JP2002127790A - モノレール軌道用地絡監視装置 - Google Patents
モノレール軌道用地絡監視装置Info
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- JP2002127790A JP2002127790A JP2000326735A JP2000326735A JP2002127790A JP 2002127790 A JP2002127790 A JP 2002127790A JP 2000326735 A JP2000326735 A JP 2000326735A JP 2000326735 A JP2000326735 A JP 2000326735A JP 2002127790 A JP2002127790 A JP 2002127790A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 一定レベルを超える碍子の絶縁劣化を早期に
検出すること。 【解決手段】 電流継電器11は数十アンペア程度の大
きな地絡電流についての計測は可能であるが、数ミリア
ンペア程度の微少な漏れ電流ILの計測は不可能であ
る。そこで、電流検出器10が検出した微少電流につい
ての計測が可能な漏れ電流計測手段15を設けてある。
絶縁劣化診断手段16は、漏れ電流計測手段15からの
計測値と予め設定してある設定値とを比較し、計測値が
設定値を超えた場合には、所定区間における複数個の碍
子2の中に、絶縁劣化の程度が異常レベルに達したもの
が発生したものと見なして異常検知信号をモノレール運
転指令所内の監視制御装置14に出力する。
検出すること。 【解決手段】 電流継電器11は数十アンペア程度の大
きな地絡電流についての計測は可能であるが、数ミリア
ンペア程度の微少な漏れ電流ILの計測は不可能であ
る。そこで、電流検出器10が検出した微少電流につい
ての計測が可能な漏れ電流計測手段15を設けてある。
絶縁劣化診断手段16は、漏れ電流計測手段15からの
計測値と予め設定してある設定値とを比較し、計測値が
設定値を超えた場合には、所定区間における複数個の碍
子2の中に、絶縁劣化の程度が異常レベルに達したもの
が発生したものと見なして異常検知信号をモノレール運
転指令所内の監視制御装置14に出力する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モノレール軌道用
地絡監視装置に関するものである。
地絡監視装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来装置の説明図である。軌道
桁1の両側面には複数個の碍子2が固設されており、こ
れら碍子2に直流正極き電線3及び直流負極き電線4が
支持されている。この直流正極き電線3及び直流負極き
電線4は、それぞれ接続ケーブル5,6を介して直流正
極母線7及び直流負極母線8に接続されている。そし
て、この直流正極母線7及び直流負極母線8は、変電所
に接続されている。軌道桁1に沿って走行するモノレー
ル車両は、直流正極き電線3及び直流負極き電線4に接
触する集電装置を有しており、この集電装置を介して上
記の変電所からの直流電力の供給を受けるようになって
いる。
桁1の両側面には複数個の碍子2が固設されており、こ
れら碍子2に直流正極き電線3及び直流負極き電線4が
支持されている。この直流正極き電線3及び直流負極き
電線4は、それぞれ接続ケーブル5,6を介して直流正
極母線7及び直流負極母線8に接続されている。そし
て、この直流正極母線7及び直流負極母線8は、変電所
に接続されている。軌道桁1に沿って走行するモノレー
ル車両は、直流正極き電線3及び直流負極き電線4に接
触する集電装置を有しており、この集電装置を介して上
記の変電所からの直流電力の供給を受けるようになって
いる。
【0003】負極側の接続ケーブル6上の地点P1には
直流地絡継電装置9の一端側が接続されており、直流地
絡継電装置9の他端側は接地点P0に接続されている。
直流地絡継電装置9は、地点P0〜P1を流れる電流を検
