JP2002121714A - 視線誘導標 - Google Patents

視線誘導標

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JP2002121714A
JP2002121714A JP2000315687A JP2000315687A JP2002121714A JP 2002121714 A JP2002121714 A JP 2002121714A JP 2000315687 A JP2000315687 A JP 2000315687A JP 2000315687 A JP2000315687 A JP 2000315687A JP 2002121714 A JP2002121714 A JP 2002121714A
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JP2000315687A
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Kenzo Ida
賢造 井田
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AZUMA SEISAKUSHO KK
NTW KK
REFLEXITE KK
Azuma Seisakusho KK
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AZUMA SEISAKUSHO KK
NTW KK
REFLEXITE KK
Azuma Seisakusho KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 視線誘導用の標識としての性能がすぐれてお
り、塵埃や雪が溜まり難く、また付着する塵埃や雪が払
い落とされ、さらには通行車両が接触しても、標識が損
傷または永久変形したり、車の運転に危険を与えたり、
車にダメージを与えたりするおそれが小さく、しかも工
業的な量産性にすぐれ、かつ製造コスト的にも有利であ
る視線誘導標を提供することを目的とする。 【解決手段】 巾方向断面視で∠字形を有する縦長の∠
字形板(1) からなり、熱可塑性エラストマーの押出成形
により形成され、∠字形の2面がなす角度は65〜85
°であり、∠字形板(1) の第1板体(11)の外面の両サイ
ドは、中央領域よりも突出した突条(11a), (11a)に形成
され、その第1板体(11)の突条(11a), (11a)に挟まれた
中央領域には、マイクロプリズムシート(2) が設けら
れ、∠字形板(1) の第2板体(12)には、取り付け対象物
(O) への固定手段(3) が設置または設置可能とされてい
ること、の条件を全て満足する視線誘導標である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、道路の側壁やガー
ドレールなどに取り付ける視線誘導用の標識に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】視線誘導用の標識は、交通用の安全標識
として欠くことのできないものである。本発明と関連の
ある文献を見い出すべく、本出願に先立ち特許庁の電子
図書館のデータに基いて「視線×誘導×反射」をキーワ
ードとして検索したところ、70件の特許公開公報がヒ
ットしたので、その全てをチェックしたところ、次の2
件の出願を発見した。
【0003】特開平8−302626号公報には、表面
を波形に形成された本体と、その本体の表面に取り付け
られた再帰反射シートとからなる道路用視線誘導装置に
おいて、本体における各々の波が互いに交わる二つの斜
面によって形成された三角形の形態をなし、再帰反射シ
ートが各々の波を形成する斜面の全てに積層されている
道路用視線誘導装置が示されている。この視線誘導装置
は、わかりやすく言うと、ジグザグの表面を有するラッ
ク(ピニオン−ラックのラック)のような形態を有して
いるものである。本体は、フレキシブル性が得られるよ
うにするべく、柔軟な合成樹脂成形物、たとえばウレタ
ン系熱可塑性エラストマーの成形物からなる。この道路
用視線誘導装置は、典型的には、ガードレールにその横
長の凹部に沿って取り付けられ、またガイドロープにそ
の長さ方向に沿って取り付けられる。
【0004】特開平11−21827号公報には、断面
略三角形をした角柱の本体の側面を再帰性反射面として
なる反射式視線誘導補助標が示されている。また、断面
略三角形の軟質材料からなる角柱本体の1側面に台座を
備え、他の2側面を再帰性反射面としてなる構成や、断
面略方形の軟質材料からなる本体の平面を再帰性反射面
としてなるについても示されている。三角形の角柱の場
合、その2側面が再帰性反射面となり、残りの1側面に
粘着テープが固着される。板状の再帰性反射材を貼着す
