JP2002125296A - 音響整合部材とその製造方法 - Google Patents

音響整合部材とその製造方法

Info

Publication number
JP2002125296A
JP2002125296A JP2000317451A JP2000317451A JP2002125296A JP 2002125296 A JP2002125296 A JP 2002125296A JP 2000317451 A JP2000317451 A JP 2000317451A JP 2000317451 A JP2000317451 A JP 2000317451A JP 2002125296 A JP2002125296 A JP 2002125296A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acoustic matching
matching member
pieces
minute
liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000317451A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4439710B2 (ja
Inventor
Hideki Morozumi
英樹 両角
Daisuke Betsusou
大介 別荘
Takeshi Nagai
彪 長井
Kenzo Ochi
謙三 黄地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2000317451A priority Critical patent/JP4439710B2/ja
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to AU13086/01A priority patent/AU1308601A/en
Priority to CNB008043922A priority patent/CN1145407C/zh
Priority to EP00974950A priority patent/EP1170978B1/en
Priority to KR10-2001-7008850A priority patent/KR100423381B1/ko
Priority to PCT/JP2000/007981 priority patent/WO2001037609A1/ja
Priority to AT00974950T priority patent/ATE548860T1/de
Priority to US09/889,077 priority patent/US6545947B1/en
Publication of JP2002125296A publication Critical patent/JP2002125296A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4439710B2 publication Critical patent/JP4439710B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 音響整合部材において、比重を小さくした
り、音速を低くしたりしつつ音響整合部材の弾性を強く
する。 【解決手段】 複数の微小片1と液体2を混合させ、前
記液体2を蒸発させて前記微小片1の集合体を成形し、
前記微小片が軟化する温度で加熱して、前記集合体を固
形化して音響整合部材を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は超音波を利用して気
体や液体など流体の流量を測定する流量計測装置や、物
体との距離を測定する距離計測装置などに用いる超音波
送受波器に関するもので、特に超音波を送受信する手段
と流体との音響インピーダンスの整合をとる音響整合部
材とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】物体の音響インピーダンスは密度×音速
で求められる。空気中の音響インピーダンスZAIRは約
428kg/m2s、超音波を発生する手段である圧電振動子
の音響インピーダンスZPZTは約30×106kg/m2sであ
る。圧電振動子から空気中へ超音波を放射する場合、両
者の音響インピーダンスの差異による音の反射が発生
し、音の放射効率が低下する。これを改善するために用
いるものが音響整合部材である。音響整合部材の音響イ
ンピーダンスZMは理論計算から、
【0003】
【数1】
【0004】を満たす値が、音の反射がない状態になる
理想値で、上記したZPZT及びZAIRの値を用いると、こ
の値は約0.11×106kg/m2sとなる。
【0005】図11は、音響整合部材の音響インピーダ
ンスと圧電振動子から空気中に放射される音のエネルギ
ーの割合の関係を示した特性図である。音響インピーダ
ンス約0.11×106kg/m2sで、透過の割合が1とな
