JP2002130940A - 木材の乾燥方法と乾燥装置 - Google Patents

木材の乾燥方法と乾燥装置

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JP2002130940A
JP2002130940A JP2000329606A JP2000329606A JP2002130940A JP 2002130940 A JP2002130940 A JP 2002130940A JP 2000329606 A JP2000329606 A JP 2000329606A JP 2000329606 A JP2000329606 A JP 2000329606A JP 2002130940 A JP2002130940 A JP 2002130940A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 丸太のみでなく、太くて重い原木や角材を、
曲げることなく乾燥する。多量の木材を一緒に能率よく
乾燥する。多数の木材に均一にマイクロ波を照射して能
率よく乾燥する。木材の割れを極減しながら、木材全体
を均一に、しかも速やかに乾燥する。 【解決手段】 木材の乾燥方法は、木材1にマイクロ波
を照射して乾燥する方法であって、木材1を導管が鉛直
方向となるように吊下コンベア6で吊り下げて移送し、
この吊下コンベア6で移送される木材1に側面からマイ
クロ波を照射する。さらに、乾燥方法は、吊下コンベア
6で移送される木材1を、縦軸を中心として自転させな
がら移送している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として、原木や
柱状に製材された棒状の木材をマイクロ波で加熱して乾
燥する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】木材は、未乾燥な状態で使用されると、
経時的に大きく変形したり、あるいは収縮して隙間がで
きる等の種々の弊害がある。この弊害は、木材を乾燥し
て防止できる。木材を乾燥する最も一般的な方法は、木
材を放置して自然乾燥させる方法であるが、この方法
は、極めて時間がかかる。木材を短時間で乾燥する方法
として、木材を蒸気、遠赤外線、高周波で加熱する方法
が実用化されている。蒸気で加熱する方法は、木材に含
まれる水分を沸騰させて短時間に除去するために、木材
を100℃以上に加熱する。このため、木材を圧力タン
クに入れて、100℃以上の蒸気を供給する。この方法
は、木材を100℃以上に加熱するために、圧力容器を
必要とし、設備コストが極めて高くなる欠点がある。ま
た、蒸気や遠赤外線で木材を加熱する方法は、木材の表
面から熱を伝導させて加熱するので、木材を内部まで加
熱するのに相当な時間がかかり、短時間に能率よく木材
を乾燥させるのが難しい。とくに、柱や原木等は、中心
部分の加熱に時間がかかり、短時間で乾燥できない。さ
らに、この方法は、木材が表面から乾燥されるので、表
面が収縮して割れやすい欠点もある。
【0003】木材を内部から加熱する装置として、木材
を、高周波電極の間に挟んで加熱、乾燥する装置が実用
化されている。この装置は、電極間に配設する木材の高
周波損失で木材を加熱する。この装置は、板材のように
薄い木材を、比較的能率よく乾燥できる。ただ、柱のよ
うに表面積に対して厚い木材、あるいは、原木のように
丸い木材を能率よく加熱できない欠点がある。それは、
柱等は広い電極で挟着できず、丸太を平面状の電極で挟
着すると、能率よく木材に高周波を吸収できなくなるか
らである。さらに、この装置は、乾燥する木材の形状や
大きさによって、理想的な電極形状と大きさが異なり、
同じ装置で種々の木材を乾燥させるのが難しい欠点もあ
る。さらに、電極間から高周波が電波となって周囲に放
射される弊害もある。
【0004】木材にマイクロ波を照射して乾燥させる装
置は、電極で挟着する装置にない優れた特長がある。と
くに、この乾燥装置は、マイクロ波を木材に放射し、木
材の誘電体損失で加熱するので、乾燥に時間がかかる木
材内部をより効率よく加熱できる。このため、太い木材
を内部まで短時間で加熱できる特長がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】マイクロ波で木材を加
熱する装置は、木材を内部加熱するので、マイクロ波の
出力を大きくして乾燥時間を短縮できる。通常の方法、
たとえば蒸気や赤外線で外部から加熱する方法に比較す
ると、太い木材の内部を速やかに加熱できるからであ
る。しかしながら、木材にマイクロ波を照射して乾燥す
る方法は、乾燥した木材が曲がりやすい弊害がある。そ
れは、マイクロ波加熱される木材は、内部が高温に加熱
されて軟化して変形しやすくなるからである。とくに、
原木や角材は、体積に対する表面積が小さいために、マ
イクロ波を照射すると内部の温度が高く上昇して軟化し
やすい性質がある。このため、木材を水平に保持してマ
イクロ波を照射すると、木材の自重で垂れ下がって曲が
ってしまう弊害がある。この欠点を解消するために、本
発明者は、図1と図2に示すように、木材1を回転させ
ながら乾燥する装置を開発した。この乾燥装置は木材1
を複数組のローラー35に載せて回転しながら乾燥する
ので、木材1の曲がりを少なくできる。ただ、この構造
の乾燥装置は、多数の木材をシールドケース2に一緒に
入れて乾燥させることが難しく、能率よく多数の木材を
乾燥できない。また、構造が複雑で製造コストも高くな
る。さらに、この乾燥装置は、丸太のように円柱の木材
を回転して乾燥できるが、柱のような角材や外形が一定
でない原木を回転できない。このため、乾燥できる木材
が丸太に特定される欠点もある。
【0006】本発明の第1の目的は、このような欠点を
解消すること、すなわち、丸太のみでなく、太くて重い
原木や角材を、曲がらず乾燥できる乾燥方法と装置を提
供することにある。また、本発明の他の大切な目的は、
多量の木材を一緒に能率よく乾燥できる乾燥方法と装置
を提供することにある。
【0007】さらに、マイクロ波で木材を加熱する装置
は、マイクロ波をマグネトロンで発振し、導波管でシー
ルドケース内に放射する。導波管から放射されるマイク
ロ波は方向性があるので、シールドケースに入れている
木材の全体に均一にマイクロ波を照射するのが難しい。
図1と図2に示す乾燥装置は、木材1をローラー35に
載せて回転させながらマイクロ波を照射するので、1本
の丸太には均一にマイクロ波を照射できる。ただ、この
構造の乾燥装置は、丸太ではない角材や原木等の多数本
の木材をシールドケースに一緒に入れ、各々の木材に均
一にマイクロ波を照射することはできない。このため、
多数の木材に均一にマイクロ波を照射して能率よく乾燥
できない欠点がある。
【0008】本発明は、さらにこのような欠点を解消す
ることを目的に開発されたもので、本発明の第2の目的
は、多数の木材に均一にマイクロ波を照射して能率よく
乾燥できる乾燥方法と装置を提供することにある。
【0009】さらに、木材をマイクロ波乾燥する方法
は、乾燥時間を短縮するためにマイクロ波の出力を大き
くすると、木材が割れやすくなる欠点がある。それは、
マイクロ波が木材を内部から加熱するので、木材の内部
で水が沸騰して内部圧力を異常に高くするからである。
乾燥工程での木材の割れは、木材の商品価値を著しく低
下させる。この欠点は、マイクロ波発生機の出力を小さ
くして解消できる。ただ、出力を小さくすると、乾燥時
間が長くなって、短時間で乾燥できなくなる。このた
め、マイクロ波で木材を乾燥する方法は、木材を割れな
いようにしながら速やかに乾燥するのが難しい。
【0010】本発明者は、木材に連続的にマイクロ波を
照射するのではなく、たとえば1時間はマイクロ波を照
射するが、その後の1時間はマイクロ波の照射を中断
し、以後、マイクロ波の照射と中断を繰り返す方法で乾
燥する方法を開発して、木材の割れを防止することに成
功した。この乾燥方法は、マイクロ波の照射を中断する
工程で、木材内部の水分を表面に移行させて水分を木材
の全体に均一に分散できる。木材は、内部温度が高くな
ると、内部で水が沸騰して内圧が異常に上昇し、この状
態でさらにマイクロ波加熱すると木材が割れてしまう
が、マイクロ波の照射を停止すると、圧力が上昇した内
部の水分は速やかに表面に移行する。内部の水分が表面
に移行して内圧が低下すると水の沸点が低下し、さらに
水が沸騰しやすくなって、気化熱で木材の内部温度を低
下させる。また、水分が表面に移行すると木材の内圧が
