JP2002129771A - 制震壁 - Google Patents

制震壁

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JP2002129771A
JP2002129771A JP2000323743A JP2000323743A JP2002129771A JP 2002129771 A JP2002129771 A JP 2002129771A JP 2000323743 A JP2000323743 A JP 2000323743A JP 2000323743 A JP2000323743 A JP 2000323743A JP 2002129771 A JP2002129771 A JP 2002129771A
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Eisaku Kakita
英策 垣田
Masahiro Otsuka
真裕 大塚
Yuji Yuge
裕治 弓削
Takahiro Kei
崇博 毛井
Takayuki Uryu
隆幸 瓜生
Chiaki Matsui
千秋 松井
Makoto Nakajima
誠 中島
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Takenaka Komuten Co Ltd
IS KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制震効果の調整を、手間を掛けずに容易に実
施でき、補強効果の高い制震壁を迅速に形成し易くす
る。 【解決手段】 上下に間隔をあけて設けられた一対の梁
2と、一対の梁2にわたって設けられた柱1とを備えた
架構に、補強部4を形成してある制震壁において、補強
部4は、複数の長尺部材5で形成してあり、各長尺部材
5は、壁面に沿って配置されると共に、それぞれの両端
部を、梁2、又は、柱1に各別に接合してあり、各長尺
部材5どうしは、曲げモーメントを伝達自在な状態に連
結部材6で連結してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上下に間隔をあけ
て設けられた一対の梁と、前記一対の梁にわたって設け
られた柱とを備えた架構に、補強部を形成してある制震
壁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の制震壁としては、図8に
示すように、上下に間隔をあけて設けられた一対の梁2
にわたって補強用間柱(極低降伏点鋼によって構成して
あり、長尺部材に相当する)20を設けてあるものがあ
り(例えば、特開平11−303450号公報参照)、
地震や風などの大きな水平外力が架構に作用した際に、
前記間柱20の曲げ・せん断の塑性変形によって、振動
を減衰するように考えられているものがあった。
【0003】また、異なった制震壁の例としては、図9
に示すように、既設の壁21の補強として、壁21に縦
方向のスリット22を左右に間隔をあけて複数形成し
て、各スリット22間に残った壁部分21aを間柱(長
尺部材に相当)として再生させるのに、それら各壁部分
を各別に覆う状態に鉄板23を配置して溶接で一体化を
図って補強を実施し、それら各間柱によって制震壁を構
成してあるものがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の制震壁
の内、前者のものによれば、間柱で曲げ・せん断力を負
担する関係上、間柱と前記一対の梁との接合部分は、剛
接合に形成する必要があり、間柱の設置後の設計変更に
よって、間柱の本数や部材断面を増減させて制震効果の
調整を図るのが非常に困難であるという問題点があっ
た。
【0005】また、従来の制震壁の内、後者のものによ
れば、壁体にスリットを入れる作業や、スリット間の壁
部分を間柱に再生するために外周部を覆う状態に鉄板を
配置・溶接する作業等を実施する必要があり、工事に手
間が掛かり易い問題点がある。更には、壁にスリットを
入れる際に騒音が発生し易く、例えば、対象建物を使用
しながら耐震補強工事を実施するような場合には採用し
難かった。
【0006】従って、本発明の目的は、上記問題点を解
消し、制震効果の調整を、手間を掛けずに容易に実施で
き、補強効果の高い制震壁を迅速に形成し易くするとこ
ろにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の特徴構
成は、図1・4・6・7に例示するごとく、上下に間隔
をあけて設けられた一対の梁2と、前記一対の梁2にわ
