JP2002141765A - 圧電基板、圧電振動子及びそれを搭載した圧電デバイス - Google Patents

圧電基板、圧電振動子及びそれを搭載した圧電デバイス

Info

Publication number
JP2002141765A
JP2002141765A JP2000332427A JP2000332427A JP2002141765A JP 2002141765 A JP2002141765 A JP 2002141765A JP 2000332427 A JP2000332427 A JP 2000332427A JP 2000332427 A JP2000332427 A JP 2000332427A JP 2002141765 A JP2002141765 A JP 2002141765A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piezoelectric
substrate
crystal
oscillator
short side
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000332427A
Other languages
English (en)
Inventor
Masao Ishibashi
昌夫 石橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2000332427A priority Critical patent/JP2002141765A/ja
Publication of JP2002141765A publication Critical patent/JP2002141765A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 容量比がを十分小さくでき、同時にCI値を
小さくできる水晶振動子、を供給し、その水晶発振子を
用いて温度補償型水晶発振器を作製した場合に、使用さ
れる全温度範囲で、発振周波数の合わせこみの余裕度を
大きくし、温度補償ができる水晶発振子を供給する。 【解決手段】 水晶基板30の一方短辺側のみにベベル
加工bを行う。また、前記の水晶基板30を用いて、平
坦部30a上に励振電極31、33を形成すようにし
て、水晶発振子3を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧電振動子を容器状
の基板などに導電性ペーストを硬化して得られる導電性
接着材を介して接合した圧電デバイスに関するものであ
る。尚、圧電振動子とは、水晶板、圧電セラミック基
板、単結晶圧電基板を用いた振動子を含み、また、圧電
デバイスとは、圧電振動素子単体のみを有する発振子
や、この圧電振動子とともにICチップ、コンデンサ、
抵抗などの電子部品素子を搭載した発振器である。ま
た、基板とは、全体が平板状の絶縁基板、平板状部位に
電極パッドを有する筐体状のセラミックパッケージなど
である。
【0002】
【従来の技術】従来の圧電デバイス、例えば発振器51
は、図7〜図8に示すように、水晶振動子53を、電極
パッド523や電極パッド523が形成された矩形状の
容器体52に配置していた。即ち、発振器51は、容器
体52、水晶振動子53、導電性接着材54とからな
り、図7では蓋体を省略している。また、容器体52は
矩形状に形成されており、その裏面には外部端子電極5
26が形成されている。さらに、電極パッド523は容
器体52のキャビティ520底面の一方短辺側に容器体
52の長辺側に分離して形成されている。
【0003】従来から水晶振動子53の構成としては、
特に、13MHz程度の比較的低い周波数に用いる場合
は、例えば、特開平2−149116に開示されている
ように矩形状の圧電基板530の短辺側両端に、その短
辺側端部に向かうにつれて厚みが薄くなるようなベベル
加工によりベベル部aが形成されており、圧電基板53
0の両主面の平坦部530aに互いに対向する矩形状の
励振電極531、533が形成され、その励振電極53
1、533から圧電基板530の一方短辺側に引き出し
電極534が形成されてなる。この引き出し電極534
は導電性接着部材54により、容器体52の電極パッド
523と接続されて導通させていた。なお、水晶振動子
53を気密封止にすべく、容器体52上に蓋体56をシ
ーム溶接されている。
【0004】そして、特開平2−149116に開示さ
れている水晶振動子53は、クリスタル・インピーダン
ス値(以降、CI値という)をより小さくするために、
図6に示すようにベベル部以外の平坦部上全てに少なく
とも励振電極を設け、さらにベベル部aにもかかるよう
に励振電極を形成していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の発振器
