JP2002150203A - 潤滑剤分子の構造設計方法および動的挙動解析方法ならびにそれらの装置 - Google Patents

潤滑剤分子の構造設計方法および動的挙動解析方法ならびにそれらの装置

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JP2002150203A
JP2002150203A JP2000341056A JP2000341056A JP2002150203A JP 2002150203 A JP2002150203 A JP 2002150203A JP 2000341056 A JP2000341056 A JP 2000341056A JP 2000341056 A JP2000341056 A JP 2000341056A JP 2002150203 A JP2002150203 A JP 2002150203A
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Japan
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lubricant
molecule
candidate
lubricant molecule
molecules
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JP2000341056A
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English (en)
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Akira Miyamoto
明 宮本
Momoji Kubo
百司 久保
Seiichi Takami
誠一 高見
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Japan Science and Technology Agency
Original Assignee
Japan Science and Technology Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 目的とする潤滑剤分子の構造を精密に設計す
ることができ、かつ、ナノ領域での潤滑剤分子の動的挙
動を高精度に解明することのできる、新しい潤滑剤分子
の構造設計方法および動的挙動解析方法ならびにそれら
の装置を提供する。 【解決手段】 潤滑剤分子の構造設計を行う方法であっ
て、潤滑剤分子の構造候補を決定し(S1)、実際のし
ゅう動条件下に置かれる一対の固体壁をシミュレーショ
ン空間内に配置し(S2)、この固体壁間に前記構造候
補の潤滑剤分子を前記しゅう動条件下における密度とな
るように配置し(S3)、この潤滑剤分子のトラクショ
ン係数を算出し(S4)、算出したトラクション係数が
設計目的とする潤滑剤分子のトラクション係数と合致し
ているかを判定し(S5)、合致する場合には前記構造
候補の潤滑剤分子が設計目的とする潤滑剤分子であると
し、合致しない場合には別の構造候補を決定して前記一
連の処理を繰り返す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、潤滑剤分
子の構造設計方法および動的挙動解析方法ならびにそれ
らの装置に関するものである。さらに詳しくは、この出
願の発明は、計算機シミュレーションを用いて固体間に
挟まれた潤滑剤分子の挙動を解明し、潤滑剤分子構造を
精密に設計することのできる、新しい潤滑剤分子の構造
設計方法および動的挙動解析方法ならびにそれらの装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来より、計算機シミュレー
ションを用いて固体間に挟まれた分子の挙動を解明する
手法としては、"Comparison of shear flow of hexadec
ane in a confined geometry and in bulk",J.Chem.Py
s.106,7303,1997などが知られている。この従来の手法
