JP2002157029A - 直流安定化電源装置 - Google Patents

直流安定化電源装置

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JP2002157029A
JP2002157029A JP2000354346A JP2000354346A JP2002157029A JP 2002157029 A JP2002157029 A JP 2002157029A JP 2000354346 A JP2000354346 A JP 2000354346A JP 2000354346 A JP2000354346 A JP 2000354346A JP 2002157029 A JP2002157029 A JP 2002157029A
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power
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JP2000354346A
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Hirohisa Warita
浩久 和里田
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直流安定化電源装置の消費電力を削減する。 【解決手段】 pnp型のパワートランジスタ11を駆
動するドライブ用トランジスタ21aには、エミッタ面
積の少ないトランジスタn11がカレントミラー接続さ
れており、トランジスタn11および抵抗R12には、
パワートランジスタ11のベース電流Ibに応じ、より
少ない電流I12が流れる。ベース電流Ibが通常負荷
のレベルになり、抵抗R12での電圧降下が大きくなる
と、ベース電流検出回路31は、ベース電流Ibに応じ
た電流I11を出力し始める。この場合、定電流回路3
3は、過熱保護回路32へ電流供給を開始する。また、
過熱保護回路32は、ベース電流検出回路31からの電
流I11に基づいて、過電流を検出する。さらに、定電
流回路34は、エラーアンプ23へ追加の駆動電流を供
給し始め、通常負荷に見合った応答速度で動作させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電源からの入力電
圧を所定の定電圧に安定化させて、負荷に供給する直流
安定化電源装置に関し、特に、低消費電力で動作可能な
直流安定化電源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、コンピュータのCPUやシステ
ムLSIなど、所定の定電圧で動作する機器へ、直流電
圧を供給するために、従来から、直流安定化電源装置が
広く使用されている。
【0003】図12に示すように、上記直流安定化電源
装置101は、例えば、商用電源線からの交流電力を整
流する回路や、電池などの電源103から供給された電
力を、パワートランジスタ111を介して、負荷102
へ供給している。その際、エラーアンプ123は、出力
電圧Voutを分圧抵抗122a・122bで分圧した
値Vadjと、基準電圧発生回路124で生成した基準
電圧Vrefとを比較して、両者の誤差がなくなるよう
に、ドライブ用トランジスタ121を駆動することで、
上記パワートランジスタ111のベース電流Ibを調整
する。さらに、パワートランジスタ111は、ベース電
流Ibに応じて出力電流Ioutを制御する。これによ
り、負荷102の負荷状態や、電源103からの入力電
圧Vinが変動しても、直流安定化電源装置101は、
出力電圧Voutを、所定の値Voに保つことができ
る。なお、上記エラーアンプ123は、入力端子Tin
を介して電源103から供給される電力で動作してい
る。
【0004】ここで、上記降圧型の直流安定化電源装置
101におけるパワートランジスタ111の電力損失W
は、以下の式(1)に示すように、 W = (Vout−Vin)・Iout …(1) で示される。したがって、低損失な直流安定化電源装
置、あるいは、入出力間電圧差が小さい直流安定化電源
装置が要求される場合には、パワートランジスタ111
として、pnp型のパワートランジスタが使用される。
また、多くの出力電流Ioutが必要とされる場合は、
ドライブ用トランジスタ121として、ダーリントン接
続されたnpn型のトランジスタ121a・121bが
使用される。
【0005】また、直流安定化電源装置101には、パ
ワートランジスタ111を素子破壊から保護するため
に、過熱や過電流を検出した場合、出力電圧Voutに
拘らず、パワートランジスタ111を強制的に遮断する
保護回路が設けられている。
【0006】一例として、図12に示す過電流保護回路
135では、ドライブ用トランジスタ121aのエミッ
タと、接地端子Tgとの間に、ベース電流検出用の抵抗
R101が設けられており、抵抗R101の電圧降下
が、npn型のトランジスタn101のしきい値電圧V
be(n101)を超えると、当該トランジスタn10
1が導通して、ドライブ用トランジスタ121bのベー
スを接地する。これにより、過電流が発生したときに、
パワートランジスタ111を強制的に遮断して、パワー
トランジスタ111を素子破壊から保護できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成の直流安定化電源装置101では、消費電力の削減が
難しいという問題を生ずる。
【0008】具体的には、上記構成では、ベース電流I
bの流路上に設けられた抵抗R101で、トランジスタ
n101をオン/オフ駆動しているため、ベース電流I
bが最大の時点(過電流と検出する時点)において、抵
抗R101での電圧降下(Ib・R101)が、しきい
値電圧Vbe(n101)、すなわち、約0.7V程度
になるように、抵抗R101の抵抗値を設定する必要が
ある。したがって、当該抵抗R101にて、Ib2 ・R
101の電力が、常時、消費されてしまう。なお、本明
細書中では、説明の便宜上、抵抗の抵抗値を、抵抗と同
じ参照符号で説明する。
【0009】また、直流安定化電源装置101が正常動
作可能な入力電圧Vinの最小値Vin(min)は、
以下の式(2)に示すように、 Vin(min)= Vbe(n101) + Vbe(121a) + Vbe(121b) + α ≒ 0.7 + 0.9 + 0.7 +0.3〔V〕 ≒ 2.6〔V〕 …(2) となる。なお、Vbe()は、()内のトランジスタの
ベース−エミッタ間電圧であり、αは、エラーアンプ1
23に必要な電圧である。
【0010】ここで、近年のCPUは、動作速度の向上
と消費電力削減との双方を実現するために、電源電圧が
低下している。したがって、これらのCPUやシステム
LSIなどの機器では、例えば、1.2〔V〕以下の入
力電圧が必要とされることも少なくない。
【0011】ところが、上記の構成では、上述したよう
に、最小入力電圧Vin(min)が2.6〔V〕に達
するため、出力電圧を1.2〔V〕設定とした場合、入
出力間電圧差が1.4〔V〕となる。この場合、上述の
式(1)で算出される直流安定化電源装置101の消費
電力を削減することが難しく、例えば、出力電流Iou
tが1〔A〕の場合、パワートランジスタ111の消費
電力だけでも、1.4〔W〕にも達してしまう。
【0012】ここで、ベース電流検出用の抵抗における
電圧降下を削減して、直流安定化電源装置の消費電力を
削減するために、例えば、図13に示す直流安定化電源
装置101aも使用されている。当該直流安定化電源装
置101aは、ベース電流検出用の抵抗R101での電
圧降下が0.3〔V〕〜0.4〔V〕程度でも、パワー
トランジスタ111を遮断可能な回路であり、過電流保
護回路135aには、npn型のトランジスタn111
・n112からなるカレントミラー回路が設けられてい
る。
【0013】当該カレントミラー回路の入力端としての
トランジスタn111のコレクタには、互いにカレント
ミラー接続されたpnp型のトランジスタp121〜p
125からなる定電流回路133から、所定の定電流が
印加される。一方、出力端としてのトランジスタn11
2のコレクタは、エラーアンプ123の出力端Oに接続
されている。
【0014】また、トランジスタn112のエミッタ
は、分圧用の抵抗R111・R112の接続点に接続さ
れており、抵抗R111・R112は、上記基準電圧発
生回路124で生成された基準電圧Vrefが、pnp
型のトランジスタp113およびnpn型のトランジス
タn114を介して与えられると、当該基準電圧Vre
fを分圧して、0.3〔V〕〜0.4〔V〕の電圧Va
を生成し、トランジスタn112のエミッタに印加して
いる。
【0015】一方、トランジスタn111のエミッタ
は、ベース電流検出用の抵抗R101と、ドライブ用ト
ランジスタ121aとの接続点に接続されている。ま
た、抵抗R101の抵抗値は、過電流検出時における電
圧降下が、電圧Vaと同じになるように設定されてい
る。
【0016】上記構成において、短絡などが発生して、
パワートランジスタ111のベース電流Ibが増加し、
抵抗R101での電圧降下(Ib・R101)が上記電
圧Vaを超過すると、トランジスタn111およびn1
12からなるカレントミラー回路が動作を開始する。こ
れにより、エラーアンプ123の出力から、定電流回路
133から供給される電流量と同じ量の電流が当該カレ
ントミラー回路に引き込まれ、エラーアンプ123の出
力が低下して、過電流保護がかかる。
【0017】当該構成では、図12に示す直流安定化電
源装置101とは異なり、ベース電流Ibの流路上の抵
抗R101における電圧降下が、0.3〔V〕〜0.4
〔V〕程度のしきい値を超えた時点で、パワートランジ
スタ111を遮断できる。
【0018】したがって、ベース電流Ibが同じとする
と、抵抗R101の抵抗値を削減でき、抵抗R101で
の消費電力(Ib・R101)を削減できる。また、直
流安定化電源装置101aの最小入力電圧Vin(mi
n)は、以下の式(3)に示すように、 Vin(min)= Va + Vbe(121a) + Vbe(121b) + α ≒ 0.3 + 0.9 + 0.7 +0.3〔V〕 ≒ 2.2〔V〕 …(3) となり、パワートランジスタ111での消費電力も、上
述と同じ数値例(1.2〔V〕かつ1〔A〕出力)を使
った場合で、1〔W〕と削減できる。
【0019】また、図13では、過熱保護回路132も
設けられている。当該過熱保護回路132では、上記基
準電圧Vrefを抵抗R131・R132で分圧した電
圧Vbが、npn型のトランジスタn131に印加され
ている。電圧Vbは、トランジスタn131のしきい値
電圧Vbe(n131)の温度特性に応じて設定され、
所望の設定温度(過熱と判断する温度)になると、トラ
ンジスタn131が導通するように設定される。
【0020】例えば、パワートランジスタ111を高出
力で連続運転するなどして、パワートランジスタ111
の温度が上昇すると、トランジスタn131の温度も上
昇して、トランジスタn131のしきい値電圧Vbe
(n131)が低下する。トランジスタn131の温度
が上述の設定温度に達して、しきい値Vbe(n13
