JP2002117491A - 移動体運行情報提供システム及び方法と、移動体運行情報サービスセンタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、高精度の移動体運行情報をリアル
タイムに提供する移動体運行情報提供システムの提供を
目的とする。 【解決手段】 本発明のシステムは、搭載端末（１）
と、無線パケット通信網（２）及び公衆網（３）に接続
され、搭載端末（１）から得た位置情報（１１）に基づ
く移動体運行情報を提供する移動体運行情報サービスセ
ンタ（５）と、公衆網（３）を介してサービスセンタ
（５）から移動体の運行情報を取得するクライアント端
末（４）とにより構成される。サービスセンタ（５）
は、多数の搭載端末（１）から移動体の位置情報（１
１）と時間情報（１２）を取得し、クライアント毎に固
有の移動体運行情報と、全クライアントが共有できる推
定された運行路区間の平均速度及び所要時間をクライア
ント端末（４）に提供する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、運行中の移動体、
特に、車両、船舶或いは航空機の位置情報などの移動体
運行情報を運行管理者に提供する移動体運行情報提供シ
ステムに関する。

【０００２】

【従来の技術】最初に、車両を例として、従来の移動体
運行情報提供システムについて説明する。たとえば、バ
ス、タクシー、トラックなどの車両を運行する事業者
は、走行中の車両の位置情報を取得し、或いは、車両を
適切に配車するなどの車両運行管理を行う。そのため、
車両運行事業者は、保有する車両の位置情報を、その事
業者に専用の設備を用いて取得する。そして、配車係な
どの車両運行担当者は、適切な配車を行うため、車両の
現在位置と、別途入手可能な道路交通情報などを参照し
て運行計画を立てる。

【０００３】一方、現在普及し始めている車載型のカー
・ナビゲーションシステムは、車両毎に個別に車両運行
情報を提供するシステムであり、たとえば、車載コンピ
ュータの地図画面上に現在位置を表示し、目的地への経
路をガイドする。典型的に、カー・ナビゲーションシス
テムは、車両の位置測定の方法として、GPS(全地球測位
システム)による衛星航法を利用し、車両の位置情報と
して緯度及び経度を取得する。車両の位置情報は、車載
コンピュータを用いて道路地図上にマッピングされる。
また、目的地への所要時間を計算するために、オペレー
タが入力した平均速度などの車両毎に個別のパラメータ
が利用される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記従来技術によれ
ば、車両運行者は、管理下にある車両が走行している道
路の交通状態を知るためには、別の媒体によってオフラ
イン的に提供される道路交通情報を利用する必要がある
ため、車両が目的地に到着するまでの所要時間を迅速か
つ正確に算出することができない。特に、一般に入手で
きる道路交通情報はタイムラグがあり、リアルタイムな
道路交通情報を利用できないので、所要時間の算出精度
が低下する。また、車両運行者が独自に道路交通情報を
取得しようとしても、管理下にある車両の位置情報しか
取得することができないので、信頼性のある道路交通情
報を作成することが困難である。

【０００５】一方、従来のカー・ナビゲーションシステ
ムは、道路地図データや経路探索機能を具備したコンピ
ュータを車両毎に設置して、車両毎に個別のサービスを
提供するよう構成されているため、車両運行者が複数の
車両の運行情報を一括して管理する状況にそのまま利用
することができない。また、カー・ナビゲーションシス
テムは、高価な装置であるため、管理すべき全ての車両
にカー・ナビゲーションシステムを搭載することはコス
ト高になる。

【０００６】このように、従来技術では、道路を走行す
る車両の平均速度及び目的地までの所要時間をリアルタ
イムに算出することができない。

【０００７】また、従来のシステムでは、個々の事業者
が個別に専用のデータベースを構築して車両の運行を管
理しているので、利用できるデータ量が制限されてい
る。

【０００８】さらに、従来技術では、車両位置情報の履
歴を記録することができないので、過去のデータを分析
して、たとえば、日、時間帯、又は、日及び時間帯のよ
うな条件を指定して区間別に平均速度や所要時間を算出
することができない。

【０００９】そのため、車両運行情報提供システムは、
車両の運行情報をリアルタイムに提供することがが求め
られる。

【００１０】また、このような運行情報をリアルタイム
に提供することができる運行情報提供システムは、車両
だけではなく、船舶や航空機のようなその他の移動体の
場合にも同様に必要となり、その場合には、車両に対し
て道路を考慮するのと同様に、船舶に対する航路、並び
に、航空機に対する空路を考慮すればよい。

【００１１】したがって、本発明は、上記の従来技術の
問題点に鑑みて、移動体の運行情報をリアルタイムに提
供する移動体運行情報提供システム、移動体運行情報提
供方法及び移動体運行情報サービス装置の提供を目的と
する。

【００１２】より具体的には、移動体の運行情報とし
て、移動体の位置情報、移動体の運行中の運行路の平均
速度、移動体の目的地までの所要時間、運行路の条件付
きの平均速度が含まれる。

【００１３】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項１に係る発明は、クライアント毎に関連付け
られたクライアント端末及び少なくとも１台の車両、船
舶若しくは航空機のような移動体に搭載された搭載端末
と、クライアント端末及び搭載端末に通信接続され、上
記搭載端末から得た移動体の運行情報をクライアント端
末に提供する移動体運行情報サービスセンタとにより構
成された移動体運行情報提供システムであって、上記移
動体運行情報サービスセンタは、特定のクライアントに
関連付けられた移動体に固有の運行情報を上記特定のク
ライアントに関連付けられたクライアント端末に提供
し、特定されない搭載端末から得た移動体の位置情報及
び時間情報を収集し、移動体が運行する道路、航路若し
くは空路のような運行路を表す道路地図、航路地図若し
くは空路地図のような運行路地図データ上の運行路区間
の平均速度及び所要時間を算出することにより、特定の
クライアントに関連付けられない移動体の運行情報を作
成し、特定されないクライアント端末に提供することを
特徴とする。

