JP2002140995A - 電流制御素子 - Google Patents

電流制御素子

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JP2002140995A
JP2002140995A JP2000315340A JP2000315340A JP2002140995A JP 2002140995 A JP2002140995 A JP 2002140995A JP 2000315340 A JP2000315340 A JP 2000315340A JP 2000315340 A JP2000315340 A JP 2000315340A JP 2002140995 A JP2002140995 A JP 2002140995A
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Tsutomu Nanataki
七瀧  努
Iwao Owada
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 コスト及び消費電力を低減させることが可
能、或いは小型化及び高電力の出力を可能にする電流制
御素子を提供する。 【解決手段】 アクチュエータは、固定部と、その固定
部に振動可能に支持される振動部と、その振動部によっ
て支持され、変形可能層の両面にそれぞれ又は片面に形
成された第1及び第2電極を有する作動部とを有し、第
1電極を一定電位に保持するとともに第2電極の電位を
可変に制御する。電子を放出するカソードは、アクチュ
エータの上に形成される。アクチュエータの変位動作に
よってプレートに対するカソードの位置を可変にして、
プレートから取り出される電流値を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラジオ、テレビジ
ョン等で使用される二極管や三極管のような真空管とし
て機能する電流制御素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】このような電流制御素子すなわち真空管
のうち、二極管は、電子を放出するカソードと、そのカ
ソードから放出された電子を受け取るプレートとを具
え、三極管は、これらカソード及びプレートの他に1個
のグリッドを具える。これら電流制御素子のプレートか
ら電流を取り出すに当たり、プレート電圧を制御してい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電流制御素子では、プレート電圧を制御するためにパワ
ーアンプのような素子を必要とし、これは、コストが上
昇する一因となっている。また、そのような素子を使用
することによって、消費電力が高くなるという不都合も
有する。
【0004】さらに、従来の電流制御素子は、特に真空
管として構成した場合、集積化が困難であり、したがっ
て小型化及び高電流の出力に適さない。
【0005】本発明の目的は、コスト及び消費電力を低
減させることができる電流制御素子を提供することであ
る。
【0006】本発明の他の目的は、小型化及び高電力の
出力を可能にする電流制御素子を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による電流制御装
置は、固定部と、その固定部に振動可能に支持される振
動部と、その振動部によって支持され、変形可能層の両
面にそれぞれ又は片面に形成された第1及び第2電極を
有する作動部とを有し、前記第1電極を一定電位に保持
するとともに第2電極の電位を可変に制御することによ
って変位動作を行うアクチュエータ;そのアクチュエー
タの上に形成され、かつ、電子を放出するカソード;並
びにそのカソードから放出された電子を受け取るプレー
トを具え;前記アクチュエータの変位動作によって前記
プレートに対する前記カソードの位置を可変にして、前
記プレートから取り出される電流値を制御することを特
徴とするものである。
【0008】本発明によれば、アクチュエータの変位動
作によってプレートに対するカソードの位置を可変にし
て、プレートから取り出される電流値を制御する。その
結果、カソードに対するプレートの電位を一定に保持す
ることができ、パワーアンプのようなプレート電圧を制
御する素子を設ける必要がなくなるので、小型化が可能
になるとともにコストが低下する。
【0009】また、第1及び第2電極に印加される電圧
はプレート電圧に比べて低く、プレート電圧に比べて低
い電圧のみを可変にすることでプレート電流を制御する
ことができるので、消費電力を低減することができる。
【0010】なお、カソードとプレートとの間に少なく
とも1個のグリッド電極を配置することもでき、また、
第1電極がカソードの役割を果たすこともできる。
【0011】第1電極をカソードと同電位にすることに
よって、第1電極とカソードとの間に絶縁層を形成する
必要がなくなり、形成プロセスを簡略化することができ
る。また、第1又は第2電極の上に絶縁層を形成し、そ
の絶縁層の上にカソードを形成することによって、カソ
ード電位を自由に設定できる。
【0012】好適には、1個のプレートに対応する複数
のカソードと、これら複数のカソードにそれぞれ対応す
る複数のアクチュエータとを具える。このようにアクチ
ュエータを高密度に集積することによって、電流制御素
子を小型化にすることができるとともに、高電流を出力
することができる。
【0013】アクチュエータを構成するに当たり、好適
には、振動部をセラミックスによって構成し、振動部及
び固定部を一体成形又は振動部及び固定部をセラミック
スによって一体成形又は作動部、振動部及び固定部を一
体成形する。また、変形可能層を、圧電材料、電歪材
料、反誘電材料のうちの少なくとも一種類によって構成
する。
【0014】また、本発明による電流制御素子を複数具
え、かつ、これら電流制御素子を構成する複数のアクチ
ュエータを一体に形成した基板を更に具えることを特徴
とする電流制御装置を構成することもできる。この場
合、複数の電流制御素子を1個の素子として構成して大
電流を出力できる電流制御装置又は各電流制御素子をセ
ル構造で分離して集積した電流制御装置となる。
【0015】本発明による他の電流制御素子は、固定部
と、その固定部に振動可能に支持される振動部と、その
振動部によって支持され、変形可能層の両面にそれぞれ
又は片面に形成された第1及び第2電極を有する作動部
とを有し、前記第1電極を一定電位に保持するとともに
第2電極の電位を可変に制御することによって変位動作
を行うアクチュエータ;そのアクチュエータの上に形成
され、かつ、電子を放出するカソード;並びにそのカソ
ードから放出された電子を受け取るプレートを具え;前
記アクチュエータの変位動作によって前記プレートに対
する前記カソードの位置を可変にして、前記プレートか
ら取り出される電流値を制御し、前記第1電極の電位を
所定の値に設定することによって前記第2電極の電位を
零近傍にした状態で、前記アクチュエータが変位状態を
維持することを特徴とするものである。
【0016】本発明によれば、第2電極の電位を零近傍
にした状態で、前記アクチュエータが変位状態を維持す
るので、アクチュエータの変位状態を維持するために第
2電極に電圧を継続的に印加する必要がなくなる。その
結果、電流制御素子又はそれを含む回路の抵抗成分によ
る電力の消費がほとんどなくなり、消費電力を更に低減
させることができる。何故ならば、第2電極側にアクチ
ュエータ駆動回路が設けられており、そこでの抵抗成分
による電力消費をなくすことができるからである。
【0017】好適には、前記アクチュエータの変位動作
