JP2002129499A - パルプモールド製品へのコーティング剤の塗布方法 - Google Patents

パルプモールド製品へのコーティング剤の塗布方法

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JP2002129499A JP2000315432A JP2000315432A JP2002129499A JP 2002129499 A JP2002129499 A JP 2002129499A JP 2000315432 A JP2000315432 A JP 2000315432A JP 2000315432 A JP2000315432 A JP 2000315432A JP 2002129499 A JP2002129499 A JP 2002129499A
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pulp molded
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Yasunari Sugiyama
康成 杉山
Ki Chin
▲き▼ 陳
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Abstract

(57)【要約】 【課題】環境汚染を軽減できるばかりでなくコーティン
グ剤の効果(防水性、強度等)を大幅に高めることがで
き、かつ経済的である優れたパルプモールド製品の製造
方法の提供。 【解決手段】本発明のパルプモールド製品の製造方法
は、パルプモールド製品の製造工程で、パルプを抄き上
げた直後に、該パルプモールド体の裏面より真空で吸引
する前又は真空で吸引しながら、表面にコーティング剤
を塗布することを特徴とするもので、この際、該パルプ
モールド体を加熱プレス工程に掛けた後、コーティング
剤を塗布してもよい。またコーティング剤として、生分
解性樹脂を用いることもできる。更にコーティング剤を
塗布した後、もう一度、加熱プレス工程を行うことがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【従来の技術】製紙法の一種であるパルプモールドを用
いた製品は、従来より緩衝材などの用途に用いられてき
た。このパルプモールドの製法は、図1に示される如
く、まず真空脱型装置1でパルプを真空吸引しながらワ
ークの形状をした網型5で抄き上げ、その後、加熱プレ
ス装置6で高温に熱せられた2次型7、8で加熱プレス
するものである。パルプモールド製品の原料は、主に木
材繊維および非木材繊維であるが、防水性を高めたり、
強度を向上させる目的で、パルプに各種添加剤を加える
ことが行われてきた。また、製品表面に、防水剤などの
コーティング剤を塗布する方法も取られてきた。この場
合、得られた製品の表面にコーティング剤を塗布する方
法が一般的でああった。また、防水性等を、より安定し
た形で実現するためには、製品表面に樹脂製フィルムを
ラミネートする方法もある。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ごとく、パルプに防水剤などの添加剤を加える方法で
は、添加剤はパルプの繊維に絡むかたちで、内部および
表面に固定されるが、パルプのミクロな空隙を埋めるた
めには、非常に多くの添加剤を要し、しかも、通常は添
加後も多くの空隙が残されるため、材料コストがかかる
と同時に、効果が十分でないという問題があった。ま
た、コーティング剤を表面に塗布する方法では、パルプ
モールドの表面はミクロに見れば繊維がランダムに折り
重なるようになっており、表面に均一に、かつ、隙間な
くコーティングすることは難しいという問題があった。
更に製品表面に樹脂製フィルムをラミネートする方法で
は、パルプモールド製品においては成型後の製品にラミ
ネート処理を施さなければならないため、表面コーティ
ングなどに比べて装置が複雑になり、また、フィルムも
特殊なものを用いる必要があるため、コストがかさむと
いう問題がある。
【0003】一方、通常の紙製品においては、紙の強度
を増すための紙力増強剤が用いられている。しかし、こ
