JP2002116367A - レンズ位置制御装置および光学機器 - Google Patents

レンズ位置制御装置および光学機器

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JP2002116367A
JP2002116367A JP2001225550A JP2001225550A JP2002116367A JP 2002116367 A JP2002116367 A JP 2002116367A JP 2001225550 A JP2001225550 A JP 2001225550A JP 2001225550 A JP2001225550 A JP 2001225550A JP 2002116367 A JP2002116367 A JP 2002116367A
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lens
focusing
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focus
detecting
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Shuichi Terada
修一 寺田
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
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    • G02B7/02Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses
    • G02B7/04Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification
    • G02B7/10Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification by relative axial movement of several lenses, e.g. of varifocal objective lens
    • G02B7/102Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification by relative axial movement of several lenses, e.g. of varifocal objective lens controlled by a microcomputer

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 変倍時における合焦レンズの位置精度を高め
るために、変倍レンズの位置検出精度を高めると、高価
になる。 【解決手段】 変倍のために光軸に沿って移動する変倍
レンズL1と、フォーカスのために光軸に沿って移動す
るフォーカシングレンズL2と、少なくとも変倍レンズ
を光軸方向に沿って駆動させる変倍レンズ駆動手段8
と、変倍レンズの移動に伴って移動し、フォーカシング
レンズの合焦動作を実行するに先立って使用する基準位
置を示す手段2と、上記基準位置からの、フォーカシン
グレンズの合焦動作に伴う駆動量を算出する算出手段1
5とを設けてレンズ位置制御装置を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変倍レンズの移動
(焦点距離の変更)に応じて合焦レンズを合焦位置に駆
動する光学装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】変倍光学系の駆動機構における合焦レン
ズの駆動機構は、例えば特許第2856557号に開示
された焦点距離可変装置にあるように、第1のレンズユ
ニットと、第2のレンズユニットと、第2のレンズユニ
ットを第1のレンズユニットに対して移動させるモータ
と、第1、第2のレンズユニットおよびモータを一体に
光軸方向に移動させる移動手段と、この移動手段によっ
て移動させられる第1のレンズユニットの停止位置を判
定する判定手段と、この判定手段の判定結果にしたがっ
てモータによって移動させられる第2のレンズユニット
の第1のレンズユニットに対する移動位置を決定する決
定手段とを有して構成される。
【0003】ここで、本願図8および図9には、上記特
許第2856557号の実施例の概略構成を示してい
る。
【0004】図8(a)は、上記実施例であるカメラの
概略構成を、図8(b)は所定のズームポジションにお
ける各レンズの繰出し位置を示している。図9は上記実
施例のカメラにおけるフォーカス駆動のシーケンスを示
す。
【0005】図8(a)において、L301は第1群レ
ンズ、303は第1群鏡筒である。また、L302は第
2群レンズ、308は第2群鏡筒である。L303は第
3群レンズである。
【0006】304は第1群鏡筒303の外周に設けら
れた1群カムピンであり、この1群カムピン304は、
第1群鏡筒303の外周側にて回転可能な1群カム筒3
05に形成された1群カム溝に係合している。第1群鏡
筒303は、不図示の直進ガイド部材によって直進ガイ
ドされている。このため、1群カム筒305が回転する
と、1群カム溝と1群カムピン304との係合作用によ
って光軸方向に直進駆動される。
【0007】306は第2群カム筒であり、第1群鏡筒
303の内側に配置されている。第2群鏡筒308の外
周に設けられた2群カムピン309は、2群カム筒30
6に形成された2群カム溝に係合している。また、2群
カム筒306には、駆動ピン307が設けられており、
この駆動ピン307は、第1群鏡筒303に形成された
周方向に延びる長穴を貫通して、1群カム筒305に形
成された光軸方向に延びる直進ガイド長穴に係合してい
る。
【0008】このため、2群カム筒306は1群カム筒
305と同位相で回転し、第1群鏡筒303と共に光軸
方向に移動する。そして、2群カム筒306が回転する
と、第2群鏡筒308は、2群カム溝と2群カムピン3
09との係合作用によって光軸方向に駆動され、2群カ
ム筒306の光軸方向移動量と合わせた量だけ光軸方向
に直進駆動される。
【0009】310は第3群レンズL303を光軸方向
に駆動する合焦駆動ユニットであり、第2群鏡筒308
に固定された不図示の2群地板に取り付けられている。
【0010】311はモータおよび減速機からなる変倍
駆動ユニットであり、1群カム筒305を回転駆動す
