JP2002161192A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP2002161192A
JP2002161192A JP2000358725A JP2000358725A JP2002161192A JP 2002161192 A JP2002161192 A JP 2002161192A JP 2000358725 A JP2000358725 A JP 2000358725A JP 2000358725 A JP2000358725 A JP 2000358725A JP 2002161192 A JP2002161192 A JP 2002161192A
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epoxy resin
lead frame
resin
resin composition
metal lead
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JP2000358725A
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Noriyuki Washimi
範之 鷲見
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉛フリー半田を用いた表面実装時でも耐半田
クラック性に優れた半導体装置提供すること。 【解決手段】 下記の(1)樹脂ペーストを用いて金属
リードフレームのダイパッド面に半導体素子を接着し、
前記半導体素子が搭載された金属リードフレームを、下
記の(2)エポキシ樹脂組成物を用いて封止してなるこ
とを特徴とする半導体装置。 (1)(A)熱硬化性樹脂、(B)無機充填材を必須成
分とする樹脂ペースであって、前記樹脂ペーストを用い
て金属リードフレームのダイパッド面に半導体素子を接
着硬化した際の260℃におけるせん断接着強度が1.
5MPa以上である半導体用樹脂ペースト。 (2)(A)熱硬化性樹脂、(B)無機充填材を必須成
分とするエポキシ樹脂組成物であって、前記エポキシ樹
脂組成物と金属リードフレームのダイパッド裏面とを密
着硬化した際の260℃におけるせん断密着強度が1.
0MPa以上である半導体封止用エポキシ樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐半田クラック性
に優れた半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子機器の小型化、軽量化、高性能化の
市場動向において、半導体素子の高集積化が年々進み、
又半導体装置の表面実装化が促進されるなかで、封止材
料であるエポキシ樹脂組成物への要求は益々厳しいもの
となってきている。特に半導体装置の表面実装化が一般
的になってきている現状では、吸湿した半導体装置が半
田リフロー処理時に高温にさらされ、半導体素子やリー
ドフレームとエポキシ樹脂組成物の硬化物との界面に剥
離が発生し、ひいてはエポキシ樹脂組成物の硬化物にク
ラックを生じる等、半導体装置の信頼性を大きく損なう
不良が生じ、これらの不良の防止、即ち耐半田クラック
性の向上が大きな課題となってきている。この課題に対
し、IC、LSI等の半導体素子の封止に用いられるエ
ポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂や硬化剤であるフェ
ノール樹脂の改良により、耐半田クラック性の向上が図
られてきた。更に封止材料では解決できない問題点に対
しては、リードフレームの形状変更、特に半導体素子と
接着されるダイパッドの形状変更により対策が行われて
おり、ウインドウ・パットフレームがこれに相当する。
【0003】近年、環境負荷物質を使用しない一環とし
て鉛フリー半田への代替化が進められている。鉛フリー
半田では、従来の半田に比べ融点が高いため表面実装時
の半田リフロー温度は、従来よりも20℃程度高い26
0℃が必要とされる。鉛フリー半田対応のための半田リ
フロー温度の変更により、ウインドウ・パットフレーム
でもエポキシ樹脂組成物の硬化物とパッドとの界面での
剥離、半導体素子と半導体用樹脂ペーストとの界面での
剥離に起因する半導体装置のクラックの問題が生じてき
た。このため、260℃での表面実装時の耐半田クラッ
ク性の向上を目指して、様々な改良が進められてきた
が、そのいずれにおいても完全な解決策とはならず、更
なる改良が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、金属リード
フレームのダイパッド面に半導体素子を接着硬化した際
の260℃におけるせん断接着強度が1.5MPa以上
の特性を有する半導体用樹脂ペーストと、金属リードフ
レームのダイパッド裏面に密着硬化した際の260℃に
おけるせん断密着強度が1.0MPa以上の特性を有す
る半導体封止用エポキシ樹脂とを併用して得られた半導
体装置が、鉛フリー半田を用いた表面実装時でも耐半田
クラック性に優れているものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の(1)
樹脂ペーストを用いて金属リードフレームのダイパッド
面に半導体素子を接着し、前記半導体素子が搭載された
金属リードフレームを、下記の(2)エポキシ樹脂組成
物を用いて封止してなることを特徴とする半導体装置。 (1)(A)熱硬化性樹脂、(B)無機充填材を必須成
分とする樹脂ペーストであって、前記樹脂ペーストを用
いて金属リードフレームのダイパッド面に半導体素子を
接着硬化した際の260℃におけるせん断接着強度が
1.5MPa以上である半導体用樹脂ペースト。 (2)(A)熱硬化性樹脂、(B)無機充填材を必須成
分とするエポキシ樹脂組成物であって、前記エポキシ樹
脂組成物と金属リードフレームのダイパッド裏面とを密
着硬化した際の260℃におけるせん断密着強度が1.