り反射のないことを示している。
【0006】このような理想な音響インピーダンスを持
つ音響整合部材を得るため音響整合部材を構成する材料
は、密度が軽く、かつ、音速が遅いことが必要である。
【0007】このため、従来の音響整合部材には図12
に示すように、樹脂材料40にガラスバルーン41を混
ぜて固めた構成のものがある。ガラスバルーンは中空で
あるので、非常に軽いという特徴がある。これを樹脂に
まぜて固めて得られた構造体は、樹脂だけで固めて得ら
れた構造体に比べ密度が軽くなる。また、用いるガラス
バルーンの大きさは、音響整合部材を伝播する振動
(音)の波長よりも、十分小さいもの(およそ振動の波
長の1/10以下)が、振動伝播に影響を与えにくいこ
とから選択されている。音速はおよそ2300m/sで、
密度は1.2g/cm3の樹脂材料に、真比重0.13g/cm3
のガラスバルーン(商標名「3Mガラス発泡体」で入手
できる)を混ぜて固めると、密度0.56g/cm3、音速
2100m/sの構造体が得られる。これの音響インピー
ダンスZCOMは1.18×106kg/m2sとなる。
【0008】また別の音響整合層としてガラス層にガラ
ス製マイクロバルーンを内有した構成のものがある。こ
れの特徴は、音響整合層をガラスだけで構成するので、
高温時にも物性の変化がないこということである。ただ
し、ガラスの音速は5000〜6000m/sec、密度は
2.2g/cm3なので、このような構成で得られた構造体
は、音速が早く、密度が大きくなり、音響インピーダン
スは大きな値になるものと推定される。
【0009】さらに他の音響整合部材としてガラスの中
空球体だけで構成するものがあり、その製造方法はガラ
スの中空球体が軟化する温度に加熱して、圧縮すること
で中空球体のそれぞれの接触点で結合させる方法が述べ
られている。ガラスの中空球体は商標名「3Mガラス発
泡体」(前述したものと同等なもの)を用い、得られた
音響整合部材は音速900m/sec、音響インピーダンス
BGは約0.45×106kg/m2sの特性を持つことが明
記されている。音響インピーダンスは音速×密度で表さ
れるので、この音響整合部材は密度が0.5g/cm3とな
る。ガラスの音速は5000〜6000m/secである
が、中空球体とすることにより音速が900m/sまで下
がる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
に記載されている音響整合部材には次に示すような課題
がある。
【0011】前述した音響整合部材の音響インピーダン
スZBGとZCOMとを、図9の特性図上にプロットする
と、ZBGは記号△に位置し、ZCOMは記号□に位置し、
透過の割合はZBGの場合が0.21、ZCOMの場合が
0.05となり、ZCOMの場合に比べ、ZBGの場合は音
の透過率が4倍となる。しかしながら、実際には4倍の
出力を得られることはなく、両者ともほぼ同等なレベル
である。これはZBGを得る構造体は、ZCOMを得る構造
体と比較して、その音響整合部材を伝播している最中に
音が減衰しやすいことにあると考えられる。反対にZ
MCOMを得る構造体はその音響整合部材を伝播している最
中の音の減衰は小さいが、ZBGを得る構造体と比較し
て、音速が速いため音響インピーダンスが大きくなり、
音が空気中へ放射されるときの反射が大きくなる。結
局、実際には両音響整合部材より出力される音の大きさ
には大差がない。このため、ZBGやZCOMを得る構造体
で構成される音響整合部材より、音の出力が大となる音
響整合部材が求められている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、立体的な微笑片の集合体で音響整合部材を
構成してあり、この音響整合部材は、微小片と液体を混
合させ、前記液体を蒸発させて前記微小片の集合体を成
形し、前記微小片が軟化する温度で加熱して、前記集合
体を固形化することにより、製造する。
【0013】上記発明によれば、前記微小片同士の接触
部分が多いので微小片同士の結合が強くなり、密度の増
加を抑えながら、音の減衰を抑えることができる。
【0014】また、液体と微小片を混ぜることで、集合
体における微小片を均一に分布させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1にかかる音響整
合部材は、立体的な微小片を集合して構成してあり、微
笑片が立体的な構造なので、容易に空隙をつくることが
でき、複数の微小片からなる集合体のかさ密度を小さく
できる。また、表面積を大きくとれるので、微小片同士
の接触面積を大きくでき、結合を強くできる。
【0016】また請求項2にかかる音響整合部材は、請
求項1記載の発明に加えて、微小片は中空球体を粉砕し
た構造としたことを特徴とするものであるり、中空球体
を粉砕するので、容易に立体的な構造の微小片を作るこ
とができる。
【0017】本発明の請求項3にかかる音響整合部材の
製造方法は、複数の微小片と液体を混合させ、前記液体
