JP2002162584A - 光スイッチ - Google Patents

光スイッチ

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JP2002162584A
JP2002162584A JP2000356926A JP2000356926A JP2002162584A JP 2002162584 A JP2002162584 A JP 2002162584A JP 2000356926 A JP2000356926 A JP 2000356926A JP 2000356926 A JP2000356926 A JP 2000356926A JP 2002162584 A JP2002162584 A JP 2002162584A
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optical fiber
housing
heater
temperature
optical switch
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JP2000356926A
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English (en)
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Shinji Furuichi
眞治 古市
Fumio Nitanda
文雄 二反田
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Proterial Ltd
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Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 その使用環境が低温になっても適切な作動が
確保できるとともに、過熱を防止した光スイッチを提供
する。 【解決手段】 入出力光ファイバの一方を保持している
固定光ファイバ保持具と、入出力光ファイバの他方を保
持しているとともに、固定光ファイバ保持具と対向して
それと相対運動ができる可動光ファイバ保持具と、その
可動光ファイバ保持具を前記固定光ファイバ保持具に対
して相対的に動かすためのドライバをシリコンオイルな
どの屈折率整合材中に浸している光スイッチである。こ
の光スイッチのハウジング内には屈折率整合材を加熱す
るためのヒータと、ハウジング内の温度を検出する手段
が設けられていて、その温度検出手段の測定値が第一の
予め決められた値よりも低いときにはヒータへ電力供給
をして、その測定値が第二の予め決められた値よりも高
いときにはヒータへの電力供給を切断するコントローラ
を持っている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光スイッチに係り、
特に光通信装置や光伝送装置などに用いるのに好適な光
スイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】光通信の発達に伴って、光ファイバ通信
網は長い光路と複雑な分岐を持つようになってきた。そ
のために光通信装置や光伝送装置では回路間で光路を切
り替える用途が増大し、多くの光スイッチが用いられて
いる。
【0003】光路を切り替えるための光スイッチとして
は、電気的に光路の屈折率や位相を変化させて、光の進
行方向を切り替える方式のものや、機械的に光路を移動
させて光の進行方向を切り替える方式のものなどが提案
されている。この中で、機械式の光スイッチは光の結合
損失が小さく、伝搬する光の波長依存性がほとんどな
く、更に、電力を切断した後でも光の結合状態を電力切
断前の状態に維持できるという特性を持っていることか
ら、光通信装置や光伝送装置等で多く利用されている。
【0004】機械式光スイッチとしては、例えば日本特
許第3,062,881 号に記載されたものがある。この光スイ
ッチは、出力光ファイバ先端を保持している固定光ファ
イバ保持具と、弾性変形する入力光ファイバ先端を保持
している可動光ファイバ保持具とを、小さな間隔を介し
て対向して配置して、可動光ファイバ保持具を固定光フ
ァイバ保持具に対して相対運動させる電磁アクチュエー
タ(光スイッチドライバ)からなっている。
【0005】機械式光スイッチは、入力光ファイバと出
力光ファイバの間に小さな間隔を持つので、その間の光
の減衰や散乱を防止するために、その間で屈折率を合わ
せるためにシリコンオイルを入れて用いられていること
がある。シリコンオイルは屈折率整合材と呼ばれてい
る。光ファイバ先端間に屈折率整合材を充たすために、
光スイッチのハウジング内に屈折率整合材を満たして用
いられる。そのために、入力光ファイバ及び電磁アクチ
ュエータ(光スイッチドライバ)はその屈折率整合材の
中で移動させられて、作動しなければならない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】光スイッチは温暖なと
ころだけでなく寒冷な地域で、しかも屋外に取り付けら
れることもある。寒冷な地域では、気温が−20℃にな
ることも多く、特に寒い日には−50℃となることもあ
る。しかも光スイッチはたとえ屋内で使用されている場
合であっても、それを使用している部屋は空調をしてい
ないことが多いために、冬季にはこれらのきわめて寒冷
な気候に曝されることが多い。このような低い気温で、
屈折率整合材を有する光スイッチを作動させることは困
難を伴うものである。これは低温になると光スイッチ内
の光ファイバの位置がずれる他に、屈折率整合材の粘度
