JP2002142609A - ノックアウトマウス - Google Patents

ノックアウトマウス

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JP2002142609A JP2000339445A JP2000339445A JP2002142609A JP 2002142609 A JP2002142609 A JP 2002142609A JP 2000339445 A JP2000339445 A JP 2000339445A JP 2000339445 A JP2000339445 A JP 2000339445A JP 2002142609 A JP2002142609 A JP 2002142609A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 哺乳類の個体レベルでトレハロースならびに
トレハラーゼの生理学的意義を解析できる実験動物を提
供する。 【解決手段】 トレハラーゼ遺伝子が破壊されてなるノ
ックアウトマウスを提供することにより解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、新規なノックア
ウトマウス、詳細には、トレハラーゼ遺伝子が破壊され
てなるノックアウトマウスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】α,α−トレハロース(以下、特にこと
わらない限り、単に「トレハロース」という。)は、グ
ルコースを構成糖とする非還元性の二糖であり、自然界
では細菌、真菌、藻類、昆虫、甲殻類などに広く分布し
ている。これらの生物種においてトレハロースはエネル
ギー源としてのみならず生体機能の調整因子としても利
用されることが知られている。例えば、昆虫は、トレハ
ロースを主要な血糖のひとつとして利用し、また、この
血糖としてのトレハロースのレベルはその生体の耐寒性
に深く関与している。そして、トレハラーゼは、トレハ
ロースを特異的に加水分解する酵素であることから、生
体内においてトレハロースレベルの調節に関わり、した
がって、その酵素活性故に、トレハラーゼも生体機能の
調整に関わるものと考えられる。
【0003】かつては、トレハロースならびにトレハラ
ーゼに対する生理学的関心は、主として、トレハロース
を主要な生体成分として利用する昆虫などの一部の生物
種に向けられてきた。しかしながら、同じ特許出願人に
よる特開平7−143876号公報、特開平7−213
283号公報等に見られるようなトレハロースの工業的
製造方法の開発によって、ヒトを含む哺乳類がトレハロ
ースを食餌素材として利用する機会が以前にもまして増
えたことを契機に、トレハロースならびにトレハラーゼ
の哺乳類の生体内における生理学的意義、特に、生体機
能の調整作用に対して関心と期待が高まっている。
【0004】同じ特許出願人は、特願2000−151
894号明細書にマウスのトレハラーゼをコードするD
NAを開示した。この開示は、実験動物として有用なマ
ウスにおけるトレハラーゼの、分子のレベルでの解析を
容易にするものである。しかしながら、哺乳類の個体レ
ベルでトレハロースならびにトレハラーゼの生理学的意
義を詳細に解析できるような実験動物は未だ確立されて
いない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】斯かる状況に鑑み、こ
の発明の課題は、哺乳類の個体レベルでトレハロースな
らびにトレハラーゼの生理学的意義を解析できる実験動
物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の課
題を解決するためにはトレハラーゼ遺伝子が破壊された
マウスを作出することが有効であるとの着想に立ち、斯
かるマウスの作出を目指して鋭意研究した。先ずはじめ
に、同じ特許出願人による特願2000−151894
号明細書に開示されたマウストレハラーゼをコードする
cDNAの塩基配列に基づいて、マウストレハラーゼ遺
伝子の構造を詳細に解析し、マウストレハラーゼにおけ
るイントロン−エキソン構造ならびに、イントロンの塩
基配列を解明した。この情報に基づいて、マウストレハ
ラーゼ遺伝子の断片を含み、そのコード領域の一部が本
来の配列とは異なるように改変されたDNA分子を調製
した。このDNA分子をマウスの胚性幹細胞に導入した
ところ、該細胞内の染色体DNAと相同的組換えをおこ
したことが確認された。斯かる組換え胚性幹細胞を雌性
マウスの体内で発生させ、生まれたキメラマウスを、野
生型マウスと交配して、二倍体における一方のアリルが
破壊されたトレハラーゼ遺伝子であるヘテロ接合体マウ
スが得られた。そして、斯くして得たヘテロ接合体の雌
雄を交配させたところ、破壊されたトレハラーゼ遺伝子
のホモ接合体マウス、すなわち、ノックアウトマウスが
得られた。斯かるノックアウトマウスの生体内では、野
生型マウスに見られるようなトレハラーゼ活性が検出さ
れないことが確認された。また、得られたノックアウト
マウスの健康状態は野生型マウスと変わりなく、通常の
実験用のマウスと同様に取り扱えることも確認した。こ
の発明は、本発明者等による以上の成果により完成され
たものである。
【0007】すなわち、この発明は、トレハラーゼ遺伝
子が破壊されてなるノックアウトマウスを提供すること
により、上記の課題を解決するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】この発明は、トレハラーゼ遺伝子
が破壊されてなるノックアウトマウスに関するものであ
る。この発明でいうトレハラーゼとは、α,α−トレハ
ロースにおけるグルコシド結合を特異的に加水分解する
活性を有する酵素を意味する。この発明でいうトレハラ
ーゼ遺伝子とは、斯かるトレハラーゼをコードするmR
NAに対応する、イントロンを含むことのある染色体上
の領域を意味する。この発明でいうノックアウトマウス
とは、生殖系列細胞を含む、マウスの生体内の細胞の中
に存在するひとつの遺伝子座にあるアリル(対立遺伝
子)がその本来の機能を発揮しないような状態に破壊さ
れているマウスを意味する。この発明が提供するノック
アウトマウスは、マウス生体を構成する細胞内の染色体
上のひとつの遺伝子座にあるトレハラーゼ遺伝子が活性
あるトレハラーゼを発現しないように破壊されてなるも
のである。この発明が対象とするトレハラーゼ遺伝子
(マウストレハラーゼ遺伝子)は、上記の定義にしたが
って、トレハラーゼをコードするmRNAに対応する、
イントロンを含むことのあるマウス染色体上の領域であ
り、特定の構造、例えば、特定の塩基配列やイントロン
−エキソン構造に限定されるものではない。
【0009】この発明が対象とするトレハラーゼ遺伝子
としては、例えば、配列表における配列番号1に示すア
ミノ酸配列をコードする塩基配列をコード領域として含
むものが挙げられる。ただし、この配列番号1のアミノ
酸配列は、マウスのトレハラーゼの、シグナルペプチド
として機能し得る領域を含む全アミノ酸配列のあくまで
も一例であって、マウスの系統によっては、配列番号1
のアミノ酸と相同でありながら、一部のアミノ酸の置
換、欠失及び/又は付加によって配列番号1とは完全に
は一致しないアミノ酸配列を有する場合がある。因み
に、同じ特許出願人による特願2000−151894
号明細書には、マウスのトレハラーゼは、本願明細書の
配列番号1のアミノ酸配列と明らかな相同性(一致する
アミノ酸の数に基づく)、通常、94%以上、望ましく
は、97%以上の相同性を有することが開示されてい
る。したがって、この発明が対象とするトレハラーゼ遺
伝子は、コードするアミノ酸配列により特徴づける場
合、配列表における配列番号1に示すアミノ酸配列の全
部を有するポリペプチドか、又はその一部、通常、配列
番号1のアミノ酸配列と94%以上、さらに望ましく
は、該配列と97%以上の相同性を示すポリペプチドを
コードするものということができる。
【0010】この発明が対象とするトレハラーゼ遺伝子
のより詳細な具体例としては、配列表における配列番号
2に示す塩基配列を含有するものが挙げられる。この塩
基配列は、配列番号1のアミノ酸配列をコードするmR
NAに対応するcDNAの塩基配列であって、5′末端
及び3′末端に非翻訳領域の塩基配列を含んでいる。こ
の発明が対象とするトレハラーゼ遺伝子は、通常、この
配列番号2の塩基配列を含有し、かつ、この塩基配列が
イントロンにより分断された構造、すなわち、イントロ
ン−エキソン構造を有している。イントロン−エキソン
構造のより詳細な具体例としては、配列表における配列
番号2に示す塩基配列上の塩基番号103及び104の
間、塩基番号204及び205の間、塩基番号349及
び350の間、塩基番号437及び438の間、塩基番
号538及び539の間、塩基番号631及び632の
間、塩基番号748及び749の間、塩基番号871及
び872の間、塩基番号921及び922の間、塩基番
号1116及び1117の間、塩基番号1334及び1
335の間、塩基番号1446及び1447の間、塩基
番号1559及び1560の間、塩基番号1613及び
1614の間に対応する箇所に介在するイントロンを有
する構造が挙げられる。個々のイントロンの塩基配列の
具体例に関しては、後記実施例1−1において表1にま
とめたとおり、その個々のイントロンの全配列又は部分
配列を、配列番号3乃至17を付して配列表に記載して
いる。なお、この発明においては、配列表における配列
番号2乃至17の塩基配列を全て含むトレハラーゼ遺伝
子に対しては、配列番号2に対応するマウストレハラー
ゼ遺伝子上の個々の領域を、5′末端から順に1で始ま
る整数を付して、「エキソン1」、「エキソン2」等と
呼ぶこととする。一方、個々のエキソンの直後に存在す
るイントロンをそのエキソン番号に対応する番号を付し
て呼ぶこととする。
【0011】この発明のノックアウトマウスは、生体内
にある、以上のように示されるトレハラーゼ遺伝子が破
壊されてなるものである。トレハラーゼ遺伝子の破壊の
様式は、該遺伝子が活性あるトレハラーゼを発現すると
いう本来の機能を消失している限り特に制限はなく、破
壊の様式としては、例えば、該遺伝子における塩基の置
換、欠失及び/又は付加による塩基配列の変化が挙げら
れる。塩基配列の変化の部位についても、該遺伝子本来
の機能の消失に至るものである限り特に制限はないけれ
ども、エキソンの塩基配列に変化を有するものが望まし
い。この発明のノックアウトマウスにおけるトレハラー
ゼ遺伝子の破壊を確認するには、染色体上の該当部分
(トレハラーゼ遺伝子座)の物理的解析、例えば、PC
Rによる増幅断片の鎖長の測定、サザンブロッティン
グ、塩基配列の解読などによる結果を、野生型の遺伝子
型を有するマウスの場合と比較すればよい。また、トレ
ハラーゼに関する表現型の解析、例えば、小腸や腎臓な
ど通常のマウスが本来トレハラーゼ活性を有する臓器を
摘出し、この臓器におけるトレハラーゼ活性を測定し、
