JP2002152407A - 携帯通信端末装置 - Google Patents

携帯通信端末装置

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JP2002152407A
JP2002152407A JP2000340290A JP2000340290A JP2002152407A JP 2002152407 A JP2002152407 A JP 2002152407A JP 2000340290 A JP2000340290 A JP 2000340290A JP 2000340290 A JP2000340290 A JP 2000340290A JP 2002152407 A JP2002152407 A JP 2002152407A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通信アプリケーションに影響を与えることな
く高速及び自動的にインターフェースを切り替えること
が可能なモバイル用の携帯通信端末装置を提供する。 【解決手段】 携帯通信端末装置は、異なる種類の物理
的インターフェース108,109を備える。物理的イ
ンターフェース108,109のそれぞれが通信可能な
状態にあるか否かを監視し、前記2方式の物理インター
フェースの切り替えが可能な位置を検出したとき、コネ
クションの切り替えを指示する切替監視制御部110
と、物理インターフェースのそれぞれの各コネクション
の開始と切断を監視し、データの送受信中にコネクショ
ンの切断や再開を行ってもアプリケーションに影響を与
えないコネクションの分割可能位置を検出したときにコ
ネクションの切り替え、その時、切替監視制御部110
からの切替指示が出ていれば、物理インターフェースを
指定の物理インターフェースに切り替えるコネクション
管理部102を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯通信端末装置
に関し、特に、ノートブック型パーソナルコンピュータ
(personal computer 、以下、ノートパソコンという)
等の1台の携帯通信端末装置が異なる方式の複数のイン
ターフェースを備え、使用途中において前記インターフ
ェースの切り替えを可能にする携帯通信端末装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】携帯通信端末装置、例えば、ノートパソ
コンをモバイル(mobile)環境で使用していると、アプ
リケーション(application) を使用している途中に通信
インターフェース( interface)を変更したい場合があ
る。例えば、ノートパソコンを屋外から屋内に移動して
使用するとき、屋外では携帯可能な伝送媒体であるPH
S(Personal Handyphone System)を使用し、屋内では
PHSよりも伝送速度が高速な無線LAN(Local Area
Network)や有線LANを使用し、伝送時間を短縮した
いと思うのが普通である。或いは、ノートパソコンを会
議室に持ち込んで無線LANを使用し、自分の部署移動
したときは机に布線された有線LANを使用して通信を
行うという使用形態も一般的である。何れも携帯通信端
末装置には、2種類の通信インターフェース及びソフト
を備えていることが必須である。上記のような用い方を
するとき、一般に、ユーザーによる作業は以下のように
なる。 (i)ウェブブラウザ( web browser)や電子メール
(Eメール、E-mail)等の使用中の通信アプリケーショ
ンを終了する。 (ii)切替先の通信インターフェースを有効にする。 (iii)(i)の通信アプリケーションを再起動し、(i
i)で有効にした新しい(切替先の)通信インターフェ
ースを用いて通信する。
【0003】メールアプリケーション(mail applicati
on)においては、1つの通信インターフェースとの通信
路(コネクション:connection)によって全メールの受
信(送信)を行っている。したがって、1通のメールが
100Kバイト(bytes )の容量を持つとすると、10
0通のメール送信は10Mバイトになり、この10Mバ
イトの通信が終了するまで、無線LAN、PHS、携帯
電話機、有線LAN、電話モデム(modem )、ISDN
(Integrated Service Digital Network)等の物理イン
