JP2002154588A - 香りの保存と発散機能を有する陶磁構造体及びその製造方法 - Google Patents
香りの保存と発散機能を有する陶磁構造体及びその製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、香りの保存と発散についての優れ
た機能を有する陶磁構造体を提供する。さらに、本発明
は、その陶磁構造体の製造方法を提供する。 【解決手段】 香りの保存と発散機能を有する陶磁構造
体であって、更に詳しくは、陶磁体本体の底部に窪み穴
を有し、その窪み穴の表面にガス発散を防ぐ層を形成
し；上記陶磁体本体の窪み穴内に陶磁素地の基底をはめ
こみ、上記陶磁体本体の底部の窪み穴と基底内に、基底
の表面より香料を吸収、保存し、且つ香りを発散させる
陶磁構造体に関する。さらに上記香りの保存と発散機能
を有する陶磁構造体の製造方法に関する。
た機能を有する陶磁構造体を提供する。さらに、本発明
は、その陶磁構造体の製造方法を提供する。 【解決手段】 香りの保存と発散機能を有する陶磁構造
体であって、更に詳しくは、陶磁体本体の底部に窪み穴
を有し、その窪み穴の表面にガス発散を防ぐ層を形成
し；上記陶磁体本体の窪み穴内に陶磁素地の基底をはめ
こみ、上記陶磁体本体の底部の窪み穴と基底内に、基底
の表面より香料を吸収、保存し、且つ香りを発散させる
陶磁構造体に関する。さらに上記香りの保存と発散機能
を有する陶磁構造体の製造方法に関する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、香りの保存と発散
機能を有する陶磁構造体に関し、さらに、その製造方法
に関するものである。
機能を有する陶磁構造体に関し、さらに、その製造方法
に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、陶磁体の素地そのものは吸収性が
あり、例えば水や香りのエッセンスなどの液状物質を吸
収できることが知られている。一方、このような陶磁体
の素地の吸収性を改善する方法として、焼成する陶磁体
の原料の組成を変えることにより、その吸収性を高める
ことが可能であることも知られている。周知の方法とし
て、すでに焼成し、末だ釉薬が施されていない陶磁体の
本体に香料を添加するか、又は、陶磁体の本体の中に香
料を入れてある容器を設けることにより、陶磁製品に香
りをもたすことが知られている。しかし、このような陶
磁製品は、香りを保存するために、表面に釉薬をかける
ことができず、日常用品の陶磁製品としては使用上不便
なものである。上記の問題を解決すべく、本発明者ら
は、陶磁体の原料の組成や陶磁体の形状と機能などを変
えずに、香りの保存と発散機能を有する陶磁体の構造を
見出し、本発明を完成するに至った。
あり、例えば水や香りのエッセンスなどの液状物質を吸
収できることが知られている。一方、このような陶磁体
の素地の吸収性を改善する方法として、焼成する陶磁体
の原料の組成を変えることにより、その吸収性を高める
ことが可能であることも知られている。周知の方法とし
て、すでに焼成し、末だ釉薬が施されていない陶磁体の
本体に香料を添加するか、又は、陶磁体の本体の中に香
料を入れてある容器を設けることにより、陶磁製品に香
りをもたすことが知られている。しかし、このような陶
磁製品は、香りを保存するために、表面に釉薬をかける
ことができず、日常用品の陶磁製品としては使用上不便
なものである。上記の問題を解決すべく、本発明者ら
は、陶磁体の原料の組成や陶磁体の形状と機能などを変
えずに、香りの保存と発散機能を有する陶磁体の構造を
見出し、本発明を完成するに至った。
【０００３】
【発明の解決しようとする課題】本発明は、香りの保存
と発散についての優れた機能を有する陶磁構造体を提供
する。さらに、本発明は、その陶磁構造体の製造方法を
提供する。
と発散についての優れた機能を有する陶磁構造体を提供
する。さらに、本発明は、その陶磁構造体の製造方法を
提供する。
【０００４】
【課題を解決しようとする手段】本発明は、香りの保存
と発散機能を有する陶磁構造体に関するものであり、即
ち、底部に窪み穴があり、その窪み穴の表面にガスの発
散を防止する層が形成された陶磁体本体と、上記陶磁体
本体の窪み穴にはめこまれた陶磁素地の基底、及び、上
記陶磁体本体の底部の窪み穴と基底内に保存され、且つ
該基底の表面より吸収される、香りを発散することがで
きる香料よりなるものである。上記の構造において、陶
磁体本体の底部にある窪み穴の表面と、上記窪み穴には
めこまれた基底の間には隙間が形成され、この隙間の中
に耐火性繊維を更に詰めこむことができる。上記の基底
部には穴があけられ、高圧により香料を陶磁体本体の底
部にある窪み穴と基底間に形成された隙間に注入するた
めに利用される。これにより、陶磁体本体の底部にある
窪み穴と基底間に形成された隙間と陶磁体の基底及び／