所期の活性が検出されないことによりトレハラーゼ遺伝
子の破壊を確認することもできる。
【0012】この発明のノックアウトマウスを作出する
ための方法は、所期の遺伝子破壊を達成することがで
き、かつ、生存・繁殖の能力を消失していないマウスが
得られるものである限り特に制限はない。例えば、この
発明が開示する、人為的な相同的組換えを応用する方法
によれば、当該ノックアウトマウスは再現性よく作出す
ることができる。この発明によるノックアウトマウスの
作出方法は、基本としては、(1)塩基の置換、欠失及
び/又は付加により、トレハラーゼ遺伝子におけるコー
ド領域が改変されているDNA分子を得る工程、(2)
工程(1)により変異させたDNA分子をマウス胚性幹
細胞内(以下、「胚性幹細胞」を「ES細胞」とい
う。)でトレハラーゼ遺伝子と相同的組換えをおこさせ
る工程、及び(3)工程(2)により相同的組換えをお
こさせたマウスES細胞を発生さてマウス成獣を得る工
程、を含むことを特徴とする。
【0013】上記の工程(1)を実施するには、先ず、
この発明が開示するマウストレハラーゼ遺伝子の構造に
関する情報をもとにして、該遺伝子の全部又はその断片
を含むDNA分子を単離する。該DNA分子の単離は、
PCRや遺伝子ライブラリーのスクリーニングなど、斯
界における慣用の方法にしたがえばよい。工程(2)に
おける相同的組換えを目的通りに達成するためには、通
常、1.0kb以上、好ましくは、2.0kb以上の鎖
長のDNA分子を単離することが望ましい。この発明が
塩基配列を例示するマウストレハラーゼ遺伝子は、イン
トロンを含めて全鎖長約14.7kbであり、その全
長、若しくは全長とともに該遺伝子の5′上流域及び/
又は3′下流域をさらに含むDNA分子を単離すること
も随意である。そして、次に、得られたDNA分子にお
けるコード領域の塩基配列を、塩基の置換、欠失及び/
又は挿入により改変したDNA分子を調製する。塩基配
列の改変は、PCRによる増幅DNA分子の連結や、部
位特異的変異など慣用の組換えDNA技術によればよ
い。この発明は、以上のようにして調製される、コード
領域の塩基配列が改変された、単離されたDNA分子を
も提供する。因みに、相同的組換えによって所期の遺伝
子を破壊するためのDNA分子は一般に「ターゲティン
グベクター」と呼ばれている。ターゲティングベクター
としては、次の工程(2)におけるES細胞の選択をよ
り容易にするために、陽性選択マーカー及び/又は陰性
選択マーカーとしての配列をさらに含んでいるものが望
ましい。陽性選択マーカーとしてはネオマイシン耐性遺
伝子やβ−ガラクトシダーゼ遺伝子などが、陰性選択マ
ーカーとしては単純ヘルペスウイルスのチミジンキナー
ゼ遺伝子やジフテリア毒素Aフラグメント遺伝子などが
それぞれ具体例として挙げられる。なお、以上のような
ターゲティングベクターを構築する際に、ターゲティン
グベクター構築用として市販されているプラスミドベク
ターを利用することも有利に実施できる。
【0014】上記の工程(2)を実施するには、上記の
ターゲティングベクターをエレクトロポレーション法や
リポフェクション法等の動物細胞への慣用のDNA導入
法によりマウスのES細胞に導入する。ターゲティング
ベクターが導入された細胞内で相同的組換えが起こる
と、該細胞が本来有するトレハラーゼ遺伝子は、その一
部が、ターゲティングベクターにおける改変された塩基
配列と置換され、破壊されることとなる。ターゲティン
グベクター導入後の細胞を、細胞内での相同的組換えを
確認するサザンブロッティング、PCR法等の常法によ
り検索すれば、所期の相同的組換えをおこしたES細胞
(以下、「組換えES細胞」という。)が得られる。
【0015】そして次に、上記の工程(3)として、得
られた組換えES細胞を発生させてマウス成獣を得る。
組換えES細胞を発生させるには、慣用のマイクロイン
ジェクション法や凝集法にしたがって正常なマウス胚と
ともに、擬妊娠状態にある雌性マウスの子宮内に移植
し、該移植マウスを通常通り飼育してマウス仔を出産さ
せ、成獣にまで飼育すればよい。斯くして得られるマウ
スは、通常、生体を構成する細胞として、組換えES細
胞由来の細胞とともに正常細胞を含むキメラマウスであ
る。斯かるキメラマウスを、引き続いて、下記の工程に
したがって交配すれば、この発明のノックアウトマウス
は作出することができる。なお、キメラマウスを以下の
工程にしたがって交配させて所期のノックアウトマウス
を作出するためには、キメラマウスにおける生殖系列に
組換えES細胞由来の細胞が含まれる必要がある。斯か
るキメラマウスを得る効率を高めるために、組換えES
細胞と発生をともにする正常なマウス細胞との組合わせ
を考慮する必要がある。例えば、組換えES細胞の起源
マウスとは異なる体毛色のマウスからの正常細胞を組み
合わせれば、生まれたキメラマウスの体毛色を観察する
ことにより、生体における組換えES細胞の占める割合
の高いキメラマウスの選択が容易となり、結果として、
生殖系列に組換えES細胞由来の細胞を含むキメラマウ
スの獲得の効率を高めることができる。
【0016】上記のようにして得られたキメラマウスか
らこの発明のノックアウトマウスを得るには、雄性キメ
ラマウスと雌性野生型マウスとを交配して、F1世代の
ヘテロ接合体マウスを産出させ、生まれた雄性及び雌性
のヘテロ接合体マウスを交配して、F2世代の、破壊さ
れたトレハラーゼ遺伝子のホモ接合体マウスを選択すれ
ばよい。F1及びF2の各世代において所期の遺伝子型
が達成されているか否かは、組換えES細胞の検索と同
様に、サザンブロッティング、PCR、塩基配列の解読
等の常法によればよい。斯くしてこの発明のノックアウ
トマウスは作出することができる。なお、ノックアウト
動物作出(ジーンターゲティングとも呼ばれる)の一般
的技法に関しては、例えば、村松正實、山本雅編集、
『実験医学別冊 新訂 遺伝子工学ハンドブック 改訂
第3版』(1999年、羊土社発行)、239乃至25
6頁に種々解説されており、これらの方法はこの発明の
実施に適宜応用することができる。
【0017】斯くして作出することができるこの発明の
ノックアウトマウスを、雄性・雌性の組合わせとして一
旦得ておけば、それ以降は、必要に応じて適宜繁殖させ
ることにより、容易に同じ遺伝子型のノックアウトマウ
スを必要数得ることができる。この発明のノックアウト
マウスは、哺乳類の生体内でのトレハロースならびにト
レハラーゼの生理学的役割を個体レベルで解析するため
のモデル動物や、トレハラーゼの欠損ないしは不全に関
連する哺乳類における諸症状・諸疾患の発症や進行のメ
カニズムの解析のための実験動物、また、斯かる所疾患
・諸症状に対する治療・予防・診断剤の検索用の動物な
どとしてとりわけ有用である。
【0018】以下、実施例に沿ってこの発明の実施の形
態を説明するが、斯界の技術水準によれば斯かる実施例
は多種多様に改変可能である。斯かる技術水準に鑑み、
この発明がこれらの実施例のみに限定されないことは言
うまでもない。
【0019】
【実施例1】〈マウストレハラーゼ遺伝子の構造解析と
ターゲティングベクターの構築〉
【0020】
【実施例1−1】〈マウストレハラーゼ遺伝子の構造解
析〉同じ特許出願人による特願2000−151894
号明細書に開示されたマウストレハラーゼをコードする
cDNAの全塩基配列(本願明細書の配列表における配
列番号2に示す塩基配列)に基づいて調製したプライマ
ーと、マウス(系統「ICR Swiss」又は「C5
7BL/6」)の染色体DNAを鋳型に用いて、慣用の
PCR若しくはその変法を実施して、増幅されたDNA
を解析して、マウストレハラーゼ遺伝子ならびにその
3′下流域の構造を調べた。その結果、マウストレハラ
ーゼ遺伝子においては、配列表における配列番号2に対
応する染色体上の塩基配列を分断する14個のイントロ
ンが介在していることが判明した。この発明において
は、配列表における配列番号2に対応するマウストレハ
ラーゼ遺伝子における個々のエキソンを、5′末端から
順に1で始まる整数を付して呼ぶこととする。一方、個
々のエキソンの直後に存在するイントロンをそのエキソ
ン番号に対応する番号を付して呼ぶこととする。以下、
単に「エキソン」又は「イントロン」(それぞれの呼称
の後に番号を付す場合がある。)という場合、それぞ
れ、マウストレハラーゼ遺伝子におけるエキソン又はイ
ントロンを意味するものとする。以上の解析により決定
したイントロンならびに3′下流域の塩基配列を配列表
における配列番号3乃至18に示した。また、以上の解
析結果の概略を表1及び図1にまとめた。なお、図1に
おいて、白抜き四角はエキソンを示し、番号はエキソン
番号を表している。エキソンに介在する領域がイントロ
ンである。また、太線は配列表に塩基配列を記載した領
域を示している。
【0021】
【表1】
【0022】
【実施例1−2】〈ターゲティングベクターの構築〉相
同的組換えによりマウス染色体上のトレハラーゼ遺伝子
を破壊するためのターゲティングベクターを以下のとお
り構築した。先ず、ジフテリア毒素A(以下、「DT
A」と略記する。)遺伝子を含むプラスミド(商品名
『pKO SelectDT』、ストラタジーン社販
売)をRsrII消化し、該プラスミドよりDTA遺伝
子を単離した。単離したDTA遺伝子を、図2に示す構
造のターゲティングベクター構築用プラスミド(商品名
『pGT−N28』、ニュー・イングランド・バイオラ
ブズ社販売)のSacI部位に常法により挿入し、DT
A遺伝子を含む組換えプラスミドを得た。なお、図2に
おいて、「neo」はネオマイシン耐性遺伝子を、「A
P」はアンピシリン耐性遺伝子を、「PGK prom
otor」はホスホグリセリン酸キナーゼ遺伝子プロモ
ーターを、「PGK polyA signal」はホ
スホグリセリン酸遺伝子ポリA付加シグナルを、「co
lE1 ori」はコリシンE1プラスミド複製起点
を、「M13 ori」はM13ファージ複製起点をそ
れぞれ示している。また、該プラスミドにおける数字は
塩基番号を示している。
【0023】PCR用のプライマーとして、イントロン
1内部の塩基配列(配列表の配列番号4における塩基番
号634乃至665)に基づいて設計したセンスプライ
マーS1と、イントロン4内部の塩基配列(配列表の配
列番号7における塩基番号959乃至991)に基づい
て設計したアンチセンスプライマーA1を調製した。こ
れらのプライマーはそれぞれ内部にBamHI部位を有
するよう設計した。これらのプライマーの塩基配列を、
それぞれ、配列表における配列番号19及び120に示
している。PCRにおける鋳型として、C57BL/6
マウス由来の樹立細胞株EL4より染色体DNAを単離
した。これらのプライマーと鋳型を用いて常法にしたが
ってPCRを行い、エキソン2乃至4を含む鎖長約2.
7kbのマウストレハラーゼ遺伝子の断片(断片1)を
増幅した。PCR産物より断片1を採取し、BamHI
消化した後、上記で得たDTA遺伝子を含む組換えプラ
スミドのBamHI部位に常法により挿入し、断片1を
さらに含む組換えプラスミドを得た。