【００１４】また、請求項２に係る発明は、上記目的を
達成するため、少なくとも１台の移動体が関連付けら
れ、上記移動体の運行情報を管理する少なくとも１台の
クライアント端末と、いずれかのクライアント端末に関
連付けられた移動体に搭載され、上記移動体の位置情報
及び上記位置情報に関連した時間情報を獲得する少なく
とも１台の搭載端末と、無線パケット通信網のような無
線通信網を介して搭載端末に接続され、公衆網を介して
クライアント端末に接続され、搭載端末から上記搭載端
末が搭載された特定の移動体の位置情報及び時間情報を
取得し、上記特定の移動体の運行情報を作成し、上記特
定の移動体の運行情報を、上記特定の移動体と関連付け
られた特定のクライアント端末に提供する移動体運行情
報サービスセンタとにより構成される移動体運行情報提
供システムである。

【００１５】請求項１及び２に係る発明によれば、上記
移動体運行情報サービスセンタは、上記少なくとも１台
の特定されない移動体の位置情報及び時間情報を収集
し、上記特定されない移動体の位置情報を運行路地図デ
ータにマッピングし、上記特定されない移動体の位置情
報がマッピングされた運行路地図データ及び時間情報に
基づいて、運行路地図データに定められた運行路区間を
運行する移動体の平均速度及び所要時間を推定し、上記
推定された平均速度及び所要時間を特定されないクライ
アント端末に提供することを特徴とする。

【００１６】したがって、請求項１及び２に記載された
移動体運行情報提供システムは、クライアント端末毎
に、そのクライアント端末に関連した移動体の位置情報
及び時間情報を提供することにより、クライアント端末
は、関連した特定の移動体の運行情報だけを入手するこ
とができ、特定のクライアント端末に関連した移動体の
運行情報は他のクライアント端末から入手できないの
で、クライアント端末側で情報を秘匿することができ
る。

【００１７】一方、運行路区間を運行する移動体の平均
速度及び所要時間のような特定の移動体と特定のクライ
アント端末に限定されない情報は、特定されない移動体
の位置情報及び時間情報のような基礎データから算出さ
れるので、基礎データの個数が増加するとともに、平均
速度及び所要時間の推定精度が上昇する。

【００１８】図１は、請求項３に係る発明の移動体運行
情報提供システムの構成図である。本発明の移動体運行
情報提供システムは、図１に示されるように、少なくと
も１台の搭載端末１と、移動体運行情報サービスセンタ
５と、少なくとも１台のクライアント端末４とを含む。

【００１９】搭載端末１は、移動体に搭載され上記移動
体の位置情報及び上記位置情報１１に関連した時間情報
１２の組を無線通信網２を介して送信する移動体情報送
信手段１３を有する。

【００２０】移動体運行情報サービスセンタ５は、上記
無線通信網２に接続され、上記無線通信網２を介して上
記搭載端末１から送信された上記移動体の位置情報及び
時間情報の組を受信する移動体情報受信手段５１と、上
記移動体の位置情報及び時間情報の組を収集する移動体
情報収集手段５２と、公衆網３に接続され、上記公衆網
３を介して利用できる形態で上記移動体の位置情報及び
時間情報の組を提供する運行情報提供手段５５とを有す
る。

【００２１】クライアント端末４は、上記公衆網３に接
続され、上記公衆網３を介して上記移動体運行情報サー
ビスセンタ５の上記運行情報提供手段５５によって提供
される情報を受信する運行情報受信手段４１を有する。

【００２２】本発明によれば、上記移動体運行情報サー
ビスセンタ５は、運行路上の運行路点と、上記運行路点
間を結ぶ運行路区間に関する情報を格納する運行路地図
情報記憶手段５３と、少なくとも１台の移動体から収集
された少なくとも第１及び第２の２組の位置情報及び時
間情報の組から、上記第１の組の位置情報及び上記第２
の組の位置情報に対応する運行路点間を接続する運行路
区間内の平均速度を推定する平均速度推定手段５４とを
更に有し、上記運行情報提供手段５５は、上記運行路区
間内の平均速度を提供する。

【００２３】これにより、本発明の移動体運行情報提供
システムは、移動体の位置情報を表わす移動体位置デー
タを、運行路地図情報を表わす運行路データにマッピン
グして、運行路区間を表わすリンクにおける平均速度を
実際に運行中の移動体の位置情報に基づいてリアルタイ
ムに推定することができる。

【００２４】また、請求項４に係る発明によれば、上記
移動体運行情報サービスセンタは、上記収集された位置
情報及び時間情報の組を所定の条件に従って分類し、上
記分類された位置情報及び時間情報の組に基づいて条件
付きの運行路区間内の平均速度を統計的に推定する統計
的平均速度推定手段５６を更に有する。

【００２５】これにより、本発明の移動体運行情報サー
ビスセンタは、移動体の位置情報と関連した時間情報と
を含む移動体位置履歴情報を蓄積して、再編集すること
によって、日別、時間帯別、時期別などの所定の条件に
従って運行路区間毎に平均速度を得ることができる。

【００２６】また、請求項５に係る発明によれば、上記
移動体運行情報サービスセンタ５は、始点及び終点を受
け、上記運行路地図情報記憶手段５３を参照して、上記
始点に対応した第１の運行路点と上記終点に対応した第
２の運行路点とを結ぶ上記運行路区間の系列を決定し、
上記系列内の運行路区間に対し推定された上記運行路区
間内の平均速度に基づいて上記始点から上記終点までの
所要時間を算出する所要時間算出手段５７を更に有し、
上記運行情報提供手段５５は、上記所要時間を提供す
る。