出するための電流検出器10、電流検出器10からの電
流検出信号を入力し地絡検出信号を監視制御装置14に
対して出力する電流継電器11と、逆電圧防止用のダイ
オード12と、電流検出レベルを調整するための抵抗1
3と、を含んで構成されている。なお、直流地絡継電装
置9は変電所内に設置されたものであり、監視制御装置
14はモノレール運転指令所に設置されたものである。
これら直流地絡継電装置9及び監視制御装置14により
モノレール軌道用地絡監視装置が構成されている。
直流地絡継電装置9の一端側が接続されており、直流地
絡継電装置9の他端側は接地点P0に接続されている。
直流地絡継電装置9は、地点P0〜P1を流れる電流を検
出するための電流検出器10、電流検出器10からの電
流検出信号を入力し地絡検出信号を監視制御装置14に
対して出力する電流継電器11と、逆電圧防止用のダイ
オード12と、電流検出レベルを調整するための抵抗1
3と、を含んで構成されている。なお、直流地絡継電装
置9は変電所内に設置されたものであり、監視制御装置
14はモノレール運転指令所に設置されたものである。
これら直流地絡継電装置9及び監視制御装置14により
モノレール軌道用地絡監視装置が構成されている。
【0004】次に、図5の動作につき説明する。例え
ば、直流正極き電線3上又は直流負極き電線4上のいず
れかの個所において地絡事故が発生すると、図示するよ
うに、軌道桁1を通って数十アンペア程度の地絡電流I
Gが流れる。このとき、地点P0の電位は地点P1よりも
高くなるので、地点P0から地点P1に向かって電流が流
れ、これを電流検出器10が検出する。そして、電流継
電器11は電流検出器10の検出値が所定レベル以上に
なった場合に地絡検出信号を監視制御装置14に出力す
る。これにより、監視制御装置14は、変電所から直流
正極母線7及び直流負極母線8への給電を直ちに停止さ
せる。
ば、直流正極き電線3上又は直流負極き電線4上のいず
れかの個所において地絡事故が発生すると、図示するよ
うに、軌道桁1を通って数十アンペア程度の地絡電流I
Gが流れる。このとき、地点P0の電位は地点P1よりも
高くなるので、地点P0から地点P1に向かって電流が流
れ、これを電流検出器10が検出する。そして、電流継
電器11は電流検出器10の検出値が所定レベル以上に
なった場合に地絡検出信号を監視制御装置14に出力す
る。これにより、監視制御装置14は、変電所から直流
正極母線7及び直流負極母線8への給電を直ちに停止さ
せる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、直流正極き
電線3及び直流負極き電線4と軌道桁1との間は、一応
碍子2によって絶縁されてはいるが、この絶縁を完全に
行うことは不可能である。したがって、常時、き電電流
の一部が数ミリアンペア程度の微少な漏れ電流となっ
て、地絡電流IGと同様に、軌道桁1を通って大地に流
れている。そして、汚れ等により碍子2の絶縁劣化の度
合いが一定以上進んだり、何らかの原因で碍子2が絶縁
不良の状態になった場合には、上記の漏れ電流のレベル
も大きく増大することになる。このような漏れ電流の増
大は軌道桁1の劣化を早める結果となる。
電線3及び直流負極き電線4と軌道桁1との間は、一応
碍子2によって絶縁されてはいるが、この絶縁を完全に
行うことは不可能である。したがって、常時、き電電流
の一部が数ミリアンペア程度の微少な漏れ電流となっ
て、地絡電流IGと同様に、軌道桁1を通って大地に流
れている。そして、汚れ等により碍子2の絶縁劣化の度
合いが一定以上進んだり、何らかの原因で碍子2が絶縁
不良の状態になった場合には、上記の漏れ電流のレベル
も大きく増大することになる。このような漏れ電流の増
大は軌道桁1の劣化を早める結果となる。
【0006】そこで、このような漏れ電流が一定レベル
以上増大していないか否かを監視する必要があるが、従
来は漏れ電流を監視する適当な手段がなかった。つま
り、漏れ電流は地絡電流IGと同様の経路を辿って流れ
るために、一見すると直流地絡継電装置9によって検出