【0024】PCR用のプライマーとして、イントロン
10内部の塩基配列(配列表の配列番号13における塩
基番号188乃至219)に基づいて設計したセンスプ
ライマーS2と、マウストレハラーゼ遺伝子3′下流域
の塩基配列(配列表の配列番号18における塩基番号1
535乃至1565)に基づいて設計したアンチセンス
プライマーA2を調製した。これらのプライマーはそれ
ぞれ内部にXhoI部位を有するよう設計した。これら
のプライマーの塩基配列を、それぞれ、配列表における
配列番号21及び22に示している。これらのプライマ
ーと、上記と同じ鋳型を用いて常法にしたがってPCR
を行い、エキソン11乃至15を含む鎖長約3.8kb
のマウストレハラーゼ遺伝子の断片(断片2)を増幅し
た。PCR産物より断片1を採取し、XhoI消化した
後、上記で得た、DTA遺伝子と断片1を含む組換えプ
ラスミドのXhoI部位に常法に挿入し、断片2をさら
に含む組換えプラスミドを得た。
【0025】斯くして得た組換えプラスミドを制限酵素
マッピング及び部分的な塩基配列の解読により分析し、
該組換えプラスミドにおいて、断片1及び断片2が同じ
方向性で存在し、両断片の間にネオマイシン耐性遺伝子
(以下、「neo遺伝子」と略記する。)が存在し、断
片1の5′上流にDTA遺伝子が存在することを確認し
た。なお、neo遺伝子とDTA遺伝子は、それぞれ、
ES細胞内での相同的組換えにおいて陽性及び陰性の選
択マーカーとして機能するものである。この組換えプラ
スミドをNotI消化により線状化し、精製して、図3
に示す構造のターゲティングベクターを得た。なお、図
3において、白抜き四角及び太線はマウストレハラーゼ
遺伝子の部分塩基配列を示し、白抜き四角がエキソン、
太線がイントロンを意味する。また、破線はプラスミド
の塩基配列を示し、「DTA」はジフテリア毒素A遺伝
子、「neo」はネオマイシン耐性遺伝子を意味し、矢
印は、それぞれの遺伝子の転写方向を示している。図1
と図3の比較から明らかなとおり、このターゲティング
ベクターにおいては、マウストレハラーゼ遺伝子におけ
るイントロン1の3′末端部からエキソン15の3′下
流域に至る塩基配列が含有され、かつ、この領域の中央
部のエキソン5乃至10を含む領域がneo遺伝子を含
むプラスミドの塩基配列によって置換された構造をとっ
ている。
【0026】
【実施例2】〈ノックアウトマウスの作出〉
【0027】
【実施例2−1】〈ターゲティングベクターのES細胞
への導入と相同的組換え〉実施例1−2で得たターゲテ
ィングベクターをマウス細胞に導入して、細胞内の野生
型のトレハラーゼ遺伝子との間で相同的組換えをおこす
と、図4に示すとおり、野生型のトレハラーゼ遺伝子の
構造(WT)は、そのエキソン5乃至10を含む領域が
ターゲティングベクター上のneo遺伝子を含む領域と
置換された構造(HR)に変わる。この相同的組換えの
結果、2倍体である細胞において少なくとも1個のトレ
ハラーゼ遺伝子アリルが破壊されることとなる。なお、
図4において、白抜き四角はエキソンを示し、番号はエ
キソン番号を表している。太線はターゲティングベクタ
ー上のマウストレハラーゼ遺伝子の部分塩基配列若しく
はそれに相当する野生型遺伝子上の配列を示している。
また、破線はプラスミドの塩基配列を示している。本実
施例においては、この原理に基づいて以下のとおりマウ
スES細胞のトレハラーゼ遺伝子を破壊する操作を行っ
た。
【0028】マウスES細胞(後述)を培養する際のフ
ィーダー細胞として、常法によりマウス胚(14.5日
胚)より線維芽細胞を調製した。この線維芽細胞を、マ
イトマイシンを濃度10μg/mlで含む10%(v/
v)ウシ胎児血清補足DMEM培地中で3時間保持し、
細胞数を計測した後、0.1%(w/v)ゼラチン溶液
で内表面をコートしておいた培養皿(内径6cm)に、
細胞密度4×104個/cm2となるように接種した。マ
ウスES細胞株TT2(オリエンタル酵母株式会)を、
ES細胞用培地(1× 非必須アミノ酸(ギブコ社)、
0.1mMβ−メルカプトエタノール(シグマ社)、1
3単位/ml マウス白血病阻害因子(ギブコ社)を
含むダルベッコMEM培地(高グルコース、ギブコ
社))を用いて、上記のフィーダー細胞を含む培養皿に
摂取して5%CO2インキュベーター中で37℃で培養
した。新鮮なES細胞用培地に交換してさらに1日間培
養した培養物から、トリプシン処理によりES細胞を採
取した。採取したES細胞を単細胞の状態となるよう浮
遊させ、細胞数を計測した後、ES細胞用培地中に細胞
数1.5×107個/mlとなるように浮遊させた。こ
のES細胞浮遊液0.8mlを、実施例1−2で得たタ
ーゲティングベクターをES細胞用培地に溶解させた溶
液(DNA濃度約2μg/μl)24μlと混合し、室
温で10分間静置した後、エレクトロポレーター(バイ
オラッド社販売、商品名『ジーンパルサー』)を用いて
370V、250μFでパルスを印加した。その後室温
で10分間静置し、適量のES細胞用培地を加えた後、
ES細胞浮遊液を、上記と同様に準備したフィーダー細
胞を含む培養皿に、培養皿1枚あたりの細胞数が2.5
×106個相当となるように接種し、5%CO2インキュ
ベーター中で37℃で培養した。培養開始後24時間を
経過した時点で、培地を、G418を濃度180μg/
mlで含むES細胞用培地に交換してさらに培養を続け
た。培養8日目以降に観察されたコロニー(G418耐
性細胞クローンのコロニー)を顕微鏡下で剥離し、個々
に、新鮮なG418含有ES細胞用培地中で規模を拡大
しつつ培養した。
【0029】所期の細胞数に達した時点で各クローンを
採取し、一部を凍結保存する一方、残る一部から常法に
より染色体DNAを調製した。図4に示すとおり、組換
え前のES細胞の染色体においてトレハラーゼ遺伝子座
は、EcoRI消化すると、エキソン2乃至4を含む鎖
長4.4kbのDNA断片を遊離するのに対して、目的
通りの相同的組換えがおこったES細胞における該遺伝
子座からEcoRI消化により遊離されるエキソン2乃
至4を含むDNA断片は鎖長6.1kbとなる。このこ
とから、各クローンから調製した染色体DNAをEco
RI消化した後、エキソン2乃至4に対応するDNAを
プローブとして用いて、サザンブロッティングにより分
析して、シグナルを与えたバンドの位置により、相同的
組換えの有無を判定した。プローブとしては、同じ特許
出願人による特願2000−151894号明細書に開
示されたマウストレハラーゼをコードするcDNAクロ
ーンをNcoI及びAvaIで消化して得た、エキソン
2乃至4にほぼ対応する鎖長約350bpのDNA断片
32P標識して用いた。DNAの電気泳動には0.5%
(w/v)アガロースゲルを用いた。ハイブリダイゼー
ションは、ジェイ・サムブルックら、『モレキュラー・
クローニング,ア・ラボラトリー・マニュアル』、第2
版(1989年、コールド・スプリング・ハーバー・ラ
ボラトリー発行)に記載の方法にしたがって、高ストリ
ンジェントな条件下で行った。この分析において6.1
kbの位置にシグナルを与えたES細胞の3クローン
を、目的どおりに相同的組換えをおこした細胞クローン
(以下、「組換えES細胞クローン」という。)として
選択した。
【0030】
【実施例2−2】〈ノックアウトマウスの作出〉雌性I
CRマウスを、雄性ICRマウスと1:1で交配し、交
尾が確認された雌性マウスの卵管より、交尾の36時間
後に胚(2細胞期)を摘出した。一方、実施例2−1に
記載のES細胞の培養方法に準じて、ES細胞用培地中
で、実施例2−1で得た組換えES細胞クローンの1個
を2日間培養した。この培養物から組換えES細胞を採
取し、新鮮なES細胞用培養液中に浮遊させ、1塊あた
り5乃至10個の細胞からなる細胞塊を選別した。エイ
・ナギら、『プロシーディングズ・オブ・ナショナル・
アカデミー・オブ・サイエンシズ・オブ・ユー・エス・
エー』、第90巻、8424乃至8428頁(1993
年)及びエス・エイ・ウッドら、『ネイチャー』、第3
65巻、87乃至89頁(1993年)に記載された凝
集法にしたがって、上記の胚を酸性タイロード液(シグ
マ社)処理して胚表面の透明帯を除去した後に、これ
を、上記で選別した組換えES細胞クローンの細胞塊と
凝集させた。この凝集操作後の胚は、胚培養培地(0.
2%(w/v) DL−乳酸ナトリウム(シグマ社)、
100IU/ml ペニシリン(明治製菓株式会社)、
50μg/ml ストレプトマイシン(明治製菓株式会
社)、及び3%(v/v) 『メイロン』(重炭酸ナト
リウム溶液、大塚製薬株式会社)を含むM16培地(シ
グマ社))を用いて5%CO2インキュベーター中で3
7℃で一晩培養した。
【0031】上記の凝集法の実施の前々日(第−2日。
以下本段落では、上記の凝集法の実施日を第0日として
時間経過を表示する。)、雌性ICRマウスを精管切除
雄性ICRと1:1で交配し、第−1日、交尾の有無を
調べた。第1日、交尾が確認された雌性マウスを、ネン
ブタールで麻酔した後に、背中側を切開して子宮を引き
出し、子宮の上部に注射針で穴をあけ、この穴をとおし
て、凝集操作後一晩培養した上記の胚を胚操作用ガラス
管を用いて子宮内に移植した。移植後、子宮を体内に戻
し、内皮と外皮を縫合して、胚移植マウスを通常どおり
飼育した。
【0032】移植後17日めに胚移植マウスがマウス仔
を出産した。生まれたマウス仔のうち、ES細胞に由来
する野ネズミ色(アグチ)の体毛が含まれるマウスをキ
メラマウスと判定した。野ネズミ色の割合が比較的高い
雄性キメラマウスを選択し、雌性C57BL/6マウス
と交配した。生まれたF1マウスの尾部を長さ8mm程
度切断し、常法により、蛋白質分解酵素(プロテイナー
ゼK)処理した後、染色体DNAを抽出・精製した。個
々のF1マウスからの染色体DNA標品を、実施例2−
1にしたがって、EcoRI消化した後、サザンブロッ
ティングによりトレハラーゼ遺伝子座の構造を分析し
た。この分析において、4.4kbと6.1kbとの両
位置にシグナルを与えた個体がヘテロ接合体、すなわ
ち、一方のアリルが野生型のトレハラーゼ遺伝子であっ
て、残る一方のアリルが破壊されたトレハラーゼ遺伝子
である個体と判定した。次に、ヘテロ接合体と判定され
た雄性及び雌性マウスを交配した。生まれたF2マウス
から全く無作為に選んだ12個体(A乃至L)について
個々に、上記と同様にしてトレハラーゼ遺伝子座の構造
について分析した。結果を図5に示す。
【0033】図5に示すとおり、上記サザンブロッティ
ングにおいて、個体B、C及びEは、6.1kbの位置
にのみシグナルを与えた。この結果は、個体B、C及び
Eにおいて、トレハラーゼ遺伝子座の両アリルが目的通
りに破壊されていることを意味している。斯くしてこの
発明のノックアウトマウスを得た。得られたノックアウ
トマウスは、体格など外観の点で特に野生型の遺伝子型
を有するマウスと異なる点は認められなかった。なお、
上記サザンブロッティングにおいて、6.1kbと4.
4kbの両位置にシグナルを示した個体D、H、I、
