JP2002161290A - 石炭ブリケット固体燃料 - Google Patents
石炭ブリケット固体燃料Info
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Abstract
および脱硝を効果的に行うための低成型圧力で成型でき
る高破壊抵抗強度のブリケットであって、高燃焼効率、
低環境汚染の石炭固体燃料の開発。 【構成】 0.5重量%(ドライアッシュフリー)以上
の高硫黄石炭などの微粉炭にCa質脱硫剤またはMg質
脱硫剤をCa/S比またはMg/S比が1〜2となる割
合で混合して成型した複合ブリケットの表面に水酸化カ
ルシウム、酸化カルシウム、または炭酸カルシウムを付
着させたことを特徴とする表面白色の石炭ブリケット固
体燃料。粘結剤としてパルプ産業廃液である黒液を使用
すると高破壊抵抗強度のものが得られる。
Description
炭に植物質成分を混合したものに、Ca系またはMg系
脱硫剤を混合して成型した、燃焼に伴う排ガス中のSO
XおよびNOXを効果的に除去することができる清浄な外
観を持った表面白色の石炭ブリケット固体燃料およびそ
の製造方法に関する。
a系脱硫剤や酸化マグネシウム等のMg系脱硫剤と各種
粘着剤を添加、混合、成型して石炭ブリケット(豆炭、
練炭等)を製造する方法が知られている(例えば、特公
平4−71436号公報)。また、低品位石炭(約80
重量%程度)と植物質(農業、林業廃棄物、約20重量
%程度)との混合による植物質複合ブリケットからなる
固体燃料が開発された。この固体燃料は、着火性と燃焼
性が向上し、燃焼過程における粉塵排出量の低減をもた
らした。これに、消石灰を脱硫剤として添加した複合固
形燃料も知られている(例えば、特開平6−18457
1号公報)。
による地球温暖化、酸性雨等の大気汚染および人体健康
の被害は、地球規模の重大な環境課題である。特に、発
展途上国では、低品位石炭(高硫黄分、高窒素分、高灰
分、低発熱量等)が1次エネルギー源として中小ボイラ
ー用燃料または炊事、暖房等の民生用燃料として大量に
使用されている。この低品位石炭の直接燃焼により排出
されるSOx 、NOx および粉塵による環境汚染、喘息
等の呼吸器疾患等が深刻な問題になっている。しかし、
経済的、物理的な困難によって、除塵または脱硫・脱硝
の装置がこれらの国において普及していない。
を混合する手段が知られている。低品位石炭に混合する
脱硫剤は、燃焼灰中に硫黄を固定化する作用を有し、燃
焼排気ガス中に含有される硫黄酸化物を減少させること
ができるが、脱硫率は75%以下である。中国の一部の
地域では家庭ストーブに使用されている石炭の硫黄含有
率が4重量%以上に達する。その石炭の揮発成分中の硫
黄含有量も多い。そこで、その石炭から製造される複合
固体燃料には既存のCa系脱硫剤を通常の方法で混合す
ると、脱硫効率は75%以下となってしまい、排ガス中
のSO2 濃度は約1000ppmを越える。
い低品位石炭の廉価・高効率・清浄燃焼を可能とするた
めの低価格の脱硫剤と添加する脱硫剤の量が少なく、か
つ脱硫効果の大きな石炭改質技術の開発が強く求められ
ている。本発明は、石炭系燃料の燃焼にともなう燃焼ガ
ス中の脱硫および脱硝を効果的に行うための低成型圧力
で成型できる高破壊抵抗強度のブリケットであって、高
燃焼効率、低環境汚染の石炭系固体燃料の開発を目的と
する。
剤の混合添加方式を改善して、微粉炭またはこれに植物
質成分を混合したブリケットの内部にCa質またはMg
質脱硫剤を混合するとともに、表面にCa質脱硫剤層を
形成した石炭ブリケット固体燃料を開発した。本発明の
石炭ブリケット固体燃料を使用することによって、低コ