の紙力増強剤は、紙製品を元の繊維状態に戻す際には大
きな妨げとなり、紙製品をリサイクルする際に、紙を元
の原料のパルプ状態に戻す工程で大きな障害となる。従
って、紙力増強剤を多量に用いた場合、紙の再パルプ化
は非常に困難で、古紙のコストアップにつながる。ま
た、紙を生ゴミ処理機などで堆肥化しようとした場合に
も、紙力増強剤は大きな妨げとなり、紙の堆肥化を妨げ
る原因となっている。これに比べて、パルプモールド製
品では、製法上、成形性に優れているため、成形の際に
紙力増強剤を用いる必要がない。そのために、微生物の
作用により形状が分解する、所謂「自然分解性」を有す
るため、リサイクルの際の再パルプ化も容易で、また、
堆肥化も容易であるという特徴がある。ところが、この
ように優れた「自然分解性」をもつパルプモールドに、
分解性が低い樹脂をコーティングしたり、フィルムをラ
ミネートした場合には、その「自然分解性」を損う恐れ
があり、堆肥化や土中埋設のように、「自然分解性」が
重要となる場合には適当ではないという問題があった。
【0004】そこで、本発明者は、前述の問題点につ
き、種々検討したところ、紙力増強剤を用いる必要がな
いパルプモールド法で得られたパルプモールド(以下、
ワークという。)にコーティング剤を被覆後、真空吸引
することにより、前述の分解性が低い樹脂のコーティン
グやフィルムをラミネートしたものに比べてコーティン
グ剤の量が少ないので、環境汚染を軽減できるばかりで
なく十分な防水性等のコーティング剤の効果を大幅に高
めることができ、かつ経済的である優れたパルプモール
ド製品の製造方法が得られること、またコーティング剤
が、パルプモールド製品の内部に浸透し、空隙を埋める
ため、パルプモールド製品の通気性を低減し、密封性を
要求される容器などに使用することができることを見出
したものである。したがって、本発明が解決しようとす
る課題は、環境汚染を軽減できるばかりでなくコーティ
ング剤の効果(防水性、強度等)を大幅に高めることが
でき、かつ経済的である優れたパルプモールド製品の製
造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】発明者は、以上の問題を
解決するため鋭意検討した結果、以下の如くの発明を見
出すに至った。
【0006】〔請求項1〕パルプモールド製品の製造工
程で、パルプを抄き上げた直後に、該パルプモールド体
の裏面より真空で吸引する前又は真空で吸引しながら、
表面にコーティング剤を塗布することを特徴とするパル
プモールド製品の製造方法。 〔請求項2〕前記パルプモールド体を加熱プレス工程に
掛けることを特徴とする請求項1に記載のパルプモール
ド製品の製造方法。 〔請求項3〕表面に塗布するコーティング剤として、生
分解性樹脂を用いることを特徴とする請求項1又は請求
項2に記載のパルプモールド製品の製造方法。 〔請求項4〕コーティング剤を塗布した後、もう一度、
加熱プレス工程を行うことを特徴とする請求項2又は請
求項3に記載のパルプモールド製品の製造方法。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のパルプモールド製品の製
造方法は、パルプモールドの製造工程で、パルプモール
ド体の裏面より真空で吸引する前又は真空で吸引しなが
ら、表面にコーティング剤を塗布する方法である。パル
プモールド体にコーティングを施す方法としては、大き
く分けて、以下の2つの方法がある。その第一は、図1
に示される如くパルプモールドの製造工程で、加熱プレ
ス工程の後に、表面にコーティング剤を塗布する方法で
あり、第二は、図2に示される如くパルプモールド製造
工程のパルプ抄き上げ工程において、抄き上げた繊維を
真空吸引しながら、その表面にコーティング剤を塗布す
る方法である。
【0008】図1は、パルプモールドの製造工程で、加
熱プレス工程の後に、表面にコーティング剤を塗布する
ところを示した断面図である。図1において、真空脱型
装置1にキャビティ2をセットし、この上にワーク3a
を重ねた後、真空吸引しながらワーク3aの内面にコー
ティング剤12を吹き付け11により吹き付ける。加熱