は、United Atom モデル(=ビーズ−スプリングモデ
ル)に基づいており、液体分子をCH2などの構成要素
の集合体としてみなしている。そして、構成要素間の相
互作用を考慮してそのダイナミクスを求めることによ
り、固体表面間でせん断を加えられた液体分子の挙動を
シミュレートし、分子の構造、粘性、拡散などを解明す
る。
【0003】しかしながら、このような従来手法は、原
子団を一つの要素としているため、詳細な液体分子間の
相互作用および液体分子−固体壁間の相互作用を忠実に
表現することは困難であった。特に、ナノ領域で動作す
る潤滑剤分子の挙動解明は極めて難しく、その分子構造
の精密な設計は不可能であると言える。
【0004】この出願の発明は、以上の通りの事情に鑑
みてなされたものであり、従来技術の問題点を解消し、
潤滑剤分子を構成する原子一つ一つにかかる力を現実に
忠実に再現した上で計算を行うことにより、目的とする
潤滑剤分子の構造を精密に設計することができ、かつ、
ナノ領域での潤滑剤分子の動的挙動を解明することので
きる、新しい潤滑剤分子の構造設計方法および動的挙動
解析方法ならびにそれらの装置を提供することを課題と
している。
【0005】
【課題を解決する手段】この出願の発明は、上記の課題
を解決するものとして、潤滑剤分子の構造設計を行う方
法であって、潤滑剤分子の構造候補を決定し、実際のし
ゅう動条件下に置かれる一対の固体壁をシミュレーショ
ン空間内に配置し、この固体壁間に前記構造候補の潤滑
剤分子を前記しゅう動条件下における密度となるように
配置し、この潤滑剤分子のトラクション係数を算出し、
算出したトラクション係数が設計目的とする潤滑剤分子
のトラクション係数と合致しているかを判定し、合致す
る場合には前記構造候補の潤滑剤分子が設計目的とする
潤滑剤分子であるとし、合致しない場合には別の構造候
補を決定して前記一連の処理を繰り返すことを特徴とす
る潤滑剤分子の構造設計方法(請求項1)、および、潤
滑剤分子の構造設計を行う方法であって、潤滑剤分子の
構造候補を決定し、実際のしゅう動条件下に置かれる一
対の固体壁をシミュレーション空間内に配置し、この固
体壁間に前記構造候補の潤滑剤分子を前記しゅう動条件
下における密度となるように配置し、この潤滑剤分子の
トラクション係数の温度依存性、圧力依存性、せん断速
度依存性のうちの少なくとも一つを算出し、算出したト
ラクション係数の温度依存性、圧力依存性、せん断速度
依存性が設計目的とする潤滑剤分子のそれらと合致して
いるかを判定し、合致する場合には前記構造候補の潤滑
剤分子が設計目的とする潤滑剤分子であるとし、合致し
ない場合には別の構造候補を決定して前記一連の処理を
繰り返すことを特徴とする潤滑剤分子の構造設計方法
(請求項2)を提供する。
【0006】また、この出願の発明は、上記の課題を解
決するものとして、潤滑剤分子の動的挙動解析を行う方
法であって、潤滑剤分子の構造候補を決定し、実際のし
ゅう動条件下に置かれる一対の固体壁をシミュレーショ
ン空間内に配置し、この固体壁間に前記構造候補の潤滑
剤分子を前記しゅうどう条件下における密度となるよう
に配置し、この潤滑剤分子を構成する原子の位置情報を
求め、位置情報の変化を動画像化することにより、潤滑
剤分子を構成する原子の動的挙動を視覚化することを特
徴とする潤滑剤分子の動的挙動解析方法(請求項3)を
も提供する。
【0007】さらにまた、この出願の発明は、上記の各
方法を実行する装置、すなわち、潤滑剤分子の構造設計
を行う装置であって、設計目的とする潤滑剤分子の構造
候補を決定する構造候補決定手段と、実際のしゅう動条
件下に置かれる一対の固体壁をシミュレーション空間内
に配置する固体壁配置手段と、固体壁間に前記構造候補
の潤滑剤分子を前記しゅう動条件下における密度となる
ように配置する潤滑剤分子配置手段と、潤滑剤分子のト
ラクション係数を算出する算出手段とを有しており、算
出したトラクション係数が設計目的とする潤滑剤分子の
トラクション係数と合致しているかを判定し、合致する
場合には前記構造候補の潤滑剤分子が設計目的とする潤
滑剤分子であるとし、合致しない場合には別の構造候補
を決定し、構造候補決定手段と固体壁配置手段と潤滑剤
分子配置手段と算出手段とによる前記一連の処理を繰り