を蒸発させて前記微小片の集合体を成形し、前記微小片
が軟化する温度で加熱して、前記集合体を固形化するこ
とを特徴とする方法としたものである。
【0018】微小片同士の接触部分が増えるので、微小
片同士の結合を強くできる。そして、液体と微小片を混
合することで、微小片一つ一つが一旦分離するので、液
体として、液体と微小片の混合体を取り扱うことがで
き、撹拌したり、かき混ぜることで、液体と微小片から
なる混合体での微小片の分布を均一にできる。
【0019】また請求項4にかかる音響整合部材の製造
方法は、請求項3記載の発明に加えて、液体は微小片よ
り比重が小さいことを特徴とする方法としてあり、液体
の比重が微小片の比重よりも小さいので、微小片を混合
しても微小片が浮遊することがない。従って、微小片の
分布の偏りを抑えることができる。
【0020】また請求項5にかかる音響整合部材の製造
方法は、請求項4記載の発明に加えて、液体の蒸発は、
微小片の沈殿後行うことを特徴とする方法としてあり、
液体の比重が微小片より小さいので、長期間液体を放置
すると、微小片は沈殿する。この沈殿の際に微小片は均
一に分布できるので、微小片の結合を均一にできる。ま
た、重さの異なる微小片で構成すると、微小片は重いも
のから沈殿するので、沈殿方向に密度分布ができ、音響
インピーダンスに分布を設けることができ、複数の音響
インピーダンスを設けるのと同じ状態になるので、複数
の波長に対応できる広帯域の音響整合部材を構成でき
る。
【0021】また請求項6にかかる音響整合部材の製造
方法は、請求項5記載の発明に加えて、音響整合部材の
密度は中空球体の粉砕度合で調整することを特徴とする
方法としてあり、微小片の大きさを変えると、微小片同
士の接触面積や空隙が変わり、複数の微小片の集合体で
ある音響整合部材の密度を変えることができる。中空球
体を粉砕して微小片を構成する場合は、中空球体にかか
る荷重、時間で粉砕度合を管理できるので、所望の密度
を有する音響整合部材を簡単に作ることができる。
【0022】本発明の請求項7にかかる音響整合部材
は、請求項6記載の発明に加えて、中空球体の粉砕度合
は粉砕後の体積と粉砕前の体積の比で調整する製造方法
で作られる。
【0023】粉砕前の体積と粉砕後の体積を管理するこ
とで微小片の大きさを調整できるので、荷重、時間など
のバラツキ要因が少なく、密度バラツキの少ない音響整
合部材を作ることができる。また、荷重管理が必要ない
ので、精度の高いプレスを用いる必要がなく製造コスト
を低減できる。また、時間管理が必要ないので、製造時
間を短縮できる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。
【0025】(実施例1)図1は本発明の第一の実施例
における音響整合部材の製造装置の一例を示している。
【0026】微小片1は立体構造のガラスで構成され
る。立体構造については、特に限定するものではない
が、かさ密度が材質の密度より小さいことが必要であ
る。材質の密度に比べて微小片のかさ密度が小さいほ
ど、微小片1の集合体に多くの空隙を設けることができ
るので、微小片1の集合体で構成される音響整合部材の
密度を小さくできる。本実施例では、微小片1の大きさ
は、100μm以下で、厚さは数μmである。ガラスの密
度は2.2g/cm3で、音速は約5000m/sである。しか
し、微小片1を立体構造にしているので、微小片1の集
合体のかさ密度は、石英ガラスの密度より小さくなる。
なお、微小片1の材質は限定するものではなく、アル
ミ、銅、鉄などの金属、カーボン、セラミックなどを用
いてもよい。
【0027】液体2は蒸留水である。水の比重は1g/cm
3である。液体2は蒸留水でなくても構わない。例え
ば、PVA(ポリビニルアルコール)と水の混合液にし
て粘性を持たせてもよい。粘性を有する液体を用いる場
合は、微小片1と液体2との混合体を成型ケースで成型
した後も、その形を容易に維持できる。
【0028】成型ケース3の材質はテフロン(登録商
標)である。テフロンは滑りやすく、成型後の微小片1
と液体2の混合体を余計な力をかけずに取り出すことが
できる。従って、取り出すときに成型品を潰すことを防
止できる。底蓋4は、成型ケース3の一方の口を閉じ
て、微小片1と液体2からなる混合体を漏れないようす
るもので、テフロンの板やセロハンテープなどで構成し
ている。
【0029】押し棒5は微小片1と液体2の混合体を押
して、液体2を取り除くとともに、微小片1の集合体を
所定の密度に設定するものであり、本実施例では、材質
をステンレスにしているが、特に限定するものではな
い。
【0030】本実施例の音響整合部材の製造方法につい
て図2のフローチャートを用いて説明する。
【0031】ステップ11の混合処理では、石英ガラス
で構成される複数の微小片1と蒸留水からなる液体2を
ビーカ内で十分にかき混ぜる。十分にかき混ぜることに
より混合体内での微小片1の分布は殆ど均一にできる。
液体2の量は任意に設定できるが、本実施例では、複数
の微小片1と液体2の混合体を十分に混ぜたときに、こ
