JP2002138099A - アポトーシス抑制ペプチド - Google Patents

アポトーシス抑制ペプチド

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JP2002138099A
JP2002138099A JP2000328981A JP2000328981A JP2002138099A JP 2002138099 A JP2002138099 A JP 2002138099A JP 2000328981 A JP2000328981 A JP 2000328981A JP 2000328981 A JP2000328981 A JP 2000328981A JP 2002138099 A JP2002138099 A JP 2002138099A
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peptide
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cys
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JP2000328981A
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Masao Tanihara
正夫 谷原
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Nara Institute of Science and Technology NUC
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Nara Institute of Science and Technology NUC
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 新規なTNF等の阻害活性を有するペプチド並
びにその薬学的に許容される塩を与え、TNF等が誘導
するアポトーシスや炎症等を阻害し、これが原因となる
疾患の治療に有用なペプチド並びにその薬学的に許容さ
れる塩の提供。 【解決手段】 ヒト由来の下記のアミノ酸配列:His
Cys Leu Ser Cys Ser Lys
Cys Arg Lys Glu Thr Gly G
ln(配列番号:1) Phe Cys Leu Arg Cys Thr A
rg Cys Asp Ser Gly Glu Va
l Glu(配列番号:2) Lys Cys Arg Arg Cys Arg L
eu Cys Asp Glu Gly His Gl
y Leu(配列番号:3) のいずれか、或いは当該アミノ酸配列に1〜3個の任意
のアミノ酸が付加された配列、当該アミノ酸配列から1
〜3個のアミノ酸が欠失した配列、又は当該アミノ酸配
列において相同性置換された配列を含むペプチドであっ
て、アポトーシス又は炎症の誘導を阻害するペプチド並
びにその薬学的に許容される塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なTNF、TRAIL、
FasL阻害活性を有するペプチドならびにその生理学的に
許容される塩に関する。さらに詳しくは、本発明はTN
F、TRAIL、FasLが誘導するアポトーシスや炎症等を阻害
し、これが原因となる全身性エリテマトーデス、橋本
病、慢性関節リューマチ、移植片対宿主病、シェーグレ
ン症候群、悪性貧血、アジソン病、強皮症、グッドパス
チャー症候群、クローン病、自己免疫性溶血性貧血、自
然不妊、重症筋無力症、多発性硬化症、バセドー病、特
発性血小板減少性紫斑病、インスリン依存性糖尿病など
の自己免疫疾患;アレルギー;アトピー;動脈硬化症;
心筋炎;心筋症;糸球体腎炎;再生不良性貧血;劇症肝
炎、慢性肝炎、ウイルス性肝炎、アルコール性肝炎等の
肝炎;AIDS;臓器移植後の拒絶反応;敗血症ショック;
うっ血性心不全;脊髄異形成症候群;癌などの治療に有
用なペプチドならびにその薬学的に許容される塩に関す
る。
【0002】
【従来の技術】アポトーシスは生体の恒常性を保つため
に必要な自然死であり、その破綻は癌や自己免疫疾患な
どの重篤な疾患を招く(Annu Rev Immunol, 17, 221-25
3, 1999)。アポトーシスは放射線や薬剤などの外因によ
っても引き起されるが、内因性の誘導因子としてTNF、T
RAIL、FasL等が報告されている(Pharm Acta Helv, 74,2
81-286, 2000; Exp Cell Res, 256, 58-66, 2000)。こ
れらは、標的細胞上のそれぞれに特異的な受容体と結合
し、アポトーシスを誘導する(TIBS, 24 February, 47-5
3, 1999)。
【0003】一方でTNF、TRAIL、FasLの過剰産生は、リ
ウマチ性関節炎(Rheumatoid arthritis)、多発性硬化症
(Multiple sclerosis)、AIDS(Acquired immune deficie
ncysyndrome)、癌、敗血症ショック(Septic shock)、う
っ血性心不全(Congestive heart failure)、再性不良性