51は、高精度品としてはICチップやコンデンサ、サ
ーミスタ、抵抗などと組み合わせて温度補償回路を備え
ているのだが、この場合、水晶振動子固有の発振周波数
の温度変化を温度補償回路で補償することで、発振周波
数の温度変化を、例えば、−30℃〜80℃の使用温度
範囲全範囲にて±1.5ppm以内に合わせ込んでい
る。
【0006】この場合、温度補償回路に用いられるコン
デンサ、抵抗の値を変えることにより、発振周波数の温
度変化を抑えこんでいたが、励振電極の設計によって
は、、発振周波数の合わせこみの余裕度が得られず、上
述のように発振周波数の温度による変化を合わせ込めな
い場合があった。
【0007】その理由を以下に説明する。図9に示すよ
うに、水晶振動子53の等価回路は、等価直列抵抗R
1、励振電極531、533の振動個所で形成される等
価直列容量C1、等価インダクタンスL1が直列回路
に、励振電極531、533の面積に依存する等価並列
容量C0が並列に接続された構成となっている。また、
この水晶振動子53の等価回路に不図示であるが主に発
振回路で構成される負荷容量CLが負荷された状態で温
度補償型の発振器53の等価回路が形成されることにな
る。ここで発振周波数の温度による変化の調整は周波数
感度Sを上げることで行われるが、その周波数感度Sは
以下の式により表される。
【0008】
【数1】
【0009】となる。ここで、容量比γが小さくなれ
ば、水晶振動子の周波数感度Sが大きく取れることにな
り、これにより、温度が変化しても発振周波数を調整す
ることが可能な周波数範囲を広くとれることになる。そ
の結果、温度補償型の発振器として組んだ場合に、温度
変化によらず発振周波数の調整の余裕度が大きくとれる
ことになる。
【0010】従来のように水晶振動子53のCI値を極
力小さくとるために、圧電基板530の短辺側両端にベ
ベル部を形成し、かつ、その平坦部530aに励振電極
531、533を形成する面積をできる限り大きめに設
計していたが、近年の部品の小型化に伴って平坦部53
0aの面積が小さくなり、特開平2−149116に示
すように励振電極531、533の一部がベベル部aに
かかる設計になっていた。
【0011】このように励振電極531、533の一部
がベベル部aにかかる設計とした場合、CI値は低く設
計することができるものの、ベベル部aは水晶振動子5
3の厚みが薄くなっているために、その個所に励振電極
531,533が形成されると等価並列容量C0が大き
くなって容量比γが小さくできないという問題点を有し
ていた。
【0012】また、上述のように平坦部530aの面積
が小さいために形成する励振電極531、533の面積
に限界があり、等価直列容量C1も大きくすることに限
界があり容量比γが小さくできないという問題点を有し
ていた。従って、容量比γを充分に小さくできないた
め、温度補償型水晶発振器の設計の余裕度が少なく、前
述のように水晶振動子とICチップと組み合わせるコン
デンサ、抵抗の値を変えても例えば所望の±1.5pp
m以内に合わせ込むことができず、設計の効率及び生産
の効率を悪くすることがあった。
【0013】本発明は上述の問題点に鑑みて案出された
ものであり、その目的は、圧電振動子が小型化されたと
しても励振電極の形成する平坦部をできる限り形成する
ことができる圧電基板を提供することを目的とする。本
発明の他の目的は圧電振動子が励振電極の形成する平坦
部をできる限り大きくするとともに、容量比γを小さく
できる圧電振動子及び、それを温度補償型の発振器に組
み込んだ場合でも周波数可変感度が大きくとれ、設計や
生産をする際に効率を上げられる圧電デバイスを提供す
るものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本発明は、概略矩形状に形成された圧電基板であっ
て、その一方短辺側のみが、一方短辺側端部に向かうに
したがって厚みが薄くなるよう形成されたことを特徴と
する圧電基板を提供する。
【0015】本発明の構成によれば、圧電基板の一方端
短辺側端部のみが一方短辺側端部に向かうにしたがって
厚みが薄くなるベベル部が形成されているので、小型化
したとしても平坦部の面積を大きくすることが可能とな
り、励振電極を平坦部に極大化することができる。
【0016】また、本発明の圧電振動子は、概略矩形状
の圧電基板の一方短辺側に、その一方短辺側端部に向か
うしたがって厚みが薄くなるよう形成され、かつ該圧電
基板の両主面の平坦部上に励振電極を形成して構成され
ている。このように構成した圧電振動子は、平坦部の面
積を大きくすることができ、且つ、平坦部に形成する振
動電極を極大化することができるため、容量比γを小さ
くしつつ、CI値を小さくすることができる圧電振動子
が提供できる。