低下するが、このとき表面移行する水分は、木材の導管
を通過してスムーズに外部に導かれる。したがって、木
材にマイクロ波の照射を一時的に中断する方法は、木材
の割れを少なくできる特長がある。
【0011】さらに、木材は、マイクロ波の照射と中断
とを一定の時間で繰り返す方法ではなくて、マイクロ波
出力を木材の加熱状態でオンオフに制御し、あるいはマ
イクロ波出力を木材温度で連続的に制御する方法によっ
ても、木材の割れを少なくして速やかに乾燥できる。こ
の乾燥方法は、たとえば木材の温度を検出して、木材の
温度が設定温度になるとマイクロ波の出力を停止し、あ
るいは出力を低下させて、木材の内部の水分を表面に移
行させる。この方法も速やかに水分を表面移行すること
で、木材の割れを有効に防止できる。
【0012】マイクロ波の出力を停止し、あるいは制御
することで木材の割れを防止しながら乾燥する方法は、
内圧が上昇した状態で内部の水分をいかに速やかに表面
に移行できるかが大切である。水分を速やかに表面移行
できないと、マイクロ波の照射を停止し、あるいは出力
を小さくする時間が長くなって、全体の乾燥時間が長く
なり、あるいは内圧の上昇を速やかに低下できないため
に、木材に割れが発生するからである。
【0013】本発明者は、さらに実験を繰り返した結
果、木材を鉛直に吊り下げて移送しながらマイクロ波を
照射する簡単な方法で、木材内部の水分を導管に沿って
速やかに流下させることに成功した。したがって、本発
明の第3の大切な目的は、木材の割れを極減しながら、
木材全体を均一に、しかも速やかに乾燥できる木材の乾
燥方法と乾燥装置とを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の乾燥方法は、木
材1をマイクロ波乾燥する。マイクロ波で加熱されて内
部温度が高くなった木材1は、内部の水分を木材1の導
管に沿って速やかに表面に移行させる。水分をよりスム
ーズに排出するために、木材1は、導管を鉛直方向とし
て吊り下げて移送される。さらに、吊下コンベア6で鉛
直姿勢に吊り下げられて移送される木材1は、縦軸を中
心として自転される。
【0015】自転する木材1には、側面からマイクロ波
が照射される。自転する木材1は、マイクロ波発生機3
のアンテナと対向する位置が変化する。アンテナから木
材1に向かって照射されるマイクロ波は、図15に示す
ように、木材1を透過し、透過するときに一部が木材1
に吸収されて木材1を加熱する。木材1に吸収されて加
熱ながら透過するマイクロ波は、次第に減衰して木材1
を透過する。したがって、木材1のアンテナ36と対向
する部分は、強いマイクロ波で加熱されるが、その反対
側は木材1を透過して減衰したマイクロ波で弱く加熱さ
れる。木材1が太くなると、アンテナ36の反対側は減
衰された弱いマイクロ波で加熱されることになる。この
ため、自転される木材1は、木材1の一部(図において
アンテナと対向するA部分)を、あるときは強いマイク
ロ波で加熱するが、木材が180度回転されると、アン
テナ36の反対側になって、弱いマイクロ波で照射され
る。すなわち、木材1は、部分的に、強いマイクロ波が
照射される照射部分と、弱いマイクロ波が照射される非
照射部分ができる。そして、木材1は自転しながら移送
されるので、照射部分と非照射部分は自転速度に同期し
て変化する。このため、照射部分で高温に加熱された木
材1の一部は、非照射部分となったときに、高温高圧に
加熱された水分を表面に移行させる。したがって、本発
明の木材の乾燥方法は、木材1の全体を均一にマイクロ
波加熱するが、つねに木材全体に均一にマイクロ波を照
射するのではなく、部分的に照射部分と非照射部分とを
設けながら、トータルでは全体を均一に加熱乾燥する。
【0016】この独特の乾燥状態は、木材を割れないで
乾燥するために大切である。それは、木材が連続してマ
イクロ波加熱されると、木材内部で加熱された水分が蒸
発し、蒸発した水分が気化して木材内部の圧力を上昇
し、上昇した内圧が木材を膨張させて割れの原因となる
からである。照射部分と非照射部分とを繰り返しながら
マイクロ波される本発明の乾燥方法は、非照射部分とな
るときに、内部の水分を表面に移行させて内圧の上昇を
有効に防止する。このため、木材を割れないで速やかに
乾燥できる。本発明の乾燥方法は、自転する木材1が1
回転する時間を、1分〜1時間とすることができる。
【0017】さらに、本発明の乾燥方法は、木材1にマ
イクロ波を照射するマイクロ波照射工程と、木材1にマ
イクロ波の照射するのを中断するマイクロ波中断工程と
を繰り返しながら乾燥することもできる。この乾燥方法
は、木材1にマイクロ波照射するときに、照射部分と非
照射部分とを設けて加熱しながら、さらに、マイクロ波
の照射を中断する時間を設けるので、マイクロ波で加熱
された木材1の内圧上昇をより確実に低下して割れを少
なくできる。
【0018】さらに、本発明の乾燥方法は、木材センサ
4でマイクロ波の出力を制御することができる。この乾
燥方法は、木材センサ4でもって、木材1の温度と含水
率と重量のいずれかを検出して、マイクロ波の出力を制
御することができる。また、この乾燥方法は、木材セン
サ4でもって木材1から発生する煙を検出して、マイク
ロ波の出力を制御することもできる。
【0019】本発明の乾燥装置は、乾燥する木材1を入
れるシールドケース2と、このシールドケース2内で複
数の木材1を吊り下げて移送する吊下コンベア6と、こ
のシールドケース2の側面から内部の木材1に向かって
マイクロ波を照射複数のマイクロ波発生機3とを備え
る。複数のマイクロ波発生機3は、吊下コンベア6が木
材1を移送する方向に離されて所定の間隔で配設され
て、移送される木材1にマイクロ波を照射する。吊下コ
ンベア6は、吊り下げて移送する木材1を、縦軸を中心
として回転する回転機構23を備えている。吊下コンベ
ア6が回転機構23で木材1を回転しながら移送すると
共に、マイクロ波発生機3が側面から木材1にマイクロ
波を照射して乾燥する。
【0020】乾燥装置は、マイクロ波発生機3を木材セ
ンサ4で制御することができる。この木材センサ4は、
木材1の加熱状態を検出して、マイクロ波出力を制御し
て、木材1をマイクロ波の照射状態と、マイクロ波の照
射を中断ないし制限する状態とすることができる。さら
に、乾燥装置は、シールドケース2の内部にシールド板
8を配設して、木材1にマイクロ波を照射する状態と、
マイクロ波を照射しない状態とすることができる。この
乾燥装置は、シールド板8でもって、シールドケース2
の内部を、マイクロ波照射のシールドされるシールド領
域10と、マイクロ波が照射されるマイクロ波照射領域
9に区画する。この乾燥装置は、吊下コンベア6で木材
1をシールド領域10とマイクロ波照射領域9とに移送
し、マイクロ波照射領域9で木材1を加熱して、シール
ド領域10で木材1の含有水分を導管に沿って流下させ
る。
【0021】さらにまた、乾燥装置は、マイクロ波発生
機3を制御して、吊下コンベア6で移送される木材1に
一定時間はマイクロ波を照射して一定時間はマイクロ波
の照射を停止または制限する制御回路5とを備えてい
る。この乾燥装置は、吊下コンベア6で木材1を移送し
て、マイクロ波を照射する状態では木材1を加熱して、
マイクロ波の照射が停止あるいは制限される状態では木
材1の含有水分を導管に沿って流下させる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明
の技術思想を具体化するための木材の乾燥方法と乾燥装
置を例示するものであって、本発明は乾燥方法と装置を
下記のものに特定しない。
【0023】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番
号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決す
るための手段の欄」に示される部材に付記している。た
だ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に
特定するものでは決してない。
【0024】図3及び図4の平面図と、図5の正面図に
示す木材の乾燥装置は、木材1を搬入するシールドケー
ス2と、このシールドケース2の内部で木材1を鉛直に
吊り下げて移送する吊下コンベア6と、シールドケース
2内の木材1にマイクロ波を照射する複数のマイクロ波
発生機3と、マイクロ波で加熱される木材1の加熱状態
を検出する木材センサ4と、この木材センサ4からの信
号で、各々のマイクロ波発生機3の出力を制御する制御