できそうにも思えるが、直流地絡継電装置9内の電流継
電器11は数十アンペア程度の大きなレベルの電流検出
しか行うことができず、数ミリアンペア程度の微少な電
流については検出することが不可能である。そのため、
従来は、保守作業員が一定期間毎の定期的な点検の際
に、測定機器を用いて各碍子2の絶縁抵抗を測定し、絶
縁劣化の度合いについての診断を行っていた。
以上増大していないか否かを監視する必要があるが、従
来は漏れ電流を監視する適当な手段がなかった。つま
り、漏れ電流は地絡電流IGと同様の経路を辿って流れ
るために、一見すると直流地絡継電装置9によって検出
できそうにも思えるが、直流地絡継電装置9内の電流継
電器11は数十アンペア程度の大きなレベルの電流検出
しか行うことができず、数ミリアンペア程度の微少な電
流については検出することが不可能である。そのため、
従来は、保守作業員が一定期間毎の定期的な点検の際
に、測定機器を用いて各碍子2の絶縁抵抗を測定し、絶
縁劣化の度合いについての診断を行っていた。
【0007】しかし、絶縁劣化の度合いが急速に進んだ
り、何らかの事故により碍子2が破壊されたような場合
には、次の点検時までの間に大量の漏れ電流が軌道桁1
を流れることになる。このような事態を防止するために
は、点検期間を短くする必要があるが、それでは保守作
業員に対する負担が大きなものとなる。
り、何らかの事故により碍子2が破壊されたような場合
には、次の点検時までの間に大量の漏れ電流が軌道桁1
を流れることになる。このような事態を防止するために
は、点検期間を短くする必要があるが、それでは保守作
業員に対する負担が大きなものとなる。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、一定レベルを超える碍子の絶縁劣化を早期に検出
することが可能なモノレール軌道用地絡監視装置を提供
することを目的としている。
あり、一定レベルを超える碍子の絶縁劣化を早期に検出
することが可能なモノレール軌道用地絡監視装置を提供
することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として請求項1記載の発明は、き電線を支持する
碍子が固設された軌道桁に流れる地絡電流を検出する直
流地絡継電装置を備えたモノレール軌道用地絡監視装置
において、前記直流地絡継電装置は、前記軌道桁に流れ
る微少な漏れ電流の電流量を計測する漏れ電流計測手段
と、前記漏れ電流計測手段の計測値が設定値を超えた場
合に、前記碍子の絶縁劣化が異常レベルに達したものと
して異常検知信号を出力する絶縁劣化診断手段と、を有
することを特徴とする。
の手段として請求項1記載の発明は、き電線を支持する
碍子が固設された軌道桁に流れる地絡電流を検出する直
流地絡継電装置を備えたモノレール軌道用地絡監視装置
において、前記直流地絡継電装置は、前記軌道桁に流れ
る微少な漏れ電流の電流量を計測する漏れ電流計測手段
と、前記漏れ電流計測手段の計測値が設定値を超えた場
合に、前記碍子の絶縁劣化が異常レベルに達したものと
して異常検知信号を出力する絶縁劣化診断手段と、を有
することを特徴とする。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記直流地絡継電装置は、過去の所定期間
にわたる漏れ電流計測値を記憶する漏れ電流蓄積データ
記憶手段と、前記漏れ電流蓄積データ記憶手段に記憶さ
れた蓄積データについての平均値を演算する平均値演算
手段と、を有しており、前記絶縁劣化診断手段は、前記
平均値演算手段が演算した平均値に一定値を加えたもの
を前記設定値として用いるものである、ことを特徴とす
る。
明において、前記直流地絡継電装置は、過去の所定期間
にわたる漏れ電流計測値を記憶する漏れ電流蓄積データ
記憶手段と、前記漏れ電流蓄積データ記憶手段に記憶さ
れた蓄積データについての平均値を演算する平均値演算
手段と、を有しており、前記絶縁劣化診断手段は、前記
平均値演算手段が演算した平均値に一定値を加えたもの
を前記設定値として用いるものである、ことを特徴とす
