JP2002154608A - 揮発性有機物質の貯蔵または取扱い作業所及びその内部環境調節方法 - Google Patents

揮発性有機物質の貯蔵または取扱い作業所及びその内部環境調節方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルコール等の貯蔵物質を保存する場合に、
庫内の温度や湿度を適正に保ち、保存物質の品質を良好
に維持することのできる建屋状の貯蔵または取扱い作業
所を提供する。 【解決手段】 屋根面15aの直下に空気流路23を形成
し、その一端に空気取入口25,26 を設け他端を空気切換
制御部を有するダクトスペース24に連通した遮熱用空気
流路系と、一端28を庫内の上部に開口し他端を庫内の下
部31に開口した庫内循環用ダクト29,32 系と、太陽熱を
受ける面に配置した放射冷却板30を通過する集熱・放射
用ダクト系とを具備し、ダクトスペース24のボックスに
空気放出口27を設け、空気切換制御部は、各空気流路を
相互に連通又は切換えるダンパーと、ファンとを具備
し、温度条件や気象条件等によりこれらのファン及びダ
ンパーの制御・切換を行うようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酒類、食酢、醤
油、化学物質、薬品、印刷用インク、その他種々の液体
を貯蔵するのに適した建屋状の貯蔵庫に関し、特に、こ
れらの液体を長期間保存して熟成や発酵を行なう貯蔵庫
における庫内温度および湿度を調整することにより、熟
成・発酵の条件を適性化させるとともに、貯蔵中に発生
するアルコール等の揮発性有機物質を除去又は低減し、
或いはその濃度を調整することにより、庫内外の作業環
境の改善等を図るようにした、建屋状の、揮発性有機物
質の貯蔵または取扱い作業所及びその内部環境調節方法
に関する。
【0002】特に、本発明は、集熱パネル(放射冷却
板)を使用して太陽エネルギーを有効に活用することに
より貯蔵庫内の上限温度を低下させて揮発性有機物質の
蒸気の発生量を減少させかつ発生した蒸気の一部を除去
し、或いは下限温度を上昇させることにより熟成・発酵
の条件を適正化させるものである。
【0003】
【従来の技術】アルコール類等の揮発性有機物質の製
造、使用或いは貯蔵の際には、揮発性有機物質の蒸気が
発生するが、このような揮発性有機物質の蒸気が建屋内
に貯まり、その濃度が増加すれば、作業環境として好ま
しくない。そこで貯蔵庫内の揮発性有機物質の蒸気を含
む貯蔵庫内の空気を強制的に庫外に排出させる装置が種
々開発されているが、揮発性有機物質をそのまま庫外に
排出すると今度は庫外の環境汚染をひき起こすことにな
る。このため揮発性有機物質を含有する空気から揮発性
有機物質を除去する方法についても従来より種々の提案
がなされている。
【0004】例えば、アルコールを含有する空気からア
ルコールを除去する方法として、従来、水などを用いた
洗浄方式と、粒状又は繊維状の活性炭による吸着方式
(例えば、特開昭54−126670号公報)とがあ
る。しかし、前者の方式では、アルコールの分圧が低い
ときは除去が不十分である。後者の方式では、活性炭の
吸着能が低下すると新しいものとの取替えを必要とす
る。又、活性炭を再生して用いるには、多量の熱源を必
要とすると共に、脱離される吸着物の後処理工程を必要
とする。即ち、多量の水蒸気を吹き込んで、吸着された
アルコールを脱着させ、さらに脱着したアルコールと水
蒸気を凝縮させるため、多量の希薄アルコール溶液が生
じる。
【0005】特開平4−10369号公報では、アルコ
ール含有空気とアルコール含有率の低下した空気とを熱
交換し、熱交換後のアルコール含有空気を冷却し、まず
空気中の水分の大部分とアルコールの一部分とを凝縮さ
せ、ついでアルコールの大部分と水分の一部とを凝縮さ
せることによって空気中からアルコールを回収し、この
ような操作を繰り返すことにより、アルコールを回収し
てアルコール濃度を低下させる方法が開示されている。
【0006】一方、貯蔵庫内において熟成や発酵を行な
おうとする場合、貯蔵庫内の温度や湿度などを出来るだ
け一定の条件で行なった方が、工程が安定し、品質的に
も安定したものが出来ることは当業者の常識である。厳
密な低温制御が必要なものでは特別な設備を設けて低温
保管を行なっているが、ワイン等の貯蔵・熟成では温度
・湿度が安定している地下室なども利用されている。
【0007】また、特開平7−90949号公報には、
放射冷却を利用したソーラーシステムハウスが開示さ
れ、屋根面の直下に屋根勾配を有する空気流路を形成
し、この空気流路の一端に空気取入口を設け、他端をフ
ァン内蔵のハンドリングボックスを介して立下りダクト
の上端に連結し、立下りダクトの下端は床下蓄熱体と床
パネルとの間の空気流通空間に開口し、この空気流通空
間から室内への床吹出口を設けたソーラーシステムハウ
スにおいて、夏の夜間に、蓄冷と除湿が可能なパッシブ
なものとすることが提案されている。
【0008】この方法では、夏の夜間にファンを運転
