JP2002127156A - プラスチック製品の成形方法とその装置 - Google Patents

プラスチック製品の成形方法とその装置

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JP2002127156A
JP2002127156A JP2000322404A JP2000322404A JP2002127156A JP 2002127156 A JP2002127156 A JP 2002127156A JP 2000322404 A JP2000322404 A JP 2000322404A JP 2000322404 A JP2000322404 A JP 2000322404A JP 2002127156 A JP2002127156 A JP 2002127156A
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molding
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fluid
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Tsutomu Ando
勗 安藤
Osamu Tada
治 多田
Takashi Moriyoshi
孝 森吉
Tsutomu Nakanishi
勉 中西
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Ando Co Ltd
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ANDOU KK
KAGAWA INDUSTRY SUPPORT FOUND
Ando Co Ltd
Kagawa Industry Support Foundation
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  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発泡スチロールのような発泡プラスチックを
製造するための方法及び装置に関し、高温の条件を必要
とせず、有害物質を揮発させるおそれがなく、発泡剤を
必要としないプラスチックの成形方法と成形装置を提供
することを課題とする。 【解決手段】 プラスチック材料を成形型に供給し、或
いは廃プラスチックを溶剤を用いて可塑化した後、成形
型に供給し、次に該成形型内に超臨界流体又は亜臨界流
体を供給して成形型内のプラスチック材料又は廃プラス
チックに接触させることにより、プラスチック材料又は
廃プラスチックを膨張させ成形型の形状に沿わせてプラ
スチック製品を成形することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック製品
の成形方法とその装置、さらに詳しくは、主として、発
泡スチロールのような発泡プラスチックを製造するため
の方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、発泡スチロールを製造する場合
には、原料であるポリスチレンを300℃近くの高温で溶
解するとともに、ブタノールやペンタン等の発泡剤を添
加し、その後に成形型に充填し、成形型の内部で溶剤を
蒸発除去することによって製造されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の製造方法では、原料を溶解させるために高温の条件
が必要となっていた。
【0004】また、高温によってスチレンモノマー、ホ
ルムアルデヒド、アセトアルデヒド等の有害物質が発生
し、人体に影響を及ぼすおそれがあった。
【0005】さらに、発泡剤として、特殊な薬品が必要
であり、その分、製造コストが高くついていた。
【0006】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたもので、高温の条件を必要とせず、有害物
質を揮発させるおそれがなく、発泡剤を必要としないプ
ラスチックの成形方法と成形装置を提供することを課題
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような課
題を解決するために、プラスチック製品の成形方法とそ
の装置としてなされたもので、プラスチック製品の成形
方法としての特徴は、廃プラスチックを溶剤を用いて可
塑化した後、成形型11に供給し、次に該成形型11内に超
臨界流体又は亜臨界流体を供給して成形型11内の廃プラ
スチックに接触させることにより、該廃プラスチックを
膨張させ成形型11の形状に沿わせてプラスチック製品を
成形することである。
【0008】また、他のプラスチック製品の成形方法と