返すようになっていることを特徴とする潤滑剤分子の構
造設計装置(請求項4)、および、潤滑剤分子の構造設
計を行う装置であって、設計目的とする潤滑剤分子の構
造候補を決定する構造候補決定手段と、実際のしゅう動
条件下に置かれる一対の固体壁をシミュレーション空間
内に配置する固体壁配置手段と、固体壁間に前記構造候
補の潤滑剤分子を前記しゅう動条件下における密度とな
るように配置する潤滑剤分子配置手段と、潤滑剤分子の
トラクション係数の温度依存性、圧力依存性、せん断速
度依存性のうちの少なくとも一つを算出する算出手段と
を有しており、算出したトラクション係数の温度依存
性、圧力依存性、せん断速度依存性が設計目的とする潤
滑剤分子のそれらと合致しているかを判定し、合致する
場合には前記構造候補の潤滑剤分子が設計目的とする潤
滑剤分子であるとし、合致しない場合には別の構造候補
を決定し、構造候補決定手段と固体壁配置手段と潤滑剤
分子配置手段と算出手段とによる前記一連の処理を繰り
返すようになっていることを特徴とする潤滑剤分子の構
造設計装置(請求項5)、および、潤滑剤分子の動的挙
動解析を行う装置であって、潤滑剤分子の構造候補を決
定する構造候補決定手段と、実際のしゅう動条件下に置
かれる一対の固体壁をシミュレーション空間内に配置す
る固体壁配置手段と、固体壁間に前記構造候補の潤滑剤
分子を前記しゅう動条件下における密度となるように配
置する潤滑剤分子配置手段と、潤滑剤分子を構成する原
子の位置情報を求める位置情報取得手段と、位置情報の
変化を動画像化する位置情報画像化手段とを有してお
り、位置情報変化の動画像によって、潤滑剤分子を構成
する原子の動的挙動を視覚化するようになっていること
を特徴とする潤滑剤分子の動的挙動解析装置(請求項
6)をも提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】[分子構造設計]図1は、この出
願の発明の潤滑剤分子の構造設計方法を説明するための
フローチャートであり、図2は、その構造設計方法を実
行する構造設計装置の機能ブロック図である。以下に、
これら図1および図2に沿って、分子構造設計の各処理
について説明する。
【0009】<ステップS1>まず、潤滑剤分子の構造
候補を決定する。
【0010】より具体的には、たとえば、トラクション
係数あるいはせん断応力を大きくしたいのか小さくした
いのかなどの潤滑剤の設計・開発目的に応じて、従来用
いられている潤滑剤分子構造の一部を変更することによ
り候補を決定する。あるいは、潤滑剤分子を構成する原
子団要素を組み合わせることにより、構造候補を決定す
る。さらにあるいは、設計目的とする潤滑剤分子のしゅ
う動特性に応じて、分子構造を設計者等が予測して決定
する。
【0011】この処理は、図2においては構造候補決定
手段(1)により実行される。この構造候補決定手段
(1)は、たとえば、従来の潤滑剤分子構造や従来の潤
滑剤分子を構成する原子団要素のデータベースを有し、
そのデータベースから従来の潤滑剤分子構造を読み出し
てコンピュータ上で一部変更したり、原子団要素を読み
出して様々に組み合わせたりすることが可能に構築され
ている。もちろんデータベースは、構造候補決定手段
(1)とは別体として、データ通信網などを介して構造
候補決定手段(1)と接続可能となっていてもよい。
【0012】<ステップS2>次に、実際のしゅう動条
件(つまり、設計しようとする潤滑剤を実際に使用する
しゅう動条件)の下に置かれる一対の固体壁を、実際の
しゅう動条件と同じ条件に設定したシミュレーション空
間内に配置する。
【0013】より具体的には、一方の固体壁を、3次元
周期境界条件の下で無限遠に広がる固体表面を表現する
ようにシミュレーション空間の中に配置し、他方の固体
壁を、これと平行に一定距離離れた位置に配置する。
【0014】また、実際のしゅう動条件に至極忠実なシ
ミュレーション空間を実現すべく、たとえば、滑剤分子
を挟む固体壁の材質、固体壁間の相対速度、固体壁間の
距離、潤滑剤分子に加えられる圧力、潤滑材分子の温度
を設定する。
【0015】この処理は、図2においては固体壁配置手
段(2)により実行される。この固体壁配置手段(2)