又は耐火性繊維自体の吸収能力により香りを保存し、ま
たは香りを発散するものである。
と発散機能を有する陶磁構造体に関するものであり、即
ち、底部に窪み穴があり、その窪み穴の表面にガスの発
散を防止する層が形成された陶磁体本体と、上記陶磁体
本体の窪み穴にはめこまれた陶磁素地の基底、及び、上
記陶磁体本体の底部の窪み穴と基底内に保存され、且つ
該基底の表面より吸収される、香りを発散することがで
きる香料よりなるものである。上記の構造において、陶
磁体本体の底部にある窪み穴の表面と、上記窪み穴には
めこまれた基底の間には隙間が形成され、この隙間の中
に耐火性繊維を更に詰めこむことができる。上記の基底
部には穴があけられ、高圧により香料を陶磁体本体の底
部にある窪み穴と基底間に形成された隙間に注入するた
めに利用される。これにより、陶磁体本体の底部にある
窪み穴と基底間に形成された隙間と陶磁体の基底及び／
又は耐火性繊維自体の吸収能力により香りを保存し、ま
たは香りを発散するものである。
【０００５】本発明において、上記香りの保存と発散す
る機能を有する陶磁構造体は、陶磁体の基底を成形製造
する際に、あらかじめ小さな穴を保留することで、焼成
後、エッセンスを高圧注入し、このエッセンス（基底の
吸収作用により吸収されたものを含む）が上記の小さな
穴を経て徐々に発散放出される。また、上記の如く、陶
磁体は焼成後、基底にある小さな穴よりエッセンスを高
圧注入するので、陶磁製品本来の外観や機能には全く影
響を与えない。
る機能を有する陶磁構造体は、陶磁体の基底を成形製造
する際に、あらかじめ小さな穴を保留することで、焼成
後、エッセンスを高圧注入し、このエッセンス（基底の
吸収作用により吸収されたものを含む）が上記の小さな
穴を経て徐々に発散放出される。また、上記の如く、陶
磁体は焼成後、基底にある小さな穴よりエッセンスを高
圧注入するので、陶磁製品本来の外観や機能には全く影
響を与えない。
【０００６】また、本発明において用いる香料として
は、香りを発散する揮発性を有する液状物質であればよ
く、例えばエッセンスなどの液状物質が用いられる。特
に限定はないが、例えば、芳香性のエッセンス、ヒノキ
油、サンタル油、レモングラス油などの合成香料や天然
香料などすべて本発明に用いることができる。
は、香りを発散する揮発性を有する液状物質であればよ
く、例えばエッセンスなどの液状物質が用いられる。特
に限定はないが、例えば、芳香性のエッセンス、ヒノキ
油、サンタル油、レモングラス油などの合成香料や天然
香料などすべて本発明に用いることができる。
【０００７】本発明は、さらに上記香りの保存と発散の
機能を有する陶磁構造体の製造方法にも関し、即ち、下
記製造工程よりなる： （１）陶磁体本体と基底の素地をそれぞれ製造し； （２）陶磁体本体の素地において、少なくとも窪み穴の
部分に釉薬をかけ、この釉薬層に隔離作用をもたせ、香
料がさらに上部に浸透することを防ぎ、該香料の無駄使
いを防止する； （３）基底を陶磁体本体にある窪み穴のなかにはめこ
み、陶土で封じる； （４）陶磁体の素地を１０５０℃以上の温度により高温
焼成を行う； （５）焼成した陶磁体を降温後に、香料を高圧により基
底に注入し、陶磁体本体の底部にある窪み穴と基底の間
に形成された隙間中に香料を充満させる。
機能を有する陶磁構造体の製造方法にも関し、即ち、下
記製造工程よりなる： （１）陶磁体本体と基底の素地をそれぞれ製造し； （２）陶磁体本体の素地において、少なくとも窪み穴の
部分に釉薬をかけ、この釉薬層に隔離作用をもたせ、香
料がさらに上部に浸透することを防ぎ、該香料の無駄使
いを防止する； （３）基底を陶磁体本体にある窪み穴のなかにはめこ
み、陶土で封じる； （４）陶磁体の素地を１０５０℃以上の温度により高温
焼成を行う； （５）焼成した陶磁体を降温後に、香料を高圧により基
底に注入し、陶磁体本体の底部にある窪み穴と基底の間
に形成された隙間中に香料を充満させる。
【０００８】上記の製造方法において、陶磁体本体の窪
み穴の部分と基底の外の部分は、上記工程（３）の終了
後に釉薬を施すことができる。また、基底を陶磁体本体
の窪み穴にはめこむ際、陶磁体本体の底部にある釉薬を
かけてある窪み穴の中に、前もって小さな空間を残し、
その中に耐火性繊維（１３００℃以上の耐熱性を有し、
スポンジに近似した特性をもつ材料）を詰めこむ。この
ような耐火性繊維は基底と同じように吸収性を有し、香
りの保存と発散を有する機能をもつものである。上記の
焼成温度としては１０８０℃〜１２８０℃が好ましく、
この範囲の温度下で高温焼成を行うのが好ましい。耐火
性繊維の材料を選択する際、陶磁体本体自身が１０８０
〜１２８０℃で高温焼成される必要があることを考慮し
て、耐高温性の耐火性繊維を使用することにより、高温
焼成中或いはその後のスポンジ状の吸収特性に悪い影響
が生じないようにする。