る。
【0011】312は装置本体を兼用し、1群カム筒3
05を回転可能に支持する固定筒であり、313は固定
筒312に支持されるフィルムもしくは固体撮像レンズ
等の感光部材である。
【0012】314は後述するフォトディテクタ301
の検出信号を増幅する増幅器であり、315は測距回路
である。316はマイコンであり、317は合焦駆動ユ
ニット310を制御する合焦駆動回路である。さらに、
318は不図示のレリーズスイッチ、ズームスイッチな
どの操作部材を備えた装置外装である。
【0013】301はフォトディテクタであり、上記2
群地板に固定されて第2群鏡筒308と一体的に駆動さ
れる。このフォトディテクタ301は、図10に示すよ
うに、第1群鏡筒303に保持されたプリズム302の
入射面に対向する赤外線投光レンズ301aと、プリズ
ム302の射出面側に設けられたスリット板302aに
対向する受光レンズ部301bとから構成される。
【0014】投光レンズ301aから発せられた赤外光
は、プリズム302の反射面302dで反射し、この反
射光のうちスリット板302aに形成されたスリットを
通過した光がスリット光となって受光レンズ部301b
上に投光される。なお、受光レンズ部301b上には、
2つのスリット状の受光領域301c,301dが形成
されている。
【0015】スリット板302aには、図11に示すよ
うに、S1列およびS2列のスリット列がそれぞれ光軸
方向に平行に延び、かつ光軸直交方向に並んで形成され
ている。なお、S1列のスリットを通過したスリット光
は受光領域301cにて、S2列のスリットを通過した
スリット光は受光領域301dにて受光される。
【0016】S1列においては等しい光軸方向ピッチP
1でスリットが形成され、S1列の両端のスリット間の
間隔Dは、第1群レンズL301と第2群レンズL30
2の相対移動量の最大値と等しい。
【0017】一方、S2列のスリットは、中央のスリッ
トを除いて、S1列のスリットに対してずれ量Zを有す
る。S2列の両端のスリット以外のスリットについて
は、ずれ量Z1は同じであるが、ずれ方向が交互に逆に
なっている。また、S2列の両端のスリットのずれ量Z
2はZ1よりも大きい。なお、スリットのずれ方向によ
り第1群レンズL1の駆動方向を検出することが可能で
ある。
【0018】そして、上記ずれ量を受光領域301c,
301dの出力差から読み取ることで、第1群レンズL
1に対する第2群レンズL2の位置(ズームポジショ
ン)を判別することができる。
【0019】具体的には、第2群レンズL2とともにフ
ォトディテクタ301がプリズム302およびスリット
板302aに対して光軸方向に移動して、フォトディテ
クタ301がS1,S2列のスリット対を通過するごと
にフォトディテクタ301から図12に示すような波形
の信号が出力される。なお、各ズームポジションにおい
て、フォトディテクタ301がS1,S2列のスリット
対の中央に位置するときのフォトディテクタ301の信
号レベルはその最大出力値の1/2になるように調整さ
れている。
【0020】そして、ズームスイッチの操作により、図
13にC1〜Cnで示すズームポジションが指定される
と、マイコン316は、変倍駆動ユニット311を通じ
て第1および第2群レンズL301,L302を駆動す
る。第2群レンズL302とともにフォトディテクタ3
01がその最大出力値の1/2の信号が出力される位置
に達するごとに、不図示のコンパレータから信号が出力
され、この信号のカウント値が指定されたズームポジシ
ョンのnの値に等しくなったところで、マイコン316
は第1および第2群レンズL301,L302の駆動を
停止させる。
【0021】なお、図13には、各ズームポジションに
おける第1および第2群レンズL301,L302の位
置関係を示している。
【0022】また、こうしてズーミングが行われると、
マイコン316は、第2群レンズL302の位置と、測
距回路315により測定した被写体距離等に基づいて第
3群レンズL303を駆動すべき合焦位置を演算し、合
焦駆動ユニット310を通じて第3群レンズL303を
合焦位置にフォーカス駆動する。
【0023】このように構成された装置におけるフォー
カス駆動について、図8(b)および図9のフローチャ
ートを用いて説明する。
【0024】図8(b)において、319はズーミング
による第1群レンズL301の光軸方向位置を示す。ま
た、320は第2群レンズL2のズーミングによる光軸
方向位置を示す。さらに、321はズーム位置に応じた
第3群レンズL3の所定被写体距離での光軸方向位置
(合焦位置)を示す。
【0025】また、図8(b)において、位置f0は焦
点距離がf0のズームポジションであり、かつフォトデ
ィテクタ301がスリット対の中央に位置している状態
(例えば、図10における破線の位置C4に相当する)
を示している。
【0026】ここで、ズーミング動作が終了し、第1お
よび第2群レンズL301,302が焦点距離f0から
ΔZpだけずれた焦点距離f1の位置で停止した場合を
考える。このような停止位置のずれは、上記コンパレー
タからの出力信号のカウント値が指定されたズームポジ
ションのnの値に等しくなった時点から実際に第1およ
び第2群レンズL301,302が停止するまでの制御
上の応答遅れや、機構上のガタ等により発生する。
【0027】この状態でレリーズスイッチが操作される
と(図9のステップ#1)、第3群レンズL303の合
焦駆動のための移動量演算が行われる。
【0028】まず、マイコン316は、フォトディテク
タ301の出力からズームの停止位置の中心からのずれ
量ΔZpを算出する(ステップ#2,#3)。
【0029】次に、第2群レンズL302がズームポジ
ションZpの中央に位置する場合における上記所定被写
体距離での第3群レンズL303の合焦位置を得るため
の基準移動量Δx0を不図示のROMから読み出し、Δ
xとする(ステップ#4,#5)。
【0030】次に、被写体までの距離Dを測距回路31
5を用いて測定し、マイコン316のROMからΔF
(1/D)、すなわち被写体距離Dの逆数に対応した移
動量を求め、ΔxにΔF(1/D)を加えたものをΔx
とする(ステップ#6,#7,#8)。
【0031】続いて、ROMから、ズーム停止位置のず
れ情報ΔZpに対応する第3群レンズL303の移動量
の補正値Δx2(ΔZp)の情報を読み出す(ステップ
#9)。そして、ΔxにΔx2(ΔZp)を加えたもの
をΔxとする(ステップ#10)。
【0032】この処理によって、 Δx1=Δx0+ΔF(1/D)+Δx2(ΔZp) で算出される焦点距離f1における第3群レンズL30