ターフェースを切り替えることができない。PHSを用
いた場合、データの転送速度が64Kbpsであるた
め、受信終了までに20分以上の時間を要する。通信を
中断したい場合、接続中にメールアプリケーションを強
制終了し、高速な有線LAN(または無線LAN)に接
続し、その後に再度メール受信(送信)を行う方法があ
る。しかし、接続の中断によって、データの受信が完全
に保証されるとは限らないので、このような方法はでき
れば避けることが堅実である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の携帯通
信端末装置によると、複数のインターフェースに対する
切り替えが手動によって行われるため、切り替えを素早
く行うことが難しいばかりでなく、アプリケーション実
行中に切り替えを行うと、受信データに欠落を生じるこ
とがある。また、使用中の物理インターフェースの通信
状況が悪化した場合にも、同様にデータ欠落が生じる。
【0005】モバイル環境では、これら複数のインター
フェースをアプリケーション実行中に切り替えたいとい
う要求がある。これに対し、モバイル技術及びモバイル
機器の登場が比較的最近であるため、従来、アプリケー
ションに影響を与えず、しかも高速に自動切り替えする
ことが可能なモバイル用の携帯通信端末装置は存在して
いない。インターフェース切り替えに関して幾つかの特
許公報があるが、いずれもインターフェースの2重化を
図るためのものであり、一方がダウンしたときに他方に
切り替えて、同一インターフェースの継続使用を可能に
するものである。
【0006】したがって、本発明の目的は、通信アプリ
ケーションに影響を与えることなく高速及び自動的にイ
ンターフェースを切り替えることが可能なモバイル用の
携帯通信端末装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、コネクション型のアプリケーションによ
って動作する有線と無線又は異なる種類の無線と無線の
少なくとも2方式の物理インターフェースを備え、単体
による屋内及び屋外での使用が可能な携帯通信端末装置
において、前記2方式の物理インターフェースのそれぞ
れが通信可能な状態にあるか否かを監視し、前記2方式
の物理インターフェースの切り替えが可能な位置を検出
したとき、コネクションの切り替えを指示する切替監視
制御部と、前記2方式の物理インターフェースのそれぞ
れの各コネクションの開始及び切断を監視し、データの
送受信中に前記コネクションの切断や再開を行っても前
記アプリケーションに影響を与えない前記コネクション
の分割可能位置を検出したときに前記コネクションの切
り替えを行い、その際、前記切替監視制御部から切替指
示が出されていれば前記2方式の物理インターフェース
の内の使用中の物理インターフェースから指定の物理イ
ンターフェースに切り替えるコネクション管理部を備え
ることを特徴とする携帯通信端末装置を提供する。
【0008】この構成によれば、コネクション管理部に
よって各コネクションの開始や切断が監視され、データ
の送受信中にコネクションの切断や再開を行ってもアプ
リケーションに影響を与えないコネクション分割可能位
置が検出されると、コネクションの切り替えが行われ
る。一方、切替監視制御部は、物理インターフェースの
それぞれが通信可能な状態にあるか否かを監視し、物理
インターフェースの切り替えが可能な位置を検出したと
きにコネクションの切り替えを指示し、この指示に応じ
て物理インターフェースの切り替えが行われ、更に、切
替監視制御部からの切替指示に基づいて前記2方式の物
理インターフェースの使用中の側から不使用の側への切
り替えが行われる。したがって、コネクションと物理イ
ンターフェースの双方の切り替えのタイミングを見計ら
って自動的に通信アプリケーションに影響を与えること
なく高速にインターフェースを切り替えることが可能に
なる。また、より高速な物理インターフェースによる通
信も可能になる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を基に説明する。図1は本発明による携帯通信端
末装置を示す。WebブラウザやEメールなどのコネク
ション型通信アプリケーション101は、コネクション
の開始/切断手順を持つ通信を行うためのソフトであ
る。このコネクション型通信アプリケーション101
