JP2002130661A - 加熱用の燃焼制御装置 - Google Patents

加熱用の燃焼制御装置

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JP2002130661A
JP2002130661A JP2000328445A JP2000328445A JP2002130661A JP 2002130661 A JP2002130661 A JP 2002130661A JP 2000328445 A JP2000328445 A JP 2000328445A JP 2000328445 A JP2000328445 A JP 2000328445A JP 2002130661 A JP2002130661 A JP 2002130661A
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combustion
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air
burner
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Takashi Yamagami
俊 山上
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Osaka Gas Co Ltd
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Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱対象空間1内の温度が設定目標温度より
も低いときは、温度が低いほどバーナ2の燃焼量を大き
くする燃焼量比例制御形態で燃焼制御し、加熱対象空間
1内の温度が設定目標温度よりも高くなると、バーナ2
の燃焼を停止させた状態で、空気供給手段KKからの燃
焼用空気を冷却用空気として加熱対象空間1内に供給し
て加熱対象空間内の温度を低下させる冷却制御を実行す
る場合に、良好な温度制御特性が得られる加熱用の燃焼
制御装置を提供する。 【解決手段】 制御手段Uが、冷却制御において、加熱
対象空間1内の温度が設定目標温度よりも高くなると、
加熱対象空間1内の温度が設定目標温度よりも高いほ
ど、空気供給手段KKから加熱対象空間1内に供給され
る冷却用空気の空気量を多くする空気量比例制御形態で
加熱対象空間1内に冷却用空気を供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱対象空間内を
加熱するバーナと、加熱対象空間内に燃焼用空気を供給
する空気供給手段と、加熱対象空間内の温度を検出する
温度検出手段と、前記温度検出手段の検出情報に基づい
て運転を制御する制御手段とが設けられ、前記制御手段
が、前記加熱対象空間内の温度が設定目標温度よりも低
いときには、前記加熱対象空間内の温度が低いほど前記
バーナの燃焼量を大きくする燃焼量比例制御形態で、前
記バーナの燃焼を制御する燃焼制御を実行し、且つ、前
記加熱対象空間内の温度が設定目標温度よりも高くなる
と、前記バーナの燃焼を停止させた状態で、前記空気供
給手段からの燃焼用空気を冷却用空気として前記加熱対
象空間内に供給して、前記加熱対象空間内の温度を低下
させる冷却制御を実行するように構成されている加熱用
の燃焼制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記加熱用の燃焼制御装置は、例えば乾
燥炉や熱処理炉等の工業炉の炉内を加熱対象空間とし
て、その炉内の温度を設定目標温度に維持するようにバ
ーナの燃焼量を制御するものである。具体的に説明する
と、図6に示すように、開閉扉1aを備えた箱状の熱処
理炉1の炉内を加熱するガス燃焼式のバーナ2が設けら
れ、バーナ2には、ガス供給源から設定供給圧で供給さ
れる燃料ガスが燃料遮断弁3及び燃料調整用ダンパー4
