JP2002143689A - 触媒粉体、塗料組成物および塗布物 - Google Patents

触媒粉体、塗料組成物および塗布物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ある粉体が本来備える性質の外に、本来その
ものが持ち得なかった触媒機能を有する粉体、それを用
いた塗料組成物、およびその塗布物を提供する。 【解決手段】 基体粒子3の表面に微粒子状の触媒から
なる被覆層2を有することを特徴とする触媒粉体1、こ
の触媒粉体1を含有することを特徴とする塗料組成物、
およびこの塗料組成物を塗布したことを特徴とする塗布
物であって、前記微粒子状の触媒が酸化チタンであるこ
と、前記基体粒子3が磁性体であることが好ましく、該
粉体、塗料組成物、および塗布物が、耐候性を有するこ
とがさらに好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、触媒粉体、塗料組
成物および塗布物に関し、詳細には、自動車道側壁等路
肩構造物用触媒顔料、台所、浴槽、便器等水周り用等触
媒(抗菌、防黴、防藻)塗料、抗菌性紙用あるいはプラ
スチック用フィラーあるいは塗工用塗料組成物、水素発
生触媒、磁性触媒およびそれらを含む塗料組成物、さら
に前記塗料組成物を塗布してなる塗布物(紙、プラスチ
ック成形物、ガラス成形物、文具、建築材などで構築さ
れた構造体あるいは建築物)に関する。
【0002】
【従来の技術】粉体を種々の用途に使用するために、そ
の粉体を別の物質で被覆する技術が知られている。種々
の技術分野における進歩に伴い、特異な性質を備えた粉
体を求める要望が増しており、本来の粉体だけが備える
性質の外に別の性質を合わせ持ち、複合した機能を有す
る粉体が求められている。例えば、本発明者らは、先に
粉体の表面に、均一な0.01〜20μmの厚みの、前
記粉体を構成する金属とは異種の金属を成分とする金属
酸化物膜を有する粉体を発明した(特開平6−2286
04号公報)。この粉体において、前記の金属酸化物膜
を複数層設ける場合には、前記膜の各層の厚さを調整す
ることにより特別の機能を与えることができるものであ
って、例えば粉体粒子の表面に、屈折率の異なる被覆膜
を、光の4分の1波長に相当する厚さづつ設けるように
すると、光は全て反射される。この手段を鉄、コバル
ト、ニッケルなどの金属粉末或いは金属の合金粉末、或
いは窒化鉄の粉末などの磁性体を芯の粒子とするものに
適用すると、光を全反射して白色に輝く磁性トナー用磁
性粉体を製造することができる。
【0003】さらに、その粉体の上に着色層を設け、そ
の上に樹脂層を設ければ、カラー磁性トナーを製造する
ことができる。また、本発明者らは、前記の粉体をさら
に改良し、金属酸化物膜単独ではなく、金属酸化物膜と
金属膜とを交互に複数層有するようにした粉体も発明し
ており(特開平7−90310号公報)、これはカラー
磁性トナー等として優れた性質を有するものである。こ
れらの粉体を製造するには、粉体粒子の上に均一な厚さ
の金属酸化物膜を複数層設けることが必要であって、そ
のためには金属塩水溶液から金属酸化物又はその前駆体
である金属化合物を沈殿させることが難しいので、本発
明者らは、金属アルコキシド溶液中に前記の粉体を分散
し、該金属アルコキシドを加水分解することにより、前
記粉体上に金属酸化物膜を生成させる方法を開発し、こ
の方法によって薄くてかつ均一な厚さの金属酸化物膜を
形成することができるようになり、特に多層の金属酸化
物膜を形成することが可能になった。
【0004】この方法は、具体的には、金属アルコキシ
ド溶液中に粉体、特に金属又は金属化合物粉体を分散
し、該金属アルコキシドを加水分解することにより該粉
体の表面において金属酸化物を生成させて、その表面の
上に該金属酸化物膜を形成させ、その工程を繰り返すこ
とで多層の金属酸化物膜を得ている。そして、その多層
の金属酸化物膜について、その種類を変えることによ
り、その粉体の反射率を変更することができる。その上
下の金属酸化物膜の組合せをその反射率が最大になるよ
うに選択すると、白色度の高い粉体を得ることができる
ことがわかっている。さらに、本発明者らは、国際公開
WO96/28269号公報にて、基体粒子の表面に光
を透過できる透明膜からなる多層被覆膜を設け、該多層
被覆膜の光干渉作用により粉体を着色する技術を開示し
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、ある粉
体が本来備える性質の外に別の性質を合わせ持ち、複合
した機能を有する粉体を得る技術が、上記のように達成
されているが、本発明は、更に新しい機能を有する粉体
を得ることを目的とするものである。詳細には、本発明
は、ある粉体が本来備える性質の外に、本来そのものが
持ち得なかった触媒機能を有する粉体、それを用いた塗
料組成物、およびその塗布物を提供しようとするもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を進めた結果、以下の構成を採ることにより、上記課題
の解決に成功したものである。 (1)基体粒子の表面に微粒子状の触媒からなる被覆層
を有することを特徴とする触媒粉体。 (2)前記微粒子状の触媒が酸化チタンであることを特
徴とする触媒粉体。 (3)前記基体粒子が磁性体であることを特徴とする前
記(1)の触媒粉体。 (4)耐候性を有することを特徴とする前記(1)の触
媒粉体。 (5)前記基体粒子と微粒子状の触媒からなる被覆層の
間に、光の干渉作用により着色することができる多層膜
を有することを特徴とする前記(1)の触媒粉体。 (6)前記(1)の触媒粉体を含有することを特徴とす
る塗料組成物。 (7)前記(6)の塗料組成物を塗布したことを特徴と
する塗布物。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の触媒粉体、それ
を用いた塗料組成物、およびその塗布物について詳細に
説明する。図1に本発明の触媒粉体の一例の断面図を示
す。図1に示すように、本発明の触媒粉体1は、基体粒
子3の表面に微粒子状の触媒からなる被覆層(以下、微
粒子触媒層ともいう)2を有するものである。微粒子触
媒層2と基体粒子3との間に、光の干渉作用により着色