は、まずシミュレーション空間を形成し、その空間内に
固体壁を上述したように配置するように構築されてい
る。もちろん、固体壁の材質、固体壁間の相対速度、固
体壁間の距離、潤滑剤分子に加えられる圧力、潤滑材分
子の温度は装置使用者が任意に設定可能となっており、
その設定値に従ってシミュレーション空間および配置が
実行される。なお、シミュレーション空間および配置処
理では、基本的に従来の分子動力学シミュレーションに
おける各処理と同じことが行われる。
【0016】<ステップS3>続いて、このシミュレー
ション空間内の固体壁間に、ステップS1で決定した構
造候補の潤滑剤分子を、上記実際のしゅう動条件下にお
ける密度となるように配置する。
【0017】このとき、潤滑剤分子が互いに同じ位置を
占めないように配置する。また、配置する潤滑剤分子の
数は、設計シミュレーション後、潤滑剤分子の層が2層
ないしそれ以上となるように設定することが好ましい。
【0018】この処理は、図2においては潤滑剤分子配
置手段(3)により実行される。この潤滑剤分子配置手
段(3)は、構造候補決定手段(1)により決定された
潤滑剤分子構造候補のデータを受け取り、その潤滑剤分
子を固体壁配置手段(2)によりシミュレーション空間
内に配置された固体壁間へ配置するようになっている。
【0019】なお、構造設計装置では、図2とは異な
り、固体壁配置手段(2)および潤滑剤分子配置手段
(3)とは別に設けた空間形成手段によって、シミュレ
ーション空間を形成させ、このシミュレーション空間
に、固体壁配置手段(2)による固体壁配置および潤滑
剤分子配置手段(3)による潤滑剤分子配置が行われる
ように構築されていてもよい。
【0020】<ステップS4>シミュレーション空間内
に固体壁および潤滑剤分子が配置された後は、その潤滑
剤分子が示すトラクション係数を算出する。
【0021】トラクション係数μは、2つの固体壁を近
づけようとする方向に働く力Fzと、せん断応力Fxと
の比、つまりμ=Fx/Fzとして求めることができ
る。せん断応力Fxは、一方の固体壁を構成する各原子
に及ぼされる力のせん断速度方向の成分Fxを全て合計
することにより求められる。
【0022】この処理は、図2においては算出手段
(4)により実行される。
【0023】この出願の発明では、各原子に及ぼされる
力については、たとえば図3(a)〜(e)に示したよ
うな複数の種類の力を考慮する。図3(a)〜(e)に
示した力とは、それぞれ、電荷間に働く力を表すクーロ
ン力(Coulomb 項)、中性原子間に働く弱い力に対応す
るファンデルワールス力(Lennard-Jones 項)、二つの
原子間に働くこれ以外の2体間力(共有結合を再現する
Morse 項など)、3体間力(結合の角度を規定するAngl
e 項など)、および4体間力(分子結合のねじれなどを
表現するTorsion 項など)である。これら様々な力を考
慮することにより、トラクション係数μの正確な算出を
実現しているのである。
【0024】算出手段(4)は、たとえば、これら各種
原子間力をデータベース化し、トラクション係数μの算
出の際に読み出して、μ=Fx/Fzの計算を行うよう
に構築されている。もちろん、各種原子間力は算出時に
手動入力するようにしてもよい。
【0025】<ステップS5> そして、算出したトラ
クション係数が設計目的とする潤滑剤分子のトラクショ
ン係数と合致しているかを判定する。
【0026】<ステップS5→Yes→End>合致し
ている場合には、ステップ1で決定した構造候補の潤滑
剤分子が設計目的とする潤滑剤分子となる。
【0027】<ステップS5→No→ステップ1>合致
していない場合には、ステップ1で決定した構造候補の
潤滑剤分子は設計目的とするものではないので、別の分
子構造候補を決定し、再びステップS2〜ステップS5
を繰り返す。
【0028】図3の例では、ステップS1〜ステップS
5の繰返しは、ループ手段(5)により実行される。こ
のループ手段(5)は、算出手段(4)によるトラクシ
ョン係数を用いて、構造候補決定手段(1)において選
択した分子構造が、目的とする潤滑剤分子のものである
かを判断し、そうでない場合には再度構造候補を選び、
一連の処理を行うようにループ命令を送る。目的とする
