JP2002115066A - 処理装置及びドライクリーニング方法 - Google Patents
処理装置及びドライクリーニング方法Info
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Abstract
施可能な処理装置を提案する。 【構成】 本発明によれば、処理室内に収容された被処
理体に対して金属又はその化合物を成膜させる処理装置
において行われるプラズマレスのドライクリーニングの
ために、少なくともフッ化物を含むクリーニングガスを
前記処理室内に導入するためのガス導入手段と、後処理
として少なくともアルコール類を含むガスを前記処理室
内に導入するためのガス導入手段とを設けたことを特徴
とする、処理装置が提供される。このように,クリーニ
ングガスとして、フッ素系のガスを使用した場合には、
後処理として、IPAを添加することにより、蒸気圧の
低いフッ化物を蒸気圧の高いアルコキシドへ転換するこ
とにより、容易に気相化させ、処理室外に排気すること
が可能である。
Description
クリーニング方法に関する。
いて、半導体ウェハなどの被処理体に対して、減圧CV
D装置などの処理装置を用いて、チタンやチタンナイト
ライドなどの金属又はその化合物が成膜処理され、例え
ば半導体素子の配線材料として使用されている。かかる
金属又はその化合物の成膜工程では、所定の減圧雰囲気
に調整された処理室内の載置台上に被処理体を載置し
て、その載置台に内蔵された加熱源により被処理体を所
定の温度にまで加熱するとともに、処理ガス導入口より
上記金属又はその化合物を含む処理ガスを導入すること
により、成膜処理が行われる。
ると、被処理体のみならず処理容器の内壁やその他の治
具類にも金属又はその化合物の膜が被着する。この処理
容器などに被着した膜は、やがて膜剥がれなどによるパ
ーティクル発生の原因となり、飛散して被処理体に付着
して、被処理体の歩留まりを低下させるおそれがある。
そのため、ある頻度で処理室内に対して、HF溶液など
のクリーニング溶液によるウェット洗浄、あるいはNF
3ガスやClF3ガスなどのクリーニングガスによるド
ライ洗浄を施していた。
ナイトライドのような金属又はその化合物に対しては、
従来より、NF3ガスやCl2ガスによるプラズマクリ
ーニングが行われていた。かかるプラズマクリーニング
では、活性種の存在するプラズマの周辺では良好なクリ
ーニング効果が得られるが、その他の部分においては十
分なクリーニング効果を得られないという問題点があっ
た。特に、枚葉式の成膜装置であれば、処理室の容積が
小さいため、プラズマクリーニングを実施することが可
能であるが、バッチ式の成膜装置の場合には、反応容器
の容積が大きくなるため必要な個所全てに対して均一に
プラズマクリーニングを施すことは困難であった。
法としては、ClF3ガスを使用する方法が知られてい
る。しかし、クリーニングを施す必要のある場所全てを
昇温する必要があるため、成膜用の加熱手段とは別個
に、クリーニング用の加熱手段を設けねばならず、装置
構成が複雑となる上、部材によっては昇温により損傷を
被るおそれがあり問題となっていた。
化合物、例えばNF3やClF3などのクリーニングガ
スでクリーニングした場合には、例えば、反応式(6T
iN+8NF3→6TiF4+7N2)により生成する
チタンのフッ化物(TiF4)の蒸気圧が低いため、処
理室内に残留して、汚染の原因となるため、その対策が
問題となっていた。
イトライドなどの金属又はその化合物に対する従来のド
ライクリーニング技術の有する問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、常温にて処理が
可能であり、装置に対するダメージを極力小さく抑える
ことが可能であり、さらに汚染の原因となるフッ化物が
生成しないドライクリーニングを施すことができる処理
装置及びそのドライクリーニング方法を提供することで
ある。
ンナイトライドをフッ素系のガス、例えばNF3やCl
F3などのクリーニングガスでクリーニングした場合で
あっても、その反応生成物であるフッ化物を常温で容易
に除去することが可能な処理装置及びそのドライクリー
ニング方法を提供することである。
に、本発明によれば、処理室内に収容された被処理体に
対して金属又はその化合物を成膜させる処理装置におい
て行われるプラズマレスのドライクリーニングのため
に、少なくともフッ化物を含むクリーニングガスを前記
処理室内に導入するためのガス導入手段と、後処理とし
て少なくともアルコール類を含むガスを前記処理室内に
導入するためのガス導入手段とを設けたことを特徴とす
る、処理装置が提供される。
室内に収容された被処理体に対して金属又はその化合物
を成膜させる処理装置のプラズマレスのドライクリーニ
ング方法であって、少なくともフッ化物を含むクリーニ
ングガスを前記処理室内に導入し所定のクリーニングを
行った後に、少なくともアルコール類を含むガスを前記
処理室内に導入することを特徴とする、ドライクリーニ
ング方法。
トライドのような金属又はその化合物に対するクリーニ
ングガスとして、少なくとも三塩化窒素を含むクリーニ
ングガスを用いるので、クリーニング時には、例えば反
応式(6TiN+8NCl3→6TiCl4+7N2)
で表される化学反応により、反応生成物として塩化物が
生成する。ここで、チタンやチタンナイトライドをフッ
素系のクリーニングガスにより処理した場合の反応生成
物であるフッ化物、例えばTiF4の沸点が284℃で
ある。これに対して、チタンやチタンナイトライドを本
願のよう塩素系のクリーニングガス、例えば三塩化窒素
を含むクリーニングガスにより処理した場合の反応生成
物である窒化物、例えばTiCl4の沸点は136.4
℃である。従って、本発明の実施例により生じた反応生
成物は、容易に気相化するので、処理室内に堆積するこ
となく除去可能である。
スであるが、クリーニングガスに三塩化窒素に加えて窒
素ガスを含有させることにより、反応系の平衡を逆に作
用させ、反応を抑制することが可能である。さらにクリ
ーニングガスに不活性ガス、例えばヘリウム(He)、
ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(K
r)、キセノン(Xe)、ラドン(Ra)などを含有さ
せることにより希釈し、反応性を調整することが可能で
ある。また、本発明を適用できる金属又はその化合物と
しては、チタンやチタンナイトライドに限定されず、そ
の塩化物の蒸気圧がそのフッ化物の蒸気圧よりも高い金
属又はその化合物に対して適用することが可能である。
本発明を枚葉式のCVD装置に適用した実施の一形態に
ついて詳細に説明する。
枚葉式の抵抗加熱型CVD装置1の断面を模式的に示し
ており、このCVD装置1は、所定の減圧雰囲気にまで
真空引き自在な略円筒状の処理室2を有している。処理
室2の側壁2aは例えばアルミニウムなどから構成さ
れ、その内部にはヒータなどの加熱装置26aが内装さ
れており、成膜処理時や後述するクリーニング時に、側
壁2aを所望の温度、例えば常温から250℃にまで昇
温させることが可能である。
て上方に開放自在に構成される。この天井面3の中央に
は、中空の円筒形状からなるシャワーヘッド6が気密に
設けられる。該シャワーヘッド6の上部に処理ガス供給
管7が接続され、処理ガス源8より流量制御器(MF
C)10を介して、所定のプロセスガス、例えばチタン
(Ti)+不活性ガスの混合ガスや、チタンナイトライ
ド(TiN)+フッ化性ガスの混合ガスなどの成膜用処
理ガスがシャワーヘッド6に導入される。
リーニング用ガス源9a、9b、9c、9dも接続され
ており、バルブVを切り換えることにより、ドライクリ
ーニング時には、所定のクリーニングガスを上記処理室
2内に導入することが可能である。本実施例で使用され
るクリーニングガスは、例えば次のようなガスである。 ・少なくとも三塩化窒素(NCl3)含むクリーニング
ガス、 ・少なくとも三塩化窒素(NCl3)及び窒素(N2)
を含むクリーニングガス、 ・少なくとも三塩化窒素(NCl3)、窒素(N2)及
