッ
トの植毛台を歯ブラシ本体のヘッド部に対し着脱可能に
構成したものであり、ヘッド部には植毛台を係止可能な
凹部が形成されていると共に、その凹部の底面には植毛
台の突起を嵌め込むための貫通孔が形成されている。こ
のため、植毛台をヘッド部の凹部に嵌め込んで突起を貫
通孔に嵌入させることにより、替えブラシユニットをヘ
ッド部に取付けることができ、また磨り減ったブラシ毛
を新たなブラシ毛に取り替えることができるので、ブラ
シ本体の取り替えを行わずに、替えブラシユニットのみ
の取り替えだけで済み、低コスト化及び省資源化を図る
ことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
歯ブラシにあっては、次のような問題点があった。
【0004】 ヘッド部の凹部及び貫通孔は植毛台の
倒れを規制するため、替えブラシユニットのガタ付きを
防止することができるものの、歯磨き最中などのヘッド
部の撓みや弾性変形によって、替えブラシユニットのヘ
ッド部からの浮きや緩みが生じ易く、ガタ付きが伴ない
定着信頼性に乏しいものであった。
【0005】 ヘッド部の凹部には植毛台が嵌合して
いるため、装着時での密着性は良好であるものの、反
面、植毛台と凹部内側面との隙間に徐々に汚水が残留し
て異物が詰まってしまうので、雑菌の温床となり易い。
替えブラシユニットを取り付けたままヘッド部を洗浄し
ようとしても、隙間部分へは洗浄液が急速浸透し難いた
め、洗浄に不向きであって不衛生である。替えブラシユ
ニットを取り外した状態で洗浄することは可能である
が、歯磨き後に替えブラシユニットを脱着する操作を使
用者に強いるものであることから、使い勝手の良い実用
的な替えブラシ毛式歯ブラシを提供できない。
【0006】そこで、上記問題点に鑑み、本発明の第1
の課題は、替えブラシユニットの抜け防止構造を採用す
ることにより、替えブラシユニットの定着信頼性を高め
た歯ブラシを提供することにある。本発明の第2の課題
は、替えブラシユニットをヘッド部に取り付けたままで
洗浄等による衛生管理が容易な歯ブラシを提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の第1の手段は、歯ブラシ本体の柄部から一
体的に連続したヘッド部に替えブラシユニットを着脱可
能の歯ブラシにおいて、上記ヘッド部は、長手方向に亘
って平坦な稜線を持つ断面山形状に形成されたユニット
受け板部と、上記稜線上で間隔をあけて少なくとも2箇
所に設けた挿し込み貫通孔と、上記ユニット受け板部の
上記稜線の両端から一体的に起立し、鉤部同士が相対向
した一対の弾力性掛止片とを有し、上記替えブラシユニ
ットは、植毛台に植毛したブラシ毛と、前記植毛台の裏
面から下方に突出して上記挿し込み貫通孔に軽圧入可能
な挿し込み突起部と、上記植毛台の長手方向の両端に上
記弾力性掛止片と相係合するべき一対の被掛止部とを有
していることを特徴とする。
【0008】替えブラシユニットの複数の挿し込み突起
部をユニット受け板部の複数の挿し込み貫通孔に挿し込
むことにより、替えブラシユニットの一対の被掛止部と
ユニット受け板部の一対の弾力性掛止片とが相係合して
替えブラシユニットが抜け止めされると共に、ユニット
受け板部の稜線で替えブラシユニットの植毛台の裏面が
当接するものであるから、替えブラシユニットをガタ付
きなくヘッド部に取付けることができる。この取り付け
状態においては、ユニット受け板部が断面山形状に形成
さているため、ユニット受け板部の山形斜面と植毛台の
裏面との間に口広状の隙間が形成されているので、替え
ブラシユニットをヘッド部に取り付けたままで洗浄する
場合にも、洗浄水が口広状の隙間の中に入り込むので、
隙間内を洗浄できるので、衛生管理が可能となる。ま
た、断面山形状であるため、曲げ剛性が高く、ユニット
受け板部の薄型化に寄与する。更に、替えブラシユニッ
トの一対の被掛止部とユニット受け板部の一対の弾力性
掛止片とが相係合して替えブラシユニットが抜け止めさ
れているため、歯磨き時などにおいてユニット受け板部
が撓む際の替えブラシユニットの緩みを防止できる。
【0009】柄部が当該柄部側の弾力性掛止片の傍らに
上下に貫通する肉抜き孔を備えている場合には、当該柄
部側の弾力性掛止片の背面が柄部に固着しているのでは
