JP2002144259A - 自律機能を有する電子機器 - Google Patents

自律機能を有する電子機器

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JP2002144259A
JP2002144259A JP2001226655A JP2001226655A JP2002144259A JP 2002144259 A JP2002144259 A JP 2002144259A JP 2001226655 A JP2001226655 A JP 2001226655A JP 2001226655 A JP2001226655 A JP 2001226655A JP 2002144259 A JP2002144259 A JP 2002144259A
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personality
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pet robot
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JP2001226655A
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Mutsumi Yoshida
睦 吉田
Masamitsu Mizuno
正光 水野
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所望の性格に容易に育成することができる自
律機能を有する電子機器を提供すること。 【解決手段】 本発明は、外的要因により性格が変化す
るようになっているペットロボット1において、予め複
数の性格の情報を記憶するメインメモリ2と、そのメイ
ンメモリ2に記憶されている性格のうちから所望の性格
を前記ユーザーに選択させる性格設定手段6と、前記ユ
ーザーに選択させた性格を初期値として設定する手動性
格変更処理205と、を備える。したがって、購入直後
にユーザーが性格を設定することができるため、前記ユ
ーザーは、所望の性格に変化するまでに飽きてしまう恐
れが少なくなり、前記ペットロボット1を所望する性格
に容易に育成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自律機能を有する
電子機器であって、ユーザーの接し方や周囲の環境等の
外的要因により性格が変化するようになっている電子機
器に係り、特に、所望の性格に容易に育成することがで
きる自律機能を有する電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】このような自律機能を有する電子機器と
しては、例えばペットロボットが知られている。ペット
ロボットは、飢え(空腹)や疲れの程度といった状態
を、飼い主(ペットロボットのユーザー)に種々の動作
で知らせて餌等を要求し、そのときの飼い主の対応に基
づいて性格が形成されていくようになっている。
【0003】そして、飼い主は、ペットロボットを自分
好みの性格に育成することにより、自分好みの性格を有
するペットロボットと遊ぶことができるようになってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなペットロ
ボットにあっては、ユーザーがペットロボットの性格が
形成される過程を楽しめるように、通常、購入直後の初
期状態には特別な性格が与えられていないので、そのペ
ットロボットが所望の性格に変化するまでユーザーは待
たねばならず、その間に飽きられてしまう恐れがあっ
た。
【0005】なお、このような課題は、ペットロボット
に限ったものではなく、例えば電子ペット装置など、そ
の他の自律機能を有する電子機器においても同様に存在
するものである。本発明は、上記のような問題点の解決
を目的としてなされたものであって、所望の性格に容易
に育成することができる自律機能を有する電子機器を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係る発明である自律機能を有する電子機
器は、自律機能を有する電子機器であって、外的要因に
より性格が変化するようになっているものにおいて、予
め複数の性格の情報を記憶する性格情報記憶手段と、そ
の性格情報記憶手段に記憶されている性格のうちから所
望の性格を前記ユーザーに選択させる性格情報選択手段
と、前記ユーザーに選択させた性格を初期値として設定
する初期値設定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】また、請求項2に係る発明にあっては、請
求項1に係る自律機能を有する電子機器において、前記