の混合体が成型ケース3に流し込める状態になるように
している。
【0032】ステップ12の成型処理では、微小片1と
液体2の混合体を成型ケース3に入れ、押し棒5で、こ
の混合体を押し、余分な液体2を成型ケース3と押し棒
5との間の隙間から押し出すとともに、微小片1の集合
体の密度を調整する。
【0033】ステップ13の乾燥処理では、液体2が沸
騰しない温度で成型ケース3ごと加熱し、液体2を蒸発
させる。
【0034】ステップ14の成型品取り出し処理では、
底蓋4を開け、押し棒5で微小片1の集合体を押して、
成型ケース3より取り出す。
【0035】ステップ15の加熱処理では、微小片1の
軟化温度で加熱し、微小片1の集合体を固形化する。
【0036】図3は、微小片1の集合体を固形化して構
成された音響整合部材の内部構成図である。矢印で示し
た経路は音の伝搬経路を示している。図3に示すよう
に、音は微小片1を通じて伝搬していくので、その伝搬
経路は、音響整合部材の厚さよりも長くなり、音響整合
部材の音速を遅くすることができる。微小片1は立体的
な構造になっているため、空隙を作りながらも、複数の
接触点を持つことができる。従って、接触面積が大きく
なるので、微小片1同士の結合を強くすることができ、
音の減衰を抑えることができる。また、微小片1と液体
2を十分にかき混ぜた混合体を用いて成型したので、微
小片1の分布が均一になり、音速むらを抑えることがで
きる。
【0037】以上のように、微小片1と液体2を混合さ
せることで、微小片1の分布を均一にし、構造体の密度
むら、音速むらを抑えることができる。また、微小片1
を立体構造にするので、空隙を設けることができ、音響
整合部材の密度を小さくしながらも、微小片1同士の接
合を強くするので、音の減衰を抑えることができる。
【0038】(実施例2)図4は図2に示した音響整合
部材の製造方法に用いる製造装置の一例を示している。
【0039】なお、図1と同一符号のものは同一構造を
有し、説明は省略する。液体2は蒸留水であり、その量
は微小片1が沈殿しやすいように、微小片1の総体積よ
りも十分に多くしている。蒸留水の比重は1g/cm3であ
り、微小片1の材質であるガラスの密度2.2g/cm3
り小さいので、微小片1は沈殿することができる。微小
片1の集合体を沈殿させるので、微小片1に余計な加重
を与えることがなく、加重により生じる密度むらを小さ
くできる。
【0040】また、重さ、大きさの異なる微小片1の集
合体を沈殿により成型する場合、重力により重い微小片
から沈殿し成型される。従って、複数の密度を有する層
からなる音響整合部材を作ることができる。
【0041】以上のように、微小片1を沈殿させて、音
響整合部材を成型する方法は、微小片1の分布を均一に
する以外にも、大きさの異なる微小片を有する場合に
は、層状に音響インピーダンスの異なる音響整合部材を
構成することができる。
【0042】(実施例3)図5、図6は本発明の一実施
例である音響整合部材を構成する微小中空球体を粉砕す
る前の状態を示している。
【0043】図5において、微小中空球体31はガラス
バルーン(商標名「3Mガラス発泡体」)で構成されて
いる。このガラスバルーンのかさ密度は0.13g/cm3
で、直径は100μm前後で、厚さは数μm程度である。
【0044】金属ケース32、押し棒33はステンレス
で構成されているが、材質はこれに限定するものではな
い。h1は押し棒33で押していないときの、微小中空
球体31の集合体の高さである。
【0045】図6は、図5の状態から押し棒を油圧プレ
スで所定高さh2まで押した状態を示している。微小中
空球体31を圧縮することで、微小中空球体31は粉砕
される。この粉砕された微小中空球体31のかけらは球
体の一部であるので、立体構造を有する微小片34を得
ることができる。
【0046】なお、粉砕されなかった微小中空球体31
については、微小片34と選別すれば、粉砕の際に再利
用することができる。
【0047】図7に選別した後の状態を示す。液体35
は蒸留水であり、その密度(1kg/cm3)は、微小中空
球体31の密度と微小片34の密度の間である。つま
り、液体35より密度の小さい微小中空球体31は浮
き、液体35より密度の大きい微小片34は沈むので、
選別することができる。
【0048】図6に示した微小片34の大きさは、微小
中空球体31を圧縮して粉砕する前の体積と、粉砕後の
体積の比、すなわちh1とh2の比で調整することがで
きる。
【0049】図8に、h2/h1を変えたときに得られ
る微小片34の顕微鏡写真を示す。(a)はh2/h1
=0.2の時の微小片34である。(b)はh2/h1
=0.33の時の微小片34である。(c)はh2/h
1=0.5の時の微小片34である。
【0050】図8に示すように、微小片34の大きさは
微小中空球体31を圧縮して粉砕する前の体積と、粉砕
後の体積の比で制御することができる。
【0051】図9は、図6〜図8に示した微小片の製造
方法を用いて音響整合部材を構成した場合の、h2/h
1と密度、およびh2/h1と音の減衰率の関係を示し
