JP2002114060A - 自動車の姿勢制御装置と無段変速機の総合制御装置 - Google Patents

自動車の姿勢制御装置と無段変速機の総合制御装置

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JP2002114060A
JP2002114060A JP2000306122A JP2000306122A JP2002114060A JP 2002114060 A JP2002114060 A JP 2002114060A JP 2000306122 A JP2000306122 A JP 2000306122A JP 2000306122 A JP2000306122 A JP 2000306122A JP 2002114060 A JP2002114060 A JP 2002114060A
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control
change
control device
continuously variable
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JP2000306122A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Tsuyama
俊明 津山
Haruki Okazaki
晴樹 岡崎
Hiroshi Sasaki
佐々木  寛
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の旋回時に所定状態以上のアンダーステ
ア状態が発生したときに、エンジン出力低減制御と無段
変速機の変速比制御とによってアンダーステア状態を良
好に回避することを課題とする。 【解決手段】 エンジン出力の制御とブレーキ力制御と
で車両の旋回時のヨーイング方向の姿勢を制御する姿勢
制御装置と、変速比を無段階に変更可能な無段変速機と
が備えられた車両において、旋回時に所定状態以上のア
ンダーステア状態が発生したときに、エンジン出力低減
制御と無段変速機の変速比制御とによる車両駆動トルク
を低減させると共に、その場合の変速比の変更量を運転
状態に応じた所定の限界量までに制限するように構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の旋回時の姿
勢、特にアンダーステア状態の解消を目的とした車両の
総合制御装置に関し、車両の走行制御技術の分野に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、車両には、制動時に各車輪ごとの
ブレーキ力を個々に制御して良好な制動性能を実現する
アンチスキッドブレーキシステムや、駆動輪に伝達され
るトルクが過大であることによる車輪のスリップをエン
ジン出力やブレーキ力の制御によって解消して、良好な
発進性能や加速性能を実現するトラクションコントロー
ルシステム等が搭載されるようになっているが、さら
に、これらのシステムとは別に或いはこれらのシステム
の機能を利用して、旋回時における車両の挙動を安定化
させる姿勢制御システムが実用化されつつある。
【0003】このシステムは、旋回時にアンダーステア
状態やオーバーステア状態を検出したときに、エンジン
出力の低減制御や各車輪ごとのブレーキ力制御等により
車両のヨーイング方向の姿勢を制御して、安定した旋回
走行を実現することを目指すものであるが、このシステ
ムを実用化する場合、このシステムによる制御と当該車
両の変速制御とをどのように両立させるかという課題が
あり、この課題を解決するものとして、例えば特開平1
0−236186号公報には、旋回時の姿勢制御中は、
自動変速機の変速動作を禁止し、変速段を固定するよう
にした発明が提案されている。
【0004】また、これに関連するものとして、特開平
11−44359号公報には、上記のアンチスキッドブ
レーキシステムとベルト式の無段変速機とが備えられた
車両において、アンチスキッドブレーキシステムの作動
中、無段変速機のベルトのスリップを防止するためにラ
イン圧を増圧補正するようにした発明が開示されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の姿勢
制御システムによって旋回時のアンダーステア状態を解
消する場合は、例えばエンジンの燃焼気筒数の削減制御
や点火時期のリタード制御、或いはスロットル開度の減
少制御等によってエンジン出力ないし車両駆動トルクを
抑制して車速を低下させると共に、内輪側の車輪にブレ
ーキ力を付与することによって車両駆動トルクをさらに
低減させながら車両に旋回方向のモーメントを作用さ
せ、これにより回頭性を高めることになるが、この場
合、特に駆動アンダー、すなわち運転者がアクセルペダ
ルを踏み込んだ状態で意図的にアンダーステア状態を生
成しているときに、次のような不具合が発生することに
なる。
【0006】つまり、このような駆動アンダーの状態
で、必要以上にエンジン出力を低減させたりブレーキ力
を付与したりすると、運転者の意図と相反する制御が行
われることになって所謂制御干渉が生じ、運転者に違和
感や失速感を与えることになる。特に、エンジン出力の
低下制御によってエンジン回転数も落ち込むと、アンダ
ーステア状態解消後の再加速性が悪化することになり、
またブレーキ制御の多用は、車両の挙動を不安定化させ
る要因となるのである。
【0007】これに対しては、無段変速機が搭載されて
いる車両の場合、上記のようなエンジン制御やブレーキ
制御による姿勢制御と、無段変速機の変速比制御とを併
用することが考えられる。つまり、アンダーステア状態
の検出時に無段変速機の変速比を例えばシフトアップす
ることにより車両駆動トルクを低減させ、これによりブ
レーキ制御の実行をできるだけ回避すると共に、エンジ
ン出力やエンジン回転数の低下を抑制して、車両姿勢の
安定化や失速感等の解消を図り、かつアンダーステア状
態解消後の再加速性を向上させることが考えられるので
ある。
【0008】しかし、無段変速機の変速比を運転状態に
応じて設定された本来の変速比から必要以上に変更する
と、かえって運転状態を不安定にしいたり、アンダース
テア状態解消後の走行性能を悪化させたりすることにな
るのである。
【0009】そこで、本発明は、アンダーステア状態の
解消に際して無段変速機の変速比制御を行う場合に、こ
の変速比制御を車両姿勢の悪化等を招くことなく、適切
に行うことを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る自動車の総合制御装置は次のように構
成したことを特徴とする。
【0011】まず、請求項1に記載の発明(以下、第1
発明という)は、エンジンの出力と左右の車輪のブレー
キ力とを個々に制御することによって車両の旋回時のヨ
ーイング方向の姿勢を制御する姿勢制御装置と、変速比
を無段階に変更可能な無段変速機とを備えた自動車にお
いて、旋回時に車両のアンダーステア状態を検出するア
ンダーステア検出手段と、エンジンの出力を低減させる
エンジン出力低減手段と、無段変速機の変速比を変化さ
せる変速比変更手段と、上記アンダーステア検出手段に
よりアンダーステア状態が検出されたときに、エンジン
出力低減手段によるエンジン出力の低減制御と変速比変
更手段による無段変速機の変速比制御とにより車両駆動