することができる多層膜(以下、光干渉膜ともいう)4
を有していてもよい。図2に図1の触媒粉体1が有する
微粒子触媒層2の拡大図を示す。図2に示すように、上
記微粒子触媒層2は微粒子状の触媒5から構成されてお
り、該微粒子状触媒5で構成された微粒子触媒層2の表
面に超微粒子状の触媒6で構成された緻密な被覆膜を有
することが好ましい。本発明の触媒粉体は、上記のよう
に、表面に微粒子触媒層を有することにより、表面積が
増えることにより触媒活性も大きくなる。
【0008】本発明の触媒粉体が有する、微粒子触媒層
について説明する。該微粒子触媒層を構成する微粒子状
の触媒としては、特に限定されないが、酸化チタン、酸
化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化クロム、酸化銀、酸化
銅、酸化鉄、酸化錫、酸化カリウム、酸化ケイ素、酸化
カルシウム、酸化モリブデン、酸化マンガン、酸化ヴァ
ナジウム、酸化バリウム、酸化アンチモン、酸化リン等
の酸化物単体及びこれらの複合酸化物、あるいは、硫化
亜鉛、硫化モリブデン、硫化カドミウム、硫化アンチモ
ン、硫化鉄、硫化銅等の硫化物及びこれらの複合硫化物
類、硫酸バリウム、硫酸ソーダ等の塩類、白金、ロジウ
ム、パラジウム、金、銀、コバルト、亜鉛、錫、鉛、セ
リウムの金属類、ゼオライト類等、上記の単体化合物あ
るいは複合化合物等が挙げられる。これらを積層する際
に、特にある膜を形成した後、その膜とは異なる微粒子
を固着析出させることも可能である。
【0009】該微粒子触媒層を構成する微粒子状触媒の
粒子径は、1〜500nmが好ましく、より好ましくは
1〜300nmであり、さらに好ましくは1〜250n
mの範囲である。逆に500nmより大きい場合には、
膜が脆くなって、剥離しやすく好ましくない。
【0010】一方、上記微粒子触媒層の、好ましい厚さ
範囲は、基体またはその上に光干渉膜を有する粒子の大
きさによって異なる。基体またはその上に光干渉膜を有
する粒子が0.1μm〜1μmでは0.1μm〜3μ
m、基体またはその上に光干渉膜を有する粒子が1μm
〜10μmでは0.1μm〜5μm、基体またはその上
に光干渉膜を有する粒子が10μm以上では0.1μm
〜10μmであることが好ましい。
【0011】更に本発明の触媒粉体は、図2に示される
ように、微粒子状触媒5で構成された微粒子触媒層2の
表面に超微粒子状の触媒6で構成された緻密であるが、
目的とする気体や液体を通す膜を有することが好まし
い。上記にような緻密な被覆膜がないと、膜例えば、前
述のような微粒子状触媒5で構成された微粒子触媒層2
を最外層として有する触媒粉体を塗料等の顔料粉体とし
て用いた場合、超微粒子膜と微粒子膜の触媒としての相
互作用が高まり、反応すべき気体や、より高い触媒作用
が発現する。
【0012】上記のような微粒子触媒層を形成する方法
としては、該微粒子触媒と基体またはその上に光干渉膜
を有する粒子とを分散させた液中で、該微粒子触媒を該
基体またはその上に光干渉膜を有する粒子表面へ付着さ
せることによって形成する方法がある。その他、製膜反
応液相中での固相析出による方法等が用いられる。具体
的には、本発明者らが先に提案した特開平6−2286
04号公報、特開平7−90310号公報、国際公開W
O96/28269号公報に記載されている有機溶媒中
での金属アルコキシドの加水分解による固相析出法(金
属アルコキシド法)や、特開平11−131102号公
報に記載の水溶液中での金属塩からの反応による固相析
出法(水系法)等が挙げられる。この場合、製膜反応液
中で、基体またはその上に光干渉膜を有する粒子の表面
に析出物の膜が成長する速度(線成長速度)よりも、反
応液中で固相の生成物が析出する速度が速くなるよう
に、反応溶液濃度、添加触媒量、基体またはその上に光
干渉膜を有する粒子の分散量を調整する。上記のように
して、製膜反応液中に析出した固相の生成物を、基体ま
たはその上に光干渉膜を有する粒子表面に付着させ、固
相生成物層を形成する。
【0013】なお、この時点で膜にとりこまれた固相生
成物は非晶質であり、また膜の機械的強度も非常に低い
ものである。そのため、この固相の生成物で構成された
被覆膜を焼成する。この焼成により前記非晶質の固相生
成物は結晶化され微粒子触媒層となる。
【0014】該微粒子触媒層を形成するためには、前述
の金属アルコキシド法よりも、水系法の方が線成長速度
と固相析出速度の関係を好適なものとするのに簡易であ
るため好ましい。また金属アルコキシド法は原料として
高価な金属アルコキシドや、反応溶媒として比較的高価
で危険性のある有機溶媒を必要とする。このため、製造
装置または設備等も防爆仕様にしなければならず、更
に、コストパーフォマンスが悪くなる。この点からも金
属アルコキシド法に比べ水系法が好ましい。
【0015】なお、前記焼成は前記固相の微粒子触媒で
構成された被覆膜を形成した後に行ってもよいが、更に
該被覆膜の上に、その被覆膜が結晶化微粒子構成膜とな
った場合その表面の空隙を塞ぐための緻密膜を形成する
ことができる超微粒子で被覆した後に行うことが、得ら
れる微粒子触媒層の膜強度の点から望ましい。焼成は3
00〜1200℃で行うことが好ましい。
【0016】本発明の触媒粉体に用いられる基体粒子
は、特に限定されず、金属を含む無機物でも、有機物で
もよく磁性体、誘電体、導電体および絶縁体等でもよ
い。基体が金属の場合、鉄、ニッケル、クロム、チタ
ン、アルミニウム等、どのような金属でもよいが、その
磁性を利用するものにおいては、鉄等磁性を帯びるもの
が好ましい。これらの金属は合金でも良く、前記の磁性
を有するものであるときには、強磁性合金を使用するこ
とが好ましい。また、その粉体の基体が金属化合物の場
合には、その代表的なものとして前記した金属の酸化物
が挙げられるが、例えば、鉄、ニッケル、クロム、チタ
ン、アルミニウム、ケイ素等の外、カルシウム、マグネ
シウム、バリウム等の酸化物、あるいはこれらの複合酸
化物でも良い。さらに、金属酸化物以外の金属化合物と
しては、金属窒化物、金属炭化物、金属硫化物、金属フ
ッ化物、金属炭酸塩、金属燐酸塩などを挙げることがで
きる。
【0017】さらに、基体粒子として、金属以外では、
半金属、非金属の化合物、特に酸化物、炭化物、窒化物
