JP2002154910A - 害虫忌避剤及びそれを使用する害虫忌避方法 - Google Patents
害虫忌避剤及びそれを使用する害虫忌避方法Info
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Abstract
ではという不安のない、安全性の高い、アリ等の匍匐害
虫及びナメクジ等の腹足類に属する軟体動物の害虫忌避
剤を提供すること。 【解決手段】ニームオイルを有効成分として含有するア
リ等の匍匐害虫及びナメクジ等の腹足類に属する軟体動
物の害虫忌避剤である。
Description
虫やナメクジ等の腹足類に属する軟体動物の害虫忌避剤
及びそれを用いた害虫忌避方法に関する。
ベランダ等でプランタ−物や鉢物を多く見かける。ま
た、これら園芸で必ず体験することとして、プランター
や鉢を動かし移動する時その陰にアリ、ダンゴムシ、カ
タツムリ等が潜んでいてビックリし、不快な思いをする
ことである。これらの害虫の駆除としては、ピレスロイ
ド系殺虫剤、有機リン酸系殺虫剤、カーバメイト系殺虫
剤等の薬剤を利用した粉剤やエアゾール剤等のものが一
般に使用されているが、臭いがし、植物が枯れる等の薬
害がある等の問題や殺虫剤の使用によって、植物によく
なく、人や生活環境にもよくないのではという不安を抱
く等の理由から使用を嫌がる人が多い。
題や不安のない安全性の高い、アリ等の匍匐害虫及びナ
メクジ等の腹足類に属する軟体動物の害虫忌避剤及びそ
れを利用した害虫忌避方法を提供することを目的とする
ものである。
に、請求項1に係る発明は、ニームオイルを有効成分と
して含有するアリ等の匍匐害虫及びナメクジ等の腹足類
に属する軟体動物の害虫忌避剤である。
る発明は、ニームオイルと肥料成分とを含有するアリ等
の匍匐害虫及びナメクジ等の腹足類に属する軟体動物の
害虫忌避剤である。
ば、ニームオイルという植物抽出物を有効成分として使
用し、安全性の高いアリ等の匍匐害虫及びナメクジ等の
腹足類に属する軟体動物の害虫忌避剤が提供できる。
る発明は、前記ニームオイルを0.01〜1.0重量%
の範囲及び界面活性剤を0.02〜2.0重量%範囲で
調製した液剤であるアリ等の匍匐害虫及びナメクジ等の
腹足類に属する軟体動物の害虫忌避剤である。
を、チッ素(N):リン酸(P):カリ(K)=0.0
05〜0.5:0.005〜0.5:0.005〜0.
5の割合で配合した溶液に、ニームオイルを0.01〜
1.0重量%の範囲及び界面活性剤を0.02〜2.0
重量%の範囲で調製した液剤であるアリ等の匍匐害虫及
びナメクジ等の腹足類に属する軟体動物の害虫忌避剤で
ある。
ば、多くの被害場面で、簡易に使える液剤が提供でき
る。
る発明は、前記調製した液剤を、アンプル形状の容器に
充填し、それを土等に突き刺して使用するアリ等の匍匐
害虫及びナメクジ等の腹足類に属する軟体動物の害虫忌
避方法である。
期にわたって忌避効力を持続するアリ等の匍匐害虫及び
ナメクジ等の腹足類に属する軟体動物の害虫忌避方法を
提供できる。
は、インドセンダン(和名)と呼ばれる木の葉や種子を
粉砕し、抽出することにより得られる。また、市販品と
してはMALVE CHEMICALS(India)
PVT.LTD.、NEEM TREE PROMOT
ER LTD.等のニームオイルを用いることができ
る。これらのオイルにはニームオイルの主成分としてア
ザジラクチンが5〜30%含有されている。
等の腹足類に属する軟体動物の害虫忌避剤は、ニームオ
イルを被害場面に適した各種の形態、例えば液剤、固形
剤等に調製して使用し、また、それらを容器に収容して
使用する。液剤の調製は、適切な溶剤及び界面活性剤に
溶解又は乳化して行われる。溶剤としては、例えば、
水、エタノール等のアルコール類、エチレングリコール
等の多価アルコール類等が挙げられる。
アニオン性、カチオン性、両性等の一般的な界面活性剤
から適宜選択して用いればよいが、特にノニオン性又は
アニオン性の界面活性剤が好ましい。ノニオン性界面活
性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフ
ェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリアルキレン
グリコールアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレンヘキシタン脂肪酸エス
テル等が挙げられる。
えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、リグニンスルホ
ン酸塩、ナフチルメタンスルホン酸塩、アルキルスルホ