し、夜間の冷気を空気流路に取込み、屋根面からの放射
冷却も作用させ、この空気を立下りダクトを介して床下
蓄熱体である蓄熱土間コンクリートと床パネルとの間の
空気流路空間に送り、蓄熱土間コンクリートに蓄冷して
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、庫内の空気
流通を適宜調整すると共に、集熱パネル(放射冷却板)
を使用して太陽エネルギーを有効に活用することによ
り、庫内の温度や湿度を適正に保ち、貯蔵物質の保存性
を良好に維持することのできる建屋状の、揮発性有機物
質の貯蔵または取扱い作業所、及びその内部環境調節方
法を提供することを目的とする。
【0010】また、本発明は、アルコール等の揮発性有
機物質を発生する貯蔵物質を保存する場合において、そ
の揮発性有機物質の発生源にて、強いエネルギーを用い
ることなくパッシブな方法で、これらの濃度調整、除湿
等を行うことにより、庫内外の作業環境の改善および揮
発性有機物質の拡散の抑制等を図るようにした、建屋状
の、揮発性有機物質の貯蔵または取扱い作業所、及びそ
の貯蔵庫の内部環境調節方法を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、屋根面
の直下に空気流路を形成し、この空気流路の一端に空気
取入口を設け他端を空気切換制御部を有するダクトスペ
ースに連通した遮熱用空気流路系と、一端を庫内の上部
に開口し他端を庫内の下部に開口した庫内循環用ダクト
系と、太陽熱を受ける面に配置した放射冷却板を通過す
る集熱・放射用ダクト系とを具備し、前記ダクトスペー
スのボックスに空気放出口を設けると共に、このダクト
スペース内に設けた空気切換制御部は、前記遮熱用空気
流路系、庫内循環用ダクト系及び集熱・放射用ダクト系
の各空気流路を相互に連通又は切換えるダンパーと、フ
ァンとを具備し、温度条件や気象条件等によりこれらの
ファン及びダンパーの制御・切換を行うようにしたこと
を特徴とする建屋状の揮発性有機物質の、貯蔵または取
扱い作業所が提供される。
【0012】庫内外の温度や湿度、放射冷却板の温度、
日照等の条件に応じて、ファン及びダンパーの制御・切
換を行うことにより、庫内の温度変化を適正な範囲内に
抑制しうると共に、湿度を低減した状態に保ち、庫内に
おける結露を防止でき、これにより貯蔵物質の保存性を
良好に維持することができる。アルコール等の揮発性有
機物質を発生する貯蔵物質を保存する場合においては、
その揮発性物質の発生源にて、その拡散を抑制すること
ができる。
【0013】遮熱用空気流路系の空気取入口は屋根の軒
先に設けられ、この空気取入口からダクトスペースまで
延びる前記空気流路は、前記屋根面と気密断熱天井との
間に屋根勾配に沿って形成され、この気密断熱天井は庫
内を略気密に区画している。空気流路内に空気が流れ且
つ天井の断熱効果により、特に夏場において、庫内は外
気温の影響を受けにくくなり、且つ略気密の状態に維持
されるので、貯蔵物質は良好な温度、湿度条件下で保存
されることとなる。
【0014】屋根の大部分の領域は、前記屋根勾配に沿
って軒先から上方に傾斜した前記屋根面からなり、この
屋根面の最上部に隣接して前記ダクトスペースボックス
が設けられ、このダクトスペースボックス上の第2の屋
根面上に前記放射冷却板が配置されている。これによ
り、放射冷却板は直接太陽熱を受けることができ、ま
た、夏の夜間等では放射冷却作用が得られると共に、屋
根上のスペースを放射冷却板のために有効に利用するこ
とができる。
【0015】前記ダクトスペースボックス上側の第2の
屋根面は、前記屋根の大部分の領域を占める前記第1の
屋根面から離れる方向に下方傾斜しており、前記放射冷
却板はこの第2の屋根面に太陽熱集熱及び夜間放射に適
した方向と勾配をもち、且つ放射冷却板内に発生する凝
結水の流下に適するよう配置されている。放射冷却によ
り生じた凝結水は放射冷却板の傾斜面に沿って下降す
る。
【0016】この場合において、前記放射冷却板はこの
第2の屋根面に平行に配置されている。これにより、放
射冷却板の取付が容易になる。前記放射冷却板は、略平
行に配置された上下2枚の空気、蒸気及び庫内で副次的
に生成されるガス等に対して耐蝕性を有する金属材料か
らなり、この2枚の金属材料間に集熱・放射用の空気流
路が規定される。空気が2枚の金属材料の間を通過する
間に太陽熱のエネルギにより加温され、或いは放射冷却
される場合はそれによって生じた凝結水が2枚の鋼板間
の傾斜通路に沿って下降する。
【0017】前記放射冷却板を形成する金属材料の、少
なくとも太陽光を受ける側の表面が赤外線に対して吸収
・放射を高くする表面着色処理が施されている。この場
合は、特に放射冷却板が集熱パネルとして作用する場合
に効率の良い加温が可能となる。前記2枚の金属材料は
波型に形成され、この波型の山谷が前記第2の屋根面の
勾配方向に延びるように配置されている。これにより、
放射冷却板のパネル面の表面積が大きくなり、熱交換の
効率が高くなり、更に放射冷却により生じた凝結水の回
収を容易にする。
