JP2002148741A - 放射線画像情報読取装置 - Google Patents

放射線画像情報読取装置

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JP2002148741A
JP2002148741A JP2000345304A JP2000345304A JP2002148741A JP 2002148741 A JP2002148741 A JP 2002148741A JP 2000345304 A JP2000345304 A JP 2000345304A JP 2000345304 A JP2000345304 A JP 2000345304A JP 2002148741 A JP2002148741 A JP 2002148741A
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phosphor sheet
sheet
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Ryosuke Furue
亮介 古江
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リジットタイプの蓄積性蛍光体シートの両面
側から輝尽発光光を検出する、いわゆる両面読取りを行
なう放射線画像情報読取装置を小型化する。 【解決手段】 放射線画像情報が蓄積記録されたリジッ
トタイプの蓄積性蛍光体シート30を、その励起波長域に
ある励起光31によって一方向に主走査する励起光照射手
段22と、蓄積性蛍光体シート30の励起光照射部分から発
せられた輝尽発光光35を該シート30の一表面側から光電
的に検出する第1の光電検出手段23と、輝尽発光光35を
蓄積性蛍光体シート30の他表面側から光電的に検出する
第2の光電検出手段24とを読取ユニット21に一体的に保
持する。そして、静止している蓄積性蛍光体シート30に
対して読取ユニット21を移動させて励起光31の副走査を
行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放射線画像情報が
蓄積記録されている蓄積性蛍光体シートに励起光を照射
し、そのとき該シートから発せられた輝尽発光光を光電
的に読み取って前記放射線画像を示す画像信号を得る放
射線画像情報読取装置に関し、特に詳細には、励起光照
射手段および輝尽発光光を検出する手段を1つの読取ユ
ニットに搭載し、静止している蓄積性蛍光体シートに対
してこのユニットを移動させながら放射線画像情報を読
み取るようにした放射線画像情報読取装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、放射線を照射するとこの放射線エ
ネルギーの一部を蓄積し、その後、可視光やレーザ光な
どの励起光を照射すると、蓄積された放射線エネルギー
に応じて輝尽発光を示す蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)
が知られており、そして、この蓄積性蛍光体を支持体上
に積層してなる蓄積性蛍光体シートを用いる放射線画像
記録再生システムが広く実用に供されている。
【0003】この放射線画像記録再生システムは、人体
等の被写体を透過させた放射線を蓄積性蛍光体シートに
照射する等してこの蓄積性蛍光体シートに被写体の放射
線画像情報を蓄積記録し、その後、レーザ光などの励起
光により該シートを2次元的に走査してその励起光照射
部分から輝尽発光光を生じさせ、この輝尽発光光を光電
読取手段により読み取って上記放射線画像情報を示す画
像信号を得るものである(例えば特開昭55-12429号、同
55-116340号、同56-104645号等参照)。
【0004】このシステムにおいて得られた画像信号
は、観察読影に適した階調処理や周波数処理などの画像
処理が施された上で、それが担持する放射線画像を診断
用可視像としてフィルムに再生記録したり、あるいはCR
T画像表示装置等に表示するために用いられる。なお、
放射線画像情報読取り後の蓄積性蛍光体シートに消去光
を照射して、そこに残存しているエネルギーを放出させ
ると、そのシートは再度放射線画像情報を蓄積記録でき
る状態となって、繰り返し使用が可能になる。
【0005】また、放射線画像形成における検出量子効
率、すなわち放射線吸収率、輝尽発光効率および輝尽発
光光の取出し効率などを高めるために、従来の蓄積性蛍
光体シートにおける放射線吸収機能とエネルギー蓄積機
能とを分離させるようにした新しいタイプの蓄積性蛍光
体シートも提案されている(特願平11-372978号)。
【0006】この蓄積性蛍光体シートは、紫外乃至可視
領域の光を吸収してそのエネルギーを蓄積可能で、可視
乃至赤外領域の光により励起されたとき上記エネルギー
を輝尽発光光として放出する蓄積専用の輝尽性蛍光体の
層を含有するものである。
【0007】この新しいタイプの蓄積性蛍光体シート
は、好ましくは、放射線を吸収して紫外乃至可視領域に
発光を示す蛍光体を含有する放射線吸収性蛍光体層が付
加された形態とされる。その場合は、画像情報を有する
放射線が照射された際に上記放射線吸収性蛍光体層から
発せられた紫外乃至可視領域の光のエネルギー(これは
放射線画像情報に対応している)が前記輝尽性蛍光体の
層に蓄積される。そこで、その後この蓄積性蛍光体シー
トを励起光で走査すれば、上記輝尽性蛍光体の層から放
射線画像情報を示す輝尽発光光が発せられる。
【0008】またこの新しいタイプの蓄積性蛍光体シー
トは、上述の放射線吸収性蛍光体層は備えないものとし
て形成されてもよい。その場合該蓄積性蛍光体シート
は、放射線を吸収して紫外乃至可視領域に発光を示す蛍
光体を含有する放射線吸収性蛍光体層を有する蛍光スク
リーンと併せて用いられる。
【0009】すなわち、この蛍光スクリーンを蓄積性蛍
光体シートに密着させた状態で該蛍光スクリーンに放射
線を照射すれば、蛍光スクリーンの放射線吸収性蛍光体
層から発せられた紫外乃至可視領域の光のエネルギー
(これは放射線画像情報に対応している)が、蓄積性蛍
光体シートの輝尽性蛍光体の層に蓄積される。そこでこ
の場合も、その後に蓄積性蛍光体シートを励起光で走査
すれば、上記輝尽性蛍光体の層から放射線画像情報を示
す輝尽発光光が発せられる。
【0010】ここで、上述した放射線画像記録再生シス
テムに用いられる放射線画像情報読取装置においては、
例えば特開昭55-87970号、特開平8-1164350号等に示さ
れているように、輝尽発光光の検出効率を高めるため
に、1枚の蓄積性蛍光体シートの一表面側、他表面側か
らそれぞれ輝尽発光光を検出することが考えられてい
る。なおその場合、蓄積性蛍光体シートに対する励起光
の照射は、該シートの一表面側のみから行なってもよい
し、あるいは両表面側から行なってもよい。
【0011】他方、上述の蓄積性蛍光体シートとして、
実質的に撓むことのない高剛性のシートを用いることも
考えられている。このいわゆるリジットタイプの蓄積性
蛍光体シートは、可撓性の有る蓄積性蛍光体シートと異
なって、エンドレスベルト等のシート搬送手段に載せる
ような必要もなく、それ自身を直接移動させることがで
きるという利点を有する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のよう
に蓄積性蛍光体シートの両面側から輝尽発光光を検出す
るいわゆる両面読取りを行なう放射線画像情報読取装置
において、このリジットタイプの蓄積性蛍光体シートを
用いる場合、従来は、シートの一表面側、他表面側から
それぞれ輝尽発光光を検出する2つの光電検出手段と、
1つあるいは2つの励起光照射手段を備えてなる読取部
を静止状態に配置し、この読取部に対して蓄積性蛍光体
シートを移動させて励起光の副走査を行なっていた。
【0013】しかし、このように蓄積性蛍光体シートを
副走査移動させて放射線画像情報読取りを行なう場合
は、蓄積性蛍光体シートを移動させるために、この移動
方向に少なくとも該シート2枚分のスペースを確保して
おく必要があり、そのために放射線画像情報読取装置が
大型化しやすいという問題が認められている。
【0014】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、リジットタイプの蓄積性蛍光体シートを用いる
放射線画像情報読取装置において、装置を小型化するこ
とを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明による放射線画像
情報読取装置は、前述したように、放射線画像情報が蓄
積記録された、実質的に撓むことのない高剛性の蓄積性
蛍光体シートを、その励起波長域にある励起光によって
一方向に主走査する励起光照射手段と、この蓄積性蛍光
体シートの励起光照射部分から発せられた輝尽発光光
を、該シートの一表面側から検出する第1の光電検出手
段と、前記蓄積性蛍光体シートの励起光照射部分から発
せられた輝尽発光光を、該シートの他表面側から検出す
る第2の光電検出手段と、前記励起光照射手段、第1の
光電検出手段および第2の光電検出手段と、前記蓄積性
蛍光体シートとの一方を他方に対して相対的に、前記主
走査の方向と交わる方向に移動させる副走査手段とを備
えてなる放射線画像情報読取装置において、副走査手段
が、上記励起光照射手段、第1の光電検出手段および第
2の光電検出手段を一体的に保持して、静止している蓄
積性蛍光体シートに対して移動する読取ユニットから構
成されたことを特徴とするものである。
【0016】なおこの本発明による放射線画像情報読取
装置において、励起光照射手段としては、蓄積性蛍光体
シートにファンビーム状の励起光を照射するライン光源
を好適に用いることができる。
【0017】一方、上記第1および/または第2の光電
検出手段としては、ラインセンサを好適に用いることが
できる。
【0018】また本発明の放射線画像情報読取装置にお
いては、蓄積性蛍光体シートを、画像情報を有する放射
線の照射を受ける所定の撮影位置と、励起光の走査を受
ける所定の読取位置との間で移動させるシート移動手段
が設けられるのが望ましい。
【0019】そしてそのようなシート移動手段として
は、蓄積性蛍光体シートの一辺に平行な回転軸の周りに
該シートを回転させることにより、該蓄積性蛍光体シー
トを上記撮影位置と読取位置との間で移動させるものを
好適に用いることができる。
【0020】また励起光照射手段は、蓄積性蛍光体シー
トの一表面側のみに配されてもよいし、あるいは、蓄積
性蛍光体シートの一表面側および他表面側にそれぞれ配
されてもよい。
【0021】後者のようにする場合、励起光照射手段
は、互いに蓄積性蛍光体シートの同一部分を励起光で走
査するように構成されるのが望ましい。しかしそのよう
に構成しない場合でも、蓄積性蛍光体シートとして、そ
の一表面側および他表面側にそれぞれ蓄積性蛍光体層が
形成され、それら2つの蓄積性蛍光体層の間に前記励起
光および輝尽発光光を透過させない分離層が介設されて
なるものを用いれば、後に詳述するように、両面読取り
による本来の効果を容易に得ることができる。
【0022】また本発明による放射線画像情報読取装置
は、カセッテに収納した状態で放射線画像の撮影に供せ
られた蓄積性蛍光体シートから放射線画像情報を読み取
るように構成することも勿論可能である。
【0023】その場合、本発明による放射線画像情報読
取装置は、蓄積性蛍光体シートを収納したカセッテを保
持するカセッテ保持手段と、この保持されたカセッテか
ら蓄積性蛍光体シートを取り出す手段と、カセッテから
取り出された蓄積性蛍光体シートの有効記録領域外の部
分を少なくとも1箇所において保持するシート保持手段
と、前記読取ユニットに取り付けられて、該読取ユニッ
トの励起光照射手段、第1の光電検出手段および第2の
光電検出手段の各々と、蓄積性蛍光体シートとの間の各
距離を所定値に保つシート位置規制部材とを備えて構成
されることが望ましい。
【0024】あるいは、上記シート保持手段およびシー
ト位置規制部材に代えて、カセッテから取り出された蓄
積性蛍光体シートの有効記録領域外の部分を少なくとも
2箇所において保持するとともに、読取ユニットの励起
光照射手段、第1の光電検出手段および第2の光電検出
手段の各々と、この蓄積性蛍光体シートとの間の各距離
を所定値に保つ、読取ユニットとは別個に形成されたシ
ート位置規制保持部材が設けられてもよい。
【0025】他方、本発明による放射線画像情報読取装
置は、蓄積性蛍光体シートとして、輝尽発光光のシート
面内での拡がりを規制する、異方化された蓄積性蛍光体
シートを用いるように構成されるのが望ましい。なお、
この異方化された蓄積性蛍光体シートとしては、シート
厚さ方向に延びて輝尽発光光を反射させる反射性隔壁部
材により多数の微小房に細分区画された構造を有してな
る蓄積性蛍光体シートや、柱状結晶タイプの蓄積性蛍光
体を適用した蓄積性蛍光体シート等が挙げられる。
【0026】
【発明の効果】本発明による放射線画像情報読取装置
は、励起光照射手段、第1の光電検出手段および第2の
光電検出手段を読取ユニットに一体的に保持させ、静止
しているリジットタイプの蓄積性蛍光体シートに対して
この読取ユニットを移動させて励起光の副走査を行なう
ように構成したから、副走査のために蓄積性蛍光体シー
トを移動させる必要はないものである。したがって、こ
の本発明による放射線画像情報読取装置は、蓄積性蛍光
体シートを副走査移動させるために該シート2枚分のス
ペースを確保するような必要がなく、十分に小型化され
得るものとなる。
【0027】なおこの本発明による放射線画像情報読取
装置において、励起光照射手段として、蓄積性蛍光体シ
ートにファンビーム状の励起光を照射するライン光源を
好適に用いれば、偏向させた1本の励起光ビームで蓄積
性蛍光体シートを主走査する場合と比較すると、励起光
ビームの偏向のために大きなスペースを確保する必要が
なくなり、装置を小型化する上でさらに有利となる。
【0028】また本発明の放射線画像情報読取装置にお
いて、第1および/または第2の光電検出手段としてラ
インセンサを用いた場合は、大きな集光体を用いて輝尽
発光光を集光し、光電子増倍管等の光電検出手段に導く
場合等と比較して、輝尽発光光検出部の構成も簡素化さ
れ、それにより装置をさらに小型化することが可能とな
る。
【0029】また本発明の放射線画像情報読取装置にお
いて、蓄積性蛍光体シートを、画像情報を有する放射線
の照射を受ける所定の撮影位置と、励起光の走査を受け
る所定の読取位置との間で移動させるシート移動手段を
設ければ、この放射線画像情報読取装置は放射線画像の
記録(撮影)も可能な放射線画像情報記録読取装置を構
成できるものとなる。
【0030】そして上述のようなシート移動手段とし
て、蓄積性蛍光体シートの一辺に平行な回転軸の周りに
該シートを回転させることにより、該蓄積性蛍光体シー
トを上記撮影位置と読取位置との間で移動させるものを
用いれば、シート移動のために要するスペースを小さく
抑えることができ、装置を小型化する上で極めて有利と
なる。
【0031】また励起光照射手段が蓄積性蛍光体シート
の一表面側および他表面側にそれぞれ配される場合、そ
れらの励起光照射手段が互いに該シートの同一部分を励
起光で走査するように構成されていれば、第1および第
2の各光電検出手段が互いに同時に出力する光検出信号
は、蓄積性蛍光体シートの同一の励起光照射部分に関す
る放射線画像情報を示すものとなる。そこでこの場合
は、第1および第2の各光電検出手段の光検出信号を各
画素毎に単純に加算することにより、S/Nの高い読取
画像信号を生成可能となる。
【0032】また、励起光照射手段が蓄積性蛍光体シー
トの一表面側および他表面側にそれぞれ配される場合、
蓄積性蛍光体シートとして、その一表面側および他表面
側にそれぞれ蓄積性蛍光体層が形成され、それら2つの
蓄積性蛍光体層の間に励起光および輝尽発光光を透過さ
せない分離層が介設されてなるものを用いれば、2つの
蓄積性蛍光体層からの放射線画像情報読出しは互いに独
立してなされ得る。したがって、上記2つの励起光照射
手段が発する励起光が蓄積性蛍光体シートの同一部分を
照射しない場合でも(この場合、第1および第2の各光
電検出手段が互いに同時に出力する光検出信号は、蓄積
性蛍光体シートの同一の励起光照射部分に関する放射線
画像情報を示すものとはなっていない)、第1および第
2の各光電検出手段の光検出信号を各画素毎に加算すれ
ば、S/Nの高い読取画像信号を生成可能となる。
【0033】また本発明による放射線画像情報読取装置
が、カセッテに収納した状態で放射線画像の撮影に供せ
られた蓄積性蛍光体シートから放射線画像情報を読み取
るように構成される場合、カセッテから取り出された蓄
積性蛍光体シートの有効記録領域外の部分を少なくとも
1箇所において保持するシート保持手段が設けられると
ともに、前記読取ユニットに固定されて、該読取ユニッ
トの励起光照射手段、第1の光電検出手段および第2の
光電検出手段の各々と、蓄積性蛍光体シートとの間の各
距離を所定値に保つシート位置規制部材が設けられてい
れば、読取ユニットが副走査移動する間、上記励起光照
射手段、第1の光電検出手段および第2の光電検出手段
の各々と、蓄積性蛍光体シートとの間の各距離は所定値
に維持されるので、このシートからの放射線画像情報読
取りを正しく行なうことができる。
【0034】また、上記シート保持手段およびシート位
置規制部材に代えて、カセッテから取り出された蓄積性
蛍光体シートの有効記録領域外の部分を少なくとも2箇
所において保持するとともに、読取ユニットの励起光照
射手段、第1の光電検出手段および第2の光電検出手段
の各々と、この蓄積性蛍光体シートとの間の各距離を所
定値に保つ、読取ユニットとは別個に形成されたシート
位置規制保持部材が設けられた場合も、読取ユニットが
副走査移動する間、上記励起光照射手段、第1の光電検
出手段および第2の光電検出手段の各々と、蓄積性蛍光
体シートとの間の各距離は所定値に維持されるので、こ
のシートからの放射線画像情報読取りを正しく行なうこ
とができる。
【0035】他方、本発明による放射線画像情報読取装
置が、蓄積性蛍光体シートとして、前述の異方化された
蓄積性蛍光体シートを用いるように構成された場合は、
輝尽発光光の散逸を防止できるので、受光部が比較的細
長く形成された例えば前述のラインセンサ等の光電検出
手段を用いる場合でも、輝尽発光光を効率良く検出可能
となる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施
形態による放射線画像情報読取装置の概略側面形状を示
すものである。この第1実施形態の装置は、放射線画像
の撮影(記録)も可能な装置として構成されたものであ
り、放射線画像撮影部10および放射線画像情報読取部20
とを有している。
【0037】放射線画像撮影部10には人体等の被写体11
を所定位置に保持する撮影台12が設けられ、被写体11の
放射線画像撮影に際してこの撮影台12の内側には、図中
2点鎖線で示すように蓄積性蛍光体シート30が配置され
る。この2点鎖線で表示した蓄積性蛍光体シート30の位
置を、以下、撮影位置と称する。なお蓄積性蛍光体シー
ト30は板状の透明支持体に蓄積性蛍光体の層を形成して
なるもので、特に本例のものは、実質的に撓むことのな
い高剛性のもの、すなわちリジットタイプの蓄積性蛍光
体シートである。
【0038】放射線画像の撮影に際して被写体11は上記
所定位置に配され、そしてこの被写体11に対して、図示
外の放射線源から発せられたX線等の放射線13が照射さ
れる。そこで、被写体11を透過した放射線13が蓄積性蛍
光体シート30に照射され、該蓄積性蛍光体シート30に被
写体11の透過放射線画像が撮影(蓄積記録)される。こ
の撮影の後蓄積性蛍光体シート30は、シート移動手段14
によって上記撮影位置から放射線画像情報読取部20内の
読取位置(図中実線表示の位置)に送られ、そこで静止
する。
【0039】なおシート移動手段14は、例えば図中で左
右方向に延びるボールネジや、それに螺合する雌ネジ部
を有して蓄積性蛍光体シート30の端部を保持する手段等
の公知の機構から構成されたものである。また蓄積性蛍
光体シート30は、図示しない保持手段により、上記読取
位置において動くことのないように保持される。
【0040】放射線画像情報読取部20においては、読取
ユニット21を用いて、蓄積性蛍光体シート30から放射線
画像情報が読み取られる。この読取ユニット21は、励起
光照射部22と、第1の光電検出手段としての第1の長尺
光電子増倍管(フォトマルチプライヤ)23と、第2の光
電検出手段としての第2の長尺光電子増倍管24と、消去
光源27とを搭載している。
【0041】上記励起光照射部22は、蓄積性蛍光体シー
ト30の励起波長域にある励起光31を発する例えば半導体
レーザ等からなる励起光源32や、励起光31を偏向させる
例えば回転多面鏡(ポリゴンミラー)等の光偏向器33
や、その他の図示しない走査レンズ等を備え、蓄積性蛍
光体シート30の一表面を、偏向させた励起光31によって
X方向、つまり図の紙面と垂直な方向に走査(主走査)
する。なお蓄積性蛍光体シート30は、蓄積性蛍光体層が
形成された側の面から上記励起光31の照射を受けるよう
に配置されている。
【0042】第1の長尺光電子増倍管23および第2の長
尺光電子増倍管24はそれぞれ、蓄積性蛍光体シート30の
全幅と同程度、あるいはそれ以上の長さの受光面を有す
るものであり、それらの受光面には各々、該受光面と同
程度の長さを有する光ガイド25、26が光学的に結合され
ている。なお第1の長尺光電子増倍管23の受光面と光ガ
イド25との間、そして第2の長尺光電子増倍管24の受光
面と光ガイド26との間にはそれぞれ、後述する励起光31
をカットするフィルタ(図示せず)が介設されている。
【0043】消去光源27は、蓄積性蛍光体シート30の全
幅あるいはそれ以上の長さを有して、該シート30の励起
波長域にある波長の光(消去光)を発するものである。
【0044】読取ユニット21は、蓄積性蛍光体シート30
に対して放射線画像が撮影される際には、図中に破線で
表示する待機位置に設定されている。そしてこの撮影の
後に蓄積性蛍光体シート30が図中実線で表示する読取位
置に送られ、そこで静止した状態に保持されると、図中
上方に定速で移動する。そのとき、励起光源32および光
偏向器33が駆動され、蓄積性蛍光体シート30の一表面を
励起光31がX方向に主走査する。それとともに読取ユニ
ット21が、この主走査の方向と直交するY方向に移動し
て励起光31の副走査がなされるので、蓄積性蛍光体シー
ト30は励起光31によって2次元的に走査される。
【0045】励起光31の照射を受けた蓄積性蛍光体シー
ト30の部分からは、そこに蓄積記録されている放射線画
像情報に対応した光量の輝尽発光光35が発散する。この
輝尽発光光35は、蓄積性蛍光体シート30上の励起光照射
箇所に近接させて配置された光ガイド25に入射し、その
内部を全反射を繰り返して進行し、第1の長尺光電子増
倍管23に入射し、受光される。
【0046】また本例の蓄積性蛍光体シート30は、支持
体として透明支持体を用いているものであるから、輝尽
発光光35はこの透明支持体を透過してシート裏面側にも
出射する。このシート裏面側に出射した輝尽発光光35は
光ガイド26に入射し、その内部を全反射を繰り返して進
行し、第2の長尺光電子増倍管24に入射し、受光され
る。
【0047】第1の長尺光電子増倍管23および第2の長
尺光電子増倍管24が出力する光検出信号は、図示しない
読取回路において増幅、A/D変換の処理を受けた後、
互いに同一画素についての信号毎に加算される。なおこ
の場合、蓄積性蛍光体シート30を走査する励起光31は1
本であり、したがって、蓄積性蛍光体シート30の同一箇
所から発散された輝尽発光光35が相並行して第1の長尺
光電子増倍管23および第2の長尺光電子増倍管24に検出
される。そこで、光電子増倍管23および24が出力する光
検出信号を互いに同様に処理した後に、時間的に同期を
取って加算すれば、自動的に同一画素についての信号毎
に加算がなされる。
【0048】この加算処理によって得られた読取画像信
号Sは装置外に出力され、必要に応じて階調処理、周波
数処理等の処理を受けた後、例えばCRT表示装置等の
画像表示手段や、光走査記録装置等の画像記録装置に送
られ、該信号Sが担持する画像、つまり蓄積性蛍光体シ
ート30に蓄積記録されていた放射線画像の再生に供され
る。
【0049】読取ユニット21が副走査終端位置まで移動
して放射線画像情報の読取りが終了すると、読取ユニッ
ト21は前記待機位置に向けて下方に移動される。そのと
き、該読取ユニット21に搭載されている消去光源27が点
灯され、そこから発せられた消去光が、蓄積性蛍光体シ
ート30の透明支持体越しにその蓄積性蛍光体層に照射さ
れる。蓄積性蛍光体シート30の励起波長域にあるこの消
去光が照射されると、蓄積性蛍光体シート30の蓄積性蛍
光体層に残存していた放射線エネルギーが放出される。
【0050】読取ユニット21が図中に破線で表示する待
機位置に戻るまでに、上記消去光は蓄積性蛍光体シート
30の全面に照射され、それにより該シート30は、再度放
射線画像の撮影(記録)に使用され得る状態となる。
【0051】読取ユニット21が上記待機位置に戻ると、
読取位置に有った蓄積性蛍光体シート30は、シート移動
手段14によって前述の撮影位置に戻される。そこで、こ
の蓄積性蛍光体シート30に被写体11を透過した放射線13
が照射されれば、該シート30に再び被写体11の透過放射
線画像が蓄積記録される。
【0052】以上説明した通り本装置においては、輝尽
発光光35を蓄積性蛍光体シート30の両面側から検出して
いるので、その検出効率を高めて、S/Nの良い読取画
像信号Sを得ることができる。
【0053】また本装置では、静止しているリジットタ
イプの蓄積性蛍光体シート30に対して、読取ユニット21
を移動させて励起光31の副走査を行なうように構成され
ているから、副走査のために蓄積性蛍光体シート30を移
動させる必要はない。したがって本装置は、蓄積性蛍光
体シート30の副走査移動のために該シート2枚分のスペ
ースを確保するような必要がなく、十分に小型化され得
るものとなる。
【0054】次に、本発明の第2の実施形態について説
明する。図2は、本発明の第2の実施形態による放射線
画像情報読取装置の概略側面形状を示すものである。な
おこの図2において、図1中の要素と同等の要素には同
番号を付してあり、それらについての説明は特に必要の
無い限り省略する(以下、同様)。
【0055】この第2実施形態の放射線画像情報読取装
置は、図1に示したものと比較すると基本的に、励起光
照射部22、第1の長尺光電子増倍管23および第2の長尺
光電子増倍管24に代えてそれぞれ、ライン光源42、第1
のラインセンサ43および第2のラインセンサ44が用いら
れている点が異なるものである。
【0056】ライン光源42は、例えばLEDアレイや半
導体レーザアレイ等からなるもので、ファンビーム状の
励起光41を蓄積性蛍光体シート30に照射する。それによ
り蓄積性蛍光体シート30はX方向に主走査され、また図
1の装置におけるのと同様に読取ユニット21が移動し
て、励起光41の副走査がなされる。
【0057】励起光41の照射を受けた蓄積性蛍光体シー
ト30の部分から発散された輝尽発光光35は、第1のライ
ンセンサ43および第2のラインセンサ44に入射し、受光
される。そしてこの場合も、ラインセンサ43および44が
出力する光検出信号は第1の実施形態におけるのと同様
に加算処理され、S/Nの高い読取画像信号Sが得られ
る。
【0058】特にこの第2の実施形態では、それぞれが
小型に形成され得るライン光源42、第1のラインセンサ
43および第2のラインセンサ44を読取ユニット21に搭載
しているから、読取ユニット21が小型化され、ひいては
装置全体も小型化され得る。
【0059】なお本実施形態のように、輝尽発光光35を
検出する光電検出手段として、受光面が細いラインセン
サを用いる場合は、蓄積性蛍光体シートとして前述の異
方化された蓄積性蛍光体シートを用いるのが特に望まし
い。図3は、そのような蓄積性蛍光体シートの一例の断
面形状を示すものである。この蓄積性蛍光体シート50
は、支持体51上に蓄積性蛍光体層52が形成されてなるも
のであるが、蓄積性蛍光体層52は、シート厚さ方向に延
びて輝尽発光光35を反射させる反射性隔壁部材53によ
り、多数の微小房に細分区画されている。
【0060】このような構造を有する蓄積性蛍光体シー
ト50を例えば図2の装置において用いれば、励起光41が
照射された蓄積性蛍光体シート50の部分から発散した輝
尽発光光35は、反射性隔壁部材53の間で反射を繰り返し
てシート表面側に進行するので、シート面内で、つまり
シート厚さ方向と交わる方向に大きく散逸することがな
くなる。したがって、受光面が細いラインセンサ43およ
び44を光電検出手段として用いても、それらの受光面に
効率良く輝尽発光光35が導かれるので、輝尽発光光検出
効率を向上させて、高画質の放射線画像を再生可能とな
る。
【0061】なお、異方化された蓄積性蛍光体シートと
しては、上述の反射性隔壁部材53によって異方化された
シートの他、柱状結晶タイプの蓄積性蛍光体を、柱状結
晶がシート厚さ方向に延びるように配向して用いること
により、結晶表面間で輝尽発光光が反射を繰り返すよう
にしたものを用いることもできる。
【0062】次に、本発明の第3の実施形態について説
明する。図4は、本発明の第3の実施形態による放射線
画像情報読取装置の概略側面形状を示すものである。こ
の第3の実施形態の放射線画像情報読取装置は、図1に
示したものと比較すると基本的に、読取ユニット21にお
ける励起光照射部22、第1の長尺光電子増倍管23および
第2の長尺光電子増倍管24の配置関係が、蓄積性蛍光体
シート30を挟んで反対になっている点が異なるものであ
る。
【0063】すなわち本装置においては、蓄積性蛍光体
シート30に対してその放射線曝射側から励起光31が照射
されるようになっている。なおこの場合蓄積性蛍光体シ
ート30は、その蓄積性蛍光体層が形成された側の面が放
射線曝射側となるように、つまり図中で左側に位置する
ように配置される。蓄積性蛍光体シート30において放射
線画像情報は、放射線曝射側の方がそれと反対側より多
く蓄積されるので、このような構成とすれば、より多く
の放射線画像情報を効率良く取り出すことが可能となっ
て、より高画質の放射線画像を再生できるようになる。
【0064】次に、本発明の第4の実施形態について説
明する。図5は、本発明の第4の実施形態による放射線
画像情報読取装置の概略側面形状を示すものである。こ
の第4の実施形態の放射線画像情報読取装置は、図1に
示したものと比較すると基本的に、読取ユニット21’に
おいて励起光照射部22に加えてもう1つの励起光照射部
22’が設けられている点が異なるものである。この励起
光照射部22’は、励起光照射部22と同様の構成を有する
もので、蓄積性蛍光体シート30を挟んでこの励起光照射
部22と反対側に配設されている。
【0065】本装置においては、上記2つの励起光照射
部22および22’からそれぞれ発せられた励起光31が、蓄
積性蛍光体シート30の同一部分に照射されるようになっ
ている。この励起光31の照射により蓄積性蛍光体シート
30から発せられた輝尽発光光35は、第1の実施形態にお
けるのと同様に、第1の長尺光電子増倍管23および第2
の長尺光電子増倍管24によって光電的に検出される。
【0066】上述のように、2つの励起光照射部22およ
び22’からそれぞれ発せられた励起光31が、蓄積性蛍光
体シート30の同一部分に照射されるようになっていれ
ば、第1の長尺光電子増倍管23および第2の長尺光電子
増倍管24がそれぞれ出力する光検出信号を、第1の実施
形態におけるのと同様に加算処理すれば、その共通の励
起光照射部分に関する放射線画像情報を示すS/Nの高
い読取画像信号が得られる。
【0067】なお、以上説明したように励起光31を蓄積
性蛍光体シート30の両表面側から照射する構成は、図2
に示したように励起光照射手段としてライン光源を用い
たり、さらには光電検出手段としてラインセンサを用い
る場合にも適用可能であり、そしてその際にも同様の効
果を奏するものである。
【0068】また、上述のように蓄積性蛍光体シートの
両表面側から各々励起光を照射する場合は、図6に断面
形状を示す蓄積性蛍光体シート60を好適に用いることが
できる。この蓄積性蛍光体シート60は、支持体61の両表
面側にそれぞれ蓄積性蛍光体層62、63が形成され、また
支持体61の厚さ方向中央位置に、励起光および輝尽発光
光を透過させない分離層64が設けられてなるものであ
る。
【0069】この蓄積性蛍光体シート60を用いる場合、
2つの蓄積性蛍光体層62、63の間に分離層64が介設され
ていることにより、これら蓄積性蛍光体層62、63からの
放射線画像情報読出しは互いに独立してなされ得る。し
たがって、2つの励起光照射部22および22’が発する励
起光31が蓄積性蛍光体シート60の同一部分を照射しない
場合でも(この場合、第1の長尺光電子増倍管23および
第2の長尺光電子増倍管24が同時に出力する光検出信号
は、蓄積性蛍光体シート60の同一の励起光照射部分に関
する放射線画像情報を示すものとはなっていない)、第
1の長尺光電子増倍管23および第2の長尺光電子増倍管
24の光検出信号を各画素毎に加算すれば、S/Nの高い
読取画像信号を生成可能となる。
【0070】次に、本発明の第5の実施形態について説
明する。図7は、本発明の第5の実施形態による放射線
画像情報読取装置の概略平面形状を示すものである。こ
の第5の実施形態の放射線画像情報読取装置は、図1に
示したものと比較すると基本的に、蓄積性蛍光体シート
30を直線移動させるシート移動手段14に代えて、蓄積性
蛍光体シート30を回転移動させるシート移動手段65が用
いられた点が異なるものである。
【0071】このシート移動手段65は、蓄積性蛍光体シ
ート30の1つの側辺を保持して回転軸66の周りに回転自
在とされたシート保持部67と、このシート保持部67を回
転させる駆動部68とを備えてなるものである。上記シー
ト保持部67が回転することにより、蓄積性蛍光体シート
30は矢印Hで示すように回転移動し、図中1点鎖線で示
す撮影位置と図中実線で示す読取位置との一方に選択的
に設定されるようになっている。
【0072】蓄積性蛍光体シート30は上記撮影位置にお
いて放射線画像の撮影に供された後、回転移動して読取
位置に設定される。次いで読取ユニット21が装置上下方
向(図7では紙面に垂直な方向)に移動して、蓄積性蛍
光体シート30から放射線画像情報が読み取られる点は、
既述の実施形態におけるのと同様である。
【0073】本実施形態におけるように、蓄積性蛍光体
シート30を回転させることにより、該シート30を撮影位
置と読取位置との間で移動させるシート移動手段65を用
いれば、シート移動のために要するスペースを小さく抑
えることができ、装置を小型化する上で有利となる。
【0074】なおこの実施形態では、蓄積性蛍光体シー
ト30の一方の表面側から励起光31を照射する読取ユニッ
ト21を適用しているが、この場合も、図5に示したよう
に蓄積性蛍光体シート30の両表面側から励起光31を照射
する読取ユニット21’を適用し得ることは勿論である。
【0075】次に、本発明の第6の実施形態について説
明する。図8は、本発明の第6の実施形態による放射線
画像情報読取装置の斜視形状を示すものである。この第
6の実施形態の放射線画像情報読取装置は、読取専用機
として構成されたもので、特にカセッテに収納した状態
で取り扱われる蓄積性蛍光体シート30を読取対象として
いる。
【0076】図示の通りこの放射線画像情報読取装置
は、蓄積性蛍光体シート30を収納したカセッテ70を保持
するカセッテ保持手段71と、この保持されたカセッテ70
から蓄積性蛍光体シート30を取り出すシート取出手段72
と、カセッテ70から取り出された蓄積性蛍光体シート30
の有効記録領域外の一端部分を保持するシート保持手段
73と、2組のシートガイド74,74と、例えば図1に示し
たものと同様の読取ユニット21とを有している。
【0077】また、図9は上記読取ユニット21の正面形
状を示すものであるが、ここに示されるように該読取ユ
ニット21には、シート位置規制部材としてのプーリ75が
回転自在に取り付けられている。
【0078】以下、本実施形態の放射線画像情報読取装
置の作用について説明する。放射線画像が撮影された蓄
積性蛍光体シート30を収納したカセッテ70は、図8に示
されるように、図示しないシート取出し用開口が下側を
向く状態にして本装置にセットされる。その際カセッテ
70は、カセッテ保持手段71によって所定位置に保持さ
れ、上記シート取出し用開口を閉じていた蓋部材が放射
線画像情報読取装置側の開蓋部材(図示せず)により動
かされて、この開口が自動的に開かれる。
【0079】この状態になると、図8中で上下方向に移
動自在とされたシート取出手段72が上方に移動して、上
記開口から蓄積性蛍光体シート30の一端部を保持する。
次いでシート取出手段72は下方に移動し、蓄積性蛍光体
シート30をカセッテ70から取り出して、図8に示される
読取位置まで移動させる。このとき、移動する蓄積性蛍
光体シート30は、シートガイド74,74によって案内され
る。
【0080】上記読取位置に移動した蓄積性蛍光体シー
ト30は、その有効記録領域外の一端部分をシート保持手
段73によって保持される。次いで読取ユニット21がY方
向に定速移動して、蓄積性蛍光体シート30からそこに記
録されている放射線画像情報が読み出される。このと
き、蓄積性蛍光体シート30の他端部分(上記一端部分と
反対側の端部)には、読取ユニット21に取り付けられて
いるプーリ75が係合する。
【0081】そこで、蓄積性蛍光体シート30はこのプー
リ75と上記シート保持手段73とによって位置規制される
ので、読取ユニット21に搭載された放射線画像情報読取
り用の各要素(励起光照射部22、第1の長尺光電子増倍
管23および第2の長尺光電子増倍管24等。図1参照)と
蓄積性蛍光体シート30との距離が所定値に保たれ、放射
線画像情報読取りが正しくなされ得る。
【0082】放射線画像情報読取りが終了すると、読取
ユニット21は図8に示されている待機位置まで戻され
る。その際、消去光源27(図1参照)が点灯されること
により、蓄積性蛍光体シート30は再使用が可能な状態と
なる。そして蓄積性蛍光体シート30の一端部を保持した
シート取出手段72が上方に移動することにより、該シー
ト30がカセッテ70内に戻される。蓄積性蛍光体シート30
がカセッテ70内に戻ったことが図示外の表示手段によっ
て表示されると、カセッテ70が上方に引かれて、放射線
画像情報読取装置から取り外される。取り外されたカセ
ッテ70は、そのシート取出し用開口が蓋部材によって閉
じられた状態となり、再度放射線画像の撮影に使用され
得るようになる。
【0083】なお、読取ユニット21に取り付けられたシ
ート位置規制部材としてのプーリ75は、図10に示すよ
うに、蓄積性蛍光体シート30の有効記録領域外の端部を
両側から挟んで位置規制する1対のガイド板76,76に置
き換えられてもよい。
【0084】次に、本発明の第7の実施形態について説
明する。図11は、本発明の第7の実施形態による放射
線画像情報読取装置の斜視形状を示すものである。この
第7実施形態の放射線画像情報読取装置は、図8に示し
た装置と比較すると、読取ユニット21内に設けられたプ
ーリ75に代えて、装置本体側にシート保持手段80が設け
られた点が異なるものである。すなわち本実施形態の装
置において、読取位置に設定された蓄積性蛍光体シート
30は、有効記録領域外の2つの辺縁部分をそれぞれ、シ
ート位置規制保持部材として作用するシート保持手段73
およびシート保持手段80によって保持される。
【0085】このようにして蓄積性蛍光体シート30が強
固に保持されて、位置規制されるので、本実施形態にお
いても、読取ユニット21に搭載された放射線画像情報読
取り用の各要素と蓄積性蛍光体シート30との距離が所定
値に保たれ、放射線画像情報読取りが正しくなされ得
る。
【0086】なお、上記のシート保持手段73およびシー
ト保持手段80が一体化されてなるような機構を用いて蓄
積性蛍光体シート30を保持する場合も、該シート30の有
効記録領域外の2つの辺縁部分をそれぞれ保持すること
により、上記と全く同様の効果が得られる。したがって
そのような構成も、本発明における「蓄積性蛍光体シー
トの有効記録領域外の部分を少なくとも2箇所において
保持する」という構成に含まれるものとする。
【0087】また、以上説明した第7および第8実施形
態の装置のように、カセッテに収納された蓄積性蛍光体
シートから放射線画像情報を読み取る場合においても、
図5に示したように蓄積性蛍光体シート30に対して両表
面側から励起光31を照射する構成を採用することができ
るし、さらには、図2に示したように励起光照射手段と
してライン光源を用いたり、光電検出手段としてライン
センサを用いる構成を採用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による放射線画像情報
読取装置の概略側面図
【図2】本発明の第2の実施形態による放射線画像情報
読取装置の概略側面図
【図3】本発明の放射線画像情報読取装置に用いられる
蓄積性蛍光体シートの別の例を示す概略側断面図
【図4】本発明の第3の実施形態による放射線画像情報
読取装置の概略側面図
【図5】本発明の第4の実施形態による放射線画像情報
読取装置の概略側面図
【図6】本発明の放射線画像情報読取装置に用いられる
蓄積性蛍光体シートのさらに別の例を示す概略側断面図
【図7】本発明の第5の実施形態による放射線画像情報
読取装置の概略平面図
【図8】本発明の第6の実施形態による放射線画像情報
読取装置の斜視図
【図9】図8の装置の一部を示す正面面
【図10】図8の装置に用いられるシート位置規制部材
の他の例を示す斜視図
【図11】本発明の第7の実施形態による放射線画像情
報読取装置の斜視図
【符号の説明】 10 放射線画像撮影部 11 被写体 12 撮影台 13 放射線 14 シート移動手段 20 放射線画像情報読取部 21、21’ 読取ユニット 22、22’ 励起光照射部 23 第1の長尺光電子増倍管 24 第2の長尺光電子増倍管 25、26 光ガイド 27 消去光源 30 蓄積性蛍光体シート 31 励起光 32 励起光源 33 光偏向器 35 輝尽発光光 41 ファンビーム状の励起光 42 ライン光源 43 第1のラインセンサ 44 第2のラインセンサ 50 蓄積性蛍光体シート 51 支持体 52 蓄積性蛍光体層 53 反射性隔壁部材 60 蓄積性蛍光体シート 61 支持体 62、63 蓄積性蛍光体層 64 分離層 65 シート移動手段 66 回転軸 67 シート保持部 68 駆動部 70 カセッテ 71 カセッテ保持手段 72 シート取出手段 73 シート保持手段 74 シートガイド 75 プーリ 76 ガイド板 80 シート保持手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G21K 4/00 G21K 4/00 N H04N 1/04 H04N 1/04 105 105 E Fターム(参考) 2G083 AA02 AA03 BB04 CC10 DD20 EE10 2H013 AC01 AC05 BB02 5B047 AA17 BA02 BA07 BB02 BB08 BC11 BC14 BC30 CA07 5C072 AA01 BA01 CA02 EA05 MA01 NA10 VA01 WA02

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線画像情報が蓄積記録された、実質
    的に撓むことのない高剛性の蓄積性蛍光体シートを、そ
    の励起波長域にある励起光によって一方向に主走査する
    励起光照射手段と、 この蓄積性蛍光体シートの励起光照射部分から発せられ
    た輝尽発光光を、該シートの一表面側から検出する第1
    の光電検出手段と、 前記蓄積性蛍光体シートの励起光照射部分から発せられ
    た輝尽発光光を、該シートの他表面側から検出する第2
    の光電検出手段と、 前記励起光照射手段、第1の光電検出手段および第2の
    光電検出手段と、前記蓄積性蛍光体シートとの一方を他
    方に対して相対的に、前記主走査の方向と交わる方向に
    移動させる副走査手段とを備えてなる放射線画像情報読
    取装置において、 前記副走査手段が、前記励起光照射手段、第1の光電検
    出手段および第2の光電検出手段を一体的に保持して、
    静止している前記蓄積性蛍光体シートに対して移動する
    読取ユニットから構成されていることを特徴とする放射
    線画像情報読取装置。
  2. 【請求項2】 前記励起光照射手段が、前記蓄積性蛍光
    体シートにファンビーム状の励起光を照射するライン光
    源からなることを特徴とする請求項1記載の放射線画像
    情報読取装置。
  3. 【請求項3】 前記第1および/または第2の光電検出
    手段がラインセンサからなることを特徴とする請求項1
    または2記載の放射線画像情報読取装置。
  4. 【請求項4】 前記蓄積性蛍光体シートを、画像情報を
    有する放射線の照射を受ける所定の撮影位置と、前記励
    起光の走査を受ける所定の読取位置との間で移動させる
    シート移動手段を有することを特徴とする請求項1から
    3いずれか1項記載の放射線画像情報読取装置。
  5. 【請求項5】 前記シート移動手段が、前記蓄積性蛍光
    体シートの一辺に平行な回転軸の周りに該シートを回転
    させることにより、該蓄積性蛍光体シートを前記撮影位
    置と読取位置との間で移動させるものであることを特徴
    とする請求項4記載の放射線画像情報読取装置。
  6. 【請求項6】 前記励起光照射手段が、前記蓄積性蛍光
    体シートの一表面側のみに配されていることを特徴とす
    る請求項1から5いずれか1項記載の放射線画像情報読
    取装置。
  7. 【請求項7】 前記励起光照射手段が、前記蓄積性蛍光
    体シートの一表面側および他表面側にそれぞれ配され
    て、互いに該シートの同一部分を励起光で走査するよう
    に構成されていることを特徴とする請求項1から5いず
    れか1項記載の放射線画像情報読取装置。
  8. 【請求項8】 前記励起光照射手段が、前記蓄積性蛍光
    体シートの一表面側および他表面側にそれぞれ配される
    一方、 前記蓄積性蛍光体シートとして、その一表面側および他
    表面側にそれぞれ蓄積性蛍光体層が形成され、それら2
    つの蓄積性蛍光体層の間に前記励起光および輝尽発光光
    を透過させない分離層が介設されてなるものを用いるこ
    とを特徴とする請求項1から5いずれか1項記載の放射
    線画像情報読取装置。
  9. 【請求項9】 前記蓄積性蛍光体シートを収納したカセ
    ッテを保持するカセッテ保持手段と、 この保持されたカセッテから蓄積性蛍光体シートを取り
    出す手段と、 カセッテから取り出された蓄積性蛍光体シートの有効記
    録領域外の部分を少なくとも1箇所において保持するシ
    ート保持手段と、 前記読取ユニットに取り付けられて、該読取ユニットの
    励起光照射手段、第1の光電検出手段および第2の光電
    検出手段の各々と、前記蓄積性蛍光体シートとの間の各
    距離を所定値に保つシート位置規制部材とが設けられた
    ことを特徴とする請求項1から8いずれか1項記載の放
    射線画像情報読取装置。
  10. 【請求項10】 前記蓄積性蛍光体シートを収納したカ
    セッテを保持するカセッテ保持手段と、 この保持されたカセッテから蓄積性蛍光体シートを取り
    出す手段と、 カセッテから取り出された蓄積性蛍光体シートの有効記
    録領域外の部分を少なくとも2箇所において保持すると
    ともに、前記読取ユニットの励起光照射手段、第1の光
    電検出手段および第2の光電検出手段の各々と、この蓄
    積性蛍光体シートとの間の各距離を所定値に保つ、前記
    読取ユニットとは別個に形成されたシート位置規制保持
    部材とが設けられたことを特徴とする請求項1から8い
    ずれか1項記載の放射線画像情報読取装置。
  11. 【請求項11】 前記蓄積性蛍光体シートとして、前記
    輝尽発光光のシート面内での拡がりを規制する、異方化
    された蓄積性蛍光体シートを用いることを特徴とする請
    求項1から10いずれか1項記載の放射線画像情報読取
    装置。
JP2000345304A 2000-11-13 2000-11-13 放射線画像情報読取装置 Withdrawn JP2002148741A (ja)

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