ている。なお、音の減衰率が大きいほど音の出力が小さ
くなるものとする。
【0052】図9に示すように、h2/h1を小さくす
るほど、音響整合部材の密度は大きくなり、音の減衰率
は小さくなる。つまり、h2/h1を小さくすると、微
小片の大きさは小さくなり、わずかな空隙でも微小片が
入りやすくなる。従って、音響整合部材の空隙が少なく
なり、密度が大きくなる。しかし、微小片が隙間なく入
ることにより、微小片同士の接触部分が多くなり、結合
は強くなるので、音の減衰は抑えることができる。な
お、図9に示した音響整合部材の特性は一例であり、こ
れに限定するものではない。
【0053】図10は、本実施例において、h2/h1
=0.33で生成した微小片の集合体で構成された音響
整合部材の断面構造を示す顕微鏡写真である。
【0054】この音響整合部材の製造方法は、図2と同
様である。この音響整合部材は、比重0.55g/cm3
音速1400m/s、音響インピーダンス0.77×106
kg/m2sとなり、従来例に示した特願平1−255124
のガラスバルーンのみで構成してなる音響整合部材より
も音響インピーダンスが大きいものの、音の減衰が小さ
いため、出力する音の大きさを大きくすることが可能で
ある。
【0055】実施例3は本発明の請求項5〜7の一実施
例に相当する。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように本発明の音響整合部
材は、微小片を立体構造にしたものであり、微小片同士
の間に空隙を設けることができるので、音響整合部材の
密度を小さくする効果がある。また、本発明の音響整合
部材の製造方法は、微小片を液体と混合することで、音
響整合部材における微小片の分布を均一にし、空隙を有
していて密度の小さい音響整合部材が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における音響整合部材の製造
装置の構成図
【図2】同音響整合部材の製造方法のフローチャート
【図3】本発明の実施例1における音響整合部材の内部
構成図
【図4】本発明の実施例2における音響整合部材の製造
装置の構成図
【図5】本発明の実施例3における微小中空球体を粉砕
する前の状態を示す説明図
【図6】本発明の実施例3における微小中空球体を粉砕
した後の状態を示す説明図
【図7】本発明の実施例3における選別方法で分離した
微小中空球体と微小片を示す構造図
【図8】(a)〜(c)は本発明の実施例3において、
圧縮比率を変えて粉砕した微小片の構造を示す顕微鏡写
【図9】本発明の実施例3における整合音響部材の密
度、減衰率と微小中空球体の圧縮比率の関係を示す特性
【図10】本発明の実施例3における音響整合部材の構
造を示す顕微鏡写真
【図11】従来の音響整合部材の音響インピーダンスと
音の透過の割合の関係を示す特性図
【図12】従来の音響整合部材の内部構成図
【符号の説明】
1 微小片 2 液体 3 成型ケース 4 底蓋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長井 彪 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 黄地 謙三 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5D019 AA22 FF01 GG01 HH01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 立体的な微小片の集合体からなる音響整
    合部材。
  2. 【請求項2】 微小片は中空球体を粉砕した構造である
    請求項1に記載の音響整合部材。
  3. 【請求項3】 複数の微小片と液体を混合させ、前記液
    体を蒸発させて前記微小片の集合体を成形し、前記微小
    片が軟化する温度で加熱して、前記集合体を固形化する
    ことを特徴とする音響整合部材の製造方法。
  4. 【請求項4】 液体は微小片より比重が小さいことを特
    徴とする請求項1に記載の音響整合部材の製造方法。
  5. 【請求項5】 液体の蒸発は、微小片の沈殿後行うこと
    を特徴とする請求項1に記載の音響整合部材の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 中空球体の粉砕度合で密度を調整するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の音響整合部材の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 中空球体の粉砕度合は粉砕前の体積と粉
    砕後の体積の比で制御することを特徴とする請求項6記
    載の音響整合部材の製造方法。
JP2000317451A 1999-11-12 2000-10-18 音響整合部材とその製造方法 Expired - Fee Related JP4439710B2 (ja)