しての特徴は、廃プラスチックを溶剤を用いて可塑化し
た後、成形型11に供給し、次に該成形型11内に超臨界流
体又は亜臨界流体を供給して成形型11内の廃プラスチッ
クに接触させることにより、廃プラスチックに残存する
溶剤を抽出除去するとともに、該廃プラスチックを膨張
させ成形型11の形状に沿わせてプラスチック製品を成形
することである。
【0009】廃プラスチックを可塑化した使用済の溶剤
を回収し、超臨界流体又は亜臨界流体を接触させて再生
することも可能である。
【0010】さらに、他のプラスチック製品の成形方法
の特徴は、プラスチック材料を成形型に供給し、次に該
成形型11内に超臨界流体又は亜臨界流体を供給して成形
型11内のプラスチック材料に接触させることにより、該
プラスチック材料を膨張させ成形型11の形状に沿わせて
プラスチック製品を成形することである。
【0011】さらに、他のプラスチック製品の成形方法
の特徴は、プラスチック材料を成形型11に供給し、次に
該成形型11内に超臨界流体又は亜臨界流体を供給して成
形型11内のプラスチック材料に接触させることにより、
該プラスチック材料を可塑化させるとともに、膨張させ
成形型11の形状に沿わせてプラスチック製品を成形する
ことである。
【0012】また、プラスチック製品の成形装置として
の特徴は、溶剤によって可塑化された廃プラスチックに
超臨界流体又は亜臨界流体を接触させることにより、該
廃プラスチックを膨張させて所望形状となるようにプラ
スチック製品を成形する成形型11を具備することであ
る。
【0013】廃プラスチックを可塑化した使用済の溶剤
を回収し、超臨界流体又は亜臨界流体を接触させて再生
する再生装置4を具備させることも可能である。
【0014】さらに、他のプラスチック製品の成形装置
としての特徴は、プラスチック材料に超臨界流体又は亜
臨界流体を接触させることにより、該プラスチック材料
を膨張させて所望形状となるようにプラスチック製品を
成形する成形型11を具備することである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図面に従って説明する。
【0016】(実施形態1)図1は、一実施形態として
のプラスチック製品の成形装置の概略ブロック図を示
す。
【0017】本実施形態のプラスチック製品の成形装置
は、図1に示すように、プラスチックの廃材すなわち廃
プラスチックの一部を溶解して可塑化すべく、廃プラス
チックと溶剤とを混合するための混合装置1と、該混合
装置1で可塑化された廃プラスチックを供給し、超臨界
流体を接触させて溶剤を抽出,除去するとともに、廃プ
ラスチックを膨張して所望形状に成形するための成形装
置3と、前記混合装置1で廃プラスチックを可塑化した
使用済の溶剤を回収し、超臨界流体又は亜臨界流体を接
触させて再生する再生装置4とを具備している。
【0018】混合装置1には、図示しないが、廃プラス
チックを溶剤で可塑化するために、攪拌機が具備されて
いる。
【0019】本実施形態では、廃プラスチックとしては
廃発泡スチロールが用いられる。
【0020】成形装置3は、図2に示すように、高圧容
器10内に成形型11が配設されて構成されている。高圧容
器10は、ステンレス製であり、容器本体12と蓋体13とで
構成されている。
【0021】そして、成形装置3に超臨界流体を供給す
る供給パイプ14が、高圧容器10の蓋体13の孔部19の一端
側に接続され、また供給された超臨界流体を成形型11内
に流入させる流入パイプ20が、前記蓋体13の孔部19の他
端側に接続されている。そして、流入パイプ20は、成形
型11に接続されている。
【0022】この成形型11は、型枠15の下部と上部と
に、それぞれ入口部焼結フィルター16と出口部焼結フィ
ルター17とが設けられている。そして、入口部焼結フィ
ルター16と出口部焼結フィルター17とは、それぞれ固定
具21,22 で固定されている。入口部焼結フィルター16側
の固定具21は蓋状に形成されているが、出口部焼結フィ
ルター17側の固定具21は、該出口部焼結フィルター17に
直接パイプが接続されておらず、超臨界流体を出口部焼
結フィルター17から高圧容器10内に放出する必要がある
ので、略円筒状に形成されている。
【0023】成形型11の内面側は、超臨界流体が接触し
て廃プラスチックが膨出した際に、該成形型11に沿って
プラスチック製品が所望形状となるように、目的とする
プラスチック製品の形状に合致した所望の形状(本実施
形態では略円筒状)に形成されている。
【0024】また、この成形型11は、超臨界流体が供給
されるので、型枠15、入口部焼結フィルター16、出口部
焼結フィルター17が、すべて耐圧性のステンレス鋼で構
成されている。
【0025】一方、高圧容器10の蓋体13には、高圧容器
10の内部に放出される超臨界流体を、さらに高圧容器10