【0017】また、本発明の圧電デバイスは、前記の圧
電振動子の一方短辺側下面に、前記各励振電極と接続し
て夫々が幅方向に分離した一対の引出し電極が形成され
ており、かつ基板の表面に一対の電極パッドを形成した
容器に、導電性接着材を介して前記圧電振動子の引出し
電極と前記容器の電極パッドとが接続するように配置し
ている。このように配置した圧電デバイスは、容量比γ
を小さくしつつ、CI値を小さくすることができる。こ
れにより、従来は容量比γを充分小さくすることができ
ず、温度補償型水晶発振器として組み立てた場合、水晶
振動子とICチップと組み合わせるコンデンサ、抵抗の
値を変えても、例えば所望の±1.5ppm以内に合わ
せ込むことができない場合があったが、本発明の圧電デ
バイスを使用すれば、温度補償型水晶発振器として組み
立てた場合にも、水晶振動子とICチップと組み合わせ
るコンデンサ、抵抗の値を変えれば、発振周波数の合わ
せこみの余裕度がとれるようになり、例えば所望の±
1.5ppm以内に合わせ込むことができる圧電デバイ
スが提供できる。以上のように、設計の効率及び生産の
効率を飛躍的に上げることができた。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の圧電デバイスを図
面に基づいて詳説する。なお、説明では、圧電振動子に
水晶振動子を用いた例で説明する。図1は、本発明にか
かる発振器である圧電デバイスの蓋体を省略した状態の
上面図、図2はその横断面図、図3は圧電デバイスに使
用される水晶振動子の斜視図である。
【0019】本発明の圧電デバイス1は、主に、基板2
1を有する容器体2、水晶振動子3、導電性接着部材4
及び蓋体6とから構成されている。
【0020】容器体2は、矩形状の単板セラミック基板
21と、セラミック基板21の周囲にリング状基板22
を積層して、その表面に載置されたシールリング25と
から構成されているセラミックパッケージなどである。
そして、全体として、図2に示すように表面側に開口を
有するとともに、水晶振動子3が収容される実質的に矩
形状のキャビティ部20が形成される。さらにキャビテ
ィ部20の底面、即ち基板21の上面の一方の電極パッ
ド23、23が形成されている。この電極パッド23、
23は、容器体2の短辺の幅方向に並んで夫々形成され
ている。その形状は概略矩形状となっている。
【0021】上述のシールリング25はFe−Ni、F
e−Ni−Coなどの金属からなり、基板21の周囲に
リング状基板22を積層して、その表面に形成された封
止用導体膜24上にろう付けなどにより形成され、これ
により、キャビティ部20の厚みを規定している。
【0022】また、容器体2の底面には、電極パッド2
3、23と電気的に接続し、外部プリント配線基板と接
合するための外部端子電極26が形成されている。この
電極パッド23、23と外部端子電極26とは、容器体
2の一部を貫くビアホール導体(不図示)によって接続
されている。
【0023】また、電極パッド23、23の表面、特
に、キャビティ部20の中央部寄りには、バンプ5が形
成されている。このバンプ5は、導電性金属ペーストの
焼き付け、導電性樹脂ペースト、絶縁性樹脂ペーストの
印刷、硬化により形成されており、例えば、1つの電極
パッド23、23の幅方向の全幅に渡って帯状に形成さ
れたり、また、ドット状に形成してもよい。
【0024】水晶振動子3は、水晶基板30と励振電極
31、33と引き出し電極32、34とから構成されて
いる。水晶基板30は所定結晶方位角に従ってカット
(ATカット)されたものが用いられ、略矩形状に形成
されており、水晶基板30の一方短辺側のみにベベル加
工されている。励振電極31、33は、水晶基板30の
両主面の平坦部30a上のみに位置するように形成され
ている。また、好ましくは、励振電極31、33は前記
平坦部30aの外周の四辺に接触しないように形成され
る。励振電極31、33が平坦部30aの外周の四辺に
接して形成されると、大きなスプリアスが発生してしま
い、発振経路の動作に異常を起こす危険があるためであ
る。また、より好ましくは、励振電極31、33は前記
平坦部30aの外周の四辺に接触しないように形成さ
れ、且つ水晶振動子3の平坦部30aに比べて、その面
積が66〜95%となるように形成される。この場合の
条件として、固有の発振周波数が13~16MHzの水
晶基板を用いており、その寸法はL=2.2〜4.4m
m、W≒1.8mmである。励振電極の面積が66〜9
5%となるようにする理由については、図4のグラフを
用いて、以下に詳説する。
【0025】尚、図4のグラフは発振周波数が、例えば
13MHzの水晶発振子についての、励振電極の平坦部
での電極面積比率と容量比γの関係を示したグラフであ
る。前記励振電極31、33の面積が66%未満である
と、従来例の水晶振動子であって双方の短辺側にベベル