Priority Applications (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000317451A JP4439710B2 (ja) 2000-10-18 2000-10-18 音響整合部材とその製造方法
CNB008043922A CN1145407C (zh) 1999-11-12 2000-11-10 声匹配部件及其制造方法,和利用该声匹配部件的超声波发射和接收设备
EP00974950A EP1170978B1 (en) 1999-11-12 2000-11-10 Acoustic matching material, method of manufacture thereof, and ultrasonic transmitter using acoustic matching material
KR10-2001-7008850A KR100423381B1 (ko) 1999-11-12 2000-11-10 음향 매칭 부재, 이를 제조하는 방법, 및 음향 매칭 부재를 사용하는 초음파 송수신기
AU13086/01A AU1308601A (en) 1999-11-12 2000-11-10 Acoustic matching material, method of manufacture thereof, and ultrasonic transmitter using acoustic matching material
PCT/JP2000/007981 WO2001037609A1 (fr) 1999-11-12 2000-11-10 Materiau d'adaptation acoustique, son procede de fabrication, et emetteur utilisant ce materiau
AT00974950T ATE548860T1 (de) 1999-11-12 2000-11-10 Akustischer anpassungs werkstoff,verfahren zur herstellung desselben und ultraschallübertrager mit diesem wekstoff
US09/889,077 US6545947B1 (en) 1999-11-12 2000-11-10 Acoustic matching material, method of manufacture thereof, and ultrasonic transmitter using acoustic matching material