び不活性ガスを含むクリーニングガス、 ・少なくともフッ化物、例えば三フッ化塩素(Cl
F3)や三フッ化窒素(NF 3)を含むクリーニングガ
ス また上記流量制御器(MFC)10にはイソプロピルア
ルコール(IPA)源9dも接続されており、後述する
ように、フッ化物によるクリーニング後に、後処理とし
て、IPAを上記処理室2内に導入することが可能であ
る。
述の載置台25との対向面には、ガス噴出口11が複数
穿設されており、前記処理ガス導入管7からシャワーヘ
ッド6内に導入された処理ガスは、これらガス噴出口1
1を通じて、処理室2内の載置台25に向けて均等に噴
き出される。また、シャワーヘッド6にはヒータなどの
加熱装置26bが内蔵されており、成膜処理時やクリー
ニング処理時にシャワーヘッド6を所定の温度、例えば
常温〜250℃にまで昇温させることが可能である。
ポンプなどの排気手段15に通ずる排気管16が設けら
れ、該排気管16の途中に上記処理室2内から排気され
る雰囲気中に飛散しているパーティクルの個数を計数す
る例えばレーザカウンタなどからなるパーティクルカウ
ンタ17が設けられる。この排気手段15の稼働によ
り、上記処理室2は、所定の減圧雰囲気、例えば10
−6Torrに設定、維持が可能なように構成されている。
なお、この排気手段15としては、オイルフリーのドラ
イポンプを用いることが好ましい。これはクリーニング
ガスとして三塩化窒素を用いるため、ポンプオイルの劣
化やオイル中に混入した塩素によるポンプ本体の劣化を
招く可能性が高いためである。
20によって支持された底板21によって構成され、さ
らにこの底板21の内部には冷却水溜22が設けられて
おり、冷却水パイプ23によって供給される冷却水が、
この冷却水溜22内を循環するように構成されている。
などの加熱装置26cを介して設けられ、さらにこれら
ヒータ26c及び載置台25の周囲は、断熱壁27によ
って囲まれている。上記載置台25の上には例えば半導
体ウェハなどの被処理体Wが載置される。上記断熱壁2
7は、その表面が鏡面仕上げされて周囲からの放射熱を
反射し、断熱を図るように構成されている。上記ヒータ
26cは絶縁体の中に略帯状の発熱体を所定のパター
ン、例えば渦巻き状に埋設した構成からなり、処理室2
外部に設置された図示しない交流電源から印加される電
圧により所定の温度、例えば400℃〜2000℃まで
発熱して、上記載置台25上に載置された被処理体Wを
所定の温度、例えば800℃に維持することが可能であ
る。
吸着、保持するための静電チャック30が設けられてい
る。この静電チャック30は、被処理体Wを載置保持す
る面としてポリイミド樹脂などの高分子絶縁材料からな
る2枚のフィルム31、32間に銅箔などの導電膜33
を挟持した静電チャックシートより構成されており、そ
の導電膜33には、図示しない可変直流電圧源が接続さ
れている。このように、導電膜33に高電圧を印加する
ことにより、上記静電チャック30の上側フィルム31
の上面に被処理体Wをクーロン力により吸着保持し得る
ように構成されている。
5には、その中心部に上記底板21を貫通する伝熱媒体
供給管35が嵌入し、更にこの伝熱媒体供給管35の先
端に接続された流路36を介して供給された例えばHe
ガスなどの伝熱媒体が、上記静電チャック30の載置面
に載置された被処理体Wの裏面に供給されるように構成
されている。
7の検知部38が位置しており、上記載置台25内部の
温度を逐次検出するように構成されている。そしてこの
温度センサ37からの信号に基づいて、上記ヒータ26
に給電される交流電源のパワー等を制御することによ
り、上記載置台25の載置面を所望の温度にコントロー
ルできるように構成されている。
底板21の側面外周、及び上記支持体20の側面外周
と、上記処理室2の側壁40内周とによって創出される
略環状の空間内には、上記載置台25の載置面に載置さ
れる被処理体Wを、リフトアップ−リフトダウンさせる
ためのリフター41が設けられている。
された被処理体Wの周縁の曲率に適合した一対の半環状
の載置部材42、43及び当該各載置部材42、43の
下面に垂直に設けられている支持柱44、45とによっ
て構成され、被処理体Wは、これら各載置部材42、4
3の内周周縁部に設けられた適宜の係止部上に載置され
る。一方前記リフター41の下部構成は、図1に示した
ように、前記各支持柱44、45の下端部が、前出断熱
壁12の側面外周等によって創出される前出略環状の空
間内の底部を気密に閉塞している環状の支持板46を上
下動自在に貫通して、モータなどの昇降駆動機構(図示
せず)に接続されており、当該昇降駆動機構の作動によ
って、図1に示した往復矢印のように上下動する如く構
成されている。また処理室2内における上記支持板46
と上記支持柱44、45との貫通箇所には、夫々ベロー
ズ47、48が介在しており、これら各ベローズ47、
48によって、上記処理室2内の気密性は確保されてい
る。
の外方には、ゲートバルブ51を介して気密に構成され
たロードロック室52が設けられており、その底部に設
けられた排気管53から真空引きされて、このこのロー
ドロック室52内も、前記処理室2と同様、所定の減圧
雰囲気、例えば10−6Torrに設定、維持が可能なよう
に構成されている。
は、やはりゲートバルブを介して隣接しているカセット
収納室(図示せず)内のカセットと、上記処理室2内の
上記載置台25との間で被処理体Wを搬送させる搬送ア
ーム54を備えた搬送装置55が設けられている。
VD装置1は以上のように構成されており、次にその成
膜処理時の動作を説明する。処理室2とロードロック室
52とが同一減圧雰囲気になった時点で、ゲートバルブ
51が開放され、成膜処理される被処理体Wは搬送装置
55の搬送アーム54によって、処理室2内の載置台2
5の上方にまで搬入される。
43は上昇しており、被処理体Wは、これら各載置部材
42、43の内周周縁部の係止部上に載置される。そし
て被処理体Wをそのようにして載置させた後、搬送アー
ム54はロードロック室52内に後退し、ゲートバルブ
51は閉鎖される。
43は下降して、被処理体Wは載置台25の静電チャッ
ク30の載置面に載置され、図示しないの高圧直流電源
からの直流電圧を導電膜33に印加させることによっ
て、被処理体Wは、上記電圧印加の際に発生するクーロ
ン力によって当該載置面に吸着保持される。
の電力をヒータ26cの発熱体に供給して被処理体Wを
所定温度、例えば800℃にまで加熱するとともに、処
理ガス導入管7から処理ガス、例えばチタン(Ti)+
不活性ガスの混合ガスや、チタンナイトライド(Ti
N)+フッ化性ガスの混合ガスを処理室2内に導入する
と、被処理体Wの成膜処理が開始されるのである。
成膜処理が行われると、処理室2内の部材、特に載置台
25からの輻射熱の影響を受けるシャワーヘッド6の周
面などといった被処理体W以外の箇所にも、反応生成物
が付着する。従って、安定した製品の供給を継続するた
めには、ある時点において、クリーニングを行い反応生
成物を除去する必要がある。そして、本発明によれば、
以下に説明するように第1又は第2ドライクリーニング
処理を選択的に実施できる。
び第2ドライクリーニング方法に関する実施例について
説明する。
ドライクリーニングを実施する。 ・少なくとも三塩化窒素(NCl3)含むクリーニング
ガス、 ・少なくとも三塩化窒素(NCl3)及び窒素(N2)
を含むクリーニングガス、 ・少なくとも三塩化窒素(NCl3)、窒素(N2)及
び不活性ガスを含むクリーニングガス、 この第1ドライクリーニング時には、バルブVを切り換
えて、所定のクリーニングガスを排気手段15により、
0.01Torr〜100Torr、好ましくは0.1
Torr〜1Torr程度の減圧雰囲気に調整した上記
処理室2内に導入する。
ッ素系ガスによるクリーニングにより生じていたフッ化
物よりも蒸気圧が高い、従って沸点が低い塩化物が副生
成物として生成する。この副生成物は、処理室の内壁な
どの付着することなく、容易に気相化し、真空排気され
るので、パーティクルの発生を未然に防止できる。なお