0MPa以上である半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
である
【0006】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる半導体用樹脂
ペーストは、(A)熱硬化性樹脂、(B)無機充填材を
必須成分とする樹脂ペーストであって、前記樹脂ペース
トを用いて金属リードフレームのダイパッド面に半導体
素子を接着硬化した際の260℃におけるせん断接着強
度が1.5MPa以上の特性を有しており、樹脂ペース
トを形成する材料であることから熱硬化性樹脂は室温で
液状であることが好ましい。本発明に用いる熱硬化性樹
脂は、樹脂、硬化剤、硬化促進剤等からなる一般的な熱
硬化性樹脂であるが、これらに限定されるものではな
い。本発明に用いる樹脂としては、例えばビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、脂環式エポキ
シ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、グリシジルアミン型の液
状エポキシ樹脂等が挙げられ、又液状のシアネート樹
脂、ラジカル重合性の各種アクリル樹脂、アリール基を
有するトリアリールイソシアヌレート等が挙げられる。
【0007】液状のエポキシ樹脂の硬化剤としては、例
えばフェノール類、脂肪族アミン、芳香族アミン、ジシ
アンジアミド、ジカルボン酸ジヒドラジド化合物等が挙
げられる。ジヒドラジド化合物のとしては、アジピン酸
ジヒドラジド、ドデカン酸ジヒドラジド、イソフタル酸
ジヒドラジド、パラオキシ安息香酸ジヒドラジド等の力
ルボン酸ジヒドラジド等が挙げられる。硬化促進剤兼硬
化剤としては、各種のイミダゾール化合物であり、例え
ば2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、
2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4ーメチル
イミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロ
キシメチルイミダゾール、2ーフェニル−4,5−ジヒ
ドロキシメチルイミダゾール、2− C1123 −イミダ
ゾール等の一般的なイミダゾールやトリアジンやイソシ
アヌル酸を付加し、保存安定性を付与した2,4−ジア
ミノ−6−(2−メチルイミダゾールー(1))−エチ
ル一S−トリアジン、又はそのイソシアネート付加物等
があり、これらは単独でも混合して用いることも可能で
ある。シアネート樹脂の硬化触媒としては、銅アセチル
アセトナート、亜鉛アセチルアセトナート等の金属錯体
が挙げられる。
【0008】本発明においては、室温で固体の熱硬化性
樹脂を樹脂ペーストの特性が損なわれない範囲で混合し
て用いることも充分可能である。例えばビスフェノール
A、ビスフェノールF、フェノールノボラック、クレゾ
ールノボラック類とエピクロルヒドリンとの反応により
得られるポリグリシジルエーテル、ブタンジオールジグ
リシジルエーテル、ネオベンチルグリコールジグリシジ
ルエーテル等の脂肪族エボキシ、ジグリシジルヒダント
イン等の複秦環式エポキシ、ビニルシクロヘキセンジオ
キサイド、ジシクロベンタジエンジオキサイド、アリサ
イクリックジエポキシーアジベイトのような脂環式エポ
キシがあり、これらは単独でも混合して用いることも可
能である。
【0009】本発明に用いられる無機充填材としては、
銀粉、シリカ等がある。銀粉は、導電性を付与するため
に用いられ、ハロゲンイオン、アルカリ金属イオン等の
イオン性不純物の含有量は50ppm以下であることが
好ましい。又銀粉の形状としてはフレーク状、樹枝状や
球状等が用いられる。必要とする樹脂ペーストの粘度に
より、使用する銀粉の粒径は異なるが、通常平均粒径は
2〜10μm 、最大粒径は50μm 程度のものが好ま
しい。又比較的粗い銀粉と細かい銀粉とを混合して用い
ることもでき、形状についても各種のものを適宜混合し
てもよい。
【0010】シリカは、平均粒径1〜20μm で最大
粒径50μm 以下のものである。平均粒径が1μm 未
