JP2002126826A - 高温バルジ成形法及び高温バルジ成形装置 - Google Patents

高温バルジ成形法及び高温バルジ成形装置

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JP2002126826A
JP2002126826A JP2000323491A JP2000323491A JP2002126826A JP 2002126826 A JP2002126826 A JP 2002126826A JP 2000323491 A JP2000323491 A JP 2000323491A JP 2000323491 A JP2000323491 A JP 2000323491A JP 2002126826 A JP2002126826 A JP 2002126826A
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Kiwa Ikemoto
喜和 池本
Toshimitsu Araki
俊光 荒木
Seishirou Kawano
征士郎 川野
Takeshi Kimura
剛 木村
Takahiro Yasutomo
隆廣 安友
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Kawasaki Heavy Industries Ltd
Kawasaki Hydromechanics Corp
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Kawasaki Heavy Industries Ltd
Kawasaki Hydromechanics Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】生産性に優れ、金型の精度及び耐久性を確保で
きる高温バルジ成形方法及びこれに用いる装置を提供す
ること。 【解決手段】成形加工中を通して金型8の温度を温間温
度以下の一定温度になるように制御しておき、成形加工
に先立って予め、成形材料11を外部加熱手段10で成
形温度以上の温度に加熱する。次いで上記成形材料11
を金型8内に投入保持し、この成形材料11内に加圧媒
体15を注入して内圧を負荷するとともにこの成形材料
11の両端から押込用ラム9により一定の軸圧縮荷重を
加えることで上記成形材料11の一部を外側に膨出させ
て所望の形状に成形加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、たとえば、鋼
管、アルミニウム管、ステンレス管又は真鍮管等の管状
部材を主とする成形材料を温間ないし熱間状態におい
て、その内部に高圧を負荷することで、この成形材料の
一部を外側に膨出させて所望の形状に成形加工する高温
バルジ成形法及びこれに用いられる装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】周知のように、バルジ成形法は金型内に
挿入された円筒容器や管状部材の内部に高圧(内圧を負
荷)を加え、上記容器や管状部材の一部を膨出させて成
形加工する方法として知られ、たとえば管継手やベロー
ズの他、種々の用途の機械部品の製造に広く用いられて
いる。
【0003】従来、バルジ成形法としては液圧バルジ加
工法やゴムバルジ加工法の他、種々の方式のものが知ら
れているが、ここでは、通常広く行われている液圧バル
ジ加工法やゴムバルジ加工法のうち、特に高温バルジ成
形法といわれる方式のものについて説明する。すなわち
これは、膨出部を設けた金型内に成形材料を投入し、こ
の成形材料を温間ないし熱間状態において所望の形状に
成形加工するにあたり、上記成形材料内に加圧媒体を注
入して内圧を負荷するとともにこの成形材料の両端から
軸圧縮荷重を加えることで上記成形材料の一部を外側に
膨出させて所望の形状に成形加工しようというものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
高温バルジ成形法によれば、つぎにような不具合があっ
た。すなわち、金型温度は金型内に投入した加熱された
