JP2002154856A - 環境造形物用材料およびこの材料を用いて製造した環境造形物 - Google Patents

環境造形物用材料およびこの材料を用いて製造した環境造形物

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JP2002154856A JP2000342760A JP2000342760A JP2002154856A JP 2002154856 A JP2002154856 A JP 2002154856A JP 2000342760 A JP2000342760 A JP 2000342760A JP 2000342760 A JP2000342760 A JP 2000342760A JP 2002154856 A JP2002154856 A JP 2002154856A
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Toshikazu Seki
稔和 関
Shin Nakatsuji
伸 中辻
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KURIEITEKKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プレス成形,押出成形,吹付成形等の一般的
な成形方法を採用できるだけの強度を持ちながら超軽量
化も図ることができる軽量モルタルを提供する。 【解決手段】 擬岩、擬木,レリーフ等の環境造形物の
製造材料の骨材として、比重が1以下であって粒径が
0.3mm以上5mm以下の廃ガラス系軽量発泡体を、
容積50%以上80%以下でセメント等の結合材に混合
する。好適には、更に、長さが40mm以下の補強繊維
が容積8%以下を占める様に混合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、擬岩、擬石,擬
木,レリーフ,ブロック,レンガ等おもに環境造形に用
いられる環境造形物とその材料に係り、特に、軽量且つ
高強度でしかも優れた施工性を持つ環境造形物とその材
料に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば商業施設等のディスプレイ等に用
いられる環境造形物は、近年では本物を用いることが少
なくなり、モルタルやガラス繊維強化プラスチック(F
RP)などを利用し、外観が本物らしく見えるように成
形加工されたものが使用される様になってきている。こ
の様な環境造形物は、資源リサイクルや環境保護等の観
点から、廃材を利用して製造される方向にあり、例え
ば、特開平10―101400号公報には、ガラス廃材
から生成したガラス粉末を粒径1.2mm以下の造粒焼
成物とし、これを石灰質原料に混合して軽量モルタルを
製造している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】モルタルを用いた造形
物は、質感が有り耐久性に優れているという利点があ
る。しかし、モルタル自体が高重量であることから運搬
や施工の際に作業者への負担が大きく、施工効率が悪
い。そこで、上述した様な軽量モルタルが提案される
が、未だ軽量化という点で十分でなく、環境造形物が大
型化する近年では、環境造形物設置の作業負担が大きい
という問題がある。
【0004】この点、FRP等の樹脂系材料を用いた造
形物は、薄肉軽量のため、施工性に優れているという利
点がある。しかし、環境造形物に成形したときの質感に
劣り、また耐久性や強度も十分でなく、可燃性であるこ
とから、防災上使用が制限されるという問題がある。
【0005】このため、作業者の高齢化による一層の作
業負担の軽減や、耐震,防災の観点から、FRPのよう
な軽量性を兼ね備えたモルタル系造形物の開発が望まれ
ている。しかし、パーライト(真珠岩、黒曜石)など比
重1以下の超軽量骨材を用いてモルタル自体を低比重化
する方法を採用すると、これら超軽量骨材は骨材自身の
強度が非常に弱く、圧力を加えると破損して目減りする
ため、薄肉モルタル成形品の製造方法として一般に用い
られているプレス成形,押出成形,吹付成形等には使用
することができないという問題が生じてしまう。即ち、
モルタル自身の低比重化と薄肉軽量化とを両立させて効
果的に環境造形物を軽量化させることは困難である。し
かも、パーライト等の超軽量骨材を製造するには、原料
として大量の天然石を採掘しなければならず、環境破壊