満だと粘度が高くなり、20μm を越えると塗布又は
硬化時に樹脂分が流出しブリードが発生するため好まし
くない。最大粒径が50μmを越えるとディスペンサー
でペーストを塗布するときに、ニードルの出口を塞ぎ長
時間の連続使用ができない。又比較的粗いシリカと細か
いシリカとを混合して用いることもでき、形状について
も各種のものを適宜混合してもよい。又必要とされる特
性を付与するために、銀粉、シリカ以外の無機充填材を
添加してもよい。
【0011】本発明における樹脂ペーストには、必要に
より用途に応じた特性を損なわない範囲で、シランカッ
プリング剤、チタネートカップリング剤、顔料、染料、
消泡剤、界面活性剤、溶剤等の添加剤を用いることがで
きる。本発明の製造法としては、例えば各成分を予備混
合して三本ロール等を用いて、樹脂ペーストを得て、真
空下脱泡すること等がある。本発明の樹脂ペーストを用
いて、半導体素子を金属リードフレームに接着するに
は、まずマウンターでディスペンス、スクリーン印刷、
転写のいずれかの方法で樹脂ペーストを金属リードフレ
ームに塗布し、半導体素子をマウントし、オーブン或い
はインラインキュア装置で熱処理を行い硬化させればよ
い。
【0012】本発明に用いられるエポキシ樹脂組成物
は、(A)熱硬化性樹脂、(B)無機充填材を必須成分
とするエポキシ樹脂組成物であって、前記エポキシ樹脂
組成物と金属リードフレームのダイパッド裏面とを密着
硬化した際の260℃におけるせん断密着強度が1.0
MPa以上の特性を有するものである。本発明に用いる
熱硬化性樹脂は、樹脂、硬化剤、硬化促進剤等からなる
一般的な熱硬化性樹脂であり、特に限定されるものでは
ないが、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、硬化促進剤か
らなる組成物が好ましい。本発明に用いられるエポキシ
樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有す
るモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を指し、例え
ば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボ
ラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型
エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、
トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタ
ジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、フェノールアラ
ルキル型エポキシ樹脂、テルペン変性フェノール型エポ
キシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ハイドロキノン
型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノールF型エポキシ樹脂等が挙げられるが、これらに限
定されるものではない。又これらのエポキシ樹脂は単独
でも混合して用いてもよい。
【0013】エポキシ樹脂の硬化剤であるフェノール樹
脂としては、1分子中に2個以上のフェノール性水酸基
を有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を指し、
例えばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラッ
ク樹脂、フェノールアラルキル樹脂、テルペン変性フェ
ノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹
脂、ナフトールノボラック樹脂、トリフェノールメタン
型樹脂、ビスフェノール化合物等が挙げられるが、これ
らに限定されるものではない。又これらのフェノール樹
脂は単独でも混合して用いてもよい。
【0014】硬化促進剤としては、前記エポキシ樹脂と
フェノール樹脂との架橋反応の触媒となり得るものを指
し、具体例としては、トリブチルアミン、1,8−ジア
ザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等のアミン系
化合物、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホス
ホニウム・テトラフェニルボレート塩等の有機リン系化
合物、2−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物
等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
又これらの硬化促進剤は単独でも混合して用いてもよ
い。
【0015】本発明に用いられる無機充填材の種類につ
いては特に制限はなく、一般に封止材料に用いられてい
るものを使用することができる。例えば溶融破砕シリカ
粉末、溶融球状シリカ粉末、結晶シリカ粉末、2次凝集
シリカ粉末、アルミナ、チタンホワイト、水酸化アルミ
ニウム、タルク、クレー、ガラス繊維等が挙げられ、特
に溶融球状シリカが好ましい。形状は限りなく真球状で
あることが好ましく、又粒子の大きさの異なるものを混
合することにより充填量を多くすることができる。無機
充填材の配合量としては、全エポキシ樹脂と全フェノー
ル樹脂との合計量100重量部当たり200〜2400
重量部が好ましく、特に400〜1600重量部が好ま
しい。200重量部未満だと、無機充填材による補強効
果が十分に発現せず、かつ吸湿要因である樹脂成分の配
合量が多くなるので、高吸湿性となるおそれがあり、2
400重量部を越えると、樹脂組成物の流動性が低下
し、成形時に充填不良等が生じるおそれがあるので好ま
しくない。
【0016】本発明のエポキシ樹脂組成物は、(A)、
(B)成分を必須成分とするが、必要に応じて臭素化エ
ポキシ樹脂、カップリング剤、三酸化アンチモン等の難
燃剤、カーボンブラック等の着色剤、シリコーンオイ
ル、シリコーンゴム、合成ゴム等の低応力添加剤等を適
宜配合してもよい。本発明のエポキシ樹脂組成物は、
(A)、(B)成分及びその他の添加剤等を混合後、加
熱ニーダや熱ロールを用いて加熱混練し、続いて冷却粉
砕して得られる。この樹脂組成物は一般的には粉末状、
又はタブレットとして使用される。エポキシ樹脂組成物
を用いて、半導体等の素子を封止し、半導体装置を製造
するには、トランスファーモールド、コンプレッション
モールド、インジェクションモールド等の従来からの成
形方法で硬化成形すればよい。
【0017】本発明に用いる(A)熱硬化性樹脂、
(B)無機充填材を必須成分とする樹脂ペースは、前記
樹脂ペーストを用いて金属リードフレームのダイパッド
面に半導体素子を接着硬化した際の260℃におけるせ
ん断接着強度が1.5MPa以上で、かつ(A)熱硬化
性樹脂、(B)無機充填材を必須成分とするエポキシ樹
脂組成物は、前記エポキシ樹脂組成物と金属リードフレ
ームのダイパッド裏面とを密着硬化した際の260℃に
おけるせん断密着強度が1.0MPa以上であることが
必要である。
【0018】これは、半導体装置がプリント配線基板に
半田リフロー接続で搭載される際に、半導体装置自体が
240〜260℃で数十秒間曝露され、半導体装置内部
にエポキシ樹脂組成物の硬化物/金属リードフレームの
界面、樹脂ペーストの硬化物層の脆弱界面或いは脆弱層
が存在すると、該当個所から剥離が発生し半導体装置に
クラックを発生することになるためである。樹脂ペース
トを用いて金属リードフレームのダイパッド面に半導体
素子を接着硬化した際の260℃におけるせん断接着強
度が1.5MPa以上で、かつエポキシ樹脂組成物と金
属リードフレームのダイパッド裏面とを密着硬化した際
の260℃におけるせん断密着強度が1.0MPa以上
だと、樹脂ペーストの硬化物層、エポキシ樹脂組成物の
硬化物/金属リードフレームの界面ともに十分な強度を
有するため半田リフロー時に剥離、半導体装置のクラッ
クを生じることがない。樹脂ペーストの硬化物層のせん
断接着強度が1.5MPa未満であると、半田リフロー
接続で搭載される際に高温に曝された時、樹脂ペースト
の硬化物層で剥離が発生し、更には剥離が進展すること
によってエポキシ樹脂組成物の硬化物にクラックを招く
