JP2021081819A - 材料設計システム及び材料設計方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、計算量を削減し、効率的な材料設計を可能とする材料設計システム及び材料設計方法を提供することである。【解決手段】上記課題を解決するために、本発明に係る材料設計システムは、所望の材料機能を実現可能な材料を設計する材料設計システムであって、所望の材料機能を受け付ける入力装置と、原子又は分子2以上の集合によって現れる分子特徴量を表現できる方法で、所望の材料機能を満たす分子特徴量を算出する構造計算部と、構造計算部が算出した前記分子特徴量を実現する構成材を、分子そのものを表現できる方法を用いて算出する分子計算部と、を備える演算装置と、を備えることを特徴とする。【選択図】 図14

Description

本発明は、材料設計システム及び材料設計方法に関わるものである。
セラミックスや金属などの無機材料や、樹脂などの有機材料、バイオ用途に代表される無機、有機の複合材料等の材料の設計は、実験、分析、シミュレーションなど様々な方法を駆使して行われている。無機、有機材料の設計の実施において、近年、デジタル技術の活用が進んでいる。計算機を用いたシミュレーションによって材料を評価する技術のほか、材料関連のデータや情報を活用する技術も用いられている。
無機材料の材料設計として、例えば、特許文献1には、第一原理計算と遺伝的アルゴリズムの併用により、新たな結晶構造を探索する方法が示されている。第一原理計算の実行対象となる結晶構造モデルを、遺伝的アルゴリズムを用いて決定することで、計算コストを低減し、材料探索を実現している。
シミュレーションを用いた有機材料の材料設計として、例えば、特許文献2には、所定のパラメータ群を用いてポリマー材料の粗視化モデルを得ること、その粗視化モデルを用いて、分子動力学法に基づくシミュレーションによって前記ポリマー材料の少なくとも一つの特性を予測すること、が開示されている。
特開2018−10428 特開2006−338449
特許文献1には、遺伝的アルゴリズムを用いた手法により材料を構成する無機化合物からなる分子の結晶の最安定構造を推定することが開示されている。しかしながら、この方法では、結晶の安定構造とその結晶構造を有する無機化合物の材料機能の関係が明らかになっていない。仮に、各無機化合物の結晶の最安定構造を求めてから、その結晶構造に対する材料機能を推定しようとすると、無機化合物1つ1つの結晶の最安定構造を求める必要があり、計算量が膨大となってしまうおそれがある。
特許文献2には、所望の用途に適したポリマー材料を、所定のパラメータ群(鎖長、屈曲性、密度等)が特性に及ぼす影響を予測することにより設計する方法が開示されている。さらに、好適なパラメータの組み合わせに対応する現実のポリマーを設計する方法として既存のポリマー材料の組成、製造条件等を好適化することによって、好適なパラメータ値の組み合わせによく適合するポリマー材料を得ることが開示されている。しかしながら、特許文献2には、パラメータ群と、実材料の組成、製造条件等をどのように好適化するかの具体的な方法が示されていない。仮に、ポリマー材料のパラメータ群に専門的知見を有する者が判断する、試行錯誤的に好適化する等した場合、システム上で可視化や処理を扱っていない方法に頼らざるを得ない。従って、ユーザーや実施リソースへの制約を小さくし、材料設計をさらに効率化することが望まれている。
そこで、本発明の目的は、計算量を削減し、効率的な材料設計を可能とする材料設計システム及び材料設計方法を提供することである。
上記課題を解決するための本発明に係る材料設計システムは、所望の材料機能を受け付ける入力装置と、原子又は分子2以上の集合によって現れる分子特徴量を表現できる方法で、所望の材料機能を満たす分子特徴量を算出する構造計算部と、構造計算部が算出した前記分子特徴量を実現する構成材を、分子そのものを表現できる方法を用いて算出する分子計算部と、を備える演算装置と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、効率的な材料設計を可能とする材料設計システム及び材料設計方法を提供することができる。上記以外の課題、構成、効果等は、以下の実施形態によって明らかにされる
材料設計システム図 一実施形態に係る入力画面の模式図 一実施形態に係る入力画面の模式図 材料機能、分子特徴量及び構成材の関係図 記憶値の集合の模式図 DIKWピラミッド図 記憶値のデータ構造の模式図 ノード間の関係の模式図 ノード間の関係の模式図 複数のノード間の関係の模式図 プロパティを利用した記憶値の集合の模式図 一実施形態に係る各ノードの関係のマトリックス図 一実施形態に係る各ノードの関係のマトリックス図 外部装置を使用した材料設計システム図 材料設計システムのフロー図 材料機能、分子特徴量及び構成材の関係の簡略図 階層区分を示した材料機能−分子特徴量−構成材関係図 分子特徴量の調査システムのフロー図 構成材の調査システムのフロー図 高分子材料における材料機能、分子特徴量及び構成材の関係図 任意の高分子材料における球晶の模式図 任意の高分子材料における球晶の模式図 任意の高分子材料における球晶〜分子配置の関係図 任意の高分子材料における球晶〜分子配置の関係図 任意の高分子材料における球晶〜分子配置の関係図 任意の高分子材料における球晶〜分子配置の関係図 任意の高分子材料における球晶〜分子配置の模式図 任意の高分子材料における球晶〜分子配置の模式図 任意の高分子材料における球晶〜分子配置の模式図 任意の高分子材料における球晶〜分子配置の模式図
以降、本発明を実施するための形態を、図等を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、本実施形態の構成に追加・削除・置換をすることが可能である。
<材料設計システム>
図1に材料設計システム101の構成図を示す。材料設計システム101は、一般的なコンピュータで実現可能である。材料設計システムは、入力装置、演算装置、記憶装置、出力装置、および中央制御装置を備える。これらの装置は相互に接続されており、データのやりとりを行うことができる。それぞれの装置について、下記で説明する。
入力装置は、例えば、マウス、キーボードである。入力装置は、ユーザーが入力した内容を受け付ける。入力装置は、ユーザーが所望する材料機能を受け付けるだけでなく、演算装置による演算に使用する情報及びデータも受け付ける。入力内容は、具体的には、材料機能、分子特徴量、構成材、及びこれらのパラメータである。