【００２７】これにより、本発明の移動体運行情報提供
システムは、運行路区間の平均速度と距離から移動体が
その運行路区間を通過するために要する所要時間を算出
することができる。また、平均速度として所定の条件に
従って計算された統計的平均速度を用いることによっ
て、所定の条件に従う統計的所要時間を計算することが
できる。さらには、与えられた始点と終点に対応した運
行路区間の系列を決定し、系列内の各運行路区間に対し
て所要時間の算出を行うことによって、始点から終点ま
での全体としての所要時間をリアルタイムに、或いは、
所定の条件に従って計算することができる。

【００２８】図２は、本発明の移動体運行情報提供シス
テムの動作シーケンスチャートである。請求項７に係る
発明は、移動体に搭載された少なくとも１台の搭載端末
と、無線通信網及び公衆網に接続され、上記搭載端末か
ら上記無線通信網を介して上記移動体の位置情報が与え
られ、上記公衆網を介して上記位置情報が得られた移動
体の運行情報を提供する移動体運行情報サービスセンタ
と、上記公衆網を介して上記移動体運行情報サービスセ
ンタから上記移動体の運行情報を取得する少なくとも１
台のクライアント端末とにより構成される移動体運行情
報提供システムにおける移動体運行情報提供方法であ
る。

【００２９】この方法は、ステップ１において、上記搭
載端末から移動体運行情報サービスセンタに上記移動体
の位置情報が送信され、ステップ２で上記移動体運行情
報サービスセンタで上記位置情報が受信され、続くステ
ップ３で、上記位置情報が収集され、ステップ５で、上
記収集された位置情報を運行路地図データにマッピング
し、上記移動体の位置情報に関連した時間情報を用いる
ことによって、上記運行路地図データの運行路区間の平
均速度が推定され、上記推定された運行路区間の平均速
度が上記クライアント端末に提供され、ステップ４で、
上記平均速度がクライアント端末によって受信される。

【００３０】これにより、本発明の移動体運行情報提供
方法は、移動体の位置情報を表わす移動体位置データ
を、運行路地図情報を表わす運行路データにマッピング
して、運行路区間を表わすリンクにおける平均速度を実
際に運行中の移動体の位置情報に基づいてリアルタイム
に推定することができる。

【００３１】また、請求項８に係る発明によれば、移動
体運行情報提供方法は、ステップ７において、所定の条
件に従って分類された上記移動体の位置情報及び関連し
た上記時間情報から条件付きの運行路区間内の平均速度
を統計的に推定し、あるいは、ステップ５で推定された
平均速度を所定の条件に従って分類することにより条件
付の運行路区間内の平均速度を統計的に推定する。

【００３２】これにより、本発明の移動体運行情報提供
方法は、移動体の位置情報と関連した時間情報とを含む
移動体位置履歴情報を蓄積して、再編集することによっ
て、日別、時間帯別、時期別などの所定の条件に従って
運行路区間毎に平均速度を得ることができる。

【００３３】さらに、請求項９に係る発明によれば、移
動体運行情報提供方法は、ステップ６（又はステップ
８）において、上記運行路地図データにマッピングされ
る始点及び終点を受け、上記推定された上記運行路区間
の平均速度と上記運行路区間の距離とに基づいて、上記
始点から上記終点までの所要時間を算出し、ステップ４
において、上記算出された所要時間が上記クライアント
端末によって受信される。

【００３４】これにより、本発明の移動体運行情報提供
方法は、運行路区間の平均速度と距離から移動体がその
運行路区間を通過するために要する所要時間を算出する
ことができる。また、平均速度として所定の条件に従っ
て計算された統計的平均速度を用いることによって、所
定の条件に従う統計的所要時間を計算することができ
る。さらには、与えられた始点と終点に対応した運行路
区間の系列を決定し、系列内の各運行路区間に対して所
要時間の算出を行うことによって、始点から終点までの
全体としての所要時間をリアルタイムに、或いは、所定
の条件に従って計算することができる。

【００３５】請求項１１乃至１３に係る発明は、それぞ
れ、請求項７乃至９に記載された移動体運行情報提供方
法を実現する移動体運行情報提供システムである。

【００３６】請求項１５乃至１７に係る発明は、それぞ
れ、請求項３乃至５に記載された移動体運行情報提供シ
ステムに利用される移動体運行情報サービスセンタであ
る。

【００３７】また、請求項２乃至４及び請求項１１乃至
１３に記載された移動体運行情報提供システム、請求項
７乃至９に記載された移動体運行情報提供方法、並び
に、請求項１５乃至１７に記載された移動体運行情報サ
ービスセンタの発明における無線通信網は、特定的には
無線パケット通信網によって実現することができる。

【００３８】

【発明の実施の形態】図３は、本発明の第１実施例によ
る移動体運行情報提供システムの構成図である。移動体
には、たとえば、車両、船舶、及び、航空機のような乗
物や、運行状況が管理されるべきその他の移動可能な装
置が含まれる。同図に示されるように、本発明の第１実
施例は、（ａ）移動体側に設けられ、たとえば、移動体
位置を測位するためのＧＰＳ及び通信用の無線パケット
通信端末に接続された搭載端末１と、（ｂ）クライアン
ト側に設けられたクライアント端末４と、（ｃ）センタ
側に設けられた移動体運行情報サービスサーバ６と、少
なくとも１台の搭載端末１と移動体運行情報サービスサ
ーバ６とが接続された、たとえば、ＤｏＣｏＭｏ網のよ
うな無線パケット通信網２と、移動体運行情報サービス
サーバ６と少なくとも１台のクライアント端末４とが接
続された、たとえば、専用線、又は、インターネットな
どのような公衆網３とにより構成される。また、移動体
運行情報サービスサーバ６は、通信処理サーバ６１と、
センタサーバ６２と、データベースサーバ６３とを含
む。