1)が上記定電圧Vbを下回ると、トランジスタn13
1が導通して、トランジスタn132を遮断する。な
お、トランジスタn131およびn132のコレクタに
は、上記定電流回路133から定電流が供給されてい
る。
【0021】さらに、トランジスタn132が遮断され
ると、トランジスタn133が導通して、エラーアンプ
123の出力が接地され、発熱源としてのパワートラン
ジスタ111が強制的に遮断される。この結果、温度上
昇が抑制され、パワートランジスタ111を過熱による
素子破壊から保護できる。
【0022】ところで、上記構成の直流安定化電源装置
101aでは、ベース電流検出用の抵抗R101の電圧
降下量と、最小入力電圧Vin(min)とが低減され
ているので、当該パワートランジスタ111および抵抗
R101における消費電力が削減されている。
【0023】ところが、上記回路構成では、過電流保護
回路135aおよび過熱保護回路132の双方に、定電
流回路133から定電流が供給されており、過熱および
過電流が発生していない間であっても、所定の電力が消
費されている。
【0024】この消費電力を削減するために、例えば、
特開平2000−112540号では、過電流や過熱を
検出する必要がない軽負荷状態の場合に、上記定電流回
路133による電流供給を停止させる直流安定化電源装
置が開示されている。当該直流安定化電源装置の過電流
保護回路として、図13に示す過電流保護回路135a
を使用するとすると、図14に示す直流安定化電源装置
101bとなる。具体的には、例えば、上記抵抗R10
1とトランジスタ121(121b)との間に、抵抗R
141が配されており、ベース電流Ibが増加して、抵
抗R141のトランジスタ121側端部の電圧(Ib・
(R141+R101))が、所定のしきい値を下回っ
ている場合、ベース電流検出回路131は、負荷102
の負荷状態が軽負荷であると判定して、定電流回路13
3bを停止させる。これにより、軽負荷時における両保
護回路135a・132は、電力を消費することなく、
動作停止する。この結果、直流安定化電源装置101b
の消費電力を削減できる。
【0025】しかしながら、図14の構成では、図13
の構成と比較して、ベース電流Ibの流路上に配される
抵抗の抵抗値の合計が増えるため、軽負荷時における保
護回路135a・132の消費電力を大きく削減できる
一方で、当該抵抗における消費電力は、軽負荷の期間お
よび通常負荷の期間の双方で増大してしまう。また、抵
抗値の合計が増えるため、最小入力電圧Vin(mi
n)の低減が難しい。したがって、軽負荷の期間が短い
場合や、負荷102への入力電圧(Vo)が低い場合な
どには、十分に消費電力を低減できない虞れがある。
【0026】一方、CPUやシステムLSIなどの機器
では、動作周波数の増加と低電圧動作化とが、益々進ん
でおり、出力電圧が低い場合であっても、消費電力の少
ない直流安定化電源装置が強く要望されている。
【0027】本発明は、上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、低消費電力で動作可能な直流
安定化電源装置を実現することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明に係る直流安定化
電源装置は、入力端子および出力端子間に介在する電力
制御素子と、上記電力制御素子の出力電圧に応じて変化
する検出信号の値と所定の値との誤差を検出する誤差増
幅器と、当該誤差増幅器の指示に応じて、上記電力制御
素子の出力電圧が所定の値となるように、上記電力制御
素子を制御する制御手段とを有する直流安定化電源装置
において、上記課題を解決するために、負荷状態を検出
する負荷状態検出手段と、負荷状態が軽負荷の場合、重
負荷の場合に比べて、上記誤差増幅器の電流駆動能力を
低く制御する駆動能力設定手段とを備えていることを特
徴としている。
【0029】上記構成によれば、軽負荷になると、駆動
能力設定手段によって、誤差増幅器の電流駆動能力が、
重負荷の場合よりも小さくなる。ここで、一般に、電気
(電子)回路では、回路の容量成分の存在によって、電
流駆動能力を大きくすると、応答速度が向上する一方
で、消費電力が増大する傾向がある。また、電流駆動能
力を低く設定すると、応答速度が低下するものの、消費
電力を削減できる。したがって、誤差増幅器の電流駆動
能力を重負荷時よりも低く設定することで、重負荷時よ
りも消費電力を削減できる。
【0030】一方、軽負荷時において、誤差増幅器の電
流駆動能力が低くなると、誤差の変化に対する、誤差増
幅器の応答速度は、遅くなる。ところが、軽負荷時に
は、重負荷時よりも、負荷の消費電力が少ないので、負
荷変動に起因する出力電圧変動の速度も、重負荷時より
遅くなっている。したがって、誤差増幅器の応答速度が
遅くても、何ら支障なく、出力電圧を所定の値に保つこ
とができる。
【0031】これらの結果、出力電圧の安定化を阻害す
ることなく、直流安定化電源装置の消費電力を削減でき
る。なお、負荷状態検出手段や駆動能力設定手段を設け
ることで、設けない場合よりも消費電力が微増したとし
ても、直流安定化電源装置は、重負荷の期間が軽負荷の
期間よりも短いことが多いので、軽負荷時における消費
電力の大幅減の方が、重負荷時における消費電力の微増
に比べて、全期間に渡る直流安定化電源装置の消費電力
低減への寄与が大きい。
【0032】また、本発明に係る直流安定化電源装置
は、上記課題を解決するために、上記駆動能力設定手段
に代えて、負荷状態が軽負荷の場合、重負荷の場合に比
べて、上記誤差増幅器の応答速度を低く設定する応答速
度設定手段を備えていてもよい。
【0033】当該構成によれば、軽負荷時になると、応
答速度設定手段によって、誤差増幅器の応答速度が低く
設定される。ここで、一般に、電気(電子)回路では、
回路の容量成分の存在によって、応答速度を向上しよう
とすると、大きな電流駆動能力が必要となり、消費電力
が増大する。一方、低い応答速度でよければ、必要な消
費電力を低減しやすい。また、上述したように、軽負荷
時には、応答速度が低くても、出力電圧を所定の値に維
持できる。したがって、軽負荷時に誤差増幅器の応答速
度を低く設定することで、出力電圧の安定化を阻害する
ことなく、直流安定化電源装置の消費電力を削減でき
る。
【0034】さらに、本発明に係る直流安定化電源装置
は、上記課題を解決するために、上記誤差増幅器が差動
入力対を含んでいると共に、上記駆動能力設定手段に代
えて、負荷状態が軽負荷の場合、重負荷の場合に比べ
て、上記差動入力対に流れる電流の合計を制限する電流
調整手段を備えていてもよい。
【0035】当該構成によれば、軽負荷になると、電流
調整手段によって、誤差増幅器の差動入力対に流れる電
流の合計が重負荷の場合よりも小さくなり、軽負荷時の
消費電力を削減できる。ここで、差動入力対に流れる電
流の合計が少なくなると、差動入力対の電流駆動能力が
小さくなるので、誤差増幅器において、誤差の変化に対
する応答速度が遅くなる。ところが、上述したように、
軽負荷時には、応答速度が低くても、出力電圧を所定の
値に維持できる。したがって、軽負荷時に、誤差増幅器
の差動入力対に流れる電流の合計を制限することで、出
力電圧の安定化を阻害することなく、直流安定化電源装
置の消費電力を削減できる。
【0036】また、上記各構成に加えて、上記電力制御
素子は、pnp型のバイポーラトランジスタで構成さ
れ、上記制御手段は、上記電力制御素子のベース電流を
制御するドライブ用トランジスタを備えていると共に、
上記負荷状態検出手段は、上記ドライブ用トランジスタ
にカレントミラー接続され、当該ドライブ用トランジス
タよりもエミッタ面積が狭く設定された検出用トランジ
スタと、当該検出用トランジスタを流れる検出用電流を
電圧に変換する検出用抵抗と、変換された電圧が所定の
しきい値を下回っている場合、軽負荷と判定する判定部
とを含んでいる方が望ましい。
【0037】当該構成において、ドライブ用トランジス
タと検出用トランジスタとは、互いにカレントミラー接
続されており、しかも、検出用トランジスタの方がエミ
ッタ面積が狭く設定されている。したがって、検出用ト
ランジスタを流れる検出用電流の電流量は、ベース電流
よりも少なく、しかも、例えば、比例など、ベース電流
に応じた値となる。当該検出用電流は、検出用抵抗で電
圧に変換され、当該電圧が所定のしきい値を超えている
か否かで、重負荷/軽負荷が判定される。
【0038】ここで、電力制御素子のベース電流が検出
用抵抗を流れる従来技術では、検出用抵抗を流れる電流
量は、電力制御素子の駆動に十分な程度に大きく設定す
る必要があるので、検出用抵抗での消費電力を削減する
ことが難しい。
【0039】これに対して、上記本願発明の構成では、
ドライブ用トランジスタにカレントミラー接続された検
出用トランジスタによって、ベース電流に応じ、しか
も、ベース電流よりも電流量の少ない検出用電流を作成
し、当該検出用電流が検出用抵抗を流れている。この結
果、負荷の軽重を検出用抵抗を用いて判定しているにも
拘らず、上記従来技術に比べて、検出用抵抗で消費する
電力を削減でき、直流安定化電源装置全体の消費電力を
削減できる。
【0040】また、上記従来技術では、ベース電流の流
路に検出用抵抗が配されているため、電力制御素子のベ
ース電位は、検出用抵抗の電圧降下分だけ押し上げら
れ、電力制御素子が動作可能な入力電圧の下限も、当該
電圧降下分だけ上昇する。
【0041】これに対して、上記本願発明の構成では、
ベース電流の流路から検出用抵抗を除外できるので、上
記従来技術よりも、電力制御素子のベース電位を低く設
定できる。この結果、より低い入力電圧で動作でき、消
費電力の低い直流安定化電源装置を実現できる。
【0042】一方、本発明に係る直流安定化電源装置
は、入力端子および出力端子間に介在し、pnp型のバ
イポーラトランジスタで構成された電力制御素子と、上
記電力制御素子の出力電圧に応じて変化する検出信号の
値と所定の値との誤差を検出する誤差増幅器と、上記電
力制御素子のベース電流を制御するドライブ用トランジ
スタを備え、当該誤差増幅器の指示に応じて、上記電力
制御素子の出力電圧が所定の値となるように、上記電力
制御素子を制御する制御手段と、上記電力制御素子のベ
ース電流を検出して、負荷状態を検出する負荷状態検出
手段とを有する直流安定化電源装置において、上記課題
を解決するために、以下の手段を講じたことを特徴とし
ている。
【0043】すなわち、上記負荷状態検出手段は、上記
ドライブ用トランジスタとカレントミラー接続され、当
該ドライブ用トランジスタよりもエミッタ面積が狭く設
定された検出用トランジスタと、当該検出用トランジス
タを流れる検出用電流を電圧に変換する検出用抵抗と、
変換された電圧が所定のしきい値を下回っている場合、
軽負荷と判定する判定部とを備えていることを特徴とし
ている。
【0044】当該構成では、上述の判定部を有する直流
安定化電源装置と同様に、ドライブ用トランジスタにカ
レントミラー接続された検出用トランジスタによって、
ベース電流に応じ、しかも、ベース電流よりも電流量の
少ない検出用電流を作成して、当該検出用電流を検出用
抵抗で電圧に変換した後、当該電圧によって、軽負荷か
否かを判定している。したがって、負荷の軽重に拘ら
ず、負荷状態の検出に要する電力消費も削減できる。加