加工をした場合に、平坦部30a上に66%未満の面積
の励振電極は形成されており、従って、γは従来通り、
約255以上となり、本発明の目的である容量比γを小
さくすることが達成できなかった。
【0026】また、励振電極31、33の面積が約95
%というのは、本発明により励振電極31、33を引き
出し電極32、34と短辺側の逆の方向に大きくするこ
とが可能になり、達成できるようになった数値である。
即ち、励振電極31、33の面積が約95%以下という
のは、以下の理由による。水晶振動子3は発振している
時、励振電極31、33上に励振電極31、33の中心
に近づくに従い大きくなるように、振動のエネルギーが
分布しており、さらには励振電極31、33の周囲の外
側に向かうと、逆に振動のエネルギーは小さくなってい
っているものの、振動のエネルギーが分布している。引
き出し電極32、34は少なくとも、上述のような励振
電極31、33周囲外周の振動のエネルギーが分布して
いる範囲からある程度以上の距離を離さなければ、振動
エネルギーのロスが発生してしまい、CI値を悪化させ
てしまう。特に、温度補償型発振器に用いた場合に発振
不良などの問題を起こす危険が発生する。そのため、励
振電極31、33と引き出し電極32、34はある程度
以上離して設計されなければならない。そのような点を
考慮し、励振電極31、33の面積が95%であると、
平坦部30a上において、その端部から影響がない距離
に離されて決定されることになるためである。
【0027】従って、本発明により、従来の、水晶振動
子3の双方の短辺側にベベルしていた場合には、水晶振
動子3に平坦部30aを形成するには面積に限界があっ
たが、従来と比較して水晶振動子3に平坦部30aを最
大限に形成することが可能になり、それにより、励振電
極31、33の面積も最大限に大きくすることが可能に
なった。
【0028】引き出し電極32、34は一対の励振電極
31、33から夫々水晶基板30の短辺方向の水晶基板
30の長辺方向のベベル部側(図では左側)に延出さ
れ、構成されている。より具体的には、水晶基板30の
上面の短辺近傍に延出され、その短辺近傍の一方の長辺
端面(図面では下側の端面)を介して下面側に延出され
ている。逆に、下面側の励振電極33から延出する引き
出し電極34は、下面の短辺近傍に延出され、そして、
短辺近傍の他方の長辺端面(図面では上側の端面)を介
して上面側に延出されている。即ち、引出し電極32、
34は、図には示さないが水晶基板30の一方短辺側の
端面に形成されることがなく、この一方の短辺に接する
長辺側の端面3面に形成され、このように引き出し電極
は長辺側の端面3面にて導通されている。そして、この
引出し電極32、34は、水晶基板30の両主面に夫々
対向しあう位置に形成され、その形状は、所定位置に配
置した時に、電極パッド23、23に導通し得る形状で
ある。
【0029】このような励振電極31、33及び引出し
電極32、34は、水晶基板30の上面及び下面に、所
定形状のマスクを配置して、蒸着やスパッタ等の手段を
用いてAu、Ag、Crなどの蒸着などにより形成され
ている。
【0030】上述の容器体2と水晶振動子3との電気的
な接続及び機械的な接合は、シリコン系、エポキシ系、
ポリイミド系などの樹脂にAg粉末などを添加して導電
性樹脂ペーストを硬化した導電性接着部材4によって達
成される。具体的には、基板21表面の電極パッド2
3、23上に、上述の導電性樹脂ペーストをディスペン
サー等により供給し、電極パッド23、23上に盛り上
がった半球状の導電性樹脂ペースト上に、水晶振動子3
の一方短辺側の下面に延出された引出し電極が当接する
ように水晶振動子3を載置し、導電性樹脂ペーストを硬
化する。
【0031】これにより、水晶振動子3の一対の励振電
極31、33は、電極パッド23、23を介して容器体
2の外面の外部端子電極26に導通することになる。
【0032】尚、実際には、水晶振動子3を電極パッド
23、23に電気的接続及び機械的接合を行った後、外
部端子電極26などを用いて水晶振動子3の発振周波数
を測定し、必要に応じて、水晶振動子3の上面側励振電
極31の表面に、Agなどを蒸着して周波数の調整をお
こなう。
【0033】金属製蓋体6は、実質的に平板状の金属、
例えばFe−Ni合金(42アロイ)やFe−Ni−C
o合金(コバール)などからなる。このような金属製蓋
体6は、水晶振動子3の収容領域(キャビティ部)20
を、窒素ガスや真空などでシーム溶接などの手法によ
り、気密的に封止する。
【0034】上述の構造によれば、容器体2の一部であ
る基板21の表面に、電極パッド23、23が形成され
ており、水晶振動子3の引出し電極32、34が、導電
性樹脂ペーストを硬化して成る導電性接着部材4を介し
て電気的且つ機械的に接合されている。