【００３９】同図において、矢印はデータの伝達方向を
表わし、矢印の傍らの名称、たとえば、「移動体位置情
報・時間情報 要求」は伝達されるデータの意味・内容
を表わしている。したがって、移動体運行情報サービス
サーバ６から搭載端末１には、「移動体位置情報・時間
情報 要求」が伝達され、搭載端末１から移動体運行情
報サービスサーバ６１には、「移動体位置情報」及び
「時間情報」が伝達される。

【００４０】次に、本発明の第１実施例の動作について
説明する。移動体運行情報サービスサーバ６は、クライ
アント端末４からの移動体位置情報・時間情報の要求
（ステップ１０）に応じて、搭載端末１に対して無線通
信を用いて、移動体位置情報・時間情報要求を送信する
（ステップ１１）。

【００４１】クライアント端末４は、たとえば、特定の
事業者の車両、船舶若しくは高級機などの移動体運行管
理者用端末であり、クライアント端末４から位置情報の
提供を求めることができる移動体は、その事業者の保有
する移動体に限定され、他の事業者の保有する移動体に
ついての情報は取得できない。これにより、本発明の第
１実施例によるサービスを享受する事業者間での情報の
漏洩が防止される。

【００４２】要求を受けた搭載端末１は、移動体運行サ
ービスサーバ６に移動体位置情報と時間情報を送信する
（ステップ１２）。ここで、時間情報とは、少なくとも
時刻を表わし、好ましくは、日付と時刻を表わす情報で
ある。搭載端末は、たとえば、接続されたＧＰＳから位
置情報としての移動体の緯度・経度、並びに、時間情報
を取得する。

【００４３】移動体運行情報サービスサーバ６は、この
移動体位置情報及び時間情報を、運行路地図データとマ
ッチングしてクライアント端末４に送信し、クライアン
ト端末４の画面に表示させる（ステップ１３）。移動体
の運行路とは、移動体が車両、船舶、若しくは、航空機
のような乗物である場合には、それぞれ、道路、航路、
若しくは、空路などを表わし、より一般的には、移動体
の移動経路を表す。また、運行路地図データは、移動体
の種類に対応した地図データであり、たとえば、移動体
が、車両、船舶及び航空機である場合には、運行路地図
データは、それぞれ、道路地図データ、航路地図デー
タ、及び、空路地図データに対応する。また、移動体が
より一般的な移動可能な装置である場合には、移動体経
路データに対応する。

【００４４】移動体運行情報サービスサーバ６は、クラ
イアント端末４からの要求が無い場合でも、随時若しく
は定期的に搭載端末１から移動体位置情報及び時間情報
を取得して、データベースサーバ６３に蓄積し、管理す
ることができる。これにより、移動体運行情報サービス
サーバ６は、クライアント端末４から特定の移動体の移
動体位置情報及び時間情報の時系列データ、すなわち、
移動体位置履歴情報が要求されたときに（ステップ１
０）、要求された特定の移動体についてデータベースサ
ーバ６３に蓄積されている位置履歴情報を、運行路地図
データとマッチングしてクライアント端末４に通知する
ことができる（ステップ１３）。

【００４５】移動体運行情報サービスサーバ６は、デー
タベースサーバ６３に蓄積された移動体位置履歴情報に
基づいて、運行路地図データに掲載されている運行路の
運行路区間毎に平均速度及び区間を通過するための所要
時間を計算し、計算結果をデータベースサーバ６３に蓄
積する（ステップ１４）。

【００４６】運行路地図データの一例として、運行路
は、ノード（又は運行路点）と、ノードに挟まれたリン
ク（又は運行路区間）とにより表現される。ノードは、
たとえば、実際の道路の交差点に対応させて選ぶことも
可能である。ノードは、移動体位置情報とのマッチング
がとれるように緯度・経度で表わされる。リンクは、両
端のノードと、形状と、長さなどによって表現される。

【００４７】次に、リンク内の平均速度の算出法の一例
を説明する。最初に、特定の移動体について移動体位置
履歴情報の中から、ある時間Ｔ、たとえば、５分間だけ
離れた２個所の移動体位置情報Ｐ１及びＰ２を取得す
る。

【００４８】次に、運行路地図データの中から、この移
動体位置情報Ｐ１及びＰ２の近傍にあるノード、すなわ
ち、緯度と経度の差が少ないノードＮ１及びＮ２をそれ
ぞれ判定する。このとき、ノードＮ１とノードＮ２が異
なるノードであるならば、着目している移動体は、この
時間間隔中に、ノードＮ１の近傍からノードＮ２の近傍
に移動していることがわかる。

【００４９】さらに、運行路地図データを参照して、ノ
ードＮ１とノードＮ２を両端とするリンクＬ１を判定す
る。リンクＬ１が判定されたならば、このリンクＬ１の
平均速度を計算する。そのため、移動体位置情報Ｐ１と
Ｐ２の２点間の直線距離Ｄは、平面直角座標系に変換し
た後に三平方の定理を適用する周知の方法に従って、緯
度・経度の値から計算される。この直線距離Ｄを時間Ｔ
で割った値をこのリンクＬ１の平均速度の推定値とす
る。

