JP2002119550A - 治療用便器 - Google Patents

治療用便器

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JP2002119550A
JP2002119550A JP2000356748A JP2000356748A JP2002119550A JP 2002119550 A JP2002119550 A JP 2002119550A JP 2000356748 A JP2000356748 A JP 2000356748A JP 2000356748 A JP2000356748 A JP 2000356748A JP 2002119550 A JP2002119550 A JP 2002119550A
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JP
Japan
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toilet
toilet bowl
urine
treatment
dryer
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JP2000356748A
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Hitoshi Sawara
仁志 佐原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 患者の尻部及び仙骨部にできる褥瘡(タダ
レ)や床擦れなどを防止し、また褥瘡や床擦れなどを治
療するのに用いられる治療用便器を提供する。 【解決手段】 褥瘡や床擦れなどを防止し、また褥瘡や
床擦れなどを治療するのに用いられる治療用ベッドにセ
ットされる便器であって、.便器は、治療用ベッドに
設けられるネットボックス5にセットされ、便器本体1
の上部位置に、複数の通気孔3を穿設した。.便器本
体2に、ドライヤー11のホース12が挿脱可能のドラ
イヤー送風口4を設けた。.便器に設けられる採尿キ
ャップ15に、放尿後の残尿が身体側に漏れないように
する尿漏れ防止装置17を設けた。そして、患者は寝た
まま排泄が行え、便器内にもネットボックス内と同様に
通気されるので、患部に好結果をもたらし、またオムツ
が不要となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、患者の尻部及び仙
骨部にできる褥瘡(タダレ)や床擦れなどを防止し、ま
た褥瘡や床擦れなどを治療するのに用いられる治療用便
器に関する。
【0002】
【従来の技術】現在の医療において、褥瘡の治療方法は
以下の通りである。 1.感染期:潰瘍周辺の強い炎症がある場合、洗浄、消
毒、抗生剤による除菌を考え、ヨウ素含薬剤を選択し患
部の雑菌付着を避けるため、1日数回洗浄、塗薬、乾燥
を繰り返す。 2.壊死付着期:壊死組織の機能的切除、薬剤(蛋白分
解酵素)による壊死の除去方法を検討する。 3.肉芽増殖:上皮形成期、洗浄しながらブラシで軽く
たたき肉芽形成を助け、日光浴、入浴、ドライヤーによ
る温熱療法を1日数回繰り返す。 4.褥瘡の回避は、持続的圧迫、摩擦、失禁、発汗によ
る湿気等を防ぐ。
【0003】以上が褥瘡への対策方法であり、このよう
な治療方法が分かっていても、一度褥瘡ができると、決
して快方に向かうことはない。むしろ、必ず悪い方向に
向かって進み、やがて仙骨まで剥き出しになり、死亡す
るまでその苦痛から逃れられない。近代医療が発達した
今日でも、未だにこのような惨状を解決できないでいる
原因は、オムツの着用にある。
【0004】上述のように、褥瘡を回避する方法は、失
禁、発汗、排泄物等による湿気やムレた状態をなくし、
さらに、患部の持続的圧迫や摩擦を防ぐことにあるが、
糞尿を絶えず垂れ流しの状態、また、オムツを着用して
いる場合には、上記の状態を保つことは不可能である。
また、治療の場合も、オムツをしている以上、塗薬は流
され、患部の乾燥後再びオムツを着用することで効果は
なく、悪循環の繰り返しである。
【0005】褥瘡の予防方法としての従来の技術に、ベ
ッドのマット内部をエアーで膨らませ、わずかではある
が床ずれが防げるという商品が「褥瘡防止マット」とし