と変位状態の維持との切替を行うスイッチング素子を更
に具える。これによって、アクチュエータの変位動作と
変位状態の維持との切替が良好に行うことができるの
で、アクチュエータの変位状態を維持するために第2電
極に電圧を継続的に印加する必要がなくなり、消費電力
を更に低減させることができる。また、アクチュエータ
の変位動作及び変位状態の維持のために課されるアクチ
ュエータ材料の選択の際の制約がなくなるので、アクチ
ュエータ材料の選択の際の制約が緩和される。
【0018】例えば、前記スイッチング素子を、トラン
ジスタと、バリスタと、圧電リレーとのうちの1個とす
る。なお、スイッチング素子としてバリスタを選択した
場合、特に良好な切替特性が得られるので、アクチュエ
ータ材料の選択の際の制約が更に緩和される。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明による電流制御素子の実施
の形態を、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本
発明による電流制御素子の第1の実施の形態の断面図で
ある。この電流制御素子は、アクチュエータ1a,1b
と、これらアクチュエータ1a,1bの上にそれぞれ形
成され、かつ、電子を放出するカソード2a,2bと、
これらアクチュエータ1a,1bとカソード2a,2b
との間にそれぞれ介在する絶縁層3a,3bと、カソー
ド2a,2bから放出された電子を受け取る共通のプレ
ート4とを具える。
【0020】図示した電流制御素子は、基板5の上に集
積され、電流制御装置を構成する。この場合、複数の電
流制御素子を1個の素子として構成して大電流を出力す
るもの又は各電流制御素子をセル構造で分離して集積し
た回路とすることも好適である。
【0021】アクチュエータ1a,1bは、基板5の上
に形成された固定部としての共通のスペーサ層6と、振
動部としての共通のシート層7と、シート層7の上に形
成された第2電極としてのアクチュエータ駆動電極8
a,8bと、アクチュエータ駆動電極8a,8bの上に
それぞれ形成された変形可能層9a,9bと、絶縁層3
a,3bと変形可能層9a,9bとの間にそれぞれ介在
する第1電極としてのアクチュエータ・コモン電極10
a,10bとを有する。
【0022】アクチュエータ1a,1b及び基板5の形
成については、 米国特許番号第5210455号等に
記載があるが、以下、その一例を説明する。
【0023】シート層7は、比較的薄肉に形成され、外
部応力に対して振動を受けやすい構造となっている。シ
ート層7を、好適には高耐熱性材料で構成する。その理
由は、アクチュエータ駆動電極8a,8bをシート層7
に接合するに当たり、有機接着剤等の耐熱性の比較的低
い材料を使用することなくシート層7が直接支持する構
造とする場合、少なくとも変形可能層9a,9bの形成
時にシート層7が変質するのを防止するためである。
【0024】また、基板5の上に形成されるとともにア
クチュエータ駆動電極8a,8bに電気的に接続した配
線と、同様に基板5の上に形成されるとともにアクチュ
エータ・コモン電極10a,10bに電気的に接続した
配線とを電気的に分離するために、シート層7を電気的
な絶縁材料で構成するのが好ましい。
【0025】したがって、シート層7を、高耐熱性の金
属や、その金属表面をガラスなどのセラミックス材料に
よって被覆したホーローのような材料によって構成する
ことができるが、セラミックスで構成するのが最適であ
る。
【0026】シート層7を構成するセラミックスとして
は、例えば、安定化された酸化ジルコニウム、酸化アル
ミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、スピネル、
ムライト、窒化アルミニウム、窒化珪素、ガラス、これ
らの混合物等を使用することができる。その中でも、酸
化アルミニウム及び安定化された酸化ジルコニウムが、
強度及び剛性の観点から好ましい。安定化された酸化ジ
ルコニウムは、シート層7が薄肉でも機械的強度が比較
的高いこと、靭性が比較的高いこと、アクチュエータ駆
動電極8a,8b、変形可能層9a,9b及びアクチュ
エータ・コモン電極10a,10bとの化学反応が比較
的小さいこと等の観点から特に好適である。なお、安定
化された酸化ジルコニウムとは、安定化酸化ジルコニウ
ム及び部分安定化酸化ジルコニウムを包含する。安定化
された酸化ジルコニウムでは、立方晶などの結晶構造を
とるため、相転移が生じない。
【0027】一方、酸化ジルコニウムは、1000℃前
後で単斜晶と正方晶との間を相転移し、このような相転
移の際にクラックが発生するおそれがある。安定化され
た酸化ジルコニウムは、酸化カルシウム、酸化マグネシ
ウム、酸化イットリウム、酸化スカンジウム、酸化イッ
テルビウム、酸化セリウム、希土類金属の酸化物等の安
定化剤を、1−30モル%含有する。シート層7の機械
的強度を向上させるために、安定化剤が酸化イットリウ
ムを含有するのが好適である。この場合、酸化イットリ
ウムを、好適には1.5−6モル%、更に好適には2−
4モル%含有し、更に0.1−5モル%の酸化アルミニ
ウムを含有するのが好ましい。
【0028】また、結晶相を、立方晶+単斜晶の混合
相、正方晶+単斜層の混合相、立方晶+正方晶+単斜層
の混合相等とすることができるが、その中でも、主たる
結晶相を、正方晶又は正方晶+立方晶の混合相としたも
のが、強度、靭性及び耐久性の観点から最適である。
【0029】シート層7をセラミックスから構成した場
合、比較的多数の結晶粒がシート層7を構成するが、シ
ート層7の機械的強度を向上させるために、結晶粒の平
均粒径を、好適には0.05−2μmとし、更に好適に
は0.1−1μmとする。
【0030】スペーサ層6は、アクチュエータ1a,1
bの対応する位置にそれぞれ空所11a,11bを有す
る。このような空所11a,11bを、例えばスクリー
ン印刷法のような手法によって形成する。
【0031】スペーサ層6を、好適にはセラミックスか
ら構成するが、それを、シート層7を構成するセラミッ
クス材料と同一とすることも、それとは異なるセラミッ
クス材料とすることもできる。そのようなセラミックス
としては、シート層7を構成するセラミックス材料と同
様に、例えば、安定化された酸化ジルコニウム、酸化ア
ルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、スピネ
ル、ムライト、窒化アルミニウム、窒化珪素、ガラス、
これらの混合物等を使用することができる。
【0032】基板5、スペーサ層6及びシート層7を構
成するセラミックス材料と異なるセラミックス材料とし
ては、酸化ジルコニウムを主成分とする材料、酸化アル
ミニウムを主成分とする材料、これらの混合物を主成分
とする材料等が好適に採用される。その中でも、酸化ジ
ルコニウムを主成分としたものが特に好ましい。なお、
燒結助剤として粘土などを添加することもあるが、酸化
珪素、酸化ホウ素等のガラス化しやすいものが過剰に含
まれないように、助剤成分を調整する必要がある。その
理由は、これらガラス化しやすい材料は、変形可能層9
a,9bとの接合の観点からは有利であるが、変形可能
層9a,9bとの反応を促進し、変形可能層9a,9b
が所定の組成を維持することが困難になり、その結果、
素子特性を低下させる原因となるからである。
【0033】すなわち、基板5、スペーサ層6及びシー
ト層7に含まれる酸化珪素などを、重量比で3%以下、
好適には1%以下となるように制限することが好まし
い。ここで、主成分とは、重量比で50%以上の割合で