貧血(Aplastic anemia)、脊髄異形成症候群(Myelodyspl
astic syndrome)、クローン病(Crohn's disease)等の疾
患の原因となる(Microsc Res Tech, 50, 229-235, 200
0)。
【0004】FasLに特異的に反応するヒト型化免疫グロ
ブリンが知られており、アポトーシスに代表されるFasL
とFasとの生理的反応を抑制することが示されている(W
O98/10070)。
【0005】Fas/FasL系の異常に起因する疾患の治療剤
として有用な、抗Fas抗体を有効成分として含有する新
規医薬組成物が知られている(特開2000−1693
93)。
【0006】Caspase-8と結合しDeath effector domain
を持たない蛋白質が、アポトーシス制御能を有すること
が知られている(特開2000−226400)。
【0007】Fasの細胞内ドメインに結合するMORT-1、
あるいはTRADDに結合して、FasLまたはTNFの効果をモジ
ュレートする蛋白質、さらにはその活性を阻害するペプ
チドが知られている(特表平11−509422)。
【0008】上皮細胞増殖因子(EGF)を有効成分とす
る、細胞障害性T細胞上のFasLと臓器細胞膜上のFasと
の相互作用によって惹起されるアポトーシスの抑制剤ま
たは予防剤が知られている(特開平10−19498
8)。
【0009】天然のTNF結合蛋白のTNF結合機能部分を探
索して得られた合成ペプチドが知られており、マウスL-
M細胞に対するTNFの細胞毒性を阻害することが示されて
いる(特開平5−194594)。
【0010】トリアゼピンまたはジアゼピンからなる7
員環と2乃至4個の窒素原子を含む5員環との縮合環化
合物であることを特徴とするアポトーシス抑制剤が知ら
れている(特開平11−228576)。
【0011】抗体に代表されるアポトーシス阻害剤は、
特異性は高いが分子量が大きい蛋白質であるので、抗原
性、投与方法、安定性に問題がある。天然のTNF結合蛋
白のTNF結合機能部分を探索して得られた合成ペプチド
は、天然のTNF結合蛋白との競合による有効性の低下、
血液中の滞留時間が短いこと等の問題がある。また、低
分子有機化合物のアポトーシス阻害剤は、アポトーシス
の基本経路を阻害するので、選択性が低いことによる副
作用が問題である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかるに本発明は、新
規なTNF、TRAIL、FasL阻害活性を有するペプチドならび
にその薬学的に許容される塩を与え、さらにはTNF、TRA
IL、FasLが誘導するアポトーシスや炎症等を阻害し、こ
れが原因となる全身性エリテマトーデス、橋本病、慢性
関節リューマチ、移植片対宿主病、シェーグレン症候
群、悪性貧血、アジソン病、強皮症、グッドパスチャー
症候群、クローン病、自己免疫性溶血性貧血、自然不
妊、重症筋無力症、多発性硬化症、バセドー病、特発性
血小板減少性紫斑病、インスリン依存性糖尿病などの自
己免疫疾患;アレルギー;アトピー;動脈硬化症;心筋
炎;心筋症;糸球体腎炎;再生不良性貧血;劇症肝炎、
慢性肝炎、ウイルス性肝炎、アルコール性肝炎等の肝
炎;AIDS;臓器移植後の拒絶反応;敗血症ショック;う
っ血性心不全;脊髄異形成症候群;癌などの治療に有用
なペプチドならびにその薬学的に許容される塩を与える
ことを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
目的は、下記のアミノ酸配列(1): His Cys Leu SerCy
s Ser Lys Cys Arg Lys Glu Thr Gly Gln(配列番号:
1)で表される配列を含むTN F阻害活性を有するペプチ
ドならびにその薬学的に許容される塩、ならびに下記の
アミノ酸配列(2): Phe Cys Leu Arg Cys Thr Arg Cys
Asp Ser Gly GluVal Glu (配列番号:2)で表されるTR
AIL阻害活性を有するペプチドならびにその生理学的に
許容される塩、ならびに下記のアミノ酸配列(3): Lys
Cys Arg Arg Cys Arg Leu Cys Asp Glu Gly His Gly L
eu(配列番号:3)で表されるFasL阻害活性を有するペプ
チドならびにその薬学的に許容される塩により達成され
る。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明においては各種アミノ酸残
基を次の略号で記述する。 Ala :L−アラニン残基 Arg :L−アルギニン残基 Asn :L−アスパラギン残基 Asp :L−アスパラギン酸残基 Cys :L−システイン残基 Gln :L−グルタミン残基 Glu :L−グルタミン酸残基 Gly :グリシン残基 His :L−ヒスチジン残基 Ile :L−イソロイシン残基 Leu :L−ロイシン残基 Lys :L−リジン残基 Met :L−メチオニン残基 Phe :L−フェニルアラニン残基 Pro :L−プロリン残基 Ser :L−セリン残基 Thr :L−トレオニン残基 Trp :L−トリプトファン残基 Tyr :L−チロシン残基 Val :L−バリン残基