を進行させてしまうという問題もある。
【0006】本発明の目的は、プレス成形,押出成形,
吹付成形等の一般的な成形方法を採用できるだけの強度
を持ちながら超軽量化も図ることができ、しかも質量感
を出すことができる環境造形物材料とこの材料を用いた
環境造形物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、環境造形物
用材料として、比重が1以下であって粒径が0.3mm
以上5mm以下の廃ガラス系軽量発泡体を容積50%以
上80%以下の範囲で結合材中に混合し、好適には、更
に、長さが40mm以下の補強繊維を容積8%以下の範
囲で混合することで、達成される。更に好適には、増粘
材を結合材容積に対して0.1%〜0.2%配合し、結
合材としては、セメントを用いる。
【0008】上記目的は、上記記載の環境造形物用材料
を用い、プレス成形、押出成形、吹付成形のいずれかの
成形方法により環境造形物を成形し、好適には、板状ま
たは容器状に成形し、更にまた、表面を曲面形状に成形
すると共に、表面に石材調,木目調,岩肌調,レンガ積
み調,ブロック積み調のいずれかの模様を形成すること
で、達成される。
【0009】環境造形物用材料中に比重が1以下の発泡
体を多量に含むため、環境造形物の軽量化を図ることが
可能となる。しかも、骨材として脆弱なものを用いるの
ではなく廃ガラスから生成した球形粒状物を用いるた
め、造形物の強度も低下することがない。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を説明
する。本発明者等は、薄肉モルタル成形品の製造方法と
して一般に用いられるプレス成形,押出成形,吹付成形
等の圧力を用いる製造方法(以下、圧力製法という。)
に耐用可能な超軽量モルタルを環境造形物材料として実
現するため、廃ガラス系超軽量発泡体を主原料とした圧
力製法用超軽量モルタルを開発した。
【0011】廃ガラス系超軽量発泡体とは、廃ガラスの
再資源化を目的として得られるもので、内部に無数の独
立気泡によるハニカム構造を持ち、比重1以下でありな
がら高い強度を有する球形粒状物である。廃ガラス系超
軽量発泡体は、比重が1以下でありながら球形粒状物の
ため耐外圧性に優れ、しかも目減りし難いという特性が
あり、また、均等な球体粒状をしているため圧力を分散
し易く、更に、流動性が高く充填し易いという特性があ
る。
【0012】環境造形物材料で用いる廃ガラス系超軽量
発泡体の粒径は、5mm以下0.3mm以上が適してい
る。粒径が5mm以上大きくなると、外圧により破損し
易くなり、また、モルタルの流動性も悪化するため、圧
力製法には好適に使用することができなくなってしま
う。また、粒径が0.3mm以下のような細粒を使用す
ると、モルタルがパサつく傾向があるため、やはり圧力
製法には好適に使用することができない。
【0013】環境造形物材料中での廃ガラス系超軽量発
泡体の使用量は、モルタル全体容積の50%以上80%
以下が好適である。使用量が50%以下では効果的な軽
量化は得られず、80%を超えると流動性が悪化して使
用することが困難になり、しかも所望する強度も得られ
難くなる。
【0014】環境造形物材料中に結合材として用いるセ
メントの種類は、特に制限はなく、いわゆるポルトラン
ドセメント等を全般に使用でき、必要に応じてシリカヒ
ューム,フライアッシュ等の混和材を用いることもでき
る。結合材の使用量は、モルタル全体容積の20%〜5
0%が好ましい。
【0015】更に、補強繊維を混合することにより、肉
薄化に十分耐えうるだけの剛性をより効果的に発揮でき
る。補強繊維の材質は、特に限定はないが、不燃性を考
慮すると、ガラス,カーボン等の無機系繊維が好まし
く、使用量は多い程、繊維長は長い程強度を発揮できる
が、作業性や製造効率を考慮すると、使用量は5%以
下、繊維長は40mm以下が望ましい。
【0016】好ましくは、メチルセルロース等の増粘剤
を結合材容積に対し0.1%〜0.2%配合すると、材
料分離防止効果を得ることができる。しかし、シリカフ
ュームやポリマーにより十分な粘性が得られている場合
は、この増粘材は必ずしも必要ではない。
【0017】このように、廃ガラス系超軽量発泡体と、
結合材(セメント)と、補強繊維と、必要な場合には増
粘材とを、上述した配合で調整した原料を常法に従って
混練すると、容積の安定性に優れ、圧力製法にも耐用で
きる超軽量モルタル(廃ガラス系モルタル:以下、廃ガ