る場合は、本体の頭頂部を膨張させて、本体の側面に貼
着した再帰性反射面の側端縁が露出しないように覆って
しまうことが望ましい。断面略三角形の角柱本体は、ポ
リ塩化ビニル、ゴム、発泡ウレタン等の軟質材料からな
ることが好ましく、本体を軟質材料を用いて形成するの
は、カッターナイフ等を用いて簡単に切断できるように
構成することによって、設置現場の状況等に応じて容易
に長さの調節ができるようにするためである。本体は、
材料節約のために中空に形成してもよい。この視線誘導
補助標は、道路脇のガードレール、ガードパイプ、ガー
ドロープ、縁石ブロック、コンクリート擁壁面などに取
り付けられ、また電柱の側面部分、工事現場の仮設フェ
ンス、ロードコーンの表面、一般家庭の塀や車庫などに
も取り付けることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上で引用した特開平8
−302626号公報の道路用視線誘導装置は、ジグザ
グの表面を有するラックの形態を有しているものであ
り、また典型的には、ガードレールにその横長の凹部に
沿って取り付けたり、ガイドロープにその長さ方向に沿
って取り付け足りする使い方をするものであり、本発明
の∠字形板(1) からなる視線誘導標とは、構造も使い方
も相違するものである。
【0006】特開平11−21827号公報の反射式視
線誘導補助標には、断面略三角形をした角柱本体の側面
を再帰性反射面としてなる構成につき開示があるが、 ・三角柱の上面に塵埃や雪が積もりやすいこと、 ・本体を構成する軟質材料の重量が大きくなるため、か
なりのコスト高になること、 ・そこで押出成形により中空三角柱にして重量を小にし
ようとしても、ダイ製作上容易ではなく、やや膨らんだ
三角柱になったり、逆に面がやや窪んだ三角柱になった
りしやすいこと、また中空三角柱ではその中空部にゴミ
が溜まってしまうこと、 ・三角柱に通行車両などが接触したときに、通行車両が
受ける衝撃が大きく、安全運転の点でも車両の損傷の点
でも問題があること、 ・三角柱の片方の反射面側に通行車両などが接触して変
形したときに、三角柱のもう一方の反射面側が伸びて、
その面の再帰性反射材が破断したり剥離したりしやすい
こと、 ・接着面に対する片方および他方の反射面間の角度をた
とえば75°とか80°にしようとすると、取り付け対
象物からの突出高さが過大になりすぎることなどの難点
がある。
【0007】本発明は、このような背景下において、視
線誘導用の標識としての性能がすぐれており、塵埃や雪
が溜まり難く、また付着する塵埃や雪が払い落とされ、
さらには通行車両が接触しても、標識が損傷または永久
変形したり、車の運転に危険を与えたり、車にダメージ
を与えたりするおそれが小さく、しかも工業的な量産性
にすぐれ、かつ製造コスト的にも有利である視線誘導標
を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の視線誘導標は、
視線誘導用の板状の標識であって、(イ)該標識は、巾
方向断面視で∠字形を有する縦長の∠字形板(1) からな
ること、(ロ)その∠字形板(1) は、熱可塑性エラスト
マーの押出成形により形成されていること、(ハ)∠字
形の2面がなす角度は、65〜85°に形成されている
こと、(ニ)∠字形板(1) の一方の平板である第1板体
(11)の外面の両サイドは、中央領域よりも突出した突条
(11a), (11a)に形成されていること、(ホ)その第1板
体(11)の突条(11a), (11a)に挟まれた中央領域には、マ
イクロプリズム層の背面側に金属蒸着層が配置した構造
のマイクロプリズムシート(2) が設けられていること、
および、(ヘ)∠字形板(1) の他方の平板である第2板
体(12)には、取り付け対象物(O) への固定手段(3) が設
置または設置可能とされていることを特徴とするもので
ある。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明の視線誘導標は、基本的には、巾方
向断面視で∠字形を有する縦長の∠字形板(1) からな
る。∠字形とすることは、たとえば通行車両が接触する
ようなことがあっても、∠字の左側から当たるので力が
逃がされ、視線誘導標が損傷しがたく、また通行車両の
運転に危険を与えたり通行車両に損傷を与え難く、さら
には∠字形板(1) の重量が最小限となるので、有利であ
る。
【0011】そしてこの∠字形板(1) は、熱可塑性エラ
ストマーの押出成形により形成される。熱可塑性エラス
トマーの例は、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、
ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン
系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラ
ストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、1,2
−ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、エチレン−
酢酸ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系
熱可塑性エラストマー、天然ゴム系熱可塑性エラストマ
ー、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマー、トランス−
1,4−ポリイソプレン系熱可塑性エラストマー、塩素
化ポリエチレン系熱可塑性エラストマー、アイオノマー
系熱可塑性エラストマーなどである。熱可塑性エラスト
マーには、ブロック型、グラフト型、ブレンド型、イオ
ン架橋型などがある。これらの中では、耐候性、柔軟性
と硬度とのバランスなどの点で、ポリウレタン系熱可塑
性エラストマー、ポリエステル系系熱可塑性エラストマ
ー、ポリアミド系熱可塑性エラストマーが特に重要であ
る。押出成形に供する熱可塑性エラストマーは、着色
(殊に濃色に)することができる。
【0012】∠字形板(1) の形状の有利さは先に述べた
が、∠字形板(1) を材質的に熱可塑性エラストマーで形
成したことは、視線誘導標が道路側にはみ出した状態で
取り付けられることから、通行車両が接触した場合でも
車両や運転者にダメージを与える危険が小さく、また降
雪地において除雪時の圧力によって破損するおそれがな
く、さらには永久変形して視線誘導に支障を与えること
がないので、硬質プラスチックス製や金属製の視線誘導
標に比し著しく有利である。加えて、実際の使用条件下
においては、∠字形の形状と∠字形板(1) の材質があい
まって微小の振動(ビビリ)を生ずることがあるが、こ
れは付着する塵埃や雪を払い落とす上でプラスに作用す
る。
【0013】加えて、∠字形板(1) は熱可塑性エラスト
マーの押出成形により形成されるので、長尺のものを量
産することができる。押出成形に際しては、∠字形の吐
出口を有する異形ダイが用いられる。
【0014】∠字形の2面がなす角度は、65〜85
°、好ましくは70〜80°に形成される。このような
角度に形成することにより、実際に使用した場合に最適
の視線誘導性が得られる。
【0015】この∠字形板(1) は、一方の平板である第
1板体(11)と、他方の平板である第2板体(12)とからな
る。第1板体(11)、第2板体(12)の厚みおよび硬度は、
衝撃が加わったときには容易に変形して衝撃が逃がされ
ると共に人に障害を与えず、かつ風圧を受けたり強風に
さらされたりしても振動(ビビリ)を生じないように設
計される。この観点から、第1板体(11)、第2板体(12)
の厚みはいずれも1〜8mm程度(殊に2〜6mm程度)の
範囲に設定することが好ましく、そのとき第1板体(11)
と第2板体(12)の厚みは同じであっても異なっていても
よい。また第1板体(11)、第2板体(12)の硬度は、いず
れもショアーA65°からショアーD70°(殊にショ
アーA65°からショアーD70°)の範囲内にあるこ
とが好ましい。
【0016】∠字形板(1) のうち第1板体(11)の外面の
両サイドは、中央領域よりも突出した突条(11a), (11a)
に形成される。そしてその突条(11a), (11a)に挟まれた
中央領域に、マイクロプリズムシート(2) が設けられ
る。突条(11a), (11a)の突出高さは、中央領域にマイク
ロプリズムシート(2) を設けたときに、おおよそ面一
(ツライチ)となるか、設置したマイクロプリズムシー
ト(2) の表面が若干低位置になるようにする方が望まし
い。マイクロプリズムシート(2) は貼着により設置され
るが、第1板体(11)の外面の両サイドの突条(11a), (11
a)に挟まれた中央領域に位置するので、雨水や物理的損
傷による光反射シート(2) のエッジからの剥離が有効に
防止される。
【0017】ここでマイクロプリズムシート(2) として
は、マイクロプリズム層の背面側に金属蒸着層が配置し
た構造のマイクロプリズムシート(2) が用いられる。ガ
ラスビーズを利用したシートやプラスチックスレンズ
は、上記のマイクロプリズムシート(2) に比し視線誘導
性が劣る。
【0018】マイクロプリズムシート(2) の代表的なも
のは、マイクロプリズム層(2a)の片面に金属蒸着層(2b)
を配置し、そのマイクロプリズム層(2a)の他面に着色ま
たは非着色の樹脂層(2c)を位置させたものである。この
樹脂層(2c)は、マイクロプリズム層(2a)形成のためのキ
ャスティングを厚めに行うことによりマイクロプリズム
層(2a)と一体になっていてもよく、マイクロプリズム層
(2a)とは別に樹脂のコーティングまたは樹脂フィルムの