を介して供給されるとともに、図示しない送風機によっ
て設定供給圧で供給される燃焼用空気が空気量調整用ダ
ンパー5を介して供給されている。従って、上記送風機
や空気量調整用ダンパー5にて、炉内に燃焼用空気を供
給する空気供給手段が構成されている。尚、図面では省
略しているが、上記熱処理炉1には、燃焼ガスの排気路
が接続されている。10はパイロットバーナであり、開
閉弁13を介して上記燃料ガスが供給されるとともに、
図示しない供給路にて所定量の燃焼用空気が供給されて
いる。TSは、炉内の温度を検出する温度検出手段とし
ての熱電対等である。
【0003】上記両ダンパー4,5は、図示しないリン
ク機構によって連係され、コントロールモータ6によっ
て一体的に駆動される。そして、温度検出手段TSの検
出情報と、温度設定器9からの温度設定情報が温度調節
計7に入力され、温度調節計7から出力される制御信号
(警報1、警報2及び温調出力の各信号)に基づいて、
制御部8が上記燃料遮断弁3及びコントロールモータ6
の作動を制御している。つまり、上記温度調節計7及び
制御部8によって、温度検出手段TSの検出情報に基づ
いて運転(上記炉1の加熱運転)を制御する制御手段が
構成され、この制御手段が、後述のバーナ2の燃焼制御
及び冷却制御を実行している。上記リンク機構について
説明すると、例えばバーナ2の最大燃焼量が50kwで
ターンダウン比を5:1に設定した場合に、図7に示す
ように、燃料調整用ダンパー4を開度最小値にしてバー
ナ2の燃焼量を最小値(10kw)にしたときに、空気
量調整用ダンパー5が開度最小値となり、上記バーナ2
の最小燃焼量に対応する量の燃焼用空気が供給されるよ
うに、リンク機構が調整されている。
【0004】上記バーナ2の燃焼制御としては、省エネ
ルギー性及び温度制御特性に優れていることから、炉内
の温度が設定目標温度よりも低いときには、炉内の温度
が低いほどバーナ2の燃焼量を大きくする燃焼量比例制
御形態で、バーナ2の燃焼量を制御する燃焼制御が実行
されている。そして、この燃焼量比例制御形態でバーナ
2の燃焼量を制御する場合に、上記リンク機構により、
バーナ2に対する燃焼用空気の供給量の制御も、バーナ
2の燃焼量に合わせて空気供給量を増減調節する空気量
比例制御形態で実行されている。
【0005】ところで、使用温度範囲が広い炉等に使用
するバーナでは、高温領域まで加熱できるように、最大
燃焼量を大きく設定するが、その場合、ターンダウン比
はあまり小さな値にすることができないので燃焼量を最
小値まで小さくしても、最小燃焼量が比較的大きな値に
なる。そのため、設定目標温度が低い場合には、最小燃
焼量の状態でも、炉内の温度が上昇してオーバーシュー
トが大きくなるので、これを防止するために、炉内の温
度が設定目標温度よりも高くなると、バーナの燃焼を停
止させる一方、炉内への燃焼用空気の供給は継続して、
つまり、バーナの燃焼を停止させた状態で燃焼用空気を
冷却用空気として炉内に供給して、炉内の温度を低下さ
せる冷却制御を実行するようにしていた。
【0006】上記燃焼制御及び冷却制御について図8に
基づいて具体的に説明する。上記温度設定器9にて例え
ば200℃を設定すると、温度調節計7では、上記設定
温度(200℃)を設定温度0として、この設定温度0
よりも高い設定温度1(202℃)と、設定温度2(2
05℃)が設定される。そして、炉内の温度が設定温度
1に達するまでは、前記温度調節計7からの温調出力を
用いて、炉内の温度が低いほど燃焼量を大きくする燃焼
量比例制御形態でバーナ2が燃焼され、このとき、燃焼
用空気の供給量は炉内の温度が設定温度1に近いほど少
なくなる。炉内の温度が設定温度1に達すると、警報1
が出力されるので、その警報1に基づいて、前記遮断弁
3を閉じてバーナ2の燃焼を停止させる一方、この燃焼
停止状態で、炉内の温度が設定温度2に達するまでは、
冷却用空気を最小量で供給する。そして、炉内の温度が
設定温度2に達すると、警報2が出力されるので、その
警報2に基づいて、空気供給量を最大量に増加させる。
