JP2002154930A - メーキャップ化粧料の同時多色充填成形方法及びメーキャップ化粧料 - Google Patents

メーキャップ化粧料の同時多色充填成形方法及びメーキャップ化粧料

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JP2002154930A
JP2002154930A JP2000351722A JP2000351722A JP2002154930A JP 2002154930 A JP2002154930 A JP 2002154930A JP 2000351722 A JP2000351722 A JP 2000351722A JP 2000351722 A JP2000351722 A JP 2000351722A JP 2002154930 A JP2002154930 A JP 2002154930A
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cosmetics
cosmetic
filling
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viscosity
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JP2000351722A
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Takashi Ohira
剛史 大平
Osamu Hosogai
治 細貝
Shinya Yamamoto
信也 山本
Sunao Tamaki
直 玉城
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Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 仕切りを全く使用することなく複数の化粧料
を単一の容器内に混合することなく境界面を作って充
填、成形することを課題とする。 【解決手段】 口紅、アイシャドー、アイカラー、ファ
ンデーション等のメーキャップ化粧料であって、個々の
化粧料の溶融粘度が所定の範囲にある複数の化粧料を、
溶融して相互の粘度の差を所定の範囲内に保持しつつ単
一の容器に隣接して同時に充填し、充填中隣接する化粧
料が互いに明確な界面を形成するようにしたことを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】この発明は、単一の容器内に複数
色のメーキャップ化粧料を仕切りを設けることなく同時
に充填成形する方法及び該方法によって得られるメーキ
ャップ化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、口紅、アイシャドー、アイカラ
ー、ファンデーション等のメーキャップ化粧料を単一の
容器内に互いに混合することなく複数色充填する場合、
容器内を仕切りにより複数の充填空間に区画し、区画毎
に化粧料を個別に充填している。しかしながら、かかる
充填方法では得られた製品は容器内に仕切りが固設され
ているため、化粧料の使用に伴って仕切りが外部に露出
し見栄えが悪くなると共に、隣接する化粧料をブラシ等
の塗布具で混ぜ合わせることを困難にしている。そこ
で、容器に抜き差し自在な仕切りをセットして複数の空
間に区画した後、複数の化粧料を充填し、その後仕切り
を取り去って充填された化粧料を圧縮して仕切り除去後
の化粧料間の隙間を消失させるようにした充填方法が提
案された。かかる充填方法は、例えば特公平1−318
85号公報、特公平2−22726号公報等に開示され
ている。かかる方法によれば、製品には仕切りが存在し
ないため、前記したような問題点は解決される。
【0003】しかしながら、挿脱自在な仕切りの使用は
充填設備を複雑にし、工程数が増加するため、コストの
上昇を招来すると共に、仕切りの除去時に化粧料に割れ
が入ったり、欠けたりするおそれがあり、又仕切りに付
着する化粧料の清掃、除去に手間がかかる不便があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、仕切りを
全く使用することなく複数の化粧料を単一の容器内に混
合することなく境界面を作って充填、成形することを課
題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
にこの発明が採った手段は、メーキャップ化粧料であっ
て、個々の化粧料の溶融粘度が所定の範囲にある複数の
化粧料を、溶融して相互の粘度の差を所定の範囲内に保
持しつつ単一の容器に隣接して同時に充填し、充填中隣
接する化粧料が互いに明確な界面を形成するようにした
