JP2002112949A - 電子内視鏡装置 - Google Patents

電子内視鏡装置

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JP2002112949A
JP2002112949A JP2000306430A JP2000306430A JP2002112949A JP 2002112949 A JP2002112949 A JP 2002112949A JP 2000306430 A JP2000306430 A JP 2000306430A JP 2000306430 A JP2000306430 A JP 2000306430A JP 2002112949 A JP2002112949 A JP 2002112949A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノイズの少ない診断用画像を取得する電子内
視鏡装置を、提供する。 【解決手段】 励起光源22からの励起光を間欠的に透
過させる第2のロータリーシャッタ27の透過部271
を、周方向に沿った半分程度の長さに形成した。このた
め、配光レンズ11から励起光が射出される期間が長く
なる。この励起光が生体組織に照射されると、生体組織
は自家蛍光を発する。この自家蛍光は微弱であるが、励
起光の照射期間が長くなっているので、CCD14は、
この自家蛍光による被検体像を、充分な強度の蛍光画像
信号に変換することができる。得られた蛍光画像信号
は、必要以上に増幅されることなく、S/N比の高い状
態で処理され、ノイズの少ない診断用画像信号が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体から発せられ
る自家蛍光による蛍光観察が可能な電子内視鏡装置に、
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、被検体(生体の体腔壁等)のカラ
ー画像を取得する電子内視鏡装置が、利用されている。
なお、被検体のカラー画像を取得する方式の一つとし
て、いわゆる面順次方式が知られている。この面順次方
式は、被検体が青色(B)光,緑色(G)光,及び赤色
(R)光により照射されている際のモノクロ画像信号を
個別に取得して、これら各モノクロ画像信号を合成する
ことによりカラー画像信号を取得する方式である。
【0003】また、生体に紫外光等の励起光を照射した
場合に、この生体から発せられる蛍光(自家蛍光)によ
り、生体を観察する電子内視鏡装置が利用されている。
なお、病変の生じた生体組織から発せられる自家蛍光の
強度は、健康な生体組織から発せられる自家蛍光の強度
よりも小さいことが知られている。従って、術者は、こ
の自家蛍光による被検体の蛍光画像を観察(蛍光観察)
することにより、その蛍光強度の小さい領域に、病変が
生じている可能性が高いと、認識することができる。
【0004】さらに、最近では、この蛍光観察の機能が
組み込まれた上記面順次方式の電子内視鏡装置が、提案
されている。この電子内視鏡装置は、被検体のカラー画
像と被検体の自家蛍光による画像とを切り換えて、モニ
タに動画表示することができる。即ち、術者は、この電
子内視鏡装置を、被検体のカラー画像を取得する通常観
察状態と、被検体の自家蛍光による画像を取得する蛍光
観察状態とに、切り換えることができる。
【0005】この電子内視鏡装置は、被検体への照明光
を射出する光源ユニット,及び,照明光により照明され
た被検体を撮像するCCDを、備えている。そして、電
子内視鏡装置が通常観察状態にある場合には、その光源
ユニットからは、B光,G光,及びR光が、順次繰り返
し射出される。一方、電子内視鏡装置が蛍光観察状態に
ある場合には、その光源ユニットからは、励起光,及び
白色光が、交互に繰り返し射出される。
【0006】図7は、光源ユニットから射出される照明
光及びCCDによる画像取得のタイミングチャートであ
る。まず、図7の(A)及び(B)を参照して、電子内
視鏡装置が通常観察状態にある場合の処理について説明
する。この図7の(A)は、電子内視鏡装置が通常観察
状態にある場合のCCDの動作を示している。また、こ
の図7の(B)は、電子内視鏡装置が通常観察状態にあ
る場合に、光源ユニットから射出される照明光の照射期
間を示している。
【0007】この光源ユニットからB光が射出される
「B照射」期間が、CCDの「B蓄積」期間に相当す
る。即ち、被検体にB光が照射された状態において、C
CDの各画素には、B光による被検体像に対応した電荷
が蓄積される。このように蓄積された電荷は、直後の