成形材料による熱伝播によって直接に熱影響を受け、成
形加工中には常時、高低の熱履歴の繰り返しにさらされ
るので、金型自体の耐久性が著しく低下し、ひずみやク
ラックの発生などによって寸法精度に狂いが生じたり、
場合によってクラックの発生などにより耐久性が著しく
低下する場合もあり、ひいては成形材料の加工精度の信
頼性も低下するおそれがあったということである。
【0005】そして、加圧媒体として液体や粉粒体を用
いる場合には、これらの加圧媒体は、通常、気体と比べ
てその熱保有量が格段に大きくなるので、加圧機構その
もの、及び加圧機構から金型内に至るまでの比較的距離
の長い部位間に設けられる高圧配管の熱劣化に起因し
て、その耐久性も比較的低いものとなっていた。
【0006】この発明は上記従来の高温バルジ成形方法
及び高温バルジ成形装置が有する不具合を解決するため
になされたものであって、その目的は、バルジ成形品の
生産性に優れ、かつ装置を構成する金型や高圧配管の耐
久性を十分に確保することのできる高温バルジ成形法及
び高温バルジ成形装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで請求項1の高温バ
ルジ成形方法は、膨出部を設けた金型に成形材料を投入
し、この成形材料を温間ないし熱間状態にて所望の形状
に成形加工する高温バルジ成形法であって、成形加工中
を通して金型温度を温間温度以下の一定温度になるよう
に制御しておき、成形加工に先立って予め、成形材料を
金型外部の加熱手段で成形温度以上の温度に加熱した
後、上記成形材料を金型内に投入保持し、この投入保持
された成形材料内に加圧媒体を注入して内圧を負荷する
とともにこの成形材料の両端から一定の軸圧縮荷重を加
えることで上記成形材料の一部を外側に膨出させて所望
の形状に成形加工することを特徴とする。
【0008】成形材料を温間ないし熱間状態にて所望の
形状に成形加工する高温バルジ成形において、成形加工
中を通して加熱された成形材料や加圧媒体が保有する熱
からの影響を受けて金型温度が高低にわたって急激に変
化しやすい。この結果、金型はいわゆる熱衝撃などに起
因するクラックや寸法精度の狂いを生じやすく、金型の
耐久性は比較的短命となるおそれがあった。
【0009】そこで、請求項1の高温バルジ成形法で
は、成形加工中を通して金型温度を温間温度以下の一定
温度になるように制御してあるので、金型が加熱された
成形材料や加圧媒体が保有する熱からの熱影響を受けて
も上記金型の成形温度はこれに左右されることがなく、
常時、ほぼ一定温度を維持できる。これによって、金型
が熱衝撃などによって寸法精度の狂いやクラックの発生
を来すおそれがなく、その耐久性を向上させることがで
きる。また、成形材料の加熱は外部の加熱手段で成形温
度以上の温度に加熱されるようにし、しかも加熱後に金
型内に投入保持して直ちにバルジ成形されるようにした
ので、高温の成形材料が金型と長く接触することがな
い。よって、金型に対する熱衝撃などによって耐久性が
低下するおそれも少ない。
【0010】また、請求項2の高温バルジ成形装置は、
膨出部を設けた金型に成形材料を投入し、この成形材料
を温間ないし熱間状態にて所望の形状に成形加工するた
めの高温バルジ成形装置であって、成形材料を所望形状
に成形加工するための金型と、上記成形材料を金型内に
投入した後に金型を型締めするための手段と、成形加工
中を通して金型温度を温間温度以下の一定温度に制御す
るための手段と、成形加工に先立って予め、金型外部で
成形材料を所定の成形温度以上の温度に加熱するための
外部加熱手段と、上記加熱された成形材料を金型内に投
入保持した後、この成形材料内に加圧媒体を注入して内
圧を負荷するための手段と、上記成形材料の両端から一
定の軸圧縮荷重を加えるための手段と、成形前の成形材
料及び成形後の成形品を金型内に出し入れするための自
動着脱手段とを備えていることを備えていることを特徴
としている。
【0011】上記請求項2の高温バルジ成形装置では、
請求項1の発明と全く同様の理由によって、金型は成形
加工時における金型内の成形材料などからの熱影響や熱