ストではあるものの脱硫効率70%程度が限界と思われ
ていた乾式方式で、コストのかかる湿式脱硫方式と同じ
レベルの90%程度の脱硫効率を達成することができ
た。
硫剤またはMg質脱硫剤をCa/S比またはMg/S比
が1〜2となる割合で混合して成型した複合ブリケット
の表面に水酸化カルシウム、酸化カルシウム、または炭
酸カルシウムを付着させたことを特徴とする表面白色の
石炭ブリケット固体燃料である。また、本発明は、ブリ
ケットの表面の水酸化カルシウム、酸化カルシウム、ま
たは炭酸カルシウムの量はCa/S比で0.1〜2であ
ることを特徴とする上記の表面白色の石炭ブリケット固
体燃料である。また、本発明は、微粉炭は、0.5重量
%(ドライアッシュフリー)以上の高硫黄石炭であるこ
とを特徴とする上記の表面白色の石炭ブリケット固体燃
料である。
ルシウム、酸化カルシウム、または炭酸カルシウムを成
分として含有する工業廃棄物であることを特徴とする上
記の表面白色の石炭ブリケット固体燃料である。また、
本発明は、植物質成分が石炭ブリケットに混合されてい
ることを特徴とする上記の表面白色の石炭ブリケット固
体燃料である。また、本発明は、粘結剤が石炭ブリケッ
トに混合されていることを特徴とする上記の表面白色の
石炭ブリケット固体燃料である。また、本発明は、粘結
剤がパルプ産業廃液である黒液であることを特徴とする
上記の表面白色の石炭ブリケット固体燃料である。ま
た、本発明は、 成型圧力10〜100MPaで成型す
ることを特徴とする上記の表面白色の石炭ブリケット固
体燃料の製造方法である。
り、ブリケット内部に微量配合されたCa質またはMg
質によって、石炭中の硫黄分はCaまたはMgに固定さ
れ、燃焼によるSO2の発生を抑制する効果が得られ
る。また、揮発分の燃焼によって排出されるSO2 をブ
リケットの表面層のCaによって捕集し、本発明の石炭
ブリケット固体燃料の脱硫率は、ブリケット内部に混合
したCa質脱硫剤またはMg質脱硫剤のCa/S比また
はMg/S比が1〜2で大幅に上昇し約90%に達す
る。
O、またはCaCO3を層を形成すると、表面での除去
効果が非常に大きいので内部のブリケットに添加するC
a量が少なくて済む。さらに、ブリケットの表面にCa
(OH)2、CaO、 またはCaCO3を付着させるこ
とにより外観が白色となり、従来の石炭が持っている黒
=汚れるというイメージからの脱却が図れ、商品価値が
上がると言うメリットも生じる。
および脱硝性を持つ粘結剤を添加して低圧成型し、その
粘結剤が燃焼時に発生する酸化硫黄と酸化窒素を捕捉
し、焼却灰に硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウムおよび
/または硝酸ナトリウムを生成して燃焼ガスを脱硫およ
び脱硝するようにすることができる。これらの反応は以
下のように考えられる。
炭、瀝青炭等の炭種にかかわらず広範囲の石炭を原料と
することができ、特に、0.5重量%(ドライアッシュ
フリー:d.a.f.)以上の高硫黄石炭を使用するこ
とができる。これを各種燃焼器に適用可能な形態の石炭
ブリケットの形態に成形する。
もできる。植物質複合ブリケットの製造工程自体は従来
から公知であり、数mm以下の農業廃棄物(稲ワラ、ト
ウモロコシ茎、紅梁、草等)、林産廃棄物(廃木材、木
屑、バガス)等からなる植物質を乾燥、粉砕して数mm
以下に調整した原料5〜50重量%に、炭種に応じて、
さらに、粘結剤を添加混合し、ブリケットマシーンで圧
縮成型する。通常のブリケット成型圧力は、高圧が20
0〜300Mpa、中圧が100〜200Mpaであ