み穴の部分と基底の外の部分は、上記工程（３）の終了
後に釉薬を施すことができる。また、基底を陶磁体本体
の窪み穴にはめこむ際、陶磁体本体の底部にある釉薬を
かけてある窪み穴の中に、前もって小さな空間を残し、
その中に耐火性繊維（１３００℃以上の耐熱性を有し、
スポンジに近似した特性をもつ材料）を詰めこむ。この
ような耐火性繊維は基底と同じように吸収性を有し、香
りの保存と発散を有する機能をもつものである。上記の
焼成温度としては１０８０℃〜１２８０℃が好ましく、
この範囲の温度下で高温焼成を行うのが好ましい。耐火
性繊維の材料を選択する際、陶磁体本体自身が１０８０
〜１２８０℃で高温焼成される必要があることを考慮し
て、耐高温性の耐火性繊維を使用することにより、高温
焼成中或いはその後のスポンジ状の吸収特性に悪い影響
が生じないようにする。
【０００９】本発明において、香りを保存し、発散でき
る陶磁構造体の他の方法として、構造中に耐火性繊維を
充てんしたものが挙げられるが、これは基底を陶磁体本
体の窪み穴にはめこむ工程において、陶磁体本体の底部
にある釉薬を施してある窪み穴の内に耐火性繊維を充て
んし得る空間をあらかじめ保留することにより製造され
る。
る陶磁構造体の他の方法として、構造中に耐火性繊維を
充てんしたものが挙げられるが、これは基底を陶磁体本
体の窪み穴にはめこむ工程において、陶磁体本体の底部
にある釉薬を施してある窪み穴の内に耐火性繊維を充て
んし得る空間をあらかじめ保留することにより製造され
る。
【００１０】また、本発明において、香りの保存と発散
機能を有する陶磁構造体中、使用される耐火性繊維材料
や陶磁体の基底は、必要に応じてその厚さを調整する
か、または基底にあらかじめ保留されてある小さな穴の
数と大きさを調整することにより、香りの発散速度をコ
ントロールすることができる。
機能を有する陶磁構造体中、使用される耐火性繊維材料
や陶磁体の基底は、必要に応じてその厚さを調整する
か、または基底にあらかじめ保留されてある小さな穴の
数と大きさを調整することにより、香りの発散速度をコ
ントロールすることができる。
【００１１】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明をさらに詳し
く説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるもので
はない。
く説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるもので
はない。
【００１２】実施例１ 図１〜３に示されたように、本発明の香りの保存と発散
機能を有する陶磁構造体は、例えば、碗状の陶磁製品
（１）の底部に窪み穴（１０）を形成し、且つその窪み
穴（１０）の内に一つの基底（３）をはめこみ、しかも
窪み穴（１０）と基底（３）の間に隙間（３２）を保留
し、陶磁製品（１）の外表面に釉薬層（２０）を形成
し、該釉薬層（２０）の存在により、陶磁製品（１）が
容器またはその他の入れ物として使用され得る。さら
に、上記窪み穴（１０）にも釉薬（２１）を施し、この
釉薬層（２１）は、後述の如く、香料が陶磁製品本体へ
浸透するのを防止する隔離作用の機能を果たすものであ
る。上記の基底（３）は、表面に釉薬を施していない板
状の素地で、高温焼成を行うことにより、香料やエッセ
ンスを吸収し、保存する作用を備える。該基底（３）の
周辺に多くの小さい穴（３１）があけてあり、該基底
（３）を陶磁製品本体（１）の窪み穴（１０）内に放置
し、窯内で焼成する際、上記釉薬層（２１）より生じる
ガスと窪み穴（１０）と基底（３）との間に存在するガ
スなどは、これらの穴（３１）を通して外に放出され
る。また、高温焼成の後、これらの小さな穴（３１）を
通して香料を高圧注入針により注入し、窪み穴（１０）
と基底（３）との間の隙間（３２）と基底（３）内に充
てんするとともに、香料が基底（３）のこの小さな穴
（３１）や、外に露出している基底（３）の表面より、
徐々に発散されるように工夫されている。上記の香料と
して、芳香性のエッセンス、ヒノキ油、サンタル油、レ
モングラス油などの合成香料や天然香料などを用いる。
機能を有する陶磁構造体は、例えば、碗状の陶磁製品
（１）の底部に窪み穴（１０）を形成し、且つその窪み
穴（１０）の内に一つの基底（３）をはめこみ、しかも
窪み穴（１０）と基底（３）の間に隙間（３２）を保留
し、陶磁製品（１）の外表面に釉薬層（２０）を形成
し、該釉薬層（２０）の存在により、陶磁製品（１）が
容器またはその他の入れ物として使用され得る。さら
に、上記窪み穴（１０）にも釉薬（２１）を施し、この
釉薬層（２１）は、後述の如く、香料が陶磁製品本体へ
浸透するのを防止する隔離作用の機能を果たすものであ
る。上記の基底（３）は、表面に釉薬を施していない板
状の素地で、高温焼成を行うことにより、香料やエッセ
ンスを吸収し、保存する作用を備える。該基底（３）の