【0018】前記放射冷却板を形成する金属材料が、ス
テンレス鋼板からなる。これにより、耐久性が良く、熱
効率の良い放射冷却板が得られる。前記放射冷却板に凝
結水を収集する配管が接続され、この配管は下位に配置
された凝結水タンクに導入されている。これにより、放
射冷却により生じた凝結水は配管に収集され、凝結水タ
ンクに回収される。
【0019】前記放射冷却板は前記第2の屋根面上に複
数箇所に設けられている。このように放射冷却板の個数
を増加することにより、大きな貯蔵庫にも対応すること
ができる。空気切換制御部は複数のファンと複数の流路
切換用ダンパーを具備し、前記空気取入口から取り入れ
た空気を前記空気流路を介して前記空気放出口から強制
的に放出すると共に庫内の下部の開口部から取り入れた
空気を庫内の上部開口部から放出して庫内で循環させる
排気モード、庫内の下部の開口部から取り入れた空気を
庫内の上部開口部から放出して庫内でのみ強制循環させ
る循環モード、庫内の上部開口部から取り入れた空気を
前記放射冷却板を経由して庫内の下部の開口部から強制
的に放出する放出冷却モード又は集熱モード、庫内の下
部の開口部から取り入れた空気を空気放出口から庫外に
放出する放出モード、の各モードのいずれかを適宜選択
するように、前記ダンパー及びファンの制御・切換を行
う制御部を具備する。
【0020】貯蔵媒体の種類により、庫内外の温度や湿
度、放射冷却板の温度、日照等の条件に応じて、最適な
モードを選択することができる。更に、本発明によれ
ば、屋根面の直下に空気流路を形成し、この空気流路の
一端に空気取入口を設け他端を空気切換制御部を有する
ダクトスペースに連通した遮熱用空気流路系と、一端を
庫内の上部に開口し他端を庫内の下部に開口した庫内循
環用ダクト系と、太陽熱を受ける面に配置した放射冷却
板を通過する集熱・放射用ダクト系とを具備し、前記ダ
クトスペースのボックスに空気放出口を設けると共に、
このダクトスペース内に設けた空気切換制御部は、前記
遮熱用空気流路系、庫内循環用ダクト系及び集熱・放射
用ダクト系の各空気流路を相互に連通又は切換えるダン
パーと、ファンとを具備する建屋状の貯蔵庫の内部環境
調節方法であって、庫内の上部と下部の温度、放射冷却
板の温度、庫外の温度、日照を検出し、これらの検出結
果に応じて、前記空気取入口から取り入れた空気を前記
空気流路を介して前記空気放出口から強制的に放出する
と共に庫内の下部の開口部から取り入れた空気を庫内の
上部開口部から放出して庫内で循環させる排気モード、
庫内の下部の開口部から取り入れた空気を庫内の上部開
口部から放出して庫内でのみ強制循環させる循環モー
ド、庫内の上部開口部から取り入れた空気を前記放射冷
却板を経由して庫内の下部の開口部から強制的に放出す
る放出冷却モード又は集熱モード、庫内の下部の開口部
から取り入れた空気を外部放出口から庫外に放出する放
出モード、或いはファンを停止して強制的な空気流通を
行わない停止モードのいずれかを選択するように、前記
ダンパー及びファンの制御・切換を行い貯蔵庫の内部環
境を調節する方法が提供される。
【0021】庫内の温度条件が前記液体貯蔵媒体の貯蔵
に適した温度状態にあるときは停止モード、庫内の温度
が適温範囲より低くかつ放射冷却板の温度の所定値以上
であるときは集熱モード、庫内の温度が適温範囲より高
く且つ日中であるときは排気モード、庫内の温度が適温
範囲より高く、庫外の温度よりも高く且つ夜間である時
は放射冷却モード、その他の条件下では循環モードとす
るように前記ダンパー及びファンの制御・切換が自動的
に行われる。
【0022】前記ダンパー及びファンの制御・切換は必
要に応じて手動で行うことができ、特定の条件下で手動
で放出モードに選択可能である。したがって、例えば、
庫内においてアルコール等の揮発性有機物質が漏洩した
場合等の特定の条件下においては、揮発性有機物質を緊
急に庫外へ放出することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態及び実施例について、貯蔵庫の例を詳細に
説明する。図1は本発明の貯蔵庫の建屋を示す側面図、
図2は同貯蔵庫の主として屋根を示す平面図である。
【0024】貯蔵庫10の建屋は平面的に見て略長方形
で、長手方向に比較的長い形態であり、長手方向に延び
た平行な前後壁11、12と、両端の側壁13、14
と、屋根部15からなる。屋根部15はその殆どの部分
15aが前方から後方へ向けて屋根勾配に沿って若干下
方に傾斜しているが、前方領域15bでは屋根面が一段
高くなっており、逆に前方に向けて若干下方傾斜してい
る。この屋根の前方領域15bに、後に詳しく説明する
放射冷却板30が2箇所に配置されている。
【0025】貯蔵庫10の建屋内部は、中間床はなく全
体が一体の空間をなしており、庫外とは概ね気密に保た
れている。図3は本発明の貯蔵庫10の建屋の横断面図
であり、庫内への空気の取り入れ、排気、庫内の空気循
環のためのダクト、ファン、空気流路切換ダンパー、凝
結水回収用配管、放射冷却板等を示す。