なく、肉抜き孔により佇立した姿勢となっている。この
ため、弾力性掛止片に適度な傾動可能な可撓性を付与す
ることができ、替えブラシユニットの挿し込み時に外側
に僅少退避し、挿し込み操作を円滑化できる。また、こ
の肉抜き孔は柄部を上下に貫通しているため、水溜りを
招かずに済み、衛生管理が可能となる。
【0010】ユニット受け板部の稜線の両端に一対の弾
力性掛止片を一体成形する場合には、その鉤部の顎を成
形するために、スライド金型を通常必要とし、初期投資
の増大を招く。斯かる点を解消するためには、一対の弾
力性掛止片の傍らであって鉤部側には当該鉤部の顎位置
に下から当たる成形突起の貫通可能な成形用貫通孔をユ
ニット受け板部に形成する。この成形用貫通孔を例えば
下金型と一体に形成することにより、上金型との型合わ
せ状態では、成形突起の上部が当該鉤部の顎位置を象る
ことができるため、スライド金型を使用しなくても済
む。また、成形後には成形用貫通孔がユニット受け板部
に残るものの、弾力性掛止片に適度な傾動可能な可撓性
を付与することができ、更に水溜りを招かずに済み、衛
生管理が可能となる。
【0011】ユニット受け部と柄部との間には植毛台の
一端部側湾曲縁に係合する湾曲状案内壁部を一体的に有
していることが望ましい。替えブラシユニットの複数の
挿し込み突起部をユニット受け板部の複数の挿し込み孔
に嵌め合わせる際、替えブラシユニットの一端部側の湾
曲縁が湾曲状案内壁部に係合しながら案内されるため、
取り付け操作性を高めることができる。また、湾曲状案
内壁部の一体的形成により、曲げ剛性が高まるため、ユ
ニット受け板部の薄型化においても充分な強度を得るこ
とができる。
【0012】挿し込み突起部は挿し込み貫通孔を貫通し
てユニット受け板部の裏面に突出する丸形先端部を有す
ることが望ましい。丸形先端部があると、挿し込み突起
部を挿し込み貫通孔に嵌め込む際の嵌め合わせが楽であ
り、また、挿し込み突起部を挿し込み貫通孔から抜き出
す際は突出した丸形先端部を机上等に押し当てるだけ
で、替えブラシユニットの裏面とユニット受け板部の稜
線とを離間させることができ、取り外し操作性を高める
ことができる。
【0013】歯ブラシ本体を樹脂成形する場合、稜線部
分はいずれかの傾斜面の引けにより中立線になり難く、
平坦性を確保しに難いが、予め、幅狭状平坦面としてお
くことにより、平坦性を確保でき、替えブラシユニット
のガタ付きを防止できる。
【0014】上記課題を解決するため、本発明の第2の
手段は、歯ブラシ本体の柄部から一体的に連続したヘッ
ド部に替えブラシユニットを着脱可能の歯ブラシにおい
て、ヘッド部は、ユニット受け板部に間隔をあけて少な
くとも2箇所に設けた挿し込み貫通孔と、そのうち少な
くとも1つの挿し込み貫通孔近傍で先端部が孔壁から孔
内に出没可能な遊動子とを有し、替えブラシユニット
は、植毛台に植毛したブラシ毛と、植毛台の裏面から下
方に突出して挿し込み貫通孔に挿入可能な挿し込み突起
部とを有し、突起部のうち遊動子を備える挿し込み貫通
孔に挿入する突起部の周面には遊動子の先端部が嵌る係
合溝を備えて成ることを特徴とする。
【0015】遊動子の先端部を挿し込み貫通孔から退避
させた状態で替えブラシユニットの挿し込み突起部をユ
ニット受け板部の複数の挿し込み貫通孔に挿し込み、遊
動子の先端部を挿し込み貫通孔側に押し込むと、その先
端部が突起部の係合溝に嵌るため、替えブラシユニット
が抜け止めされると共に、ユニット受け板部の稜線で替
えブラシユニットの植毛台の裏面が当接するものである
から、替えブラシユニットをガタ付きなくヘッド部に取
付けることができる。替えブラシユニットを外す場合は
遊動子の先端部が突起部の係合溝から離脱するように退
避させて替えブラシユニットを引き抜く。
【0016】この遊動子の先端部は所謂Eリング状の弾
力性止め環とし、係合溝は周溝とすることができる。引
き抜き耐力の増強を図ることができる。
【0017】遊動子はプラスチックでも構わないが、歯
ブラシ本体は永年使用に供する耐久品とする必要がある
ため、先端部の摩滅等を防止する目的では、遊動子とし
ては、ユニット受け板部に埋設した案内金具内を摺動可
能なスライド金具であることが望ましい。なお、ユニッ