て市販されているが、オムツを着用している限り、その
効果はない。また、ベッドの中央位置に便器を設け、こ
の便器に下着を付けない状態でベッドに仰臥し、便器内
に絶えず温風を吹き付けて尻部分を暖め、排便、排尿時
にこれをセンサーで知らせて自動的にベッドの背部分を
起こすようにした排泄物の処理装置もあるが、この装置
においては次のような問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】イ.上述のように褥瘡
の治療は、日光浴、入浴、ドライヤーによる温熱療法を
1日20分程度を数回行うことが必要なのであって、常
時温風を患部に吹き付けると、白血球、マクロファー
ジ、細胞増殖因子の遊走を阻止して治療を遅らせる上、
組織の脱水から壊死をきたすことがあり、逆効果とな
る。 ロ.また、センサーで自動的にベッドの背部分を起こし
排泄させる方法は、身体基幹部及び背骨の圧迫骨折、ま
たは腰椎、間接等に障害を持つ患者には使用できず、さ
らに、意識の薄い、またはない状態で勝手に上半身を起
こすと血流が急激に低下し、貧血等を起こすと同時に上
体のバランスが保てず、これも不向きである。 ハ.尤も、上記「ベッド型排泄装置」には、褥瘡を防
止、または回避できるとは表示されてはいない。
【0007】本発明は、上記の事情にかんがみなされた
もので、患者の尻部及び仙骨部にできる褥瘡(タダレ)
や床擦れなどを防止し、また褥瘡や床擦れなどを治療す
るのに用いられる,褥瘉治療用補助具としての治療用便
器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、以下の構成を有することを特徴としてい
る。
【0009】A.褥瘡や床擦れなどを防止し、また褥瘡
や床擦れなどを治療するのに用いられる治療用ベッドに
セットされる便器であって、上記便器は、治療用ベッド
に設けられるネットボックスにセットされ、便器本体の
上部位置に、複数の通気孔を穿設した。
【0010】B.上記便器本体に、ドライヤーのホース
が挿脱可能のドライヤー送風口を設けた。 C.上記便器に設けられる採尿キャップに、放尿後の残
尿が身体側に漏れないようにする尿漏れ防止装置を設け
た。
【0011】
【作用】上記の構成によって本発明の治療用便器は、患
部の清潔さを保つために、ネットボックスを用いて、1
日に数度の部分入浴を容易に行うことができる。また、
患者の症状に合わせて、乾燥風、気化風(湿風)、温
風、冷風を選択し、患部を適切に乾燥させることができ
る。また、セットされた便器により排泄が容易に行わ
れ、便器内にもネットボックス内と同様に通気されるの
で、患部に好結果をもたらし、オムツが不要となる。さ
らに、患者は仰臥したまま使用でき、寝たきりの患者に
も使用が可能である。
【0012】また、採尿キャップに、放尿後の残尿が身
体側に漏れないようにする尿漏れ防止装置を設けること
で、尿が患部に付着せず、患部を良好な状態に保持でき
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付の図面に基づいて具体的に説明する。
【0014】図1ないし図3において、符号1は本発明
による便器の本体であり、この便器本体1には便座2を
備え、本体1の上部位置に、本発明に係る複数の通気孔
3を穿設している。また、便器本体1と便座2との間
に、図3に示すドライヤー11のホース12が挿脱可能
のドライヤー送風口4を設けている。便器本体1及び便
座2は、図3に示されているネットボックス5にセット
されて使用される。このネットボックス5は、褥瘡や床
擦れなどを防止し、また褥瘡や床擦れなどを治療するの
に用いられる,図示しない治療用ベッドに設けられてい
る。
【0015】ネットボックス5は、ベッドに仰臥した患
者の尻部及び仙骨部(腰部)位置の床面に設けられ、上
面に開閉可能の合成樹脂からなるネット6を有してい
る。そして、このネット6の中央部に便器本体1がセッ
トされる。ネットボックス5内には、図示しない排水手
段を接続した部分入浴用の受け皿7を設け、この受け皿
7の周りに、換気,送風用の小型扇風機8,8、外部か
ら空気を取り入れ、外部に排気する換気口9,9、乾燥
用の熱を発生させる赤外線ランプ10などを設けてい
る。前記赤外線ランプ10に代えて、赤外線から有害波
を取り除いた紫外線を発生する紫外線ランプと交換して
もよい。また、ネットボックス5内に、強力な温熱乾燥