3の移動量が求められ、マイコン316は、この移動量
分、第3群レンズL303を合焦位置に駆動する(ステ
ップ#10)。
【0033】このように、上記実施例では、各ズームポ
ジションにおいて基準位置(焦点距離f0)と実際に第
1および第2群レンズL301,L302が停止した位
置(焦点距離f1)との差(ΔZp)を検出し、第3群
レンズL303の位置を決定している。
【0034】つまり、実際に第1および第2群レンズL
301,L302が停止した位置のズームポジションの
基準位置からのずれΔZpの検出精度が第3群レンズL
303の位置精度に大きく影響する。
【0035】また、特許第2505192号にて開示の
ズーム機構においては、合焦系レンズ保持枠と、変倍系
レンズ保持枠および変倍系レンズ保持枠の位置を検出す
る検出手段と、変倍系レンズの移動量に対する合焦系レ
ンズ保持枠の移動量を記憶する記憶装置とを有し、上記
検出手段によって検出された変倍系レンズ保持枠の位置
を記憶装置に記憶された合焦レンズ保持枠の移動量に対
応する出力に変換し、合焦レンズ保持枠を変倍系レンズ
保持枠に対して移動させる制御手段を有している。
【0036】このズーム機構においても、特許第285
6557号にて開示の焦点距離可変装置と同様に、変倍
系レンズ保持枠の位置を検出する検出手段の検出精度が
合焦系レンズ保持枠の位置精度に大きく影響する。
【0037】また、ズームポジションの基準位置と実際
にレンズが停止した位置とのずれΔZpを検出するため
に、上記特許第2856557号の実施例に示したフォ
トディテクタ以外に、特開平8−94903号公報にて
提案の移動体検出装置も用いられている。
【0038】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、合焦
レンズの合焦位置精度を高めるためには、ズームポジシ
ョンの基準位置と実際に変倍レンズが停止した位置との
ずれの検出精度を高める必要がある。しかも、光学系の
小型化や合焦敏感度の上昇によって、合焦レンズに求め
られる合焦位置精度がより高くなる傾向にある。
【0039】このため、例えば上記特開平8−9490
3号公報にて提案の移動体検出装置でも、抵抗体表面の
面精度を上げて、ズームポジションの基準位置と実際に
レンズが停止した位置とのずれの検出精度を向上させて
いる。
【0040】しかし、このような高精度の位置検出を行
う装置は高価である。また、光学系の小型化や合焦敏感
度の上昇に伴って、従来の位置検出装置の限界以上の検
出精度が必要になってきている。
【0041】そこで、本発明は、変倍レンズの位置の検
出精度がそれほど高くない安価な位置検出手段を用いな
がら、変倍に伴う高精度の合焦動作を行えるようにした
レンズ位置制御装置および光学装置を提供することを目
的としている。
【0042】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本願第1の発明では、変倍のために光軸に沿って
移動する変倍レンズと、フォーカスのために光軸に沿っ
て移動するフォーカシングレンズと、少なくとも変倍レ
ンズを光軸方向に沿って駆動させる変倍レンズ駆動手段
と、変倍レンズの移動に伴って移動し、フォーカシング
レンズの合焦動作を実行するに先立って使用する基準位
置を示す手段と、上記基準位置からの、フォーカシング
レンズの合焦動作に伴う駆動量を算出する算出手段とを
設けてレンズ位置制御装置を構成している。また、本願
第2の発明では、変倍レンズの移動に応じて合焦レンズ
を合焦位置に駆動する光学装置であって、変倍レンズの
移動に伴いこの変倍レンズの位置に応じた合焦レンズの
所定物体距離での合焦位置若しくは変倍レンズの位置に
応じた合焦レンズの所定物体距離での合焦位置から所定
距離離れた位置である合焦基準位置に沿って移動する合
焦基準位置トレース部を有し、合焦レンズが合焦基準位
置に位置したことを検出する合焦レンズ位置検出手段
と、変倍レンズの移動時に、物体距離を検出するととも
に、合焦レンズを合焦レンズ位置検出手段により合焦基
準位置に位置したことが検出されるまで移動させ、この
合焦基準位置から上記検出した物体距離に応じた合焦に
必要な移動量駆動して合焦位置に駆動する制御手段とを
設けている。
【0043】より具体的には、変倍レンズの位置に応じ
た合焦レンズの所定物体距離での合焦位置若しくは変倍
レンズの位置に応じた合焦レンズの所定物体距離での合
焦位置から所定距離離れた位置を合焦基準位置とし、各
物体距離における合焦レンズの合焦基準位置から合焦位
置への移動量を合焦移動量として記憶する記憶手段と、
変倍レンズの移動に伴って合焦基準位置に沿って移動す
る合焦基準位置トレース部を有し、合焦レンズが合焦基
準位置に位置したことを検出する合焦レンズ位置検出手
段と、変倍レンズの位置が、合焦移動量が近似的に等し
い複数の移動範囲のうちいずれの範囲に位置するかを検
出する変倍レンズ位置検出手段と、変倍レンズの移動時
に、物体距離を検出するとともに、合焦レンズを合焦レ
ンズ位置検出手段により合焦基準位置に位置したことが
検出されるまで移動させ、記憶手段に記憶された、変倍
レンズ位置検出手段により検出された移動範囲における
上記検出した物体距離での合焦移動量に基づいて合焦レ
ンズを駆動する制御手段とを設けている。
【0044】これら第1および第2の発明により、変倍
レンズの位置を高精度に検出しなくても、すなわち高価
な位置検出手段を用いなくても高精度に合焦動作を行う
ことが可能となる。
【0045】なお、第2の発明において、合焦基準位置
トレース部を、変倍レンズをカム駆動するカム部材に形
成された合焦基準カムにより駆動するようにしてもよ
い。
【0046】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1(a)に
は、本発明の第1実施形態であるレンズ位置制御装置を
備えたカメラ(光学装置)の概略構成を示している。ま
た、図1(b)には、上記カメラにおける変倍レンズと
合焦レンズとの光軸方向における位置関係を示してい
る。さらに、図2には、上記カメラに設けられるフォト
インタラプタ1とスリット板2とを示している。
【0047】図1(a)および図において、L1は第1
群レンズ(変倍レンズ)、5は第1群レンズL1を保持
する第1群鏡筒、5aは第1群鏡筒5の外周に設けられ
た1群カムピンである。
【0048】1群カムピン5aは、変倍時に回転駆動さ
れるカム筒(カム部材)3の内周に形成された不図示の