ト受け板部前記ヘッド部はその長手方向に亘って平坦な
稜線を持つ断面山形状に形成されていることが望まし
い。上述に様に、衛生管理に役立つからである。
【0018】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施形態を添付図面
に基づいて説明する。
【0019】[実施形態1] 図1(a)は本発明の実
施形態1に係る歯ブラシを示す平面図、図1(b)はそ
の正面図、図1(c)はその左側面図、図2(a)は同
歯ブラシの歯ブラシ本体を示す平面図、図2(b)はそ
の正面図、図2(c)はその底面図、図2(d)はその
左側面図、図3(a)は替えブラシユニットを示す平面
図、図3(b)はその正面図、図3(c)はその左側面
図、図4(a)は図2(a)中のA−A線に沿って切断
して見た切断矢視図、図4(b)は成形時の型合わせ状
態を示す断面図である。
【0020】本例の歯ブラシ10は、樹脂製の歯ブラシ
本体20の柄部21から一体的に連続したヘッド部22
に替えブラシユニット30を着脱可能な替えブラシ毛式
歯ブラシである。
【0021】ヘッド部22は、図2に示す如く、長手方
向に亘って幅狭状平坦面23aの稜線を持ち傾斜面23
b,23cとから成る断面山形状に形成されたユニット
受け板部23と、幅狭状平坦面23a上で間隔をあけて
2箇所に設けた挿し込み貫通孔23d,23eと、替え
ブラシユニット30の植毛台31の一端部側湾曲縁31
aに係合する湾曲状案内壁部23fと、ユニット受け板
部23の稜線の両端から一体的に起立し、鉤部f1,f
2同士が相対向した一対の弾力性掛止片F1,F2とを
有している。鉤部f1,f2の上面内側は丸み取りされ
ている。柄部21は当該柄部側の弾力性掛止片F2の傍
らに上下に貫通す断面三日月状の肉抜き孔hを備えてい
る。また、ユニット受け板部23は一対の弾力性掛止片
F1,F2の傍らであって鉤部f1,f2側には当該鉤
部の顎位置Jに下から当たる成形突起の貫通可能な成形
用貫通孔H1,H2を備えている。
【0022】他方、替えブラシユニット30は、図3に
示す如く、植毛台31に植毛したブラシ毛32と、植毛
台の裏面から下方に突出して挿し込み貫通孔23d,2
3eに軽圧入可能な挿し込み突起部31a,31bと、
植毛台31の長手方向の両端に弾力性掛止片F1,F2
と相係合するべき一対の被掛止段付き溝M1,M2を有
している。挿し込み突起部23d,23eは挿し込み孔
23d,23eを貫通してユニット受け板部23の裏面
に突出する丸形先端部Rを有する。
【0023】替えブラシユニット30の挿し込み突起部
23d,23eをユニット受け板部23の挿し込み貫通
孔23d,23eに挿し込むことにより、替えブラシユ
ニット30の一対の被掛止段付き溝M1,M2とユニッ
ト受け板部23の一対の弾力性掛止片F1,F2とが相
係合して替えブラシユニット30が抜け止めされると共
に、ユニット受け板部23の幅狭状平坦面23aで植毛
台31の裏面が当接するものであるから、替えブラシユ
ニット30をガタ付きなくヘッド部22に取付けること
ができる。なお、歯ブラシ使用中では、突起部23d,
23eを挿し込み貫通孔23d,23eに押し込む方向
に押圧されているので、替えブラシユニット30が抜け
落ちることはない。また、替えブラシユニット30の一
対の被掛止段付き溝M1,M2とユニット受け板部23
の一対の弾力性掛止片F1,F2とが相係合して替えブ
ラシユニット30が抜け止めされているため、歯磨き時
などにおいてユニット受け板部23が撓む際の替えブラ
シユニット30の緩みを防止できる。この取り付け状態
においては、ユニット受け板部23が断面山形状に形成
さているので、ユニット受け板部23の傾斜面23b,
23cと植毛台31の裏面との間に口広状の隙間Gが形
成されているため、替えブラシユニット30をヘッド部
22に取り付けたままで洗浄する場合にも、洗浄水が口
広状の隙間Gの中に入り込むので、隙間内を隈なく洗浄
できる。
【0024】本例では、ユニット受け部23と柄部21
との間には植毛台31の一端部側湾曲縁31aに係合す
る湾曲状案内壁部23fが一体的に形成されているた
め、替えブラシユニット30の挿し込み突起部23d,
23eを挿し込み孔23d,23eに嵌め合わせる際、