が上がって堅くなるために光スイッチが作動しなくなる
ことがあるためである。また、光スイッチの温度が上昇
すると光スイッチ内の磁気アクチュエータ、固定光ファ
イバ保持具、可動光ファイバ保持具を構成している磁性
材料の特性が劣化するだけでなく、光スイッチハウジン
グを接着している接着剤樹脂が劣化し、各部品及び屈折
率整合材の膨張と相まって、ハウジングの接合部分から
屈折率整合材が漏れてくることがあった。
【0007】そこで本発明では、使用環境が低温になっ
ても適切な作動が確保できるとともに、過剰な高温にな
ることを防いでいる光スイッチを提供することを目的と
している。
【0008】本発明の他の目的は小さな光スイッチで余
分な厚さを増さなくても適切な作動の確保できる光スイ
ッチを提供するものである。
【0009】また、本発明の更に他の目的は誤動作ある
いは適切な作動の得られないときは適切な作動が出来る
ようになるまで、作動を停止することのできる光スイッ
チを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による光スイッチ
は、ハウジングと、少なくとも1本の出力・入力光ファ
イバ先端を前記ハウジング内部で保持している固定光フ
ァイバ保持具と、少なくとも1本の入力・出力光ファイ
バ先端を前記ハウジング内部で保持するとともに、前記
固定光ファイバ保持具と対向して相対運動ができる可動
光ファイバ保持具と、前記可動光ファイバ保持具を前記
固定光ファイバ保持具と相対的に動かすためのドライバ
で、前記少なくとも1本の入力光ファイバ先端を前記少
なくとも1本の出力光ファイバ先端と対向する位置から
あるいは位置へ相対的に動かすものと、前記ハウジング
内に充填されている屈折率整合材で、出力光ファイバ先
端と入力光ファイバ先端の間を少なくとも充たしている
ものと、前記ハウジング内の屈折率整合材を加熱するた
めのヒータと、前記ハウジング内の温度を検出する手段
と、その温度検出手段によって前記ヒータへの電力供給
を接続・切断させるコントローラとを有する。
【0011】ここで「出力・入力光ファイバ」と「入力
・出力光ファイバ」の用語を用いているが、それは出力
光ファイバと入力光ファイバのうちの出力光ファイバが
固定光ファイバ保持具に保持されている場合には入力光
ファイバと出力光ファイバのうちの入力光ファイバが可
動光ファイバ保持具に保持されていて、あるいはその逆
の関係となっていることを意味している。以下本明細書
では同様である。
【0012】前記光スイッチにおいて、前記ヒータと前
記温度検出手段は前記ハウジング内で屈折率整合材と接
触していることが好ましい。また、前記コントローラは
前記温度検出手段の測定値が第一の予め決められた値よ
りも低いときには前記ヒータへの電力供給を接続し、前
記温度検出手段の測定値が第二の予め決められた値より
も高いときには前記ヒータへの電力供給を切断すること
ができる。そこで、前記コントローラは外部からのドラ
イバ駆動指示があったときに温度検出手段の測定値に応
じてドライバを駆動させることができる。また、前記コ
ントローラは、前記ヒータへの電力供給を接続した後予
め決められた時間遅れてドライバを駆動させることがで
きる。
【0013】更に、本発明による光スイッチでは、ハウ
ジング外の温度を検出する第二の温度検出手段を有する
ことができる。そこで、前記コントローラは第二の温度
検出手段の測定値が予め決められた値よりも低いときに
前記ヒータへの電力供給を接続し、前記温度検出手段
(内部温度検出手段)の測定値が第二の決められた値よ
りも高いときに前記ヒータへの電力供給を切断すること
ができる。
【0014】本発明の光スイッチは、ハウジングと、少
なくとも1本の出力・入力光ファイバ先端を前記ハウジ
ング内部で保持している固定光ファイバ保持具と、少な
くとも1本の入力・出力光ファイバ先端を前記ハウジン
グ内部で保持するとともに、前記固定光ファイバ保持具
と対向して相対運動ができる可動光ファイバ保持具と、
前記可動光ファイバ保持具を前記固定光ファイバ保持具
と相対的に動かすためのドライバで、前記少なくとも1
本の入力光ファイバ先端を前記少なくとも1本の出力光
ファイバ先端と対向する位置からあるいは位置へ相対的
に動かすものと、前記ハウジング内に充填されている屈
折率整合材で、出力光ファイバ先端と入力光ファイバ先
端の間を少なくとも充たしているものと、前記ハウジン
グ内の屈折率整合材を加熱するためのヒータと、前記ハ
ウジング内で前記ヒータと直列に結合されているPTC
抵抗体とを有することができる。ここで、前記ヒータと
前記PTC抵抗体は前記ハウジング内で屈折率整合材と
接触していることが好ましい。また、前記PTC抵抗体
は0℃〜60℃の範囲にキュリー点を有することが好ま
しい。
【0015】本発明による光スイッチは、ハウジング
と、少なくとも1本の出力・入力光ファイバ先端を前記
ハウジング内部で保持している固定光ファイバ保持具
と、少なくとも1本の入力・出力光ファイバ先端を前記
ハウジング内部で保持するとともに、前記固定光ファイ
バ保持具と対向して相対運動ができる可動光ファイバ保
持具と、前記可動光ファイバ保持具を前記固定光ファイ
バ保持具と相対的に動かすためのドライバで、前記少な
くとも1本の入力光ファイバ先端を前記少なくとも1本
の出力光ファイバ先端と対向する位置からあるいは位置
へ相対的に動かすものと、前記ハウジング内に充填され
ている屈折率整合材で、出力光ファイバ先端と入力光フ
ァイバ先端の間を少なくとも充たしているものと、前記
ハウジング内の屈折率整合材を加熱するためのヒータ
と、前記ハウジング内で前記ヒータと直列に結合されて
いるバイメタルスイッチとを有することができる。ここ
