JP2002125673A - 新規ウロモジュリンをコードする遺伝子 - Google Patents

新規ウロモジュリンをコードする遺伝子

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JP2002125673A
JP2002125673A JP2000319248A JP2000319248A JP2002125673A JP 2002125673 A JP2002125673 A JP 2002125673A JP 2000319248 A JP2000319248 A JP 2000319248A JP 2000319248 A JP2000319248 A JP 2000319248A JP 2002125673 A JP2002125673 A JP 2002125673A
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polypeptide
leu
uromodulin
ser
val
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JP2000319248A
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Nobuyoshi Shimizu
信義 清水
Kentaro Nagamine
憲太郎 長嶺
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Eiken Chemical Co Ltd
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Eiken Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 新規ウロモジュリン遺伝子の提供。 【解決手段】 ヒト由来の特定の配列のアミノ酸からな
るポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに対して
少なくとも70%の同一性を有するポリヌクレオチド、当
該配列と同じアミノ酸をコードする遺伝コードの重複性
によるポリヌクレオチド、前記ポリヌクレオチドと相補
性のポリヌクレオチド、前記のポリヌクレオチドの少な
くとも15個の連続した塩基からなるポリヌクレオチド
からなる群より選択されポリヌクレオチドからなる単離
されたポリヌクレオチド。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒトの新規遺伝子
に関するものであり、より詳細にはウロモジュリン活性
を持つと考えられる蛋白質遺伝子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ウロモジュリンは、1985年にMuchmore及
びDeckerにより妊婦の尿から分離精製された分子量約85
キロダルトンの糖タンパク質である[Science 229:479-4
81(1985)]。ウロモジュリンをコードする遺伝子は、既
にクローニングされ、その塩基配列及びウロモジュリン
蛋白質のアミノ酸配列が明らかとなっている。そのアミ
ノ酸配列より、前記ウロモジュリンは、1950年にTamm及
びHorsfallによりウイルスの血球凝集反応を抑制する活
性を有するタンパク質として見出されたタム・ホースフ
ォールタンパク質(Tamm-Horsfall protein:THP)と同一
のアミノ酸配列を有することが判明している。
【0003】ところで、ウロモジュリンの生理学的活性
として、インターロイキン-1(IL-1)及び腫瘍壊死因子
(TNF)等の炎症性サイトカインへの結合活性、T細胞
及び単球の阻害活性が見出されている。このようなウロ
モジュリンの活性に着目し、ウロモジュリンの免疫抑制
剤又は抗炎症剤としての利用が検討されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決すべき課
題は、新規のウロモジュリン遺伝子を発見し、塩基配列
ならびにその塩基配列がコードする蛋白質のアミノ酸配
列を決定することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
の解決のために鋭意検討を行った結果、ヒト21番染色体
長腕22.3領域から新たな遺伝子を単離し、その塩基配列
を決定した。
【0006】本発明において得られた遺伝子のオープン
リーディングフレームは、1246アミノ酸残基からなるポ
リペプチドをコードしていて、当該ポリペプチド鎖上に
は4-ジスルフィドコア領域、EGF様Ca結合配列、RGD配
列、ZPドメイン及びGPIアンカー領域が見出された。ま
た、データベースに対してホモロジー検索を行った結
果、本発明のポリペプチドは、THP/ウロモジュリンの
アミノ酸配列と高い相同性を有することが判明した。
【0007】本発明の一つの目的は、ポリペプチド、と
りわけ配列番号2に示す新規なウロモジュリンポリペプ
チドを提供することである。本発明のウロモジュリン
は、公知のウロモジュリンに見出される特徴的な配列、
すなわち、EGF様Ca結合配列、RGD配列、ZPドメイン及び
GPIアンカー領域を有し、ウロモジュリン活性をもつと
推測される。
【0008】本発明のさらなる目的は、ウロモジュリン
をコードするポリヌクレオチドを提供するものである。
本発明のこの態様の特に好ましい具体例は、配列番号1
に示す配列におけるウロモジュリンをコードする領域か
らなるポリヌクレオチドである。
【0009】本発明のこの態様によれば、mRNA、cDNA、
ゲノムDNAおよびそのフラグメントを含むウロモジュリ
ンをコードする単離された核酸分子が提供され、この態
様のさらなる具体例では、生物学的、診断的、臨床的ま
たは治療的に有用なそれらの変種、類縁体または誘導体
あるいは変種、類縁体または誘導体のフラグメントを含
むこれらのフラグメントが提供される。本発明のこの態
様の特に好ましい具体例は、ウロモジュリン遺伝子の天
然の対立遺伝子変種である。
【0010】本発明の目的は、ウロモジュリンのポリペ
プチドを提供することである。本発明のこの態様に従
い、ヒト由来の新規ポリペプチドならびにその生物学
的、診断的または治療的に有用なフラグメント、変種お
よび誘導体、フラグメントの変種および誘導体、これら
の類縁体が提供される。本発明のこの態様の特に好まし
い具体例は、ウロモジュリン遺伝子の天然の対立遺伝子
によってコードされるウロモジュリンの変種である。本
発明の他の態様においては、本発明のポリペプチドと結
合し、それを活性化するかまたは抑制する化合物のスク
リーニング法が提供される。
【0011】本発明のさらに別の目的は、前記のポリペ
プチド、ポリペプチドフラグメント、変種および誘導
体、変種および誘導体のフラグメントならびに類縁体の
産生法を提供することである。この態様の好ましい具体
例においては、ウロモジュリンをコードする塩基配列を
発現可能なように組み込んだ宿主細胞を、宿主中でのウ
ロモジュリンポリペプチドの発現のための条件下で培養
し、発現された該ポリペプチドを回収することからなる
前記のウロモジュリンポリペプチドの産生法が提供され
る。
【0012】本発明のさらに別の目的により、前記ポリ
ペプチドおよびポリヌクレオチドを、とりわけ、研究、
生物学的、臨床的および治療目的に利用する生産物、組
成物、プロセスおよび方法が提供される。
【0013】本発明のこの態様の好ましい具体例によれ
ば、とりわけ、ウロモジュリンポリペプチドまたはウロ
モジュリンmRNAの測定による細胞におけるウロモジュリ
ン発現の評価;ウロモジュリン遺伝子における欠損のよ
うな遺伝的変形および欠陥の分析;および生物にウロモ
ジュリンポリペプチドまたはポリヌクレオチドを投与す
るウロモジュリン機能の増大またはウロモジュリン機能
不全の改善のための生産物、組成物および方法が提供さ
れる。本発明のさらに別の具体例により、ウロモジュリ
ンの過少発現に関連する症状の治療に、本発明のポリペ
プチドを刺激するための活性化化合物を用いる方法が提
供される。本発明のさらに別の態様により、ウロモジュ
リンの過剰発現に伴う症状の治療に、そのための抑制化
合物を用いる方法が提供される。
【0014】本発明のさらに別の態様により、診断、治
療および/または研究用に用いられる、合成または組み
換えウロモジュリン、その保存的置換および誘導体、そ
れに対する抗体、抗イディオタイプ抗体が提供される。
【0015】本発明のさらに別の目的は、サブタイプと
して種々のウロモジュリンまたはそのフラグメントを抑
制または模倣するように設計された、合成、単離または
組換えポリペプチドを提供することである。本発明のこ
れらの、またさらに別の態様の具体例により、ウロモジ
ュリン遺伝子の塩基配列にハイブリダイズするプローブ
が提供される。本発明のこの態様のさらなる好ましい態
様においては、ウロモジュリンに対する抗体を提供す
る。この点で特に好ましい具体例においては、抗体はウ
ロモジュリンに対して非常に選択的である。本発明のも
う一つ別の態様においては、ウロモジュリンに対するア
ゴニストが提供される。好ましいアゴニストは、ウロモ
ジュリンを模倣する分子、ウロモジュリン結合分子およ
びウロモジュリン誘発応答の引き出しまたは増大をする
分子である。また、好ましいアゴニストは、ウロモジュ
リン、またはウロモジュリン活性の他のモジュレーター
と相互反応し、それによりウロモジュリンの1つまたは
1つ以上の効果を発効または増大させる分子である。本
発明の他の態様によれば、ウロモジュリンに対するアン
タゴニストが提供される。好ましいアンタゴニストは、
ウロモジュリンを模倣し、ウロモジュリン結合分子に結
合するが、1つまたは1つ以上のウロモジュリン誘発応
答を引き出さないものである。また、好ましいアンタゴ
ニストは、ウロモジュリンと結合し、または相互反応
し、1つまたは1つ以上のウロモジュリンの効果を阻害
するか、ウロモジュリンの発現を防止する分子である。
本発明のさらなる態様においては、細胞にin vitro、ex
vivoおよびin vivoで、あるいは多細胞生物に投与する
ウロモジュリンポリヌクレオチドまたはウロモジュリン
ポリペプチドからなる組成物を提供する。本発明のこの
態様の特に好ましい具体例においては、該組成物は、疾
患の治療のために宿主生物においてウロモジュリンポリ
ペプチドを発現させるためのウロモジュリンポリヌクレ
オチドからなる。
【0016】本発明の他の目的、特徴、利点および態様
は本明細書の以下の記載から当業者に自明である。しか
し、以下の記載、実施例は本発明の好ましい具体例であ
り、例示だけのものである。以下の記載および本明細書
の他の開示から、本明細書に記載の範囲内において、種
々の変形および修正ができることは当業者に自明であろ
う。図面も本発明の具体例を示すもので、例示であり、
本明細書に開示の発明をそれに限定するものではない。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明のポリヌクレオチドは、mR
NAのようなRNAまたは、例えば、クローニング、化学合
成技術またはそれらの組み合わせで得られるようなcDNA
およびゲノムDNAを包含するDNAの形態でよい。DNAは二
本鎖でも、一本鎖でもよい。一本鎖DNAは、センス鎖と
しても知られるコーディング鎖でも、アンチセンス鎖と
も称される非コーディング鎖でもよい。ポリヌクレオチ
ドをコードするコーディング鎖は配列番号1に示すポリ
ヌクレオチドのコーディング配列と同じでよい。また、
遺伝コードの重複性(縮重)の結果として、配列番号2
のポリペプチドをコードする異なる配列を有するポリヌ
クレオチドでもよい。
【0018】配列番号2のポリペプチドをコードする本
発明のポリヌクレオチドは、限定するものではないが、
それ自体がマチュア・ポリペプチドのコーディング配
列;プレ−、プロ−またはプレプロ−ポリペプチド配列
のような、マチュア・ポリペプチドのコーディング配列
と、リーダーまたは分泌配列をコードする配列のよう
な、付加的コーディング配列;ならびに上記の付加的配
列を有するか、または有しないマチュア・ポリペプチド
のコーディング配列と、限定するものではないが、転
写、スプライシングやポリアデニレーション・シグナル
を包含するmRNAのリボソーム結合および安定性について
のmRNAプロセッシングにおいて役割を果たす、転写され
る非翻訳配列のようなイントロンおよび非コーディング
5'および3'配列を包含する付加的な非コーディング配列
とからなる配列を包含する。さらなる機能性を与えるコ
ーディング配列も該ポリペプチドに組み込んでよい。す
なわち、例えば、ポリペプチドは、融合ポリペプチドの
精製を容易にするような、ペプチドのごときマーカー配
列と融合させてもよい。本発明のこの態様のある種の好
ましい具体例において、マーカー配列はpQEベクター(Q
iagen,Inc.)に付与されたタグのようなヘキサヒスチ
ジンペプチドである。例えば、ヘキサヒスチジンは融合
蛋白質の都合よい精製を提供する[Proc. Natl. Acad. S
ci. USA 86: 821-824(1989)]。HAタグはインフルエンザ
赤血球凝集蛋白質から由来するエピトープで[Cell 37:
767(1984)]、他の多くのタグが商業的に入手できる。
【0019】上記に従って、本明細書で使用する「ポリ
ペプチドをコードするポリヌクレオチド」なる語は、遺
伝コードの重複性から、本発明のポリペプチド、特に、
配列番号2に示すアミノ酸配列を有するウロモジュリン
をコードするいずれかの配列を含むポリヌクレオチドを
包含する。この用語はまた、該ポリペプチドをコードす
る単一の連続領域または不連続領域(例えば、イントロ
ンで中断されている)と、コーディングおよび/または
非コーディング配列を含んでいてよい付加的領域とを含
むポリヌクレオチドも包含する。本発明はさらに、配列
番号2の推定アミノ酸配列を有するポリペプチドのフラ
グメント、アナログおよび誘導体をコードする上記ポリ
ヌクレオチドの変種にも関する。該ポリヌクレオチドの
変種は、天然の対立遺伝子変種のような天然の変種で
も、天然には知られていない変種でもよい。そのような
非天然のポリヌクレオチドの変種は、ポリヌクレオチ
ド、細胞または生物に適用されるものを含め、突然変異
誘発技術により作出できる。
【0020】この点で、変種には、上記ポリヌクレオチ
ドとは、塩基の置換、欠失または付加によって異なる変
種がある。この置換、欠失または付加には、1つ以上の
塩基が含まれ得る。変種は、コーディングまたは非コー
ディング領域あるいは両方において変化してよい。コー
ディング領域における変化は、保存または非保存アミノ
酸置換、欠失または付加を生じ得る。この点で、本発明
の特に好ましい具体例は、配列番号2に示すウロモジュ
リンのアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする
ポリヌクレオチド、その変種、アナログ、誘導体および
フラグメントおよび該変種、アナログおよび誘導体のフ
ラグメントである。さらに、この点で特に好ましいもの
は、配列番号2のウロモジュリンのアミノ酸配列におい
て、数個、5〜10、1〜5、1〜3、2、1または0個のアミノ
酸残基が置換、欠失または付加あるいはそれらの何れか
の組み合わせであるウロモジュリン変種、アナログ、誘
導体およびフラグメントならびにフラグメントの変種、
アナログおよび誘導体をコードするポリヌクレオチドで
ある。これらのうちで、特に好ましいものは、ウロモジ
ュリンの性質および活性を変化させないサイレント置
換、付加および欠失である。また、この点で保存置換も
特に好ましい。最も好ましくは、置換のない配列番号2
のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするポリ
ヌクレオチドである。
【0021】本発明のさらに好ましい具体例は、配列番
号2に示すアミノ酸配列を有するウロモジュリンポリペ
プチドをコードするポリヌクレオチドと少なくとも約70
%の同一性であるポリヌクレオチド、およびそのような
ポリヌクレオチドに相補性のポリヌクレオチドである。
この点で、該ポリヌクレオチドに対して少なくとも90%
の同一性を有するものが非常に好ましく、少なくとも95
%の同一性を有するものが殊に好ましい。さらにまた、
少なくとも97%がより好ましく、少なくとも95〜99%、
最も好ましくは少なくとも99%の同一性を有するもので
ある。さらにまた、この点で特に好ましい具体例は、配
列番号2のcDNAによってコードされるマチュア・ポリペ
プチドと、実質的に同じ生物学的機能または活性を保持
するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドであ
る。
【0022】本発明はまた、上記の配列とハイブリダイ
ズするポリヌクレオチドに関する。この点で、本発明
は、特に、上記のポリヌクレオチドにストリンジェント
な条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドに関す
る。本明細書で使用する「ストリンジェントな条件」と
は、配列間に少なくとも95%、好ましくは少なくとも97
%の同一性がある場合にのみハイブリダイゼーションが
起こることを意味する。本発明のポリヌクレオチド分析
に関してさらに検討するように、例えば、上記の本発明
のポリヌクレオチドは、ウロモジュリンをコードする完
全長cDNAおよびゲノムクローンを単離するため、また、
ウロモジュリン遺伝子に対して高い配列類似性を有する
他の遺伝子のcDNAおよびゲノムクローンを単離するため
のcDNAおよびゲノムDNA用のハイブリダイゼーション・
プローブとして使用できる。そのようなプローブは一般
に少なくとも15塩基からなる。好ましくは、そのような
プローブは、少なくとも30塩基を有し、少なくとも50塩
基を有してもよい。特に好ましいプローブは、30〜50塩
基の範囲である。
【0023】例えば、ウロモジュリン遺伝子のコーディ
ング領域は、公知の配列をオリゴヌクレオチドプローブ
合成に使用してスクリーニングすることにより単離でき
る。ついで、本発明の遺伝子の配列に相補性を有するラ
ベルしたオリゴヌクレオチドを使用し、ヒトcDNA、ゲノ
ムDNAまたはmRNAライブラリーをスクリーニングし、プ
ローブがハイブリダイズするものを決定する。本発明の
ポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、本明細書にお
いて、ポリヌクレオチドに関して検討したとおり、ヒト
の疾患の治療および診断用の研究試薬および材料として
使用できる。ポリヌクレオチドは、マチュア蛋白質に、
付加的アミノまたはカルボキシル末端アミノ酸またはマ
チュア・ポリペプチドに対する内部アミノ酸(例えば、
マチュア形が2つ以上のポリペプチド鎖を有する場合)
が加わったポリペプチドをコードしてよい。このような
配列は、とりわけ、蛋白質を前駆体からマチュア形へプ
ロセッシングする際に役割を果たし得、蛋白質トラフィ
ッキングを容易にし得、蛋白質の半減期を延長または短
縮し得、あるいは分析または製造のために蛋白質の操作
を容易にし得る。ここで、一般的には、付加的アミノ酸
配列はin situで細胞酵素によりマチュア蛋白質から外
れるようにプロセッシングされ得る。
【0024】1つ以上のプロ配列に融合したポリペプチ
ドのマチュア形を有する前駆体蛋白質は、該ポリペプチ
ドの不活性形であってよい。プロ配列を除去すると、一
般に、不活性前駆体は活性化される。プロ配列のいくつ
か、または全部は、活性化前に除去してよい。一般に、
そのような前駆体をプロ蛋白質と言う。総じて、本発明
のポリヌクレオチドはマチュア蛋白質、マチュア蛋白質
とリーダー配列(プレ蛋白質とも称することができ
る)、プレ蛋白質のリーダー配列ではない1つ以上のプ
ロ配列を有するマチュア蛋白質の前駆体、または、ポリ
ペプチドの活性形もしくはマチュア形を製造するプロセ
ッシング工程の間に除去されるリーダー配列および1つ
以上のプロ配列を有するプロ蛋白質の前駆体であるプレ
プロ蛋白質をコードできる。
【0025】本発明はさらに、配列番号2の推定アミノ
酸配列を有するウロモジュリンポリペプチドに関する。
また、本発明はこれらのポリペプチドのフラグメント、
アナログおよび誘導体にも関する。配列番号2のポリペ
プチドに言及する場合、「フラグメント」、「誘導体」
および「アナログ」なる用語は、実質的にこのようなポ
リペプチドと同じ生物学的機能または活性、すなわちウ
ロモジュリンとしての機能を有するポリペプチドを意味
する。アナログは、例えば、プロ蛋白質部の開裂により
活性化され、活性なマチュア・ポリペプチドを産生しう
るプロ蛋白質を包含する。本発明のポリペプチドは、組
み換えポリペプチド、天然のポリペプチドまたは合成ポ
リペプチドでよく、好ましくは組み換えポリペプチドで
ある。配列番号2のポリペプチドのフラグメント、誘導
体またはアナログは、(i)1またはそれ以上のアミノ酸
残基が保存または非保存アミノ酸残基(好ましくは保存
アミノ残基)で置換されていて、このような置換アミノ
酸残基が遺伝コードによりコードされているかまたはコ
ードされていないもの;(ii)1またはそれ以上のアミノ
酸残基が置換基を包含するもの、(iii)マチュア・ポリ
ペプチドが他の化合物、例えば、ポリペプチドの半減期
を増加させるような化合物(例えば、ポリエチレングリ
コール)と融合しているもの、または(iv)リーダーまた
は分泌配列またはマチュア・ポリペプチドまたはプロ蛋
白質配列の精製に使用される配列のような付加的のアミ
ノ酸がマチュア・ポリペプチドと融合したものであり得
る。このようなフラグメント、誘導体およびアナログは
本明細書の記載から当業者の範囲内と考えられる。
【0026】この点で、本発明の特に好ましい具体例
は、配列番号2に示すウロモジュリンのアミノ酸配列を
有するポリペプチド、その変種、アナログ、誘導体およ
びフラグメント、ならびにフラグメントの変種、アナロ
グおよび誘導体である。さらに、この点で特に好ましい
本発明の具体例は、ウロモジュリンのアミノ酸配列を有
するポリペプチド、ウロモジュリンの活性/機能を保持
するその変種、アナログおよび誘導体、ならびにフラグ
メントの変種、アナログおよび誘導体である。好ましい
変種は、保存アミノ酸置換によって対象物と変化してい
るものである。かかる置換は、同様な特性の他のアミノ
酸によってポリペプチドの所定アミノ酸が置換されてい
るものである。典型的な保存置換は、脂肪族アミノ酸Al
a、Val、LeuおよびIle相互の置換、ヒドロキシル残基Se
rおよびThrの相互交換、酸性残基AspおよびGluの交換、
アミド残基AsnおよびGln間の置換、塩基残基LysおよびA
rg間の交換ならびに芳香族残基PheおよびTyr間の置換で
ある。
【0027】さらに、この点で特に好ましいものは、配
列番号2のウロモジュリンポリペプチドのアミノ酸配列
において、数個、5〜10、1〜5、1〜3、2、1または0個の
アミノ酸残基が置換、欠失または付加あるいはそれらの
何れかの組み合わせであるウロモジュリンの変種、アナ
ログ、誘導体およびフラグメントならびにフラグメント
の変種、アナログおよび誘導体である。これらのうち
で、特に好ましいものは、ウロモジュリンの性質および
活性を変化させないサイレント置換、付加および欠失で
ある。また、この点で保存置換も特に好ましい。最も好
ましくは、置換のない配列番号2のアミノ酸配列を有す
るポリペプチドである。本発明のポリペプチドは、好ま
しくは、単離された形で、好ましくは均質に精製された
形で提供される。
【0028】本発明のポリペプチドは、配列番号2のポ
リペプチド(特に、マチュア・ポリペプチド)ならび
に、配列番号2のポリペプチドと少なくとも約70%の同
一性を有するポリペプチド、さらに好ましくは配列番号
2のポリペプチドに対して少なくとも80〜90%の類似性
(さらに好ましくは、少なくとも90%の同一性)を有す
るポリペプチド、さらに好ましくは配列番号2のポリペ
プチドに対して少なくとも95%の類似性(さらに好まし
くは、少なくとも95%の同一性)を有するポリペプチド
を包含し、また、そのようなポリペプチドの、一般に、
少なくとも30アミノ酸、より好ましくは少なくとも50ア
ミノ酸を含有する部分も包含する。2つのポリペプチド
間の類似性は、上記したごとく定義され、測定される。
【0029】本発明のポリペプチドのフラグメントまた
は部分はペプチド合成による対応する完全長ポリペプチ
ドの産生に用いられる。したがって、フラグメントは完
全長ポリペプチドを産生するための中間体として用いら
れる。本発明のポリヌクレオチドのフラグメントまたは
部分は本発明の完全長ポリヌクレオチドの合成に用いら
れる。フラグメントは、「自立」、すなわち、他のアミ
ノ酸またはポリペプチドの一部またはそれに融合したも
のでなくても、大きなポリペプチド内に含まれ、その一
部または領域を形成しているものでもよい。より大きな
ポリペプチド内に含まれる場合、ここで議論するフラグ
メントは、最も好ましくは、単一の連続した領域を形成
する。しかし、数個のフラグメントが、単一のより大き
いポリペプチドに含まれていてもよい。例えば、ある好
ましい具体例は、宿主中での発現用に設計された前駆体
ポリペプチド内に含まれ、ウロモジュリンフラグメント
のアミノ末端に融合した異種プレおよびプロポリペプチ
ド領域と、当該フラグメントのカルボキシ末端に融合し
た付加的領域を有する本発明のウロモジュリンのフラグ
メントである。したがって、本明細書で意図する意味の
1つの態様におけるフラグメントは、ウロモジュリンか
ら由来する融合ポリペプチドまたは融合蛋白質の部分を
言う。
【0030】本発明のポリペプチドフラグメントの代表
的な例としては、長さが約5〜15、10〜20、15〜40、30
〜55、41〜75、41〜80、41〜90、50〜100、75〜100、90
〜115、100〜125および110〜113個のアミノ酸のものが
挙げられる。ここに、「約」には、特に、言及した範囲
が、一方または両方の極限で、数個、5、4、3、2または
1アミノ酸残基だけ大きいまたは小さい範囲を含むこと
である。例えば、約40〜90アミノ酸とは、40±数個、
5、4、3、2または1アミノ酸残基〜90±数個、5、4、3、
2または1アミノ酸残基、すなわち、広くは40−数個のア
ミノ酸〜90+数個のアミノ酸の範囲から、狭くは40+数
個のアミノ酸〜90−数個のアミノ酸の範囲を意味する。
この点で非常に好ましいのは、一方または両方の極限
で、言及した範囲の5アミノ酸だけ+または−のもので
ある。特に好ましいものは、一方または両方の極限で、
言及した範囲の3アミノ酸だけ+または−のものであ
る。特に非常に好ましいものは、一方または両方の極限
で、言及した範囲の1アミノ酸だけ+または−のもので
ある。これら全ての点から、最も好ましいものは、長
さ、約5〜15、10〜20、15〜40、30〜55、41〜75、41〜8
0、41〜90、50〜100、75〜100、90〜115、100〜125およ
び110〜113個のアミノ酸のものである。
【0031】本発明の特に好ましいフラグメントは、ウ
ロモジュリンのトランケーション変異体である。トラン
ケーション変異体には、配列番号2のアミノ酸配列を有
するウロモジュリンポリペプチド、あるいはその変種ま
たは誘導体が包含される。ただし、ダブルトランケーシ
ョン変異体におけるような、アミノ末端を含む連続した
一連の残基(すなわち、連続領域、部分、部位)、また
はカルボキシ末端を含む連続した一連の残基のような欠
失、1つがアミノ末端を含み、他のものがカルボキシ末
端を含むような2つの連続した一連の残基の欠失は除か
れる。本発明のウロモジュリンの特に好ましいフラグメ
ントには、付属したトランスメンブレンドメイン及び細
胞質ドメインのない細胞外ドメインからなる可溶形が包
含される。上記の範囲のサイズを有するフラグメントも
トランケーションフラグメントの好ましい具体例であ
り、一般に、フラグメントのうちで特に好ましい。
【0032】また、本発明のこの態様で好ましいもの
は、ウロモジュリンの構造的または機能的特質により特
徴付けられるフラグメントである。この点で、本発明の
好ましい態様には、ウロモジュリンのα−ヘリックスお
よびα−ヘリックス形成領域(α−領域)、β−シート
およびβ−シート形成領域(β−領域)、ターンおよび
ターン形成領域(ターン領域)、親水性領域、疎水性領
域、α両親媒性領域、β両親媒性領域、フレキシブル領
域、表面形成領域および高抗原性インデックス領域が包
含される。この点で特に好ましいフラグメントは、上記
した特徴の幾つかのごとき、幾つかの構造的特徴を組み
合わせたウロモジュリンの領域からなるフラグメントで
ある。この点で、いずれも、ターン領域、親水性領域、
フレキシブル領域、表面形成領域および高抗原性インデ
ックス領域の特徴を有するアミノ酸組成によって特徴付
けられる、配列番号2の約10〜20、約40〜50、約70〜90
および約100〜113の残基によって規定される領域が、特
に好ましい領域である。このような領域は、より大きい
ポリペプチドに含まれるか、上記したように、それ自
体、本発明の好ましいフラグメントである。ここにおけ
る「約」なる語は、フラグメントについて上記で一般的
に記載したと同様な意味で使用する。
【0033】さらに好ましい領域は、ウロモジュリン活
性を伝達するものである。この点で最も好ましいもの
は、同様なまたは向上した活性あるいは望ましくない活
性の低下したものを含め、ウロモジュリンの化学的、生
物学的またはその他の活性を有するフラグメントであ
る。この点で好ましいものは、他のウロモジュリンのよ
うな関連するポリペプチドの活性領域に対し、配列また
は/および位置の両方におけるホモログである領域を含
むフラグメントである。この点での特に好ましいフラグ
メントは、上記したトランケーション変異体または4-ジ
スルフィドコア領域、EGF様Ca結合配列、RGD配列、ZPド
メイン又はGPIアンカー領域からなるフラグメントであ
る。本発明のフラグメントには、トランスメンブレンド
メインのみ欠失し、少なくともそれ以外のドメインが保
持されているフラグメントが包含される。とりわけ、本
発明は、上記のフラグメントをコードするポリヌクレオ
チド、該フラグメントをコードするポリヌクレオチドに
ハイブリダイズするポリヌクレオチド、特に、ストリン
ジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチ
ドおよびPCRプライマーのような、該フラグメントを増
幅するポリヌクレオチドも関する。この点で、好ましい
ポリヌクレオチドは、上記の好ましいフラグメントに対
応するフラグメントである。
【0034】本発明はまた、ポリヌクレオチドまたは本
発明のポリヌクレオチドを含むベクター、本発明のベク
ターで遺伝子操作される宿主細胞および組み換え技法に
よる本発明のポリペプチドの製造にも関する。宿主細胞
を遺伝子操作して、本発明のポリヌクレオチドを組み込
み、本発明のポリペプチドを発現させることができる。
例えば、ポリヌクレオチドは、よく知られたインフェク
ション、トランスダクション、トランスフェクション、
トランスベクションおよびトランスフォーメーションの
技術を用いて宿主細胞に組み込むことができる。ポリヌ
クレオチドは、単独でも他のポリヌクレオチドと共に組
み込むことができる。このような他のポリヌクレオチド
は独立して組み込むことも、一緒または本発明のポリヌ
クレオチドに連結して組み込むこともできる。例えば、
本発明のポリヌクレオチドは、他の、選択可能なマーカ