回路5とを備える。
【0025】シールドケース2は、柱や原木等の細長い
棒状の木材1を、吊下コンベア6で鉛直に吊り下げて移
送できる箱形で、マイクロ波が漏れないように、鉄等の
金属シールド材で製作されている。図に示すシールドケ
ース2は、長い原木や柱である角材を鉛直に立てた姿勢
で移送できる高さと、水平面内で閉ループとなる吊下コ
ンベア6で木材1を2列に並べて移送できる幅と、多数
の木材1を吊り下げて移送できる長さとを有する。乾燥
される柱や原木等の木材1の全長は3〜8mである。し
たがって、シールドケース2の高さは4〜10mであ
る。シールドケース2は、木材1を2列に並べて移送す
るのでその幅は約1〜5mである。さらに、100〜5
00本の棒状の木材1を吊り下げて移送するシールドケ
ース2は、全長が10〜30mである。
【0026】シールドケース2は、木材1を搬入し、ま
た取り出すために一部を開口して、この開口部をシール
ドシャッタ7で閉塞している。シールドシャッタ7は、
開いた状態で、木材1をシールドケース2の吊下コンベ
ア6に供給でき、また、乾燥された木材1を吊下コンベ
ア6から外部に排出できる。シールドシャッタ7が閉じ
られると、シールドケース2の開口部からマイクロ波が
漏れないようにシールドして閉塞される。図のシールド
ケース2は、図において、左端を開口してシールドシャ
ッタ7を設けている。シールドシャッタ7は、シリンダ
ー(図示せず)等で左右方向に移動されてシールドケー
ス2の開口部を開閉する。
【0027】図3に示すシールドケース2は、内部にシ
ールド板8を配設して、シールドケース2の内部を、木
材1がマイクロ波照射からシールドされるシールド領域
10と、木材1にマイクロ波を照射するマイクロ波照射
領域9とに区画している。この図のシールドケース2
は、長手方向に延長して鉛直にシールド板8を配設して
いる。シールド板8は、シールドケース2のほぼ中央に
配設されて、シールドケース2の片側をシールド領域1
0とし、他の片側をマイクロ波照射領域9としている。
シールド領域10にはマイクロ波発生機3が固定され
ず、マイクロ波発生機3は、マイクロ波照射領域9にの
み配設している。マイクロ波照射領域9から放射される
マイクロ波は、シールド板8に反射されて、シールド領
域10を通過する木材1をマイクロ波からシールドす
る。したがって、シールドケース2内を吊下コンベア6
で移送される木材1は、マイクロ波照射領域9を通過す
るときにマイクロ波で加熱され、シールド領域10を通
過するときはマイクロ波に加熱されない。
【0028】ただ、シールド板8は、マイクロ波を完全
にはシールドしないので、減密にはシールド領域10を
通過する木材1も微弱なマイクロ波で照射される。た
だ、微弱なマイクロ波では木材1を過熱することがな
く、ここを通過する木材1は、温度が低下して含有水分
を導管に沿って流下させる。したがって、本明細書にお
いて、シールド領域は、木材に照射されるマイクロ波を
完全に0にするものには特定しない。シールド領域は、
微弱なマイクロ波が照射されることがあるからである。
【0029】図4のシールドケース2は、シールド板8
を配設していない。このシールドケース2は、マイクロ
波発生機3の出力を制御して、木材1に照射するマイク
ロ波を調整する。
【0030】シールドケース2は、木材1を鉛直に吊り
下げて移送するために、上部に水平に吊下コンベア6を
配設している。吊下コンベア6は、無端のチェーンと、
チェーンの駆動機構と、チェーンを水平に配設している
チェーンガイドとを備える。チェーンは、所定の間隔で
木材1を吊り下げる吊下具を連結している。チェーン1
1とチェーンガイド12を図6の横断面図に示してい
る。この図のチェーン11は、ローラー軸11Aの両端
に回転できるように車輪11Bを連結している。車輪1
1Bは、C型鋼であるチェーンガイド12の内面を転動
して、チェーンガイド12に沿ってチェーン11をスム
ーズに移動させる。
【0031】チェーン11のローラー軸11Aには、吊
下具13の上端を連結している。吊下具13は、ローラ
ー軸11Aに連結される本体部13Aと、この本体部1
3Aに水平面内で回転できるように連結される吊下部1
3Bとからなる。吊下部13Bは、ピン14を介して上
端を本体部13Aに連結している。ピン14は、本体部
13Aの下端に垂直にねじ込んで連結される。
【0032】さらに、吊下コンベア6は、吊り下げて移
送する木材1を回転させる回転機構23を備える。図に
示す回転機構23は、吊下部13Bに固定された歯車1
5と、この歯車15に噛み合うように、シールドケース
2の側面に配設されたラック16とを備える。歯車15
は、吊下部13Bの上部に、水平の姿勢で固定されてい
る。ラック16は、シールドケース2の側面に、水平方
向に延長されて固定されている。ラック16は、チェー
ン11を直線状に移動させるシールドケース2の内面
に、連続して、あるいは部分的に断続的に固定される。
この構造の回転機構23は、チェーン11が移動される
と、吊下部13Bに固定された歯車15がラック16と
噛み合って回転し、吊下部13Bを回転させる。回転す
る吊下部13Bは、吊り下げられた木材1を縦軸を中心
として回転させる。
【0033】回転機構23が木材1を回転させる自転周
期は、歯車15の歯数とチェーン11の移動速度で決定
される。たとえば、歯車の歯数を少なくして、チェーン
の移動速度を速くすると、木材の回転周期が小さくな
る。これに対して、歯車の歯数を多くして、チェーンを
ゆっくりと移動させると木材の回転周期は大きくなる。
したがって、回転機構23は、チェーン11の移動速度
と歯車15の歯数を最適となるように調整する。回転機
構23は、たとえば、木材1が1回転する時間が1分〜
1時間になるように調整する。
【0034】吊下部13Bは、木材1の上端の連結部1
7に連結される。図に示す木材1の連結部17は、木材
1の上端面に打ち込んで固定しているU金具である。こ
の連結部17は、先端を木材1に打ち込んで固定してお
り、吊下具13のフック状の吊下部13Bに連結され
る。この連結部17は、太い金属ロッドをU曲して両端
を木材1に打ち込みできる形状としている。木材1は、
図7に示すように、上端部の両側に溝17Aを設けてい
る連結部17を設けることもできる。この構造の連結部
17に連結される吊下部13Bは、開閉できる一対のア
ーム18を有し、アーム18の下端を溝17Aに入れ、
木材1の上端を挟着して吊り下げる。
【0035】チェーン11に連結される吊下具13の間
隔は、約20〜50cmである。この間隔は、乾燥する
最も太い木材の外形よりも長くする。木材を水平面内で
回転させながら吊り下げて移送するためである。
【0036】チェーン11の駆動機構は、図示しない
が、チェーン11に噛み合うスプロケットと、このスプ
ロケットを回転させるモーターと、モーターをスプロケ
ットに連結する減速機構とを備える。駆動機構は、チェ
ーン11の1周期が、好ましくは約2時間となる速度で
チェーン11を移動させる。図に示すように、シールド
ケース2の内部をシールド領域10とマイクロ波照射領
域9とに区画する乾燥装置は、チェーン11の移動速度
で、木材1にマイクロ波を照射するマイクロ波照射工程
の時間と、マイクロ波を照射しないマイクロ波中断工程
の時間とを調整できる。たとえば、チェーン11が1周
する時間、すなわちチェーン11の1周期を2時間とす
る乾燥装置は、マイクロ波照射工程とマイクロ波中断工
程の時間を各々1時間にできる。それは、木材1がマイ
クロ波照射領域9を通過する時間が1時間で、シールド
領域10を通過する時間が1時間となるからである。
【0037】木材乾燥において、マイクロ波の照射を中
断して木材内部の水分を表面に移行させる時間は、1〜
2時間が最適である。したがって、図3に示すように、
シールドケース2の一部にシールド領域10を設ける構
造は、木材1がシールド領域10を通過する時間が1〜
2時間となるように、チェーン11の移動速度を決定す
るのが理想である。ただ、木材1は、マイクロ波の照射
を中断するマイクロ波中断工程の時間を、たとえば10
分〜10時間とし、好ましくは20分〜6時間とし、さ
らに好ましくは30〜3時間として乾燥することもでき
る。したがって、図3の装置は、木材1がシールド領域
10を通過する時間が10分〜10時間、好ましくは2
0分〜6時間、さらに好ましくは30〜3時間となるよ
うにチェーン11の速度を決定することもできる。マイ
クロ波の照射を中断する時間が10分よりも短いと、内
部で加圧された水分を有効に表面に移行できなくなり、