トルクを低減させる制御手段と、上記変速比変更手段に
よる変速比の変更を運転状態に応じて設定された所定の
限界量までに制限する変速比変更制限手段とを備えたこ
とを特徴とする。
【0012】また、請求項2に記載の発明(以下、第2
発明という)は、上記第1発明において、制御手段は、
アンダーステア検出手段により検出されたアンダーステ
ア状態が所定のアンダーステア状態より弱いときにの
み、エンジン出力低減手段によるエンジン出力の低減制
御と変速比変更手段による無段変速機の変速比制御とに
よる車両駆動トルクの低減制御を行うようにしたことを
特徴とする。
【0013】また、請求項3に記載の発明(以下、第3
発明という)は、上記第1発明または第2発明におい
て、変速比の変更が許容される限界量を、当該車両の車
速、ハンドル舵角及びエンジンのスロットル開度の少な
くとも1つに応じて設定したことを特徴とする。
【0014】また、請求項4に記載の発明(以下、第4
発明という)は、同じく第1発明または第2発明におい
て、変速比の変更が許容される限界量を、当該車両の車
速に基づき、該車速が高いほど変更許容幅が狭くなるよ
うに設定したことを特徴とする。
【0015】また、請求項5に記載の発明(以下、第5
発明という)は、同じく第1発明または第2発明におい
て、変速比の変更が許容される限界量を、ハンドル舵角
に基づき、該舵角が大きいほど変更許容幅が狭くなるよ
うに設定したことを特徴とする。
【0016】また、請求項6に記載の発明(以下、第6
発明という)は、同じく第1発明または第2発明におい
て、変速比の変更が許容される限界量を、エンジンのス
ロットル開度に基づき、該開度が大きいほど変更許容幅
が狭くなるように設定したことを特徴とする。
【0017】一方、請求項7に記載の発明(以下、第7
発明という)は、上記第1発明から第6発明までのいず
れかにおいて、変速比の変更が許容される限界量とし
て、シフトアップ時用のものとシフトダウン時用のもの
とを設定したことを特徴とする。
【0018】そして、請求項8に記載の発明(以下、第
8発明という)は、上記第7発明において、シフトダウ
ン時用の限界量は、シフトアップ時用の限界量よりも変
更許容幅が狭くなるように設定したことを特徴とする。
【0019】さらに、請求項9に記載の発明(以下、第
9発明という)は、上記第1発明から第8発明までのい
ずれかにおいて、変速比変更手段は、車両駆動トルクを
目標値まで低減させるための変速比の変化量をエンジン
出力特性を用いて設定するようにしたことを特徴とす
る。
【0020】上記のように構成したことにより、本願各
発明は次のように作用する。
【0021】まず、第1発明によれば、旋回中にアンダ
ーステア状態が検出されたときに、これを解消すべく、
エンジン出力低減手段によるエンジン出力の低減制御
と、変速比変更手段による無段変速機の変速比制御とが
行われることになるが、このとき、変速比変更制限手段
により、上記変速比変更手段による変速比の変更が運転
状態に応じて設定された所定の限界量までに制限される
ことになる。
【0022】したがって、変速比が本来の変速比から過
度に逸脱して、当該車両の走行状態を不安定化させるこ
とが防止されると共に、アンダーステア状態解消後、速
やかに本来の変速比による通常の走行状態に復帰するこ
とになる。
【0023】その場合に、第2発明によれば、上記のよ
うな変速比の変更量の制限が比較的軽度のアンダーステ
ア状態の場合にのみ行われるので、このような状態での
必要以上の変速比の変更が防止されると共に、アンダー
ステア状態が比較的強い場合には、これを解消するのに
必要とされる変速比の変更が確実に行われることにな
る。
【0024】また、第3発明によれば、変速比の変更が
許容される限界量が、当該車両の車速、ハンドル舵角及
びエンジンのスロットル開度の少なくとも1つに応じて
設定されるので、この限界量が運転状態に応じて適切に
設定されることになる。
【0025】その場合に、特に第4発明によれば車速が
高いほど、第5発明によればハンドル舵角が大きいほ
ど、第6発明によればエンジンのスロットル開度が大き
いほど、変速比の変更許容幅が狭くなるように設定され
るので、いずれの場合にも、運転状態が不安定化しやす
いときに変速比の変更量が少ない値に制限されることに
なって、これらの運転状態にあるときに、変速比が大き
く変化することによる運転状態の不安定化が回避される
ことになる。
【0026】また、第7発明によれば、変速比の変更が
許容される限界量がシフトアップ時とシフトダウン時と
で個々に設定され、さらに第8発明によれば、運転状態
が不安定化しやすいシフトダウン時の限界量が、シフト
アップ時の限界量よりも変更許容幅が狭くなるように設
定されるから、いずれの方向への変速比の変更時も、運
転状態の不安定化を招くことなく、車両駆動トルクが低
減されることになる。
【0027】そして、第9発明によれば、以上のような
無段変速機の変速比制御が変速比の変化に伴うエンジン
出力の変化を考慮して行われることになり、車両駆動ト
ルクが必要量だけ精度よく低減されることになる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0029】まず、図1によりこの実施の形態の制御シ
ステムを説明すると、このシステムはコントロールユニ
ット10を有し、このユニット10に、各車輪の車輪速
度をそれぞれ検出する車輪速センサ11…11、ハンド
ルの操舵角を検出する舵角センサ12、車両に発生して
いるヨーレートを検出するヨーレートセンサ13、車両
の横方向の加速度を検出する横加速度センサ14、エン
ジンのスロットル開度を検出するスロットル開度センサ
15、アンチスキッドブレーキシステムの制御をキャン
セルするためのストップランプスイッチ16、エンジン
回転数を検出するエンジン回転数センサ17、無段変速
機の前進後退等のシフト位置を検出するシフト位置セン
サ18、ブレーキシステムにおける液圧発生源としての
マスターシリンダの液圧を検出する液圧センサ19、同
じくブレーキシステムにおけるリザーバタンク内のブレ
ーキ液面レベルを検出する液面レベルスイッチ20、ア
クセル開度を検出するアクセル開度センサ21からの信
号が入力されるようになっている。
【0030】また、このコントロールユニット10から
は、アンチスキッドブレーキシステムが作動しているこ
とを示すABSランプ31、ブレーキシステムに第2液
圧発生源として備えられた加圧ポンプを作動させる加圧
モータ32、各車輪にそれぞれ備えられたブレーキ装置
に対してブレーキ液の給排を行う加減圧手段としてのフ
ロントソレノイドバルブ33およびリヤソレノイドバル
ブ34、マスターシリンダと各車輪のブレーキ装置との
間を連通、遮断する加減圧手段としてのTSWソレノイ
ドバルブ35、マスターシリンダと上記加圧ポンプとの
間を連通、遮断する加減圧手段としてのASWソレノイ
ドバルブ36、エンジン出力の制御を行なうエンジンコ
ントローラ37、旋回時の車両姿勢制御が行なわれてい
るときに、これを運転者に知らせる警報装置38、無段
変速機のライン圧をコントロールするライン圧アクチュ
エータ39、同じく無段変速機の変速比をコントロール
する変速アクチュエータ40に制御信号を出力するよう
になっている。
【0031】そして、このコントロールユニット10
は、上記の各センサまたはスイッチ11〜21からの信
