JP2002140008A - 温水剥離性ラベル - Google Patents

温水剥離性ラベル

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JP2002140008A
JP2002140008A JP2000331332A JP2000331332A JP2002140008A JP 2002140008 A JP2002140008 A JP 2002140008A JP 2000331332 A JP2000331332 A JP 2000331332A JP 2000331332 A JP2000331332 A JP 2000331332A JP 2002140008 A JP2002140008 A JP 2002140008A
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Yoshihiko Sakanashi
嘉彦 坂梨
Akifumi Tanaka
章文 田中
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Toppan Forms Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種容器などに対する粘着力が大きく、運送
途中の衝撃や擦過で剥離せず、雨に濡れても剥離しない
上、回収時には凡そ60〜80℃の温水による洗浄工程
などで数十秒間の処理で容易に剥離できる温水剥離性ラ
ベルの提供。 【解決手段】 デイスパージョン型アクリル系粘着剤
に、少なくとも、温水溶解性あるいは膨潤性を有する平
均粒径20μm以下の粒子状デンプンおよび/またはリ
ン酸塩水溶液で処理した平均粒径2μm以下の膠質ある
いは軽質炭酸カルシウムを、粘着剤固形分に対して1〜
20質量%配合した粘着剤組成物からなる粘着層が基材
の裏面に設けられたラベルにより課題を解決できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温水剥離性ラベル
に関するものであり、更に詳しくは、プラスチックス、
ガラス、金属、セラミックス、木などで作られたコンテ
ナ、パレット、バケット、ビール瓶、樽などの使用後に
回収され再び使用される容器などに貼着され、この容器
などの洗浄時に凡そ60℃以上の温水で容器などから容
易に剥離可能なラベルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、コンテナ、パレット、バケットな
どの物品の運搬容器には硬質ポリエチレン樹脂、ポリプ
ロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂などの
樹脂の他、金属、ガラス、セラミックスなどあるいはこ
れらの2種以上を組み合わせた材料が使用され、容器包
装リサイクル法やリサイクル運動の高まりにより、これ
らの容器は使い捨てが困難になりつつあり、洗浄して再
利用する必要がでてきている。これらの容器は、運搬中
にほこりや汚れがこびり付き、運送会社によって配送ラ
ベルが貼付されたり、配送先で商品ラベルが貼付された
りしているため、洗浄過程で機械的に洗剤が混ざった熱
水をかけ、かつブラシで擦って汚れやラベルを取った
り、湯浴の後、手作業でブラシなどを使って洗浄するこ
とが行われているので、煩雑でコスト高になる問題があ
った。
【0003】そこで、アルカリ性水溶液で剥離する粘着
剤や接着剤を用いたり(例えば、特開平07−2444
62号公報など)、温水で剥離する粘着剤を用いたラベ
ルが提案されている。しかし、アルカリ性水溶液で剥離
する粘着剤や接着剤を用いたラベルは、耐アルカリ性の
装置を用いる必要がある上、環境を汚染する恐れがあ
る。一方、温水で剥離する粘着剤としては、水酸基やカ
ルボン酸、アマイド構造のような親水基を持つアクリル
モノマーを2−エチルヘキシルアクリレートやブチルア
クリレート、酢酸ビニルなどと共重合させたポリアクリ
