JP2002165008A - 情報配信システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】電話の呼出し期間中に、テレビ電話の映像表示
部を有効利用する。 【解決手段】本発明の情報配信システムは、映像表示部
を有する発信元の電話機と、着信先の電話機と、これら
の発信元および着信先の電話機を電気的に接続する交換
機と、発信元および着信先の電話機と交換機との間を物
理的に接続する伝送路と、映像情報を含む配信情報を交
換機に対して提供する情報配信装置とを備えている。交
換機は、発信元の電話機から、配信情報の送信開始を表
す信号が発信されたことを検出して、電話の呼出し期間
中に、情報配信装置から提供された配信情報を発信元の
電話機に対して送信する。発信元の電話機は、交換機か
ら送信された配信情報を受信し、映像情報を映像表示部
に表示する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、交換機から発信元
の電話機に対して、情報配信装置から提供された配信情
報を送信し、その映像情報を発信元の電話機の映像表示
部に表示する情報配信システムに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、携帯電話を含めた電話の普及率は
目覚ましく、個人用の情報端末としての利用価値が注目
されている。

【０００３】また、現在では、映像の撮影部および表示
部を備えることにより、音声情報だけでなく、映像情報
のやり取りが可能なテレビ電話も利用されている。テレ
ビ電話では、通話中に、電話をしている両者の映像が互
いに相手側の電話機に送信されるので、通話相手の現在
の表情等をリアルタイムで見ながら話をすることができ
るという利点がある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、テレビ電話
を利用して電話をかける場合、発信元の通話者が電話を
かけて、着信先の通話者が電話に出るまでの呼出し期間
（平均約１２秒間）中、その映像表示部には、テレビ電
話の内部に格納されたプログラム等の制御により「呼出
し中」等の表示が行われている。

【０００５】このように、現在のテレビ電話では、電話
の呼出し期間中は、映像表示部が有効利用されていない
というのが実状である。

【０００６】本発明の目的は、前記従来技術の現状を鑑
みて、電話の呼出し期間中に、テレビ電話の映像表示部
を有効利用することができる情報配信システムを提供す
ることにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、映像表示部を有する発信元の電話機と、
着信先の電話機と、これらの発信元および着信先の電話
機を電気的に接続する交換機と、前記発信元および着信
先の電話機と前記交換機との間を物理的に接続する伝送
路と、少なくとも映像情報を含む少なくとも１つの配信
情報を記憶し、前記交換機に対して前記配信情報を提供
する情報配信装置とを備え、前記交換機は、前記発信元
の電話機から、前記配信情報の送信開始を表す信号が発
信されたことを検出して、電話の呼出し期間中に、前記
情報配信装置から提供された配信情報を前記発信元の電
話機に対して送信し、前記発信元の電話機は、前記交換
機から送信された配信情報を受信し、少なくとも当該配
信情報に含まれる映像情報を前記映像表示部に表示する
ことを特徴とする情報配信システムを提供するものであ
る。

【０００８】ここで、前記配信情報は、さらに音声情報
を含み、前記発信元の電話機は、前記交換機から送信さ
れた配信情報を受信して、さらに前記音声情報を前記発
信元の電話機の受話器から再生するのが好ましい。

【０００９】また、前記配信情報はコマーシャルである
のが好ましい。

【００１０】また、前記交換機は、前記発信元の電話機
から、前記配信情報の送信停止を表す信号が発信された
ことを検出し、前記発信元の電話機に対して前記配信情
報を送信するのを停止するのが好ましい。

【００１１】また、前記情報配信装置は、複数の配信情
報を記憶しており、当該配信情報は、前記情報配信装置
から前記交換機に対してランダムな順番で、あるいは、
所定の順番で繰り返し提供されるのが好ましい。

【００１２】また、前記配信情報に含まれる映像情報
が、前記発信元の電話機の映像表示部に表示された頻度
に応じて、前記配信情報の広告主から徴収する広告代金
を算出すると共に、前記発信元の電話機に係る通話代金
の割引率を算出するのが好ましい。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下に、添付の図面に示す好適実
施例に基づいて、本発明の情報配信システムを詳細に説
明する。

【００１４】図１は、本発明の情報配信システムの一実
施例の構成概略図である。同図に示す情報配信システム
１０は、テレビ電話を利用して、例えば企業やその製
品、サービス等の内容の広告活動を行うためのコマーシ
ャル等の情報（映像情報、音声情報）を自動配信するも
ので、基本的に、発信元の電話機１２と、着信先の電話
機１４と、交換機（電話交換機）１６と、情報配信装置
１８と、伝送路２０とを備えている。