従って、上記設定温度1を設定目標温度として、上記燃
焼制御及び冷却制御を実行している。尚、上記のよう
に、バーナ2の燃焼を停止させた状態で冷却用空気を炉
内に供給するときでも、前記パイロットバーナ10の燃
焼は継続されており、このパイロットバーナ10の加熱
によって炉内の温度低下を補っている。そして、上記冷
却用空気の供給によって炉内が冷却されて、炉内の温度
が設定温度2よりもヒステリシス幅h2低い温度以下に
なると、空気供給量を最小量に減少させ、さらに、炉内
の温度が設定温度1よりもヒステリシス幅h1低い温度
以下になると、バーナの燃焼を開始させるように、ヒス
テリシス特性を持たせて制御特性を安定化している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、バーナ2の燃焼停止状態で、炉内に冷却用
空気を供給する冷却制御において、空気供給量を最小値
と最大値の2値のいずれかに切り換えて制御する形態で
あるので、良好な温度制御特性が得られず、また、無駄
なエネルギーを消費している点でも不都合であった。す
なわち、炉内の温度が設定目標温度(設定温度1)を超
えた直後は、バーナ2の最小燃焼量に対応する最小量の
冷却用空気が供給され続けるので、炉内を冷やし過ぎる
冷却過剰状態になる一方、前記パイロットバーナ10か
らの熱及びバーナ2の燃焼停止後の残熱によって炉内の
温度が設定目標温度(設定温度1)から更に上昇して
も、設定温度2に達するまでの間は空気供給量は上記最
小量のままであるので、今度は逆に冷却不足状態にな
り、炉内の温度上昇が大きくなり易い。そして、炉内の
温度が設定温度2に達すると、空気供給量を最大量まで
一気に増加させるので、今度は逆に冷却過剰状態になっ
ていた。その結果、従来技術では、図5の細線にて示す
ように、温度の変動幅が大きく、設定目標温度に対して
収束性の悪い温度制御特性となっていた。因みに、図5
は従来技術による温度制御特性と後述の本発明による温
度制御特性を比較したグラフであり、横軸はバーナ2の
燃焼開始後の時間を表わし、縦軸は炉内の温度を表わ
す。
【0008】本発明は、かかる実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、上記設定目標温度に対する温度
制御特性を良好なものにすることが可能となる加熱用の
燃焼制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1によれば、前記
燃焼量比例制御形態でのバーナの燃焼制御及び前記バー
ナの燃焼停止状態での冷却制御を実行する前記制御手段
が、前記冷却制御において、前記加熱対象空間内の温度
が設定目標温度よりも高いほど前記冷却用空気の空気量
を多くする空気量比例制御形態で前記空気供給手段の作
動を制御するように構成されている。即ち、バーナの燃
焼制御では、加熱対象空間内の温度が設定目標温度より
も低いほどバーナの燃焼量を大きくする燃焼量比例制御
形態で、バーナの燃焼が制御され、前記冷却制御では、
加熱対象空間内の温度が設定目標温度よりも高いほど、
バーナの燃焼を停止させた状態で、前記空気供給手段か
ら加熱対象空間内に供給される冷却用空気の空気量を多
くする空気量比例制御形態で、加熱対象空間内に冷却用
空気が供給される。従って、加熱対象空間内の温度が設
定目標温度よりも低いときには、加熱対象空間内の温度
が設定目標温度よりも低いほど加熱作用を強くする必要
があるのに的確に対応して、バーナの燃焼量を適正に制
御しながら、加熱対象空間内の温度が設定目標温度より
も高いときには、加熱対象空間内の温度が設定目標温度
よりも高いほど冷却作用を強くする必要があるのに的確
に対応して、冷却過剰状態や冷却不足状態になることを
極力回避しながら適正な冷却制御を行うことができ、も
って、設定目標温度に対する温度制御特性を良好なもの
にすることが可能となる加熱用の燃焼制御装置を提供す
ることができる。
【0010】請求項2によれば、請求項1において、前