衝撃を影響を受けにくい。したがって、金型は熱衝撃に
起因するクラックや寸法精度の狂いなどが発生しにく
く、長期にわたって耐久性を確保することができる。ま
た、成形材料の加熱は金型から離間した外部加熱手段に
より行われるが、加熱した成形材料の金型内への投入の
みならず、成形後のバルジ成形品の金型内からの取出し
についても自動着脱手段によって行われるようにしたの
で、効率的かつ実用性がきわめて高く、生産性が格段に
向上する。
【0012】また請求項3の高温バルジ成形装置は、請
求項2にける成形材料の外部加熱手段として、電気炉、
ガス炉、高周波誘導加熱又は赤外線加熱炉のいずれかを
用い、かつ加圧媒体として気体を用いることを特徴とし
ている。
【0013】上記請求項3の高温バルジ成形装置では、
電気炉等の外部加熱手段と金型とは離間しているので、
成形材料の加熱時、外部加熱手段からの加熱の影響を受
けて金型自体が加熱されることがない。しかも加圧媒体
として気体を用いているので、液体を用いた場合と異な
って、保有熱量が少ない。したがって、内圧負荷手段そ
のもの、及び内圧負荷手段から金型内に至るまでの比較
的距離の長い部位間に設けられる高圧配管の熱劣化が生
じ難く、そのためその耐久性を向上することができる。
【0014】そして請求項4の高温バルジ成形装置は、
金型温度の制御手段が成形材料が接触する金型面側に配
装された温度調整機構で構成され、この温度調整機構は
内部に水冷パイプが埋設され、この水冷パイプ内を冷水
が循環するように構成されていることを特徴としてい
る。
【0015】上記請求項4の高温バルジ成形装置では、
水冷パイプ内を流れる水によって絶縁体に接触する金型
を常時、冷却することができ、このときの水温調整によ
って成形加工中を通して金型温度を温間温度以下の一定
温度になるように制御する機能をより効率的に発揮させ
ることができる。
【0016】さらに、請求項5の高温バルジ成形装置
は、加圧媒体が油や合成ゴム等の粘性流体もしくは低融
点金属、又はセラミックスや鉱物質等の粉粒体のいずれ
かであって、かつ加圧手段が成形材料内部に耐熱性のプ
ランジャを押し込む方式であることを特徴としている。
【0017】上記請求項5の高温バルジ成形装置では、
特に加圧媒体として、油や合成ゴム等の粘性流体もしく
は低融点金属、又はセラミックスや鉱物質等の粉粒体の
いずれかを用いる場合、加圧手段として成形材料内部に
耐熱性のプランジャを押し込む方式を組み合わせたこと
で、配管設備を大幅に削減することができる。すなわ
ち、プランジャを用いることで複雑な高圧配管が不要と
なり、しかも加圧媒体が気体である場合に比べ、上記の
ような油や合成ゴム等の粘性流体を用いる場合にはプラ
ンジャの押込みによる圧縮作用によって希望とする内圧
負荷が得られやすい。
【0018】また、請求項6の高温バルジ成形装置は、
加熱した加圧媒体を成形材料内に注入し、内圧を負荷で
きるように構成したことを特徴としている。
【0019】上記請求項6の高温バルジ成形装置では、
加圧媒体を内圧負荷を目的として用いるだけではなく、
加圧媒体自体を加熱した状態で用いるようにしたので、
内圧負荷と同時に、金型内に投入された成形材料の温度
低下を抑制できる。したがって、作業性の向上が図れ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】次にこの発明の高温バルジ成形法
及び装置の具体的な実施の形態について、図面を参照し
つつ詳細に説明する。図1は、この発明の一実施の形態
である高温バルジ成形法の手順を説明するためのブロッ
ク図であり、また、図2はこの発明の一実施の形態であ
る高温バルジ成形装置の概略図であり、図3はこの発明
の他の実施の形態(プランジャ押込み方式)である高温
バルジ成形装置の概略図である。
【0021】まず、この発明の一実施の形態である高温
バルジ成形法の手順を図1を参照しながら説明する。第
1段階(金型温度の制御);成形加工中を通して金型温
度を温間温度以下の一定温度に保持するように制御する
(図1で符号1で示す)。なお、上記一定温度とは、例
えば100℃前後〜200℃程度である。第2段階(成