反対にマイクロ波を照射しない時間が10時間を越える
と、乾燥に要する時間が長くなってしまう。
【0038】図3に示す乾燥装置は、シールドケース2
の内部を、シールド板8でもって、ひとつのシールド領
域10と、ひとつのマイクロ波照射領域9とに区画して
いるが、シールド板は、複数のシールド領域と複数のマ
イクロ波照射領域とに区画することもできる。この乾燥
装置は、チェーンで木材をシールドケース内に一周させ
ると、複数のシールド領域とマイクロ波照射領域を通過
する。したがって、ひとつのシールド領域を通過する時
間が短くなる。このため、シールドケースの内部を複数
のシールド領域とマイクロ波照射領域とに区画する乾燥
装置は、木材がひとつのシールド領域を通過する時間
が、前述の時間となるようにチェーンの移送速度を特定
する。
【0039】図4の乾燥装置は、シールドケース2の内
部を、シールド領域10とマイクロ波照射領域9とに区
画することなく、全体をマイクロ波照射領域9としてい
る。この乾燥装置は、マイクロ波発生機3の出力を停止
して、木材1のマイクロ波照射を中断する。この図の装
置は、チェーン11の移送速度でマイクロ波の照射を中
断する時間を特定しない。マイクロ波発生機3がマイク
ロ波の出力を停止する時間で、マイクロ波の照射を中断
する時間を特定できるからである。したがって、この装
置は、チェーン11の速度を、木材1を理想的な状態で
移送できる速度として、木材1を効率よく乾燥できる。
【0040】図3と図4に示す乾燥装置は、タイマーを
木材1の乾燥時間に設定して、タイマーがセットアップ
すると、マイクロ波発生機3の出力を停止して木材1を
乾燥することもできるが、好ましくは、マイクロ波で加
熱される木材1の加熱状態を木材センサ4で検出し、木
材センサ4でマイクロ波の出力をオンオフに制御し、あ
るいは平均出力を連続的に制御しながら乾燥することも
できる。木材センサ4でマイクロ波発生機3の出力を制
御する乾燥装置は、木材1の加熱状態でマイクロ波の出
力をコントロールするので、図3の装置においては、マ
イクロ波発生機3の出力をオンオフに制御して、マイク
ロ波照射領域9を通過する木材1にマイクロ波を照射し
ない状態にできる。このため、この図3の装置におい
て、マイクロ波の照射を中断する時間を、木材1がシー
ルド領域10を通過する時間よりも短くできる。このた
め、木材1を遅くゆっくりと移送して、マイクロ波中断
工程の時間を短縮することもできる。また、図4に装置
においては、マイクロ波発生機3の平均出力を制御し
て、木材1が加熱されないように連続してマイクロ波を
照射しながら乾燥することができる。
【0041】チェーンガイド12は、シールドケース2
の天井部分に水平に配設される。図のチェーンガイド1
2は、2列の直線部分の両端を半円で連結する閉ループ
形状としている。チェーンガイド12は、下面にスリッ
ト12Aを開口しているC型鋼である。このチェーンガ
イド12は、内部にチェーン11を移動させ、スリット
12Aから吊下具13を外部に突出させる。
【0042】複数のマイクロ波発生機3は、図3に示す
ように、シールドケース2の垂直面に、木材1の移送方
向と上下方向に離して固定される。各々のマイクロ波発
生機3は、シールドケース2のマイクロ波照射領域9を
通過する木材1に均一にマイクロ波を照射できる間隔に
配設される。マイクロ波発生機3からシールドケース2
内に放射されるマイクロ波は、シールドケース2の内面
とシールド板8とで反射して木材1を均一に加熱する。
マイクロ波発生機3がシールドケース2にマイクロ波を
放射する導波管の開口部の中心間隔は、たとえば、30
〜100cmとする。隣接する導波管の間隔を狭くする
と、木材1をより均一に乾燥できる。また、導波管の間
隔を広くすると、隣接するマイクロ波発生機3から放射
されるマイクロ波の干渉を少なくできる。
【0043】各々のマイクロ波発生機3は、図8に示す
ように、マイクロ波を発生するマグネトロン31と、こ
のマグネトロン31で発生するマイクロ波をシールドケ
ース2に供給する導波管30と、マグネトロン31のプ
レートに高電圧の直流を供給する高圧電源32と、ヒー
タに加熱するヒータ電源33とを備える。各々のマイク
ロ波発生機3は、好ましくは、それぞれがマグネトロン
31と高圧電源32とヒータ電源33とを備えるが、ヒ
ータ電源は、複数台のマグネトロンにヒータ電力を供給
するように設計することもできる。ヒータ電源は、たと
えば、全てのマイクロ波発生機に共通として、1台で全
てのマグネトロンにヒータ電力を供給することができ
る。
【0044】各々のマイクロ波発生機3が、それぞれマ
グネトロン31と高圧電源32とを備える乾燥装置は、
各々のマイクロ波発生機3の平均出力を独立して調整で
きる。このため、木材1をより理想的な環境で乾燥でき
る。独立して出力を制御できるマイクロ波発生機3は、
たとえば、シールドケース2の上部と下部に配設してい
るマイクロ波発生機3の出力を小さく制御して木材1の
全体を均一に乾燥できる。
【0045】マグネトロン31は、導波管30を介して
シールドケース2内の側面から、周波数を2〜4GHz
とするマイクロ波、たとえば、2450MHzのマイク
ロ波を照射する。導波管30は、シールドケース2の垂
直面に水平向きに開口されて木材1にマイクロ波を照射
する。高圧電源32は、入力される100または200
Vの商用電源をトランスで昇圧し、トランスの2次側の
交流を2000〜4000Vの直流に整流してマグネト
ロン31に供給する。ヒータ電源33は、入力される交
流を、マグネトロン31のヒータ電圧に降圧するトラン
スを備えている。マグネトロン31は、ヒータ電源33
から供給される電力でヒータを加熱する状態で、高圧電
源32から高電圧が入力されるとマイクロ波を発振して
導波管30から出力する。
【0046】このマイクロ波発生機3は、高圧電源32
からマグネトロン31に供給される平均電圧でマグネト
ロン31の出力を制御できる。平均電圧を低くすると、
マグネトロン31の出力は低下し、平均電圧を高くする
とマグネトロン31の出力は増加する。高圧電源32
は、トランスの2次側に接続しているコンデンサーの静
電容量で高圧電源32の平均電圧を調整できる。コンデ
ンサーの静電容量を大きくすると平均電圧が上昇し、静
電容量を小さくすると平均電圧は低下する。
【0047】さらに、マイクロ波発生機3は、マイクロ
波の出力をオンオフするスイッチ34を高圧電源32の
入力側または出力側に接続している。スイッチ34をオ
ンにするとマグネトロン31は動作状態となってマイク
ロ波を出力する。スイッチ34がオフに切り換えられる
と、マイクロ波は出力されなくなる。したがって、この
スイッチ34をオンオフして、マイクロ波の出力を制御
できる。さらに、スイッチ34は、短い周期でオンオフ
させて、マイクロ波の平均出力を調整することもでき
る。オフ時間に対するオン時間のデューティー比を大き
くすると、マイクロ波の平均出力は大きくなる。スイッ
チ34は、制御回路5でオンオフに制御されて、マグネ
トロン31の出力をオンオフする。
【0048】マイクロ波発生機3のマイクロ波出力は、
制御回路5で制御される。制御回路5は、木材センサ4
またはタイマーでマイクロ波発生機3を制御する。木材
センサ4は、木材1の加熱状態を検出するセンサで、好
ましくは、温度を検出する温度センサが使用される。温
度センサは、移動する木材温度を検出するために、非接
触式の赤外線センサを使用する。温度センサは、理想的
には木材1の木口温度を検出する。木材1は、マイクロ
波で内部加熱されると、導管を通じて外部に加圧蒸気を
噴射するので、蒸気を噴射する木口の温度が最も高くな
るからである。
【0049】温度センサでマイクロ波発生機3の出力を
制御する制御回路5は、木材温度が設定温度になるとマ
イクロ波発生機3の出力を停止し、あるいは出力を小さ
く制御する。図3の乾燥装置は、マイクロ波照射領域9
に温度センサを配設して、ここを通過する木材1の温度
を検出する。温度センサは、マイクロ波照射領域9に複
数個設けられ、あるいはひとつ設けられる。複数の温度
センサで木材温度を検出する装置は、最高温度を検出す
る温度センサの信号でマイクロ波発生機3の出力を制御
する。ただ、複数の温度センサの平均値でマイクロ波発
生機の出力を制御することもできる。
【0050】図3と図4の乾燥装置であって、温度セン
サの信号でマイクロ波発生機3の出力を制御する制御回
路5は、温度センサから木材1が最高温度に上昇したこ
とを検出する信号が入力されると、マイクロ波発生機3