【0015】また、本明細書においては、常法に従って
ペプチドのアミノ酸配列を、そのN末端のアミノ酸残基
が左側に位置し、C末端のアミノ酸残基が右側に位置す
るように記述する。
【0016】本発明のペプチドは、通常のペプチド合成
方法により行われる。例えば固相合成法または液相合成
法によって調製されるが、固相合成法が操作上簡便であ
る〔例えば、日本生化学会編「続生化学実験講座2 タ
ンパク質の化学(下)」(昭和62年5月20日 株式会
社東京化学同人発行)、第641−694頁参照〕。
【0017】本発明のペプチドの固相合成法による調製
は、例えば、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体など
の反応溶媒に不溶性である重合体に目的とするペプチド
のC末端に対応するアミノ酸をそれが有するα−COO
H基を介して結合させ、次いで該アミノ酸に目的とする
ペプチドのN末端の方向に向かって、対応するアミノ酸
またはペプチド断片を該アミノ酸またはペプチド断片が
有するα−COOH基以外のα−アミノ基などの官能基
を保護したうえで縮合させて結合させる操作と、該結合
したアミノ酸またはペプチド断片におけるα−アミノ基
などのペプチド結合を形成するアミノ基が有する保護基
を除去する操作とを順次繰り返すことによってペプチド
鎖を伸長させ、目的とするペプチドに対応するペプチド
鎖を形成し、次いで該ペプチド鎖を重合体から脱離さ
せ、かつ保護されている官能基から保護基を除去するこ
とにより目的とするペプチドを得、次いでこれを精製す
ることによって実施される。ここで、ペプチド鎖の重合
体からの脱離および保護基の除去は、トリフルオロ酢酸
を用いて同時に行うのが副反応を抑制する観点から好ま
しい。また、得られたペプチドの精製は逆相液体クロマ
トグラフィ−やゲルパーミエイションクロマトグラフィ
ーで行うのが効果的である。
【0018】また、本発明のペプチドの塩は、通常の塩
生成反応を利用することにより調製される。
【0019】本発明により提供されるペプチドのアミノ
酸配列は、 (1): His Cys Leu Ser Cys Ser Lys Cys Arg Lys Glu
Thr Gly Gln(配列番号:1)、 (2): Phe Cys Leu Arg Cys Thr Arg Cys Asp Ser Gly
Glu Val Glu(配列番号:2)、 (3): Lys Cys Arg Arg Cys Arg Leu Cys Asp Glu Gly
His Gly Leu(配列番号:3)で与えられる。
【0020】本発明のペプチドは、前記配列番号1〜3
のいずれかに記載のアミノ酸配列を含むものであり、ア
ミノ末端がアセチル基、メトキシカルボニル基、ブトキ
シカルボニル基、1〜5残基のペプチド等で置換された
ものでも良く、カルボキシ末端がアミド基、メチルエス
テル基、ブチルエステル基、1〜5残基のペプチド等で
置換されたものでも良い。また、各アミノ酸残基は側鎖
官能基の性質に基づく相同性置換がなされたものでも良
い。例えば、LeuはIle、Valに、SerはThrに、GluはAsp
に、GlnはAsnに、LysはArgにそれぞれ置換可能であり、
その逆も置換可能である。さらに、前記配列番号1〜3
のいずれかに記載のアミノ酸配列において、1〜3個の
アミノ酸残基が、好ましくは1もしくは2個のアミノ酸
残基が、さらに好ましくは1個のアミノ酸残基が、付加
されても良く、また、1〜3個のアミノ酸残基が、好ま
しくは1もしくは2個のアミノ酸残基が、さらに好まし
くは1個のアミノ酸残基が、欠失してもよい。その場合
であっても、アポトーシスまたは炎症の誘導は阻害され
る。
【0021】本発明のペプチドは、薬学的に許容される
塩を形成していても良く、その塩としては、例えば、塩
酸、硫酸、燐酸、乳酸、酒石酸、マレイン酸、フマール
酸、シュウ酸、リンゴ酸、クエン酸、オレイン酸、パル
ミチン酸などの酸との塩;ナトリウム、カリウム、カル
シウムなどのアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属
の、またはアルミニウムの水酸化物または炭酸塩との
塩;トリエチルアミン、ベンジルアミン、ジエタノール
アミン、t−ブチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、
アルギニンなどとの塩などが挙げられる。
【0022】本発明のペプチドのTNF、TRAIL、FasL阻害
効果は、通常のこれらの活性を測定する方法により行わ
れる。例えば、TNFの活性は(1)マウスL細胞を標的と
する細胞障害活性、(2)リポプロテインリパーゼの抑制
活性、(3)線維芽細胞に対する増殖促進活性を測定して
行われる〔例えば、中嶋暉躬他編 新基礎生化学実験法
6 「生物活性を用いる測定法」(昭和63年4月3
0日 丸善株式会社発行)、第267−272頁参
照〕。また、TNFの活性はマウスL929細胞やNIH
3T3細胞に対するアポトーシス誘導で測定できる。TR
AILの活性はマウスL929細胞に対するアポトーシス
誘導で測定できる。FasLの活性はFas遺伝子を導入した
マウスL929細胞やNIH3T3細胞に対するアポト
ーシス誘導で測定できる(例えば、EMBO J, 13 , 4587-4