は、コネクション管理部102によって実行される。コ
ネクション管理部102は、複数のコネクションのそれ
ぞれに対応する。その1つのコネクション管理部102
は、アプリケーション主導コネクション制御部103、
データ解析部104、バッファ105、データ解析主導
コネクション制御部106、及びインターフェース選択
部107を備えている。コネクション管理部102のイ
ンターフェース選択部107には物理インターフェース
108,109が接続されている。これらは、無線部、
LAN等のネットワーク111,112に接続されてい
る。物理インターフェース109及びコネクション管理
部102には、切替監視制御部110が接続されてい
る。
【0010】アプリケーション主導コネクション制御部
103は、コネクション型通信アプリケーション101
からのコネクションの開始/切断要求を処理する。デー
タ解析部104は、データ送受信中にコネクションの切
断/再開を行っても、アプリケーションに影響を与えな
いようにコネクション分割可能位置の検出を行う。バッ
ファ105は、データ解析主導コネクション制御部10
6による切断/開始を行うときのデータ欠落を防ぐため
にデータを一時的に記憶する。データ解析主導コネクシ
ョン制御部106は、切替監視制御部110からの切り
替え指示と解析部104からの分割可能位置情報によ
り、アプリケーション主導コネクション制御部103の
動作とは無関係にコネクションの切断/開始を実行す
る。
【0011】インターフェース選択部107は、切替監
視制御部110からの指示によって、使用する物理イン
ターフェース108,109を選択する。この選択判断
は、インターフェース選択部107は、コネクション制
御部103またはデータ解析主導コネクション制御部1
06による新規コネクション開始時だけ選択の制御を行
い、一度選択した物理インターフェースはコネクション
の継続中では変更しない。切替監視制御部110は、物
理インターフェース108,109の状態(通信可能/
不可)を監視するとともに、「より高速通信が可能なイ
ンターフェースに自動切り替え」というコンセプトに基
づいてインターフェース切り替えを決定する。
【0012】図2は、時刻T2において第1の物理イン
ターフェース(物理IF1)から第2の物理インターフ
ェース(物理IF2)へ切り替えを行った場合のシーケ
ンスを示す。横軸に時間Tをとり、一つのコネクション
を1本の横線で表し、このコネクションの開始を黒塗り
の○、終了を黒塗りの□で示している。また、横線途中
の「/」はデータ解析部104で検出した分割可能位置
を示している。コネクションC1,C2は、切り替え開
始時刻T2以前に接続が終了するため、物理IF1を使
用する。コネクションC2は時刻T1に分割可になるも
のの、切替監視制御部110から物理IF2への切り替
え指示が出ていないため、物理IF2への切り替えは行
われず、物理IF1を用いて通信が行われる。
【0013】コネクションC3は、切り替え開始時刻T
2より以前に開始し、T2以後に終了するが、途中に分
割可能位置がないため(データ解析部104によるコネ
クション分割可能位置の検出がないため)、切り替え開
始時刻T2以後も物理IF1を用いて通信を行う。コネ
クションC4は切り替え開始時刻T2の以前に開始し、
この切り替え開始時刻T2より後の終了時刻T4に終了
するが、終了時刻T4より前の切り替え完了時刻T3に
分割可能(コネクション分割可能位置の検出有り)にな
るため、物理IF1を用いたコネクションを切断し、物
理IF2を用いた新しいコネクションC7を生成し、物
理IF1を引き継いで通信を行う。コネクションC5,
C6は、切り替え開始時刻T2以後に開始されるので、
物理IF2を用いる。コネクションC4のコネクション
分割位置T3を利用することにより、元々のコネクショ
ン(コネクションC4)の終了時刻T4より早い時刻T
3に切り替えを完了する。時刻T3以後においては、物
理IF1の利用は禁止される。
【0014】本発明における処理は、大別すると次のよ
うになる。 (1)物理インターフェースの切り替え時に、切替元と
切替先のインターフェースが両方とも利用可能な時間を
作る。 (2)コネクションを監視し、コネクション単位で物理
インターフェースを選択する。 (3)接続中のコネクションは、切替元の物理インター
フェースをそのまま利用し、新規コネクションから順次
切替先の物理インターフェースへ移す。 (4)コネクションの途中で切断/開始を挿入してもア