【0026】貯蔵庫10内部において、屋根15(特
に、屋根の殆どの領域である屋根後方領域15a)に隣
接して気密断熱天井22があり、この気密断熱天井22
と屋根後方領域15aとの間には上下幅が全体として略
一定幅の空気流路23が形成され、気密断熱天井22と
屋根15の一段上になっている前方領域15bとの間は
図示のように上下に幅のあるダクトスペース24のボッ
クスとなっている。
【0027】気密断熱天井22としては、グラスウール
等の断熱材を用い、このグラスウールを両側からサンド
イッチ状にポリエチレンシート等の気密性の良好なシー
ト材で覆ったものを使用することができる。建屋後壁1
2側の屋根15の軒先には空気流路23に連通する空気
取入口25が形成され、建屋前壁11側の軒先にはダク
トスペース24に連通する空気取入口26が形成され
る。また、屋根15の後方領域15aと前方領域15b
との間の傾斜部分15cにはダクトスペース24内のダ
クトを通じて空気を庫外に排出するための空気放出口2
7が形成される。
【0028】庫内の空気流路としては、庫内の収容スペ
ース10aの最上部に空気放出・吸入口28を有するダ
クト29と、庫内の収容スペース10aの最下部に空気
放出・吸入口31を有するダクト32とが設けられ、こ
れらのダクト29、32の他端はダクトスペース24内
へ延びている。また、ダクトスペース24内に吸入口3
4を有するダクト33も設けられ、後述するように、こ
れらのダクト29、32、33を通じて、庫内の収容ス
ペース10a内の空気が所望に制御される。
【0029】屋根15の面が一段高くなっている屋根前
方領域15bの上には、前述のように、放射冷却板(或
いは集熱パネル)30が2箇所に配置されている。図4
はこのような放射冷却板30を示す。放射冷却板30は
上下に僅かな間隔をおいて配置した厚さ0.5 mm程度の
2枚のステンレス鋼の黒色のカラー板等からなり、図示
のようにジグザグ模様ないし断面V字形の波型をしてお
り、山谷の線が屋根前方領域15b上に前後方向になる
ように、また屋根前方領域15bの勾配に沿って略平行
となるように傾斜して配置されて、凝結水を収集しやす
くしている。
【0030】放射冷却板30の2枚のステンレス板の間
には空気流路30aが形成され、図4(b)に示すよう
に、この空気流路30aを空気が通過する間に、太陽エ
ネルギーによる輻射熱により空気が加温され、或いは放
射冷却が行われ、このため、放射冷却板30の最上端側
(後方側)及び最下端側(前方側)にはダクトが接続さ
れ、これらのダクトはダクトスペース24内へ延びてい
る。集熱パネル30とその下の屋根前方領域15bの間
は断熱材32が充填されている。
【0031】また、放射冷却板30の最下端側には、凝
結水を排出するために配管35(図3)が接続され、こ
の配管35は貯蔵庫10の建屋の前壁11に沿って下方
へ延び、凝結水タンク36に導入されている。したがっ
て、放射冷却によって生じた凝結水は放射冷却板30の
傾斜面に沿って下降し、配管35を経て凝結水タンク3
6に回収される。
【0032】図5は図3に示した貯蔵庫10の一部、特
にダクトスペース24の部分を詳細に示すもので、放射
冷却板30、空気流路、ファン、空気切換ダンパー等を
含む貯蔵庫内の空気制御装置を示す。空気流路ないしダ
クトの配管に設けられたファンFA, FB, FCは、駆動時に
は図示の矢印方向に強制的に空気を送るもので、後述す
る各モードに応じて駆動制御される。また、配管の分岐
部に設けられた空気切換ダンパーD1, D2, D3, D4, D5は
空気の流れを切り換えるべく、各モードに応じて各ファ
ンFA, FB, FCの駆動状態と連動して作動される。
【0033】貯蔵庫10内の温熱環境・空気環境は外界
の気象条件に影響されることは勿論であるが、気象条件
には気温、湿度、日射量、大気輻射量、風向、風速、地
中温度、気圧等がある。これらの気象要素のうち、庫内
の温熱環境に強く影響する要素としては、外気温度、湿
度、日射量、地中温度である。これらの気象要素のう
ち、本発明の実施例では、主として外気温度及び日射量
を重視して、貯蔵庫10内の温熱環境・空気環境を制御
する。このため、庫外の温度条件や庫内の温度状態、湿
度状態を検出している。即ち、図には示していないが、
貯蔵庫の建屋の近辺に百葉箱を設置し、光スイッチ、温
度センサ、湿度センサ等が設けられる。また、図には示
していないが、放射冷却板30にも温度センサを設ける
と共に、庫内の収容スペース10aの上段及び下段の温
度をそれぞれ検出するための温度センサが配置されてい
る。
【0034】したがって、本発明の実施例では、上記の
ような貯蔵庫内外の気象条件、温度条件、湿度条件等に
応じて、ファンFA, FB, FCの駆動・停止及び空気切換ダ
ンパーD1, D2, D3, D4, D5の制御を行って、貯蔵庫内の
環境条件を最適に保とうとするものである。即ち、貯蔵
庫内をある設定範囲内の温度に保ち、庫内温度の均一化
を図る。この温度の均一化により、貯蔵庫内の貯蔵物か
らのアルコール分の蒸発を減少させる。また、放射冷却