材料機能とは、材料の用途に応じた働きである。材料機能の例としては、乾燥速度、酸化速度(錆び易さ)、消毒能力、洗浄力、断熱能力、防音能力、引張強度、粘度、接着力、着火速度、展性、延性等がある。材料機能は、材料の市場での価値に直結する。
構成材とは、物質としての材料の定義である。材料機能の例としては、元素名、電子状態、分子名、分子構造、分子軌道、分子量、官能基の種類、化学結合、原子配置、結晶構造、組成、面方位等がある。構成材は、材料そのものを具体的に示す。
分子特徴量とは、構成材が示す物性、現象、性質等であり、原子または分子の集合によって定められる。分子特徴量は、分子内特徴量と分子間特徴量から成る。原子2つ以上の集合によって現れるものを分子内特徴量とする。分子内特徴量には、例えば、結合距離、分子の大きさ、分子の剛直性、分極性等がある。また、分子2つ以上の集合によって現れるものを分子間特徴量とする。分子間特徴量には、例えば、分子の割合、分子間相互作用力、化学反応性等がある。分子の定義が難しい無機材料であっても、原子2つ以上の集合によって現れるものは、ここでは分子内特徴量とする。分子特徴量は、1つまたは複数により、材料機能が構成材によって発現するに足る原理、メカニズム、機構、それらに対する条件などの付随事項、等を説明する。故に、材料機能、分子特徴量、構成材とそれらの関係が十分に得られた場合には、任意の材料を作製するに足る情報が示される。
ここでいうパラメータとは、材料機能、分子特徴量、構成材の関係や、材料機能同士、分特徴量同士、構成材同士の関係を調査する際に必要な条件等の情報及びデータである。例えば、シミュレーションを用いる場合には、パラメータとは、解析モデルのサイズ、アンサンブル条件、各種制御因子の数値である。
図2に、一実施形態に係る入力画面の模式図を示す。入力画面201には、材料機能、分子特徴量、構成材、それぞれのパラメータの入力欄202が設けられている。ユーザーが入力欄へ入力したり、ファイル等をアップロードしたりすることによって、入力装置は入力内容を受け付ける。図3に他の実施形態に係る入力画面の模式図を示す。図3に示すように、複数の分子特徴量を受け付ける入力形態としても良い。
演算装置は、例えば、一般的な中央処理装置(CPU)、ソフトウェア等である。図1に示すように演算装置は、構造計算部、分子計算部を備える。
構造計算部は、分子特徴量を表現できる方法で、入力装置に入力された所望の材料機能を満たす分子特徴量を算出する。すなわち、材料機能と分子特徴量の相関関係を調査することにより、所望の材料機能を満たす分子特徴量を算出する。構造計算部で実施可能な演算は、例えば、全原子分子動力学法、粗視化分子動力学法、散逸粒子動力学法、モンテカルロ法、セルオートマトン、粒子法、有限要素法、有限差分法、有限体積法等である。以上に挙げた手法は、分子特徴量を表現できる方法である。
分子計算部は、構造計算部で算出された分子特徴量を実現する構成材を、分子そのものを表現できる方法を用いて算出する。分子特徴量と構成材の相関関係を調査することにより、構造計算部で算出された分子特徴量を実現する構成材を算出する。分子計算部で実施可能な演算は、例えば、全原子分子動力学法、経験的分子軌道法、静的第一原理計算法、第一原理分子動力学法等である。静的第一原理計算法としては、分子軌道法、密度汎関数法を用いることができ、第一原理分子動力学法としては、カーパリネロ法を用いることができる。以上に挙げた手法は、分子そのものを表現できる方法である。なお、演算装置による処理フローは後述する。
構造計算部、分子計算部は、実験結果、又は文献等の分析結果を用いて、それぞれ分子特徴量、構成材を算出してもよい。例えば、入力装置又は外部ネットワークを介して、実験又は分析の結果を取得し、統計解析、機械学習演算、文献探索等を、分子特徴量や構成材の算出に利用する。機械学習演算のために、演算装置はさらに機械学習部を備えていても良い。
機械学習部は、上記実験又は分析結果、探索された文献の機械学習演算を実行する。機械学習部で実施可能な演算としては、一般的な統計学手法や、ディープラーニングなどがある。一般的な統計学手法としては、各種検定、主成分分析、回帰分析などが実施可能である。
また、演算装置は、構造計算部が算出した分子特徴量が、所望の材料機能を満たしているかの有意性を判定し、有意性がないと判定された場合、構造計算部は、再度所望の材料機能を満たす分子特徴量を算出する。さらに、分子計算部が算出した構成材が、構造計算部が算出した分子特徴量を満たしているかの有意性を判定し、有意性がないと判定された場合は、分子計算部は再度、構造計算部が算出した分子特徴量を実現する構成材を算出する。
なお、演算装置による処理フローは後述する。
記憶装置は一般的なハードディスク等である。記憶装置は、入力装置に入力された情報、データ、演算装置により求められた材料機能、分子特徴量及び構成材を記憶値として格納している。具体的には、構造計算部の算出結果及び分子計算部の算出結果から、材料機能、分子特徴量および構成材をノードとし、ノード間の関連をエッジとして記憶する。
図4は、材料機能、分子特徴量、構成材の関係を示す図である。材料機能、分子特徴量、構成材の各項目1つ1つがノードとして示されており、それらの関係がエッジとして示されている。ここで、ノードは多くの場合は言葉であり、その他、記号、数式、絵等であっても構わない。また、エッジは、2つのノード間に何らかの相関関係がある場合に示されるものとする。なお、相関関係は因果関係も含む。
このデータ構造では、材料機能のノード411、分子特徴量のノード412、構成材のノード413に代表される通り複数のノードが存在する。ノードはエッジ414により連結されている。また、材料機能のノード群401、分子特徴量のノード群402、構成材のノード群403が示されている。各ノードは、材料機能のノード群401、分子特徴量のノード群402、構成材のノード群403のいずれかに属する。各ノード群内のノード同士がエッジで連結されても構わない。また、ノード群を跨いで連結されても構わない。また、ノード及びエッジの数は幾つでも構わない。また、ノード一つあたりに連結されるエッジは幾つでも構わない。ノードは、いずれのエッジとも連結しない場合でも存在可能とするが、エッジ1本は両末端でいずれかのノードと連結していることとする。
以上のようにノードとエッジを用いて材料機能、分子特徴量、構成材とそれらの関係を示すと、任意の材料機能が、どのような分子特徴量と相関関係を持ち、その分子特徴量がどのような構成材と相関関係を持つか、が示される。よって、所望の材料機能に対し、注目すべき分子特徴量と構成材が示される。