周辺に多くの小さい穴（３１）があけてあり、該基底
（３）を陶磁製品本体（１）の窪み穴（１０）内に放置
し、窯内で焼成する際、上記釉薬層（２１）より生じる
ガスと窪み穴（１０）と基底（３）との間に存在するガ
スなどは、これらの穴（３１）を通して外に放出され
る。また、高温焼成の後、これらの小さな穴（３１）を
通して香料を高圧注入針により注入し、窪み穴（１０）
と基底（３）との間の隙間（３２）と基底（３）内に充
てんするとともに、香料が基底（３）のこの小さな穴
（３１）や、外に露出している基底（３）の表面より、
徐々に発散されるように工夫されている。上記の香料と
して、芳香性のエッセンス、ヒノキ油、サンタル油、レ
モングラス油などの合成香料や天然香料などを用いる。
【００１３】実施例２ 上記実施例１に示される形態の他に、本発明は、例え
ば、図４と図５に示されるように、陶磁体本体（１）の
窪み穴（１０）と基底（３）との間に、さらに耐火性繊
維（６）を設けることができる。この耐火性繊維（６）
の融点は、陶磁体本体の焼成温度より約５０〜３００℃
高ければよく、これにより陶磁体本体の焼成過程中、ル
ーズな状態を保つことができる。焼成終了後、香料を注
入する際、より多くの香料を吸収し、保存することがで
きるので、香りの発散する期間をさらに延長することが
可能となる。本実施例において、陶磁体本体（１）と基
底（３）に関しては、前記実施例１と同様であり、従っ
て記号も同じものを用いて示しており、他には特に再度
の説明を要しない。
ば、図４と図５に示されるように、陶磁体本体（１）の
窪み穴（１０）と基底（３）との間に、さらに耐火性繊
維（６）を設けることができる。この耐火性繊維（６）
の融点は、陶磁体本体の焼成温度より約５０〜３００℃
高ければよく、これにより陶磁体本体の焼成過程中、ル
ーズな状態を保つことができる。焼成終了後、香料を注
入する際、より多くの香料を吸収し、保存することがで
きるので、香りの発散する期間をさらに延長することが
可能となる。本実施例において、陶磁体本体（１）と基
底（３）に関しては、前記実施例１と同様であり、従っ
て記号も同じものを用いて示しており、他には特に再度
の説明を要しない。
【００１４】製造例１ 図７に本発明の製造方法を示し、各製造工程について説
明する。先に、陶磁体本体（１）と基底（３）の素地を
それぞれ製造する。陶磁体本体（１）の素地の窪み穴
（１０）の部分に釉薬（２１）を施し、この釉薬層によ
り隔離作用をもたせ、香料が更に上層へ浸透することを
防ぐことによって、香料の無駄使いをなくすことができ
るようにした。次に小さな穴（３１）をもった陶磁体の
基底（３）を作り、この基底（３）を陶磁体本体（１）
の窪み穴（１０）内にはめこみ、窪み穴（１０）と基底
（３）との間に隙間（３２）を設ける。陶土を用いて封
じ、この陶土により封じられた陶磁体（１）は、その窪
み穴（１０）の部分と基底（３）の底表面（３３）以外
の部分全体の表面に釉薬（２０）を施す。さらに、陶磁
体は１０８０〜１２８０℃により高温焼成が行われ、焼
成完了後、陶磁体の温度が下がるのを待ち、香料を高圧
により基底（３）へ注入する。この香料の注入は、エッ
センス（５）を基底（３）の上にある小さな穴（３１）
を通して高圧で注入し、エッセンス（５）を陶磁体底部
の窪み穴（１０）と基底（３）との間に形成された隙間
（３２）内に充てんする。エッセンス（５）は上記のよ
うに基底（３）に吸収、保存され、その後徐々に香りを
発散することで、最終的には図３に示されるような、本
発明の香りを保存し、発散できる陶磁体の底部構造体が
製造される。
明する。先に、陶磁体本体（１）と基底（３）の素地を
それぞれ製造する。陶磁体本体（１）の素地の窪み穴
（１０）の部分に釉薬（２１）を施し、この釉薬層によ
り隔離作用をもたせ、香料が更に上層へ浸透することを
防ぐことによって、香料の無駄使いをなくすことができ
るようにした。次に小さな穴（３１）をもった陶磁体の
基底（３）を作り、この基底（３）を陶磁体本体（１）
の窪み穴（１０）内にはめこみ、窪み穴（１０）と基底
（３）との間に隙間（３２）を設ける。陶土を用いて封
じ、この陶土により封じられた陶磁体（１）は、その窪
み穴（１０）の部分と基底（３）の底表面（３３）以外
の部分全体の表面に釉薬（２０）を施す。さらに、陶磁
体は１０８０〜１２８０℃により高温焼成が行われ、焼
成完了後、陶磁体の温度が下がるのを待ち、香料を高圧
により基底（３）へ注入する。この香料の注入は、エッ
センス（５）を基底（３）の上にある小さな穴（３１）
を通して高圧で注入し、エッセンス（５）を陶磁体底部
の窪み穴（１０）と基底（３）との間に形成された隙間
（３２）内に充てんする。エッセンス（５）は上記のよ
うに基底（３）に吸収、保存され、その後徐々に香りを
発散することで、最終的には図３に示されるような、本
発明の香りを保存し、発散できる陶磁体の底部構造体が