号を入力し、所定の処理を行って上記の各装置31〜4
0に制御信号を出力するために、次のように構成されて
いる。
【0032】すなわち、このコントロールユニット10
は、アンチスキッドブレーキシステム(ABS)51
と、制動時に後輪がロックしないように制動力の配分を
行なう制動力配分装置52と、駆動輪に伝達される駆動
力が過大であることによる該駆動輪のスリップを防止す
るトラクションコントロールシステム(TCS)53
と、旋回時における車両のヨーイング方向の姿勢を制御
する姿勢制御装置54と、無段変速機の作動によって車
両の姿勢制御を行なうべく上記ライン圧アクチュエータ
39および変速アクチュエータ40の動作を制御する変
速機制御装置55とを備えている。
【0033】そして、このコントロールユニット10に
おいては、上記各車輪速センサ11…11からの信号に
基づき、車輪速演算部61および推定車体速演算部62
によって各車輪の車輪速および推定車体速が演算される
と共に、これらの値が上記ABS51、制動力配分装置
52、TCS53および姿勢制御装置54に入力される
ようになっている。
【0034】また、上記ストップランプスイッチ16か
らの信号は、ストップランプ判断部63を介して、上記
ABS51、制動力配分装置52、TCS53および姿
勢制御装置54にそれぞれ入力される。
【0035】また、上記エンジン回転数センサ17、ス
ロットル開度センサ15およびシフト位置センサ18か
らの各信号は、それぞれエンジン回転数演算部64、ス
ロットル開度取込み部65およびシフト位置判断部66
を介して、上記TCS53、姿勢制御装置54および変
速機制御装置55に入力される。
【0036】また、上記舵角センサ12、ヨーレートセ
ンサ13、横加速度センサ14および液圧センサ19か
らの信号は、それぞれ舵角演算部67、ヨーレート演算
部68、横加速度演算部69および液圧演算部70に入
力され、これらの信号に基づいて舵角、ヨーレート、横
加速度およびマスタシリンダ液圧がそれぞれ演算され
る。そして、これらの値が上記姿勢制御装置54、変速
機制御装置55に入力される。
【0037】さらに、上記液面レベルスイッチ20から
の信号は、液面レベル判断部71を介して上記TCS5
3および姿勢制御装置54にそれぞれ入力され、また、
アクセル開度センサ21からの信号はアクセル開度演算
部72を介して変速機制御装置55に入力される。
【0038】そして、上記ABS51は、上記の各入力
信号に基づいて制御量を演算し、その演算結果に応じ
て、ABSランプ31、加圧モータ32、フロントソレ
ノイドバルブ33、リヤソレノイドバルブ34に信号を
出力し、これらの作動を制御する。また、上記制動力配
分装置52は、リヤソレノイドバルブ34の作動を制御
する。
【0039】また、上記TCS53は、加圧モータ3
2、フロントソレノイドバルブ33、リヤソレノイドバ
ルブ34、TSWソレノイドバルブ35およびエンジン
コントローラ37に対して信号を出力し、これらの作動
を制御する。
【0040】さらに、上記姿勢制御装置54は、加圧モ
ータ32、フロントソレノイドバルブ33、リヤソレノ
イドバルブ34、TSWソレノイドバルブ35、ASW
ソレノイドバルブ36、エンジンコントローラ37およ
び警報装置38に対して信号を出力し、これらの作動を
制御する。
【0041】そして、変速機制御装置55は、ライン圧
アクチュエータ39および変速アクチュエータ40に対
して信号を出力し、これらの作動を制御する。
【0042】ここで、この変速機制御装置55によって
制御される無段変速機の一例として、この実施の形態で
用いられるトロイダル型無段変速機について説明する
と、図2に示すように、この無段変速機80は、エンジ
ン81の出力軸82と駆動輪83、83の駆動軸84と
の間に介設され、上記エンジン81の出力回転を無段階
に変速して駆動輪83、83に伝達するように構成され
ている。
【0043】すなわち、このトロイダル型無段変速機8
0は、エンジン81の出力軸82に連結された一対の入
力側ディスク85、85と、両面がこれらの入力ディス
ク85、85と対向するように配置されて上記駆動軸8
4に連結された出力側ディスク86と、入力側ディスク
85と出力側ディスク86との各対向面間にそれぞれ配
置されてこれらに摩擦接触することにより、両ディスク
85、86間でトルクの伝達を行なう摩擦ローラ87…
87とを有し、油圧によりこれらの摩擦ローラ87の傾
転角度を変更させて上記両ディスク85、86との接触
点の回転半径を変化させることにより、上記エンジン出
力軸82から駆動軸84への動力伝達を無段階に変速さ
せるように構成されている。
【0044】そして、この無段変速機80は、図3に示
すように、上記変速機制御装置55に記憶されている変
速マップに従い、車速とスロットル開度に応じた目標エ
ンジン回転数となるように変速比が制御されるようにな
っている。
【0045】次に、上記コントロールユニット10にお
ける姿勢制御装置54および変速機制御装置55による
旋回時の車両のヨーイング方向の姿勢制御について説明
する。なお、この実施の形態では、オーバーステア解消
の制御は姿勢制御装置54のみによって行い、アンダー
ステア解消の制御は、姿勢制御装置54と変速機制御装
置55とで行うようになっている。
【0046】まず、これらの制御の概略を説明すると、
オーバーステア解消制御は、ヨーレートセンサ13によ
って検出される実際に車両に生じている実ヨーレートψ
が目標ヨーレートψ0よりも所定量以上大きいことが検
出されたとき、即ち車両のヨーイング角の増加速度が早
すぎるときに、旋回方向外側の前輪にブレーキ力を付与
することによって車両に旋回方向と反対方向のモーメン
トを発生させることにより行われ、これによりオーバー
ステア状態が解消されることになる。
【0047】また、アンダーステア解消制御は、実ヨー
レートψが目標ヨーレートψ0よりも所定量以上小さい
ことが検出されたとき、即ち車両のヨーイング角の増加
速度が十分でないときに、エンジン出力低下制御や無段
変速機80の変速比制御を行って車両駆動トルクないし
車速を低下させることにより行われ、また、必要な場合
には、旋回方向内側の車輪に対してブレーキ力を付与す
る制御が行われる。これにより、車両に作用する遠心力
に対抗するためのコーナリングフォースが復元すると共
に、旋回方向のモーメントが与えられることにもなっ
て、アンダーステア状態が解消されることになる。
【0048】次に、この姿勢制御の全体動作を図4に示
すフローチャートに従って説明する。
【0049】まず、コントロールユニット10は、ステ
ップS1で、図2に示す各種センサおよびスイッチ11
〜21からの信号を読み込むと共に、ステップS2で、
舵角センサ12からの信号に基づいて舵角演算部67で
算出された舵角θに応じた第1目標ヨーレートψ(θ)
と、横加速度センサ14からの信号に基づいて横加速度
演算部69で算出された横加速度Gに応じた第2目標ヨ
ーレートψ(G)とをそれぞれ演算する。
【0050】この第1目標ヨーレートψ(θ)は、具体
的には、車輪速センサ11…11からの信号に基づいて
推定車体速演算部62で算出された推定車体速Vと、上
記舵角演算部67で算出された舵角θとを用い、次式
(1)に従って演算する。ここで、式(1)中、Kは当
該車両のスタビリティファクタであり、Lはホイールベ
ースである。