プレス工程を経たパルプモールド製品(以下、ワークと
もいう。)は、繊維と繊維の間には空隙があり、通気性
を持っている。本発明は、このパルプモールド製品の通
気性を利用したものである。つまり、出来上がった製品
を裏面より真空吸引した場合、製品の表面から裏面へと
陰圧がかかり、空気が吸い込まれる。そこで、ワーク3
aの表面にコーティング剤12を塗布すると、コーティ
ング剤12が吸引され、ワーク中に浸透して次第に空隙
を埋めていく。この際、空隙が充填されていくにしたが
って、薬剤は充填された部分を避けて、まだ充填されて
いない部分に集中して浸透していくため、最終的には、
満遍なく空隙にコーティング剤12を充填することが可
能となる。
【0009】本発明の課題を解決するための手段の第二
は、図2に示されている。図2は、抄き上げた繊維を真
空吸引しながら、その表面にコーティング剤を塗布する
ところを示す断面図である。図2において、真空脱型装
置1にキャビティ2を設置した後、抄き網5を置き、パ
ルプを抄いて抄き網5上に付着させて抄きパルプ形状物
3を得、更にこの上に真空吸引しながら、コーティング
剤12を吹き付け11によりその表面に吹き付ける。つ
いで、加熱工程で加熱してコーティング剤を硬化する。
この方法においても、コーティング剤は繊維間の空隙を
縫って浸透し、空隙を充填することができる。この方法
においては、コーティング剤を塗布した後、加熱プレス
工程があるため、コーティング剤の硬化のための工程が
省けるという利点がある。これらの方法により、塗布す
るコーティング剤として、用途に応じて防水剤、防油
剤、難燃処理剤などを用いた場合、単に表面に塗布した
場合に比べて、それらのコーティング剤の効果を大幅に
高めることができる。これはコーティング剤の使用量を
抑えられることを意味し、経済的に優れるばかりか、樹
脂などの使用を最小限に抑えられることから環境問題の
観点からも優れた方法である。
【0010】本発明に用いられるコーティング剤の塗布
手段として、特に限定されるものではないが、上記の吹
き付け法の他に、浸漬法、注入後、余分のコーティング
剤を除去する方法、遠心塗布法、はけ塗り法、内面ロー
ラー塗布法等が挙げられる。本発明では、ワークの内側
又は外側を被覆することで、その被覆個所により塗布手
段を選択することができる。更に本発明においては、パ
ルプモールドの「自然分解性」を損わない方法として、
以下の方法がある。それは、コーティング剤として生分
解性のもの、なかでも生分解性樹脂を用いる方法であ
る。生分解性樹脂は、近年、盛んに研究され、次第に優
れた特性のものが市場に出回るようになってきており、
分解性樹脂又は生分解樹脂等と称する樹脂をコーティン
グ剤として用い、上記のような方法でコーティングした
場合、パルプモールド製品の自然分解性を損うことな
く、防水性、防油性などの特性を高めることが可能であ
る。また、生分解性樹脂の分解速度は、パルプモールド
の自然分解の速度と異なるため、コーティングにより自
然分解の速度を調節することができるという利点もあ
る。
【0011】以下に、パルプモールドの製造工程を更に
詳細に説明しながら、工程のどの部分で発明が実施され
るかを述べる。
【0012】A.パルプモールド成形後にコーティング
剤を塗布する場合
【0013】1.パルプ抄き上げ工程 (1)図3に示
されるように、製品形状に近い形状の穴の開いたキャビ
ティ2に、抄き網5をセットし、キャビティ2の裏側よ
り真空吸引する。(2)真空吸引しながら、キャビティ
2上に所定量のパルプ4を導入し、水分をキャビティ2
の下へ吸い込み、網に繊維が抄き取られる。
【0014】2.加熱プレス工程 (1)図4に示され
るように、抄き取られたパルプの繊維3を、図4に示さ
れる加熱プレス用の高温(150℃程度)に熱せられた
メス型7に移す。(2)同様に高温(150℃程度)に
熱せられたオス型8で、メス型7にセットされた繊維の
形状物3をプレスし、同時に加熱することにより成形す
る。
【0015】3.コーティング剤塗布工程 成型された
パルプモールド製品(ワーク)3aを、図1のように真
空脱型装置(真空吸引機)にセットし吸引しながら、ワ