【００５０】リンクＬ１の所要時間は、運行路地図デー
タに記憶されているリンクＬ１の距離を用いることによ
り簡単に得ることができる。

【００５１】尚、ノードＮ１とノードＮ２の間に複数の
リンクが挟まれている場合には、全体的に平均速度を算
出して、各リンクの平均速度としてもよい。

【００５２】このようにして、リンクの平均速度、所要
時間を推定し、データベースサーバ６３に蓄積した移動
体運行情報サービスサーバ６は、クライアント端末４か
らの平均速度・所要時間情報の要求を受けると（ステッ
プ１０）、データベースサーバ６２に蓄積されている平
均速度・所要時間情報を要求元のクライアント端末４に
通知する（ステップ１３）。

【００５３】さらに、移動体運行情報サービスサーバ６
は、クライアント端末４からの到着予想時刻情報の要求
を受けて（ステップ１０）、到着予想時刻を計算し（ス
テップ１５）、計算結果の到着予想時刻情報をクライア
ント端末４に通知することができる（ステップ１３）。

【００５４】そのため、クライアント端末４は、到着予
想時刻を知りたい移動体と、到着地点とを移動体運行情
報サービスサーバ６に与える。移動体運行情報サービス
サーバ６は、データベースサーバ６３に蓄積されている
当該移動体についての移動体位置履歴情報から最新の位
置情報及び時間情報を取り出す。そして、当該移動体の
最新の位置情報を運行路地図データにマッピングして、
運行中のリンクＬ３と、リンク内の位置Ｐ３を割り出
す。次に、到着地点を運行路地図データにマッピングし
て、到着地点が存在するリンクＬ４と、リンク内の位置
Ｐ４を割り出す。

【００５５】続いて、リンクＬ３とリンクＬ４を結ぶ経
路、すなわち、リンクの系列を求める。そのため、たと
えば、リンクの系列の所要時間の合計Ｔ１が最小となる
ようにリンクの系列を決める。所要時間の計算は既に説
明した通りである。次に、リンクＬ３内で位置Ｐ３以降
を運行するために要する時間Ｔ２と、リンクＬ４内で位
置Ｐ４まで運行するために要する時間Ｔ３をリンク内の
平均速度情報とリンク内の運行距離とに基づいて算出す
る。最後に、当該移動体についての移動体位置履歴情報
から獲得した最新の時間情報に設定された時刻に対し、
リンク系列の所要時間の合計Ｔ１と、リンクＬ３の残り
の通過時間Ｔ２と、リンクＬ４の残りの通過時間Ｔ３を
経過時間として考慮した時刻が到着予想時刻情報として
得られる。

【００５６】以上の通り、本発明の第１実施例によれ
ば、リアルタイムな所要時間、到着予想時刻を算出する
ことが可能になる。

【００５７】ここで、リアルタイムな平均速度の算出に
ついて、より詳しく説明すると、平均速度の算出は、移
動体位置履歴情報中の前の位置と、現在の位置が、運行
路区間、すなわち、リンクに対しどのように配置されて
いるかによって変化する。

【００５８】ケース１：移動体の前の位置の近傍ノード
と現在位置の近傍ノードが一致している場合には、平均
速度は算出されない。

【００５９】ケース２：前の位置の近傍ノードと現在位
置の近傍ノードが異なるノードであって、かつ、同一リ
ンク内に存在する場合には、前の位置の緯度・経度と、
現在位置の緯度・経度とから２つの位置の間の距離を計
算し、この距離を移動時間で割って平均速度を算出し、
算出された平均速度を着目している一つのリンクに適用
する。

【００６０】ケース３：前の位置の近傍ノードと現在位
置の近傍ノードが異なるノードであって、かつ、異なる
リンクに存在する場合には、前の位置の緯度・経度と、
現在位置の緯度・経度とから２つの位置の間の距離を計
算し、この距離を移動時間で割って平均速度を算出す
る。そして、前の位置の近傍ノードから現在の位置の近
傍ノードまでの経路、すなわち、リンクの系列を検出
し、算出された平均速度を系列内のすべてのリンクに適
用する。

【００６１】また、上記の説明は、１台の移動体の移動
体位置履歴情報を利用してリンク毎の平均速度を算出す
る例に基づいているが、同時に複数台の移動体の移動体
位置履歴情報を利用してリンク毎の平均速度を算出し、
算出された平均速度を複数台の移動体全体について平均
化することによって、より高精度の平均速度を得ること
ができる。

【００６２】さらに、本発明の第１実施例によれば、移
動体運行情報サービスサーバ６のデータベースサーバ６
３には、多数のクライアント側が保有する多数の移動体
に関する移動体位置履歴情報が蓄積されている。そのた
め、移動体運行情報サービスサーバ６は、これらの多量
の移動体位置履歴情報を統計的に処理することによっ
て、経路（すなわち、リンクの系列）毎に、日別、時間
帯別、或いは、日及び時間帯別の平均速度・所要時間を
算出することができる。より具体的には、経路に関する
条件と、日、時間などの時期に関する条件とを用いて、
移動体位置履歴情報を分類し、同じ条件を満たす全ての
移動体について平均速度を求める。次に、条件を満たす
全ての移動体に関してその平均速度の平均を計算する。

【００６３】あるいは、リアルタイムに計算されたリン
クの平均速度を時間情報と共にデータベースに蓄積し、
蓄積された平均速度を、経路毎に、日別、時間帯別、或
いは、日及び時間帯別に分類し、同じグループに分類さ
れた平均速度の平均を計算することによっても条件に応
じた平均速度を計算することができる。

【００６４】これにより、本発明の第１実施例によれ
ば、経路別、及び、日別、時間帯別などの時期別の条件
に応じて、平均速度と所要時間を算出することが可能に
なる。このように、複数のクライアント間でデータベー
スを共有することにより、経路の平均速度、所要時間な
どのデータを共有することが可能になると共に、データ
の精度が向上する。