【0051】 ψ(θ)=V×θ/{(1+K×V2)×L}………(1) また、上記第2目標ヨーレートψ(G)は、上記推定車
体速Vと、上記横加速度演算部69で算出された横加速
度Gとを用い、次式(2)に従って演算する。
【0052】 ψ(G)=G/V ………(2) 次に、コントロールユニット10は、ステップS3で、
上記第1目標ヨーレートψ(θ)の絶対値が第2目標ヨ
ーレートψ(G)の絶対値よりも小さいか否かを判定す
る。この判定は、第1、第2目標ヨーレートψ(θ)、
ψ(G)のうちの絶対値の小さい方を、以下の車両姿勢
制御のための目標ヨーレートψ0に設定するために行わ
れるものである。
【0053】つまり、ステップS3でYESと判定され
たとき(|ψ(θ)|<|ψ(G)|)はステップS4
を実行し、舵角θに応じた第1目標ヨーレートψ(θ)
を制御目標ヨーレートψ0とし、ステップS5で、この
制御目標ヨーレートψ0と、ヨーレートセンサ13から
の信号に基づいてヨーレート演算部68で算出された実
ヨーレートψとの偏差Δψを演算する。ここで、偏差Δ
ψは、実ヨーレートψと制御目標ヨーレートψ0の差の
絶対値として定義される(Δψ=|ψ−ψ0|)。
【0054】また、上記ステップS3でNOと判定され
たとき(|ψ(θ)|≧|ψ(G)|)はステップS6
を実行し、横加速度Gに応じた第2目標ヨーレートψ
(G)に基づいて制御目標ヨーレートψ0を設定する。
このとき、該制御目標ヨーレートψ0は、次式(3)に
従い、舵角成分を用いて補正される。ここで、式(3)
中、kは1より小さな定数である。
【0055】 ψ0=ψ(G)+k×[ψ(θ)−ψ(G)] ………(3) そして、上記ステップS5で、この補正した制御目標ヨ
ーレートψ0と実ヨーレートψとの偏差Δψを演算す
る。
【0056】ここで、横加速度Gに応じた第2目標ヨー
レートψ(G)を制御目標ヨーレートψ0とする場合
に、舵角成分を用いた補正を行うのは、運転者が意図的
にアンダーステア状態を生成している場合、すなわち駆
動アンダーの場合に、不必要な姿勢制御の介入を回避す
るためである。
【0057】すなわち、アンダーステア状態には、オー
バースピードのため、運転者の操舵に対して車両の旋回
動作が追従しきれない場合のものと、舵角を一定にして
駆動力を上げるような運転者の操作によって行われるも
のとの2種類がある。そして、横加速度Gに基づく第2
目標ヨーレートψ(G)が制御目標ヨーレートψ0とな
る場合、横加速度Gのみからは上記の2種類のアンダー
ステア状態のいずれであるかが判別できないのである。
【0058】そこで、第2目標ヨーレートψ(G)を制
御目標ヨーレートψ0とするときは、その目標値を大き
くするように舵角成分を用いて補正ことにより、運転者
がハンドルを切り込んでいるオーバースピード時には姿
勢制御を積極的に行う一方、駆動アンダーの場合には姿
勢制御の介入を抑制するようにしているのである。その
場合に、上記定数kを路面摩擦係数等に対応する横加速
度Gに応じて変化させることにより、路面の摩擦状態に
応じて常に適切なタイミングで姿勢制御装置が介入され
るように図られる。
【0059】上記のようにして、ステップS5で、制御
目標ヨーレートψ0に対する実ヨーレートψの偏差Δψ
が算出されると、次に、コントロールユニット10はス
テップS7を実行し、オーバーステア解消制御を行なう
か否かのしきい値Δψos、およびアンダーステア解消
制御を行なうか否かのしきい値Δψusをそれぞれ設定
する。
【0060】そして、コントロールユニット10は、実
ヨーレートψが制御目標ヨーレートψ0より大きい場合
(オーバーステア時)において、その差の絶対値である
偏差Δψが上記しきい値Δψosより大きいときに、ス
テップS8からステップS9を実行して、オーバーステ
ア状態を解消する制御を行い、また、実ヨーレートψが
制御目標ヨーレートψ0より小さい場合(アンダーステ
ア時)において、同じくその差の絶対値である偏差Δψ
が上記しきい値Δψusより大きいときに、ステップS
10からステップS11実行して、アンダーステア状態
を解消する制御を行う。
【0061】次に、本発明の特徴部である上記ステップ
S11のアンダーステア解消制御について、さらに詳し
く説明する。
【0062】この制御は、図5に示すフローチャートに
従って行われ、まず、ステップS21で、実ヨーレート
ψの制御目標ヨーレートψ0に対する偏差Δψが所定値
Δψ0より大きいか否かを判定する。
【0063】そして、偏差Δψが所定値Δψ0より大き
いとき、即ち実ヨーレートψが目標ヨーレートψ0に対
して小さい方向(アンダーステア側)へ大きく逸脱して
いるときは、ステップS22を実行し、エンジン制御や
無段変速機の変速比制御等によるアンダーステア解消制
御を行うことなく、直ちにブレーキによるアンダーステ
ア解消制御を行う。つまり、この場合は、速やかに車速
を低下させると共に、旋回方向のモーメントを車両に付
与して確実にアンダーステア状態を解消させる必要があ
るからである。
【0064】なお、このブレーキ制御が行われる場合は
ステップS23が実行され、無段変速機の変速比は、通
常の走行時と同様に、図3のマップに基づき運転状態に
応じて制御されるが、その変速比の変化が通常の走行時
よりも緩やかになるように制御される。これは、上記の
ように速やかにアンダーステア状態を解消しなければな
らない場合には、変速比の変化を抑制してブレーキによ
るアンダーステア解消制御を効果的に行わせる必要があ
るからである。
【0065】また、上記ステップ21で偏差Δψが所定
値Δψ0以下と判定されたときは、次にステップS24
を実行し、マスタシリンダの液圧を検出する液圧センサ
19からの信号に基づき、運転者がブレーキペダルを踏
み込んでいるか否かを判定する。そして、踏み込んでい
るときは上記ステップS22を実行し、偏差Δψが所定
値Δψ0より大きい場合と同様に、ブレーキによるアン
ダーステア解消制御のみを実行する。これは、ブレーキ
ペダルが踏み込まれているときは、車両姿勢はブレーキ
の状態によって支配され、エンジン制御や変速比制御が
殆ど意味をもたなくなるからである。
【0066】一方、上記偏差Δψが所定値Δψ0以下で
あり、しかも運転者がブレーキペダルを踏み込んでいな
いとき、換言すれば、アンダーステア状態が運転者の意
図的な運転操作に基づく駆動アンダーであると判断され
る場合は、ステップS25でヨーレートψに基づいて車
両駆動トルクTの目標ダウン量ΔT0を算出する。
【0067】この目標トルクダウン量ΔT0の算出は、
図6、図7に示すマップに基づいて次のように行われ
る。すなわち、図6のマップから偏差Δψの大きさに対
応する第1トルクダウン量ΔT1を、図7のマップから
偏差Δψの変化率に対応する第2トルクダウン量ΔT2
をそれぞれ求め、これらのトルクダウン量ΔT1、ΔT
2を加算することにより、目標トルクダウン量ΔT0を
算出する(ΔT0=ΔT1+ΔT2)。
【0068】ここで、図6に示すように、第1トルクダ
ウン量ΔT1は、偏差Δψが所定値以上の領域で、一定
限度まで該偏差Δψが大きくなるほど大きくなるように
設定されている。
【0069】また、図7に示すように、第2トルクダウ
ン量ΔT2は、偏差Δψの変化率の絶対値が所定値以上
の領域で、一定限度まで該偏差Δψの変化率がプラス方
向(偏差Δψが増大する方向)に大きくなるほどプラス
方向に大きくなるように、偏差Δψの変化率がマイナス