プリケーションに影響を与えない位置の検出を行い、ア
プリケーションの動作とは別個にコネクションを分割す
ることにより、短時間に切替先の物理インターフェース
にコネクションを移す。 以上の処理により、アプリケーションに影響を与えるこ
となく、物理インターフェースを短時間に切り替えるこ
とができる。
【0015】〔実施例〕次に、実施例について説明す
る。図3は本発明の実施例の構成を示す。ここでは、端
末装置としてノートパソコンを用い、このノートパソコ
ンがPHSインターフェースと無線LANインターフェ
ースを持つものとする。これらインターフェースは共に
インターネットに接続が可能であり、かつ、アプリケー
ションとしてWeb(ウェブ)ブラウザおよびEメール
を使用中にPHSから無線LANに切り替えるものとす
る。さらに、アプリケーションが使用するプロトコル
(protocol)は、TCP/IP(Transmission Contro
l Protocol/InternetProtocol)であるとする。
【0016】アプリケーション301は、Webブラウ
ザおよびEメールである。ソケット(S0CKET)3
02はコネクションを管理するもので、ソケット302
は、ソケット管理部303、解析部304、バッファ3
05、コネクション切断/開始挿入部306、及びイン
ターフェース選択部307を備えて構成される。TCP
/IPではソケットという概念でコネクションを管理し
ており、これは以下の値により一意的に識別される。 ソケット=(発信元IPアドレス+送信先IPアドレス
+発信元ポート番号+送信先ポート番号) ポート番号はアプリケーション毎に一意に決められてい
る。以下にポート番号の一例を示す。 ・HTTP(HyperText Transfer Protocol 、TCP/
IPの上位プロトコルでありWebブラウザで使用):
80番 ・POP(Post Office Protocol、Eメールを受信する
ためのプロトコル):109番または110番 TCP/IPのコネクション概念であるソケットにはI
Pアドレスが含まれているため、インターフェースと1
対1の対応でIPアドレスが割り当てられている状況で
は、コネクションの途中で物理インターフェースを変
更、つまり、IPアドレスを変更することはできない。
物理インターフェースを変更するためには、コネクショ
ンを一旦切断し、再構築する必要がある。
【0017】ソケット管理部303は、アプリケーショ
ンからの要求に応じてコネクションの開始/切断を行う
ものである。本実施例ではプロトコルとしてTCP/I
Pを用いているので、下位層に対してTCP通信プロト
コルのSYN(SYnchronizeFlag)/FIN( Final)
の発行及びACK( acknowledge)処理を行う。解析部
304は、Eメールで使われているPOPプロトコルを
解析し、プロトコルの途中でソケットコネクションを切
断してもアプリケーションに影響を与えない位置を検出
する。POPプロトコルを使用したアプリケーション
は、(a)コネクションを比較的長時間保持し続けるこ
とがある、(b)前処理や後処理を適切に行えば、途中
でコネクションを切断/再開してもアプリケーションに
は影響を与えない、という性質があるため、本発明の具
体例として適している。コネクション切断/開始挿入部
306は、POP解析部304からの切断可能位置情報
と切替監視制御部312からの指示とにより、下位層に
対してTCP通信プロトコルのSYN/FINの発行を
行い、コネクションの途中で切断/再開を行う。ソケッ
ト管理部303でコネクションの管理が行われているた
め、コネクションの途中でコネクション切断/開始挿入
部306による切断/再開があった場合、ソケット管理
部303が保有するソケット管理情報を更新する。バッ
ファ305は、コネクション切断/開始挿入部306が
コネクションの切断や開始を行う間のデータ欠落を防ぐ
ためにデータを一時的に記憶する。インターフェース選
択部307は、切替監視制御部312の指示によりPH
Sインターフェース310と無線LANインターフェー
ス311を切り替える。IP層308,309は、物理
インターフェースであるPHSインターフェース310
および無線LANインターフェース311と1対1に対
応したアドレスを持ち、それぞれ異なるIPアドレス
(PHSの場合は、「206.30.12.113」、