であり、シリカ、ガラスビーズ等を使用することができ
る。その他の無機物としてはシラスバルーン(中空ケイ
酸粒子)などの無機中空粒子、微小炭素中空球(クレカ
スフェアー)、電融アルミナバブル、アエロジル、ホワ
イトカーボン、シリカ微小中空球、炭酸カルシウム微小
中空球、炭酸カルシウム、パーライト、タルク、ベント
ナイト、合成雲母、白雲母、など雲母類、カオリン等を
用いることができる。
【0018】有機物としては、樹脂粒子が好ましい。樹
脂粒子の具体例としては、セルロースパウダー、酢酸セ
ルロースパウダー、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリエ
ステル、メラミン樹脂、ポリウレタン、酢酸ビニル樹
脂、ケイ素樹脂、アクリル酸エステル、メタアクリル酸
エステル、スチレン、エチレン、プロピレン及びこれら
の誘導体の重合または共重合により得られる球状または
破砕の粒子などが挙げられる。特に好ましい樹脂粒子は
アクリル酸またはメタアクリル酸エステルの重合により
得られる球状のアクリル樹脂粒子である。但し、樹脂粒
子を基体とする場合、乾燥における加熱温度は樹脂の融
点以下でなければならない。本発明の触媒粉体を液体等
に分散させて使用する場合、その使用後の回収性を考慮
すると、その基体粒子が磁性体または誘電体であること
が好ましい。
【0019】基体の形状としては、球体、亜球状態、正
多面体等の等方体、直方体、回転楕円体、菱面体、板状
体、針状体(円柱、角柱)などの多面体、さらに粉砕物
のような全く不定形な粉体も使用可能である。これらの
基体は、粒径については特に限定するものでないが、
0.01μm〜数mmの範囲のものが好ましい。
【0020】また、基体粒子の比重としては、0.1〜
10.5の範囲のものが用いられるが、得られた粉体を
液体等に分散させて使用する場合には、流動性、浮遊性
の面から0.1〜5.5が好ましく、より好ましくは
0.1〜2.8、更に、好ましくは0.5〜1.8の範
囲である。得られた粉体を液体等に分散させて使用する
場合、基体の比重が0.1未満では液体中の浮力が大き
すぎ、膜を多層あるいは非常に厚くする必要があり、不
経済である。一方、10.5を超えると、浮遊させるた
めの膜が厚くなり、同様に不経済である。
【0021】本発明の触媒粉体は、前記微粒子触媒層と
基体粒子との間に、光の干渉作用により着色することが
できる多層の光干渉膜を有していてもよい。この光干渉
膜を有することにより、該触媒粉体に顔料や染料を用い
ずとも特定の色に着色することができ、これを触媒機能
を有する顔料粉体とし、適当なビヒクル等に分散させる
ことによって塗料組成物を得ることができる。該多層の
光干渉膜は、光透過性の透明な膜からなる。光透過性の
透明な膜としては、金属アルコキシドの加水分解あるい
は金属塩等の反応により得られる金属化合物膜あるいは
金属膜、有機物膜等を複数層が例示される。その場合に
おいて、前記被覆膜(基体粒子を被覆し、光干渉に関与
する膜の層)の各層の厚さを調整することにより特別の
機能を与えることができる。例えば、基体粒子の表面
に、屈折率の異なる交互被覆膜を、次の式(1)を満た
すように、被膜を形成する物質の屈折率nと所望の可視
光の波長の4分の1の整数m倍に相当する厚さdを有す
る交互膜を適当な厚さと膜数設けると、そのある波長λ
の光(フレネルの干渉反射を利用したもの)が反射または
吸収される。
【0022】 nd=mλ/4 (1)
【0023】この作用を利用して、基体粒子の表面に所
望の波長に対し、式(1)を満たすような膜の厚みと屈
折率を有する被膜を製膜し、さらにその上に屈折率の異
なる膜を被覆することを1度あるいはそれ以上交互に繰
り返すことにより、所望の波長に反射ピークあるいは吸
収ボトムを有する膜が形成される。このとき製膜する物
質の順序は次のように決める。まず核となる基体の屈折
率が高いときには第1層目が屈折率の低い膜、逆の関係
の場合には第1層目が屈折率の高い膜とすることが好ま
しい。ただし、複雑な波形を造りたい場合には、必要に
応じ、屈折率の高低の順序が逆になったり、あるいは屈
折率の変化が高低だけでなく高中低のようにすることも
ある。
【0024】膜厚は、膜屈折率と膜厚の積である光学膜
厚の変化を分光光度計などで反射波形として測定、制御
するが、反射波形が最終的に必要な波形になるように各
層の膜厚を設計する。例えば、多層膜を構成する各単位
被膜の反射波形を所望の波形に精密に合わせると、染料
や顔料を用いずとも所望の着色粉体とすることができ
る。ただし、波形が複雑な場合はこのdの値を変化させ
ることにより、所望の複雑な波形を得ることもできる。
その場合にはコンピュータシミュレーションにより最適
膜厚設計することが必要である。
【0025】ただし、実際の基体の場合、基体の粒径、
形状、膜物質および基体粒子物質の相互の界面での位相
ずれ及び屈折率の波長依存性によるピークシフトなどを
考慮して設計する必要がある。例えば、基体粒子の形状
が平行平板状である場合には、粒子平面に形成される平
行膜によるフレネル干渉は上記式(1)のnを次の式
(2)のNに置き換えた条件で設計する。特に、基体の
形状が平行平板状である場合でも金属膜が含まれる場合
には、式(2)の金属の屈折率Nに減衰係数κが含まれ
る。なお、透明酸化物(誘電体)の場合にはκは非常に小
さく無視できる。
【0026】 N:n+iκ(iは複素数を表す) (2)
【0027】この減衰係数κが大きいと、膜物質および
基体物質の相互の界面での位相ずれが大きくなり、さら
に多層膜のすべての層に位相ずれによる干渉最適膜厚に
影響を及ぼす。
【0028】これにより幾何学的な膜厚だけを合わせて
もピーク位置がずれるため、特に所望の色に着色する際
に色が淡くなる。これを防ぐためには、すべての膜に対
する位相ずれの影響を加味し、コンピュータシミュレー
ションであらかじめ膜厚の組合せが最適になるように設
計する。さらに、基体表面にある酸化物層のための位相
ずれや、屈折率の波長依存性によるピークシフトがあ
る。これらを補正するためには、分光光度計などで、反
射ピークが最終目的膜数で目標波長である所望の波形に
なるよう最適の条件を見出すことが必要である。
【0029】球状粉体などの曲面に形成された膜の干渉
は平板と同様に起こり、基本的にはフレネルの干渉原理
