JP2002123242A - 画像表示装置 - Google Patents

画像表示装置

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JP2002123242A
JP2002123242A JP2000316126A JP2000316126A JP2002123242A JP 2002123242 A JP2002123242 A JP 2002123242A JP 2000316126 A JP2000316126 A JP 2000316126A JP 2000316126 A JP2000316126 A JP 2000316126A JP 2002123242 A JP2002123242 A JP 2002123242A
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image display
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JP2000316126A
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English (en)
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Toshiaki Tokita
才明 鴇田
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車、電車、船舶、旅客機等の乗物の中、
もしくは屋外強風下等で使用される画像表示装置におい
て、該表示装置本体の振動もしくは急激な位置変動によ
る表示画像の画像ぶれを緩和し画像視認性悪化を軽減す
ると共に、眼精疲労を低減することが可能な画像表示装
置の提供。 【解決手段】 画像表示装置本体の振動に対し、該振動
に起因して発生する表示画像の画像ぶれを緩和し画像視
認性悪化を抑制する手段を有することを特徴とする画像
表示装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車載用、携帯用モ
ニタ等振動下での使用が想定される画像表示装置に関す
る。より詳しくは画像表示装置本体の振動もしくは急激
な位置変動に対し、表示される画像の画像ぶれを緩和し
画像視認性悪化を軽減することが可能な画像表示装置に
関する。
【0002】
【従来技術】近年の携帯電話、PDA(パーソナルデー
タアシスト)、携帯型ゲーム、ウエアラブルコンピュー
タ機等の携帯機器の開発、普及に伴い、これら携帯機器
に組み込まれる画像表示装置に対する視認性の向上が強
く求められるようになってきた。またヘッドアップディ
スプレイ、カーTV、カーナビゲーションシステム等車
載用の画像表示装置も同様に普及してきており、やはり
視認性の向上が求めらるようになってきている。視認性
を向上させる手段としては、表示の単位であるピクセル
を微小化しより解像度を上げる、コントラストを向上さ
せる等があり、多くの研究開発機関がこれらの観点から
開発を展開している。
【0003】一方で例えば携帯機器に関しては、ユーザ
が自動車、電車、船舶、旅客機等の乗物の車中もしくは
屋外強風下等でこれらの携帯機器を使用した場合、振動
が発生したり外部から力(車の振動,風等)が加わるこ
とで急激な位置変動を受けたりすることがある。これら
の影響で携帯機器に備わる画像表示装置の画面が揺動し
画像ぶれが発生する。従ってこの急激な位置変動は視認
性に対して強い悪影響を及ぼし眼精疲労を生じ易くさせ
るものと考えられる。特に自動車、電車、船舶、旅客機
等、人員を運ぶための乗物に固定された状態で設置され
ている画像表示装置においては、外部からの振動が直接
画像表示装置に伝達され該表示装置が振動するため、視
認性の悪化が著しい。
【0004】従来、画像表示装置使用時の眼精疲労を軽
減させるための技術としては、例えば特開平6−142
83号、特開平6−19445号等に記載のものが知ら
れている。特開平6−14283号では画像表示装置上
の画像位置を緩やかに変動させることで、眼球を動かす
筋肉を適度に運動させ眼精疲労を軽減する装置を提供し
ており、特開平6−19445号ではコントラスト制御
信号に1/fゆらぎを与えて画面のちらつきを抑えるこ
とで眼精疲労を低減させる画像表示装置を提供してい