【００６５】図４は、本発明の第２実施例による移動体
運行情報サービスセンタの実施形態を説明する図であ
る。

【００６６】同図には、移動体側のＧＰＳ１５、搭載端
末１、及び、無線パケット通信端末１４と、クライアン
ト端末側のＷＷＷブラウザ４２、ＵＲＬ入力部４３及び
業務画面４４と、移動体運行情報サービスセンタ側の情
報収集アプリケーション（ＡＰ）７０、集計アプリケー
ション（ＡＰ）８０、地図生成アプリケーション（Ａ
Ｐ）１００、業務画面生成アプリケーション（ＡＰ）１
１０、データベース（ＤＢ）９０及びＷＷＷサーバ１１
５とが示されている。

【００６７】移動体運行情報サービスセンタの機能は、
業務画面生成ＡＰ１１０と、情報収集ＡＰ７０と、集計
ＡＰ８０と、データベース９０と、地図生成ＡＰ１００
とに分類される。業務画面生成ＡＰ１１０は、クライア
ント端末からの接続に対して、動的にＨＴＭＬによる業
務画面を生成する。業務画面の中には、地図生成アプリ
ケーション（ＡＰ）１００によって生成される地図画像
も含まれる。業務画面は、移動体位置情報表示部１１１
と、平均速度表示部１１２と、移動体位置履歴表示部１
１３と、到着予想時刻表示部１１４とを含む。これらの
表示用のデータは、データベース９０の位置情報・時間
情報記憶部９１、平均速度情報記憶部９２、到着予想時
刻記憶部９３及び各種情報記憶部９４と、地図画像生成
アプリケーション１０２とから取得される。

【００６８】生成された業務画面は、ＷＷＷサーバ１１
５を介して、クライアント端末のＷＷＷブラウザ４２に
よって業務画面部４４に表示される。

【００６９】地図生成ＡＰ１００は、運行路ポイントデ
ータ記憶部１０３と、地図データ記憶部１０４と、地図
を表示するためのＧＩＳアプリケーション１０１と、地
図画像生成アプリケーション１０２とを含み、業務画面
生成ＡＰ１１０からの要求に応じて地図画像を生成す
る。

【００７０】情報収集ＡＰ７０は、無線パケット通信端
末１４を介して搭載端末１から位置情報、すなわち、経
度緯度情報を取得し、取得した情報を搭載端末位置情報
記憶部７３に蓄積する位置情報取得機能７１を有する。
情報の蓄積は、データベース９０への登録とは非同期的
に行われる。

【００７１】集計ＡＰ８０は、搭載端末位置情報記憶部
７３に蓄積された情報を、加工、集計し、データベース
９０に登録し、加工・集計したデータを業務画面に反映
させると共に、画面生成の性能向上を図るように機能す
る。集計ＡＰ８０は、定期的に搭載端末位置情報記憶部
７３より取得した位置情報から運行路ポイントデータを
算出して位置情報・時間情報記憶部９１に登録する位置
情報登録ＡＰ８１と、位置情報登録ＡＰ８１とは非同期
的に動作し、位置情報・時間情報記憶部９１から取り出
したデータに基づいて運行路区間（リンク）の平均速度
を算出する平均速度算出ＡＰ８４とを有する。また、位
置情報登録ＡＰ８１は、距離計算ＡＰ８２、距離計算用
内部データ記憶部８３、及び、ＧＩＳアプリケーション
１０１と協働して、運行路ポイントデータを算出する。

【００７２】上記の本発明の実施例による移動体運行情
報サービスセンタは、上記の実施例で説明された例に限
定されることなく、システム内の入出力デバイス、通信
デバイス、コンピュータのＣＰＵやメモリなどのハード
ウェア部分を除く部分は、同等の機能を実現するソフト
ウェア（プログラム）で構築し、ディスク装置等に記録
しておき、必要に応じてコンピュータにインストール
し、或いは、ネットワーク経由でコンピュータにダウン
ロードして移動体運行情報サービスを行うことも可能で
ある。さらに、構築されたプログラムをフロッピー（登
録商標）ディスク、メモリカード、ＣＤ−ＲＯＭ等の可
搬記録媒体に格納し、このようなサービスを用いる場面
で汎用的に使用することも可能である。

【００７３】以上、本発明の代表的な実施例を説明した
が、本発明は、上記の実施例に限定されることなく、特
許請求の範囲内において、種々変更・応用が可能であ
る。

【００７４】

【発明の効果】本発明の移動体運行情報提供システムに
よれば、複数の事業者の移動体の位置情報及び時間情報
の収集（データベース化）と、運行路区間内の平均速度
及び所要時間の推定が移動体運行情報サービスセンタで
一括して行なわれる。そのため、個々の事業者が移動体
の位置情報を収集する場合よりも利用できる基礎データ
量が増大するので、平均速度の推定や所要時間の算出の
精度が格段に高まる。

【００７５】一方、移動体運行情報サービスセンタは、
個々の移動体の位置情報及び時間情報などの運行情報
は、その移動体を管理しているクライアント端末だけに
配信するよう制限することができる。これにより、各事
業者は、平均速度、所要時間などの共通データを共有で
きると共に、各事業者が保有する個々の移動体に関する
運行情報は他の事業者に対し秘匿することができるので
企業情報の漏洩が防止される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の移動体運行情報提供システムの構成図
である。

【図２】本発明の移動体運行情報提供システムの動作シ
ーケンスチャートである。

【図３】本発明の第１実施例のシステム構成図である。

【図４】本発明の第２実施例による移動体運行情報サー
ビスセンタの説明図である。

【符号の説明】

１ 搭載端末 １１ 位置情報 １２ 時間情報 １３ 移動体情報送信手段 ２ 無線パケット通信網 ３ 公衆網 ４ クライアント端末 ４１ 運行情報受信手段 ５ 移動体運行情報サービスセンタ ５１ 移動体情報受信手段 ５２ 移動体情報収集手段 ５３ 運行路地図情報記憶手段 ５４ 平均速度推定手段 ５５ 運行情報提供手段 ５６ 統計的平均速度推定手段 ５７ 所要時間算出手段

フロントページの続き Ｆターム(参考） 2C032 HB25 HC08 5H180 AA01 AA07 AA14 AA16 AA25 AA26 BB04 BB05 BB13 BB15 DD02 FF05 FF27 5K067 AA21 BB26 EE02 EE16 FF02 FF03 FF05 FF23 JJ52 JJ64

Claims (18)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 クライアント毎に関連付けられたクライ
   アント端末及び少なくとも１台の移動体に搭載された搭
   載端末と、クライアント端末及び搭載端末に通信接続さ
   れ、上記搭載端末から得た移動体の運行情報をクライア
   ント端末に提供する移動体運行情報サービスセンタとに
   より構成され、 上記移動体運行情報サービスセンタは、 特定のクライアントに関連付けられた移動体に固有の運
   行情報を上記特定のクライアントに関連付けられたクラ
   イアント端末に提供し、 特定されない搭載端末から得た移動体の位置情報及び時
   間情報を収集し、移動体が移動する運行路を表す運行路
   地図データ上の運行路区間の平均速度及び所要時間を算
   出することにより、特定のクライアントに関連付けられ
   ない移動体の運行情報を作成し、特定されないクライア
   ント端末に提供することを特徴とする移動体運行情報提
   供システム。
2. 【請求項２】 少なくとも１台の移動体が関連付けら
   れ、上記移動体の運行情報を管理する少なくとも１台の
   クライアント端末と、 いずれかのクライアント端末に関連付けられた移動体に
   搭載され、上記移動体の位置情報及び上記位置情報に関
   連した時間情報を獲得する少なくとも１台の搭載端末
   と、 無線通信網を介して搭載端末に接続され、公衆網を介し
   てクライアント端末に接続され、搭載端末から上記搭載
   端末が搭載された特定の移動体の位置情報及び時間情報
   を取得し、上記特定の移動体の運行情報を作成し、上記
   特定の移動体の運行情報を、上記特定の移動体と関連付
   けられた特定のクライアント端末に提供する移動体運行
   情報サービスセンタとにより構成される移動体運行情報
   提供システムであって、 上記移動体運行情報サービスセンタは、上記少なくとも
   １台の特定されない移動体の位置情報及び時間情報を収
   集し、上記特定されない移動体の位置情報を運行路地図
   データにマッピングし、上記特定されない移動体の位置
   情報がマッピングされた運行路地図データ及び時間情報
   に基づいて、運行路地図データに定められた運行路区間
   を移動する移動体の平均速度及び所要時間を推定し、上
   記推定された平均速度及び所要時間を特定されないクラ
   イアント端末に提供することを特徴とする移動体運行情
   報提供システム。
3. 【請求項３】 移動体に搭載され上記移動体の位置情報
   及び上記位置情報に関連した時間情報の組を無線通信網
   を介して送信する手段を有する少なくとも１台の搭載端
   末と、 上記無線通信網に接続され、上記無線通信網を介して上
   記搭載端末から送信された上記移動体の位置情報及び時
   間情報の組を受信する手段と、 上記移動体の位置情報及び時間情報の組を収集する手段
   と、 公衆網に接続され、上記公衆網を介して利用できる形態
   で上記移動体の位置情報及び時間情報の組を提供する提
   供手段とを有する移動体運行情報サービスセンタと、 上記公衆網に接続され、上記公衆網を介して上記移動体
   運行情報サービスセンタの上記提供手段によって提供さ
   れる情報を受信する手段を有する少なくとも１台のクラ
   イアント端末とにより構成され、 上記移動体運行情報サービスセンタは、 運行路上の運行路点と、上記運行路点間を結ぶ運行路区
   間に関する情報を格納する運行路地図情報記憶手段と、 少なくとも１台の移動体から収集された少なくとも第１
   及び第２の２組の位置情報及び時間情報の組から、上記
   第１の組の位置情報及び上記第２の組の位置情報に対応
   する運行路点間を接続する運行路区間内の平均速度を推
   定する手段とを更に有し、 上記提供手段は、上記運行路区間内の平均速度を提供す
   ることを特徴とする移動体運行情報提供システム。
4. 【請求項４】 上記移動体運行情報サービスセンタは、
   上記収集された位置情報及び時間情報の組を所定の条件
   に従って分類し、上記分類された位置情報及び時間情報
   の組に基づいて条件付きの運行路区間内の平均速度を統
   計的に推定する手段を更に有することを特徴とする請求
   項３記載の移動体運行情報提供システム。
5. 【請求項５】 上記移動体運行情報サービスセンタは、
   始点及び終点を受け、上記運行路地図情報記憶手段を参
   照して、上記始点に対応した第１の運行路点と上記終点
   に対応した第２の運行路点とを結ぶ上記運行路区間の系
   列を決定し、上記系列内の運行路区間に対し推定された
   上記運行路区間内の平均速度に基づいて上記始点から上
   記終点までの所要時間を算出する手段を更に有し、 上記移動体運行情報サービスセンタの上記提供手段は、
   上記所要時間を提供することを特徴とする請求項３又は
   ４記載の移動体運行情報提供システム。
6. 【請求項６】 上記無線通信網は無線パケット通信網で
   あることを特徴とする請求項２乃至５のうちいずれか一
   項記載の移動体運行情報提供システム。
7. 【請求項７】 移動体に搭載された少なくとも１台の搭
   載端末と、無線通信網及び公衆網に接続され、上記搭載
   端末から上記無線通信網を介して上記移動体の位置情報
   が与えられ、上記位置情報が得られた移動体の運行情報