【００１５】図示例の情報配信システム１０において、
まず、発信元および着信先の電話機１２，１４は、映像
表示部２４を備える従来公知の構造のもので、各種の固
定電話機、携帯電話機等が利用可能である。

【００１６】なお、本発明では必須の要件ではないが、
発信元および着信先の電話機１２，１４は映像撮像部も
備えていているのが好ましい。発信元および着信先の電
話機１２，１４の映像表示部２４および映像撮像部は、
発信元の電話機１２本体とは分離型のものでもよいし、
着信先の電話機１４は、映像表示部２４および映像撮像
部を備えているのが好ましいが、映像表示部２４および
映像撮像部を備えていないものでもよい。

【００１７】発信元および着信先の電話機１２，１４
は、共に発信および着信が可能なものであり、同一構造
のものでもよいし、違う構造のものでもよいが、本実施
例では、説明を容易にするために、電話をかける側およ
び受ける側の電話機を、それぞれ発信元および着信先の
電話機１２，１４と区別して表現する。

【００１８】交換機１６は、伝送路２０を介して発信元
および着信先の電話機１２，１４に物理的に接続され、
発信元および着信先の電話機１２，１４の間を電気的に
接続するもので、市内交換機や市外交換機、移動通信中
継交換機等を例示することができる。

【００１９】また、交換機１６は、発信元の通話者が電
話をかけて、着信先の通話者が電話に出るまで、もしく
は、着信先の通話者が電話に出る前に、発信元の通話者
が電話を切るまでの電話の呼出し期間中に、次に述べる
情報配信装置１８から提供される配信情報を発信元の電
話機１２に対して送信するよう動作する。

【００２０】最後に、情報配信装置１８は、ケーブル２
２を介して交換機１６に接続され、前述のように、交換
機１６に対して、発信元の電話機１２へ送信される各種
の配信情報を提供するもので、例えばパーソナルコンピ
ュータやワークステーション等により構成されたデータ
サーバシステム等を例示することができる。情報配信装
置１８には、少なくとも映像情報を含む少なくとも１つ
の配信情報が記憶されている。

【００２１】なお、本実施例では、交換機１６および情
報配信装置１８が分離型に構成されているが、情報配信
装置１８を交換機１６に内蔵して一体型に構成してもよ
い。

【００２２】情報配信装置１８から提供される配信情報
としては、例えば企業やその製品、サービス等の内容の
広告活動を行うためのコマーシャル等の情報（映像情報
および音声情報）を例示することができる。配信情報と
してコマーシャルを提供する場合、例えばテレビ放映さ
れているテレビコマーシャルを、形式等を変換するだけ
でそのまま配信情報として利用可能であり、両者の相互
作用により高い広告効果を得ることができる。

【００２３】なお、配信情報は、コマーシャル等の情報
に限定されず、例えば公官庁や電話会社からのお知らせ
等の任意の内容であってもよい。また、本発明の情報配
信システム１０では、配信情報は、少なくとも映像情報
を含んでいなければならないが、映像情報だけで音声情
報を含んでいないものでもよい。また、映像情報は、静
止画であってもよいし、動画であってもよい。

【００２４】本発明の情報配信システム１０では、発信
元および着信先の電話機１２，１４として、それぞれ複
数の電話機を備えていてもよく、交換機１６の制御によ
り、任意の発信元の電話機１２および任意の着信先の電
話機１４の間での通話が可能である。また、発信元の電
話機１２から着信先の電話機１４までの間の経路上に複
数の交換機１６を備えていてもよい。

【００２５】情報配信装置１８は、経路上、発信元の電
話機１２に最も近い位置の交換機１６に接続されるのが
好ましい。なお、複数の交換機１６の各々に対して情報
配信装置１８を設けるようにしてもよい。情報配信装置
１８から提供される各種の配信情報は、交換機１６の制
御により、個々の発信元の電話機１２毎に異なる情報を
配信することも、複数の発信元の電話機１２に対して同
じ情報を同時に配信することも可能である。

【００２６】次に、本発明の情報配信システム１０の動
作について説明する。

【００２７】図示例の情報配信システム１０において、
発信元の電話機１２から着信先の電話機１４に対して電
話をかける場合、まず、発信元の通話者により、発信元
の電話機１２がオフフック状態とされる。例えば、固定
電話機の場合であれば、発信元の通話者により、発信元
の電話機１２の送受機が持ち上げられる。