たって設けられた柱1とを備えた架構に、補強部4を形
成してある制震壁において、前記補強部4は、複数の長
尺部材5で形成してあり、前記各長尺部材5は、壁面に
沿って配置されると共に、それぞれの両端部を、前記梁
2、又は、柱1に各別に接合してあり、各長尺部材5ど
うしは、曲げモーメントを伝達自在な状態に連結部材6
で連結してあるところにある。
【0008】請求項1の発明の特徴構成によれば、各長
尺部材どうしは、曲げモーメントを伝達可能な状態に連
結部材で連結してあるから、各長尺部材間での曲げモー
メントの伝達に対して、前記連結部材で対抗することが
可能となり、建物への外力の作用に対する耐力の向上、
及び、振動抑制効果を発揮することが可能となる。ま
た、それらの効果は、前記連結部材の強度や、長尺部材
と連結部材との連結強度や連結箇所数等を調整すること
によって上下自在にコントロールすることが可能とな
る。
【0009】請求項2の発明の特徴構成は、図1〜7に
例示するごとく、前記架構への長尺部材5の接合は、ピ
ン接合であるところにある。
【0010】請求項2の発明の特徴構成によれば、請求
項1の発明による作用効果を叶えることができるのに加
えて、前記各長尺部材は、それぞれの両端部を、前記
梁、又は、柱に各別にピン接合してあるから、長尺部材
の接合部構造を非常に簡単にすることができ、部材コス
トの低減化を図ることができる。更には、梁、又は、柱
への長尺部材の着脱作業をも非常に簡単に実施すること
が可能となり、制震壁形成作業の迅速化を図ることが可
能となる。従って、建物の架構(梁や柱)を形成する際
に長尺部材を架構に取り付けて制震壁を形成する場合
や、建物の架構が形成された後に長尺部材を取り付けて
制震壁を構成する場合や、一度取り付けた長尺部材を取
り外したり、取り替えたり、取付位置の変更を図ると言
った場合をも含めて、容易に着脱作業を実施することが
可能となる。以上のように、本発明の特徴構成によれ
ば、長尺部材の取り付けを、手間を掛けずに容易に実施
でき、補強効果の高い制震壁を迅速に形成することが可
能となる。
【0011】請求項3の発明の特徴構成は、図1〜7に
例示するごとく、前記長尺部材5は、筒部材で構成して
あるところにある。
【0012】請求項3の発明の特徴構成によれば、請求
項1又は2の発明による作用効果を叶えることができる
のに加えて、長尺部材を、内空の詰まったものを使用す
るのに比べて軽量化することが可能となり、施工時の部
材の取扱性を向上することが可能となる。従って、長尺
部材の着脱作業の効率を向上させることが可能となる。
また、架構に長尺部材を取り付けた後、必要な内空部分
に補強材(例えば、モルタルやコンクリート等)を充填
して強化を図ることも可能でき、強度の設定範囲を拡大
でき、より設計の自由性を向上させることが可能とな
る。
【0013】請求項4の発明の特徴構成は、図1〜6に
例示するごとく、前記長尺部材5は、長手方向に複数分
割した分割長尺部材5A・5Bで構成してあるところに
ある。
【0014】請求項4の発明の特徴構成によれば、請求
項1〜3の何れかの発明による作用効果を叶えることが
できるのに加えて、長尺部材を複数の分割長尺部材に細
分化した状態で取り扱うことが可能となり、架構への長
尺部材の取り付けに際し、部材の取扱性をより向上させ
ることが可能となる。
【0015】請求項5の発明の特徴構成は、図2に例示
するごとく、前記長尺部材5は、長手方向に伸縮自在な
伸縮機構Sを設けてあるところにある。
【0016】請求項5の発明の特徴構成によれば、請求
項1〜4の何れかの発明による作用効果を叶えることが
できるのに加えて、架構内の限られた空間に長尺部材を
取り付けるに際して、前記伸縮機構によって長尺部材を
縮めた状態にして配置し、前記伸縮機構によって長尺部
材を伸長させて取り付けるという方法を採ることが可能
となる。従って、長尺部材を配置する時にはコンパクト
にして作業できるから、長尺部材の取付作業性を向上さ
せることができると共に、障害物がある狭い空間への長
尺部材の配置も容易に実施できるようになる。また、架
構に長尺部材を取り付けた状態においては、長尺部材の
長手方向に伸縮可能であるから、地震等による架構の変
形によって、架構から前記長尺部材に軸方向力が作用し
ても、その力を伸縮機構によって吸収することができ、
突っ張ることなく曲げ力に対する抵抗によってのみ振動
の減衰効果を発揮することが可能となる。即ち、例え
ば、長尺部材を壁面に沿って傾斜する姿勢で、且つ、架
構の上下の一対の梁にわたる状態に取り付けてあるよう
な場合、架構に水平力が作用すると、架構を構成する柱
が傾斜して架構が平行四辺形に変形するが、その際、長