ラス系フレッシュモルタルという。)の環境造形物材料
を得ることができる。
【0018】モルタルの低比重化を図ると、一般には強
度を低下させてしまう。その原因は、一般的に用いられ
る超軽量骨材自身の強度不足の他、超軽量骨材特有の空
気泡巻き込みによる空隙発生によるものと考えられる。
つまり、これらのモルタルを製造する場合、セメントペ
ーストと超軽量骨材との比重差による材料分離を防止す
るために粘度の高いセメントペーストを用いる必要があ
り、これに超軽量骨材を混合すると過剰な空気泡を巻き
込んだホイップ状のフレッシュモルタルが練りあがって
しまう。この現象は、超軽量骨材の配合量が増す程、ま
た、骨材粒径を小さくする程顕著に現れる。このように
して練り上がったモルタルを、流し込みやコテ塗り等に
より成形すると、硬化体は軽石のように多孔質なものと
なるため重量が安定せず、強度は著しく低下してしま
う。これを解消するために消泡剤を用いる手段もある
が、効果に限界があり、また、効果を高めようとして添
加量を増加すると逆に物性を低下させるという問題も生
じる。普通のモルタルであれば圧力製法を用いて過剰な
空気泡を追い出し緻密化させれば高い強度を発揮させる
ことは容易である。しかし、パーライト等を用いた従来
の超軽量モルタルは、前述の通り破損,目減りという問
題があるため、圧力製法に用いることが困難であり、従
って従来の超軽量モルタルの成形法は流し込み製法に限
られ、しかも利用できる製品はモルタルの弱強度を補う
ためある程度肉厚な物に限られていた。
【0019】これに対し、上述した本実施形態に係る廃
ガラス系モルタルは、超軽量廃ガラス系軽量発泡体を骨
材に用いることで、整った球状骨材が圧力を均等に分散
させ、また最も耐圧性に優れている5mm以下の粒径の
廃ガラス超軽量発泡体を用いることにより、破損,目減
りを防ぐことができる。圧力成形時や吹き付けポンプ圧
送時などの圧力下においても、モルタルの容積が目減り
したり比重が安定しないという問題は発生せず、超軽量
モルタルでありながら圧力製法においても好適に用いる
ことができる。
【0020】また、従来問題となっていた超軽量モルタ
ル特有の過剰な空気泡や粘りは、本実施形態の環境造形
物材料では全く問題とならず、むしろワーカビリティの
向上や、ダレやリバウンド防止等のメリットとして作用
する。圧力成形後は、過剰な空気泡による空隙が消滅
し、軽量ながら緻密で高強度な硬化体となるため、モル
タルの軽量化と薄肉軽量化の両立により、効果的に軽量
化されたモルタル造形物を得ることができる。
【0021】次に、上述した実施形態の具体例につい
て、図1を参照して説明する。この具体例では、最大粒
径5mm以下の廃ガラス系超軽量発泡体(例えば、クリ
スタルクレイ株式会社製の商品名Gライト)を8kg
(比重0.73、容積10.96)に対し、結合材とし
て普通のポルトランドセメントとシリカヒュームの混合
品9kg(比重2.87、容積3.14)と、アクリル
系ポリマー(例えば、大日本インキ化学工業株式会社
製)1kg(固形分50%、比重1.1、容積0.4
5)を加え、それに水3kgを加えて練り混ぜる。即
ち、廃ガラス系軽量発泡体と結合材と増粘剤を加水混練
する(図1のステップ1)。廃ガラス系軽量発泡体と結
合材との混合割合および発泡体の粒径は、製造する造形
物の用途等を勘案して決める。そして、均一に混練され
たのを見計らった後、耐アルカリガラス繊維(例えば、
日本電気硝子株式会社製9mm品)1.5kg(比重
2.7、容積0.56)を加えて更に混練し(ステップ
2)、廃ガラス系フレッシュモルタル(環境造形物材
料)を得る。
【0022】次に、天然石から型取りしたシリコーン型
を用いて吹き付け成形し(ステップ3)、硬化し(ステ
ップ4)、脱型させる(ステップ5)ことで、天然石に
酷似した造形物を得ることができる。ここで得られた造
形物の重量は、1平方メートル当たり18kg以下であ
り、大人一人で十分運搬できるだけの軽量性と、従来の
ガラス繊維強化セメント(株式会社旭ガラス社製商品名
GRC:比重2〜2.3)と同等の高い強度を得ること
ができる。
【0023】この具体例において、本実施形態に係る環
境造形物材料である廃ガラス系フレッシュモルタルを圧
力成形したときと、流し込み成形つまり圧力を加えない
で成形したときの強度の比較例を以下に示す。試験体の
作成及び測定はJIS―R5201に基づいて行ってい
る。