貼着により設けてもよい。樹脂層(2c)はマイクロプリズ
ム層(2a)の保護の役割を果たすと共に、この樹脂層(2c)
を着色または非着色とすることにより金属蒸着層(2b)に
よる色調を金色や銀色にすることができる。なお、マイ
クロプリズム層(2a)と金属蒸着層(2b)との間には密着性
を確保するために蒸着下地層を設けてもよい。また、樹
脂層(2c)の上にはさらに保護コーティング層を設けても
よい。
【0019】上記のマイクロプリズムシート(2) には、
その樹脂層(2c)の上から、透明な機能性付加層(2d)を設
けることができる。機能性付加層(2d)としては、耐候
性、撥水性、防汚性あるいは大気浄化性などの機能性を
有する層、たとえば、フッ素系の化合物または樹脂ある
いはそれを含有するコーティング層、シリコーン系の化
合物または樹脂あるいはそれを含有する層、微粒子酸化
チタン等の光触媒を含有するコーティング層などが例示
できる。
【0020】マイクロプリズムシート(2) の厚みに特に
限定はないが、通常は 0.1〜2mm程度、殊に0.12〜1mm
程度、さらには0.15〜 0.5mm程度とすることが多い。マ
イクロプリズムシート(2) は、上記の範囲内で薄目の方
が、屈曲性能、衝撃性能の点で好ましく、∠字形板(1)
の第1板体(11)が外部からの物理的な力により変形して
も、マイクロプリズムシート(2) が破損するおそれがな
い。
【0021】マイクロプリズムシート(2) は、配向を変
えたものをレーンのように配置してもよい。たとえば、
両側のレーンはある方向に配向させ、中央側のレーンは
反対方向に配向させる如くである。
【0022】∠字形板(1) の第1板体(11)の外面の中央
領域にマイクロプリズムシート(2)を設置する方法につ
いては、特に限定はないが、予め第1板体(11)の外面に
プライマー処理を施しておき、その上からマイクロプリ
ズムシート(2) を粘着または接着により貼着する方法が
好適に採用される。プライマー処理を施しておくと、風
圧、強風、雨圧などによる振動(ビビリ)が少なくな
り、熱による膨張、収縮に対しても強固な固着が図られ
るからである。マイクロプリズムシート(2) としては、
裏面に粘着剤層を有するものを市場で入手することがで
きるので、その場合には、粘着剤層の剥離シートを剥離
除去してから、マイクロプリズムシート(2) を第1板体
(11)の外面の中央領域に圧着するだけで、貼着を行うこ
とができる。
【0023】一方、∠字形板(1) の他方の平板である第
2板体(12)には、取り付け対象物(O) への固定手段(3)
が設置または設置可能とされる。
【0024】固定手段(3) は、第2板体(11)の外面の少
なくとも一部に設置されたまたは設置するための粘着剤
または/および接着剤であることが好ましい。粘着剤を
用いる場合は、両面粘着テープの形で設置することが多
く、このときには予め第2板体(11)の外面に両面粘着テ
ープを貼着しておくか(流通過程においては上面は剥離
紙などの剥離シートで覆っておく)、現場で両面粘着テ
ープを貼着する。粘着剤として特に好ましいものは、ブ
チルゴム系の粘着剤であり、アクリル系の粘着剤も好ま
しい。一方、接着剤の場合は、現場で接着剤を第2板体
(11)の外面に塗布して使用することが多い。接着剤とし
て特に好ましいものは、エポキシ系、合成ゴム系、エポ
キシ変性シリコーン系接着剤などである。粘着剤または
接着剤による密着力を向上させるため、第2板体(11)の
外面は、ウレタン系、その他のプライマーで処理してお
くことが望ましい。
【0025】粘着剤(殊に両面粘着テープ)と接着剤と
を組み合わせて用い、粘着剤で対象物に仮固定しておい
てから、接着剤が硬化するような使い方をすることもで
きる。あるいは、2−シアノアクリレートなどの瞬間接
着剤で仮固定しておいてから、強固な接着力を有する接
着剤が硬化するような使い方をすることもできる。
【0026】固定手段(3) は、第2板体(11)に設けた締
結孔であってもよい。このときには、その締結孔を利用
して、対象物に∠字形板(1) をビスやボルトなどを用い
て締結する。
【0027】取り付け対象物がたとえばガードレールよ
うなものであるときは、そのガードレールの凹部に取り
付けるための断面視でコの字形の取り付け部材(4) を別
部材として備えているようにすることもできる。取り付
け部材(4) はアルミニウム等の金属製や塗装金属製とす
ることが多い。取り付け部材(4) の形状の例は、後述の
実施例に示してある。
【0028】このようにして得られる本発明の視線誘導
標は、顧客の希望に応じて適当な長さにカットして出荷
するか、顧客の側で(たとえば現場で)適当な長さにカ
ットして用いる。
【0029】〈取り付け対象物〉本発明の視線誘導標を
取り付ける取り付け対象物としては、道路(特に高速道