潤滑剤分子のものであれば、そのまま出力する。
【0029】以上の一連の処理を、目的とする潤滑剤分
子が見つかるまで繰り返すことにより、潤滑剤分子構造
の精密な設計を行うことができるのである。
【0030】一例として、力の伝達に用いられる潤滑
剤、たとえば自動車の無断変速機用トラクションオイル
の設計において、エンジンからの力をタイヤに効率良く
伝えたいので、トラクション係数が大きい、すなわち一
方の動きを効率良くもう一方に伝えることのできるトラ
クションオイル分子(つまり潤滑剤分子)、もしくは、
温度変化が激しくても一定のトラクション係数を保こと
のできるトラクションオイル分子を設計するなどの場
合、ステップS1で、それらのいわゆるしゅう動特性を
有するであろう分子構造を予測して、構造候補を上記各
種手法により決定し、ステップ2〜5を繰り返すこと
で、容易に、且つ正確に目的とする潤滑剤を得ることが
できる。
【0031】またたとえば、摩擦を減少させるために用
いられる潤滑剤、たとえばベアリング用潤滑剤の設計に
おいて、一方の動きをもう一方に伝えず、滑りを良くし
たいので、トラクション係数が小さくなるであろう潤滑
剤分子構造の候補を決定し、上記一連の処理を行うこと
で、目的とするしゅう動特性の潤滑剤を得ることができ
る。
【0032】なお、トラクション係数とせん断応力とは
ステップS4で説明するように一定の関係にあるので、
せん断応力の大小などを設計目的とすることはトラクシ
ョン係数についても設計目的を設定することになること
は言うまでもない。
【0033】また、この出願の発明では、トラクション
係数以外にも、たとえば、潤滑剤の粘度、動粘度、拡散
係数を算出することができる。粘度ηはη=(τ0×
h)/Uで求めることができる。ここでτ0、h、Uは
それぞれ、固体壁単位表面積当たりのせん断応力Fx、
固体壁間の距離、せん断速度である。動粘度νはν=η
/ρで求めることができる。ここでρは潤滑剤の密度で
あり、固体壁間の距離とその間に存在する潤滑剤分子の
個数n、潤滑剤1分子の質量m、固体壁の面積Aによ
り、ρ=(m*n)/(A*h)と求めることができ
る。拡散係数Dは、原子の平均二乗変位dとシミュレー
ション時間tより、D=d/(6×t)として求めるこ
とができる。そして、しゅう動特性を決定付けるこれら
各種数値を用いることにより、目的とする潤滑剤分子構
造のより正確な設計を実現できるようになる。
【0034】さらにまた、この出願の発明では、トラク
ション係数の温度依存性、圧力依存性、せん断速度依存
性をも算出して、それらの特性によって、決定した分子
構造候補が目的とするものであるかどうかを的確に判定
するようにしてもよい。
【0035】トラクション係数の温度依存性、圧力依存
性、せん断速度依存性はそれぞれ、温度以外の条件を一
定にした上で温度を様々に変えて、または、圧力以外の
条件を一定にした上で圧力を様々に変えて、または、せ
ん断速度以外の条件を一定にした上でせん断速度を様々
に変えて、上述と同様にトラクション係数を計算するこ
とにより求める。横軸に温度・圧力・せん断速度、縦軸
にトラクション係数をとった図4に例示したようなグラ
フを画面表示することにより各種依存性が明確なものと
なり、的確な判定が実現できる。また、たとえば、図5
に例示したようにグラフ上の測定点がほぼ一本の直線を
通る場合では、この点をトラクション係数=a×(温度
or圧力orせん断速度)+bとして、温度・圧力・せ
ん断速度依存性をa、bの2つの数値で特徴づけること
もできる。 [動的挙動解析]さて、この出願の発明では、上述した
分子構造設計の他に、さらに潤滑剤分子の動的挙動の忠
実な解析を実現した方法および装置をも提供する。
【0036】図6は、この動的挙動解析方法を説明する
ためのフローチャートであり、図7は、動的挙動解析装
置の機能ブロック図である。以下に、これら図6および
図7に沿って、動的挙動解析の各処理について説明す
る。
【0037】<ステップS1>〜<ステップS3>につ
いては、前述した分子構造設計におけるものとほぼ同じ
であり、動的挙動を知りたい潤滑剤分子の構造候補を決
定し、前述と同様にシミュレーション空間内に一対の固
体壁を配置するとともに潤滑剤分子を固体壁間に配置す