る。しかしこれら従来の画像表示装置においては、利用
環境はあくまで静止状態であって、本発明の課題である
振動による画面揺動に起因する眼精疲労を低減すること
はできない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点を解決するために提案されたものであって、
その意図するところは、自動車、電車、船舶、旅客機等
の乗物の車中、もしくは屋外強風下等で使用される画像
表示装置において、該表示装置本体の振動もしくは急激
な位置変動に対し、表示される画像の画像ぶれを緩和し
画像視認性悪化を軽減すると共に、眼精疲労を低減する
ことが可能な画像表示装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、次
の1)〜8)のよって解決される。 1) 画像表示装置本体の振動に対し、該振動に起因し
て発生する表示画像の画像ぶれを緩和し画像視認性悪化
を抑制する手段を有することを特徴とする画像表示装
置。 2) 画像表示装置本体の振動に対し、該振動に起因し
て発生する表示画像の画像ぶれを緩和し画像視認性悪化
を抑制する手段を有することを特徴とする乗物用画像表
示装置。 3) 実写型あるいは投影型の画像表示装置であって、
画像表示装置本体の振動あるいは変位を検知する振動検
知手段、振動検知手段からの信号により画像位置補正量
を計算する演算部、演算部からの画像位置補正量と元画
像の信号を足し合わせて画像信号を生成する画像信号生
成手段、画像を表示する画像表示手段、及びこれら各部
を制御するコントローラ部を有する1)又は2)に記載
の画像表示装置。 4) 投影型の画像表示装置であって、画像表示装置本
体の振動あるいは変位を検知する振動検知手段、振動検
知手段からの信号により画像位置補正量を計算する演算
部、演算部からの画像位置補正量を元に投影光路を変化
させる画像位置補正手段、及びこれら各部を制御するコ
ントローラ部を有する1)又は2)に記載の画像表示装
置。 5) 画像表示のフレーム周波数が、60Hz以上であ
ることを特徴とする1)〜4)のいずれかに記載の画像
表示装置。 6) 画像位置補正手段が、投影光の光軸位置を画像位
置補正量に応じて任意に変えられるプリズムよりなるこ
とを特徴とする1)〜5)のいずれかに記載の画像表示
装置。 7) 振動検知手段が、圧電振動ジャイロよりなる角速
度センサによって構成されることを特徴とする1)〜
6)のいずれかに記載の画像表示装置。 8) 画像位置補正量が画像表示装置の変動量に比例し
てなり、その割合(補正係数)がユーザによって任意に
調節可能であることを特徴とする1)〜7)のいずれか
に記載の画像表示装置。
【0007】以下、本発明について図1を用いて説明す
る。画像表示装置1の画面に静止画2(画像表示装置に
対して相対的に静止している画像。以後、単に「静止
画」と呼ぶ場合は画像表示装置に対して相対的に静止し
ている画像を指す)が表示されている場合、画像表示装
置本体が振動していると、当然のことながら静止画はユ
ーザ(画像表示装置に表示される画像を視認する者)か
ら見た場合、画像表示装置本体と同様の振動が観察さ
れ、いわゆる画像ぶれと類似の現象21として認識され
る(以下、便宜上「画像ぶれ」と呼ぶ)。この画像ぶれ
は視認性に対して悪影響を及ぼすだけではなく眼精疲労
を生じ易くさせるものと考えられる。動画においても振
動下での視認性の悪化は同様に発生する。
【0008】そこで本発明者は、上記画像表示装置本体
の振動もしくは急激な位置変動に対し、画像ぶれを緩和
し視認性悪化を軽減することが可能な画像表示装置を開
発した。画像ぶれを緩和する方法としては、次のような
ものがある。 1.実写型画像表示装置に有効な方法として、画像表示
装置の振動による位置変動量を検知し、変動量から画像
位置補正量を計算して、元画像(補正を加える前の画
像)を画像位置補正量分だけ移動する方法。 2.投影型画像表示装置に有効な方法として、画像表示
装置の振動量を検知し振動量から画像位置補正量を計算
して、投影光路中に設置した画像位置補正手段に計算値
に基づく光路変更を生じさせる方法。
【0009】ここで云う実写型画像表示装置とは、液晶
デバイス、EL(エレクトロルミネッセンス)デバイ
ス、プラズマディスプレイデバイスなど、各ピクセル毎
に任意に駆動可能な回路を有する表示デバイスを指し、
投影型画像表示装置とは、液晶プロジェクタ、デジタル