方向(偏差Δψが減少する方向)に大きくなるほどマイ
ナス方向に大きくなるように設定されている。
【0070】そして、ステップS26で、現在の車両駆
動トルクTから上記のようにして求めた目標トルクダウ
ン量ΔT0を減算して目標駆動トルクT0を算出すると
共に、ステップS27で、この目標駆動トルクT0を達
成するための無段変速機の変速比Rの目標変化量ΔR0
を算出する。
【0071】この目標変化量ΔR0の算出に際しては、
図8に示すエンジン出力特性マップを用いる。つまり、
車両駆動トルクTを低下させるために、あるエンジンの
運転状態で無段変速機の変速比Rを変化させる場合、一
般には変速比をシフトアップさせることにより、エンジ
ン出力トルクに対する増幅率を小さくすることが考えら
れるが、このとき、図8にハッチングを付した領域で
は、シフトアップに伴うエンジン回転数の低下によりエ
ンジン出力トルク自体が増大するため、車両駆動トルク
Tとしては、必ずしも減少するとは限らないことにな
る。そこで、目標駆動トルクT0を実現するための無段
変速機の変速比の目標変化量ΔR0を、シフトダウンす
る場合を含めて、現変速比Rと、図8のエンジン出力特
性マップとに基づいて算出するのである。
【0072】また、ステップS28では、無段変速機の
変速比Rの現在の車両の状態に応じた許容変化量ΔRa
を図9〜図11のマップに従って設定する。つまり、図
9のマップから車速に応じた変速比の許容変化量ΔRa
のベース値ΔRa0を読み取ると共に、図10および図
11のマップから、現在の舵角およびスロットル開度に
それぞれ応じた第1、第2補正係数K1、K2を読み取
る。そして、図9のマップから読み出した許容変化量の
ベース値ΔRa0を、これらの補正係数K1、K2の乗
算により補正し、変速比Rの最終的な許容変化量ΔRa
(=ΔRa0×K1×K2)を算出する。
【0073】ここで、図9に示すように、上記許容変化
量のベース値ΔRa0は、車速が大きくなるに従って小
さくなるように、即ち許容範囲が狭くなるように設定さ
れていると共に、その許容範囲はシフトダウン側の方が
シフトアップ側より狭くされている。これは、変速比の
変化に伴う車両挙動の不安定化が、車速の増加に従って
顕著になり、またシフトダウン時の方がシフトアップ時
よりも大きくなることに対処するためである。
【0074】また、図10および図11に示すように、
第1、第2補正係数K1、K2は、1以下の範囲で、舵
角及びスロットル開度が大きくなるほど小さな値になる
ように設定され、また、いずれもシフトダウン時の方が
シフトアップ時より小さな値とされている。これは、変
速比の変化に伴う車両挙動の不安定化が、舵角が大きい
ときほど、またスロットル開度が大きいときほど顕著に
なり、またシフトダウン時の方がシフトアップ時よりも
大きくなるので、これらの場合に、変速比の許容変化範
囲を狭く制限するためである。
【0075】以上のようにして、目標駆動トルクT0へ
のトルクダウンを実現するための無段変速機の変速比R
の目標変化量ΔR0と、その許容変化量ΔRaとを算出
すれば、次に、ステップS29で、目標変化量ΔR0が
許容変化量ΔRaよりも小さいか否か、即ち変速比の目
標変化量ΔR0が許容範囲内にあるか否かを判定する。
そして、許容範囲内にあるときは、ステップS30で、
無段変速機の変速比Rをこの目標変化量ΔR0だけ変化
させるように変速比制御を行う。
【0076】これにより、許容範囲内の変速比Rの変更
により、車両の挙動不良等を生じることなく、車両駆動
トルクTが目標駆動トルクT0まで低減され、アンダー
ステア状態が解消されることになる。
【0077】一方、上記ステップS29で、変速比Rの
目標変化量ΔR0が許容変化量ΔRa以上と判定された
とき、即ち許容範囲内での変速比の変化だけでは駆動ト
ルクTを目標駆動トルクT0まで低減できないと判定さ
れたときは、ステップS31以下のエンジン出力低減制
御を実行し、まずステップS31で、点火時期のリター
ド制御によって目標駆動トルクT0へのトルクダウンが
実現されるか否かを判定する。そして、このリタード制
御によって目標駆動トルクT0へのトルクダウンが実現
されると判定された場合は、ステップS32で、その目
標駆動トルクT0が実現されるように点火時期のリター
ド制御を実行する。
【0078】また、点火時期のリタード制御だけでは目
標駆動トルクT0までトルクダウンできないと判定され
た場合は、ステップS33で、燃焼気筒数の削減制御を
中心としたエンジン出力低減制御と、気筒数削減制御に
よるエンジン出力の段階的変化を補間するための無段変
速機の変速比制御とを併用することにより、車両駆動ト
ルクTを目標駆動トルクT0まで低減させる制御を行
う。
【0079】このステップS32、S33のエンジン出
力低減制御および変速比制御は、図12および図13に
示すようなエンジンのトルクダウン特性マップを用い
て、次のように行われる。
【0080】つまり、図12は、エンジンの温間状態で
のスロットル全開時のエンジン出力トルクが、点火時期
のリタード制御および燃焼気筒数の削減制御によってど
のように低減されるかを示すもので、領域Aは全気筒運
転状態で点火時期のリタードにより出力トルクが低減さ
れる範囲を示し、領域Bは1気筒削減状態で点火時期の
リタードにより出力トルクが低減される範囲を示し、領
域Cは2気筒削減状態で点火時期のリタードにより出力
トルクが低減される範囲を示す。また、曲線Dで示す特
性は3気筒削減状態での出力トルクを示す。そして、図
示しないが、これと同様のトルクダウン特性が各中間ス
ロットル開度についてもそれぞれ設定されている。
【0081】また、図13は、エンジンの冷間状態での
スロットル全開時のエンジン出力トルクが点火時期のリ
タード制御および燃焼気筒数の削減制御によってどのよ
うに変化するかを示すもので、図12の温間状態の場合
と同様に、領域A′は全気筒運転状態で点火時期のリタ
ードにより出力トルクが低減される範囲を示すが、冷間
状態では、燃焼気筒数を削減した状態で点火時期をリタ
ードさせると燃焼状態が著しく悪化するという理由でこ
れらの併用は行われず、したがって、燃焼気筒数削減状
態については、それぞれ曲線B′、C′、D′で示す1
気筒削減状態、2気筒削減状態、および3気筒削減状態
の出力トルク特性のみを示している。そして、図示しな
いが、この冷間状態についても同様のトルクダウン特性
が各中間スロットル開度について設定されている。
【0082】また、図12、図13のトルクダウン特性
マップには、低エンジン回転数側と高エンジン回転数側
のトルクダウン領域とに第1、第2運転不能領域X、
X′およびY、Y′が設定されている。これらのうち、
第1運転不能領域X、X′は、この領域まで回転数を下
げたときにはエンストを招くおそれがある領域であり、
また第2運転不能領域Y、Y′は、燃焼気筒の削減状態
で高回転運転することにより排気ガス浄化用の触媒を早
期に劣化させるおそれがある領域を示す。
【0083】そして、図5のフローチャートのステップ
S32で、点火時期のリタード制御のみで目標駆動トル
クT0へのトルクダウンを実現できるときは、図12ま
たは図13の領域A、A′(または中間スロットル開度
についての同様のマップにおける同様の領域)内でのリ
タード制御を行うことになるが、ステップS33で、目
標駆動トルクT0へのトルクダウンを実現するために、
エンジンの出力低減制御と無段変速機の変速比制御とを