の外部に排出するための排出パイプ18が挿通されてい
る。
【0026】この超臨界流体は、前記成形型11の出口部
焼結フィルター17から高圧容器10内に放出されるため、
排出パイプ18は成形型11には接続されていない。
【0027】また、再生装置4も、超臨界流体が供給さ
れるので、耐圧性のステンレス鋼で構成されている。
【0028】本実施形態のプラスチック製品の成形装置
は、さらに、溶剤ポンプ5、流体ポンプ6、流体回収装
置7、及び減圧分離装置8,9を具備している。
【0029】溶剤ポンプは、溶剤を前記混合装置1へ供
給するためのポンプであり、溶剤としては、本実施形態
では、グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、コハ
ク酸ジメチルを含有したもの(商品名スタイロソルブ:
スタイロジャパン社)が用いられる。
【0030】流体ポンプ6は、超臨界流体として使用す
る流体を成形装置3へ供給するためのもので、流体とし
ては、本実施形態では、二酸化炭素が用いられる。
【0031】一方の減圧分離装置8は、成形装置3から
抽出された溶剤及び超臨界流体を減圧で分離するもので
ある。
【0032】また、他方の減圧分離装置9は、再生装置
4で回収された溶剤及び超臨界流体を減圧で分離するも
のである。減圧分離装置9としては、背圧弁を具備した
構造のものが用いられる。
【0033】この背圧弁は、設定条件の圧力以上で開放
するように構成され、圧を一定に保つ機能がある。
【0034】その他、本実施形態のプラスチック製品の
成形装置には、配管部(線図で図示している)等が具備
されている。
【0035】本実施形態のプラスチック製品の成形装置
は上記のような構成からなり、次に、このプラスチック
製品の成形装置を用いて、プラスチック製品の一例とし
ての廃発泡スチロールを再生して得られる再生発泡スチ
ロール成形品の成形方法の実施形態について説明する。
【0036】先ず、発泡スチロールの廃材を、混合装置
1へ供給する。この混合装置1へは、溶剤ポンプ5によ
り溶剤を供給する。
【0037】このように溶剤が供給されることにより、
混合装置1内の廃プラスチックは可塑化されることとな
る。
【0038】次に、このようにして可塑化された廃プラ
スチックは、成形装置3の成形型11内へ供給される。
【0039】次に、廃プラスチックが供給された成形装
置3へ、流体ポンプ6から二酸化炭素が供給される。
【0040】具体的には、供給パイプ14を介して成形型
11に二酸化炭素が供給され、その後、温度と圧力を調節
し、二酸化炭素を超臨界流体の状態にする。
【0041】この超臨界二酸化炭素が廃プラスチックに
接触することによって、廃プラスチック中の溶剤が抽
出,除去される。
【0042】抽出,除去された溶剤は、減圧分離装置8
で分離され、再生装置4へ供給されて回収される。
【0043】減圧分離装置8で分離された二酸化炭素
は、流体回収装置7へ回収され、流体ポンプ6へ返送さ
れて再利用される。
【0044】また、前記混合装置1で廃プラスチックを
可塑化した使用済みの溶剤は、再生装置4へ供給されて
回収される。
【0045】この再生装置4へは、流体ポンプ6から二
酸化炭素が供給されて前記使用済み等の溶剤に接触し、
それによって再生装置4で回収されていた使用済みの溶
剤等が浄化され、再生されることとなる。
【0046】このようにして再生装置4で再生された溶
剤は、溶剤ポンプ5へ返送されて再利用される。
【0047】一方、溶剤が抽出除去された廃プラスチッ
クは、前記成形型11で超臨界二酸化炭素が接触して溶剤
が抽出除去された後に、減圧分離装置8を介して減圧さ
れる際に、膨張し、発泡するのと同様の効果が得られ
る。
【0048】従って、この超臨界二酸化炭素が廃プラス
チックに接触することによって、廃プラスチック中の溶
剤が抽出除去されると同時に、廃プラスチックは、成形
型3の内面側の形状に沿うように、疑似発泡的に膨張
し、所望形状に成形された再生発泡プラスチック製品が
得られることとなる。
【0049】以上のように、本実施形態においては、発
泡スチロールの廃材を溶解し、成形して再生させるに際
し、廃プラスチックに含有されている溶剤を超臨界二酸
化炭素によってほとんど除去することができるととも
に、その超臨界二酸化炭素と発泡スチロールの廃材との
接触は、成形型内で行われるので、所望形状の再生発泡
プラスチック製品の成形を、溶剤の抽出除去と同時に行
うことができるのである。
【0050】また、溶剤や超臨界二酸化炭素は、繰り返
して再利用することができる。
【0051】(実施形態2)本実施形態は、プラスチッ
ク製品の成形方法の他の実施形態である。
【0052】図3は、他の実施形態としてのプラスチッ
ク製品の成形装置の概略ブロック図を示す。
【0053】本実施形態では、上記実施形態1の廃発泡