変倍カム溝に係合している。また、第1群鏡筒5は、不
図示の直進ガイド部材によって直進ガイドされ、光軸方
向に移動可能に保持されている。このため、カム筒3が
光軸回りで回転すると、変倍カム溝と1群カムピン5a
との係合作用により第1群鏡筒5および第1群レンズL
1が光軸方向に直進駆動され、変倍が行われる。
【0049】8はDCモータ若しくはステッピングモー
タおよび減速機からなる変倍駆動ユニットであり、カム
筒3を回転駆動する。
【0050】L2は第2群レンズ(合焦レンズ)であ
り、不図示の第2群鏡筒に保持されている。なお、第2
群レンズL2は第1群レンズL1の後方に位置してお
り、所謂リアーフォーカス式の変倍レンズを構成してい
る。
【0051】6はスクリュー軸を出力軸として有するス
テッピングモータおよび第2群鏡筒を光軸方向に直進ガ
イドするガイドバー等から構成される合焦駆動ユニット
であり、第1群鏡筒5に一体的に固定される。第2群鏡
筒には、上記スクリュー軸に噛み合うラック部材が少な
くとも光軸方向においてガタなく取り付けられておりス
テッピングモータが作動してスクリュー軸が回転する
と、このスクリュー軸とラック部材との噛み合い作用に
より、ラック部材とともに第2群鏡筒および第2群レン
ズL2が光軸方向に駆動され、フォーカシングが行われ
る。
【0052】7は合焦駆動ユニット6を構成するステッ
ピングモータの駆動ステップ数から第2群レンズL2の
移動量を検出する合焦素子(レンズ)移動量検出回路で
ある。
【0053】9は不図示のカメラ本体と一体化されてカ
ム筒3を回転可能に支持する固定筒である。10は固定
筒9に支持されるフィルムもしくは固体撮像レンズ等の
感光部材である。
【0054】11はポテンショメータ等から構成され、
カム筒3の回転位置(つまりは、第1群レンズL1の光
軸方向位置)を検出することで光学系の焦点距離を検出
する焦点距離検出器(変倍レンズ位置検出手段)であ
る。
【0055】13は被写体までの距離を測定する測距回
路であり、14はカメラの使用環境としての温度、湿度
等を検出する環境検出回路である。
【0056】12は合焦位置指示回路である。この合焦
位置指示回路12は、合焦素子(レンズ)位置検出器
4、合焦素子移動量検出回路7、焦点距離検出器11、
測距回路13および環境検出回路14からの信号に基づ
いて、後述する合焦基準位置からの第2群レンズL2の
合焦を得るのに必要な移動量を演算し、この演算結果に
応じた駆動指令を合焦駆動ユニット6に与える。
【0057】16は不図示のレリーズスイッチ、変倍位
置の指令信号を出力するズームスイッチなどの操作部材
を有するカメラの外装部材である。
【0058】また、15は本カメラ全体の制御を司るマ
イコンである。このマイコン15内には、焦点距離(第
1群レンズL1の位置)に応じた合焦基準位置からの各
被写体(物体)距離での第2群レンズL2の移動量(合
焦移動量)や、環境検出回路14により検出された温
度、湿度等に応じて第2群レンズL2の合焦移動量を補
正するためのデータが記憶されているROM等のメモリ
(記憶手段)15aが設けられている。
【0059】なお、マイコン15、合焦駆動ユニット
6、合焦素子移動量検出回路7、焦点距離検出器11、
合焦位置指示回路12、測距回路13および環境検出回
路14により請求の範囲にいう算出手段、制御手段が構
成される。
【0060】また、図2に詳しく示すように、1は投光
レンズ1aおよび受光レンズ1bから構成されるフォト
インタラプタ(PI:走査部)である。このフォトイン
タラプタ1は2群鏡筒に固定され、第2群レンズL2と
一体的に光軸方向に駆動される。
【0061】2はスリットが形成されたスリット板(基
準位置を示す手段、合焦基準位置トレース部)である。
このスリット板2にはピン部2aが設けられており、ピ
ン部2aはカム筒3の内周に形成された不図示の合焦基
準カム溝に係合している。また、スリット板2は、不図
示の直進ガイド部材によって直進ガイドされる。このた
め、カム筒3が回転すると、合焦基準カム溝とピン部2
aとの係合作用により、スリット板2が光軸方向(図2
における矢印方向)に直進駆動される。
【0062】合焦基準カム溝は、後述するように、変倍
時における第1群レンズL1の移動に伴ってスリット板
2を合焦基準位置に沿うように(トレースするように)
カム駆動するものである。
【0063】なお、フォトインタラプタ(PI)1とス
リット板2とにより、合焦素子(レンズ)位置検出器4
が構成される。
【0064】また、スリット板2は、光軸方向への進退
によってフォトインタラプタ1の投光レンズ1aと受光
レンズ1bの間の光路を遮る板状の部材であり、光軸方
向端面にエッジ部2bを有する。
【0065】各ズームポジションにおいてスリット2の
エッジ部2bがPI1の投光レンズと1aと受光レンズ
1bの中央を横切る時のPI1の信号レベルがその出力
の1/2に調整され、この状態をスリット2及び第2群
レンズL2が合焦基準位置にあると判定する。
【0066】以上のように構成されたカメラにおけるフ
ォーカス駆動について説明する。図1(b)には、各群
レンズのズームおよびフォーカスによる繰出し位置を表
している。また、図3には、フォーカス駆動時の動作フ
ローチャートを示している。
【0067】図1(b)において、17は変倍により変
化する第1群レンズL1の光軸方向位置を示す。また、
19は第1群レンズL1の位置に応じて所定被写体距離
(本実施形態では、無限遠)に合焦するときの第2群レ
ンズL2の位置(若しくはこの位置から所定距離のオフ
セットをとった位置)を描いている。すなわち変倍に伴
い合焦基準位置が変化することを示している。さらに、
18は第1群レンズL1の位置に応じて上記所定被写体
距離以外のある被写体距離に合焦するときの第2群レン
ズL2の位置(合焦位置)の変化を示している。
【0068】図1(b)において、f0の線は、複数の
ズームポジションのうちいずれかのズームポジションZ
pにおける基準焦点距離を示している。
【0069】さて今、ズームポジションZpである基準
焦点距離f0を目標とするズーミング指令によって第1
群レンズL1を移動させた場合を想定してみると、制御
上の応答遅れや機構上のガタ等によって、実際には、第
1群レンズL1が基準焦点距離f0の位置から微少量Δ
Zpだけずれた焦点距離f1の位置で停止することにな
る。しかしながら、変倍位置を検出する検出器(ポテン
ショメータ)はΔZpを検出するだけの分解能は持って
いない。
【0070】そして、焦点距離f1の位置も焦点距離f
0の位置と同じズームポジションZpとみなせる範囲内