板によりアルコール分の蒸発の減少を図る。さらに、放
射冷却板により貯蔵庫内のアルコール濃度の低減を図
る。
【0035】本発明の実施例では、各センサにより温度
等を検出して、図示しないシーケンサで運転モードの選
択を行い、そのモードに合わせてファンの駆動・停止及
び空気切換ダンパーの開閉の制御を行う。各モード毎の
運転パターン、即ちファンFA, FB, FCの駆動・停止及び
空気切換ダンパーD1, D2, D3, D4, D5のON/OFF制
御の状況は表1の通りである。
【0036】
【表1】 なお、各空気切換ダンパーD1, D2, D4, D5は二方弁とし
て作用し、OFFの場合には図5のダクト内を空気の直
進のみを許容するものとし、ONの場合には直進方向が
遮られ、曲折する方向にのみ空気の流れを許容するもの
とする。また、空気切換ダンパーD3は三方弁として作用
し、OFFの状態では、図5において上下方向に空気の
直進のみ許容するものとし、ONの状態では、ダンパー
上横間の空気の流れのみを許容する場合:ON(上)
と、ダンパー下横間の流れのみを許容する場合:ON
(下)とがあるものとする。
【0037】図6〜図10は各モード毎の空気の流れを
示す図である。これらの図において、斜線で示した部分
は、空気が強制的に流れるダクトの部分を示す。停止モ
ード(モード0)は、例えば、庫内の温度条件がウイス
キーやブランデー等の酒類の樽を貯蔵するに当たって理
想的な状態であり、何ら強制的な空気制御を必要としな
い場合である。この状態では、全てのファンFA, FB, FC
が停止され、且つすべての空気切換ダンパーD1, D2, D
3, D4, D5がOFFにあり、したがってすべての空気流
路及びダクトでは強制的な空気流通や制御は行われな
い。
【0038】図6に示す加温(冬集熱)モード(モード
1)は、例えば、庫内温度が貯蔵に適する温度条件より
も低く、放射冷却板30の温度が庫内温度を上回ってい
る場合である。この状態は冬場の日中のように、庫内の
温度が低い反面、太陽の輻射熱によって放射冷却板30
の温度が比較的温かく、その熱を利用して庫内の温度を
上昇させる。そのために、このモードでは、ファンはFB
のみ駆動され、他のファンは停止される。一方、空気切
換ダンパーはD1, D2をONとし、他のダンパーはOFF
とされる。
【0039】したがって、庫内の空気は最上段の空気取
入口28からダクト29に吸入され、ダクトスペース2
4内のダンパーD3, D2, D5、ファンFBを通過し、放射冷
却板30により加温され、温かくなった空気がダンパー
D1, D4を経て、ダクト32に送られ、最下段の空気放出
口31から庫内に放出される。これにより、集熱パネル
として作用する放射冷却板30によって加温された空気
によって庫内の収容スペース10aが加温される。
【0040】図7に示す強制循環モードは、例えば、冬
場の夜間のように庫内は温度不足の状態で且つ放射冷却
板30の温度が低く集熱不能の場合(モード2)、逆に
庫内は温度超過の状態であるが、外気温度が庫内温度を
越え、放射冷却板30による冷却が不能の場合(モード
4)、或いは庫内温度は充足しているが、庫内の上下に
温度差がある場合(モード6)に設定される。このモー
ドでは、ファンはFCのみ駆動され、他のファンは停止さ
れる。一方、空気切換ダンパーはD3がON(下)とさ
れ、D4がONとされ、他のダンパーはOFFとされる。
【0041】したがって、庫内の空気は最下段の空気取
入口31からダクト32に吸入され、ダクトスペース2
4内のダンパーD4、ファンFC、ダンパーD3を通過してダ
クト29に送られ、最上段の空気放出口28から庫内に
送られ、庫内で空気を強制循環させて庫内の上下温度差
を減少する。したがって、庫内は全体として均一な温度
状態となる。
【0042】図8に示す排気モード(モード3)は、例
えば、夏場の日中のように、庫内は温度超過の状態、即
ち最上段の庫内温度が貯蔵に適した温度条件を越えた状
態で、且つ放射冷却板30の温度が高く冷却不可能な状
態である。このモードでは、強制循環モードと同様、フ
ァンFCを駆動し、空気切換ダンパーはD3をON(下)と
し、D4をONとすると共に、更に、ファンFA及びFBも駆
動し、空気切換ダンパーD2, D5もONとする。
【0043】したがって、庫内の空気は最下段の空気取
入口31からダクト32に吸入され、ダクトスペース2
4内のダンパーD4、ファンFC、ダンパーD3を通過してダ
クト29に送られ、最上段の空気放出口28から庫内に
送られ、庫内で空気を強制循環されると共に、ダクトス
ペース24内の空気が空気吸入口34からダクト33に
流入し、ファンFBにより放射冷却板30に送られ、ダン
パーD1を経て外部放出口27から庫外へ排出される。ダ
クトスペース24内へは、空気取入口25から取り入れ
た空気が空気流路23を通過して流入し、また軒下の空
気取入口26からも流入する。ファンFBの駆動により空
気流路23の排気量を増大させると共に、放射冷却板3
0の過熱による使用材料の劣化を防止する。