る。図7においては、図2の装置と同様に、構造候補決
定手段(11)、固定壁配置手段(12)、潤滑剤分子
配置手段(13)により各処理が実行される。
【0038】<ステップS4>動的挙動解析では、その
後、潤滑剤分子を構成する原子の位置情報を求める。こ
の処理は、図7においては位置情報取得手段(14)に
より実行される。
【0039】<ステップS5>そして、求めた位置情報
の変化を動画像化する。この処理は、図7においては位
置情報画像化手段(15)により実行される。
【0040】ステップS4およびS5についてさらに説
明すると、まず、原子の位置情報データとしては、従来
の分子動力学シミュレーションにおける最初から最後ま
での原子の位置情報を取得する。より具体的には、 a)ある時刻における原子の位置をもとにして、その原
子にかかる力を計算する b)Newton力学に基づいて、時間がΔtだけたっ
た後の原子の位置を計算する c)a)に戻る という繰返し計算を行うことにより、シミュレーション
開始時から時間がΔtづつ経った時の原子の位置を計算
する。すなわち、シミュレーション開始時(t=t0
の原子の位置をもとにしてt=t0+Δtの時の原子の
位置を求め、これをもとしてt=t0+2×Δtの時の
原子の位置を求め、これをもとにしてt=t0+3×Δ
tを求め、さらにt=t0+4×Δt・・・と続けてい
く。シミュレーションの繰返しをn回行うとt=t0
n×Δtとなり、このn回の計算のそれぞれの時に原子
の位置をファイルに保存しておくことで、シミュレーシ
ョンの繰返しの最初の時から最後の時までの原子の位置
がファイルに保存されることとなる。
【0041】このとき、前述した分子構造設計の場合と
同様に、図3(a)〜(e)に例示したような複数種の
原子間力を考慮することで、原子間に働く力を正確に再
現し、実際のしゅう動条件下における固体壁間の原子位
置情報を忠実に再現することができるのである。
【0042】そして、ファイルに保存されている最初か
ら最後までの原子位置情報を時間軸に沿ってアニメーシ
ョンと同じ原理で動画像化する。これにより、目的とす
る潤滑剤分子を構成する原子の位置情報の変化、つまり
潤滑剤分子の動的挙動を視覚化することができるのであ
る。
【0043】以上のこの出願の発明の潤滑剤分子の構造
設計方法および動的挙動解析方法において、上記各処理
はコンピュータ(汎用コンピュータや分子設計専用コン
ピュータなどの計算機)を用いて実行される。また、こ
の出願の発明がさらに提供する分子構造設計装置および
動的挙動解析装置は、たとえば、汎用コンピュータで動
作可能なソフトウェア形態や、設計・解析専用のコンピ
ュータ形態もしくはコンピュータを具備した設計・解析
機器形態またはそれらに組み込まれるソフトウェア(プ
ログラム)形態として実現できる。もちろんこの設計・
解析設計装置には、必要に応じて各種データを記憶する
記憶手段、表示する表示手段、データ通信する通信手段
などが備えられていることは言うまでもない。
【0044】この出願の発明は、以上のとおりの特徴を
持つものであるが、以下に添付した図面に沿って実施例
を示し、さらに詳しくこの出願の発明の実施の形態につ
いて説明する。
【0045】
【実施例】上述したこの出願の発明を用いて、図8に例
示したようにFe表面(固体壁)の間に挟まれたn−ヘ
キサン分子(潤滑剤分子)の、温度300Kおよび圧力
1GPaと設定したしゅう動条件下での動的挙動をシミ
ュレーション解析した。しゅう動条件を実現させるため
に、一方のFe表面は固定し、他方は100m/sの速
度で移動させている。
【0046】図9(a)(b)(c)は、各々、シミュ
レーション結果を例示したものである。図9(a)から
明らかなように、平衡構造において、Fe表面近傍のn
−ヘキサン分子はFe表面に平行に吸着しており、中間
部のn−ヘキサン分子は比較的ランダムな配向をとって
いる。この状態からFe表面間でせん断を加えていく
と、図9(b)(c)から明らかなように、n−ヘキサ
ン分子が次第にFe表面に平行に配向し、層状構造が形
成されていくのがわかる。iso−ヘキサン分子および
シクロヘキサン分子についてもシミュレーション解析を
行ったところ、同様な結果が得られた。Fe表面間の距