J、K及びLはヘテロ接合体であり、4.4kbの位置
にのみシグナルを示した個体A、F及びGは野生型のホ
モ接合体である。
【0034】図5に示す結果が、生まれたF2マウスか
ら全く無作為に選んだ12個体を解析した結果であるこ
とから、この結果は、ヘテロ接合体の交配によってトレ
ハラーゼ遺伝子のノックアウトマウスがメンデルの法則
に従った比で生まれることを示している。このことは、
トレハラーゼ遺伝子の破壊がマウスの胚発生に重篤な悪
影響を与えないことを示している。また、得られたノッ
クアウトマウスは、通常の実験動物の飼育環境下におい
て健康状態の点で野生型の遺伝子型を有するマウスと特
に異なる点は認められなかった。以上のことは、この発
明のノックアウトマウスが、実験動物として有利に利用
できることを示している。
【0035】
【実施例3】〈トレハラーゼ遺伝子ノックアウトマウス
の表現型の解析〉実施例1乃至2の方法によって得た、
2匹のF1ヘテロ接合体マウスからそれぞれ生まれたノ
ックアウトマウス、ヘテロ接合体マウス及び野生型マウ
スの計6匹より、小腸と腎臓を摘出した。小腸は生理食
塩水で洗浄して内容物を除去した。それぞれの臓器の湿
重量を測定し、10mMリン酸カリウム緩衝液(pH
6.3)を加えて10%(w/v)とした後、ホモジナ
イズした。個々のホモジネートのトレハラーゼ活性を以
下のとおり測定した。
【0036】0.2mlのホモジネートに、0.8ml
の緩衝液A(10mMリン酸緩衝液(pH6.3))又
は緩衝液B(15mMのα,α−トレハロースを含む1
0mMリン酸緩衝液(pH6.3))を加え、混合した
後、37℃で30分静置して反応させた。その後、各反
応液に0.1mlの8%(v/v)過塩素酸水溶液を添
加して反応を停止した。反応後の両反応液中のグルコー
ス量を、グルコースオキシダーゼの作用でグルコースを
酸化し、生成する過酸化水素を定量することによりグル
コース量を求める市販のキット(商品名『グルコース
B−テストワコー』、和光純薬工業株式会社製)により
測定した。緩衝液Bを添加した場合の測定値から緩衝液
Aを添加した場合の測定値を差し引いた値を、ホモジネ
ート中のトレハラーゼ活性により生成したグルコース量
とした。トレハラーゼ活性1単位を、α,α−トレハロ
ースから1分間あたり1μmolのグルコースを生成す
る酵素量と定義した。各臓器の湿重量1gあたりのトレ
ハラーゼ活性を求めた結果を表2に示す。
【0037】
【表2】
【0038】表2に示すとおり、野生型のトレハラーゼ
遺伝子を有する野生型及びヘテロ接合体のマウスが小
腸、腎臓いずれにもトレハラーゼ活性を有していたのに
対して、この発明によるノックアウトマウスは、いずれ
の臓器にもトレハラーゼ活性を有していなかった。この
結果は、この発明のノックアウトマウスが、トレハラー
ゼの機能に関して、野生型のトレハラーゼ遺伝子を有す
る通常のマウスとは明らかに異なる表現型を示すことを
意味しており、したがって、当該ノックアウトマウスと
野生型の遺伝子型を有するマウスとを諸種の環境下で比
較することにより、哺乳類におけるトレハロースならび
にトレハラーゼの生理学的意義の解明、解析に役立てる
ことができる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したとおり、この発明は、本発
明者等による、トレハラーゼ遺伝子が破壊されてなるノ
ックアウトマウスの作出に基づくものである。この発明
のノックアウトマウスは、哺乳類の生体におけるトレハ
ロースならびにトレハラーゼの生理学的役割を個体レベ
ルで解析するためのモデル動物や、トレハラーゼの欠損
ないしは不全に関連する哺乳類における諸症状・諸疾患
の発症や進行のメカニズムの解析のための実験動物、ま
た、斯かる所疾患・諸症状に対する治療・予防・診断剤
の検索用の動物などとしてとりわけ有用である。また、
この発明が提供するノックアウトマウスの雌雄の組合わ
せを適宜交配させることにより、同じ遺伝子型のノック
アウトマウスを必要数容易に得ることができる。
【0040】斯くも有用なこの発明は、斯界に貢献する
こと誠に多大な意義のある発明であるといえる。
【0041】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo <120> Knockout mouse <130> 22 <160> 10086801 <210> 1 <211> 576 <212> PRT <213> Mus musculus <400> 1 Met Thr Trp Glu Leu His Leu Leu Leu Leu Leu Gly Leu Gly Leu Arg 5 10 15 Ser Gln Glu Ala Leu Pro Pro Pro Cys Glu Ser Gln Ile Tyr Cys His 20 25 30 Gly Glu Leu Leu His Gln Val Gln Met Ala Gln Leu Tyr Gln Asp Asp 35 40 45 Lys Gln Phe Val Asp Met Ser Leu Ala Thr Ser Pro Asp Glu Val Leu 50 55 60 Gln Lys Phe Ser Glu Leu Ala Thr Val His Asn His Ser Ile Pro Lys 65 70 75 80 Glu Gln Leu Gln Glu Phe Val Gln Ser His Phe Gln Pro Val Gly Gln 85 90 95 Glu Leu Gln Ser Trp Thr Pro Glu Asp Trp Lys Asp Ser Pro Gln Phe 100 105 110 Leu Gln Lys Ile Ser Asp Ala Asn Leu Arg Val Trp Ala Glu Glu Leu 115 120 125 His Lys Ile Trp Lys Lys Leu Gly Lys Lys Met Lys Ala Glu Val Leu 130 135 140 Ser Tyr Pro Glu Arg Ser Ser Leu Ile Tyr Ser Lys His Pro Phe Ile 145 150 155 160 Val Pro Gly Gly Arg Phe Val Glu Phe Tyr Tyr Trp Asp Ser Tyr Trp 165 170 175 Val Met Glu Gly Leu Leu Leu Ser Glu Met Ala Ser Thr Val Lys Gly 180 185 190 Met Leu Gln Asn Phe Leu Asp Leu Val Lys Thr Tyr Gly His Ile Pro 195 200 205 Asn Gly Gly Arg Ile Tyr Tyr Leu Gln Arg Ser Gln Pro Pro Leu Leu 210 215 220 Thr Leu Met Met Asp Arg Tyr Val Ala His Thr Lys Asp Val Ala Phe 225 230 235 240 Leu Gln Glu Asn Ile Gly Thr Leu Ala Ser Glu Leu Asp Phe Trp Thr 245 250 255 Val Asn Arg Thr Val Ser Val Val Ser Gly Gly Gln Ser Tyr Val Leu 260 265 270 Asn Arg Tyr Tyr Val Pro Tyr Gly Gly Pro Arg Pro Glu Ser Tyr Arg 275 280 285 Lys Asp Ala Glu Leu Ala Asn Ser Val Pro Glu Gly Asp Arg Glu Thr 290 295 300 Leu Trp Ala Glu Leu Lys Ala Gly Ala Glu Ser Gly Trp Asp Phe Ser 305 310 315 320 Ser Arg Trp Leu Val Gly Gly Pro Asp Pro Asp Leu Leu Ser Ser Ile 325 330 335 Arg Thr Ser Lys Met Val Pro Ala Asp Leu Asn Ala Phe Leu Cys Gln 340 345 350 Ala Glu Glu Leu Met Ser Asn Phe Tyr Ser Arg Leu Gly Asn Asp Thr 355 360 365 Glu Ala Thr Lys Tyr Arg Asn Leu Arg Ala Gln Arg Leu Ala Ala Met 370 375 380 Glu Ala Val Leu Trp Asp Glu Gln Lys Gly Ala Trp Phe Asp Tyr Asp 385 390 395 400 Leu Glu Lys Gly Lys Lys Asn Leu Glu Phe Tyr Pro Ser Asn Leu Ser 405 410 415 Pro Leu Trp Ala Gly Cys Phe Ser Asp Pro Ser Val Ala Asp Lys Ala 420 425 430 Leu Lys Tyr Leu Glu Asp Ser Lys Ile Leu Thr Tyr Gln Tyr Gly Ile 435 440 445 Pro Thr Ser Leu Arg Asn Thr Gly Gln Gln Trp Asp Phe Pro Asn Ala 450 455 460 Trp Ala Pro Leu Gln Asp Leu Val Ile Arg Gly Leu Ala Lys Ser Ala 465 470 475 480 Ser Pro Arg Thr Gln Glu Val Ala Phe Gln Leu Ala Gln Asn Trp Ile 485 490 495 Lys Thr Asn Phe Lys Val Tyr Ser Gln Lys Ser Ala Met Phe Glu Lys 500 505 510 Tyr Asp Ile Ser Asn Gly Gly His Pro Gly Gly Gly Gly Glu Tyr Glu 515 520 525 Val Gln Glu Gly Phe Gly Trp Thr Asn Gly Leu Ala Leu Met Leu Leu 530 535 540 Asp Arg Tyr Gly Asp Gln Leu Thr Ser Gly Thr Gln Leu Ala Ser Leu 545 550 555 560 Gly Pro His Cys Leu Val Ala Ala Leu Leu Leu Ser Leu Leu Leu Gln 565 570 575 <210> 2 <211> 2045 <212> DNA <213> Mus musculus <220> <221> CDS <222> (24)...