【0044】図9に示す放射冷却モード(モード5)
は、例えば、夏場の夜間のように、庫内温度が超過の状
態、即ち外気温度が庫内温度以下であって放射冷却板3
0による冷却が可能な場合である。この状態では夜間の
冷気を庫内に取り込んで、庫内の温度を低下させる。そ
のために、このモードでは、ファンはFBを駆動し、空気
切換ダンパーはD1, D2をONとし、他のダンパーはOF
Fとする。
【0045】したがって、庫内の空気は最上段の空気取
入口28からダクト29に吸入され、ダクトスペース2
4内の空気切換ダンパーD3, D2, D5を通過し、ファンFB
により放射冷却板30に送られ、ここで放射冷却が行わ
れた後、ダンパーD1を経て、ダクト32に送られ、庫内
の最下段の空気放出口31から庫内に冷気が放出され、
庫内の収容スペース10aの低温化が図られ、且つ除湿
される。
【0046】放射冷却板30による放射冷却の熱交換で
生じた凝結水は、放射冷却板30の傾斜に沿って下降
し、配管35に収集され、凝結水タンク36に回収され
る。図10に示す緊急放出モード(モード7)は、例え
ば、庫内において揮発性有機物質が漏洩した場合に、安
全性を図る上で、庫内の空気を緊急に強制排気する。こ
のため、ファンはFA及びFCを駆動し、空気切換ダンパー
はD1及びD4をONとし、D3をON(上)とする。
【0047】したがって、庫内の空気は最下段の空気取
入口31からダクト32に吸入され、ダンパーD4、ファ
ンFC、ダンパーD3及びD2、及びファンFAを通過して外部
放出口27から庫外へ排出される。したがって、庫内揮
発性有機物質の濃度が異常に高くなるのが事前に防止さ
れる。図11は本発明の実施例に係る貯蔵庫において、
上述のような各モードにおける空気流の制御及び気密断
熱を実行した場合(A)と、実行しない場合(従来例
B,C)のシミュレーションを行った結果を示すもの
で、横軸を1年を通した季節、縦軸は庫内温度である。
これによれば、本実施例においては、季節による庫内温
度の変化が少なくなっていることがわかる。したがっ
て、例えば洋酒の貯蔵庫であれば樽の中の酒類は良好な
環境の下で熟成されることになり、その品質の向上につ
ながる。また、樽からの原酒の蒸発が抑制され、庫内に
おける結露の発生が抑制される。
【0048】以上、添付図面を参照して本発明の好適な
実施例について詳細に説明したが、本発明は上記の実施
例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範
囲内において種々の形態、変形、修正等が可能であるこ
とに留意すべきである。例えば、上記の実施例では、貯
蔵媒体として、ウイスキーやブランデー等の酒類を樽に
て保存する貯蔵庫について説明したが、本発明は、揮発
性有機物質を発散する種々の液体その他の物質を保存す
る場合において好適に使用することができる。
【0049】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、庫内外の温度や湿度、放射冷却板の温度、日照等の
条件に応じて、ファン及び空気切換ダンパーの制御・切
換を行うことにより、庫内の温度を貯蔵する物質に対し
て適正な範囲内に制御し且つ湿度を低減した状態に保
ち、庫内における結露を防止でき、これにより貯蔵物質
の保存性を良好に維持し、品質の向上を図ることができ
る。また、揮発性有機物質をその発生源にて拡散するの
を抑制し、その濃度を適正な範囲内に保つことができ
る。このように、揮発性有機物質をその発生源にて濃度
調整、除湿等を行うことにより、揮発性有機物質の拡散
が抑制され、且つ庫内外の作業環境の改善等を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の貯蔵庫の建屋を示す側面図である。
【図2】同貯蔵庫の主として屋根を示す平面図である。
【図3】本発明の貯蔵庫の建屋の横断面図である。
【図4】(a)は放射冷却板(放射冷却板)の全体の斜
視図、(b)はその一部を示す斜視図である。
【図5】図4に示す貯蔵庫の一部であって、放射冷却
板、ダクト(空気流路)、ファン、空気切換ダンパー等
を含む貯蔵庫内の空気制御システムを示す。
【図6】加温(集熱)モードのときのシステムの作用及
び空気の流れを示す。
【図7】強制循環モードのときのシステムの作用及び空
気の流れを示す。
【図8】排気モードのときのシステムの作用及び空気の
流れを示す。
【図9】放射冷却モードのときのシステムの作用及び空
気の流れを示す。
【図10】緊急放出モードのときのシステムの作用及び
空気の流れを示す。
【図11】本発明の実施例に係る貯蔵庫において各モー
ドにおける空気流の制御及び気密断熱を実行した場合
と、このような制御を実行しない場合のシミュレーショ
ンを行った結果を示す。
【符号の説明】
10…貯蔵庫 10a…収容スペース 11…前壁 12…後壁 22…気密断熱天井 23…空気流路 24…ダクトスペース 25、26…空気取入口 27…空気放出口 28…空気取入・放出口 29、32…ダクト 30…放射冷却板 31…空気放出・吸入口 34…排気吸入口 35…凝結水配管 36…凝結水タンク FA, FB, FC…ファン D1, D2, D3, D4, D5…空気切換ダンパー