ことになり好ましくない。又エポキシ樹脂組成物の硬化
物/金属リードフレーム界面のせん断密着強度が1.0
MPa 未満であると、半田リフロー時にエポキシ樹脂
組成物の硬化物/金属リードフレーム界面に剥離が発生
し、更にはリードフレーム端からエポキシ樹脂組成物に
クラックが発生するため好ましくない。
【0019】樹脂ペーストの硬化物は、剛体である半導
体素子と弾性体である金属リードフレームの接着に使用
されるが、半導体素子の中でも特に応力集中の発生する
個所に使用されるため、樹脂ペーストの硬化物と金属リ
ードフレームの260℃におけるせん断接着強度は、
1.5MPaとエポキシ樹脂組成物の硬化物と金属リー
ドフレームの260℃におけるせん断密着強度1.0M
Paに対し1.5倍の接着強度が必要とされる。本発明
で言う樹脂ペーストのせん断接着強度及びエポキシ樹脂
組成物のせん断密着強度の測定は、以下の方法による。 樹脂ペーストのせん断接着強度:2×2mmの半導体素
子を樹脂ペーストを用いて、42アロイリードフレーム
のパッド面にマウントし、200℃で60秒間熱板上で
硬化した。硬化後マウント強度測定装置を用い、260
℃でのせん断接着強度を測定した。 エポキシ樹脂組成物のせん断密着強度:トランスファー
成形機を用いて、金型温度175℃、注入圧力75kg
/cm2、硬化時間2分で、42アロイリードフレーム
小片(密着面はダイパッド裏面)とエポキシ樹脂組成物
を用いて、せん断密着強度測定用サンプル(密着面積2
×2mm、高さ7mm)を一体成形し、175℃、8時
間で後硬化した。硬化後、マウント強度測定装置を用
い、260℃でのせん断密着強度を測定した。本発明で
言う金属リードフレームは、42アロイリードフレーム
である。
【0020】
【実施例】本発明を実施例1で具体的に説明する.各成
分の配合割合は重量部とする。 (1)樹脂ペースト(P1) ビスフェノールA型エポキシ樹脂(粘度9000mPa・s、エポキシ当量 185) 80重量部 フェニルグリシジルエーテル 20重量部 ジシアンジアミド 3重量部 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 1重量部 2−メチルイミダゾール 1重量部 銀粉(粒径が0.1〜50μmで、平均粒径3μmのフレーク状) 245重量部 これらを配合し、三本ロールで混練して樹脂ペーストを
得た。この樹脂ペーストを真空チャンバーにて2mmH
gで30分間脱泡した後、以下の方法により各種の性能
を評価した。評価結果を表1に示す。
【0021】評価方法 粘度:E型粘度計(3°コーン)を用い25℃、2.5
rpmでの値を測定し粘度とした。樹脂ペーストのせん
断接着強度は前記した方法による。
【0022】 (2)エポキシ樹脂組成物(C1) オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(軟化点55℃、エポキシ当量1 96) 83重量部 フェノールノボラック樹脂(軟化点81℃、水酸基当量105) 45重量部 1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(以下、DBUという ) 2重量部 溶融球状シリカ 860重量部 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ 4重量部 その他添加剤 6重量部 をミキサーを用いて混合した後、表面温度が90℃と4
5℃の2本ロールを用いて30回混練し、得られた混練
物シートを冷却後粉砕して、樹脂組成物とした。得られ
た樹脂組成物の特性を以下の方法で評価した。結果を表
2に示す。
【0023】評価方法 スパイラルフロー:EMMI−1−66に準じたスパイ
ラルフロー測定用の金型を用いて、金型温度175℃、
注入圧力70kg/cm2、硬化時間2分で測定した。
単位はcm。エポキシ樹脂組成物のせん断密着強度は、
前記した方法による。
【0024】耐半田クラック、剥離率:(1)樹脂ペー
ストを44pTSOPリードフレーム(パッケージサイ
ズは18×12mm、厚み1.0mm、リードフレーム
は42アロイ製)のダイパッド面にディスペンサーを用
いて塗布し、7.5×4.0mmの半導体素子をマウン