併用するときは、これらの制御は次のように行われる。
【0084】この制御を、便宜上、温間状態でのスロッ
トル開度全開時の特性を示す図12を用いて説明する
と、目標駆動トルクT0へのトルクダウンを実現するた
めにエンジン出力トルクを低下させようとしたときに、
その出力トルクが例えば領域B内の符号P1で示すポイ
ントとなるときは、燃焼気筒を1気筒削減すると共に、
その領域B内での点火時期のリタード制御によって出力
トルクをポイントP1の値に低下させる(矢印ア)。ま
た、領域C内の場合も同様であるが、低下させるエンジ
ン出力トルクが特性D上のトルクとなるときは、燃焼気
筒を3気筒削減する。
【0085】一方、目標駆動トルクT0へのトルクダウ
ンを実現するためのエンジン出力トルクが、上記のよう
なエンジンの燃焼気筒数削減制御と点火時期のリタード
制御では実現できない領域E、F、Gに属することにな
るときは、これらのエンジン制御に加えて無段変速機の
変速比制御を行うことになる。
【0086】つまり、例えば目標駆動トルクT0へのト
ルクダウンを実現するためのエンジン出力トルクが領域
E内のポイントP2となるときは、燃焼気筒を1気筒削
減し、かつ点火時期を最大限リタードさせて、領域Bの
最もエンジン出力トルクが低くなる状態を実現すると共
に、残りのトルクダウン不足分については、無段変速機
の変速比を変更することにより達成し(矢印イ)、或い
は燃焼気筒を2気筒削減し、かつ点火時期のリタード制
御を行わないことにより、領域Cの最もエンジン出力ト
ルクが高くなる状態を実現すると共に、トルクダウンの
過剰分を無段変速機の変速比制御によるトルクアップに
より相殺する(矢印ウ)のである。
【0087】また、目標駆動トルクT0へのトルクダウ
ンを実現するためのエンジン出力トルクが領域Fまたは
領域Gに属する場合も同様で、無段変速機の変速比制御
により、これらのエンジン制御だけでは達成できない領
域を補間するのである。
【0088】これにより、目標駆動トルクT0がどのよ
うな値に設定されても、その値T0へのトルクダウンを
精度よく、かつ無段階的に実現することが可能となり、
ひいては、車両のアンダーステア状態が、その程度に応
じた車両駆動トルクの低減により常に効果的に解消され
ることになる。
【0089】ここで、上記のようなエンジン制御と変速
比制御とを併用するときは、これらの制御による車両駆
動トルクの変化が同時に起きるようにするため、エンジ
ン制御の応答遅れ時間を考慮してエンジン制御を先に開
始し、その後、変速比制御を開始するように行われる。
これにより、車両駆動トルクが2段階に分けて低下した
り、一旦上昇した後低下し或いは一旦低下した後に上昇
するといった不安定なトルク変化が防止され、目標駆動
トルクT0まで円滑に低減されることになる。
【0090】なお、冷間状態では、図13またはこれと
同様の各中間スロットル開度についてのトルクダウン特
性マップを用いて同様の制御を行うことになるが、この
場合は、図13に示す特性B′、C′、D′の間の領域
E′、F′、G′については、全て無段変速機の変速比
制御によって補間することになる。
【0091】また、以上のようなトルクダウン制御によ
り、エンジンの運転状態が図12、図13に示す第1運
転不能領域X、X′に属することになるときは、無段変
速機の変速比をシフトダウンしてエンジン回転数を上昇
させることにより、この領域X、X′での運転を回避す
る。これにより、アンダーステア解消制御中におけるエ
ンストの発生が防止される。また、第2運転不能領域
Y、Y′に属することとなるときは、無段変速機の変速
比をシフトアップしてエンジン回転数を低下させること
により、この領域Y、Y′での運転を回避する。これに
より、触媒装置の早期劣化が防止される。
【0092】次に、上記のようなアンダーステア状態解
消のための姿勢制御が終了するときの制御、特に車両駆
動トルクの低減或いは運転不能領域の回避のための変速
比制御を行った場合の変速比の復帰制御について説明す
る。
【0093】この制御は図14に示すフローチャートに
従って行われ、まず、ステップS41で、目標ヨーレー
トψ0に対する実ヨーレートψの偏差Δψが所定値Δψ
1より小さくなったか否かを判定し、小さくなったとき
には、さらにステップS42で、アンダーステア状態解
消のための変速比Rの目標変化量ΔRが所定値ΔR1よ
り小さくなったか否かを判定する。
【0094】そして、目標変化量ΔRが所定値ΔR1よ
り小さくなったとき、換言すれば、アンダーステア状態
がほぼ解消されたときには、ステップS43で、図5の
フローチャートに示すアンダーステア状態解消のための
姿勢制御を終了する。
【0095】また、上記偏差Δψが所定値Δψ1より小
さくなっていない場合、および変速比の目標変化量ΔR
が所定値ΔR1より小さくなっていない場合であって
も、ステップS44で、運転者によるハンドル操作が検
出されたとき、或いはステップS45で、運転者による
アクセルペダルの踏み込み操作が検出されたときは、上
記のアンダーステア状態が解消されたときと同様に、ス
テップS43で姿勢制御を終了する。
【0096】そして、その後、この姿勢制御において無
段変速機の変速比が図3に示す運転状態に応じて予め設
定された変速特性上の変速比から変更されているとき
に、これを変速特性上の変速比に復帰させる制御が行わ
れる。
【0097】つまり、ステップS46で、まず走行状態
が直進状態に移行しているか否かを判定し、未だ旋回状
態にあるときはステップS47で、無段変速機の実変速
比Rが変速特性上の変速比R0に対して所定範囲内に入
っているか否かを判定する。そして、実変速比Rが変速
特性上の変速比R0にほぼ一致し、上記所定範囲内に入
っているときは、ステップS48で、変速比Rを変速特
性上の変速比R0に復帰させる制御を行う。これによ
り、姿勢制御が終了した後、無段変速機の変速比が、大
きな変化を伴うことなく変速特性上の変速比に復帰され
ることになり、通常の走行状態へ円滑に移行することに
なる。
【0098】一方、姿勢制御を終了した時点で走行状態
が直進状態になっており、或いは実変速比Rが変速特性
上の変速比R0に対して所定範囲内に入るのを待ってい
る間に走行状態が直進状態に移行したときは、上記ステ
ップS46からステップS49を実行し、変速比Rが上
記所定範囲内に入るのを待つことなく、その時点で直ち
に変速特性上の変速比R0に復帰させる。
【0099】これにより、変速比をある程度大きく変化
させても走行状態が不安定になったり、再びアンダース
テア状態に戻ったりするおそれがない直進状態への移行
後に、徒に変速特性上の変速比とは異なる変速比での走
行を続行することが回避され、運転状態に適合した変速
特性上の変速比による通常の走行状態へ速やかに復帰す
ることになる。
【0100】その場合、変速比はある程度大きく変化す
ることもあるので、この直進状態への移行に伴うステッ
プS49の変速比の復帰動作は徐々に行われ、乗員に違
和感を与えることがないように図られている。
【0101】なお、図15〜図17は、変速比を変速特
性上の変速比に復帰させるための他の制御例をそれぞれ
示すもので、次にこれらの制御例について順次説明す
る。なお、これらのフローチャートの省略した部分は図
14のフローチャートのステップS41、S42、S4
5、S46と同じである。
【0102】まず、図15にフローチャートを示す第2
制御例では、アンダーステア状態の解消或いは運転者に