る。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の発明において、前記直流地絡継電装置は、湿度セン
サを有しており、前記絶縁劣化診断手段は、前記湿度セ
ンサの検出値に基づき、前記漏れ電流計測手段の計測
値、又は前記設定値を適正値に補正するものである、こ
とを特徴とする。
載の発明において、前記直流地絡継電装置は、湿度セン
サを有しており、前記絶縁劣化診断手段は、前記湿度セ
ンサの検出値に基づき、前記漏れ電流計測手段の計測
値、又は前記設定値を適正値に補正するものである、こ
とを特徴とする。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項1乃至3の
いずれかに記載の発明において、前記絶縁劣化診断手段
は、前記き電線上の電圧検出値を入力し、この電圧検出
値に基づき、回生ブレーキ動作中における前記漏れ電流
計測手段の計測値、又は前記設定値を適正値に補正する
ものである、ことを特徴とする。
いずれかに記載の発明において、前記絶縁劣化診断手段
は、前記き電線上の電圧検出値を入力し、この電圧検出
値に基づき、回生ブレーキ動作中における前記漏れ電流
計測手段の計測値、又は前記設定値を適正値に補正する
ものである、ことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図1乃
至図4に基づき説明する。但し、図5において示したも
のと同様の構成要素には同一又は類似の符号を付して重
複した説明を省略する。
至図4に基づき説明する。但し、図5において示したも
のと同様の構成要素には同一又は類似の符号を付して重
複した説明を省略する。
【0014】図1は、本発明の第1の実施形態の説明図
である。この実施形態の直流地絡継電装置9Aは、図5
における直流地絡継電装置9に対して、新たに漏れ電流
計測手段15及び絶縁劣化診断手段16が付加された構
成となっている。
である。この実施形態の直流地絡継電装置9Aは、図5
における直流地絡継電装置9に対して、新たに漏れ電流
計測手段15及び絶縁劣化診断手段16が付加された構
成となっている。
【0015】この漏れ電流計測手段15は、電流検出器
10が検出した微少電流についての計測が可能なもので
ある。つまり、電流継電器11は数十アンペア程度の大
きな地絡電流IGについての計測は可能であるが、数ミ
リアンペア程度の微少な漏れ電流ILの計測は不可能で
ある。そこで、本発明では、大電流計測用の電流継電器
11の他に、小電流計測用の漏れ電流計測手段15を設
け、地絡電流IG及び漏れ電流ILの双方に対する監視を
行うことが可能な構成としている。
10が検出した微少電流についての計測が可能なもので
ある。つまり、電流継電器11は数十アンペア程度の大
きな地絡電流IGについての計測は可能であるが、数ミ
リアンペア程度の微少な漏れ電流ILの計測は不可能で
ある。そこで、本発明では、大電流計測用の電流継電器
11の他に、小電流計測用の漏れ電流計測手段15を設
け、地絡電流IG及び漏れ電流ILの双方に対する監視を
行うことが可能な構成としている。
【0016】また、絶縁劣化診断手段16は、漏れ電流
計測手段15からの計測値と予め設定してある設定値と
を比較し、計測値が設定値を超えた場合には、所定区間
における複数個の碍子2の中に、絶縁劣化の程度が異常
レベルに達したものが発生したものと見なして異常検知
信号をモノレール運転指令所内の監視制御装置14に出
力するようになっている。
計測手段15からの計測値と予め設定してある設定値と
を比較し、計測値が設定値を超えた場合には、所定区間
における複数個の碍子2の中に、絶縁劣化の程度が異常
レベルに達したものが発生したものと見なして異常検知
信号をモノレール運転指令所内の監視制御装置14に出
力するようになっている。
【0017】監視制御装置14は、絶縁劣化診断手段1
6から異常検知信号を入力すると、異常を検知した旨を
所定の画面に表示し、また、警報音を発するようになっ
ている。これにより、指令所内のオペレータはいち早く