この実施例において使用するクリーニングガスは、常温
において十分な効果を得ることが可能なので、従来の装
置のように、クリーニング対象箇所を加熱する必要はな
い。ただし、必要な場合には、クリーニング対象箇所、
例えばシャワーヘッド6や処理室2の側壁2aをヒータ
26a、26b、26cにより適当な温度にまで昇温
し、クリーニング時間を短縮することも可能であること
は言うまでもない。
とも三塩化窒素(NCl3)含むクリーニングガスを使
用すれば良いが、三塩化窒素(NCl3)は反応性が強
く危険なガスなので、実際の運用にあたっては、窒素ガ
スや不活性ガスにより希釈することが可能である。例え
ば、10sccmの三塩化窒素ガスに対して、窒素ガス
や不活性ガスを10〜100倍の流量分だけ添加するこ
とにより、反応を抑制し、装置の損傷を防止することが
可能である。
化窒素(NF3)を含むクリーニングガスによりまずド
ライクリーニングを行う。この第2ドライクリーニング
時には、バルブVを切り換えて、所定のクリーニングガ
スを排気手段15により、例えば0.1Torr〜10
Torr程度の減圧雰囲気に調整した上記処理室2内
に、例えば10〜500sccmの流量で導入する。な
おこの実施例において使用するクリーニングガスは、常
温においても十分な効果を得ることが可能なので、従来
の装置のように、クリーニング対象箇所を加熱する必要
はない。ただし、必要な場合には、クリーニング対象箇
所、例えばシャワーヘッド6や処理室2の側壁2aをヒ
ータ26a、26b、26cにより適当な温度、例えば
50〜250℃にまで昇温し、クリーニング時間を短縮
することも可能であることは言うまでもない。また、ク
リーニング時の反応速度を調整するために、窒素ガスや
不活性ガスにより希釈することも可能である。
又は三フッ化窒素(NF3)を含むクリーニングガスに
よりまずドライクリーニングを行った場合には、例えば
反応式(6TiN+8NF3→6TiF4+7N2)で
表される化学反応により反応生成物としてフッ化物(T
iF4)が生成する。このフッ化物、例えば四フッ化チ
タン(TiF4)は、上述のように沸点が284℃であ
るため、そのままでは気相化し難い物質であり、処理室
2の側壁2aなどに付着した場合にはパーティクルの原
因となり、問題であった。この点、この実施例では、ド
ライクリーニング後に、後処理として、アルコール類、
例えばイソプロピルアルコールを、排気手段15によ
り、例えば0.1Torr〜10Torr程度の減圧雰
囲気に調整した上記処理室2内に、例えば10〜200
sccmの流量で導入する。その結果、フッ化物は蒸気
圧の高いアルコキシドに変換される。例えば反応式(T
iF4+IPA→Ti(−OR)4+4HF)で表され
る化学反応により、沸点が284℃の四フッ化チタン
(TiF 4)は、沸点が58℃のテトライソプロポキシ
チタン(Ti(i−OC3H7) 4に変換される。この
ように、本実施例によれば、従来のドライクリーニング
ではパーティクルの原因となっていたフッ化物をアルコ
キシドに変換することにより、容易に気相化させ、処理
室外に排気することが可能である。
先立って、窒素ガスや不活性ガスなどを上記処理室2内
に導入し、パージ処理を行うことが好ましい。また、上
記化学反応は常温においても生じるため、特にクリーニ
ング対象箇所を加熱する必要はない。ただし、必要な場
合には、クリーニング対象箇所、例えばシャワーヘッド
6や処理室2の側壁2aをヒータ26a、26b、26
cにより適当な温度、例えば50〜120℃にまで昇温
し、クリーニング時間を短縮することも可能であること
は言うまでもない。ただし、昇温処理を行う場合には、
IPAを導入しながら昇温行うことにより、より効果的
にフッ化物をTi(−OR)4に置換することが可能で
ある。また、IPAの導入時にも反応速度を調整するた
めに、窒素ガスや不活性ガスにより希釈することができ
る。
グが終了した後、処理室内を真空排気し、再び成膜を行
うことが可能である。なお、以上のようなドライクリー
ニングによりデポを洗浄する時期は、例えば、次のよう
に決定される。 ・処理室2内に搬入する処理される前の被処理体Wと、
処理室2から搬出された処理後の被処理体Wのそれぞれ
についてパーティクルの付着個数を計数し、それら付着
個数の差分が所定数以上となったときにクリーニングを
行う。 ・処理室2から排気管16を通って排気される室内雰囲
気中に飛散しているパーティクルの個数をパーティクル
カウンタ17で計数し、排気中のパーティクルの個数が
所定の個数以上となったときにクリーニングを行う。 ・処理室2において所定数の被処理体Wを処理したとき
にクリーニングを行う。
行うことによりデポを適宜取り除きつつ、処理を続行す
る。その際に、第1のドライクリーニング方法によれ
ば、フッ素系ガスによりクリーニング行っていた従来の
処理時に生成したフッ化物よりも蒸気圧が高い、塩化物
が生成する。そのため、常温であっても副生成物の気相
化が促進され、副生成物を排気することができるので、
副生成物が再び処理室内に堆積して、パーティクルの原
因となるような事態を回避することができる。また第2
のドライクリーニング方法によれば、フッ素系ガスによ
るドライクリーニングにより処理室内に生成したフッ化
物を、IPAなどのアルコール類を添加することにより
沸点の低いアルコキシドへ転換する。そのため、常温で
あっても副生成物の気相化が促進され、副生成物を排気
することができるので、副生成物が再び処理室内に堆積
して、パーティクルの原因となるような事態を回避する
ことができる。以上のように、本発明に基づいて実施さ
れるドライクリーニング方法によれば、被処理体Wのパ
ーティクル汚染防止を図ると共に、装置のダウンタイム
を低減させて、稼働率の向上を図ることが可能となる。
型CVD装置1に本発明を適用した例について説明した
が、本発明はかかる抵抗加熱型CVD装置に限定され
ず、図2に示すような枚葉式のランプ加熱型のCVD装
置にも適用可能である。
D装置に対して本発明を適用した第2実施例について、
図2を参照しながら説明する。
に成膜処理を行うための気密に構成された処理室であ
る。この処理室102の頂部には処理ガス供給管131
が連結されている。この処理ガス供給管131は、流量
制御器(MFC)110及びバルブVを介して、成膜処
理用の処理ガス源108、ドライクリーニング用の洗浄
ガス源109a、窒素ガス源109b、不活性ガス源1
09c、IPA源109dが接続されており、成膜やク
リーニングなどの各種処理に応じて所定のガスを供給す
ることが可能なように構成されている。なお、処理ガス
としては、例えばウェハSに処理面にチタンやチタンナ
イトライド膜を形成するための、チタン(Ti)+不活
性ガスの混合ガスや、チタンナイトライド(TiN)+
フッ化性ガスの混合ガスなどを使用することができる。
また、上記処理ガス供給管131の下端側にはガス導入
室132が形成されている。またガス導入室132の下
面側には、処理ガスを処理室102内に例えばシャワー
状に供給するためのガス拡散板133が設けられてい
る。なお、ガス導入室132には、ヒータなどの加熱手
段134が内装されており、後述するように、成膜処理
時又はドライクリーニング時にガス導入室132を所定
の温度、例えば50℃〜120℃にまで昇温することが
可能である。
下方側には、ウェハSを保持するための載置台141が
載置台支持枠142を介して側壁121に設けられてい
る。さらに上記処理室102内には、載置台141に載
置されたウェハSの表面(薄膜形成面)の周縁部を覆う
ために、ウェハSの表面に対して接近離隔自在に、例え
ばウェハの表面を覆う位置とその上方位置との間で上下
するように、リング体105が上下機構144に取り付
けられている。このリング体105は、ウェハの周縁部
全体を覆うように形成された環状体の押さえリング部1
51と、押さえリング部151の裏面側に設けられた接
触部152とから構成されている。
置台141及びその下方領域を囲むように上記処理室1
02の内部へ突出して形成されており、この突出部12