ーをコードする別のポリヌクレオチドと共に、例えば、
哺乳動物細胞における共トランスフェクションおよび選
択のための標準的な方法を用いて宿主細胞にトランスフ
ェクションできる。この場合、ポリヌクレオチドは一般
に、宿主細胞ゲノムに安定に組み込むことができる。
【0035】別法として、ポリヌクレオチドは、宿主中
で、増殖用の選択可能なマーカーを含むベクターと連結
できる。該ベクター構築物は、上記の技術によって宿主
細胞に組み込むことができる。一般に、リン酸カルシウ
ム沈殿物のような沈殿物中または荷電脂質との複合体の
DNAとしてプラスミドベクターに組み込まれる。ポリヌ
クレオチドを宿主中に組み込むために、電気穿孔法も使
用できる。ベクターがウイルスの場合、in vitroでパッ
ケージするか、パッケージ細胞に組み込み、パッケージ
したウイルスを細胞にトランスダクションすることがで
きる。本発明のこの態様に従って、ポリヌクレオチドを
作成し、ポリヌクレオチドを細胞に組み込むために適し
た種々の技術がよく知られており、当業者に日常的の仕
事となっている。そのような技術は[Molecular Clonin
g: a laboratory manual, 2nd ed.(1989)]に詳細に説明
されており、これはこれらの技術の詳細を示す多くの実
験室マニュアルを説明している。本発明のこの態様によ
れば、ベクターは、例えば、プラスミドベクター、一本
鎖もしくは二本鎖ファージベクターまたは一本鎖もしく
は二本鎖RNAもしくはDNAウイルスベクターでよい。その
ようなベクターは、DNAおよびRNAを細胞に組み込むため
によく知られている技術により、ポリヌクレオチド、好
ましくはDNAとして細胞中に組み込むことができる。フ
ァージおよびウイルスベクターの場合、ベクターは、イ
ンフェクションおよびトランスダクションのためのよく
知られた技術によりパッケージまたはカプセル化ウイル
スとして細胞に組み込みことができ、好ましい。ウイル
スベクターは複製成分または複製欠損でもよい。後者の
場合、ウイルス増殖は、一般に、宿主細胞を相補した場
合のみ起こる。
【0036】この点で、好ましいベクターは本発明のポ
リヌクレオチドおよびポリペプチド発現用のベクターで
ある。一般に、そのようなベクターは、発現させるべき
ポリヌクレオチドに機能できるように連結した、宿主細
胞における発現に有効なシス−作用調節領域からなる。
適当な、トランス−作用因子は宿主から供給されるか、
相補ベクターによって供給されるか、宿主に組み込んだ
場合にベクター自体によって供給される。この点の好ま
しい具体例においては、ベクターは特異的発現に供され
る。そのような特異的発現は、誘導発現またはある種の
タイプの細胞のみでの発現あるいは誘導および細胞特異
的発現の両方であり得る。誘導ベクターのうちで、特に
好ましいものは、温度や、栄養添加剤のような、操作の
容易な環境因子によって発現が誘導できるベクターであ
る。本発明のこの態様に適した種々のベクターは、原核
および真核宿主において使用するための構成性および誘
導性発現ベクターを含め、よく知られており、当業者に
日常的に使用されている。
【0037】操作した宿主細胞は、通常の栄養培地で培
養でき、培地は、とりわけ、プロモーターを活性化する
ため、形質転換体を選択するため、あるいは、遺伝子を
増幅するために適宜修飾することができる。また、本発
明のポリペプチドの発現には種々の発現ベクターが使用
できる。このようなベクターには、染色体、エピソーム
およびウイルス誘導ベクター、例えば、細菌性プラスミ
ド、バクテリオファージ、酵母エピソーム、酵母染色体
エレメントから誘導されるベクター、バキュロウイル
ス、パポーバウイルス、SV40、ワクシニアウイルス、ア
デノウイルス、鶏痘ウイルス、仮性狂犬病ウイルス、レ
トロウイルスのようなウイルスならびにプラスミドとバ
クテリオファージの遺伝エレメントから誘導されるベク
ター、コスミドおよびファージミドのようなこれらの組
み合わせから誘導されるベクターが包含される。一般
に、ポリヌクレオチドを維持し、増殖し、発現させてポ
リペプチドを製造するのに適したいずれのベクターも発
現ベクターとして使用できる。
【0038】適当なDNA配列を、種々の公知の、日常的
な操作によりベクター中に挿入できる。一般に、発現用
のDNA配列は、DNA配列および発現ベクターを1つ以上の
制限エンドヌクレアーゼで切断し、T4DNAリガーゼを使
用して制限フラグメントを一緒に連結することにより発
現ベクターに連結される。この目的に使用される制限お
よび連結用の操作は当業者によく知られており、日常的
である。発現ベクター中のDNA配列を、例えば、mRNA翻
訳を指示するプロモーターを包含する適当な発現調節配
列に操作可能に結合させる。このようなプロモーターの
代表例として、λファージPLプロモーター、大腸菌la
c、trpおよびtacプロモーター、SV40初期および後期プ
ロモーター、レトロウイルスLTRが挙げられる。本発明
において有用な多くの他のプロモーターは、よく知られ
ており、本明細書および実施例に説明する方法に、当業
者が日常的に使用できる。
【0039】一般に、発現構築物は、転写開始および終
止部位を有し、翻訳領域には、翻訳のためのリボソーム
結合部位を有する。該構築物によって発現されるマチュ
ア転写物のコーディング部分は、翻訳されるポリペプチ
ドの始めに翻訳開始AUGおよび終わりに適当に位置する
翻訳終止コドンを含む。加えて、構築物は発現を調節
し、起こさせる制御領域を含んでよい。一般に、多くの
共通して実施される操作に従い、そのような配列は、転
写を制御することにより操作される。例として、とりわ
け、リプレッサー結合部位およびエンハンサーが挙げら
れる。増殖および発現ベクターには、一般に、選択可能
なマーカーが含まれる。選択可能なマーカーは、形質転
換された宿主細胞の選択のための表現型特徴を与える。
好ましいマーカーには、限定するものではないが、真核
細胞培養についてジヒドロ葉酸還元酵素またはネオマイ
シン耐性、および大腸菌およびその他の細菌におけるテ
トラサイクリンまたはアンピシリン耐性などが挙げられ
る。 前記した適当なDNA配列、ならびに適当なプロモー
ターまたは調節配列を有するベクターを用い、適当な宿
主を形質転換させ、宿主が蛋白質を発現させるようにし
てもよい。このようなマーカーは、増幅にも適してい
る。別法として、この目的に、さらなるマーカーを含ん
でもよい。
【0040】本明細書に記載した適当なDNA配列、なら
びに適当なプロモーターおよび他の適当な制御配列は、
所望のポリペプチドをその中で発現させるのに適した種
々のよく知られた方法を用いて適当な宿主中に導入され
る。適当な宿主の代表例には、大腸菌、ストレプトマイ
セス(Streptomyces)およびネズミチフス菌(Salmonella
typhimurium)細胞などの細菌細胞;酵母細胞などの真菌
細胞;ショウジョウバエS2およびシロナヨトウSf9細胞
などの昆虫細胞;CHO、COSまたはBowes黒色腫細胞など
の動物細胞;および植物細胞が挙げられる。種々の発現
構築物の宿主は、よく知られており、当業者であれば、
本明細書の記載から、本発明の態様に従ってポリペプチ
ドの発現に日常的に選択することができる。
【0041】特に、本発明はすでに広範囲にわたり記載
したような1またはそれ以上の配列を含む発現構築物の
ような組換え構築物も包含する。構築物は、本発明の配
列が正または逆の向きでその中に挿入される、プラスミ
ドまたはウイルスベクターなどのベクターを有してい
る。本発明の好ましい態様において、構築物はさらに、
例えば、該配列に操作可能に結合したプロモーターを含
む調節配列を有している。多数の適当なベクターおよび
プロモーターが当業者に公知であり、商業的に入手可能
である。以下に、商業的に入手可能なベクターを例示の
ために挙げる。細菌において使用するのに好ましいベク
ターは、pQE70、pQE60、pQE-9(Qiagen製)、pBSベクタ
ー、ファージスクリプトベクター、ブルースクリプトベ
クター、pNH8A、pNH16a、pNH18A、pNH46A(Stratagene
製);ptrc99a、pKK223-3、pKK233-3、pDR540、pRIT5(Ph
armacia製)である。好ましい真核細胞用ベクターは、pW
LNEO、pSV2CAT、pOG44、pXT1、pSG(Stratagene製)、pSV
K3、pBPV、pMSG、pSVL(Pharmacia製)である。これら
は、多くの商業的に入手可能な、本発明に使用できるよ
く知られたベクターの単なる例示であり、他のプラスミ
ドまたはベクターも、例えば、宿主に導入でき、維持、
増殖または本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチ
ドを発現するのに適しておれば、本発明に使用できる。
【0042】プロモーター領域は、クロラムフェニコー
ルアセチルトランスフェラーゼ(CAT)転写ユニット、候
補プロモーターフラグメント導入用の制限部位の下流、
すなわち、プロモーターを含むことのできるフラグメン
トのような、プロモーター領域を欠く、レポーター転写
ユニットを含むベクターを用いて、望ましいいずれの遺
伝子からも選択できる。よく知られるごとく、CAT遺伝
子の制限部位上流にプロモーターを含有するフラグメン
トのベクターを導入すると、CAT活性の産生が起こり、
標準的なCAT分析で検出できる。この目的に適したベク
ターは、よく知られており、容易に入手できる。このよ
うなベクターの2つの適当な例はpKK232-8およびpCM7で
ある。すなわち、本発明のポリヌクレオチドの発現用の
プロモーターは、よく知られていて、容易に入手可能な
ものであるばかりでなく、レポーター遺伝子を用いて上
記の方法によって容易に得られるものでもよい。本発明
に従って、ポリヌクレオチドおよびポリペプチドの発現
に適した公知の細菌性プロモーターは、大腸菌lacIおよ
びlacZプロモーター、T3およびT7プロモーター、gptプ
ロモーター、λPR、PLプロモーターおよびtrpプロモー
ターである。
【0043】この点で適当な公知の真核細胞プロモータ
ーは、CMV即時初期型プロモーター、HSVチミジンキナー
ゼプロモーター、初期および後期SV40プロモーター、ラ
ウス肉腫ウイルス(RSV)のLTRのようなレトロウイルス由
来のLTR、およびマウスメタロチオネイン-Iプロモータ
ーのようなメタロチオネインプロモーターである。宿主
での発現に適当なベクターおよびプロモーターの選択
は、よく知られた操作であり、発現ベクター、ベクター
の宿主への導入および宿主での発現に必要な技術は当業
者の日常的なものである。本発明は上記の構築物を含有
する宿主細胞にも関する。宿主細胞は、哺乳動物細胞の
ような高等真核細胞、酵母細胞のような下等真核細胞ま
たは細菌細胞のような原核細胞とすることができる。構
築物の宿主細胞への導入は、リン酸カルシウムトランス
フェクション、DEAE-デキストラン介在トランスフェク
ション、カチオン性リピド介在トラスフェクション、電
気穿孔法、トランスダクション、インフェクション等に
より行うことができる。これらの方法は[Basic Methods
in Molecular Biology, (1986)]のような、多くの標準
的実験室マニュアルに記載されている。
【0044】宿主細胞中の構築物を常法にて用い、組換
え体配列によりコードされる遺伝子産物を産生すること
ができる。別法として、本発明のポリペプチドは通常の
ペプチド・シンセサイザーにより合成できる。マチュア
蛋白質は哺乳動物細胞、酵母、細菌、または他の細胞に
おいて適当なプロモーターの調節下で発現できる。無細
胞翻訳系もまた使用して、本発明のDNA構築物由来のRNA
を用いてこのような蛋白質を産生することができる。原
核および真核宿主について用いられる適当なクローニン
グおよび発現ベクターは、[Molecular Cloning: a labo
ratory manual,2nd ed.(1989)]に記載されている。
【0045】一般に、組換え体発現ベクターは複製の開
始点、下流構造配列の転写を指令する高度発現遺伝子か
ら由来するプロモーターおよびベクターへの暴露後、ベ
クター含有細胞の単離を可能にする選択可能なマーカー
を含む。適当なプロモーターは、3−ホスホグリセレー
トキナーゼ(PGK)、α−ファクター、酸ホスファターゼ
または熱ショック蛋白質などの解糖酵素をコードする遺
伝子から誘導できる。適当なマーカーには、大腸菌のア
ンピシリン耐性遺伝子およびサッカロミセス・セレビシ
アエのtrp1遺伝子が包含される。高等な真核細胞による
本発明のポリペプチドをコードするDNAの転写はエンハ
ンサー配列をベクター中に挿入することで増加できる。
エンハンサーはDNAシス−作用エレメントで、通常約10
ないし300bpの、所定の宿主細胞で作用してプロモータ
ーの転写活性を増加させるものである。例えば、複製開
始点の100ないし270 bpの後側のSV40エンハンサー、サ
イトメガロウイルス初期プロモーターエンハンサー、複
製開始点の後側のポリオーマエンハンサー、およびアデ
ノウイルスエンハンサーが挙げられる。
【0046】本発明のポリペプチドのヘテロローガスな
構造配列をコードする本発明のポリヌクレオチドは、一
般に、発現のために操作可能な、標準的な技術を使用し
てベクターに挿入される。ポリヌクレオチドは、転写開
始部位がリボソーム結合部位に対して適当な5'に存在す
るように位置される。リボソーム結合部位は、発現され
るべきポリペプチドの翻訳を開始するAUGに対して5'に
ある。一般に、通常AUGである開始コドンと共に始ま
り、リボソーム結合部位と開始コドンの間に存在する、
他のオープンリーディングフレームはない。また、一般
に、ポリペプチドの最後には翻訳終止コドンがあり、ポ
リアデニレーションシグナルおよび転写終止シグナルが
転写領域の3'末端に適宜に配置される。翻訳蛋白質を、
小胞体内腔、ペリプラズム腔または細胞外環境へ分泌す
るために、適当な分泌シグナルを発現するポリペプチド
に組み込むことができる。これらのシグナルはポリペプ
チドに対して内在性であってもよく、あるいは異種性の
シグナルでもよい。ポリペプチドは、融合蛋白質のよう
な修飾形で発現されてもよく、また、分泌シグナルのみ
ならず、さらなるヘテロローガスな機能性領域を含んで
いてもよい。すなわち、例えば、付加的なアミノ酸、特
に、荷電アミノ酸の領域とポリペプチドのN-末端に付加
して、精製の間またはその後の取り扱いおよび貯蔵にお
ける宿主細胞での安定性および持続性を改善することが
できる。精製を容易にするために領域をポリペプチドに
付加することもできる。そのような領域は、ポリペプチ
ドの最終製造前に除去できる。とりわけ、ポリペプチド
へペプチド部分を付加して分泌を起こさせ、安定性を向
上させ、精製を容易にすることは、当該分野でよく知ら
れており、日常的な技術である。
【0047】本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプ
チドの増殖、維持または発現用の適当な原核宿主として
は、大腸菌(Escherichia coli)、枯草菌(Bacillus subt
iis)およびネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)が
挙げられる。Pseudomonas属、Streptomyces属およびSta
phylococcus属の種々の種も、この点で適当な宿主であ
る。さらに、当業者に公知の他の宿主も使用できる。限
定するものではないが、代表的な例として、有用な、細
菌用の発現ベクターは、選択可能なマーカーと、よく知
られたクローニングベクターであるpBR322(ATCC37017)
の遺伝的エレメントからなる商業的に入手できるプラス
ミドから由来する細菌性複製開始点からなる。そのよう