性格情報選択手段は、前記ユーザーが複数の性格を選択
できるようにし、前記初期値設定手段は、前記ユーザー
が複数の性格を選択した場合にその複数の性格に基づい
て初期値を設定するようにした。さらに、請求項3に係
る発明にあっては、請求項1又は2に係る自律機能を有
する電子機器において、前記性格情報記憶手段は、記憶
している前記複数の性格の情報の一部又は全部を書き換
えることができるようにした。
【0008】また、請求項4に係る発明にあっては、請
求項1又は2に係る自律機能を有する電子機器におい
て、通信回線に接続可能な接続端子を備え、前記性格情
報記憶手段は、その接続端子に前記通信回線が接続され
た場合に当該通信回線を通じて供給される性格の情報を
参照して現在記憶している前記複数の性格の情報の一部
又は全部を書き換えることができるようにした。
【0009】したがって、請求項1に係る発明である自
律機能を有する電子機器にあっては、例えば、購入直後
の初期状態においてユーザーが性格を設定することがで
きるため、前記ユーザーは、最初からほぼユーザー好み
の性格を有する自律機能を有する電子機器と接すること
ができるので、所望の性格に変化するまでに飽きてしま
う恐れが少なくなり、前記自律機能を有する電子機器を
所望する性格に容易に育成することができる。
【0010】また、請求項2に係る発明である自律機能
を有する電子機器にあっては、性格情報選択手段で、ユ
ーザーが複数の性格を選択できるようにしたため、複数
の性格の組み合わせによりユーザーに多くの選択肢を与
えることができ、ユーザーの細かい好みに応じることが
できる。さらに、請求項3に係る発明にあっては、記憶
している複数の性格の情報の一部又は全部を書き換える
ことができるようにしたため、初期状態においてユーザ
ーが設定することができる性格を増やすことができ、前
記ユーザーにより多くの選択肢を与えることができるた
め、ユーザーのより細かい好みに応じることができる。
【0011】また、請求項4に係る発明にあっては、通
信回線を通じて供給される性格の情報を参照して現在記
憶している性格の情報を書き換えることができるように
したため、ユーザーは、初期状態において設定すること
ができる性格を容易に変更することができ、性格の情報
の書き換えに要するユーザー側の手間を軽減できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明をペットロボットに
適用した例を図面に基づいて説明する。図1は、本発明
の第1の実施形態を示す概略構成図である。図1に示す
ように、本実施形態のペットロボット1は、CPU2
と、OS等のプログラムその他必要情報を記憶するメイ
ンメモリ3と、外部に設けられるCCDカメラ4、マイ
クロホン5、ペットロボット1の性格をユーザーが設定
できる性格設定手段6等の入力装置用のインターフェー
ス回路7と、モータ8、スピーカ9等の出力装置用のイ
ンターフェース回路10と、それらCPU2、メインメ
モリ3、及びインターフェース回路8、10間を適宜接
続するシステムバス11と、から構成される。
【0013】性格設定手段6としては、例えばペットロ
ボット1に設定可能な性格に対応づけられたスイッチを
備えるようにしてもよいし、ペットロボット1の性格を
設定可能な専用端末を接続可能な接続端子のみを備える
ようにしてもよい。接続端子のみを備えるようにした場
合には、ペットロボット1の性格をユーザーが設定する
ときにのみ前記接続端子に前記専用端末を接続するよう
にすればよく、ペットロボット1を小型化することがで
きる。
【0014】このペットロボット1のユーザーは、所定
領域に格納されているペットロボット制御用プログラム
を起動させ、そのプログラムをCPU2に実行させる。
ペットロボット制御用プログラムは、図2に示すよう
に、ユーザーの動作や周囲の環境を検出する対象物検出
処理201と、前記対象物検出処理201の検出結果に
基づいて感情を生成する感情生成処理202と、前記感
情生成処理202により生成された感情を参照してどの
ような動作を行うのかを選択し、前記対象物検出処理2
01の検出結果に基づいて制御信号を生成する表現処理
203と、前記対象物検出処理201及び前記感情生成
処理202の出力に基づいて自動的に、前記感情生成処
理202の感情を生成する演算式を変更する自動性格変
更処理204と、ユーザーによる性格設定手段6の設定
に基づいて、前記感情生成処理202の感情を生成する
演算式を変更する手動性格変更処理205と、を有す
る。
【0015】対象物検出処理201は、CCDカメラ
4、マイクロホン5、及び各種センサ(例えば、温度セ
ンサ)から入力される各信号から、ユーザーがペットロ
ボット1の世話をするために行った動作や発した音声、
周囲にある物、及び温度等の各種情報を検出するように