で、前記ヒータと前記バイメタルスイッチは前記ハウジ
ング内で屈折率整合材と接触していることが望ましい。
また、前記バイメタルスイッチは0℃〜60℃の範囲で
切断となることができる。
【0016】本発明による光スイッチは、少なくとも一
部が自己温度制御型セラミックヒータで作られているハ
ウジングと、少なくとも1本の出力・入力光ファイバ先
端を前記ハウジング内部で保持している固定光ファイバ
保持具と、少なくとも1本の入力・出力光ファイバ先端
を前記ハウジング内部で保持するとともに、前記固定光
ファイバ保持具と対向して相対運動ができる可動光ファ
イバ保持具と、前記可動光ファイバ保持具を前記固定光
ファイバ保持具と相対的に動かすためのドライバで、前
記少なくとも1本の入力光ファイバ先端を前記少なくと
も1本の出力光ファイバ先端と対向する位置からあるい
は位置へ相対的に動かすものと、前記ハウジング内に充
填されている屈折率整合材で、出力光ファイバ先端と入
力光ファイバ先端の間を少なくとも充たしているもの
と、前記ハウジングのセラミックヒータに取り付けられ
ている通電リードと、を有することができる。前記自己
温度制御型セラミックヒータは少なくともその一部が屈
折率整合材と接触していることが好ましく、またそのセ
ラミックヒータはPTC抵抗体であり、0℃〜60℃の
範囲にキュリー点を有することが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】実施例 1 図1〜4を参照しながら本発明の第一実施例による光ス
イッチを説明する。図1は光スイッチ100 を斜視図で示
すもので、光スイッチの機構を内部に入れているハウジ
ング110 が示されている。ハウジング110 はケース形状
をしたハウジングベース112 の上にハウジングカバー11
6 が取り付けられて、ベースとカバー間は接着剤、例え
ばエポキシ樹脂によって接着されている。入力光ファイ
バ131 が、ハウジングベース112 の一方の端面に作られ
た溝とハウジングカバー116 下面との間で形成された通
孔114 を通って、ハウジング内部に設けられた光スイッ
チ機構130 (図1には図示せず)に接続されている。出
力光ファイバ132 が、ハウジングの反対側面に形成され
た通孔114 を通って、ハウジング内部に設けられた光ス
イッチ機構130 に接続されている。入力光ファイバと出
力光ファイバ各々はそれぞれ通孔114 に接着剤で固定さ
れているとともに、通孔114 は接着剤で密封されてい
る。またハウジング110 には光スイッチを動かすための
信号リード152とヒータへの電力を供給するためのリー
ド154 が接続されている。ヒータへ電力を供給するため
のリード154 は、電源からの電力を断続するためにコン
トローラ180 を介してヒータ156 (図1には図示せず)
に接続されており、光スイッチハウジング内部にある温
度検出手段158 (図1には図示せず)からの信号線159
がコントローラに入っている。
【0018】光スイッチ100 の構造を示すために図2に
展開斜視図を、図3に図1の縦断面図を示している。
【0019】図2と3を参照して、光スイッチ機構130
はハウジングベース112 内に固定したガラス基板170 上
に設けられていて、そこで光スイッチドライバ140 と、
光スイッチドライバ140 のE形磁気回路142 の中央脚と
なっている固定光ファイバ保持具133 と、光スイッチド
ライバのE形磁気回路の両端脚間で固定光ファイバ保持
具133 と対向してそれと相対運動することができる可動
光ファイバ保持具134と、入力光ファイバをハウジング
ベース内端に保持している固定光ファイバ保持具135 と
を有している。入力光ファイバ131 は固定光ファイバ保
持具135 に開けられた通孔を通ってそこに保持され、更
に可動光ファイバ保持具134 に開けられた通孔を通って
そこに保持されて、入力光ファイバ131 端は出力光ファ
イバ132端と向かい合って光信号を伝達することが出来
るようになっている。出力光ファイバ132 は固定光ファ
イバ保持具133 に開けられた通孔を通ってそこに保持さ
れている。可動光ファイバ保持具134 は固定光ファイバ
保持具133 と対向してそれと相対運動して、入力光ファ
イバ131 の接続を出力光ファイバ132 間で切り替えた
り、あるいは入力光ファイバ131 と出力光ファイバ132
間の接続を断続したりすることができる。
【0020】光スイッチドライバ140 はE形磁気回路14
2 の中央脚の底に永久磁石ブロック144 、軟磁性体から
なる固定光ファイバ保持具133 、それと対向したところ
に固定光ファイバ保持具133 と相対運動のできる軟磁性
体からなる可動光ファイバ保持具134 を有する。E形磁
気回路142 の他の部分は軟磁性体から出来ており、E形
磁気回路142 の両端脚146 の向かい合った部分にポール
ピース147 が設けられていて、可動光ファイバ保持具13
4 はこのポールピース147 間で動く。E形磁気回路142
の両端脚146 には励磁コイル148 が巻かれている。両励
磁コイル148 に信号端子を介して信号リード152 から励
磁電流を流す方向によって、可動光ファイバ保持具と2
つのポールピースの一方間に吸引力が、また同時に他の
ポールピース間に斥力が生じ、あるいはその反対になる
ので、可動光ファイバ保持具134をポールピース147 間
で動かすことができて、光スイッチを切り替える。
【0021】可動光ファイバ保持具と固定光ファイバ保
持具とが相対運動したときにその位置がシフトするのを
防ぐために、これら保持具の一方の対向面に位置決めピ
ンが立てられていて、他方の対向面に開けられた長孔に
そのピンがガイドされるようにしていることが好まし
