JP2002156608A - 光学的ローパスフィルター、光学システム、及び撮像装置 - Google Patents

光学的ローパスフィルター、光学システム、及び撮像装置

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JP2002156608A
JP2002156608A JP2000354866A JP2000354866A JP2002156608A JP 2002156608 A JP2002156608 A JP 2002156608A JP 2000354866 A JP2000354866 A JP 2000354866A JP 2000354866 A JP2000354866 A JP 2000354866A JP 2002156608 A JP2002156608 A JP 2002156608A
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pass filter
mtf
optical low
low
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Tomoyoshi Koizumi
智義 小泉
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Kureha Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モアレの発生を十分に抑制しつつ、十分な被
写体画像のコントラストを得ることができ、しかも狭い
設置スペースへの配置が可能な光学的ローパスフィルタ
ーを提供する。 【解決手段】 ローパスフィルター3は、ガラス板、樹
脂板等から成る透明基体31の片面に、例えば近赤外光
を反射叉は吸収する機能を有する単層叉は多層膜から成
る機能膜32が形成され、他面に位相格子33が形成さ
れたものである。このローパスフィルター3は、位相格
子33の格子高さh(x)、その格子周期F、固体撮像
素子41上の結像面41aと位相格子33との距離Dと
いった各種パラメータが適宜調整され、当該ローパスフ
ィルター3単独でのMTF特性におけるカットオフ周波
数が、固体撮像素子41の画素ピッチにより定まるナイ
キスト周波数よりも大きいものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学的ローパスフ
ィルター、光学システム、及び撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、CCDやC−MOSイメージセ
ンサ等の固体撮像素子、叉はそれらを用いたデジタルカ
メラ等の撮像装置においては、被写体光の高空間周波数
成分を制限し、擬似信号の発生(エリアジング)に伴う
被写体による光とは異なる色光成分を除去するために、
光学的ローパスフィルターによる補正を行うことが必要
である。このような光学的ローパスフィルターとして
は、(1)複屈折を利用した水晶フィルターと、(2)
位相型の回折格子(位相格子)の回折現象を利用した位
相格子型のものが知られている(特開昭53−1190
63号公報、本出願人による特開2000−66142
号公報等参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の水晶フ
ィルターを一枚用いた場合には、低空間周波数成分に対
するいわゆるMTF値が、通常用いられる位相格子型の
ものに比して優れるものの、固体撮像素子の画素ピッチ
で決定されるナイキスト周波数(各画素でのサンプリン
グの限界周波数)を超える高空間周波数成分のMTF値
は位相格子型のものに比して大きくなる傾向にある。こ
うなると、撮像された被写体画像のコントラストはある
程度満足がいくものであるが、モアレ(特に縞模様の画
像不良;色偽)が比較的発生し易くなることがある。
【0004】また、光学的ローパスフィルターは、一般
に、レンズ系と固体撮像素子の間に配置されるが、固体
撮像素子の微細化及び高集積化、撮像装置の更なるダウ
ンサイジング、コンパクト化への要求により、レンズ系
と固体撮像素子との配置間隔がより狭められる傾向にあ
る。これに対し、所定のローパス機能を得るために、水
晶フィルターは位相格子型のものに比して厚くする必要
があり、レンズ系と固体撮像素子との狭隘な空間に配置
し難くなってきている。
【0005】一方、位相格子型のものは、水晶フィルタ
ーに比して低空間周波数成分に対するMTF値がやや劣
る傾向にあり、必ずしも十分な被写体画像のコントラス
トが得られ難く、画像がいわゆる「ねむい」状態になり
易いという問題を有していた。
【0006】そこで、本発明は、このような事情に鑑み
てなされたものであり、モアレの発生を十分に抑制しつ
つ、十分な被写体画像のコントラストを得ることがで
き、しかも狭い設置スペースへの配置が可能な光学的ロ
ーパスフィルターを提供することを目的とする。また、