記制御手段が、前記冷却制御において、前記空気量比例
制御形態における空気量の最小値として、ゼロを求めて
制御するように構成されている。即ち、前記冷却制御に
おいて、加熱対象空間内の温度が設定目標温度になって
いるときには、前記空気供給手段から加熱対象空間内へ
の冷却用空気の供給量がゼロになるように制御する。従
って、加熱対象空間内の温度が設定目標温度になってい
るときは、加熱対象空間内へは冷却用空気が供給されな
いので、例えば加熱対象空間内の温度が設定目標温度で
あるにもかかわらず冷却用空気を供給した場合には、無
駄なエネルギーを使って冷却過剰状態にする不具合が生
じるのに対して、かかる不具合を避けながら、加熱対象
空間内の温度を設定目標温度に維持させるようにするこ
とができ、もって、請求項1の好適な手段が得られる。
【0011】請求項3によれば、請求項1又は2におい
て、前記制御手段は、前記加熱対象空間内の温度が設定
目標温度よりも低い範囲では、温度が低いほど高い値と
なる出力信号を出力し、前記加熱対象空間内の温度が設
定目標温度よりも高い範囲では、温度が高いほど低い値
となる出力信号を出力する信号発生部を備えて、前記燃
焼制御においては、前記信号発生部の出力信号をそのま
ま用いて、前記燃焼量比例制御形態で前記バーナの燃焼
を制御し、且つ、前記冷却制御においては、前記信号発
生部の出力信号の極性を反転させた信号を用いて、前記
空気量比例制御形態で前記空気供給手段の作動を制御す
るように構成されている。
【0012】即ち、加熱対象空間内の温度が設定目標温
度よりも低いときには、加熱対象空間内の温度が低いほ
ど高い値となる信号発生部の出力信号をそのまま用い
て、加熱対象空間内の温度が設定目標温度よりも低いほ
どバーナの燃焼量を大きくする燃焼量比例制御形態でバ
ーナの燃焼を制御することができ、加熱対象空間内の温
度が設定目標温度よりも高いときには、加熱対象空間内
の温度が高いほど低い値となる信号発生部の出力信号を
反転させた信号を用いて、加熱対象空間内の温度が設定
目標温度よりも高いほど冷却用空気の供給量を大きくす
る空気量比例制御形態で加熱対象空間内に冷却用空気を
供給することができる。
【0013】従って、加熱対象空間内の温度が設定目標
温度よりも低い範囲では、温度が低いほど高い値となる
出力信号を出力する特性(逆動作特性)と、加熱対象空
間内の温度が設定目標温度よりも高い範囲では、温度が
高いほど高い値となる出力信号を出力する特性(正動作
特性と呼ぶ)を運転中に切り換えることができる高価な
温度調節計を用いることなく、上記逆動作特性と正動作
特性の切り換え機能を有していない安価な信号発生部を
用いて、装置構成が高価になることを避けながら、燃焼
制御における燃焼量比例制御形態と冷却制御における空
気量比例制御形態を実行することができ、もって、請求
項1又は2の好適な手段が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に係る加熱用の燃焼制御装
置の実施形態を、ボックス式熱処理炉に適用した場合に
ついて説明する。尚、以下の説明において、従来技術に
おいて説明したものと同一のものには同じ番号を付して
いる。図1に示すように、開閉扉1aを備えた箱状の熱
処理炉1の炉内を加熱対象空間として、その炉内を加熱
するバーナ2が炉1の横側部に設置され、炉内の温度を
検出する温度検出手段としての熱電対TSが炉1の上部
に設置されている。上記バーナ2の下方には、パイロッ
トバーナ10が設けられている。そして、炉内に処理物
を配置して、処理物の加熱処理を行うように構成してい
る。
【0015】上記バーナ2には、燃料遮断弁3及び燃料
調整用ダンパー4を介して燃料ガスが供給され、パイロ
ットバーナ10には、開閉弁13を介して燃料ガスが供
給されている。又、バーナ2には、空気量調整用ダンパ
ー5、及び、この空気量調整用ダンパー5を迂回するバ
イパス路11を介して燃焼用空気が供給されるととも
に、上記バイパス路11には空気遮断弁12が設けられ