い。ガイドピンと長孔については図示していない。
【0022】光スイッチドライバ、ガイド機構について
は日本特許第3,062,881 号(米国特許出願No. 09/306,9
11 出願日1999年5月7日)にそれらの構造と働き
が詳しく述べられているので、それを参照文献とする。
【0023】ハウジング110 内にはシリコンオイルなど
の屈折率整合材118 が充填されていて、光スイッチ機構
130 はその屈折率整合材118 のなかに浸されている。入
力光ファイバ131 と出力光ファイバ132 の両端間に屈折
率整合材118 が満たされている。入力光ファイバ及び可
動光ファイバ保持具は屈折率整合材の中で、光スイッチ
ドライバによって動かされる。ハウジングは、上に述べ
たように、ベースとカバー間が接着剤で接着されてい
て、通孔114 も接着剤で密封されているので、屈折率整
合材をハウジング内に充填しても接着部分から漏れない
ようになっている。
【0024】ハウジングカバー116 の下内面には、図3
に示すように、ヒータ156 を表面に付けた基板150 が設
けられている。ヒータ156 はハウジングカバー内表面を
覆うように取り付けられている。ヒータ156 にはリード
154 を通して電力が供給されるようになっている。ここ
で用いるヒータは図4に平面図で示すものが適してい
る。図4に示すヒータ156 は、ガラス基板150 上に炭
素、ニッケルクロム合金、あるいは炭化珪素からなるパ
ターンを形成したヒータである。炭化珪素ヒータの比抵
抗は0.08〜2 Ω・cmと、炭素やニッケルクロム合金膜
に比して2桁以上大きいので、短い長さの発熱体で十分
に発熱することができる。基板150 上にはヒータ156 に
近接して温度を検出する手段158 が設けられている。こ
の温度検出手段158 としては、温度依存性の大きな電気
抵抗を持ったセラミック(BaTiO 3 系膜。Baの一
部をLaやSrに置換し、金属酸化物や希土類酸化物を
添加したもの。)粉末とバインダーの混合物をスクリー
ン印刷したのち焼結した上で信号線159 を付けたもので
ある。バルクのセラミックを機械加工して用いても良い
し、スパッターで製膜することもできる。温度検出手段
158 として、温度依存性の大きな電気抵抗を持ったセラ
ミックに代えて、アルメル・クロメル熱電対を用いるこ
とができる。熱電対を用いた場合電流を温度検出手段に
流す必要がなく、温度に応じて電圧が発生するので処理
回路が簡単になる。
【0025】ヒータ156 と温度検出手段158 とを表面に
設けた基板150 は、図3にあるようにヒータ156 と温度
検出手段158 とが下側になっていて光スイッチ機構130
側を向いているようにハウジングカバー116 下内面に取
り付けるのが好ましい。ハウジング内に充填した屈折率
整合材118 のなかに、ヒータと温度検出手段が浸ってし
まうようになるまで屈折率整合材118 が充填されてい
る。ヒータと温度検出手段の表面が屈折率整合材118 と
接触しているので、ヒータで発生した熱が屈折率整合材
に伝わるとともに温度検出手段で屈折率整合材の温度を
測定することができて、光スイッチ機構130 を浸してい
る屈折率整合材を目的とする温度にすることができる。
【0026】ヒータ電力リード154 と温度検出手段の信
号線159 は、光スイッチドライバへ行っている信号リー
ド152 と同様に、コントローラ180 に接続されている。
コントローラ180 には更に電力供給リード155 と光スイ
ッチ切替信号を受けるための信号リード151 が結合され
ている。電力供給リード155 は電源(図示せず)に結合
されていて、コントローラ180 ,ヒータ156 ,光スイッ
チドライバなどに電力を供給する。
【0027】コントローラ180 の作動の一例を図5にフ
ローチャートで示している。コントローラ180 では、信
号リード151 を介して送られてくる光スイッチ切替信号
を待っている状態になっていて、ステップ301 で切替指
示の有無を判断して、切替指示があるとステップ 302で
温度測定をする。温度検出手段158 の温度が、第一の予
め決められた値以上であるかどうかをステップ 303で判
断する。この第一の予め決められた値として、−5℃、
0℃などに設定しておく。この値は屈折率整合材の粘度
が、光スイッチを切り替えるのに十分に低くなる温度以
上としておくことが好ましい。ステップ 303で、第一の
予め決められた値未満の場合はステップ304に進みヒー
タ156 へリード154 を介して通電が行われる。ヒータ15
6 は屈折率整合材118 のなかに浸っているので、屈折率
整合材は加熱される。ステップ 302〜304 のループは、
屈折率整合材の温度が第一の予め決められた値になるま
で繰り返される。屈折率整合材の温度が第一の予め決め
られた値になると、プロセスはステップ 305に行き、屈
折率整合材の温度が第二の予め決められた値以下である
かどうかを判断する。この第二の予め決められた値は、
それ以上の温度になると屈折率整合材が光スイッチハウ
ジングから漏れるおそれのある温度に設定する。例え
ば、70℃、80℃などとする。通常の場合、温度は第
二の予め決められた値以下なので、ステップ 306に進
み、切替信号が信号リード152 を経由して光スイッチド
ライバ140 の励磁コイル148 に入力されて光スイッチが
切り替えられる。ステップ 305で、屈折率整合材118 の
温度が第二の決められた値を超えている場合にはステッ
プ 307でヒータをオフとして、ステップ 306へ進む。
【0028】ここで示したコントローラ180 の作動は一
例であり、ステップ 304でのヒータへの通電時間を予め
短い時間で切れるようにしておくと、ステップ 305と30
7 は必要がなくなる。また、ステップ 301の切替指示判
断をするのを、ステップ 306の直前にすることもでき
る。
【0029】コントローラ180 の作動の他の例を図6に
フローチャートで示している。この例では、光スイッチ
ドライバを切り替えるには少し低い温度であるが所定時
間ヒータに通電すれば光スイッチドライバを動かすこと
ができるような場合であって、ヒータに通電する時間が
予め決められた短い時間になっているので、内部温度の
上限は管理しなくても光スイッチが過熱されるおそれは
ないようになっている。
【0030】図6に示すフローチャートで、ステップ 4
01で切替指示が来ると温度をステップ 402で測定する。
ステップ 403でその測定温度を判断して、切り替えるこ
とのできる温度の場合、そのままステップ 408に行って
光スイッチドライバが働く。ステップ 403の判断で、温
度が低いとなればステップ 404でヒータに電力が供給さ
れるとともに、ステップ 405でタイマーがオンとなる。
タイマーが所定時間となったかどうかをステップ 406で
判断して、ヒータをステップ 407でオフとしてステップ
408に行って切替を行う。ステップ 406でタイマーが所
定時間になっていない場合、その時間経過するまで待
つ。
【0031】実施例 2 ここでは上の実施例で用いた光スイッチと構造は同じで
あるが、第二の温度検出手段として、光スイッチハウジ
ング外部に付けられている外部温度センサーを用いて、
環境温度を測定して、その環境温度に応じてヒータの電
力をオンする場合のコントローラの例を図7に示すフロ
ーチャートに従って説明する。
【0032】図7において、外部温度センサーで外部温
度をステップ 501で測定して、その測定値が予め決めた
値よりも低いかどうかをステップ 502で判断する。外部
温度の測定値が光スイッチドライバを切り替えるのに十
分な温度の場合、ステップ 504に進んで内部温度を測定
する。ステップ 502で外部温度が予め決めた値よりも低
いときには、ステップ 503でヒータに通電して、ステッ
プ 504に進む。ステップ 504で測定した内部温度を第一
の予め決めた値とステップ 505で比較して、光スイッチ
ドライバを切り替えるのに十分でない場合は、ステップ
503に戻ってステップ503 〜505 を繰り返す。ここで内
部温度が光スイッチドライバを切り替えるのに十分な場
合はステップ 506に進んで内部温度と第二の予め決めら
れた値との比較を行う。第二の予め決められた値は図5
の説明で使ったのと同じで、それ以上の場合になると屈
折率整合材が光スイッチハウジングから漏れるおそれの
ある温度に設定されている。これを超えているときはス
テップ 507に行ってヒータをオフして、ステップ 508へ
進む。通常、温度は第二の予め決められた値以下なの
で、ステップ 508へ行って切替指示があるかどうかを見
て、切替指示があればステップ509 で光スイッチ切替が
行われる。ステップ 508で切替指示がないときはステッ
プ 501に戻る。
【0033】実施例 3 図8に本発明の他の実施例による光スイッチ600 を縦断
面図で示している。この実施例で用いているヒータ基板
650 は図1〜4で用いたヒータ基板150 と同じであるが
上下を逆さまにしている。この実施例による光スイッチ
600 は、図1〜3に示す実施例では図4に示すヒータを
表面に付けたガラス基板をハウジングカバー内面に設け
ていたのに代えて、ヒータ基板650 が光スイッチ機構63
0 の設けられている基板670 とハウジングベース612 底
との間にヒータ基板650 が設けられている。
【0034】この例ではヒータ基板650 が、ハウジング
ベース612 底に設けられているので、屈折率整合材618
をハウジング610 内に充填して光スイッチ機構630 を屈
折率整合材に浸るようにしたときに、ヒータ基板650 が
完全に屈折率整合材618 に浸るので、ヒータ656 及び温
度検出手段658 と屈折率整合材618 との接触が確保でき
る。
【0035】実施例 4 図9に本発明の光スイッチに用いることのできる他のヒ
ータの例を平面図で示している。このヒータは実施例 1
あるいは 3の光スイッチにおいて、図4に示すヒータに
代えて用いることができる。
【0036】薄膜パターンで作ったヒータ756 、ヒータ
基板750 は図4に示すヒータとほぼ同じであるが、PT
C抵抗体758 がヒータ756 と直列に設けられている。こ
こでPTC抵抗体758 は、BaTiO3セラミックのように材
質によって決まるある温度以下ではその抵抗は低いが、
その温度(キュリー点と呼ぶ)よりも高くなると抵抗が
急激に大きくなり温度の上昇とともに大きくなる。その
ために、キュリー点以上の温度ではほとんど絶縁性を示
し流れる電流をオフにする。PTC抵抗体をヒータと直
列に入れているので、光スイッチが低温になるとヒータ
に通電されて光スイッチの温度が上昇する。温度が上昇
してくると抵抗が大きくなって発熱が小さくなり、温度
の上昇が緩やかになってくる。温度がキュリー点に達す
ると電流が止められてその温度に保たれる。キュリー点
が0〜60℃にあるPTC抵抗体を用いた場合には、屈
折率整合材の粘性が光スイッチドライバの駆動に適した
ものに保つことができる。キュリー点以上に温度が上昇
することがない。この場合もヒータ基板上のヒータとP
TC抵抗体が屈折率整合材に浸りあるいは接触している
ことが正しく温度制御をする上から好ましいことであ
る。
【0037】図9に示すようにPTC抵抗体をヒータと
直列に挿入したものを用いた光スイッチでは、前の実施
例で述べたような複雑なコントローラ180 を必要としな