ル酸エステル系水溶性粘着剤や、上記の親水性モノマー
を少なめに共重合するか、架橋構造を持たせた水膨潤性
アクリル系デイスパージョン型粘着剤や、アクリル系デ
イスパージョン型粘着剤に多量の界面活性剤を加えた粘
着剤(特開平09−114382号公報)や、発泡剤を
マイクロカプセルで包み、デイスパージョン型粘着剤に
配合したもの(特開平09−137145号公報)など
が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ポリアクリル
酸エステル系水溶性粘着剤は、水溶性ではあるが、水に
溶ける速さはあまり大きくなく、雨や湿度に弱く、ま
た、非極性プラスチックスにはよく付かない問題がある
上、洗浄時に粘着剤成分が溶け出すため、洗浄水を汚染
して、廃液の水質問題やフィルタの目ずまりを引き起こ
す問題がある。また、水膨潤性アクリル系デイスパージ
ョン型粘着剤は、水に浸漬すると皮膜が膨潤し、粘着剤
のタックが失われて剥離するものであるが、水に浸漬し
て膨潤する速度はあまり早くなく、タックもそれ程おち
ない問題がある。アクリル系デイスパージョン型粘着剤
に多量の界面活性剤を加えた粘着剤は、界面活性剤が多
いため、下面コート層のない感熱紙やノーカーボン紙に
使用すると界面活性剤が移行して発色阻害が起こるので
使用できず、また冷水に長時間浸漬すると剥離する問題
がある。発泡剤をマイクロカプセルで包み、デイスパー
ジョン型粘着剤に配合した粘着剤は、粘着剤の塗工乾燥
工程で発泡する危険性がある。
【0005】本発明の目的は、従来の問題を解決し、水
溶性でない粘着剤であって、プラスチックス、ガラス、
金属、セラミックス、木などで作られたコンテナ、パレ
ット、バケット、ビール瓶、樽などの容器などに対する
粘着力が大きく、運送途中の物理的な衝撃や擦過などで
剥離せず、雨などに濡れても簡単に剥離したり脱落しな
い粘着剤を用いて形成した粘着層を設けたラベルであ
り、そして回収時などには凡そ60〜80℃の温水によ
る洗浄工程などで数十秒間の処理で容易に剥離できる温
水剥離性ラベルを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、デイスパージョン型
アクリル系粘着剤に、特定の粒子状デンプンおよび/ま
たは膠質あるいは軽質炭酸カルシウムを特定量配合した
粘着剤組成物を用いて、基材に剥離層を設けることによ
り解決できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0007】すなわち、本発明の請求項1記載の温水剥
離性ラベルは、デイスパージョン型アクリル系粘着剤
に、少なくとも、温水溶解性あるいは膨潤性を有する平
均粒径20μm以下の粒子状デンプン、あるいはリン酸
塩水溶液で処理した平均粒径2μm以下の膠質あるいは
軽質炭酸カルシウムを、粘着剤固形分に対して1〜20
質量%配合した粘着剤組成物からなる粘着層が基材の裏
面に設けられていることを特徴とする。
【0008】また、本発明の請求項2記載の温水剥離性
ラベルは、デイスパージョン型アクリル系粘着剤に、少
なくとも、温水溶解性あるいは膨潤性を有する平均粒径
20μm以下の粒子状デンプン、およびリン酸塩水溶液
で処理した平均粒径2μm以下の膠質あるいは軽質炭酸
カルシウムを、粘着剤固形分に対して1〜30質量%配
合した粘着剤組成物からなる粘着層が基材の裏面に設け
られていることを特徴とする。
【0009】本発明で用いる粘着剤は水溶性でないの
で、雨や湿度に強く、非極性プラスチックスにもよく粘
着して粘着力が大きく、運送途中の物理的な衝撃や擦過
などで剥離せず、雨などに濡れても簡単に剥離したり脱
落せず、洗浄時に粘着剤成分が溶け出すことがなく、洗
浄水を汚染したりフィルタの目ずまりを引き起こす問題
がない。そして回収時などには凡そ60〜80℃の温水
による洗浄工程などで数十秒間の処理で容易に剥離でき
る。
【0010】
【発明の実施の形態】上記の本発明について以下に更に