1aの内周縁部の上端部は、ウェハが載置台141上へ
載置され、リング体105がウェハ表面の周縁部を覆う
ときには、上記リング体105の外周縁部の下端部との
距離が例えば0.5〜3mmとなるように設定されてお
り、この側壁121の突出部121aとリング体105
との間の隙間は後述のパージガスの流路を成している。
また上記側壁121及び上記処理室102の天井壁12
1bにはヒータなどの加熱手段122及び126が内装
されており、後述するドライクリーニング時に上記処理
室102の内壁121、121bを所定の温度、例えば
50℃〜120℃にまで昇温することが可能なように構
成されている。さらに上記処理室102の底壁124及
び側壁121の突出部121aには、ウェハの裏面、す
なわち載置台141の方向へ向かって窒素ガスから成る
パージガスを供給するためのパージガス供給路125が
形成されている。
製の透過窓161が取り付けられ、この透過窓161を
介して加熱室162が配設されている。この加熱室16
2にはウェハを加熱するための加熱手段をなす複数の加
熱ランプ163が上下2枚の回転板164、165の所
定位置に固定されており、この回転板164、165は
回転軸166を介して回転機構167に接続されてい
る。また加熱室162の側部には、冷却エア導入するこ
とにより上記処理室102内及び透過窓161の過熱を
防止するための冷却エア導入口168が設けられてい
る。
プ加熱式CVD装置を用いた成膜工程と、処理容器内の
ドライ洗浄工程について説明する。成膜処理時には、ま
ず被処理体であるウェハを、図示しない搬送アームによ
り図示しない搬出入口を介して載置台141上に載置
し、その後リング体105を上下機構144により下降
させてウェハの表面の周縁部を押圧する。次いで加熱手
段163を作動させて、ウェハを例えば350〜500
℃に加熱するとともに、図示しない真空ポンプにより排
気孔123を介して排気しながら、処理ガス供給管13
1よりガス導入室132を介して、所定の処理ガス、例
えばチタン(Ti)+不活性ガスの混合ガスや、チタン
ナイトライド(TiN)+フッ化性ガスの混合ガスを、
例えば10〜200sccmの流量で処理室102内に
供給し、処理室102内を所定の圧力に維持する。そし
て、処理ガスはウェハの熱により分解されて、例えばチ
タンが生成され、ウェハの表面にチタン又はチタンナイ
トライドが膜状に堆積される。このようにして、ウェハ
の成膜処理を行った後、リング体105を上下機構14
4によりウェハの上方へ引き上げ、ウェハの表面の周縁
部から取り外し、ウェハを図示しない搬送アームにより
図示しない搬出入口を介して、処理室102の外部に搬
出する。
例えば、図示しないパーティクルカウンタにより検出さ
れるパーティクルの数が所定値に到達し、上記処理室1
02内の被処理体以外の部分、例えば処理室102の内
壁部121、121a、121bや、石英で構成されて
いる透過窓161部分にチタンやチタンナイトライドが
被着し、パーティクルの発生源となったり、透過窓16
1が曇って加熱効率が劣化したと判断された場合には、
本発明に基づいて、第1又は第2ドライクリーニング処
理が選択的に施される。
び第2ドライクリーニング方法に関する実施例について
説明する。
第1ドライクリーニングを実施する。 ・少なくとも三塩化窒素(NCl3)含むクリーニング
ガス、 ・少なくとも三塩化窒素(NCl3)及び窒素(N2)
を含むクリーニングガス、 ・少なくとも三塩化窒素(NCl3)、窒素(N2)及
び不活性ガスを含むクリーニングガス、 この第1ドライクリーニング時には、上記クリーニング
ガスを、0.01Torr〜100Torr、好ましく
は0.1Torr〜1Torr程度の減圧雰囲気に調整
した上記処理室102内に導入する。そしてこの第1ド
ライクリーニングによれば、フッ素系ガスによりクリー
ニングにより生じていたフッ化物よりも蒸気圧が高い、
従って沸点が低い塩化物が副生成物として生成する。こ
の副生成物は、処理室の内壁などに付着することなく、
容易に気相化し、真空排気されるので、パーティクルの
発生を未然に防止できる。
化窒素(NF3)を含むクリーニングガスによりまずド
ライクリーニングを行う。この第2ドライクリーニング
時には、上記クリーニングガスを、例えば0.1Tor
r〜10Torr程度の減圧雰囲気に調整された上記処
理室102内に、例えば10〜500sccmの流量で
導入する。
又は三フッ化窒素(NF3)を含むクリーニングガスに
よりまずドライクリーニングを行った場合には、例えば
反応式(6TiN+8NF3→6TiF4+7N2)で
表される化学反応により反応生成物としてフッ化物(T
iF4)が生成する。このフッ化物、例えば四フッ化チ
タン(TiF4)は、上述のように沸点が284℃であ
るため、そのままでは気相化し難い物質である。
では、ドライクリーニング後に後処理として、アルコー
ル類、例えばイソプロピルアルコールを、例えば0.1
Torr〜10Torr程度の減圧雰囲気に調整した上
記処理室102内に、例えば10〜200sccmの流
量で導入する。その結果、フッ化物は蒸気圧の高いアル
コキシドに変換される。例えば反応式(TiF4+IP
A→Ti(−OR)4+4HF)で表される化学反応に
より、沸点が284℃の四フッ化チタン(TiF4)
は、沸点が58℃のテトライソプロポキシチタン(Ti
(i−OC3H7)4に変換される。このように、従来
のドライクリーニングではパーティクルの原因となって
いたフッ化物をアルコキシドに変換することにより、容
易に気相化させ、処理室外に排気することが可能であ
る。また、IPAなどのアルコール類の導入に先立っ
て、窒素ガスや不活性ガスなどを上記処理室102内に
導入し、パージ処理を行うことが好ましい。
グ方法は、常温において十分な効果を得ることが可能な
ので、従来の装置のように、クリーニング対象箇所を加
熱する必要はない。ただし、必要な場合には、クリーニ
ング対象箇所、例えばガス導入室132や処理室102
の内壁121、121a、121b、あるいは透過窓1
61を、ヒータなどの加熱手段122、126、134
により、あるいはランプなどの加熱手段163により適
当な温度、例えば50℃〜250℃にまで昇温し、クリ
ーニング時間を短縮することも可能であることは言うま
でもない。また、クリーニングガスとして使用される三
塩化窒素(NCl3)、三フッ化塩素(ClF3)又は
三フッ化窒素(NF3)は反応性が強く危険なガスなの
で、窒素ガスや不活性ガスにより希釈することによっ
て、反応を抑制し、装置の損傷を防止することが可能で
ある。さらに、第2クリーニング方法の後処理で使用さ
れるIPAなどのアルコール類を窒素ガスや不活性ガス
により希釈して、反応を抑制することが可能であること
も言うまでもない。
リーニングを行うことによりデポを適宜取り除きつつ、
処理を続行する。その際に、第1のドライクリーニング
方法によれば、フッ素系ガスによりクリーニング行って
いた従来の処理時に生成したフッ化物よりも蒸気圧が高
い、塩化物が生成する。そのため、常温であっても副生
成物の気相化が促進され、副生成物を排気することがで
きるので、副生成物が再び処理室内に堆積して、パーテ
ィクルの原因となるような事態を回避することができ
る。また第2のドライクリーニング方法によれば、フッ
素系ガスによるドライクリーニングにより処理室内に生
成したフッ化物を、IPAなどのアルコール類を添加す
ることにより沸点の低いアルコキシドへ転換する。その
ため、常温であっても副生成物の気相化が促進され、副
生成物を排気することができるので、副生成物が再び処
理室内に堆積して、パーティクルの原因となるような事
態を回避することができる。
型又はランプ加熱型の枚葉式CVD装置に本発明を適用
した実施例に限定したが、本発明はかかる枚葉式CVD
装置に限定されず、プラズマクリーニングが困難なバッ
チ式CVD装置に対して、特に好適に適用可能である。
に対して、本発明を適用した実施例について、図3を参
照しながら説明する。
処理炉として構成され、図示のように水平方向に固定さ