に従う。したがって、着色方法も所望の色に設計するこ
とができる。ただし曲面の場合には、粉体に入射し反射
された光が複雑に干渉を起こす。これらの干渉波形は膜
数が少ない場合には平板とほぼ同じである。しかし、総
数が増えると多層膜内部での干渉がより複雑になる。多
層膜の場合もフレネル干渉に基づいて、反射分光曲線を
コンピューターシミュレーションであらかじめ膜厚の組
合せが最適になるよう設計することができる。特に基体
粒子表面への被膜形成の場合、基体粒子表面のすべての
膜に対する位相ずれの影響を加味し、コンピュータシミ
ュレーションであらかじめ膜厚の組合せが最適になるよ
う設計する。さらに、基体粒子表面にある酸化物層のた
めのピークシフトや屈折率の波長依存性によるピークシ
フトも加味する。実際のサンプル製造では設計した分光
曲線を参考にし、実際の膜においてこれらを補正するた
めに、分光光度計などで反射ピークが最終目的膜数で所
望の波形になるよう膜厚を変えながら最適の条件を見出
さねばならない。
【0030】不定形状の粉末に着色する場合も多層膜に
よる干渉が起こり、球状粉体の干渉多層膜の条件を参考
にし基本的な膜設計を行う。上記の多層膜を構成する各
単位被膜のピーク位置は各層の膜厚により調整すること
ができ、膜厚は基体粒子の表面に金属酸化物等の固相成
分を形成させる被覆形成条件中、原料組成、固相析出速
度および基体重などを制御することにより、精度良く膜
厚を制御でき、均一な厚さの被膜を形成することがで
き、所望の色に着色することができる。以上のように、
反射ピークや吸収ボトムが最終目的膜数で所望の波形に
なるよう膜形成溶液などの製膜条件を変えながら最適の
条件を見出すことにより、所望の色の粉体を得ることが
できる。また、多層膜を構成する物質の組合せおよび各
単位被膜の膜厚を制御することにより多層膜干渉による
発色を調整することができる。これにより、染料や顔料
を用いなくても粉体を所望の色に鮮やかに着色すること
ができる。
【0031】上記の光干渉膜を構成するは、光透過性の
透明な膜としては、特に限定されないが、金属化合物、
有機物等からなるものが挙げられる。前記金属化合物と
しては、金属酸化物や金属硫化物、金属セレン化物、金
属テルル化物、金属フッ化物を挙げることができる。よ
り具体的には、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化カド
ミウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化タンタ
ル、酸化珪素、酸化アンチモン、酸化ネオジウム、酸化
ランタン、酸化ビスマス、酸化セリウム、酸化錫、酸化
マグネシウム、酸化リチウム、酸化鉛、硫化カドミウ
ム、硫化亜鉛、硫化アンチモン、セレン化カドミウム、
テルル化カドミウム、フッ化カルシウム、フッ化ナトリ
ウム、フッ化アルミニウム3ナトリウム、フッ化リチウ
ム、フッ化マグネシウム等を好適に使用できる。
【0032】以下に、前記金属化合物膜の製膜方法につ
いて説明する。製膜方法としては、PVD法、CVD法
あるいはスプレードライ法等の気相蒸着法により、基体
粒子の表面に直接、蒸着する方法が可能である。しかし
ながら、本発明者らが先に提案した前記特開平6−22
8604号公報、特開平7−90310号公報あるいは
国際公開WO96/28269号公報に記載されている
金属アルコキシド法や、特開平11−131102号公
報に記載の水系法が好ましい。この場合、前述の微粒子
触媒層の形成と異なり、線成長速度は固相析出速度より
も高くして、非晶質の均一膜が形成されるように反応条
件を調整する。
【0033】前記有機物としては、特に限定されるもの
ではないが、好ましくは樹脂である。樹脂の具体例とし
ては、セルロース、酢酸セルロース、ポリアミド、エポ
キシ樹脂、ポリエステル、メラミン樹脂、ポリウレタ
ン、酢酸ビニル樹脂、ケイ素樹脂、アクリル酸エステ
ル、メタアクリル酸エステル、スチレン、エチレン、プ
ロピレン及びこれらの誘導体の重合体または共重合体な
どが挙げられる。 (1)有機物膜(樹脂膜)を形成する場合、 a.液相中、基体粒子を分散させて乳化重合させること
により、その粒子の上に樹脂膜を形成させる方法(液相
中での重合法)や、b.気相中での製膜法(CVD)
(PVD)等が採られる。
【0034】次に本発明の触媒粉体を用いる塗料組成物
について説明する。本発明の触媒粉体を用いる塗料組成
物としては、(1)各特定色系インキあるいは塗料様組
成物(流体)および(2)各特定色系トナー、各特定色
系乾式インキ様組成物(粉体)の等がある。 (1)本発明において特定の色系インキあるいは塗料様
組成物(流体)の媒質(ビヒクル)としては、カラー印
刷用、カラー磁気印刷用、カラー磁気塗料用に用いられ
る、従来公知のワニスを用いることができ、例えば液状
ポリマー、有機溶媒に溶解したポリマーやモノマーなど
を粉体の種類やインキの適用方法、用途に応じて適宜に
選択して使用することができる。
【0035】上記液状ポリマーとしては、ポリペンタジ
エン、ポリブタジエン等のジエン類、ポリエチレングリ
コール類、ポリアミド類、ポリプロピレン類、ワックス
類あるいはこれらの共重合体編成体等を挙げることがで
きる。有機溶媒に溶解するポリマーとしては、オレフィ
ン系ポリマー類、オリゴエステルアクリレート等のアク
リル系樹脂類、ポリエステル類、ポリアミド類、ポリイ
ソシアネート類、アミノ樹脂類、キシレン樹脂類、ケト
ン樹脂類、ジエン系樹脂類、ロジン変性フェノール樹
脂、ジエン系ゴム類、クロロプレン樹脂類、ワックス類
あるいはこれらの変性体や共重合体などを挙げることが
できる。有機溶媒に溶解するモノマーとしては、スチレ
ン、エチレン、ブタジエン、プロピレンなどを挙げるこ
とができる。有機溶媒としては、エタノール、イソプロ
パノール、ノルマルプロパノール等のアルコール類、ア
セトン等のケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン、
ケロシン、ベンジン炭化水素類、エステル類、エーテル
類あるいはこれらの変性体や共重合体などを挙げること
ができる。
【0036】(2)特定色系トナー、特定色系乾式イン
キ、特定色系乾式塗料様組成物(粉体)は、上記特定色
系多層膜被覆粉体を、樹脂とあるいは必要に応じて調色