な商業的なベクターとしては、例えば、pKK223-3(Pharm
acia Fine Chemicals,Uppsala,Sweden)およびGEM1(Prom
ega Biotec,Madions,WI,USA)が挙げられる。これらのベ
クターにおいて、pBR322「主鎖」部分と、適当なプロモ
ーターおよび発現させるべき構造配列とを組み合わす。
適当な宿主株の形質転換についで、宿主株を適当な細胞
密度まで増殖させる。選択したプロモーターを導入でき
る場合は、適当な手段(例、温度シフトまたは化学的導
入剤への暴露)で導入し、細胞をさらなる期間、培養す
る。ついで、典型的には、細胞を遠心分離で収集し、物
理的または化学的手段で破壊し、得られた粗抽出物を、
さらに精製するために保持する。蛋白質の発現に使用し
た微生物細胞は、凍結−解凍の繰り返し、超音波処理、
機械的破壊または細胞溶解剤の使用を含む、いずれの通
常の方法によっても破壊できる。そのような方法も当業
者によく知られている。
【0048】種々の哺乳動物細胞培養系も同様に発現に
使用できる。哺乳動物発現系の例としては、限定するも
のではないが、C127、3T3、CHO、HeLa、ヒト腎臓293お
よびBHK細胞株や、サル腎臓線維芽細胞のCOS-7株が挙げ
られる[Cell 23: 175(1981)]。哺乳動物発現ベクター
は、複製開始点、適当なプロモーターおよびエンハンサ
ー、ならびにいずれかの必要なリボソーム結合部位、ポ
リアデニレーション部位、スプライスドナーおよびアク
セプター部位、転写終止配列および発現に必要な5'フラ
ンキング非転写配列からなる。好ましい具体例において
は、SV40スプライス部位およびSV40ポリアデニレーショ
ン部位から由来するDNA配列が必要な非転写遺伝エレメ
ントとして使用される。ウロモジュリンは、硫酸アンモ
ニウムまたはエタノール沈殿、酸抽出、陰イオンまたは
陽イオン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースク
ロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィ
ー、アフィニティークロマトグラフィー、ヒドロキシル
アパタイトクロマトグラフィーおよびレクチンクロマト
グラフィーのようなよく知られた方法により、組み換え
細胞培養から回収および精製できる。高速液体クロマト
グラフィー(HPLC)を精製に用いるのが最も好ましい。ポ
リペプチドが単離および/または精製中に変性した場
合、再び活性な立体配座にするために、蛋白質再生のた
めの周知の技法を用いることができる。本発明のポリペ
プチドには、天然の精製ポリペプチド、化学合成法によ
り得られたポリペプチドおよび、例えば、細菌、酵母、
高等植物、昆虫および哺乳動物細胞のような原核または
真核宿主から組み換え技術で製造されたポリペプチドが
包含される。組み換え製造操作において用いた宿主によ
り、本発明のポリペプチドは、グリコシル化または非グ
リコシル化され得る。さらに、本発明のポリペプチドに
は、宿主介在方法の結果、いくつかの場合には開始の修
飾メチオニン残基を含んでよい。ウロモジュリンポリヌ
クレオチドおよびポリペプチドは、本発明により、種々
の用途、特に、ウロモジュリンを化学的および生物学的
に使用する用途に使用できる。さらなる用途は、細胞、
組織および器官の障害の診断および治療である。
【0049】本発明はまた、例えば、診断試薬として使
用するための、相補性ポリヌクレオチド検出のためのウ
ロモジュリンポリヌクレオチドの使用に関する。機能不
全に伴うウロモジュリン遺伝子の突然変異形の検出は、
ウロモジュリン遺伝子の発現不足、過剰発現または変更
発現からもたらされる疾患の診断または診断に加えるこ
とのできる診断道具を提供する。ウロモジュリン遺伝子
に突然変異を有する個々の人々が、種々の技術によりDN
Aレベルで検出できる。診断用の核酸は、血液、尿、唾
液、組織生検または剖検材料のような患者の細胞から得
ることができる。ゲノムDNAは直接的に検出するのに使
用できるか、または分析の前にPCR[Nature 324: 163-16
6(1986)]もしくはその他の増幅法を用いることにより酵
素的に増幅できる。同様に、RNAまたはcDNAも使用でき
る。例えば、欠失および挿入は、正常遺伝子型と比較し
て増幅生成物の長さの変化により検出できる。点突然変
異は、増幅DNAを放射線標識ウロモジュリン RNAまたは
放射線標識アンチセンスDNA配列に対してハイブリダイ
ゼーションすることにより同定できる。完全に対合した
配列はRNase A消化または融解温度の差により、誤対合
二重螺旋から区別できる。
【0050】対照遺伝子と突然変異を有する遺伝子の配
列相違も直接DNAシーケンシングで示すことができる。
さらに、クローン化したDNAセグメントをプローブとし
て、特定的DNAセグメントを検出できる。これらの方法
の感度はPCRまたは他の増幅方法の適当な使用により大
いに増強できる。例えば、シーケンシングプライマー
は、修飾PCRにより生じた二本鎖PCR生成物または一本鎖
鋳型分子と共に使用する。配列決定は、放射線標識核酸
を用いる常法または蛍光タグを用いる自動シーケンシン
グ操作によって行うことができる。DNA配列の差に基づ
く遺伝的テストは、変性剤と共にまたは無しでゲル中の
DNAフラグメントの電気泳動の移動度の変化により検出
できる。小さな配列の欠失および挿入は、高分離ゲル電
気泳動で明視化できる。異なる配列のDNAフラグメント
は、異なるDNAフラグメントの移動度が、それらの特異
的または部分的溶融温度に従って、異なる位置のゲル中
で遅滞する変性ホルムアミドグラディエントゲルによっ
て区別できる[Science 230: 1242(1985)]。特異的な位
置での配列の変化はまた、ヌクレアーゼ保護分析、例え
ば、RNaseおよびS1保護または化学的切断法によっても
明らかにすることができる[Proc. Natl. Acad. Sci. US
A 85: 4397-4401(1985)]。かくして、特定のDNA配列の
検出は、ハイブリダイゼーション、RNase保護、化学的
切断、直接シーケンシングまたは制限酵素の使用(例、
制限断片長多形(RFLP))およびゲノムDNAのサザンブロ
ッティングにより行うことができる。
【0051】本発明はまた、細胞および組織におけるウ
ロモジュリン遺伝子の発現レベルを検出するための診断
分析にも関する。そのような分析は、定量的でも、定性
的でもよい。すなわち、例えば、正常な対照組織試料に
対してウロモジュリン遺伝子の過剰発現を検出する本発
明の診断分析は、疾患の存在を検出するために使用でき
る。宿主から由来する試料中の、本発明のウロモジュリ
ンのようなポリペプチドレベルの測定に使用できる分析
技術は、当業者によく知られている。そのような分析方
法には、ラジオイムノアッセイ、競合的結合アッセイ、
ウェスタンブロット分析およびELISAアッセイが包含さ
れる。とりわけ、ELISAアッセイが好ましい。ELISAアッ
セイは、まず、ウロモジュリンに特異的な抗体、好まし
くはモノクローナル抗体の調製を含む。さらに、該モノ
クローナル抗体と結合する標識抗体が一般に調製され
る。該リポーター抗体は、放射能、蛍光または酵素試
薬、例えば、ここでは西洋ワサビパーオキシダーゼのよ
うな検出可能な試薬と結合させる。
【0052】ELISAを行うには、宿主からウロモジュリ
ンを含むと考えられる試料を取り出し、例えば、96穴マ
イクロプレートのような、試料中の蛋白質と結合する固
体担体上でインキュベーションしてプレートのウェルに
吸着させる。ウェルのいずれの遊離蛋白質結合部位も、
ウシ血清アルブミンのような非特異性蛋白質と共にイン
キュベーションして被覆する。ついで、抗ウロモジュリ
ンモノクローナル抗体(一次抗体)をウェル内でインキ
ュベーションする。この間に、一次抗体は、マイクロプ
レートのウェルに結合したウロモジュリンと結合する。
結合しない一次抗体を緩衝液で洗い流す。西洋ワサビパ
ーオキシダーゼで標識した一次抗体に対する抗体(標識
二次抗体)をウェルに入れ、ウロモジュリンと結合した
一次抗体と結合させる。ついで、結合しなかった標識二
次抗体を洗い流す。次いで、比色測定用の基質を含むパ
ーオキシダーゼ活性測定用の試薬をウェルに加える。一
次および標識二次抗体を介してウロモジュリンに結合し
た、固定化されたパーオキシダーゼは呈色反応生成物を
生成する。所定の時間内に発色した色の量が試料中に存
在するウロモジュリンの量の指標となる。定量的結果
は、典型的には、標準曲線との対比により得られる。競
合分析も使用でき、ウロモジュリンに特異的な抗体を固
体担体に結合させ、標識したウロモジュリンおよび宿主
から由来する試料を固体担体に加える。固体担体に結合
した標識の量は試料中のウロモジュリンの量と相関させ
ることができる。
【0053】本発明のポリペプチド、それらのフラグメ
ントまたはその他の誘導体、またはそれらのアナログ、
またはそれらを発現する細胞は、これらに対する抗体を
産生する免疫原として用いることができる。これらの抗
体は、例えば、モノクローナルおよびポリクローナル抗
体である。本発明にはまた、キメラ、一本鎖およびヒト
化抗体、ならびにFab等フラグメントまたはFab発現ライ
ブラリーの生成物が包含される。当該分野に公知の種々
の方法がこのような抗体およびフラグメントの製造に使
用できる。本発明の配列に対応するポリペプチドに対し
て生じる抗体は、好ましくはヒト以外の動物に、該ポリ
ペプチドを直接注射するか、投与することにより得るこ
とができる。得られた抗体はポリペプチドそのものと結
合する。このようにして、ポリペプチドのフラグメント
のみをコードする配列でさえも、全体の天然ポリペプチ
ドと結合する抗体の産生に使用できる。そのような抗体
は、そのポリペプチドを発現する組織から該ポリペプチ
ドを単離するのに使用できる。連続的セルライン培養に
より産生される抗体を提供する当業者によく知られた技
術を用いて、モノクローナル抗体を調製することができ
る。モノクローナル抗体産生法としては、ハイブリドー
マ法[Nature 256: 495-497(1975)]、トリオーマ法、ヒ
トB細胞ハイブリドーマ法[Immunology Today 4: 72(198
3)]、およびEBV-ハイブリドーマ法[Monoclonal Antibod
ies and Cancer Therapy, 77-96(1985)]が挙げられる。
【0054】一本鎖抗体の製造のために記載された技術
[US4946778]を用いて、本発明のポリペプチドに対する
一本鎖抗体を産生することができる。また、トランスジ
ェニックマウスまたはその他の生物、例えばその他の哺
乳動物を用いて、本発明のヒト化抗体を発現させること
ができる。上記の抗体を用いて該ポリペプチドを発現す
るクローンを単離または同定することができ、アフィニ
ティークロマトグラフィーにより、単離および/または
精製用の固体担体に抗体を結合させて本発明のポリペプ
チドを精製することができる。
【0055】本発明のウロモジュリンは、相互反応する
蛋白質の単離に使用でき、この相互反応を、干渉の標的
とすることができる。ウロモジュリンと他の因子との間
の蛋白質−蛋白質相互反応の阻害剤は、ウロモジュリン
活性調節用の医薬の開発に通じる。かくして、本発明は
また、ウロモジュリンへの結合分子の同定方法も提供す
る。ウロモジュリンに結合する分子についての蛋白質を
コードする遺伝子は、例えば、FACSソーティングのよう
な多くの公知の方法により同定できる。そような方法
は、例えば、[Current Protocols in Immunology 1(2):
(1991)]のような多くの実験室マニュアルに記載されて
いる。例えば、酵母ハイブリッドシステムは、転写アク
チベーターの活性の再構築を使用する、第一のテスト蛋
白質と第二のテスト蛋白質のin vivoにおける相互反応
検出のための方法を提供する。この方法は[US5283173]
に開示されており、試薬はClontech社およびStratagene
社から入手できる。要約すると、ウロモジュリン cDNA
をGal4転写因子DNA結合ドメインと融合させ、酵母細胞
で発現させる。関心のある細胞から得られたcDNAライブ
ラリーメンバーをGal4のトランス活性化ドメインに融合
させる。ウロモジュリンと相互反応できる蛋白質を発現
するcDNAクローンは、Gal4の再構築およびGal1-lacZの
ようなリポーター遺伝子のトランス活性化をもたらす。
【0056】もう一つの他の方法には、細胞からのウロ
モジュリンと直接、相互反応する蛋白質の単離が包含さ
れる。ウロモジュリンとGSTまたは小さいタグとの融合
蛋白質を作成し、ビーズに固定化する。関心ある細胞か
らの生合成的にラベルした、またはラベルしない蛋白質
の抽出物を調製し、ビーズと共にインキュベーション
し、緩衝液で洗浄する。ウロモジュリンと相互反応した
蛋白質をビーズから特異的に溶出し、SDS-PAGEで分析す
る。結合相手の一次アミノ酸配列データはマイクロシー
ケンシングによって得られる。所望により、細胞蛋白質
のチロシンホスホリレーションのような機能的応答を導
く試薬で細胞を処理してもよい。そのような試薬の例
は、成長因子またはインターロイキン−2のようなサイ
トカインである。他の方法は、イムノアフィニティー精
製である。組み換えウロモジュリンをラベルした、また
はしない細胞抽出物と共にインキュベーションし、抗ウ
ロモジュリン抗体で免疫沈降させる。免疫沈降物をプロ
テインA-セファロースで回収し、SDS-PAGEで分析する。
ラベルしない蛋白質は、ビオチニル化によりラベルし、
ストレプトアビジンでSDSゲル上で検出する。結合相手
の蛋白質を、マイクロシーケンシングで分析する。さら
に、公知の標準的な生化学精製工程をマイクロシーケン
シング前に使用してもよい。
【0057】さらに別の方法は、ペプチドライブラリー
における結合相手のスクリーニングである。タグを付す
か、ラベルした組み換えウロモジュリンを用い、ペプチ
ドまたはホスホペプチドライブラリーから、ウロモジュ
リンと相互反応するペプチドを選択する。ペプチドのシ
ーケンシングで、相互反応蛋白質に見いだされ得るコン
センサスペプチド配列の同定ができる。これらの方法ま
たは他の公知の方法のいずれかで同定されたウロモジュ
リン結合分子ならびに上記した推定結合相手は本発明の
分析方法に使用できる。ウロモジュリン/結合相手複合
体の存在の分析は、例えば、酵母ハイブリッドシステ
ム、ELISAまたは該複合体に特異的な抗体を使用するイ
ムノアッセイにより行うことができる。ウロモジュリン
/結合相手複合体の形成を妨害または阻害する試験物質
の存在下、試験物質を欠く対照に対する複合体の量の減
少を測定する。遊離ウロモジュリンまたは結合相手の分
析は、例えば、ELISAまたは特異抗体を用いるイムノア
ッセイにより、または、放射ラベルされたウロモジュリ
ンを細胞または細胞膜と共にインキュベーションし、つ
いで遠心分離またはフィルター分離することにより行え
る。ウロモジュリン/結合相手複合体の形成を妨害また
は阻害する試験物質の存在下、試験物質を欠く対照に対
する遊離ウロモジュリンまたは遊離結合相手の量の増加
を測定する。本発明のポリペプチドはまた、細胞中また
は無細胞調製物中のウロモジュリン結合分子のウロモジ
ュリン結合能の評価にも使用できる。
【0058】本発明のウロモジュリンは、該ポリペプチ
ドの活性を活性化(アゴニスト)または阻害(アンタゴ
ニスト)する化合物をスクリーニングする方法にも使用
できる。一般に、そのようなスクリーニング操作には、
本発明のポリペプチドを発現する適当な細胞の製造を包
含する。そのような細胞には、哺乳動物、酵母、ショウ
ジョウバエまたは大腸菌からの細胞が包含される。特
に、本発明のウロモジュリンをコードするポリヌクレオ