無線LANの場合は、「133.206.40.15
8」)を持っている。PHSインターフェース310お
よび無線LANインターフェース311は、物理インタ
ーフェースである。切替監視制御部312は、PHSイ
ンターフェース310と無線LANインターフェース3
11の状態(通信可能/不可)を監視するとともに、イ
ンターフェースの切り替えを決定する。
【0018】図4は、切替監視制御部312による切り
替え監視制御の処理を示す。図中、Sはステップを表し
ている。一定の時間間隔でインターフェースの状況を取
得するためのタイマーを用意し(S401)、そのタイ
ムアウトを判定し、タイムアウト毎に無線LANインタ
ーフェース311およびPHSインターフェース310
の通信状況を取得する(S403,104)。この取得
結果及び〔表1〕に示す切り替え状態遷移表に基づいて
(S405)、無線LANインターフェース311とP
HSインターフェース310の切り替えを実行する。
【0019】
【表1】
【0020】〔表1〕に示すように、縦方向には、一定
間隔で取得するインターフェースの通信状況がイベント
として割り振られ、横方向には、現在使用しているイン
ターフェース種別が「状態」として割り振られている。
本発明では、切り替え時に切替元及び切替先のインター
フェースが、両方とも通信可能である期間が必要なた
め、インターフェースの状況を「受信良好」、「不安
定」、「通信不可」の3つに分けて監視する。表では各
状況を○、△、×で表示している。状態は、「無線LA
Nを使用中」と「PHSを使用中」の2つとする。実際
には、「切り替え中」という状態も存在するが、簡略化
のために切り替え中は状態遷移を起こすイベントの監視
を行わないと仮定して、「切り替え中」状態は省略す
る。
【0021】ここで、〔表1〕を参照し、屋外(PHS
環境)から屋内(無線LAN環境)へ移動した場合の動
作を説明する。最初はPHSが屋外で使用されているた
め、良好な受信状態にある。しかし、無線LANは受信
が不可能なので、〔表1〕の縦軸の(207)×横軸の
(211)の状況にある。次に、建物の中へ入る(屋
内)と、PHSが受信良好な状態にあり、かつ無線LA
Nの電波は不安定ながらも受信可能になり、(204)
×(211)の状況になる。この状況では、切替先の無
線LANが不安定で、切替元のPHSが受信良好という
状況にあるので、念のため、無線LANへの切り替えは
行わない。建物の中を移動するにつれて無線LANの電
波が受信良好になると、(201)×(211)とな
り、無線LANへの切り替えが行われる。切り替え完了
後は、状態が「無線LAN使用中」に変わるため、(2
01)×(210)になる。このように、PHSを屋内
で使用中には、通信状況が○、△、×のいずれにおいて
も転送速度が高速である無線LANに切り替える。ま
た、無線LANを使用中には、PHSでの通信状況が○
であることを条件にして、通信状況が△又は×の状況の
ときには、通信が不安定、或いは行えない状況であるの
で、PHSに切り替える。なお、通信状況の悪い時ばか
りでなく、通信異常が発生した場合(203、207、
又は208)にもインターフェースの切り替えを行う。
【0022】図5は、メールプログラムを使用したとき
のPOPによる処理の一般例を示す。最初に、メールア
プリケーション(メールプログラム)は、ソケット(S
0CKET)に対してコネクション要求を行い(S50
1)、1本のコネクションを生成する(S502)。コ
ネクションの生立後は、この1本のコネクションを用い
て、ユーザー名とパスワードによる認証(S503)、
メールリストの取得(S504,505)、メールの要
求及び実際のメール(メール1〜N)受信(S506〜
509)、POPの終了確認(S510)をシーケンシ
ャルに行う。メールアプリケーションは、POPが終了
した時点で切断要求を行い(S511)SOCKETコ
ネクションを切断し(S512)、通信を終了する。
【0023】このように、POPでは、1つのコネクシ
ョンの中で複数の独立した処理を時系列に行っている。
したがって、これらの処理を別々のコネクションに分割
したとしても、アプリケーションにおいては不都合を生
じない。ただし、POPでは、最初にユーザー認証、最
後に終了確認を行う約束になっているため、コネクショ
ンを形成し直すたびに認証と終了確認のシーケンスを挿
入する必要がある。
【0024】図6にコネクションの切断/再開を挿入し