れた基台60上に垂直に支持された断熱性の略有頭円筒
状の管状炉61と、その管状炉61の内側に所定の間隔
を空けて挿入された略有頭円筒形状の石英などから成る
反応管62と、上記管状炉61の内周壁に上記反応管6
2を囲繞するように螺旋状に配設された抵抗発熱体など
のヒータよりなる加熱手段63と、複数の被処理体、た
とえば半導体ウェハ(W)を水平状態で水平方向に多数
枚配列保持することが可能な石英などから成るウェハボ
ート64と、このウェハボート64を昇降するための昇
降機構65とから主要部が構成されている。
に連通する吸気口66が設置されており、適当なマニホ
ルド67を介して接続された給気ファン68により上記
間隔内に冷却空気を供給することが可能である。また上
記管状炉61の頂部には同じく上記間隔に連通する排気
口69が設置されており、上記間隔内の空気を排気する
ことが可能なように構成されている。
管70が接続され、処理ガス源71より流量制御器(M
FC)72を介して、所定のプロセスガス、例えばチタ
ン(Ti)+不活性ガスの混合ガスや、チタンナイトラ
イド(TiN)+フッ化性ガスの混合ガスなどの成膜用
処理ガスが反応管62内に導入される。また上記流量制
御器(MFC)72にはクリーニング用ガス源73a、
73b、73cも接続されており、バルブVを切り換え
ることにより、ドライクリーニング時には、以下に示す
ような所定のクリーニングガスを上記反応管62内に導
入することが可能である。 ・少なくとも三塩化窒素(NCl3)含むクリーニング
ガス、 ・少なくとも三塩化窒素(NCl3)及び窒素(N2)
を含むクリーニングガス、 ・少なくとも三塩化窒素(NCl3)、窒素(N2)及
び不活性ガスを含むクリーニングガス ・少なくともフッ化物、例えば三フッ化塩素(Cl
F3)や三フッ化窒素(NF 3)を含むクリーニングガ
ス また上記流量制御器(MFC)72にはイソプロピルア
ルコール(IPA)源73dも接続されており、後述す
るように、フッ化物によるクリーニング後に後処理とし
て、IPAを上記反応管62内に導入することが可能で
ある。
70を介して導入されたガスは、上記反応管62の下端
に設けられた排気管74を介して真空ポンプ75へと排
出される。この真空ポンプ75としては、オイルフリー
のドライポンプを用いることが好ましい。これはクリー
ニングガスとして三塩化窒素や三フッ化塩素や三フッ化
窒素を用いるため、ポンプオイルの劣化やオイル中に混
入した塩素によるポンプ本体の劣化を招く可能性が高い
ためである。
ハWを多段状に保持する保持部の下に保温筒76を介し
て蓋体77を備えており、上記昇降機構65により上記
ウェハボート64を上昇させることにより、上記蓋体7
7が上記反応管62の底部の開口を気密に封止すること
が可能なように構成されている。
を用いた成膜工程と、反応容器内のドライ洗浄工程につ
いて、説明する。
ば400℃の温度に加熱された上記反応管62内に、多
数の被処理体、たとえば8インチ径の半導体ウェハWを
収容したウェハボート64をローディングして、上記蓋
体77により上記反応管62を密閉する。ついで上記反
応管62内をたとえば0.5Torr程度に減圧した
後、上記ガス導入管70より処理ガス、例えば、TiC
l4+NH3の混合ガスを所定流量供給しながら、半導
体ウェハWへの成膜処理を行う。上記成膜処理を終了し
た後は、上記反応管62内の処理ガスを排出する工程を
行う。すなわち、上記反応管62内の処理ガスを排出し
つつ、不活性ガス、たとえばN2ガスを導入し、上記反
応管62内をN2ガス雰囲気に置換するものである。こ
のようにして、上記反応管62内の処理ガスを除去し、
無害な雰囲気で常圧状態とした後、上記ウェハボート6
4を上記反応管62からアンローディングすることによ
り、一連の成膜処理を終了し、次のロットに対する成膜
処理を行う。
上記反応管62内の被処理体以外の部分、特に石英で構
成されている部分にチタンやチタンナイトライドなどが
被着し、パーティクル源となるおそれがあると、例えば
図示しないパーティクルカウンタにより、判断された場
合には、本発明に基づいて、所定のクリーニングガスに
よるドライクリーニング処理が行われる。
び第2ドライクリーニング方法に関する実施例について
説明する。
第1ドライクリーニングを実施する。 ・少なくとも三塩化窒素(NCl3)含むクリーニング
ガス、 ・少なくとも三塩化窒素(NCl3)及び窒素(N2)
を含むクリーニングガス、 ・少なくとも三塩化窒素(NCl3)、窒素(N2)及
び不活性ガスを含むクリーニングガス、 この第1ドライクリーニング時には、上記蓋体77を閉
止して、上記反応管62内を密閉した後、上記ガス供給
管70より、上記クリーニングガスを、0.01Tor
r〜100Torr、好ましくは0.1Torr〜1T
orr程度の減圧雰囲気に調整した上記反応管62内に
導入する。
ば、フッ素系ガスによるクリーニングにより生じていた
フッ化物よりも蒸気圧が高い、従って沸点が低い塩化物
が副生成物として生成する。この副生成物は、処理室の
内壁などの付着することなく、容易に気相化し、真空排
気されるので、パーティクルの発生を未然に防止でき
る。
化窒素(NF3)を含むクリーニングガスによりまずド
ライクリーニングを行う。この第2ドライクリーニング
時には、上記蓋体77を閉止して、上記反応管62内を
密閉した後、上記ガス供給管70より、上記クリーニン
グガスを、例えば0.1Torr〜10Torr程度の
減圧雰囲気に調整された上記反応管62内に、例えば1
0〜500sccmの流量で導入する。
又は三フッ化窒素(NF3)を含むクリーニングガスに
よりまずドライクリーニングを行った場合には、例えば
反応式(6TiN+8NF3→6TiF4+7N2)で
表される化学反応により反応生成物としてフッ化物(T
iF4)が生成する。このフッ化物、例えば四フッ化チ
タン(TiF4)は、上述のように蒸気圧が低いため、
そのままでは気相化し難い物質である。そこで、この第
2ドライクリーニング工程では、ドライクリーニング後
に後処理として、窒素ガスや不活性ガスなどにより、上
記処理容器62内をパージした後、アルコール類、例え
ばイソプロピルアルコールを、例えば0.1Torr〜
10Torr程度の減圧雰囲気に調整した上記反応管6
2内に、例えば10〜200sccmの流量で導入す
る。その結果、フッ化物は蒸気圧の高いアルコキシドに
変換される。例えば反応式(TiF4+IPA→Ti
(−OR)4+4HF)で表される化学反応により、沸
点が284℃の四フッ化チタン(TiF4)は、沸点が
58℃のテトライソプロポキシチタン(Ti(i−OC
3H7)4に変換される。このように、従来のドライク
リーニングではパーティクルの原因となっていたフッ化
物をアルコキシドに変換することにより、容易に気相化
させ、処理室外に排気することが可能である。
行うことにより堆積物を適宜取り除きつつ、処理を続行
する。その際に、第1ドライクリーニング処理によれ
ば、フッ素系ガスによりクリーニング行っていた従来の
処理時に生成したフッ化物よりも蒸気圧が高い、塩化物
が生成するので、常温であっても副生成物の気相化が促
進され、排気される。その結果、副生成物が再び処理室
内に堆積して、デポの原因となるような事態を回避する
ことができ、被処理体Wのパーティクル汚染防止を図る
と共に、装置のダウンタイムを低減させて、稼働率の向
上を図ることが可能となる。また第2のドライクリーニ
ング方法によれば、フッ素系ガスによるドライクリーニ
ングにより処理室内に生成したフッ化物を、IPAなど
のアルコール類を添加することにより沸点の低いアルコ
キシドへ転換する。そのため、常温であっても副生成物
の気相化が促進され、副生成物を排気することができる
ので、副生成物が再び処理室内に堆積して、パーティク
ルの原因となるような事態を回避することができる。
ガス、例えば三塩化窒素(NCl3)、三フッ化塩素
(ClF3)又は三フッ化窒素(NF3)を含むクリー
ニングガスによる第1又は第2ドライクリーニング工
程、第2ドライクリーニング時に行われるIPAにより
フッ素系副生成物をアルコキシドへ変換する後処理工程