ーク3aの表面にコーティング剤12をコーティングす
る。コーティングの仕方は、噴霧手段11が一般的であ
るが、場合によっては前述の如く刷毛塗り等、他の方法
を用いることも可能である。
【0016】4.コーティング剤硬化工程 コーティン
グ剤の性質により、以下のようないくつかの方法がある
が、それらに限定されるものではない。熱風乾燥:エ
マルジョンなど、乾燥により硬化させる場合は、熱風乾
燥機を通すことにより硬化させる。再加熱プレス:コ
ーティング剤がディスパージョンタイプのように乾燥工
程では膜を形成しない場合には、ワークを再び加熱プレ
ス装置に設置し、再加熱プレスを行う。紫外線硬化:
コーティング剤として紫外線硬化樹脂を用いた場合に
は、紫外線照射を行うことにより硬化させる。この際、
同時に紫外線の殺菌効果により、表面の殺菌も行うこと
ができる。
【0017】B.パルプ抄き上げ工程において塗布する
方法
【0018】この方法は、パルプを抄き上げる段階でコ
ーティング剤を塗布する方法であり、ディスパージョン
タイプのコーティング剤のように、コーティング後、加
熱プレスを要する場合には、特に有効である。
【0019】1.パルプ抄き上げ工程 (1)図3に示
されるように、製品形状に近い形状の穴の開いたキャビ
ティ2に、抄き網5をセットし、キャビティ2の裏側よ
り真空吸引する。(2)真空吸引しながら、キャビティ
2上に所定量のパルプ4を導入する。水分はキャビティ
2の下に吸い込まれ、抄き網5に繊維が抄き取られる。
【0020】2.コーティング剤塗布工程 (1)図4
のように、真空吸引しながら、抄きとられたパルプ繊維
3の表面にコーティング剤12を塗布する。コーティン
グの仕方は、噴霧手段11が一般的であるが、場合によ
っては前述の如き刷毛塗り等、他の方法を用いることも
可能である。コーティング剤12は、繊維に残っている
水分により希釈されるため、適度な濃度に調整する必要
がある。また、塗布後の真空吸引時間により、次第にコ
ーティング剤12が浸透して行くため、表面近くに残る
コーティング剤を一定量以上にしたい場合には、吸引時
間を適度に設定する必要がある。またディスパージョン
を噴霧した後、あまり長く吸引を続けると、ディスパー
ジョンがパルプモールドの裏側から吸引され、パルプモ
ールド表面の量が少なくなってしまうので、最適条件を
簡単な試験等により決定する必要がある。この吸引時間
は、1秒〜30秒が好ましい。
【0021】3.加熱プレス工程 (1)抄き取られた
パルプ繊維3を、図4のように加熱プレス用のメス型7
に移す。(2)高温(150℃程度)に熱せられたオス
型8で、メス型7にセットされたパルプ繊維3をプレス
かつ加熱することにより成形する。この際、型の温度、
プレス時間は、パルプモールド成形のために適当な値か
ら大きく変えることは難しいので、その条件の範囲で十
分に硬化するコーティング剤を選ぶ必要がある。加熱温
度は、120〜180℃、硬化時間は、1〜15秒が好
ましい。
【0022】〔発明の作用〕以上の方法を用いることに
より、パルプモールド製品へのコーティング剤の効果を
高めることができ、コーティング剤の使用を減らせるた
め、経済性を高め、また、環境に対して好ましい効果が
ある。さらに、コーティング剤として生分解性樹脂を用
いることにより、パルプモールドの自然分解性とコーテ
ィング剤に望まれる効果を両立させることができるた
め、コーティングを施したパルプモールド製品であって
も、土中に埋めても安全で、また、生ゴミ処理機で処理
して堆肥化する際にも、有害物質の発生の恐れがない。
また、パルプモールドの自然分解速度を調節し遅らせる
ことができるので、あまり速く分解することが望ましく
ない用途に用いることができる。
【0023】
【実施例】以下に、本発明の実施例を示し、本発明を更
に詳しく説明するが、本発明は、これらに限定されるも
のではない。
【0024】〔実施例1〕この例では、防水剤として、
日栄化工株式会社製の防水剤(HC−14)を用いた場
合のコーティング例を説明する。(1)図4に示される
如く加熱プレスを経て成形された、パルプモールド製品
(ワーク)3aを、図1に示されるように、真空吸引機
1にセットし、ワーク3aの裏側から吸引する。(2)