596, 1994.参照)。アポトーシス誘導の検出は、ヨウ化
プロピディウム(PI)やヘキスト33258等の核酸染
色試薬や、蛍光標識アネキシンVなどの膜構造の変化を
検出する方法が好ましく用いられる。中でもヨウ化プロ
ピディウム(PI)、FITC標識アネキシンVが特に好
ましい。
【0023】本発明のペプチドを用いる治療法は、例え
ば静脈内投与、皮下投与、腹腔内投与、経皮投与、経口
投与などの全身的投与や、関節内投与などのように疾患
部位にカテーテルや注射針を用いて本発明のペプチドを
注入する方法などが挙げられる。
【0024】本発明のペプチドの有効な活性発現のため
の投与量は、通常0.01μg/kg〜2g/kg(成
人)であり、好ましくは0.01μg/kg〜200m
g/kg(成人)である。
【0025】投与形態としてはペプチドを5%ブドウ糖
液や生理食塩水などの薬学的に許容し得る溶液に溶解さ
せて得られる溶液が好ましく、また該溶液は薬理学的に
許容される種々の添加剤を含んでいてもよい。さらにペ
プチド類をカプセル化またはリポソ−ム化することも可
能である。
【0026】抗体の作成種々の宿主動物に、配列番号:
1、配列番号:2および/または配列番号3で示すアミ
ノ酸配列を含む本発明のペプチドを含む組成物を注射す
ることよって免疫することが出来る。宿主動物には、ウ
サギ、マウス、モルモット、ラット、ヒツジ、ヤギなど
が含まれる。種々のアジュバントを宿主種に応じて免疫
応答を増強させるために使用することが出来、その例と
して、フロイント(完全又は不完全)、水酸化アルミニ
ウムのようなミネラルゲル、リゾレシチンのような表面
活性物質、プルロニックポリオール類、ポリアニオン
類、ペプチド類、油エマルジョン、キーホール・リンペ
ット・ヘモシアニン、ジニトロフェノール及びBCG
(無菌化ウシ型結核菌)やコリネバクテリウム・パルブ
ムのような潜在的に有用なヒトアジュバントなどが挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。
【0027】抗体には、ポリクローナル抗体、モノクロ
ーナル抗体、キメラ抗体、単鎖抗体、Fab断片、F(ab')2
断片、Fab発現ライブラリーを使用して生産された分子
などが含まれる。
【0028】特定の抗原に対する抗体の均一な集合であ
るモノクローナル抗体は、上記したペプチドを使用し、
標準のハイブリドーマ技術(コーラーら: Nature, 256:
495,1975; コーラーら: Eur. J. Immunol., 6:511, 197
6; コーラーら:Eur. J. Immunol., 6:292, 1976; ハマ
ーリングら: In: Monoclonal Antibodies and T CellHy
bridomas, Elsevier, NY, 1981; アメリカ特許4,376,11
0; コスボアら:Immunology Today, 4:72, 1983; コー
ルら: Proc.Natl.Acad.Sci.USA, 80:2026,1983; コール
ら: Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy, Alan
R. Liss, Inc., pp. 77-96, 1983)を採用することに
よって、調製することが出来る。このような抗体は、Ig
G、IgM、IgE、IgA、IgD及びそれらのサブクラスを含
む、任意のイムノグロブリンのクラスから選択すること
が出来る。モノクローナル抗体を産生するハイブリドー
マは、イン・ビトロまたはイン・ビボのいずれで培養さ
れてもよい。
【0029】抗体は、例えば診断的検定の部分として生
物学的試料中の抗原の存在を検出するために使用するこ
とが出来る、また、他の治療的方法による医療的処置効
果の評価のために使用することも出来る。
【0030】免疫検定法 更なる本発明の実施態様は、配列番号:1、配列番号:
2および/または配列番号3で示すアミノ酸配列を含む
本発明のペプチドを抗原として特異的に認識する抗体を
用いる免疫検定法の分野に関連する。
【0031】当該抗原として特異的に認識される配列番
号:1、配列番号:2および/または配列番号3で示す
アミノ酸配列を含むペプチドは、所望により、アミノ末
端がアセチル基、メトキシカルボニル基、ブトキシカル
ボニル基、1〜5残基のペプチド等で置換されたもので
も良く、カルボキシ末端がアミド基、メチルエステル
基、ブチルエステル基、1〜5残基のペプチド等で置換
されたものでも良い。また、各アミノ酸残基は側鎖官能
基の性質に基づく相同性置換がなされたものでも良い。
例えば、LeuはIle、Valに、SerはThrに、GluはAspに、G
lnはAsnに、LysはArgにそれぞれ置換可能であり、その
逆も置換可能である。さらに、前記配列番号1〜3のい
ずれかに記載のアミノ酸配列において、1〜3個のアミ
ノ酸残基が、好ましくは1もしくは2個のアミノ酸残基
が、さらに好ましくは1個のアミノ酸残基が、付加され
ても良く、また、1〜3個のアミノ酸残基が、好ましく
は1もしくは2個のアミノ酸残基が、さらに好ましくは
1個のアミノ酸残基が、欠失してもよい。その場合であ
っても、アポトーシスまたは炎症の誘導は阻害される。