尺部材が伸縮しなければ、上下の一対の梁間で、前記長
尺部材が突っ張ったり、梁どうしを引き留めたりするこ
ととなり、上下の一対の梁に障害となり易い曲げ荷重が
作用することとなるが、本発明によれば、長尺部材が伸
縮機構によって伸縮自在に形成してあるから、長尺部材
の長手方向に沿う反力が生じ難くなり、前記曲げ荷重の
発生を抑制でき、各長尺部材と連結部材との曲げ抵抗力
によって架構の変形を抑制することが可能となる。
【0017】尚、上述のように、図面との対照を便利に
するために符号を記したが、該記入により本発明は添付
図面の構成に限定されるものではない。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0019】本実施形態は、本発明の制震壁の一実施形
態の制震壁Wについて説明するものである。制震壁W
は、図1に示すように、既設建物の柱1と梁2とからな
る架構3の空間部分に、補強部4を架構3と一体的に形
成して構成してある。
【0020】前記架構3は、上述のとおり、左右に間隔
をあけて配置された一対の柱1と、それら一対の柱1に
わたって上下に間隔をあけて設けられた一対の梁2とに
よって構成してあり、前記補強部4は、上下の一対の梁
2にわたって形成されている。
【0021】前記補強部4について説明すると、並列状
態に配置した複数の角型鋼管(長尺部材に相当)5と、
それら複数の鋼管5どうしを串刺し状態で連結する連結
部材6とを備えて構成してあり、各鋼管5の端部を、上
下一対の梁2にピン接合することで、架構3に取り付け
てある。因みに、当該各鋼管5は、架構3の内空部の
内、左右ほぼ中央部にのみ取り付けてあり、その両側
は、出入口として使用自在な開口部に構成してある。
【0022】前記鋼管5は、断面形状がほぼ正方形の角
型鋼管を使用してあり、長手方向に二分割した分割鋼管
(分割長尺部材に相当)5A・5Bで構成してある。そ
して、下方に配置される分割鋼管5Aは、全長にわたっ
て同径寸法に形成してあり、上方に配置される分割鋼管
5Bは、その下端部のみ拡径寸法に形成してあり、この
拡径部5bに、前記5Aの分割鋼管の上端部5aが内嵌
できるように構成してある。この拡径部5bと前記分割
鋼管5Aの上端部5aとの嵌合構造によって、鋼管を伸
縮させることができる。図2に示すように、前記拡径部
5bと前記上端部5aとで伸縮機構Sが構成されてい
る。ただし、ここで説明した伸縮機構Sについては、前
記連結部材6によって両分割鋼管5A・5Bを一体連結
するまでの間について、伸縮機能を発揮できるものであ
る。そして、前記拡径部5bの長さ寸法は、両分割鋼管
5A・5Bを最も深く嵌合させた状態での鋼管長さが、
前記上下の梁1にわたる鋼管計画長さより小さくなるよ
うに設定してある。従って、両梁2間に鋼管5を配置す
る際には、前記拡径部5b内に最も深く分割鋼管5Aを
嵌合させて行うことで、引っ掛かることなくスムースに
配置することが可能となる。また、前記拡径部5b、及
び、前記上端部5aには、前記連結部材6を鋼管径方向
に沿って挿通自在な挿通孔7を夫々設けてある。但し、
挿通孔7は、両分割鋼管5A・5Bに前記連結部材6を
挿通させた状態で、鋼管の長さ寸法が、前記鋼管計画長
さになる位置に設けてある。従って、前記連結部材6に
よって両分割鋼管5A・5Bを一体連結した状態におい
ては、各鋼管5の両端部は、上下一対の梁2に当接し
て、力学的にピン状態の接合部が構成される。
【0023】前記連結部材6は、図1・2に示すよう
に、両端部に雄ネジ部6aを形成した鋼棒6Aと、両雄
ネジ部6aに螺合自在なナット6Bとで構成してあり、
前記鋼棒6Aを、それぞれ嵌合させた各分割鋼管5A・
5Bの挿通孔7に挿通させて、両端部にナット6Bを螺
合させ、締め付けることによって、各鋼管5と連結部材
6とを相互に曲げモーメントを伝達自在な状態に一体化
することができる。また、ナットの締付力を強くすれ
ば、各鋼管5どうしの接当力も増加して、補強部全体と
した剛性を向上させることが可能となる。また、締付力
を緩めると、逆に、補強部全体とした剛性を抑制するこ
とも可能となり、前記連結部材6の連結強度の調整によ
って、制震壁Wとしての剛性を調整することが可能とな
る。
【0024】次に、鋼管5と梁2との接合部について説
明する。梁2の架構内方側の面には、図1・3に示すよ
うなチャンネル部材2Aを予め固定しておき、前記チャ
ンネル部材2Aの凹溝部内に、前記鋼管5の端部が納ま
るように各鋼管5が配置される。尚、チャンネル部材2
Aの両端部には、鋼管5の端部がチャンネル部材2Aの
長手方向に沿ってずれて外れるのを防止する切り起こし