詳しく説明する。本発明にかかるラベルについて図面を
用いて説明する。図1〜図4は、本発明にかかるラベル
の層構成を示す断面説明図である。本発明にかかるラベ
ル1は、基本的には、図1に示すように、基材2の裏面
に本発明で用いる粘着剤組成物からなる粘着層3が形成
されている。4は印刷層である。
【0011】図2に示す本発明にかかるラベル1aは、
図1に示した印刷層3の上に、それを保護する保護層5
を設けた以外はラベル1と同様になっている。
【0012】図3に示す本発明にかかるラベル1bは、
印刷層3が基材2の裏面に設けられその上に本発明で用
いる粘着剤組成物からなる粘着層3が形成されており、
基材2の表面に保護層5が設けられている。
【0013】図4に示す本発明にかかるラベル1cは、
基材2の裏面に本発明で用いる粘着剤組成物からなる粘
着層3が形成されており、基材層2の上にアンダーコー
ト層6を介してアルミ蒸着層7が設けられ、その上にプ
ライマー層8を介して印刷層4および保護層5が設けら
れている。本発明にかかるラベル1〜1cの粘着層3に
は図示しない剥離紙を積層することができる。
【0014】次に、本発明において、上記のような本発
明にかかるラベルの使用形態について説明する。図5、
図6は、本発明にかかるラベルの使用形態の一例を示す
断面説明図である。図2に示すラベル1aを使用した例
で説明すると、図5に示すように、図示しない剥離紙が
ある場合はその剥離紙を取り去ってラベル1aの粘着層
3と容器9の面を重ね合わせて貼り合わせてラベル1a
付きの容器9を製造する。そして容器9内に内容物10
を充填し、しかる後、容器9の開口部を蓋材11で密閉
して包装体製品Aを製造する。そして、本発明において
は、図6に示すように、上記のように製造した包装体製
品Aについて、その内容物10を使用後、容器9に凡そ
60〜80℃程度の温水を使用して洗浄すると、ラベル
1aが容器9から簡単に剥離し、その結果、容器9とラ
ベル1aとを容易に分離することができ、容器9を再利
用に供することができる。
【0015】上記で図示して説明した本発明にかかるラ
ベルの使用形態は、その数例の例示であり、これだけに
本発明は限定されるものではなく、種々の容器の表面に
本発明にかかるラベルを貼り合わせて適用することがで
きるものである。
【0016】本発明においては、デイスパージョン型ア
クリル系粘着剤に、少なくとも、温水溶解性あるいは膨
潤性を有する平均粒径20μm以下、好ましくは15μ
m以下、より好ましくは10μm以下の粒子状デンプン
またはリン酸塩水溶液で処理した平均粒径2μm以下、
好ましくは1μm以下の膠質あるいは軽質炭酸カルシウ
ムを、粘着剤固形分に対して1〜20質量%、好ましく
は2〜15質量%、より好ましくは3〜10質量%配合
した粘着剤組成物を用いて粘着層3を基材2の裏面に設
けることが肝要である。粒子状デンプンの粒径が20μ
mを超えたり、炭酸カルシウムの粒径が2μmを超える
と温水との接触面積が小さくなり、温水応答性が低くな
るので好ましくない。粒子状デンプンや炭酸カルシウム
の配合量が20質量%を超えると粘着力が失われる恐れ
があり、1質量%未満では充分な温水剥離性が得られな
い恐れがありいずれも好ましくない。
【0017】本発明において、炭酸カルシウムのみの使
用であるとリン酸塩の使用量が多くなり、粘着層の吸湿
性が大きくなるため、冷水に対する耐水性が悪化する恐
れがある。そのような場合は、上記粒子状デンプンと炭
酸カルシウムを併用すると両者の相乗効果により粘着層
の性能を極端に低下させることなく、温水剥離性を維持
できる。上記粒子状デンプンと炭酸カルシウムを併用す
る際は、粘着剤固形分に対して両者の合計で1〜30質
量%、好ましくは2〜25質量%、より好ましくは3〜
20質量%配合した粘着剤組成物を用いる。粒子状デン
プンと炭酸カルシウムの合計配合量が30質量%を超え
ると粘着力が失われる恐れがあり、1質量%未満では充
分な温水剥離性が得られない恐れがありいずれも好まし
くない。