植毛台31の一端部側湾曲縁31aが湾曲状案内壁部2
3fに係合しながら案内されるため、取り付け操作性を
高めることができる。また、湾曲状案内壁部23fの一
体的形成により、曲げ剛性が高まるため、ユニット受け
板部23の薄型化においても充分な強度を得ることがで
きる。換言すれば、ユニット受け板部23の薄型化を図
ることができる。
【0025】挿し込み突起部23d、23eは挿し込み
貫通孔23d,23eを貫通する丸形先端部Rを有して
いるため、挿し込み突起部23d,23eを挿し込み孔
23d,23eに嵌め込む際の嵌め合わせが楽であり、
また、挿し込み突起部23d,23eを挿し込み孔23
d,23eから抜き出す際は突出した丸形先端部Rを机
上等に押し当てるだけで、替えブラシユニット30の裏
面とユニット受け板部23とを離間させることができ、
取り外し操作性を高めることができる。
【0026】また、ユニット受け板部23には幅狭状平
坦面23aが形成されているので、平坦性を確保でき、
替えブラシユニット30のガタ付きを防止できる。
【0027】また、本例では柄部21側の弾力性掛止片
F2の傍らに上下に貫通する肉抜き孔hを備えているの
で、弾力性掛止片F2の背面が柄部21に固着している
のではなく、肉抜き孔hにより佇立した姿勢となってい
る。このため、弾力性掛止片F2に適度な傾動可能な可
撓性を付与することができ、替えブラシユニット30の
挿し込み時に外側に僅少退避し、挿し込み操作を円滑化
できる。また、この肉抜き孔hは柄部23を上下に貫通
しているため、水溜りを招かずに済み、衛生管理が可能
となる。
【0028】本例の歯ブラシの樹脂成形には図4(b)
に示す下金型50と上金型60を用いる。下金型50に
は、鉤部f1,f2の顎位置J,Jを象るための成形突
起S1,S2が設けられている。また、下金型50には
肉抜き孔hを象るために成形突起sが設けられている。
他方、上金型60には、挿し込み孔23d,23eを象
るために成形突起T1,T2が設けられている。この上
金型との型合わせ状態では、成形突起の上部S1,S2
がf1,f2の顎位置J,Jを象ることができるため、
スライド金型を使用しなくても済み、初期投資の負担を
軽減できる。また、成形後には成形用貫通孔H1,H2
がユニット受け板部23に残るものの、弾力性掛止片F
1,F2に適度な傾動可能な可撓性を付与することがで
き、しかも水溜りを招かずに済み、衛生管理が可能とな
る。
【0029】[実施形態2] 図5(a)は本発明の実
施形態2に係る歯ブラシを示す平面図、図5(b)はそ
の正面図、図5(c)はその左側面図、図6はその底面
図、図7は図5(a)中のA−A線に沿って切断した状
態を示す切断矢視図であって、図7(a)はスライド金
具が突起部から退避した状態を示し、図7(b)はスラ
イド金具が突起部に嵌合した状態を示す。図8(a)は
同歯ブラシの歯ブラシ本体を示す平面図、図8(b)は
その正面図、図8(c)はその底面図、図8(d)はそ
の左側面図、図9(a)は替えブラシユニットを示す平
面図、図9(b)はその正面図、図9(c)はその左側
面図である。なお、実施形態2に係る図5〜図12にお
いて、実施形態1に係る歯ブラシと同一部分には同一参
照符号を付し、その説明は省略する。
【0030】本例のヘッド部22は、2箇所に設けた挿
し込み貫通孔23d,23eの中間位置にもう一つの挿
し込み貫通孔23gを有しており、挿し込み貫通孔23
gの近傍で先端部が孔壁から孔内に出没可能なスライド
金具70を備えている。このスライド金具70はステン
レス製の板片であって、図11に示す如く、先端部が開
ループ状の弾力性止め環70aとなっており、ユニット
受け板部23の底面にインサート成形等により埋め込ん
で固着した図10に示す案内金具80内に遊動可能に収
められている。
【0031】一方、替えブラシユニット30は、2箇所
に設けた挿し込み突起部31a,31bとの中間位置に
もう一つの挿し込み突起部31cを有している。この挿
し込み突起部31cは挿し込み貫通孔23gに挿入する
ものであって、その周面にはスライド金具70の弾力性
止め環70aが係合するべき周溝Gが形成されている。
【0032】スライド金具70の弾力性止め環70aを
挿し込み貫通孔23gから退避させた状態で替えブラシ