マイクロミラーデバイス(DMD)プロジェクタなど光
を投影するプロジェクタ、又は電子線を放出するCRT
を指す。上記1又は2の方法は画像表示装置の構造に合
わせて選択されるのが好ましいが、基本的には元画像の
信号に、画像表示装置の振動によるユーザから見た画像
変動量をキャンセルする画像位置補正を加えることによ
り目的が達成される。
【0010】
【実施例】以下、本発明の詳細について実施例を元に説
明するが、本発明はこれら実施例によって何ら限定され
るものではない。
【0011】実施例1 図2に本発明の第一の実施形態例を示す。この形態例は
車載用コンピュータに組み込まれている画像表示装置1
の場合であり、車載用コンピュータは前部座席の背面に
設置されている。後部座席に座っているユーザは自動車
が走行している間もこのコンピュータ処理が行える。そ
して、本発明によれば、自動車走行中に画像表示装置に
伝わるエンジンからの振動あるいは前部座席に座ってい
る人間の動き等に伴う急激な画像表示装置の位置変動に
対しても画像ぶれを緩和できる。
【0012】次に、図3を用いて本実施例の実用的シス
テムについて説明する。図示した画像表示装置は、画像
表示装置本体の振動を検知する振動検知部、振動検知部
からの信号により画像位置補正量を計算する演算部、演
算部からの画像位置補正量と元画像の信号を足し合わせ
画像信号を生成する画像信号生成部、画像を表示する画
像表示部、これら各部を制御するコントローラ部からな
る。
【0013】振動検知部は、画像表示装置本体の振動に
伴う角速度の変化を検出する。これは角速度センサによ
って画像表示装置本体の揺れを検出する方式である。振
動検知の他の手段としては、例えばCCD(電荷結合素
子)等の光学センサにより外部の画像情報を取り込み、
取り込んだ画像の一定時間毎の位置ズレから画像表示装
置本体の揺れを検出する方法がある。ただしこの方法
は、装置化した場合に画像表示装置本体が大型化し、ま
たコストがかかる欠点があり、かつ、移動中に使用する
と絶えず背景画像が動いている状態に置かれるため誤動
作する可能性が大きい。従って、角速度を検出する方式
の方が優れている。
【0014】角速度センサとしては、図4に示すような
カメラやカメラ一体型VTR等の手ぶれ補正技術に用い
られている圧電振動ジャイロ等を使用できる。圧電振動
ジャイロ4は、圧電磁器41、42によって音叉型に形
成されている。圧電磁器42に所定の電圧をかけること
で図中x方向に振動させる。その振動子の中心軸に回転
角速度が加わった時に生ずる元の振動方向と直交方向
(y方向)のコリオリ力を検出する。コリオリ力はやは
り圧電磁器41によって電気信号として検出される(例
えば日経エレクトロニクス、1990.11.26号、
p183)。検出にはピッチング(縦揺れ)方向とヨー
イング(横揺れ)方向の2次元の揺れに対応するため、
2個設置するのが好ましい。サンプリング周波数は揺れ
の周期より十分高く設定する必要がある。振動周波数を
0.1〜10Hz程度と見積もった場合、60Hz〜1
0kHz程度に設定することが好ましい。またサンプリ
ング周波数は画像表示部のフレーム周波数以上に設定す
る必要があるが一致させても良い。検出された信号はA
−D変換されデジタル信号化される。
【0015】振動検出部で得られたデジタル信号は演算
部に送られる。演算部は8ビットマイコン等により構成
され、ここで位置変動量を計算する。位置変動量は1フ
レーム周期の間に得られるサンプリングデータの積分値
として計算すればよく、この計算結果(位置変動量)か
ら画像位置補正量(Xcomp,Ycomp)をさらに
計算し画像信号生成部に送る。最も単純には、例えば計
算された位置変動量を(Xcal,Ycal)とした場
合、絶対値が等しく符号の逆な(−Xcal,−Yca
l)を画像位置補正量とすれば、画像表示装置本体の位
置変動をキャンセルすることができる。ただしこの画像
位置補正量(Xcomp,Ycomp)は、ユーザによ
るボリューム設定で任意の補正係数kが定められ、
(0,0)から(−Xcal,−Ycal)まで可変と
なっている。即ち、Xcomp=−k・Xcal、Yc
omp=−k・Ycal(0≦k≦1)と設定される。
さらにXcomp,Ycompは画像表示部の画素ピッ
チで規格化される。
【0016】画像信号生成部に上記画像位置補正量と共
に元画像の信号が送られてくるので元画像の座標に画像