スチロールに代えて、ポリスチレンビーズを原料として
用いた。
【0054】本実施形態のプラスチック製品の成形装置
は、図3に示すように、原料(ポリスチレンビーズ)と
溶剤とを混合するための混合装置1と、該混合装置1で
可塑化されたプラスチックを供給し、超臨界流体を接触
させて溶剤を抽出,除去するとともに、プラスチックを
膨張して所望形状に成形するための成形装置3と、前記
混合装置1でプラスチックを可塑化した使用済の溶剤を
回収し、超臨界流体又は亜臨界流体を接触させて再生す
る再生装置4とを具備しており、この点で上記実施形態
1と同じである。
【0055】従って、装置の使用方法や、原料に超臨界
流体を接触させる作用等も、上記実施形態1と同じであ
るため、その説明は省略する。
【0056】(実施形態3)本実施形態は、プラスチッ
ク製品の成形方法の他の実施形態である。
【0057】図4は、他の実施形態としてのプラスチッ
ク製品の成形装置の概略ブロック図を示す。
【0058】本実施形態では、上記実施形態2と同様に
ポリスチレンビーズを原料として用いたが、上記実施形
態1や実施形態2のように原料を溶剤で可塑化せず、原
料にそのまま超臨界流体を接触させた。
【0059】従って、本実施形態のプラスチック製品の
成形装置には、図4に示すように成形装置3や減圧分離
装置8、流体ポンプ6、流体回収装置7は具備されてい
るが、実施形態1や実施形態2の混合装置1、再生装置
4等は具備されていない。
【0060】(その他の実施形態)尚、上記実施形態で
は、廃プラスチックとして、発泡スチロールの廃材を使
用する場合について説明したが、廃プラスチックの種類
はこれに限定されるものではなく、たとえば発泡ウレタ
ンの廃材を使用することも可能である。
【0061】また、発泡性の合成樹脂に限らず、たとえ
ばポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リエチレンテレフタレート等に使用することも可能であ
る。
【0062】また、廃プラスチックに接触させる流体の
種類も、上記実施形態の二酸化炭素に限らず、たとえば
亜酸化窒素等を使用することも可能である。
【0063】ただし、安全性の面から、主として二酸化
炭素が用いられる。
【0064】また、本発明は、超臨界流体を使用するこ
とを主眼とするが、超臨界状態の温度よりわずかに低い
温度或いは超臨界状態の圧力よりわずかに低い圧力の亜
臨界流体を使用することも可能である。
【0065】すなわち、亜臨界二酸化炭素等の亜臨界流
体を廃プラスチックに接触させても、廃プラスチック中
の溶剤を抽出,除去することが可能である。
【0066】尚、二酸化炭素や亜酸化窒素等の流体は、
25〜100 ℃の温度、及び50〜500atmの圧力で使用するの
が望ましい。
【0067】25℃以下の温度や50atm 以下の圧力では、
二酸化炭素や亜酸化窒素は亜臨界状態になりにくいから
である。
【0068】また、100 ℃以上の温度では、廃プラスチ
ックの種類によってはガスが発生し、或いはモノマー等
に不用意に分解するおそれがある。
【0069】さらに、500 atm 以上の圧力では、流体ポ
ンプ等を具備する装置の運転に支障を生ずるおそれがあ
るからである。
【0070】ちなみに、二酸化炭素は、臨界温度が31.1
℃、臨界圧力が73.0atm であり、亜酸化窒素は、臨界温
度が36.5℃、臨界圧力が71.7atm である。
【0071】さらに、上記実施形態では、溶剤として、
グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、コハク酸ジ
メチルを含有したもの(商品名スタイロソルブ:スタイ
ロジャパン社)を用いたが、これらの成分のうちの1種
又は2種を含有するものを使用することも可能であり、
さらにd−リモネン(ヤスハラケミカル製)を使用する
ことも可能である。
【0072】さらに、上記実施形態では、超臨界流体の
みで廃プラスチックから溶剤を抽出除去したが、たとえ
ばメタノール、エタノール、プロパノール等の低級アル
コールのごときエントレーナー(補助溶媒,共存溶媒等
とも称される)を超臨界流体と併用して溶剤の抽出除去
を行うことも可能である。
【0073】さらに、上記実施形態では、成形型11や再
生装置4としてステンレス製のものを使用したが、成形
型11や再生装置4の材質はこれに限定されるものではな
い。
【0074】ただし、耐腐食性を維持する観点からは、
ステンレス鋼からなるものが好ましい。
【0075】さらに、上記実施形態では、成形装置3で
抽出除去され、減圧分離装置8で超臨界流体と減圧分離
された溶剤を、再生装置4で回収するようにしたが、こ
の減圧分離後の溶剤は、混合装置1で廃プラスチックと
混合された使用済みと溶剤と異なり、特に不純物を含ん
でいるわけではないので、再生装置4で回収せずに、直
