JP2002155450A - メッシュ織物 - Google Patents

メッシュ織物

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JP2002155450A
JP2002155450A JP2000355443A JP2000355443A JP2002155450A JP 2002155450 A JP2002155450 A JP 2002155450A JP 2000355443 A JP2000355443 A JP 2000355443A JP 2000355443 A JP2000355443 A JP 2000355443A JP 2002155450 A JP2002155450 A JP 2002155450A
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JP
Japan
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glass fiber
mesh
mesh fabric
resin
yarn
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JP2000355443A
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English (en)
Inventor
Motomi Sugiyama
基美 杉山
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Nippon Electric Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Electric Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 セメント製品等のクラックを抑えると共に補
強効果が大きく、しかも安価に作製することが可能なメ
ッシュ織物を提供する。 【構成】 たて糸及び/又はよこ糸として、番手250
以上、撚り数0.3〜2.0のガラス繊維ヤーンを用い
てなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種セメント製品や、
建物の外壁等に使用されるモルタルのクラックを防止す
るために用いられるメッシュ織物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】セメント製品や建物の外壁等に使用され
るモルタルは、乾燥収縮することによってクラックが発
生しやすく、このようなクラックを長期間に亘って放置
すると、徐々にセメントやモルタルの表面から裏面まで
拡大し、その一方から水が侵入して漏水したり、劣化し
やすくなるため好ましくない。
【0003】そのため従来よりセメント製品や建物の外
壁等に使用されるモルタル中に、ガラス繊維からなるメ
ッシュ織物を埋設し、これによってセメント等を補強す
ると共にクラックの拡大を防止することが実施されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】通常、メッシュ織物を
作製するには、まず織機を用いてたて糸を一定間隔で製
糸した後、よこ糸を一定間隔で打ち込み、メッシュ状の
生織物を製造する。次いで、この生織物に溶剤を溶かし
た熱硬化性樹脂あるいは樹脂エマルジョンを塗布してか
ら乾燥固化し、目止めする方法が採られる。
【0005】ところで一般に普及しているガラス繊維ヤ
ーンのストランド番手は30〜160texであり、メ
ッシュ織物のたて糸とよこ糸にも、このガラス繊維ヤー
ンが使用されている。しかしながら従来のメッシュ織物
は、クラックの防止効果はあるが、引張強度が小さいた
め、大きな補強効果が得られない。
【0006】そこで、たて糸とよこ糸として、ガラス繊
維ヤーンを2本ずつ引き揃えたメッシュ織物を使用する
ことによって補強効果を上げることが提案されている
が、このメッシュ織物は、生産コストが高くなることに
加え、2本のガラス繊維が均一に引き揃えることが困難
であり、片方のガラス繊維ヤーンが撓んで2本分の強度
が発現されないという機能上の問題もある。従って建物
の外壁に使用されるモルタル等のように高い強度が要求
される用途では、より補強効果のあるメッシュ織物が要
求されている。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あり、セメント製品等のクラックを抑えると共に補強効
果が大きく、しかも安価に作製することが可能なメッシ
ュ織物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のメッシュ織物
は、たて糸及び/又はよこ糸として、番手250以上、
撚り数0.3〜2.0のガラス繊維ヤーンを用いてなる
ことを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明のメッシュ織物は、たて糸及び/又はよ
こ糸として、番手250以上のガラス繊維ヤーンを用い
るため、従来のメッシュ織物に比べて、引張強度が大き
くなり、セメントに埋設した時に大きな補強効果が得ら
れる。特に番手250以上のガラス繊維ヤーンをたて糸
とよこ糸の両方に用いると、片方のみに用いる場合に比
べて、補強効果がさらに増し、高い強度が要求される用
途においても使用可能となる。ただしガラス繊維ヤーン
の番手が大きくなりすぎると、生産性が悪くなるため、
370以下に抑えるべきである。
【0010】また本発明において、ガラス繊維ヤーンの
撚り数を0.3〜2.0に限定した理由は、撚り数が
0.3より小さいと、生織物作製時に毛羽立ちが発生し
やすくなり、2.0より大きいと、撚糸工程に手間がか
かり、生産コストが上昇するからである。
【0011】本発明におけるガラス繊維ヤーンは、Zr
2を14質量%以上含有する耐アルカリ性ガラス繊維
から作製するのが好ましい。耐アルカリ性ガラス繊維
は、セメント中のアルカリ性物質により浸食されにくい
ため、アルカリ性物質による繊維の引張強度の低下を防