吸引しながら、スプレーガン11で日栄化工株式会社製
の防水剤(HC−14)をパルプモールドのワーク3a
の表面に噴霧する。防水剤(HC−14)の量は、望ま
れる防水性に依存するが、パルプモールドの表面1m2
あたり、2〜50gである。(3)防水剤(HC−1
4)がコーティングされたワーク3aを、150℃の熱
風で乾燥する。
【0025】〔実施例2〕この例では、パルプモールド
製の苗ポットに、防水剤として、ミヨシ油脂株式会社製
の生分解性樹脂ディスパージョン(澱粉系、ランディー
CP−100Sを用い、その自然分解速度を遅らせた場
合について説明する。(1)ディスパージョンは温風乾
燥では硬化定着しないので、加熱プレスの工程を行って
硬化させる。従って、本実施例では、パルプを抄き上げ
る段階で、ディスパージョンを噴霧する方法(発明の実
施形態B)について説明する。(2)パルプモールドの
製造工程で、パルプを抄き上げた後、しばらく吸引す
る。ついで、吸引を続けながら、生分解性樹脂のディス
パージョン、ランディーCP−100Sを噴霧する。
(3)この際、ディスパージョンを噴霧した後、あまり
長く吸引を続けると、ディスパージョンがパルプモール
ドの裏側から吸引され、パルプモールド表面の量が少な
くなってしまうので、吸引時間は、5秒である。また
(4)パルプモールドを加熱プレスするための装置に移
し、160℃で約30秒間加熱プレスする。
【0026】
【発明の効果】本発明のパルプモールド製品の製造方法
は、パルプモールド製品の製造工程で、パルプを抄き上
げた直後に、該パルプモールド体の裏面より真空で吸引
する前又は真空で吸引しながら、表面にコーティング剤
を塗布することにより、分解性が低い樹脂のコーティン
グやフィルムをラミネートしたものに比べてコーティン
グ剤の量が少ないので、環境汚染を軽減できるばかりで
なく十分な防水性等のコーティング剤の効果を大幅に高
めることができ、かつ経済的である優れたパルプモール
ド製品の製造方法が得られる。
【0027】本発明では、パルプモールド体を加熱プレ
ス工程に掛けることにより、樹脂を迅速に硬化させるこ
とができる。また本発明では、表面に塗布するコーティ
ング剤として、生分解性樹脂を用いることにより、環境
汚染のない優れたパルプモールド製品が得られる。更に
本発明では、コーティング剤を塗布した後、もう一度、
加熱プレス工程を行うことにより、樹脂の浸透並びに十
分な防水性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パルプモールド成形法に用いられる真空脱形装
置を示す略断面図である。
【図2】パルプモールド成形法に用いられる加熱プレス
を示す断面図である。
【図3】本発明の真空塗布方法に用いられる真空塗布装
置を示す断面図である。
【図4】本発明の別の真空塗布方法に用いられる真空塗
布装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1 1真空脱型装置又は真空吸引機 2 キャビティ 3 抄きとられたパルプ又はパルプ形状物 3a ワーク又はパルプ成形体 4 パルプ 5 抄き網 6 プレス加熱装置又は加熱プレス 7 メス型 8 オス型 11 スプレーガン又は吹き付け 12 コーティング剤
【手続補正書】
【提出日】平成13年1月11日(2001.1.1
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【従来の技術】製紙法の一種であるパルプモールドを用
いた製品は、従来より緩衝材などの用途に用いられてき
た。このパルプモールドの製法は、図3及び図4に示さ
れる如く、まず真空脱型装置1でパルプを真空吸引しな
がらワークの形状をした網型5で抄き上げ、その後、加
熱プレス装置6で高温に熱せられた2次型7、8で加熱
プレスするものである。パルプモールド製品の原料は、
主に木材繊維および非木材繊維であるが、防水性を高め
たり、強度を向上させる目的で、パルプに各種添加剤を
加えることが行われてきた。また、製品表面に、防水剤
などのコーティング剤を塗布する方法も取られてきた。
この場合、得られた製品の表面にコーティング剤を塗布