チドは、細胞にトランスフェクトし、それによりウロモ
ジュリンを発現させるために使用できる。ウロモジュリ
ンを発現する細胞を、試験化合物と接触させ、結合、刺
激または機能性応答の抑制を観察する。そのようなスク
リーニング操作の一つには、本発明のウロモジュリン発
現のためにトランスフェクトされるメラニン細胞の使用
が含まれる。そのようなスクリーニング技術は[WO92/01
810]に記載されている。一つの具体例において、この技
術は、ウロモジュリンを発現するメラニン細胞を基質と
スクリーニングすべき化合物との両方と接触させて、本
発明のウロモジュリンの活性化を阻害する化合物のスク
リーニングに使用される。
【0059】潜在的アンタゴニストには、アンチセンス
技術を使用して調製したアンチセンス構築物も包含され
る。アンチセンス技術は、三重螺旋形成またはアンチセ
ンスDNAまたはRNAにより遺伝子発現を調節するのに用い
ることができ、両方法ともポリヌクレオチドのDNAまた
はRNAに対する結合に基づく。例えば、本発明のマチュ
アポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列の5'
コーディング領域は約10ないし40bpの長さのアンチセン
スRNAオリゴヌクレオチドをデザインするのに用いられ
る。DNAオリゴヌクレオチドは、転写に関与する遺伝子
の領域に相補的になるようにデザインされ(三重螺旋)
[Nucl. Acids Res. 6: 3073(1979);Science 241: 456
(1988);Science 251: 1360(1991)]、これによりウロモ
ジュリン遺伝子の転写および産生を防止する。アンチセ
ンスRNAオリゴヌクレオチドは、invivoでmRNAとハイブ
リッド形成し、mRNA分子からポリペプチドへの翻訳をブ
ロックする(アンチセンス)[J. Neurochem. 56: 560(1
991);Oligodeoxynucleotides as Antisense Inhibitor
s of Gene Expression, (1988)]。上記オリゴヌクレオ
チドはまた、細胞から誘導でき、アンチセンスRNAまた
はDNAを、ウロモジュリンの産生を抑制するようにin vi
voで発現できる。他の潜在的アンタゴニストは、ウロモ
ジュリンと結合して、当該ポリペプチドが当該ポリペプ
チドと結合する分子と接近しにくくなるようにして正常
な生物学的活性を防止する小分子である。小分子の例
は、限定するものではないが、小ペプチドまたはペプチ
ド様分子である。
【0060】ウロモジュリンは哺乳動物宿主において遍
在し、多くの病理を含む多くの生物学的機能に関与す
る。したがって、一方でウロモジュリンの活性を増強
し、他方でウロモジュリンの活性を阻害できる化合物お
よび試薬を見出すことが望ましい。本発明はさらに過剰
のウロモジュリン活性と関連した異常な状態の治療法で
あって、患者に上記阻害化合物(アンタゴニスト)を医
薬上許容される担体とともに、ウロモジュリンとの結合
をブロックすることによるか、または第二のシグナルを
抑制することにより活性を抑制するのに有効な量で投与
し、それにより異常な症状を軽減することからなる方法
を提供する。本発明はまたウロモジュリンおよびその活
性不足と関連した異常な症状の治療法であって、患者に
有効量の上記の本発明のウロモジュリン活性を増強する
化合物(アゴニスト)を医薬上許容される担体とともに
投与して、異常な症状を軽減することからなる方法も提
供する。
【0061】ウロモジュリン活性を増強または阻害する
化合物を適当な医薬担体と組み合わせて用いることがで
きる。このような組成物は治療上有効量のポリペプチド
または化合物と医薬上許容される担体または賦形剤とを
含んでなる。このような担体は、食塩水、緩衝食塩水、
デキストロース、水、グリセロール、エタノール、およ
びその組み合わせを包含するが、これに限定されない。
処方は投与方法に適合するものでなければならない。投
与方法に合った適当な担体の選択は当業者が日常行うこ
とである。本発明はまた、1またはそれ以上の上記した
本発明の医薬組成物の成分を充填した1またはそれ以上
の容器からなる医薬パックまたはキットを提供する。
【0062】本発明のポリペプチドおよびその他の化合
物は、単独で、または薬効を有する他の化合物と組み合
わせて使用できる。該医薬組成物は、とりわけ、局所、
経口、経肛門、経膣、静脈内、腹腔内、筋肉内、皮下、
鼻腔内または皮内経路によるなどを包含する、有効で、
都合のよい方法で投与される。医薬組成物は、一般に、
具体的な適応症の治療および予防に有効な量で投与され
る。一般に、医薬組成物は、少なくとも10μg/体重kgの
量で投与され、ほとんどの場合、一日あたり約8mg/体重
kgを超えない量で投与される。好ましくは、ほとんどの
場合、用量は、投与経路、症状などを考慮して毎日約10
μgないし約1mg/体重kgである。明らかなごとく、最適
用量は、適応症、その重篤度、投与経路、合併症などを
考慮し、個々の治療モダリティーおよび適応症のための
標準的な方法によって決定される。
【0063】ウロモジュリンポリヌクレオチド、ポリペ
プチド、ポリペプチドであるアゴニストおよびアンタゴ
ニストは、しばしば「遺伝子療法」と称される治療モダ
リティーにおいてそのようなポリペプチドを発現させる
ことにより本発明に従って使用できる。すなわち、例え
ば、患者からの細胞をex vivoでポリペプチドをコード
する、DNAまたはRNAのようなポリヌクレオチドで遺伝子
操作する。遺伝子操作した細胞をついで、ポリペプチド
で治療すべき患者に与える。この具体例においては、例
えば、本発明のポリペプチドをコードするRNAを含有す
るレトロウイルスプラスミドベクターを使用することに
より、細胞をex vivoで遺伝子操作できる。このような
方法は当該分野でよく知られており、本発明におけるそ
れらの使用は、本明細書の記載から明らかであろう。同
様に、細胞をin vivoで遺伝子操作して、当該分野で公
知の操作によりin vivoでポリペプチドを発現できる。
例えば、本発明のポリヌクレオチドは、上記のごとく、
複製欠損レトロウイルスベクター中で発現するように操
作できる。レトロウイルス発現構築物を単離し、本発明
のポリペプチドをコードするRNAを含有するレトロウイ
ルスプラスミドベクターを形質導入したパッケージング
細胞に入れ、パッケージング細胞が関心のある遺伝子を
含有する感染性ウイルス粒子を新たに産生できるように
する。このような産生細胞を、患者に投与し、in vivo
で細胞を操作し、in vivoでポリペプチドを発現させ
る。本発明のポリペプチドを投与するためのこれら、お
よび他の方法は、本発明の教示から当業者に明らかであ
ろう。
【0064】上記のレトロウイルスプラスミドベクター
を誘導できるレトロウイルスには、限定するものではな
いが、モロニーネズミ白血病ウイルス、脾壊死ウイル
ス、ラウス肉腫ウイルス(RSV)、ハーベイ肉腫ウイル
ス、ニワトリ白血病ウイルス、テナガザル白血病ウイル
ス、ヒト免疫不全症ウイルス、アデノウイルス、骨髄増
殖性肉腫ウイルスおよび乳癌ウイルスが包含される。好
ましい態様においては、レトロウイルスプラスミドベク
ターは、モロニーネズミ白血病ウイルスから誘導され
る。そのようなベクターは、該ポリペプチド発現用の1
つ以上のプロモーターを含む。使用できる適当なプロモ
ーターには、限定するものではないが、レトロウイルス
LTR、SV40プロモーターおよびヒトサイトメガロウイル
ス(CMV)プロモーター[Biotechniques 7: 980-990(198
9)]が包含される。限定するものではないが、ヒスト
ン、RNAポリメラーゼIIIおよびβ−アクチンプロモータ
ーを包含する真核細胞プロモーターのような細胞プロモ
ーターも使用できる。さらに、使用できるウイルスプロ
モーターには、限定するものではないが、アデノウイル
スプロモーター、チミジンキナーゼ(TK)プロモーターお
よびB19パルボウイルスプロモーターが包含される。適
当なプロモーターの選択は本明細書の教示から当業者に
明らかであろう。
【0065】本発明のポリペプチドをコードする核酸配
列は、適当なプロモーターの制御下に置かれる。使用で
きる適当なプロモーターには、限定するものではない
が、アデノウイルス主後期プロモーターのようなアデノ
ウイルスプロモーター;サイトメガロウイウス(CMV)プ
ロモーターのようなヘテロローガスプロモーター;RSウ
イルス(RSV)プロモーター;MMTプロモーター、メタロチ
オネインプロモーターのような誘導できるプロモータ
ー;ヒートショックプロモーター;アルブミンプロモー
ター;ApoAIプロモーター;ヒトグロビンプロモータ
ー;単純ヘルペスチミジンキナーゼプロモーターのよう
なウイルス性チミジンキナーゼプロモーター;レトロウ
イルスLTR(上記した修飾レトロウイルスLTRを含む);
β−アクチンプロモーターおよびヒト成長ホルモンプロ
モーターが包含される。プロモーターはまた、ポリペプ
チドのコード遺伝子を制御できる天然のプロモーターで
もよい。レトロウイルスプラスミドベクターを、パッケ
ージングセルラインの形質導入に使用して産生セルライ
ンを形成する。トランスフェクトできるパッケージング
細胞の例としては、限定するものではないが、PE501、P
A317、Ψ-2、Ψ-AM、PA12、T19-14X、VT-19-17-H2、ΨC
RE、ΨCRIP、GP+E-86、GP+envAm12および[Human Gene T
herapy 1: 5-14(1990)]に記載されるDNAセルラインが挙
げられる。ベクターは、公知のいずれかの方法によりパ
ッケージング細胞に形質導入できる。そのような方法に
は、限定するものではないが、電気穿孔法、リポソーム
の使用およびCaPO4沈殿が包含される。別法の1つとし
て、レトロウイルスプラスミドベクターは、リポソーム
に封入するか、脂質に結合させ、ついで宿主に投与でき
る。
【0066】産生セルラインは、該ポリペプチドをコー
ドする核酸配列を含む感染性のレトロウイルスベクター
粒子を生じさせる。そのようなレトロウイルスベクター
粒子を使用してin vitroまたはin vivoで真核細胞に形
質導入できる。形質導入された真核細胞は、該ポリペプ
チドをコードする核酸配列を発現させる。形質導入され
る真核細胞には、限定するものではないが、胎児性幹細
胞、胎児性癌細胞ならびに造血幹細胞、肝細胞、線維芽
細胞、筋芽細胞、角化細胞、内皮細胞および気管支上皮
細胞が包含される。
【0067】
【実施例】以下の実施例により、本発明をさらに説明す
る。以下の実施例は、特定の具体例による例示目的のみ
である。これらの例示は、本発明の、ある種の具体的な
態様を説明するものであるが、本発明の範囲を何ら制限
するものではない。全ての実施例は、特に詳細に説明し
ない限り、当業者によく知られた、日常的な標準的技術
を用いて行われる。以下の実施例における全ての部また
は量は、特に断らない限り、重量基準である。特に断ら
ない限り、以下の実施例におけるフラグメントのサイズ
分離は、アガロースゲルを用いる標準的な技術を用いて
行う[Molecular Cloning: a laboratory manual, 2nd e
d.(1989);Nucleic Acids Res. 8: 4057(1980)]。
【0068】〔実施例1〕 ヒト21番染色体の塩基配列
の決定 ゲノミックライブラリーである21番染色体特異的KU21コ
スミドライブラリーおよびBACライブラリーを用いて、DN
AマーカーD21S1225を含む領域のクローン化DNAの整列化
を行った。整列化されたクローンはショットガン法を用
いて塩基配列の決定を行った。シーケンシング反応はDy
e Deoy Terminator Cycle Sequencing Kit(Perkin Elme
r社製)を用い、ジデオキシターミネーター法を利用して
決定した。DNA塩基配列は自動蛍光DNAシーケンサー(AB
I社製モデル377)を使用した。
【0069】〔実施例2〕 ヒト21番染色体遺伝子のコ
ンピューター解析 ヒト21番染色体上のDNAマーカーD21S1225を含む約230 k
bの領域について、塩基配列情報、コンピューターによ
る遺伝子の予測情報などをもとにして遺伝子の有無につ
いて検討した。遺伝子予測ソフト(GENSCAN)を用いた解
析の結果、24個の連なったエキソンが予測された。これ
らの塩基配列および翻訳したアミノ酸配列をDNAおよび
蛋白質データベースに対してホモロジー検索を行った結
果、公知のヒトウロモジュリンcDNAと相同性を示した。
この遺伝子が予測された領域には、EST(expressed seq
uence tag:DNAデータベースに登録されているcDNA断
片)が存在していなかった。このことから予測された遺
伝子は発現量が低いことが考えられる。
【0070】〔実施例3〕 cDNAの単離 ヒト胎児腎臓のcDNAから、実施例2において見出された
ウロモジュリンと相同性を持つcDNAを増幅するために、
ゲノム塩基配列中において、GENSCANによって予測され
たエキソン内の配列をもとにして、表1の配列番号3〜
12の各PCRプライマーを設計・合成した。これらのプ
ライマーを用い、ヒト胎児腎臓cDNA (Clonthch) をPCR
の鋳型として、以下の条件でPCR反応を行った。すなわ
ち、10 mlの反応系に1 xバッファー(16 mM (NH4)2S
O4、50 mM Tris-HCl pH 9.2、1.75 mMMgCl2、0.001%
(w/v) ゼラチン)、0.2 mM dNTP、0.35 U Taq及びPwo D
NAポリメラーゼ (EXpand Long Template PCR System, B
oehringer Mannheim)、0.5 mMの特異的プライマーペア
を加え 、35サイクルのPCRを94℃ 30秒、60〜65℃ 30
秒、68℃ 90秒の条件で行った。使用したプライマーの
塩基配列と、そのプライマーペアを用いたときに得られ
た増幅断片のサイズを表1に示した。
【0071】
【表1】
【0072】現在までに得られているcDNAの5'上流にプ
ライマーを設計し胎児胸腺cDNA(Clontech)を鋳型として
5'RACEを行った。まず、1st PCRを5'-cggactgattcagggg
caagacacagta-3'(配列番号13)と5'-ccatcctaatacgact
cactatagggc-3'(配列番号14)のプライマーペアを用い
て、35サイクルのPCRを94℃ 30秒、65℃ 1分、72℃ 2分
の条件で行った。その後、2nd PCRを5'-atccagccgccgca
ggacacata-3'(配列番号15)と5'-actcactatagggctcgag
cggc-3'(配列番号16)のプライマーペアを用いて、35
サイクルのPCRを94℃ 30秒、60℃ 1分、72℃ 2分の条件
で行った。
【0073】これらのPCR産物の塩基配列をThermo Sequ
enase Cy 5.5 Dye Terminator Cycle Sequencing Kit
(Amersham pharmacia biotech)及び自動蛍光DNAシーケ
ンサー(ファルマシア社製モデルSeq4x4)を用い、ジデオ
キシターミネーター法により決定した。決定された塩基
配列と予測された第1エキソンをアセンブリした結果、
全長4,148bpのcDNAが得られた。得られた塩基配列を配
列番号1に示した。得られた塩基配列を配列番号1に示
した。配列番号1で示される塩基配列中には、1,246ア
ミノ酸からなる蛋白質をコードする3,738bpの翻訳領域
が見出された。
【0074】〔実施例4〕 公知のヒトTHP/ウロモジュ
リンと本発明のウロモジュリン蛋白質のアミノ酸配列の
比較 実施例3において得られたcDNAのコードする蛋白質のア