【0032】さらに、当該ペプチドは、薬学的に許容さ
れる塩を形成していても良く、その塩としては、例え
ば、塩酸、硫酸、燐酸、乳酸、酒石酸、マレイン酸、フ
マール酸、シュウ酸、リンゴ酸、クエン酸、オレイン
酸、パルミチン酸などの酸との塩;ナトリウム、カリウ
ム、カルシウムなどのアルカリ金属もしくはアルカリ土
類金属の、またはアルミニウムの水酸化物または炭酸塩
との塩;トリエチルアミン、ベンジルアミン、ジエタノ
ールアミン、t−ブチルアミン、ジシクロヘキシルアミ
ン、アルギニンなどとの塩などが挙げられる。
【0033】1つの実施態様において、免疫検定法は、
酵素結合免疫測定法(ELISA)である。この型では、
サンプルおよび所定の試薬は、マイクロタイターウェル
プレートのウェル内に含まれ、検定は、酵素標識の検出
に適当な検出試薬をウェルに加えることにより開始され
る。当該検定は、当業者に既知であり、当該免疫検定法
の技術に関連する背景情報は、'The Immunoassay Handb
ook', (Wild, D. G. Ed, Stockton Press, New York,
[1994])に見ることができる。
【0034】適当な典型的な酵素標識には、アルカリホ
スファターゼ、β-ガラクトシダーゼ、西洋ワサビのペ
ルオキシダーゼ、リンゴ酸デヒドロゲナーゼおよびグル
コース-6-ホスフェートデヒドロゲナーゼが含まれる
が、これらに限らない。ワサビのペルオキシダーゼが、
本発明の酵素免疫検定法の使用に特に好ましい酵素標識
である。
【0035】更に異なる実施態様では、免疫検定法は、
放射性免疫検定法であり、本発明のアッセイ法の使用に
適当な放射性同位元素には、トリチウムのようなβ-放
射する同位元素およびオージェ電子を放射するヨウ素-
125が含まれる。
【0036】また、更に異なる実施態様では、免疫検定
法は、蛍光免疫検定法であり、適当な蛍光標識は、フル
オレセイン、ローダミンおよびシアニン色素から選択さ
れる。
【0037】実施例 以下、実施例により本発明を具体的に説明する。なお、
本発明はこれらの実施例により限定されるものではな
い。 (実施例1) 式(1): His Cys Leu Ser Cys Ser Lys Cys Arg Lys G
lu Thr Gly Gln(配列番号:1)で示されるアミノ酸配列
を含むペプチドHis Cys Leu Ser Cys Ser LysCys Arg L
ys Glu Thr Gly Gln-NH2をペプチド自動合成装置を用い
て固相合成法により合成した。すなわち、4−(2’、
4’−ジメトキシフェニル−フルオレニルメトキシカル
ボニル)−アミノメチル)−フェノキシアセトアミド−エ
チル基を0.62ミリモル/g(樹脂)の割合で有するス
チレン−ジビニルベンゼン共重合体〔スチレンとジビニ
ルベンゼンの構成モル比:99対1〕からなる粒状樹脂
〔米国アプライド・バイオシステムズ社製、Fmocア
ミドレジン〕0.1ミリモルを用い、目的とするペプチ
ドのカルボキシル末端からアミノ末端に向かって順次対
応するアミノ酸を結合させた。結合反応において、アミ
ノ酸として、米国アプライド・バイオシステムズ社製の
α−9−(フルオレニルメトキシカルボニル)−Nγ
トリチル−L−グルタミン〔Fmocグルタミン〕、N
α−9−(フルオレニルメトキシカルボニル)−グリシン
〔Fmocグリシン〕、Nα−9−(フルオレニルメト
キシカルボニル)−O−t−ブチル−L−トレオニン
〔Fmocトレオニン〕、Nα−9−(フルオレニルメ
トキシカルボニル)−γ−ブチル−L−グルタミン酸
〔Fmocグルタミン酸〕、Nα−9−(フルオレニル
メトキシカルボニル)−Nε−t−ブトキシカルボニル
−L−リジン〔Fmocリジン〕、Nα−9−(フルオ
レニルメトキシカルボニル)−NG−(2,2,5,7,
8−ペンタメチルクロマン−6−スルフォニル)−L−
アルギニン〔Fmocアルギニン〕、Nα−9− (フル
オレニルメトキシカルボニル)−S−トリチル−L−シ
ステイン〔Fmocシステイン〕、Nα−9−(フルオ
レニルメトキシカルボニル)−O−t−ブチル−L−セ
リン〔Fmocセリン〕、Nα−9−(フルオレニルメ
トキシカルボニル)−L−ロイシン〔Fmocロイシ
ン〕、Nα−9−(フルオレニルメトキシカルボニル)−
Im−トリチル−L−ヒスチジン〔Fmocヒスチジ
ン〕を、各結合ステップについてそれぞれ1ミリモルず
つ用いた。
【0038】得られたペプチド樹脂を、7.5%のフェ
ノールと、2.5%のエタンジチオール、5%の水と5
%のチオアニソールを含むトリフルオロ酢酸10mlで
3時間処理した。得られた溶液をジエチルエーテルに加
えて生じる沈殿をさらに数回ジエチルエーテルで洗浄し
て、ペプチドの脱保護と樹脂からの脱離を行った。粗生
成物をPD10カラム(アマシャムファルマシアジャパ
ン)で精製してペプチドを得た。得られた精製ペプチド
をファルマシアバイオテク株式会社製AKTAexpl
orer10XT〔カラム:ミリポアウオーターズ株式
会社製ノバパックC18 3.9mmφ×150mm、
移動相:トリフルオロ酢酸を0.05容量%含有するア
セトニトリルと水の混合溶媒(アセトニトリル濃度を3
0分間で5容量%から50容量%に直線的に変化させ
た)、流速1.0ml/min〕に付したところ、8.