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000317451A JP4439710B2 (ja) 2000-10-18 2000-10-18 音響整合部材とその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002125296A true JP2002125296A (ja) 2002-04-26
JP4439710B2 JP4439710B2 (ja) 2010-03-24

Family

ID=18796232

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000317451A Expired - Fee Related JP4439710B2 (ja) 1999-11-12 2000-10-18 音響整合部材とその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4439710B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006174992A (ja) * 2004-12-22 2006-07-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 超音波探触子
WO2013008470A1 (ja) * 2011-07-13 2013-01-17 パナソニック株式会社 音響整合体の製造方法、音響整合体、該音響整合体を用いた超音波送受波器、及び超音波流量計

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006174992A (ja) * 2004-12-22 2006-07-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 超音波探触子
JP4530836B2 (ja) * 2004-12-22 2010-08-25 パナソニック株式会社 超音波探触子
WO2013008470A1 (ja) * 2011-07-13 2013-01-17 パナソニック株式会社 音響整合体の製造方法、音響整合体、該音響整合体を用いた超音波送受波器、及び超音波流量計
JPWO2013008470A1 (ja) * 2011-07-13 2015-02-23 パナソニック株式会社 音響整合体の製造方法、音響整合体、該音響整合体を用いた超音波送受波器、及び超音波流量計

Also Published As

Publication number Publication date
JP4439710B2 (ja) 2010-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Guo et al. Nebulization of water/glycerol droplets generated by ZnO/Si surface acoustic wave devices
Park et al. Propagation of acoustic waves in a metamaterial with a refractive index of near zero
Nakamura Evaluation methods for materials for power ultrasonic applications
Hu et al. Fabrication of porous PZT ceramics using micro-stereolithography technology
Saito et al. Fabrication of a polymer composite with periodic structure by the use of ultrasonic waves
JoSHi et al. Synthesis & characterization of stainless steel foam via powder metallurgy taking acicular urea as space holder
JP2002125296A (ja) 音響整合部材とその製造方法
Naito et al. Formation of aerial standing wave field using ultrasonic sources consisting of multiple stripe-mode transverse vibrating plates
Wang et al. Influences of the geometry and acoustic parameter on acoustic radiation forces on three-layered nucleate cells
US6545947B1 (en) Acoustic matching material, method of manufacture thereof, and ultrasonic transmitter using acoustic matching material
Saito et al. Host-guest composites containing ultrasonically arranged particles
Cachier Laser excitation of microwave sound in solids
Bagheri Tofighi et al. FEM analyses of low velocity impact response of sandwich composites with nanoreinforced polypropylene core and alu-minum face sheets
CN104552718B (zh) 一种高衰减背衬材料的制备方法
JP5984494B2 (ja) 炭素質音響板とその製造方法
Tung et al. Field-programmable acoustic array for patterning micro-objects
Gao et al. A novel 3D-printed magnesium alloy phononic crystal with broadband bandgap
JP4366874B2 (ja) 音響整合部材とその音響整合部材の製造方法
JPS59171296A (ja) 超音波トランスジユ−サ
JP2008160636A (ja) 音響整合層
JPS59171295A (ja) 超音波トランスジユ−サ
Kirihara et al. Electromagnetic wave control of ceramic/resin photonic crystals with diamond structure
Schweiger et al. A review of acoustic impedance matching methods to validate additive manufactured metamaterial for capacitive micromachined ultrasonic transducers
KR102611563B1 (ko) 임피던스 매칭 부재 및 이의 제조 방법
Mattiat Transducers for producing ultrasonic waves

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071010

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20071113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090929

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091023

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20091119

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091208

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100106

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130115

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130115

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees