JP2002124177A - 電子放出素子及びその製造方法、および画像表示装置 - Google Patents
電子放出素子及びその製造方法、および画像表示装置Info
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- JP2002124177A JP2002124177A JP2000316157A JP2000316157A JP2002124177A JP 2002124177 A JP2002124177 A JP 2002124177A JP 2000316157 A JP2000316157 A JP 2000316157A JP 2000316157 A JP2000316157 A JP 2000316157A JP 2002124177 A JP2002124177 A JP 2002124177A
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- Common Detailed Techniques For Electron Tubes Or Discharge Tubes (AREA)
- Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
- Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)
- Cold Cathode And The Manufacture (AREA)
- Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 平板型画像表示装置においては、ガス吸着材
料(ゲッター材料)の適切な配設個所がなく、結果、電
子放出材料のガスによる劣化の問題があった。 【解決手段】 電子放出材料近傍の部材、例えば、引き
出し電極との間のスペーサなどにガス吸着材料を混入さ
せる。
料(ゲッター材料)の適切な配設個所がなく、結果、電
子放出材料のガスによる劣化の問題があった。 【解決手段】 電子放出材料近傍の部材、例えば、引き
出し電極との間のスペーサなどにガス吸着材料を混入さ
せる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子を放出する電
子放出素子、この電子放出素子を用いて構成される画像
表示装置とこれらの製造方法に関するものである。
子放出素子、この電子放出素子を用いて構成される画像
表示装置とこれらの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、薄型ディスプレイ用の電子源や、
高速動作が可能な微小真空デバイスのエミッターとし
て、微小電子放出素子の開発が盛んである。
高速動作が可能な微小真空デバイスのエミッターとし
て、微小電子放出素子の開発が盛んである。
【0003】従来、電子放出素子としては、高温に加熱
されたタングステン等の材料に高電圧を印加する「熱放
出型」のものが用いられていたが、近年、高温に加熱す
る必要が無く、低電圧でも電子を放出することが可能で
ある「冷陰極型」の電子放出素子が盛んに研究開発がな
されている。
されたタングステン等の材料に高電圧を印加する「熱放
出型」のものが用いられていたが、近年、高温に加熱す
る必要が無く、低電圧でも電子を放出することが可能で
ある「冷陰極型」の電子放出素子が盛んに研究開発がな
されている。
【0004】ここで、冷陰極素子として要求される特性
は、低電圧・低消費電力駆動で高電流が、安定に得られ
ることであるが、特に安定という観点から重要な項目と
して、真空度の維持・管理が挙げられる。
は、低電圧・低消費電力駆動で高電流が、安定に得られ
ることであるが、特に安定という観点から重要な項目と
して、真空度の維持・管理が挙げられる。
【0005】これは、電子放出特性の不安定要因の一つ
に、電子放出素子の構成要素である電子放出部材を構成
する電子放出材料がガスにより劣化してしまうというこ
とが挙げられるためである。
に、電子放出素子の構成要素である電子放出部材を構成
する電子放出材料がガスにより劣化してしまうというこ
とが挙げられるためである。
【0006】通常、真空度維持のためには、ガス吸着材
料(一般には、「ゲッター材料」と呼ばれている)を真
空容器内部に配設し、真空容器内部のガスを吸着させる
ことにより真空度維持を行うのであるが、真空容器が平
面型画像表示装置のような平面型且つ薄型の場合、その
形状・構造が故、ガス吸着材料の配設が困難であるた
め、従来から数々の配設構造が提案されてきた。
料(一般には、「ゲッター材料」と呼ばれている)を真
空容器内部に配設し、真空容器内部のガスを吸着させる
ことにより真空度維持を行うのであるが、真空容器が平
面型画像表示装置のような平面型且つ薄型の場合、その
形状・構造が故、ガス吸着材料の配設が困難であるた
め、従来から数々の配設構造が提案されてきた。
【0007】1例として、特開平10−064457号
公報を示す。断面概略図を図7に示す。
公報を示す。断面概略図を図7に示す。
【0008】アノード102、カソード106、側部部
材112により外囲器が形成され平板型画像表示装置と
なっている。
材112により外囲器が形成され平板型画像表示装置と
なっている。
【0009】そして、外囲器の画像表示面であるアノー
ド102との対向側、且つ、電子放出素子108配設領
域であるカソード106の周辺部領域にガス吸着材料1
20および122が配設された構造である。
ド102との対向側、且つ、電子放出素子108配設領
域であるカソード106の周辺部領域にガス吸着材料1
20および122が配設された構造である。
【0010】以上のガス吸着材料120および122の
配設構造により、平板型画像表示装置内部の真空度を超
高真空に維持しようとするものである。
配設構造により、平板型画像表示装置内部の真空度を超
高真空に維持しようとするものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、以下のような問題が発生する場合があっ
た。
の構成では、以下のような問題が発生する場合があっ
た。
【0012】それは、ガス吸着材料120および122
の配設位置が画像表示装置の周辺部であるため、電子放
出素子108へのガス吸着を阻止する効果が小さくなっ
てしまうことである。
の配設位置が画像表示装置の周辺部であるため、電子放
出素子108へのガス吸着を阻止する効果が小さくなっ
てしまうことである。
【0013】これは、電子放出素子108から放出され
た電子は、アノード102の内面の蛍光体104に衝突
し、それを発光させることにより画像表示を行うのであ
るが、その際にアノード102面および蛍光体104か
ら多量のガスが放出される。このガスが電子放出素子1
08に付着すると、電子放出素子108の表面状態が変
化することとなり、電子放出量の時間的な変動・低下な
どの現象となって現れ、結果、電子放出素子108とし
ての信頼性を著しく低下させてしまうことになる。
た電子は、アノード102の内面の蛍光体104に衝突
し、それを発光させることにより画像表示を行うのであ
るが、その際にアノード102面および蛍光体104か
ら多量のガスが放出される。このガスが電子放出素子1
08に付着すると、電子放出素子108の表面状態が変
化することとなり、電子放出量の時間的な変動・低下な
どの現象となって現れ、結果、電子放出素子108とし
ての信頼性を著しく低下させてしまうことになる。
【0014】したがって、上述のような事態とならない
ためにも、電子放出素子108の劣化を防止する、つま
り、ガスを電子放出素子108に付着させない、更に言
えば、ガスが電子放出素子108に付着する前にガス吸
着材料120・122に付着させる、ということが必要
となる。
ためにも、電子放出素子108の劣化を防止する、つま
り、ガスを電子放出素子108に付着させない、更に言
えば、ガスが電子放出素子108に付着する前にガス吸
着材料120・122に付着させる、ということが必要
となる。
【0015】しかしながら、図7に示した構成の場合、
アノード102からは、ガス吸着材料120・122よ
り電子放出素子108の方が距離的に近いという構造上
の問題点、および画像表示装置としての外囲器が平板型
という形状のため、外囲器の中央部と周辺部とでのコン
ダクタンスが発生し、ガス吸着材料120・122の吸
着によるガス排気能力が十分に発揮できないという問題
点、などの相乗作用により、平板型画像表示装置の場
合、ガス吸着材料120・122を周辺に配設しても、
画像表示装置中央部でのガス吸着作用効果は著しく低下
してしまい、電子放出素子108表面へのガス付着を防
止する効果は薄れてしまう。
アノード102からは、ガス吸着材料120・122よ
り電子放出素子108の方が距離的に近いという構造上
の問題点、および画像表示装置としての外囲器が平板型
という形状のため、外囲器の中央部と周辺部とでのコン
ダクタンスが発生し、ガス吸着材料120・122の吸
着によるガス排気能力が十分に発揮できないという問題
点、などの相乗作用により、平板型画像表示装置の場
合、ガス吸着材料120・122を周辺に配設しても、