(1751) <400> 2 ccgttctagg caccgtgccc agg atg acc tgg gag ctg cac ctg ctg ctt ctg 53 Met Thr Trp Glu Leu His Leu Leu Leu Leu 5 10 ctg ggg ctg gga ctt agg tcc cag gag gcc ctg cca cca ccc tgt gag 101 Leu Gly Leu Gly Leu Arg Ser Gln Glu Ala Leu Pro Pro Pro Cys Glu 15 20 25 agc cag atc tac tgc cat gga gag ctc ctg cac caa gtt cag atg gcc 149 Ser Gln Ile Tyr Cys His Gly Glu Leu Leu His Gln Val Gln Met Ala 30 35 40 cag ctc tac caa gat gac aag cag ttt gtg gat atg tca ctg gcc aca 197 Gln Leu Tyr Gln Asp Asp Lys Gln Phe Val Asp Met Ser Leu Ala Thr 45 50 55 tct cca gat gaa gtc ctg cag aag ttc agt gag ctg gcc aca gtc cac 245 Ser Pro Asp Glu Val Leu Gln Lys Phe Ser Glu Leu Ala Thr Val His 60 65 70 aac cac agc atc ccc aag gaa cag ctt cag gaa ttt gtc cag agt cac 293 Asn His Ser Ile Pro Lys Glu Gln Leu Gln Glu Phe Val Gln Ser His 75 80 85 90 ttc cag ccc gtg ggg cag gag ctg cag tcc tgg acc cct gag gac tgg 341 Phe Gln Pro Val Gly Gln Glu Leu Gln Ser Trp Thr Pro Glu Asp Trp 95 100 105 aag gac agc cct cag ttc ctg cag aag atc tcg gat gct aat ctg cgt 389 Lys Asp Ser Pro Gln Phe Leu Gln Lys Ile Ser Asp Ala Asn Leu Arg 110 115 120 gtc tgg gcg gag gag cta cac aag atc tgg aaa aag ctg gga aag aag 437 Val Trp Ala Glu Glu Leu His Lys Ile Trp Lys Lys Leu Gly Lys Lys 125 130 135 atg aaa gca gaa gtc ctc agc tac ccc gag agg tcc tcc cta atc tac 485 Met Lys Ala Glu Val Leu Ser Tyr Pro Glu Arg Ser Ser Leu Ile Tyr 140 145 150 tca aag cac ccc ttc att gtg ccc ggg ggg cgc ttt gtt gaa ttc tac 533 Ser Lys His Pro Phe Ile Val Pro Gly Gly Arg Phe Val Glu Phe Tyr 155 160 165 170 tac tgg gac tcg tac tgg gtg atg gaa ggc ctg ctt ctt tct gag atg 581 Tyr Trp Asp Ser Tyr Trp Val Met Glu Gly Leu Leu Leu Ser Glu Met 175 180 185 gcc tca aca gtg aag ggt atg ctg cag aac ttt ctg gat ctg gtg aag 629 Ala Ser Thr Val Lys Gly Met Leu Gln Asn Phe Leu Asp Leu Val Lys 190 195 200 acc tac gga cat atc ccc aac ggt gga cgc ata tat tac ctg caa cgg 677 Thr Tyr Gly His Ile Pro Asn Gly Gly Arg Ile Tyr Tyr Leu Gln Arg 205 210 215 agc cag ccc cca ctc ctg act ctc atg atg gat cga tat gta gct cat 725 Ser Gln Pro Pro Leu Leu Thr Leu Met Met Asp Arg Tyr Val Ala His 220 225 230 acc aag gat gtc gcc ttc ctt cag gag aat att ggg act cta gcc tct 773 Thr Lys Asp Val Ala Phe Leu Gln Glu Asn Ile Gly Thr Leu Ala Ser 235 240 245 250 gaa ctg gac ttc tgg act gtg aac agg act gtc tct gta gtc tca gga 821 Glu Leu Asp Phe Trp Thr Val Asn Arg Thr Val Ser Val Val Ser Gly 255 260 265 gga caa agc tat gtc tta aat cgc tac tat gtc cct tat ggg gga ccc 869 Gly Gln Ser Tyr Val Leu Asn Arg Tyr Tyr Val Pro Tyr Gly Gly Pro 270 275 280 agg cca gag tcc tac agg aaa gac gca gaa ttg gca aac tct gtg cca 917 Arg Pro Glu Ser Tyr Arg Lys Asp Ala Glu Leu Ala Asn Ser Val Pro 285 290 295 gaa ggg gac cga gag act ctg tgg gct gag ctc aag gct ggg gct gag 965 Glu Gly Asp Arg Glu Thr Leu Trp Ala Glu Leu Lys Ala Gly Ala Glu 300 305 310 tct ggc tgg gac ttc tct tca cgc tgg ctt gtt gga ggc cca gac cct 1013 Ser Gly Trp Asp Phe Ser Ser Arg Trp Leu Val Gly Gly Pro Asp Pro 315 320 325 330 gat ttg ctc agc agc atc cga acc agc aaa atg gta ccc gct gat ctg 1061 Asp Leu Leu Ser Ser Ile Arg Thr Ser Lys Met Val Pro Ala Asp Leu 335 340 345 aac gcg ttc ctg tgc caa gca gag gaa ctg atg agt aac ttc tac tcc 1109 Asn Ala Phe Leu Cys Gln Ala Glu Glu Leu Met Ser Asn Phe Tyr Ser 350 355 360 aga cta ggg aac gac aca gag gcc aca aag tac agg aac ctg cgg gcc 1157 Arg Leu Gly Asn Asp Thr Glu Ala Thr Lys Tyr Arg Asn Leu Arg Ala 365 370 375 cag cgc ttg gcc gcc atg gaa gct gtc ctg tgg gac gag cag aag ggt 1205 Gln Arg Leu Ala Ala Met Glu Ala Val Leu Trp Asp Glu Gln Lys Gly 380 385 390 gcc tgg ttt gac tat gac ttg gaa aag ggg aag aag aac ctg gag ttt 1253 Ala Trp Phe Asp Tyr Asp Leu Glu Lys Gly Lys Lys Asn Leu Glu Phe 395 400 405 410 tat ccc tcc aac ctc tcc cca ctt tgg gct ggc tgc ttc tca gac cct 1301 Tyr Pro Ser Asn Leu Ser Pro Leu Trp Ala Gly Cys Phe Ser Asp Pro 415 420 425 agt gtt gct gac aag gct ctg aag tac ttg gag gac agc aag atc ttg 1349 Ser Val Ala Asp Lys Ala Leu Lys Tyr Leu Glu Asp Ser Lys Ile Leu 430 435 440 acc tac caa tat gga atc cca acc tct ctt cgt aac aca ggc cag cag 1397 Thr Tyr Gln Tyr Gly Ile Pro Thr Ser Leu Arg Asn Thr Gly Gln Gln 445 450 455 tgg gac ttc ccc aat gcc tgg gcc cca ctg cag gac ctg gtc att aga 1445 Trp Asp Phe Pro Asn Ala Trp Ala Pro Leu Gln Asp Leu Val Ile Arg 460 465 470 ggt ttg gcc aag tca gct tcc ccc cgg act cag gag gtg gct ttc cag 1493 Gly Leu Ala Lys Ser Ala Ser Pro Arg Thr Gln Glu Val Ala Phe Gln 475 480 485 490 ctg gcc cag aat tgg atc aaa acc aac ttc aaa gtc tac tcc caa aag 1541 Leu Ala Gln Asn Trp Ile Lys Thr Asn Phe Lys Val Tyr Ser Gln Lys 495 500 505 tca gcg atg ttt gag aag tat gac atc agc aac ggt gga cat cca ggt 1589 Ser Ala Met Phe Glu Lys Tyr Asp Ile Ser Asn Gly Gly His Pro Gly 510 515 520 gga gga ggg gag tat gaa gtt cag gaa gga ttt ggc tgg aca aac gga 1637 Gly Gly Gly Glu Tyr Glu Val Gln Glu Gly Phe Gly Trp Thr Asn Gly 525 530 535 ttg gcc ctg atg ctt ctg gat cgc tat ggt gac