にあり、この範囲では、第2群レンズL2を、無限遠被
写体距離に合焦する位置(合焦基準位置)からある被写
体距離に合焦する位置まで移動させるときの移動量(合
焦移動量)ΔFは近似的に等しいとしても問題がない。
【0071】このため、上述したメモリ15aには、複
数のズームポジションにおける基準焦点距離ごとの各被
写体距離での合焦移動量データを記憶させておけばよ
い。
【0072】この様に変倍指令(f0)に従ってカム筒
3を回転させると第1群レンズL1とスリット板2とが
各カム溝に沿い光軸方向に移動することになる。そし
て、変倍指令(f0)’にしたがった変倍動作が終了す
ると、第1群レンズL1およびスリット板2は実際に焦
点距離f1の位置に停止することになる。その後マイコ
ン15は合焦位置指示回路12を通じて合焦駆動ユニッ
ト6を駆動し(図2のステップ#1)、第2群レンズL
2をステップ駆動する。具体的にはマイコン15は合焦
素子位置検出器4を用いてスリット板2がフォトインタ
ラプタ1の投光レンズ1aと受光レンズ1bの中央を横
切る位置に移動するように、すなわち第2群レンズL2
を合焦基準位置にリセット移動するように走査する(ス
テップ#2)。そしてインタラプタがスリット板2(基
準位置)の存在を検知した時に、第2群レンズL2の停
止動作を実行する。ここで、第2群レンズL2は正確に
基準位置に停止することはまれで、現実的には数パルス
分オーバーランして実際に停止する。
【0073】このとき、マイコン15は、合焦素子移動
量検出回路7を通じて第2群レンズL2の合焦基準位置
から実際の停止位置までのオーバーランした誤差移動量
をカウントし、この誤差移動量をΔxsとして保存する
(ステップ#3,4)。なお、この誤差量は予め設計段
階で決定される場合には、この量を最初から記憶させて
おいてこれを使用してもよい。
【0074】ここで、図1(b)において、焦点距離f
0での第1群レンズL1の位置と第2群レンズL2の合
焦基準位置との間隔をΔx0とし、焦点距離f1での第
1群レンズL1の位置と第2群レンズL2の合焦基準位
置との間隔をΔx1とし、Δx1とΔx0差をΔx2と
する。Δx2は、焦点距離の微小変動による第2群レン
ズL2の合焦基準位置までの繰出し量の変化を示す。
【0075】前述のように、従来はΔx2に相当する値
を算出して合焦駆動するために、基準焦点距離f0と実
際に停止した焦点距離f1の差ΔZpを高精度で検出す
る必要があった。
【0076】これに対し、本実施形態では、スリット板
2が、焦点距離の微小変動による第2群レンズL2の繰
出し量の誤差Δx2を自動的に補正(吸収)しながら合
焦基準位置に沿って光軸方向にΔi移動する。このた
め、焦点距離f1においても、ステップ#2で検出され
る焦点距離f1のときの第2群レンズL2の合焦基準位
置から、ある被写体距離に対する合焦移動量(焦点距離
f0のときの合焦移動量と同じ)を駆動することで、第
2群レンズL2を正確な位置に合焦駆動することができ
る。
【0077】上記誤差移動量Δxsを保存した状態で、
不図示のレリーズスイッチが操作されると(ステップ#
5)、測距回路13の測距信号に基づいた合焦動作に入
るために、マイコン15は変倍位置(f0)信号と測距
回路13の測距信号とに基づいて第2群レンズL2の合
焦移動量を算出する(ステップ#6〜9)。
【0078】まず、合焦位置指示回路12は、焦点距離
検出器11を用いてズームポジションZpを求める(ス
テップ#6)。ここで検出するズームポジションZp
は、前述したように、第2群レンズL2を、合焦基準位
置からある被写体距離に合焦する位置まで移動させると
きの合焦移動量ΔFが近似的に等しい範囲として設定さ
れている。このため、焦点距離検出器11としては、焦
点距離(つまりは第1群レンズL1の位置)を高精度に
検出する必要はなく、大まかな焦点距離を検出できるも
のであればよい。
【0079】次に、被写体までの距離Dを測距回路13
を用いて測定し(ステップ#7)、この被写体距離Dに
基づいてマイコン15内のROM15aからズームポジ
ションZpにおける第2群レンズL2の被写体距離Dで
の合焦基準位置から合焦位置までの合焦移動量ΔFの情
報を読み込む(#8)。
【0080】次に、ステップ#3、#4にてカウント保
存された第2群レンズL2の停止位置から合焦基準位置
までの第2群レンズL2の誤差移動量Δxsを、被写体
距離Dでの合焦移動量ΔFから引き、その残りの移動量
分だけ第2群レンズL2を駆動する。これにより、被写
体距離Dに対する合焦を得ることができる(#9)。
【0081】なお、本実施形態では、変倍動作を行った
直後に第2群レンズL2を合焦基準位置へリセット移動
する。この場合、レリーズスイッチが押された時点で第
2群レンズL2はリセット動作を完了しているため、即
座に第2群レンズL2を合焦駆動することができる。
【0082】仮に変倍動作直後に第2群レンズL2をリ
セット移動させず、レリーズスイッチが押された時点で
リセット動作を行い、合焦駆動に入るようなシーケンス
をとった場合、上記Δxsを用いる必要はなくなるが、
この場合、リセット位置へ動作させるために第2群レン
ズL2の移動量ひいては駆動時間が長くなる。
【0083】また、誤差移動量Δxsには、第2群レン
ズL2をリセット駆動して合焦基準位置を検出し、さら
にこの第2群レンズL2を停止させるのに必要な制動距
離という意味もある。もちろん合焦の基準位置に正確に
第2レンズユニットが停止される時には、このΔxsを
考慮する必要は無い。
【0084】以上のように、本実施形態によれば、同一
ズームポジション内で基準位置(f0)からずれた位置
(f1)に第1および第2群レンズL1,L2が停止し
ても、第2群レンズL2の焦点距離の微小変動による繰
出し量の誤差Δx2がスリット板2の合焦基準位置19
に沿った移動(移動量Δi)によって補正されるため、
高い合焦精度を得ることができる。
【0085】つまり、実際にレンズが停止した位置とズ
ームポジションの基準位置からのずれΔZpの検出精度
が第2群レンズL2の位置精度に与える影響が小さくな
り、焦点距離検出器11に必要な検出精度を従来に比べ
て緩和することができる。
【0086】また、変倍に伴い合焦基準位置19に沿っ
て光軸方向に移動するスリット板2および第2群レンズ
L2と一体となって合焦駆動ユニット6によって光軸方
向に駆動されるフォトインタラプタ1を用いて合焦素子
位置検出器4を構成することで、第2群レンズL2を光
軸方向に移動させるのと同時に第2群レンズL2が合焦
基準位置19にあることを検出するための走査を行うこ