えて、上述の判定部を有する直流安定化電源装置と同様
に、ベース電流の流路上から、ベース電流の流路から検
出用抵抗を除外できるので、上記従来技術よりも、電力
制御素子のベース電位を低く設定できる。したがって、
直流安定化電源装置は、より低い入力電圧で動作でき
る。これらの結果、負荷状態を検出できるにも拘らず、
消費電力の低い直流安定化電源装置を実現できる。
【0045】また、上記構成に加えて、上記電力制御素
子を過熱または過電流から保護する保護手段と、上記負
荷状態検出手段が軽負荷と判定した場合に、上記保護手
段への電力供給を遮断する電力供給制御手段とを備えて
いる方が望ましい。
【0046】当該構成によれば、軽負荷と判定される
と、電力供給制御手段が、保護手段への電力供給を遮断
するので、軽負荷時の消費電力を削減できる。また、軽
負荷時には、直流安定化電源装置の出力電力(負荷の消
費電力)が小さいので、過電流や過熱が発生しない。し
たがって、軽負荷時に、過熱および過電流の少なくとも
一方からの保護手段を停止させても、何ら支障なく、電
力制御素子を過熱および過電流から保護でき、電力制御
素子、および、直流安定化電源装置に接続された機器を
破壊から保護できる。なお、軽負荷の状態で短絡などが
発生すると、過電流によって電力制御素子が素子破壊さ
れる前に、上記検出用電流が上記しきい値を超える程度
にベース電流が増加して、保護手段が動作を再開するの
で、電力制御素子や上記機器を破壊から保護できる。
【0047】また、上記保護手段が過電流保護回路の場
合、上記構成に加えて、上記電力供給制御手段は、上記
検出用電流が所定の値を超えた場合にのみ、当該検出用
電流に応じた量の過電流検出用電流を出力すると共に、
上記過電流検出保護回路は、過電流検出用電流を電圧に
変換する過電流検出用抵抗と、変換された電圧が所定の
しきい値を上回っている場合、過電流と判定する過電流
判定部とを備えている方が望ましい。
【0048】当該構成において、負荷の消費電力が大き
くなって、検出用電流が所定の値を超える程度に、電力
制御素子のベース電流が増大すると、電力供給制御手段
は、検出用電力に応じた量の過電流検出用電流を出力す
る。さらに、過電流保護回路において、当該過電流検出
用電流は、過電流検出用抵抗によって電圧に変換され、
過電流判定部が当該電圧としきい値とを比較して、過電
流か否かを判定する。
【0049】過電流保護回路が動作中に、負荷の消費電
力が、さらに増大して、ベース電流が増大すると、それ
に伴って、検出用電流および過電流検出電流も増大す
る。そして、過電流検出用電流を変換した電圧が、しき
い値を超えると、過電流判定部が過電流と判定し、例え
ば、電力制御素子の出力電圧に拘らず、電力制御素子の
ベース電流を抑制するなどして、電力制御素子を素子破
壊から保護する。
【0050】ここで、過電流検出用電流は、軽負荷時に
は、流れていない。したがって、過電流検出用抵抗で電
流を電圧に変換して過電流か否かを判定しているにも拘
らず、軽負荷時には、過電流検出用抵抗での電力消費が
発生せず、直流安定化電源装置の消費電力を削減でき
る。
【0051】さらに、上述の検出用電流と同様、過電流
検出用電流は、ベース電流の変化に伴って変化するもの
の、ベース電流とは別の電流なので、ベース電流の流路
上から、過電流検出用抵抗を除外できる。したがって、
過電流を検出しているにも拘らず、直流安定化電源装置
は、より低い入力電圧で動作でき、消費電力を削減でき
る。
【0052】また、特に、直流安定化電源装置の出力電
圧が低く、出力電流が大きい場合には、上述のドライブ
用トランジスタを有する構成に加えて、上記制御手段
は、上記誤差増幅器の出力に応じ、当該誤差増幅器の電
流駆動能力よりも大きな電流駆動能力で、上記ドライブ
用トランジスタを駆動する電流増幅手段を含み、さら
に、上記入力端子とは別に、上記誤差増幅器の駆動電力
を供給するための電力供給端子が設けられている方が望
ましい。
【0053】当該構成では、電流増幅手段がドライブ用
トランジスタを駆動しているので、ドライブ用トランジ
スタおよび電力制御素子の直流電流増幅率が同じであっ
ても、出力電流の大きな直流安定化電源装置を実現でき
る。
【0054】ここで、比較の対象として、例えば、電力
制御素子にトランジスタをダーリントン接続するなどし
て、電流を増幅する手段をドライブ用トランジスタと電
力制御素子との間に設けると、上記本発明の構成と同じ
く、直流安定化電源装置の出力電流を増大できるが、こ
の場合は、上記手段の追加によって、電力制御素子単体
で使用する場合と比べて、直流安定化電源装置の入力電
圧の下限値や、入出力間の電位差が増加してしまうの
で、直流安定化電源装置の消費電力が増大する虞れがあ
る。
【0055】ところが、本発明の構成では、誤差増幅器
とドライブ用トランジスタとの間に電流増幅手段が設け
られているので、上記比較対象と比べて、電力制御素子
が動作可能な入力電圧の下限値、および、入出力間の電
位差を低く設定できる。
【0056】なお、電流増幅手段によって、上記比較対
象と比べて、電力制御素子のベース電流が増大している
が、上述したように、ベース電流の流路から負荷などの
検出用の抵抗成分を除去できるので、ベース電流が増加
しても、消費電力の増大を抑制できる。
【0057】ここで、誤差増幅器とドライブ用トランジ
スタとの間に電流増幅手段が設けられているので、誤差
増幅器の電源電圧の下限を低下させることは難しい。し
たがって、入力端子から供給される電力によって、誤差
増幅器が動作している場合、入力電圧を低く設定するこ
とができない。ところが、上記本発明の構成では、入力
端子とは別に、誤差増幅器の電力供給用の電力供給端子
が設けられているので、誤差増幅器の電源電圧に拘ら
ず、入力電圧を低下させることができる。
【0058】これらの結果、負荷が要求する出力電圧、
すなわち、直流安定化電源装置が保つべき出力電圧が低
い場合であっても、直流安定化電源装置の入出力電位差
を削減できる。この結果、出力電流が多く、しかも、消
費電力の少ない直流安定化電源装置を実現できる。
【0059】なお、上述したように、電流増幅手段の追
加によって、誤差増幅器など、電力制御素子の制御回路
の動作電圧を低くすることは難しくなるが、電力制御素
子は、制御回路に比べて、パワーがかかっており、素子
自体を流れる電流量が多いため、電力損失が多くなりが
ちである。また、制御回路の方が回路構成が複雑であ
り、電流増幅手段を設けなくても精度や増幅率など他の
要因から動作電圧を低くできないことが多い。したがっ
て、電力制御素子の入力電圧を低下させて、消費電力を
削減する方が、直流安定化電源装置全体の消費電力を削
減できる。
【0060】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態について図1
ないし図11に基づいて説明すると以下の通りである。
すなわち、図1に示すように、本実施形態に係る直流安
定化電源装置1は、出力端子Toutから負荷2へ印加
する出力電圧Voutが、所定の定電圧Voとなるよう
に、例えば、電池などの電源3から供給される電力を安
定化して出力する装置であって、例えば、コンピュータ
のCPU(Central ProcessingUnit )やシステムLS
Iなどの機器へ、所定の定電圧を供給する際の電源とし
て、好適に使用されている。
【0061】本実施形態に係る直流安定化電源装置1
は、実装を容易にするために1パッケージ化されてお
り、電源3からの入力電圧Vinが印加される入力端子
Tinと上記出力端子Toutとの間に設けられたpn
p型のパワートランジスタ11、並びに、当該パワート
ランジスタ11のベース電流を上記出力電圧Voutに
応じて制御する制御用IC12が、1つのパッケージP
KGに封止されている。なお、上記パワートランジスタ
11が特許請求の範囲に記載の電力制御素子およびバイ
ポーラトランジスタに対応し、制御用IC12が制御手
段に対応する。
【0062】上記制御用IC12には、上記パワートラ
ンジスタ11のベースに接続され、互いにダーリントン
接続されたnpn型のドライブ用トランジスタ21a・
21bと、上記出力電圧Voutを分圧して、分圧値V
adjを生成する抵抗22a・22bと、当該両抵抗2
2a・22bによる分圧値Vadjと、予め定められた
基準電圧Vrefとを比較して、両者が一致するよう
に、上記両トランジスタ21a・21bの制御端子とな
るトランジスタ21bのベース電位を制御するエラーア
ンプ(誤差増幅器)23と、上記基準電圧Vrefを生
成する基準電圧発生回路24とを備えている。なお、上
記トランジスタ21aが、特許請求の範囲に記載のドラ
イブ用トランジスタに対応し、トランジスタ21bが電
流増幅手段に対応する。
【0063】上記両抵抗22a・22bの抵抗値および
上記基準電圧Vrefは、安定化する際の目標となる定
電圧Voを両抵抗22a・22bで分圧したときの分圧
値Vadjが、基準電圧Vrefと一致するように設定
される。なお、パワートランジスタ11のエミッタは、
上記入力端子Tinに接続されており、コレクタは、出
力端子Toutに接続されている。また、上記トランジ
スタ21bのエミッタは、トランジスタ21aのベース
に接続されており、トランジスタ21aのエミッタは、
接地端子Tgを介して接地されている。さらに、トラン
ジスタ21bのコレクタは、電源ラインL1に接続され
ており、トランジスタ21aのコレクタは、パワートラ
ンジスタ11のベースに接続されている。
【0064】上記エラーアンプ23は、例えば、図2に
示すように、差動入力対としてのnpn型のトランジス
タn1・n2を備えており、それぞれのベースには、上
記基準電圧Vrefおよび分圧値Vadjが、各々印加
されている。これにより、トランジスタn1には、基準
電圧Vrefに応じた量のコレクタ電流が流れ、トラン
ジスタn2には、分圧値Vadjに応じたコレクタ電流
が流れる。また、上記両トランジスタn1・n2のエミ
ッタは、互いに接続された後、抵抗R1を介して接地さ
れており、抵抗R1は、抵抗R1の抵抗値R1で規定さ
れる量の定電流I1=(Vref−Vbe(n1))/
R1を、両トランジスタn1・n2のエミッタへ供給で
きる。
【0065】本実施形態に係る直流安定化電源装置1で
は、詳細は後述するように、通常負荷状態の間、上記入
力対n1・n2の両エミッタには、定電流回路34から
追加の定電流I2が供給され、上記定電流I1と合わせ
て、合計I1+I2の電流が供給される。一方、軽負荷
状態の間は、定電流I2の供給が停止され、上記入力対
n1・n2は、上記定電流I1で駆動される。したがっ
て、上記定電流I1は、エラーアンプ23の電流駆動能
力が、軽負荷時における出力電圧Voutの変動をキャ
ンセル可能な電流駆動能力となるように設定されてお
り、例えば、抵抗R1の抵抗値を大きく設定するなどし
て、通常負荷時に必要な電流よりも少ない値に設定され
ている。
【0066】さらに、エラーアンプ23には、互いにカ
レントミラー接続されたpnp型のトランジスタp3・
p4が設けられており、トランジスタn1のコレクタ電
流と同量の電流を、トランジスタp4のコレクタから出
力できる。同様に、pnp型のトランジスタp5・p6
からなるカレントミラー回路が設けられており、上記ト