離がナノオーダーの場合にも各分子の動的挙動が明確に
得られた。この出願の発明によって、任意のしゅう動条
件下における潤滑剤分子の動的挙動が精密に解明された
のである。
【0047】また、表1は、各分子について算出された
平均せん断応力を示したものである。
【0048】
【表1】
【0049】前述したように、このせん断応力Fxか
ら、μ=Fx/Fzにより、トラクション係数μを求め
ることができる。そして、トラクション係数に基づい
て、決定した分子構造候補が所望のものであるかを判定
することで、構造設計を容易、且つ正確に行うことがで
きる。
【0050】なお、トラクション係数またはその温度・
圧力・せん断速度依存性の算出による分子構造設計と原
子位置情報の動画像化による動的挙動とはたとえば次の
ように組み合わせて利用することができる。すなわち、
構造設計方法・装置により構造設計された潤滑剤分子に
ついて、さらに動的挙動解析方法・装置により動的挙動
を解析することで、トラクション係数またはその温度・
圧力・せん断速度依存性と、挙動動画像との両方に基づ
いて、目的とする潤滑剤分子のより正確、且つより精密
な設計を実現することができるのである。
【0051】この発明は以上の例に限定されるものでは
なく、細部については様々な態様が可能である。
【0052】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この出願の発
明によって、潤滑剤分子を構成する原子一つ一つにかか
る力を現実に忠実に再現した上で計算を行うことによ
り、目的とする潤滑剤分子の構造を精密に設計すること
ができ、かつ、ナノ領域での潤滑剤分子の動的挙動を高
精度で解明することのできる、新しい潤滑剤分子の構造
設計方法および動的挙動解析方法ならびにそれらの装置
が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の潤滑剤分子の構造設計方法を
例示したフローチャートである。
【図2】この出願の発明の潤滑剤分子の構造設計装置を
例示した機能ブロック図である。
【図3】(a)〜(e)は、各々、この出願の発明にお
いて考慮される原子間力を例示した図である。
【図4】トラクション係数の温度・圧力・せん断速度依
存性を例示した図である。
【図5】トラクション係数の温度・圧力・せん断速度依
存性を例示した別の図である。
【図6】この出願の発明の潤滑剤分子の動的挙動解析方
法を例示したフローチャートである。
【図7】この出願の発明の潤滑剤分子の動的挙動解析装
置を例示した機能ブロック図である。
【図8】この出願の発明によるシミュレーションにおけ
る固体壁および潤滑剤分子の配置の一実施例を示した図
である。
【図9】(a)(b)(c)は、各々、シミュレーショ
ン結果の図である。
【符号の説明】
1 構造候補決定手段 2 固体壁配置手段 3 潤滑剤分子配置手段 4 算出手段 5 ループ手段 11 構造候補決定手段 12 固体壁配置手段 13 潤滑剤分子配置手段 14 位置情報取得手段 15 位置情報画像化手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潤滑剤分子の構造設計を行う方法であっ
    て、 潤滑剤分子の構造候補を決定し、 実際のしゅう動条件下に置かれる一対の固体壁をシミュ
    レーション空間内に配置し、 この固体壁間に前記構造候補の潤滑剤分子を前記しゅう
    動条件下における密度となるように配置し、 この潤滑剤分子のトラクション係数を算出し、 算出したトラクション係数が設計目的とする潤滑剤分子
    のトラクション係数と合致しているかを判定し、合致す
    る場合には前記構造候補の潤滑剤分子が設計目的とする
    潤滑剤分子であるとし、合致しない場合には別の構造候
    補を決定して前記一連の処理を繰り返すことを特徴とす
    る潤滑剤分子の構造設計方法。
  2. 【請求項2】 潤滑剤分子の構造設計を行う方法であっ
    て、 潤滑剤分子の構造候補を決定し、 実際のしゅう動条件下に置かれる一対の固体壁をシミュ
    レーション空間内に配置し、 この固体壁間に前記構造候補の潤滑剤分子を前記しゅう