ト後、175℃、30分の条件でオーブン硬化させた。
次に(2)エポキシ樹脂組成物を用いて、前記42アロ
イリードフレームに搭載された半導体素子をトランスフ
ァー成形機で、金型温度175℃、注入圧力75kg/
cm2、硬化時間2分で成形し、175℃、8時間で後
硬化した。得られたパッケージを85℃、相対湿度60
%で168時間放置し、その後260℃の半田槽に10
秒間浸漬した。顕微鏡でパッケージを観察し、外部クラ
ックの発生率[(クラック発生パッケージ数)/(全パ
ッケージ数)×100]を求めた。単位は%。又パッド
裏面とエポキシ樹脂組成物の硬化物の界面を超音波探傷
装置を用いて測定し、パッド裏剥離率[(剥離面積)/
(半導体素子面積)×100]を求めた。単位は%。又
パッケージを切断し、半導体素子とパッド間の樹脂ペー
ストの硬化物の界面を超音波探傷装置を用いて測定し、
ペースト剥離率[(剥離発生パッケージ数)/(全パッ
ケージ数)×100]を求めた。尚判定は全てのパッケ
ージでクラック、剥離が全くない場合を合格とし、少し
でもクラック、剥離が発生した場合は不合格とした。表
1、2の配合に従い、樹脂ペースト(P1)及びエポキ
シ樹脂組成物(C1)と同様にして、P2〜P4、C
2、C3を作成した。
【0025】実施例2〜4、比較例1〜8 表3の組合せに従い、実施例1と同様にしてパッケージ
を得て、実施例1と同様にして評価した。結果を表3に
示す。
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】
【発明の効果】本発明は、金属リードフレームのダイパ
ッド面に半導体素子を接着硬化した際の260℃におけ
るせん断接着強度が1.5MPa以上の特性を有する半
導体用樹脂ペーストと金属リードフレームのダイパッド
裏面とを密着硬化した際の260℃におけるせん断密着
強度が1.0MPa以上の特性を有する半導体封止用エ
ポキシ樹脂を併用することにより、鉛フリー半田を用い
た表面実装時でも耐半田クラック性に優れた半導体装置
を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 CC032 CC072 CD001 CD031 CD041 CD051 CD061 CE001 DE137 DE147 DJ017 DJ037 DJ047 DL007 EN026 EU096 EU116 EW016 EW176 EY016 FA047 FA087 FD017 FD142 FD156 GQ05 4M109 AA01 BA01 CA21 CA22 EA02 EB03 EB04 EB07 EB08 EB12 EB13 EB19 EC03 EC05 EC09 5F047 AA11 BA23 BA26 BA34 BA53 BA54 BA55 BB11 FA22 FA61

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(1)樹脂ペーストを用いて金属
    リードフレームのダイパッド面に半導体素子を接着し、
    前記半導体素子が搭載された金属リードフレームを、下
    記の(2)エポキシ樹脂組成物を用いて封止してなるこ
    とを特徴とする半導体装置。 (1)(A)熱硬化性樹脂、(B)無機充填材を必須成
    分とする樹脂ペーストであって、前記樹脂ペーストを用
    いて金属リードフレームのダイパッド面に半導体素子を
    接着硬化した際の260℃におけるせん断接着強度が
    1.5MPa以上である半導体用樹脂ペースト。 (2)(A)熱硬化性樹脂、(B)無機充填材を必須成
    分とするエポキシ樹脂組成物であって、前記エポキシ樹
    脂組成物と金属リードフレームのダイパッド裏面とを密
    着硬化した際の260℃におけるせん断密着強度が1.
    0MPa以上である半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
JP2000358725A 2000-11-27 2000-11-27 半導体装置 Pending JP2002161192A (ja)

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