ランジスタn2のコレクタ電流と同量の電流が、トラン
ジスタp6のコレクタから出力される。
【0067】また、エラーアンプ23には、互いに、カ
レントミラー接続されたnpn型のトランジスタn7・
n8が設けられており、トランジスタn7のコレクタ
は、上記トランジスタp6のコレクタに接続されてい
る。また、トランジスタn8のコレクタは、上記トラン
ジスタp4のコレクタに接続されている。ただし、両ト
ランジスタn7・n8のベースは、抵抗R2を介して接
続されており、入力端となるトランジスタn7のコレク
タは、トランジスタn7のベースに接続されている。ま
た、トランジスタn8のベースとコレクタとは、コンデ
ンサC1を介して接続されている。
【0068】上記構成では、トランジスタn8のコレク
タからは、トランジスタn1のコレクタ電流と同量の電
流が引き込まれ、トランジスタp4のコレクタからは、
トランジスタn2のコレクタ電流と同量の電流が出力さ
れる。この結果、エラーアンプ23の出力端Oとしての
トランジスタp4・n8の接続点からは、分圧値Vad
jに対する基準電圧Vrefの差(Vref−Vad
j)に応じた量の電流が出力される。これにより、エラ
ーアンプ23は、基準電圧Vrefと分圧値Vadjと
の差に応じて、ドライブ用トランジスタ21a・21b
を駆動できる。なお、エラーアンプ23の電流駆動能力
は、入力対n1・n2のエミッタ電流の合計に応じて決
定される。
【0069】ここで、図1に示す直流安定化電源装置1
において、例えば、負荷2の負荷状態が、それまでより
も軽くなったり、電源3からの入力電圧Vinが、それ
までよりも高くなるなどして、出力端子Toutの出力
電圧Voutが僅かに上昇すると、上記分圧値Vadj
が基準電圧Vrefよりも僅かに大きくなる。これによ
り、エラーアンプ23は、分圧値Vadjの方が大きい
と判定して、ドライブ用トランジスタ21bのベース電
位を低下させる。したがって、ドライブ用トランジスタ
21aを通過する電流、すなわち、パワートランジスタ
11のベース電流Ibが減少する。ここで、パワートラ
ンジスタ11の出力電流Ioutは、パワートランジス
タ11の直流電流増幅率をhfeとすると、Id・hf
eなので、ベース電流Ibの減少に伴って、パワートラ
ンジスタ11の出力電流Ioutが少なくなり、出力電
圧Voutが低下する。
【0070】これとは逆に、負荷2の負荷状態が重くな
ったり、入力電圧Vinが低下するなどして、出力電圧
Voutが僅かに減少しようとすると、エラーアンプ2
3がドライブ用トランジスタ21のベース電位を増大さ
せて、パワートランジスタ11のベース電流Ibを増加
させる。これにより、出力電流Ioutが増加して、出
力電圧Voutが増加する。
【0071】ここで、エラーアンプ23が分圧値Vad
jの変動によって出力電圧Voutの変動を検出する際
の精度、および、直流安定化電源装置1が出力電圧Vo
utの変動を打ち消すように出力電流Ioutを制御す
る際の応答速度は、入力電圧Vinや負荷2の負荷状態
の変動などに起因する出力電圧Voutの変動が、負荷
2の動作に影響しないように、十分高精度かつ高速に設
定されている。したがって、直流安定化電源装置1は、
入力電圧Vinや負荷2の負荷状態の変動に拘らず、所
定の定電位Voを負荷2に印加し続けることができる。
【0072】さらに、制御用IC12には、上記基準電
圧発生回路24の電源として、当該基準電圧発生回路2
4へ所定の定電流を供給する定電流回路25と、後述す
る過熱および過電流保護回路32・35のいずれかが保
護動作を指示した場合、あるいは、制御端子Tcを介し
て外部から、直流安定化電源装置1の動作停止が指示さ
れた場合に、上記定電流回路25を動作停止させるオン
/オフ回路26とが設けられている。また、上記定電流
回路25は、入力端子Tinから供給された電力で動作
している。これにより、過熱や過電流が検出された場
合、あるいは、外部から動作停止が指示された場合、基
準電圧発生回路24への電力供給が停止され、基準電圧
発生回路24での電力消費が防止される。なお、基準電
圧発生回路24の動作停止に伴って、基準電圧Vref
が低下すると、出力電圧Voutが高い場合と同様に、
パワートランジスタ11のベース電流Ibが制限され、
パワートランジスタ11を遮断できる。
【0073】ここで、本実施形態に係る直流安定化電源
装置1では、消費電力を削減するために、パワートラン
ジスタ11のベース電流Ibの流路上に抵抗を設けるこ
となく、ベース電流Ibが所定のレベルを超えているか
否かを判定し、所定のレベルを超えている場合にのみ、
ベース電流Ibに応じた電流I11を出力するベース電
流検出回路31と、電流I11に基づいて負荷2の負荷
状態が所定のレベルを超えている場合と判定した場合に
のみ、保護手段の1つとしての過熱保護回路32へ電流
を供給する定電流回路(電力供給制御手段)33と、上
記電流I11に基づいて負荷状態が所定のレベルを超え
ている場合にのみ、エラーアンプ23へ駆動電流を供給
して、エラーアンプ23の駆動電流を増大させる定電流
回路34と、上記電流I11を電源にすると共に、上記
電流I11に基づいて、パワートランジスタ11の過電
流を検出する過電流保護回路35とを備えている。な
お、ベース電流検出回路31が、特許請求の範囲に記載
の負荷状態検出手段、および、保護手段の1つとしての
過電流保護回路35への電力供給制御手段に対応してい
る。また、定電流回路34が、特許請求の範囲に記載の
駆動能力設定手段、応答速度設定手段および電流調整手
段に対応し、電流I11が過電流検出用電流に対応して
いる。
【0074】上記ベース電流検出回路31には、検出用
トランジスタとして、上記ドライブ用トランジスタ21
aにカレントミラー接続され、当該トランジスタ21a
のエミッタ面積に対して1/Xのエミッタ面積を有する
npn型のトランジスタn11が設けられており、当該
トランジスタn11のコレクタ−エミッタ間に、ベース
電流Ibの1/Xの電流I12(検出用電流)を流すこ
とができる。なお、Xは、1より大きい数であり、その
値は、出力電流容量などを考慮して適切な値に設定され
る。また、上記トランジスタ21a・n11のエミッタ
は、それぞれ接地されており、トランジスタ21aのベ
ースは、抵抗R11を介して、トランジスタ21aのエ
ミッタに接続されている。
【0075】さらに、ベース電流検出回路31は、判定
部として、互いにカレントミラー接続されたpnp型の
トランジスタp12・p13を備えており、さらに、負
荷の検出用抵抗として、上記両トランジスタp12・p
13のベースおよび電源ラインL1の間に接続された抵
抗R12が設けられている。また、上記トランジスタp
12のコレクタは、自らのベースに接続されていると共
に、当該カレントミラー回路の入力端子として、上記ト
ランジスタn11のコレクタに接続されている。なお、
両トランジスタp12・p13のエミッタには、上記電
源ラインL1を介して、電源電圧Vinが印加されてい
る。
【0076】これにより、電流I12による抵抗R12
の電圧降下(I12・R12)が、両トランジスタp1
2・p13のしきい値電圧Vbe(p13)を超えて、
両トランジスタp12・p13がカレントミラー回路と
して動作可能になると、ベース電流検出回路31は、出
力端子としてのトランジスタp13のコレクタから、以
下の式(4)に示すように、 I11 = I12 − Vbe(p13)/R12 = 1/X・Ib − Vbe(p13)/R12 …(4) の出力電流I11を出力できる。
【0077】これとは逆に、電流I12による抵抗R1
2の電圧降下が、上記しきい値Vbe(p13)を超え
ない場合、すなわち、以下に示すように、 Vbe(p13) > 1/X・Ib・R12 …(5) が成立する場合は、両トランジスタp12・p13がカ
レントミラー回路として動作できず、出力電流I11
は、略0となる。なお、本実施形態に係るベース電流検
出回路31は、定電流回路34・33および過電流保護
回路35の3者に、電流I11を出力しているので、図
2ないし図4に示すように、上記トランジスタp13と
して、3つのトランジスタp13a〜p13cが設けら
れている。
【0078】一方、上記定電流回路34は、上記出力電
流I11が所定の値I11(lim)を超えた場合に、
エラーアンプ23へ追加の電流I2の供給を開始する回
路であって、例えば、図2に示すように、予め定められ
た定電流I2を出力する定電流源I2と、npn型のト
ランジスタn21・n22からなり、上記定電流源I2
と同量の電流を、上記エラーアンプ23へ供給するカレ
ントミラー回路と、上記トランジスタn21および上記
定電流源I2の間に配されたnpn型のトランジスタn
23と、一端が、当該トランジスタn23のベースおよ
び上記ベース電流検出回路31のトランジスタp13
(p13a)に接続された抵抗R21とを備えている。
なお、抵抗R21の抵抗値は、ベース電流検出回路31
が通常負荷と判定して電流I11の出力を開始して、当
該電流I11が上記所定値I11(lim)を超えた場
合に、トランジスタn23が導通するように、より詳細
には、Vbe(n23)+Vbe(n21)=I11
(lim)・R21となるように設定されている。
【0079】上記ベース電流検出回路31が軽負荷と判
定している場合、ベース電流検出回路31の出力電流I
11は、略0であり、トランジスタn23は、定電流源
I2とトランジスタn21との間を遮断している。これ
により、エラーアンプ23には、追加の定電流I2が供
給されない。これとは逆に、ベース電流検出回路31が
通常負荷と判定すると、電流I11が抵抗R21に供給
され、トランジスタn23が導通する。これにより、エ
ラーアンプ23の差動入力対n1・n2のエミッタへ、
トランジスタn23と、トランジスタn21・n22か
らなるカレントミラー回路とを介して、追加の定電流I
2を供給できる。
【0080】また、定電流回路33は、上記出力電流I
11が所定の値を超えた場合に、過熱保護回路32へ駆
動用の電流を供給する回路であって、図3に示すよう
に、npn型のトランジスタn31・n32からなるカ
レントミラー回路を備えている。当該カレントミラー回
路の入力端、すなわち、トランジスタn31のコレクタ
には、ベース電流検出回路31のトランジスタp13b
から電流I11が供給されており、トランジスタn31
・n32の互いに接続されたベースは、抵抗R31を介
して接地されている。また、定電流回路33には、pn
p型のトランジスタp33・p34からなるカレントミ
ラー回路が設けられており、上記トランジスタn32か
ら供給される電流と同量の電流I32を、トランジスタ
p34のコレクタから、抵抗R32へ出力できる。さら
に、定電流源I31と、接地ラインL2との間には、定
電流I31の供給/供給停止を制御するために、npn
型のトランジスタn35が設けられており、当該トラン
ジスタn35のベースは、抵抗R32のトランジスタp
34側の一端に接続されている。また、定電流回路33
は、pnp型のトランジスタp36〜p38からなるカ
レントミラー回路を備えており、定電流源I31が定電
流I31を供給している間、当該電流I31と同量の電
流を、当該カレントミラー回路の出力端となるトランジ
スタp37・p38から、過熱保護回路32に出力でき