ミノ酸配列について、BLASTPプログラムを用いた蛋白質
データベースの検索を行った。その結果、前記蛋白質
は、THP/ウロモジュリン蛋白質と高い相同性を示すこと
が判明した(P(N)=3e-22)。また、アミノ酸解析により本
発明のウロモジュリン蛋白質には5種類の特異的な配
列、すなわち、4-ジスルフィドコア様領域、EGF様Ca結
合配列、RGD配列、ZPドメイン、GPIアンカー領域が存在
することが判明した。これらのうち4-ジスルフィドコア
様領域を除く4種類は公知のTHP/ウロモジュリン蛋白質
にも見られる配列であった (図1)。
【0075】〔実施例5〕 本発明のウロモジュリン遺
伝子とゲノム塩基配列との照合 実施例3において得られた本発明のウロモジュリン遺伝
子の塩基配列とゲノム塩基配列と照合した結果、本発明
のウロモジュリン遺伝子は、第21番染色体上で、セント
ロメアからテロメア方向に存在していることが判明し
た。各イントロン中には共通のスプライスサイトag:gt
が保存されていた。また当該遺伝子は22個のエキソンか
らなっており、遺伝子のサイズは約74.7 kbであった。
【0076】〔実施例6〕 本発明のウロモジュリンmR
NAの各種組織における発現 本発明のウロモジュリン遺伝子の各種組織における発現
を検討するために、cDNAパネル(クロンテック社製ヒト
MTCパネル1)を利用してPCRによる発現パターンの解析
を行った。使用したcDNAパネルには、脳、心臓、腎臓、
肝臓、肺、膵臓、胎盤、骨格筋のcDNAが含まれる。プラ
イマーとしては、3062Fプライマー:5'-ggaagctcattgga
aaggtcag-3'(配列番号5)及び3514R:5'-agggtctctca
gaatattccac-3'(配列番号10)を用いた。結果を図2
に示した。図2において、Aは本発明のウロモジュリン
遺伝子の発現パターン、Bは G3PDHの発現パターンを示
している。レーン中のマーカーはφX174の Hae III消化
物である。図2から明らかなように、腎臓にのみ増幅物
が認められ、本発明のウロモジュリン遺伝子は、腎臓特
異的に発現している遺伝子であることが判明した。
【0077】
【発明の効果】ウロモジュリンは免疫抑制作用、ウイル
スによる血球凝集反応を抑制する作用を持つ。更に、原
発性糸球体疾患、糖尿病、逆流腎症等の疾患と尿中排泄
量の関係が示唆されていることから、これらの疾患をタ
ーゲットとした診断や治療に有用であると考える。
【0078】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Eiken Chemical Co.,Ltd. <120> DNA Sequence Encoding Uromodulin <130> P00-0689 <160> 16 <170> PatentIn Ver. 2.0 <210> 1 <211> 4148 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <221> CDS <222> (397)..(4134) <400> 1 cgctggtttc ctctggaggc tgcgagggag aaaccgtccc ctgcctctcc caggctctgg 60 ggtgagccct tcctggcatc ccgggctcat tgtagatgga tcactccaat ctccatggct 120 tctcagggct tccctccatg cacctcaaat ctctctctcc ttccttttgt aaggatgcca 180 gtcattggat ttaggttcac cttaaatcca ggatgatctc atctaaatta catctgcaaa 240 aagacccttt ttccaaaaaa aggcctctcc ctgttgggct accagctatg cagccaccgt 300 gtgacccaca ctgtacagaa ggtggaggcc gtgcagacgt cctacacgtc ctatgtgtcc 360 tgcggcggct ggatcccctg gaggcggtgc cctaag atg gtt tac cgg aca cag 414 Met Val Tyr Arg Thr Gln 1 5 tac ctg gta gtg gag gtc ccc gag tcc agg aac gtg act gac tgc tgt 462 Tyr Leu Val Val Glu Val Pro Glu Ser Arg Asn Val Thr Asp Cys Cys 10 15 20 gag ggc tat gaa cag ctc ggc ctc tac tgt gtc ttg ccc ctg aat cag 510 Glu Gly Tyr Glu Gln Leu Gly Leu Tyr Cys Val Leu Pro Leu Asn Gln 25 30 35 tcc ggg cag ttc acg tca aga cct ggg gcc tgc ccc gca gag ggg cct 558 Ser Gly Gln Phe Thr Ser Arg Pro Gly Ala Cys Pro Ala Glu Gly Pro 40 45 50 gaa cca tcc acc tcc ccc tgc agc ttg gac atc gac tgt cct gga ctt 606 Glu Pro Ser Thr Ser Pro Cys Ser Leu Asp Ile Asp Cys Pro Gly Leu 55 60 65 70 gag aag tgc tgc ccc tgg tca ggg ggg cgc tac tgc atg gcc cct gca 654 Glu Lys Cys Cys Pro Trp Ser Gly Gly Arg Tyr Cys Met Ala Pro Ala 75 80 85 ccc caa gct cca gag agg gac cct gtg ggc tcc tgg tac aac gtc acc 702 Pro Gln Ala Pro Glu Arg Asp Pro Val Gly Ser Trp Tyr Asn Val Thr 90 95 100 ata ctg gtg aaa atg gac ttc aag gaa ctc cag caa gtg gac ccc agg 750 Ile Leu Val Lys Met Asp Phe Lys Glu Leu Gln Gln Val Asp Pro Arg 105 110 115 ctc ctg aac cac atg cgc ctt ctg cat tcc ttg gtc acc agc gcc ctg 798 Leu Leu Asn His Met Arg Leu Leu His Ser Leu Val Thr Ser Ala Leu 120 125 130 caa cca atg gcc tcc acc gtc cac cac ctg cac tca gcc cct ggg aac 846 Gln Pro Met Ala Ser Thr Val His His Leu His Ser Ala Pro Gly Asn 135 140 145 150 gcc tcc acc aca gtg tcg cgg ctg cta ctg ggc ctg cca cgg cca ctg 894 Ala Ser Thr Thr Val Ser Arg Leu Leu Leu Gly Leu Pro Arg Pro Leu 155 160 165 cct gtg gct gac gtc tcc acc ctg ctg ggt gac att gcg aag cgt gtc 942 Pro Val Ala Asp Val Ser Thr Leu Leu Gly Asp Ile Ala Lys Arg Val 170 175 180 tat gaa gtg atc agc gtc cag gtg caa gat gtc aat gag tgt ttc tat 990 Tyr Glu Val Ile Ser Val Gln Val Gln Asp Val Asn Glu Cys Phe Tyr 185 190 195 gag gag ctc aat gcc tgc tct gga agg gaa ctg tgc gca aac ctg gag 1038 Glu Glu Leu Asn Ala Cys Ser Gly Arg Glu Leu Cys Ala Asn Leu Glu 200 205 210 ggc tcg tac tgg tgc gtc tgt cac cag gaa gct cca gcc acg tct cca 1086 Gly Ser Tyr Trp Cys Val Cys His Gln Glu Ala Pro Ala Thr Ser Pro 215 220 225 230 cgg aag ctg aac ctg gag tgg gaa gat tgt cct cca gtc agt gac tac 1134 Arg Lys Leu Asn Leu Glu Trp Glu Asp Cys Pro Pro Val Ser Asp Tyr 235 240 245 gtg gtc ctc aac gtc acc agt gac agt ttt caa gta tcc tgg cgt tta 1182 Val Val Leu Asn Val Thr Ser Asp Ser Phe Gln Val Ser Trp Arg Leu 250 255 260 aat tct aca cag aac cac act ttc cat gtc cgg gtt tac cgg ggt atg 1230 Asn Ser Thr Gln Asn His Thr Phe His Val Arg Val Tyr Arg Gly Met 265 270 275 gag ttg ctc agg agc gcc agg aca cag agc cag gca ctg gca gtg gct 1278 Glu Leu Leu Arg Ser Ala Arg Thr Gln Ser Gln Ala Leu Ala Val Ala 280 285 290 ggg ctg gag gct gga gtg ctg tac agg gtg aag acc agc tac cag ggg 1326 Gly Leu Glu Ala Gly Val Leu Tyr Arg Val Lys Thr Ser Tyr Gln Gly 295 300 305 310 tgc ggg gcc gac gtc tcc acc acg ctg acc atc aaa acc aat gcc cag 1374 Cys Gly Ala Asp Val Ser Thr Thr Leu Thr Ile Lys Thr Asn Ala Gln 315 320 325 gta ttt gaa gtc aca ata aag att gta aac cac aac ctg acg gag aag 1422 Val Phe Glu Val Thr Ile Lys Ile Val Asn His Asn Leu Thr Glu Lys 330 335 340 tta ctc aac cgc agc agt gtg gag tac cag gac ttt tct aga caa ctg 1470 Leu Leu Asn Arg Ser Ser Val Glu Tyr Gln Asp Phe Ser Arg Gln Leu 345 350 355 ctt cac gag gtc gag agc tcc ttc cca cca gtg gtg tct gac ttg tac 1518 Leu His Glu Val Glu Ser Ser Phe Pro Pro Val Val Ser Asp Leu Tyr 360 365 370 cga agt ggg aag ctg aga atg cag atc gtg tct ctc cag gcg gga agt 1566 Arg Ser Gly Lys Leu Arg Met Gln Ile Val Ser Leu Gln Ala Gly Ser 375 380 385 390 gtg gtc gtg agg ctc aag ctc acc gtg cag gac ccc ggg ttt ccc atg 1614 Val Val Val Arg Leu Lys Leu Thr Val Gln Asp Pro Gly Phe Pro Met 395 400 405 ggc atc tcc acg ctg gcc ccc ata ctc cag ccc ctg ttg gca agc aca 1662 Gly Ile Ser Thr Leu Ala Pro Ile Leu Gln Pro Leu Leu Ala Ser Thr 410 415 420 gtg ttc cag att gac cgg cag ggg aca cgc gtg caa gac tgg gac gag 1710 Val Phe Gln Ile Asp Arg Gln Gly Thr Arg Val Gln Asp Trp Asp Glu 425 430 435 tgt gtg gac agc gcg gaa cac gac tgc tca ccg gct gcc tgg tgc atc 1758 Cys Val Asp Ser Ala Glu His Asp Cys Ser Pro Ala Ala Trp Cys Ile 440 445 450 aac ctg gag ggc tcc tac acc tgc cag tgc cgt acc acc agg gac gcc 1806 Asn Leu Glu Gly Ser Tyr Thr Cys Gln Cys Arg Thr Thr Arg Asp Ala 455 460 465 470 acc ccc tcc cgc gca ggc cgg gcc tgt gag ggt gac ctg gtg agc ccc 1854 Thr Pro Ser Arg Ala Gly Arg Ala Cys Glu Gly Asp Leu Val Ser Pro 475 480 485 atg ggc ggt gga ctg tct gcg gca aca ggg gta acg gtc cca ggt ctt 1902 Met Gly Gly Gly Leu Ser Ala Ala Thr Gly Val Thr Val Pro Gly Leu 490 495 500 ggc acg gga aca gca gcc ctc ggc cta gag aac ttc acc ttg tca ccc 1950 Gly Thr Gly Thr Ala Ala Leu Gly Leu Glu Asn Phe Thr Leu Ser Pro 505 510 515 agt cct ggg tac cct cag ggc acc ccg gca gca ggc cag gcc tgg acc 1998 Ser Pro Gly Tyr Pro Gln Gly Thr Pro Ala Ala Gly Gln Ala Trp Thr 520 525 530 cca gag ccc tca ccc aga aga ggg ggc agc aat gtg gtc ggg tat gac 2046 Pro Glu Pro Ser Pro Arg Arg Gly Gly Ser Asn Val Val Gly Tyr Asp 535 540 545 550 agg aac aac aca gga aaa ggc gtg gag cag gag cta cag gga aac tcc 2094 Arg Asn Asn Thr Gly Lys Gly Val Glu Gln Glu Leu Gln Gly Asn Ser 555 560 565 atc atg gag cca ccc tcc tgg cct tcc cct act gag gac ccc acc ggc 