存在する成分をいう。
【0034】基板5、スペーサ層6及びシート層7を3
層の積層体として構成するのが好適であり、この場合、
例えば、一体同時焼成、ガラスや樹脂によって各層を接
合一体化又は後付けを行う。なお、4層以上の積層体と
することもできる。
【0035】アクチュエータ駆動電極8a,8bには、
図示しない電源から可変電圧が印加される。これらアク
チュエータ駆動電極8a,8bを、高温酸化雰囲気に対
して耐性を有する導体、例えば金属単体、合金、絶縁性
セラミックスと金属単体との混合物、絶縁性セラミック
スと合金との混合物等によって構成し、好適には、白
金、パラジウム、ロジウム等の高融点貴金属や、銀−パ
ラジウム、銀−白金、白金−パラジウム等の合金を主成
分とするものや、白金とセラミックス材料とのサーメッ
ト材料によって構成する。更に好適には、白金のみ又は
白金系の合金を主成分とする材料によって構成する。な
お、電極材料中に添加させる皿ミックス材料の割合は、
5−30体積%程度が好適であり、また、セラミックス
材料として圧電材料及び/又は電歪材料を用いる場合、
その割合を5−20体積%程度にするのが好適である。
【0036】アクチュエータ駆動電極8a,8bを形成
するに当たり、上記材料を用いて、スクリーン印刷、ス
プレー、コーティング、ディッピング、塗布、電気泳動
法等の各種の厚膜形成手法や、スパッタリング、イオン
ビーム、真空蒸着、イオンプレーティング、CVD、め
っき等の各種の薄膜形成手法による通常の膜形成手法に
従って形成することができ、好適には、これら厚膜形成
手法によって形成される。
【0037】厚膜成形手法によってアクチュエータ駆動
電極8a,8bを形成する場合、その厚さは、一般的に
は20μm以下、好適には5μm以下になる。
【0038】変形可能層9a,9bは、電界が印加され
ることによって変位動作を行い、圧電材料、電歪材料、
反誘電材料のうちの少なくとも一種類によって構成され
る。圧電材料及び/又は電歪材料を用いる場合、例え
ば、ジルコン酸鉛(PMN系)を主成分とする材料、ニ
ッケルニオブ酸鉛(PNN系)を主成分とする材料、亜
鉛ニオブ酸鉛を主成分とする材料、マンガンニオブ酸鉛
を主成分とする材料、マグネシウムタンタル酸鉛を主成
分とする材料、ニッケルタンタル酸鉛を主成分とする材
料、アンチモンスズ酸鉛を主成分とする材料、チタン酸
鉛を主成分とする材料、マグネシウムタングステン酸鉛
を主成分とする材料、コバルトニオブ酸鉛を主成分とす
る材料又はこれらの任意の組合せを含有する複合材料を
用いることができ、これらのうち、ジルコン酸鉛を含有
するセラミックスが圧電材料及び/又は電歪材料として
最も使用頻度が高い。
【0039】圧電材料及び/又は電歪材料をセラミック
スとした場合、上記材料に、ランタン、バリウム、ニオ
ブ、亜鉛、セリウム、カドミウム、クロム、コバルト、
アンチモン、鉄、イットリウム、タンタル、タングステ
ン、ニッケル、マンガン、リチウム、ストロンチウム、
ビスマス等の酸化物若しくはこれらのいずれかの組合せ
又は他の化合物を適切に添加した適切な材料とし、例え
ばPLZT系となるようにその材料に所定の添加物を加
えたものも好適に用いられる。
【0040】これら圧電材料及び/又は電歪材料の中で
も、マグネシウムニオブ酸鉛とジルコン酸鉛とチタン酸
鉛とからなる成分を主成分とする材料、ニッケルニオブ
酸鉛とマグネシウムニオブ酸鉛とジルコン酸鉛とチタン
酸鉛とからなる成分を主成分とする材料、マグネシウム
ニオブ酸鉛とニッケルタンタル酸鉛とジルコン酸鉛とチ
タン酸鉛とからなる成分を主成分とする材料、マグネシ
ウムタンタル酸鉛とマグネシウムニオブ酸鉛とジルコン
酸鉛とチタン酸鉛とからなる成分を主成分とする材料、
これらの材料の鉛の一部をストロンチウム及び/又はラ
ンタンで置換したもの等が好適に用いられ、上記スクリ
ーン印刷などの厚膜成形手法で変形可能層9a,9bを
形成する場合の材料として好適である。
【0041】多成分系圧電材料及び/又は電歪材料の場
合、成分の組成によって、圧電及び/又は電歪特性が変
化するが、本実施の形態で好適に採用されるマグネシウ
ムニオブ酸鉛−ジルコン酸鉛−チタン酸鉛の3成分系材
料や、マグネシウムニオブ酸鉛−ニッケルタンタル酸鉛
−チタン酸鉛及びマグネシウムタンタル酸鉛−マグネシ
ウムニオブ酸鉛−ジルコン酸鉛−チタン酸鉛の4成分系
材料では、擬立方晶−正方晶−菱面体晶の相境界付近の
組成が好ましく、特に、マグネシウムニオブ酸鉛:15
−50モル%、ジルコン酸鉛:10−45モル%、チタ
ン酸鉛:30−45モル%、の組成や、マグネシウムニ
オブ酸鉛:15−50モル%、ニッケルタンタル酸鉛:
10−40モル%、ジルコン酸鉛:10−45モル%、
チタン酸鉛:30−45モル%の組成及びマグネシウム
ニオブ酸鉛:15−50モル%、マグネシウムタンタル
酸鉛:10−40モル%、ジルコン酸鉛:10−45モ
ル%、チタン酸鉛:30−45モル%の組成が、高圧電
定数及び高電気機械結合係数を有する理由から好適に採
用される。
【0042】また、反強誘電材料を用いる場合、ジルコ
ン酸鉛を主成分とするもの、ジルコン酸鉛とスズ酸鉛と
からなる成分を主成分とするもの、ジルコン酸鉛に酸化
ランタンを添加したもの、ジルコン酸鉛とスズ酸鉛とか
ら成る成分に対してジルコン酸鉛やニオブ酸鉛を添加し
たものが好適である。特に、低電圧で駆動させる場合に
は、ジルコン酸鉛とスズ酸鉛とから成る成分を含む反強
誘電材料を用いるのが好適である。この組成は、以下の
ようになる。 Pb0.99Nb0.02[(ZrSn1−x
1−yTi]0.98 (0.5<x<0.6,0.05<y<0.063) また、反強誘電材料を多孔質にすることもでき、この場
合、気孔率を30%以下にするのが好適である。
【0043】変形可能層9a,9bを形成するに当た
り、上記厚膜形成手法を用いて形成するのが好適であ
り、微細な印刷を廉価に行うことができるという理由か
ら、スクリーン印刷法が特に好適に用いられる。なお、
変形可能層9a,9bの厚さとしては、低作動電圧で大
きな変位を得るなどの理由から、好適には50μm以下
とし、更に好適には、3−40μmとする。
【0044】このような厚膜形成手法によって、平均粒
子径が0.01μm−7μm程度の、好適には0.05
μm−5μm程度の例えば圧電性材料及び/又は電歪性
セラミック粒子を主成分とするペーストやスラリーを用
いて、シート層7の表面上に膜形成することができ、良
好な素子特性を得られる。
【0045】電気泳動法は、高密度かつ高い形状制度で
膜を形成でき、技術文献「DENKI KAGAKU
53,No.1(1985),p63−68 安斎和夫
著」や、「第1回電気泳動法によるセラミックスの高次
成形法 研究討論会 予稿集(1998),p5−6,
p23−24」に記載されているような特徴を有する。
したがって、要求精度、信頼性などを考慮して、各種手
法を適切に選択して用いるのが好適である。
【0046】変形可能層9a,9bを圧電材料によって
構成した場合、電界が加えられない状態では、変形可能
層は、9aのように平坦形状である。それに対して、電
界が加えられると、電界誘起歪が発生し、その横効果に
よって、変形可能層は、9bのように凹状に屈曲変位す
る。
【0047】一方、変形可能層9a,9bをに反強誘電
材料よって構成した場合、電界が加えられない状態で
は、変形可能層は平坦形状であり、電界が加えられる
と、変形可能層が凸状に屈曲変位する。
【0048】アクチュエータ・コモン電極10a,10
bは、一定電位例えば0Vに保持され、各アクチュエー
タ1a,1bに対して共通配線され、図示しないスルー