る。
【0081】上記構成では、パワートランジスタ11の
ベース電流Ibが増加して、Ib/X・R12がVbe
(p12)を超えた時点で、ベース電流検出回路31か
ら、電流I11=Ib/X−Vbe(p12)/R12
の供給が開始され、ベース電流Ibのさらなる増加に伴
って、I11・R31がVbe(n31)を超えた時点
で、トランジスタp33およびp34からなるカレント
ミラー回路から、電流I32=I11−Vbe(n3
1)/R31の供給が開始される。さらに、ベース電流
Ibが増加して、I32・R32がVbe(n35)を
超えた時点で、定電流回路33は、過熱保護回路32へ
定電流I31の供給を開始する。なお、各電流は、電流
Ib、I12、I11、I32の順で電流量が少なく、
しかも、電流I11は、電流I12が所定のレベルを超
えるまで流れない。また、電流I32は、電流I11が
所定のレベルを超えるまで流れない。したがって、定電
流回路33自体で消費する電力は低く抑えられている。
【0082】一方、過熱保護回路32は、基準電圧発生
回路24から供給される基準電圧Vrefを分圧して、
電圧Vbを生成する抵抗R41・R42と、上記定電流
回路33のトランジスタp37と接地ラインL2との間
に配され、ベースに上記電圧Vbが印加されるnpn型
のトランジスタn41と、上記定電流回路33のトラン
ジスタp38と接地ラインL2との間に配され、上記両
トランジスタp37・n41の接続点にベースが接続さ
れたnpn型のトランジスタn42と、エラーアンプ2
3の出力端Oと接地ラインL2との間に配され、上記両
トランジスタp38・n42の接続点にベースが接続さ
れたnpn型のトランジスタn43とを備えている。
【0083】上記抵抗R41・R42の抵抗値は、上記
トランジスタn41のしきい値電圧Vbe(n41)の
温度特性に合わせて設定され、過熱保護回路32が過熱
と判断すべき設定温度におけるしきい値電圧Vbe(n
41)と、両抵抗R41・R42で生成される電圧Vb
とが一致するように設定される。ここで、電圧Vbは、
以下の式(6)に示すように、 Vb = R42/(R41+R42)・Vref …(6) で設定される。また、一般に、トランジスタのベース−
エミッタ間電圧Vbeは、以下の式(7)に示すよう
に、 Vbe=K/T/ln(Ic/Is) …(7) のような温度特性を持っている。したがって、例えば、
約150℃で保護をかける場合、電圧Vbが、約0.4
〔V〕となるように、抵抗R41、R42の抵抗値が設
定される。
【0084】また、過電流保護回路35は、ベース電流
検出回路31から供給される電流I11が所定のレベル
を超えた場合に、エラーアンプ23の出力端Oから電流
を引き込む回路であって、例えば、図4に示すように、
ベース電流検出回路31のトランジスタp13cと接地
ラインL2との間に配され、過電流検出用抵抗としての
抵抗R51と、エラーアンプ23の出力端Oと接地ライ
ンL2との間に配され、上記抵抗R51のトランジスタ
p13c側の一端にベースが接続されたnpn型のトラ
ンジスタ(過電流判定部)n51とを備えている。上記
抵抗R51の抵抗値は、ベース電流Ibが過電流と判断
されるレベルの場合にベース電流検出回路31から供給
される電流I11(max)によって抵抗R51で発生
する電圧降下(I11(max)・R51)が、トラン
ジスタn51のしきい値電圧Vbe(n51)となるよ
うに設定されている。なお、電流I11は、電流I12
よりも少なく、しかも、電流I12が所定のレベルを超
えるまで流れない。したがって、過電流保護回路35の
消費電流は低く抑えられている。
【0085】上記構成において、図1に示すベース電流
検出回路31のトランジスタn11には、負荷2の負荷
状態の軽重に拘らず、パワートランジスタ11のベース
電流Ibの1/Xの電流I11が流れている。
【0086】ここで、負荷2の負荷状態が軽負荷で、上
記不等式(5)が成立する場合、ベース電流検出回路3
1の出力電流I11は、略0となる。この状態では、過
熱および過電流保護回路32・35には、電力が供給さ
れておらず、両保護回路32・35は、電力を消費する
ことなく動作停止している。さらに、上記ベース電流検
出回路31の指示に従って、定電流回路34も、エラー
アンプ23へ、追加の駆動電流I2を供給しない。した
がって、エラーアンプ23は、予め定められた駆動電流
I1で動作している。この結果、後述する通常負荷の場
合、すなわち、定電流回路34がエラーアンプ23に追
加の電流I2を供給し、エラーアンプ23がI1+I2
の駆動電流で動作する場合に比べて、エラーアンプ23
の消費電力を低減できる。
【0087】ところで、この状態(軽負荷の状態)で
は、両保護回路32・35が動作していないので、両保
護回路32・35は、パワートランジスタ11を過熱お
よび過電流から保護できない。ところが、軽負荷の状態
では、通常負荷の場合に比べて、パワートランジスタ1
1の出力電流Ioutが少ないため、パワートランジス
タ11が過熱することがない。また、出力電流Iout
が低いレベルにあるので、過電流も発生しない。このよ
うに、過熱および過電流が発生しないので、両保護回路
32・35が動作停止していても、パワートランジスタ
11を素子破壊から保護できる。なお、例えば、負荷2
の短絡などが発生すると、過電流が発生するが、この場
合は、パワートランジスタ11の出力電流Ioutは、
通常負荷と判定されるレベルを超えた後で、過電流と判
定されるレベルを超過する。したがって、過電流が発生
する前に、過電流保護回路35が動作を再開して、パワ
ートランジスタ11を素子破壊から保護できる。
【0088】また、軽負荷の状態では、エラーアンプ2
3の駆動電流は、通常負荷の状態よりも低い値に制限さ
れているため、エラーアンプ23の消費電力が削減され
ている一方で、電流駆動能力も低下している。この結
果、直流安定化電源装置1の応答時間、すなわち、エラ
ーアンプ23が誤差を検出してから、当該エラーアンプ
23が、上記誤差を打ち消すように、ドライブ用トラン
ジスタ21a・21bを介し、パワートランジスタ11
のベース電流を制御するまでの応答時間は、通常負荷の
状態よりも遅くなっている。ところが、軽負荷の状態で
は、負荷2の消費電流(直流安定化電源装置1の出力電
流Iout)が少ないので、通常負荷の場合と比較し
て、負荷変動に起因する出力電圧Voutの変動速度が
遅くなっている。したがって、上記応答速度が遅くて
も、直流安定化電源装置1は、何ら支障なく、出力電圧
Voutを所定の値Voに保ち続けることができる。
【0089】一方、負荷2の消費電力が増大すると、制
御用IC12は、ベース電流Ibを増大させて、より多
くの出力電流Ioutを負荷2に供給する。ここで、ベ
ース電流Ibが増大して、上述の不等式(5)が成立し
なくなると、上記ベース電流検出回路31は、負荷2の
負荷状態が通常負荷であると判定し、上記式(4)に示
すように、ベース電流Ibに応じた量の電流I11を出
力し始める。
【0090】さらに、定電流回路34は、電流I11に
よるベース電流検出回路31からの指示に従って、エラ
ーアンプ23へ、追加の駆動電流I2を供給し始める。
したがって、エラーアンプ23の駆動電流は、軽負荷時
の駆動電流I1よりも大きな値(I1+I2)となる。
これにより、エラーアンプ23の電流駆動能力が増大す
るので、直流安定化電源装置1の応答時間が短縮され
る。この結果、通常負荷状態のように、軽負荷時に比べ
て、出力電流Ioutが多く、負荷変動に起因する出力
電圧Voutの変動速度が速い状態であっても、直流安
定化電源装置1は、何ら支障なく、出力電圧Voutを
所望の値Voに保ち続けることができる。
【0091】これにより、通常負荷時における直流安定
化電源装置1の特性(例えば、出力電圧Voutの負荷
依存性など)を損なうことなく、軽負荷時におけるエラ
ーアンプ23の消費電力を削減でき、直流安定化電源装
置1の消費電力を削減できる。なお、上記駆動用の定電
流I1およびI2の値は、軽負荷時に必要な応答速度
と、通常負荷時に必要な応答速度とに応じて設定され
る。
【0092】加えて、通常負荷状態になると、定電流回
路33は、電流I11によるベース電流検出回路31か
らの指示に従って、過熱保護回路32へ定電流の供給を
開始する。また、過電流保護回路35は、電流I11を
電源として動作を開始し、当該電流I11に基づいて、
ベース電流Ibが所定のレベルを超えているか否かを監
視し始める。この状態で過熱または過電流が発生する
と、両保護回路32・35の少なくとも1つ(発生を検
出した回路)は、エラーアンプ23の出力を強制的に低
下させるなどして、出力電圧Voutに拘らず、パワー
トランジスタ11を強制的に遮断する。これにより、パ
ワートランジスタ11自体の破損や、直流安定化電源装
置1に接続された機器の破損を防止できる。
【0093】なお、上述したように、各保護回路32・
35の指示に従って、オン/オフ回路26が、基準電圧
発生回路24へ供給する電力を遮断する。これにより、
基準電圧Vrefの発生が不要な過電流または過熱を検
出した期間中、基準電圧発生回路24は、電力を消費す
ることなく、動作を停止する。
【0094】このように、過熱や過電流からの保護が必
要な通常負荷時にのみ、各保護回路32・35が動作す
るので、素子破壊からの保護機能を損なうことなく、軽
負荷時における各保護回路32・35の電力消費を防止
でき、直流安定化電源装置1の消費電力を削減できる。
【0095】より詳細には、図3に示すように、過熱保
護回路32および定電流回路33では、軽負荷時におい
て、定電流回路33のトランジスタp36〜p38が遮
断されている。したがって、図13に示すように、過熱
保護回路132へ常時電流を供給する構成と比較する
と、3×I31だけ、すなわち、図13の部材で表現す
ると、3×(Vref−Vbe(n125)/R12
1)だけ、消費電流を削減できる。
【0096】一方、図1に示すように、上記過電流保護
回路35は、ベース電流Ibに応じた量の電流I11を
電源として動作するだけではなく、当該電流I11に基
づいて、過電流を検出している。したがって、過電流を
抵抗で検出する場合、当該抵抗は、ベース電流Ibの流
路ではなく、電流I11の流路上に配すればよい。ここ
で、パワートランジスタ11を駆動するために、ある程
度の電流量が必要となるベース電流Ibとは異なり、電
流I11は、過電流を検出可能な範囲で電流量を抑制で
きる。この結果、ベース電流Ibの流路上に過電流検出
用の抵抗を設ける構成と比較して、当該抵抗での消費電
力を大幅に削減できる。
【0097】さらに、図13では、直流安定化電源装置
101a全体の消費電力を削減するために、過電流保護
回路135aでの消費電力よりも、過電流検出用の抵抗
(R101)での電圧降下量の削減を優先した結果、過
電流保護回路135a単体での消費電力は、図12の過
電流保護回路135よりも増大している。ところが、本
実施形態に係る直流安定化電源装置1では、ベース電流
Ibとは異なり、パワートランジスタ11を駆動しない
電流I11で過電流を検出しているので、過電流検出用
の抵抗(R12)での電圧降下量の削減よりも、過電流
保護回路35単体での消費電力削減や、素子数または占
有面積の削減を優先した回路構成を採用できる。これに