【0018】本発明において用いるアクリル系粘着剤
は、具体的には、例えば、アクリル酸エステル、メタク
リル酸エステル、ヒドロキシルエチルアクリレ−ト、ヒ
ドロキシルエチルメタクリレ−ト等の(メタ)アクリル
系モノマ−、アクリロニトリル、アクリルアミド、メタ
クリルアミド等のアミド系モノマ−、該アミド系モノマ
−のN−アルコキシ置換体、同N−メチロ−ル置換体、
スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、ジビ
ニルベンゼン等のスチレン系モノマ−、ジアリルフタレ
−ト、アリルグリジジルエ−テル、トリアリルイソシア
ヌレ−ト等のアリル系モノマ−、酢酸ビニル、N−ビニ
ルピロリドン等の重合性二重結合を有するモノマ−等の
一種ないしそれ以上と、カルボキシル基を有するアクリ
ル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フ
マ−ル酸、イタコン酸、その他等の不飽和カルボン酸の
一種ないしそれ以上との共重合体を挙げることができ
る。
【0019】本発明において用いるデイスパージョン型
アクリル系粘着剤は上記アクリル系粘着剤の水性エマル
ジョンあるいはデイスパージョンの状態のものである。
【0020】本発明において用いる温水溶解性あるいは
膨潤性を有する平均粒径20μm以下の粒子状デンプン
は、凡そ60〜80℃の温水により糊化が起こり、水溶
解性あるいは水膨潤性を有する充填剤となる。
【0021】粒子状デンプンは、主にアミロースとアミ
ロペクチンで構成され、アミロースは温水溶解性、網目
構造を有するアミロペクチンは温水膨潤性を示す。粒子
状デンプンには未化工のものや、化工デンプンであるエ
ーテル化デンプン、エステル化デンプン、グラフト共重
合デンプンといった誘導体やアルファー化デンプン、ば
い焼デキストリンなどがあるが、化工デンプンには冷水
溶解性のあるものも含まれるので、溶解温度が凡そ60
℃以上であるように適切に変性されたものを使用するこ
とが必要である。
【0022】また、アルファーデンプンの内、米由来の
ライスデンプンは平均粒径が約3〜6μmと小さい多角
形構造をしているため、表面積が大きく、温水との接触
面積が大きくなり、温水に対する応答性が高くなるので
好ましく使用できる。また、ライスデンプンは、未加工
では糊化温度が80℃近と高過ぎるため、必要に応じて
部分的にエーテル化、エステル化して、糊化温度を低下
させたものが好ましい。
【0023】粒子状デンプンの配合量は、充填効果によ
り配合量が増えるとそれに従って粘着力が低下するた
め、要求される粘着力を充分確保できる必要最小限に抑
えることが必要である。具体的には、例えば、粒子状デ
ンプンの配合量が粘着剤固形分に対して凡そ10質量%
から急速に粘着力が低下しはじめ、12質量%で粘着力
やタックが半分以下となり、20質量%を超えるとほと
んど粘着力が失われる。
【0024】本発明において用いるリン酸塩水溶液で処
理した炭酸カルシウムは、温水によりカルシウムイオン
を遊離させ、粘着剤成分中のカルボン酸などの酸性基と
金属塩架橋を起こして、皮膜を硬くし、剥離強さを低下
させる。この炭酸カルシウムもまた温水反応性をよくす
るために、粒子径のより小さい、表面積の大きいものが
好ましく使用できる。
【0025】炭酸カルシウムには脂肪酸や樹脂酸、ロジ
ン酸で表面処理したものや、カルボキシル化ポリブタジ
エン、カルボキシル化ポリイソプレンなどのカルボン酸
系カップリング剤で処理されたものがあるが、疎水性表
面になると温水に対する応答性が小さくなるため、効果
が期待できない。
【0026】ヘキサメタリン酸ナトリウムなどのリン酸
塩は、カルシウムイオンを不活性化する効果があり、例
えば硬水の軟化剤としても使用される。デイスパージョ
ン型アクリル系粘着剤にこの炭酸カルシウムの分散液を
直接添加すると、遊離したカルシウムイオンが粘着剤の
酸性基と反応して凝集物が発生する場合がある。したが
って、炭酸カルシウムを分散させる水には予めヘキサメ