cag ttg act tca ggg 1685 Leu Ala Leu Met Leu Leu Asp Arg Tyr Gly Asp Gln Leu Thr Ser Gly 540 545 550 acc cag tta gct tcc ctg gga ccc cac tgc cta gtg gct gcc ctt ctt 1733 Thr Gln Leu Ala Ser Leu Gly Pro His Cys Leu Val Ala Ala Leu Leu 555 560 565 570 ctc agt ctt ctg cta cag tgacaagaac aagaatggac tcactgcctg 1781 Leu Ser Leu Leu Leu Gln 575 cgctttctcc cctggcccca gctcatggtt cattaaaccc ttgctctacc ttcccttata 1841 gccccacccc caccatgccc cttcctgctc ataatgtgtc ctgagccaag aagtgaccaa 1901 gaggtcaaga ctgtaatttt cacagtgttc tgagccaaga agtgaccaag aggtcaaggt 1961 tgtaattttc acgagggcgg aaactgaatc ctgataccta aagtatccta tcgggtacca 2021 aatatagctc agagttccac actc 2045 <210> 3 <211> 675 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 3 gtagggaggt ggagaagctg tgtgtgtggg ggaagacaag ggtggaaggc tgggatgaga 60 gcttaccctc tgaggaccag cctctcagag gataaagaan gaagaaacca ggcttgtagg 120 ggtagaanga ccaaaacctg acaccaaact cactgtgttg gaacgaggtg gaactttgag 180 gcaggcctat gtataattcc agagctgttg accaatgcct gccctccgtg ctgctgaccg 240 gagctcacca gccaagcagc tccttggacc aagcagggct gttctcttca ctgttctagc 300 aaagcttgcc tagcttagcg tgaggggagt ctaggtcctg tcaagaactt acacataagt 360 tcagcctacc ttgctgctct ttctgtgtcc cagggcaagt caatcctttc tcctgagcct 420 cagcttctac cagcaaatac aaagatgggg ggggttcact ctacttcctg ggtctggaac 480 tgtcattctc tcttccactc ggactcatgg aaccctccct ccaccagttc ttgcaagaag 540 ggtaaaaaca aggcctagga tggtgaagaa caaagagaag gtaggagcta agtaagcaag 600 gaggaagcag aaggggtgtc tcagangatg caatgggccg atggaacgtg gaangagcca 660 tcttgaaaca gaatt 675 <210> 4 <211> 1790 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 4 tgtgcccatc tatttaccaa atgtggtgtg caaacgttgc tgtctggttg gagggaggga 60 gggagggagg gagggagggg ctttaattat tttctgggtt ccatgttgtt tgggaacaaa 120 actggttacc cggtctcagt tcaaaaactt gggccaaact gggtccccat agtgcatcct 180 tatatattac agaacccagg ccttcttaaa gggaagacac aagtggtcct cggaagagta 240 actaaccatc tccctggtgt cccagggggt gtgtcttctg actgttgcag caagggaggt 300 cagagtgcat caatgcttgt tgttagcctg caggaaatat ggcagaaggg tgggagatgt 360 cccttgagcc tggctgctgg ggcgtagggt gttgcccata actactttgg cctcaatatg 420 cattaaatga tcaggaggcc ctccctgctg gggcagtgca ccgccctccc cggggtaggt 480 cctggcatta tctggcatta ttcatcaact tgaactgccc accctcttcc cttttccaac 540 ctttgctccc ctctggggag agatcggctt gcccgaatta ataaatcctt acctcagaac 600 gcttctcctc attaaaagca agttccagct gagctcagtg tcccaggttt gtaaatctca 660 gcgcccagga ggcagtgcaa ggcaagggga tctagagttt gagaccagcc tgagctatct 720 caaaaaacaa acatacnaac aaacaaacaa acaaacccaa ccaaaaaaaa accaaccaaa 780 caaaaaacaa acaaaaacna aaacaaaaaa aaccggacaa aacaaaaggc agaagcaggt 840 aggtctttgt aagttcaagg ccagcctagt ttacaaagtg agaccccatc ttagggataa 900 acaagtgaca caataagaaa ccacagaggt ggctcctcag ttaagacaaa accactgggc 960 tcggttccct gtatgtccac ttaatgtgat gtcacttgga ccactggtgg cttctgggac 1020 tgtattcttc cccacaaccc cccccccccg ggtctttctt ctttttttta aattaaaaag 1080 tgtatgggca attgatctgc atatacatcc atccaccact cgtatacctg gtgcccacgg 1140 aggccagaag aggcatcgga gaactctaaa acaggagtta cagacagttg tgagcagccc 1200 tgtgggcgct gagcattgaa cttaggtcct ctggagcagc aagtgctctt aatgacctag 1260 caatttctct aacccataca tgattctttt aaagaaaatg agcccaatgg ccttgtttgt 1320 ttgtttcttg aatttgaagt tcccttaaga caccctagat tctttatcta gtgctttttt 1380 tcttttttta agatagggtc tcactatgta gctgtggcta tcctggaact ccatatgtgc 1440 caggctggtc tctaactcac agagatctgc ctgtcctcaa ctctggagtc ctgacatttt 1500 gagggtgtgt tctgccacag ccagcttggg cagatttatt aaggcatttc cacaggcagg 1560 cttagaggtg gtgcatggct ntaatcccag cactcctgga ggcagagaga agtggatctt 1620 tgagttggag gctagcctgg tctacatatc gagctccagg acagccaggg nccgcgtgat 1680 cagagatatt ttaaatcatc atcatcaata acaacaacaa cagcaactag ttatctgtcc 1740 cttaccccag ccttntcttc tgaccactac caccccgact gtctctacag 1790 <210> 5 <211> 120 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 5 gtaaagcaac cttggttgtc ctggatcttc taccaggcag gcgagggaga agcatgggtt 60 ttcctgatcg gggtgatcct tcatcgcacc cactgaccct caatgtcacc tgctctccag 120 <210> 6 <211> 80 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 6 gtactgctct ggagggaaga caggagaggg cccctcactt ggggcggcct ccaggaaccc 60 tgtgggaccg tctcttctag 80 <210> 7 <211> 1039 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 7 gtagcaatgg cctgggcctg ctttatggtc tagctgattg ctccagggga tggggtanag 60 ccctacttgc tgggacccac agtgcctggg agcacagata tttcctaaga acatagccca 120 catccctgag ccctaaatag aagccttcca gaatgctctt ctgacgtcag aanggaacat 180 ctgcttgtaa cccttcacat cctcctgtgt taaccaagct tgtcctgctg cccaagggct 240 agccagcgct gccgcctgca gccaaaaagg acatggctgg agtcatggcc tctacctctc 300 tcccttcctg agccaggtac agtcctttct gggccaggta cagtcccaag gacagtcact 360 tgggctgcat gtggccagcc antgttcagc ccagtgctgt gggacgcttt cctacctggc 420 catctgccct aaggctgctc aggaccancc actccagtag gaacatacct naccccatcc 480 tactgctcgc tcacaaggat tgagggaggc taagctcccc actaacacac ttggaactgg 540 caggaacagg ttgaaggacc caagggaggg gccccacgcc agtcctcact gctccggatc 600 tcaactgtcc ctggtgaaag