ている。つまり、上記空気量調整用ダンパー5、バイパ
ス路11及び空気遮断弁12によって、炉内に燃焼用空
気を供給する空気供給手段KKが構成されている。
【0016】上記燃料調整用ダンパー4と空気量調整用
ダンパー5は、図示しないリンク機構によって連係さ
れ、コントロールモータ6によって一体的に駆動されて
いる。そして、図2に示すように、上記バーナ2の最大
燃焼量が50kwでターンダウン比が5:1に設定さ
れ、燃料調整用ダンパー4を開度最小値に絞ってバーナ
2の燃焼量を最小値(10kw)にしたときに、空気量
調整用ダンパー5が開度ゼロ、即ち、空気供給量がゼロ
になるように、上記リンク機構が調整されている。尚、
空気量調整用ダンパー5が開度ゼロの状態では、上記バ
ーナ2の最小燃焼量(10kw)に対応する燃焼用空気
は、前記空気遮断弁12を開操作することによって、前
記バイパス路11を通して供給されている。
【0017】次に、燃焼用の制御構成について説明す
る。温度調節計7及び制御部8を備えた制御装置Uが設
けられている。そして、前記熱電対TSの温度検出情報
と、炉1の目標温度を設定する温度設定器9からの温度
設定情報が上記温度調節計7に入力され、温度調節計7
からは前述の制御信号(警報1、警報2及び温調出力の
各信号)が出力され、この温度調節計7からの制御信号
に基づいて、制御部8が前記燃料遮断弁3、コントロー
ルモータ6及び空気遮断弁12の作動を制御するように
構成されている。つまり、上記制御装置Uにて、前記熱
電対TSの検出情報に基づいて、炉1を加熱するための
運転を制御する制御手段が構成されている。尚、制御部
8は、パイロットバーナ10の点火指令が指令されたと
きは、開閉弁13を開操作して、パイロットバーナ10
に燃料ガスを供給する。
【0018】そして、前記制御装置Uが、前記炉内の温
度が設定目標温度よりも低いときには、炉内の温度が低
いほど前記バーナ2の燃焼量を大きくする燃焼量比例制
御形態で、前記バーナ2の燃焼を制御する燃焼制御を実
行し、且つ、前記炉内の温度が設定目標温度よりも高く
なると、前記バーナ2の燃焼を停止させた状態で、前記
空気供給手段KKからの燃焼用空気を冷却用空気として
前記炉内に供給して、炉内の温度を低下させる冷却制御
を実行するように構成され、さらに、その冷却制御にお
いて、前記炉内の温度が設定目標温度よりも高いほど前
記冷却用空気の空気量を多くする空気量比例制御形態
で、前記空気供給手段KKの作動を制御するように構成
されている。
【0019】上記燃焼制御及び冷却制御について具体的
に説明する。先ず、前記温度調節計7から出力される前
記制御信号について説明する。前記温度設定器9によっ
て例えば200℃に設定すると、温度調節計7では、上
記設定温度(200℃)を設定温度0として、この設定
温度0(200℃)よりも高い設定温度1(202℃)
と、この設定温度1(202℃)よりも高い設定温度2
(205℃)とが設定される。そして、図4に示すよう
に、炉内の温度が上昇して上記設定温度1(202℃)
に達したとき及び炉内の温度が設定温度1(202℃)
よりもヒステリシス幅h1低い温度(201℃)に下降
したときに出力される警報1と、炉内の温度が上昇して
設定温度1よりも高い設定温度2(205℃)に達した
とき及び炉内の温度が設定温度2(205℃)よりもヒ
ステリシス幅h2低い温度(204℃)に下降したとき
に出力される警報2とが、前記制御信号として出力され
る。尚、、上記燃焼制御及び冷却制御においては、上記
設定温度1(202℃)を前記設定目標温度として各制
御を実行している。
【0020】さらに、上記温度調節計7からは、図3に
示すように、前記制御信号として、設定目標温度(設定
温度1)で0%になるとともに、前記炉内の温度が設定
目標温度(設定温度1)よりも低い範囲では、設定目標
温度(設定温度1)からの温度偏差が大きいほど100
%に近づき、前記炉内の温度が設定目標温度(設定温度
1)よりも高い範囲では、設定目標温度(設定温度1)