ユニット30の挿し込み突起部31cをユニット受け板
部23の挿し込み貫通孔23d〜23eに挿し込み、ス
ライド金具70の弾力性止め環70aを挿し込み貫通孔
23g側に繰り出すと、その弾力性止め環70aが突起
部31cの周溝Gに嵌るため、替えブラシユニット30
が抜け止めされると共に、ユニット受け板部23の稜線
で替えブラシユニット30の植毛台31の裏面が当接す
るものであるから、替えブラシユニット30をガタ付き
なくヘッド部に取付けることができる。替えブラシユニ
ット30を外す場合は、スライド金具70の弾力性止め
環70aが周溝Gから離脱するように退避させて替えブ
ラシユニット30を引き抜く。
【0033】このよう突起部31cの周溝Gとスライド
金具70の弾力性止め環70aとによる係り止めによっ
て、替えブラシユニット30の抜けが緩みを確実に阻止
することができる。
【0034】なお、遊動掛止手段としてのスライド金具
70の代わりに、揺動式の掛け金を用いても良く、また
掛け止め方向に付勢する発條等の弾力手段を設けても良
い。更に、本例の歯ブラシは電動歯ブラシにも適用でき
ることは云うまでもない。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る歯ブ
ラシは、第1に、替えブラシユニットの抜け防止構造を
採用した点と、第2に、ヘッド部のユニット受け板部を
長手方向に亘って平坦な稜線を持つ断面山形状に形成し
た点とを特徴とするものであるから、次のような効果を
奏する。
【0036】 取り付け状態においては、ユニット受
け板部の山形斜面と植毛台の裏面との間に口広状の隙間
が形成されているため、替えブラシユニットをヘッド部
に取り付けたままで洗浄する場合にも、洗浄水が口広状
の隙間の中に入り込むので、隙間内を洗浄でき、衛生管
理が可能となる。また、断面山形状であるため、曲げ剛
性が高く、ユニット受け板部の薄型化に寄与する。更
に、替えブラシユニットの一対の被掛止部とユニット受
け板部の一対の弾力性掛止片とが相係合して替えブラシ
ユニットが抜け止めされているため、歯磨き時などにお
いてユニット受け板部が撓む際の替えブラシユニットの
緩みを防止できる。
【0037】 柄部が当該柄部側の弾力性掛止片の傍
らに上下に貫通する肉抜き孔を備えている場合には、当
該柄部側の弾力性掛止片の背面が柄部に固着しているの
ではなく、肉抜き孔により佇立した姿勢とできるため、
弾力性掛止片に適度な傾動可能な可撓性を付与すること
ができ、替えブラシユニットの挿し込み時に外側に僅少
退避し、挿し込み操作を円滑化できる。また、この肉抜
き孔は柄部を上下に貫通しているため、水溜りを招かず
に済み、衛生管理が可能となる。
【0038】 ユニット受け板部の稜線の両端に一対
の弾力性掛止片を一体成形する場合には、その鉤部の顎
を成形するために、スライド金型を通常必要とし、初期
投資の増大を招く。斯かる点を解消するためには、一対
の弾力性掛止片の傍らであって鉤部側には当該鉤部の顎
位置に下から当たる成形突起の貫通可能な成形用貫通孔
をユニット受け板部に形成する。この成形用貫通孔を例
えば下金型と一体に形成することにより、上金型との型
合わせ状態では、成形突起の上部が当該鉤部の顎位置を
象ることができるため、スライド金型を使用しなくても
済む。また、成形後には成形用貫通孔がユニット受け板
部に残るものの、弾力性掛止片に適度な傾動可能な可撓
性を付与することができ、更に水溜りを招かずに済み、
衛生管理が可能となる。
【0039】 ユニット受け部と柄部との間には植毛
台の一端部側湾曲縁に係合する湾曲状案内壁部を一体的
に有している場合、植毛台の複数の挿し込み突起部をユ
ニット受け板部の複数の挿し込み孔に嵌め合わせる際、
植毛台の一端部側湾曲縁が湾曲状案内壁部に係合しなが
ら案内されるため、取り付け操作性を高めることができ
る。また、湾曲状案内壁部の一体的形成により、曲げ剛
性が高まるため、ユニット受け板部の薄型化においても
充分な強度を得ることができる。
【0040】 挿し込み突起部は挿し込み孔を貫通し
てユニット受け板部の裏面に突出する丸形先端部を有す
る場合、挿し込み突起部を挿し込み孔に嵌め込む際の嵌
め合わせが楽であり、また、挿し込み突起部を挿し込み