コハク酸塩等が挙げられる。これらの液剤は散布器や噴
霧器等に収容して用いられる。
して行われる。担持体としては、例えば、ベントナイ
ト、活性炭、タルク等の鉱物質粉末、木粉、小麦粉等の
植物質、トリシクロデカン等の昇華性物質等を例示で
き、粉剤や錠剤等の形態で用いられる。さらに、前記各
剤に公知の忌避剤、酸化防止剤、効力増強剤、防黴剤等
を配合することもできる。
使用量は、対象害虫やその剤型に応じて適宜決めればよ
く、使用濃度として0.01〜5.0重量%の範囲であ
れば、本願発明の該当害虫であるアリ、ダンゴムシ、ワ
ラジムシ等の匍匐害虫及びナメクジ、カタツムリ等の腹
足類に属する軟体動物に充分な忌避効果を得ることがで
きる。
は、害虫が明確な忌避反応を示さず、一方、上限濃度に
ついては濃度1.0重量%を越えると、溶解又は乳化す
るために多量の界面活性剤を必要とし、そのため植物へ
の薬害が生じ、好ましくない。
避効果の持続性が短い等の傾向があり、ニームオイルの
使用濃度は0.5重量%以上が必要であり、上限につい
ては限定されないが経済性から5.0重量%が順当であ
る。
用量は、使用濃度として0.02〜2.0重量%の範囲
好ましくは0.02〜0.5重量%の範囲である。添加
するニームオイルの量にもよるが、濃度0.02重量%
未満では、乳化が不十分であり、液剤の安定性がよくな
い。濃度2.0重量%を越えると植物に対し薬害がでる
ため適さない。
ンプル形状の容器に液剤を収容したものを土壌等に突き
刺して使用する方法が挙げられ、常に少量ずつ連続して
長期間効力を発揮するものである。すなわち、直接に液
剤や固形剤を土壌に散布するものは、雨水等で流出し去
るか或いは高気温等で効力が早く消失する不具合があ
り、前記土壌等に突き刺して使用する方法は、長期にわ
たって害虫の発生や侵入を防ぐ場面に好適である。
合、ナメクジ等による新芽の食害やアリ等による用土内
での巣作りによる枯れやダンゴムシ等の鉢底への集群に
よる不快等の害虫被害を減少するのに好適である。
ルモン等を常に少量ずつ長期にわたって必要であること
から、本願発明の液剤として、肥料成分等と組合せて、
2つ以上の効果を同時に発揮することもでき、有望であ
る。
の各種のものを使用することができるが、チッ素源、リ
ン酸源、カリウム源の少なくとも1種以上、好ましくは
3種全部の水溶性肥料成分を用いる。例えば、チッ素源
としては、尿素、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウ
ム、硝酸アンモニウム、硝酸ナトリウム、硝酸カルシウ
ム、オキサイド等が利用できる。リン酸源としては、ピ
ロリン酸ナトリウム、リン酸第一アンモニウム、リン酸
第二カルシウム等が利用できる。カリウム源としては、
硫酸カリウム、塩化カリウム、炭酸水素カリウム等が利
用できる。
ン酸源、カリウム源が水溶液中で各々0.005〜0.
5重量%、好ましくは0.01〜0.5重量%の範囲で
使用する。濃度0.005重量%未満では肥効が発現せ
ず、一方、0.5重量%を越えると薬害を生じることが
あるので好ましくない。
素、マンガン、モリブデン、マグネシウム、銅、鉄等を
添加し植物の活性化も期待できる。
ルの使用量は、使用濃度として0.01〜1.0重量%
の範囲である。濃度0.01重量%未満では、害虫が明
確な忌避反応を示さなく、また、充分な忌避効果を得よ
うとして多量の忌避剤をまき、逆に肥料成分が過剰に散
布され、植物の生育環境によくない。濃度1.0重量%
を越えると、溶解又は乳化するために多量の界面活性剤
を必要とし、そのため植物に対し薬害が生じ好ましくな
い。
0.02〜2.0重量%の範囲、好ましくは0.02〜
0.5重量%の範囲である。添加するニームオイルの量
にもよるが、濃度0.02重量%未満では乳化が不十分
で液剤の安定性がよくない。一方、濃度2.0重量%を
越えると植物に対し薬害が生じ好ましくない。
は水道水よりイオン交換水が好ましい。水道水はその取
水場により軟水、硬水等性質が異なる。また、カルキが
多く含まれる地域もあり、これら液剤の安定化を妨げる
こともあり、イオン交換水が望ましい。さらに、液剤の
pHについては、弱酸性から中性(ほぼpH5〜7)が
好ましい。また、その範囲で防黴剤を使用すると効果が
高くカビ等の発生がなくなる。
予防の殺菌剤や殺虫剤等を混合することができ、これに
よって肥効以外の効果が期待できる。さらに、必要に応
じて、酸化防止剤、効力増強剤、防黴剤、展着剤等を配
合することができる。
明するが、本願発明はこれらに何ら限定されるものでは
ない。以下に、用いた試薬等をまとめて示す。 (1)ニームオイル〔MALVE CHEMICALS