よるハンドル操作やアクセルペダルの踏み込み操作等に
基づき、ステップS43aで姿勢制御を終了すれば、次
にステップS46aで、無段変速機の変速比Rを変速特
性上の変速比R0に復帰させることがシフトアップにな
るか否かを判定する。
【0103】そして、シフトアップにならない場合は、
次にステップS47aを実行して、無段変速機の実変速
比Rが変速特性上の変速比R0に対して所定範囲内に入
ったか否かを判定する。そして、所定範囲内に入ったと
きには、ステップS48aで、変速比Rを変速特性上の
変速比R0に復帰させる。これにより、姿勢制御が終了
した後、無段変速機の変速比が、大きな変化を伴うこと
なく変速特性上の変速比に復帰されることになり、通常
の走行状態へ円滑に移行することになる。
【0104】一方、実変速比Rを変速特性上の変速比R
0に復帰させることがシフトアップになるときは、実変
速比Rが変速特性上の変速比R0に対して所定範囲内に
入るのを待つことなく、ステップS49aで直ちに該変
速特性上の変速比R0に復帰させる。
【0105】これにより、変速比をある程度大きく変化
させても走行状態が不安定になったり、再びアンダース
テア状態に戻ったりするおそれがないシフトアップ側へ
の復帰を徒に遅らせて、変速特性上の変速比とは異なる
変速比での走行を続行することが回避され、運転状態に
適合した変速特性上の変速比による通常の走行状態へ速
やかに移行することになる。その場合、このステップS
49aによる変速比の復帰動作が徐々に行われる点は、
図14の制御例と同様である。
【0106】次に、図16にフローチャートを示す第3
制御例について説明すると、上記各制御例と同様に、ア
ンダーステア状態の解消等により、ステップS43bで
姿勢制御を終了すれば、次にステップS46bで、その
時点のエンジンのスロットル開度が全閉であるか否か、
或いは姿勢制御終了後に全閉になったか否かを判定す
る。
【0107】そして、全閉でない場合は次にステップS
47bを実行し、無段変速機の実変速比Rが変速特性上
の変速比R0に対して所定範囲内に入ったか否かを判定
し、入ったときは、ステップS48bで、変速比Rを変
速特性上の変速比R0に復帰させる。これにより、姿勢
制御が終了した後、無段変速機の変速比が大きな変化を
伴うことなく変速特性上の変速比に復帰されることにな
り、通常の走行状態へ円滑に移行することになる。
【0108】一方、姿勢制御終了の時点でスロットル開
度が全閉であり、或いは実変速比Rが変速特性上の変速
比R0に対して所定範囲内に入るまでの間に全閉となっ
たときは、この所定範囲に入るのを待つことなく、ステ
ップS49bで直ちに変速特性上の変速比R0に復帰さ
せる。
【0109】これにより、変速比をある程度大きく変化
させても走行状態が不安定になったり、再びアンダース
テア状態に戻ったりするおそれがないスロットル全閉時
に、変速比の復帰を徒に遅らせて、変速特性上の変速比
とは異なる変速比での走行を続行することが回避され、
運転状態に適合した変速特性上の変速比による通常の走
行状態へ速やかに移行することになる。その場合に、こ
のステップS49bによる変速比の復帰動作が徐々に行
われる点は、前述の各制御例と同様である。
【0110】さらに、図17にフローチャートを示す第
4制御例について説明すると、上記各制御例と同様に、
アンダーステア状態の解消等により、ステップS43c
で姿勢制御を終了すれば、次にステップS46cで、そ
の後、運転者によりアクセルペダルが踏み込まれたか否
かを判定する。
【0111】そして、踏み込まれていないときはステッ
プS47cを実行して、無段変速機の実変速比Rが変速
特性上の変速比R0に対して所定範囲内に入ったか否か
を判定し、所定範囲に入ったときには、ステップS48
cで、変速比Rを変速特性上の変速比R0に復帰させ
る。これにより、上記各制御例と同様に、姿勢制御が終
了した後、無段変速機の変速比が大きな変化を伴うこと
なく変速特性上の変速比に復帰されることになり、通常
の走行状態へ円滑に移行することになる。
【0112】一方、姿勢制御終了後において、実変速比
Rが変速特性上の変速比R0に対して所定範囲内に入る
までの間に運転者によってアクセルペダルが踏み込まれ
たときは、実変速比Rがこの所定範囲R0に入るのを待
つことなく、変速特性上の変速比R0に復帰させるので
あるが、この場合は、まずステップS49cで、この復
帰動作により変速比がシフトダウン方向に所定量ΔR2
を超えて変化するか否かを判定する。
【0113】そして、シフトダウン方向の変速比Rの変
化が所定量ΔR2を超えることになるときは、変速特性
上の変速比R0への復帰を中止し、上記ステップS47
cで、実変速比Rが変速特性上の変速比R0に対して所
定範囲に入るのを待つ。これは、運転者からの加速要求
があった場合でも、変速比がシフトダウン方向に大きく
変化すると、駆動トルクの増大により再びアンダーステ
ア状態が発生するおそれがあるからである。
【0114】これに対し、変速比Rを変速特性上の変速
比R0に復帰させたときに、該変速比Rがシフトダウン
方向に所定量ΔR2を超えて変化することにはならない
場合には、実変速比Rが変速特性上の変速比R0に対し
て所定範囲内に入るのを待つことなく、ステップS50
cで、変速特性上の変速比R0に復帰させる。
【0115】これにより、運転者から加速要求があった
ときに、その要求が優先されて直ちに変速特性上の運転
状態に適合した変速比による走行状態へ移行し、加速要
求が満足されることになる。その場合に、このステップ
S50cによる変速比の復帰動作が徐々に行われる点
は、前述の各制御例と同様である。
【0116】
【発明の効果】以上により、本発明によれば、エンジン
出力制御とブレーキ力制御とで車両の旋回時のヨーイン
グ方向の姿勢を制御する姿勢制御装置と、変速比を無段
階に変更可能な無段変速機とが備えられた自動車におい
て、旋回時に所定状態以上のアンダーステア状態が発生
したときに、エンジン出力低減制御と無段変速機の変速
比制御とで車両駆動トルクないし車速が低減され、これ
により、徒にブレーキ制御を多用することによる運転状
態の不安定化や、アンダーステア状態解消後の再加速性
能の悪化等を招くことなく、アンダーステア状態が効果
的に回避もしくは解消されることになる。
【0117】その場合に、本願各発明によれば、上記無
段変速機の変速比の変更が運転状態に応じて設定された
所定の限界量までに制限されるので、変速比が本来の変
速比から過度に逸脱することによる当該車両の走行状態
の不安定化が回避されると共に、アンダーステア状態解
消後、速やかに本来の変速比に復帰して、運転状態に応
じた変速比による通常の走行状態に早期に復帰すること
になる。
【0118】特に、第2発明によれば、上記のような変
速比の変更量の制限が比較的軽度のアンダーステア状態
の場合にのみ行われるので、このような状態での必要以
上の変速比の変更が防止されると共に、アンダーステア
状態が比較的強い場合には、これを解消するのに必要と
される変速比の変更が確実に行われることになり、アン
ダーステア状態が、走行状態を徒に悪化させることな
く、解消されることになる。
【0119】さらに、第9発明によれば、無段変速機の
変速比制御が変速比の変化に伴うエンジン出力の変化を
考慮して行われることにより、この変速比制御による車
両駆動トルクの低減制御が精度よく行われることにな