画像表示装置中央部でのガス吸着作用効果は著しく低下
してしまい、電子放出素子108表面へのガス付着を防
止する効果は薄れてしまう。
【0016】その結果、電子放出素子108の電子放出
特性の劣化・寿命の低下という問題を防止することはで
きない。
特性の劣化・寿命の低下という問題を防止することはで
きない。
【0017】また、図7に示す構成では、ガス吸着材料
120・122配設部分118が平板型画像表示装置全
体の厚みを厚くしてしまうため、薄型の画像表示装置を
実現しようとする場合にはこの構造は不利である。
120・122配設部分118が平板型画像表示装置全
体の厚みを厚くしてしまうため、薄型の画像表示装置を
実現しようとする場合にはこの構造は不利である。
【0018】以上述べたような問題を解決するために
は、ガス吸着材料は、そのガス吸着に効果的な場所、例
えば、平板型画像表示装置の中央部に配設することが望
ましい。
は、ガス吸着材料は、そのガス吸着に効果的な場所、例
えば、平板型画像表示装置の中央部に配設することが望
ましい。
【0019】本発明は、以上述べたような従来技術にお
ける課題を解決し、長寿命・高信頼性の電子放出素子、
この電子放出素子を用いた電子源、そしてこの電子源を
用いた画像表示装置を提供することを目的とする。
ける課題を解決し、長寿命・高信頼性の電子放出素子、
この電子放出素子を用いた電子源、そしてこの電子源を
用いた画像表示装置を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明(請求項1)の電子放出素子は、電子放出部
材の近傍にガス吸着材料を配設したことを特徴とする。
に、本発明(請求項1)の電子放出素子は、電子放出部
材の近傍にガス吸着材料を配設したことを特徴とする。
【0021】本発明(請求項2)の電子放出素子は、少
なくとも、基板と、基板上に形成された電子搬送部材
と、前記電子搬送部材上に形成された電子放出部材と、
前記電子放出部材と所定間隔隔てて設けられた電子引出
し電極と、前記電子放出部材と前記電子引き出し電極と
を所定間隔隔たせるスペーサと、を備える電子放出素子
であって、前記基板、もしくは前記電子搬送部材、もし
くは前記電子放出部材、もしくは前記電子引き出し電
極、もしくは前記スペーサのいずれかがガス吸着材料を
含有することを特徴とする。
なくとも、基板と、基板上に形成された電子搬送部材
と、前記電子搬送部材上に形成された電子放出部材と、
前記電子放出部材と所定間隔隔てて設けられた電子引出
し電極と、前記電子放出部材と前記電子引き出し電極と
を所定間隔隔たせるスペーサと、を備える電子放出素子
であって、前記基板、もしくは前記電子搬送部材、もし
くは前記電子放出部材、もしくは前記電子引き出し電
極、もしくは前記スペーサのいずれかがガス吸着材料を
含有することを特徴とする。
【0022】本発明(請求項3)の電子放出素子は、少
なくとも、基板と、基板上に形成された電子搬送部材
と、前記電子搬送部材上に形成された電子放出部材と、
前記電子放出部材と所定間隔隔てて設けられた電子引出
し電極と、前記電子放出部材と前記電子引き出し電極と
を所定間隔隔たせるスペーサと、を備える電子放出素子
であって、少なくとも前記スペーサがガス吸着材料を含
有することを特徴とする。
なくとも、基板と、基板上に形成された電子搬送部材
と、前記電子搬送部材上に形成された電子放出部材と、
前記電子放出部材と所定間隔隔てて設けられた電子引出
し電極と、前記電子放出部材と前記電子引き出し電極と
を所定間隔隔たせるスペーサと、を備える電子放出素子
であって、少なくとも前記スペーサがガス吸着材料を含
有することを特徴とする。
【0023】以上の構成において、前記ガス吸着材料
は、所定のプロセスを経た後にガス吸着作用を発現する
材料であると望ましい。
は、所定のプロセスを経た後にガス吸着作用を発現する
材料であると望ましい。
【0024】また、前記所定のプロセスが、加熱である
と望ましい。
と望ましい。
【0025】また、前記所定のプロセスが、真空中、且
つ、その後も大気に暴露されない段階で行われると望ま
しい。
つ、その後も大気に暴露されない段階で行われると望ま
しい。
【0026】本発明(請求項7)の電子放出素子の製造
方法は、ガス吸着材料を電子放出部材の近傍に配設する
工程を備えることを特徴とする。
方法は、ガス吸着材料を電子放出部材の近傍に配設する
工程を備えることを特徴とする。
【0027】本発明(請求項8)の電子放出素子の製造
方法は、少なくとも、基板上に電子搬送部材を形成する
方法と、前記電子搬送部材上に電子放出部材を形成する
方法と、前記電子放出部材と前記電子引き出し電極とを
所定間隔隔たせるスペーサを配設する工程と、前記スペ
ーサに当接させて電子引き出し電極を配設することによ
り前記電子放出部材に対して所定間隔隔てて電子引出し
電極を配設する工程と、を備える電子放出素子の製造方
法であって、前記基板、もしくは前記電子搬送部材、も
しくは前記電子放出部材、もしくは前記電子引き出し電
極、もしくは前記スペーサのいずれかがガス吸着材料を
含むことを特徴とする。
方法は、少なくとも、基板上に電子搬送部材を形成する
方法と、前記電子搬送部材上に電子放出部材を形成する
方法と、前記電子放出部材と前記電子引き出し電極とを
所定間隔隔たせるスペーサを配設する工程と、前記スペ
ーサに当接させて電子引き出し電極を配設することによ
り前記電子放出部材に対して所定間隔隔てて電子引出し
電極を配設する工程と、を備える電子放出素子の製造方
法であって、前記基板、もしくは前記電子搬送部材、も
しくは前記電子放出部材、もしくは前記電子引き出し電
極、もしくは前記スペーサのいずれかがガス吸着材料を
含むことを特徴とする。
【0028】本発明(請求項9)の電子放出素子の製造
方法は、少なくとも、基板上に電子搬送部材を形成する
工程と、前記電子搬送部材上に電子放出部材を形成する
工程と、前記電子放出部材と前記電子引き出し電極とを
所定間隔隔たせるスペーサを配設する工程と、前記スペ
ーサに当接させて電子引き出し電極を配設することによ
り前記電子放出部材に対して所定間隔隔てて電子引出し
電極を配設する工程と、を備える電子放出素子であっ
て、少なくとも前記スペーサにガス吸着材料が含まれて
いることを特徴とする。
方法は、少なくとも、基板上に電子搬送部材を形成する
工程と、前記電子搬送部材上に電子放出部材を形成する
工程と、前記電子放出部材と前記電子引き出し電極とを
所定間隔隔たせるスペーサを配設する工程と、前記スペ
ーサに当接させて電子引き出し電極を配設することによ
り前記電子放出部材に対して所定間隔隔てて電子引出し
電極を配設する工程と、を備える電子放出素子であっ
て、少なくとも前記スペーサにガス吸着材料が含まれて
いることを特徴とする。
【0029】以上の製造方法において、前記ガス吸着材
料は、所定のプロセスを経た後、ガス吸着作用を発現す
る材料であると望ましい。
料は、所定のプロセスを経た後、ガス吸着作用を発現す
る材料であると望ましい。
【0030】また、前記所定のプロセスが、加熱である
と望ましい。
と望ましい。
【0031】また、前記所定のプロセスが、真空中、且
つ、その後も大気に暴露されない段階で行われると望ま
しい。
つ、その後も大気に暴露されない段階で行われると望ま
しい。
【0032】本発明(請求項13)の電子源は、少なく
とも、電子放出素子と、前記電子放出素子に電子放出の
ための電気信号を伝達する回路構成と、を備えた電子源
であって、前記電子放出素子が請求項1〜3のいずれか
に記載の電子放出素子であることを特徴とする。
とも、電子放出素子と、前記電子放出素子に電子放出の
ための電気信号を伝達する回路構成と、を備えた電子源
であって、前記電子放出素子が請求項1〜3のいずれか
に記載の電子放出素子であることを特徴とする。
【0033】本発明(請求項14)の電子源の製造方法
は、少なくとも、電子放出素子を形成する工程と、前記
電子放出素子に電子放出のための電気信号を伝達する回
路構成を形成する工程と、を備えた電子源の製造方法で
あって、前記電子放出素子を形成する工程が請求項7〜
9のいずれかに記載の電子放出素子の製造方法であるこ
とを特徴とする。
は、少なくとも、電子放出素子を形成する工程と、前記
電子放出素子に電子放出のための電気信号を伝達する回
路構成を形成する工程と、を備えた電子源の製造方法で
あって、前記電子放出素子を形成する工程が請求項7〜
9のいずれかに記載の電子放出素子の製造方法であるこ
とを特徴とする。
【0034】本発明(請求項15)の画像表示装置は、
少なくとも、電子源と、前記電子源から放出された電子
により画像を形成する画像形成部と、前記電子源および
画像形成部とを包含し、且つ、内部を減圧状態に保つ外
囲器と、を備えた画像表示装置であって、前記電子源が
請求項13に記載された電子源であることを特徴とす
る。
少なくとも、電子源と、前記電子源から放出された電子
により画像を形成する画像形成部と、前記電子源および
画像形成部とを包含し、且つ、内部を減圧状態に保つ外
囲器と、を備えた画像表示装置であって、前記電子源が
請求項13に記載された電子源であることを特徴とす
る。
【0035】本発明(請求項16)の画像表示装置の製