部2aを設けてある。従って、チャンネル部材2aの溝
内に拘束される鋼管5は、前記切り起こし部2aによっ
ても壁面の面内方向位置が拘束され、梁2とずれない状
態に取り付けられる。しかしながら、地震等による水平
力の作用で上下の梁どうしが相対移動するような動きの
際には、各鋼管5はピン接合部で梁との交差角が変化す
る状態に姿勢を変えることができる。そして、その際
に、各鋼管5の一体力に応じて発揮される曲げ抵抗力や
せん断抵抗力によって、上下一対の梁2の横相対移動を
抑制し、建物振動の減衰化を果たすことができる。尚、
図には示さないが、当該補強部4は、前記チャンネル部
材2Aの幅寸法内に全て納まる寸法設定に構成してあ
り、且つ、補強部4の室内側面には、内装ボードが設け
られる。そして、前記チャンネル部材2Aは、内装巾木
として兼用化することができる。
【0025】以下に、当該制震壁Wの形成手順について
説明する。 [1] 制震壁Wに改築する対象となる架構3の上下の
梁2に、前記チャンネル部材2Aを固定する。 [2] 上下一対の分割鋼管5A・5Bを深く嵌合させ
た状態で、上下のチャンネル部材2Aの凹溝部に、端部
を合わせて配置する。そして、配置したら、互いの嵌合
を浅くする方向へ両分割鋼管5A・5Bをスライドさせ
ることで、互いの挿通孔7が重なり、その部分に、前記
鋼棒6Aを挿通して仮止めする。 [3] 隣接する鋼管5それぞれを、前記[2]と同手
順で配置し、全ての鋼管5を建て込んだ状態で、前記鋼
棒6Aの両端部にナット6Bを螺合させて締め付ける。
【0026】当該実施形態の制震壁Wによれば、極めて
簡単な手順によって架構3に補強部4を形成して、制震
壁形成作業の迅速化を図ることが可能となる。また、補
強部4の形成のみならず、取り外しについても、同様に
簡単に実施することが出来るから、例えば、建物内の使
用形態の変更に伴って制震壁Wの設置箇所を変更するよ
うな場合であっても、簡単且つ迅速に実施することが可
能となる。
【0027】〔別実施形態〕以下に他の実施の形態を説
明する。
【0028】〈1〉 当該制震壁Wは、先の実施形態で
説明したように、既設建物に増築する状態で設ける形態
に限るものではなく、例えば、新築時に、柱・梁と共に
形成することであってもよく、何れの場合にも、設置作
業(又は、撤去作業)を、効率よく迅速に実施すること
が可能である。 〈2〉 前記補強部4は、先の実施形態で説明したよう
に、柱・梁からなる架構に元々ある空間部分に形成する
ものに限るものではなく、例えば、柱・梁・壁から形成
された部分の壁を除去して設置するものであってもよ
い。また、補強部4は、先の実施形態で説明したように
上下の梁2にわたって設けるものに限らず、例えば、図
4に示すように、左右の柱1にわたって設けてあった
り、柱と梁にわたって設けてあるものであったり、それ
らの内の複数の組合せであってもよい。また、補強部4
は、前記長尺部材5の端部を前記梁や柱に直接に連結し
て構成するものの他に、例えば、梁2に形成した垂れ壁
や、柱に形成した壁等の介在部を介して長尺部材5と前
記梁や柱とを連結するものであってもよい。更には、補
強部4は、先の実施形態で説明したように壁範囲の中央
部のみに形成するものに限らず、例えば、左右の何れか
に偏った位置に形成してあってもよい。そして、補強部
4を左右の柱1にわたって設ける場合には、壁範囲の上
下の中央部のみに補強部4を形成したり、上下の何れか
に偏った位置に形成してあってもよい。勿論、補強部4
が、壁範囲全域に形成されていてもよい。 〈3〉 前記長尺部材5は、先の実施形態で説明したよ
うに角型鋼管によって形成してあるものに限るものでは
なく、例えば、丸型鋼管や、内空部の詰まった棒鋼材で
構成することも可能である。また、分割に関しては、二
分割に限るものではなく、三分割以上の複数分割に構成
したり、一本構成の長尺部材であってもよい。従って、
長尺部材5としては、必ずしも伸縮機構Sを備えておく
ことはない。以上の全てを含めて長尺部材5と総称す
る。 〈4〉 長尺部材5と架構3とのピン接合部の構造に関
しては、先の実施形態で説明した長尺部材の横ズレ阻止
した状態での当接構造によって構成するものに限らず、
例えば、図5に示すように、架構3側の支持部3aと、
長尺部材5の端部の取付部5cとをピン部材8で連結す
る構造であってもよく、また、広く公知となったピン接
合構造を採用することができる。 〈5〉 前記長尺部材5は、先の実施形態では、鋼管を
中空のまま使用する例を説明したが、例えば、中空部に
コンクリートやモルタル等を充填して使用するものであ
ってもよい。特に、充填の範囲に関しては、長尺部材の