からの温度偏差が大きいほど−100%に近づくような
温調出力信号が出力される。つまり、上記温度調節計7
が、炉内の温度が設定目標温度(設定温度1)よりも低
い範囲では、温度が低いほど高い値となる温調出力信号
を出力し、炉内の温度が設定目標温度(設定温度1)よ
りも高い範囲では、温度が高いほど低い値となる温調出
力信号を出力する信号発生部を構成している。尚、上記
温度上昇に対して出力信号が低下する特性を逆動作出力
特性と呼ぶ。
【0021】そして、図4に示すように、制御部8は、
炉内の温度が上記設定温度1(202℃)に達するまで
は、前記燃料遮断弁3を開操作するとともに、前記空気
遮断弁12を開操作して前記バイパス路11を通して燃
焼用空気を供給しながら、上記温度調節計7の出力信号
(100%から0%の値)に基づいて、炉内の温度の設
定温度1(202℃)からの偏差が大きいほど、前記燃
料調整用ダンパー4及び前記空気量調整用ダンパー5の
開度が大きくなるように、前記コントロールモータ6を
作動させて、前記燃焼量比例制御形態での燃焼制御を実
行する。尚、上記燃料調整用ダンパー4及び前記空気量
調整用ダンパー5の開度調節は、炉内の温度が高くなる
ほど開度を小さくする逆動作特性であるので、逆動作出
力特性である前記温度調節計7の出力信号(100%か
ら0%の値)をそのまま用いて、コントロールモータ6
を作動させることができる。
【0022】炉内の温度が上記設定温度1(202℃)
に達すると、制御部8は、前記警報1信号に基づいて、
燃料遮断弁3を閉操作して燃料ガスの供給を遮断してバ
ーナ2の燃焼を停止させるとともに、前記空気遮断弁1
2を閉操作して前記バイパス路11からの燃焼用空気の
供給を遮断する一方、前記空気量調整用ダンパー5の開
度調節による前記空気量比例制御形態での冷却制御を開
始する。尚、上記バーナ2の燃焼を停止させた状態で
も、前記パイロットバーナ10の燃焼は継続させて、こ
のパイロットバーナ10の燃焼により、炉内を小燃焼量
で加熱して、上記バーナ2の燃焼停止による急激な温度
低下を補うようにしている。即ち、炉内の温度の維持は
パイロットバーナ10による加熱で行いながら、温度調
節は前記冷却用空気の供給量の調整によって行うことに
より、炉内の温度をハンチングのない良好な特性になる
ように制御することができる。
【0023】上記炉内の温度が上記設定温度1(202
℃)に達した時点では、前記空気量調整用ダンパー5の
開度はゼロになっているので、炉内には、冷却用空気は
供給されていない。つまり、前記制御装置Uが、前記冷
却制御において、前記空気量比例制御形態における空気
量の最小値として、ゼロを求めて制御するように構成さ
れている。
【0024】前記空気量比例制御形態での冷却制御で
は、炉内の温度が設定温度1(202℃)よりも上昇す
ると、前記温度調節計7の温調出力信号(−100%か
ら0%の値)に基づいて、炉内の温度の設定温度1(2
02℃)からの偏差が大きいほど、前記空気量調整用ダ
ンパー5の開度が大きくなるように、前記コントロール
モータ6を作動させて、炉内に供給する冷却用空気の供
給量を多くする。さらに、炉内の温度が上昇して前記設
定温度2(205℃)に達すると、制御部8は、前記警
報2信号に基づいて、前記空気遮断弁12を開操作し
て、上記空気量調整用ダンパー5を介して供給される冷
却用空気に加えて、前記バイパス路11からの冷却用空
気を炉内に供給する。
【0025】上記空気量調整用ダンパー5の開度調節
は、炉内の温度が高くなるほど開度を大きくする正動作
特性であるので、逆動作出力特性である前記温度調節計
7の出力信号(−100%から0%の値)をそのまま用
いて、前記コントロールモータ6を作動させることがで
きない。そのため、下式のように、前記温度調節計7の
出力信号を変換して、正動作出力を得て、その正動作出
力にて前記コントロールモータ6を作動させるようにし
ている。この場合、下式によれば、炉内の温度が設定目
標温度のときに、正動作出力の値が100%になり、炉