着目する材料機能に直接的に関わるノードとエッジが揃えば、その材料機能の実現可能性が予測できる。また、直接的に関わるノードとエッジに加え、間接的に関わる分子特徴量や構成材のノードとエッジが揃えば、材料機能の実現手段、つまりは、材料の作製手段を明確にすることができる。また、不足するノードとエッジ、つまりは材料開発における要調査箇所が予測または特定できる。これにより、実験、分析、シミュレーション等の実施計画を有効に構築できる。
図5に、記憶値の集合の模式図を示す。任意の記憶値の集合501は、ノード値510、エッジ値511から構成される。ノード値510は、材料機能、分子特徴量、構成材の各項目を示す。エッジ値511は、数値、言葉、記号等の形式を問わないが、数値であることが望ましい。数値であることにより、複数のエッジ値511と連結されるノード値510があった場合に、相対的に関係の大きいものを表現可能となる。また、ノード値510、エッジ値511の数は幾つでも構わない。また、ノード一つあたりに連結されるエッジ値511は幾つでも構わない。ノードは、いずれのエッジとも連結しない場合でも存在可能とするが、エッジ1本は両末端でノードと連結していることとする。
ノード値510、エッジ値511は、どのような保存形式でも良いが、グラフ構造型又は表の保存形式であることが望ましい。保存形式がグラフ構造であれば、記憶値は、多数のノード値510及びエッジ値511の中から1つを抽出して相関関係を持つ別のノードを探索する場合に高速に探索が可能になる。また、エッジ値511をもとにすることでノード値510の区分や整理が容易になる。さらに、関係性の図示が容易になるため入出力の際に本システムのユーザーの理解を効率的に行うことができる。保存形式が表であれば、任意の条件に合致したノード値510やエッジ値511を抽出する場合や、ノード値510やエッジ値511の集合同士を連結する場合に、一目でわかるため、システムの操作が容易になる。
ノード値510として用いられる言葉、記号、数式、絵等は、非特許文献であるJ. Rowley,”The wisdom hierarchy: representations of the DIKW hierarchy”, Journal of Information Science, 33, 163 (2007)に示された情報資源の分類により、明確化できる。この文献によれば、情報資源は、D(Data、データ)、I(Information、情報)、K(Knowledge、知識)、W(Wisdom、知恵)から成るDIKWピラミッドにより分類できる。図6にDIKWピラミッド図を示す。図6において、Dは体系化されていない数字や文字など、Iは何らかの基準にて体系化した数字や文字など、Kは情報から導き出される規則性や傾向など、Wは人が知識を使って判断や応用する力、である。D、I、K、Wの順にて、情報資源の階層が下位から上位に並び、情報資源の量が多量から少量になる。本実施形態におけるノード値510は、I及びKに相当する情報資源であることを基本とする。I及びKであることにより、ノード値510は人が認識できる、かつ、属人性を排した情報資源となる。これにより、本実施形態の実施者が特段の専門性を持った専門家でない場合でも、任意のノード値510同士の関係を、比較的容易に、科学的客観的に明示することができ、また理解を深めることができる。
記憶装置は、材料機能、分子特徴量、構成材の各区分内において、ノードを分類ごと又は階層ごとに記憶しても良い。例えば、入力装置が、材料機能、分子特徴量、及び構成材の分類又は階層を受け付け可能としておくことにより、入力装置に入力された情報に基づき、ノードを分類や階層ごとに記憶することができる。分類や階層ごとにノードを記憶することにより、人が視認できる形式の図と記憶装置の形態がよく合致するため、人の理解向上と、入出力や演算にかかる装置の負荷低減が実現できる。このとき、記憶装置は、1つのノードが複数の分類又は複数の階層に所属するように記憶してもよい。
図7に、記憶装置に格納される記憶値のデータ構造の模式図を示す。記憶値のデータ構造は、上位概念の記憶値の集合501a、中位概念の記憶値の集合501b、下位概念の記憶値の集合501cからなる。各記憶値の集合については、先述の任意の記憶値の集合501の通りである。本実施形態では、材料機能に近い方を上位、構成材に近い方を下位、とする。上位、中位、下位のように材料機能、分子特徴量、構成材を区分することにより人が理解しやすい状態を維持しながら、記憶装置に格納できる。図7において、各ノードは、上位概念の記憶値の集合501a、中位概念の記憶値の集合501b、下位概念の記憶値の集合501cのいずれかに属する。記憶値の集合は3階層でなくてもよい。各記憶値の集合内のノード同士がエッジで連結されうる他、複数の記憶値の集合を跨いでノードが連結されても構わない。
図8(a)(b)にノードの関係の模式図を示す。ここでは、図5において、エッジで連結されていたノード2A−ノード3Aを例にとる。ノード2Aとノード3Aが相関関係を持つとは、例えば、ノード3Aによってノード2Aが変化する場合をいう。図8(a)では、任意の単位系において、ノード3Aを入力、ノード2Aを出力とした仮想的な実験結果がプロットされており、グラフの推移から単調減少であることが伺える。このようにノード2Aとノード3Aの相関が確認された場合に、ノード2A−ノード3Aの間をエッジで連結する。
このとき、図8(a)のように実験結果が離散値であった場合でも、図8(b)のように補間した関係を示しておくことが望ましい。これは、可能な限り、人が認識しやすい情報資源としてノード及びエッジを構築するためである。離散値1つ1つではノード2A−ノード3Aの関係が判断できないが、補間した関係であれば単調減少と判断可能である。DIKWピラミッドの観点から述べれば、離散値1つ1つは、実験にて体系化された数値のためI、補間した線分や単調減少の傾向は、情報から導き出される規則性であるためK、といえる。
ノード2Aと、ノード3A、ノード3B、ノード3Cとの関係の模式図を図9に示す。ノード2A−ノード3Aは単調減少、ノード2A−ノード3Bは水平に近い推移、ノード2A−ノード3Cは単調増加と読み取れるが、ノード2A−ノード3Cの増加傾向が顕著である。このような場合、例えば、減少又は増加、変化の程度を数値で表現し、エッジ値511として3つのノード間(ノード2A−ノード3A、ノード2A−ノード3B、ノード2A−ノード3C)に記載することで、ノード2Aに対する要因効果が明確となる。