り、アンダーステア状態が効果的に解消されることにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の制御システムを示すブ
ロック図である。
【図2】 同実施の形態で用いられる無段変速機の概略
構成図である。
【図3】 同無段変速機の変速制御マップである。
【図4】 本発明の実施の形態の制御動作のメインルー
チンを示すフローチャートである。
【図5】 同じくサブルーチンを示すフローチャートで
ある。
【図6】 このサブルーチンで用いられる第1トルクダ
ウン量のマップである。
【図7】 同じく第2トルクダウン量のマップである。
【図8】 同じくエンジン出力マップである。
【図9】 同じく変速比許容変化量のベース値のマップ
である。
【図10】 同じく第1補正係数のマップである。
【図11】 同じく第2補正係数のマップである。
【図12】 同じくエンジンの温間時のトルクダウンマ
ップである。
【図13】 同じく冷間時のトルクダウンマップであ
る。
【図14】 アンダーステア状態終了後の変速比制御の
制御例を示すフローチャートである。
【図15】 同じく第2制御例を示すフローチャートで
ある。
【図16】 同じく第3制御例を示すフローチャートで
ある。
【図17】 同じく第4制御例を示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】
10 コントロールユニット(制御手段) 37 エンジンコントローラ(エンジン出力低減
手段) 54 姿勢制御装置 55 変速機制御装置(変速比変更手段、変速比
変更制限手段) 80 無段変速機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 29/00 F02D 29/00 H F02P 5/15 F16H 61/04 F16H 61/04 59:24 // F16H 59:24 59:44 59:44 59:58 59:58 F02P 5/15 B (72)発明者 佐々木 寛 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 Fターム(参考) 3D041 AA40 AC19 AC28 AD02 AD04 AD10 AD37 AD41 AD50 AD51 AE06 AE09 AE36 AE41 3G022 AA04 CA00 DA02 GA05 GA08 GA19 GA20 3G092 AA01 AA14 BA09 CA04 EA04 EA09 EC10 FA03 GB07 GB09 HA06Z HE01Z HF08Z HF12Z HF18Z HF21Z HF23Z HF24Z HF26Z 3G093 AA06 AB00 CB08 CB09 DA01 DA06 DB00 DB05 DB07 DB11 DB15 DB21 EA08 EA13 EB03 EB04 FA10 FA11 FB05 3J552 MA09 NA01 NB03 PA31 RA03 RA06 VA62Z VB01W VB02Z VB05Z VB16Z VC01Z VC03W VD02Z VD13Z VD14W

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの出力と左右の車輪のブレーキ
    力とを個々に制御することによって車両の旋回時のヨー
    イング方向の姿勢を制御する姿勢制御装置と、変速比を
    無段階に変更可能な無段変速機とを備えた自動車の総合
    制御装置であって、旋回時に車両のアンダーステア状態
    を検出するアンダーステア検出手段と、エンジンの出力
    を低減させるエンジン出力低減手段と、無段変速機の変
    速比を変化させる変速比変更手段と、上記アンダーステ
    ア検出手段によりアンダーステア状態が検出されたとき
    に、エンジン出力低減手段によるエンジン出力の低減制
    御と変速比変更手段による無段変速機の変速比制御とに
    より車両駆動トルクを低減させる制御手段と、上記変速
    比変更手段による変速比の変更を運転状態に応じて設定
    された所定の限界量までに制限する変速比変更制限手段
    とが備えられていることを特徴とする自動車の姿勢制御
    装置と無段変速機の総合制御装置。
  2. 【請求項2】 制御手段は、アンダーステア検出手段に
    より検出されたアンダーステア状態が所定のアンダース
    テア状態より弱いときにのみ、エンジン出力低減手段に
    よるエンジン出力の低減制御と変速比変更手段による無
    段変速機の変速比制御とによる車両駆動トルクの低減制
    御を行うことを特徴とする請求項1に記載の自動車の姿
    勢制御装置と無段変速機の総合制御装置。
  3. 【請求項3】 変速比の変更が許容される限界量は、当
    該車両の車速、ハンドル舵角及びエンジンのスロットル
    開度の少なくとも1つに応じて設定されることを特徴と
    する請求項1または請求項2に記載の自動車の姿勢制御
    装置と無段変速機の総合制御装置。
  4. 【請求項4】 変速比の変更が許容される限界量は、当
    該車両の車速に基づき、該車速が高いほど変更許容幅が
    狭くなるように設定されることを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載の自動車の姿勢制御装置と無段変速
    機の総合制御装置。
  5. 【請求項5】 変速比の変更が許容される限界量は、ハ
    ンドル舵角に基づき、該舵角が大きいほど変更許容幅が
    狭くなるように設定されることを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載の自動車の姿勢制御装置と無段変速
    機の総合制御装置。
  6. 【請求項6】 変速比の変更が許容される限界量は、エ
    ンジンのスロットル開度に基づき、該開度が大きいほど
    変更許容幅が狭くなるように設定されることを特徴とす
    る請求項1または請求項2のいずれかに記載の自動車の
    姿勢制御装置と無段変速機の総合制御装置。
  7. 【請求項7】 変速比の変更が許容される限界量とし
    て、シフトアップ時用のものとシフトダウン時用のもの
    とが設定されていることを特徴とする請求項1から請求
    項6のいずれかに記載の自動車の姿勢制御装置と無段変
    速機の総合制御装置。
  8. 【請求項8】 シフトダウン時用の限界量は、シフトア
    ップ時用の限界量よりも変更許容幅が狭くなるように設
    定されていることを特徴とする請求項7に記載の自動車
    の姿勢制御装置と無段変速機の総合制御装置。
  9. 【請求項9】 変速比変更手段は、車両駆動トルクを目
    標値まで低減させるための変速比の変化量をエンジン出
    力特性を用いて設定することを特徴とする請求項1から
    請求項8のいずれかに記載の自動車の姿勢制御装置と無
    段変速機の総合制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108626001B (zh) * 2017-03-17 2021-04-27 马自达汽车株式会社 车辆的控制装置

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