路)やトンネルの側壁、ガードレール(その端部も)や
支柱、ガードケーブルの支柱、中央分離帯や道路の路肩
の縁石ブロックやポールなどがあげられる。そのほか、
カーブミラーのポール、地下駐車場の壁、工事現場の仮
設フェンス、工場の塀などもあげられる。
【0030】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。
【0031】実施例1 図1は、本発明の視線誘導標の一例を示した斜視図であ
る。図2は、図1の視線誘導標の巾方向の切断断面図で
ある。図3は、マイクロプリズムシート(2) の層構成を
示した断面図である。
【0032】押出機を用いて、ポリウレタン系熱可塑性
エラストマーを溶融混練すると共に、∠字形の吐出口を
有する異形ダイから押し出すことにより、長尺の∠字形
板(1) を成形した。∠字形の2面がなす角度は、実際に
使用した場合に最適の視線誘導性が得られるように、7
5°となるようにした。
【0033】この∠字形板(1) は、一方の平板である第
1板体(11)と、他方の平板である第2板体(12)とからな
り、第1板体(11)、第2板体(12)の厚みは、いずれも
2.5mmに設計し、第1板体(11)、第2板体(12)の硬度
は、いずれもショアーA95°になるように設計してあ
る。巾については、この実施例では、第1板体(11)の巾
が約35mm、第2板体(12)の巾が約40mmとなるように
してある。
【0034】∠字形板(1) のうち第1板体(11)の外面の
両サイドは、中央領域よりも0.25mm突出した突条(11a),
(11a)に形成してある。突条(11a), (11a)の巾は、外側
のエッジ側が3mmとし、内側(屈曲部側)は約4mmとし
てある(内側は屈曲しているので、どこまでを巾とする
かは正確には決まらない)。
【0035】突条(11a), (11a)に挟まれた中央領域に
は、予めウレタン系のプライマー処理を施しておいてか
ら、巾25mmのマイクロプリズムシート(2) を貼着し
た。
【0036】このマイクロプリズムシート(2) は、図3
に示したように、(2c)/(2a)/(2b)/(2d) の層構成を有す
る。(2a)はマイクロプリズム層、(2b)はアルミニウム蒸
着層のような金属蒸着層、(2c)はポリエステルのような
着色または非着色の樹脂層である。マイクロプリズム層
(2a)と金属蒸着層(2b)との間には密着性を確保するため
に蒸着下地層を設けてあるが、図3では記載を省略して
ある。(2d)は必要に応じて設ける機能性付加層である
(たとえば、フッ素系樹脂のコーティング層、シリコー
ン系樹脂のコーティング層、光触媒を含有するコーティ
ング層など)。マイクロプリズムシート(2) の裏面(金
属蒸着層(2b)側の面)には、粘着剤層(ad)を設けてあ
る。粘着剤層(ad)の露出面は、流通過程においては、図
示せざる剥離シートで覆ってある。マイクロプリズムシ
ート(2) の厚みは、粘着剤層(ad)を含めて 0.2mmであ
る。
【0037】またマイクロプリズムシート(2) は、両側
の各1/3のレーンはある方向に配向させ、中央側の1
/3のレーンは反対方向に配向させるようにしてある。
【0038】一方、∠字形板(1) の他方の平板である第
2板体(12)の外面には、予めウレタン系のプライマー処
理を施しておいてから、取り付け対象物(O) への固定手
段(3) の一例としての粘着剤を設けてある。この粘着剤
は、基布を有するブチルゴム系またはアクリル系の両面
粘着テープであり、その上面は使用前には剥離シートで
被覆しておいた。
【0039】上記構成を有する視線誘導標を350mmの
長さに切断し、上記の剥離シートを剥離除去してから、
その視線誘導標の姿勢が縦方向になるようにして、工場
内のコンクリート塀に25メートル間隔で貼着設置し
た。実際の車の通行試験では、強風条件下の日であって
も、視線誘導性は好ましいものであった。
【0040】コンクリート塀に貼着設置した視線誘導標
に車の側面が接触するように、故意に車を通行させたと
ころ、衝撃が少なく、車の外傷も認められなかった。視
線誘導標の側も、損傷が認められず、また塀への貼着面
からの剥離も認められなかった。
【0041】比較例1 ポリウレタン系熱可塑性エラストマーを溶融成形して、
各面の巾がいずれも約35mmの三角柱の成形体を得た。
ついでその2面にマイクロプリズムシート(2)を貼着
し、残りの1面に両面粘着テープを取り付けた。
【0042】このようにして得た視線誘導標をコンクリ
ート塀に貼着設置し、その視線誘導標に車の側面が接触
するように、故意に車を通行させたところ、運転者は衝
撃を感じ、車に外傷が認められた。視線誘導標の側は、
損傷するか、塀への貼着面に剥離が認められるかのいず
れかであった。
【0043】実施例2 図4は、本発明の視線誘導標の他の一例を示した斜視図