【００２８】発信元の電話機１２がオフフック状態にな
ると、発信元の電話機１２から交換機１６に対してオフ
フック状態であることを表す信号が発信され、交換機１
６により、発信元の電話機１２が識別され、情報配信装
置１８から提供される配信情報が発信元の電話機１２に
対して送信される。すなわち、本実施例では、オフフッ
ク状態であることを表す信号を、配信情報の送信開始を
表す信号として使用している。

【００２９】前述のように、情報配信装置１８からは、
コマーシャル等の配信情報が交換機１６に対して随時提
供されている。

【００３０】例えば、情報配信装置１８に複数の配信情
報が記憶されている場合、情報配信装置１８から交換機
１６に対して配信情報をランダムな順番で提供してもよ
いし、あるいは、所定の順番で繰り返し提供するように
してもよい。また、広告主から徴収する広告代金の金額
に応じて、特定の配信情報を、情報配信装置１８から交
換機１６に対して提供する頻度を調整したり、提供する
時間帯を任意の範囲で指定できるようにするのが好まし
い。

【００３１】発信元の電話機１２では、交換機１６から
送信された配信情報が受信され、映像表示部２４に映像
情報が表示されると共に、受話器２６から音声情報が再
生される。なお、配信情報として音声情報が存在しない
場合には、映像情報のみが映像表示部２４に表示され
る。

【００３２】続いて、発信元の通話者により、着信先の
電話機１４の電話番号がダイヤルされる。

【００３３】本実施例では、発信元の電話機１２がオフ
フック状態とされた後、交換機１６から発信元の電話機
１２に対して配信情報が送信されているが、その映像表
示部２４に映像情報が表示されている最中に、例えば
「呼出し中」、「Calling 」等のように、着信先の通話
者を呼出し中であることを表す文字や、ダイヤルされた
着信先の電話機１４の電話番号等の情報を映像情報に重
畳して表示するようにするのが好ましい。

【００３４】着信先の電話機１４の電話番号がダイヤル
されると、交換機１６により、着信先の電話機１４が識
別され、呼出し信号が着信先の電話機１４に対して送信
される。

【００３５】続いて、着信先の通話者により、着信先の
電話機１４がオフフック状態とされる。つまり、着信先
の通話者により、着信先の電話機１４の送受機が持ち上
げられ、着信先の通話者が電話に出る。

【００３６】着信先の電話機１４がオフフック状態にな
ると、着信先の電話機１４から交換機１６に対してオフ
フック状態であることを表す信号が送信されるので、交
換機１６により、発信元の電話機１２に対して配信情報
の送信が停止されると共に、着信先の電話機１４に対し
て呼出し信号の送信が停止され、発信元および着信先の
電話機１２，１４の間が電気的に接続される。

【００３７】通話終了後、発信元または着信先の通話者
のどちらかが電話を切る、すなわち、発信元または着信
先の電話機１２，１４のどちらかがオンフック状態にな
ると、交換機１６により、オンフック状態となったこと
が検出され、発信元および着信先の電話機１２，１４の
間の電気的な接続が切断される。

【００３８】通話が終了すると、交換機１６により、通
話代金および広告代金の課金情報が算出される。

【００３９】本発明では、発信元の電話機１２の映像表
示部２４に、広告主から依頼されたコマーシャル等の映
像情報を表示することにより、電話会社は、広告主から
広告代金を徴収することができ、広告主は効果的に広告
活動を行うことができ、発信元の通話者は、着信先の通
話者が電話に出るまでの待ち時間に、映像表示部２４に
表示された映像情報を見て楽しむことができるし、配信
情報を受信することにより、通話代金の割引等の特典が
受けられるという利点がある。

【００４０】通話代金の割引率や広告代金は、例えば交
換機１６から発信元の電話機１２に送信された配信情報
の配信回数、言い換えると、配信情報に含まれる映像情
報が、発信元の電話機１２の映像表示部２４に表示され
た頻度に応じて適宜決定する従量制としてもよい。

【００４１】また、例えばテレビコマーシャルで問題を
出し、配信情報として、発信元の電話機１２の映像表示
部２４に答えを表示させて懸賞等を出したり、発信元の
通話者に対して、受信した配信情報の回数が所定回数に
なったら、その月の電話代金を免除するなどしてもよ
い。