この異常事態を察知し、現場に保守作業員を派遣させる
など適切な対策を講じることができる。
6から異常検知信号を入力すると、異常を検知した旨を
所定の画面に表示し、また、警報音を発するようになっ
ている。これにより、指令所内のオペレータはいち早く
この異常事態を察知し、現場に保守作業員を派遣させる
など適切な対策を講じることができる。
【0018】このように、この実施形態によれば、直流
地絡継電装置9Aが、小電流を計測することが可能な漏
れ電流計測手段15と、その計測値と設定値との比較に
基づき絶縁劣化を診断する絶縁劣化診断手段16とを有
する構成となっているので、絶縁劣化の程度が一定レベ
ルを超える碍子2の存在を早期に発見することが可能と
なる。
地絡継電装置9Aが、小電流を計測することが可能な漏
れ電流計測手段15と、その計測値と設定値との比較に
基づき絶縁劣化を診断する絶縁劣化診断手段16とを有
する構成となっているので、絶縁劣化の程度が一定レベ
ルを超える碍子2の存在を早期に発見することが可能と
なる。
【0019】図2は、本発明の第2の実施形態の説明図
である。この実施形態の直流地絡継電装置9Bは、図1
における直流地絡継電装置9Aに対して、漏れ電流蓄積
データ記憶手段17及び平均値演算手段18が付加され
た構成となっている。
である。この実施形態の直流地絡継電装置9Bは、図1
における直流地絡継電装置9Aに対して、漏れ電流蓄積
データ記憶手段17及び平均値演算手段18が付加され
た構成となっている。
【0020】漏れ電流蓄積データ記憶手段17は、漏れ
電流計測手段15が絶縁劣化診断手段16に対して出力
している計測値をある程度の期間にわたって蓄積データ
として記憶するものである。平均値演算手段18は、こ
の漏れ電流蓄積データ記憶手段17から所定期間にわた
る蓄積データを取り出して、その平均値を演算し、この
演算結果を絶縁劣化診断手段16に出力するようになっ
ている。例えば、平均値演算手段18は、前月分の計測
値の平均値を演算して、その演算結果を絶縁劣化診断手
段16に出力する。絶縁劣化診断手段16は、平均値演
算手段18からこの平均値を入力すると、これに一定値
(余裕値としてのプラスアルファ値)を加えたものを設
定値として用いるようにする。そして、絶縁劣化診断手
段16は、第1の実施形態の場合と同様に、この設定値
と計測値との比較に基づき碍子2の絶縁劣化についての
診断を行うようになっている。
電流計測手段15が絶縁劣化診断手段16に対して出力
している計測値をある程度の期間にわたって蓄積データ
として記憶するものである。平均値演算手段18は、こ
の漏れ電流蓄積データ記憶手段17から所定期間にわた
る蓄積データを取り出して、その平均値を演算し、この
演算結果を絶縁劣化診断手段16に出力するようになっ
ている。例えば、平均値演算手段18は、前月分の計測
値の平均値を演算して、その演算結果を絶縁劣化診断手
段16に出力する。絶縁劣化診断手段16は、平均値演
算手段18からこの平均値を入力すると、これに一定値
(余裕値としてのプラスアルファ値)を加えたものを設
定値として用いるようにする。そして、絶縁劣化診断手
段16は、第1の実施形態の場合と同様に、この設定値
と計測値との比較に基づき碍子2の絶縁劣化についての
診断を行うようになっている。
【0021】この第2の実施形態では、絶縁劣化診断手
段16が診断を行う際の設定値を、過去の所定期間にわ
たる蓄積データの平均値を基にして決めているので、絶
縁劣化の進行状態にきめ細かく対応した診断を行うこと
ができ、診断精度をより向上させることができるように
なる。
段16が診断を行う際の設定値を、過去の所定期間にわ
たる蓄積データの平均値を基にして決めているので、絶
縁劣化の進行状態にきめ細かく対応した診断を行うこと
ができ、診断精度をより向上させることができるように
なる。
【0022】図3は、本発明の第3の実施形態の説明図
である。この実施形態の直流地絡継電装置9Cは、図1
における直流地絡継電装置9Aに対して、湿度センサ1
9が付加された構成となっている。一般に、漏れ電流I