ホールを通じて基板5の裏面から配線として引き出され
る。
【0049】アクチュエータ・コモン電極10a,10
bは、アクチュエータ駆動電極8a,8bと同様な材料
及び手法によって形成されるが、好適には上記厚膜形成
手法によって形成する。アクチュエータ・コモン電極1
0a,10bの厚さも、一般的には20μm以下、好適
には5μm以下になる。
【0050】なお、アクチュエータ駆動電極8a,8
b、変形可能層9a,9b及びアクチュエータ・コモン
電極10a,10b全体の厚さを、一般的には100μ
m以下、好適には50μm以下とする。
【0051】既に説明したように、アクチュエータ駆動
電極8a,8b、変形可能層9a,9b及びアクチュエ
ータ・コモン電極10a,10bをそれぞれ形成する度
に熱処理すなわち焼成して、シート層7と一体構造にす
ることができ、また、これらアクチュエータ駆動電極8
a,8b、変形可能層9a,9b及びアクチュエータ・
コモン電極10a,10bを形成した後、同時に熱処理
すなわち焼成して、これらを同時にシート層7に一体に
結合することもできる。なお、アクチュエータ駆動電極
8a,8b及びアクチュエータ・コモン電極10a,1
0bの形成手法によっては、一体化のための熱処理すな
わち焼成を必要としない場合もある。
【0052】シート層7と、アクチュエータ駆動電極8
a,8b、変形可能層9a,9b及びアクチュエータ・
コモン電極10a,10bとを一体化させるための熱処
理すなわち焼成温度としては、一般に500−1400
℃の範囲とし、好適には、1000−1400℃の範囲
とする。さらに、膜状の変形可能層9a,9bを熱処理
する場合、高温時に変形可能層9a,9bの組成が不安
定にならないように、変形可能層9a,9bの蒸発源と
ともに雰囲気制御を行いながら熱処理すなわち焼成を行
うのが好ましく、また、変形可能層9a,9bを適切な
部材によってカバーし、変形可能層9a,9bの表面が
焼成雰囲気に直接露出しないようにして焼成する手法を
採用するのが好ましい。この場合、カバーする部材とし
ては、基板5及びスペーサ層6と同様な材料を用いるこ
ととなる。
【0053】絶縁層3a,3bを、基板5及びスペーサ
層6を構成する材料と同様な材料によって構成される。
カソード2a,2bを、アクチュエータ駆動電極8a,
8b及びアクチュエータ・コモン電極10a,10bと
同様な材料及び手法によって形成し、図示しないスルー
ホールを通じて基板5の裏面から配線として引き出され
る。
【0054】本実施の形態の動作を説明する。ここで、
アクチュエータが圧電材料からなり、アクチュエータ・
コモン電極10a,10bは0Vとする。アクチュエー
タ駆動電極8a,8bに電圧を印加しない状態では、プ
レート4とカソード2aとの距離dPKは、アクチュエ
ータ1aに示すようにa1である。それに対して、アク
チュエータ駆動電極8a,8bに可変電圧Vを印加す
ると、プレート4とカソード2bとの距離dPKはb1
となる。
【0055】図2に示すように、距離dPKが長くなる
に従って、プレート電流Iが小さくなる。すなわち、
プレート電流Iは、b1とa1との差に相当するアク
チュエータの可動ストロークx1に従って電流制御範囲
Z内で連続的に変化する。その結果、電流増幅に好適で
ある。なお、距離dPKについては、カソード2a,2
bがプレート4から遠ざかる方向を正にとり、可変電圧
については、変形可能層9a,9bの分極方向を正
にとっている。
【0056】なお、距離dPKを可動スクロークX1の
範囲内で変化させるために、アクチュエータ駆動電極8
a,8bに印加する電圧を、電圧Va1と電圧Vb1との間
の電圧制御範囲Y1で変化させる。
【0057】図3は二極管の特性を示す図である。図3
において、この特性は、プレート電流Iが非常に小さ
い初速電流領域Iと、I=GV 3/2に従う空間電
荷制限領域IIと、温度に従って変化する温度制限領域
(飽和領域)IIIとを有する。この場合、Gは定数(パ
ービアンス)を表し、温度T1,T2,T3の間には、
T1<T2<T3の関係が存在する。図2の電流制御範
囲Zが、空間電荷制限IIに対応するように可動ストロー
クX1を設定することによって、プレート電流Iの制
御範囲を広くすることができる。
【0058】本実施の形態によれば、アクチュエータ1
a,1bの変位動作によってプレート4に対するカソー
ド2a,2bの位置を可変にして、プレート4から取り
出される電流Iを制御しているので、プレート電圧V
を一定にすることができ、パワーアンプのようなプレ
ート電圧Vを制御する素子を設ける必要がなくなり、
コストが低下する。
【0059】また、アクチュエータ1a,1bを高密度
に集積することによって、電流制御素子を小型化にする
ことができるとともに、高電流を出力することができ
る。
【0060】さらに、アクチュエータ駆動電極8a,8
b及びアクチュエータ・コモン電極10a,10bに印
加される電圧はプレート電圧に比べて低く、プレート電
圧に比べて低い電圧のみを可変にすることでプレート電
流を制御することができるので、消費電力を低減するこ
とができる。
【0061】図4は、本発明による電流制御素子の第2
の実施の形態の断面図である。本実施の形態では、カソ
ード21a,21bとプレート22との間にグリッド2
3を配置し、三極管として機能するようにしている。
【0062】本実施の形態では、カソード21a,21
bとグリッド23との間の距離dGK、プレート電流I
及びアクチュエータ駆動電極24a,24bに印加さ
れる電圧Vの関係は、図5に示すようになる。この場
合、アクチュエータ駆動電圧をY2の範囲で制御するこ
とによって、可変ストロークの制御範囲X2が得られ、
ゲート電圧Vの値に応じたプレート電流Iが取り出
される。なお、図5において、ゲート電圧Vを、0V
から−2.0Vの間で−0.5Vずつ変化させている。
【0063】また、距離dGKを制御することによっ
て、三端子サイリスタ又はトランジスタのゲートと同様
な機能を得ることができる。その結果、電流制御パラメ
ータを増加することができ、要求される仕様に柔軟に対
応できるようになる。
【0064】図6は、本発明による電流制御素子の第3
の実施の形態の断面図である。本実施の形態では、アク
チュエータ駆動電極31a,31b及びアクチュエータ
・コモン電極32a,32bは、櫛歯形状に対向した形
状でシート層33と変形可能層34a,34bとの間に
それぞれ介在し、カソード35a,35bが、変形可能
層34a,34bの上にそれぞれ直接形成される。
【0065】図7は、本発明による電流制御素子の第4
の実施の形態の断面図である。本実施の形態では、アク
チュエータ駆動電極41a,41b及びアクチュエータ
・コモン電極42a,42bは、櫛歯形状に対向した形
状で変形可能層43a,43bと絶縁層44a,44b
との間にそれぞれ介在する。
【0066】図8は、本発明による電流制御素子の第5
の実施の形態の断面図である。本実施の形態では、変形
可能層51a,51bの上に設けられたアクチュエータ
・コモン電極52a,52bがカソードとしての役割も
果たす。
【0067】図9は、本発明による電流制御素子の第6
の実施の形態の断面図である。本実施の形態では、カソ
ード61a,61bが共に絶縁層62の上に形成されて
いる。また、変形可能層63a,63bを反強誘電材料
によって構成し、アクチュエータ・コモン電極64a,
64bには所定の電圧Vが印加され、アクチュエータ
駆動電極65a,65bには可変電圧Vが印加され
る。
【0068】図10は、アクチュエータ駆動電極の電圧
とアクチュエータ・コモン電極の電圧との差と、アクチ