ノード値510、エッジ値511には、必要に応じて情報資源を付加することが望ましい。図10にプロパティを利用した記憶値の集合の模式図を示す。プロパティは、ノード及びエッジの関連事項を言葉、記号、数式、絵、数値等にて具体的に示したものであり、望ましくはノードやエッジと共に記憶装置に格納される。図10では、ノードのプロパティ値512a、ノードのプロパティ値512aが付随しているノード513a、エッジのプロパティ値512b、エッジのプロパティ値512bが付随しているエッジ513bが示されている。ノードのプロパティ値512a、エッジのプロパティ値512bを用いることで、ノードの所属階層、エッジにて示す相関関係の程度、各ノードやエッジに関連する調査の過程などをより詳細に記載できる。
例えば、図8の例では、図8(b)において得られた線の数式(近似式など)をノード2A−ノード3Aを連結するエッジ値501のプロパティに保存できる。また、そのような数式を得るに至った実験(図8(a))について、実施条件や、結果のデータまたはデータ保存場所などをプロパティに保存できる。
エッジは基本的に相関関係を示すが、プロパティを用いることにより、因果関係を示すことができる。因果関係を示すことで、ノードの階層関係をより明確に記載できる。例えば、図10のノード1B−ノード2B間において、ノード2Bの要因によりノード1Bという効果が得られる場合、ノード1Bを上位階層、ノード2Bを下位階層に置くことができ、例えば、図16の特徴量階層I(上位)と特徴量階層II(下位)の関係の配置である。
中央制御装置は、各装置の命令を解読し、その命令を実行するのに必要な指示を各装置に送る。また、記憶装置に対して、必要な記憶値を参照するよう指示を出すことが可能である。例えば、中央制御装置は必要に応じて、入力値や記憶値を任意の演算装置に読み込ませ、演算を実行し、さらに結果を記憶装置に格納する。加えて、中央制御装置は、記憶値の出力を指示する。
出力装置は、ディスプレイ、スピーカ等である。演算装置により算出された所望の材料機能を実現する構成材を出力する。また、出力装置は、エッジにより関連づけられた複数のノードを同時に出力しても良い。例えば、各ノードの関係をマトリックス図として出力しても良い。図11に一実施形態に係るマトリックス図を示す。マトリックス図では、行列形式の行と列にそれぞれ任意のノード値510を割り当て、行と列のノード値510がマトリックス上で交錯する箇所にエッジ値511を記載されている。図11のようなマトリックス図で出力することにより、多くのノード値510とエッジ値511を、任意のノード値510を基準に整理された状態で確認できる。
図12に他の実施形態に係る各ノードの関係のマトリックス図を示す。図11のように、任意の記憶値の集合が複数あり、それぞれを行と列によって区別した例である。図12では、列(または行)のノード間のエッジ値511を示した三角形のマトリックスも使用した例を示した。この場合、多くのノード値510とエッジ値511を、任意の記憶値の集合を基準に整理された状態で確認できる。このように、複数のマトリックスを用いて出力してもよく、また、マトリックスの一部を切り取り、出力しても構わない。
なお、材料設計システム101は、任意の部分を独立にした構成となってもよい。図13に外部装置を使用した材料設計システム102を示す。材料設計システム102は、記憶装置の一部または全部、演算装置の一部または全部を、接続されている外部装置にて代用することができる。ゆえに、外部記憶装置への保存、外部記憶装置から保存された外部記憶の呼び出し、各種演算の外部での実行、計算結果の外部での判別を可能にする。
<材料設計フロー>
図14に材料設計システムにおける処理手順のフローチャートを示す。図14のフローチャートに基づく動作は以下の通りである。
ステップ11:ユーザーが対象とする系を設定する。ユーザーは、多くの材料開発で想定される材料機能と分子特徴量の相関関係の調査、分子特徴量と構成材の相関関係の調査、これら両方の調査の実施を、入力装置に入力することにより設定する。なお、ここでいう相関関係の調査とは、複数のノード間に着目し、基本的には相関関係の有無を実験、分析、シミュレーション、文献取得等により明らかにすることを示す。また、相関関係が認められた場合には、該当のノード間の関係を定義する(該当のノード間の関係にエッジを加える)。
材料機能と分子特徴量の相関関係の調査により、着目する材料機能に直接的に関わる分子特徴量を明らかにすることができ、その材料機能の実現手段や実現可能性が予測できる。また、分子特徴量と構成材の相関関係の調査により、着目する分子特徴量が、実材料においてどのように実現されるかを明らかにすることができる。材料機能と分子特徴量の相関関係の調査、分子特徴量と構成材の相関関係の調査を、連続的に両方実施することで、着目する材料機能を実現する分子特徴量が、実材料においてどのように実現されるかを明らかにし、材料機能の実現手段、つまりは、材料の作製手段を明確にすることができる。
また、ユーザーは、材料機能同士の相関関係の調査、分子特徴量同士の相関関係の調査、構成材同士の相関関係の調査の実施要否を設定してもよい。材料機能同士の相関関係の調査、分子特徴量同士の相関関係の調査、構成材同士の相関関係の調査を追加することにより、材料機能、分子特徴量、構成材のノード及びエッジを増加させることができる。その結果、材料機能と分子特徴量、分子特徴量と構成材の調査対象を拡大することができる。調査対象の拡大により、強い相関関係を持つノードを発見できる可能性が高まり、材料機能と分子特徴量の相関関係の調査や分子特徴量と構成材の相関関係の調査の信頼性が向上する。特定のノード間の相関関係の精度を高めることよりも、調査対象とするノード間を増加させることによる効率化の効果がより期待できる。これは、任意の材料機能に少しでも相関関係を持つ分子特徴量は多数あり、その中に相関関係が大きい分子特徴量が少数あると考えると、調査の精度よりも、相関関係が大きい分子特徴量をいかに早く発見するかの方が重要であるためである。
材料機能と分子特徴量の相関関係の調査や、分子特徴量と構成剤の相関関係の調査に必要なパラメータが明らかであれば、ステップ11で入力装置に入力しておいても良い。 ステップ12:演算装置は、入力装置が受け付けた情報に基づき、材料機能と分子特徴量の相関関係の調査要否を判別する。調査が必要な場合、ステップ13に進み、調査の必要がない場合はステップ14に進む。
ステップ13:演算装置の構造計算部は、材料機能と分子特徴量の相関関係を調査する。言い換えると、演算装置の構造計算部は、分子特徴量を表現できる方法で所望の材料機能を満たす分子特徴量を算出する。材料機能と分子特徴量の相関関係の調査終了後、ステップ14に進む。