の出力をオフに制御し、あるいは平均出力が小さくなる
ように制御する。温度センサの信号で平均出力を小さく
制御する制御回路5は、木材温度が最高温度にならない
ように、平均出力を小さくする。木材温度が最高温度に
なることを検出して、マイクロ波発生機3の出力をオフ
に切り換える制御回路5は、木材1の温度が設定温度ま
で低下することを温度センサで検出して、マイクロ波発
生機3の出力をオンに切り換える。また、タイマーで所
定時間経過した後に、マイクロ波発生機3の出力をオン
に切り換える。
【0051】さらに、木材センサ4には、木材1から排
出される煙を検出する煙センサも使用できる。木材1が
マイクロ波で内部加熱されると、内部温度が局部的に高
くなって内部で煙が発生する。この煙は、導管を通じて
木材1の外部に噴射される。木材1から煙が噴射される
状態は、木材1の内部温度が相当に高くなっている状態
であるから、煙は木材1の内部が高温に加熱されたこと
を検出するパラメーターとなる。したがって、木材1か
ら噴射される煙を検出して、マイクロ波発生機3の出力
を制御することもできる。
【0052】図3と図4の乾燥装置であって、煙センサ
の信号でマイクロ波発生機3の出力を制御する制御回路
5は、煙センサがシールドケース2の煙を検出すると、
マイクロ波発生機3の出力をオフに制御し、あるいは平
均出力が小さくなるように制御する。煙センサの信号で
平均出力を小さく制御する制御回路5は、シールドケー
ス2に煙が発生しないように、平均出力を小さくする。
シールドケース2の煙を検出して、マイクロ波発生機3
の出力をオフに切り換える制御回路5は、シールドケー
ス2の煙がなくなること検出して、マイクロ波発生機3
の出力をオンに切り換え、あるいは、タイマーで所定時
間経過した後に、マイクロ波発生機3の出力をオンに切
り換える。シールドケース2は、図示しないが、連続し
て運転している排気ファンで内部空気を排気している。
このため、シールドケース2内に木材1から煙が噴出さ
れても、マイクロ波発生機3の出力をオフにすると、木
材1から煙が噴出されない状態になるので、シールドケ
ース2内の煙は排出してなくなる。
【0053】温度センサ等の木材センサ4と煙センサの
両方でマイクロ波発生機3の出力を制御する制御回路5
は、温度センサ等の木材センサ4でマイクロ波発生機3
の出力を制御し、煙センサがシールドケース2の煙を検
出すると、マイクロ波発生機3の出力をオフに切り換
え、その後マイクロ波発生機3をオフ状態に保持する。
【0054】さらに、木材センサ4は、木材1の含水率
や重量を検出することもできる。含水率を検出するセン
サーは、直接に木材1の含水率を検出し、あるいは、木
材1の重量を測定して、この重量から含水率を検出する
こともできる。含水率センサーは、木材1の表面に接近
されて、あるいは接触して木材1の含水率を測定する。
木材の表面に接触する含水率センサーは、吊下コンベア
6で移送される木材が定位置に移送された状態で、木材
の表面に接触して含水率を検出する。吊下コンベア6
は、ゆっくりと木材を移送するので、定位置に移送され
た木材の表面に、シリンダー等で含水率センサーを押し
付けて含水率を検出する。含水率センサーは、すでに市
販されているもの、たとえば、木材の電気抵抗や誘電率
を測定して含水率を検出するものが使用できる。含水率
センサーは、木材の含水率を測定するときに木材の表面
に向かって接近し、木材の含水率を測定しないときは、
木材から離れて待機する。
【0055】含水率センサーは、図示しないが、出入シ
リンダーの先端に固定されて、木材の表面に接触され
る。出入シリンダーは、シールドケースの外部から木材
に向かって含水率センサーを接近させるために、ロッド
の先端に含水率センサーを固定している。さらに、シー
ルドケースは、含水率センサーが出入りする部分に貫通
孔を設けて、ここに開閉蓋を設けている。
【0056】以上の含水率のセンサーは、以下のように
して木材の含水率を検出する。 (1) マイクロ波発生機3の発振を一時的に停止させ
る。マイクロ波発生機3は、高圧電源32をオフにして
発振を停止する。 (2) 出入シリンダーで含水率センサーを木材1の表面
に接触させる。 (3) 含水率センサーが木材1の含水率を検出し、検出
した含水率の信号を制御回路5に出力する。 (4) 出入シリンダーを伸縮させて、含水率センサーを
木材1の表面から離してシールドケース2の外部に引き
出す。 (5) その後、シールドケース2からマイクロ波が漏れ
ないように貫通孔を閉塞する。 (6) その後、マイクロ波発生機3でマイクロ波を木材
1に照射する。
【0057】木材センサ4は、木材1の重量を検出する
こともできる。木材1の重量を検出する重量センサ19
を、図9の平面図と図10の正面図とに示す。これ等の
図に示す重量センサ19は、チェーン11の吊下具13
が移動する両側に、一対の載せ台20を配設しており、
この載せ台20に重量を検出するセンサー素子21を固
定している。この重量センサ19は、一対の載せ台20
に吊下具13を載せて木材1の重量を検出する。載せ台
20に吊下具13が載ると、木材1の重量は載せ台20
に作用する。したがって、この状態で載せ台20の重量
をセンサー素子21で検出して、木材1の重量を検出で
きる。載せ台20は、吊下具13の両側に配設している
ので、載せ台20の間を吊下具13が移動するとき、吊
下具13の歯車15が載せ台20の上を摺動しながら通
過する。すなわち、載せ台20に吊下具13が載る状態
となる。載せ台20に載せられる歯車15は、ピン14
を介して多少は上下に移動できるように、吊下具13の
本体部13Aに連結している。重量センサ19が木材1
の重量を検出するとき、吊下コンベア6の移動を一時的
に停止して、より正確に木材1の重量を検出できる。吊
下コンベア6が移動する状態では、歯車15が吊下具1
3の本体部13Aに引っ張られて、この引張力が木材重
量を検出する誤差の原因となるからである。吊下コンベ
ア6を停止すると、歯車15が本体部13Aに引っ張ら
れなくなり、木材1の重量が載せ台20に作用して正確
に重量が検出される。
【0058】図9と図10に示す重量センサ19は、吊
下具13の両側に位置する、一対の載せ台20の両端の
下面にセンサー素子21を固定している。すなわち、こ
れらの図に示す重量センサ19は、4基のセンサー素子
21で木材1の重量を測定している。この重量センサ1
9は、より正確に木材1の重量を検出できる特長があ
る。ただ、重量センサ19は、図11に示すように、一
対の載せ台20の中央部の下面に、各1基のセンサー素
子21を配設することもできる。この重量センサ19
は、2基のセンサー素子21で木材1の重量を検出する
ので、低コストにできる特長がある。さらに、この図に
示す重量センサ19は、載せ台20の一端を回転軸25
を介して支持プレート24に連結すると共に、他端を上
下に移動できるように支持プレート24に連結してい
る。載せ台20の上下移動する端部が連結される支持プ
レート24は、上下方向に長孔24Aを開口しており、
この長孔24Aの内側に、載せ台20の側面から突出す
るガイド突起20Aを挿入している。この重量センサ1
9は、載せ台20の上に歯車15が乗って木材1の荷重
がかかると、載せ台20が傾動して中央部分に配設され
たセンサー素子21に荷重が作用するので、木材1の重
量を正確に検出できる。
【0059】さらに、図12は、より正確に木材重量を
検出する重量センサ19を示す。この重量センサ19
は、押上シリンダー22の先端に載せ台20を固定して
いる。載せ台20の上面にセンサー素子21を固定して
いる。この重量センサ19は、センサー素子21の上方
を吊下具13が移動するとき、押上シリンダー22が載
せ台20をわずかに押し上げて、吊下具13の歯車15
をセンサー素子21の上に載せる。したがって、この状
態では、吊下具13は、チェーン11に吊り下げられる
ことがなくなり、木材1の全重量が歯車15を介してセ
ンサー素子21を押し下げる。
【0060】以上の重量センサ19は、吊下具13の歯
車15を載せ台20に載せて木材重量を検出している
が、吊下具に載せ台の上に載せる部材を設け、あるいは
木材の上端に固定する連結部に、載せ台の上に載せる持
上部を設けることもできる。木材に持上部を設ける構造
は、必ずしも歯車と吊下部を多少は上下に移動できるよ
うに連結する必要はない。吊下部と木材の連結部との間
に、多少上下に移動できる遊びがあるので、持上部を載
せ台に載せる状態で、木材の全重量を持上部から載せ台
にかけることができるからである。