本発明は、モアレが十分に低減され且つ十分なコントラ
ストを有する被写体画像を得ることができ、しかも、更
なるコンパクト化を達成できる光学システム及び撮像装
置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による光学的ローパスフィルターは、複数の
画素を有する固体撮像素子に用いられる位相格子型のも
のであって、当該光学的ローパスフィルター単独でのM
TF特性におけるカットオフ周波数が、固体撮像素子の
画素ピッチにより定まるナイキスト周波数よりも大きい
ものであることを特徴とする。
【0008】ここで、MTF(Modulation Transfer Fu
nction)とは、撮像された画像のコントラスト叉は鮮鋭
度を表す指標値の一つであり、得られた画像の被写体に
対する忠実度を表す値とも言え、光学システム及び撮像
装置で得られる画像の評価手法として広く用いられる値
である。このMTFは、光学的伝達関数OTF(Optica
l Transfer Function)と密接に関係しており、下記式
(3);
【0009】
【数3】 で表される関係によって評価することができる。式中、
H(x)は瞳関数を示し、H*(x)はその複素共役を
示す。また、式中のξは、下記式(4);
【0010】
【数4】 で表される。ここで、式中、λは光(入射光)の波長を
示し、dは光学的ローパスフィルターの格子面と固体撮
像素子の撮像面との間の空気換算距離を示し、fは空間
周波数を示す。この空間周波数fは、1(mm)あたり
y(本)の明暗線がある場合にy(本/mm)叉はy
(lp/mm)で表される。なお、‘lp’はラインペ
ア(Line Pairs)を示す。
【0011】このMTFは、被写体光のスペクトルとフ
ーリエスペクトルとを結ぶ演算子であって、式(3)よ
り明らかなように複素関数であり、空間周波数fが0
(lp/mm)のときにMTFの値は1となる。
【0012】さらに、「MTF特性」とは、空間周波数
fとMTFとの関係(曲線)をいう。またさらに、ここ
で「カットオフ周波数」とは、MTF特性においてMT
Fの値が最小となるときの空間周波数をいう。さらにま
た、「ナイキスト(Nyquist)周波数」とは、下記式
(5);
【0013】
【数5】 で表される関係により算出される空間周波数である。式
中、fNyqはナイキスト周波数(lp/mm)を示し、
pは固体撮像素子の画素ピッチ(μm)を示す。前述の
如く、ナイキスト周波数fNyqは、固体撮像素子の画素
ピッチpで決定されるサンプリングの限界周波数を示
す。例えば、VGA(Video Graphics Array)モード相
当の解像度(640×480ドット)に対応するCCD
の画素ピッチは、5.6(μm)であり、このときのナ
イキスト周波数は89(lp/mm)となる。
【0014】このようなMTF特性を有する本発明の光
学的ローパスフィルターにおいては、光学的ローパスフ
ィルター一般にみられる特性として、空間周波数fが0
からナイキスト周波数に増大するにつれMTFが徐々に
減少するというMTF特性を有する。従来の光学的ロー
パスフィルターは、固体撮像素子のサンプリングにおけ
る解像限界周波数(ナイキスト周波数)を超える高空間
周波数を極力制限するように、ナイキスト周波数におい
てMTFが最小叉は0(ゼロ)とされる傾向にある。す
なわち、カットオフ周波数がナイキスト周波数とされて
いる。これに対し、本発明の光学的ローパスフィルター
は、上述の如く、カットオフ周波数がナイキスト周波数
よりも大きくされているので、ナイキスト周波数よりも
低い空間周波数でのMTFが、従来の位相格子型の光学
的ローパスフィルターよりも改善される。
【0015】このとき、カットオフ周波数がナイキスト
周波数を超える分、高空間周波数成分のMTFが増大す
るが、位相格子型のフィルターであるため、ナイキスト
周波数以上での空間周波数におけるMTFは水晶フィル
ターに比して緩やかに増大する。よって、モアレによる
色偽が問題となる程度に擬似信号が増強されることが抑
制される。ここで、カットオフ周波数を、ナイキスト周
波数の好ましくは1.5倍以下、より好ましくは1.4
倍以下、特に好ましくは1.3倍以下の所定の空間周波
数とすれば、擬似信号の量をより抑制することができ
る。
【0016】また、位相格子面の格子高さ(深さ)は、
例えば数百(nm)オーダーでよいので、光学的ローパ
スフィルターの厚さを十分に薄くできる。また、位相格
子型であれば、樹脂性材料を用いることができるので、
成形加工性に優れる利点もある。
【0017】或いは、本発明による光学的ローパスフィ
ルターは、レンズ系と、複数の画素を有する固体撮像素
子と、を含む撮像装置に用いられる光学的ローパスフィ
ルターであって、下記式(1);
【0018】
【数6】 で表される関係を満たすものである。式中、Mfは、波
長550nmの光に対する当該光学的ローパスフィルタ