造方法は、少なくとも、電子源を製造・配設する工程
と、前記電子源から放出された電子により画像を形成す
る画像形成部を製造・配設する工程と、前記電子源およ
び画像形成部とを包含し、且つ、内部を減圧状態に保つ
外囲器を製造する工程と、を含む画像表示装置の製造方
法であって、前記電子源を製造・配設する工程が請求項
14に記載の製造方法で製造されることを特徴とする。
造方法は、少なくとも、電子源を製造・配設する工程
と、前記電子源から放出された電子により画像を形成す
る画像形成部を製造・配設する工程と、前記電子源およ
び画像形成部とを包含し、且つ、内部を減圧状態に保つ
外囲器を製造する工程と、を含む画像表示装置の製造方
法であって、前記電子源を製造・配設する工程が請求項
14に記載の製造方法で製造されることを特徴とする。
【0036】本発明(請求項17)の画像表示装置は、
少なくとも、電子源と、前記電子源から放出された電子
により画像を形成する画像形成部と、前記電子源および
画像形成部とを包含し、且つ、内部を減圧状態に保つ外
囲器と、前記外囲器の内部に配設された、大気圧により
前記外囲器に生じる変形に抗するための支柱と、を有す
る画像表示装置で、前記支柱にガス吸着材料が含まれて
いることを特徴とする。
少なくとも、電子源と、前記電子源から放出された電子
により画像を形成する画像形成部と、前記電子源および
画像形成部とを包含し、且つ、内部を減圧状態に保つ外
囲器と、前記外囲器の内部に配設された、大気圧により
前記外囲器に生じる変形に抗するための支柱と、を有す
る画像表示装置で、前記支柱にガス吸着材料が含まれて
いることを特徴とする。
【0037】以上の構成において、前記ガス吸着材料
は、所定のプロセスを経た後、ガス吸着作用を発現する
材料であると望ましい。
は、所定のプロセスを経た後、ガス吸着作用を発現する
材料であると望ましい。
【0038】また、前記所定のプロセスが、加熱である
と望ましい。
と望ましい。
【0039】また、前記加熱における加熱温度が、前記
外囲器の封着温度より高く、基板耐熱温度より低いと望
ましい。
外囲器の封着温度より高く、基板耐熱温度より低いと望
ましい。
【0040】また、前記所定のプロセスが、真空中、且
つ、その後も大気に暴露されない段階で行われると望ま
しい。
つ、その後も大気に暴露されない段階で行われると望ま
しい。
【0041】また、前記所定のプロセスが、外囲器の封
着プロセスの後に行われると望ましい。
着プロセスの後に行われると望ましい。
【0042】本発明(請求項24)の画像表示装置の製
造方法は、少なくとも、電子源を製造・配設する工程
と、前記電子源から放出された電子により画像を形成す
る画像形成部を製造・配設する工程と、前記電子源およ
び画像形成部とを包含し、且つ、内部を減圧状態に保つ
外囲器を製造する工程と、前記外囲器の内部に、大気圧
により前記外囲器に生じる変形に抗するための支柱を配
設する工程と、を有する画像表示装置の製造方法で、前
記支柱にガス吸着材料が含まれていることを特徴とす
る。
造方法は、少なくとも、電子源を製造・配設する工程
と、前記電子源から放出された電子により画像を形成す
る画像形成部を製造・配設する工程と、前記電子源およ
び画像形成部とを包含し、且つ、内部を減圧状態に保つ
外囲器を製造する工程と、前記外囲器の内部に、大気圧
により前記外囲器に生じる変形に抗するための支柱を配
設する工程と、を有する画像表示装置の製造方法で、前
記支柱にガス吸着材料が含まれていることを特徴とす
る。
【0043】以上の製造方法において、前記ガス吸着材
料は、所定のプロセスを経た後、ガス吸着作用を発現す
る材料であると望ましい。
料は、所定のプロセスを経た後、ガス吸着作用を発現す
る材料であると望ましい。
【0044】また、前記所定のプロセスが、加熱である
と望ましい。
と望ましい。
【0045】また、前記加熱における加熱温度が、前記
外囲器の封着温度より高く、基板耐熱温度より低いと望
ましい。
外囲器の封着温度より高く、基板耐熱温度より低いと望
ましい。
【0046】また、前記所定のプロセスが、真空中、且
つ、その後も大気に暴露されない段階で行われると望ま
しい。
つ、その後も大気に暴露されない段階で行われると望ま
しい。
【0047】また、前記所定のプロセスが、外囲器の封
着プロセスの後に行われると望ましい。
着プロセスの後に行われると望ましい。
【0048】
【発明の実施の形態】以下では、本願発明者らによる検
討結果に基づいて行われた本発明の幾つかの具体的な実
施形態を、添付の図面を参照して説明する。
討結果に基づいて行われた本発明の幾つかの具体的な実
施形態を、添付の図面を参照して説明する。
【0049】ここで、以下の説明において用いられる
「ガス吸着材料」もしくは「ゲッター材料」とは、気体
分子および元素を化学的に吸着する材料や、気体分子お
よび元素を物理的に吸着する材料(例えば、活性炭のよ
うな多孔質構造で表面積が非常に大きい材料)など、そ
のメカニズムには関係なく吸着機能を有する材料を総じ
て指すものとする。
「ガス吸着材料」もしくは「ゲッター材料」とは、気体
分子および元素を化学的に吸着する材料や、気体分子お
よび元素を物理的に吸着する材料(例えば、活性炭のよ
うな多孔質構造で表面積が非常に大きい材料)など、そ
のメカニズムには関係なく吸着機能を有する材料を総じ
て指すものとする。
【0050】(第1の実施の形態)図1は本発明の第1
の実施の形態である電子放出素子の概略断面図である。
の実施の形態である電子放出素子の概略断面図である。
【0051】例えばソーダガラスからなる絶縁性基板1
1上に、電子搬送部材1が形成されている。これは導電
性材料であれば材質・厚みなど特に限るものではなく、
本実施形態ではアルミを蒸着で形成した。
1上に、電子搬送部材1が形成されている。これは導電
性材料であれば材質・厚みなど特に限るものではなく、
本実施形態ではアルミを蒸着で形成した。
【0052】また、ソーダガラス11は、価格も安く、
且つ、平滑性も悪くはなく、本発明での使用に適してい
るが、これも、これに限るものではない。
且つ、平滑性も悪くはなく、本発明での使用に適してい
るが、これも、これに限るものではない。
【0053】そして、電子搬送部材1上に電子放出部材
2が形成されている。
2が形成されている。
【0054】電子放出部材2は電子放出材料2aから構
成されている。
成されている。
【0055】電子放出材料としては、低仕事関数、電界
集中のしやすさ、耐環境性などの観点から選択すればよ
い。以上の要素を満たす一例として、カーボンナノチュ
ーブが挙げられる。
集中のしやすさ、耐環境性などの観点から選択すればよ
い。以上の要素を満たす一例として、カーボンナノチュ
ーブが挙げられる。
【0056】さらに、基板11上にスペーサ4を形成
し、このスペーサ4と当接するように電子引き出し電極
3を設置・固定することにより、電子搬送部材1に対し
て電子引き出し電極3を所定の距離、隔てて配接してい
る。
し、このスペーサ4と当接するように電子引き出し電極
3を設置・固定することにより、電子搬送部材1に対し
て電子引き出し電極3を所定の距離、隔てて配接してい
る。
【0057】ここで、スペーサ4は、ガス吸着材料4a
と、それを結合する結合材料4bとしての、例えばフリ
ットガラスとの混合構造となっている。
と、それを結合する結合材料4bとしての、例えばフリ
ットガラスとの混合構造となっている。
【0058】これは、ガス吸着材料4aと、それを結合
する結合材料4bとの混合材料を、例えばスクリーン印
刷で必要なスペーサ形状に印刷し、焼成・固化すること
で得られる。
する結合材料4bとの混合材料を、例えばスクリーン印
刷で必要なスペーサ形状に印刷し、焼成・固化すること
で得られる。
【0059】ガス吸着材料4aとしては、非蒸発型の化
学吸着材料を用いた。
学吸着材料を用いた。
【0060】ここで、ガス吸着材料4aのガス吸着作用
を発現せしめる、いわゆる活性化のための加熱温度(活
性化温度)が、フリットガラス4bの焼成温度より高
く、且つ、外囲器材料、本構成の場合はソーダガラスで
あるが、の耐熱温度より低いものを選択してやれば、ス
ペーサ4形成時に行われるフリットガラス4b焼成の際
にはガス吸着材料は活性化されないので都合が良い。
を発現せしめる、いわゆる活性化のための加熱温度(活
性化温度)が、フリットガラス4bの焼成温度より高
く、且つ、外囲器材料、本構成の場合はソーダガラスで
あるが、の耐熱温度より低いものを選択してやれば、ス
ペーサ4形成時に行われるフリットガラス4b焼成の際
にはガス吸着材料は活性化されないので都合が良い。
【0061】これは、フリットガラス4b焼成時に活性
化されてしまうと、フリットガラス4b焼成の際に発生
する多量のガスによりガス吸着材料4aがすぐに劣化し
てしまうこと、また、一度活性化させてしまうと、その
後の工程において大気に暴露することができなくなるた
め、画像表示装置の製造工程としては非常に制約された
ものとなってしまうこと等の問題があるためである。
化されてしまうと、フリットガラス4b焼成の際に発生
する多量のガスによりガス吸着材料4aがすぐに劣化し
てしまうこと、また、一度活性化させてしまうと、その
後の工程において大気に暴露することができなくなるた