用ドライヤー11を設けて、ドライヤーホース12をド
ライヤー送風口4に接続させる。
【0016】図4ないし図6に示すように、上記便器本
体1及び便座2と同様の便器本体13及び便座14に
は、本発明に係る採尿キャップ15が設けられている。
この採尿キャップ15は、患者がベッドに仰臥したまま
使用するもので、図面は男性用を示している。採尿キャ
ップ15には、放尿後の残尿が身体側に漏れないように
する尿漏れ防止装置17が設けられている。この尿漏れ
防止装置17は、男性は仰臥姿勢で放尿すると、尿が上
方に上がって落下して股間周辺を濡らし患部に当たるた
め、陰茎をキャップから外部に突き出して放尿し、キャ
ップ外側において回収して便器に流入させ、尿により肌
を濡らさないようにする。このため、キャップ中央部に
放尿後の残尿が漏れ込まないよう、相互に切れ目を入れ
た突出用スリットを形成している。
【0017】尿漏れ防止装置17の背部には、放尿の勢
いを殺すためのゴム製袋18を設けて、尿回収ホース1
9を介して尿を回収して便器本体13に流入させるよう
にしている。採尿キャップ15の下部には、洗浄水濡れ
防止カバー16が設けられ、洗浄ホース20からの洗浄
水により、直接肌が濡れるのを防止している。女性用
は、図示しないが、尿漏れ防止装置17を設けることな
く、採尿キャップ15の下部に膨らみをもたせ、下方に
設けた落とし口によりホースにより便器本体13に流入
させる。なお、図7に示すように、採尿キャップ15を
ベルト21により患者の身体に固定させ、身体の自由を
損なわないようにして、便器本体1と分離させて単体と
して使用することもできる。
【0018】次に、上記のように構成された治療用便器
の主要部の機能について説明する。
【0019】ネットボックス5においては、仰臥した患
者の尻部及び腰部を部分入浴させ、洗浄後の汚水は、受
け皿7から排水手段を介して外部に排出される。また、
常時は、赤外線ランプ10から発生した暖気を小型扇風
機8,8によりネットボックス5内に循環させ、便器本
体1においても通気孔3から暖気が自由に出入りして患
者の尻部周辺の湿気を微温風により取り除いて乾燥させ
る。また、患部への薬剤塗布を容易に行うことができ
る。さらに、患者の症状に合わせて、乾燥風、気化風
(湿風)を選ぶことができ、温風、冷風の選択、時間の
調節もタイマーにより可能である。なお、受け皿7に溜
まった残水は、上記微温風により蒸発させることができ
る。
【0020】ネットボックス5のネット6上には、便器
本体1及び便座2が設けられているので、患者は寝たま
ま便座2上で排泄することができる。そして、排泄後に
洗浄し、濡れた水分を温熱乾燥用ドライヤー11からド
ライヤーホース12を介してドライヤー送風口4から噴
出される温熱風により乾燥させ、また排泄物洗浄水の蒸
発,乾燥も行う。また、この温熱風は、褥瘡患部の温熱
療法にも用いることができる。
【0021】採尿キャップ15を用いて仰臥姿勢で放尿
するときは、男子は陰茎を尿漏れ防止装置17から外側
に突き出して放尿し、放尿の勢いをゴム製袋18で殺し
て、尿回収ホース19を介して回収し、便器本体13に
流入させる。これにより、患者の股間周辺を尿で濡らす
ことがない。女性の場合には、そのまま採尿キャップ1
5のキャップ下方の膨らみに放尿され、落とし口に設け
たホースを介して便器本体13に流入させる。このよう
にして、オムツが不要となるばかりでなく、褥瘡や床擦
れなどを防止し、また褥瘡や床擦れなどを治療するのに
役立つ。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明の治療用便器
によれば、上記請求項1〜3の構成を有することによ
り、以下の作用効果を奏することができる。
【0023】.便器は、治療用ベッドに設けられるネ
ットボックスにセットされ、便器本体の上部位置に、複
数の通気孔を穿設し、また、便器本体に、ドライヤーの
ホースが挿脱可能のドライヤー送風口を設けたので、患
部の清潔さを保つために、ネットボックスを用いて、1
日に数度の部分入浴を容易に行うことができる。また、
患者の症状に合わせて、乾燥風、気化風(湿風)、温
風、冷風を選択し、患部を適切に乾燥させることができ
る。また、ネットボックスにセットされた便器により、
患者は寝たまま排泄が行え、便器内にもネットボックス