Lの値は、湿度に応じて無視し得ない程に変化する。そ
こで、この実施形態では、湿度センサ19を設けて、湿
度センサ19が天候に左右されることなく常に正確な診
断を行うことができる構成としている。
である。この実施形態の直流地絡継電装置9Cは、図1
における直流地絡継電装置9Aに対して、湿度センサ1
9が付加された構成となっている。一般に、漏れ電流I
Lの値は、湿度に応じて無視し得ない程に変化する。そ
こで、この実施形態では、湿度センサ19を設けて、湿
度センサ19が天候に左右されることなく常に正確な診
断を行うことができる構成としている。
【0023】すなわち、絶縁劣化診断手段16は、湿度
センサ19の検出値を入力し、この検出値に応じて予め
設定されている補正係数を、漏れ電流計測手段15から
入力する計測値に乗じるようにし、この補正後の計測値
と設定値との比較に基づき碍子2の絶縁劣化についての
診断を行うようになっている。あるいは、絶縁劣化診断
手段16は、湿度センサ19の検出値を入力し、この検
出値に応じて予め設定されている補正係数を、設定値に
乗じるようにし、この補正後の設定値と漏れ電流計測手
段15からの計測値との比較に基づき碍子2の絶縁劣化
についての診断を行うようにしてもよい。
センサ19の検出値を入力し、この検出値に応じて予め
設定されている補正係数を、漏れ電流計測手段15から
入力する計測値に乗じるようにし、この補正後の計測値
と設定値との比較に基づき碍子2の絶縁劣化についての
診断を行うようになっている。あるいは、絶縁劣化診断
手段16は、湿度センサ19の検出値を入力し、この検
出値に応じて予め設定されている補正係数を、設定値に
乗じるようにし、この補正後の設定値と漏れ電流計測手
段15からの計測値との比較に基づき碍子2の絶縁劣化
についての診断を行うようにしてもよい。
【0024】なお、湿度センサ19は、本来的には診断
対象である碍子2の付近に取り付けるようにすることが
勿論好ましい。しかし、直流地絡継電装置9Cと碍子2
とは数km離れているため、その分長いリード線を必要と
し、したがって、途中でノイズを拾ったり、余分なリー
ド線の敷設作業を行わなければならないというような別
の問題が発生する。一方、湿度センサ19を碍子2とは
数km離れた場所に設置しても、実用上問題となるほどに
検出値に大きな差が生じるわけではない。それ故、この
実施形態では敢えて湿度センサ19を直流地絡継電装置
9C内に設けた構成としてある。
対象である碍子2の付近に取り付けるようにすることが
勿論好ましい。しかし、直流地絡継電装置9Cと碍子2
とは数km離れているため、その分長いリード線を必要と
し、したがって、途中でノイズを拾ったり、余分なリー
ド線の敷設作業を行わなければならないというような別
の問題が発生する。一方、湿度センサ19を碍子2とは
数km離れた場所に設置しても、実用上問題となるほどに
検出値に大きな差が生じるわけではない。それ故、この
実施形態では敢えて湿度センサ19を直流地絡継電装置
9C内に設けた構成としてある。
【0025】図4は、本発明の第4の実施形態の説明図
である。モノレール車両は、その運転中には必ず回生ブ
レーキを使用する。そして、回生ブレーキを使用してい
る間はモノレール車両側からき電線を介して変電所側に
電力が回生されているために、き電線の電位が上昇し、
その分だけ漏れ電流ILのレベルが上昇することにな
る。したがって、このような回生ブレーキ使用時の漏れ
電流ILの値をそのまま用いたのでは、実際には絶縁劣
化の程度が一定レベルに達していないにもかかわらず、
達したものと診断してしまうおそれがある。そこで、こ
の実施形態では、モノレール車両の回生ブレーキ使用時
においても絶縁劣化診断手段16が適正な診断を行うこ
とができる構成としている。
である。モノレール車両は、その運転中には必ず回生ブ
レーキを使用する。そして、回生ブレーキを使用してい
る間はモノレール車両側からき電線を介して変電所側に
電力が回生されているために、き電線の電位が上昇し、
その分だけ漏れ電流ILのレベルが上昇することにな