ステップ14:演算装置は、入力装置が受け付けた情報に基づき、分子特徴量と構成材の相関関係の調査要否を判別する。調査が必要な場合、ステップ15に進み、調査の必要がない場合、演算装置による演算は終了する。
ステップ15:演算装置の分子計算部は、分子特徴量と構成材の相関関係を調査する。言い換えると、演算装置の分子計算部は、構造計算部が算出した分子特徴量を実現する構成材を、分子そのものを表現できる方法を用いて算出する。
ステップ13の材料機能と分子特徴量の相関関係の調査、ステップ15の分子特徴量と構成材の相関関係の調査について、以下で詳細に説明する。
図15は、材料機能、分子特徴量、及び構成材の関係を簡略化して示した図である。ここでは、材料機能のノード群401と分子特徴量のノード群402を跨ぐエッジを材料機能−分子特徴量を跨ぐエッジ414aとし、分子特徴量のノード群402と構成材のノード群403を跨ぐエッジ414bとした。材料開発においては、市場での価値が高い機能を備えた材料の需要が大きい。故に、所望の材料機能が先に定まり、その後、それを満たす構成材が必要となる。そこで、本発明の一実施形態に係る材料設計フローでは、材料機能と分子特徴量の相関関係を調査した後に、分子特徴量と構成材との相関関係を調査することにより、所望の材料機能を満たす材料を効率的に設計する。すなわち、材料関係と分子特徴量とを跨ぐエッジ414aに関する調査を実施し、その後、分子特徴量−構成材を跨ぐエッジ414bの調査を実施する。材料機能と構成材の双方に対し、相関関係を持つ分子特徴量を示すことで、材料機能の原理、メカニズム等や、その実現手段を明確化することができる。
ノードやエッジの記載、ノード間の調査を行いやすくするために、材料機能、分子特徴量、構成材のノードを可能な限り厳密に定義することが望ましい。そこで、材料機能のノード群401、分子特徴量のノード群402、構成材のノード群403を、それぞれ階層やグループ等の分類に分けることが好ましい。階層区分を示した材料機能、分子特徴量、構成材の関係図を図16に示す。図16に示すように、材料機能の階層421、分子特徴量の階層422、構成材の階層423に区分されている。階層の設定は、複数のノードに共通する事項で定義することができる。複数のノードに共通する事項とは、例えば、時間スケール、空間スケールなどである。具体的には、同程度の空間スケールのノード同士は、同じ階層に所属させる。各ノードの相対位置をその原理、内包・外挿関係、意味等により階層に区分し、ノードをいずれかの階層に所属させることにより、材料機能と分子特徴量の相関関係の調査及び分子特量と構成材の相関関係の調査において、隣接する階層のノード間の調査を優先することができる。隣接する階層であれば、直接調査可能、もしくは間接的であっても調査が容易な調査対象を抽出できる。これにより、ノード間の相関関係が判明した場合は、該当ノード間でエッジを付加(記載)する。個々の階層毎にエッジが連結されれば、所望の材料機能を満たす構成材が明確化できる。また、隣接する階層のうち、材料機能(図16左側)に近い方の隣接箇所から調査を優先するという戦略がとれる。これにより、所望の材料機能に直結するノード周辺から調査を進めることができ、効率的に調査対象を抽出できる。
ノードの階層区分においては、任意のノードの属するべき階層が明確でない場合、例えば、ユーザーがノードを適当な1つの階層に所属させても良い。また、ユーザーはノードを適当な複数の階層へ所属させても良いし、ノードをすべての階層に所属させてもよい。
任意のノードの属するべき階層が明確でない場合は、ノードを適当な複数の階層へ所属させる、もしくは、すべての階層に所属させることが好ましい。ユーザーの判断等の下で、ノードを複数の階層へ所属させることがさらに好ましい。
ノードを適当な1つの階層に所属させることで、ノードの属するべき階層が明確である場合と同様にシステムを稼働することができる。しかし、適当に決めた階層に依って調査の優先度が決まり得るため、誤りが発生しやすい。加えて、ユーザーが既知のノードを可視化(出力)した場合にも、誤った認識をする可能性が高くなる。
また、ノードを複数の階層に所属させることにより、任意のノードの属するべき階層が明確でない場合であっても、任意のノード間の階層の距離を測ることができ、近い階層のノード間調査を優先することが可能となる。また、ノードを複数の階層に所属させることは、ユーザーが可視化(出力)されたノードやエッジを視認した際、任意のノードが所属する好適な階層がどこかの判断をする一助になり得る。ノードを適当な複数の階層に所属させた場合、ノードをすべての階層に所属させた場合に比べ、調査の候補となるノード間の選択肢が少ないため、調査対象を迅速に決定できる。選択肢を少なくするため、ユーザーの判断等の下で、ノードを複数の階層へ所属させることが好ましい。
また、階層に区分した場合であっても、隣接する階層のノード間以外から調査を実施しても構わない。
例えば、階層の定義、ノードの分類は、ユーザーが入力装置を用いて決めることができる。また、ユーザーが階層を入力しなくても、システムが、ノードの中身(数値等)を昇順・降順にソートしたり、言葉の共通点からグルーピングしたりすることにより、階層を定義することもできる。
図17に、ステップ13の材料機能と分子特徴量の相関関係の詳細な調査フローチャートを示す。
ステップ21:分子特徴量の調査システムは、ユーザーが調査対象とする材料機能のノード及び分子特徴量のノードを入力装置に設定する。材料機能と分子特徴量の相関関係を調査するにあたり、材料機能や分子特徴量に調査範囲があれば設定する。例えば、材料機能や分子特徴量をそれぞれ任意の単位系で定義した場合に、数値範囲を定める必要があれば、設定する。ステップ11の時点でステップ21に必要な設定内容やパラメータが明らかであれば、ステップ11の時点でステップ21に必要な設定やパラメータを入力することができる。
ステップ22:演算装置の構造計算部は、所望の材料機能と任意の分子特徴量の相関関係を調査する。ステップ22では、分子特徴量のノード412を表現できる手法で調査することができる。調査手段は、実験、分析、シミュレーション、文献取得等である。