形材料の外部加熱);金型内に投入した成形材料を、金
型の外部で予め、成形温度以上の温度に加熱する(図1
で符号2で示す)。なお、上記成形材料とは、たとえば
鋼管、アルミニウム管、ステンレス管などの管状部材で
ある。第3段階(加圧媒体の注入);上記成形材料内に
加圧媒体を注入して内圧を負荷する(図1で符号3で示
す)。第4段階(成形材料両端からの押圧);上記内圧
の負荷と略同時に、上記成形材料の両端から一定の軸圧
縮荷重を加えて押圧することで上記成形材料を所定形状
に成形加工する(図1で符号4で示す)。第4段階(成
形品の取出し);成形加工された成形品を金型内から取
り出す(図1で符号4で示す)。
【0022】また、図2は成形材料の加熱手段として外
部の加熱機構を用いる場合の高温バルジ成形装置を示し
ている。同図において、装置本体7は、上型8aと下型
8bとから構成される金型8と、押込用ラム9と、外部
加熱手段(加熱機構)10とから基本構成されており、
上記外部加熱手段10によって予め、成形材料11が成
形温度以上の温度に加熱される。一方、金型8にはその
内面側(成形材料11を投入した際、これと接触する面
側)に温度調整機構12が配装され、この温度調整機構
12内に埋設した水冷パイプ13内を冷水が循環するこ
とによって成形加工中を通して金型温度が温間温度以下
の一定温度になるように制御されている。また、少なく
とも一方の押込用ラム9に形成され、その先端が金型8
内に通ずるように構成された流路14を介して加圧媒体
15を注入し、この加圧媒体15の注入によって成形材
料11内の内圧を負荷できるようになっている。また、
8cは下型8b側に形成された膨出部である。そして、
外部加熱手段10にて加熱された成形材料11を金型8
内に投入するための手段及びバルジ成形後に成形品を金
型内から取出すための手段はいずれも自動着脱手段(図
示省略)によって行われるように構成されているので、
効率的かつ実用性がきわめて高く、生産性が格段に向上
する。
【0023】上記構成による装置を用いた具体的成形方
法は次のとおりである。すなわち、ガス炉などの外部加
熱手段10で管状部材などの成形材料11を成形温度以
上の温度(鋼の場合には、500〜600°C)になる
まで加熱する。この加熱された成形材料11は図示しな
い自動着脱手段によって把持して金型8内に投入する。
投入された成形材料11は金型8の図示しない型締め手
段(シリンダの昇降などによって行われる)によって金
型8内に保持され、続いて加圧媒体15が流路14から
成形材料11内に注入され、これにより、成形材料11
内に一定の内圧が負荷される。そして、この成形材料1
1の両端にある押込用ラム9、9によって左右から押圧
して上記成形材料11に対して所定の軸圧縮荷重を加え
る。このような手順によって、上記成形材料11の一部
は下型8bに形成された膨出部8c内に膨出させられて
バルジ成形加工が完了する。この成形加工によって得ら
れたバルジ成形品は金型内から図示しない自動着脱手段
によって取り出すことができる。なお、加圧媒体15と
しては、好ましくは気体を用いるが、水、油等の液体で
もよく、この場合に、加圧媒体15を加熱しておけば、
成形材料11の温度低下を抑制できる。
【0024】次に、この発明の他の実施の形態である高
温バルジ成形装置について図3を参照しながら説明す
る。この実施の形態による装置では、図2で示す装置の
場合と異なり、成形加工に先立ち、前もって成形材料内
に一定量の油等の加圧媒体15を注入しておき、これを
プランジャ16によって直接押し込むことによって成形
材料内の内圧を負荷できる方式を採用している。なお、
図2で示す装置の構成と共通する部分には同一の符号を
付してその詳しい説明は省略する。上記構成のように、
プランジャ16を直接、成形材料内に押し込むによって
成形材料内の内圧を負荷できるので、複雑な高圧配管構
成が不要となる。しかも加圧媒体が気体である場合に比
べ、上記のような油や合成ゴム等の粘性流体を用いる場
合にはプランジャの押込みによる圧縮作用によって希望
とする内圧負荷がより一層得られやすくなる。
【0025】以上にこの発明の一実施形態について説明