材とを、スクリュー型押出機、ロールミル、ニーダなど
で直接混練し、ハンマミル、カッターミルで粗粉砕した
あと、ジェットミルなどで微粉砕し、エルボージェット
などで必要な粒度に分級することにより粉体状シアン色
色材組成物を得ることができる。また、乳化重合法や懸
濁重合法などの重合法を用いて、特定色系多層膜被覆粉
体を粉体状特定色系塗料組成物とすることもできる。さ
らに、特定色系多層膜被覆粉体と樹脂、調色剤などの添
加剤および溶剤をコロイドミルや3本ロールで液状化し
インキ塗料などの液状特定色系塗料組成物とすることも
できる。
【0037】明度を上げるための調色材としては、白色
顔料(展色材)である、例えば、酸化チタン、酸化亜
鉛、酸化錫、酸化珪素、酸化アンチモン、酸化鉛等ある
いはこれらの複合酸化物類、また炭酸カルシウム、炭酸
マグネシウム、炭酸バリウム等の炭酸塩、あるいは硫酸
バリウム、硫酸カルシウムのような硫酸塩類、硫酸亜鉛
のような硫化物あるいは前記酸化物や炭酸塩および硫酸
塩を焼結した複合酸化物、複合含水酸化物類が挙げられ
る。
【0038】彩度、色相を調整するため、特にフルカラ
ー用混色で色再現用に使用する場合の調色材としては、
青色顔料である(有機染料・顔料)アルカリブルーレー
キ、ピーコックレーキ、ピーコックレーキブルー等のレ
ーキ染料およびレーキ顔料、オイルブルー等、オイル染
料顔料、アルコールブルー等のアルコール染料、フタロ
シアニン、銅フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料
等、(無機顔料)ウルトラマリン等の酸化物硫化物複合
顔料、鉄青、ミロリーブルー等の銅系群青紺青顔料類、
コバルトブルー、セルリアンブルー等の酸化コバルト系
複合酸化物類青色顔料、青色系有機染料および顔料およ
び青色無機顔料アルカリブルーレーキ、ピーコックブル
ーレーキ等のレーキ染料、レーキ系顔料無金属フタロシ
アニン、銅フタロシアニン等のフタロシアニン系染顔料
および緑色顔料であるクロームグリーン、ジンクグリー
ン、酸化クロム、含水クロム(ビリジアン)等のクロム
系酸化物および含水酸化物、エメラルドグリーン等の銅
系酸化物、コバルトグリーン等のコバルト系酸化物等の
無機顔料あるいは、ピグメントグリーン、ナフトールグ
リーンなどのニトロソ顔料、グリーンゴールド等のアゾ
系顔料、フタロシアニングリーン、ポリクロム銅フタロ
シアニン等のフタロシアニン系顔料、マラカイトグリー
ンレーキ、アシッドグリーンレーキなどのレーキ系、オ
イルグリーン等、オイル染料顔料アルコールブルー等の
アルコール染料顔料等有機染顔料が挙げられる。しかし
本発明はこれらのみに限定されるものではない。
【0039】さらに、微妙な色調制御においては青色、
黄色、赤紫色などの顔料や染料を用いて調色することが
必要な場合は、これらの顔料を添加することにより最適
の特定色とすることが好ましい。この粉体状特定色系塗
料組成物の場合、(a)上記粉砕法で製造する場合の樹
脂としては、特に限定されるものではないが、ポリアミ
ド、エポキシ樹脂、ポリエステル、メラミン樹脂、ポリ
ウレタン、酢酸ビニル樹脂、ケイ素樹脂、アクリル酸エ
ステル、メタアクリル酸エステル、スチレン、エチレ
ン、ブタジエン、プロピレン及びこれらの誘導体の重合
体または共重合体などが挙げられる。(b)重合法の場
合、エステル、ウレタン、酢酸ビニル、有機ケイ素、ア
クリル酸、メタアクリル酸、スチレン、エチレン、ブタ
ジエン、プロピレン等のうち1種あるいは複数の混合物
から重合を開始させ、重合体あるいはこれらの共重合体
などが形成される。
【0040】本発明の触媒粉体を含有する塗料組成物は
上記のように、(1)各特定色系インキあるいは塗料様
組成物(流体)および(2)各特定色系トナー、各特定
色系乾式インキ様組成物(粉体)の形をとる。また、流
体状の場合には、特定色系インキ、塗料等であり、前記
調色材、乾燥の遅い樹脂には固化促進剤、粘度を上げる
ために増粘剤、粘性を下げるための流動化剤、粒子同志
の分散のために分散剤などの成分を含ませることができ
る。一方、粉体の場合には、(a)粉砕法で粉体を製造
する場合には、前記調色材、乾燥の遅い樹脂には固化促
進剤、混練の際の粘性を下げるためには流動化剤、粒子
同志の分散のためには分散剤、紙等への定着のための電
荷調整剤、ワックスなどの成分を含ませることができ
る。(b)重合法を用いる場合には、前記調色材、重合
開始剤、重合促進剤、粘度を上げるためには増粘剤、粒
子同志の分散のためには分散剤、紙等への定着のための
電荷調整剤、ワックスなどの成分を含ませることができ
る。本発明の各色系塗料組成物中の触媒粉体は、単一の
粉体ないしは分光特性の異なる複数の粉体の組み合せに
より、湿式および乾式カラー印刷や湿式および乾式カラ
ー磁気印刷に適用できるほか、3原色の粉体を用いて、
可視光、非可視光(紫外域およびシアン外域)、蛍光発
色および磁気、さらに電気(電場の変化)の6種の組合
せの識別機能を持ち、印刷物の偽造防止用カラー磁性イ
ンキなどセキュリティ機能を必要とする他の用途に適用
することができる。
【0041】前記本発明の塗料組成物を各特定色系イン
キあるいは塗料様組成物または各特定色系トナー、各特
定色系乾式インキ様組成物、各特定色系乾式塗料組成物
として、基材に印刷、溶融転写または被塗装体に塗布す
る場合、塗料組成物中の各特定色系触媒粉体と樹脂の含
有量の関係は、体積比で1:0.5〜1:15である。
媒質の含有量が少な過ぎると塗布した膜が被塗装体に固
着しない。また、多過ぎると顔料の色が薄くなりすぎ良
いインキまたは塗料といえない。また、各色系インキあ
るいは塗料組成物中の各色系色材および樹脂を合わせた
量と溶剤の量との関係は、体積比で1:0.5〜1:1
0であり、溶剤の量が少な過ぎると塗料の粘度が高く、
均一に塗布できない。また、溶剤の量が多過ぎると塗膜
の乾燥に時間を要し塗布作業の能率が極端に低下する。
【0042】また、基材に印刷、溶融転写または被塗装
体に塗料を塗布した際の塗膜の色の濃度は、被塗装体の
単位面積当たりに載った顔料の量によって決まる。塗料
が乾燥した後の被塗装体上の本発明の各色系多層膜被覆
粉体の量は、均一に塗布した場合の面積密度で1平方メ
ートルあたり0.1〜300gであり、好ましくは0.