ー単独でのMTF特性において、固体撮像素子の画素ピ
ッチにより定まるナイキスト周波数におけるMTFの値
を示し、Mlは、波長550nmの光に対するレンズ系
単独でのMTF特性において、ナイキスト周波数におけ
るMTFの値を示す。
【0019】撮像された画像の良否は、光学的ローパス
フィルターのMTFのみならず、レンズ系のMTF、固
体撮像素子のMTF、等を加味したMTFにより左右さ
れる。特に、レンズ系のOTFに由来するレンズ系のM
TF特性は、通常、空間周波数に対してMTFが減少す
る傾向にあり、用いられるレンズ系の種類によっては、
撮像された画像の質に有意な影響を与える因子となる。
【0020】本発明の光学的ローパスフィルターは、可
視光波長領域の代表的な波長としての550nmの光に
対する光学的ローパスフィルター単独でのナイキスト周
波数におけるMTFの値Mfと、同レンズ系のMTFの
値Mlとの積が、上記式(1)に示すように0よりも大
きいので、カットオフ周波数がナイキスト周波数よりも
大きくなる。その結果、ナイキスト周波数よりも低い空
間周波数でのMTFが、従来の位相格子型の光学的ロー
パスフィルターよりも改善される。また、MfとMlと
の積が、式(1)に示すように0より大きく0.25以
下、好ましくは0より大きく0.2以下、より好ましく
は0より大きく0.15以下であると、モアレによる色
偽が問題となる程度に擬似信号が増強されることを十分
に抑制できる。
【0021】さらに、本発明の光学的ローパスフィルタ
ーは、下記式(2);
【0022】
【数7】 で表される関係を満たすものであると好ましい。ここ
で、式中、Mf1/2は、波長550nmの光に対する当
該光学的ローパスフィルター単独でのMTF特性におい
て、固体撮像素子の画素ピッチにより定まるナイキスト
周波数の1/2の空間周波数におけるMTFの値を示
し、Ml1/2は、波長550nmの光に対するレンズ系
単独でのMTF特性において、ナイキスト周波数の1/
2の空間周波数におけるMTFの値を示す。このように
式(2)で表される関係を満たすようなMTF特性を有
する光学的ローパスフィルターとすれば、低空間周波数
域におけるMTFの値を従来の水晶フィルターと同等叉
はそれ以上とすることが容易となる。
【0023】或いは、下記式(6);
【0024】
【数8】 で表される関係を満たしても好適である。式中、Mf
3/4は、波長550nmの光に対する当該光学的ローパ
スフィルター単独でのMTF特性において、ナイキスト
周波数の3/4の空間周波数におけるMTFの値を示
し、Ml3/4は、波長550nmの光に対するレンズ系
単独でのMTF特性において、ナイキスト周波数の3/
4の空間周波数におけるMTFの値を示す。このように
式(6)で表される関係を満たすようなMTF特性を有
する光学的ローパスフィルターとしても、低空間周波数
域におけるMTFの値を従来の水晶フィルターと同等叉
はそれ以上とし得るので好ましい。
【0025】また、本発明による光学システムは、本発
明の光学的ローパスフィルターを用いて有効に構成され
るものであって、光源叉は被写体からの光が入射される
レンズ系と、レンズ系の後段に配置された本発明の光学
的ローパスフィルターとを備える。
【0026】また、本発明による撮像装置は、本発明の
光学的ローパスフィルターを用いて有効に構成されるも
のであって、光源叉は被写体からの光が入射されるレン
ズ系と、レンズ系の後段に配置された複数の画素を有す
る固体撮像素子と、レンズ系と固体撮像素子との間に配
置された本発明の光学的ローパスフィルターとを備える
ことを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
添付図面を参照して詳細に説明する。なお、同一の要素
には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。ま
た、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面
に示す位置関係に基づくものとする。また、図面の寸法
比率は、図示の比率に限られるものではない。
【0028】図1は、本発明による光学的ローパスフィ
ルターを備える本発明の撮像装置の好適な一実施形態を
模式的に示す構成図である。撮像装置1は、被写体Wか
らの被写体光Cが入射されるレンズ系2と、その後段に
順次配置されたローパスフィルター3(光学的ローパス
フィルター)及び撮像部4とを備えるものである。レン
ズ系2は、変倍レンズ、フォーカスレンズ等を含む前群
2aと、結像レンズ等を含む後群2bとから構成されて
いる。また、レンズ系2の前群2aと後群2bとの間に
は、絞り機構5が設けられている。このように、レンズ
系2とローパスフィルター3とから本発明の光学システ
ムが構成されている。
【0029】また、撮像部4は、光学的ローパスフィル
ターに対向設置されたCCD、C−MOSイメージセン
サ、イメージインテンシファイア付きCCD等の固体撮