中空部全域を充填範囲として設定するものの他に、応力
が大きく作用しやすい部分として、図6に示すように、
長尺部材5の全長の内、前記連結部材6との連結箇所周
囲部分や、並列状態における端の列に位置する長尺部材
5の全長部分等を限定充填範囲として設定するものであ
ってもよい。また、中空部全域をコンクリートやモルタ
ル等で充填する場合であっても、前記限定充填範囲に
は、他範囲より高強度の充填材を充填することも有効で
ある。 〈6〉 前記連結部材6は、先の実施形態で説明した長
尺部材5を串刺し状態に貫通する鋼棒6Aと、ナット6
Bとによって構成するものに限るものではなく、例え
ば、図7に示すように、各長尺部材5の側面にわたって
帯鋼板9からなる連結部材6を一体連結(例えば、溶接
や、ボルト接合等)することも可能である。勿論、帯鋼
板9に替えてチャンネル部材やアングル部材を使用する
ことも可能である。要するに、各長尺部材5と、曲げモ
ーメントを伝達自在な状態に連結するものであればよ
く、それらを総称して連結部材6という。 〈7〉 前記伸縮機構Sは、先の実施形態で説明したよ
うに、上下の梁間に長尺部材5を設置する際にのみ伸縮
できるもの以外に、設置後も伸縮できるように構成して
あってもよく、それらを総称して伸縮機構Sという。
【図面の簡単な説明】
【図1】制震壁の設置状況を示す一部切欠き正面図
【図2】長尺部材と連結部材との連結状況を示す要部断
面図
【図3】長尺部材と梁との取付状況を示す要部断面図
【図4】別実施形態の制震壁を示す正面図
【図5】別実施形態の長尺部材と梁との取付状況を示す
要部説明図
【図6】別実施形態の制震壁の設置状況を示す一部切欠
き正面図
【図7】別実施形態の長尺部材と連結部材との連結状況
を示す要部切欠き斜視図
【図8】従来の制震壁を示す正面図
【図9】従来の制震壁を示す平面視断面図
【符号の説明】
1 柱 2 梁 4 補強部 5 長尺部材 5A 下方に配置される分割鋼管 5B 上方に配置される分割鋼管 6 連結部材 S 伸縮機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大塚 真裕 福岡県福岡市中央区天神四丁目2番20号 株式会社竹中工務店九州支店内 (72)発明者 弓削 裕治 福岡県福岡市中央区天神四丁目2番20号 株式会社竹中工務店九州支店内 (72)発明者 毛井 崇博 千葉県印西市大塚1丁目5番地1 株式会 社竹中工務店技術研究所内 (72)発明者 瓜生 隆幸 福岡県福岡市博多区住吉2丁目9番2号 株式会社アイ・エス内 (72)発明者 松井 千秋 福岡県福岡市東区箱崎6―10―1 九州大 学内 (72)発明者 中島 誠 福岡県福岡市中央区天神四丁目2番20号 株式会社竹中工務店九州支店内 Fターム(参考) 2E002 EB13 FB02 FB08 FB12 FB16 HA02 HB01 JA01 JA02 JB01 MA12 2E176 AA01 AA07 BB29

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下に間隔をあけて設けられた一対の梁
    と、前記一対の梁にわたって設けられた柱とを備えた架
    構に、補強部を形成してある制震壁であって、 前記補強部は、複数の長尺部材で形成してあり、前記各
    長尺部材は、壁面に沿って配置されると共に、それぞれ
    の両端部を、前記梁、又は、柱に各別に接合してあり、
    各長尺部材どうしは、曲げモーメントを伝達自在な状態
    に連結部材で連結してある制震壁。
  2. 【請求項2】 前記架構への長尺部材の接合は、ピン接
    合である請求項1に記載の制震壁。
  3. 【請求項3】 前記長尺部材は、筒部材で構成してある
    請求項1又は2に記載の制震壁。
  4. 【請求項4】 前記長尺部材は、長手方向に複数分割し
    た分割長尺部材で構成してある請求項1〜3の何れか一
    項に記載の制震壁。
  5. 【請求項5】 前記長尺部材は、長手方向に伸縮自在な
    伸縮機構を設けてある請求項1〜4の何れか一項に記載
    の制震壁。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009256939A (ja) * 2008-04-15 2009-11-05 Toyota Motor Corp 建物ユニット及びこれを用いたユニット建物
JP2015094077A (ja) * 2013-11-08 2015-05-18 株式会社竹中工務店 柱補強構造

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