接溶剤ポンプ5へ返送することも可能である。
【0076】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0077】(実施例1)1.04g の廃発泡スチロール
を、溶剤を用いて可塑化しゲル状態にした。次に、ゲル
を成形型内に詰め易くするとともに、成形型内の二酸化
炭素の入口及び出口に設置された焼結フィルターに不用
意に浸入することを防止するために、メタノールでゲル
を洗浄し、表面を一旦固形化した。
【0078】次に、ゲルを米粒大に切断し、成形型内に
充填した。成形型としては、内容積10mlの円筒状のもの
を用いた。
【0079】そして、温度40℃、圧力30MPa 、二酸化炭
素2ml/minで6時間流通させ、残存する溶剤を抽出除去
した。
【0080】その後、減圧することによって溶剤が除去
されたゲル(固形物)を成形型内で膨張させた。
【0081】実験後、ゲルは成形型内に充填されている
ことを確認した。重量は、1.06g であった。
【0082】また、固形物の溶媒残存率を計算すると、
約2%であった。
【0083】(実施例2)本実施例では、上記実施例1
の操作において、二酸化炭素とともに共存溶媒としてメ
タノールを0.2ml/min 添加した。
【0084】これによって、上記実施例1に比べてより
短時間に処理することができた。
【0085】(実施例3)1.10g のポリスチレンビーズ
(和光純薬工業製1/8 インチ径)をミキサーで粉砕した
後、溶剤を用いて可塑化しゲル状態にした。
【0086】次に、ゲルを成形型内に詰め易くするとと
もに、成形型内の二酸化炭素の入口及び出口に設置され
た焼結フィルターに不用意に浸入することを防止するた
めに、メタノールでゲルを洗浄し、表面を一旦固形化し
た。
【0087】次に、ゲルを米粒大に切断し、成形型内に
充填した。成形型としては、内容積10mlの円筒状のもの
を用いた。
【0088】そして、温度40℃、圧力30MPa 、二酸化炭
素2ml/minで6時間流通させ、残存する溶剤を抽出除去
した。
【0089】その後、減圧することによって溶剤が除去
されたゲル(固形物)を成形型内で膨張させた。
【0090】実験後、ゲルは成形型内に充填されている
ことを確認した。重量は、1.12g であった。
【0091】また、固形物の溶媒残存率を計算すると、
約2%であった。
【0092】(実施例4)本実施例では、上記実施例3
の操作において、二酸化炭素とともに共存溶媒としてメ
タノールを0.2ml/min 添加した。
【0093】これによって、上記実施例1に比べてより
短時間に処理することができた。
【0094】(実施例5)1.01g のポリスチレンビーズ
(和光純薬工業製1/8 インチ径)をそのまま成形型内に
充填した。
【0095】成形型としては、内容積10mlの円筒状のも
のを用いた。
【0096】そして、温度40℃、圧力30MPa 、二酸化炭
素2ml/minで6時間流通させ、ビーズを可塑化させると
ともに、ビーズ内に二酸化炭素を注入した。
【0097】その後、減圧することによってビーズを成
形型内で膨張させた。
【0098】(実施例6)本実施例では、上記実施例5
の操作において、二酸化炭素とともに共存溶媒としてメ
タノールを0.2ml/min 添加した。
【0099】これによって、上記実施例5に比べてより
短時間に処理することができた。
【0100】
【発明の効果】以上のように、本発明においては、溶剤
で可塑化した後の廃プラスチック若しくはプラスチック
材料に超臨界流体又は亜臨界流体を接触させ、又はプラ
スチック材料にそのまま超臨界流体又は亜臨界流体を接
触させ、そのプラスチック材料等と超臨界流体又は亜臨
界流体との接触を成形型内で行うので、そのプラスチッ
ク材料等は、超臨界流体又は亜臨界流体を接触させるこ
とで疑似発泡的に膨張し、成形型の内面に沿うことにな
るので、成形型の内面に沿った所望の形状のプラスチッ
ク製品の成形を行うことができる。
【0101】従って、上記のような超臨界流体等の固体
への浸透能力を利用してプラスチック材料等を発泡する
ことができるので、従来の発泡スチロールの製造方法の
ように、原料を溶解させるための高温の条件を必要とせ
ず、また、高温による有害物質の発生を防止できるとい
う効果がある。
【0102】さらに、従来の方法のように、発泡剤を必
要とせずに発泡プラスチック製品を製造することがで
き、その分、製造コストを低減することができるという
効果がある。
【0103】さらに、溶剤で可塑化した後の廃プラスチ
ック若しくはプラスチック材料に超臨界流体又は亜臨界
流体を接触させる場合には、成形型内の発泡成形と同時
に溶剤の抽出除去を行うことができるという効果があ
る。
【0104】また、超臨界流体は再生後のプラスチック
中に残存することがなく、その後にプラスチック材料を