実験または分析を調査に用いる場合には、実験または分析の結果の読み込み、統計解析、機械学習演算、類似の文献の探索と取得を行うことにより、調査結果の信頼性を高めることができる。また、シミュレーションを用いる場合には、例えば、分子特徴量のノード412を入力値にできるものとして、分子の動的挙動を扱うことのできる全原子分子動力学法や粗視化分子動力学法や散逸粒子動力学法、材料の分子などの単位に関して確率論を用いた計算ができるモンテカルロ法やセルオートマトン、マクロな材料を細分化した単位で扱うことが可能な粒子法や有限要素法や有限差分法や有限体積法などを用いることができる。全原子分子動力学法は、複数分子の集団を扱うことができる上、公知のポテンシャル関数の種類が多いため、その選択により分子内特徴量を反映させやすい。粗視化分子動力学法や散逸粒子動力学法は、原子数個を原子団と見なす手法であるため、原子団の設定時の自由度が高く、分子内特徴量、分子間特徴量ともに反映させやすい。モンテカルロ法やセルオートマトンは、離散時刻で発生するイベントやその発生確率を定義することができ、拡散や吸着といった粒子の座標変化に関する分子間特徴量を反映させやすい。粒子法、有限要素法、有限差分法、有限体積法は、原子集合体としての材料の特徴を入力に用いるため、前記の種々の方法よりもマクロな分子間特徴量を反映させやすい。特に、粒子法は大変形を考慮すべき材料の調査、有限要素法は複雑形状を考慮すべき材料の調査、有限差分法や有限体積法は流束の物理現象を考慮すべき材料の調査において、分子間特徴量を反映させやすい。
ステップ23:演算装置は、ステップ22の調査で調査した分子特徴量が所望の材料機能が得られたか否かを判別する。判別には、どのような方法を用いても良いが、統計学的に有意と判断できる方法が好ましい。例えば、所望の材料機能を量的データあるいは質的データとして定義しておき、ある調査結果について、任意の有意水準の下で統計学における各種検定を行い、その調査結果が所望の材料機能を満たしているかの有意性を判定する、などの手順が好ましい。所望の材料機能が得られた場合には、分子特徴量の調査システムのフローを終了する。所望の材料機能が得られなかった場合には、ステップ24に移行する。
ステップ24:調査対象とする分子特徴量を追加若しくは変更し、再度、ステップ22に戻り、材料機能と分子特徴量の相関関係を調査する。例えば、ユーザーが入力装置に入力することにより分子特徴量を追加又は変更することができる。所望の材料機能が得られるまで、繰り返し、調査を実施する。結果として、所望の材料機能と相関関係を持つ分子特徴量が得られる。
図18に、分子特徴量と構成材の相関関係の詳細な調査フローチャートを示す。
ステップ31:調査対象とする分子特徴量及び構成材を設定する。分子特徴量は、演算装置の構造計算部により求められた分子特徴量(以下、所望の分子特徴量という。)を用いることができる。構成材は、ユーザーが入力装置に入力することにより設定することができる。
ステップ32:演算装置の分子計算部は、分子特徴量と構成材の相関関係を調査する。ステップ32では、構成材のノード413を表現できる手法で調査することができる。調査手段は、ステップ22と同様である。ステップ32では、例えば、シミュレーションにおいては、構成材のノード33を入力値にできるものとして、分子の動的挙動を計算できる全原子分子動力学法、経験的分子軌道法、(カーパリネロ法をはじめとする)第一原理分子動力学法、電子状態の計算が可能な分子軌道法や密度汎関数法といった静的第一原理計算、などを用いることができる。全原子分子動力学法は、原子1つ1つを扱いながら比較的大規模系の動的計算をすることができ、拡散、粘度、力学特性などを調査できる。静的第一原理計算では、最安定構造、各種エネルギー値、フォノンなど材料の静的な特性を高精度に調査できる。第一原理分子動力学法は、化学反応を考慮したダイナミクスの計算が可能であり、温度や原子移動を考慮した化学反応過程などを調査できる。
ステップ33:演算装置は、ステップ32の調査で調査した構成材が所望の分子特徴量が得られたか否かを判別する。判別には、ステップ23と同様の方法を用いることができる。所望の分子特徴量が得られた場合には、分子特徴量と構成材の相関関係の調査フローを終了する。所望の材料機能が得られなかった場合には、ステップ34に移行する。
ステップ34:調査対象とする構成材を追加若しくは変更し、再度、ステップ32に戻り、分子特徴量と構成材の相関関係を調査する。例えば、ユーザーが入力装置に入力することにより構成材を追加又は変更することができる。所望の分子特徴量が得られるまで、繰り返し、調査を実施する。結果として、所望の分子特徴量と相関関係を持つ構成材が得られる。
以上のように、材料設計システムが、材料機能と分子特徴量の相関関係の調査を行った後に、分子特徴量と構成材の相関関係の調査を行うことにより、所望の材料機能と相関関係を持つ分子特徴量及び構成材を効率的に得ることができる。
以上で示した材料設計システムを用いた材料設計の実施例を以下に示す。ここでは、任意の機械特性を満たす高分子材料を設計する材料開発を想定する。一例として球晶を形成する高分子材料を挙げる。
図19は、任意の高分子材料における材料機能と分子特徴量と構成材の関係図である。材料機能401、分子特徴量402、構成材403の相関関係が示されている。機械特性などの材料機能のノード411、球晶サイズなどの分子特徴量のノード412、官能基の種類などの構成材のノード413、それらを連結するエッジ414が示されている。これらのノードは、幾つかの階層に区分されている。図19においては、総合特性の階層などの材料機能の階層421、連続体スケールの階層などの分子特徴量の階層422、分子仕様の階層などの構成材の階層423が示されている。
以上のようなノード、エッジ、階層構造は、入力として初期に与えても良いし、以下の手順の途中で付加もしくは変更してもよい。ここでは、ノードと階層構造を初期に与えたものとする。エッジは、何らかの調査結果が無い場合には原則として明示しないが、本実施形態では、以下の手順の途中で付加されたものとする。
機械特性は、引張強度などにより定まる。故に、図19では、材料機能の要素試験の階層に引張強度のノードが示されている。本実施例では、所望の材料機能を満たす材料設計を、分子特徴量を起点に行う。故に、まず着目すべきは分子特徴量のノードである。様々な分子特徴量のうち、連続体スケールの階層と考えられるノードには球晶サイズがあり、分子集合スケールの階層と考えられるノードには配向度、結晶密度があり、分子スケールの階層と考えられるノードには相互作用、化学反応性等がある。引張強度のノードとの相関関係を調査するにあたり、スケールの階層が最も近いものは球晶サイズのノードである。
ここで任意の高分子材料における球晶の模式図を図20(a)(b)に示す。図20(a)(b)には、任意の球晶601及び任意の球晶境界602が示されている。任意の球晶601において放射状に伸びる線は、結晶の方向を示している。図20(a)と(b)に、球晶サイズが異なる材料の模式図を示す。