ことを特徴とする。
【0006】個々の化粧料の溶融粘度が、1000〜2
0000mPa・sの範囲にあることを特徴とし、隣接する
化粧料の粘度の差が、4倍以内であることを特徴とす
る。
【0007】隣接する化粧料の境界面における境界直線
性が、10%以内であることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】この発明の好ましい実施の形態
を、以下に詳細に説明する。この発明は、口紅、アイシ
ャドー、アイカラー、ファンデーション等のメーキャッ
プ化粧料であって個々の化粧料の溶融粘度が所定の範囲
にある複数の化粧料を、溶融して相互の粘度の差を所定
の範囲内に保持しつつ単一の容器に隣接して同時に充填
し、充填中隣接する化粧料が互いに明確な界面を形成す
るようにしたことを特徴とする。充填される複数の化粧
料は、境界面において互いに混じり合うことがなく充填
することが出来、単一の容器内に仕切りを設けることな
く複数の化粧料を充填することが可能となる。充填され
る化粧料が充填中隣接する化粧料との間で明確な界面を
形成するためには、第一に個々の化粧料の溶融粘度が所
定の範囲内にあることが重要である。第二に、隣接する
複数の化粧料相互は、充填中所定の温度で加熱、溶融さ
れ、互いの粘度の差が所定の範囲内にとどまるように設
定されることが重要である。ここで述べる溶融粘度とは
化粧料が容器に充填され、境界面に達したときの粘度を
いう。この部位の粘度値は以下の方法により測定するこ
とができる。先ず、予め化粧料の各温度における粘度を
B型粘度計で測定し、粘度−温度曲線を作成する。次に
この化粧料を容器に充填し、測温抵抗体等を用いて境界
面部位の温度を測定し、粘度−温度曲線から粘度値を求
めることができる。図1に代表的な口紅の粘度−温度曲
線を示す。充填された化粧料の界面は好ましくは直線的
に形成される。しかしながら、この発明によって充填さ
れた化粧料は、隣接する境界面が明確に界面を形成して
いるので、意匠的な観点から直線的ではなく、円弧面と
することも可能である。
【0009】この発明を適用可能な個々の化粧料の最低
溶融粘度と最高溶融粘度は、1000〜20000mPa・
sの範囲であり、好ましくは1000〜10000mPa・s
である。化粧料の溶融粘度が小さすぎると流動性が大き
すぎて隣接する化粧料間に界面が形成されず、混合して
しまうため好ましくない。又、溶融粘度が高すぎると化
粧料の流動性が不十分となり充填が困難となる。充填中
の隣接する化粧料相互の間における粘度の差は、4倍以
内とするのが好ましく、最も望ましいのは両者の粘度差
がほとんどない状態とすることである。粘度の差が大き
くなると、小さい粘度の化粧料内に大きい粘度の化粧料
が食い込んでいき、隣接する化粧料の界面が湾曲して直
線状とならない不都合がある。隣接する化粧料の充填面
積は、同一とする必要はなく異なった面積であっても良
いが、隣接する化粧料の界面における単位体積当たりの
充填速度は略同じでなければならない。界面における単
位体積当たりの充填速度に差があると、充填速度の早い
方の化粧料が遅い方の化粧料内に食い込んでいき、粘度
差が大きい場合と同様の不都合が発生する。従って、充
填面積が異なる場合には、充填ノズルからの充填量を調
整して単位体積当たりの充填速度が一定となるようにす
る。しかしながら、デザイン上の観点から境界面を円弧
状とすることも可能であり、この場合には粘度差若しく
は充填速度を適宜設定することにより、達成可能であ
る。
【0010】充填量は、最大9cm3であり、容器形状は
境界面を対称軸とした線対称型で、他の色と接する境界
は、1辺が1色で最大3辺以内とすることが必要であ
る。異なる2色で形成される境界は好ましくは直線であ
る。本発明において直線的な境界面とは、充填した化粧
料の表面における境界線の両端を直線で結んだとき、異
色により実際に形成された境界線がその直線に対して境
界線長の10%以内に含まれる程度を言い、境界面の直
線性を境界直線性と定義する。本発明によれば、表面の
境界直線性の評価は、充填量の高さの任意の位置でもほ
ぼ同じ値であることが確認されており、境界直線性の評
価で異色により形成された境界面の平面性を知ることが
出来る。
【0011】
【実施例1】図2に示す縦20mm、横20mmの中皿に2
色の口紅1,2を充填成形した。中皿の厚さは10mmで
あり、充填量は口紅1,2共に2.0gで、2色を同時
に充填した。2色の充填条件は表1の通りであり、口紅
1,2の組成は表2の通りである。得られた製品は、良
好な境界面が形成されており、境界直線性は7%であっ
た。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】