り、従来技術では、100Mpa以下の成型圧力ではブ
リケットがすぐ割れるので使いものにならなかった。本
発明の石炭ブリケット製造工程は、低圧方式(10〜1
00Mpa)で行うことが可能で、コストを低く抑える
ことができる。
としては、安価な石灰石、消石灰あるいは水産廃棄物で
ある貝殻等を使用できる。また、カーバイド溶接工場で
は、CaC2+2H2O→Ca(OH)2+C2H2で示さ
れる反応を利用して製造したアセチレンを溶接するとき
にガス(熱源)として使うので副産物としてCa(O
H)2が大量に生成されて産業廃棄物(約10重量%の
CaOが含有されている)となるが、これを使用するこ
ともできる。
H)2、CaO、またはCaCO3を被覆する。表面に付
着されたCa(OH)2、CaO、またはCaCO3の量
は、Ca/S比で約0.1〜2程度が好ましい。Ca/
S比が約0.1より少なくては脱硫率が低く、また、C
a/S比が約2より多いと脱硫率は増加しないで灰分が
増加し、生産コストも上昇する。
としては、含浸法(浸漬法)、塗布法、噴霧法等を適宜
使用できるが、例えば、Ca(OH)2 の場合は、石灰
石を水に100g/L〜900g/L程度の割合で混合
し、その混合液を成型したブリケットの表面に塗布して
Ca(OH)2の水和物層を形成し、自然乾燥または2
00℃程度以下で加熱乾燥すればよい。
黒液、廃油、廃グリース等の工業廃棄物、および工業糖
蜜等を使用することにより、低成型圧力で高強度、高燃
焼効率の石炭ブリケット固体燃料を製造することができ
る。特に、パルプ産業廃棄物である黒液は、燃焼過程で
排出する排ガス中の酸化硫黄(SOX)および酸化窒素
(NOX)を自動的に除去する脱硫性と脱硝性をもち、
最も好ましい粘結剤である。
形成せずに、内部にのみCa質脱硫剤を添加した低品位
石炭を主成分とする植物質複合ブリケット固形燃料につ
いて下記の実験を行った。 実験1.脱硫効果に及ぼす燃焼室温度の影響と石炭ブリ
ケット石炭と植物質成分との複合ブリケットの脱硫効果
の比較
ットの脱硫率には燃焼室の温度が影響する。Ca質脱硫
剤は大分県津久見産の石灰石を用いて、Ca/S比は3
とした。燃焼室温度を873〜1173Kの間で変化さ
せた。図1は、燃焼室温度がBJ炭を用いた植物質複合
ブリケットおよび石炭ブリケットの脱硫率に与える影響
を示すグラフである。縦軸が脱硫率、横軸は燃焼室温度
である。図1中の○印および破線は植物質複合ブリケッ
トの結果を、●印および実線は石炭ブリケットの結果を
示す。図1より、植物質複合ブリケットおよび石炭ブリ
ケットの脱硫率には、ほとんど差がないことが分かる。
響 添加するCa質脱硫剤の量が少なければ少ないほど、並
びにCa質脱硫剤の価格が低ければ低いほど、その固体
燃料の製造コストが安く抑えられる。そのため、最も一
般的で安価な石灰石を脱硫剤として添加して植物質複合
ブリケットを製造して、燃焼実験を実施した。燃焼室温
度は1073K、脱硫剤は津久見産石灰石を用いた。図
2は、Ca/S比がBJ炭を用いた植物質複合ブリケッ
トの脱硫率に与える影響を示すグラフである。縦軸は脱
硫率、横軸はCa/S比である。
て植物質複合ブリケットの脱硫率が高くなっていること
が分かる。Ca/S比が3となると脱硫率が約68%に
なっているが、Ca/S比が3を越えると脱硫率の増加
傾向が鈍くなり、Ca/S比が5では、脱硫率の向上が
ほぼ飽和するのが分かる。
度の経時変化を図3に示す。図3より、Ca/S比が大
きいものほど、SO2 濃度が低減していることが分か
る。Ca/S比が0から1、1から3となる場合におい
て、その脱硫効果(SO2 濃度の低減)が大きく現れて
いるが、Ca/S比が3から5では、脱硫効果の差はあ