【0035】上述の水晶基板、及び水晶発振子は以下の
ようにして製造される。水晶基板の加工方法について、
図5(a)〜(d)、(c’)〜(e’)を用いて説明
する。まず、第1の工程では、図5(a)に示すように
所定枚数の水晶ウエハーを積層して積層体を形成する。
この接着作業は、例えばパラフィン系の熱可塑性の接着
剤を用いて行う。さらに第2の工程で積層体を図の線で
示すように切断線xに沿って切断する。そして、第3の
工程では図3(b)に示すように第2の工程で所定幅に
切断した水晶ウエハーを、例えば100℃程度に加熱し
て個々に分離し、図3(c)に示すような形状の水晶基
板としていた。そして、第4の工程では例えば黄銅また
は鉄製の円筒容器(図示しない)に研磨剤や研磨加工を
促進させるためのメディアなどとともに上記水晶基板を
収納して密閉し、その容器を回転駆動する。このような
過程を経ることで、水晶基板の双方の短辺側を研磨し、
例えば図3(d)に示すように従来の双方の短辺にベベ
ル加工された水晶基板に成形していた。しかし、本発明
においては、図3(c’)に示すように、上述の第3の
工程までにブランクの長辺方向の寸法が従来の2倍程度
になるように成形する。その後、上述の第3、第4の工
程と同様に加熱し、個々に分離し、その後、円筒容器に
研磨剤やメディアなどとともに収容して密閉し、前記容
器を回転駆動させることにより、図3(d’)に示すよ
うに、従来と比較し、長辺方向の長さが2倍程度で、且
つ双方の短辺がベベル加工された水晶基板を得る。さら
に、図3(e’)に示すように、長辺方向に略同等の寸
法となるように、切断することにより、本発明の水晶基
板30が得られる。
【0036】また、水晶振動子の製造方法については、
以下に示す通りである。一方短辺側のみにベベル加工さ
れた水晶基板30を準備し、該水晶基板30の両主面の
平坦部30aにのみ励振電極31、33、ベベルの形成
された短辺には、励振電極31、33と接続された引出
し電極32、34を有する水晶振動子3を用意する。ま
た、同時に、容器体2の底面、即ち、基板21の表面に
一対の電極パッド23、23が形成され、また、キャビ
ティ部20の開口周囲の表面に封止用導体膜24、シー
ルリング25が形成された容器体2、及び金属製蓋体6
を用意する。
【0037】次に、電極パッド23、23に導電性接着
部材4となる導電性樹脂ペーストをディスペンサーなど
で供給・塗布する。この時、供給された導電性樹脂ペー
ストは、概略半球状に全体盛り上がった形状となる。
【0038】次に、水晶振動子3を概略半球状に盛り上
がった形状に供給された導電性樹脂ペーストに載置す
る。具体的には、導電性樹脂ペーストの供給した部分
に、一対の引出し電極32、34が当接するように水晶
振動子3を載置する。
【0039】次に、導電性樹脂ペーストを硬化して、容
器体2と水晶振動子3とを接合固定する。具体的には、
熱による印加により硬化する。
【0040】その後、所定雰囲気中で、シールリング2
5に金属製蓋体6を載置し、両者をシーム溶接にて封止
する。
【0041】かくして、本発明の構成によれば、水晶振
動子3の一方短辺側のみがベベル加工をしてあり、平坦
部30a上にのみ励振電極31、33を形成し、該励振
電極31、33は水晶振動子3の平坦部30aに、大き
く形成してある。これにより、励振電極31、33の面
積が大きく形成できることにより、容量比γは小さくな
るため、水晶振動子3の双方の短辺側にベベル加工をし
た場合と比較して、発振周波数の合わせ込みの余裕度を
大きく取れるようになる。結局、温度補償型水晶発振器
として組み込んだ場合でも、温度特性を満足するように
なり、効率良く生産できるようになる。
【0042】
【発明の効果】以上のように、本発明では、圧電振動子
の一方短辺側のみをベベル加工し、両主面の平坦部30
a上に励振電極を形成し、ベベル部側に引き出し電極を
形成したことにより、平坦部30aの面積を最大限に大
きくとることができるようになった。これにより、容量
比γをさらに小さな値にすることができ、その結果、例
えば、水晶振動子を用いて温度補償型の発振器を作製し
た場合に、−30℃〜80℃といった使用される温度範
囲の全範囲にて問題なく温度補償させることができ、効
率良く生産することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる圧電デバイスである発振器の蓋
体を省略した状態の上面図である。
【図2】本発明にかかる圧電デバイスの断面図である。
【図3】本発明にかかる圧電デバイスに用いられる水晶
振動子の斜視図である。
【図4】本発明にかかる励振電極の面積と容量比の関係
を表したグラフである。
【図5】(a)〜(d)、(c’)(d’)(e’)
は、それぞれ本発明にかかる水晶基板の製造過程を説明
する斜視図である。