【実施例2】図3に示す縦15mm、横45mmの中皿に3
色の口紅3,4,5を充填成形した。中皿の厚さは5mm
であり、充填量は口紅3〜5共に1.1gで3色を同時
に充填した。3色の充填条件は表3の通りであり、各口
紅の組成と溶融粘度は表4の通りである。得られた製品
は、良好な境界面が形成されており、境界直線性は口紅
3と4の境界で6%、口紅4と5の境界で4%であっ
た。
【0015】
【表3】
【0016】
【表4】
【0017】
【実施例3】図4に示す縦18mm、横60ミリの中皿に
図5に示すような充填装置により4色の口紅6,7,
8,9を同時に充填成形した。中皿の厚みは5mmであ
り、充填量は口紅6〜9共に1.3gで4色を同時に充
填した。4色の充填条件は、表5の通りであり、各口紅
の組成と溶融粘度は表6の通りである。得られた製品
は、良好な境界面が形成されており、境界直線性は口紅
6と7の境界で4%、口紅7と8の境界で9%、口紅8
と9の境界で5%であった。尚、図5において、(1)〜
(4)はそれぞれ口紅6〜9の充填タンクであり、個別に
充填温度、充填スピードの調整が可能である。(5)は保
温チューブ、(6)は保温ノズル、(7)は容器、(8)は間
欠的に移動するコンベアベルトである。
【0018】
【表5】
【0019】
【表6】
【0020】
【発明の効果】この発明によれば、単一の容器内に仕切
りを設けることなく複数のメーキャップ化粧料を隣接す
る化粧料の境界に明確な界面を形成して充填することが
出来る。充填された化粧料の境界面は、良好な境界直線
性を示すことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】化粧料の粘度−温度曲線を示すグラフ
【図2】実施例1の平面図
【図3】実施例2の平面図
【図4】実施例3の平面図
【図5】充填装置を概略的に示す図
フロントページの続き (72)発明者 山本 信也 神奈川県鎌倉市岩瀬1−2−3 株式会社 資生堂鎌倉工場内 (72)発明者 玉城 直 神奈川県鎌倉市岩瀬1−2−3 株式会社 資生堂鎌倉工場内 Fターム(参考) 4C083 AA082 AA122 CC11 CC13 DD21 EE01 FF06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メーキャップ化粧料であって、個々の化粧
    料の溶融粘度が所定の範囲にある複数の化粧料を、溶融
    して相互の粘度の差を所定の範囲内に保持しつつ単一の
    容器に隣接して同時に充填し、充填中隣接する化粧料が
    互いに明確な界面を形成するようにしたことを特徴とす
    るメーキャップ化粧料の同時多色充填成形方法。
  2. 【請求項2】メーキャップ化粧料であって、個々の化粧
    料の溶融粘度が所定の範囲にある複数の化粧料が、溶融
    され相互の粘度の差を所定の範囲内に保持されつつ単一
    の容器に隣接して同時に充填され、充填成形された隣接
    する化粧料が互いに明確な界面を形成していることを特
    徴とするメーキャップ化粧料。
  3. 【請求項3】個々の化粧料の溶融粘度が、1000〜2
    0000mPa・sの範囲にあることを特徴とする請求項1
    又は2記載の充填成形方法及び化粧料。
  4. 【請求項4】隣接する化粧料の粘度の差が、4倍以内で
    あることを特徴とする請求項1又は2記載の充填成形方
    法及び化粧料。
  5. 【請求項5】隣接する化粧料の境界面における境界直線
    性が、10%以内であることを特徴とする請求項1又は
    2記載の充填成形方法及び化粧料。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005094759A1 (en) * 2004-04-02 2005-10-13 Gamma Croma S.P.A. Process for the manufacture of multicolor poured cosmetics
JP2011178744A (ja) * 2010-03-03 2011-09-15 Pola Chemical Industries Inc 化粧料の充填装置、及び充填方法
JP2014114258A (ja) * 2012-12-12 2014-06-26 Nippon Menaade Keshohin Kk 凸部を有する油性固形化粧料
JP2014141417A (ja) * 2013-01-22 2014-08-07 Nippon Menaade Keshohin Kk 凸部を有する油性固形化粧料

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