である。この実施例においては、第2板体(11)に、固定
手段(3) として締結孔を設けてある。視線誘導標は、こ
の締結孔を利用して、対象物に∠字形板(1) をビスやボ
ルトなどを用いて締結される。
【0044】実施例3 図5は、本発明の視線誘導標のさらに他の一例を示した
斜視図である。この実施例においては、第2板体(11)の
外側面の中央に、固定手段(3) としての両面粘着テープ
が設けてあり、対象物への取り付けにあたっては、その
両面粘着テープの周辺領域(散点で示した領域)に接着
剤が塗布される。
【0045】実施例4 図6は、本発明の視線誘導標の別の一例を示した斜視図
である。この実施例においては、アルミニウム製のコの
字形の取り付け部材(4) が第2板体(11)の外側面に粘着
剤などにより固着されており、その取り付け部材(4) の
U字形の切り欠きを利用して、ガードレールにボルト止
めされる。
【0046】
【発明の効果】本発明の視線誘導標にあっては、 ・視線誘導用の標識としての性能がすぐれていること、 ・その∠字形の形状から、塵埃や雪が溜まり難いこと、 ・その∠字形の形状および材質から、通行車両と接触し
た場合でも、標識が損傷または永久変形したり、車の運
転に危険を与えたり、車にダメージを与えたりするおそ
れが小さく、また付着する塵埃や雪が払い落とされるこ
と、 ・押出成形により製造されるので、工業的な量産性にす
ぐれていること、 ・重量が最小限となるので、製造コスト的にも有利であ
ること などの効果が得られる。よって本発明は、実用上の有用
性が大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の視線誘導標の一例を示した斜視図であ
る。
【図2】図1の視線誘導標の巾方向の切断断面図であ
る。
【図3】光反射シート(2) の層構成を示した断面図であ
る。
【図4】本発明の視線誘導標の他の一例を示した斜視図
である。
【図5】本発明の視線誘導標のさらに他の一例を示した
斜視図である。
【図6】本発明の視線誘導標の別の一例を示した斜視図
である。
【符号の説明】
(1) …∠字形板(1) 、(11)…第1板体、(11a) …突条、
(12)…第2板体、(2) …マイクロプリズムシート、(2a)
…マイクロプリズム層、(2b)…金属蒸着層、(2c)…樹脂
層、(2d)…機能性付加層、(ad)…粘着剤層、(3) …固定
手段、(4) …取り付け部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D064 AA12 AA22 CA03 DA05 DA06 DA11 DB14 EA03 EB25 HA01 HA25

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】視線誘導用の板状の標識であって、 (イ)該標識は、巾方向断面視で∠字形を有する縦長の
    ∠字形板(1) からなること、 (ロ)その∠字形板(1) は、熱可塑性エラストマーの押
    出成形により形成されていること、 (ハ)∠字形の2面がなす角度は、65〜85°に形成
    されていること、 (ニ)∠字形板(1) の一方の平板である第1板体(11)の
    外面の両サイドは、中央領域よりも突出した突条(11a),
    (11a)に形成されていること、 (ホ)その第1板体(11)の突条(11a), (11a)に挟まれた
    中央領域には、マイクロプリズム層の背面側に金属蒸着
    層が配置した構造のマイクロプリズムシート(2) が設け
    られていること、および、 (ヘ)∠字形板(1) の他方の平板である第2板体(12)に
    は、取り付け対象物(O) への固定手段(3) が設置または
    設置可能とされていることを特徴とする視線誘導標。
  2. 【請求項2】固定手段(3) が、第2板体(11)の外面の少
    なくとも一部に設置されたまたは設置するための粘着剤
    または/および接着剤である請求項1記載の視線誘導
    標。
  3. 【請求項3】固定手段(3) が、第2板体(11)に設けた締
    結孔である請求項1記載の視線誘導標。
  4. 【請求項4】断面視でコの字形の取り付け部材(4) を別
    部材として備えている請求項1記載の視線誘導標。
JP2000315687A 2000-10-16 2000-10-16 視線誘導標 Withdrawn JP2002121714A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011137352A (ja) * 2010-01-04 2011-07-14 East Nippon Expressway Co Ltd 視線誘導標支持器材

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