【図6】従来の圧電デバイスに用いられる水晶振動子の
別の実施形態を示す斜視図である。
【図7】従来の圧電デバイスである発振器の蓋体を省略
した状態の上面図である。
【図8】従来の圧電デバイスの断面図である。
【図9】水晶振動子の等価回路を示す説明図である。
【符号の説明】
1・・・圧電デバイス(発振器) 2・・・容器体 20・・・キャビティ部 21・・・基板 22・・・リング状基板 23・・・電極パッド 24・・・封止用導体膜 25・・・シールリング 26・・・外部端子電極 3・・水晶振動子 31、33・・・励振電極 32、34・・・引出し電極 4・・・導電性接着部材 5・・・バンプ 51・・・発振器 52・・・容器体 53・・・水晶振動子 54・・・導電性接着部材 55・・・バンプ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 概略矩形状に形成された圧電基板であっ
    て、その一方短辺側のみが、一方短辺側端部に向かうに
    したがって厚みが薄くなるよう形成されたことを特徴と
    する圧電基板。
  2. 【請求項2】 概略矩形状の圧電基板の一方短辺側に、
    その一方短辺側端部に向かうにしたがって厚みが薄くな
    るよう形成され、かつ該圧電基板の両主面の平坦部上に
    励振電極を形成したことを特徴とする圧電振動子。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の圧電振動子の一方短辺側
    下面に、前記各励振電極と接続して夫々が幅方向に分離
    した一対の引出し電極が形成されており、かつ基板の表
    面に一対の電極パッドを形成した容器に、導電性接着材
    を介して前記圧電振動子の引出し電極と前記容器の電極
    パッドとが接続するように配置したことを特徴とする圧
    電デバイス。
JP2000332427A 2000-10-31 2000-10-31 圧電基板、圧電振動子及びそれを搭載した圧電デバイス Pending JP2002141765A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000332427A JP2002141765A (ja) 2000-10-31 2000-10-31 圧電基板、圧電振動子及びそれを搭載した圧電デバイス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000332427A JP2002141765A (ja) 2000-10-31 2000-10-31 圧電基板、圧電振動子及びそれを搭載した圧電デバイス

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002141765A true JP2002141765A (ja) 2002-05-17

Family

ID=18808636

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000332427A Pending JP2002141765A (ja) 2000-10-31 2000-10-31 圧電基板、圧電振動子及びそれを搭載した圧電デバイス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002141765A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003017978A (ja) * 2001-06-29 2003-01-17 Kinseki Ltd 圧電振動子
WO2006114936A1 (ja) * 2005-04-18 2006-11-02 Daishinku Corporation 圧電振動片及び圧電振動デバイス
JP2008098712A (ja) * 2006-10-05 2008-04-24 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 水晶振動子
JP2008113420A (ja) * 2006-10-05 2008-05-15 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 水晶振動子
JP2008118685A (ja) * 2007-12-03 2008-05-22 Seiko Epson Corp 水晶ブランクの製造方法及び、水晶ブランクを利用した水晶振動子の製造方法
JP2009124688A (ja) * 2007-10-22 2009-06-04 Daishinku Corp 圧電振動デバイス用パッケージおよび圧電振動デバイス
JP2014143587A (ja) * 2013-01-24 2014-08-07 Daishinku Corp 水晶振動子とその製造方法