6minに単一のピ−クが示された。FAB法マススペク
トルにより求めた精製ペプチドの分子量は1579であ
った(理論値:1578.86)。
【0039】(実施例2) 式(2): Phe Cys Leu Arg Cys Thr Arg Cys Asp Ser G
ly Glu Val Glu(配列番号:2)で示されるアミノ酸配列
を含むペプチドPhe Cys Leu Arg Cys Thr ArgCys Asp S
er Gly Glu Val Glu-NH2、および式(3): Lys Cys Arg
Arg Cys ArgLeu Cys Asp Glu Gly His Gly Leu(配列番
号:3)で示されるペプチドを実施例1と同様の方法で
合成した。ただし、式(2)で示されるアミノ酸配列を含
むペプチドの場合には、結合反応において、実施例1に
示したアミノ酸以外に、米国アプライド・バイオシステ
ムズ社製のNα−9−(フルオレニルメトキシカルボニ
ル)−γ−ブチル−L−グルタミン酸〔Fmocグルタ
ミン酸〕、Nα−(フルオレニルメトキシカルボニル)−
L−バリン〔Fmocバリン 〕、Nα−9−(フルオレ
ニルメトキシカルボニル)−β−ブチル−L−アスパラ
ギン酸〔Fmocアスパラギン酸〕、Nα−(フルオレ
ニルメトキシカルボニル)−L−フェニルアラニン〔F
mocフェニルアラニン 〕を、各結合ステップについ
てそれぞれ1ミリモルずつ用いた。式(3)で示されるペ
プチドの場合には、4−(Nα−9−(フルオレニルメト
キシカルボニル)−L−ロイシン)−オキシメチル−フェ
ノキシ−メチル基を0.74ミリモル/g(樹脂)の割合
で有するスチレン−ジビニルベンゼン共重合体〔スチレ
ンとジビニルベンゼンの構成モル比:99対1〕からな
る粒状樹脂〔米国アプライド・バイオシステムズ社製、
HMPロイシン〕0.1ミリモルを用いた。
【0040】Phe Cys Leu Arg Cys Thr Arg Cys Asp Se
r Gly Glu Val Glu-NH2で示される精製ペプチドでは、
14.3minに単一のピ−クが示され、精製ペプチドの
分子量は1617であった(理論値:1616.86)。
配列番号:3で示される精製ペプチドでは、12.9mi
nに単一のピ−クが示され、精製ペプチドの分子量は1
646であった(理論値:1645.96)。
【0041】(試験例1)24穴プレート(NUNC
社)の各ウエルに、10%のウシ胎児血清を含むイーグ
ル培地(10%FCS/E−MEM)に分散した5万個
のL929細胞、または10%のウシ胎児血清を含むダ
ルベッコ変法イーグル培地(10%FCS/D−ME
M)に分散した5万個のNIH3T3細胞を、各1ml
ずつ分注した。37℃、5%CO2下24時間培養して
細胞を接着させた後、本発明のペプチドの、リン酸塩緩
衝(PBS:10mM、0.15Mの塩化ナトリウムを
含む、pH7.4)溶液を100μlあるいは200μ
l、ならびにrhTNFα(R&Dシステムズ)または
rhTRAIL(R&Dシステムズ)またはrhFas
L(R&Dシステムズ)のPBS溶液10μlを各ウエ
ルに加えた。rhFasL(R&Dシステムズ)または
rhTRAILを用いる場合には、抗Hisタグ抗体
(R&Dシステムズ)を最終濃度が10μg/mlにな
るように、さらに加えた。また、NIH3T3細胞を用
いる場合には、さらにシクロヘキシイミドを最終濃度が
5μg/mlになるように加えた。37℃、5%CO2
下12時間培養した後、ヨウ化プロピディウム(PI)
を培地中に最終濃度が1μg/mlになるように加え、
さらに37℃、5%CO2下15分間静置した。共焦点
レーザー顕微鏡でPIの蛍光を観察し、アポトーシスに
誘導された細胞を判別した。任意に選んだ5視野におけ
るアポトーシスに誘導された細胞と全細胞の割合を計算
し、アポトーシス誘導率とした。
【0042】L929細胞に対してrhTNFαを50
ng/ml用い、かつペプチド溶液の代わりにPBSを
加えた時のアポトーシス誘導率が70.3%であるのに
対し、His Cys Leu Ser Cys Ser Lys Cys Arg Lys Glu
Thr Gly Gln-NH2のペプチドを最終濃度100μg/m
lになるように加えた場合には50.7%、配列番号:
3のペプチドを最終濃度100μg/mlになるように
加えた場合には63.7%、Phe Cys Leu Arg Cys Thr
Arg Cys Asp Ser Gly Glu Val Glu-NH2のペプチドを最
終濃度100μg/mlになるように加えた場合には6
5.6%であった。
【0043】同じく、L929細胞に対してrhTRA
ILを100ng/ml用い、かつペプチド溶液の代わ
りにPBSを加えた時のアポトーシス誘導率が55.4
%であるのに対し、His Cys Leu Ser Cys Ser Lys Cys
Arg Lys Glu Thr Gly Gln-NH 2のペプチドを最終濃度2
00μg/mlになるように加えた場合には52.0
%、Phe Cys Leu Arg Cys Thr Arg Cys Asp Ser Gly Gl
u Val Glu-NH2のペプチドを最終濃度200μg/ml
になるように加えた場合には46.6%であった。
【0044】NIH3T3細胞に対してrhFasLを
100ng/ml用い、かつペプチド溶液の代わりにP
BSを加えた時のアポトーシス誘導率が34.1%であ
るのに対し、His Cys Leu Ser Cys Ser Lys Cys Arg Ly
s Glu Thr Gly Gln-NH2のペプチドを最終濃度200μ
g/mlになるように加えた場合には29.9%、配列