本実施例では、所望の材料機能に最も近いと考えられる球晶サイズについて、先に調査する。ここでは、球晶の形状や構造を表現できる有限要素法や粗視化分子動力学法などを用いて、引張強度を計算することができる。それぞれノードとした球晶サイズと引張強度について、相関関係の模式図を図21(a)に示す。図21(a)では、球晶サイズを入力値に、有限要素法や粗視化分子動力学法を用いて、引張強度を求めた結果が示されている。一般にこのような調査結果には、単調増加、単調減少、増減を繰り返す場合などが考えられる。図21(a)には、単調減少の線分、或いは、下に凸の2次曲線にて結果が得られた様子が示されている。このような調査結果により、球晶サイズを用いた引張強度の制御が可能となる。相関関係が認められた場合、演算装置が該当のノード間にエッジを入力する。
引張強度−球晶サイズ間の調査(図21(a))について模式図を図22(a)に示した。図22(a)では、球晶材料の要素試験スケール断面図611により、球晶サイズが表現されており、このような計算モデルを用いることで演算装置が引張強度を調べることができる。
次に、所望の材料機能への影響が明確となった球晶サイズのノードに対し、最も近いと考えられるノードについて調査する。図19において、球晶サイズのノードと、スケールの階層が最も近いものの1つは配向度のノードである。ここでは、高分子の高次構造を表現できる粗視化分子動力学法などを用いて、配向度から球晶サイズを計算することができる。それぞれノードとした配向度と球晶サイズについて、相関関係の模式図を図21(b)に示す。図21(b)では、配向度を入力値に、球晶サイズを求めた結果、単調減少の線分、或いは、下に凸の2次曲線が得られた様子が示されている。このような調査結果により、配向度を用いた球晶サイズの制御が可能となる。相関関係が認められた場合、該当のノード間にエッジを入力する。
球晶サイズ−配向度間の調査(図21(b))について模式図を図22(b)に示した。図22(b)は、図22(a)の球晶材料の要素試験スケール断面の局所部位612の部分拡大にあたる。球晶材料の連続体スケール断面図613において、蛇行する実線は折りたたまれた高分子の様子を示しており、破線は球晶の結晶方向を示している。図22(b)では、高分子の配向が表現されており、このような計算モデルを用いることで球晶サイズを調査することができる。
ここまでの調査により、球晶サイズを介することで、配向度を入力に、引張強度が制御可能となった。
次に、所望の材料機能への影響が明確となった配向度のノードに対し、最も近いと考えられるノードについて調査する。図19において、配向度のノードと、スケールの階層が最も近いものの1つは相互作用のノードである。(相互作用とは、ファンデルワールス力などの物理的な相互作用とする。)分子の化学構造を表現できる粗視化分子動力学法や全原子分子動力学法などを用いて、相互作用から配向度を計算することができる。それぞれノードとした相互作用と配向度について、相関関係の模式図を図21(c)に示す。図21(c)では、相互作用を入力値に、配向度を求めた結果、単調減少の線分、或いは、下に凸の2次曲線が得られた様子が示されている。このような調査結果により、相互作用を用いた配向度の制御が可能となる。相関関係が認められた場合、記憶装置が該当のノード間にエッジを入力する。
配向度−相互作用間の調査(図21(c))について模式図を図22(c)に示した。図22(c)は、図22(b)の球晶材料の連続体スケール断面の局所部位614の部分拡大にあたる。球晶材料の分子集合スケール断面図615において、点は原子或いは原子数個から成る原子団、実線は高分子内の結合を示している。図22(c)では、分子構造及びそれらの相互作用が表現されており、このような計算モデルを用いることで演算装置が配向度を調べることができる。
ここまでの調査により、球晶サイズと配向度を介することで、相互作用を入力に、引張強度が制御可能となった。
次に、所望の材料機能への影響が明確となった相互作用のノードに対し、最も近いと考えられるノードについて調査する。図19において、相互作用のノードと最も近いものの1つは構成材にある官能基の種類のノードである。分子の化学構造を表現できる全原子分子動力学法や分子軌道法などを用いて、官能基の種類から相互作用を計算することができる。それぞれノードとした官能基の種類と相互作用について、相関関係の模式図を図21(d)に示す。図21(d)では、官能基の種類を入力値に、相互作用を求めた結果、単調減少の線分、或いは、下に凸の2次曲線が得られた様子が示されている。このような調査結果により、官能基の種類を用いた相互作用の制御が可能となる。相関関係が認められた場合、演算装置が該当のノード間にエッジを入力する。
相互作用−官能基の種類間の調査(図21(d))について模式図を図22(d)に示した。図22(d)は、図22(c)の球晶材料の分子集合スケール断面の局所部位616の部分拡大にあたる。任意の球晶材料の分子スケール断面図617においては、分子内の一部の化学構造が示されている。このような計算モデルで相互作用を演算装置が調べることができる。
ここまでの調査により、球晶サイズと配向度と相互作用を介することで、官能基の種類を入力に、引張強度が制御可能となった。官能基の種類は、分子そのもの(図19における分子A、分子Bなど)から一意に定まるため、所望の引張強度を実現する分子を選定することができる。
上記に述べられていない本発明の効果として、以下がある。
本実施形態により、材料機能、分子特徴量、構成材、およびそれらの関係が整理されることで、客観的かつ合理的に材料設計の指針を見出すことができる。故に、本実施形態のユーザーは、任意の技術分野に関する専門性を特段に保有する必要は必ずしもなく、ユーザーの負荷を低減することができる。加えて、材料機能、分子特徴量、構成材、およびそれらの関係が整理されることで、原理やメカニズムの論理が明快となり、各内容の信憑性を高めることができる。
また、調査の範囲と必要性が明確になることで、使用場面、使用環境に関しても、不要な制約を取り除くことができ、環境構築にかかる負荷を低減することができる。例えば、調査が必要な箇所に関してのみ、実験、分析、シミュレーションの設備を揃える、といった判断を可能にする。
従来技術では属人的に保有されてきた情報や知識に関して(例えば、その技術を用いる理由に至った理由、技術上の工夫、結果が得られた後の解釈や気づき等)、保存及び可視化する機能を提供できる。故に、本実施形態のユーザーが持つ情報や知識の保存、体系化、伝承などに用いることができ、また一方で、本実施形態のユーザーの学習や理解促進、経験蓄積機会の提供などにも用いることができる。