【0024】 〔材種〕 〔材令〕 〔比重〕 〔曲げ強度(N/mm2)〕 圧力成形 4週 1.15 10.2 流し込み成形 4週 0.95 4.7 この比較例からも分かるように、造形物の成形に圧力を
加えることで、造形物の比重の増加に対し強度を大幅に
増加させることが可能となる。このため、本実施形態に
係る環境造形物材料により造形物を製造する場合、圧力
製法を採用するのが最も効果的であることが分かる。
【0025】次に、廃ガラス系フレッシュモルタルを用
いて成形した環境造形物について説明する。尚、環境造
形物として製造したとき、色を本物らしく見せる必要が
あるが、そのために、適切な顔料を廃ガラスフレッシュ
モルタル中に添加しておく。近年では遊園地や商業施設
のディスプレイにおいて、FRPやモルタル製造した擬
岩パネル、レリーフなどが多く用いられている。前述の
通りFRPは可燃性、モルタルは高重量による使用制限
という問題があるが、廃ガラス系モルタルで擬岩パネル
を製造すればこれらの問題は解決し、更に環境保護と資
源の再利用及び作業負担の軽減が図れることになる。図
2(a)は擬岩パネルの外観図であり、図2(b)はレ
リーフの外観図である。具体例において前述した通りこ
れらは天然石や彫刻物から型取りしたシリコーン製の型
を用意し、これに廃ガラス系フレッシュモルタルを市販
のモルタルガンとエアーコンプレッサを用いて吹き付
け、モルタルが硬化後に脱型することで得られる。廃ガ
ラス系モルタルで製造した擬岩パネルやレリーフは自重
が軽く高強度であるため厚みは10〜15mm程度あれば十分
な製品強度が得られ、重量は18kg以下に留められるた
め大人一人で十分運搬できるほどに軽量化することがで
きるため運搬や取り付け作業を効率良く行える。更に、
造形物を個別に製造するのではなく、金属網などで作成
した骨格や、骨格となりうる既存の壁等に直接本実施形
態の廃ガラス系フレッシュモルタルを吹き付けてもよ
い。環境造形物の表面仕上げ、又、左官仕上げをする住
宅の壁、屋根裏材、床下の土間材などに、軽量化と防音
断熱効果を目的として紛砕した発砲スチロールを混合し
た軽量モルタルを使用する場合があるが、可燃材料であ
るため防災上問題がある。そこでこれらに不燃軽量であ
る廃ガラス系モルタルを用いる。この場合、軽量化と防
音断熱効果が主な目的であり環境造形物に求められるよ
うな強度は必要ないため、必ずしも施工に圧力を必要と
せず、廃ガラス系モルタルを直接壁に左官鏝等で塗りつ
けてもよい。近年では歩道の舗装整備が進んできてお
り、舗装用ブロックが大量に必要となっている。この舗
装用ブロックをセメント等の重量物で製造すると、セメ
ント製造のために環境破壊が進行し、また、重量物であ
るため、舗装工事の作業負担が大きい。また、住居など
でも玄関までの路をタイルで舗装する家庭が増えてい
る。そこで、舗装用ブロックや路用タイルを廃ガラス系
フレッシュモルタルで製造すれば、環境保護と資源の再
利用および作業負担の軽減が図れることになる。
【0026】図3(a)は舗装用ブロックの外観図であ
り、図3(b)はタイルの外観図である。舗装用ブロッ
ク10や、玄関等に敷設するタイル11は、例えば、矩
形金型に廃ガラス系フレッシュモルタルを充填し、プレ
ス成形することで製造される。大きさとしては、舗装用
ブロック10が縦20cm,横20cm,厚さ6cm程
度である。タイル11としてはその大きさは様々である
が、厚さとしては、1cm〜2cm程度である。歩道や
玄関などには、釘や小石等が落ちていたり、その上を人
や自転車等が通って釘などを踏み付ける関係で、局所的
な衝撃力が舗装用ブロック10やタイル11の表面に加
わることがある。
【0027】仮に、舗装用ブロック10やタイル11を
製造する廃ガラス系フレッシュモルタルに使用する廃ガ
ラス系超軽量発泡体の粒径が大きいと、ブロック表面や
タイル表面に在るこの発泡体が釘などの先端で破壊され
る虞がある。このため、舗装用ブロック10やタイル1
1を製造する廃ガラス系フレッシュモルタルに使用する
廃ガラス系超軽量発泡体は、その粒径が小さい程好まし
い。例えば、0.3mm〜1mm程度の粒径のものを使
用し、舗装用ブロック10やタイル11を製造する。ま
た、舗装用ブロック10やタイル11は、頻繁に人や自
転車が上を通過する関係で強度も必要なため、プレス成
形するときの加圧力も大きくすると共に、発泡体の混合
割合を50%程度にして結合材(セメント)の混合割合
を多くする。
【0028】最近では、ガーデニングが盛んになり、庭
やベランダにテーブルや椅子などを設置して自然を楽し