する方法が一般的であった。また、防水性等を、より安
定した形で実現するためには、製品表面に樹脂製フィル
ムをラミネートする方法もある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】2.コーティング剤塗布工程 (1)図2
のように、真空吸引しながら、抄きとられたパルプ繊維
3の表面にコーティング剤12を塗布する。コーティン
グの仕方は、噴霧手段11が一般的であるが、場合によ
っては前述の如き刷毛塗り等、他の方法を用いることも
可能である。コーティング剤12は、繊維に残っている
水分により希釈されるため、適度な濃度に調整する必要
がある。また、塗布後の真空吸引時間により、次第にコ
ーティング剤12が浸透して行くため、表面近くに残る
コーティング剤を一定量以上にしたい場合には、吸引時
間を適度に設定する必要がある。またディスパージョン
を噴霧した後、あまり長く吸引を続けると、ディスパー
ジョンがパルプモールドの裏側から吸引され、パルプモ
ールド表面の量が少なくなってしまうので、最適条件を
簡単な試験等により決定する必要がある。この吸引時間
は、1秒〜30秒が好ましい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の真空塗布方法に用いられる真空塗布装
置を示す断面図である。
【図2】 本発明の別の真空塗布方法に用いられる真空塗
布装置を示す断面図である。
【図3】 パルプモールド成形法に用いられる真空脱形装
置を示す略断面図である。
【図4】 パルプモールド成形法に用いられる加熱プレス
を示す断面図である。
【符号の説明】 1 1真空脱型装置又は真空吸引機 2 キャビティ 3 抄きとられたパルプ又はパルプ形状物 3a ワーク又はパルプ成形体 4 パルプ 5 抄き網 6 プレス加熱装置又は加熱プレス 7 メス型 8 オス型 11 スプレーガン又は吹き付け 12 コーティング剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E033 AA10 BA10 BA13 BB10 CA09 EA10 FA01 FA04 4L055 AG48 AH23 AH37 BF08 BF09 FA19 FA20 FA22 GA05 GA50

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パルプモールド製品の製造工程で、パルプ
    を抄き上げた直後に、該パルプモールド体の裏面より真
    空で吸引する前又は真空で吸引しながら、表面にコーテ
    ィング剤を塗布することを特徴とするパルプモールド製
    品の製造方法。
  2. 【請求項2】前記パルプモールド体を加熱プレス工程に
    掛けることを特徴とする請求項1に記載のパルプモール
    ド製品の製造方法。
  3. 【請求項3】表面に塗布するコーティング剤として、生
    分解性樹脂を用いることを特徴とする請求項1又は請求
    項2に記載のパルプモールド製品の製造方法。
  4. 【請求項4】コーティング剤を塗布した後、もう一度、
    加熱プレス工程を行うことを特徴とする請求項2又は請
    求項3に記載のパルプモールド製品の製造方法。
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JP2007065489A (ja) * 2005-09-01 2007-03-15 Fujifilm Corp シート状記録材料用包装材料および包装体
CN101781868B (zh) * 2009-09-21 2012-08-22 湖南广信电工科技股份有限公司 标准纸板的热压生产工艺
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KR101722399B1 (ko) * 2016-10-10 2017-04-04 충남대학교산학협력단 펄프몰드의 국부적으로 기능성을 부여하는 접촉 방식의 코팅 장치 및 펄프몰드

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