JP2002138006A - 摘果作業軽減剤及び摘果作業軽減方法 - Google Patents

摘果作業軽減剤及び摘果作業軽減方法

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JP2002138006A
JP2002138006A JP2000372135A JP2000372135A JP2002138006A JP 2002138006 A JP2002138006 A JP 2002138006A JP 2000372135 A JP2000372135 A JP 2000372135A JP 2000372135 A JP2000372135 A JP 2000372135A JP 2002138006 A JP2002138006 A JP 2002138006A
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JP
Japan
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fruit
reducing
garlic
agent
fruit picking
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JP2000372135A
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Jo Kominato
壌 小湊
Tomoyuki Nishimi
智之 西見
Hiroshi Shimazu
宏 島津
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RIKEN HEALTH KK
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RIKEN HEALTH KK
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  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Cultivation Of Plants (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 農作物の着果を制限する摘果作業軽減剤
と、その摘果作業軽減剤を使用することにより農作物特
に果樹類の摘果作業を軽減することのできる方法を提供
する。 【解決手段】 農作物の栽培において訪花昆虫を制御す
ることにより着果を制限して、不必要な着果を減少させ
ることができることを見出し、その方法としてニンニク
又はニンニクの加工物によって訪花昆虫を制御すること
ができることを発見した。その効果を利用した摘果作業
軽減剤によって、果樹園農家にとって最も労働力の必要
な摘果作業を軽減させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は果樹園農家における
摘果作業を軽減することを目的とする、摘果作業軽減剤
及び摘果作業軽減方法に関する。
【0002】
【従来の技術】摘果作業は果樹園農家にとって果実の品
質を決める重要な作業であるが、早期に短期間で行う必
要があるなど、時期や期間に制約があり、全農作業の2
0%にあたるという大変な作業である。
【0003】また摘果作業は質の高い労働を要するた
め、質の高い労働力を確保しなければならないが、高齢
化や後継者不足などにより労力が不足しているのが現状
であり、アルバイトを雇うなどして不足を補うにしても
経済的に負担である。このような労働の軽減や労力不足
に伴う経済的負担を軽くするために、摘果作業を軽減す
る方法が望まれている。
【0004】現在、作業の軽減を目的として摘花剤及び
摘果剤が使用されている。摘花剤は開花時期に処理し
て、必要な果実のみを結実させるもので、石灰硫黄合剤
が使用されている。石灰硫黄合剤は持続時間が短く、限
られた期間に2〜3回の散布が必要であるため、煩雑で
大変な労働になっている。また気温が高いと薬害が起こ
りやすくなり、開花時期の異なる品種の混植園では使え
ないなどの欠点がある。
【0005】摘果剤は結実後に処理して余分な果実を落
果させるもので、ミクロデナポンが使用されている。ミ
クロデナポンは品種や年度により効果に違いがあり、効
果を確認するまで10〜14日間かかる。また薬害が出
ること、果実が小さくなること、訪花昆虫への影響など
種々の欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように摘果作業の
軽減を目的とする従来の摘花剤及び摘果剤はいずれも薬
害などの欠点があり、農薬の使用は環境にも影響し、訪
花昆虫にも影響を及ぼしている。効果が安定し、薬害が
出ない、環境に影響しない、訪花昆虫に影響しない、果
実が小さくならない、等の摘果方法は手作業による以外
なかった。
【0007】従来の摘花剤及び摘果剤の欠点がなく、コ
ストのかからない摘果方法及び摘果剤の開発が望まれて
いる。
【0008】
【課題を解決するための手段】果樹の開花時において、
受粉によって果実は形成される。果樹の受粉が訪花昆虫
によって行われることに注目し、訪花昆虫の受粉を制御
できれば着果を減らすことになると考えて、本発明に至
った。
【0009】従来は受粉をもたらす訪花昆虫の受粉を制