むことが増えてきている。このため、テーブルや椅子を
置く部分に板材や石板を敷き、テーブルや椅子が地面に
めり込まないようにしたり、素足で乗ることができるよ
うにしている。このような板材や石板を自然物で構成す
ると、環境破壊に繋がることになるため、斯かる板材や
石板を廃ガラス系フレッシュモルタルで製造する。
【0029】図4(a)は不定形の素焼き風フロア用タ
イル12の外観図であり、図4(b)は簀の子状のウッ
ディ風フロア用タイル13の外観図である。フロア用タ
イル12,13は、舗装用ブロック10や路用タイル1
1に比べ、家人がサンダル履きや素足等で載ることが多
いため、過度な局所的衝撃を受ける虞は少ない。その一
方で、素足等が触れる機会が多く、あまり熱伝導率が高
いと、秋や冬などに冷たいと感じることがある。本実施
形態の廃ガラス系フレッシュモルタルに含まれる廃ガラ
ス系超軽量発泡体は、気体が内部に閉じこめられている
構成のため、断熱材としても機能し、発泡体の混合割合
が大きいほど、断熱効果が高いといえる。
【0030】そこで、本実施形態では、フロア用タイル
12,13は、粒径1mm〜3mm程度の廃ガラス系超
軽量発泡体を使用すると共にその混合割合を80%程度
とし、型を用いてプレス成形する。あるいは2層構造と
し、地面(床)側の下層には粒径3mm〜5mmの廃ガ
ラス系超軽量発泡体を使用してその混合割合を80%に
すると共に、上層には1mm程度の粒径の廃ガラス系超
軽量発泡体を使用してその混合割合を50%とし、下層
の造形板に上層の造形板を貼り合わせるなどして構成す
る。
【0031】住居や塀などは、古びた感じがすると落ち
着きが出て来るため、古い煉瓦風のブロックを用いる場
合がある。また、住居などでは、美観性と防音断熱効果
を高めるために石材調のシート状壁材で覆う場合も多
い。そこで、これらを廃ガラス系フレッシュモルタルで
製造する。
【0032】図5(a)は古びた煉瓦風ブロック14の
外観図であり、図5(b)はシート状壁材15の外観図
である。壁面などに貼り付ける煉瓦風ブロック14やシ
ート状壁材15は、装飾の意味合いが強く、また、台風
が来たときは小石などの飛来物の衝撃に耐える必要もあ
る。しかし、舗装用ブロック10程の強靱性は要求され
ないが、家の外壁用であれば、保温性があると好適であ
る。そこで、煉瓦風ブロック14やシート状壁材15
は、例えば1mm〜3mm程度の粒径の廃ガラス系超軽
量発泡体を用いてその混合割合を60%程度とし、上記
と同様に型を用いて成形する。シート状壁材15は、個
人宅用のものであれば、小さいもので済むが、高層ビル
用の場合には、1枚4m×5mという大型のものが必要
となる。しかし、この様に大型にしても、本実施形態の
造形物は軽量であるため、ビルへの貼り付け作業や貼り
替え作業は容易である。
【0033】また装飾用の壁材として1個1個の煉瓦風
ブロックではなく、1個で複数の煉瓦を積んだレンガ積
み調としたり、複数のブロックを積んだブロック積み調
とすることもできる。
【0034】近年の都市生活では、周りに大きな公園な
どが少なく、緑が少ないため、家庭では大小様々なプラ
ンタを設置して、小さな花壇を作る傾向が高い。また、
地方自治体でも公共施設に大型プランタを設置して緑を
増やす努力をしている。このように各種プランタを軽量
モルタルで製造することは以前から行われているが、従
来のものは重量が有りすぎるため大型プランタではその
設置作業が大変であり、また、質感も乏しいという問題
がある。そこで、斯かる各種プランタを本実施形態に係
る廃ガラスフレッシュモルタルで製造する。
【0035】図6(a)は室内吊下用プランタの外観図
であり、図6(b)は屋外設置用の大型プランタの外観
図である。プランタには植物等を植えるが、プランタ自
体は軽量の方が持ち運びが容易で使い勝手がよい。この
プランタに植える植物には、寒さに強い植物や、寒さに
は弱い植物がある。このため、本実施形態のプランタで
は、造形物中の発泡体の粒径や混合割合による熱伝導率
の違いに着目し、保温性の高いプランタや、保温性の低
いプランタを製造する。例えば、室内設置用の吊下プラ
ンタ16や置物型プランタでは、保温性が低くてもよい
が、屋外設置用の大型プランタ17では、保温性を高く
しておく。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、モルタル製品でありな
がら低比重,薄肉の超軽量の環境造形物が得られ、廃ガ
ラスを主原料として利用しているため低コストで済み、