タリン酸ナトリウムなどのリン酸塩を溶かしておき、次
いで添加した炭酸カルシウムからカルシウムイオンが溶
け出しても、ヘキサメタリン酸ナトリウムなどのリン酸
塩により完全に封止された状態にしておく必要がある。
このカルシウムイオンを封止した状態の炭酸カルシウム
の分散液をデイスパージョン型アクリル系粘着剤に添加
すれば凝集物が発生しない。
【0027】炭酸カルシウムの水への溶解度は25℃で
100gの水に1.4〜1.5mgであり、75℃では
1.8mgであるので、室温時に炭酸カルシウムの溶解
度以上でカルシムイオン封止に必要なだけのヘキサメタ
リン酸ナトリウムなどのリン酸塩を加えておけば、温水
浸漬時には溶解度の差によって、ヘキサメタリン酸ナト
リウムなどのリン酸塩で封止しきれないカルシウムイオ
ンが遊離し始める。温水浸漬により封止しきれないカル
シウムイオンが遊離すれば、粘着剤成分中のカルボン酸
などの酸性基と金属塩架橋を起こして、皮膜を硬くし、
剥離強さを低下させることができる。
【0028】ヘキサメタリン酸ナトリウム以外のリン酸
塩の例としては、トリポリリン酸ナトリウムやテトラポ
リリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウムなどを挙げ
ることができる。
【0029】上記粒子状デンプンや炭酸カルシウムの機
能をよく発揮させるためには上記のアクリル系粘着剤の
内でも、2−エチルヘキシルアクリレート(ブチルアク
リレート)/酢酸ビニル/アクリル酸の3〜4成分を共
重合させたビニルアクリル系粘着剤は好ましく使用で
き、また、2−エチルヘキシルアクリレート(ブチルア
クリレート)/アクリル酸のオールアクリル系粘着剤デ
イスパージョンに酢酸ビニル系粘着剤デイスパージョン
を添加したものも好ましく使用できる。特に炭酸カルシ
ウムには、アクリル酸を多く含むものが好ましく使用で
きる。
【0030】本発明で用いる粘着剤組成物には、本発明
の主旨を逸脱しない範囲において、さらに必要に応じ
て、防かび剤、防腐剤、分散剤、pH調整剤、安定剤、
可塑剤、消泡剤、その他の所望の添加剤を添加すること
ができる。
【0031】本発明にかかるラベルは、例えば、各種の
プラスチックス、ガラス、金属、セラミックス、木など
で製造されるコンテナ、パレット、バケット、瓶、樽な
ど各種の容器の表面に貼着して使用することができる。
【0032】上記において、プラスチックボトルないし
プラスチック容器を構成する樹脂としては、例えば、ポ
リエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレ
ン系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、PETなどのポリ
エステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系
樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、スチレン−アクリ
ロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリロ
ニトリル共重合体、アセタ−ル系樹脂、その他等を使用
することができる。
【0033】本発明で用いる基材としては、通常の紙の
他に、合成紙、あるいはポリエチレン、透明性を有する
ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、塩化ビ
ニルなどの合成フィルムを用いることもできる。これら
の合成フィルムを用いる場合には基材の表面をマット処
理、コロナ処理などの表面処理を施すのが好ましい。
【0034】本発明で用いる粘着剤組成物は、グラビア
コーター、フレキソ、エアナイフコーター、バーコータ
ーなどの塗工手段により基材の裏面の所定部に塗工し、
乾燥して粘着層を設けたラベルを形成することができ
る。
【0035】
【実施例】以下実施例および比較例により本発明を更に
詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に何ら制約さ
れるものではない。 (実施例1)下記の処方の粘着剤組成物を調製し、基材
2の裏面に塗工、乾燥して図2に示す粘着層3を設けた
本発明の温水剥離性ラベル1aを作った。このラベル1
aを図5に示すようにポリエチレン製容器9に張り合わ
せた。張り合わせたラベル1aをポリエチレン製容器9
から剥離する際の粘着力(gf/25mm)を測定した
結果を表1に示す。また、ラベル1aを張り合わせたポ
リエチレン製容器9を65℃温水に浸漬し、超音波洗浄
してラベル1aが剥離するまでの時間(sec.)(温
水剥離性)を測定した。測定した結果を表1に示す。
【0036】 (処方) (デンプン分散液) イオン交換水 68.5g 25%アンモニア水 1.0ml スターチ 68.5g (商品名:ミクロバール、島田化学工業社製) 防かび剤 2.5ml (商品名:ノブコサイドN−54−D、サンノブコ社製) 防腐剤 1.0ml (商品名:ノブコサイドSN−215、サンノブコ社製) (デイスパージョン型アクリル系粘着剤) 1,000g ポリゾールPSA SE−6010(昭和高分子社製)(固形分65%) 合計 1,142g
【0037】(実施例2)下記の処方の粘着剤組成物を
調製し、実施例1と同様にして粘着力(gf/25m
m)およびラベル1aが剥離するまでの時間(se
c.)(温水剥離性)を測定した。測定した結果を表1
に示す。
【0038】 (処方) (膠質炭酸カルシウム分散液) イオン交換水 273.0g 25%アンモニア水 2.0ml ヘキサメタリン酸ナトリウム 11.8g 白艶華A(白石工業社製) 117.0g 分散剤 2.0ml (商品名:ラビゾールB−30、日本油脂社製) (デイスパージョン型アクリル系粘着剤) 1,000g ポリゾールPSA SE−6010(昭和高分子社製)(固形分65%) 合計 1,404g
【0039】(実施例3)下記の処方の粘着剤組成物を
調製し、実施例1と同様にして粘着力(gf/25m
m)およびラベル1aが剥離するまでの時間(se
c.)(温水剥離性)を測定した。測定した結果を表1
に示す。
【0040】 (処方) (膠質炭酸カルシウム分散液) イオン交換水 136.5g 25%アンモニア水 1.5ml ヘキサメタリン酸ナトリウム 6.0g 白艶華A(白石工業社製) 58.5g 分散剤 1.5ml (商品名:ラビゾールB−30、日本油脂社製) (デンプン分散液) イオン交換水 54.8g 25%アンモニア水 1.0ml スターチ 54.8g (商品名:ミクロバール、島田化学工業社製) 防かび剤 2.0ml (商品名:ノブコサイドN−54−D、サンノブコ社製) 防腐剤 0.5ml (商品名:ノブコサイドSN−215、サンノブコ社製) (デイスパージョン型アクリル系粘着剤) 1,000g ポリゾールPSA SE−6010(昭和高分子社製)(固形分65%) 合計 1,316g
【0041】(比較例1)下記の処方の粘着剤組成物を
調製し、実施例1と同様にして粘着力(gf/25m
m)およびラベル1aが剥離するまでの時間(se
c.)(温水剥離性)を測定した。測定した結果を表1
に示す。
【0042】 (処方) (膠質炭酸カルシウム分散液) イオン交換水 240.0g 25%アンモニア水 2.0ml 樹脂酸処理炭酸カルシウム 72.0g (商品名:Vigot−15、白石工業社製) 分散剤 2.0ml (商品名:ラビゾールB−30、日本油脂社製) (デイスパージョン型アクリル系粘着剤) 1,000g ポリゾールPSA SE−6010(昭和高分子社製)(固形分65%) 合計 1,404g
【0043】
【表1】
【0044】実施例1〜3の温水剥離性ラベルは粘着力
に優れるとともに、温水剥離性にも優れることが判る。
それに対して、比較例1の場合は、粘着力は優れるが、
3分以内に剥離せず温水剥離性に劣る。