なっている。感情生成処理202は、感情を表すパラメ
ータを演算する演算式で、対象物検出処理201の検出
結果に基づいてペットロボット1の感情を生成するよう
になっている。ペットロボット1の感情としては、例え
ば、「怒り」、「悲しみ」、「楽しみ」、「恐れ」、
「驚き」、「嫌悪」等があり、現在、どのような感情を
有しているかは、それぞれの感情に対応するパラメータ
の大きさで表すようになっている。
【0016】表現処理203は、感情生成処理202で
演算された感情を表すパラメータを参照して動作を選択
するとともに、対象物検出処理201の検出結果に基づ
いて前記選択された動作を行うための制御信号を生成
し、その生成された制御信号を手、足、胴、頭などに相
当する部材を駆動するモータ8やスピーカ9等に出力し
て、例えば、所定のモータ8を回転させたり、スピーカ
9で鳴き声などを出力させたりするようになっている。
【0017】ペットロボット1の動作としては、例え
ば、「噛み付く」、「吠える」、「走る」、「泣く」、
「寝る」等があり、このような動作は感情を表す各パラ
メータの下限値と上限値とで規定されており、例えば
「噛み付く」という動作は、「怒り」を表すパラメータ
が90〜100、「悲しみ」を表すパラメータが0〜2
0、の値になった場合に選択されるようになっている。
【0018】自動性格変更処理204は、前記対象物検
出処理201及び前記感情生成処理202の出力に基づ
いて、予めメインメモリ2に記憶されている所定値を読
み出し、その所定値を感情を表すパラメータの演算結果
に乗じるように演算式を自動的に変更するようになって
おり、例えば、ユーザーに頻繁に叱られて「怒り」を表
すパラメータが常に大きいときは、「怒り」を表すパラ
メータの演算結果に1より大きい所定値を乗じるように
感情を生成する演算式を変更して、そのパラメータが大
きくなるようにし、ペットロボット1の性格を「怒りっ
ぽい性格」に変更し、逆に、ユーザーに頻繁に誉められ
て「怒り」を表すパラメータが常に小さいときは、「怒
り」を表すパラメータの演算結果に1より小さい所定値
を乗じるように感情を生成する演算式を変更して、「怒
り」を表すパラメータが小さくなるようにし、そのペッ
トロボット1の性格を「おとなしい性格」にするように
なっている。
【0019】手動性格変更処理205は、ユーザーによ
る性格設定手段6の設定に基づいて予めメインメモリ2
に記憶されている所定値を読み出し、その所定値を感情
を表すパラメータの演算結果に乗じるように演算式を変
更するようになっており、例えば、性格設定手段6が
「怒りっぽい性格」に設定されたときは、「怒り」を表
すパラメータの演算結果に1より大きい所定値を乗じる
ように感情を生成する演算式を変更して、そのパラメー
タが大きくなるようにし、ペットロボット1の性格を
「怒りっぽい性格」に変更し、逆に、設定スイッチ6が
「おとなしい性格」に設定されたときは、「怒り」を表
すパラメータの演算結果に1より小さい所定値を乗じる
ように感情を生成する演算式を変更して、「怒り」を表
すパラメータが小さくなるようにし、そのペットロボッ
ト1の性格を「おとなしい性格」にするようになってい
る。
【0020】このように、手動性格変更処理205を有
することにより、例えば、購入直後の初期状態において
ユーザーが性格を設定することができるため、前記ユー
ザーは、最初からほぼユーザー好みの性格を有するペッ
トロボット1と遊ぶことができるので、所望の性格に変
化するまでに飽きてしまう恐れは少なくなり、ペットロ
ボット1を所望する性格に容易に育成することができ
る。
【0021】また、性格設定手段6で複数の性格が同時
に設定されたときは、設定された各性格に対応する所定
値をメインメモリ2からそれぞれ読み出し、感情を表す
パラメータの演算結果に前記所定値を個別に乗じるよう
に感情を生成する演算式を変更し、ペットロボット1を
設定された複数の性格を組み合わせた性格にすることが
できる。
【0022】このように、手動性格変更処理205で、
ペットロボット1の性格を、複数の性格を組み合わせた
性格に変更できるようになっているため、ユーザーの細
かい好みに応じることができる。次に、本発明の第2の
実施形態について説明する。この実施形態は、性格設定
手段6として、ペットロボット1に設定可能な性格に対
応づけたスイッチを備えた点が第1の実施形態と異なっ
ている。
【0023】つまり、第2の実施形態では、図3に示す
ように、ペットロボット1の胸部にスイッチパネル12
が設けられており、そのスイッチパネル12には、図4
に示すように、設定可能な性格に対応づけられている3
つのスイッチ12a、12b、12cが横一列に配され
ている。それらのスイッチ12a、12b、12cのう
ち、左側の2つのスイッチ12a、12bは、回転した