【００４２】なお、発信元の通話者により、例えば
‘＊’等の所定のボタンが押され、発信元の電話機１２
から交換機１６に対して、配信情報の送信停止を表す信
号が発信された場合、交換機１６から発信元の電話機１
２に対して配信情報を送信するのを停止するように構成
するのが好ましい。すなわち、発信元の通話者は、配信
情報を受信するのかしないのかを自由に選択可能とする
のが好ましい。

【００４３】発信元の電話機１２から交換機１６に対し
て送信される、配信情報の送信開始を表す信号は何ら限
定されず、固定電話機の場合、送受機を持ち上げた時点
で自動送信される信号や、携帯電話の場合、通話ボタン
を押した時点で送信される信号、発信元の電話機で所定
の操作を行うことにより送信される信号が利用可能であ
る。また、配信情報の送信停止を表す信号も何ら限定さ
れず、発信元の電話機で所定の操作を行うことにより送
信される信号を利用可能である。

【００４４】本発明の情報配信システムは、基本的に以
上のようなものである。以上、本発明の情報配信システ
ムについて詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限
定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種
々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。

【００４５】

【発明の効果】以上詳細に説明した様に、本発明の情報
配信システムは、交換機により、発信元の電話機から、
配信情報の送信開始を表す信号が発信されたことを検出
して、電話の呼出し期間中に、情報配信装置から提供さ
れた配信情報を発信元の電話機に対して送信し、発信元
の電話機により、交換機から送信された配信情報を受信
して、配信情報に含まれる映像情報を映像表示部に表示
するようにしたものである。これにより、本発明の情報
配信システムによれば、電話会社は、広告主から広告代
金を徴収することができ、広告主は効果的に広告活動を
行うことができ、発信元の通話者は、着信先の通話者が
電話に出るまでの待ち時間に、映像表示部に表示された
映像情報を見て楽しむことができ、しかも通話代金の割
引等の特典が受けられるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の情報配信システムの一実施例の構成
概略図である。

【符号の説明】

１０ 情報配信システム １２，１４ 電話機 １６ 交換機 １８ 情報配信装置 ２０ 伝送路 ２２ ケーブル ２４ 映像表示部 ２６ 受話器

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】映像表示部を有する発信元の電話機と、着
   信先の電話機と、これらの発信元および着信先の電話機
   を電気的に接続する交換機と、前記発信元および着信先
   の電話機と前記交換機との間を物理的に接続する伝送路
   と、少なくとも映像情報を含む少なくとも１つの配信情
   報を記憶し、前記交換機に対して前記配信情報を提供す
   る情報配信装置とを備え、 前記交換機は、前記発信元の電話機から、前記配信情報
   の送信開始を表す信号が発信されたことを検出して、電
   話の呼出し期間中に、前記情報配信装置から提供された
   配信情報を前記発信元の電話機に対して送信し、 前記発信元の電話機は、前記交換機から送信された配信
   情報を受信し、少なくとも当該配信情報に含まれる映像
   情報を前記映像表示部に表示することを特徴とする情報
   配信システム。
2. 【請求項２】前記配信情報は、さらに音声情報を含み、 前記発信元の電話機は、前記交換機から送信された配信
   情報を受信して、さらに前記音声情報を前記発信元の電
   話機の受話器から再生する請求項１に記載の情報配信シ
   ステム。
3. 【請求項３】前記配信情報はコマーシャルである請求項
   １または２に記載の情報配信システム。
4. 【請求項４】前記交換機は、前記発信元の電話機から、
   前記配信情報の送信停止を表す信号が発信されたことを
   検出し、前記発信元の電話機に対して前記配信情報を送
   信するのを停止する請求項１〜３のいずれかに記載の情
   報配信システム。
5. 【請求項５】前記情報配信装置は、複数の配信情報を記
   憶しており、当該配信情報は、前記情報配信装置から前
   記交換機に対してランダムな順番で、あるいは、所定の
   順番で繰り返し提供される請求項１〜４のいずれかに記
   載の情報提供システム。
6. 【請求項６】前記配信情報に含まれる映像情報が、前記
   発信元の電話機の映像表示部に表示された頻度に応じ
   て、前記配信情報の広告主から徴収する広告代金を算出
   すると共に、前記発信元の電話機に係る通話代金の割引
   率を算出する請求項１〜５のいずれかに記載の情報提供
   システム。