【0061】重量センサ19は、たとえば、図3と図4
の平面図に示すように、シールドケース2の内側であっ
て、木材1の出入口の近傍に配設される。図に示す乾燥
装置は、木材1の出入口であるシールドシャッタ7の近
傍に、2基の重量センサ19を配設している。2基の重
量センサ19は、一方が木材1の供給側に、他方が、木
材1の排出側に配置されている。木材1の供給側に配置
される重量センサ19は、シールドケース2内を1周し
て乾燥される前の木材1の重量を検出する。ここで検出
された重量は、木材の初期重量として、制御回路5に入
力される。木材1の排出側に配置される重量センサ19
は、シールドケース2内を1周して乾燥された木材の重
量を検出する。ここで検出された重量は、木材の乾燥重
量として制御回路5に入力される。制御回路5は、たと
えば、吊下具ごとに木材の重量を記憶しており、重量セ
ンサ19から入力される初期重量と乾燥重量の差から、
除去された水分量である水分減少量を演算する。とく
に、木材がシールドケース2内を1周する間に除去され
た水分減少量を検出できる。
【0062】制御回路5は、重量センサ19から入力さ
れる重量から、木材1が乾燥されているかどうかを判定
する。制御回路5には、たとえば、乾燥を終了させると
きの木材の重量が、ある程度の幅のある乾燥終了重量領
域として設定される。この制御回路5は、重量センサ1
9で検出された乾燥重量を、この乾燥終了重量領域に比
較して、木材の乾燥状態を判定する。乾燥終了重量領域
は、木材の種類と形状、寸法等によって決定される重量
領域で、あらかじめ演算されて制御回路に入力されてい
る。ただ、乾燥終了重量領域は、木材がシールドケース
内に供給された時の最初の初期重量から演算して設定す
ることもできる。制御回路5は、木材の乾燥重量がこの
領域内にあると、その木材が所定重量まで乾燥されたと
して、シールドケース2から排出して乾燥を終了する。
乾燥された木材は、マイクロ波発生機3を停止した後、
シールドシャッタ7を開いて排出される。木材の排出
は、制御回路5で制御して行うことも、作業者が直接に
手で操作して行うこともできる。さらにこのとき、所定
の重量まで乾燥されていない木材は、排出することな
く、さらにもう1周移送されて乾燥される。ただ、所定
の重量まで乾燥されていない木材であっても、さらにも
う1周移送して乾燥されるときの水分減少量によって、
所定の重量以下に乾燥されると推測できる場合は、移送
することなく排出して乾燥を終了する。木材の過乾燥を
防止するためである。
【0063】以上の乾燥装置は、木材1の供給側と排出
側にそれぞれ重量センサ19を配設している。ただ、重
量センサは、図示しないが、木材の供給側、あるいは排
出側にのみに配設して、木材の乾燥状態を判定すること
もできる。この重量センサは、前回検出された重量と今
回検出された重量から、シールドケース内を1周する間
に除去される水分減少量を演算できる。排出側にのみ重
量センサが配設される乾燥装置は、検出した重量を乾燥
終了重量領域に比較して、木材の乾燥状態を判定する。
また、供給側にのみ重量センサが配設される乾燥装置
は、水分減少量から1周移送した後の木材重量を推測
し、推測される木材重量を乾燥終了重量領域に比較し
て、木材の乾燥状態を判定する。
【0064】さらに、制御回路5は、重量センサ19の
出力でマイクロ波発生機3の出力を制御し、あるいは、
重量センサ19で検出された木材1の重量を演算回路で
含水率に換算して、含水率でマイクロ波発生機3の出力
を制御する。木材重量から含水率を演算する演算回路
は、重量センサ19で検出した木材の重量(W)から含
有水分を全部除去した状態、すなわち絶乾状態の重量
(W)を減算して、木材の含水量(x)を算出し、絶
乾状態の重量(W)に対する含水量(x)の割合を含
水率として演算する。すなわち、木材の含水率は、以下
の式で求められる。 含水率[%]=x/W×100 (ただし、x=W−
【0065】絶乾状態の木材の重量(W)は、乾燥す
る木材の体積(V)に、その木材の絶乾状態での比重
(ρ)を掛けて求めることができる。木材の体積は、た
とえば、角材の場合には、断面の縦横の辺の長さと全長
から求めることができ、原木の場合には、直径と全長か
ら求めることができる。絶乾状態での比重(ρ)は、木
材の種類によって異なるので、スギ、マツ、ヒノキ等の
ように、種類別に演算回路に入力しておく。以上の含水
率検出器は、木材を乾燥するときに、木材の寸法と種類
とが演算回路に入力されて、絶乾状態の木材の重量(W
)を演算回路で算出する。さらに、含水率検出器は、
演算回路が、算出した絶乾状態の木材の重量(W
と、重量センサ19で検出した木材の重量(W)とから
木材の含水率を演算する。この構造の含水率検出器は、
木材全体の含水率を検出できる。
【0066】含水率センサー又は重量センサ19で検出
した木材1の含水率、あるいは木材1の重量でマイクロ
波発生機3の出力を制御する制御回路5は、木材1の含
水率をパラメーターとし、あるいは重量をパラメーター
として、マイクロ波出力を制御する。この制御回路5を
備える図3または図4の乾燥装置は、マイクロ波出力の
平均出力を連続的に制御して木材1を乾燥し、あるいは
マイクロ波出力をオンオフに切り換えて、マイクロ波照
射工程とマイクロ波中断工程とを繰り返しながら木材1
を乾燥する。
【0067】マイクロ波出力を連続的に変化させて、木
材1を乾燥する制御回路5が、マイクロ波出力を制御す
る状態を図13に示している。この制御回路5は、木材
1の含水率が所定の範囲においては直線的にマイクロ波
の出力を制御し、木材1の含水率が所定の含水率よりも
大きいときにマイクロ波を最大出力とし、さらに、木材
1が所定の含水率まで乾燥されると、マイクロ波出力を
0に、すなわちマイクロ波を照射しないようにする。制
御回路5は、図14に示すように、木材1の含水率が所
定の範囲においては段階的にマイクロ波の出力を制御
し、木材1の含水率が所定の含水率よりも多いときにマ
イクロ波を最大出力とし、さらに、木材1が所定の含水
率まで乾燥されると、マイクロ波出力を0に、すなわち
マイクロ波を照射しないようにすることもできる。
【0068】図3の乾燥装置は、シールド領域10にお
いては、木材1にマイクロ波を照射しないので、マイク
ロ波照射領域9において木材1に照射するマイクロ波出
力を制御回路5で制御する。
【0069】制御回路5が、図13と図14に示すよう
にマイクロ波出力を制御して木材1を乾燥させると、、
時間と共に木材1の含水率が減少して乾燥される。最初
は、マイクロ波出力が大きいので、急激に木材1の含水
率が低下する。マイクロ波出力を直線的に、あるいは段
階的に減少すると、木材1の含水率の低下は次第に少な
くなる。木材1が乾燥されて所定の含水率になると、マ
イクロ波出力が0になって木材1の含水率は変化しなく
なる。マイクロ波の出力を0にする含水率は、木材1が
所定の含水率に乾燥された含水率とする。
【0070】制御回路5は、木材1の含水率が最初に多
く減少して次第に少なく減少するように、あるいは、木
材1の含水率が直線的に減少するようにマイクロ波出力
を制御することもできる。このように木材1の含水率を
減少させる方法も、木材1が所定の含水率まで乾燥され
ると、マイクロ波出力を0にして、マイクロ波の照射を
停止する。
【0071】木材1の含水率を検出してマイクロ波出力
を制御する制御回路5は、木材1の含水率が、あらかじ
め記憶している記憶関数で示す値よりも大きくなると、
マイクロ波の出力を増加させて木材1の含水率を記憶関
数に接近させる。また、木材1の含水率が記憶関数で示
す値よりも小さくなるとマイクロ波出力を減少させて、
含水率を記憶関数に接近させる。
【0072】最も簡単な制御回路5は、複数のマイクロ
波発生機3のマイクロ波出力が同じになるように制御す
る。複数の木材センサ4で複数のマイクロ波発生機3の
マイクロ波出力を制御する制御回路5は、各々のマイク
ロ波発生機3のマイクロ波出力を別々に独立して制御す
ることもできる。
【0073】以上の制御回路5は、含水率や重量を検出
する木材センサ4で、マイクロ波出力を連続的に変化さ
せるが、含水率や重量を検出して、マイクロ波発生機3
の出力をオンオフに切り換える、すなわち、マイクロ波
照射工程とマイクロ波中断工程とで乾燥させることもで
きる。この乾燥装置は、マイクロ波出力をオフに切り換
える含水率や重量を、複数の設定値として記憶してお
り、あるいは、マイクロ波発生機3の出力をオフに切り
換える含水率や重量の変化値を記憶している。
【0074】複数の設定値を記憶している制御回路5を