は、常温においても十分な効果を得ることが可能なの
で、従来の装置のように、クリーニング対象箇所を加熱
する必要はない。ただし、必要な場合には、クリーニン
グ対象箇所をヒータ63により適当な温度、例えば50
℃〜250℃にまで昇温し、クリーニング時間を短縮す
ることも可能であることは言うまでもない。
及びバッチ式CVD装置に適用した例を実施例として取
り上げ、本発明について説明したが、本発明はかかる実
施例に限定されるものではなく、複数の真空処理装置を
集合させた、いわゆるマルチチャンバ方式の真空処理装
置にも適用することが可能である。
しながら、本発明をマルチチャンバ方式又はクラスタ方
式の真空処理装置に適用した第4実施例について説明す
る。
1〜第3の真空処理装置202A、202B、202C
を共通の移載室204に接続し、この移載室204に対
して共通に連設された第1及び第2の予備真空室206
A、206Bを介して他の移載室208を設け、更にこ
の移載室208に対して第1及び第2のカセット室21
0A、210Bを連設して、いわするクラスタ装置化し
てマルチチャンバ方式の真空処理装置集合体を形成して
いる。
02Cは、被処理体である半導体ウエハ表面に連続的に
処理する時に必要とされる装置の集合体であり、第1の
真空処理装置202Aは例えば微細パターンにチタン層
又はチタンナイトライド層をCVDにより形成するもの
であり、第2の真空処理装置202Bは例えば微細パタ
ーンが形成されたウエハ上に400〜500℃の温度下
でチタン膜をスパッタリングにより成膜するものであ
り、また、第3の真空処理装置202Cはチタン層又は
チタンナイトライド層をエッチバックするためのもので
ある。これら各種処理装置は、この数量及び種類には限
定されない。
ると、第1の移載室208の両側にはそれぞれゲートバ
ルブG1、G2を介して第1のカセット室210A及び
第2のカセット室210Bがそれぞれ接続されている。
これらカセット室210A、210Bは処理装置集合体
のウエハ搬出入ポートを構成するものであり、それぞれ
昇降自在なカセットステージ212(図5参照)を備え
ている。
0A、210Bはそれぞれ気密構造に構成され、両カセ
ット室210A、210Bには、外部の作業室雰囲気と
の間を開閉して大気開放可能にそれぞれゲートバルブG
3、G4が設けられると共に、コ字形の保持部材を有す
る搬出入ロボット215が設けられる。(図5参照)。
この搬出入ロボット215は、図5に示すように外部で
前向きにセットされたウエハカセット214を両カセッ
ト室210A、210B内に搬入して横向きにセットす
るように構成されており、ウエハカセット214はカセ
ット室210A、210B内に搬入された後、カセット
ステージ212により突き上げられて所定の位置まで上
昇する。
アームよりなる搬送アームとしての第1の移載手段21
6と、被処理体としての半導体ウエハWの中心及びオリ
フラ(オリエンテーションフラット)を位置合わせする
ための回転ステージ218とが配設されており、この回
転ステージ218は図示しない発光部と受光部とにより
位置合わせ手段を構成する。
ット室210A、210B内のカセット214と予備真
空室206A、206Bとの間でウエハを移載するため
のものであり、ウエハ保持部であるアームの先端部の両
側には、ウエハWを真空吸着するための吸引孔216A
が形成されている。この吸引孔216Aは図示しない通
路を介して真空ポンプに接続されている。
れぞれゲートバルブG5、G6を介して第1の予備真空
室206A及び第2の予備真空室206Bが接続されて
おり、これら第1及び第2の予備真空室206A、20
6Bは同一構造に構成されている。これらの予備真空室
206A、206Bは内部に、ウエハ載置具と、これに
保持したウエハを加熱する加熱手段とウエハを冷却する
冷却手段とを備えており、必要に応じてウエハを加熱或
いは冷却するようになっている。そして上記第1及び第
2の予備真空室206A、206Bの後方側には、ゲー
トバルブG7、G8を介して第2の移載室204が接続
されている。
第2の予備真空室206A、206Bと3つの真空処理
装置202A〜202Cとの間でウエハWを移載するた
めの例えば多関節アームよりなる搬送アームとしての第
2の移載手段220が配置されている。この第2の移載
室204には、それぞれゲートバルブG9〜G11を介
して左右及び後方の三方に上記3つの真空処理装置20
2A〜202Cが接続されている。
装置202Aを例にとって説明する。前述のようにこの
第1の真空処理装置202Aは、金属膜として例えばチ
タン層又はチタンナイトライド膜をCVDにより成膜す
るものであり、例えば図2に示すようなランプ加熱式の
CVD装置として構成される。なお、装置の詳細につい
ては、図2に関連して既に説明したので、重複説明は省
略する。
には、図4に示すように処理ガスを供給するための処理
ガス供給系220と、所定のクリーニングガスを供給す
るためのクリーニングガス供給系221がそれぞれ別個
独立させて接続されている。また、図示しない真空ポン
プに接続されており、必要に応じて処理容器202A内
を真空引きすることが可能な真空排気系222も接続さ
れている。なお、本実施例において、クリーニングガス
供給系221により処理容器202A内に供給されるガ
スは次の通りである。 ・少なくとも三塩化窒素(NCl3)含むクリーニング
ガス、 ・少なくとも三塩化窒素(NCl3)及び窒素(N2)
を含むクリーニングガス、 ・少なくとも三塩化窒素(NCl3)、窒素(N2)及
び不活性ガスを含むクリーニングガス ・少なくともフッ化物、例えば三フッ化塩素(Cl
F3)や三フッ化窒素(NF 3)を含むクリーニングガ
ス ・少なくともアルコール類、例えばイソプロピルアルコ
ール(IPA)を含む後処理用ガス そして、後述するように、成膜処理時には、上記処理ガ
ス供給系220より所定のガスが処理容器202A内に
供給されるとともに、クリーニング時には、選択された
第1又は第2のクリーニング工程に応じて、上記クリー
ニングガスより適宜選択されたガスが上記クリーニング
ガス供給系221を介して処理容器202A内に供給さ
れる。
置202B、202Cも第1の真空処理装置202Aと
略同様に構成され、すなわち処理ガス供給系220とク
リーニングガス供給系221が別個に設けられている。
また、各真空処理容器202B、202C内を所定の圧
力に真空引きするための真空排気系222も接続されて
いる。
は、各真空処理装置202A〜202Cのみならず処理
装置集合体全体、すなわち第1及び第2移載室208、
204、第1及び第2の予備真空室206A、206B
及び第1及び第2のカセット室210A、210Bも同
様に或いは個別に行うことから、各室にも第1の真空処
理装置202Aに接続されたクリーニングガス供給系2
21や排気系222と同様に構成されたクリーニングガ
ス供給系230や真空排気系231がそれぞれ接続され
ている。また、各室には、図示されないが、不活性ガス
を室内へ供給するためのガス供給管も接続されている。
2の移載室208、204内のアーム状の第1及び第2
の移載手段216、220にも加熱ヒータ(図示せず)
がそれぞれ埋め込まれており、クリーニング時にクリー
ニング対象領域を所定の温度、例えば50℃〜120℃
に昇温させることができる。
動作(成膜処理、並びに第1及び第2ドライクリーニン
グ処理)について説明する。まず、ウエハWを例えば2
5枚収容したカセット214が搬出入ロボット215に
よりカセット室210A内のカセットステージ212上
に載置され、続いてゲートドアG3を閉じて室内を不活
性ガス雰囲気にする。
214内のウエハWが第1の移載手段216のアームに
真空吸着され、予め不活性ガス雰囲気にされている第1
の移載室208内にウエハを搬入する。ここで回転ステ
ージ218によりウエハWのオリフラ合わせ及び中心位
置合わせが行われる。
不活性ガス雰囲気になされている第1の予備真空室20
6A内に搬入された後、ゲートバルブG5を閉じ、例え
ばこの真空室206A内を10−3〜10−6Torr