とができ、合焦素子移動量検出回路7によって第2群レ
ンズL2の合焦基準位置19からの移動量を検出するこ
とで、第2群レンズL2を所望の被写体距離に対する合
焦位置18に移動させることが可能となる。
【0087】さらに、変倍駆動ユニット8で駆動される
カム筒3の位置を比較的検出精度の低い安価な焦点距離
検出器11で測定してズームポジションを求めれば、そ
の他測距回路13および環境検出回路14からの情報を
基に合焦位置指示回路12により上記ズームポジション
における第2群レンズL2の合焦基準位置から合焦位置
までの合焦移動量ΔFを求めることができ、合焦を得る
ことが可能となる。
【0088】(第2実施形態)本実施形態では、第1実
施形態との差異を中心に説明し、第1実施形態と同様の
構成要素については第1実施形態での符号に100を加
えた符号で示す。
【0089】図4(a)には、第2実施形態であるカメ
ラ(光学装置)の概略構成を示している。また、図4
(b)には、上記カメラにおける変倍レンズと合焦レン
ズとの光軸方向における位置関係を示している。さら
に、図5には、本実施形態のカメラにおけるフォトリフ
レクタ101と反射板102を示している。
【0090】図4(a)および図5において、101は
投光レンズ101aおよび受光レンズ101bから構成
されるフォトリフレクタ(PR:走査部)であり、第2
群レンズL102と一体的に光軸方向に駆動される。
【0091】102は反射板(基準位置を示す部材、合
焦基準位置トレース部)であり、カム筒103の内周に
形成された不図示の合焦基準カム溝にピン部102aが
係合している。また、反射板102は、不図示の直進ガ
イド部材によって直進ガイドされている。このため、カ
ム筒103が回転すると、合焦基準カム溝とピン部10
2aとの係合作用により、反射板102が光軸方向(図
5における矢印方向)に直進駆動される。
【0092】合焦基準カム溝は、第1実施形態と同様
に、ズーミング時における第1群レンズL101の移動
に伴って反射板102を合焦基準位置に沿うように(ト
レースするように)カム駆動するものである。
【0093】なお、フォトリフレクタ(PR)101と
反射板102により、請求の範囲にいう合焦素子位置検
出手段が構成される。
【0094】また、反射板102は、PR101の投光
レンズ101aからの投光を受光レンズ101bに反射
する反射面102bを有し、反射面102bの光軸方向
端面にエッジ部102cを有する。
【0095】各ズームポジションにおいて反射板102
のエッジ部102cがPR101の投光レンズと101
aと受光レンズ101bの中央に差掛かった状態のPR
101の信号レベルがその出力の1/2に調整され、こ
の状態を反射板102及び第2群レンズL102が合焦
基準位置にあると判定する。
【0096】このように構成されたカメラでも、第1実
施形態と同様のズームおよびフォーカス動作が行われ
る。
【0097】そして、本実施形態によれば、第1実施形
態と同様に、同一ズームポジション内で基準位置(f
0)からずれた位置(f1)に第1および第2群レンズ
L101,L102が停止しても、第2群レンズL10
2の焦点距離の微小変動による繰出し量の誤差Δx2が
反射板102の合焦基準位置119に沿った移動(移動
量Δi)によって補正されるため、高い合焦精度を得る
ことができる。
【0098】つまり、実際にレンズが停止した位置とズ
ームポジションの基準位置からのずれΔZpの検出精度
が第2群レンズL102の位置精度に与える影響が小さ
くなり、焦点距離検出器111に必要な検出精度を従来
に比べて緩和することができる。
【0099】また、ズーミングに伴い合焦基準位置11
9に沿って光軸方向に移動する反射板102および第2
群レンズL102と一体となって合焦駆動ユニット10
6によって光軸方向に駆動されるフォトリフレクタ(P
R)101を用いて合焦素子位置検出器104を構成す
ることで、第2群レンズL102を光軸方向に移動させ
るのと同時に第2群レンズL102が合焦基準位置11
9にあることを検出するための走査を行うことができ、
合焦素子移動量検出回路107によって第2群レンズL
102の合焦基準位置119からの移動量を検出するこ
とで、第2群レンズL102を所望の被写体距離に対す
る合焦位置118に移動させることが可能となる。
【0100】さらに、変倍駆動ユニット108で駆動さ
れるカム筒103の位置を比較的検出精度の低い安価な
焦点距離検出器111で測定してズームポジションを求
めれば、その他測距回路113および環境検出回路11
4からの情報を基に合焦位置指示回路112により上記
ズームポジションにおける第2群レンズL102の合焦
基準位置から合焦位置までの合焦移動量ΔFを求めるこ
とができ、合焦を得ることが可能となる。
【0101】(第3実施形態)本実施形態では、第1実
施形態との差異を中心に説明し、第1実施形態と同様の
構成要素については第1実施形態での符号に200を加
えた符号で示す。
【0102】図6(a)には、第3実施形態であるカメ
ラ(光学装置)の概略構成を示している。また、図6
(b)には、上記カメラにおける変倍レンズと合焦レン
ズとの光軸方向における位置関係を示している。さら
に、図7には、本実施形態のカメラにおけるコード板2
01とブラシ202とを示している。
【0103】図6(a)および図7において、201は
導伝パターン201a、非導伝バターン201bおよび
グランドパターン(図示せず)から構成されるコード板
(走査部)である。このコード板201は、第2群レン
ズL202と一体的に光軸方向(図7における矢印方
向)に駆動される。
【0104】202は電気的に接続された2つの切片か
ら構成されるブラシ(基準位置を示す部材、合焦基準位
置トレース部)である。ブラシ202は切片の片方が導
伝パターン201aと非導伝パターン201bと接触し
ながら移動し、他方の切片がグランドパターンと接触し
ながら移動する。
【0105】ブラシ202に設けられたピン部202a
は、カム筒203の内周に形成された不図示の合焦基準
カム溝に係合している。また、ブラシ202は、不図示
の直進ガイド部材によって直進ガイドされている。この
ため、カム筒203が回転すると、合焦基準カム溝とピ
ン部202aとの係合作用により、ブラシ202が光軸
方向に直進駆動される。
【0106】合焦基準カム溝は、第1実施形態と同様
に、ズーミング時における第1群レンズL201の移動
に伴ってブラシ202を合焦基準位置に沿うように(ト
レースするように)カム駆動するものである。
【0107】なお、コード板201とブラシ202によ