   を上記公衆網を介して提供する移動体運行情報サービス
   センタと、上記公衆網を介して上記移動体運行情報サー
   ビスセンタから特定された移動体の運行情報を取得する
   少なくとも１台のクライアント端末とにより構成される
   移動体運行情報提供システムにおいて、 上記移動体運行情報サービスセンタは、上記搭載端末か
   ら与えられた上記移動体の位置情報を運行路地図データ
   にマッピングし、上記移動体の位置情報に関連した時間
   情報を用いることによって、上記運行路地図データの運
   行路区間の平均速度を推定し、上記推定された運行路区
   間の平均速度を上記クライアント端末に提供することを
   特徴とする移動体運行情報提供方法。
8. 【請求項８】 上記移動体運行情報サービスセンタは、
   所定の条件に従って分類された上記移動体の位置情報及
   び関連した上記時間情報から条件付きの運行路区間内の
   平均速度を統計的に推定することを特徴とする請求項７
   記載の移動体運行情報提供方法。
9. 【請求項９】 上記移動体運行情報サービスセンタは、
   上記運行路地図データにマッピングされる始点及び終点
   を受け、上記推定された上記運行路区間の平均速度と上
   記運行路区間の距離とに基づいて、上記始点から上記終
   点までの所要時間を算出し、上記算出された所要時間を
   上記クライアント端末に提供することを特徴とする請求
   項７又は８記載の移動体運行情報提供方法。
10. 【請求項１０】 上記無線通信網は無線パケット通信網
    であることを特徴とする請求項７乃至９のうちいずれか
    一項記載の移動体運行情報提供方法。
11. 【請求項１１】 移動体に搭載された少なくとも１台の
    搭載端末と、無線通信網及び公衆網に接続され、上記搭
    載端末から上記無線通信網を介して上記移動体の位置情
    報が与えられ、上記位置情報が得られた移動体の運行情
    報を上記公衆網を介して提供する移動体運行情報サービ
    スセンタと、上記公衆網を介して上記移動体運行情報サ
    ービスセンタから上記移動体の運行情報を取得する少な
    くとも１台のクライアント端末とにより構成され、 上記移動体運行情報サービスセンタは、上記搭載端末か
    ら与えられた上記移動体の位置情報を運行路地図データ
    にマッピングし、上記移動体の位置情報に関連した時間
    情報を用いることによって、上記運行路地図データの運
    行路区間の平均速度を推定し、上記推定された運行路区
    間の平均速度を上記クライアント端末に提供することを
    特徴とする移動体運行情報提供システム。
12. 【請求項１２】 上記移動体運行情報サービスセンタ
    は、所定の条件に従って分類された上記移動体の位置情
    報及び関連した上記時間情報から条件付きの運行路区間
    内の平均速度を統計的に推定することを特徴とする請求
    項１１記載の移動体運行情報提供システム。
13. 【請求項１３】 上記移動体運行情報サービスセンタ
    は、上記運行路地図データにマッピングされる始点及び
    終点を受け、上記推定された上記運行路区間の平均速度
    と上記運行路区間の距離とに基づいて、上記始点から上
    記終点までの所要時間を算出し、上記算出された所要時
    間を上記クライアント端末に提供することを特徴とする
    請求項１１又は１２記載の移動体運行情報提供システ
    ム。
14. 【請求項１４】 上記無線通信網は無線パケット通信網
    であることを特徴とする請求項１１乃至１３のうちいず
    れか一項記載の移動体運行情報提供システム。
15. 【請求項１５】 無線通信網を介して少なくとも１台の
    搭載端末に接続され、上記搭載端末から送信された移動
    体の位置情報及び時間情報の組を受信する手段と、 上記移動体の位置情報及び時間情報の組を収集する手段
    と、 運行路上の運行路点と、上記運行路点間を結ぶ運行路区
    間に関する情報を格納する運行路地図情報記憶手段と、 同一の移動体から収集された少なくとも２組の第１及び
    第２の位置情報及び時間情報の組から、上記第１の組の
    位置情報及び上記第２の組の位置情報に対応する運行路
    点間を接続する運行路区間内の平均速度を推定する手段
    とを有し、 公衆網を介して少なくとも１台のクライアント端末に接
    続され、上記移動体の位置情報及び時間情報の組と上記
    運行路区間内の平均速度の中の少なくとも一方を上記ク
    ライアント端末に提供する提供手段とを有する移動体運
    行情報サービスセンタ。
16. 【請求項１６】 上記収集された位置情報及び時間情報
    の組を所定の条件に従って分類し、上記分類された位置
    情報及び時間情報の組に基づいて条件付きの運行路区間
    内の平均速度を統計的に推定する手段を更に有すること
    を特徴とする請求項１５記載の移動体運行情報サービス
    センタ。
17. 【請求項１７】 始点及び終点を受け、上記運行路地図
    情報記憶手段を参照して、上記始点に対応した第１の運
    行路点と上記終点に対応した第２の運行路点とを結ぶ上
    記運行路区間の系列を決定し、上記系列内の運行路区間
    に対し推定された上記運行路区間内の平均速度に基づい
    て上記始点から上記終点までの所要時間を算出する手段
    を更に有し、 上記提供手段は、上記所要時間を提供することを特徴と
    する請求項１５又は１６記載の移動体運行情報サービス
    センタ。
18. 【請求項１８】 上記無線網は無線パケット通信網であ
    ることを特徴とする請求項１５乃至１７のうちいずれか
    一項記載の移動体運行情報サービスセンタ。