角度によって性格を多段階に設定できる多段階スイッチ
であり、一番右側のスイッチ12cは、それぞれが設定
可能な性格に対応づけられている8つのサブスイッチ1
2c1〜12c8を有するディップスイッチであって、ユ
ーザーに、それらのスイッチ12a、12b、12cを
操作させて、ペットロボット1の性格を設定させるよう
になっている。
【0024】各スイッチ12a、12b、12cの働き
を具体的に説明すると、多段階スイッチ12a及び12
bは、ペットロボット1が好む色等といった特定の色を
設定させるためのものであって、左側の多段階スイッチ
12aで前記特定の色の色相を設定させるとともに、右
側の多段階スイッチ12bで前記特定の色の彩度を設定
させるようになっている。また、ディップスイッチ12
cの1番目のサブスイッチ12c1は、多段階スイッチ
12a及び12bで設定させた色をペットロボット1が
好む色として設定したいときにオン状態に操作させるも
のであって、1番目のサブスイッチ12c1がオン状態
に操作されると、手動性格変更処理205は、好きな色
として設定された色の情報を対象物検出処理201で検
出したときに、感情生成処理202で「興味」を表すパ
ラメータに所定値を加算するように、感情を生成する演
算式を変更するようになっている。
【0025】同様に、ディップスイッチ12cの2番目
のサブスイッチ12c2は、多段階スイッチ12a及び
12bで設定された色をペットロボット1が嫌う色とし
て設定したいときにオン状態に操作させるものであっ
て、2番目のサブスイッチ12c2がオン状態に操作さ
れると、手動性格変更処理205は、嫌いな色として設
定された色の情報を対象物検出処理201で検出したと
きに、感情生成処理202で「嫌悪」を表すパラメータ
に所定値を加算するように、感情を生成する演算式を変
更するようになっている。
【0026】
【表1】
【0027】また、上記表1に示すように、ディップス
イッチ12cの3番目のサブスイッチ12c3及び4番
目のサブスイッチ12c4は、それらのオン、オフ状態
の組合せで、ペットロボット1の動作の早さを設定させ
るようになっている。つまり、ペットロボット1を動作
が早い「せっかちな性格」に設定したいときには、ディ
ップスイッチ12cの3番目のサブスイッチ12c3
オン状態にさせるとともに、4番目のサブスイッチ12
4をオフ状態にさせるようになっており、それらのサ
ブスイッチ12c3、12c4で「せっかちな性格」に設
定されると、手動性格変更処理205は、表現処理20
3で動作を早く行う制御信号を生成するように、感情を
生成する演算式を変更するようになっている。逆に、動
作が遅い「のんびりとした性格」に設定したいときに
は、ディップスイッチ12cの3番目のサブスイッチ1
2c3をオフ状態にさせるとともに、4番目のサブスイ
ッチ12c4をオン状態にさせるようになっており、そ
れらのサブスイッチ12c3、12c4で「のんびりとし
た性格」に設定されると、手動性格変更処理205は、
表現処理203で動作をゆっくり行う制御信号を生成す
るように、感情を生成する演算式を変更するようになっ
ている。
【0028】また、「ノーマルな性格」に設定したいと
きには、両方のサブスイッチ12c 3、12c4をオフ状
態にさせ、さらに、動作速度が変化する「気分屋な性
格」に設定したいときには、逆に、両方のサブスイッチ
12c3、12c4をオン状態にさせるようになってお
り、それらのサブスイッチ12c3、12c4で「気分屋
の性格」に設定されると、手動性格変更処理205は、
表現処理203で動作をランダムな速度で行う制御信号
を生成するように、感情を生成する演算式を変更するよ
うになっている。
【0029】
【表2】
【0030】また、上記表2に示すように、ディップス
イッチ12cの5番目のサブスイッチ12c5及び6番
目のサブスイッチ12c6は、それらのオン、オフ状態
の組合せで、ペットロボット1の感情を表すパラメータ
の変化の度合いを設定させるようになっている。つま
り、「寂しさ」を表すパラメータの変化の度合いが大き
い「寂しがり屋な性格」に設定したいときには、ディッ
プスイッチ12cの5番目のサブスイッチ12c5をオ
ン状態にさせるとともに、6番目のサブスイッチ12c
6をオフ状態にさせるようになっており、それらのサブ
スイッチ12c5、12c6で「寂しがり屋な性格」に設
定されると、手動性格変更処理205は、「寂しさ」を
表すパラメータの演算結果に1より大きい所定値を乗じ
るように、感情を生成する演算式を変更するようになっ
ている。また、「怒り」を表すパラメータの変化の度合
いが大きい「怒りっぽい性格」に設定したいときには、
逆に、ディップスイッチ12cの5番目のサブスイッチ
12c5をオフ状態にさせるとともに、6番目のサブス
イッチ12c6をオン状態にさせるようになっており、