製造される。
【００１５】本発明において、上記香りの保存と発散す
る機能を有する陶磁構造体は、陶磁体の基底を成形製造
する際に、あらかじめ小さな穴を保留することで、焼成
後、エッセンスを高圧注入し、このエッセンス（基底の
吸収作用により吸収されたものを含む）が上記の小さな
穴を経て徐々に発散放出される。また、上記の如く、陶
磁体は焼成後、基底にある小さな穴よりエッセンスを高
圧注入するので、陶磁製品本来の外観や機能には全く影
響を与えない。本発明において、香りを保存し、発散で
きる陶磁構造体の他の方法として、構造中に耐火性繊維
を充てんしたものが挙げられるが、これは基底を陶磁体
本体の窪み穴にはめこむ工程において、陶磁体本体の底
部にある釉薬を施してある窪み穴の内に耐火性繊維を充
てんし得る空間をあらかじめ保留することにより製造さ
れる。
る機能を有する陶磁構造体は、陶磁体の基底を成形製造
する際に、あらかじめ小さな穴を保留することで、焼成
後、エッセンスを高圧注入し、このエッセンス（基底の
吸収作用により吸収されたものを含む）が上記の小さな
穴を経て徐々に発散放出される。また、上記の如く、陶
磁体は焼成後、基底にある小さな穴よりエッセンスを高
圧注入するので、陶磁製品本来の外観や機能には全く影
響を与えない。本発明において、香りを保存し、発散で
きる陶磁構造体の他の方法として、構造中に耐火性繊維
を充てんしたものが挙げられるが、これは基底を陶磁体
本体の窪み穴にはめこむ工程において、陶磁体本体の底
部にある釉薬を施してある窪み穴の内に耐火性繊維を充
てんし得る空間をあらかじめ保留することにより製造さ
れる。
【００１６】製造例２ 図７に示されるように、前記製造例１と同様の製造方法
で、陶磁体本体（１）と小さな穴（３１）を有する基底
（３）の素地をそれぞれ製造し；次に陶磁体本体（１）
の素地の窪み穴（１０）の部分に釉薬（２１）を施し、
その釉薬層（２１）の下側に耐火性繊維（６）を詰め
る；更に実施例１と同じく陶土で封じ、釉薬を施し、高
温焼成を行う；焼成後の陶磁体に、基底（３）にある小
さな穴（３１）を通して、エッセンス（５）を高圧で注
入し、耐火性繊維（６）と基底（３）により吸収させ
る、このようにして図５に示されるような香りを保存
し、発散できる陶磁体の底部構造体を製造する。本発明
において、香りの保存と発散機能を有する陶磁構造体
中、使用される耐火性繊維材料や陶磁体の基底は、必要
に応じてその厚さを調整するか、または基底にあらかじ
め保留されてある小さな穴の数と大きさを調整すること
により、香りの発散速度をコントロールすることができ
る。
で、陶磁体本体（１）と小さな穴（３１）を有する基底
（３）の素地をそれぞれ製造し；次に陶磁体本体（１）
の素地の窪み穴（１０）の部分に釉薬（２１）を施し、
その釉薬層（２１）の下側に耐火性繊維（６）を詰め
る；更に実施例１と同じく陶土で封じ、釉薬を施し、高
温焼成を行う；焼成後の陶磁体に、基底（３）にある小
さな穴（３１）を通して、エッセンス（５）を高圧で注
入し、耐火性繊維（６）と基底（３）により吸収させ
る、このようにして図５に示されるような香りを保存
し、発散できる陶磁体の底部構造体を製造する。本発明
において、香りの保存と発散機能を有する陶磁構造体
中、使用される耐火性繊維材料や陶磁体の基底は、必要
に応じてその厚さを調整するか、または基底にあらかじ
め保留されてある小さな穴の数と大きさを調整すること
により、香りの発散速度をコントロールすることができ
る。
【００１７】上記の各実施例において、エッセンスの吸
収や保存効果を高める目的で、耐火性繊維を使用する
が、耐火性繊維の材料を選択する際、陶磁体本体自身が
１０８０〜１２８０℃で高温焼成される必要があること
を考慮して、耐高温性の耐火性繊維を使用することによ
り、高温焼成中或いはその後のスポンジ状の吸収特性に
悪い影響が生じないようにする。
収や保存効果を高める目的で、耐火性繊維を使用する
が、耐火性繊維の材料を選択する際、陶磁体本体自身が
１０８０〜１２８０℃で高温焼成される必要があること
を考慮して、耐高温性の耐火性繊維を使用することによ
り、高温焼成中或いはその後のスポンジ状の吸収特性に
悪い影響が生じないようにする。
【００１８】吸収効果試験 本発明において、前記香りの吸収、保存や発散する機能
を有する耐火性繊維と基底について吸収効果の試験を行
い、その結果について以下に説明する。 （１） 耐火性繊維のエッセンス吸収能力について測定
した結果、耐火性繊維１．１ｇでエッセンス６．７ｇを
吸収することが判った。 （２） 基底部分の吸収試験は図８と図９に示すよう
に、エッセンスの代りに水を用い、陶磁体の基底（３）
について、一定時間を経た後の吸収状況を調べた結果を
示す。この試験には、基底（重さ１９ｇ、厚さ約０．４
ｃｍ）試料三個を、端から１ｃｍの所を水中に直立さ
せ、０．５、３、８、１６分間それぞれ経過した時点