たシーケンスを示す。図6では、メールリストの取得処
理とメール1の取得処理の間にコネクションの切断処理
を挿入している。POPでは、コネクションの最初に認
証が必要なため、コネクションの切断前後でPOP終了
処理とユーザー認証も挿入している。この間の処理は、
メールアプリケーションの動作とは関係なく独自に行っ
ているため、ユーザー認証に必要なユーザー名とパスワ
ードは、最初の認証で使用した内容を保存しておき、こ
の内容を再利用する必要がある。
【0025】図6において、メールアプリケーション
は、ソケットに対してコネクション要求を行い(S60
1)、1本のコネクションを生成する(S602)。コ
ネクションの生立後は、この1本のコネクションを用い
て、ユーザー名とパスワードによる認証(S603)、
メールリストの要求(S604)を行い、メールリスト
1〜Nを取得(S605)する。この後、挿入したシー
ケンスが実行される。まず、メールアプリケーションと
メールサーバーの間でメールリストの取得までの処理に
対する終了の確認(S606)を行った後、切断要求6
06に対して切断処理(S608)が行われる。つい
で、コネクション要求が出されると(S609)、コネ
クションが生成される(S610)。さらに、ユーザー
名とパスワードによる認証処理が行われる(S61
1)。以後、図5で説明したように、メールの要求及び
実際のメール(メール1〜N)受信(S612〜61
5)、POPの終了確認(S616)をシーケンシャル
に行う。メールアプリケーションは、POPが終了した
時点で切断要求を行い(S617)SOCKETコネク
ションを切断し(S618)、通信を終了する。ここで
は、コネクションの切断処理は、メールリスト取得処理
とメール1の取得処理との間に挿入したが、これに限定
されるものではなく、例えば、メール7とメール8の取
得処理の間にコネクション切断処理を挿入することも可
能である。
【0026】図7は、Webアクセスを行ったときのH
TTPによる処理を示す。まず、メールアプリケーショ
ンは、ソケット(S0CKET)に対してコネクション
要求を行い(S701)、1本のコネクションを生成す
る(S702)。ついで、メールアプリケーションは、
メールサーバーに対してWebの画面情報要求を行い
(S703)、「テキスト情報+画像ファイル名」を取
得する(S704)。ついで、メールアプリケーション
から切断要求(S705)が出されると、切断処理が行
われる(S706)。さらに、コネクション要求(S7
07,709,710)がある毎にコネクション1〜3
の生成が行われる(S708,710,712)。つい
で、メールアプリケーションからメールサーバーに対し
て画像要求が行われる(S713〜S715)が行われ
ると、これに対する画像3の送信がメールサーバーから
行われる(S716)。その後、切断要求があると(S
717)、コネクション3の切断処理が行われる(S7
18)。ついで、メールサーバーから末送信の画像1,
2の送信が行われる(S719,S720)。その後、
切断要求があると(S721)、コネクション1の切断
処理が行われ(S722)、次の切断要求(S723)
に対してコネクション2の切断処理が行われる(S72
4)。
【0027】このように、図7の処理では、最初に1本
のコネクションを形成し、テキスト情報のみを取得す
る。取得したテキストの中には画像を取得するために必
要な情報が入っており、画像の数だけ別々のコネクショ
ンを形成し、実際に画像を取得する。画像が複数ある場
合には、画像の数だけコネクションを形成する。各画像
毎に異なるコネクションが形成されるので、要求した順
番と取得できる順番は必ずしも一致しない。Webブラ
ウザは、これら別々のコネクションにより取得したテキ
ストや画像を合成し、図8のように、1つのWeb画面
80として表示する。Webブラウザの使用において
は、比較的短時間のコネクションを数多く形成している
ため、図6で説明したPOPを使用の場合のように、作
為的なコネクション切断の必要性は低い。
【0028】図9は、Webおよびメールアプリケーシ
ョンを使用中、PHSから無線LANに切り替えた場合
のシーケンスの一例を示す。図中、Wn(nは整数)
は、Webブラウザが使用するコネクションであり、M
n(nは整数)はメールアプリケーションが使用するコ
ネクションである。Webブラウザは、まず、コネクシ