まで真空引きし、これと共に30〜60秒間で500℃
程度にウエハWを予備加熱する。また、続いて搬入され
てきた未処理のウエハWは、同様にして第2の真空室2
06Bに搬入され、予備加熱される。
7を開いて予め10−7〜10−3Torr程度の真空
度に減圧された第2の移載室204の第2の移載手段2
20のアームにより保持されて取り出され、所望の処理
を行うべく予め減圧雰囲気になされた所定の真空処理装
置内202A、202B、202Cへロードされる。
エハWは、第2の移載手段220により保持されて真空
処理装置202Aから取り出され、空き状態となった第
1の予備真空室206A内に収容される。そして、この
処理済みのウエハWは、この真空室206A内で所定の
温度まで冷却された後、前述したと逆の操作により処理
済みのウエハを収容する第2のカセット室210B内の
ウエハカセット214に収容される。
予めプログラムされた所望の順序に従って順次、成膜処
理やエッチング処理が行われる。例えば、まず、第1の
真空処理装置202Aにて例えばチタン膜又はチタンナ
イトライド膜の成膜を行い、次に、第3の真空処理装置
202Cにてチタン膜又はチタンナイトライド膜のエッ
チバックを行い、更に、第2の真空処理装置202Bに
て例えばチタンの成膜を行い、全体の処理を完了する。
を、所定枚数あるいは所定時間にわたり反復して実施す
ると、各処理装置内には成膜が付着し、パーティクル発
生の原因となるおそれがある。あるいはウェハWの搬送
ルートにおいても、処理済みウェハWの受け渡し時に成
膜がはがれてパーティクルとなって浮遊したり、底部に
堆積することがある。従って、このようなデポやパーテ
ィクルを除去するために、本発明に基づいて第1又は第
2のドライクリーニング工程が行われる。これらのドラ
イクリーニング工程は、処理装置集合体全体を一度に行
ってもよし、または特定の真空処理装置や搬送ルートの
特定の部屋を個別に行うようにしても良い。各真空処理
装置を個別にクリーニングする工程については、図1〜
図3に関連して説明した工程とほぼ同様なので、ここで
は、処理装置集合体全体を一度にクリーニングする場合
について説明する。
2A〜202Cの各処理ガス供給系220の各開閉弁を
閉じ、対応する処理装置へ供給していた処理ガスの供給
が停止される。この状態で各室間を気密に閉じている各
ゲートバルブを開放すると、各室間に存在していた差圧
により内部に好ましからず気流が発生し、例えばパーテ
ィクル等の飛散の原因となる。そのために、各ゲートバ
ルブを閉じた状態で、すなわち各室個別の気密状態を維
持した状態でそれぞれの室に個別に不活性ガス、例えば
窒素ガスを流す。
気によりそれぞれ同圧、例えば大気圧になったならば、
各室間を区画しているゲートバルブG1、G2、G5〜
G11を開放状態として、処理装置全体を連通させ、1
つの連通された空間を構成する。なお、この状態では、
カセット室210A、210BのゲートバルブG3、G
4はそれぞれ閉止されており大気開放はされていない。
イクリーニング方法に応じたクリーニングガスを流すこ
とによりクリーニングを行う。この場合には、各真空処
理装置202A〜202Cからクリーニングガスを供給
し、これを装置集合体全体に流し、下流側である両カセ
ット室210A、210Bの各真空排気系231から系
外へ排気する。また、これと同時に各真空処理装置20
2A〜202Cに接続した真空排気系222も駆動して
各処理容器内にクリーニングガスが十分に行き渡るよう
に構成することもできる。また、各真空処理装置202
A〜202B、各移載室204、208、各予備真空室
206A、206B、カセット室210A、210Bの
壁部等に設けた各加熱装置を駆動することにより、クリ
ーニング対象領域を所望の温度、例えば50℃〜120
℃にまで昇温させ、クリーニング効率を高めるように構
成することもできる。
び第2ドライクリーニング方法に関する実施例について
説明する。
第1ドライクリーニングを実施する。 ・少なくとも三塩化窒素(NCl3)含むクリーニング
ガス、 ・少なくとも三塩化窒素(NCl3)及び窒素(N2)
を含むクリーニングガス、 ・少なくとも三塩化窒素(NCl3)、窒素(N2)及
び不活性ガスを含むクリーニングガス、 この第1ドライクリーニング時には、上記のようにして
構成された真空処理装置集合体の連通空間を、0.01
Torr〜100Torr、好ましくは0.1Torr
〜1Torr程度の減圧雰囲気に調整しつつ、上記クリ
ーニングガスを各真空処理室202A〜202C内に導
入する。
内において、内壁面、各治具やシャワーヘッド、透過窓
等に付着した成膜や膜片と反応して、これらを沸点の低
い塩化物に転換する。この副生成物は、処理室の内壁な
どの付着することなく、容易に気相化し、真空排気され
るので、パーティクルの発生を未然に防止できる。この
ように、各真空処理室202A〜202C内をクリーニ
ングしたガスは、ゲートバルブG9〜G11を介して第
2の移載室204に流入し、合流する。なお、一部のク
リーニングガスは、各処理容器に接続した真空排気系2
22からも排気される。このように、移載室204に流
入して合流したクリーニングガスは、次いでゲートバル
ブG7、G8を介して第1及び第2の予備真空室206
A、206Bに流れ、さらにゲートバルブG5、G6を
介して第1の移載室208に流入する。そして、さらに
このクリーニングガスは、ゲートバルブG1、G2を介
してそれぞれ第1のカセット室210Aと第2のカセッ
ト室210Bに分岐して流れ、最終的に各カセット室の
真空排気系231から真空引きされて排出される。
まず、フッ素系のガス、例えば三フッ化塩素(Cl
F3)又は三フッ化窒素(NF3)を含むクリーニング
ガスによりドライクリーニングを行う。この第1ドライ
クリーニング時には、上記のようにして構成された真空
処理装置集合体の連通空間を、0.01Torr〜10
0Torr、好ましくは0.1Torr〜1Torr程
度の減圧雰囲気に調整しつつ、上記クリーニングガスを
各真空処理室202A〜202C内に導入する。そし
て、第1ドライクリーニング方法と同様にクリーニング
ガスを、第2の移載室204→第1及び第2の予備真空
室206A、206B→第1の移載室208→第1及び
第2のカセット室210A、210Bの順に順次流し、
最終的に各カセット室の真空排気系231から排気す
る。
又は三フッ化窒素(NF3)を含むクリーニングガスに
よりまずドライクリーニングを行った場合には、例えば
反応式(6TiN+8NF3→6TiF4+7N2)で
表される化学反応により反応生成物としてフッ化物(T
iF4)が生成する。このフッ化物、例えば四フッ化チ
タン(TiF4)は、上述のように蒸気圧が低いため、
そのままでは気相化し難い物質である。そこで、この第
2ドライクリーニング工程では、ドライクリーニング後
に、上記フッ化物の除去処理を行う。このフッ化物の除
去処理に先立って、まず、フッ素系のドライクリーニン
グガスを流したのとほぼ同様の手順により、窒素ガスや
不活性ガスなどを連通空間内に導入し、パージ処理を行
う。
ルアルコールを、例えば0.1Torr〜10Torr
程度の減圧雰囲気に調整された、上記各真空処理容器2
02A〜202Cに、例えば10〜200sccmの流
量で導入し、第2の移載室204→第1及び第2の予備
真空室206A、206B→第1の移載室208→第1
及び第2のカセット室210A、210Bの順に順次流
し、最終的に各カセット室の真空排気系231から排気
する。これにより、フッ素系ガスによるドライクリーニ
ングの結果、真空処理装置集合体の連通空間内に好まし
からず存在するフッ化物は蒸気圧の高いアルコキシドに
変換される。例えば反応式(TiF4+IPA→Ti
(−OR)4+4HF)で表される化学反応により、沸
点が284℃の四フッ化チタン(TiF4)は、沸点が
58℃のテトライソプロポキシチタン(Ti(i−OC
3H7)4に変換される。このように、従来のドライク
リーニングではパーティクルの原因となっていたフッ化
物をアルコキシドに変換することにより、容易に気相化