をしたが、この発明は上記実施形態に限られるものでは
なく、その主旨を損なわない限り、種々変更して実施可
能である。例えば、上記においては加圧媒体15とし
て、水、油、合成ゴム等の粘性流体、あるいは低融点金
属、セラミックス、鉱物質の粉体等を使用しているが、
これらを使用後、回収して、再利用するための機構を付
加して実施することもある。
【0026】
【発明の効果】以上のように請求項1の高温バルジ成形
法によれば、成形材料を温間ないし熱間状態にて所望の
形状に成形加工するにあたり、特に成形加工中を通して
金型温度を温間温度以下の一定温度に制御するようにし
たから、上記金型は成形加工時における金型内の成形材
料などからの熱影響や熱衝撃を影響を受けにくい。した
がって、金型は熱衝撃に起因するクラックや寸法精度の
狂いなどが発生しにくく、長期にわたって耐久性を確保
することができる。また、成形材料の加熱は金型内では
なく、外部の加熱手段で成形温度以上の温度に加熱され
るようにし、しかも加熱後に金型内に投入保持して直ち
にバルジ成形されるようにしたので、高温の成形材料が
金型と長く接触することがない。よって、金型に対する
熱衝撃などによって耐久性が低下するおそれも少ない。
【0027】また、請求項2の高温バルジ成形装置によ
れば、成形加工中を通して金型の温度が温間温度以下の
一定温度となるように制御されているので、金型は成形
加工時における金型内の成形材料などからの熱影響に左
右されることがなく、常時、ほぼ一定温度を維持でき
る。したがって、金型は熱衝撃等に起因するクラックや
寸法精度の狂いなどが発生しにくく、長期にわたって耐
久性を確保することができる。また、成形材料の加熱は
金型から離間した外部加熱手段により行われるが、加熱
した成形材料の金型内への投入のみならず、成形後のバ
ルジ成形品の金型内からの取出しについても自動着脱手
段によって行われるようにしたので、効率的かつ実用性
がきわめて高く、生産性が格段に向上する。
【0028】また、請求項3の高温バルジ成形装置によ
れば、電気炉等の外部加熱手段と金型とは離間している
ので、成形材料の加熱時、金型はその加熱の影響を受け
ることがない。しかも加圧媒体として気体を用いている
ので、液体を用いた場合と異なって、保有熱量が少な
い。したがって、内圧負荷手段そのもの、及び内圧負荷
手段から金型内に至るまでの比較的距離の長い部位間に
設けられる高圧配管の熱劣化が生じ難く、そのためその
耐久性を向上することができる。
【0029】また、請求項4の高温バルジ成形装置によ
れば、水冷パイプ内に水を循環させる等の、温度調整機
構によって金型が常時、冷却され、金型温度は成形加工
中を通して温間温度以下の一定温度になるように制御さ
れているので、金型の寸法精度や耐久性をより大きく確
保することができる。
【0030】また、請求項5の高温バルジ成形装置によ
れば、特に加圧媒体として、油や合成ゴム等の粘性流体
もしくは低融点金属、又はセラミックスや鉱物質等の粉
粒体のいずれかを用いており、しかも、加圧手段として
成形材料内部に耐熱性のプランジャを押し込む方式を組
み合わせているので、高圧配管等の配管設備を大幅に削
減することができる。すなわち、プランジャを用いるこ
とで複雑な高圧配管構成が不要となり、比較的簡単な高
圧配管構成で足りるうえ、その高圧配管の耐久性も向上
させることができる。しかも加圧媒体が気体でなく、上
記のように油や合成ゴム等の粘性流体を用いる場合に
は、プランジャの押込みによる圧縮作用によって希望と
する内圧負荷が得られやすく、内圧負荷の制御が行いや
すい。
【0031】請求項6の高温バルジ成形装置では、加圧
媒体を内圧負荷を目的として用いるだけではなく、加圧
媒体自体を加熱した状態で用いるようにしたので、内圧
負荷と同時に、金型内に投入された成形材料の温度低下
を抑制できる。したがって、作業性の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態である高温バルジ成形
法の手順を説明するためのブロック図である。
【図2】この発明の一実施の形態である高温バルジ成形
装置の概略図である。
【図3】この発明の他の実施の形態である高温バルジ成