ョンW1によってテキスト情報を取得する。ブラウザは
テキスト情報を解析し、さらに3つの画像を取得するた
めに3本のコネクションW2,W3,W4を形成する。
時刻T3で無線LANへの切り替えが発生したとする
と、時刻T3以前に開始したコネクションW2,W3は
PHSを使用し、T3以後に開始したコネクションW4
は無線LANを使用する。Webブラウザは、テキスト
情報及び全ての画像情報を取得する時刻T5にて画面表
示を完成することができる。
【0029】一方、メールアプリケーションは、メール
受信のために1本のコネクションM1を形成する。コネ
クションの途中、時刻T3で無線LANへの切り替えが
発生したとすると、POPを解析してコネクションの切
断/再開可能位置の検出を開始する。時刻T4でコネク
ション切断/再開が可能になったとすると、図6で説明
(S606〜S611)したように、PHSを使用して
いたコネクションM1を切断し、無線LANに切り替
え、新たなコネクションM2を形成し、メールの受信を
継続する。これにより、メールアプリケーションのコネ
クション切断時刻T6より以前の時刻T4において、P
HSから無線LANへの切り替えが完了できるようにな
る。
【0030】なお、上記の実施例においては、PHSと
無線LANの切り替えについて説明したが、本発明は上
記2つのインターフェースに限定されるものではない。
例えば、携帯電話と無線LAN間での切り替え、無線L
ANと無線LAN間での切り替え、等の物理インターフ
ェースを用いた構成にも本発明を適用することができ
る。また、端末装置としてノートパソコンを例にした
が、本発明はノートパソコンに限定されるものではな
く、複数の異なる方式の通信インターフェースを備えた
モバイル機器、PDA(Personal Digital Assistants
)機器等に適用可能である。
【0031】
【発明の効果】以上より明らかなように、本発明の携帯
通信端末装置によれば、コネクション管理部によって各
コネクションの開始や切断が監視され、データの送受信
中にコネクションの切断や再開を行ってもアプリケーシ
ョンに影響を与えないコネクションの分割可能位置を検
出するとコネクションの切り替えが行われ、切替監視制
御部によって物理インターフェースのそれぞれが通信可
能な状態にあるか否かが監視され、物理インターフェー
スの切り替えが可能な位置を検出したときにコネクショ
ンの切り替えを指示し、この指示に応じて物理インター
フェースの切り替えが行われ、更に、切替監視制御部か
ら切替指示があったとき使用中の側から不使用の物理イ
ンターフェースへの切り替えが行われる。したがって、
通信アプリケーションに影響を与えることなく(既に継
続しているコネクションは物理インターフェースの変更
をせず、新コネクションの開始を契機として物理インタ
ーフェースが切り替えられるため)、高速にインターフ
ェースを切り替えることが可能になる。また、現用の物
理インターフェースよりも高速になる物理インターフェ
ースが存在するときには、高速側が選択されるので、伝
送時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による携帯通信端末装置を示すブロック
図である。
【図2】第1の物理インターフェースから第2の物理イ
ンターフェースへ切り替えを行った場合の動作を示すシ
ーケンス図である。
【図3】本発明の実施例の構成を示すブロック図であ
る。
【図4】図3の切替監視制御部による切り替え監視制御
の処理を示すフローチャートである。
【図5】メールプログラムを使用したときのPOPによ
る処理の一般例を示すタイミングチャートである。
【図6】コネクションの切断/再開を挿入したシーケン
スを示すタイミングチャートである。
【図7】Webアクセスを行ったときのHTTPによる
処理を示すタイミングチャートである。
【図8】図7の処理を行った後のWeb画面を示す画面
図である。
【図9】Webおよびメールアプリケーションを使用
中、PHSから無線LANに切り替えた場合のシーケン
スの一例を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】 101,301 コネクション型通信アプリケーション 102 コネクション管理部 103 アプリケーション主導コネクション制御部 104 データ解析部 105 バッファ 106 データ解析主導コネクション制御部 107 インターフェース選択部 108,109 物理的インターフェース 110 切り替え監視制御部 301 アプリケーション 302 ソケット 303 ソケット管理部 304 解析部 305 バッファ 306 コネクション切断/開始挿入部 307 インターフェース選択部