1〜100gであれば良好な塗装色が得られる。面積密
度が前記の値より小さければ被塗装体の地の色が現れ、
前記の値より大きくても塗装色の色濃度は変わらないの
で不経済である。すなわち、ある厚さ以上に顔料を被塗
装体上に載せても、塗膜の下側の顔料にまでは光りが届
かない。かかる厚さ以上に塗膜を厚くすることは、塗料
の隠蔽力を越えた厚さであるので塗装の効果がなく不経
済である。ただし、塗膜の磨耗を考慮し、塗膜の厚さが
摩り減るため厚塗りする場合はこの限りではない。また
特定の意匠等を部分的に形成する場合にもこの限りでは
ない。
【0043】本発明の触媒粉体は、自動車道側壁等路肩
構造物用触媒顔料、台所、浴槽、便器等水周り等用触媒
(抗菌、防黴、防藻)顔料、抗菌性紙用あるいはプラス
チック用フィラー、水素発生触媒、磁性触媒等に使用さ
れる。また、本発明の触媒粉体を含有する塗料組成物と
しては、自動車道側壁等路肩構造物用塗料、台所、浴
槽、便器等水周り等用触媒(抗菌、防黴、防藻)塗
料、、水素発生触媒含有塗料、磁性触媒含有塗料等が挙
げられる。さらに前記塗料組成物を塗布してなる塗布物
としては、紙、プラスチック成形物、ガラス成形物、文
具、建築材などで構築された構造体あるいは建築物、よ
り具体的には、自動車道側壁等路肩構造物、台所、浴
槽、便器等の水周り等が挙げられる。
【0044】
【実施例】以下に本発明を実施例によって更に具体的に
説明するが、勿論本発明の範囲は、これらによって限定
されるものではない。 〔実施例1〕(マグネタイト核を用いた粉体触媒塗料組
成物) (緩衝溶液1の調整)1リットルの水に0.3モルの塩
化カリウムと0.3モルのホウ酸を溶解し水溶液1とす
る。1リットルの水に0.4モルの水酸化ナトリウムを
溶解し水溶液2とする。水溶液1と水溶液2を容積比で
250:115で混合し、緩衝溶液1とする。
【0045】(第1層シリカ膜の製膜)20gのマグネタ
イト粉体(平均粒径0.7μm)に対し、あらかじめ準
備しておいた3751gの緩衝溶液1と純水313ml
を入れ、28kHz、600Wの超音波浴槽中で超音波をか
け、さらに、撹拌しながら分散させた。これに、140
0mlの10wt%ケイ酸ナトリウム水溶液を2.67
ml/分で徐々に添加し、表面にシリカ膜を析出させ
た。ケイ酸ナトリウム水溶液添加終了後、さらに2時間
反応させ、未反応原料をすべて反応させた。製膜反応終
了後、シリカ製膜粉を含むスラリーを十分な水でデカン
テーションを繰り返し、洗浄した。洗浄後、シリカ製膜
粉をバットに入れ、沈降分離し、上液を捨てた後、乾燥
機で空気中で150℃で、8時間乾燥し、シリカ被覆粒
状マグネタイト粉体A1を得た。
【0046】(緩衝溶液2の調整)1リットルの脱イオ
ン水に対し、0.3Mの酢酸、0.9Mの酢酸ナトリウ
ムを溶解し、緩衝溶液2とした。 (硫酸チタニル水溶液の調整)TiO2濃度が10wt
%になるように硫酸チタニルを水に添加し、濃度調整
し、硫酸チタニル水溶液とした。
【0047】(第2層目チタニア膜の製膜)20gの上
記粉体A1に対し、1000mlの緩衝溶液2(pH:
4.1)を用意し、その緩衝溶液2中に粉体A1を、上
記シリカ製膜時と同様に、超音波分散しながら、超音波
浴槽中で十分に分散した。その後、液の温度を50〜5
5℃に保ちながら、あらかじめ用意しておいた硫酸チタ
ニル水溶液257mlを1.5ml/分で滴下し、滴下
後2時間撹拌を継続し、チタニア平滑膜を被覆した。製
膜反応終了後、純水でデカンテーションを繰り返し、未
反応分と過剰硫酸および反応により形成された硫酸を除
き、固液分離を行い、真空乾燥機で乾燥後、乾燥粉A2
を得た。乾燥後の粉体A2は、620nmにピークを有
し黄色であった。
【0048】(チタニア(触媒層)製膜)20gの上記
粉体A2に対し、1000mlの緩衝溶液2(pH:
4.1)を用意し、その緩衝溶液2中にA2を、上記シ
リカ製膜時と同様に、超音波分散しながら、超音波浴槽
中で十分に分散した。その後、液の温度を50〜55℃
に保ちながら、あらかじめ用意しておいた硫酸チタニル
水溶液330mlを2.3ml/分で滴下し、液中で固
相微粒子を析出させ液を薄く白濁させた。その後、粉体
2表面に該固相微粒子を固定させるため、滴下速度を
1.5ml/分に下げ、未反応分を徐々に析出させた。
すると、液中に析出していた固相微粒子が基体粒子表面
に固定され、またさらに、基体粒子表面に固定された固
相微粒子よりも粒径が小さい超微粒子により、その表面
が覆われた。製膜反応終了後、純水でデカンテーション
を繰り返し、未反応分と過剰硫酸および反応により形成
された硫酸を除き、固液分離を行い、真空乾燥機で乾燥
後、乾燥粉を得た。得られた乾燥粉を、回転式チューブ
炉で、300℃で60分間加熱処理(焼成)を行い、表
面に微粒子が固着したシリカ/チタニアマグネタイト粉
Aを得た。この3層膜被覆粉体Aは最大反射ピークは7
99nmで、明るい赤色となった。なお、この粉体に被
覆したチタニアの結晶相はアナターゼ型であった。
【0049】実施例1で得られた粉体Aを0.02gと0.05
mol/lのメチレンブルー溶液50mlを三角フラスコに入
れ、震盪機で浸透しながら3時間紫外線ランプを照射し
て、溶液の濃度変化を測定したところ、溶液中のメチレ
ンブルー濃度が1/3に減少し、有機物を分解するとい
う光触媒効果が認められた。
【0050】実施例2(マグネタイト核を用いた粉体触
媒塗料組成物) (緩衝溶液1の調整) (第1層シリカ膜の製膜)20gのマグネタイト粉体(平
均粒径0.7μm)に対し、あらかじめ準備しておいた
3751gの緩衝溶液1と純水313mlを入れ、28k
Hz、600Wの超音波浴槽中で超音波をかけ、さらに、
撹拌しながら分散させた。これに、同じくあらかじめ用
意しておいた1400mlの10wt%ケイ酸ナトリウ
ム水溶液(濃度)を2.67ml/分で徐々に添加し、
表面にシリカ膜を析出させた。ケイ酸ナトリウム水溶液
添加終了後、さらに2時間反応させ、未反応原料をすべ
て反応させた。製膜反応終了後、シリカ製膜粉を含むス
ラリーを十分な水でデカンテーションを繰り返し、洗浄
した。洗浄後、シリカ製膜粉をバットに入れ、沈降分離
し、上液を捨てた後、乾燥機で空気中で150℃で、8