像素子41を備えている。この固体撮像素子は、所定の
画像解像度を得るために所定数の複数の画素を有するも
のである。また、撮像部4は、固体撮像素子41を駆動
する駆動回路42、CCD等の電荷走査(掃引)用のゲ
ート操作回路43、電源回路44等から成る回路系45
を有しており、この回路系45からの出力信号が入力さ
れる信号処理回路46を備えている。また、信号処理回
路46は絞り機構5の開度を調節する絞り駆動部6に接
続されている。絞り駆動部6は、図示しない駆動モータ
を有しており、絞り機構5に接続されている。
【0030】図2は、図1に示すローパスフィルター3
及び撮像部4の要部を示す摸式断面図である。ローパス
フィルター3は、ガラス板、樹脂板等から成る透明基体
31の片面に、例えば近赤外光を反射叉は吸収する機能
を有する単層叉は多層膜から成る機能膜32が形成さ
れ、他面に位相格子33が形成されたものである。この
機能膜32としては、例えば、二酸化ケイ素(Si
2)層と酸化チタン(TiO2)層との交互積層膜から
成る蒸着膜等が例示される。また、機能膜32の層厚、
積層数等は、適宜選択することができる。さらに、位相
格子33は、断面が所定のピッチの凹凸部から成る位相
型の回折格子であり、通過する被写体光Cの光束に対し
て光学的ローパス機能を発現する。
【0031】このようなローパスフィルター3を得るに
は、例えば、本出願人による特開平2000−6614
2号公報に記載の方法及び材料を用いることができる。
つまり、ローパスフィルター3に透明樹脂板を採用する
場合には、例えば、本出願人による特開平6−1182
28号公報等に記載の材料を用いることができる。かか
る樹脂材料を用いた場合には、透明基体31自ら近赤外
光を吸収することが可能なのでより好ましく、ローパス
フィルター3が視感度補正機能を有するものとなる。
【0032】また、ローパスフィルター3としてガラス
板を用いる場合には、例えば、リフトオフ法、エッチン
グ法、本出願人による特開平9−263932号公報に
記載の方法等が挙げられる。さらに、樹脂から成る透明
基体31の表面に位相格子33を形成する方法として
は、例えば、以下のような各種の方法を使用できる。
【0033】すなわち; 位相格子33のネガパターンが成形面に形成された
モールド内において、樹脂を得るための単量体組成物を
注型重合する方法(上記の特開平9−263932号公
報等参照)。 位相格子33のネガパターンが表面に形成された加
熱板を透明基体31の表面に圧着する方法。 透明基体31の表面に感光性樹脂を塗布し、形成さ
れた塗膜をフォトマスクを介して露光した後現像する方
法。 位相格子33のネガパターンが成形面に形成された
金型を使用して射出成形する方法。 透明基体31の表面に、樹脂を得るための単量体組
成物をスピンコート法によって塗布し、形成された単量
体組成物の塗膜の表面に、位相格子33のネガパターン
が表面に形成された成形面を圧着し、この状態で当該単
量体組成物を重合させる方法。このとき、単量体組成物
として感光性のものを使用すれば、紫外線を利用して硬
化(重合)処理を実施できる。
【0034】また、ローパスフィルター3は、当該ロー
パスフィルター3単独でのMTF特性におけるカットオ
フ周波数が、固体撮像素子41の画素ピッチにより定ま
るナイキスト周波数よりも大きくされている。カットオ
フ周波数としては、ナイキスト周波数の好ましくは1.
5倍以下、より好ましくは1.4倍以下、特に好ましく
は1.3倍以下の所定の空間周波数とすると好適であ
る。
【0035】ここで、本発明者は、ローパスフィルター
3のカットオフ周波数と、位相格子33の格子高さ(深
さ)h(x)、その格子周期F、固体撮像素子41上の
結像面41aと位相格子33との距離D(図2参照)と
の間には密接な相関があることを見出した。また、本発
明者の知見によれば、それらの影響因子(パラメータ)
は、複雑に関連しており、カットオフ周波数を単一のパ
ラメータの関数として単純に表すことは困難である。こ
こに、図3〜5は、位相格子33に対する各パラメータ
を所定条件で変化させたときのカットオフ周波数の変化
の例を示すグラフである。
【0036】より具体的には、図3に示す曲線L1は、
格子周期Fを330(μm)とし、像面−格子間距離D
を2(mm)としたときの格子高さh(x)とカットオ
フ周波数との関係を示すグラフである。また、図4に示
す直線L2は、格子高さh(x)を410(nm)と
し、像面−格子間距離Dを2(mm)としたときの格子
周期Fとカットオフ周波数との関係を示すグラフであ
る。さらに、図5に示す曲線L3は、格子周期Fを33
0(μm)とし、格子高さh(x)を410(nm)と
したときの像面−格子間距離Dとカットオフ周波数との
関係を示すグラフである。
【0037】図3より、格子周期F及び像面−格子間距
離Dが一定のとき、格子高さh(x)に対してカットオ
フ周波数は指数関数的叉は高次関数的に増減する傾向に