フロントページの続き Fターム(参考) 5K027 AA11 BB02 EE11 FF02 FF22 GG08 HH18 HH21 KK02 MM17 5K033 AA01 CB01 DA02 DA06 DA19 EA02 EB06 5K101 KK02 KK20 LL02 LL11 MM04 MM05 NN18 NN25 PP03 PP06 QQ07 QQ11 RR12 SS07 TT03 UU16

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コネクション型のアプリケーションによ
    って動作する有線と無線又は異なる種類の無線と無線の
    少なくとも2方式の物理インターフェースを備え、単体
    による屋内及び屋外での使用が可能な携帯通信端末装置
    において、 前記2方式の物理インターフェースのそれぞれが通信可
    能な状態にあるか否かを監視し、前記2方式の物理イン
    ターフェースの切り替えが可能な位置を検出したとき、
    コネクションの切り替えを指示する切替監視制御部と、 前記2方式の物理インターフェースのそれぞれの各コネ
    クションの開始及び切断を監視し、データの送受信中に
    前記コネクションの切断や再開を行っても前記アプリケ
    ーションに影響を与えない前記コネクションの分割可能
    位置を検出したときに前記コネクションの切り替えを行
    い、その際、前記切替監視制御部から切替指示が出され
    ていれば前記2方式の物理インターフェースの内の使用
    中の物理インターフェースから指定の物理インターフェ
    ースに切り替えるコネクション管理部を備えることを特
    徴とする携帯通信端末装置。
  2. 【請求項2】 前記コネクション管理部は、前記アプリ
    ケーションからの前記コネクションの開始又は切断要求
    に応じて前記コネクションの開始又は切断の処理を実行
    するアプリケーション主導コネクション制御部と、 データ送受信中の前記コネクションの切断又は再開が前
    記アプリケーションに影響を与えないコネクション分割
    可能位置を検出するデータ解析部と、 前記切替監視制御部からの切替指示と前記データ解析部
    からの分割可能位置情報に基づいて前記コネクションの
    切断又は開始を行うデータ解析主導コネクション制御部
    と、 前記切替監視制御部からの指示に応じて前記2方式の物
    理インターフェースの内の指定の物理インターフェース
    を選択するインターフェース選択部を備えることを特徴
    とする請求項1記載の携帯通信端末装置。
  3. 【請求項3】 前記コネクション管理部は、複数のソケ
    ットから成ることを特徴とする請求項1又は2記載の携
    帯通信端末装置。
  4. 【請求項4】 前記切替監視制御部は、一定間隔で起動
    するタイマを備え、前記タイマのタイムアウト毎に前記
    2方式の物理インターフェースのそれぞれの通信状況を
    監視し、使用中の物理インターフェースよりも他の物理
    インターフェースの通信状況が良好と判断されたときに
    前記切り替えの指示を出すことを特徴とする請求項1記
    載の携帯通信端末装置。
  5. 【請求項5】 前記切替監視制御部は、前記通信状況と
    して、受信良好、不安定、及び通信不可の3種類を設定
    することを特徴とする請求項4記載の携帯通信端末装
    置。
  6. 【請求項6】 前記コネクション型のアプリケーション
    は、Webブラウザ又はEメールであることを特徴とす
    る請求項1記載の携帯通信端末装置。
  7. 【請求項7】 前記2方式の物理インターフェースは、
    前記無線方式がPHS、携帯電話機、自動車電話機、又
    は無線LANであり、前記有線方式が電話モデム、有線
    LAN、ISDNであることを特徴とする請求項1記載
    の携帯通信端末装置。
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