ュエータの変位量x3との間の関係を示す図である。図
示したように、電圧Vと電圧Vとの差をVDAより
小さい範囲で変化させた場合、変位量x3が変化する個
所が存在し(領域A)、電圧Vと電圧V との差をV
DAとVDBの間で変化させた場合、変位量x3は一定
のままであり(領域B)、電圧Vと電圧Vとの差を
DBより大きく変化させた場合、変位量x3が変化す
る個所が存在する(領域C)。
【0069】領域Aの変位量x3が変化する個所では、
カソード61a,61bがグリッド66から離間して、
プレート電流が減少する。領域Bでは、アクチュエータ
は変位状態を維持する。領域Cの変位量x3が変化する
個所では、カソード61a,61bがグリッド66に接
近して、プレート電流が増大する。
【0070】したがって、電圧Vと電圧Vとの差を
DAとVDBの間に設定する、例えば、電圧Vを−
DXに設定して電圧Vが零近傍の値となるようにす
ると、アクチュエータは、アクチュエータ駆動電極65
a,65bに電圧を継続的に印加することなく変位状態
を維持する。その結果、アクチュエータ又はそれを含む
回路の抵抗成分による電力の消費がほとんどなくなり、
消費電力を更に低減させることができる。何故ならば、
アクチュエータ・コモン電極側は、一定電圧を保持する
為の回路であり、電圧Vを−VDXに保持しても、そ
れによる消費電力の増加はないことに加え、アクチュエ
ータ駆動電極側は、トランジスタ等の部品で主に構成さ
れる駆動回路であり、この部分では、電力を消費する抵
抗成分が多く含まれるので、電圧Vを零近傍にするこ
とが消費電力の低減となるからである。
【0071】なお、電界が加えられると凹状に屈曲変位
する圧電材料によって変形可能層63a,63bを構成
した場合についても、同様な特性を得ることができる
が、この場合、領域Aでは、カソード61a,61bが
グリッド66に接近して、プレート電流が増大し、か
つ、領域Cでは、カソード61a,61bがグリッド6
6から離間して、プレート電流が減少する。
【0072】図9及び10を用いて説明したような特徴
を有する電流制御素子は、アクチュエータの変位動作と
変位状態の維持との切替を行うスイッチング素子を更に
具えることが好ましく、これによって、アクチュエータ
の変位動作と変位状態の維持との切替が良好に行うこと
ができるので、アクチュエータの変位状態を維持するた
めに第2電極に電圧を継続的に印加する必要がなくな
り、消費電力を更に低減させることができる。また、ア
クチュエータの変位動作及び変位状態の維持のために課
されるアクチュエータ材料の選択の際の制約がなくなる
ので、アクチュエータ材料の選択の際の制約が緩和され
る。以下、スイッチング素子を更に具える場合について
説明する。
【0073】図11は、スイッチング素子を具える電流
制御素子を行列配置した例を示す図である。これは、ス
イッチング素子を具える電流制御素子のアレイ71と、
ワード線駆動回路72と、データ線駆動回路73と、電
源部74と、ワード線駆動回路72及びデータ線駆動回
路73に制御信号を供給する信号制御回路75とを具え
る。
【0074】ワード線駆動回路72は、行数に対応する
本数のワード線76に選択的に駆動信号を供給して、1
行単位に電流制御素子のアクチュエータを順次選択す
る。データ線駆動回路73は、列数に対応する本数のデ
ータ線77にパラレルにデータ信号を出力して、ワード
線駆動回路72で選択された行のスイッチング素子にそ
れぞれデータ信号を供給する。
【0075】電源部74は、ワード線駆動回路72に対
して、その内部の論理回路における演算用の論理電源電
圧と、2種類のワード線用電源電圧とを供給し、データ
線駆動回路73に対して、上記論理電源電圧と、2種類
のデータ線用電源電圧とを供給する。
【0076】図12は、スイッチング素子としてトラン
ジスタを使用した電流制御素子のアレイの一例を示す図
であり、図13は、スイッチング素子としてトランジス
タを使用した電流制御素子の上面図である。この場合、
電流制御素子81の各々は、アクチュエータ82と、ト
ランジスタ83とを有する。
【0077】図13において、実線で示すようなアクチ
ュエータ駆動電極84の平面形状、一点鎖線で示すよう
な変形可能層85の平面形状及び破線で示すようなアク
チュエータ・コモン電極86の外周形状を矩形とする。
この場合、変形可能層85の平面形状の面積を、アクチ
ュエータ・コモン電極86の外周形状の面積よりも大き
くするとともに、アクチュエータ駆動電極84の平面形
状の面積よりも小さくする。
【0078】アクチュエータ駆動電極84は、コンタク
ト部88を通じてトランジスタ83のソース/ドレイン
領域87Aに接続される。ワード線76は、コンタクト
部89を通じてトランジスタ83のゲート電極に接続さ
れる。データ線77は、コンタクト部90を通じてドレ
イン/ソース領域87Bに接続される。また、ワード線
76とデータ線77との交差部には、これらワード線7
6とデータ線77とを絶縁するためにシリコン酸化膜、
ガラス膜、樹脂膜等から構成した絶縁膜91が介在して
いる。
【0079】ワード線駆動回路72によって1行が選択
されると、その行に関するトランジスタ83が全てオン
になり、これによって、データ線駆動回路73を通じて
供給されたデータ信号は、トランジスタ83のチャネル
領域を通じてアクチュエータ駆動電極84に供給され
る。
【0080】スイッチング素子としてトランジスタを用
いた場合、上記2種類のワード線用電源電圧は、トラン
ジスタ83をオンにするための電圧(以下、「オン電
圧」と称する。)及びそれをオフするための電圧(以
下、「オフ電圧」と称する。)となる。
【0081】また、上記2種類のデータ線用電源電圧
は、アクチュエータ82を屈曲変位させるのに十分な電
圧(以下、「動作電圧」と称する。)及びそれを元の状
態に戻すのに十分な電圧(以下、「リセット電圧」と称
する。)となる。なお、アクチュエータ82の選択時に
印加する動作電圧を2種類以上用意して、プレートに対
するカソードの位置を複数種類設定可能にすることによ
り、所望のプレート電流量を得ることができる。
【0082】したがって、ワード線駆動回路72及びデ
ータ線駆動回路73として、電圧の2値レベル(“H”
又は“L”)を切り替えるだけの簡単な構成の回路、例
えば、図14Aに示すような2個のMOSFETを直列
接続することによって構成したプッシュプル回路又は図
14Bに示すような2個のプッシュプル回路を組み合わ
せた回路をチャネル数と同一個数だけ有するシリアル−
パラレルコンバータを用いることができる。図14Bの
ようにデータ線駆動回路を形成することで、リセット電
圧の他に2種類の動作電圧が印加可能となる。
【0083】図15は、スイッチング素子としてバリス
タを使用した電流制御素子のアレイの一例を示す図であ
り、図16は、スイッチング素子としてバリスタを使用
した電流制御素子の上面図である。この場合、電流制御
素子101の各々は、アクチュエータ102と、バリス
タ103とを有する。
【0084】図16に示すように、ワード線76は、ア
クチュエータ・コモン電極104に接続される。データ
線77は、破線で示したアクチュエータ駆動電極105
に接続される。アクチュエータ・コモン電極104とア
クチュエータ駆動電極105との間に、一点鎖線で示し
た変形可能層106が存在する。なお、アクチュエータ
駆動電極105とデータ線77との電気的な接続はスル
ーホール107を通じて行われる。
【0085】バリスタ103は、印加電圧の変化に応じ
て抵抗値が非線形的に変化する抵抗素子であり、例えば
SiCバリスタ、Siのpnpバリスタ、ZnOを主体
としたバリスタ等によって構成され、その両端の電圧が