ある。図3に示す条件では、下記式(7);
【0038】
【数9】 で表される近似式(曲線L1)が得られた。式中、f
cut-offはカットオフ周波数(lp/mm)を示す。
【0039】また、図4より、格子高さh(x)及び像
面−格子間距離Dが一定のとき、格子周期Fに対してカ
ットオフ周波数は略直線的に増減する傾向にある。図4
に示す条件では、下記式(8);
【0040】
【数10】 で表される近似式(直線L2)が得られた。さらに、図
5より、格子周期F及び格子高さh(x)が一定のと
き、像面−格子間距離Dに対してカットオフ周波数は逆
比例的に増減する傾向にある。図5に示す条件では、下
記式(9);
【0041】
【数11】 で表される近似式(曲線L3)が得られた。したがっ
て、このような各パラメータの値を適宜調整することに
より、所望のMTF特性を有するローパスフィルター3
を簡易に且つ確実に得ることができる。
【0042】また、ローパスフィルター3は、先述の式
(1)で表される関係を満たすMTF特性を有してい
る。すなわち、波長550nmの光に対するローパスフ
ィルター3単独でのMTF特性において、固体撮像素子
41の画素ピッチにより定まるナイキスト周波数におけ
るMTFの値をMfとし、同波長の光に対するレンズ系
2単独でのMTF特性のナイキスト周波数におけるMT
Fの値をMlとしたときに、両者の積[Mf×Ml]
が、0より大きく0.25以下、好ましくは0より大き
く0.2以下、より好ましくは0より大きく0.15以
下とされている。
【0043】更に好ましくは、ローパスフィルター3
は、先述した式(2)で表される関係を満たすMTF特
性を有している。すなわち、波長550nmの光に対す
るローパスフィルター3単独でのMTF特性のナイキス
ト周波数の1/2の空間周波数におけるMTFの値をM
1/2とし、同波長の光に対するレンズ系2単独でのM
TF特性のナイキスト周波数の1/2の空間周波数にお
けるMTFの値をMl1/ 2としたときに、両者の積[M
1/2×Ml1/2]が、好ましくは0.35以上、より好
ましくは0.45以上、特に好ましくは0.5以上とさ
れている。
【0044】また、一層好ましくは、ローパスフィルタ
ー3は、先述した式(6)で表される関係を満たすMT
F特性を有している。すなわち、波長550nmの光に
対するローパスフィルター3単独でのMTF特性のナイ
キスト周波数の3/4の空間周波数におけるMTFの値
をMf3/4とし、同波長の光に対するレンズ系2単独で
のMTF特性のナイキスト周波数の3/4の空間周波数
におけるMTFの値をMl3/4としたときに、両者の積
[Mf3/4×Ml3/4]が、好ましくは0.25以上、よ
り好ましくは0.27以上、特に好ましくは0.3以上
とされている。
【0045】このように構成されたローパスフィルター
3を備える撮像装置1においては、被写体Wからの被写
体光Cがレンズ系2に入射すると、前群2aで変倍、フ
ォーカス等され、所定の開度で開口する絞り機構5で光
束が絞られる。その被写体光Cは、レンズ系2の後群2
bで所定の焦点距離とされ、ローパスフィルター3を通
過し、固体撮像素子41の結像面41a上に結像され
る。このとき、ローパスフィルター3により、被写体光
Cの高空間周波数成分が十分に低減される。
【0046】固体撮像素子41上には、被写体光Cが電
荷に変換されて蓄積され、所定の走査間隔で回路系45
によって走査され、受像信号として回路系45から出力
される。この出力信号は、信号処理回路46に入力さ
れ、増幅、整形、AD変換等の所定の信号処理が行わ
れ、例えば、図示しないテレビ受像機等の受像装置、メ
モリ等のデータ格納装置に出力される。また、信号処理
回路46からの出力信号は、絞り駆動部6にも入力さ
れ、例えば、この信号強度の大小に基づいて、絞り機構
5の開度が調節され、映像信号のレベルが所定の範囲内
となるように調整維持される。
【0047】そして、ローパスフィルター3によれば、
位相格子33の格子高さ(深さ)h(x)、その格子周
期F、固体撮像素子41上の結像面41aと位相格子3
3との距離Dといった各種パラメータが適宜調整され、
当該ローパスフィルター3単独でのMTF特性における
カットオフ周波数が、固体撮像素子41の画素ピッチに
より定まるナイキスト周波数よりも大きいので、ナイキ
スト周波数よりも低い空間周波数でのMTFが、従来の
位相格子型の光学的ローパスフィルターよりも増大され
る。よって、被写体Wの画像のコントラストを向上で
き、画像の鮮鋭度を改善できる。
【0048】また、カットオフ周波数がナイキスト周波
数を超える分、高空間周波数成分のMTFが増大する
が、ローパスフィルター3が位相格子型のフィルターで
あるため、ナイキスト周波数以上でのMTFは、従来の
水晶フィルターに比して緩やかに増大する傾向にある。
よって、モアレによる色偽が問題となる程度に擬似信号
が増強されることを十分に抑制できる。よって、撮像装