位置補正量を加えた値を画像信号として画像表示部に送
る。この場合、元画像を位置補正なしに表示する場合に
比べて演算に要する時間分遅れて表示することになる
が、画像表示装置の1フレームの表示間隔(フレーム周
波数96Hzとして時間10.4ms)に比較して十分
高速に処理でき、人間の視認性を損なうことはない。一
方で画像表示装置のフレーム周波数は振動検知のサンプ
リング周波数を超えない範囲で高速であることが好まし
い。高速であるほど画像の補正が細かく行えるので、ユ
ーザが感じる画像ぶれが少なくなる。
【0017】画像表示部は、液晶デバイス、EL(エレ
クトロルミネッセンス)デバイス、プラズマディスプレ
イデバイスなど各ピクセル毎に任意に駆動できる回路を
有する表示デバイスに対して適用できる。液晶デバイス
を用いた場合、画像信号は各ピクセル毎に設定される。
一般的なカラー多色表示ディスプレイの場合1ピクセル
に赤(R)、緑(G)、青(B)各色に対応したサブピ
クセルがあり、それぞれのサブピクセルが多段の階調表
示を行うことで多色表現できるようになっている。
【0018】図5は液晶表示デバイスの駆動電極を示し
た概略図である。ここでは単純化のため各ピクセルに白
黒のみの表示(階調なし)を行う、いわゆる単純マトリ
クス方式の表示回路を例として説明する。まず走査信号
に基づき走査電極(X1 X2…Xi)が選ばれ、選ば
れた走査電極に対応したデータ信号が信号電極(Y1
Y2……Yj)に送られてくる。そして、全ての走査電
極を走査終了した段階で1フレームの画像が形成され
る。今、前記振動検出部から画像位置補正量(Xcom
p,Ycomp)が画像信号生成部に送られ、さらにあ
るピクセル(Xi,Yj)の元画像信号がSである場合
を仮定する。位置補正を加えた場合のピクセル座標移動
点は(Xi+Xcomp,Yj+Ycomp)となり、
この座標に信号Sが表示される。新たに生成される画像
信号はこのルールに従い、1フレームの間は全てのピク
セルに対して(Xcomp,Ycomp)が加算され
る。
【0019】実際に画像表示装置が受ける振動として、
振動周波数4Hz、振幅±2mm(縦方向)を想定して
どの程度まで画像ぶれが緩和できるかを以下に示す。画
像表示装置の仕様を表1の通りとする。画素数1024
×768個、画面サイズ20cm×15cmであるので
画素ピッチは縦横0.2mmである。
【表1】
【0020】図6に本画像表示装置を用いて画像ぶれを
補正した場合(黒丸)と未補正(灰色丸)の場合の変動
量(画像ぶれ量)を示す。未補正の場合、画像表示装置
の振動とほぼ同量(±2mm)だけ画像が振動している
(灰色丸)のに対して、補正を加えた場合は、振動量が
非常に少なくなる(±0.6mm)のが確認できる。画
像ぶれの低減効果[=(補正時の画像ぶれ量)/(未補
正時の画像ぶれ量)]は70%程度である。但しこの補
正は検出された画像表示装置本体の位置変動量をそのま
ま画像位置補正量としており、ユーザは静止状態で視認
しているものとする。実際にはユーザも車中にいるので
振動を受けるが、座席に座っている状態では、画像ぶれ
に関わる程度の振動は座席の緩衝材が吸収するため擬似
的に静止状態とみてもよい。
【0021】さらに図3の説明で述べたように、ユーザ
の嗜好で前記位置変動量を調節したり、補正動作のOn
/Offをできるようにすることがより便利である。具
体的には表示画像の位置補正量が画像表示装置の変動量
に比例するようにし、その割合(補正係数)をユーザに
よって任意に調節できるようにすればよい。ユーザによ
る設定で(0,0)から(−Xcal,−Ycal)ま
で可変とした場合、画像位置補正量は図6の黒丸と灰色
丸の間になる。このように本画像表示装置を用いること
によって、画像表示装置本体の振動もしくは急激な位置
変動に対し、表示される画像の画像ぶれを緩和し画像視
認性悪化を軽減することができる。
【0022】比較例1 表1に示す仕様のうち、フレーム周波数を48Hzに変
化させた仕様(表2)について画像ぶれの変化を評価し
た。
【表2】
【0023】図7にフレーム周波数96Hzにて画像ぶ
れを補正した場合(黒丸)とフレーム周波数48Hzに
て画像ぶれを補正した場合(菱形)および未補正(灰色
丸)の画像変動量(画像ぶれ量)を示す。48Hzの場
合、画像表示装置の振動(±2mm)に対して、フレー
ム周波数が低いために補正が十分に追いつかず、±1.