る。したがって、このような回生ブレーキ使用時の漏れ
電流ILの値をそのまま用いたのでは、実際には絶縁劣
化の程度が一定レベルに達していないにもかかわらず、
達したものと診断してしまうおそれがある。そこで、こ
の実施形態では、モノレール車両の回生ブレーキ使用時
においても絶縁劣化診断手段16が適正な診断を行うこ
とができる構成としている。
【0026】すなわち、絶縁劣化診断手段16は、直流
正極き電線3の電圧を検出する電圧検出器20からの電
圧検出値を入力し、この検出値に応じて予め設定されて
いる補正係数を、漏れ電流計測手段15から入力する計
測値に乗じるようにし、この補正後の計測値と設定値と
の比較に基づき碍子2の絶縁劣化についての診断を行う
ようになっている。あるいは、絶縁劣化診断手段16
は、電圧検出器20からの電圧検出値を入力し、この検
出値に応じて予め設定されている補正係数を、設定値に
乗じるようにし、この補正後の設定値と漏れ電流計測手
段15からの計測値との比較に基づき碍子2の絶縁劣化
についての診断を行うようにしてもよい。
正極き電線3の電圧を検出する電圧検出器20からの電
圧検出値を入力し、この検出値に応じて予め設定されて
いる補正係数を、漏れ電流計測手段15から入力する計
測値に乗じるようにし、この補正後の計測値と設定値と
の比較に基づき碍子2の絶縁劣化についての診断を行う
ようになっている。あるいは、絶縁劣化診断手段16
は、電圧検出器20からの電圧検出値を入力し、この検
出値に応じて予め設定されている補正係数を、設定値に
乗じるようにし、この補正後の設定値と漏れ電流計測手
段15からの計測値との比較に基づき碍子2の絶縁劣化
についての診断を行うようにしてもよい。
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、直流地
絡継電装置に、軌道桁に流れる微少な漏れ電流の電流量
を計測する漏れ電流計測手段と、漏れ電流計測手段の計
測値が設定値を超えた場合に、碍子の絶縁劣化が異常レ
ベルに達したものとして異常検知信号を出力する絶縁劣
化診断手段と、を設けた構成としたので、一定レベルを
超える碍子の絶縁劣化を早期に検出することが可能にな
る。
絡継電装置に、軌道桁に流れる微少な漏れ電流の電流量
を計測する漏れ電流計測手段と、漏れ電流計測手段の計
測値が設定値を超えた場合に、碍子の絶縁劣化が異常レ
ベルに達したものとして異常検知信号を出力する絶縁劣
化診断手段と、を設けた構成としたので、一定レベルを
超える碍子の絶縁劣化を早期に検出することが可能にな
る。
【図1】本発明の第1の実施形態の説明図。
【図2】本発明の第2の実施形態の説明図。
【図3】本発明の第3の実施形態の説明図。
【図4】本発明の第4の実施形態の説明図。
【図5】従来装置の説明図。
1 軌道桁 2 碍子 3 直流正極き電線 4 直流負極き電線 5,6 接続ケーブル 7 直流正極母線 8 直流負極母線 9,9A〜9D 直流地絡継電装置 10 電流検出器 11 電流継電器 12 ダイオード 13 抵抗 14 監視制御装置 15 漏れ電流計測手段 16 絶縁劣化診断手段 17 漏れ電流蓄積データ記憶手段 18 平均値演算手段 19 湿度センサ 20 電圧検出器 IG 地絡電流 IL 漏れ電流
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // G01R 31/12 G01R 31/12 C (72)発明者 片 岡 秋 久 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 Fターム(参考) 2G014 AA04 AA16 AB35 AC15 AC18 2G015 AA20 BA04 BA06 CA04 CA06 5G004 AA04 AB02 BA01 CA02 DC03 DC04 DC14
Claims (4)
- 【請求項1】き電線を支持する碍子が固設された軌道桁
に流れる地絡電流を検出する直流地絡継電装置を備えた
モノレール軌道用地絡監視装置において、 前記直流地絡継電装置は、 前記軌道桁に流れる微少な漏れ電流の電流量を計測する