より、過電流保護回路35単体での消費電力を削減でき
ると共に、素子数や占有面積も削減できる。
【0098】例えば、図13の過電流保護回路135a
では、定電流回路133から過電流保護回路135a
へ、常時電流を供給するために、トランジスタp121
とp124とでは、合計2×(Vref−Vbe(n1
25)/R121)の電流が流れている。さらに、電圧
Vaを生成するために、Vref/(R111+R11
2)の電流も常時流れている。加えて、通常負荷時に
は、R101・Ib2 の電力が消費される。
【0099】これに対して、本実施形態に係る過電流保
護回路35では、軽負荷時には、電流I11が流れてい
ないため、過電流保護回路135aへ定電流を供給する
ために必要な電流、すなわち、2×(Vref−Vbe
(n125)/R121)+Vref/(R111+R
112)だけ、消費電流を削減できる。加えて、通常負
荷時でも、上記電流を必要とせず、抵抗R51での消費
電力(I112 /R51)だけで、過電流を検出でき
る。
【0100】一方、素子数および占有面積で比較する
と、図13に示す過電流保護回路135aおよび定電流
回路133のうち、過電流保護に関連する回路は、トラ
ンジスタn124、n125、n111、n112、p
113およびn114、並びに、抵抗R111、R11
2およびR101で構成されているのに対して、図4に
示す過電流保護回路35は、抵抗R51およびトランジ
スタn51のみであり、素子数および回路の占有面積を
大幅に削減できる。
【0101】特に、過電流検出用の抵抗R101は、ベ
ース電流Ibが流れるため、シート抵抗の小さな(例え
ば、23Ω/□)の抵抗を使用することが望ましく、占
有面積が大きくなりがちである。例えば、Iout=
0.5〔A〕の直流安定化電源装置で、Ib=25〔m
A〕の時点を過電流と検出する場合、抵抗R51とし
て、例えば、幅W=50〔μm〕、長さL=34.8
〔μm〕の抵抗が使用され、当該抵抗を形成するために
は、抵抗を含む島全体で、約5200〔μm2 〕の面積
が必要になる。同様に、Iout、Ibが、1.0
〔A〕および50〔mA〕の場合で、約8500〔μm
2 〕、また、2.0〔A〕および100〔mA〕の場合
で、約15000〔μm2 〕の面積が必要になる。
【0102】これに対して、本実施形態に係る直流安定
化電源装置1では、過電流や負荷検出用の抵抗がベース
電流Ibの流路から除外されているので、同じ電流で過
電流保護をかける場合であっても、検出用の抵抗(R1
2、R51)を流れる電流量を削減でき、これらの抵抗
の占有面積を大幅に削減できる。
【0103】なお、検出用の抵抗がベース電流Ibから
除外されているので、図12に示すように、ベース電流
Ibの流路上に設けた場合とは異なり、上記回路構成を
採用しても、ドライブ用トランジスタのエミッタ電位の
押し上げが発生せず、最小入力電圧Vin(min)の
上昇や、入力電圧の上昇によるパワートランジスタでの
消費電力増大も発生しない。
【0104】ここで、本実施形態に係る直流安定化電源
装置1は、軽負荷時における各保護回路32・35の動
作停止と軽負荷時におけるエラーアンプ23の駆動電流
削減とによって消費電力を削減しているだけではなく、
上記構成のベース電流検出回路31を採用することで、
ベース電流Ibの流路上から、ベース電流検出用の抵抗
を除外して、消費電力を削減している。
【0105】具体的には、図14に示す従来の直流安定
化電源装置101bのように、ベース電流Ibの流路上
に、負荷および過電流検出用の抵抗R141・R101
を設けた場合、これらの抵抗R141およびR101で
消費される電力W(R141,R101)は、Ib2
(R141+R101)となる。
【0106】ここで、大電流用のトランジスタであるパ
ワートランジスタでは、100〔mA〕出力程度の小電
流用のトランジスタに比べて、直流電流増幅率が低く、
ベース電流Ibを余り小さくすることができない。ま
た、負荷の軽重や過電流を判定する際、抵抗R141お
よびR101での電圧降下(Ib・(R141+R10
1))の多寡によって、トランジスタなどのスイッチン
グ素子を導通/遮断を制御するので、図13のように回
路を構成したとしても、抵抗値の合計(R141+R1
01)を余り小さくすることができない。これらの結
果、上記消費電力W(R141,R101)、および、
最小入力電圧Vin(min)を小さくすることが難し
い。
【0107】これに対して、本実施形態では、負荷の検
出用の抵抗R12が、ベース電流Ibの流路ではなく、
ドライブ用トランジスタ21aにカレントミラー接続さ
れたトランジスタn11によって生成され、ベース電流
Ibの1/Xの量の電流I12の流路上に配されてい
る。したがって、負荷状態を検出するための抵抗R12
で消費する電力W(R12)は、I122 ・R12=I
2 /X2 ・R12となる。
【0108】当該構成では、当該電流I12は、パワー
トランジスタ11の駆動に使用されないので、トランジ
スタn11のエミッタ面積をトランジスタ21aのエミ
ッタ面積に比べて十分小さく(Xを十分大きく)設定す
ることで、パワートランジスタ11の直流電流増幅率に
拘りなく、電流I12の電流値を小さく設定できる。こ
の結果、従来技術の構成に比べて、検出用の抵抗R12
で消費する電力W(R12)を大幅に削減できる。
【0109】さらに、上記構成では、抵抗R12がベー
ス電流Ibの流路から除外され、ドライブ用トランジス
タ21aのエミッタは、接地されている。したがって、
負荷検出用の抵抗に起因するドライブ用トランジスタ2
1aのエミッタ電位の押し上げが発生しない。この結
果、直流安定化電源装置1が動作するための最小電圧V
in(min)は、以下の式(8)に示すように、 Vin(min)= Vbe(21a)+Vbe(21b) + α ≒ 0.9 + 0.7 +0.3〔V〕 ≒ 1.9〔V〕 …(8) となり、上述の式(3)と比べてさえ、上記エミッタ電
位の押し上げ分(約0.3〔V〕)だけ、最小電圧Vi
n(min)が低下する。
【0110】これにより、図12に示す従来技術の消費
電力(1〔W〕)を算出した場合と同じ数値例(1.2
〔V〕かつ1〔A〕出力)で、本実施形態の消費電力
は、約0.7〔W〕となり、パワートランジスタにおけ
る消費電力を、約0.3〔W〕も削減できる。
【0111】ところで、上記直流安定化電源装置1で
は、入力端子Tinから供給される電力によって、エラ
ーアンプ23が含まれる制御用IC12を駆動する構成
について説明したが、例えば、負荷2の入力電圧が1.
2〔V〕以下と特に低い場合など、直流安定化電源装置
1のパッケージPKGに設ける端子数の削減よりも、よ
り消費電力の削減が求められる場合には、例えば、図5
に示すように、パワートランジスタ11に電力を供給す
る入力端子Tin1と、制御用IC12に電力を供給す
る入力端子Tin2とを分けて設ける方が望ましい。な
お、当該入力端子Tin2が特許請求の範囲に記載の電
力供給端子に対応する。
【0112】当該構成では、制御用IC12の電源電圧
の最小値Vin2(min)は、上述の式(8)と同じ
く、約1.9ボルトとなるが、パワートランジスタ11
に入力する電圧の最小値Vin1(min)は、以下の
式(9)に示すように、 Vin1(min)= Vce(21a)+Vbe(11) ≒ 0.3 + 0.9 ≒ 1.2〔V〕 …(9) となり、図1の構成に比べて、入力端子Tin1に印加
する入力電圧Vin2をさらに低く設定できる。なお、
上述の式(9)において、Vce(21a)は、ドライ
ブ用トランジスタ21aのコレクタ−エミッタ間電圧で
ある。
【0113】当該構成では、図1の構成に比べて、パワ
ートランジスタ11への入力電圧Vin1を削減できる
ので、パワートランジスタ11の入出力電圧差(Vin
1−Vout)を抑制できる。この結果、例えば、1.
0〜1.2〔V〕程度と、負荷2の入力電圧(目標の出
力電圧Vo)が極めて低い場合でも、低損失の直流安定
化電源装置1aを実現できる。
【0114】例えば、出力電圧Voutおよび出力電流
Ioutが、1.0〔V〕かつ1〔A〕とすると、図1
に示す直流安定化電源装置1では、最小入力電圧Vin
(min)が1.9〔V〕なので、当該電圧を印加した
場合、パワートランジスタ11における消費電力は、
0.9〔W〕となる。これに対して、図5に示す直流安
定化電源装置1aでは、パワートランジスタ11への最
小入力電圧Vin1(min)が1.2〔V〕なので、
当該電圧を印加した場合、パワートランジスタ11の消
費電力は、0.2〔W〕となり、大幅に削減できる。
【0115】なお、制御用IC12へ印加される最小入
力電圧は、両構成とも、1.9〔V〕と同じなので、制
御用IC12の消費電流が同じ(例えば、500〔μ
A〕程度)とすると、両構成の制御用IC12は、約
0.45〔μW〕と、同じ電力を消費する。
【0116】また、これに伴い、本変形例に係る直流安
定化電源装置1aには、図1に示す電源3に代えて、上
記2種類の電圧Vin1・Vin2を供給可能な電源3
aが設けられている。ここで、1種類の電圧を生成した
後、抵抗成分による電圧降下を利用して低い方の電圧
(Vin1)を生成すると、上記抵抗成分で電力が消費
されてしまう。したがって、電源3aとしては、例え
ば、直列に接続したバッテリや、互いに異なる電圧を出
力する2つのバッテリなどを使用する方が好ましい。
【0117】ところで、上述の直流安定化電源装置1・
1aでは、ベース電流検出回路31が軽負荷と判定した
場合、エラーアンプ23の駆動電流を削減すると共に、
過熱保護回路32および過電流保護回路35への電力供
給を停止しているが、ベース電流Ibの流路上に検出用
の抵抗を設けると共に、保護回路へ常時電力供給する場
合であっても、エラーアンプ23の駆動電流を抑制する
ことで、直流安定化電源装置の消費電力を、ある程度削
減できる。
【0118】ここで、過電流検出用の抵抗と負荷状態検
出用の抵抗との双方を、ベース電流Ibの流路上に設け
ると、両抵抗での電圧降下により最小入力電圧Vin
(min)が増大して、直流安定化電源装置の消費電力
が増大しやすい。
【0119】したがって、以下では、過電流検出用の抵
抗のみをベース電流Ibの流路上に設け、負荷状態は、
図1に示すベース電流検出回路31で検出する構成につ
いて、図6および図7を参照して説明する。なお、双方
の検出用抵抗をベース電流Ibの流路上に設ける構成と
比較すると、負荷状態検出用の抵抗をベース電流Ibの
流路上に設け、ベース電流検出回路31と同様の回路で
過電流を検出する構成でも消費電力を削減できるが、軽
負荷の検出レベルの方が、過電流の検出レベルよりも低
く、より高い抵抗値が必要となるので、負荷状態検出用
の抵抗をベース電流Ibの流路から除外する方が好まし
い。
【0120】具体的には、図6に示す直流安定化電源装
置1bでは、過電流検出用の抵抗R71が、ベース電流
Ibの流路上、すなわち、ドライブ用トランジスタ21
aと接地ラインL2との間に配されており、過電流保護
回路35に代えて、当該抵抗R71の電圧降下に基づい
て、過電流を検出する過電流保護回路35bが設けられ
ている。ここで、過電流保護回路35bは、過電流検出
時における抵抗R71での電圧降下を、約0.3〜0.