2mmの画像ぶれが発生しており、画像ぶれの低減効果
は40%程度である。一方、前記の通りフレーム周波数
96Hzで画像ぶれを補正した場合は、±0.6mmに
まで画像ぶれを低減させることができ、画像ぶれの低減
効果は70%程度である。この比較データによれば、画
像ぶれを低減させる為には、フレーム周波数を高くすれ
ばよいことが分かる。実用上満足できる画像ぶれの低減
を図るには、低減効果50%以上とすることが好まし
く、50%以上を確保するためにはフレーム周波数は6
0Hz以上とする必要がある。60Hz未満では画像表
示装置本体の振動速度に位置補正が速度的に追随できず
満足できる効果が得られない場合がある。さらに、実用
上十分な効果を得るには、フレーム周波数を90Hz以
上とすることが望ましい。
【0024】実施例2 図8に本発明の第二の実施形態例を示す。本形態は車載
用コンピュータに組み込まれている画像表示装置1であ
り、車載用コンピュータは助手席前のダッシュボード部
に設置されている。助手席に座っているユーザは自動車
が走行している間もこのコンピュータによって処理が行
える。また自動車走行中に画像表示装置に伝わる振動に
対しても前記方式によって画像ぶれを緩和できる。
【0025】図8における画像表示装置の構成を図9に
示す。本画像表示装置はリアプロジェクション型拡大投
影型画像表示装置であり、ランプ、リフレクター、偏光
ビームスプリッタ、λ/4板、カラー結合プリズム、光
変調素子、画像位置補正手段、プロジェクションレン
ズ、スクリーン等よりなる。光源としては、キセノン
球、ハロゲン球、メタルハライド球、高圧水銀球等が使
用される。光源から放出された光はリフレクターにより
反射され略平行光となり偏光ビームスプリッタに入射す
る。偏光ビームスプリッタにおいて光のS波、P波が分
解され、S波成分のみ反射され紙面の下方に向かう。P
波は偏光ビームスプリッタを通過し吸収材(不図示)に
より吸収される。さらにS波はλ/4板を通過し円偏光
となった後カラー結合プリズムによって光の3原色に分
解される。カラー結合プリズムの代わりにダイクロイッ
クミラーを組み合わせて用いても良いがカラー結合プリ
ズムを用いると、よりコンパクトに設計できる。また偏
光ビームスプリッタ入射前にP波をS波に変換し光利用
効率を高めるための偏光変換素子、光変調素子への入射
光均一性を高めるためのインテグレータ等を設けてもよ
い。
【0026】図9は、紙面左を青色成分(B)、下方を
緑色成分(G)、右を赤色成分(R)に分岐させた場合
を示している。3色に分解した光はそれぞれ3方向に配
置された3つの光変調素子に入射する。光変調素子は表
示画像のピクセル毎に光の反射強度あるいは反射時間を
変調し画像を生成するもので、反射型液晶デバイス(例
えばDouglas J.McKnight et a
l, Appl. Opt. Vol.33,No.1
4 p2775参照)、デジタルマイクロミラーデバイ
ス(DMD)(特開平5−150173参照)等により
構成できる。各色毎に生成された画像は反射光としてカ
ラー結合プリズムを通りλ/4板に到達する。ここでま
た反射光は直線偏光となり入射時とは偏波面が直交して
いるため偏光ビームスプリッタを透過し、画像位置補正
手段を経てプロジェクションレンズに至る。画像位置補
正手段の機能については詳細を後述するが、画像表示装
置の振動による画像ぶれを緩和するためのものである。
画像位置補正手段を通過した光はスクリーンに投影され
る。
【0027】次に、図10を用いて本実施例の実用的シ
ステムについて説明する。本画像表示装置は図9には示
されないが、画像表示装置本体の振動を検知する振動検
知部、振動検知部からの信号により画像位置補正量を計
算する演算部、演算部からの画像位置補正量によって投
影光路を変化させる画像位置補正手段、及びこれら各部
を制御するコントローラ部を有する。振動検知部および
演算部は実施例1と同様のものが使用できるので説明を
省略する。画像位置補正手段は演算部で計算された画像
位置補正量により光路を変更する役目を担う。