内と同様に通気されるので、患部に好結果をもたらし、
またオムツが不要となる。さらに、患者は仰臥したまま
使用できることで、寝たきりの患者にも使用することが
できる。
【0024】.便器に設けられる採尿キャップに、放
尿後の残尿が身体側に漏れないようにする尿漏れ防止装
置を設けたので、放尿後の残尿が身体側に漏れることが
なく、尿が患部に付着せずに患部を良好な状態に保持す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による治療用便器の斜視図である。
【図2】治療用便器にドライヤーのホースを嵌挿した状
態の側面図(a)、その部分拡大図(b)である。
【図3】本発明による治療用便器を治療用ベッドに設け
られるネットボックスにセットした状態の斜視図であ
る。
【図4】便器に尿漏れ防止装置を設けた採尿キャップを
取付けた状態の斜視図である。
【図5】採尿キャップの背面図である。
【図6】採尿キャップの背面にゴム袋を取付けた状態の
斜視図である。
【図7】採尿キャップに固定ベルトを取付けた状態の斜
視図である。
【符号の説明】
1,13 便器本体 2,14 便座 3 通気孔 4 ドライヤー送風口 5 ネットボックス 6 ネット 7 部分入浴用の受け皿 8 送風用の小型扇風機 9 換気口 10 赤外線ランプ 11 温風乾燥用ドライヤー 12 ドライヤーのホース 15 採尿キャップ 16 洗浄水濡れ防止カバー 17 尿漏れ防止装置 18 ゴム製袋 19 尿回収ホース 20 洗浄ホース 21 固定ベルト

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 褥瘡や床擦れなどを防止し、また褥瘡や
    床擦れなどを治療するのに用いられる治療用ベッドにセ
    ットされる便器であって、 上記便器は、治療用ベッドに設けられるネットボックス
    にセットされ、便器本体の上部位置に、複数の通気孔を
    穿設したことを特徴とする治療用便器。
  2. 【請求項2】 上記便器本体に、ドライヤーのホースが
    挿脱可能のドライヤー送風口を設けたことを特徴とする
    請求項1記載の治療用便器。
  3. 【請求項3】 上記便器に設けられる採尿キャップに、
    放尿後の残尿が身体側に漏れないようにする尿漏れ防止
    装置を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の治
    療用便器。
JP2000356748A 2000-10-18 2000-10-18 治療用便器 Pending JP2002119550A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100953957B1 (ko) 2008-05-08 2010-04-21 김정숙 스윙 구조를 갖는 자동 배설물 처리장치 및 그 이용방법
KR100963598B1 (ko) 2008-05-08 2010-06-16 김정숙 좌우로 기울어져 움직이는 구조를 갖는 자동 배변 처리장치및 좌우로 기울어진 구조를 갖는 처리장치에서의 자동배변 처리방법
CN102113947A (zh) * 2011-03-17 2011-07-06 徐艳松 重症病人护理床
WO2022194304A1 (zh) * 2021-03-15 2022-09-22 深圳航天科技创新研究院 一种护理穿戴装置及卧便护理机器人

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KR100963598B1 (ko) 2008-05-08 2010-06-16 김정숙 좌우로 기울어져 움직이는 구조를 갖는 자동 배변 처리장치및 좌우로 기울어진 구조를 갖는 처리장치에서의 자동배변 처리방법
CN102113947A (zh) * 2011-03-17 2011-07-06 徐艳松 重症病人护理床
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Legal Events

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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040406