JP2020120264A (ja) * 2019-01-23 2020-08-06 京セラ株式会社 水晶デバイス及び電子機器

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003017978A (ja) * 2001-06-29 2003-01-17 Kinseki Ltd 圧電振動子
WO2006114936A1 (ja) * 2005-04-18 2006-11-02 Daishinku Corporation 圧電振動片及び圧電振動デバイス
JPWO2006114936A1 (ja) * 2005-04-18 2008-12-18 株式会社大真空 圧電振動片及び圧電振動デバイス
US8004157B2 (en) 2005-04-18 2011-08-23 Daishinku Corporation Piezoelectric resonator plate and piezoelectric resonator device
JP2008098712A (ja) * 2006-10-05 2008-04-24 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 水晶振動子
JP2008113420A (ja) * 2006-10-05 2008-05-15 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 水晶振動子
JP2009124688A (ja) * 2007-10-22 2009-06-04 Daishinku Corp 圧電振動デバイス用パッケージおよび圧電振動デバイス
JP2008118685A (ja) * 2007-12-03 2008-05-22 Seiko Epson Corp 水晶ブランクの製造方法及び、水晶ブランクを利用した水晶振動子の製造方法
JP4623321B2 (ja) * 2007-12-03 2011-02-02 セイコーエプソン株式会社 水晶ブランクの製造方法及び、水晶ブランクを利用した水晶振動子の製造方法
JP2014143587A (ja) * 2013-01-24 2014-08-07 Daishinku Corp 水晶振動子とその製造方法
JP2020120264A (ja) * 2019-01-23 2020-08-06 京セラ株式会社 水晶デバイス及び電子機器
JP7145088B2 (ja) 2019-01-23 2022-09-30 京セラ株式会社 水晶デバイスの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6229404B1 (en) Crystal oscillator
JP3881503B2 (ja) 圧電振動子及びそれを搭載した圧電デバイス
EP2051375B1 (en) Quartz crystal device for surface mounting
JP4377500B2 (ja) 弾性表面波装置及び弾性表面波装置の製造方法
JP2002335128A (ja) 圧電デバイス
JP5216210B2 (ja) 水晶振動片および水晶振動デバイス
JP4899519B2 (ja) 表面実装型圧電発振器
JP4557926B2 (ja) 水晶振動子及びそれを搭載した水晶デバイス
JP2011147053A (ja) 圧電振動片、圧電発振器
JP2002141765A (ja) 圧電基板、圧電振動子及びそれを搭載した圧電デバイス
JP2013046085A (ja) 圧電振動素子、圧電振動子、電子デバイス、及び電子機器
JP2000077943A (ja) 温度補償型水晶発振器
TW202034628A (zh) 壓電振動元件
JP5082968B2 (ja) 圧電発振器
JP4926261B2 (ja) 水晶振動子及び水晶デバイス
JP3543786B2 (ja) 圧電振動片及び圧電振動子の製造方法
JP2002299982A (ja) 水晶発振器の製造方法
JP4692277B2 (ja) 圧電振動デバイス
JP2002198453A (ja) 電子部品収納用パッケージ及び電子部品装置
WO2023074616A1 (ja) サーミスタ搭載型圧電振動デバイス
TWI828973B (zh) 晶體振子之激振電極的設計方法,晶體振子之製造方法,晶體振盪器之製造方法及晶體振子之激振電極的製造方法
JP2013239808A (ja) 水晶素子及び水晶デバイス
US20220271732A1 (en) Vibrator Device, Vibrator, And Electronic Device
WO2020195144A1 (ja) 水晶振動デバイス
KR100506734B1 (ko) 다중모드 수정진동자