時間乾燥し、シリカ/チタニア被覆粒状マグネタイト粉
体B1を得た。
【0051】(第2層目チタニア膜の製膜)20gの上
記粉体B1に対し、1000mlの緩衝溶液2(pH:
4.1)を用意し、その緩衝溶液2中に粉体B1を、上
記シリカ製膜時と同様に、超音波分散しながら、超音波
浴槽中で十分に分散した。その後、液の温度を50〜5
5℃に保ちながら、実施例1で調製した硫酸チタニル水
溶液330mlを2.3ml/分で滴下し、液中で固相
微粒子を析出させ液を薄く白濁させた。その後、粉体B
1の表面に該固相微粒子を固定させるため、滴下速度を
1.5ml/分に下げ、未反応分を徐々に析出させた。
すると、液中に析出していた固相微粒子が粉体B1表面
に固定され、またさらに、粉体B1表面に固定された固
相微粒子よりも粒径が小さい超微粒子により、その表面
が覆われた。製膜反応終了後、純水でデカンテーション
を繰り返し、未反応分と過剰硫酸および反応により形成
された硫酸を除き、固液分離を行い、真空乾燥機で乾燥
後、乾燥粉を得た。得られた乾燥粉を、回転式チューブ
炉で、300℃で60分間加熱処理(焼成)を行い、表
面に微粒子が固着したシリカ/チタニアマグネタイト粉
Bを得た。この2層膜被覆粉体Bは最大反射ピークは7
28nmで、明るい赤色となった。なお、この粉体に被
覆したチタニアの結晶相はアナターゼ型であった。
【0052】実施例2で得られた粉体Bを0.02gと0.05
mol/lのメチレンブルー溶液50mlを三角フラスコに入
れ、震盪機で浸透しながら3時間紫外線ランプを照射し
て、溶液の濃度変化を測定したところ、溶液中のメチレ
ンブルー濃度が1/5に減少し、有機物を分解するとい
う光触媒効果が認められた。
【0053】〔実施例3〕(白雲母を用いた触媒塗料組
成物) (第1層チタニア膜の製膜)基体粒子として、20gの板
状白雲母粉(平均粒径13.3μm)対し、2626m
lの前記緩衝溶液2中に超音波浴槽中で十分に分散し
た。その後、液の温度を50〜55℃に保ちながら、前
記硫酸チタニル水溶液58mlを1.8ml/分の一定速
度で徐々に滴下した。滴下後2時間反応させ、チタニア
被覆白雲母粉C1を得た。(第2層シリカ膜の製膜)上
記チタニア被覆白雲母粉C1にシリカ膜の製膜を行っ
た。15gの上記チタニア被覆白雲母粉C1を3751
mlの前記緩衝溶液1中に超音波浴槽中で十分に分散
し、10wt%ケイ酸ナトリウム水溶液を滴下速度40
ml/分で添加し、添加終了後、未反応物がなくなるま
で、2時間反応させ、前記と同様に洗浄し、洗浄後、回
転式チューブ炉で、窒素雰囲気中で500℃で30分間
加熱処理(焼成)を行い、シリカ/チタニア被覆白雲母
粉C2を得た。
【0054】(第3層チタニア膜の製膜)15gの上記
粉体C2に対し、5210gの緩衝溶液2と純水5210
mlを用意し、その混合液中に粉体C2を撹拌しなが
ら、超音波浴槽中で十分に分散した。その後、液の温度
を50〜55℃に保ちながら、あらかじめ用意しておい
た2110mlの前記硫酸チタニル水溶液(TiO2、1
5w%)を1.25ml/分の一定速度で徐々に滴下し、
液を僅かに白濁させながら滴下を終了させた。滴下終了
後、さらに3時間反応を行い、未反応分を完全に析出さ
せ、表面に多数の凹凸のある多孔質な膜とした。製膜反
応終了後、十分な純水でデカンテーションを繰り返し、
未反応分と過剰な硫酸および反応により形成された硫酸
を除き、固液分離を行い、真空乾燥機で乾燥後、乾燥粉
を得た。得られた乾燥粉を、回転式チューブ炉で、35
0℃で30分間加熱処理(焼成)を行い、シリカ/チタ
ニア被覆白雲母粉Cを得た。比表面積は46平方メート
ル/gであった。この3層膜被覆粉体Cは帯赤色であ
り、最大反射ピークは787nmであった。
【0055】(塗料化)次の配合比で、塗料を試作し
た。
【0056】 粉体C 91 重量部 アマニ油酸亜鉛 0.9重量部 大豆スタンド油 8.1重量部
【0057】アマニ油酸亜鉛と大豆スタンド油を混合
し、これに粉体Cを少量ずつ添加し、均一化して堅練塗
料組成物Cを得た。 (塗膜の形成)ステンレス板に塗料組成物Cを130g
/m2で塗布し、100℃で8時間乾燥した。この塗布
ステンレス板Cの色は淡い赤色だった。
【0058】(触媒効果試験)前記塗布ステンレス板C
を長さ10cm、幅10cmの正方形に切断し、図3に
示す試験装置を使用し、太陽光があたる、屋外に配置
し、午前11時〜午後1時の間における触媒効果の有無
を確かめた。図3に示す試験装置は、亜硝酸ガスボンベ
11と乾燥空気ボンベ12よりバルブ13で亜硝酸ガス
量を100ppmに調製したガス(流量200ml/m
in)を、塗布ステンレス板14を装填した透明石英ガ
ラス容器15に通過させ、次いでガス吸収槽16中の水
(容量5リットル)17にバブリングさせるものであ
る。本触媒効果試験では、ガス吸収槽16中の水17に
おける硝酸濃度を測定したところ0.0001%と極僅
かであった。
【0059】〔比較例1〕実施例3で使用した装置を屋
内に入れ、暗室で同様の試験を2時間おこなった。結
果、ガスをバブリングした水溶液を分析したところ、硝
酸濃度は0. 03%であった。実施例3と比較例1の結果
より、日光を当てた場合の方が硝酸濃度が減少したこと
から、塗布ステンレス板Cには光触媒作用があると考え
られる。
【0060】〔実施例4〕(グラファイト核を用いた粉
体触媒塗料組成物) (グラファイトの表面処理)1リットルのエタノール中
にシリコンエトキシド30gを混合したのちグラファイ
ト粉体(平均粒径11μm)100gを攪拌しながら混
合し、さらにアンモニア水100gを添加して2時間反
応させた。反応後シリカ被覆グラファイトを固液分離
し、乾燥後、乾燥粉を窒素雰囲気で300℃で3時間熱
処理し、有機物を除去し表面処理粉を得た。以下、この
表面処理粉を原料グラファイト粉として用いる。 (第1層シリカ膜の製膜)上記の表面処理を施した原料
グラファイト粉体(平均粒径11μm)20gに対し、
実施例1に記載の緩衝溶液1を3751gと純水313
mlを入れ、28kHz、600Wの超音波浴槽中で超音波
をかけ、さらに、撹拌しながら分散させた。これに、1
400mlの10wt%ケイ酸ナトリウム水溶液を2.