高くなるに従って抵抗値が減少する負特性を有する。
【0086】ここで、バリスタ103の好適な特性につ
いて説明する。先ず、オフ抵抗を、リーク電流(放電)
が生じる際のアクチュエータ102に対する印加電圧の
変動の割合が5%以内となるように設定する。オフ抵抗
が非常に小さい場合、アクチュエータ102に蓄積され
た電荷が放電され、アクチュエータ102が変位状態を
維持することができなくなる。アクチュエータ102に
対する印加電圧の変動の割合は、バリスタ103の静電
容量の分圧による変動の割合(5%)とリーク電流に起
因する放電による変動の割合との和によって表される。
【0087】オフ抵抗をこのように設定することによっ
て、CR時定数が比較的大きくなり、それに伴うローパ
スフィルタ効果によって、アクチュエータ102に対す
る印加電圧は、平滑化されてほぼ一定値に維持される。
その結果、アクチュエータ102は変位状態を維持す
る。
【0088】一方、バリスタ103のオン抵抗は、アク
チュエータ102に対する印加電圧が規定の電圧の95
%まで立ち上がる値に設定される。バリスタ103の一
方の電極にオン信号が供給されると、アクチュエータ1
02への印加電圧は、急峻に立ち上がって、規定の電圧
の95%まで瞬時に到達する。したがって、アクチュエ
ータ102は、瞬時に一方向へ屈曲変位する。
【0089】図16に示す例では、アクチュエータ10
2、バリスタ103及びワード線76を、基板の表面上
に形成し、その裏面にデータ線77を形成するが、図1
7A及び17Bに示すように、アクチュエータ102及
びワード線76を、基板の表面上に形成し、その裏面に
バリスタ103及びデータ線77を形成することもでき
る。
【0090】図18に示す構成を有する場合、図示しな
い複数のアクチュエータを一方の面上に形成した第1基
板111と、両面に電極112a,112bを形成した
第2基板113とを設ける。第1基板111の一方の面
から他方の面まで貫通したスルーホールを複数のアクチ
ュエータに対してそれぞれ形成し、これらスルーホール
に対する他方の面に電極パッド114をそれぞれ設け
る。すなわち、これら電極パッド114は、一方の面に
設けられたアクチュエータに対応した位置に設けられ
る。
【0091】電極パッド114は、電極112の対応す
る位置にそれぞれ形成される。第2基板113を構成す
る材料を適切に選択することによって、第1基板111
に形成されたアクチュエータに対応したバリスタの機能
を有することができる。
【0092】第2基板113に設けられた電極のうち、
バリスタ機能を必要としない電極115、例えばワード
線76の取出し電極115は、スルーホール116を用
いて第1基板111の他方の面に形成されたワード線7
7の取出し用の電極パッド117に接続される。
【0093】電極パッド114を設けた第1基板111
の面を、電極112bを設けた第2基板113の面に張
り合わせるに当たり、電極パッド114及びそれに対応
する電極112bを、半田、導電性樹脂等を用いて貼り
合わせる。これによって、アクチュエータのアクチュエ
ータ駆動電極及びデータ線77は、バリスタ103を通
じて電気的に接続される。
【0094】第2基板113の厚さは、要求されるバリ
スタ電圧に応じて決定され、バリスタ103の電極の表
面積は、要求される静電容量及び電流容量から決定され
る。
【0095】電極112a,112bとそれに近接する
同一面上の電極112a,112bとの間のリーク電流
を低減するとともに、電極112a,112bの配置の
自由度を高めるために、例えば、電極112a,112
bとそれに近接する同一面上の電極112a,112b
との間に溝を形成し、又は第2基板113を構成する材
料の粒径を小さくして、第2基板113の厚さを小さく
する。
【0096】電極112a,112bとそれに近接する
同一面上の電極112a,112bとの間に溝を形成し
た場合、電極112a,112bとそれに近接する同一
面上の電極112a,112bとの間の距離が実質的に
増大し、バリスタ電圧が高くなる。それに対して、第2
基板113の厚さを小さくした場合、電極112aと電
極112bとの間で所定のバリスタ電圧を維持しなが
ら、電極112a,112bとそれに近接する同一面上
の電極112a,112bとの間のバリスタ電圧が高く
なる。
【0097】このように、アクチュエータ102を形成
した第1基板111の他に、バリスタ103を構成する
ための第2基板113を設け、第1基板111を第2基
板113に貼り合わせるようにしているので、アクチュ
エータ102とデータ線77との間にバリスタ103を
接続するための配線構造が非常に簡単になり、装置全体
のサイズを小さくできるとともに、歩留まりの向上、製
造コストの低減等の観点から非常に有利なものとなる。
【0098】なお、スイッチング素子としてバリスタを
用いた場合、図6及び7に示したような電極構造を採用
することができる。
【0099】図19は、スイッチング素子として圧電リ
レーを使用した電流制御素子のアレイの一例を示す図で
あり、図20は、スイッチング素子として圧電リレーを
使用した電流制御素子の断面図であり、図21は、スイ
ッチング素子として圧電リレーを使用した電流制御素子
の上面図である。この場合、電流制御素子111の各々
は、アクチュエータ112と、圧電リレー113とを有
する。
【0100】図20及び21に示すように、アクチュエ
ータ112に隣接した位置に圧電リレー113が配置さ
れ、アクチュエータ112の基板の内部には、アクチュ
エータ112を構成するためにスペース114の他に、
圧電リレー113を構成するためのスペース115が設
けられている。スペース115も、図示しない貫通孔を
通じて外部と連通している。
【0101】この場合、スペース115が形成されてい
る部分の厚さを、それ以外の部分よりも大きくし、その
結果、スペース115が形成されている部分は、外部応
力に対して振動を受けやすい構造となっており、圧電リ
レー113の振動部として機能し、それ以外の部分は、
圧電リレー113の振動部を支持する圧電リレー113
の固定部として機能する。
【0102】圧電リレー113は、図20及び21に示
すように、変形可能層116と、その下に形成された電
極117と、ワード線76に接続するための電極118
と、その上に形成された絶縁層119と、その上に形成
された電極120と、それに対向する接地電極121と
を具える。なお、これらの電極のうち、電極117は、
アクチュエータ駆動電極としての役割も果たし、電極1
20は、アクチュエータ・コモン電極としての役割も果
たす。
【0103】図22は、スイッチング素子として圧電リ
レーを使用した他の電流制御素子の断面図である。本例
は、基板122の一方の面にアクチュエータ112を形
成するとともに、他方の面に圧電リレー113を形成す
る。
【0104】この場合、アクチュエータ112及び圧電
リレー113に対応する個所にスペース123及び12
4をそれぞれ形成する。また、スイッチング専用のデー
タ線125を、基板122の他方の面に更に設ける。さ
らに、圧電リレー113の上に形成される電極126
を、基盤122に形成されたスルーホール127を通じ
て配線し、電極126に選択的に接触する接地電極12
8を、基板122の下方に配置されたプリント配線基板
129に形成する。
【0105】本発明は、上記実施の形態に限定されるも
のではなく、幾多の変更及び変形が可能である。例え
ば、本発明による電流制御素子は、サイリスタなどの大
出力電流用スイッチとしても使用することができる。ま
た、本発明による電流制御素子は、アクチュエータの可