内の温度が設定目標温度よりも高くなると、正動作出力
の値が100%よりも大きな値となるが、実際の制御に
おいては、正動作出力の値が100%のときに、空気量
調整用ダンパー5の開度がゼロになり、100%よりも
大きな値になるに従って空気量調整用ダンパー5の開度
が大きくなるように制御する。
【0026】
【数1】正動作出力=(100−逆動作出力)
【0027】上記より、前記制御装置Uは、前記燃焼制
御においては、前記温度調節計7の出力信号をそのまま
用いて、前記燃焼量比例制御形態で前記バーナ2の燃焼
を制御し、且つ、前記冷却制御においては、前記温度調
節計7の出力信号の極性を反転させた信号を用いて、前
記空気量比例制御形態で前記空気供給手段の作動を制御
するように構成されている。
【0028】一方、炉内の温度が設定温度2(205
℃)よりも高くなった後、下降して設定温度2(205
℃)よりもヒステリシス幅h2低い温度(204℃)に
なると、制御部8は、前記警報2信号に基づいて、前記
空気遮断弁12を閉操作して前記バイパス路11からの
冷却用空気の供給を遮断する。この時点から、炉内の温
度がさらに下降して設定温度1(202℃)よりもヒス
テリシス幅h1低い温度(201℃)になるまでは、炉
内の温度の設定温度1(202℃)からの偏差が大きい
ほど、炉内に供給される冷却用空気の供給量が多くな
る。炉内の温度が上記温度(201℃)に下降すると、
制御部8は、前記警報1信号に基づいて、前記燃料遮断
弁3を開操作するとともに、前記空気遮断弁12を開操
作し、前述の燃焼量比例制御形態での燃焼制御の実行を
開始する。
【0029】以後、上記燃焼量比例制御形態での燃焼制
御と空気量比例制御形態での冷却制御を実行する。尚、
図4(ロ)中に一点鎖線で示すのは、図8(ロ)にて説
明した従来の冷却制御における空気量供給特性であり、
これと比べて、本発明による空気量比例制御形態での冷
却制御では、炉内温度が設定目標温度(設定温度1)に
近いときの冷却過剰状態が解消される一方、炉内温度が
上昇して設定目標温度(設定温度1)からの偏差が大き
くなったときの冷却不足状態が解消されていることが判
る。その結果、図5に示すように、本発明による温度制
御特性が、従来の温度制御特性と比べて、温度変動の少
ない良好な特性として得られている。
【0030】〔別実施形態〕次に別実施形態を説明す
る。上記実施形態では、制御手段(制御装置U)が、前
述の逆動作出力特性の温調出力信号を出力する信号発生
部(温度調節計7)を備えて、前記燃焼制御において
は、前記温度調節計7の出力信号をそのまま用いて、前
記燃焼量比例制御形態で前記バーナ2の燃焼を制御し、
且つ、前記冷却制御においては、前記温度調節計7の出
力信号の極性を反転させた信号を用いて、前記空気量比
例制御形態で前記空気供給手段KKの作動を制御するよ
うに構成したが、上記逆動作出力特性の信号発生部(温
度調節計7)の代わりに、加熱対象空間内の温度が設定
目標温度よりも低い範囲では、温度が低いほど高い値と
なる出力信号(逆動作出力特性)を出力するが、加熱対
象空間内の温度が設定目標温度よりも高い範囲では、温
度が高いほど高い値となる出力信号(正動作出力特性)
を出力するように出力信号の極性が自動的に切り換わる
高機能の信号発生部を備えて、その信号発生部の出力信
号をそのまま用いて、前記燃焼量比例制御形態での前記
燃焼制御及び前記空気量比例制御形態での前記冷却制御
の両方を実行するようにすることもできる。
【0031】上記実施形態では、制御手段(制御装置
U)が、前記冷却制御において、バーナ2の燃焼は停止
させる一方、パイロットバーナ10の燃焼は継続させる
ようにしたが、前記冷却制御において、バーナ2の燃焼
を停止させるとともに、パイロットバーナ10の燃焼も
停止させるようにしてもよい。従って、この別実施形態
では、前記加熱対象空間(炉内)に対する加熱量の調整
は、バーナ2の燃焼作動のオンオフと、バーナ2の燃焼
時の燃焼量の制御によって行われる。
【0032】上記実施形態では、本発明の加熱用の燃焼