それらのサブスイッチ12c5、12c6で「怒りっぽい
性格」に設定されると、手動性格変更処理205は、
「寂しさ」を表すパラメータの演算結果に1より大きい
所定値を乗じるように、感情を生成する演算式を変更す
るようになっている。
【0031】また、「ノーマルな性格」に設定したいと
きには、両方のサブスイッチ12c 5、12c6をオフ状
態にさせ、さらに、「楽しみ」を表すパラメータの変化
の度合いが大きい「脳天気な性格」に設定したいときに
は、逆に、両方のサブスイッチ12c5、12c6をオン
状態にさせるようになっており、それらのサブスイッチ
12c5、12c6で「脳天気な性格」に設定されると、
手動性格変更処理205は、「楽しみ」を表すパラメー
タの演算結果に1より大きい所定値を乗じるように、感
情を生成する演算式を変更するようになっている。
【0032】
【表3】
【0033】さらに、上記表3に示すように、ディップ
スイッチ12cの7番目のサブスイッチ12c7及び8
番目のサブスイッチ12c8は、それらのオン、オフ状
態の組合せで、ペットロボット1に頻繁に行わせる動作
を設定させるようになっている。つまり、「甘える」動
作を頻繁に行う「甘えんぼな性格」に設定したいときに
は、ディップスイッチ12cの7番目のサブスイッチ1
2c7をオン状態にさせるとともに、8番目のサブスイ
ッチ12c8をオフ状態にさせるようになっており、そ
れらのサブスイッチ12c7、12c8で「甘えんぼな性
格」に設定されると、手動性格変更処理205は、感情
を表すパラメータを参照して動作を選択するときに、
「甘える」動作を規定する感情を表す複数のパラメータ
の上限値と下限値とを広げるようになっている。また、
「走る」動作を頻繁に行う「行動的な性格」にしたいと
きには、逆に、ディップスイッチ12cの7番目のサブ
スイッチ12c7をオフ状態にさせるとともに、8番目
のサブスイッチ12c8をオン状態にさせるようになっ
ており、それらのサブスイッチ12c7、12c8で「行
動的な性格」に設定されると、手動性格変更処理205
は、感情を表すパラメータを参照して動作を選択すると
きに、「走る」動作を規定する感情を表す複数のパラメ
ータの上限値と下限値とを広げるようになっている。
【0034】また、「ノーマルな性格」に設定したいと
きには、両方のサブスイッチ12c 7、12c8をオフ状
態にさせ、さらに、「寝る」動作を頻繁に行う「怠け者
な性格」にしたいときには、逆に、両方のサブスイッチ
12c7、12c8をオン状態にさせるようになってお
り、それらのサブスイッチ12c7、12c8で「怠け者
な性格」に設定されると、手動性格変更処理205は、
感情を表すパラメータを参照して動作を選択するとき
に、「寝る」動作を規定する感情を表す複数のパラメー
タの上限値と下限値とを広げるようになっている。
【0035】このように、本実施形態にあっては、ペッ
トロボット1の性格を設定可能なスイッチ12a、12
b、12cを当該ペットロボット1の本体に配置したこ
とにより、ペットロボット1の性格を設定するための特
別な装置を必要とせず、ユーザーはペットロボット1の
性格の設定を手軽に行うことができる。また、ユーザー
は、ペットロボット1の性格を変更するたびに、ペット
ロボット1の本体に直接触れるようになるので、ユーザ
ーとロボットとの親密度を向上させることができる。
【0036】ちなみに、本実施形態において、多段階ス
イッチ12a、12bとしては、ペットロボット1の性
格を表すパラメータを多段階に設定できるものであれ
ば、どのようなものを用いてもよいが、例えば、ボリュ
ームを用いれば、ユーザーにアナログ的で暖かな感触を
与えることができ、ユーザーとペットロボット1との親
密度を増すことができる。また、多段階スイッチ12
a、12bとしてロータリスイッチを用いれば、ペット
ロボット1の性格の設定から曖昧さをなくすことがで
き、ユーザーはペットロボットの性格を所望のものに正
確に設定することができる。また、ディップスイッチ1
2cの各サブスイッチ12c1〜12c8をオン状態とオ
フ状態とを有する2値スイッチとする例を示したが、例
えば、多段階スイッチを用いてもよく、そのようにすれ
ば2値スイッチを用いるときに比べて設定可能な性格の
数を増やすことができる。
【0037】また、ディップスイッチ12cのサブスイ
ッチ12c15、12c6で、「寂しさ」、「怒り」、
「楽しみ」等といった感情を表すパラメータを変更する
例を示したが、変更可能なパラメータを限定するもので
はなく、各スイッチ12a〜12cで変更可能なパラメ
ータを変えることによって、ユーザーがペットロボット
1に設定することができる性格を様々に変えることがで
きる。
【0038】なお、上記施形態においては、メインメモ
リ2が性格情報記憶手段に対応し、性格設定手段6が性