形装置の概略図である。
【符号の説明】
1 金型温度の制御 2 成形材料の外部加熱 3 加圧媒体の注入 4 成形材料両端からの押圧 5 成形品の取出し 6 加熱した加圧媒体の注入 7 装置本体 8 金型 8a 上型 8b 下型 8c 膨出部 9 押込用ラム 10 外部加熱手段 11 成形材料 12 温度保持機構 13 水冷パイプ 14 流路 15 加圧媒体 16 プランジャ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒木 俊光 神戸市中央区東川崎町3丁目1番1号 川 崎重工業株式会社神戸工場内 (72)発明者 川野 征士郎 神戸市中央区東川崎町3丁目1番1号 川 崎重工業株式会社神戸工場内 (72)発明者 木村 剛 神戸市中央区東川崎町3丁目1番1号 川 崎重工業株式会社神戸工場内 (72)発明者 安友 隆廣 明石市二見町南二見15番地−1 川崎油工 株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 膨出部を設けた金型に成形材料を投入
    し、この成形材料を温間ないし熱間状態にて所望の形状
    に成形加工する高温バルジ成形法であって、成形加工中
    を通して金型温度を温間温度以下の一定温度になるよう
    に制御しておき、成形加工に先立って予め、成形材料を
    外部の加熱手段で成形温度以上の温度に加熱した後、上
    記成形材料を金型内に投入保持し、この投入保持された
    成形材料内に加圧媒体を注入して内圧を負荷するととも
    にこの成形材料の両端から一定の軸圧縮荷重を加えるこ
    とで上記成形材料の一部を外側に膨出させて所望の形状
    に成形加工することを特徴とする高温バルジ成形法。
  2. 【請求項2】 膨出部を設けた金型に成形材料を投入
    し、この成形材料を温間ないし熱間状態にて所望の形状
    に成形加工するための高温バルジ成形装置であって、成
    形材料を所望形状に成形加工するための金型と、上記成
    形材料を金型内に投入した後に金型を型締めするための
    手段と、成形加工中を通して金型温度を温間温度以下の
    一定温度に制御するための手段と、成形加工に先立って
    予め、金型外部で成形材料を所定の成形温度以上の温度
    に加熱するための外部加熱手段と、上記加熱された成形
    材料を金型内に投入保持した後、この成形材料内に加圧
    媒体を注入して内圧を負荷するための手段と、上記成形
    材料の両端から一定の軸圧縮荷重を加えるための手段
    と、成形前の成形材料及び成形後の成形品を金型内に出
    し入れするための自動着脱手段とを備えていることを特
    徴とする高温バルジ成形装置。
  3. 【請求項3】 成形材料の加熱手段が電気炉、ガス炉、
    高周波誘導加熱又は赤外線加熱炉のいずれかであって、
    かつ用いる加圧媒体が気体であることを特徴とする請求
    項2の高温バルジ成形装置。
  4. 【請求項4】 金型温度の制御手段が成形材料が接触す
    る金型面側に配装された温度調整機構で構成され、この
    温度調整機構は内部に水冷パイプが埋設され、この水冷
    パイプ内を冷水が循環するように構成されていることを
    特徴とする請求項2又は3の高温バルジ成形装置。
  5. 【請求項5】 加圧媒体が油や合成ゴム等の粘性流体も
    しくは低融点金属、又はセラミックスや鉱物質等の粉粒
    体のいずれかであって、かつ加圧手段が成形材料内部に
    耐熱性のプランジャを押し込む方式であることを特徴と
    する請求項2の高温バルジ成形装置。
  6. 【請求項6】 加熱した加圧媒体を成形材料内に注入
    し、内圧を負荷できるように構成したことを特徴とする
    請求項2の高温バルジ成形装置。
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Cited By (7)

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