漏れ電流計測手段と、 前記漏れ電流計測手段の計測値が設定値を超えた場合
に、前記碍子の絶縁劣化が異常レベルに達したものとし
て異常検知信号を出力する絶縁劣化診断手段と、 を有することを特徴とするモノレール軌道用地絡監視装
置。 - 【請求項2】前記直流地絡継電装置は、 過去の所定期間にわたる漏れ電流計測値を記憶する漏れ
電流蓄積データ記憶手段と、 前記漏れ電流蓄積データ記憶手段に記憶された蓄積デー
タについての平均値を演算する平均値演算手段と、 を有しており、 前記絶縁劣化診断手段は、前記平均値演算手段が演算し
た平均値に一定値を加えたものを前記設定値として用い
るものである、 ことを特徴とする請求項1記載のモノレール軌道用地絡
監視装置。 - 【請求項3】前記直流地絡継電装置は、 湿度センサを有しており、 前記絶縁劣化診断手段は、前記湿度センサの検出値に基
づき、前記漏れ電流計測手段の計測値、又は前記設定値
を適正値に補正するものである、 ことを特徴とする請求項1又は2記載のモノレール軌道
用地絡監視装置。 - 【請求項4】前記絶縁劣化診断手段は、前記き電線上の
電圧検出値を入力し、この電圧検出値に基づき、回生ブ
レーキ動作中における前記漏れ電流計測手段の計測値、
又は前記設定値を適正値に補正するものである、 ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のモ
ノレール軌道用地絡監視装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000326735A JP2002127790A (ja) | 2000-10-26 | 2000-10-26 | モノレール軌道用地絡監視装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000326735A JP2002127790A (ja) | 2000-10-26 | 2000-10-26 | モノレール軌道用地絡監視装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002127790A true JP2002127790A (ja) | 2002-05-08 |
Family
ID=18803873
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000326735A Pending JP2002127790A (ja) | 2000-10-26 | 2000-10-26 | モノレール軌道用地絡監視装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002127790A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006001394A (ja) * | 2004-06-17 | 2006-01-05 | West Japan Railway Co | き電ケーブル監視装置 |
JP2014028535A (ja) * | 2012-07-31 | 2014-02-13 | Sanwa Tekki Corp | 電車線路用監視システム |
JP2017181119A (ja) * | 2016-03-29 | 2017-10-05 | テンパール工業株式会社 | 可搬型の漏電動作試験器 |
JP2020199915A (ja) * | 2019-06-11 | 2020-12-17 | 株式会社デンソー | 接触式給電装置 |
-
2000
- 2000-10-26 JP JP2000326735A patent/JP2002127790A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7243471B2 (ja) | 2019-06-11 | 2023-03-22 | 株式会社デンソー | 接触式給電装置 |
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