番号:3のペプチドを最終濃度200μg/mlになる
ように加えた場合には20.6%、Phe Cys Leu Arg Cy
s Thr Arg Cys Asp Ser Gly Glu Val Glu-NH2のペプチ
ドを最終濃度200μg/mlになるように加えた場合
には25.1%であった。
【0045】
【発明の効果】上記の実施例から明らかなように、本発
明により提供される新規なペプチドは、TNF、TRAIL、Fa
sLが誘導するアポトーシス誘導を効果的に阻害できるの
で、これらが原因となる全身性エリテマトーデス、橋本
病、慢性関節リューマチ、移植片対宿主病、シェーグレ
ン症候群、悪性貧血、アジソン病、強皮症、グッドパス
チャー症候群、クローン病、自己免疫性溶血性貧血、自
然不妊、重症筋無力症、多発性硬化症、バセド―病、特
発性血小板減少性紫斑病、インスリン依存性糖尿病など
の自己免疫疾患;アレルギー;アトピー;動脈硬化症;
心筋炎;心筋症;糸球体腎炎;再生不良性貧血;劇症肝
炎、慢性肝炎、ウイルス性肝炎、アルコール性肝炎等の
肝炎;AIDS;臓器移植後の拒絶反応;敗血症ショック;
うっ血性心不全;脊髄異形成症候群;癌などの治療剤と
して有用である。
【0046】 SEQUENCE LISTING <110> Foundation for Nara Institute of Science and Technology <120> apoptosis-inhibited peptide <130>174097 <140> <141> <160> 3 <170> PatentIn Ver. 2.1 <210> 1 <211> 14 <212> PRT <213> human <400> 1 His Cys Leu Ser Cys Ser Lys Cys Arg Lys Glu Thr Gly Gln 1 5 10 <210> 2 <211> 14 <212> PRT <213> human <400> 2 Phe Cys Leu Arg Cys Thr Arg Cys Asp Ser Gly Glu Val Glu 1 5 10 <210> 3 <211> 14 <212> PRT <213> human <400> 3 Lys Cys Arg Arg Cys Arg Leu Cys Asp Glu Gly His Gly Leu 1 5 10
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // A61K 38/00 A61K 39/395 N 39/395 D A61P 1/16 A61P 1/16 3/10 3/10 7/00 7/00 7/06 7/06 9/00 9/00 9/04 9/04 9/10 101 9/10 101 13/12 13/12 15/04 15/04 21/04 21/04 29/00 29/00 101 101 35/00 35/00 37/04 37/04 37/06 37/06 37/08 37/08 43/00 43/00 A61K 37/02 Fターム(参考) 4B064 AG27 CA10 CA20 CC24 DA01 DA05 DA08 DA13 DA14 DA15 4C084 AA02 AA03 AA07 BA01 BA18 CA59 NA14 ZA362 ZA452 ZA752 ZB072 ZB082 ZB112 ZB132 ZB152 ZC552 ZC802 4C085 AA14 CC21 4H045 AA10 AA11 AA30 BA16 DA76 DA86 EA22 EA28 EA50 FA34 HA03

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記のアミノ酸配列: His Cys Leu Ser Cys Ser Lys Cys Arg Lys Glu Thr Gl
    y Gln(配列番号:1) Phe Cys Leu Arg Cys Thr Arg Cys Asp Ser Gly Glu Va
    l Glu(配列番号:2) Lys Cys Arg Arg Cys Arg Leu Cys Asp Glu Gly His Gl
    y Leu(配列番号:3) のいずれか、あるいは当該アミノ酸配列に1〜3個の任
    意のアミノ酸が付加された配列、当該アミノ酸配列から
    1〜3個のアミノ酸が欠失した配列、または当該アミノ
    酸配列において相同性置換された配列を含むペプチドで
    あって、アポトーシスまたは炎症の誘導を阻害するペプ
    チドならびにその薬学的に許容される塩。
  2. 【請求項2】 下記のアミノ酸配列:His Cys Leu Ser
    Cys Ser Lys Cys Arg Lys Glu Thr Gly Gln(配列番号:
    1)、当該アミノ酸配列に1〜3個の任意のアミノ酸が
    付加された配列、当該アミノ酸配列から1〜3個のアミ
    ノ酸が欠失した配列、または当該アミノ酸配列において
    相同性置換された配列を含むペプチドであって、TNFに
    よるアポトーシスまたは炎症の誘導を阻害するペプチド
    ならびにその薬学的に許容される塩。
  3. 【請求項3】 下記のアミノ酸配列:Phe Cys Leu Arg
    Cys Thr Arg Cys Asp Ser Gly Glu Val Glu(配列番号:
    2)、当該アミノ酸配列に1〜3個の任意のアミノ酸が
    付加された配列、当該アミノ酸配列から1〜3個のアミ
    ノ酸が欠失した配列、または当該アミノ酸配列において
    相同性置換された配列を含むペプチドであって、TRAIL