置1で得られる画像に色偽が発生してしまうおそれを十
分に防止できる。
【0049】この場合、ローパスフィルター3のカット
オフ周波数を、ナイキスト周波数の好ましくは1.5倍
以下、より好ましくは1.4倍以下、特に好ましくは
1.3倍以下の所定の空間周波数とすると、擬似信号の
量を一層抑制することができる。したがって、撮像装置
1で得られる画像に色偽が発生してしまうおそれを更に
十分に防止できる。
【0050】またさらに、位相格子33の格子高さh
(x)は、図3に示す如く、数百(nm)オーダーで通
常の固体撮像素子に適応するカットオフ周波数を達成で
きるので、ローパスフィルター3の厚さを狭い設置スペ
ースへ配置できるように十分に薄くできる。よって、ロ
ーパスフィルター3を、例えば像面−格子間距離Dが1
〜数(mm)程度以下の狭い間隔のときでも、十分に且
つ平易に配置することができる。したがって、光学シス
テム及び撮像装置1のコンパクト化を図ることが可能と
なる。さらに、ローパスフィルター3に樹脂材料を用い
れば、成形加工が平易であり、厚さを簡易により一層薄
くできる利点もある。
【0051】また、前述したように、撮像された画像の
質は、ローパスフィルター3のOTF叉はMTFのみな
らず、レンズ系2や固体撮像素子41のOTF叉はMT
Fが加味されて定まり得る。そこで、特に画質に対する
影響が大きい傾向にあるローパスフィルター3とレンズ
系2との言わば合算したMTF特性として、先述の式
(1)を満たすように、つまり、[Mf×Ml]が0よ
り大きく0.25以下、好ましくは0より大きく0.2
以下、より好ましくは0より大きく0.15以下となる
ようにローパスフィルター3を設けると、モアレによる
色偽が問題となる程度に擬似信号が増強されることを十
分に抑制できる。これは、ローパスフィルター3のカッ
トオフ周波数をナイキスト周波数よりも大きくしたのと
本質的に同等であり、撮像装置1で得られる画像に色偽
が発生してしまうおそれを十分に防止できる。
【0052】さらに、ローパスフィルター3が、先述し
た式(2)叉は式(6)で表される関係を満たすMTF
特性を有する場合には、カットオフ周波数がより確実に
ナイキスト周波数よりも大きくなる。よって、ナイキス
ト周波数よりも低い空間周波数でのMTFをより確実に
改善できる。また、低空間周波数域におけるMTFの値
を従来の水晶フィルターと同等叉はそれ以上とすること
が容易となる。したがって、撮像装置1で得られる画像
のコントラストを一層十分に向上できる。
【0053】さらにまた、ローパスフィルター3のカッ
トオフ周波数が、所定のパラメータ、すなわち、位相格
子33の格子高さh(x)、格子周期F、及び像面−格
子間距離Dのうち少なくともいずれか一つを調整するこ
とにより、適宜所望の値として得られる。よって、所望
のカットオフ周波数を得易く、ナイキスト周波数よりも
カットオフ周波数を大きくしたり、先に述べた式
(1)、(2)叉は(6)で表される関係を、より確実
に且つ定量的に実現できる。
【0054】なお、上述した実施形態においては、光学
的ローパスフィルターとして、ローパスフィルター3と
異なる構成を有するものを用いてもよい。図6(A)及
び(B)は、本発明による光学的ローパスフィルターの
他の実施形態を示す摸式断面図である。
【0055】図6(A)に示すローパスフィルター8
(光学的ローパスフィルター)は、片面に機能膜32が
形成された透明基体81と、片面に位相格子84が形成
された透明基体83とが接着されて成るものである。透
明基体81,83は、透明基体31と同様にガラス板、
樹脂板等から成り、機能膜81は、機能膜32と同様に
近赤外光を反射叉は吸収する機能を有する膜であり、位
相格子84は、位相格子33と同様に、断面が所定ピッ
チの凹凸部から成る位相型の回折格子である。ここで、
透明基体81,83を互いに接着する方法としては、例
えばシアノアクリレート系の瞬間接着剤「403」(日
本ロックタイト(株)製)といった接着剤を用いて面接
着する方法が挙げられる。
【0056】また、図6(B)に示すローパスフィルタ
ー9(光学的ローパスフィルター)は、透明基体91の
片面に機能膜92が形成され、その他面に、位相格子9
4が形成された樹脂部材93が積層されたものである。
透明基体91は、透明基体31と同様にガラス板、樹脂
板等から成り、機能膜92は、機能膜32と同様に近赤
外光を反射叉は吸収する機能を有する膜であり、位相格
子94は、位相格子33と同様に、断面が所定ピッチの
凹凸部から成る位相型の回折格子である。ここで、透明
基体91の表面に樹脂部材93を積層する方法として
は、透明基体91の表面において、樹脂部材93を得る
ための単量体組成物を重合処理する、すなわち位相格子
94を形成するといった方法が挙げられる。
【0057】また、ローパスフィルター3,8,9は、
固体撮像素子41におけるレンズ系2の前群2aの前、
後群2bの後、前群2a若しくは後群2bの中、叉は、