り、請求の範囲にいう合焦素子位置検出手段が構成され
る。
【0108】各ズームポジションにおいて、ブラシ20
2がコード板201の導通パターン201aと非導通パ
ターン201bの境界に差し掛かり、コード板201の
出力信号がHiからLowもしくはLowからHiに切
り替わったときにブラシ202および第2群レンズL2
02が合焦基準位置にあると判定する。
【0109】このように構成されたカメラでも、第1実
施形態と同様のズームおよびフォーカス動作が行われ
る。
【0110】そして、本実施形態によれば、第1実施形
態と同様に、同一ズームポジション内で基準位置(f
0)からずれた位置(f1)に第1および第2群レンズ
L201,L202が停止しても、第2群レンズL20
2の焦点距離の微小変動による繰出し量の誤差Δx2が
ブラシ202の合焦基準位置219に沿った移動(移動
量Δi)によって補正されるため、高い合焦精度を得る
ことができる。
【0111】つまり、実際にレンズが停止した位置とズ
ームポジションの基準位置からのずれΔZpの検出精度
が第2群レンズL202の位置精度に与える影響が小さ
くなり、焦点距離検出器211に必要な検出精度を従来
に比べて緩和することができる。
【0112】また、ズーミングに伴い合焦基準位置21
9に沿って光軸方向に移動するブラシ202および第2
群レンズL202と一体となって合焦駆動ユニット20
6によって光軸方向に駆動されるコード板201を用い
て合焦素子位置検出器204を構成することで、第2群
レンズL202を光軸方向に移動させるのと同時に第2
群レンズL202が合焦基準位置219にあることを検
出するための走査を行うことができ、合焦素子移動量検
出回路207によって第2群レンズL202の合焦基準
位置219からの移動量を検出することで、第2群レン
ズL202を所望の被写体距離に対する合焦位置218
に移動させることが可能となる。
【0113】さらに、変倍駆動ユニット208で駆動さ
れるカム筒203の位置を比較的検出精度の低い安価な
焦点距離検出器211で測定してズームポジションを求
めれば、その他測距回路213および環境検出回路21
4からの情報を基に合焦位置指示回路212により上記
ズームポジションにおける第2群レンズL202の合焦
基準位置から合焦位置までの合焦移動量ΔFを求めるこ
とができ、合焦を得ることが可能となる。
【0114】なお、上記各実施形態では、光学的又は電
気的に第2群レンズが合焦基準位置に位置したことを検
出する場合について説明したが、これら以外の方式によ
って第2群レンズが合焦基準位置に位置したことを検出
してもよい。
【0115】また、上記各実施形態にて説明したカメラ
の構成は例であり、他の構成を採用してもよい。
【0116】さらに、上記各実施形態ではカメラについ
て説明したが、本発明は、レンズ鏡筒、観察装置その他
の光学機器にも適用することができる。
【0117】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
変倍レンズの位置を高精度に検出しなくても、すなわち
高価な位置検出手段を用いなくても高精度に合焦動作を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態であるカメラの構成およ
び変倍レンズと合焦レンズの光軸方向位置関係を示す図
である。
【図2】上記カメラにおけるフォトインタラプタとスリ
ット板の拡大図である。
【図3】上記カメラにおけるフォーカス駆動シーケンス
を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第2実施形態であるカメラの構成およ
び変倍レンズと合焦レンズの光軸方向位置関係を示す図
である。
【図5】上記第2実施形態におけるフォトリフレクタと
反射板の拡大図である。
【図6】本発明の第3実施形態であるカメラの構成およ
び変倍レンズと合焦レンズの光軸方向位置関係を示す図
である。
【図7】上記第3実施形態におけるコード板とブラシの
拡大図である。
【図8】従来のレンズ駆動装置の構成および変倍レンズ
と合焦レンズの光軸方向位置関係を示す図である。
【図9】従来のレンズ駆動装置におけるフォーカス駆動
シーケンスを示すフローチャートである。
【図10】従来のレンズ駆動装置に用いられるフォトデ
ィテクタおよびプリズムの概略図である。
【図11】上記プリズムに設けられたスリット板の概略
図である。
【図12】上記フォトディテクタからの出力信号の波形
図である。
【図13】上記従来のレンズ駆動装置における各群レン
ズの位置関係図である。
【符号の説明】
L1,L101,L201 第1群レンズ L2,L102,L202 第2群レンズ 1 フォトインタラプタ 2 スリット板 3,103,203 カム筒 4,104,204 合焦素子位置検出器 5,105,205 第1群鏡筒 6,106,206 合焦駆動ユニット 7,107,207 合焦素子移動量検出回路 8,108,208 変倍駆動ユニット 9,109,209 固定筒 10,110,210 感光部材 11,111,211 焦点距離検出器 12,112,212 合焦位置指示回路 13,113,213 測距回路 14,114,214 環境検出回路 15,115,215 マイコン 16,116,216 カメラ外装 17,117,217 第1群レンズの光軸方向位置 18,118,218 第2群レンズのある被写体距離
での合焦位置 19,119,219 第2群レンズの合焦基準位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 7/10 G02B 7/04 A

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変倍のために光軸に沿って移動する変倍
    レンズと、 フォーカスのために光軸に沿って移動するフォーカシン
    グレンズと、 少なくとも前記変倍レンズを光軸方向に沿って駆動させ
    る変倍レンズ駆動手段と、 前記変倍レンズの移動に伴って移動し、前記フォーカシ
    ングレンズの合焦動作を実行するに先立って使用する基
    準位置を示す手段と、 前記基準位置からの、前記フォーカシングレンズの合焦
    動作に伴う駆動量を算出する算出手段とを有することを
    特徴とするレンズ位置制御装置。
  2. 【請求項2】 前記フォーカシングレンズを駆動するフ
    ォーカスレンズ駆動手段を有し、 該フォーカスレンズ駆動手段は、前記フォーカシングレ
    ンズを、その合焦動作の前に、前記基準位置へ向けて駆