め、画像表示装置の製造工程としては非常に制約された
ものとなってしまうこと等の問題があるためである。
【0062】以上より、ガス吸着材料4aの活性化は、
真空雰囲気で、且つ、その後は大気には暴露されないと
いう段階で行われることが必要である。
真空雰囲気で、且つ、その後は大気には暴露されないと
いう段階で行われることが必要である。
【0063】これは、画像表示装置としての外囲器の中
に電子放出素子を形成する工程を含む、画像表示装置製
造工程での最終工程で行うことによって実現可能であ
る。
に電子放出素子を形成する工程を含む、画像表示装置製
造工程での最終工程で行うことによって実現可能であ
る。
【0064】具体的には、本実施形態の場合、外囲器を
ポンプに結合し内部を高真空にした後、全体を加熱する
ことによって、ガス吸着材料4aを活性化温度にまで加
熱し、活性化後、外囲器全体の加熱を止め、温度が十分
に下がった後、ポンプによる排気系から切断(チップオ
フ)するという工程を採用した。
ポンプに結合し内部を高真空にした後、全体を加熱する
ことによって、ガス吸着材料4aを活性化温度にまで加
熱し、活性化後、外囲器全体の加熱を止め、温度が十分
に下がった後、ポンプによる排気系から切断(チップオ
フ)するという工程を採用した。
【0065】この工程により、ガス吸着材料4aは真空
雰囲気で活性化され、またその後、大気に暴露されるこ
とはなく、ゲッター作用を十分維持した状態で外囲器
(真空容器)内に配設されることとなる。
雰囲気で活性化され、またその後、大気に暴露されるこ
とはなく、ゲッター作用を十分維持した状態で外囲器
(真空容器)内に配設されることとなる。
【0066】上述の構成により、ガス吸着材料4aは平
板型画像表示装置である外囲器の中央部、且つ、電子放
出部材2の近傍に位置することとなり、電子放出部材2
の電子放出材料2aへのガス吸着阻止効果は非常に高ま
り、電子放出素子としての電子放出特性の信頼性は著し
く向上する。
板型画像表示装置である外囲器の中央部、且つ、電子放
出部材2の近傍に位置することとなり、電子放出部材2
の電子放出材料2aへのガス吸着阻止効果は非常に高ま
り、電子放出素子としての電子放出特性の信頼性は著し
く向上する。
【0067】また、ガス吸着材料4aは、スペーサ4に
混入させる以外にも、表面に塗着するなどの方法を採る
ことも可能であるし、場所としてもスペーサ4以外に、
電子搬送部材1や電子引き出し電極3など、電子放出部
材2近傍の部材に対して、混入、もしくは表面への塗着
を行うならば、同等の効果を得ることが可能である。
混入させる以外にも、表面に塗着するなどの方法を採る
ことも可能であるし、場所としてもスペーサ4以外に、
電子搬送部材1や電子引き出し電極3など、電子放出部
材2近傍の部材に対して、混入、もしくは表面への塗着
を行うならば、同等の効果を得ることが可能である。
【0068】次に、本発明の第1の実施形態の電子放出
素子の製造工程を説明する。
素子の製造工程を説明する。
【0069】図2(a)〜(d)は本発明の第1の実施
形態である電子放出素子の製造工程概略図である。
形態である電子放出素子の製造工程概略図である。
【0070】基板11は、これは前に述べた理由によ
り、例えばソーダガラスを用い、そこに、電子搬送部材
1として、導電性材料、本実施形態ではアルミを蒸着に
より形成した(図2(a))。
り、例えばソーダガラスを用い、そこに、電子搬送部材
1として、導電性材料、本実施形態ではアルミを蒸着に
より形成した(図2(a))。
【0071】更に、電子搬送部材1上に電子放出部材2
を形成した(図2(b))。
を形成した(図2(b))。
【0072】電子放出部材2は電子放出材料2aから構
成される。
成される。
【0073】この形成にあたっては、電子放出材料2a
をパターニングする必要があるため、スクリーンオイル
等との混合による印刷プロセスによる形成や、感光性材
料等との混合によるフォトフォトプロセスによる形成等
の方法を用いた。
をパターニングする必要があるため、スクリーンオイル
等との混合による印刷プロセスによる形成や、感光性材
料等との混合によるフォトフォトプロセスによる形成等
の方法を用いた。
【0074】そして、この電子放出部材2を囲む形でス
ペーサ4を形成した(図2(c))。
ペーサ4を形成した(図2(c))。
【0075】これは、例えば、スペーサ4の材料とし
て、ガス吸着材料4aとその結合材4bとしてのフリッ
トガラスとの混合材料を用い、これらをビークルに混
入、ペースト化した後、印刷により所定形状に塗布し、
焼成・固化させた。
て、ガス吸着材料4aとその結合材4bとしてのフリッ
トガラスとの混合材料を用い、これらをビークルに混
入、ペースト化した後、印刷により所定形状に塗布し、
焼成・固化させた。
【0076】ガス吸着材料4aとしては、非蒸発型の化
学的吸着材料を用いた。
学的吸着材料を用いた。
【0077】ここで、ガス吸着材料4aとして、ガス吸
着作用を出現させるための、いわゆる活性化のための加
熱温度(加熱温度)がフリットガラス4bの焼成・固化
温度よりも高い材料を選択してやれば、この段階ではガ
ス吸着材料は活性化されず、従って、ガス吸着材料4a
自身のガス吸着効果が失われることはない。
着作用を出現させるための、いわゆる活性化のための加
熱温度(加熱温度)がフリットガラス4bの焼成・固化
温度よりも高い材料を選択してやれば、この段階ではガ
ス吸着材料は活性化されず、従って、ガス吸着材料4a
自身のガス吸着効果が失われることはない。
【0078】そして最後に、電子引き出し電極3をスペ
ーサ4上端部に当接させ、その状態で固定した(図2
(d))。
ーサ4上端部に当接させ、その状態で固定した(図2
(d))。
【0079】以上により電子放出部材2の近傍にガス吸
着材料4aが位置する電子放出素子を製造することが可
能となった。
着材料4aが位置する電子放出素子を製造することが可
能となった。
【0080】図3は本発明の一実施例である電子放出素
子を用いた電子源を組み込んだ画像表示装置の概略断面
図である。
子を用いた電子源を組み込んだ画像表示装置の概略断面
図である。
【0081】上述の構成の電子放出素子21に対し、電
子放出のための電気信号を伝達する回路構成(図示せ
ず)を形成することにより構成された電子源が、複数
個、基板11上に配設され、且つ、前記基板11と、画
像形成部22が形成されたアノード容器12とにより外
囲器10が構成され、この外囲器10により内部が減圧
状態に維持され、画像表示装置が構成される。
子放出のための電気信号を伝達する回路構成(図示せ
ず)を形成することにより構成された電子源が、複数
個、基板11上に配設され、且つ、前記基板11と、画
像形成部22が形成されたアノード容器12とにより外
囲器10が構成され、この外囲器10により内部が減圧
状態に維持され、画像表示装置が構成される。
【0082】この画像表示装置は、本発明の一実施例で
ある電子放出素子21を用いていることから、電子放出
特性の劣化などの信頼性に対する問題の発生は非常に少
なく、結果、画像表示装置としても高信頼性を実現する
ことが可能である。
ある電子放出素子21を用いていることから、電子放出
特性の劣化などの信頼性に対する問題の発生は非常に少
なく、結果、画像表示装置としても高信頼性を実現する
ことが可能である。
【0083】図4は、本発明の一実施例である画像表示
装置の製造工程の概略流れ図である。
装置の製造工程の概略流れ図である。
【0084】まず、図2で示した工程により、電子放出
素子21を複数個、基板11上に形成する。
素子21を複数個、基板11上に形成する。
【0085】同時に、電子放出のための電気信号を伝達
する回路構成も形成する(図4(a))。
する回路構成も形成する(図4(a))。
【0086】そして、画像形成部22を有するアノード
容器12を、基板11と接合させ、外囲器10を構成す
る(図4(b))。
容器12を、基板11と接合させ、外囲器10を構成す
る(図4(b))。
【0087】接合の方法としては、接合面にフリットガ
ラスを塗布し、外囲器10全体をフリットガラス溶融温
度にまで加熱、その後冷却・固化させることにより行っ
た。
ラスを塗布し、外囲器10全体をフリットガラス溶融温
度にまで加熱、その後冷却・固化させることにより行っ
た。
【0088】ここで、本発明の電子放出素子21に含有
されるガス吸着材料は、その活性化温度はフリットガラ
スの溶融温度より高い材料が選択されているので、この
フリットガラスによる接合プロセスでの加熱では、ガス
吸着材料は活性化されない。
されるガス吸着材料は、その活性化温度はフリットガラ
スの溶融温度より高い材料が選択されているので、この
フリットガラスによる接合プロセスでの加熱では、ガス
吸着材料は活性化されない。
【0089】次の工程として、以上の工程により製造さ
れた外囲器10に対して、ポンプ25によりその内部を
排気し高真空状態とする(図4(c))。
れた外囲器10に対して、ポンプ25によりその内部を
排気し高真空状態とする(図4(c))。
【0090】外囲器10とポンプ25との結合について
は、例えば外囲器10の一部に別部品として別途設けた
排気管26を介して行う。