【0028】次に画像位置補正手段について説明する。
図11は、画像位置補正手段としての、投影光の光軸位
置を画像位置補正量に応じて任意に変えられるプリズム
(以下、アクティブプリズムと呼ぶ)3の概略を示して
いる。アクティブプリズムは2枚のガラス板すなわち入
射側ガラス板30、出射側ガラス板31が略平行に配置
されており、それぞれ上部、側部の一端にガラス板傾斜
用レバー30a,30bおよび31a,31bを有す
る。これらのガラス板傾斜用レバーは図示しない可動コ
イルにより前後に運動するように構成される。さらに両
者は蛇腹32で繋ぎ合わせられ、内部にはガラスとほぼ
同等の屈折率(n=1.5前後)の透明液体33が充填
される。
【0029】光路は入射光の光軸をz軸、光路変更方向
をx軸とすると、図12に示す通り2枚のガラス板を平
行を保ったまま光路変更方向に前記レバーを動かして傾
けることで変更することができる。より具体的に説明す
ると、入射側ガラス板30、出射側ガラス板31の間隔
をL、光軸とガラス板の法線のなす角度をθ1、入射側
ガラス板通過後の光線とガラス板の法線のなす角度をθ
2、出射側ガラス板通過後の光線と入射光線との間隔
(画像位置補正量)をdとすると、これらは次の関係に
ある。 sinθ1=n・sinθ2 d≒L・sin(θ1−θ2) したがって、θ1を制御することによりdを任意に調節
することができる。
【0030】今、必要となる画像位置補正量の最大値d
max=5(mm)、可変コイルにより調整可能なガラ
ス板の最大角度θ1max=10°とすると、Lの必要
量は85.5mmとなる。当然のことながら画像位置補
正は画像1フレーム毎に行われる必要があり、フレーム
周波数を96Hzとすれば、10.4msの間にガラス
の角度補正をする必要がある。画像位置補正手段として
本アクティブプリズムを採用した場合、ガラス板の厚み
を任意に調整できるためガラスを軽量化することができ
高速な画像位置補正が可能となる。なお、例えばL=8
5mmのガラスブロックを画像位置補正手段に採用して
も光路変更は可能であるが、高速の画像位置補正が極め
て困難となる。Lについては、長くするほどθ1の必要
量を低減できるため、より高速化に対応できるようにな
ることは言うまでもない。
【0031】
【発明の効果】請求項1の画像表示装置を用いれば、ユ
ーザは効率を低下させることなくディスプレイ作業を続
けることができ、また眼精疲労も低減される。また、自
動車、電車、船舶、旅客機等、人員を運ぶための乗物
は、移動に伴う振動が発生し易く、さらに画像表示装置
本体が固定されている場合、その振動が直接画像表示装
置本体に伝達されるため、表示される画像に画像ぶれが
発生し易い状態にあるから、請求項2の画像表示装置は
特に有用である。請求項3及び4によれば、請求項1又
は2記載の画像表示装置の実用的構成を提供することが
できる。請求項5の発明によれば、フレーム周波数を6
0Hz以上とすることで、画像ぶれを実用上満足できる
程度に抑制できる。請求項6の発明によれば、画像ぶれ
を抑制するのに十分な高速性を持つ画像表示装置を提供
することができる。請求項7の発明によれば、圧電振動
ジャイロよりなる角速度センサを用いることによって、
他の光学センサを用いた方式に比較して、誤作動が少な
く、また装置構成を簡略化でき、コストの低減を図るこ
とができる。請求項8の発明によれば、ユーザの嗜好を
画像ぶれ補正量に反映することができ、利便性に優れた
画像表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) 静止状態の画像状態を示す。 (b) 従来技術による振動下の画像状態を示す。 (c) 本発明による振動下の画像ぶれ補正の例を示
す。
【図2】実施例1における画像表示装置の実施形態例を
示す。
【図3】実施例1における画像表示装置のシステムを示
す。
【図4】圧電振動ジャイロ略図である。
【図5】実施例1における液晶表示デバイスの駆動電極
を示す。
【図6】補正(96Hz)前後の画像ぶれ量を示す。