御し、着果を減らす思想はなかった。すなわち、より多
くの受粉を促し、良質の果実を選別するのが望ましかっ
た。本発明では訪花昆虫の受粉の制御という新しい思想
により研究した結果、良質で肥大化しやすい果実を残
し、不要な部分の着果を防ぐことに成功した。その結果
摘果作業が軽減される効果を得られた。
【0010】
【発明の実施の形態】訪花昆虫を制御する手段として、
薬剤、化合物及び天然物質等を使用した方法を用いた。
【0011】訪花昆虫を制御する薬剤及び化合物とし
て、酢酸、硫黄化合物、テルペノイド等を、天然物質と
して木酢、シナモン、レモン、タマネギ、ニンニク、唐
辛子、黄柏、ニラ、ネギ、ヒノキ、ヒバ、スギ、ドクダ
ミ、カヤ、ショウブ、カンゾウ、ハス、ワサビ、セー
ジ、コスモス、ワームウッド、ローズマリー、バジル、
マリーゴールド、タンジー、チャイムペチュニア、ルー
などがあげられる。
【0012】その中でも、ニンニクは訪花昆虫を抑制し
て受粉を効果的に減らすと共に、受粉した花についても
着果を減らす作用があることを見いだした。
【0013】実際に用いるニンニクは生をすりつぶした
もの、乾燥した粉末、水蒸気蒸留したもの、有機溶剤又
は水による抽出物を用いる。より効果を発揮するために
上記ニンニク以外に、同様の効果を持つ酢酸、木酢、シ
ナモン、オニオン、唐辛子、黄柏などを混合する。得ら
れた製剤を5000倍から50000倍に希釈して果樹
に散布するが、この方法によって薬剤散布にかかる費用
はミクロデナポンや石灰硫黄合剤よりも安価であり、環
境にも悪影響を及ぼさず安全である。
【0014】
【実施例】生のニンニク6kgを水蒸気蒸留してエッセ
ンシャルオイル6gを得た。別に生のニンニク1kgを
アルコールで抽出して30gのエキスを得た。これにア
ルコール、水、Tween80、CMCを加えて50m
lとした。
【0015】このニンニク製剤50mlを用いて、りん
ご園にて以下実施した。
【0016】品種:「ふじ」18年生M26丸用台付
き、圃場は1列60mを5列利用し、1列目及び2列目
を対照区、3列目を参考区、4列目及び5列目を試験区
とした。
【0017】SS(散布機)のタンク(1000リット
ル)に表1の配合を行った。ニンニク製剤以外は摘花剤
及び摘果剤とは関係のない農薬等である。
【0018】
【表1】
【0019】散布は頂芽花の満開後4日目(頂芽花が約
8割落花し、腋果芽花は開花時)に1回行った。圃場で
のSSの進路は図1で示した。
【0020】散布後7日目の頂芽における平均着果数は
表2に示した。
【0021】
【表2】
【0022】1ケ月後の腋果芽における平均着果数は表
3に、各腋果芽着果数における腋果芽数は表4に示し
た。
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】腋果芽の果実は全て摘果対象なので、ニン
ニク製剤を散布することにより着果数が0のものが75
%以上、平均着果数も対照と比較して1/4以下になっ
て、摘果作業が大幅に短縮された。必要とする頂芽の果
実は5頂芽で1つだけなので、平均着果数も対照と比較
して半分以下になり、中心花が中心に残っていたため、
摘果作業も大幅に短縮され、品質にも影響されなかっ
た。
【0026】ニンニク製剤を散布することにより、訪花
昆虫による腋果芽の花層の受粉を防ぎ、頂芽の受粉が終
了した花層の着果を減少することができ、摘果作業を軽
減させることができた。
【0027】
【発明の効果】果樹栽培において、訪花昆虫を制御する
ことにより果実着果数を最適に減少させ、摘果作業を軽
減することができる。この方法は果樹に対して薬害ので
ない、環境や訪花昆虫に影響を及ぼさない。経済的な品
質の良い果実を得られる優れた方法である。
【0028】訪花昆虫を制御する方法としてニンニク等
の天然物及び化合物を用いるが、特にニンニクは訪花昆
虫を制御する他、着果数を減少させる効果があり、摘果
剤として安価で優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】圃場の見取図とSSの進路を示す。矢印はSS
の進路方向を示し、○は果樹の植栽位置を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 訪花昆虫を制御する成分を含有すること
    を特徴とする摘果作業軽減剤。
  2. 【請求項2】 請求項1の成分がニンニク又はニンニク
    加工物である摘果作業軽減剤。
  3. 【請求項3】 請求項1及び請求項2の摘果作業軽減剤
    を使用することを特徴とする摘果作業軽減方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107603741A (zh) * 2017-09-28 2018-01-19 江永百润福天然植物科技发展有限公司 一种从大蒜中提取大蒜精油的制备方法及大蒜精油

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5695501U (ja) * 1979-12-22 1981-07-29
JPH045211A (ja) * 1990-04-19 1992-01-09 Isao Sakai グリーン等の防虫防菌剤並びにその製造方法

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