フロントページの続き (72)発明者 小野 武 大阪府大阪市北区堂島浜2−1−40 サン トリー株式会社生産研究推進部内 (72)発明者 奥村 昭雄 東京都豊島区目白3丁目8番6号 Fターム(参考) 3F022 BB04 BB10 QQ00 QQ08 QQ11 4B028 AC15 AG07 AT08 AT20

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋根面の直下に空気流路を形成し、この
    空気流路の一端に空気取入口を設け他端を空気切換制御
    部を有するダクトスペースに連通した遮熱用空気流路系
    と、一端を庫内の上部に開口し他端を庫内の下部に開口
    した庫内循環用ダクト系と、太陽熱を受ける面に配置し
    た放射冷却板を通過する集熱・放射用ダクト系とを具備
    し、前記ダクトスペースのボックスに空気放出口を設け
    ると共に、このダクトスペース内に設けた空気切換制御
    部は、前記遮熱用空気流路系、庫内循環用ダクト系及び
    集熱・放射用ダクト系の各空気流路を相互に連通又は切
    換えるダンパーと、ファンとを具備し、温度条件や気象
    条件等によりこれらのファン及びダンパーの制御・切換
    を行うようにしたことを特徴とする建屋状の貯蔵庫また
    は取扱い作業所。
  2. 【請求項2】 遮熱用空気流路系の空気取入口は屋根の
    軒先に設けられ、この空気取入口からダクトスペースま
    で延びる前記空気流路は、前記屋根面と気密断熱天井と
    の間に屋根勾配に沿って形成され、この気密断熱天井は
    庫内を略気密に区画していることを特徴とする請求項1
    に記載の貯蔵庫または取扱い作業所。
  3. 【請求項3】 屋根の大部分の領域は、前記屋根勾配に
    沿って軒先から上方に傾斜した前記屋根面からなり、こ
    の屋根面の最上部に隣接して前記ダクトスペースボック
    スが設けられ、このダクトスペースボックス上の第2の
    屋根面上に前記放射冷却板が配置されていることを特徴
    とする請求項2に記載の貯蔵庫または取扱い作業所。
  4. 【請求項4】 前記ダクトスペースボックス上側の第2
    の屋根面は、前記屋根の大部分の領域を占める前記第1
    の屋根面から離れる方向に下方傾斜しており、前記放射
    冷却板はこの第2の屋根面に太陽熱集熱及び夜間放射に
    適した方向と勾配をもち、且つ放射冷却板内に発生する
    凝結水の流下に適するよう配置されていることを特徴と
    する請求項3に記載の貯蔵庫または取扱い作業所。
  5. 【請求項5】 前記放射冷却板はこの第2の屋根面に平
    行に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の
    貯蔵庫または取扱い作業所。
  6. 【請求項6】 前記放射冷却板は、略平行に配置された
    上下2枚の空気、蒸気及び庫内で副次的にに生成される
    ガス等に対して耐蝕性を有する金属材料からなり、この
    2枚の金属材料間に集熱・放射用の空気流路が規定され
    ることを特徴とする請求項4に記載の貯蔵庫または取扱
    い作業所。
  7. 【請求項7】 前記放射冷却板を形成する金属材料の表
    面が赤外線に対して吸収・放射を高くする表面着色処理
    が施されていることを特徴とする請求項5に記載の貯蔵
    庫または取扱い作業所。
  8. 【請求項8】 前記2枚の金属材料は波型に形成され、
    この波型の山谷が前記第2の屋根面の勾配方向に延びる
    ように配置されていることを特徴とする請求項6又は7
    に記載の貯蔵庫または取扱い作業所。
  9. 【請求項9】 前記放射冷却板を形成する金属材料が、
    ステンレス鋼板からなることを特徴とする請求項6〜8
    のいずれか1項に記載の貯蔵庫または取扱い作業所。
  10. 【請求項10】 前記放射冷却板に凝結水を収集する配
    管が接続され、この配管は下位に配置された凝結水タン
    クに導入されていることを特徴とする請求項4〜8のい
    ずれか1項に記載の貯蔵庫または取扱い作業所。
  11. 【請求項11】 前記放射冷却板が前記第2の屋根面上
    に複数箇所に設けられていることを特徴とする請求項4
    〜10のいずれか1項に記載の貯蔵庫または取扱い作業
    所。
  12. 【請求項12】 空気切換制御部は複数のファンと複数
    の流路切換用ダンパーを具備し、前記空気取入口から取
    り入れた空気を前記空気流路を介して前記空気放出口か
    ら強制的に放出すると共に庫内の下部の開口部から取り
    入れた空気を庫内の上部開口部から放出して庫内で循環
    させる排気モード、庫内の下部の開口部から取り入れた