【図7】補正(48Hz、96Hz)前後の画像ぶれ量
を示す。
【図8】実施例2における画像表示装置の実施形態例を
示す。
【図9】実施例2における画像表示装置の構成を示す。
【図10】実施例2における画像表示装置のシステムを
示す。
【図11】アクティブプリズムを示す。
【図12】アクティブプリズム動作説明図である。
【符号の説明】
1 画像表示装置 2 静止画 21 画像ぶれ現象 3 アクティブプリズム 30 入射側ガラス板 30a ガラス板傾斜用レバー 30b ガラス板傾斜用レバー 31 出射側ガラス板 31a ガラス板傾斜用レバー 31b ガラス板傾斜用レバー 32 蛇腹 33 透明液体 L 入射側ガラス板と出射側ガラス板の間隙 θ1 光軸とガラス板の法線のなす角度 θ2 入射側ガラス板通過後の光線とガラス板の法線の
なす角度 d 出射側ガラス板通過後の光線と入射光線との間隔
(画像位置補正量) 4 圧電振動ジャイロ 41 圧電磁器 42 圧電磁器 X 振動方向 Y 振動方向と直交する方向 X1X2…Xi 走査電極 Y1Y2…Yj 信号電極 5 ランプ 6 リフレクター 7 偏光ビームスプリッタ 8 λ/4板 9 カラー結合プリズム 10(B) 光変調素子(青) 10(G) 光変調素子(緑) 10(R) 光変調素子(赤) 11 画像位置補正手段 12 プロジェクションレンズ 13 スクリーン

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像表示装置本体の振動に対し、該振動
    に起因して発生する表示画像の画像ぶれを緩和し画像視
    認性悪化を抑制する手段を有することを特徴とする画像
    表示装置。
  2. 【請求項2】 画像表示装置本体の振動に対し、該振動
    に起因して発生する表示画像の画像ぶれを緩和し画像視
    認性悪化を抑制する手段を有することを特徴とする乗物
    用画像表示装置。
  3. 【請求項3】 実写型あるいは投影型の画像表示装置で
    あって、画像表示装置本体の振動あるいは変位を検知す
    る振動検知手段、振動検知手段からの信号により画像位
    置補正量を計算する演算部、演算部からの画像位置補正
    量と元画像の信号を足し合わせて画像信号を生成する画
    像信号生成手段、画像を表示する画像表示手段、及びこ
    れら各部を制御するコントローラ部を有する請求項1又
    は2記載の画像表示装置。
  4. 【請求項4】 投影型の画像表示装置であって、画像表
    示装置本体の振動あるいは変位を検知する振動検知手
    段、振動検知手段からの信号により画像位置補正量を計
    算する演算部、演算部からの画像位置補正量を元に投影
    光路を変化させる画像位置補正手段、及びこれら各部を
    制御するコントローラ部を有する請求項1又は2記載の
    画像表示装置。
  5. 【請求項5】 画像表示のフレーム周波数が、60Hz
    以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
    記載の画像表示装置。
  6. 【請求項6】 画像位置補正手段が、投影光の光軸位置
    を画像位置補正量に応じて任意に変えられるプリズムよ
    りなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載
    の画像表示装置。
  7. 【請求項7】 振動検知手段が、圧電振動ジャイロより
    なる角速度センサによって構成されることを特徴とする
    請求項1〜6のいずれかに記載の画像表示装置。
  8. 【請求項8】 画像位置補正量が画像表示装置の変動量
    に比例してなり、その割合(補正係数)がユーザによっ
    て任意に調節可能であることを特徴とする請求項1〜7
    のいずれかに記載の画像表示装置。
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