動ストロークに応じてプレート電流の電流制御範囲を決
定することができるので、安定した過電流リミッタを構
成することもできる。さらに、カソードとプレートとの
間に2個以上のグリッドを配置して、四極管や五極管の
ような多極管を構成することもできる。なお、変形可能
層上に一対の電極を形成する場合、くし歯形状以外に渦
巻き状又は多枝形状に形成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電流制御素子の第1の実施の形態
の断面図である。
【図2】第1の実施の形態におけるカソードとプレート
との間の距離、プレート電流及びアクチュエータ駆動電
極に印加される電圧の関係を示す図である。
【図3】二極管の特性を示す図である。
【図4】本発明による電流制御素子の第2の実施の形態
の断面図である。
【図5】第2の実施の形態におけるカソードとプレート
との間の距離、プレート電流及びアクチュエータ駆動電
極に印加される電圧の関係を示す図である。
【図6】本発明による電流制御素子の第3の実施の形態
の断面図である。
【図7】本発明による電流制御素子の第4の実施の形態
の断面図である。
【図8】本発明による電流制御素子の第5の実施の形態
の断面図である。
【図9】本発明による電流制御素子の第6の実施の形態
の断面図である。
【図10】アクチュエータ駆動電極の電圧とアクチュエ
ータ・コモン電極の電圧との差と、アクチュエータの変
位量との間の関係を示す図である。
【図11】スイッチング素子を具える電流制御素子を行
列配置した例を示す図である。
【図12】スイッチング素子としてトランジスタを使用
した電流制御素子のアレイの一例を示す図である。
【図13】スイッチング素子としてトランジスタを使用
した電流制御素子の上面図である。
【図14】ワード線駆動回路及びデータ線駆動回路で使
用される回路の例を示す図である。
【図15】スイッチング素子としてバリスタを使用した
電流制御素子のアレイの一例を示す図である。
【図16】スイッチング素子としてバリスタを使用した
電流制御素子の上面図である。
【図17】スイッチング素子としてバリスタを使用した
他の電流制御素子の上面図である。
【図18】図17A又は17Bに示す電流制御素子を構
成する方法を説明するための図である。
【図19】スイッチング素子として圧電リレーを使用し
た電流制御素子のアレイの一例を示す図である。
【図20】スイッチング素子として圧電リレーを使用し
た電流制御素子の断面図である。
【図21】スイッチング素子として圧電リレーを使用し
た電流制御素子の上面図である。
【図22】スイッチング素子として圧電リレーを使用し
た他の電流制御素子の断面図である。
【手続補正書】
【提出日】平成13年5月10日(2001.5.1
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0096
【補正方法】変更
【補正内容】
【0096】電極112a,112bとそれに近接する
同一面上の電極112a,112bとの間に溝を形成し
た場合、電極112a,112bとそれに近接する同一
面上の電極112a,112bとの間の距離が実質的に
増大し、バリスタ電圧が高くなる。それに対して、第2
基板113を構成する材料の粒径を小さくして第2基板
113の厚さを小さくした場合、電極112aと電極1
12bとの間で所定のバリスタ電圧を維持しながら、電
極112a,112bとそれに近接する同一面上の電極
112a,112bとの間のバリスタ電圧が高くなる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0101
【補正方法】変更
【補正内容】
【0101】この場合、スペース115が形成されてい
る部分の厚さを、それ以外の部分よりも小さくし、その
結果、スペース115が形成されている部分は、外部応
力に対して振動を受けやすい構造となっており、圧電リ
レー113の振動部として機能し、それ以外の部分は、
圧電リレー113の振動部を支持する圧電リレー113
の固定部として機能する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 41/08 J (72)発明者 大和田 巌 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 Fターム(参考) 5E034 CA10 CB05 CC14 CC15 DA07 DC03

Claims (44)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定部と、その固定部に振動可能に支持さ
    れる振動部と、その振動部によって支持され、変形可能
    層の両面にそれぞれ又は片面に形成された第1及び第2
    電極を有する作動部とを有し、前記第1電極を一定電位
    に保持するとともに第2電極の電位を可変に制御するこ
    とによって変位動作を行うアクチュエータ;そのアクチ
    ュエータの上に形成され、かつ、電子を放出するカソー
    ド;並びにそのカソードから放出された電子を受け取る
    プレートを具え;前記アクチュエータの変位動作によっ
    て前記プレートに対する前記カソードの位置を可変にし
    て、前記プレートから取り出される電流値を制御するこ
    とを特徴とする電流制御素子。
  2. 【請求項2】請求項1記載の電流制御素子において、前
    記カソードに対する前記プレートの電位を一定に保持し
    たことを特徴とする電流制御素子。
  3. 【請求項3】請求項1記載の電流制御素子において、前
    記カソードと前記プレートとの間に少なくとも1個のグ
    リッドを配置したことを特徴とする電流制御素子。
  4. 【請求項4】請求項2記載の電流制御素子において、前
    記カソードと前記プレートとの間に少なくとも1個のグ
    リッドを配置したことを特徴とする電流制御素子。
  5. 【請求項5】請求項1記載の電流制御素子において、前
    記第1電極が前記カソードの役割を果たすことを特徴と
    する電流制御素子。
  6. 【請求項6】請求項1記載の電流制御素子において、前
    記第1電極を前記カソードと同電位としたことを特徴と
    する電流制御素子。
  7. 【請求項7】請求項1記載の電流制御素子において、前
    記第1又は第2電極の上に絶縁層を形成し、その絶縁層
    の上にカソードを形成したことを特徴とする電流制御素
    子。
  8. 【請求項8】請求項1記載の電流制御素子において、1
    個の前記プレートに対応する複数の前記カソードと、こ
    れら複数のカソードにそれぞれ対応する複数の前記アク
    チュエータとを具えることを特徴とする電流制御素子。
  9. 【請求項9】請求項1記載の電流制御素子において、前
    記振動部をセラミックスによって構成したことを特徴と
    する電流制御素子。
  10. 【請求項10】請求項1記載の電流制御素子において、
    前記振動部及び固定部を一体成形したことを特徴とする
    電流制御素子。
  11. 【請求項11】請求項1記載の電流制御素子において、
    前記振動部及び固定部をセラミックスによって一体成形
    したことを特徴とする電流制御素子。
  12. 【請求項12】請求項1記載の電流制御素子において、
    前記作動部、振動部及び固定部を一体成形したことを特
    徴とする電流制御素子。
  13. 【請求項13】請求項1記載の電流制御素子において、
    前記変形可能層を、圧電材料、電歪材料、反強誘電材料