孔から抜き出す際は突出した丸形先端部を机上等に押し
当てるだけで、替えブラシユニットの裏面とユニット受
け板部の稜線とを離間させることはでき、取り外し操作
性を高めることができる。
【0041】 歯ブラシ本体を樹脂成形する場合、稜
線部分はいずれかの傾斜面の引けにより中立線になり難
く、平坦性を確保しに難いが、予め、幅狭状平坦面とし
ておくことにより、平坦性を確保でき、替えブラシユニ
ットのガタ付きを防止できる。
【0042】 また本発明では、ヘッド部は、ユニッ
ト受け板部に間隔をあけて少なくとも2箇所に設けた挿
し込み貫通孔と、そのうち少なくとも1つの挿し込み貫
通孔近傍で先端部が孔壁から孔内に出没可能な遊動子と
を有し、替えブラシユニットは、突起部のうち遊動子を
備える挿し込み貫通孔に挿入する突起部の周面には遊動
子の先端部が嵌る係合溝を備えていることを特徴として
いるため、遊動子の先端部を挿し込み貫通孔から退避さ
せた状態で替えブラシユニットの挿し込み突起部をユニ
ット受け板部の複数の挿し込み貫通孔に挿し込み、遊動
子の先端部を挿し込み孔側に押し込むと、その先端部が
突起部の係合溝に嵌るため、替えブラシユニットの抜け
止めを達成できる。
【0043】 遊動子としては、ユニット受け板部に
埋設した案内金具内を摺動可能なスライド金具である場
合には、先端部の摩滅等を防止でき、ブラシ本体の耐久
性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の実施形態に係る歯ブラシを示
す平面図、(b)はその正面図、(c)はその左側面図
である。
【図2】(a)は同歯ブラシの歯ブラシ本体を示す平面
図、(b)はその正面図、(c)はその底面図、(d)
はその左側面図である。
【図3】(a)は同歯ブラシの替えブラシユニットを示
す平面図、(b)はその正面図、(c)はその左側面図
である。
【図4】(a)は図2(a)中のA−A線に沿って切断
して見た切断矢視図、(b)は成形時の型合わせ状態を
示す断面図である。
【図5】(a)は本発明の実施形態2に係る歯ブラシを
示す平面図、(b)はその正面図、(c)はその左側面
図である。
【図6】同歯ブラシを示す底面図である。
【図7】図5(a)中のA−A線に沿って切断した状態
を示す切断矢視図であって、(a)はスライド金具が突
起部から退避した状態を示し、(b)はスライド金具が
突起部に嵌合した状態を示す。
【図8】(a)は同歯ブラシの歯ブラシ本体を示す平面
図、(b)はその正面図、(c)はその底面図、(d)
はその左側面図である。
【図9】(a)は同歯ブラシの替えブラシユニットを示
す平面図、(b)はその正面図、(c)はその左側面図
である。
【図10】(a)同歯ブラシ本体に固定する案内金具を
示す正面図、(b)はその左側面図である。
【図11】同案内金型内に収めるスライド金具を示す正
面図である。
【図12】図8(a)中のA−A線に沿って切断した状
態を示す切断矢視図であって、(a)はスライド金具が
挿し込み貫通孔から退避した状態を示し、(b)はスラ
イド金具が挿し込み貫通孔に繰り出した状態を示す。
【符号の説明】
10…歯ブラシ 20…歯ブラシ本体 21…柄部 22…ヘッド部 23…ユニット受け板部 23a…幅狭状平坦面 23b,23c…傾斜面 23d,23e,23g…挿し込み貫通孔 23f…湾曲状案内壁部 30…替えブラシユニット 31…植毛台 31a…一端部側湾曲縁 31a,31b,31c…挿し込み突起部 32…ブラシ毛 50…下金型 60…上金型 70…スライド金具 70a…弾力性止め環 80…案内金具 R…丸形先端部 G…口広状の隙間 F1,F2…弾力性掛止片 f1,f2…鉤部 J…顎位置 H1,H2…成形用貫通孔 h…肉抜き孔 M1,M2…被掛止段付き溝 S1,S2,s,T1,T2…成形突起 G…周溝

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 歯ブラシ本体の柄部から一体的に連続し
    たヘッド部に替えブラシユニットを着脱可能の歯ブラシ
    において、 前記ヘッド部は、長手方向に亘って平坦な稜線を持つ断
    面山形状に形成されたユニット受け板部と、前記稜線上
    で間隔をあけて少なくとも2箇所に設けた挿し込み貫通