67ml/分で徐々に添加し、表面にシリカ膜を析出さ
せた。ケイ酸ナトリウム水溶液添加終了後、さらに2時
間反応させ、未反応原料をすべて反応させた。製膜反応
終了後、シリカ製膜粉を含むスラリーを十分な水でデカ
ンテーションを繰り返し、洗浄した。洗浄後、シリカ製
膜粉をバットに入れ、沈降分離し、上液を捨てた後、乾
燥機で空気中で150℃で、8時間乾燥し、シリカ被覆
粒状グラファイト粉体D1を得た。
【0061】(第2層目チタニア膜の製膜)20gの上
記粉体D1に対し、1000mlの前記緩衝溶液2(p
H:4.1)を用意し、その緩衝溶液2中に粉体D
1を、上記シリカ製膜時と同様に、超音波分散しなが
ら、超音波浴槽中で十分に分散した。その後、液の温度
を50〜55℃に保ちながら、あらかじめ用意しておい
た前記硫酸チタニル水溶液257mlを1.5ml/分
で滴下し、滴下後2時間撹拌を継続し、チタニア平滑膜
を被覆した。製膜反応終了後、純水でデカンテーション
を繰り返し、未反応分と過剰硫酸および反応により形成
された硫酸を除き、固液分離を行い、真空乾燥機で乾燥
後、乾燥粉D2を得た。乾燥後の粉体は、620nmに
ピークを有し黄色であった。
【0062】(第3層目チタニア膜(触媒層)の製膜)
20gの上記粉体D2に対し、1000mlの緩衝溶液
2(pH:4.1)を用意し、その緩衝溶液2中に粉体D
2を、上記シリカ製膜時と同様に、超音波分散しなが
ら、超音波浴槽中で十分に分散した。その後、液の温度
を50〜55℃に保ちながら、あらかじめ用意しておい
た前記硫酸チタニル水溶液330mlを2.3ml/分
で滴下し、液中で固相微粒子を析出させ液を薄く白濁さ
せた。その後、粉体D2表面に該固相微粒子を固定させ
るため、滴下速度を1.5ml/分に下げ、未反応分を
徐々に析出させた。すると、液中に析出していた固相微
粒子が基体粒子表面に固定され、またさらに、基体粒子
表面に固定された固相微粒子よりも粒径が小さい超微粒
子により、その表面が覆われた。製膜反応終了後、純水
でデカンテーションを繰り返し、未反応分と過剰硫酸お
よび反応により形成された硫酸を除き、固液分離を行
い、真空乾燥機で乾燥後、乾燥粉を得た。得られた乾燥
粉を、回転式チューブ炉で、300℃で60分間加熱処
理(焼成)を行い、表面にが微粒子が固着したシリカ/
チタニアグラファイト粉Dを得た。この3層膜被覆粉体
Dは最大反射ピークは799nmで、明るい赤色となっ
た。なお、この粉体に被覆したチタニアの結晶相はアナ
ターゼ型であった。
【0063】(触媒試験)粉体Dを実施例3と同様に、
ステンレス板140g/m3に被覆し、塗布板Dを造っ
た。塗布板Dを、ガス流量を300ml/minとした
以外は実施例3と同条件で、日光を当てて実験を行った
ところ、水溶液の硝酸濃度は0.025%であった。この結果
より、粉体Dは、粉体Cと同様に光触媒作用があると考
えられる。
【0064】
【発明の効果】本発明の触媒粉体は、ある粉体が本来備
える性質の外に、本来そのものが持ち得なかった触媒機
能を有することができるものである。また本発明の触媒
粉体は基体粒子を磁性体とすることにより、該触媒粉体
を液体等に分散させて使用する場合、その使用後の回収
性を向上させることができる。更に、本発明の触媒粉体
は、その基体粒子と微粒子触媒層の間に光干渉多層膜を
有することにより、該触媒粉体に顔料や染料を用いずと
も特定の色に着色することができ、抗菌性紙用あるいは
プラスチック用フィラーや、塗料用の顔料粉体とするこ
とができる。このような顔料粉体を含有する塗料組成物
は、自動車道側壁等路肩構造物、台所、浴槽、便器等水
周り、文具等に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の触媒粉体の一例の断面図である。
【図2】図1の触媒粉体のが有する微粒子触媒層2の断
面拡大図である。
【図3】実施例3および比較例1の触媒効果試験に用い
る試験装置の概略を示す図である。
【符号の説明】
1 触媒粉体 2 微粒子触媒層 3 基体粒子 4 光干渉膜 5 微粒子触媒 6 超微粒子状触媒 11 亜硝酸ガスボンベ 12 乾燥空気ボンベ 13 バルブ 14 塗布ステンレス板 15 透明石英ガラス容器 16 ガス吸収槽 17 水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09C 3/06 C09C 3/06 C09D 5/23 C09D 5/23 7/12 7/12 201/00 201/00 (72)発明者 星野 希宜 東京都西多摩郡日の出町平井8番地1 日 鉄鉱業株式会社内 (72)発明者 伊藤 貴裕 東京都西多摩郡日の出町平井8番地1 日 鉄鉱業株式会社内 (72)発明者 岸本 章 東京都西多摩郡日の出町平井8番地1 日 鉄鉱業株式会社内 (72)発明者 小倉 慎一 東京都西多摩郡日の出町平井8番地1 日 鉄鉱業株式会社内 (72)発明者 中塚 勝人 宮城県仙台市太白区茂庭台四丁目3番5の 1403号 Fターム(参考) 4D075 CA24 CA32 DA11 EC02 4G069 AA03 BA02B BA04A BA04B BA48A CA01 CA10 CA13 EC22Y 4J037 AA04 AA05 AA08 AA09 AA10 AA15 AA18 AA19 AA22 AA25 AA26 AA27 AA29 AA30 CA09 DD05 DD12 DD19 EE03 FF02 FF11 FF22 FF26 4J038 BA022 CA021 CB021 CB022 CB081 CB082 CC021 CC022 CF021 CF022 CG141 CG142 DA161 DA162 DB001 DB002 DD001 DD002 DG001 DG002 DH001 DH002 DL031 DL032 HA066 HA076 HA106 HA216 HA286 HA296 HA316 HA356 HA416 HA446 HA486 HA536 HA546 HA556 KA02 KA04 KA12 KA15 KA20 KA21 NA03 NA05 NA17 NA21 NA22 PB02 PB05 PC03 PC08 PC10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体粒子の表面に微粒子状の触媒からな
    る被覆層を有することを特徴とする触媒粉体。
  2. 【請求項2】 前記微粒子状の触媒が酸化チタンである
    ことを特徴とする請求項1に記載の触媒粉体。
  3. 【請求項3】 前記基体粒子が磁性体であることを特徴
    とする請求項1に記載の触媒粉体。
  4. 【請求項4】 耐候性を有することを特徴とする請求項
    1に記載の触媒粉体。
  5. 【請求項5】 前記基体粒子と微粒子状の触媒からなる
    被覆層の間に、光の干渉作用により着色することができ
    る多層膜を有することを特徴とする請求項1に記載の触
    媒粉体。
  6. 【請求項6】 前記請求項1記載の触媒粉体を含有する
    ことを特徴とする塗料組成物。
  7. 【請求項7】 前記請求項6記載の塗料組成物を塗布し
    たことを特徴とする塗布物。
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