    空気を庫内の上部開口部から放出して庫内でのみ強制循
    環させる循環モード、庫内の上部開口部から取り入れた
    空気を前記放射冷却板を経由して庫内の下部の開口部か
    ら強制的に放出する放出冷却モード又は集熱モード、庫
    内の下部の開口部から取り入れた空気を空気放出口から
    庫外に放出する放出モード、の各モードのいずれかを適
    宜選択するように、前記ダンパー及びファンの制御・切
    換を行う制御部を具備することを特徴とする請求項1に
    記載の貯蔵庫または取扱い作業所。
  13. 【請求項13】 屋根面の直下に空気流路を形成し、こ
    の空気流路の一端に空気取入口を設け他端を空気切換制
    御部を有するダクトスペースに連通した遮熱用空気流路
    系と、一端を庫内の上部に開口し他端を庫内の下部に開
    口した庫内循環用ダクト系と、太陽熱を受ける面に配置
    した放射冷却板を通過する集熱・放射用ダクト系とを具
    備し、前記ダクトスペースのボックスに空気放出口を設
    けると共に、このダクトスペース内に設けた空気切換制
    御部は、前記遮熱用空気流路系、庫内循環用ダクト系及
    び集熱・放射用ダクト系の各空気流路を相互に連通又は
    切換えるダンパーと、ファンとを具備する建屋状の貯蔵
    庫の内部環境調節方法であって、 庫内の上部と下部の温度、放射冷却板の温度、庫外の温
    度、日照を検出し、これらの検出結果に応じて、 前記空気取入口から取り入れた空気を前記空気流路を介
    して前記空気放出口から強制的に放出すると共に庫内の
    下部の開口部から取り入れた空気を庫内の上部開口部か
    ら放出して庫内で循環させる排気モード、庫内の下部の
    開口部から取り入れた空気を庫内の上部開口部から放出
    して庫内でのみ強制循環させる循環モード、庫内の上部
    開口部から取り入れた空気を前記放射冷却板を経由して
    庫内の下部の開口部から強制的に放出する放出冷却モー
    ド又は集熱モード、庫内の下部の開口部から取り入れた
    空気を外部放出口から庫外に放出する放出モード、或い
    はファンを停止して強制的な空気流通を行わない停止モ
    ードのいずれかを選択するように、前記ダンパー及びフ
    ァンの制御・切換を行い貯蔵庫の内部環境を調節する方
    法。
  14. 【請求項14】 庫内の温度条件が貯蔵に適した温度状
    態にあるときは停止モード、庫内の温度が適温範囲より
    低くかつ放射冷却板の温度の所定値以上であるときは集
    熱モード、庫内の温度が適温範囲より高く且つ日中であ
    るときは排気モード、庫内の温度が適温範囲より高く、
    庫外の温度よりも高く且つ夜間である時は放射冷却モー
    ド、その他の条件下では循環モードとするように前記ダ
    ンパー及びファンの制御・切換が自動的に行われること
    を特徴とする請求項13に記載の貯蔵庫の内部環境調節
    方法。
  15. 【請求項15】 前記ダンパー及びファンの制御・切換
    は必要に応じて手動で行うことができ、特定の条件下で
    手動で放出モードを選択可能であることを特徴とする請
    求項14に記載の貯蔵庫の内部環境調節方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2354676A1 (es) * 2009-04-29 2011-03-17 Tecnica En Instalaciones De Fluidos, S.L Sistema y procedimiento para regular parámetros ambientales y mermas en recintos de crianza y conservación de vino.
CN106958900A (zh) * 2017-05-10 2017-07-18 重庆大学 一种强化对流式毛细管网辐射板及其换热方法
CN113608566A (zh) * 2021-10-08 2021-11-05 南通吉利新纺织有限公司 一种纺织车间的环境监控调整方法及系统

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ES2354676A1 (es) * 2009-04-29 2011-03-17 Tecnica En Instalaciones De Fluidos, S.L Sistema y procedimiento para regular parámetros ambientales y mermas en recintos de crianza y conservación de vino.
CN106958900A (zh) * 2017-05-10 2017-07-18 重庆大学 一种强化对流式毛细管网辐射板及其换热方法
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