4〔V〕程度にまで抑制するために、所定の定電流が常
時流れる構成を採用しており、直流安定化電源装置1b
には、当該電流を過電流保護回路35bに供給する定電
流回路36bが設けられている。なお、本変形例に係る
直流安定化電源装置1bからは、図1に示す過熱保護回
路32および定電流回路33が省略されている。
【0121】上記過電流保護回路35bには、図7に示
すように、npn型のトランジスタn71・n72から
なるカレントミラー回路が設けられており、当該カレン
トミラー回路の入力端としてのトランジスタn71のコ
レクタには、上記定電流回路36bから定電流I81が
供給されている。一方、出力端としてのトランジスタn
72のコレクタは、エラーアンプ23の出力端Oに接続
されている。
【0122】さらに、トランジスタn72のエミッタ
は、分圧用の抵抗R72・R73の接続点に接続されて
おり、抵抗R72・R73は、上記基準電圧発生回路2
4で生成された基準電圧Vrefが、pnp型のトラン
ジスタp73およびnpn型のトランジスタn74を介
して与えられると、当該基準電圧Vrefを分圧して、
0.3〔V〕〜0.4〔V〕の電圧Vaを生成し、トラ
ンジスタn72のエミッタに印加できる。
【0123】一方、トランジスタn71のエミッタは、
ベース電流検出用の抵抗R71と、ドライブ用トランジ
スタ21aとの接続点に接続されている。また、抵抗R
71の抵抗値は、過電流検出時における電圧降下が、電
圧Vaと同じになるように設定されている。
【0124】また、定電流回路36bは、基準電圧発生
回路24による基準電圧Vrefがベースに印加され、
エミッタが抵抗R81を介して接地ラインL2に接続さ
れたnpn型のトランジスタn81と、pnp型のトラ
ンジスタp82〜p84からなり、上記トランジスタn
81のコレクタ電流と同量の電流(I81)を、トラン
ジスタp83・p84のコレクタから出力するカレント
ミラー回路とを備えている。なお、抵抗R81の抵抗値
は、所定の電流I81を出力できるように、すなわち、
(Vref−Vbe(n81))/R81=I81とな
るように設定されている。
【0125】上記構成において、短絡などが発生して、
パワートランジスタ11のベース電流Ibが増加し、抵
抗R71での電圧降下(Ib・R71)が上記電圧Va
を超過すると、トランジスタn71およびn72からな
るカレントミラー回路が動作を開始する。これにより、
エラーアンプ23の出力端Oから、定電流回路36bか
ら供給される電流量と同じ量の電流(I81)が当該カ
レントミラー回路に引き込まれ、エラーアンプ23の出
力が低下して、過電流保護がかかる。
【0126】当該構成では、図12に示す直流安定化電
源装置101とは異なり、ベース電流Ibの流路上の抵
抗(R101、R71)における電圧降下が、0.3
〔V〕〜0.4〔V〕程度のしきい値を超えた時点で、
パワートランジスタ11を遮断できる。したがって、図
13の構成と同様に、検出用の抵抗R71での電圧降下
と最小入力電圧Vin(min)とを抑制でき、検出用
の抵抗R71およびパワートランジスタ11での消費電
力を削減できる。
【0127】さらに、当該構成であっても、図13の構
成とは異なり、定電流回路34によって、軽負荷時にお
けるエラーアンプ23の駆動電流I1が、通常負荷時の
駆動電流(I1+I2)に比べて抑制される。したがっ
て、図1の構成と同様、通常負荷時における直流安定化
電源装置1bの特性(例えば、出力電圧Voutの負荷
依存性など)を損なうことなく、軽負荷時におけるエラ
ーアンプ23の消費電力を削減でき、直流安定化電源装
置1bの消費電力を削減できる。
【0128】これとは逆に、エラーアンプ23の駆動電
流を変更しない場合であっても、例えば、図8に示す直
流安定化電源装置1cのように、図1に示すベース電流
検出回路31と過電流保護回路35とを使用すれば、負
荷状態と過電流との双方を検出できるにも拘らず、両者
の検出用の抵抗をベース電流Ibの流路上から除外でき
る。なお、当該構成では、図1に示す直流安定化電源装
置1に示す構成のうち、定電流回路34が省略されてお
り、例えば、図2に示す抵抗R1の抵抗値の設定などに
よって、エラーアンプ23の駆動電流を、常時I1+I
2に設定している。また、この場合、直流安定化電源装
置1cの回路図は、図9に示すようになる。
【0129】当該構成では、図1の構成とは異なり、軽
負荷時におけるエラーアンプ23の駆動電流を抑制して
いないものの、図1の構成と同様に、負荷状態および過
電流検出用の抵抗をベース電流Ibの流路から除外して
いるので、従来の直流安定化電源装置と比較すると、両
抵抗での消費電力を削減できると共に、両抵抗の電圧降
下による最小入力電圧Vin(min)の押し上げが発
生しないので、パワートランジスタ11での消費電力も
削減できる。さらに、当該構成では、軽負荷時に各保護
回路32・35への電力供給を中止しているので、常時
電力供給する場合に比べて、軽負荷時における直流安定
化電源装置の消費電力を削減できる。
【0130】ところで、ベース電流検出回路31と過電
流保護回路35とを併用すれば、両者の検出用の抵抗を
ベース電流Ibの流路上から除外できるので、上述の式
(9)および式(8)に示すように、パワートランジス
タ11が動作するために必要な最小入力電圧Vin1
(min)を、制御用IC12が動作するために必要な
最小入力電圧Vin2(min)よりも低く設定でき
る。したがって、出力電圧の目標値Voが低い場合な
ど、パッケージPKGの端子数削減よりも消費電力削減
の方が求められる場合には、軽負荷時に保護回路への電
流供給を止めるか否かに拘らず、図10に示すように、
図5と同様、パワートランジスタ11のエミッタに接続
される入力端子Tin1とは別に、制御用IC12へ電
力を供給するための入力端子Tin2を設ける方が望ま
しい。
【0131】ここで、本変形例に係る直流安定化電源装
置1dでは、図5に示す定電流回路33に代えて、定電
流回路33dが設けられており、過熱保護回路32に
は、常時、所定の電流が供給されている。また、上記定
電流回路33dは、図11に示すように、図7に示す定
電流回路36bの部材R81・n81・p82〜p84
と同様に接続された部材R91・n91・p92〜p9
4を備えており、トランジスタp93およびp94のコ
レクタから、過熱保護回路32のトランジスタn41お
よびn42の各コレクタへ、所定の定電流を出力でき
る。
【0132】
【発明の効果】本発明に係る直流安定化電源装置は、以
上のように、出力電圧の誤差を検出する誤差増幅器と、
負荷状態を検出する負荷状態検出手段と、負荷状態が軽
負荷の場合、重負荷の場合に比べて、上記誤差増幅器の
電流駆動能力を低く制御する駆動能力設定手段とを備え
ている構成である。
【0133】上記構成によれば、応答速度が遅くても、
出力電圧を所定の値に保つことができる軽負荷時になる
と、駆動能力設定手段によって、誤差増幅器の電流駆動
能力が、重負荷の場合よりも小さく設定される。これに
より、出力電圧の安定化を阻害することなく、直流安定
化電源装置の消費電力を削減できるという効果を奏す
る。
【0134】本発明に係る直流安定化電源装置は、以上
のように、上記駆動能力設定手段に代えて、負荷状態が
軽負荷の場合、重負荷の場合に比べて、上記誤差増幅器
の応答速度を低く設定する応答速度設定手段を備えてい
る構成である。
【0135】当該構成によれば、応答速度が遅くても、
出力電圧を所定の値に保つことができる軽負荷時になる
と、応答速度設定手段によって、誤差増幅器の応答速度
が低く設定される。これにより、出力電圧の安定化を阻
害することなく、直流安定化電源装置の消費電力を削減
できるという効果を奏する。
【0136】本発明に係る直流安定化電源装置は、以上
のように、上記誤差増幅器が差動入力対を含んでいると
共に、上記駆動能力設定手段に代えて、負荷状態が軽負
荷の場合、重負荷の場合に比べて、上記差動入力対に流
れる電流の合計を制限する電流調整手段を備えている構
成である。
【0137】当該構成によれば、応答速度が遅くても、
出力電圧を所定の値に保つことができる軽負荷時になる
と、電流調整手段によって、誤差増幅器の差動入力対に
流れる電流の合計が重負荷の場合よりも小さくなる。こ
れにより、出力電圧の安定化を阻害することなく、直流
安定化電源装置の消費電力を削減できるという効果を奏
する。
【0138】本発明に係る直流安定化電源装置は、上記
各構成に加えて、上記電力制御素子は、pnp型のバイ
ポーラトランジスタで構成され、上記制御手段は、上記
電力制御素子のベース電流を制御するドライブ用トラン
ジスタを備えていると共に、上記負荷状態検出手段は、
上記ドライブ用トランジスタにカレントミラー接続さ
れ、当該ドライブ用トランジスタよりもエミッタ面積が
狭く設定された検出用トランジスタと、当該検出用トラ
ンジスタを流れる検出用電流を電圧に変換する検出用抵
抗と、変換された電圧が所定のしきい値を下回っている
場合、軽負荷と判定する判定部とを含んでいる構成であ
る。
【0139】当該構成では、ドライブ用トランジスタに
カレントミラー接続された検出用トランジスタによっ
て、ベース電流に比例し、しかも、ベース電流よりも電
流量の少ない検出用電流を作成し、当該検出用電流を検
出用抵抗で電圧に変換して、負荷を判定する。この結
果、負荷の軽重を検出用抵抗を用いて判定しているにも
拘らず、検出用抵抗で消費する電力を削減でき、直流安
定化電源装置全体の消費電力を削減できるという効果を
奏する。
【0140】さらに、ベース電流の流路から検出用抵抗
を除外できるので、電力制御素子のベース電位を低く設
定できる。この結果、より低い入力電圧で動作でき、消
費電力の低い直流安定化電源装置を実現できるという効
果を併せて奏する。
【0141】本発明に係る直流安定化電源装置は、以上
のように、pnp型のバイポーラトランジスタで構成さ
れた電力制御素子の負荷状態を検出する負荷状態検出手
段を備え、当該負荷状態検出手段は、上記電力制御素子
を駆動するドライブ用トランジスタにカレントミラー接
続され、当該ドライブ用トランジスタよりもエミッタ面
積が狭く設定された検出用トランジスタと、当該検出用
トランジスタを流れる検出用電流を電圧に変換する検出
用抵抗と、変換された電圧が所定のしきい値を下回って
いる場合、軽負荷と判定する判定部とを含んでいる構成
である。
【0142】当該構成では、ドライブ用トランジスタに
カレントミラー接続された検出用トランジスタによっ
て、ベース電流に比例し、しかも、ベース電流よりも電
流量の少ない検出用電流が作成され、当該検出用電流を
検出用抵抗で電圧に変換した後、当該電圧によって、軽
負荷か否かを判定している。したがって、負荷の軽重に
拘らず、負荷状態の検出に要する電力消費も削減できる
という効果を奏する。
【0143】さらに、ベース電流の流路から検出用抵抗
を除外できるので、電力制御素子のベース電位を低く設
定できる。この結果、より低い入力電圧で動作でき、消
費電力の低い直流安定化電源装置を実現できるという効
果を併せて奏する。
【0144】加えて、ベース電流の流路上から、ベース
電流の流路から検出用抵抗を除外できるので、電力制御
素子のベース電位を低く設定でき、消費電力の低い直流
安定化電源装置を実現できるという効果を併せて奏す
る。
【0145】本発明に係る直流安定化電源装置は、上記
構成に加えて、上記電力制御素子を過熱または過電流か
ら保護する保護手段と、上記負荷状態検出手段が軽負荷
と判定した場合に、上記保護手段への電力供給を遮断す