しかも、作業負担や施工コストが安いため、廃棄物の有
効活用と環境保全を同時に満足しつつ低廉な環境造形物
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る環境造形物の製造手
順を示すフローチャートである。
【図2】擬岩パネル(a)とレリーフ(b)の外観図で
ある。
【図3】舗装用ブロック(a)と通路用タイル(b)の
外観図である。
【図4】素焼き風フロア用タイル(a)とウッディ風フ
ロア用タイル(b)の外観図である。
【図5】煉瓦風ブロック(a)と壁用タイル(b)の外
観図である。
【図6】吊下用プランタ(a)と大型プランタ(b)の
外観図である。
【符号の説明】
10 舗装用ブロック 11 通路用タイル 12 素焼き風フロア用タイル 13 ウッディ風フロア用タイル 14 煉瓦風ブロック 15 シート状壁材 16 吊下用プランタ 17 大型プランタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 14/38 C04B 14/38 Z 18/16 18/16 E04B 2/02 B29K 103:04 // B29K 103:04 E04C 1/04 Q Fターム(参考) 4F204 AA21 AD04 AD16 AD17 AF08 AF09 AG01 AG07 AH43 AH44 AH47 AH48 FA01 FB01 FB11 FF21 FN17 4G012 PA15 PA30 4G054 AA01 AA15 BA62 BD11

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 比重が1以下であって粒径が0.3mm
    以上5mm以下の廃ガラス系軽量発泡体が容積50%以
    上80%以下を占めることを特徴とする環境造形物用材
    料。
  2. 【請求項2】 長さが40mm以下の補強繊維が容積8
    %以下を占めることを特徴とする請求項1記載の環境造
    形物用材料。
  3. 【請求項3】 結合材の中に前記廃ガラス系軽量発泡体
    と前記補強繊維とが混合されていることを特徴とする請
    求項2に記載の環境造形物用材料。
  4. 【請求項4】 結合材がセメントであることを特徴とす
    る請求項3記載の環境造形物用材料。
  5. 【請求項5】 結合材が弾性を有するセメント又は樹脂
    であることを特徴とする請求項3または請求項4記載の
    環境造形物用材料。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載
    の環境造形物用材料を用い、プレス成形、押し出し成
    形、吹き付け成形のいずれかの成形方法により成形され
    たことを特徴とする環境造形物。
  7. 【請求項7】 平板状または容器状に成形されたことを
    特徴とする請求項6記載の環境造形物。
  8. 【請求項8】 表面が曲面形状に成形されたことを特徴
    とする請求項7記載の環境造形物。
  9. 【請求項9】 石材調,木目調,岩肌調,レンガ積み
    調,ブロック積み調のいずれかの模様が表面に形成され
    たことを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれかに
    記載の環境造形物。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至請求項5のいずれかに記
    載の環境造形物用材料を用い、鏝を用いて仕上げること
    を特徴とする環境造形物、住宅壁材、屋根裏材、床下
    材。
JP2000342760A 2000-11-10 2000-11-10 環境造形物用材料およびこの材料を用いて製造した環境造形物 Pending JP2002154856A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105948648A (zh) * 2016-05-05 2016-09-21 张小霞 一种隔热保温防水复合建筑材料及其制备方法
AU2019201262B2 (en) * 2012-06-14 2020-07-09 Island Block & Paving Pty Ltd Bricks, blocks, and pavers

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