で、吸収した水分の高さを求め、その結果を以下に示
す。 経過時間（分間） 吸収した水分の高さ（ｃｍ） ０ １ ０．５ ２ ３ ３ ８ ４ １６ ５ 図８に基底が水分を吸収した高さと時間の関係を示し、
さらに１６分間経過した後の基底の重さを測定したとこ
ろ、２３ｇから、吸収した水分量が約４ｇであることが
判った。上記陶磁体の基底の吸収量は、その大きさによ
り異なるものである。実際に行われた製造過程中、エッ
センスを底部に高圧注入した処、基底の表面から吸収さ
れ、例えば、エッセンス等の液体は３秒間内で基底によ
り完全に吸収されることが測定した結果より明らかにな
った。
を有する耐火性繊維と基底について吸収効果の試験を行
い、その結果について以下に説明する。 （１） 耐火性繊維のエッセンス吸収能力について測定
した結果、耐火性繊維１．１ｇでエッセンス６．７ｇを
吸収することが判った。 （２） 基底部分の吸収試験は図８と図９に示すよう
に、エッセンスの代りに水を用い、陶磁体の基底（３）
について、一定時間を経た後の吸収状況を調べた結果を
示す。この試験には、基底（重さ１９ｇ、厚さ約０．４
ｃｍ）試料三個を、端から１ｃｍの所を水中に直立さ
せ、０．５、３、８、１６分間それぞれ経過した時点
で、吸収した水分の高さを求め、その結果を以下に示
す。 経過時間（分間） 吸収した水分の高さ（ｃｍ） ０ １ ０．５ ２ ３ ３ ８ ４ １６ ５ 図８に基底が水分を吸収した高さと時間の関係を示し、
さらに１６分間経過した後の基底の重さを測定したとこ
ろ、２３ｇから、吸収した水分量が約４ｇであることが
判った。上記陶磁体の基底の吸収量は、その大きさによ
り異なるものである。実際に行われた製造過程中、エッ
センスを底部に高圧注入した処、基底の表面から吸収さ
れ、例えば、エッセンス等の液体は３秒間内で基底によ
り完全に吸収されることが測定した結果より明らかにな
った。
【００１９】
【発明の効果】本発明は、香りの保存と発散機能を有す
る陶磁構造体に関し、日常使用されている陶磁製品でも
簡単に香りを長期間にわたり保存し、且つ香りを発散
し、その陶磁製品を利用する時に自分の好きな香りを楽
しむことができる。本発明により開示される香りの保存
と発散機能を有する陶磁構造体は、日常使用される陶磁
製品に適用される。通常、日常用品の陶磁製品は焼成工
程を経て製作されるが、窯車上に放置される際の安定性
を考慮して、陶磁製品には底部（或いは基底）が設計さ
れ、すわりのよいように考えられている。本発明は、こ
のような底部を有する日常用品の陶磁製品の設計構造に
注目し、香りの保存と発散機能を有する構造体を適用し
たものである。本発明に開示される香りの保存と発散機
能を有する陶磁構造体は、一般陶磁製品、湯呑、容器、
鉢、衛生陶器、磁器玩具や置物など底部構造が設計され
ている日常陶磁製品に適用される。また、本発明の方法
により製造される香りの保存と発散機能を有する陶磁構
造体は、製造工程が単純で、且つ製造コストが低いとい
う利点があって、更に日常用品としての陶磁製品の材
料、外観、機能と実用性に何んら影響を与えないで製造
することができる。
る陶磁構造体に関し、日常使用されている陶磁製品でも
簡単に香りを長期間にわたり保存し、且つ香りを発散
し、その陶磁製品を利用する時に自分の好きな香りを楽
しむことができる。本発明により開示される香りの保存
と発散機能を有する陶磁構造体は、日常使用される陶磁
製品に適用される。通常、日常用品の陶磁製品は焼成工
程を経て製作されるが、窯車上に放置される際の安定性
を考慮して、陶磁製品には底部（或いは基底）が設計さ
れ、すわりのよいように考えられている。本発明は、こ
のような底部を有する日常用品の陶磁製品の設計構造に
注目し、香りの保存と発散機能を有する構造体を適用し
たものである。本発明に開示される香りの保存と発散機
能を有する陶磁構造体は、一般陶磁製品、湯呑、容器、
鉢、衛生陶器、磁器玩具や置物など底部構造が設計され
ている日常陶磁製品に適用される。また、本発明の方法
により製造される香りの保存と発散機能を有する陶磁構
造体は、製造工程が単純で、且つ製造コストが低いとい
う利点があって、更に日常用品としての陶磁製品の材
料、外観、機能と実用性に何んら影響を与えないで製造
することができる。
【図１】図１は、本発明の香りの保存と発散機能を有す
る陶磁構造体の構成部材を示す図である。
る陶磁構造体の構成部材を示す図である。
【図２】図２は、本発明の実施例１において、エッセン
スを注入する前の底部の構造を示す図である。
スを注入する前の底部の構造を示す図である。
【図３】図３は、本発明の実施例１における底部の構造
を示す図である。
を示す図である。
【図４】図４は、本発明の別な形態の香りの保存と発散
機能を有する陶磁構造体の構成部材を示す図である。
機能を有する陶磁構造体の構成部材を示す図である。