【0045】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の温水剥離性ラベ
ルは、デイスパージョン型アクリル系粘着剤に、特定の
粒子状デンプンおよび/または膠質あるいは軽質炭酸カ
ルシウムを特定量配合した粘着剤組成物を用いて、基材
に剥離層を設けた安価なラベルであり、プラスチック
ス、ガラス、金属、セラミックス、木などで作られたコ
ンテナ、パレット、バケット、ビール瓶、樽などの容器
などに対する粘着力が大きく、運送途中の物理的な衝撃
や擦過などで剥離せず、雨などに濡れても簡単に剥離し
たり脱落しない上、容器の回収時などには凡そ60〜8
0℃の温水による洗浄工程などで数十秒間の処理で容易
に剥離できるという顕著な効果を奏する。本発明で用い
る粘着剤は水溶性でないので、洗浄時に粘着剤成分が溶
けず、洗浄水を汚染したり、廃液の水質問題やフィルタ
の目ずまりを引き起こす問題がないという顕著な効果を
奏する。本発明で用いる上記粒子状デンプンや炭酸カル
シウムは安価である上、生物界では何ら毒性を発現せ
ず、むしろ生物に積極的に利用される素材であるので、
環境にやさしいラベルといえる。
【0046】本発明の請求項2記載の温水剥離性ラベル
は、請求項1記載の温水剥離性ラベルと同様な作用効果
を奏するとともに、粒子状デンプンと炭酸カルシウムを
併用することにより両者の相乗効果によって粘着層の性
能を極端に低下させることなく、優れた温水剥離性を維
持できるという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるラベルの一実施形態の層構成を
示す断面説明図である。
【図2】本発明にかかる他のラベルの層構成を示す断面
説明図である。
【図3】本発明にかかる他のラベルの層構成を示す断面
説明図である。
【図4】本発明にかかる他のラベルの層構成を示す断面
説明図である。
【図5】図2に示した本発明のラベルを貼付した容器の
断面説明図である。
【図6】図5に示した容器から本発明のラベルを剥離す
る状況を説明する説明図である。
【符号の説明】
1、1a、1b、1c 本発明の温水剥離性ラベル 2 基材 3 粘着層 4 印刷層 5 保護層 9 容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 133/04 C09J 133/04 Fターム(参考) 4F100 AA08A AA08H AJ07A AJ07H AK04 AK07 AK15 AK25A AK42 AT00B BA02 CA23A DG10 GB15 GB90 JB09A JB10A JK06 JL00 JL13A JL14 JM01A YY00A YY00H 4J004 AA04 AA10 AA18 AB01 FA01 4J040 BA122 DF001 HA196 JA09 JB09 KA03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デイスパージョン型アクリル系粘着剤
    に、少なくとも、温水溶解性あるいは膨潤性を有する平
    均粒径20μm以下の粒子状デンプン、あるいはリン酸
    塩水溶液で処理した平均粒径2μm以下の膠質あるいは
    軽質炭酸カルシウムを、粘着剤固形分に対して1〜20
    質量%配合した粘着剤組成物からなる粘着層が基材の裏
    面に設けられていることを特徴とする温水剥離性ラベ
    ル。
  2. 【請求項2】 デイスパージョン型アクリル系粘着剤
    に、少なくとも、温水溶解性あるいは膨潤性を有する平
    均粒径20μm以下の粒子状デンプン、およびリン酸塩
    水溶液で処理した平均粒径2μm以下の膠質あるいは軽
    質炭酸カルシウムを、粘着剤固形分に対して1〜30質
    量%配合した粘着剤組成物からなる粘着層が基材の裏面
    に設けられていることを特徴とする温水剥離性ラベル。
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