る電力供給制御手段とを備えている構成である。
【0146】当該構成によれば、直流安定化電源装置の
出力電力(負荷の消費電力)が小さく、過電流や過熱が
発生しない軽負荷になると、電力供給制御手段が、保護
手段への電力供給を遮断する。これにより、過電流や過
熱からの保護機能を損なうことなく、直流安定化電源装
置の消費電力を削減できるという効果を奏する。
【0147】本発明に係る直流安定化電源装置は、以上
のように、上記構成に加えて、上記保護手段が過電流保
護回路であり、上記電力供給制御手段は、上記検出用電
流が所定の値を超えた場合にのみ、当該検出用電流に応
じた量の過電流検出用電流を出力すると共に、上記過電
流検出保護回路は、過電流検出用電流を電圧に変換する
過電流検出用抵抗と、変換された電圧が所定のしきい値
を上回っている場合、過電流と判定する過電流判定部と
を備えている構成である。
【0148】上記構成によれば、過電流検出用電流が軽
負荷時に流れていないので、軽負荷時には、過電流検出
用抵抗での電力消費が発生しない。また、過電流検出用
電流は、上述の検出用電流と同様、ベース電流の変化に
伴って変化するものの、ベース電流とは別の電流なの
で、ベース電流の流路上から、過電流検出用抵抗を除外
でき、過電流を検出しているにも拘らず、直流安定化電
源装置は、より低い入力電圧で動作できる。これらの結
果、消費電力の少ない直流安定化電源装置を実現できる
という効果を奏する。
【0149】本発明に係る直流安定化電源装置は、上述
のドライブ用トランジスタを有する構成に加えて、上記
制御手段は、上記誤差増幅器の出力に応じ、当該誤差増
幅器の電流駆動能力よりも大きな電流駆動能力で、上記
ドライブ用トランジスタを駆動する電流増幅手段を含
み、さらに、上記入力端子とは別に、上記誤差増幅器の
駆動電力を供給するための電力供給端子が設けられてい
る構成である。
【0150】当該構成では、電流増幅手段がドライブ用
トランジスタを駆動しており、ベース電流とは別の電流
で負荷などを検出しているので、ドライブ用トランジス
タおよび電力制御素子の直流電流増幅率が同じであって
も、検出用抵抗での消費電力を増大させることなく、出
力電流の大きな直流安定化電源装置を実現できる。
【0151】また、誤差増幅器とドライブ用トランジス
タとの間に電流増幅手段が設けられているので、誤差増
幅器の電源電圧の下限を低下させることは難しいが、入
力端子とは別に、誤差増幅器の電力供給用の電力供給端
子が設けられているので、誤差増幅器の電源電圧に拘ら
ず、入力電圧を低下させることができる。
【0152】これらの結果、負荷が要求する出力電圧、
すなわち、直流安定化電源装置が保つべき出力電圧が低
い場合であっても、直流安定化電源装置の入出力電位差
を削減できる。この結果、出力電流が多く、しかも、消
費電力の少ない直流安定化電源装置を実現できるという
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すものであり、直流安
定化電源装置の要部構成を示すブロック図である。
【図2】上記直流安定化電源装置において、エラーアン
プおよび定電流回路の構成例を示す回路図である。
【図3】上記直流安定化電源装置において、過熱保護回
路、および、当該過熱保護回路へ電流を供給する定電流
回路の構成例を示す回路図である。
【図4】上記直流安定化電源装置において、過電流保護
回路の構成例を示す回路図である。
【図5】上記直流安定化電源装置の変形例を示すもので
あり、出力電圧が低い場合に特に好適な直流安定化電源
装置の要部構成を示すブロック図である。
【図6】上記直流安定化電源装置の他の変形例を示すも
のであり、過電流をベース電流の流路上の抵抗で検出す
る直流安定化電源装置の要部構成を示すブロック図であ
る。
【図7】上記直流安定化電源装置の構成例を示す回路図
である。
【図8】上記直流安定化電源装置のさらに他の変形例を
示すものであり、エラーアンプに常時一定の駆動電流を
供給する直流安定化電源装置の要部構成を示すブロック
図である。
【図9】上記直流安定化電源装置の構成例を示す回路図
である。
【図10】上記直流安定化電源装置のまた別の変形例を
示すものであり、直流安定化電源装置の要部構成を示す
ブロック図である。
【図11】上記直流安定化電源装置の構成例を示す回路
図である。
【図12】従来技術を示すものであり、直流安定化電源
装置の要部構成を示すブロック図である。
【図13】他の従来技術を示すものであり、過電流検出
用の抵抗での電圧降下が削減された直流安定化電源装置
の構成例を示す回路図である。
【図14】さらに他の従来技術を示すものであり、軽負
荷状態に保護回路への電力供給を中止可能な直流安定化
電源装置の要部構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
11 パワートランジスタ(電力制御素子;バイポー
ラトランジスタ) 12 制御用IC(制御手段) 21a ドライブ用トランジスタ 21b トランジスタ(電流増幅手段) 23 エラーアンプ(誤差増幅器) 31 ベース電流検出回路(負荷状態検出手段;電力
供給制御手段) 32 過熱保護回路(保護手段) 33 定電流回路(電力供給制御手段) 34 定電流回路(駆動能力設定手段;応答速度設定
手段;電流調整手段) 35・35b 過電流保護回路(過電流保護手段) I11 電流(過電流検出用電流) I12 電流(検出用電流) Ib ベース電流 n1・n2 トランジスタ(差動入力対) n11 トランジスタ(検出用トランジスタ) n51 トランジスタ(過電流判定部) p12・p13(p13a〜p13c) トランジスタ
(判定部) R12 抵抗(検出用抵抗) R51 抵抗(過電流検出用抵抗) Tin・Tin1 入力端子 Tin2 入力端子(電力供給端子) Tout 出力端子 Vout 出力電圧 Vadj 分圧値(検出信号の値) Vref 基準電圧(所定の値)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力端子および出力端子間に介在する電力
    制御素子と、上記電力制御素子の出力電圧に応じて変化
    する検出信号の値と所定の値との誤差を検出する誤差増
    幅器と、当該誤差増幅器の指示に応じて、上記電力制御
    素子の出力電圧が所定の値となるように、上記電力制御
    素子を制御する制御手段とを有する直流安定化電源装置
    において、 負荷状態を検出する負荷状態検出手段と、 負荷状態が軽負荷の場合、重負荷の場合に比べて、上記
    誤差増幅器の電流駆動能力を低く制御する駆動能力設定
    手段とを備えていることを特徴とする直流安定化電源装
    置。
  2. 【請求項2】入力端子および出力端子間に介在する電力
    制御素子と、上記電力制御素子の出力電圧に応じて変化
    する検出信号の値と所定の値との誤差を検出する誤差増
    幅器と、当該誤差増幅器の指示に応じて、上記電力制御
    素子の出力電圧が所定の値となるように、上記電力制御
    素子を制御する制御手段とを有する直流安定化電源装置
    において、 負荷状態を検出する負荷状態検出手段と、 負荷状態が軽負荷の場合、重負荷の場合に比べて、上記
    誤差増幅器の応答速度を低く設定する応答速度設定手段
    とを備えていることを特徴とする直流安定化電源装置。
  3. 【請求項3】入力端子および出力端子間に介在する電力
    制御素子と、差動入力対を含み、上記電力制御素子の出
    力電圧に応じて変化する検出信号の値と所定の値との誤
    差を検出する誤差増幅器と、当該誤差増幅器の指示に応
    じて、上記電力制御素子の出力電圧が所定の値となるよ
    うに、上記電力制御素子を制御する制御手段とを有する
    直流安定化電源装置において、 負荷状態を検出する負荷状態検出手段と、 負荷状態が軽負荷の場合、重負荷の場合に比べて、上記
    差動入力対に流れる電流の合計を制限する電流調整手段
    とを備えていることを特徴とする直流安定化電源装置。
  4. 【請求項4】上記電力制御素子は、pnp型のバイポー
    ラトランジスタで構成され、 上記制御手段は、上記電力制御素子のベース電流を制御
    するドライブ用トランジスタを備えていると共に、 上記負荷状態検出手段は、上記ドライブ用トランジスタ
    にカレントミラー接続され、当該ドライブ用トランジス
    タよりもエミッタ面積が狭く設定された検出用トランジ
    スタと、当該検出用トランジスタを流れる検出用電流を
    電圧に変換する検出用抵抗と、変換された電圧が所定の
    しきい値を下回っている場合、軽負荷と判定する判定部
    とを含んでいることを特徴とする請求項1、2または3
    記載の直流安定化電源装置。
  5. 【請求項5】入力端子および出力端子間に介在し、pn
    p型のバイポーラトランジスタで構成された電力制御素
    子と、上記電力制御素子の出力電圧に応じて変化する検
    出信号の値と所定の値との誤差を検出する誤差増幅器
    と、上記電力制御素子のベース電流を制御するドライブ
    用トランジスタを備え、当該誤差増幅器の指示に応じ
    て、上記電力制御素子の出力電圧が所定の値となるよう
    に、上記電力制御素子を制御する制御手段と、上記電力
    制御素子のベース電流を検出して、負荷状態を検出する
    負荷状態検出手段とを有する直流安定化電源装置におい
    て、 上記負荷状態検出手段は、上記ドライブ用トランジスタ
    とカレントミラー接続され、当該ドライブ用トランジス
    タよりもエミッタ面積が狭く設定された検出用トランジ
    スタと、当該検出用トランジスタを流れる検出用電流を
    電圧に変換する検出用抵抗と、変換された電圧が所定の
    しきい値を下回っている場合、軽負荷と判定する判定部
    とを備えていることを特徴とする直流安定化電源装置。
  6. 【請求項6】上記電力制御素子を過熱または過電流から
    保護する保護手段と、 上記負荷状態検出手段が軽負荷と判定した場合に、上記
    保護手段への電力供給を遮断する電力供給制御手段とを
    備えていることを特徴とする請求項5記載の直流安定化
    電源装置。
  7. 【請求項7】上記保護手段は、過電流検出保護回路であ
    り、 上記電力供給制御手段は、上記検出用電流が所定の値を
    超えた場合にのみ、当該検出用電流に応じた量の過電流
    検出用電流を出力すると共に、 上記過電流検出保護回路は、過電流検出用電流を電圧に
    変換する過電流検出用抵抗と、変換された電圧が所定の
    しきい値を上回っている場合、過電流と判定する過電流
    判定部とを備えていることを特徴とする請求項6記載の
    直流安定化電源装置。
  8. 【請求項8】上記制御手段は、上記誤差増幅器の出力に
    応じ、当該誤差増幅器の電流駆動能力よりも大きな電流
    駆動能力で、上記ドライブ用トランジスタを駆動する電
    流増幅手段を含み、 さらに、上記入力端子とは別に、上記誤差増幅器の駆動
    電力を供給するための電力供給端子が設けられているこ
    とを特徴とする請求項4または5記載の直流安定化電源
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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