は、例えば外囲器10の一部に別部品として別途設けた
排気管26を介して行う。
【0091】この状態で、再度、外囲器10全体を加熱
する。
する。
【0092】ここで、この際の加熱温度は、ガス吸着材
料の活性化温度以上、基板11材料であるソーダガラス
の耐熱温度以下とする。
料の活性化温度以上、基板11材料であるソーダガラス
の耐熱温度以下とする。
【0093】すると、電子放出素子21に含有されてい
るガス吸着材料は、この段階で活性化される。
るガス吸着材料は、この段階で活性化される。
【0094】そして、活性化後、外囲器全体の加熱を止
め、温度が十分に下がった後、ポンプ排気系を切り離す
(チップオフ)(図4(d))。
め、温度が十分に下がった後、ポンプ排気系を切り離す
(チップオフ)(図4(d))。
【0095】以上の製造方法により、ガス吸着材料は活
性化後、大気に暴露されることはなく、ゲッター作用を
十分維持した状態で外囲器10内に配設されることとな
る。
性化後、大気に暴露されることはなく、ゲッター作用を
十分維持した状態で外囲器10内に配設されることとな
る。
【0096】ここで、ガス吸着材料のゲッター作用を最
大限とするためには、外囲器10全体の加熱を2段階に
すると効果的である。
大限とするためには、外囲器10全体の加熱を2段階に
すると効果的である。
【0097】これは、ガス吸着材料の活性化時の加熱に
より外囲器10内部の構造物から放出されるガスの量を
できうる限り抑えようとするものである。
より外囲器10内部の構造物から放出されるガスの量を
できうる限り抑えようとするものである。
【0098】具体的には、まず外囲器10内部を真空に
排気した後、全体を加熱する際、第一段階として、加熱
温度をガス吸着材料の活性化温度より低い温度とする。
排気した後、全体を加熱する際、第一段階として、加熱
温度をガス吸着材料の活性化温度より低い温度とする。
【0099】この状態を十分保ち、この加熱温度で外囲
器10内部の構造物から放出するガスを出しきってしま
う。
器10内部の構造物から放出するガスを出しきってしま
う。
【0100】そして、その後、第二段階として、ガス吸
着材料の活性化温度にまで温度を上げて、ガス吸着材料
の活性化を行う。
着材料の活性化温度にまで温度を上げて、ガス吸着材料
の活性化を行う。
【0101】このような工程を経ても、第二段階の加熱
によって第一段階での加熱では放出されなかったガスが
放出されるが、最初から活性化温度にまで上げる場合に
比べると出ガス量は少なくなるため、ガス吸着材料の活
性化時のガスによる汚染は少なくて済む。
によって第一段階での加熱では放出されなかったガスが
放出されるが、最初から活性化温度にまで上げる場合に
比べると出ガス量は少なくなるため、ガス吸着材料の活
性化時のガスによる汚染は少なくて済む。
【0102】(第2の実施の形態)本実施形態の電子放
出素子は、ガス吸着材料として、物理吸着作用を有する
材料を用いた構成であり、それ以外は第1の実施の形態
に準じた構成を有する。
出素子は、ガス吸着材料として、物理吸着作用を有する
材料を用いた構成であり、それ以外は第1の実施の形態
に準じた構成を有する。
【0103】従って、説明は図1に従って行い、また同
じ作用を有するものに対しては説明を簡素化する。
じ作用を有するものに対しては説明を簡素化する。
【0104】絶縁性基板11上に、電子搬送部材1が形
成されている。
成されている。
【0105】そして、電子搬送部材1上に電子放出部材
2が形成されている。
2が形成されている。
【0106】電子放出部材2は電子放出材料2aから構
成されている。
成されている。
【0107】さらに、基板11上にスペーサ4を形成
し、このスペーサ4と当接するように電子引き出し電極
3を設置・固定することにより、電子搬送部材1に対し
て電子引き出し電極3を所定の距離、隔てて配接してい
る。
し、このスペーサ4と当接するように電子引き出し電極
3を設置・固定することにより、電子搬送部材1に対し
て電子引き出し電極3を所定の距離、隔てて配接してい
る。
【0108】ここで、スペーサ4は、ガス吸着材料4a
と、それを結合する結合材料4bとしての例えばフリッ
トガラスとの混合構造となっている。
と、それを結合する結合材料4bとしての例えばフリッ
トガラスとの混合構造となっている。
【0109】これは、ガス吸着材料4aと、それを結合
する結合材料4bとしての例えばフリットガラスとの混
合材料を、例えばスクリーン印刷で必要なスペーサ形状
に印刷することで得られる。
する結合材料4bとしての例えばフリットガラスとの混
合材料を、例えばスクリーン印刷で必要なスペーサ形状
に印刷することで得られる。
【0110】ガス吸着材料4aとしては、物理吸着作用
を有する材料を用いた。
を有する材料を用いた。
【0111】このような材料としては、活性炭のような
多孔質材料が挙げられる。
多孔質材料が挙げられる。
【0112】ここで、ガス吸着材料のガス吸着原理は物
理吸着作用であるため、この段階では、ガス吸着材料4
aには多量ガスが含まれており、このまま真空雰囲気に
投入すれば、ガス吸着材料として作用するどころか、逆
にガス放出源となってしまう。
理吸着作用であるため、この段階では、ガス吸着材料4
aには多量ガスが含まれており、このまま真空雰囲気に
投入すれば、ガス吸着材料として作用するどころか、逆
にガス放出源となってしまう。
【0113】ガス吸着作用を機能させるためには、ガス
吸着材料4aに初期から吸着しているガスを十分に放出
させること(脱ガス)が必要であるが、この脱ガスは、
ガス吸着材料4aが真空雰囲気で、大気には暴露されな
いという段階で行われることが必要である。
吸着材料4aに初期から吸着しているガスを十分に放出
させること(脱ガス)が必要であるが、この脱ガスは、
ガス吸着材料4aが真空雰囲気で、大気には暴露されな
いという段階で行われることが必要である。
【0114】これは、画像表示装置としての外囲器の中
に電子放出素子を形成する工程を含む、画像表示装置製
造工程での最終工程で行うことにより実現可能である。
に電子放出素子を形成する工程を含む、画像表示装置製
造工程での最終工程で行うことにより実現可能である。
【0115】具体的には、本実施形態の場合、外囲器全
体を真空にし、その状態を保ちつつ全体を加熱しガス吸
着材料4aからガスを出させるという工程を採用した。
体を真空にし、その状態を保ちつつ全体を加熱しガス吸
着材料4aからガスを出させるという工程を採用した。
【0116】そして、更に加熱しても新たなガスが出て
こない、つまり十分にガス放出をさせた状態となってか
ら、外囲器全体を室温にまで下げ、その後、チップオフ
を行った。
こない、つまり十分にガス放出をさせた状態となってか
ら、外囲器全体を室温にまで下げ、その後、チップオフ
を行った。
【0117】画像表示装置としての使用環境において、
温度上昇が上記の加熱温度にまで達しないのであるなら
ば、ガス吸着材料4aは十分機能する。
温度上昇が上記の加熱温度にまで達しないのであるなら
ば、ガス吸着材料4aは十分機能する。
【0118】上述の構成により、ガス吸着材料4aは平
板型画像表示装置である外囲器の中央部、且つ、電子放
出部材2の近傍に位置することとなり、電子放出部材2
の電子放出材料2aへのガス吸着阻止効果は非常に高ま
り、電子放出素子としての電子放出特性の信頼性は著し
く向上する。
板型画像表示装置である外囲器の中央部、且つ、電子放
出部材2の近傍に位置することとなり、電子放出部材2
の電子放出材料2aへのガス吸着阻止効果は非常に高ま
り、電子放出素子としての電子放出特性の信頼性は著し
く向上する。
【0119】次に、以上で述べた、本発明の第2の実施
形態の電子放出素子の製造工程を説明する。
形態の電子放出素子の製造工程を説明する。
【0120】本実施形態の電子放出素子の製造工程は、
ガス吸着材料として、物理吸着作用を有する材料を用い
た構成であり、それ以外は第1の実施の形態の電子放出
素子の製造工程に準じた工程を有する。
ガス吸着材料として、物理吸着作用を有する材料を用い
た構成であり、それ以外は第1の実施の形態の電子放出
素子の製造工程に準じた工程を有する。
【0121】具体的には、第1の実施形態の電子放出素
子の製造方法に比べて、ガス吸着材として物理吸着作用
を有する材料を用いたこと、およびそのことによる「活
性化」のプロセス条件が異なることが相違点である。
子の製造方法に比べて、ガス吸着材として物理吸着作用
を有する材料を用いたこと、およびそのことによる「活
性化」のプロセス条件が異なることが相違点である。
【0122】従って、説明は図2に従って行い、また同
じ作用を有するものに対しては説明を簡素化する。
じ作用を有するものに対しては説明を簡素化する。
【0123】例えば、ソーダガラスの基板11に、電子
搬送部材1として、例えばアルミを蒸着により形成した
(図2(a))。
搬送部材1として、例えばアルミを蒸着により形成した
(図2(a))。
【0124】更に、電子搬送部材1上に電子放出部材2
を形成した(図2(b))。
を形成した(図2(b))。
【0125】電子放出部材2は電子放出材料2aから構
成されている。
成されている。