【図５】図５は、本発明の実施例２の底部の構造を示す
図である。
図である。
【図６】図６は、基底構造の平面図である。
【図７】図７は、本発明の香りと発散機能を有する陶磁
構造体の製造工程を示す図である。
構造体の製造工程を示す図である。
【図８】図８は、水中における基底の浸漬時間と吸収状
態の関係を示す図である。
態の関係を示す図である。
【図９】図９は、水中に浸漬した基底の水分吸収の高度
と時間の相関関係を示す図である。
と時間の相関関係を示す図である。
１：陶磁体本体 ３：基底 ５：エッセンス ６：耐火性繊維 １０：窪み穴 ２０：釉薬 ２１：底部にある窪み穴の表面にかけられた釉薬 ３１：穴 ３２：隙間 ３３：基底の底表面
Claims (11)
- 【請求項１】 香りの保存と発散機能を有する陶磁構造
体で、陶磁体本体の底部に窪み穴を有し、その窪み穴の
表面にガスの発散を防ぐ層を形成し、更に窪み穴の内に
陶磁素地基底をはめこみ、香料を上記の基底内に吸収、
保存し、且つ基底の表面より香りを発散させる構造より
なる陶磁構造体。 - 【請求項２】 上記陶磁体本体の底部にある窪み穴の表
面とその窪み穴にはめこまれる基底との間に隙間を形成
する請求項１に記載の香りの保存と発散機能を有する陶
磁構造体。 - 【請求項３】 上記隙間内に耐火性繊維を充てんする請
求項２に記載の香りの保存と発散機能を有する陶磁構造
体。 - 【請求項４】 上記基底に穴をあけて、香料を基底及び
／又は耐火性繊維に注入できるようにした請求項１、２
又は３のいずれか一項に記載の香りの保存と発散機能を
有する陶磁構造体。 - 【請求項５】 上記陶磁体本体の窪み穴の表面にあるガ
ス発散防止層が釉薬層である請求項１、２、３又は４の
いずれか一項に記載の香りの保存と発散機能を有する陶
磁構造体。 - 【請求項６】 香料がエッセンスである請求項１〜５の
いずれか一項に記載の香りの保存と発散機能を有する陶
磁構造体。 - 【請求項７】 請求項１に記載の香りの保存と発散機能
を有する陶磁構造体の製造方法で、下記の製造工程を含
むことを特徴とする： （１） 陶磁体本体と基底の素地をそれぞれ製造し； （２） 陶磁体本体の素地の少なくとも窪み穴の部分に
施釉し； （３） 基底を陶磁体本体の窪み穴内にはめこみ、陶土
で封じる； （４） 陶磁体素地を１０５０℃以上で高温焼成を行な
い； （５） 焼成後の陶磁体は、降温後に基底より香料を注
入し、充満させる、陶磁構造体の製造方法。 - 【請求項８】 陶磁体本体の窪み穴以外の部分には、上
記製造工程の第（３）工程を終えた後施釉する請求項７
に記載の製造方法。 - 【請求項９】 基底に穴があり、エッセンスはその穴を
通して注入する請求項７又は８に記載の製造方法。 - 【請求項１０】 基底を陶磁体本体の窪み穴にはめこむ
際、その隙間内に耐火性繊維を充てんする請求項７又は
９に記載の製造方法。 - 【請求項１１】 基底と耐火性繊維内に香料を注入した
請求項７又は９に記載の製造方法。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000342862A JP2002154588A (ja) | 2000-11-10 | 2000-11-10 | 香りの保存と発散機能を有する陶磁構造体及びその製造方法 |
| US09/739,893 US20020114904A1 (en) | 2000-11-10 | 2000-12-20 | Ceramic sculpture for storing and releasing fragrance and method of making the same |
| EP00127963A EP1216716A1 (en) | 2000-11-10 | 2000-12-20 | Ceramic sculpture for storing and releasing fragrance and method of making the same |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000342862A JP2002154588A (ja) | 2000-11-10 | 2000-11-10 | 香りの保存と発散機能を有する陶磁構造体及びその製造方法 |
| US09/739,893 US20020114904A1 (en) | 2000-11-10 | 2000-12-20 | Ceramic sculpture for storing and releasing fragrance and method of making the same |
| EP00127963A EP1216716A1 (en) | 2000-11-10 | 2000-12-20 | Ceramic sculpture for storing and releasing fragrance and method of making the same |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002154588A true JP2002154588A (ja) | 2002-05-28 |