させ、処理室外に排気することが可能である。
ドライクリーニングを行うことによりデポを適宜取り除
きつつ、処理を続行する。その際に、第1ドライクリー
ニング処理によれば、フッ素系ガスによりクリーニング
行っていた従来の処理時に生成したフッ化物よりも蒸気
圧が高い、塩化物が生成するので、常温であっても副生
成物の気相化が促進され、排気される。その結果、副生
成物が再び処理室内に堆積して、デポの原因となるよう
な事態を回避することができ、被処理体Wのパーティク
ル汚染防止を図ると共に、装置のダウンタイムを低減さ
せて、稼働率の向上を図ることが可能となる。また第2
のドライクリーニング方法によれば、フッ素系ガスによ
るドライクリーニングにより処理室内に生成したフッ化
物を、IPAなどのアルコール類を添加することにより
沸点の低いアルコキシドへ転換する。そのため、常温で
あっても副生成物の気相化が促進され、副生成物を排気
することができるので、副生成物が再び処理室内に堆積
して、パーティクルの原因となるような事態を回避する
ことができる。
置、バッチ式CVD装置及びマルチチャンバ方式の真空
処理装置集合体に適用した例を実施例として取り上げ、
本発明について説明したが、本発明はかかる実施例に限
定されるものではなく、各種半導体処理装置、例えばエ
ッチング装置やアッシング装置、スパッタリング装置な
どのクリーニングを行う場合にも適用できることは言う
までもない。また、上記実施例にあっては真空処理装置
を例にとって説明したが、本発明は常圧の処理装置にも
当然に適用できる。
チタンナイトライド膜のクリーニングについて説明し
た、クリーニング対象である膜は、これに限定されな
い。例えば、第1クリーニング方法は、クリーニング後
に生成する副生成物である塩化物の蒸気圧がそのフッ化
物の蒸気圧よりも高い金属又はその化合物に対して適用
することが可能である。また、第2クリーニング方法
は、クリーニング後に生成する副生成物であるフッ化物
がアルコール類と反応し、蒸気圧が高いアルコキシドに
変換可能な金属又はその化合物に対して適用することが
可能である。
チタンやチタンナイトライドのような金属又はその化合
物に対するクリーニングガスとして、少なくとも三塩化
窒素を含むクリーニングガスを用いるので、クリーニン
グ時には、反応生成物として窒化物が生成する。この窒
化物は、チタンやチタンナイトライドをフッ素系のクリ
ーニングガスにより処理した場合の反応生成物であるフ
ッ化物に比較して、沸点が低いので、容易に気相化さ
れ、処理室内に堆積することなく除去可能である。
装置の概略断面図である。
D装置の概略断面図である。
断面図である。
処理装置の概略平面図である。
Claims (12)
- 【請求項1】 処理室内に収容された被処理体に対して
金属又はその化合物を成膜させる処理装置において行わ
れるプラズマレスのドライクリーニングのために、少な
くともフッ化物を含むクリーニングガスを前記処理室内
に導入するためのガス導入手段と、後処理として少なく
ともアルコール類を含むガスを前記処理室内に導入する
ためのガス導入手段とを設けたことを特徴とする、処理
装置。 - 【請求項2】 前記フッ化物は、三フッ化塩素(ClF
3)又は三フッ化窒素(NF3)であることを特徴とす
る、請求項1に記載の処理装置。 - 【請求項3】 前記金属又はその化合物は、チタン(T
i)又はチタンナイトライド(TiN)であることを特
徴とする、請求項1に記載の処理装置。 - 【請求項4】 前記アルコール類は、イソプロピルアル
コールであることを特徴とする、請求項1、2または3
のいずれかに記載の処理装置。 - 【請求項5】 前記クリーニングガスは、さらに窒素
(N2)を含むことを特徴とする、請求項1、2、3ま
たは4のいずれかに記載の処理装置。 - 【請求項6】 前記クリーニングガスは、不活性ガスを
含むことを特徴とする、請求項1、2、3、4または5
のいずれかに記載の処理装置。 - 【請求項7】 処理室内に収容された被処理体に対して
金属又はその化合物を成膜させる処理装置のプラズマレ
スのドライクリーニング方法であって、少なくともフッ
化物を含むクリーニングガスを前記処理室内に導入し所
定のクリーニングを行った後に、少なくともアルコール
類を含むガスを前記処理室内に導入することを特徴とす
る、ドライクリーニング方法。 - 【請求項8】 前記フッ化物は、三フッ化塩素(ClF
3)又は三フッ化窒素(NF3)であることを特徴とす
る、請求項7に記載のドライクリーニング方法。 - 【請求項9】 前記金属又はその化合物は、チタン(T
i)又はチタンナイトライド(TiN)であることを特
徴とする、請求項7に記載のドライクリーニング方法。 - 【請求項10】 前記アルコール類は、イソプロピルア
ルコールであることを特徴とする、請求項6、7、8ま
たは9のいずれかに記載のドライクリーニング方法。 - 【請求項11】 前記クリーニングガスは、さらに窒素
(N2)を含むことを特徴とする、請求項6、7、8、
9または10のいずれかに記載のドライクリーニング方
法。 - 【請求項12】 前記クリーニングガスは、不活性ガス
を含むことを特徴とする、請求項6、7、8、9、10
または11のいずれかに記載のドライクリーニング方
法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2001205213A JP3681998B2 (ja) | 1994-08-25 | 2001-07-05 | 処理装置及びドライクリーニング方法 |
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JP22549494 | 1994-08-25 | ||
JP6-225494 | 1994-08-25 | ||
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---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
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JP2002115066A true JP2002115066A (ja) | 2002-04-19 |
JP3681998B2 JP3681998B2 (ja) | 2005-08-10 |
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JP (1) | JP3681998B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008503089A (ja) * | 2004-06-17 | 2008-01-31 | 東京エレクトロン株式会社 | チャンバクリーニング処理を制御するための方法及び処理システム |
JP2009218276A (ja) * | 2008-03-07 | 2009-09-24 | Tokyo Electron Ltd | ドライクリーニング方法および基板処理装置 |
WO2016140166A1 (ja) * | 2015-03-02 | 2016-09-09 | 株式会社日立国際電気 | クリーニング方法、半導体装置の製造方法、基板処理装置および記録媒体 |
-
2001
- 2001-07-05 JP JP2001205213A patent/JP3681998B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPWO2016140166A1 (ja) * | 2015-03-02 | 2017-09-28 | 株式会社日立国際電気 | クリーニング方法、半導体装置の製造方法、基板処理装置およびプログラム |
TWI612583B (zh) * | 2015-03-02 | 2018-01-21 | 日立國際電氣股份有限公司 | 清洗方法、半導體裝置之製造方法、基板處理裝置及記錄媒體 |
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