    孔と、前記ユニット受け板部の前記稜線の両端から一体
    的に起立し、鉤部同士が相対向した一対の弾力性掛止片
    とを有し、前記替えブラシユニットは、植毛台に植毛し
    たブラシ毛と、前記植毛台の裏面から下方に突出して前
    記挿し込み貫通孔に軽圧入可能な挿し込み突起部と、前
    記植毛台の長手方向の両端に前記弾力性掛止片と相係合
    するべき一対の被掛止部とを有していることを特徴とす
    る歯ブラシ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記柄部は、当該柄
    部側の弾力性掛止片の傍らに上下に貫通する肉抜き孔を
    備えていることを特徴とする歯ブラシ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2において、前記ユ
    ニット受け板部は、前記一対の弾力性掛止片の傍らであ
    って前記鉤部側には当該鉤部の顎位置に下から当たる成
    形突起の貫通可能な成形用貫通孔を備えていることを特
    徴とする歯ブラシ。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に
    おいて、前記ユニット受け部と前記柄部との間には前記
    植毛台の一端部側湾曲縁に係合する湾曲状案内壁部を一
    体的に有していることを特徴とする歯ブラシ。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に
    おいて、前記挿し込み突起部は前記挿し込み孔を貫通し
    て前記ユニット受け板部の裏面に突出する丸形先端部を
    有することを特徴とする歯ブラシ。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に
    おいて、前記稜線は幅狭状平坦面であることを特徴とす
    る歯ブラシ。
  7. 【請求項7】 歯ブラシ本体の柄部から一体的に連続し
    たヘッド部に替えブラシユニットを着脱可能の歯ブラシ
    において、前記ヘッド部は、ユニット受け板部に間隔を
    あけて少なくとも2箇所に設けた挿し込み貫通孔と、そ
    のうち少なくとも1つの挿し込み貫通孔近傍で先端部が
    孔壁から孔内に出没可能な遊動子とを有し、前記替えブ
    ラシユニットは、植毛台に植毛したブラシ毛と、前記植
    毛台の裏面から下方に突出して前記挿し込み貫通孔に挿
    入可能な挿し込み突起部とを有し、前記突起部のうち前
    記遊動子を備える挿し込み貫通孔に挿入する突起部の周
    面には前記遊動子の先端部が嵌る係合溝を備えて成るこ
    とを特徴とする歯ブラシ。
  8. 【請求項8】 請求項7において、前記遊動子の先端部
    は弾力性止め環であり、前記係合溝は周溝であることを
    特徴とする歯ブラシ。
  9. 【請求項9】 請求項7又は請求項8において、前記遊
    動子は前記ユニット受け板部に埋設した案内金具内を摺
    動可能なスライド金具であることを特徴とする歯ブラ
    シ。
  10. 【請求項10】 請求項7乃至請求項9のいずれか一項
    において、前記ヘッド部はその長手方向に亘って平坦な
    稜線を持つ断面山形状に形成されていることを特徴とす
    る歯ブラシ。
  11. 【請求項11】 請求項10において、前記稜線は幅狭
    状平坦面であることを特徴とする歯ブラシ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010234042A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Sumiko Fujitaka パッチン歯ブラシ
US20110296640A1 (en) * 2009-04-03 2011-12-08 Juergen Seng Bristle Holder for a Brush
KR101321571B1 (ko) * 2010-12-16 2013-10-25 주식회사 네오비 칫솔

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