【0126】この形成にあたっては、電子放出材料2a
をパターニングする必要があるため、印刷・フォト等の
方法を用いた。
をパターニングする必要があるため、印刷・フォト等の
方法を用いた。
【0127】そして、この電子放出部材2を囲む形でス
ペーサ4を形成した(図2(c))。
ペーサ4を形成した(図2(c))。
【0128】これは、例えば、スペーサ4の材料とし
て、ガス吸着材料4aとその結合材4bとしてのフリッ
トガラスとの混合材料を用い、これらをビークルに混
入、ペースト化した後、印刷により所定形状に塗布し、
焼成により固化させた。
て、ガス吸着材料4aとその結合材4bとしてのフリッ
トガラスとの混合材料を用い、これらをビークルに混
入、ペースト化した後、印刷により所定形状に塗布し、
焼成により固化させた。
【0129】ガス吸着材料4aとしては、物理的吸着作
用を有する材料を用いた。
用を有する材料を用いた。
【0130】そして、電子引き出し電極3をスペーサ4
上端部に当接させ、その状態で固定した(図2
(d))。
上端部に当接させ、その状態で固定した(図2
(d))。
【0131】以上により電子放出部材2の近傍にガス吸
着材料4aが位置する電子放出素子を製造することが可
能となった。
着材料4aが位置する電子放出素子を製造することが可
能となった。
【0132】次に、本実施形態の電子放出素子を用いた
電子源を組み込んだ画像表示装置の説明をする。
電子源を組み込んだ画像表示装置の説明をする。
【0133】これも第1の実施形態の電子放出素子を用
いた電子源を組み込んだ画像表示装置と比べてガス吸着
材料が物理吸着作用を有する材料を用いたことが異な
り、それ以外は第1の実施の形態での画像表示装置の構
造に準じた構造を有する。
いた電子源を組み込んだ画像表示装置と比べてガス吸着
材料が物理吸着作用を有する材料を用いたことが異な
り、それ以外は第1の実施の形態での画像表示装置の構
造に準じた構造を有する。
【0134】従って、説明は図3に従って行い、また同
じ作用を有するものに対しては説明を簡素化する。
じ作用を有するものに対しては説明を簡素化する。
【0135】上述の構成の電子放出素子21に対し、電
子放出のための電気信号を伝達する回路構成(図示せ
ず)を形成することにより構成された電子源が、複数
個、基板11上に配設され、且つ、前記基板11と、画
像形成部22が形成されたアノード容器12とにより外
囲器10が構成され、この外囲器により内部が減圧状態
となり画像表示装置が構成される。
子放出のための電気信号を伝達する回路構成(図示せ
ず)を形成することにより構成された電子源が、複数
個、基板11上に配設され、且つ、前記基板11と、画
像形成部22が形成されたアノード容器12とにより外
囲器10が構成され、この外囲器により内部が減圧状態
となり画像表示装置が構成される。
【0136】この画像表示装置は、本発明の電子放出素
子21を用いていることから、電子放出特性の劣化など
の信頼性に対する問題の発生は非常に少なく、結果、画
像表示装置としても高信頼性を実現することが可能であ
る。
子21を用いていることから、電子放出特性の劣化など
の信頼性に対する問題の発生は非常に少なく、結果、画
像表示装置としても高信頼性を実現することが可能であ
る。
【0137】次に本実施形態での画像表示装置の製造工
程を説明する。
程を説明する。
【0138】本実施形態の電子放出素子の製造工程は、
ガス吸着材料として、物理吸着作用を有する材料を用い
た構成であり、それ以外は第1の実施の形態の画像表示
装置の製造工程に準じた工程を有する。
ガス吸着材料として、物理吸着作用を有する材料を用い
た構成であり、それ以外は第1の実施の形態の画像表示
装置の製造工程に準じた工程を有する。
【0139】具体的には、第1の実施形態の画像表示装
置の製造方法に比べて、ガス吸着材として物理吸着作用
を有する材料を用いたこと、およびそのことによる「活
性化」のプロセス条件が異なることが相違点である。
置の製造方法に比べて、ガス吸着材として物理吸着作用
を有する材料を用いたこと、およびそのことによる「活
性化」のプロセス条件が異なることが相違点である。
【0140】従って、説明は図4に従って行い、また同
じ作用を有するものに対しては説明を簡素化する。
じ作用を有するものに対しては説明を簡素化する。
【0141】まず、図2で示した工程により、電子放出
素子を複数個、基板11上に形成する。
素子を複数個、基板11上に形成する。
【0142】同時に、電子放出のための電気信号を伝達
する回路構成も形成する(図4(a))。
する回路構成も形成する(図4(a))。
【0143】そして、画像形成部22を有するアノード
容器12を、基板11と接合させ、外囲器10を形成す
る(図4(b))。
容器12を、基板11と接合させ、外囲器10を形成す
る(図4(b))。
【0144】接合の方法としては、接合面にフリットガ
ラスを塗布し、外囲器10全体をフリットガラス溶融温
度にまで加熱、その後冷却・固化させることにより行っ
た。
ラスを塗布し、外囲器10全体をフリットガラス溶融温
度にまで加熱、その後冷却・固化させることにより行っ
た。
【0145】この時点ではガス吸着材料にはガスが付着
しており、外囲器10内部を真空にするとガス吸着材料
からはガスが放出されることとなる。
しており、外囲器10内部を真空にするとガス吸着材料
からはガスが放出されることとなる。
【0146】従って、ここでガス吸着材料の脱ガスが必
要であり、これは以下の通り行う。
要であり、これは以下の通り行う。
【0147】まず、以上の工程により製造された外囲器
10に対して、ポンプ25によりその内部を排気し高真
空状態とする(図4(c))。
10に対して、ポンプ25によりその内部を排気し高真
空状態とする(図4(c))。
【0148】外囲器10とポンプ25との結合について
は、例えば外囲器10の一部に別部品として別途設けた
排気管26を用いる方法などを採れば良い。
は、例えば外囲器10の一部に別部品として別途設けた
排気管26を用いる方法などを採れば良い。
【0149】この状態で、再度、外囲器10全体を加熱
する。
する。
【0150】ここで、この際の加熱温度は、基板11材
料であるソーダガラスの耐熱温度以下とした。
料であるソーダガラスの耐熱温度以下とした。
【0151】すると、この加熱プロセスにより、電子放
出素子21に含有されているガス吸着材料に物理的に付
着していたガスは放出させられることとなり、ガス吸着
材料は脱ガスされる。
出素子21に含有されているガス吸着材料に物理的に付
着していたガスは放出させられることとなり、ガス吸着
材料は脱ガスされる。
【0152】これを基板耐熱温度ぎりぎりの許される温
度範囲内で繰り返し、そして、加熱してもガス放出され
ない状態、つまり十分、脱ガスなされた状態にまで達し
た後、外囲器10全体の加熱を止め、温度が十分に下が
った後、ポンプによる排気系を切り離した(チップオ
フ)(図4(d))。
度範囲内で繰り返し、そして、加熱してもガス放出され
ない状態、つまり十分、脱ガスなされた状態にまで達し
た後、外囲器10全体の加熱を止め、温度が十分に下が
った後、ポンプによる排気系を切り離した(チップオ
フ)(図4(d))。
【0153】以上の製造方法により、ガス吸着材料は活
性化後、大気に暴露されることはなく、ゲッター作用を
十分維持した状態で外囲器10内に配設されることとな
る。
性化後、大気に暴露されることはなく、ゲッター作用を
十分維持した状態で外囲器10内に配設されることとな
る。
【0154】(第3の実施の形態)図5は本発明の第3
の実施形態である画像表示装置の概略断面図である。
の実施形態である画像表示装置の概略断面図である。
【0155】絶縁性基板11上に、電子搬送部材1が形
成されている。
成されている。
【0156】そして、電子搬送部材1上に電子放出部材
2が形成されている。
2が形成されている。
【0157】電子放出部材2は電子放出材料から構成さ
れている。
れている。
【0158】さらに、基板11上にスペーサ4を形成
し、このスペーサ4と当接するように電子引き出し電極
3を設置・固定することにより、電子搬送部材1に対し
て電子引き出し電極3を決められた距離隔てて配設して
いる。
し、このスペーサ4と当接するように電子引き出し電極
3を設置・固定することにより、電子搬送部材1に対し
て電子引き出し電極3を決められた距離隔てて配設して
いる。
【0159】そして、電子引き出し電極3とアノード容
器12の画像形成部22との両方に当接して支柱5が配
設されている。
器12の画像形成部22との両方に当接して支柱5が配
設されている。
【0160】この支柱は、大気圧により前記外囲器に作
用する力を受け、外囲器に生じる変形に抗する働きをす
るものである。
用する力を受け、外囲器に生じる変形に抗する働きをす
るものである。
【0161】また、画像形成部22での当接個所は、蛍
光体塗布領域の間、いわゆる、ブラックストライプ部分
であり、支柱の存在による画像への影響は少ない。
光体塗布領域の間、いわゆる、ブラックストライプ部分
であり、支柱の存在による画像への影響は少ない。
【0162】そして、基板11とアノード12とで外囲
器10が形成され、内部を真空とすることにより画像表