い。ヒータに常時通電しておくと、ドライバ駆動に適し
た温度に光スイッチを保つことができる。それに代え
て、ドライバ駆動指示信号が入ってきたときにヒータに
通電をして、光スイッチの温度が所定の温度となったと
きに、ドライバを切り替えるようにすることもできる。
【0038】あるいは、外部温度センサーを別に設けて
おいて、外部温度センサーの検出した温度が予め決めて
ある値よりも低くなったときに、ヒータに通電を行い、
光スイッチの温度を所定の温度にしておくとドライバ駆
動指示信号が入ってくると、ドライバ切替が出来るよう
になる。
【0039】ここで用いるのに好ましいPTC抵抗体と
しては、BaTiO3セラミック及びBaTiO3組成のBaの一部を
Sr,Ce,Pb等で置換したセラミック及びTiの一部をSnで置
換したセラミックを用いることができる。BaTiO3組成
で、Baの一部をSr,Ce,Pbで置換したもの1モル比を(BaS
rCePb)1 と表現し、Tiの一部をSnで置換したもの1モル
比を(TiSn)1 と表現し、これらの置換量を変えた組成を
持ったセラミックスのキュリー点及びキュリー点近傍に
おける比抵抗を表1に示している。
【0040】
【表1】
【0041】また比抵抗と温度の関係の例として、組成
No. 1と6について図10にグラフを示している。セラ
ミックNo. 1では47℃以下では比抵抗が0.2 kΩ・cm
であるが、その温度を超えると抵抗が急激に高くなって
いる。また、セラミックNo.6では10℃以下では比抵
抗が約1.0 kΩ・cmであるが、その温度を超えると抵抗
が急激に高くなっている。これらのグラフから明らかな
ように、セラミックを抵抗体としてヒータと直列に回路
に挿入していると、キュリー点を超えると抵抗が急激に
大きくなり、電流がほとんど流れなくなって、その温度
に保つことができることがわかる。
【0042】この例ではPTC抵抗体をヒータと直列に
挿入したが、PTC抵抗体に代えて、バイメタルスイッ
チをヒータと直列に挿入することもできる。ここで用い
るバイメタルスイッチは0〜60℃の間でオフとなるも
のがよい。バイメタルスイッチを用いた光スイッチも、
上の例と同様に作動させることができる。
【0043】実施例5 図11に本発明の更に他の実施例による光スイッチ800
を展開斜視図で示している。この図でハウジング810 に
入っている光スイッチ機構830 は図1〜3にある光スイ
ッチ100 にあるものと同じであるが、ハウジングカバー
816 が自己温度制御型セラミック例えばチタン酸バリウ
ムを主成分とするヒータで作られている。このセラミッ
クで出来ているハウジングカバー816 には通電用リード
854 が付けられている。
【0044】ここで用いている自己温度制御型セラミッ
クは、実施例 4で説明したPTC抵抗体と同じ材質のも
のを用いることができ、ある温度以下ではその抵抗が低
いがその温度を超えて温度上昇するにつれて抵抗値が急
激に大きくなる性質を持ったものであり、その温度を超
えるとほとんど電流を通さなくなる。
【0045】キュリー点を0 〜60℃の範囲に持っている
セラミックヒータの場合、ハウジングの一部をこのセラ
ミックで作っていると、光スイッチの温度が低いときに
はセラミックヒータのなかに通電すると光スイッチの温
度が上がる。温度が上がるにつれて抵抗が増えるので温
度上昇が遅くなってくる。キュリー点以上では抵抗が急
激に大きくなるので電流が通らなくなって、そこで発熱
が止まる。温度がキュリー点よりも下がると、電流が流
れるようになって発熱が再び起こる。このようにしてキ
ュリー点にその温度を保つことができる。ハウジング内
に入れた屈折率整合材を目的とする温度に保つために
は、セラミックヒータの少なくとも一部が屈折率整合材
と接触していることが好ましい。
【0046】自己温度制御型セラミックヒータをハウジ
ングの一部に用いるとそれ自体がヒータであり、温度セ
ンサーでもあり、別な温度制御回路を必要としないの
で、光スイッチの大きさを大きくする必要がなくなる。
図3,8などに示している先の実施例において、ヒータ
156 ,656 ,温度検出手段158,658 などを持った基板15
0 ,650 をハウジング内に設けていたので、それだけ光
スイッチ全体の大きさが厚くなっていたが、図12に示
すこの光スイッチ800 の縦断面図から明らかなように、
セラミックヒータからなるハウジングカバー816 を用い
ているので、別なヒータを必要としないので、ハウジン
グ810 の厚さが前の実施例のものに比べて薄くなってい
る。2本の通電用リード854 がセラミックヒータハウジ
ングカバー816 の一方の端部に設けられているが、2本
の通電用リード854 の間にある部分のセラミックヒータ
がまず通電によって加熱されて、その近くの電気抵抗が
高くなると、電流はより低い抵抗の部分に流れて、次第
に全体の温度を一様にすることができる。なお、カバー
816 に代えて、ハウジングベース812 をセラミックヒー
タで形成することもできる。
【0047】更にこの実施例においては、別のコントロ
ーラを必要としないので、コントローラに通常用いられ
ている制御用ICの電源も必要としない。
【0048】実験1 (常温では駆動するが、低温では駆動せず、加熱して駆
動することを示す)この実験では、図1から3に示した
光スイッチを用い、その発熱体は図4に示した構造のも
のである。外寸法:長さ28mm×幅16mm×高さ8 m
m、内寸法:長さ2 4mm×幅1 2mm×高さ5.5m
mのアルミナセラミックで作ったハウジングのなかに、
入力光ファイバ2本、出力光ファイバ4本を持った光ス
イッチ機構(約1.2g)を組み付けた。厚さ0.5mm ×大
きさ22mm×8mmのガラス基板面に炭化珪素発熱体膜を0.
3mm厚に付けて、1kΩの発熱体とした。またこのガラ
ス基板面に温度検出手段としてアルメルクロメル熱電対
を付けた。発熱体と温度検出手段を表面に設けたガラス
基板をセラミックハウジングカバー内下面に、発熱体と
温度検出手段が下向きになるように接着剤で固定して、
発熱体と温度検出手段からのリードをハウジングカバー
外へ取りだした。ハウジングカバーの上面に、屈折率整
合材をハウジング内部に注入するための通孔を開けて、
屈折率整合材をハウジング内に注入した後はその通孔を
接着剤で密封するようにした。屈折率整合材として東レ
・ダウコーニング・シリコーン社製のシリコンオイル
(フロロシリコーン系オイル)を用いて、光スイッチ機
構及び発熱体とシリコンオイルとが完全に接するよう
に、セラミックハウジング内に通孔から注入した。
【0049】ここで準備した光スイッチを10〜30℃で保
持した後で、光スイッチ切り替え信号としてDC5Vの電
圧を信号リード間に印加したところ、コイルに0.2 Aの
電流が流れて光スイッチを切り替えることができた。
【0050】この光スイッチを-10 ℃の低温恒温室に2
時間以上保持して、光スイッチを-10 ℃に保った状態
で、信号リード間に光スイッチ切り替え信号DC5Vを印
加したが光スイッチを切り替えることが出来なかった。
【0051】次にこの光スイッチのヒータリード間にDC
12Vを印加して250秒後に再度信号リード間に光スイ
ッチ切り替え信号DC5Vを印加するとコイルに0.2A
の電流が流れて光スイッチを切り替えることができた。
アルメルクロメル熱電対に生じた起電力からこのときの
シリコンオイルの温度は約13℃となっていたことがわか
った。
【0052】ここで用いたシリコンオイルの粘性率は、
常温では200 〜350 cp、-10 ℃では2500cpとな
っていることが測定によって判明したので、屈折率整合
材として用いたシリコンオイルが低温では粘性率が高く
なって光スイッチの切り替えが困難であったが、常温に
することによって容易に光スイッチの切り替えが可能と
なったことがわかる。
【0053】実験2 (空隙があると加熱不十分)上の実験で用いた光スイッ
チと同じ構造をしているが、屈折率整合材の注入量を減
らした比較用光スイッチを準備した。すなわち、光スイ
ッチ機構は完全に屈折率整合材のなかに浸っているが、
上部に設けられている炭化珪素発熱体は屈折率整合材と
接触せず、屈折率整合材上面と発熱体表面間に約1mm の
隙間があるものである。
【0054】この比較用光スイッチを上と同様に-10 ℃
の低温恒温室に2 時間以上保持して、光スイッチ全体を
-10 ℃に保った状態で、光スイッチヒータリード間にDC
12Vの電圧を上と同じように250秒間印加した後、信
号リード間に光スイッチ切り替え信号DC5Vを印加した
が、光スイッチを切り替えることが出来なかった。この
ときのシリコンオイルの温度は別に準備したアルメルク
ロメル熱電対によって測定したところ約-7℃であった。
【0055】なお光スイッチヒータリード間にDC12Vの
電圧を加え続けて約450秒間加えた後で、信号リード
間に光スイッチ切り替え信号DC5Vを印加したところコ
イルに0.2Aの電流が流れて光スイッチを切り替える
ことができた。このときのシリコンオイルの温度を先ほ
どのアルメルクロメル熱電対の起電力で測定したところ
約-3℃であった。
【0056】これらの実験から明らかなように、ヒータ
を屈折率整合材に浸して接触を保つことによって容易に
その温度をヒータによって使用可能なところまで上昇さ
せることが出来ることがわかる。
【0057】実験3 (通電コントロール 下の温度でオン、上の温度でオ
フ)この実験では実験1で用いた光スイッチを用い、コ
ントローラは図5に示したフローチャートで第一の予め
決められた値を−5℃として、−5℃以下の温度になる
とヒータに通電が行われて、第二の予め決められた値を
70℃として、温度が70℃を超えるとヒータの通電が
オフになるようにした。
【0058】この光スイッチを−10℃に保った状態で
信号リード間に光スイッチ切替指示を入力して、ヒータ
にDC12Vを印加すると45秒で−5℃に加熱された
ので光スイッチは切替ができた。
【0059】ヒータに通電した状態で、低温恒温室から
光スイッチを取りだした外気温度40℃の環境に放置し
たら360秒後に温度が70℃に達して、コントローラ
によってヒータの通電はオフとなった。
【0060】実験4 (ヒータとPTC抵抗体セラミックを直列に入れてコン
トロール)この実験では光スイッチの構造は実験1で用
いたものと同じであるが、ヒータは図9に示したものを
用いた。そのヒータは発熱体と直列にPTC抵抗体が挿
入されているもので、そのPTC抵抗体はBaTiO3組成の
Baの一部をPbで、Tiの一部をSnで置換したものすなわち
実施例 4 で示したセラミックNo.6であり、キュリー点
が10℃のものである。
【0061】この光スイッチを−10℃の低温恒温室に
2時間以上保持して、光スイッチを−10℃に保った状
態で、ヒータとリード間にDC12Vを印加すると20
0秒後に10℃になり、その温度に保つことができた。
【0062】実験5 (カバーをPTC抵抗体)この実験では光スイッチの構
造は実験1で用いたものと同じであるが、ハウジングカ
バーをPTCセラミックで作り、カバーを発熱体とした
ものである。PTCセラミックは実施例 4 で示したセ
ラミックNo.6であり、キュリー点が10℃のものであ
る。
【0063】この光スイッチを−10℃の低温恒温室に
2時間以上保持して、光スイッチを−10℃に保った状
態で、ヒータリード間にDC12Vを印加すると210
秒後に10℃になり、その温度に保つことができた。
【0064】
【発明の効果】以上詳しく説明したように本発明による
光スイッチは、使用環境が低温になっても適切な作動が
確保できるとともに、過熱されることがないので内部に
充填した屈折率整合材が漏れることを防ぐことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による光スイッチを示す斜視図
で、コントローラをブロック図で示している。
【図2】図1の光スイッチを示す展開斜視図で、コント
ローラをブロック図で示している。
【図3】図1の縦断面図である。
【図4】図1の光スイッチに用いることができるヒータ
の平面図である。
【図5】本発明の光スイッチのコントローラの作動の一
例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の光スイッチのコントローラの作動の他