(India)PVT.LTD.製、NEEM OI
L〕 (2)界面活性剤〔花王(株)製、ポリオキシエチレン
樹脂酸エステル〕 (3)硝酸アンモニウム〔住友化学工業(株)製〕 (4)リン酸第一アンモニウム〔太平化学産業(株)
製〕 (5)塩化カリウム〔米山化学工業(株)製〕 (6)硫酸マグネシウム〔赤穂化成(株)製〕 (7)防腐剤〔大和化学工業(株)、アモルデンFS−
14D〕
処理区とし、イオン交換水を混和した土壌を無処理区と
した。土壌との混合割合は、土壌に対して10重量%の
水溶液を混和した。処理区と無処理区で等分した直径2
0cmの円形の容器を試験フィールドとした。試験フィ
ールドに、ナメクジ、アリを各10匹放し、1日後の存
在位置を観察した。比較例としては処理区、無処理区と
もイオン交換水を処理したものを用いた。
分な効果は得られない。0.01〜1重量%では8〜9
割の害虫が無処理区の方へ移動した。この濃度の範囲が
効果を発揮する範囲である。また、アリよりもナメクジ
の方が感受性は高いものと思われる。
度に生育したバンジーに散布し、薬害の状況を観察し
た。観察期間は3日間である。
てくるため、添加量としては2重量%が限度である。
40mLプラスチック容器に充填した。この忌避剤を、
高さ20cm程度のバンジーを植えつけた植木鉢内に突
き刺したものを処理区、比較例3に記した溶液を同じよ
うに、アンプル状のプラスチック容器に充填し植木鉢内
に突き刺したものを無処理区とし、処理区と無処理区を
並置した試験フィールドに、ナメクジ、アリを各10匹
放し、これらの害虫の挙動を観察した。プラスチック容
器から液が完全になくなるまでは約2週間経過する。
重量%範囲でいずれの害虫に対しても8割以上が無処理
区へ移動し忌避効果を認めた。また、アンプル状容器で
は、液が少量ずつ出ているため、ニームオイルの使用濃
度を高くする方が、忌避効力を高める上で好ましい。
Claims (5)
- 【請求項1】 ニームオイルを有効成分として含有する
ことを特徴とするアリ等の匍匐害虫及びナメクジ等の腹
足類に属する軟体動物の害虫忌避剤。 - 【請求項2】 肥料成分を含有する請求項1記載の害虫
忌避剤。 - 【請求項3】 前記ニームオイルを0.01〜1.0重
量%の範囲及び界面活性剤を0.02〜2.0重量%範
囲で調製した液剤である請求項1記載の害虫忌避剤。 - 【請求項4】 前記肥料成分を、チッ素(N):リン酸
(P):カリ(K)=0.005〜0.5:0.005
〜0.5:0.005〜0.5の割合で配合した溶液
に、ニームオイルを0.01〜1.0重量%の範囲及び
界面活性剤を0.02〜2.0重量%の範囲で調製した
液剤である請求項2記載の害虫忌避剤。 - 【請求項5】 請求項3又は4記載の調製した液剤を、
アンプル形状の容器に充填し、それを土等に突き刺して
使用する害虫忌避方法。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004087618A1 (en) * | 2003-03-31 | 2004-10-14 | Council Of Scientific And Industrial Research | A synergistic fermented plant growth promoting, bio-control composition |
WO2005107458A1 (ja) * | 2004-05-10 | 2005-11-17 | Earth Chemical Co., Ltd. | 害虫防除剤、殺虫粉体状製剤、および等脚類の行動撹乱剤 |
JP2012176918A (ja) * | 2011-02-28 | 2012-09-13 | Sumika Enviro-Science Co Ltd | 陸生無脊椎動物忌避組成物 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0739332B2 (ja) * | 1989-07-10 | 1995-05-01 | 太陽化学株式会社 | シロアリ防除剤 |
JPH0967221A (ja) * | 1995-08-31 | 1997-03-11 | Otsuka Chem Co Ltd | 殺線虫剤組成物及び該組成物を用いる松の枯損症防止方法 |
-
2000
- 2000-11-22 JP JP2000356147A patent/JP4614404B2/ja not_active Expired - Fee Related
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