    によるアポトーシスまたは炎症の誘導を阻害するペプチ
    ドならびにその薬学的に許容される塩。
  4. 【請求項4】 下記のアミノ酸配列:Lys Cys Arg Arg
    Cys Arg Leu Cys Asp Glu Gly His Gly Leu(配列番号:
    3)、当該アミノ酸配列に1〜3個の任意のアミノ酸が
    付加された配列、当該アミノ酸配列から1〜3個のアミ
    ノ酸が欠失した配列、または当該アミノ酸配列において
    相同性置換された配列を含むペプチドであって、FasLに
    よるアポトーシスまたは炎症の誘導を阻害するペプチド
    ならびにその薬学的に許容される塩。
  5. 【請求項5】 当該アミノ酸配列のアミノ末端がアセチ
    ル基、メトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、
    1〜5残基のペプチドで置換された、請求項1から4の
    いずれかに記載のペプチドならびにその薬学的に許容さ
    れる塩。
  6. 【請求項6】 当該アミノ酸配列のカルボキシ末端がア
    ミド基、メチルエステル基、ブチルエステル基、1〜5
    残基のペプチドで置換された、請求項1から4のいずれ
    かに記載のペプチドならびにその薬学的に許容される
    塩。
  7. 【請求項7】 酸と共に形成される、請求項1から4の
    いずれかに記載の薬学的に許容されるペプチドの塩。
  8. 【請求項8】 当該酸が、塩酸、硫酸、燐酸、乳酸、酒
    石酸、マレイン酸、フマール酸、シュウ酸、リンゴ酸、
    クエン酸、オレイン酸、パルミチン酸である、請求項7
    に記載の薬学的に許容されるペプチドの塩。
  9. 【請求項9】 アルカリ金属またはアルカリ土類金属の
    水酸化物または炭酸塩と共に形成される、請求項1から
    4のいずれかに記載の薬学的に許容されるペプチドの
    塩。
  10. 【請求項10】 当該アルカリ金属またはアルカリ土類
    金属が、ナトリウム、カリウム、カルシウムである、請
    求項10に記載の薬学的に許容されるペプチドの塩。
  11. 【請求項11】 アルミニウムの水酸化物または炭酸塩
    と共に形成される、請求項1から4のいずれかに記載の
    薬学的に許容されるペプチドの塩。
  12. 【請求項12】 トリエチルアミン、ベンジルアミン、
    ジエタノールアミン、t−ブチルアミン、ジシクロヘキ
    シルアミン、アルギニンと共に形成される、請求項1か
    ら4のいずれかに記載の薬学的に許容されるペプチドの
    塩。
  13. 【請求項13】 全身性エリテマトーデス、橋本病、慢
    性関節リューマチ、移植片対宿主病、シェーグレン症候
    群、悪性貧血、アジソン病、強皮症、グッドパスチャー
    症候群、クローン病、自己免疫性溶血性貧血、自然不
    妊、重症筋無力症、多発性硬化症、バセドー病、特発性
    血小板減少性紫斑病、インスリン依存性糖尿病などの自
    己免疫疾患;アレルギー;アトピー;動脈硬化症;心筋
    炎;心筋症;糸球体腎炎;再生不良性貧血;劇症肝炎、
    慢性肝炎、ウイルス性肝炎、アルコール性肝炎等の肝
    炎;AIDS;臓器移植後の拒絶反応;敗血症ショック;う
    っ血性心不全;脊髄異形成症候群;癌の治療に有用な請
    求項1から12のいずれかに記載のペプチドならびにそ
    の薬学的に許容される塩。
  14. 【請求項14】 請求項1から13のいずれかに記載の
    ペプチドならびにその薬学的に許容される塩を抗原とし
    て特異的に認識する抗体。
  15. 【請求項15】 モノクローナル抗体である、請求項1
    4に記載の抗体。
  16. 【請求項16】 用いられる抗体が請求項14および1
    5に記載の抗体である、免疫検定方法。
  17. 【請求項17】 酵素免疫検定法、放射性免疫検定法、
    蛍光免疫検定法のいずれかか選択される、請求項16に
    記載の免疫検定方法。
  18. 【請求項18】 全身性エリテマトーデス、橋本病、慢
    性関節リューマチ、移植片対宿主病、シェーグレン症候
    群、悪性貧血、アジソン病、強皮症、グッドパスチャー
    症候群、クローン病、自己免疫性溶血性貧血、自然不
    妊、重症筋無力症、多発性硬化症、バセドー病、特発性
    血小板減少性紫斑病、インスリン依存性糖尿病などの自
    己免疫疾患;アレルギー;アトピー;動脈硬化症;心筋
    炎;心筋症;糸球体腎炎;再生不良性貧血;劇症肝炎、
    慢性肝炎、ウイルス性肝炎、アルコール性肝炎等の肝
    炎;AIDS;臓器移植後の拒絶反応;敗血症ショック;う
    っ血性心不全;脊髄異形成症候群;癌の診断または治療
    において用いられる、請求項1から12のいずれかに記
    載のペプチドならびにその薬学的に許容される塩を抗原
    として特異的に認識する抗体。
  19. 【請求項19】 モノクローナル抗体である、請求項1
    8に記載の抗体。
  20. 【請求項20】 用いられる抗体が請求項18および1
    9に記載の抗体である、免疫検定方法。
  21. 【請求項21】 酵素免疫検定法、放射性免疫検定法、
    蛍光免疫検定法のいずれかか選択される、請求項20に
    記載の免疫検定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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