乾燥処理する等の工程が不要となる。
【0105】さらに、廃プラスチックを可塑化した使用
済の溶剤を回収し、超臨界流体又は亜臨界流体を接触さ
せて再生する場合には、常に新しい溶媒を用いることが
でき、廃材の可塑化処理を効率的に行うことができ、且
つ溶剤の使用量を不用意に増大させることがないという
効果がある。
【0106】さらに、メタノールのようなエントレーナ
ーを超臨界流体と併用する場合には、廃プラスチックに
含有されている溶剤をより多量に及びより速く抽出除去
することができ、溶剤の抽出除去効果がより顕著とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態のプラスチック製品の成形装置の概
略ブロック図。
【図2】成形装置の内部を示す要部拡大断面図。
【図3】他の実施形態のプラスチック製品の成形装置の
概略ブロック図。
【図4】他の実施形態のプラスチック製品の成形装置の
概略ブロック図。
【符号の説明】
1…混合装置 3…成形装置 4…再生装置 11…成形型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 多田 治 香川県三豊郡詫間町大字松崎965番地 (72)発明者 森吉 孝 香川県高松市林町2217−43 高温高圧流体 技術研究所内 (72)発明者 中西 勉 香川県高松市林町2217−43 高温高圧流体 技術研究所内 Fターム(参考) 4F204 EA03 EB01 EE23 EF02 EF27 EK08 EW31 4F301 AB01 CA09 CA12 CA14 CA36 CA41 CA54 CA62 CA63 CA72 CA73

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃プラスチックを溶剤を用いて可塑化し
    た後、成形型(11)に供給し、次に該成形型(11)内に超臨
    界流体又は亜臨界流体を供給して成形型(11)内の廃プラ
    スチックに接触させることにより、該廃プラスチックを
    膨張させ成形型(11)の形状に沿わせてプラスチック製品
    を成形することを特徴とするプラスチック製品の成形方
    法。
  2. 【請求項2】 廃プラスチックを溶剤を用いて可塑化し
    た後、成形型(11)に供給し、次に該成形型(11)内に超臨
    界流体又は亜臨界流体を供給して成形型(11)内の廃プラ
    スチックに接触させることにより、廃プラスチックに残
    存する溶剤を抽出除去するとともに、該廃プラスチック
    を膨張させ成形型(11)の形状に沿わせてプラスチック製
    品を成形することを特徴とするプラスチック製品の成形
    方法。
  3. 【請求項3】 廃プラスチックを可塑化した使用済の溶
    剤を回収し、超臨界流体又は亜臨界流体を接触させて再
    生する請求項1又は2記載のプラスチック製品の成形方
    法。
  4. 【請求項4】 プラスチック材料を成形型(11)に供給
    し、次に該成形型(11)内に超臨界流体又は亜臨界流体を
    供給して成形型(11)内のプラスチック材料に接触させる
    ことにより、該プラスチック材料を膨張させ成形型(11)
    の形状に沿わせてプラスチック製品を成形することを特
    徴とするプラスチック製品の成形方法。
  5. 【請求項5】 プラスチック材料を成形型(11)に供給
    し、次に該成形型(11)内に超臨界流体又は亜臨界流体を
    供給して成形型(11)内のプラスチック材料に接触させる
    ことにより、該プラスチック材料を可塑化させるととも
    に、膨張させ成形型(11)の形状に沿わせてプラスチック
    製品を成形することを特徴とするプラスチック製品の成
    形方法。
  6. 【請求項6】 溶剤によって可塑化された廃プラスチッ
    クに超臨界流体又は亜臨界流体を接触させることによ
    り、該廃プラスチックを膨張させて所望形状となるよう
    にプラスチック製品を成形する成形型(11)を具備するこ
    とを特徴とするプラスチック製品の成形装置。
  7. 【請求項7】 廃プラスチックを可塑化した使用済の溶
    剤を回収し、超臨界流体又は亜臨界流体を接触させて再
    生する再生装置(4) が具備されている請求項6記載のプ
    ラスチック製品の成形装置。
  8. 【請求項8】 プラスチック材料に超臨界流体又は亜臨
    界流体を接触させることにより、該プラスチック材料を
    膨張させて所望形状となるようにプラスチック製品を成
    形する成形型(11)を具備することを特徴とするプラスチ
    ック製品の成形装置。
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