まりない。さらに、Ca/S比が大きくなるにつれて、
揮発分の燃焼終了直後からの、脱硫効果が大きくなって
いることが分かる。また、Ca/S比がどの場合でも、
燃焼初期の揮発成分の燃焼の段階では、脱硫反応が生じ
にくいことが分かる。
合ブリケットを燃焼させた結果と熱分解の実験結果をま
とめて示す。燃焼室温度と熱分解温度は1073K、燃
焼実験に使用した脱硫剤は津久見産石灰石、Ca/S比
は3とした。左縦軸は脱硫率、右縦軸は硫黄の配分率、
横軸は燃料比である。図4より、石灰石を脱硫剤とする
時、揮発成分の燃焼の段階では、脱硫反応があまり行わ
れていないことが分かる。
はカーバイト溶接工場からの工業廃棄物(粒径:1mm
以下;酸化カルシウム(CaO)を主成分とし、酸化バ
リウム(BaO)と酸化ストロンチウム(SrO)を数
%含むもの)を脱硫剤として使用した。Ca/S比は3
とした。結果を図5に示す。ここで、縦軸は脱硫率、横
軸は各種脱硫剤を示している。
工場からの工業廃棄物と同様な脱硫率を有している。こ
れらの脱硫率は最も高く約75%であり、石灰石の2倍
以上、ホタテ貝殻より約10%高いことが分かった。こ
のことより、これらのCa系脱硫剤を石炭に混合添加し
ただけでは、燃焼過程における脱硫率は約75%が限度
であることが分かる。
度および脱硝効果の比較 ブリケット固体燃料においては、圧力がかかったときの
破壊抵抗強度が重要な評価因子となっている。成型圧
力、粘結剤の特性およびその添加量はその破壊抵抗強度
に大いに影響する。窒素含有率1.1重量%、硫黄含有
率2.3重量%、燃料比4.3という低品位石炭に属す
るDS微粉炭にトウモロコシ茎(バイオマス)を20重
量%混合し、パルプ工業廃棄物であるパルプ黒液を粘結
剤として添加してブリケットの成型圧力を変えて成型し
た。図6に、成型圧力(横軸)と黒液の添加量の違いに
よるブリケットの破壊抵抗強度(縦軸)を示す。図7
に、パルプ黒液の含有量(横軸)と脱硝率(縦軸)の関
係を示す。
50Kg/cm2)までは、成型圧力の増加とともにそ
の破壊抵抗強度が上昇しているが、25MPaを越える
と破壊抵抗強度はほぼ一定になっている。パルプ黒液の
含有量が増加するにともない破壊抵抗強度が上昇し、2
0重量%で最も大きな破壊強度が得られ、25MPa以
上の成型圧力によらないでも十分な破壊抵抗強度が得ら
れることが分かった。
加することにより成型性が良好となり、低成型圧力でも
高破壊抵抗強度を有するブリケットを製造できる。ま
た、図7より、パルプ黒液の添加量の増加に伴い脱硝率
も増加しており、その添加量が10重量%以上になると
増加傾向は緩やかになり、脱硝率として約40%が得ら
れたことが分かる。
出する高硫黄南桐炭(NT;硫黄含有量:4重量%(ド
ライアッシュフリー:d.a.f)を使用した。脱硫剤
としては津久見産石灰石を使用した。植物質複合材とし
ては、トウモロコシ茎、木屑、バガスを使用した。Ca
(OH)2 700gを水1Lの割合で混合し、植物質複
合ブリケット( Ca/S比1,重量5g)の表面に付
着させて乾燥した。表面に付着されたCa(OH)2 の
量は乾燥重量で約0.2gであった。
表面にCa(OH)2 を被覆した実施例の固体燃料と石
灰石をブリケット内部に混合添加しただけの比較例の固
体燃料を燃焼させた場合の燃焼排ガス中のSO2 濃度の
経時変化を示す。
ブリケット内部Ca/S比が1でも排ガス中のSO2 量
が削減されることが分かる。さらに、これに、ブリケッ
ト1個(重量5g)当たり0.2gの割でCa(OH)
2 を表面付着させた場合には、排ガス中のSO2 量が大
幅に削減されることが分かる。脱硫反応はチャーの燃焼