備える図3と図4に示す乾燥装置は、木材1の乾燥が進
んで含水率または重量が設定値まで低下すると、マイク
ロ波発生機3の出力をオフにする。その後、タイマーの
設定時間が経過すると、ふたたびマイクロ波発生機3を
オンに切り換える。また、含水率と重量の変化値を記憶
している制御回路5は、木材1が乾燥されて、含水率や
重量が記憶している変化値まで変化すると、制御回路5
がマイクロ波発生機3の出力をオフに切り換える。その
後、タイマーの設定時間が経過すると、マイクロ波発生
機3をオンに切り換える。
【0075】乾燥装置は、以下の工程で木材を乾燥す
る。 (1) 木材センサを使用しないで木材を乾燥する方法 図3の乾燥装置は、マイクロ波照射領域9を通過する木
材1にマイクロ波を照射し、シールド領域10を通過す
る木材1にマイクロ波を照射しない状態で木材1を乾燥
する。マイクロ波発生機3は、木材1が乾燥される時間
が経過すると、制御回路5でオフに切り換えられる。 木材搬入工程 シールドケース2を開いて吊下コンベア6に木材1を供
給する。このとき、マイクロ波発生機3は、オフ状態に
保持される。吊下コンベア6は、木材1が吊下具13に
供給されると移送して、次の吊下具13に木材1を供給
する。全ての吊下具13に木材1が供給されると、シー
ルドケース2を閉塞して、マイクロ波が漏れないように
する。 マイクロ波発生機3をオンに切り換えて、マイクロ
波照射領域9を通過する木材1にマイクロ波を照射す
る。シールドケース2の内部を吊下コンベア6で移送さ
れる木材1は、マイクロ波照射領域9を通過するときが
マイクロ波照射工程となり、シールド領域10を通過す
るときがマイクロ波中断工程となる。したがって、木材
1は、マイクロ波照射工程とマイクロ波中断工程を繰り
返して乾燥される。マイクロ波照射工程で、木材1は内
部から加熱される。したがって、木材1は内部の温度が
高く、表面温度が低い状態となる。また、表面には水分
が速やかに除去されるので、表面は含水率が低く、内部
は含水率が高い状態となる。その後、マイクロ波の照射
が中断されるマイクロ波中断工程になると、高温高圧に
なっている内部から、水分が導管に沿って流下して表面
に移行される。水分が表面移行されると、木材1の含水
率が均一化されると共に、内部の圧力と温度が低下す
る。内部の水分が排出されることによって内圧が低下
し、また、内圧が低下して水の沸点が低下して水が速や
かに気化され、水が気化されて気化熱で木材1の内部が
冷却されるからである。 マイクロ波照射工程とマイクロ波中断工程が繰り返
されて、木材1の含水率が少なくなって所定の含水率ま
で乾燥される。 木材1が乾燥されると、マイクロ波発生機3をオフ
に切り換え、シールドケース2を開いて木材1を取り出
す。
【0076】以上の乾燥方法は、タイマーを使用しない
で木材1を乾燥できるが、木材1が所定の含水率まで乾
燥されたことを、温度センサ、含水率センサ、煙センサ
で検出して、マイクロ波発生機3を停止することもでき
る。
【0077】図4の乾燥装置は、タイマーでマイクロ波
発生機3をオンにする時間とオフにする時間を設定し
て、木材1をマイクロ波照射工程とマイクロ波中断工程
を繰り返す状態で乾燥できる。タイマーは、木材1が乾
燥する時間も記憶しており、このタイマーがセットアッ
プして木材1が乾燥されると、マイクロ波発生機3を停
止させる。この乾燥方法も、木材1の乾燥を木材センサ
4で検出して、マイクロ波発生機3を停止することもで
きる。
【0078】(2) 木材センサを使用して、制御回路
が木材センサの信号でマイクロ波発生機を制御しながら
木材を乾燥する方法 図3の乾燥装置は、木材センサ4の信号で制御回路5が
マイクロ波発生機3を制御する方法においても、マイク
ロ波照射領域9を通過する木材1にはマイクロ波が照射
され、シールド領域10を通過する木材1にはマイクロ
波が照射されない。ただ、制御回路5がマイクロ波発生
機3の出力を制御するので、マイクロ波照射領域9を通
過する木材1は、必ずしもマイクロ波が照射されない。
木材1の加熱状態が木材センサ4で検出されて、マイク
ロ波発生機3が制御されるからである。したがって、マ
イクロ波照射領域9を通過する木材1は、マイクロ波が
定格出力で照射され、あるいは平均出力が小さく調整さ
れたマイクロ波に照射され、あるいはマイクロ波が照射
されない状態となる。ただ、シールド領域10を通過す
る木材1は、マイクロ波が照射されず、この工程では内
部の含有水分が導管に沿って流下される。
【0079】図4の乾燥装置は、シールドケース2の内
部全体をマイクロ波照射領域9とする。この乾燥装置
は、制御回路5でマイクロ波の平均出力を連続的に調整
しながら乾燥する方法と、吊下コンベア6で移送される
木材1を、マイクロ波照射工程とマイクロ波中断工程を
繰り返しながら乾燥する方法とがある。マイクロ波の平
均出力を連続的にコントロールする方法は、温度センサ
で木材温度を検出して木材1が異常に高温にならないよ
うマイクロ波出力を制御し、あるいは図13や図14に
示すように、含水率をパラメーターとしてマイクロ波出
力を制御し、あるいは含水率や重量が記憶された関数に
したがって減少するようにマイクロ波出力を制御して木
材1を乾燥する。
【0080】また、図4の乾燥装置で、マイクロ波発生
機3をオンオフに切り換えて、木材1をマイクロ波照射
工程とマイクロ波中断工程を繰り返しながら乾燥する方
法は、木材センサ4の信号、さらに木材センサ4とタイ
マーの信号で、マイクロ波発生機3をオンオフに切り換
え、マイクロ波照射工程とマイクロ波中断工程を繰り返
して木材1を乾燥する。
【0081】図4の乾燥装置が、マイクロ波発生機3を
オンオフに切り換えて、木材1をマイクロ波照射工程と
マイクロ波中断工程を繰り返して乾燥する方法は、複数
のマイクロ波発生機3の全体を一緒にオンオフに切り換
える方法と、複数のマイクロ波発生機3を複数のブロッ
クに分割し、分割された各ブロックのマイクロ波発生機
3を別々にオンオフに切り換える方法とがある。
【0082】複数ブロックのマイクロ波発生機3を別々
にオンオフに切り換える方法は、木材1が吊下コンベア
6に移送されるのに同期して、順番に各ブロックのマイ
クロ波発生機3をオンオフに切り換える。この方法は、
たとえば、木材1が移送されるに従って、マイクロ波発
生機3をオン又はオフに切り換えることができるので、
吊下コンベア6の移送速度に関係なく、マイクロ波照射
工程とマイクロ波中断工程の時間を設定できる。この方
法は、各々の木材1の加熱状態を木材センサ4で独立し
て検出し、あるいは、木材全体を複数のブロックに区分
して、区分された木材1の加熱状態を木材センサ4で検
出し、マイクロ波の照射を停止する必要がある木材、あ
るいはブロックが通過する部分のマイクロ波発生機3を
オフに順番に切り換えることもできる。したがって、こ
の方法は、シールドケース2に部分的に木材を搬入し
て、全ての木材を理想的な状態で乾燥できる。
【0083】
【発明の効果】本発明の請求項1の乾燥方法と請求項6
の乾燥装置は、太くて重い原木や角材を、曲げることな
く直線状に伸ばして乾燥できる特長がある。それは、マ
イクロ波で加熱される木材を鉛直に吊り下げて移送しな
からマイクロ波乾燥するからである。マイクロ波は、木
材を内部から加熱することに加えて、木材自体を発熱し
て加熱するので、原理的に加熱温度に上限がない。この
ため、マイクロ波で加熱乾燥される木材は、内部の温度
が非常に高くなり、木材が軟化して変形しやす状態とな
る。本発明は、この状態を利用して、木材の曲がりを防
止するよりもさらに、進んで曲がった木材を自重で直線
状に伸ばす働きがある。
【0084】さらに、本発明の請求項1の乾燥方法と請
求項6の乾燥装置は、木材を吊り下げて移送しながらマ
イクロ波を照射し乾燥するので、多量の木材を一緒に能
率よく乾燥できる。それは、木材を鉛直に吊り下げてマ
イクロ波を照射するので、マイクロ波で高温高圧に加熱
された木材内部の水分を、鉛直な導管に沿って速やかに
外部に排出できるからである。さらに、長い木材を鉛直
に吊り下げるので水平面積が極めて小さく、据え付け面
積の小さい装置に多量の木材を搬入して、一緒に能率よ
く乾燥できる特長がある。
【0085】さらにまた、本発明の請求項1の乾燥方法
と請求項6の乾燥装置は、木材の割れを極減しながら、
木材全体を均一に、しかも速やかに乾燥できる特長があ
る。それは、木材を鉛直方向に吊り下げてマイクロ波を
照射するために、高温高圧になった水分を、鉛直方向の
導管に沿ってスムーズに排出して、内圧上昇に起因する