Family
ID=27223188
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000342862A Pending JP2002154588A (ja) | 2000-11-10 | 2000-11-10 | 香りの保存と発散機能を有する陶磁構造体及びその製造方法 |
Country Status (3)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US20020114904A1 (ja) |
| EP (1) | EP1216716A1 (ja) |
| JP (1) | JP2002154588A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008540266A (ja) * | 2005-05-09 | 2008-11-20 | ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー | におい放出包装 |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US9272065B2 (en) | 2009-10-02 | 2016-03-01 | Takasago International Corporation | Volatile medium delivery device |
| EP2545942B1 (en) * | 2009-10-02 | 2014-05-14 | Takasago International Corporation | Dual functioning fragrance delivery device |
| USD667575S1 (en) | 2010-10-04 | 2012-09-18 | Takasago International Corporation | Dual functioning fragrance delivery device |
| CN107297987A (zh) * | 2017-08-22 | 2017-10-27 | 浙江树华新型建材有限公司 | 一种多用途陶瓷工艺品 |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2126091A (en) * | 1982-08-19 | 1984-03-21 | Carter Cecilia Cathrine | Vapourizing container for perfumes and the like |
| JPH09187496A (ja) * | 1996-01-12 | 1997-07-22 | S T Chem Co Ltd | 油性剤の揮散装置 |
| NL1008251C1 (nl) * | 1998-02-09 | 1999-08-10 | Albert Maria Van Reden | Geurend keramisch voorwerp en werkwijze voor het vervaardigen daarvan. |
| JP2000084059A (ja) * | 1998-09-14 | 2000-03-28 | T Hasegawa Co Ltd | 液体揮散装置 |
-
2000
- 2000-11-10 JP JP2000342862A patent/JP2002154588A/ja active Pending
- 2000-12-20 EP EP00127963A patent/EP1216716A1/en not_active Withdrawn
- 2000-12-20 US US09/739,893 patent/US20020114904A1/en not_active Abandoned
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008540266A (ja) * | 2005-05-09 | 2008-11-20 | ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー | におい放出包装 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| US20020114904A1 (en) | 2002-08-22 |
| EP1216716A1 (en) | 2002-06-26 |
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