段階(燃焼開始時から約5分〜75分)だけではなく、
揮発成分燃焼の段階(約0分〜5分)でも発生すること
が分かった。これは、表面に付着したCa(OH)2 は
速やかにCaOへ分解すること、またはCa(OH)2
粒子と発生するSO2 との接触率が上がることによる。
各種のCa質脱硫剤をブリケット内部に混合添加した固
体燃料との脱硫効果の比較を示す。縦軸が脱硫率、横軸
は実施例および比較例を表す。図9より、実施例の固体
燃料の脱硫率は石灰石をブリケット内部に混合添加した
場合の約35%よりも約58%上昇し、純粋な水酸化カ
ルシウムをブリケット内部に混合添加した場合の75%
よりも約18%高くなることが分かった。純粋な水酸化
カルシウムは溶接剤生産工場からのCa質の工業廃棄物
と同様な75%の脱硫率を有しており、石灰石の2倍以
上、ホタテ貝殻より約10%高いことが分かる。
ケットの表面にCa(OH)2 の層を形成した複合固体
燃料を製作した。図10に、この実施例および比較例の
脱硫効果を示す。縦軸が脱硫率、横軸はブリケット内部
に混合した石灰石のCa/S比である。ここでは、燃焼
室温度は1073Kとし、石炭はBJ炭、脱硫剤は津久
見産石灰石、ホタテ貝、または水酸化カルシウムを用い
た。図10より、この実施例は、Ca/S比が1でも比
較例に比べて、脱硫率は急激に上昇し、Ca/S比2で
は約93%に到達する。なお、ブリケット内部に混合し
た石灰石のをさらに増加させても、脱硫率は上昇してい
ないことが分かる。
揮発成分での脱硫メカニズムが異なり、内部に混合した
Caはチャー燃焼し、発生する硫黄分を取るときだけ有
効であるのでブリケット内部に混合したCa/S比(C
a量)を3以上に増加させても脱硫率は上昇しないこと
になる。Ca(OH)2 をブリケットの表面に付着させ
た場合には、チャー燃焼でも揮発分燃焼でも脱硫率が向
上する、したがって、ブリケット内部のCa/S比を大
きくするよりも1〜2程度として表面にCa(OH)2
層を微量付着させた方が、脱硫率を向上させる作用が大
であることが分かる。
炭高硫黄石炭(NT炭)を用いた複合ブリケット固体燃
料を製作した。燃焼室温度と熱分解温度は1073K、
使用した脱硫剤は津久見産石灰石、内部のCa/S比は
1とした。図11にその脱硫効果を示す。左縦軸が脱硫
率、右縦軸が硫黄の配分率、横軸は使用された石炭中の
硫黄含有率(重量%:d.a.f.)である。
炭)における揮発成分の燃焼によるSO2 の約75%、
および揮発成分が少ないNT炭(南桐炭)中の揮発成分
の燃焼からのSO2 の約35%が除去される。また、チ
ャー燃焼によるSO2 はほぼ100%除去される。この
両炭種を用いた複合固体燃料の脱硫率は約90%に達す
ることが分かった。
体燃料に対して、0.2gのCa(OH)2 を表面に付
着させた後、内部のCa/S比を増加させるにつれての
脱硫率の変化を示す。ここでは、脱硫剤は津久見産石灰
石、縦軸が脱硫率、横軸はブリケット内部のCa/S比
である。図12より、ブリケット内部のCa/S比が1
で脱硫率は約9O%になっている。Ca/S比が1を超
えて大きくなっても脱硫率はお大きくならないことが分
かる。
料比4.3という低品位石炭に属するDS微粉炭にトウ
モロコシ茎(バイオマス)を20重量%混合し、パルプ
黒液を粘結剤として20重量%含有させて植物質複合石
炭ブリケットを成型した。この植物質複合石炭ブリケッ
トを炉壁温度1073Kで燃焼し、燃焼過程中における
NO濃度の経時変化を、パルプ黒液を添加しない植物質
複合石炭ブリケットの燃焼結果と比較して図13に示
す。
プル中の窒素の総量が増加しても、排ガス中のNO濃度