101…材料設計システム
102…外部装置を使用した材料設計システム
201…出力画面
202…入力欄
401…材料機能のノード群
402…分子特徴量のノード群
403…構成材のノード群
411…材料機能のノード
412…分子特徴量のノード
413…構成材のノード
414…エッジ
414a…材料機能−分子特徴量を跨ぐエッジ
414b…分子特徴量−構成材を跨ぐエッジ
421…材料機能の階層
422…分子特徴量の階層
423…構成材の階層
501…記憶値の集合
501a…上位概念の記憶値の集合
501b…中位概念の記憶値の集合
501c…下位概念の記憶値の集合
501…任意の記憶の模式図
510…ノード値
511…エッジ値
512a…ノードのプロパティ値
512b…エッジのプロパティ値
513a…ノードのプロパティ値612aが付随するノード
513b…エッジのプロパティ値612bが付随するエッジ
601…任意の球晶
602…任意の球晶境界
611…球晶材料の要素試験スケール断面図
612…球晶材料の要素試験スケール断面の局所部位
613…球晶材料の連続体スケール断面図
614…球晶材料の連続体スケール断面の局所部位
615…球晶材料の分子集合スケール断面図
616…球晶材料の分子集合スケール断面の局所部位
617…球晶材料の分子スケール断面図

Claims (15)

  1. 所望の材料機能を実現可能な材料を設計する材料設計システムであって、
    前記所望の材料機能を受け付ける入力装置と、
    原子又は分子2以上の集合によって現れる分子特徴量を表現できる方法で、前記所望の材料機能を満たす分子特徴量を算出する構造計算部と、前記構造計算部が算出した前記分子特徴量を実現する構成材を、分子そのものを表現できる方法を用いて算出する分子計算部と、を備える演算装置と、
    を備えることを特徴とする材料設計システム。
  2. 請求項1に記載の材料設計システムであって、
    前記分子特徴量を表現できる方法は、全原子分子動力学法、粗視化分子動力学法、散逸粒子動力学法、モンテカルロ法、セルオートマトン、粒子法、有限要素法、有限差分法、有限体積法のいずれかを含むことを特徴とする材料設計システム。
  3. 請求項2に記載の材料設計システムであって、
    前記分子そのものを表現できる方法は、全原子分子動力学法、経験的分子軌道法、静的第一原理計算法、第一原理分子動力学法のいずれかを含むことを特徴とする材料設計システム。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の材料設計システムであって、
    前記構造計算部の算出結果及び前記分子計算部の算出結果に基づき、前記材料機能、前記分子特徴量および前記構成材をノードとし、ノード間の関連をエッジとして記憶する記憶装置をさらに備えることを特徴とする材料設計システム。
  5. 請求項4に記載の材料設計システムであって、
    前記記憶装置は、前記ノードと前記エッジの内容を、表又はグラフの形式で保存することを特徴とする材料設計システム。
  6. 請求項4に記載の材料設計システムであって、
    前記記憶装置は、前記材料機能、前記分子特徴量、前記構成材の各区分内において、前記ノードを分類ごと又は階層ごとに記憶することを特徴とする材料設計システム。
  7. 請求項6に記載の材料設計システムであって、
    前記記憶装置は、前記ノードが、複数の分類又は複数の階層に所属するように記憶することを特徴とする材料設計システム。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の材料設計システムであって、
    前記演算装置は、機械学習演算を実行する機械学習部を備え、
    前記構造計算部及び前記分子計算部は、前記機械学習部の演算結果を用いて分子特徴量、構成材をそれぞれ算出することを特徴とする材料設計システム。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の材料設計システムであって、
    前記演算装置は、
    前記構造計算部が算出した分子特徴量が、前記所望の材料機能を満たしているかの有意性を判定し、有意性がないと判定された場合、前記構造計算部は、再度前記所望の材料機能を満たす分子特徴量を算出し、
    前記分子計算部が算出した構成材が、前記構造計算部が算出した分子特徴量を満たしているかの有意性を判定し、有意性がないと判定された場合は、前記分子計算部は再度、前記構造計算部が算出した前記分子特徴量を実現する構成材を算出することを特徴とする材料設計システム。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の材料設計システムであって、
    前記入力装置は、ノードとして前記材料機能、前記分子特徴量、前記構成材を受け付け可能であり、エッジとして任意の2つのノードの関連を受け付け可能であることを特徴とする材料設計システム。
  11. 請求項10に記載の材料設計システムであって、
    前記入力装置は、前記材料機能、前記分子特徴量、及び前記構成材の階層又は分類を受け付け可能であることを特徴とする材料設計システム。
  12. 請求項4乃至請求項7のいずれか一項に記載の材料設計システムであって、
    前記演算装置により算出された構成材を出力する出力装置を、さらに備え、
    前記出力装置は、前記エッジにより関連づけられた複数の前記ノードを出力する
    ことを特徴とする材料設計システム。
  13. 所望の材料機能を実現可能な材料を設計する材料設計方法であって、
    原子又は分子2以上の集合によって現れる分子特徴量を表現できる方法で、前記所望の材料機能を満たす分子特徴量を算出した後に、算出された前記分子特徴量を実現する構成材を、分子そのものを表現できる方法を用いて求める
    ことを特徴とする材料設計システム。
  14. 請求項13に記載の材料設計方法であって、
    前記分子特徴量を表現できる方法は、全原子分子動力学法、粗視化分子動力学法、散逸粒子動力学法、モンテカルロ法、セルオートマトン、粒子法、有限要素法、有限差分法、有限体積法のいずれかを含むことを特徴とする材料設計システム。
  15. 請求項14に記載の材料設計方法であって、
    前記分子そのものを表現できる方法は、全原子分子動力学法、経験的分子軌道法、静的第一原理計算法、第一原理分子動力学法のいずれかを含むことを特徴とする材料設計システム。
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