前群2aと後群2bとの間に配置してもよい。さらに、
ローパスフィルター3,8,9を固体撮像素子41のカ
バー材として用いてもよい。またさらに、機能膜32,
82,92はなくてもよい。
【0058】また、撮像装置1の具体的な例としては、
被写体の連続叉は断続撮影が可能なテレビジョンカメ
ラ、デジタルビデオカメラ等、或いは、ボードカメラ、
デジタルスチルカメラ等が挙げられる。さらに、本発明
の光学的ローパスフィルターの用途は、これらの撮像装
置に限定されず、例えば、小型化が特に望まれるいわゆ
るモバイル型或いはウェアラブル型の機器、移動体電子
機器、移動体端末、移動体通信端末等に搭載されるデジ
タルカメラ、デジタルアイ等の撮像装置、撮影装置等に
適用しても極めて好適である。
【0059】
【実施例】以下、本発明に係る具体的な実施例について
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0060】〈固体撮像素子のナイキスト周波数〉以下
の実施例及び比較例で製造叉は準備した光学的ローパス
フィルターが用いられる固体撮像素子として、VGAモ
ードにおいて35万画素強相当の解像度を有するCCD
モジュール(画素の水平ピッチが5(μm))を想定し
た。このような固体撮像素子に対するナイキスト周波数
は、100(lp/mm)となる。
【0061】〈実施例1〉厚さ0.5mmの平面ガラス
板の表面に、特開平9−263932号公報記載の方法
により、格子高さh(x)が360(nm)、格子周期
F(ピッチ)が330(μm)である台形形状の位相格
子を形成し、厚さが約0.5mmで図2に示す形状のロ
ーパスフィルター3(本発明による光学的ローパスフィ
ルター)を得た。
【0062】〈比較例1〉格子高さh(x)が410
(nm)であること以外は、実施例1と同等の形状を有
する光学的ローパスフィルターを実施例1と同様にして
製造した。
【0063】〈比較例2〉光学的ローパスフィルターと
して、厚さが0.85(mm)の水晶フィルター(キン
セキ社製)を準備した。
【0064】〈MTF特性の評価〉実施例1並びに比較
例1及び2で得られた光学的ローパスフィルターをMT
F測定装置(Image Science社製)に組み込み、波長5
50nmにおけるMTF特性を測定した。また、所定の
レンズ系(富士写真光機社製;製品名HF35A-2)につい
て、同様にMTF特性を測定した。図7〜9は、それぞ
れ実施例1、比較例1及び比較例2の光学的ローパスフ
ィルター等に対し、空間周波数が0〜140(lp/m
m)でのMTF特性の測定結果を示すグラフである。
【0065】図中、曲線L71,81,91は、光学的
ローパスフィルター単独でのMTF特性を示し、曲線7
2,82,92はレンズ系単独でのMTF特性を示す。
また、曲線70,80,90は、光学的ローパスフィル
ター単独でのMTF特性とレンズ系単独でMTF特性の
積であり、曲線L71,81,91と曲線72,82,
92とをそれぞれ乗じて算出したものである。
【0066】図7より、実施例1で得た光学的ローパス
フィルターのカットオフ周波数は、約124(lp/m
m)であり、ナイキスト周波数100(lp/mm)の
約1.24倍であった。また、ナイキスト周波数の1/
2の空間周波数である50(lp/mm)及び3/4で
ある75(lp/mm)における光学システム、すなわ
ちレンズ系と光学的ローパスフィルターとを組合わせた
系のMTF値(曲線L70で表されるMTF特性参照)
は、それぞれ約0.55及び約0.31であった。ま
た、ナイキスト周波数である100(lp/mm)以上
の高空間周波数成分に対するMTFは、十分に低く抑え
られていることが判明した。
【0067】一方、図8より、比較例1で得た光学的ロ
ーパスフィルターのカットオフ周波数は、約100(l
p/mm)であり、ナイキスト周波数100(lp/m
m)と実質的に同一であった。また、空間周波数が50
及び75(lp/mm)における光学システムのMTF
値(曲線L80で表されるMTF特性参照)は、それぞ
れ約0.45及び約0.20であった。また、ナイキス
ト周波数である100(lp/mm)以上の高空間周波
数成分に対するMTFは、低く抑えられていることが判
明した。
【0068】他方、図9より、比較例2の水晶フィルタ
ーのカットオフ周波数は、約100(lp/mm)であ
り、ナイキスト周波数100(lp/mm)と実質的に
同一であった。また、空間周波数が50及び75(lp
/mm)における光学システムのMTF値(曲線L90
で表されるMTF特性参照)は、それぞれ約0.55及
び約0.28であった。また、ナイキスト周波数である
100(lp/mm)以上の高空間周波数成分に対する
MTFは、ナイキスト周波数を超えると急激に増加する
傾向にあることが確認された。
【0069】これらの結果より、実施例1で得た光学的
ローパスフィルター及びそれを用いた光学系は、ナイキ