木材の膨れを防止し、さらに、速やかに水分を排出して
乾燥時間を短縮できるからである。
【0086】さらにまた、本発明の請求項1の乾燥方法
と請求項6の乾燥装置の特筆すべき特長は、多数の木材
に均一にマイクロ波を照射して能率よく乾燥できること
である。本発明の乾燥方法と乾燥装置は、吊下コンベア
で移送される木材に側面からマイクロ波を照射すると共
に、吊り下げた木材を、縦軸を中心として自転させなが
ら移送して乾燥している。このように、自転しながら移
送される木材は、強いマイクロ波が照射される部分と弱
いマイクロ波が照射される部分とが、回転によって変化
しながら乾燥される。とくに、強いマイクロ波で高温に
加熱された部分が、木材の回転によって、弱いマイクロ
波が照射される状態になると、高温高圧に加熱された水
分が表面に移行される。したがって、木材内部で加熱さ
れた水分をスムーズに表面移行させながら、しかも、木
材全体を均一に加熱できる。このことは、木材の割れを
極減することにも効果が大きい。
【0087】また、本発明の請求項3の乾燥方法と請求
項11の乾燥装置は、木材をマイクロ波照射工程とマイ
クロ波中断工程とで繰り返して乾燥するので、マイクロ
波中断工程において、木材内部で加熱加圧された水分
を、鉛直方向の導管に流下させてスムーズに表面に移行
して排出し、さらに、含水率の高い木材内部から表面に
水分を移行させて、全体の含水率を均一化する。このた
め、マイクロ波中断工程において、木材内部の水分をよ
り速やかに排出して、内圧を速やかに低下させる。この
ため、木材の割れがさらに有効に防止される。
【0088】さらにまた、本発明の請求項10の乾燥装
置は、シールドケース内を、シールド板でマイクロ波照
射のシールドされるシールド領域と、マイクロ波が照射
されるマイクロ波照射領域とに区画しており、木材をシ
ールド領域とマイクロ波照射領域とに移送しながら乾燥
するので、マイクロ波照射領域で高温に加熱された木材
内部の水分を、シールド領域において、鉛直方向の導管
に流下させてスムーズに表面に移行して排出して、全体
の含水率を均一化できる。この乾燥装置も、木材内部の
水分を速やかに排出して、内圧を速やかに低下できるの
で、木材の割れを有効に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明者が先に開発した木材の乾燥装置の概略
断面図
【図2】図1に示す乾燥装置の横断面図
【図3】本発明の実施例の木材の乾燥装置の平面図
【図4】本発明の他の実施例の木材の乾燥装置の平面図
【図5】図1に示す木材の乾燥装置の正面図
【図6】吊下コンベアが木材を吊り下げる状態を示す拡
大断面図
【図7】木材を吊り下げる吊下具の他の一例を示す断面
【図8】マイクロ波発生機の概略構成図
【図9】木材の重量を検出する重量センサを示す平面図
【図10】図9に示す重量センサの正面図
【図11】木材の重量を検出する重量センサの他の一例
を示す平面図
【図12】木材の重量を検出する重量センサの他の一例
を示す正面図
【図13】木材の含水率でマイクロ波出力を制御する一
例を示すグラフ
【図14】木材の含水率でマイクロ波出力を制御する他
の一例を示すグラフ
【図15】木材にマイクロ波が照射される状態を示す概
略水平断面図
【符号の説明】
1…木材 2…シールドケース 3…マイクロ波発生機 4…木材センサ 5…制御回路 6…吊下コンベア 7…シールドシャッタ 8…シールド板 9…マイクロ波照射領域 10…シールド領域 11…チェーン 11A…ローラー軸 1
1B…車輪 12…チェーンガイド 12A…スリット 13…吊下具 13A…本体部 1
3B…吊下部 14…ピン 15…歯車 16…ラック 17…連結部 17A…溝 18…アーム 19…重量センサ 20…載せ台 20A…ガイド突起 21…センサー素子 22…押上シリンダー 23…回転機構 24…支持プレート 24A…長孔 25…回転軸 30…導波管 31…マグネトロン 32…高圧電源 33…ヒータ電源 34…スイッチ 35…ローラー 36…アンテナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永井 良昌 徳島県徳島市春日1丁目7番地 株式会社 永井機械製作所内 Fターム(参考) 2B230 AA16 BA01 BA17 EA19 EB05 EB07 EB12 EC14 EC17 EC21 EC22 EC24 3L113 AA04 AB07 AC12 AC35 AC42 AC69 AC75 AC77 BA05 CA02 CA03 CA04 CB07 CB22 DA01 DA08 DA10 DA11 DA13

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木材(1)にマイクロ波を照射して乾燥す
    る方法であって、木材(1)を導管が鉛直方向となるよう
    に吊下コンベア(6)で吊り下げて移送し、この吊下コン
    ベア(6)で移送される木材(1)に側面からマイクロ波を照
    射し、さらに、吊下コンベア(6)で移送される木材(1)
    を、縦軸を中心として自転させながら移送する木材の乾
    燥方法。
  2. 【請求項2】 自転する木材(1)が1回転する時間が1
    分〜1時間である請求項1に記載される木材の乾燥方
    法。
  3. 【請求項3】 木材(1)にマイクロ波を照射するマイク
    ロ波照射工程と、木材(1)にマイクロ波の照射を中断す
    るマイクロ波中断工程とを繰り返して乾燥する請求項1
    に記載される木材の乾燥方法。
  4. 【請求項4】 木材(1)の温度と含水率と重量のいずれ
    かを木材センサ(4)で検出し、この木材センサ(4)の信号
    でマイクロ波の出力を制御する請求項1に記載される木
    材の乾燥方法。
  5. 【請求項5】 木材(1)から発生する煙を木材センサ(4)
    で検出し、この木材センサ(4)の出力でマイクロ波の出
    力を制御する請求項1に記載される木材の乾燥方法。
  6. 【請求項6】 乾燥する木材(1)を入れるシールドケー
    ス(2)と、このシールドケース(2)内で複数の木材(1)を
    吊り下げて移送する吊下コンベア(6)と、このシールド
    ケース(2)の側面から内部の木材(1)に向かってマイクロ
    波を照射する複数のマイクロ波発生機(3)とを備え、 複数のマイクロ波発生機(3)は、吊下コンベア(6)が木材
    (1)を移送する方向に離されて所定の間隔で配設され
    て、移送される木材(1)にマイクロ波を照射し、 かつ、吊下コンベア(6)は、吊り下げて移送する木材(1)
    を、縦軸を中心として回転する回転機構(23)を備えてお
    り、 吊下コンベア(6)が回転機構(23)で木材(1)を回転しなが
    ら移送すると共に、この木材(1)にマイクロ波発生機(3)
    が側面からマイクロ波を照射して乾燥するようにしてな
    る木材の乾燥装置。
  7. 【請求項7】 シールドケース(2)内の木材(1)の加熱状
    態を検出する木材センサ(4)を備え、この木材センサ(4)
    でマイクロ波発生機(3)を制御する請求項6に記載され
    る木材の乾燥装置。
  8. 【請求項8】 木材センサ(4)が、木材(1)の温度と含水
    率と重量のいずれかを検出するセンサーである請求項7
    に記載される木材の乾燥装置。
  9. 【請求項9】 木材センサ(4)が、木材(1)から発生する
    煙を検出する煙センサーである請求項7に記載される木
    材の乾燥装置。
  10. 【請求項10】 シールドケース(2)にシールド板(8)を
    配設しており、このシールド板(8)は、シールドケース
    (2)内をマイクロ波照射のシールドされるシールド領域
    (10)と、マイクロ波が照射されるマイクロ波照射領域
    (9)とに区画しており、吊下コンベア(6)が木材(1)をシ
    ールド領域(10)とマイクロ波照射領域(9)とに移送して
    乾燥する請求項6に記載される木材の乾燥装置。
  11. 【請求項11】 マイクロ波発生機(3)を制御して、吊
    下コンベア(6)で移送される木材(1)に一定時間はマイク
    ロ波を照射して一定時間はマイクロ波の照射を停止また
    は制限する制御回路(5)とを備える請求項6に記載され
    る木材の乾燥装置。
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