gccacgggtt ccatcatcct gggaggggca ctgggacggg 660 gtgcgccacc ttctgagttt ggtttcaagt ggcatggggg tggagtgggg tttgggaggg 720 ggtttggaga gatcaaggga aaccttgaat agcattggcc tcatctgggt cacaacaatg 780 gatgttgcca gtggtcacct gcctgatgct gtgcaggntt cagcacacca cccagttgag 840 ccaggagccc ggaggctggc atatggaggg tgaggatact aagantcnta gaatcaggcc 900 ctgaccacac agcaaaacaa aaggaacaag aggcacagcn tccccagcta gggctgccag 960 gctttctgct cccactgtct gcaacctcta ccctcatggc tggtgctagg ctgccctggg 1020 tcctcttccc tgattccag 1039 <210> 8 <211> 136 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 8 gtgagtaccc acgtctaaaa ggctagggcc ccatggaggc tggcagaggt gtggaaaatc 60 cgggaccagc accctccaat atgggagtgc tggacagagg gtgcaagcta gctgatgaga 120 gctggctcct tctcag 136 <210> 9 <211> 87 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 9 gtaagaaggg atcttgggca gggagctggg cttgcctttg ctttgctgtt gggccaggag 60 gtacctaaac agagtctctc ttggcag 87 <210> 10 <211> 87 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 10 gtgggtaccc tgccagtgct ggagacttcc cagggtcaag ggcaatggct ttgtacccgg 60 gctgaggtgt tgcttgcttc aacccag 87 <210> 11 <211> 196 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 11 gtgagaaact ggcctgccat cagctcactc tgacatgagc atctctgcaa cctcaaactg 60 gaggggtgac ttagaccctg agagcctgtg cgtgtcgggt gtcagggtac cttttgagtc 120 aagatgaccc agctttctgg ctggcagagg ggcttagcac ctcccaatgt tgggctgttg 180 tccttctctt ggntag 196 <210> 12 <211> 143 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 12 gtaagcagga acaggaggag ggaggactga cagacagacg gacggggtgg cggtgcttag 60 cctctgtgac tgtctggctt tgatctgtgg ctgctttgtc ctgaagtcag ttgcggcctg 120 gggttgctgt tttgtcctca cag 143 <210> 13 <211> 548 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 13 gtgagcatcc tgtgtcagga ggcaggccag tgtgggctcc tgcatcagcc tggccatggg 60 actggaggta ggtctcctca gccagctcaa gccttcactc ctatggagac atgaagagag 120 acagagatag agagagacaa gagacagaga cagacagaca cagacggaga cagacacaga 180 gtgagagaga ggatgatagg accacacacg ttcacactgc tgtccttttt gaagggtacc 240 tcggtgcata catcagctct ctctccattc cctgatgctc tcattagcct cctccgagca 300 agagccatca gaatggtgga cccgggagac ggagcagcaa gtcccaggga gcagggcagg 360 gatgttagtt caaggagcca tgaattctag tgggcactgg ggaatcatgg tctttgatcc 420 ttaggattcc tagtctgtat gggtaccaca tatggaaggg gacaacataa aggcatctaa 480 agctagggag caaaaggcag tcagtgccca gtgctcttcc tgctgagact aaaggcagaa 540 ccacacag 548 <210> 14 <211> 209 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 14 gtgaggggac agtgggcagg cgggccggcc tggcatcctg gagataggac cctcccttcc 60 ctgcaagtct cactgaggcc attaggagtg gctgtgaggc aggatgggaa gggtaaggag 120 ggacagacct gccttccctg agggtgctga gtccttggct cctgcttcag caatcgctca 180 cagtcacatc aatgtctgga accttctag 209 <210> 15 <211> 222 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 15 gtaagaaagg gacagctgat agatccattt cacttgtctg gaagaccctc cctcctcccc 60 ttcacgccaa ccccaggcct gggattaaga acatggggtc cacaggttca gaaaggagat 120 ctgagggcct agatcttctt gccttgggga gacaaaggcc aaagctttcc tgcccaggat 180 ggggtctctg aatactcaag ccttatctgg ggtggggtct ag 222 <210> 16 <211> 182 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 16 gtgagctggc tggggtatgt ctgccatggg ggtctcactc catggttgaa atggggactt 60 tcagacttgg ccaggcctaa gacggaacaa actggtattt tgcttcagtg gctgttactc 120 tatagctagg gtggtccggc ttaggggcag tatccatcta taactcctgt gtctgtcccc 180 ag 182 <210> 17 <211> 199 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 17 gtgagcaagc tagggtgaac tgatccagtt acaggcaagt cctgggatct gctgtcccag 60 taagtgggcc tatggagaga gtcagaatgg caatcattgg tgcccctggg gacagaagcc 120 ctgggaagaa gggatccccc aaacggggct tgagggcctc agtgatctgg ccctactgtc 180 ctggcctctc tccaggaag 199 <210> 18 <211> 1953 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 18 atgtacatag tcaaaatgct tttattgttc tgctgaaatg cttacaaata ctgcaaaaca 60 cccaaccagg cccagcaact aagggcccag tgctggggag ggcagggaag gtggcttagt 120 gttaaggcgc aaggctgagg ccagccagct ggagacttat cctccgttct cctttcccat 180 cacctttggg aaactgaagg gagattacca cagctcaggg cctctgcttc tgcccgcccc 240 agccccaact caggcttctt tgcaggcact ctgagctacc cttgttcctc actgggaact 300 agtcctgtta gaatgggagg gcagacctct cagcttcctc tcccctcagt gatgctgtcc 360 ctctggtctt ggatccccgg acatcatccc ttctggctct aagcaaggca cagtaaaagg 420 gagaggggct gggctggggg ctggagacac actgcagccg ggaggaattc catctcctcc 480 gaccatgtga catgccccca ggcctgggtt ggagagatga tggcacgtac cctcatgtgg 540 cccacagcca gaagcagtgg gcaaagccac agagtggcca tggcaattag tgcgtaacca 600 tggtgatgaa gcggtcacca tggagacaan gatgacgggc ttgtaacagg atgatggggc 660 tggacctcga aagtgacact tgaggtctct ggtccttgag ctgagtagtg acaagtggga 720 ggtgggaaga ggaggaagag gaagaagagg aggaggcaga tngngnntgg ggcctgagcc 780 gctccccagc tctgcacgtg gctctgctca ggacccctcc cagcccctgc agaggggatg 840 agatgagaag gggatctttg gcagattctg gtaccatagt ttgtccttta caaagagaaa 900 acaagctggg gtgggtgggt gccgggacag agccgagagc gcagctcagc agcctnttca 960 gcctgctgga cccaggaggg aacctgaact tttggactcc caggaccgac aaggcctctc 1020 