制御装置をボックス式熱処理炉の加熱に適用する場合に
ついて例示したが、熱処理炉以外に、乾燥炉等の種々の
炉を加熱する燃焼制御装置に適用することができる。
又、ボックス炉以外に、処理物を入口から炉内に導入す
るとともに、炉内を通過させた後、出口から排出させる
搬送手段を備えた連続炉を加熱する燃焼制御装置にも適
用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃焼制御装置の全体構成を示すブロック図
【図2】燃料供給特性及び空気供給特性を示すグラフ
【図3】温度調節計の出力信号特性を示すグラフ
【図4】燃焼制御及び冷却制御を示すタイムチャート図
【図5】温度制御特性を示すグラフ
【図6】従来技術における燃焼制御装置の全体構成を示
すブロック図
【図7】従来技術における燃料供給特性及び空気供給特
性を示すグラフ
【図8】従来技術における燃焼制御及び冷却制御を示す
タイムチャート図
【符号の説明】 2 バーナ 7 信号発生部 KK 空気供給手段 TS 温度検出手段 U 制御手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱対象空間内を加熱するバーナと、加
    熱対象空間内に燃焼用空気を供給する空気供給手段と、
    加熱対象空間内の温度を検出する温度検出手段と、前記
    温度検出手段の検出情報に基づいて運転を制御する制御
    手段とが設けられ、 前記制御手段が、前記加熱対象空間内の温度が設定目標
    温度よりも低いときには、前記加熱対象空間内の温度が
    低いほど前記バーナの燃焼量を大きくする燃焼量比例制
    御形態で、前記バーナの燃焼を制御する燃焼制御を実行
    し、且つ、前記加熱対象空間内の温度が設定目標温度よ
    りも高くなると、前記バーナの燃焼を停止させた状態
    で、前記空気供給手段からの燃焼用空気を冷却用空気と
    して前記加熱対象空間内に供給して、前記加熱対象空間
    内の温度を低下させる冷却制御を実行するように構成さ
    れている加熱用の燃焼制御装置であって、 前記制御手段が、前記冷却制御において、前記加熱対象
    空間内の温度が設定目標温度よりも高いほど前記冷却用
    空気の空気量を多くする空気量比例制御形態で、前記空
    気供給手段の作動を制御するように構成されている加熱
    用の燃焼制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段が、前記冷却制御におい
    て、前記空気量比例制御形態における空気量の最小値と
    して、ゼロを求めて制御するように構成されている請求
    項1記載の加熱用の燃焼制御装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、 前記加熱対象空間内の温度が設定目標温度よりも低い範
    囲では、温度が低いほど高い値となる出力信号を出力
    し、前記加熱対象空間内の温度が設定目標温度よりも高
    い範囲では、温度が高いほど低い値となる出力信号を出
    力する信号発生部を備えて、 前記燃焼制御においては、前記信号発生部の出力信号を
    そのまま用いて、前記燃焼量比例制御形態で前記バーナ
    の燃焼を制御し、且つ、前記冷却制御においては、前記
    信号発生部の出力信号の極性を反転させた信号を用い
    て、前記空気量比例制御形態で前記空気供給手段の作動
    を制御するように構成されている請求項1又は2記載の
    加熱用の燃焼制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016205680A (ja) * 2015-04-20 2016-12-08 三菱日立パワーシステムズ株式会社 ボイラシステム及びその運転方法

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