    動条件下における密度となるように配置し、 この潤滑剤分子のトラクション係数の温度依存性、圧力
    依存性、せん断速度依存性のうちの少なくとも一つを算
    出し、 算出したトラクション係数の温度依存性、圧力依存性、
    せん断速度依存性が設計目的とする潤滑剤分子のそれら
    と合致しているかを判定し、合致する場合には前記構造
    候補の潤滑剤分子が設計目的とする潤滑剤分子であると
    し、合致しない場合には別の構造候補を決定して前記一
    連の処理を繰り返すことを特徴とする潤滑剤分子の構造
    設計方法。
  3. 【請求項3】 潤滑剤分子の動的挙動解析を行う方法で
    あって、 潤滑剤分子の構造候補を決定し、 実際のしゅう動条件下に置かれる一対の固体壁をシミュ
    レーション空間内に配置し、 この固体壁間に前記構造候補の潤滑剤分子を前記しゅう
    どう条件下における密度となるように配置し、 この潤滑剤分子を構成する原子の位置情報を求め、 位置情報の変化を動画像化することにより、潤滑剤分子
    を構成する原子の動的挙動を視覚化することを特徴とす
    る潤滑剤分子の動的挙動解析方法。
  4. 【請求項4】 潤滑剤分子の構造設計を行う装置であっ
    て、 設計目的とする潤滑剤分子の構造候補を決定する構造候
    補決定手段と、 実際のしゅう動条件下に置かれる一対の固体壁をシミュ
    レーション空間内に配置する固体壁配置手段と、 固体壁間に前記構造候補の潤滑剤分子を前記しゅう動条
    件下における密度となるように配置する潤滑剤分子配置
    手段と、 潤滑剤分子のトラクション係数を算出する算出手段とを
    有しており、 算出したトラクション係数が設計目的とする潤滑剤分子
    のトラクション係数と合致しているかを判定し、合致す
    る場合には前記構造候補の潤滑剤分子が設計目的とする
    潤滑剤分子であるとし、合致しない場合には別の構造候
    補を決定し、構造候補決定手段と固体壁配置手段と潤滑
    剤分子配置手段と算出手段とによる前記一連の処理を繰
    り返すようになっていることを特徴とする潤滑剤分子の
    構造設計装置。
  5. 【請求項5】 潤滑剤分子の構造設計を行う装置であっ
    て、 設計目的とする潤滑剤分子の構造候補を決定する構造候
    補決定手段と、 実際のしゅう動条件下に置かれる一対の固体壁をシミュ
    レーション空間内に配置する固体壁配置手段と、 固体壁間に前記構造候補の潤滑剤分子を前記しゅう動条
    件下における密度となるように配置する潤滑剤分子配置
    手段と、 潤滑剤分子のトラクション係数の温度依存性、圧力依存
    性、せん断速度依存性のうちの少なくとも一つを算出す
    る算出手段とを有しており、 算出したトラクション係数の温度依存性、圧力依存性、
    せん断速度依存性が設計目的とする潤滑剤分子のそれら
    と合致しているかを判定し、合致する場合には前記構造
    候補の潤滑剤分子が設計目的とする潤滑剤分子であると
    し、合致しない場合には別の構造候補を決定し、構造候
    補決定手段と固体壁配置手段と潤滑剤分子配置手段と算
    出手段とによる前記一連の処理を繰り返すようになって
    いることを特徴とする潤滑剤分子の構造設計装置。
  6. 【請求項6】 潤滑剤分子の動的挙動解析を行う装置で
    あって、 潤滑剤分子の構造候補を決定する構造候補決定手段と、 実際のしゅう動条件下に置かれる一対の固体壁をシミュ
    レーション空間内に配置する固体壁配置手段と、 固体壁間に前記構造候補の潤滑剤分子を前記しゅう動条
    件下における密度となるように配置する潤滑剤分子配置
    手段と、 潤滑剤分子を構成する原子の位置情報を求める位置情報
    取得手段と、 位置情報の変化を動画像化する位置情報画像化手段とを
    有しており、 位置情報変化の動画像によって、潤滑剤分子を構成する
    原子の動的挙動を視覚化するようになっていることを特
    徴とする潤滑剤分子の動的挙動解析装置。
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