が著しく低減されたことが分かる。脱硝効果はチャー燃
焼段階で現れる。
リケット内部に混合し、さらに表面にCa(OH)2 、
CaOまたは CaCO3層を付着させた表面白色の石炭
ブリケット固体燃料では、石炭中の揮発分の燃焼による
排出SO2 を効果的にブリケット内部のCa質またはM
g質脱硫剤と表面のCaによって補集するものであり、
この複合ブリケット固体燃料の脱硫率は、ブリケットの
Ca/S比またはMg/Sが1〜2でも大幅に上昇し、
約90%に達する。また、パルプ黒液等の粘結剤を使用
することによって脱硫と合わせて優れた脱硝効果も得ら
れる。よって、発展途上国で特に使用される高硫黄石炭
(4重量%:d.a.f.以上)を廉価、高効率に利用
することが可能になるとともに、清浄な外観を持つ表面
白色の石炭ブリケットとすることができる。
および石炭ブリケットの脱硫率に与える燃焼室温度の影
響を示すグラフである。
の脱硫率に与えるCa/S比の影響を示すグラフであ
る。
の燃焼排ガス中のSO2 濃度の経時変化を示すグラフで
ある。
トのS%が脱硫率に与える影響を示すグラフである。
すグラフである。
の添加量の違いによるブリケットの破壊抵抗強度(縦
軸)を示すグラフである。
と脱硝効果の関係を示すグラフである。
料を用いた場合の燃焼排ガス中のSO2 濃度の経時変化
を示すグラフである。
体燃料との脱硫率の比較を示すグラフである。
ト内部のCa/S比が脱硫率に与える影響を示すグラフ
である。
硫率に与える影響を示すグラフである。
/S比が脱硫率に与える影響を示すグラフである。
中におけるNO濃度の経時変化を、パルプ黒液を添加し
ない植物質複合石炭ブリケットの燃焼結果と比較して示
すグラフである。
Claims (8)
- 【請求項1】 微粉炭にCa質脱硫剤またはMg質脱硫
剤をCa/S比またはMg/S比が1〜2となる割合で
混合して成型した複合ブリケットの表面に水酸化カルシ
ウム、酸化カルシウム、または炭酸カルシウムを付着さ
せたことを特徴とする表面白色の石炭ブリケット固体燃
料。 - 【請求項2】 ブリケットの表面の水酸化カルシウム、
酸化カルシウム、または炭酸カルシウムの量はCa/S
比で0.1〜2であることを特徴とする請求項1記載の
表面白色の石炭ブリケット固体燃料。 - 【請求項3】 微粉炭は、0.5重量%(ドライアッシ
ュフリー)以上の高硫黄石炭であることを特徴とする請
求項1または2記載の表面白色の石炭ブリケット固体燃
料。 - 【請求項4】 Ca質脱硫剤は水酸化カルシウム、酸化
カルシウム、または炭酸カルシウムを成分として含有す
る工業廃棄物であることを特徴とする請求項1乃至3の
いずれかに記載の表面白色の石炭ブリケット固体燃料。 - 【請求項5】 植物質成分が石炭ブリケットに混合され
ていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載
の表面白色の石炭ブリケット固体燃料。 - 【請求項6】 粘結剤が石炭ブリケットに混合されてい
ることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の表
面白色の石炭ブリケット固体燃料。 - 【請求項7】 粘結剤がパルプ産業廃液である黒液であ
ることを特徴とする請求項6記載の表面白色の石炭ブリ
ケット固体燃料。 - 【請求項8】 成型圧力10〜100MPaで成型する
ことを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の表面
白色の石炭ブリケット固体燃料の製造方法。
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