    のうちの少なくとも一種類によって構成したことを特徴
    とする電流制御素子。
  14. 【請求項14】請求項1記載の電流制御素子を複数具
    え、かつ、これら電流制御素子を構成する複数のアクチ
    ュエータを一体に形成した基板を更に具えることを特徴
    とする電流制御装置。
  15. 【請求項15】請求項3記載の電流制御素子において、
    1個の前記プレートに対応する複数の前記カソードと、
    これら複数のカソードにそれぞれ対応する複数の前記ア
    クチュエータとを具えることを特徴とする電流制御素
    子。
  16. 【請求項16】請求項3記載の電流制御素子において、
    前記振動部をセラミックスによって構成したことを特徴
    とする電流制御素子。
  17. 【請求項17】請求項3記載の電流制御素子において、
    前記振動部及び固定部を一体成形したことを特徴とする
    電流制御素子。
  18. 【請求項18】請求項3記載の電流制御素子において、
    前記振動部及び固定部をセラミックスによって一体成形
    したことを特徴とする電流制御素子。
  19. 【請求項19】請求項3記載の電流制御素子において、
    前記作動部、振動部及び固定部を一体成形したことを特
    徴とする電流制御素子。
  20. 【請求項20】請求項3記載の電流制御素子において、
    前記変形可能層を、圧電材料、電歪材料、反強誘電材料
    のうちの少なくとも一種類によって構成したことを特徴
    とする電流制御素子。
  21. 【請求項21】請求項3記載の電流制御素子を複数具
    え、かつ、これら電流制御素子を構成する複数のアクチ
    ュエータを一体に形成した基板を更に具えることを特徴
    とする電流制御装置。
  22. 【請求項22】固定部と、その固定部に振動可能に支持
    される振動部と、その振動部によって支持され、変形可
    能層の両面にそれぞれ又は片面に形成された第1及び第
    2電極を有する作動部とを有し、前記第1電極を一定電
    位に保持するとともに第2電極の電位を可変に制御する
    ことによって変位動作を行うアクチュエータ;そのアク
    チュエータの上に形成され、かつ、電子を放出するカソ
    ード;並びにそのカソードから放出された電子を受け取
    るプレートを具え;前記アクチュエータの変位動作によ
    って前記プレートに対する前記カソードの位置を可変に
    して、前記プレートから取り出される電流値を制御し、 前記第1電極の電位を所定の値に設定することによって
    前記第2電極の電位を零近傍にした状態で、前記アクチ
    ュエータが変位状態を維持することを特徴とする電流制
    御素子。
  23. 【請求項23】請求項22記載の電流制御素子におい
    て、前記アクチュエータの変位動作と変位状態の維持と
    の切替を行うスイッチング素子を更に具えることを特徴
    とする電流制御素子。
  24. 【請求項24】請求項23記載の電流制御素子におい
    て、前記スイッチング素子を、トランジスタと、バリス
    タと、圧電リレーとのうちの1個としたことを特徴とす
    る電流制御素子。
  25. 【請求項25】請求項22記載の電流制御素子におい
    て、前記カソードに対する前記プレートの電位を一定に
    保持したことを特徴とする電流制御素子。
  26. 【請求項26】請求項22記載の電流制御素子におい
    て、前記カソードと前記プレートとの間に少なくとも1
    個のグリッドを配置したことを特徴とする電流制御素
    子。
  27. 【請求項27】請求項25記載の電流制御素子におい
    て、前記カソードと前記プレートとの間に少なくとも1
    個のグリッドを配置したことを特徴とする電流制御素
    子。
  28. 【請求項28】請求項22記載の電流制御素子におい
    て、前記第1電極が前記カソードの役割を果たすことを
    特徴とする電流制御素子。
  29. 【請求項29】請求項22記載の電流制御素子におい
    て、前記第1電極を前記カソードと同電位としたことを
    特徴とする電流制御素子。
  30. 【請求項30】請求項22記載の電流制御素子におい
    て、前記第1又は第2電極の上に絶縁層を形成し、その
    絶縁層の上にカソードを形成したことを特徴とする電流
    制御素子。
  31. 【請求項31】請求項22記載の電流制御素子におい
    て、1個の前記プレートに対応する複数の前記カソード
    と、これら複数のカソードにそれぞれ対応する複数の前
    記アクチュエータとを具えることを特徴とする電流制御
    素子。
  32. 【請求項32】請求項22記載の電流制御素子におい
    て、前記振動部をセラミックスによって構成したことを
    特徴とする電流制御素子。
  33. 【請求項33】請求項22記載の電流制御素子におい
    て、前記振動部及び固定部を一体成形したことを特徴と
    する電流制御素子。
  34. 【請求項34】請求項22記載の電流制御素子におい
    て、前記振動部及び固定部をセラミックスによって一体
    成形したことを特徴とする電流制御素子。
  35. 【請求項35】請求項22記載の電流制御素子におい
    て、前記作動部、振動部及び固定部を一体成形したこと
    を特徴とする電流制御素子。
  36. 【請求項36】請求項22記載の電流制御素子におい
    て、前記変形可能層を、圧電材料、電歪材料、反強誘電
    材料のうちの少なくとも一種類によって構成したことを
    特徴とする電流制御素子。
  37. 【請求項37】請求項23記載の電流制御素子を複数具
    え、かつ、これら電流制御素子を構成する複数のアクチ
    ュエータを一体に形成した基板を更に具えることを特徴
    とする電流制御装置。
  38. 【請求項38】請求項26記載の電流制御素子におい
    て、1個の前記プレートに対応する複数の前記カソード
    と、これら複数のカソードにそれぞれ対応する複数の前
    記アクチュエータとを具えることを特徴とする電流制御
    素子。
  39. 【請求項39】請求項26記載の電流制御素子におい
    て、前記振動部をセラミックスによって構成したことを
    特徴とする電流制御素子。
  40. 【請求項40】請求項26記載の電流制御素子におい
    て、前記振動部及び固定部を一体成形したことを特徴と
    する電流制御素子。
  41. 【請求項41】請求項26記載の電流制御素子におい
    て、前記振動部及び固定部をセラミックスによって一体
    成形したことを特徴とする電流制御素子。
  42. 【請求項42】請求項26記載の電流制御素子におい
    て、前記作動部、振動部及び固定部を一体成形したこと
    を特徴とする電流制御素子。
  43. 【請求項43】請求項26記載の電流制御素子におい
    て、前記変形可能層を、圧電材料、電歪材料、反強誘電
    材料のうちの少なくとも一種類によって構成したことを
    特徴とする電流制御素子。
  44. 【請求項44】請求項26記載の電流制御素子を複数具
    え、かつ、これら電流制御素子を構成する複数のアクチ
    ュエータを一体に形成した基板を更に具えることを特徴
    とする電流制御装置。
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