止でき、セメントやモルタルのクラック防止効果を長期
間維持することが可能である。
【0012】耐アルカリ性ガラス繊維の具体的組成は、
質量%で、SiO2 54〜65%、ZrO2 14〜2
5%、Li2O 0〜5%、Na2O 10〜17%、K
2O0〜8%、RO(但し、Rは、Mg、Ca、Sr、
Ba、Znを表す) 0〜10%、TiO2 0〜7
%、Al23 0〜2%であり、好ましくは、質量%
で、SiO2 57〜64%、ZrO2 18〜24%、
Li2O 0.5〜3%、Na2O 11〜15%、K2
O 1〜5%、RO 0.2〜8%、TiO20.5〜
5%、Al23 0〜1である。
【0013】また本発明のメッシュ織物の樹脂付着率と
しては、3〜30質量%が適している。すなわち樹脂付
着率が3質量%より少ないと、十分に目止め加工ができ
ず、メッシュ織物を手で持った時等に、その目間隔がず
れやすくなり、30質量%より大きいと、製品コストが
上昇すると共に、目の間に樹脂の膜が張り、セメントモ
ルタルとのなじみが悪くなる。尚、ガラス繊維は、紡糸
時に集束剤で表面処理されるが、本発明における樹脂の
付着率は、目止め加工のための樹脂と集束剤樹脂を合わ
せた樹脂量、すなわち最終的にメッシュ織物に付着した
樹脂の量から求めたものである。
【0014】また本発明で使用される目止め加工のため
の樹脂は、適当な手段、例えば、浸漬法、スプレー法等
によってメッシュ織物に含浸され、樹脂の種類は、特に
限定されないが、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、ビ
ニルエステル樹脂等の熱硬化性樹脂や、エチレン−酢酸
ビニルエマルジョン、アクリル樹脂エマルジョン等の樹
脂エマルジョンが適している。
【0015】さらに本発明のメッシュ織物は、その目間
隔が小さいほどセメントのクラックを防止しやすいため
好ましいが、目間隔を極端に小さくしようとすると、生
産性が低下するため、1〜10mmが適当である。
【0016】また本発明のメッシュ織物の織り方は特に
限定されず、通常の絡み織り、平織り、組布等の方法が
用いられる。
【0017】尚、ガラス繊維ヤーンの番手(tex)
は、単繊維の直径と集束本数によって決定され、その一
例を表1に示す。texは、繊維長1000m当たりの
g数を示すものであり、本発明では、ガラス繊維ヤーン
の番手を250以上に限定しているが、表1に示されて
いるもののみに限定されるものではない。
【0018】
【表1】
【0019】
【実施例】以下、本発明のメッシュ織物を実施例に基づ
いて詳細に説明する。
【0020】表2は、実施例のメッシュ織物(試料N
o.1、2)と比較例のメッシュ織物(試料No.3、
4)を示すものである。
【0021】
【表2】
【0022】表2の試料No.1、2のメッシュ織物は
次のようにして作製した。
【0023】まず質量%で、SiO2 61.0%、Z
rO2 19.5%、Li2O 1.5%、Na2O 1
2.3%、K2O 2.6%、CaO 0.5%、Ti
22.6%の組成となるようにガラス原料を調合し、
これを溶融紡糸することによって、直径13.5μmの
耐アルカリ性ガラス長繊維を得た後、800本集束する
ことによってケーキを作製した。次いで、このケーキか
らガラス繊維を解舒して撚糸機を用いて撚り数0.7で
撚糸することによって番手310texのガラス繊維ヤ
ーンを作製した。尚、ガラス長繊維の表面には、集束時
に、澱粉、潤滑剤、柔軟剤等を含む集束剤を付着率が1
質量%となるように塗布した。
【0024】次いで、このガラス繊維ヤーンをたて糸と
よこ糸として用い、表2の目間隔となるように平織りし
た後、浸漬法によってアクリル樹脂を塗布し、乾燥固化
することによってメッシュ織物を作製した。尚、アクリ
ル樹脂は、集束剤を合わせた樹脂付着率が表2の値とな
るように塗布量を調整した。
【0025】また試料No.3、4のメッシュ織物は、
次のようにして作製した。
【0026】実施例と同様にガラス原料を溶融紡糸して
直径13.5μmの耐アルカリ性ガラス長繊維を得た
後、400本集束し、撚り数0.7で撚糸することによ
って番手155texのガラス繊維ヤーンを作製した。
その後、このガラス繊維ヤーンを2本引き揃えたものを
たて糸とよこ糸として用い、表2の目間隔となるように
平織りした後、浸漬法によってアクリル樹脂を塗布し、
乾燥固化することによってメッシュ織物を作製した。
【0027】こうして得られた各メッシュ織物から、幅
2.5cm、長さ20cmの大きさとなるように、たて
方向およびよこ方向の試験片をそれぞれ切り出し、これ
らの試験片を、島津製作所製オートグラフでスパン10
cm、引張速度5cm/分で引張強度を測定し、その結
果を表2に示した。
【0028】表2から明らかなように、実施例であるN
o.1、2の各試料は、比較例であるNo.3、4の各
試料に比べて、ガラス繊維ヤーンの総番手が同じである
にも関わらず、高い引張強度を示した。
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明のメッシュ織物は、
たて糸とよこ糸が1本ずつで構成されているため安価に
作製でき、これを各種セメント製品や建物の外壁等に使
用されるモルタルに埋設すると、高い補強効果が得ら
れ、長期間に亘ってクラックを防止することが可能であ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 たて糸及び/又はよこ糸として、番手2
    50以上、撚り数0.3〜2.0のガラス繊維ヤーンを
    用いてなることを特徴とするメッシュ織物。
  2. 【請求項2】 ガラス繊維ヤーンが、ZrO2を14質
    量%以上含有する耐アルカリ性ガラス繊維から作製され
    てなることを特徴とする請求項1記載のメッシュ織物。
JP2000355443A 2000-11-22 2000-11-22 メッシュ織物 Withdrawn JP2002155450A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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