スト周波数より小さい低空間周波数成分に対し、水晶フ
ィルター(比較例2)と同等叉はそれ以上のMTFを実
現でき、従来の位相格子型のもの(比較例1)に比して
MTF特性が格別に改善されることが確認された。ま
た、ナイキスト周波数を超える高空間周波数成分に対し
ては、水晶フィルターに比してMTFを低く抑え得るこ
とが判明した。
【0070】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の光学的ロー
パスフィルターによれば、モアレの発生を十分に抑制し
つつ、十分な被写体画像のコントラストを得ることがで
きるとともに、狭い設置スペースへの配置が可能とな
る。また、本発明の光学システム及び撮像装置によれ
ば、モアレが十分に低減され且つ十分なコントラストを
有する被写体画像を得ることができ、しかも、更なるコ
ンパクト化を達成できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光学的ローパスフィルターを備え
る本発明の撮像装置の好適な一実施形態を模式的に示す
構成図である。
【図2】図1に示すローパスフィルター及び撮像部の要
部を示す摸式断面図である。
【図3】位相格子に対する各パラメータを所定条件で変
化させたときのカットオフ周波数の変化の一例を示すグ
ラフである。
【図4】位相格子に対する各パラメータを所定条件で変
化させたときのカットオフ周波数の変化の他の例を示す
グラフである。
【図5】位相格子に対する各パラメータを所定条件で変
化させたときのカットオフ周波数の変化の更に他の例を
示すグラフである。
【図6】図6(A)及び(B)は、本発明による光学的
ローパスフィルターの他の実施形態を示す摸式断面図で
ある。
【図7】実施例1の光学的ローパスフィルター等に対す
るMTF特性の測定結果を示すグラフである。
【図8】比較例1の光学的ローパスフィルター等に対す
るMTF特性の測定結果を示すグラフである。
【図9】比較例2の光学的ローパスフィルター等に対す
るMTF特性の測定結果を示すグラフである。
【符号の説明】 1…撮像装置、2…レンズ系、3,8,9…ローパスフ
ィルター(光学的ローパスフィルター)、4…撮像部、
31…透明基体、33,84,94…位相格子、41a
…結像面、41…固体撮像素子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/335 H04N 5/335 V

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の画素を有する固体撮像素子に用い
    られる位相格子型の光学的ローパスフィルターであっ
    て、 当該光学的ローパスフィルター単独でのMTF特性にお
    けるカットオフ周波数が、前記固体撮像素子の画素ピッ
    チにより定まるナイキスト周波数よりも大きいものであ
    る、ことを特徴とする光学的ローパスフィルター。
  2. 【請求項2】 レンズ系と、複数の画素を有する固体撮
    像素子と、を含む撮像装置に用いられる光学的ローパス
    フィルターであって、 下記式(1); 【数1】 Mf:波長550nmの光に対する当該光学的ローパス
    フィルター単独でのMTF特性において、前記固体撮像
    素子の画素ピッチにより定まるナイキスト周波数におけ
    るMTFの値、 Ml:波長550nmの光に対する前記レンズ系単独で
    のMTF特性において、前記ナイキスト周波数における
    MTFの値、 で表される関係を満たすものである、ことを特徴とする
    光学的ローパスフィルター。
  3. 【請求項3】 下記式(2); 【数2】 Mf1/2:波長550nmの光に対する当該光学的ロー
    パスフィルター単独でのMTF特性において、前記固体
    撮像素子の画素ピッチにより定まるナイキスト周波数の
    1/2の空間周波数におけるMTFの値、 Ml1/2:波長550nmの光に対する前記レンズ系単
    独でのMTF特性において、前記ナイキスト周波数の1
    /2の空間周波数におけるMTFの値、 で表される関係を満たすものである、ことを特徴とする
    請求項1叉は2に記載の光学的ローパスフィルター。
  4. 【請求項4】 光源叉は被写体からの光が入射されるレ
    ンズ系と、 前記レンズ系の後段に配置された請求項1〜3のいずれ
    か一項に記載の光学的ローパスフィルターと、を備える
    光学システム。
  5. 【請求項5】 光源叉は被写体からの光が入射されるレ
    ンズ系と、 前記レンズ系の後段に配置された複数の画素を有する固
    体撮像素子と、 前記レンズ系と前記固体撮像素子との間に配置された請
    求項1〜3のいずれか一項に記載の光学的ローパスフィ
    ルターと、を備える撮像装置。
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