示装置となる。
器10が形成され、内部を真空とすることにより画像表
示装置となる。
【0163】ここで、支柱5は、ガス吸着材料5aと、
それを結合する結合材料5bとしての例えばフリットガ
ラスとの混合構造となっている。
それを結合する結合材料5bとしての例えばフリットガ
ラスとの混合構造となっている。
【0164】これは、ガス吸着材料5aと、それを結合
する結合材料5bとの混合材料を、例えばスクリーン印
刷で必要な支柱構造に印刷することで得られる。
する結合材料5bとの混合材料を、例えばスクリーン印
刷で必要な支柱構造に印刷することで得られる。
【0165】この構成では、第1や第2の実施の形態に
比べ、ガス吸着材料5aが画像形成22に近い場所に配
設されることになる。
比べ、ガス吸着材料5aが画像形成22に近い場所に配
設されることになる。
【0166】画像表示装置内において、ガスは、電子放
出部材2から放出された電子が画像形成部22に衝突、
蛍光体を発光させ画像表示する際に、画像形成部22か
ら出てくるものが支配的である。
出部材2から放出された電子が画像形成部22に衝突、
蛍光体を発光させ画像表示する際に、画像形成部22か
ら出てくるものが支配的である。
【0167】従って本実施の形態は、ガス放出部近傍に
ガス吸着材料が配されたこととなり、放出されたガスが
拡散する前にガス吸着材料5aに効果的な取り込みとい
う観点では有効な構成である。
ガス吸着材料が配されたこととなり、放出されたガスが
拡散する前にガス吸着材料5aに効果的な取り込みとい
う観点では有効な構成である。
【0168】ガス吸着材料5aとして、化学的吸着作用
を有する材料を用いた場合、物理吸着作用を有する材料
を用いた場合等の特徴については第1の実施の形態、第
2の実施の形態と同様であるのでここでは省略する。
を有する材料を用いた場合、物理吸着作用を有する材料
を用いた場合等の特徴については第1の実施の形態、第
2の実施の形態と同様であるのでここでは省略する。
【0169】上述の構成により、ガス吸着材料5aは平
板型画像表示装置である外囲器の中央部、且つ、ガス放
出源となる画像形成部22の近傍に位置することとな
り、電子放出部材2の電子放出材料2aへのガス吸着阻
止効果は非常に高まり、電子放出素子としての電子放出
特性の信頼性は著しく向上する。
板型画像表示装置である外囲器の中央部、且つ、ガス放
出源となる画像形成部22の近傍に位置することとな
り、電子放出部材2の電子放出材料2aへのガス吸着阻
止効果は非常に高まり、電子放出素子としての電子放出
特性の信頼性は著しく向上する。
【0170】図6は本実施形態の画像表示装置の製造工
程の概略流れ図である。
程の概略流れ図である。
【0171】例えば、ソーダガラスの基板11に、電子
搬送部材1として、例えばアルミを蒸着により形成した
(図6(a))。
搬送部材1として、例えばアルミを蒸着により形成した
(図6(a))。
【0172】必要に応じて、電子放出のための電気信号
を伝達する回路構成を形成する。
を伝達する回路構成を形成する。
【0173】そして、電子搬送部材1上に電子放出部材
2を形成した(図6(b))。
2を形成した(図6(b))。
【0174】電子放出部材2は電子放出材料2aから構
成されている。
成されている。
【0175】この形成にあたっては、電子放出材料2a
をパターニングする必要があるため、印刷・フォト等の
方法を用いた。
をパターニングする必要があるため、印刷・フォト等の
方法を用いた。
【0176】そして、この電子放出部材2を囲む形でス
ペーサ4を形成した(図6(c))。
ペーサ4を形成した(図6(c))。
【0177】そして、電子引き出し電極3をスペーサ4
上端部に当接させ、その状態で固定した(図6
(d))。
上端部に当接させ、その状態で固定した(図6
(d))。
【0178】さらに、前記引き出し電極3に当接して、
支柱5を形成した(図6(d))。
支柱5を形成した(図6(d))。
【0179】支柱5としては、ガス吸着材料5aとその
結合材5bとしてのフリットガラスとの混合材料を用
い、これらをビークルに混入、ペースト化した後、印刷
により所定形状に塗布し、焼成により固化させた。
結合材5bとしてのフリットガラスとの混合材料を用
い、これらをビークルに混入、ペースト化した後、印刷
により所定形状に塗布し、焼成により固化させた。
【0180】そして、画像表示部22を有するアノード
容器12を基板11と接合させて外囲器10を形成した
(図6(e))。
容器12を基板11と接合させて外囲器10を形成した
(図6(e))。
【0181】ガス吸着材料5aとして、化学的吸着作用
を有する材料を用いた場合、物理吸着作用を有する材料
を用いた場合等の特徴、およびそれに起因する製造工程
については第1の実施の形態、第2の実施の形態と同様
であるのでここでは省略する。
を有する材料を用いた場合、物理吸着作用を有する材料
を用いた場合等の特徴、およびそれに起因する製造工程
については第1の実施の形態、第2の実施の形態と同様
であるのでここでは省略する。
【0182】以上の製造方法により、ガス吸着材料は活
性化後、大気に暴露されることはなく、ゲッター作用を
十分維持した状態で外囲器10内に配設されることとな
る。
性化後、大気に暴露されることはなく、ゲッター作用を
十分維持した状態で外囲器10内に配設されることとな
る。
【0183】
【発明の効果】以上によりガス吸着材料を、画像表示装
置の中央部、且つ、電子放出材料の近傍もしくはガス放
出源となる画像形成部の近傍に配設することが可能とな
り、電子放出材料のガスによる劣化を大幅に低減するこ
とができ、結果、電子放出特性の安定性・寿命などの信
頼性が大幅に向上した。
置の中央部、且つ、電子放出材料の近傍もしくはガス放
出源となる画像形成部の近傍に配設することが可能とな
り、電子放出材料のガスによる劣化を大幅に低減するこ
とができ、結果、電子放出特性の安定性・寿命などの信
頼性が大幅に向上した。
【0184】また、上記電子放出素子を用いて画像表示
装置を構成することにより、輝度安定性・長寿命という
特徴を有する画像表示装置が実現可能となった。
装置を構成することにより、輝度安定性・長寿命という
特徴を有する画像表示装置が実現可能となった。
【図1】本発明の第1の実施の形態および第2の実施の
形態である電子放出素子の概略断面図
形態である電子放出素子の概略断面図
【図2】本発明の第1の実施の形態および第2の実施の
形態である電子放出素子の製造方法の概略工程図
形態である電子放出素子の製造方法の概略工程図
【図3】本発明の第1の実施の形態および第2の実施の形
態の電子放出素子を用いた電子源を組み込んだ画像表示
装置の概路断面図
態の電子放出素子を用いた電子源を組み込んだ画像表示
装置の概路断面図
【図4】本発明の第1の実施の形態および第2の実施の形
態の電子放出素子を用いた電子源を組み込んだ画像表示
装置の製造工程の概路流れ図本発明の第2の実施の形態
である電子放出素子の製造方法の概略工程図
態の電子放出素子を用いた電子源を組み込んだ画像表示
装置の製造工程の概路流れ図本発明の第2の実施の形態
である電子放出素子の製造方法の概略工程図
【図5】本発明の第3の実施の形態の画像表示装置の概
略断面図
略断面図
【図6】本発明の第3の実施の形態の画像表示装置の製
造工程の概略流れ図
造工程の概略流れ図
【図7】従来の画像表示装置の概略断面図
1 電子搬送部材 2 電子放出部材 2a 電子放出材料 3 電子引き出し電極 4 スペーサ 4a ガス吸着材料 4b 結合材料 11 基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01J 29/04 H01J 29/87 5C235 29/87 29/94 29/94 31/12 C 31/12 1/30 F (72)発明者 黒川 英雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5C012 AA09 BB07 5C031 DD17 5C032 AA07 CC10 JJ08 5C035 JJ01 5C036 EG31 5C235 JJ01
Claims (28)
- 【請求項1】 電子放出部材の近傍にガス吸着材料を配
設したことを特徴とする電子放出素子。 - 【請求項2】 少なくとも、基板と、基板上に形成され
た電子搬送部材と、前記電子搬送部材上に形成された電
子放出部材と、前記電子放出部材と所定間隔隔てて設け
られた電子引出し電極と、前記電子放出部材と前記電子
引き出し電極とを所定間隔隔たせるスペーサと、を備え
る電子放出素子であって、前記基板、もしくは前記電子
搬送部材、もしくは前記電子放出部材、もしくは前記電
子引き出し電極、もしくは前記スペーサのいずれかがガ
ス吸着材料を含有することを特徴とする電子放出素子。 - 【請求項3】 少なくとも、基板と、基板上に形成され
た電子搬送部材と、前記電子搬送部材上に形成された電
子放出部材と、前記電子放出部材と所定間隔隔てて設け
られた電子引出し電極と、前記電子放出部材と前記電子
引き出し電極とを所定間隔隔たせるスペーサと、を備え
る電子放出素子であって、少なくとも前記スペーサがガ
ス吸着材料を含有することを特徴とする電子放出素子。 - 【請求項4】 前記ガス吸着材料は、所定のプロセスを
経た後にガス吸着作用を発現する材料であることを特徴
とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子放出素子。 - 【請求項5】 前記所定のプロセスが、加熱であること
を特徴とする請求項4記載の電子放出素子。 - 【請求項6】 前記所定のプロセスが、真空中、且つ、
その後も大気に暴露されない段階で行われることを特徴
とする請求項4記載の電子放出素子。 - 【請求項7】 ガス吸着材料を電子放出部材の近傍に配
設する工程を備えることを特徴とする電子放出素子の製
造方法。 - 【請求項8】 少なくとも、基板上に電子搬送部材を形
成する方法と、前記電子搬送部材上に電子放出部材を形
成する方法と、前記電子放出部材と前記電子引き出し電
極とを所定間隔隔たせるスペーサを配設する工程と、前
記スペーサに当接させて電子引き出し電極を配設するこ
とにより前記電子放出部材に対して所定間隔隔てて電子
引出し電極を配設する工程と、を備える電子放出素子の
製造方法であって、前記基板、もしくは前記電子搬送部
材、もしくは前記電子放出部材、もしくは前記電子引き
出し電極、もしくは前記スペーサのいずれかがガス吸着
材料を含むことを特徴とする電子放出素子の製造方法。 - 【請求項9】 少なくとも、基板上に電子搬送部材を形
成する工程と、前記電子搬送部材上に電子放出部材を形
成する工程と、前記電子放出部材と前記電子引き出し電
極とを所定間隔隔たせるスペーサを配設する工程と、前
記スペーサに当接させて電子引き出し電極を配設するこ
とにより前記電子放出部材に対して所定間隔隔てて電子
引出し電極を配設する工程と、を備える電子放出素子で
あって、少なくとも前記スペーサにガス吸着材料が含ま
れていることを特徴とする電子放出素子の製造方法。 - 【請求項10】 前記ガス吸着材料は、所定のプロセス
を経た後、ガス吸着作用を発現する材料であることを特
徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の電子放出素子
の製造方法。 - 【請求項11】 前記所定のプロセスが、加熱であるこ
とを特徴とする請求項10記載の電子放出素子の製造方
法。 - 【請求項12】 前記所定のプロセスが、真空中、且
つ、その後も大気に暴露されない段階で行われることを
特徴とする請求項10記載の電子放出素子の製造方法。 - 【請求項13】 少なくとも、電子放出素子と、前記電
子放出素子に電子放出のための電気信号を伝達する回路
構成と、を備えた電子源であって、前記電子放出素子が
請求項1〜3のいずれかに記載の電子放出素子であるこ
とを特徴とする電子源。 - 【請求項14】 少なくとも、電子放出素子を形成する
工程と、前記電子放出素子に電子放出のための電気信号
を伝達する回路構成を形成する工程と、を備えた電子源
の製造方法であって、前記電子放出素子を形成する工程
が請求項7〜9のいずれかに記載の電子放出素子の製造
方法であることを特徴とする電子源の製造方法。 - 【請求項15】 少なくとも、電子源と、前記電子源か
ら放出された電子により画像を形成する画像形成部と、
前記電子源および画像形成部とを包含し、且つ、内部を
減圧状態に保つ外囲器と、を備えた画像表示装置であっ
て、前記電子源が請求項13に記載された電子源である
ことを特徴とする画像表示装置。 - 【請求項16】 少なくとも、電子源を製造・配設する
工程と、前記電子源から放出された電子により画像を形
成する画像形成部を製造・配設する工程と、前記電子源
および画像形成部とを包含し、且つ、内部を減圧状態に
保つ外囲器を製造する工程と、を含む画像表示装置の製
造方法であって、前記電子源を製造・配設する工程が請
求項14に記載の製造方法で製造されることを特徴とす
る画像表示装置の製造方法。 - 【請求項17】 少なくとも、電子源と、前記電子源か
ら放出された電子により画像を形成する画像形成部と、
前記電子源および画像形成部とを包含し、且つ、内部を
減圧状態に保つ外囲器と、前記外囲器の内部に配設され
た、大気圧により前記外囲器に生じる変形に抗するため
の支柱と、を有する画像表示装置で、前記支柱にガス吸
着材料が含まれていることを特徴とする画像表示装置。 - 【請求項18】 前記ガス吸着材料は、所定のプロセス
を経た後、ガス吸着作用を発現する材料であることを特
徴とする請求項17記載の画像表示装置。 - 【請求項19】 前記所定のプロセスが、加熱であるこ
とを特徴とする請求項18記載の画像表示装置。 - 【請求項20】 前記加熱における加熱温度が、前記外
囲器の封着温度より高く、基板耐熱温度より低いことを
特徴とする請求項19記載の画像表示装置。 - 【請求項21】 前記所定のプロセスが、真空中、且
つ、その後も大気に暴露されない段階で行われることを
特徴とする請求項18記載の電子放出素子。 - 【請求項22】 前記所定のプロセスが、外囲器の封着
プロセスの後に行われることを特徴とする請求項18記
載の画像表示装置。 - 【請求項23】 少なくとも、電子源を製造・配設する
工程と、前記電子源から放出された電子により画像を形
成する画像形成部を製造・配設する工程と、前記電子源
および画像形成部とを包含し、且つ、内部を減圧状態に
保つ外囲器を製造する工程と、前記外囲器の内部に、大
気圧により前記外囲器に生じる変形に抗するための支柱
を配設する工程と、を有する画像表示装置の製造方法
で、前記支柱にガス吸着材料が含まれていることを特徴
とする画像表示装置の製造方法。 - 【請求項24】 前記ガス吸着材料は、所定のプロセス
を経た後、ガス吸着作用を発現する材料であることを特
徴とする請求項23記載の画像表示装置の製造方法。 - 【請求項25】 前記所定のプロセスが、加熱であるこ
とを特徴とする請求項24記載の画像表示装置の製造方
法。 - 【請求項26】 前記加熱における加熱温度が、前記外
囲器の封着温度より高く、基板耐熱温度より低いことを
特徴とする請求項25記載の画像表示装置の製造方法。 - 【請求項27】 前記所定のプロセスが、真空中、且
つ、その後も大気に暴露されない段階で行われることを
特徴とする請求項24記載の画像表示装置の製造方法。 - 【請求項28】 前記所定のプロセスが、外囲器の封着
プロセスの後に行われることを特徴とする請求項24記
載の画像表示装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000316157A JP2002124177A (ja) | 2000-10-17 | 2000-10-17 | 電子放出素子及びその製造方法、および画像表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000316157A JP2002124177A (ja) | 2000-10-17 | 2000-10-17 | 電子放出素子及びその製造方法、および画像表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002124177A true JP2002124177A (ja) | 2002-04-26 |
Family
ID=18795145
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000316157A Pending JP2002124177A (ja) | 2000-10-17 | 2000-10-17 | 電子放出素子及びその製造方法、および画像表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002124177A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004066336A1 (ja) * | 2003-01-21 | 2004-08-05 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | プラズマディスプレイパネルの製造方法 |
-
2000
- 2000-10-17 JP JP2000316157A patent/JP2002124177A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004066336A1 (ja) * | 2003-01-21 | 2004-08-05 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | プラズマディスプレイパネルの製造方法 |
US7425164B2 (en) | 2003-01-21 | 2008-09-16 | Matshushita Electric Industrial Co., Ltd. | Plasma display panel manufacturing method |
CN100454473C (zh) * | 2003-01-21 | 2009-01-21 | 松下电器产业株式会社 | 等离子体显示板的制造方法 |
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