格情報選択手段に対応し、手動性格変更処理205が初
期値設定手段に対応する。また、上記実施形態は本発明
に係る自律機能を有する電子機器の一例を示したもので
あり、感情の生成方法、性格の設定方法等を限定するも
のではない。
【0039】例えば、本発明に係る自律機能を有する電
子機器をペットロボットに適用した例を示したが、ペッ
トロボットに限るものではなく、育成シミュレーション
ゲーム機等の電子ペット装置に利用してもよい。さら
に、メインメモリ2の一部又は全部を書き換えることが
できるようにして、前記性格に対応する所定値を変更す
ることができるようにしてもよく、例えば性格の情報を
複数記憶したサーバー等が接続されているインターネッ
ト等の通信回線に接続可能な接続端子を備え、その接続
端子に前記通信回線が接続された場合に当該通信回線を
通じて供給される前記サーバーに記憶されている性格の
情報を参照して、メインメモリ2に現在記憶している前
記複数の性格の情報の一部又は全部を書き換えることが
できるようにしてもよい。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る自律
機能を有する電子機器にあっては、初期値設定手段を備
えたことにより、例えば、購入直後の初期状態において
ユーザーが性格を設定することができるため、前記ユー
ザーは、最初からほぼユーザー好みの性格を有する自律
機能を有する電子機器と接することができるので、所望
の性格に変化するまでに飽きてしまう恐れが少なくな
り、前記自律機能を有する電子機器を所望する性格に容
易に育成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したペットロボットの第1の実施
形態を示す概略構成図である。
【図2】図1のCPUで実行される処理の概要を示すブ
ロック図である。
【図3】本発明を適用したペットロボットの第2の実施
形態を示す図であって、スイッチパネルの取り付け位置
を示す説明図である。
【図4】図3のスイッチパネルを拡大して示す要部拡大
図である。
【符号の説明】
1 ペットロボット 2 CPU 3 メインメモリ 4 CCDカメラ 5 マイクロホン 6 性格設定手段 7、10 インターフェース回路 8 モータ 9 スピーカ 11 システムバス 12a、12b 多段階スイッチ 12c ディップスイッチ 12c1〜12c2 サブスイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C150 CA02 CA04 DA05 DA24 DA25 DA26 DA27 DA28 DF03 DF04 DF33 ED42 ED47 ED52 EF07 EF13 EF16 EF23 EF28 EF29 EF33 EF36 3C007 AS00 AS36 CS08 CY02 HS27 KS39 KT02 KT11 KV18 MT14 WA16 WB16 WB18 WB24 WB26 WB27 WC01 WC12 WC30

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自律機能を有する電子機器であって、外
    的要因により性格が変化するようになっているものにお
    いて、予め複数の性格の情報を記憶する性格情報記憶手
    段と、その性格情報記憶手段に記憶されている性格のう
    ちから所望の性格を前記ユーザーに選択させる性格情報
    選択手段と、前記ユーザーに選択させた性格を初期値と
    して設定する初期値設定手段と、を備えたことを特徴と
    する自律機能を有する電子機器。
  2. 【請求項2】 前記性格情報選択手段は、前記ユーザー
    が複数の性格を選択できるようになっており、前記初期
    値設定手段は、前記ユーザーが複数の性格を選択した場
    合にその複数の性格に基づいて初期値を設定するように
    なっている請求項1に記載の自律機能を有する電子機
    器。
  3. 【請求項3】 前記性格情報記憶手段は、記憶している
    前記複数の性格の情報の一部又は全部を書き換えること
    ができるようになっている請求項1又は請求項2に記載
    の自律機能を有する電子機器。
  4. 【請求項4】 通信回線に接続可能な接続端子を備え、
    前記性格情報記憶手段は、その接続端子に前記通信回線
    が接続された場合に当該通信回線を通じて供給される性
    格の情報を参照して現在記憶している前記複数の性格の
    情報の一部又は全部を書き換えることができるようにな
    っている請求項1又は請求項2に記載の自律機能を有す
    る電子機器。
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