cctcttccct tcctctctgc tggctcttta gggactggag ctcaattccc aagcaccaaa 1080 ctcctcataa acacaatttg tcttcttgca caaaagcccc gaggtactca actacatccc 1140 gatcctttgc agccccgtgc ccaatgtgcc actgtcccca gggacaagca gagtggcagg 1200 tggcagggca cggagtcctg gggctgagct ggggaaccca ggaggtgcag ggtagttagt 1260 tcatgaattg agtgtagccc tcggcccctg tgacgatgac atccatccag atgcgcatgg 1320 cctctgcaga cggggccacc atgtagtaca accggtcatg ggtcttcaca cagaaggtga 1380 gggccggatt cggactctgg aaggcacgac aggaagtgct aagatgagac tccatgccta 1440 gaacgttctg ttcactcatc tgcactttct cctcaaagtc cccaggtagc cctgaattta 1500 aggccgagtc tcaaacaggc cagaccccgg tccccaagag tccataggtt tgcattctga 1560 cacgcggcag tactaggctc tctaaaccct cacaacccca agagggggat acctctcagt 1620 tccaacaggg gcatacctca gttccaaagt taatacaaaa gaatctgtca caagggctgt 1680 cccaatgaga accagattct cctctaagcc aaaaggaggc agaagaaggc tttcagtagg 1740 atggtgggcc agaccccaga gggcataggt cagggttagg tgaggtctaa gggctggcaa 1800 gagagggcaa tttgcgtatg gcgagctggc tcagcctcca aggtcacctt ctatcaatcg 1860 cccctctcca atcaagtgtc tgcacttccc cgcagccgcc ccgtagctcc catctgtact 1920 gtccctgccc tgggggctac accagctgtc cta 1953 <210> 19 <211> 32 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligonucleotide designed as a sense primer on the basis of internal sequence of intron 1 of murine trehalase gene <400> 19 CTCAGTGTCC CAGGTCTGTA AATCTCAGCG CC 32 <210> 20 <211> 31 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligonucleotide designed as an antisense primer on the basis of internal sequence of intron 4 of murine trehalase gene <400> 20 TAGAGGTTGC AGACAGTGGG AGCAGAAAGC C 31 <210> 21 <211> 32 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligonucleotide designed as a sense primer on the basis of internal sequence of intron 10 of murine trehalase gene <400> 21 AGAGGATGAT AGGACCACAC ACGTTCACAC TG 32 <210> 22 <211> 31 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligonucleotide desigend as an antisense primer on the basis of 3'-downstream sequence of murine trehalase gene <400> 22 GCGTGTCAGA ATGCAAACCT ATGGACTCTT G 31
【図面の簡単な説明】
【図1】マウストレハラーゼ遺伝子及びその近傍の構造
を示す模式図である。
【図2】ターゲティングベクター構築用プラスミドの構
造を示す模式図である。
【図3】マウストレハラーゼ遺伝子破壊用のターゲティ
ングベクターの構造を示す模式図である。
【図4】野生型マウストレハラーゼ遺伝子の構造(W
T)と相同的組換えにより破壊されたマウストレハラー
ゼ遺伝子の構造(HR)を示す模式図である。
【図5】ヘテロ接合体(F1マウス)の交配により生ま
れたF2マウスのトレハラーゼ遺伝子座をサザンブロッ
ティングにより分析した結果である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗本 雅司 岡山県岡山市下石井1丁目2番3号 株式 会社林原生物化学研究所内 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 AA20 CA03 CA04 CA06 DA02 EA04 GA14 HA01 4B065 AA91X AA91Y AB01 AC10 AC20 BA03 CA46 CA60

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレハラーゼ遺伝子が破壊されてなるノ
    ックアウトマウス。
  2. 【請求項2】 トレハラーゼ遺伝子が、配列表における
    配列番号1に示すアミノ酸配列の全部又は一部を含むポ
    リペプチドをコードするものである請求項1に記載のノ
    ックアウトマウス。
  3. 【請求項3】 トレハラーゼ遺伝子が、配列表における
    配列番号2に示す塩基配列を含有するものである請求項
    1又は2に記載のノックアウトマウス。
  4. 【請求項4】 トレハラーゼ遺伝子が、配列表における
    配列番号2に示す塩基配列上の塩基番号103及び10
    4の間、塩基番号204及び205の間、塩基番号34
    9及び350の間、塩基番号437及び438の間、塩
    基番号538及び539の間、塩基番号631及び63
    2の間、塩基番号748及び749の間、塩基番号87
    1及び872の間、塩基番号921及び922の間、塩
    基番号1116及び1117の間、塩基番号1334及
    び1335の間、塩基番号1446及び1447の間、
    塩基番号1559及び1560の間、塩基番号1613
    及び1614の間に対応する箇所にイントロンを含有す
    るものである請求項1、2又は3に記載のノックアウト
    マウス。
  5. 【請求項5】 トレハラーゼ遺伝子が、配列表における
    配列番号3乃至17のいずれかに示す塩基配列を含有す
    るイントロンを含有しているものである請求項1乃至4
    のいずれかにに記載のノックアウトマウス。
  6. 【請求項6】 トレハラーゼ遺伝子が、そのコード領域
    内の塩基の置換、欠失及び/又は付加によって破壊され
    ている請求項1乃至5のいずれかに記載のノックアウト
    マウス。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかに記載のノッ
    クアウトマウスであって、繁殖能を有する雄性マウスと
    雌性マウスとからなるノックアウトマウスの組合わせ。
  8. 【請求項8】 マウストレハラーゼ遺伝子の全部又はそ
    の断片を含み、そのコード領域の塩基配列が改変されて
    なる、単離されたDNA分子。
  9. 【請求項9】 マウストレハラーゼ遺伝子が、配列表に
    おける配列番号1に示すアミノ酸配列の全部又は一部を
    含むポリペプチドをコードするものである請求項8に記
    載のDNA分子。
  10. 【請求項10】 マウストレハラーゼ遺伝子が、配列表
    における配列番号2に示す塩基配列を有するものである
    請求項8又は9に記載のDNA分子。
  11. 【請求項11】 マウストレハラーゼ遺伝子が、配列表
    における配列番号2に示す塩基配列上の塩基番号103
    及び104の間、塩基番号204及び205の間、塩基
    番号349及び350の間、塩基番号437及び438
    の間、塩基番号538及び539の間、塩基番号631
    及び632の間、塩基番号748及び749の間、塩基
    番号871及び872の間、塩基番号921及び922
    の間、塩基番号1116及び1117の間、塩基番号1
    334及び1335の間、塩基番号1446及び144
    7の間、塩基番号1559及び1560の間、塩基番号
    1613及び1614の間に対応する箇所にイントロン
    を含有するものである請求項8、9又は10に記載のD
    NA分子。
  12. 【請求項12】 マウストレハラーゼ遺伝子が、配列表
    における配列番号3乃至17のいずれかに示す塩基配列
    を含有するイントロンを含有しているものである請求項
    8乃至11のいずれかに記載のDNA分子。
  13. 【請求項13】 以下の工程を含むノックアウトマウス
    の作出方法: (1)請求項8乃至12のいずれかに記載のDNA分子
    を得る工程、(2)工程(1)で得られたDNA分子を
    マウス胚性幹細胞内でトレハラーゼ遺伝子と相同的組換
    えをおこさせる工程、及び(3)工程(2)により相同
    的組換えをおこさせたマウス胚性幹細胞を発生さてマウ
    ス成獣を得る工程。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載のノックアウトマウ
    スの作出方法において、工程(3)で得られるマウス成
    獣が、相同的組換えをおこした細胞を体内の一部に含む
    キメラマウスであって、該工程(3)に引き続く以下の
    工程をさらに含む請求項13に記載のノックアウトマウ
    スの作出方法: (a)雄性キメラマウスと雌性野生型マウスを交配し
    て、F1世代のヘテロ接合体マウスを産出させる工程、
    及び(b)工程(a)で得られた雄性及び雌性のヘテロ
    接合体マウスを交配して、F2世代の、破壊されたトレ
    ハラーゼ遺伝子のホモ接合体マウスを得る工程。
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