2142 Ile Met Glu Pro Pro Ser Trp Pro Ser Pro Thr Glu Asp Pro Thr Gly 570 575 580 cac ttc ctg tgg cat gcc acc cgt tcc acc cgg gaa aca ctt ctg aat 2190 His Phe Leu Trp His Ala Thr Arg Ser Thr Arg Glu Thr Leu Leu Asn 585 590 595 ccc acg tgg ctg cga aat gag gac agt gga ccc tcc ggt tct gta gac 2238 Pro Thr Trp Leu Arg Asn Glu Asp Ser Gly Pro Ser Gly Ser Val Asp 600 605 610 ctg cca ttg acc tcc acc ctc aca gct ctg aag acc ccc gcc tgt gtt 2286 Leu Pro Leu Thr Ser Thr Leu Thr Ala Leu Lys Thr Pro Ala Cys Val 615 620 625 630 cct gtc tcc att ggg agg atc atg gtc tcc aat gtg acc agc acc ggc 2334 Pro Val Ser Ile Gly Arg Ile Met Val Ser Asn Val Thr Ser Thr Gly 635 640 645 ttc cac ctg gca tgg gag gcg gat ctt gct atg gac tcc acc ttc cag 2382 Phe His Leu Ala Trp Glu Ala Asp Leu Ala Met Asp Ser Thr Phe Gln 650 655 660 ctc act ctg act tcc atg tgg agc cct gct gtg gtc cta gag acc tgg 2430 Leu Thr Leu Thr Ser Met Trp Ser Pro Ala Val Val Leu Glu Thr Trp 665 670 675 aac acg agt gtg aca ctg tcg ggg ctg gag cct ggg gtc ttg cac ctg 2478 Asn Thr Ser Val Thr Leu Ser Gly Leu Glu Pro Gly Val Leu His Leu 680 685 690 gtt gag atc atg gcc aaa gca tgt ggg aaa gaa ggt gcc aga gct cat 2526 Val Glu Ile Met Ala Lys Ala Cys Gly Lys Glu Gly Ala Arg Ala His 695 700 705 710 ctg aaa gtg agg aca gca gcc cgg aag ctc att gga aag gtc aga atc 2574 Leu Lys Val Arg Thr Ala Ala Arg Lys Leu Ile Gly Lys Val Arg Ile 715 720 725 aaa aat gtc agg tac tca gaa tcc ttt cgc aac gca agc agc cag gag 2622 Lys Asn Val Arg Tyr Ser Glu Ser Phe Arg Asn Ala Ser Ser Gln Glu 730 735 740 tat cga gat ttc cta gaa cta ttc ttc agg atg gtg cgg ggc tcc ctg 2670 Tyr Arg Asp Phe Leu Glu Leu Phe Phe Arg Met Val Arg Gly Ser Leu 745 750 755 cca gcc acc atg tgt cag cac atg gac gct ggt ggg gtc agg atg gaa 2718 Pro Ala Thr Met Cys Gln His Met Asp Ala Gly Gly Val Arg Met Glu 760 765 770 gtc gtc agc gtc acc aac ggc agc atc gtg gtg gag ttt cac ttg ctg 2766 Val Val Ser Val Thr Asn Gly Ser Ile Val Val Glu Phe His Leu Leu 775 780 785 790 ata atc gca gat gtg gat gtc cag gag gtg tca gct gca ttt ctc acc 2814 Ile Ile Ala Asp Val Asp Val Gln Glu Val Ser Ala Ala Phe Leu Thr 795 800 805 gcc ttc cag acc gtg cct ctg ctg gag gtg atc aga ggc gac acc ttc 2862 Ala Phe Gln Thr Val Pro Leu Leu Glu Val Ile Arg Gly Asp Thr Phe 810 815 820 ata cag gat tac gat gag tgt gaa agg aag gag gac gac tgt gtg ccg 2910 Ile Gln Asp Tyr Asp Glu Cys Glu Arg Lys Glu Asp Asp Cys Val Pro 825 830 835 ggg aca tcc tgt cga aac acc ctc ggg tct ttc act tgt agc tgc gag 2958 Gly Thr Ser Cys Arg Asn Thr Leu Gly Ser Phe Thr Cys Ser Cys Glu 840 845 850 gga gga gcc ccc gac ttc cct gtg gaa tat tct gag aga ccc tgt gaa 3006 Gly Gly Ala Pro Asp Phe Pro Val Glu Tyr Ser Glu Arg Pro Cys Glu 855 860 865 870 ggt gac tct cct ggc aat gaa acc tgg gcc acc agc cca gag agg cct 3054 Gly Asp Ser Pro Gly Asn Glu Thr Trp Ala Thr Ser Pro Glu Arg Pro 875 880 885 ctc acc aca gca ggg acc aag gct gcc ttt gtg caa ggc acc agc ccc 3102 Leu Thr Thr Ala Gly Thr Lys Ala Ala Phe Val Gln Gly Thr Ser Pro 890 895 900 acc ccc caa ggc ctg ccc cag cgg ctg aac ctg acc gga gca gtc agg 3150 Thr Pro Gln Gly Leu Pro Gln Arg Leu Asn Leu Thr Gly Ala Val Arg 905 910 915 gtg ctc tgt gag atc gag aag gtg gtt gtc gcc atc cag aag cgc ttc 3198 Val Leu Cys Glu Ile Glu Lys Val Val Val Ala Ile Gln Lys Arg Phe 920 925 930 ctg cag cag gaa tcc atc ccc gag tcc tcg ttg tac ctc agc cac ccc 3246 Leu Gln Gln Glu Ser Ile Pro Glu Ser Ser Leu Tyr Leu Ser His Pro 935 940 945 950 tcc tgc aac gtg agc cac agc aat ggc aca cac gtg ctc ctg gag gcc 3294 Ser Cys Asn Val Ser His Ser Asn Gly Thr His Val Leu Leu Glu Ala 955 960 965 ggc tgg agc gag tgt ggg acc ctc atg cag agc aac atg acg aac acc 3342 Gly Trp Ser Glu Cys Gly Thr Leu Met Gln Ser Asn Met Thr Asn Thr 970 975 980 gtg gtg agg acc acg ctg agg aac gac ctg tcc cag gag ggc atc atc 3390 Val Val Arg Thr Thr Leu Arg Asn Asp Leu Ser Gln Glu Gly Ile Ile 985 990 995 cac cac ctg aag atc ctg agc ccc atc tac tgc gcc ttc cag aat gac 3438 His His Leu Lys Ile Leu Ser Pro Ile Tyr Cys Ala Phe Gln Asn Asp 1000 1005 1010 ctg ctg aca tcc tcc ggc ttc acc ctg gag tgg ggg gtt tac acc atc 3486 Leu Leu Thr Ser Ser Gly Phe Thr Leu Glu Trp Gly Val Tyr Thr Ile 1015 1020 1025 1030 atc gag gac ctc cac ggc gct ggg aat ttt gtt acc gaa atg cag ttg 3534 Ile Glu Asp Leu His Gly Ala Gly Asn Phe Val Thr Glu Met Gln Leu 1035 1040 1045 ttt atc gga gac tct ccc ata cct cag aat tat agc gtg tct gcc agt 3582 Phe Ile Gly Asp Ser Pro Ile Pro Gln Asn Tyr Ser Val Ser Ala Ser 1050 1055 1060 gac gat gtc agg atc gaa gtg ggg ctc tac agg cag aaa agc aac ctc 3630 Asp Asp Val Arg Ile Glu Val Gly Leu Tyr Arg Gln Lys Ser Asn Leu 1065 1070 1075 aag gtg gtc ctg acg gag tgc tgg gca acc ccg tct agc aac gcc cgg 3678 Lys Val Val Leu Thr Glu Cys Trp Ala Thr Pro Ser Ser Asn Ala Arg 1080 1085 1090 gac ccc atc acc ttc agc ttc att aac aac agc tgc cct gtg ccc aac 3726 Asp Pro Ile Thr Phe Ser Phe Ile Asn Asn Ser Cys Pro Val Pro Asn 1095 1100 1105 1110 aca tac acc aac gtg att gag aac ggc aac tcc aat aag gcc cag ttc 3774 Thr Tyr Thr Asn Val Ile Glu Asn Gly Asn Ser Asn Lys Ala Gln Phe 1115 1120 1125 aag ctg agg atc ttt tcc ttt atc aac gac tcc atc gtc tac ctg cac 3822 Lys Leu Arg Ile Phe Ser Phe Ile Asn Asp Ser Ile Val Tyr Leu His 1130 1135 1140 tgc aaa ctc cgc gtc tgc atg gaa tcc ccc gga gcc acg tgc aaa atc 3870 Cys Lys Leu Arg Val Cys Met Glu Ser Pro Gly Ala Thr Cys Lys Ile 1145 1150 1155 aat tgc aat aac ttt cgg ttg ctg caa aat agt gaa acc tct gcc aca 3918 Asn Cys Asn Asn Phe Arg Leu Leu Gln Asn Ser Glu Thr Ser Ala Thr 1160 1165 1170 cac cag atg tcc tgg gga ccc ctc atc cgg tct gaa ggt gag cct cct 3966 His Gln Met Ser Trp Gly Pro Leu Ile Arg Ser Glu Gly Glu Pro Pro 1175 1180 1185 1190 cat gca gaa gca ggc ctg ggt gcc ggt tat gtg gtc ctt att gtg gtg 4014 His Ala Glu Ala Gly Leu Gly Ala Gly Tyr Val Val Leu Ile Val Val 1195 1200 1205 gcc atc ttc gtg ctg gtg gcg gga aca gcc acc ctt ctg atc gtg cgc 4062 Ala Ile Phe Val Leu Val Ala Gly Thr Ala Thr Leu Leu Ile Val Arg 1210 1215 1220 tac cag aga atg aat ggg aga tac aac ttt aaa atc cag tcc aac aac 4110 Tyr Gln Arg Met Asn Gly Arg Tyr Asn Phe Lys Ile Gln Ser Asn Asn 1225 1230 1235 ttc agc tac cag gtg ttc tac gaa taggaggcgc aggc 4148 Phe Ser Tyr Gln Val Phe Tyr Glu 1240 1245 <210> 2 <211> 1246 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 2 Met Val Tyr Arg Thr Gln Tyr Leu Val Val Glu Val Pro Glu Ser Arg 1 5 10 15 Asn Val Thr Asp Cys Cys Glu Gly Tyr Glu Gln Leu Gly Leu Tyr Cys 20 25 30 Val Leu Pro Leu Asn Gln Ser Gly Gln Phe Thr Ser Arg Pro Gly Ala 35 40 45 Cys Pro Ala Glu Gly Pro Glu Pro Ser Thr Ser Pro Cys Ser Leu Asp 50 55 60 Ile Asp Cys Pro Gly Leu Glu Lys Cys Cys Pro Trp Ser Gly Gly Arg 65 70 75 80 Tyr Cys Met Ala Pro Ala Pro Gln Ala Pro Glu Arg Asp Pro Val Gly 85 90 95 Ser Trp Tyr Asn Val Thr Ile Leu Val Lys Met Asp Phe Lys Glu Leu 100 105 110 Gln Gln Val Asp Pro Arg Leu Leu Asn His Met Arg Leu Leu His Ser 115 120 125 Leu Val Thr Ser Ala Leu Gln Pro Met Ala Ser Thr Val His His Leu 130 135 140 His Ser Ala Pro Gly Asn Ala Ser Thr Thr Val Ser Arg Leu Leu Leu 145 