の例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の光スイッチのコントローラの作動の更
に他の例を示すフローチャートである。
【図8】本発明の他の実施例による光スイッチを示す縦
断面図である。
【図9】本発明の光スイッチに用いることができる他の
ヒータの平面図である。
【図10】本発明の光スイッチに用いることができるP
TC抵抗体の抵抗温度特性を示すグラフである。
【図11】本発明の更に他の実施例によるセラミックヒ
ータを持った光スイッチの展開斜視図である。
【図12】図11の縦断面図である。
【符号の説明】
100 、600 ,800 光スイッチ 110 、610 ,810 ハウジング 112 、612 ,812 ハウジングベース 114 通孔 116 、816 ハウジングカバー 118 、618 屈折率整合材 130 、630 ,830 光スイッチ機構 131 入力光ファイバ 132 出力光ファイバ 133 、135 固定光ファイバ保持具 134 可動光ファイバ保持具 140 光スイッチドライバ 142 E形磁気回路 144 永久磁石ブロック 146 両端脚 147 ポールピース 148 励磁コイル 150 、650 ,750 (ヒータ)基板 151 信号リード 152 信号リード 154 、854 (ヒータ用)リード 155 電力供給リード 156 、656 ,756 ヒータ 158 、658 ,758 温度検出手段 159 信号線 170 、670 (ガラス)基板 180 コントローラ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングと、 入出力の一方の光ファイバ先端の少なくとも1本を前記
    ハウジング内部で保持している固定光ファイバ保持具
    と、 入出力の他方の光ファイバ先端の少なくとも1本を前記
    ハウジング内部で保持するとともに、前記固定光ファイ
    バ保持具と対向して相対運動ができる可動光ファイバ保
    持具と、 前記可動光ファイバ保持具を前記固定光ファイバ保持具
    と相対的に動かすためのドライバで、前記少なくとも1
    本の入力光ファイバ先端を前記少なくとも1本の出力光
    ファイバ先端と対向する位置からあるいは位置へ相対的
    に動かすものと、 前記ハウジング内に充填されている屈折率整合材で、出
    力光ファイバ先端と入力光ファイバ先端の間を少なくと
    も充たしているものと、 前記ハウジング内の屈折率整合材を加熱するためのヒー
    タと、 前記ハウジング内の温度を検出する手段と、 その温度検出手段によって前記ヒータへの電力供給を接
    続・切断するコントローラとを有し、 前記コントローラは前記温度検出手段の測定値が第一の
    予め決められた値よりも低いときには前記ヒータへ電力
    を接続し、前記温度検出手段の測定値が第二の予め決め
    られた値よりも高いときには前記ヒータへの電力供給を
    切断することを特徴とする光スイッチ。
  2. 【請求項2】 前記ヒータと前記温度検出手段は前記ハ
    ウジング内で、屈折率整合材と接触していることを特徴
    とする請求項1記載の光スイッチ。
  3. 【請求項3】 前記コントローラは外部からのドライバ
    駆動指示があったときに温度検出手段の測定値に応じて
    ドライバを駆動させることを特徴とする請求項2記載の
    光スイッチ。
  4. 【請求項4】 前記コントローラは、前記ヒータへの電
    力供給を接続した後予め決められた時間遅れてドライバ
    を駆動させることを特徴とする請求項3記載の光スイッ
    チ。
  5. 【請求項5】 ハウジングと、 入出力の一方の光ファイバ先端の少なくとも1本を前記
    ハウジング内部で保持している固定光ファイバ保持具
    と、 入出力の他方の光ファイバ先端の少なくとも1本を前記
    ハウジング内部で保持するとともに、前記固定光ファイ
    バ保持具と対向して相対運動ができる可動光ファイバ保
    持具と、 前記可動光ファイバ保持具を前記固定光ファイバ保持具
    と相対的に動かすためのドライバで、前記少なくとも1
    本の入力光ファイバ先端を前記少なくとも1本の出力光
    ファイバ先端と対向する位置からあるいは位置へ相対的
    に動かすものと、 前記ハウジング内に充填されている屈折率整合材で、出
    力光ファイバ先端と入力光ファイバ先端の間を少なくと
    も充たしているものと、 前記ハウジング内の屈折率整合材を加熱するためのヒー
    タと、 前記ハウジング内で前記ヒータと直列に結合されている
    PTC抵抗体とを有することを特徴とする光スイッチ。
  6. 【請求項6】 前記ヒータと前記PTC抵抗体は前記ハ
    ウジング内で、屈折率整合材と接触していることを特徴
    とする請求項5記載の光スイッチ。
  7. 【請求項7】 前記PTC抵抗体は0℃〜60℃の範囲
    にキュリー点を有することを特徴とする請求項6記載の
    光スイッチ。
  8. 【請求項8】 ハウジングと、 入出力の一方の光ファイバ先端の少なくとも1本を前記
    ハウジング内部で保持している固定光ファイバ保持具
    と、 入出力の他方の光ファイバ先端の少なくとも1本を前記
    ハウジング内部で保持するとともに、前記固定光ファイ
    バ保持具と対向して相対運動ができる可動光ファイバ保
    持具と、 前記可動光ファイバ保持具を前記固定光ファイバ保持具
    と相対的に動かすためのドライバで、前記少なくとも1
    本の入力光ファイバ先端を前記少なくとも1本の出力光
    ファイバ先端と対向する位置からあるいは位置へ相対的
    に動かすものと、 前記ハウジング内に充填されている屈折率整合材で、出
    力光ファイバ先端と入力光ファイバ先端の間を少なくと
    も充たしているものと、 前記ハウジング内の屈折率整合材を加熱するためのヒー
    タと、 前記ハウジング内で前記ヒータと直列に結合されている
    バイメタルスイッチとを有することを特徴とする光スイ
    ッチ。
  9. 【請求項9】 前記ヒータと前記バイメタルスイッチは
    前記ハウジング内で、屈折率整合材と接触していること
    を特徴とする請求項8記載の光スイッチ。
  10. 【請求項10】 前記バイメタルスイッチは0℃〜60
    ℃の範囲でオフとなることを特徴とする請求項9記載の
    光スイッチ。
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