    動することを特徴とする請求項1に記載のレンズ位置制
    御装置。
  3. 【請求項3】 前記フォーカスレンズ駆動手段は、前記
    フォーカシングレンズが前記基準位置に到達した後に、
    前記駆動量に基づいて前記フォーカシングレンズユニッ
    トを駆動することを特徴とする請求項2に記載のレンズ
    位置制御装置。
  4. 【請求項4】 前記変倍レンズ駆動手段は、回転する変
    倍カム筒を有し、この変倍カム筒には、前記変倍レンズ
    と前記基準位置を示す手段を移動させるための各々のカ
    ム溝が設けられていることを特徴とする請求項1に記載
    のレンズ位置制御装置。
  5. 【請求項5】 前記変倍カム筒のカム位置を検出する位
    置検出手段と、被写体距離を検出する距離検出手段とを
    有し、 前記算出手段は、前記位置検出手段の位置信号と前記距
    離検出手段の距離信号とに基づいて、前記駆動量を算出
    することを特徴とする請求項4に記載のレンズ位置制御
    装置。
  6. 【請求項6】 前記変倍レンズの位置を検出する変倍レ
    ンズ位置検出手段と、被写体距離を検出する距離検出手
    段とを有し、 前記算出手段は、前記変倍レンズ位置検出手段の位置信
    号と前記距離検出手段の距離信号とに基づいて、前記駆
    動量を算出することを特徴とする請求項1に記載のレン
    ズ位置制御装置。
  7. 【請求項7】 前記基準位置は、所定被写体距離に対応
    した位置であることを特徴とする請求項1に記載のレン
    ズ位置制御装置。
  8. 【請求項8】 前記所定被写体距離は、無限遠被写体距
    離であることを特徴とする請求項7に記載のレンズ位置
    制御装置。
  9. 【請求項9】 前記フォーカシングレンズは、前記基準
    位置を検出するための検出部を有することを特徴とする
    請求項1に記載のレンズ位置制御装置。
  10. 【請求項10】 変倍レンズの移動に応じて合焦レン
    ズを合焦位置に駆動する光学装置であって、 前記変倍レンズの移動に伴って、この変倍レンズの位置
    に応じた前記合焦レンズの所定物体距離での合焦位置若
    しくは前記変倍レンズの位置に応じた前記合焦レンズの
    所定物体距離での合焦位置から所定距離離れた位置であ
    る合焦基準位置に沿って移動する合焦基準位置トレース
    部を有して構成され、前記合焦レンズが合焦基準位置に
    位置したことを検出する合焦レンズ位置検出手段と、 前記変倍レンズの移動時に、物体距離を検出するととも
    に、前記合焦レンズを前記合焦レンズ位置検出手段によ
    り合焦基準位置に位置したことが検出されるまで移動さ
    せ、この合焦基準位置から前記検出した物体距離に応じ
    た合焦に必要な移動量駆動して合焦位置に駆動する制御
    手段とを有することを特徴とする光学装置。
  11. 【請求項11】 変倍レンズの移動に応じて合焦レン
    ズを合焦位置に駆動する光学装置であって、 前記変倍レンズの位置に応じた前記合焦レンズの所定物
    体距離での合焦位置若しくは前記変倍レンズの位置に応
    じた前記合焦レンズの所定物体距離での合焦位置から所
    定距離離れた位置を合焦基準位置とし、各物体距離にお
    ける前記合焦レンズの前記合焦基準位置から合焦位置へ
    の移動量を合焦移動量として記憶する記憶手段と、 前記変倍レンズの移動に伴って前記合焦基準位置に沿っ
    て移動する合焦基準位置トレース部を有し、前記合焦レ
    ンズが合焦基準位置に位置したことを検出する合焦レン
    ズ位置検出手段と、 前記変倍レンズの位置が前記合焦移動量が近似的に等し
    い複数の移動範囲のうちいずれの範囲に位置するかを検
    出する変倍レンズ位置検出手段と、 前記変倍レンズの移動時に、物体距離を検出するととも
    に、前記合焦レンズを前記合焦レンズ位置検出手段によ
    り合焦基準位置に位置したことが検出されるまで移動さ
    せ、前記記憶手段に記憶された、前記変倍レンズ位置検
    出手段により検出された移動範囲における前記検出した
    物体距離での合焦移動量に基づいて前記合焦レンズを駆
    動する制御手段とを有することを特徴とする光学装置。
  12. 【請求項12】 前記合焦基準位置トレース部は、前
    記合焦基準位置に沿うように形成された合焦基準カムに
    より駆動されることを特徴とする請求項10又は11に
    記載の光学装置。
  13. 【請求項13】 前記合焦基準カムが、前記変倍レン
    ズをカム駆動するカム部材に形成されていることを特徴
    とする請求項12に記載の光学装置。
  14. 【請求項14】 前記合焦レンズ位置検出手段は、前
    記合焦基準位置トレース部と、前記合焦レンズと共に移
    動して前記合焦基準位置トレース部と相対移動する走査
    部とから構成され、 前記走査部が前記合焦基準位置トレース部と所定の相対
    位置関係となることにより前記合焦レンズが合焦基準位
    置に位置したことを検出することを特徴とする請求項1
    0から13のいずれかに記載の光学装置。
  15. 【請求項15】 前記合焦基準位置トレース部および
    前記走査部のうち一方がフォトインタラプタであり、他
    方が前記フォトインタラプタの発光部からの光を受光部
    に透過させるスリットが形成されたスリット部材である
    ことを特徴とする請求項14に記載の光学装置。
  16. 【請求項16】 前記合焦基準位置トレース部および
    前記走査部のうち一方がフォトリフレクタであり、他方
    が前記フォトリフレクタの発光部からの光を受光部に反
    射させる反射部材であることを特徴とする請求項14に
    記載の光学装置。
  17. 【請求項17】 前記合焦基準位置トレース部および
    前記走査部のうち一方が導通パターンが形成されたコー
    ド板であり、他方が前記コード板に対して摺動可能な導
    通接片であることを特徴とする請求項14に記載の光学
    装置。
  18. 【請求項18】 前記制御手段は、装置の使用環境を検
    出し、この検出した使用環境に基づいて前記合焦レンズ
    を駆動することを特徴とする請求項10から17のいず
    れかに記載の光学装置。
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