150 155 160 Gly Leu Pro Arg Pro Leu Pro Val Ala Asp Val Ser Thr Leu Leu Gly 165 170 175 Asp Ile Ala Lys Arg Val Tyr 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Val Arg Leu Lys Leu Thr Val Gln 385 390 395 400 Asp Pro Gly Phe Pro Met Gly Ile Ser Thr Leu Ala Pro Ile Leu Gln 405 410 415 Pro Leu Leu Ala Ser Thr Val Phe Gln Ile Asp Arg Gln Gly Thr Arg 420 425 430 Val Gln Asp Trp Asp Glu Cys Val Asp Ser Ala Glu His Asp Cys Ser 435 440 445 Pro Ala Ala Trp Cys Ile Asn Leu Glu Gly Ser Tyr Thr Cys Gln Cys 450 455 460 Arg Thr Thr Arg Asp Ala Thr Pro Ser Arg Ala Gly Arg Ala Cys Glu 465 470 475 480 Gly Asp Leu Val Ser Pro Met Gly Gly Gly Leu Ser Ala Ala Thr Gly 485 490 495 Val Thr Val Pro Gly Leu Gly Thr Gly Thr Ala Ala Leu Gly Leu Glu 500 505 510 Asn Phe Thr Leu Ser Pro Ser Pro Gly Tyr Pro Gln Gly Thr Pro Ala 515 520 525 Ala Gly Gln Ala Trp Thr Pro Glu Pro Ser Pro Arg Arg Gly Gly Ser 530 535 540 Asn Val Val Gly Tyr Asp Arg Asn Asn Thr Gly Lys Gly Val Glu Gln 545 550 555 560 Glu Leu Gln Gly Asn Ser Ile Met Glu Pro Pro Ser Trp Pro Ser Pro 565 570 575 Thr Glu Asp Pro Thr Gly His Phe Leu Trp His Ala Thr Arg Ser Thr 580 585 590 Arg Glu Thr Leu Leu Asn Pro Thr 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Thr Ser Ser Gly Phe Thr Leu Glu 1010 1015 1020 Trp Gly Val Tyr Thr Ile Ile Glu Asp Leu His Gly Ala Gly Asn Phe 025 1030 1035 1040 Val Thr Glu Met Gln Leu Phe Ile Gly Asp Ser Pro Ile Pro Gln Asn 1045 1050 1055 Tyr Ser Val Ser Ala Ser Asp Asp Val Arg Ile Glu Val Gly Leu Tyr 1060 1065 1070 Arg Gln Lys Ser Asn Leu Lys Val Val Leu Thr Glu Cys Trp Ala Thr 1075 1080 1085 Pro Ser Ser Asn Ala Arg Asp Pro Ile Thr Phe Ser Phe Ile Asn Asn 1090 1095 1100 Ser Cys Pro Val Pro Asn Thr Tyr Thr Asn Val Ile Glu Asn Gly Asn 105 1110 1115 1120 Ser Asn Lys Ala Gln Phe Lys Leu Arg Ile Phe Ser Phe Ile Asn Asp 1125 1130 1135 Ser Ile Val Tyr Leu His Cys Lys Leu Arg Val Cys Met Glu Ser Pro 1140 1145 1150 Gly Ala Thr Cys Lys Ile Asn Cys Asn Asn Phe Arg Leu Leu Gln Asn 1155 1160 1165 Ser Glu Thr Ser Ala Thr His Gln Met Ser Trp Gly Pro Leu Ile Arg 1170 1175 1180 Ser Glu Gly Glu Pro Pro His Ala Glu Ala Gly Leu Gly Ala Gly Tyr 185 1190 1195 1200 Val Val Leu Ile Val Val Ala Ile Phe Val Leu Val Ala Gly Thr Ala 1205 1210 1215 Thr Leu Leu Ile Val Arg Tyr Gln Arg Met Asn Gly Arg Tyr Asn Phe 1220 1225 1230 Lys Ile Gln Ser Asn Asn Phe Ser Tyr Gln Val Phe Tyr Glu 1235 1240 1245 <210> 3 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:synthetic DNA <400> 3 ctacacgtcc tatgtgtcct gc 22 <210> 4 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:synthetic DNA <400> 4 cttgctggag ttccttgaag tc 22 <210> 5 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:synthetic DNA <400> 5 ggaagctcat tggaaaggtc ag 22 <210> 6 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:synthetic DNA <400> 6 ggattccatg cagacgcgga gt 22 <210> 7 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:synthetic DNA <400> 7 tgtgcccaac acatacacca ac 22 <210> 8 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:synthetic DNA <400> 8 gcctgcgcct cctattcgta ga 22 <210> 9 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:synthetic DNA <400> 9 atgcccaggt atttgaagtc ac 22 <210> 10 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:synthetic DNA <400> 10 agggtctctc agaatattcc ac 22 <210> 11 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:synthetic DNA <400> 11 accctgtggg ctcctggtac aa 22 <210> 12 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:synthetic DNA <400> 12 ggaacactgt gcttgccaac ag 22 <210> 13 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:synthetic DNA <400> 13 cggactgatt caggggcaag acacagta 28 <210> 14 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:synthetic DNA <400> 14 ccatcctaat acgactcact atagggc 27 <210> 15 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:synthetic DNA <400> 15 atccagccgc cgcaggacac ata 23 <210> 16 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:synthetic DNA <400> 16 actcactata gggctcgagc ggc 23
【0079】
【配列表フリーテキスト】配列番号3:合成DNA 配列番号4:合成DNA 配列番号5:合成DNA 配列番号6:合成DNA 配列番号7:合成DNA 配列番号8:合成DNA 配列番号9:合成DNA 配列番号10:合成DNA 配列番号11:合成DNA 配列番号12:合成DNA 配列番号13:合成DNA 配列番号14:合成DNA 配列番号15:合成DNA 配列番号16:合成DNA
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の新規ウロモジュリンと公知のTHP/ウロ
モジュリンのアミノ酸構造の比較を示した図である。
【図2】本発明の新規ウロモジュリンの各臓器における
発現パターンを示すアガロースゲル電気泳動の実験結果
を示した図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 29/00 C07H 21/00 4C084 37/06 21/02 4C086 C07H 21/00 21/04 B 4H045 21/02 C07K 14/47 21/04 16/18 C07K 14/47 C12N 1/15 16/18 1/19 C12N 1/15 1/21 1/19 C12P 21/02 C 1/21 C12Q 1/68 A 5/10 C12P 21/08 C12P 21/02 C12N 15/00 ZNAA C12Q 1/68 A61K 37/02 // C12P 21/08 C12N 5/00 A Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 BA21 BA44 CA04 DA02 EA04 GA11 HA01 4B063 QA01 QA17 QQ08 QQ42 QQ52 QR32 QR55 QR62 QS32 4B064 AG02 AG27 CA01 CA19 CA20 CC24 DA01 DA13 4B065 AA26X AA90X AA93Y AB01 BA02 CA25 CA26 CA44 CA46 4C057 BB02 BB05 DD01 MM01 MM02 MM04 MM09 4C084 AA02 AA13 BA01 BA22 CA53 CA56 CA59 NA14 ZB082 ZB112 4C086 AA01 EA16 NA14 ZB08 ZB11 4H045 AA10 AA11 BA10 CA46 DA01 EA22 FA74

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)配列番号2のアミノ酸からなるポ
    リペプチドをコードするポリヌクレオチドに対して少な
    くとも70%の同一性を有するポリヌクレオチド (b)配列番号2と同じアミノ酸をコードする遺伝コー
    ドの重複性によるポリヌクレオチド (c)(a)または(b)のポリヌクレオチドと相補性
    のポリヌクレオチド (d)(a)、(b)または(c)のポリヌクレオチド
    の少なくとも15個の連続した塩基からなるポリヌクレ
    オチド からなる群より選択されるポリヌクレオチドからなる単
    離されたポリヌクレオチド。
  2. 【請求項2】 ポリヌクレオチドがDNAである請求項1
    記載のポリヌクレオチド。
  3. 【請求項3】 ポリヌクレオチドがRNAである請求項1
    記載のポリヌクレオチド。
  4. 【請求項4】 配列番号1に示す塩基からなる請求項2
    記載のポリヌクレオチド。
  5. 【請求項5】 配列番号1に示す第1番目〜第4148番目
    の塩基からなる請求項2記載のポリヌクレオチド。
  6. 【請求項6】 配列番号2のアミノ酸からなるポリペプ
    チドをコードする請求項2記載のポリヌクレオチド。
  7. 【請求項7】 請求項2記載のDNAを含有するベクタ
    ー。
  8. 【請求項8】 請求項7のベクターを含む宿主細胞。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の宿主から前記DNAにより
    コードされるポリペプチドを発現させることからなるポ
    リペプチドの産生法。
  10. 【請求項10】 細胞から、請求項7に記載のベクター
    に含まれるヒトcDNAによってコードされるポリペプチド
    が発現されるように該細胞を該ベクターで形質転換また
    はトランスフェクションすることからなるポリペプチド
    を発現する細胞の産生法。
  11. 【請求項11】 配列番号2のアミノ酸配列と少なくと
    も70%の同一性を有するアミノ酸配列からなるポリペプ
    チド。
  12. 【請求項12】 配列番号2に示すアミノ酸配列からな
    るポリペプチド。
  13. 【請求項13】 請求項11記載のポリペプチドに対す
    るアゴニスト。
  14. 【請求項14】 請求項11記載のポリペプチドに対す
    る抗体。
  15. 【請求項15】 請求項11記載のポリペプチドに対す
    るアンタゴニスト。
  16. 【請求項16】 請求項11記載のポリペプチドを有効
    成分として含有してなる、ウロモジュリンの必要性を有
    する患者に対する治療用医薬組成物。
  17. 【請求項17】 請求項1〜6のいずれかに記載のポリ
    ヌクレオチドを有効成分として含有してなる、ウロモジ
    ュリンの必要性を有する患者に対する遺伝子治療用医薬
    組成物。
  18. 【請求項18】 請求項11記載のポリペプチドをコー
    ドする塩基配列における突然変異を測定する工程を包含
    する該ポリペプチドの検査方法。
  19. 【請求項19】 宿主から由来する試料中の請求項11
    記載のポリペプチドの存在を分析する工程を包含する該
    ポリペプチドの検査方法。
  20. 【請求項20】 請求項11記載のポリペプチドに結合
    し、それを活性化または阻害する化合物の同定法であっ
    て、化合物の結合に応じて検出可能なシグナルを提供で
    きる第二の成分を伴う該ポリペプチドを表面に発現して
    いる細胞を、スクリーニングすべき化合物と接触させて
    ポリペプチドと結合させ、該化合物とポリペプチドとの
    相互反応から生じるシグナルの存在または不存在を検出
    して、化合物がポリペプチドと結合し、活性するか、阻
    害するかを測定する工程を包含する前記方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPN6010030191, NCBI, Accession No.AP001620, 03−JUN−2000 uploaded, [検索日:2010.5.26] *

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