「B転送」期間中に、B画像信号として出力される。
【0008】この「B転送」期間の直後の「G蓄積」期
間は、光源ユニットからG光が射出される「G照射」期
間に対応している。この「G蓄積」期間において、CC
Dの各画素には、G光による被検体像に対応した電荷が
蓄積される。このように蓄積された電荷は、直後の「G
転送」期間中に、G画像信号として出力される。
【0009】この「G転送」期間の直後の「R蓄積」期
間は、光源ユニットからR光が射出される「R照射」期
間に対応している。この「R蓄積」期間において、CC
Dの各画素には、R光による被検体像に対応した電荷が
蓄積される。このように蓄積された電荷は、直後の「R
転送」期間中に、R画像信号として出力される。
【0010】そして、このCCDから順次出力されるB
画像信号,G画像信号,及びR画像信号に基づき、被検
体のカラー画像を示すカラー画像信号が生成される。
【0011】次に、図7の(C)及び(D)を参照し
て、電子内視鏡装置が蛍光観察状態にある場合の処理に
ついて説明する。この図7の(C)は、電子内視鏡装置
が蛍光観察状態にある場合のCCDの動作を示してい
る。また、この図7の(D)は、電子内視鏡装置が蛍光
観察状態にある場合に、光源ユニットから射出される照
明光の照射期間を示している。
【0012】被検体は励起光(UV光)により照射され
ると、自家蛍光(F光)を発する。すると、CCDは、
このF光による被検体像を撮像する。このため、光源ユ
ニットから励起光(UV光)が射出される「UV照射」
期間が、CCDの「F蓄積」期間に相当する。即ち、被
検体にUV光が照射された状態において、CCDの各画
素には、F光による被検体像に対応した電荷が蓄積され
る。このように蓄積された電荷は、直後の「F転送」期
間中に、F画像信号として出力される。
【0013】一方、光源ユニットから白色光(W光)が
射出される「W照射」期間が、CCDの「W蓄積」期間
に相当する。即ち、被検体にW光が照射された状態にお
いて、CCDの各画素には、W光による被検体像に対応
した電荷が蓄積される。このように蓄積された電荷は、
直後の「W転送」期間中に、W画像信号として出力され
る。
【0014】そして、このCCDから出力されるF画像
信号,及びW画像信号に基づき、被検体の診断用画像信
号が生成される。即ち、W画像信号からF画像信号が減
算されることにより、診断用画像信号が生成される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記の電子内視鏡装置
では、図7の(D)に示されるように、「W照射」期間
と「UV照射」期間とは、同じ長さになっている。従っ
て、図7の(C)に示されるように、「W蓄積」期間と
「F蓄積」期間とは、同じ長さになっている。
【0016】なお、被検体から発せられる自家蛍光は、
極めて微弱である。このため、W画像信号及びF画像信
号に基づいて診断用画像信号が生成されるためには、こ
のF画像信号は大幅に増幅されなければならない。しか
し、このF画像信号は、増幅の処理により、そのS/N
比が低下してしまう。このため、得られる診断用画像信
号には、ノイズが多く混入してしまう。
【0017】そこで、S/N比の高い画像信号を取得可
能な電子内視鏡装置を提供することを、本発明の課題と
する。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明による電子内視鏡
装置は、上記課題を解決するために、以下のような構成
を採用した。
【0019】即ち、この電子内視鏡装置は、被検体を照
明する照明光学系と、可視光,及び,生体組織自体から
の蛍光を励起する励起光を発するとともに、励起光を射
出する期間が可視光を射出する期間よりも長くなるよう
に、これら可視光と励起光とを交互に切り換えて繰り返
し前記照明光学系へ導く光源ユニットと、前記被検体表
面からの光のうちの励起光以外の成分を収束させて、こ
の被検体表面の像を形成する対物光学系と、前記対物光
学系によって形成された被検体表面の像を撮像して画像
信号に変換する撮像素子と、前記撮像素子により取得さ
れた画像信号のうち、前記照明光学系に可視光が導かれ
ている期間に対応する部分に基づいて参照画像信号を生
成し、前記照明光学系に励起光が導かれている期間に対
応する部分に基づいて蛍光画像信号を生成するプロセッ
サとを、備えたことを特徴とする。
【0020】このように構成されると、被検体へ励起光
が照射される期間は、可視光が照射される期間よりも長
くなる。すると、CCD等の撮像素子に被検体の自家蛍
光による電荷が蓄積される期間が長くなる。従って、こ
の撮像素子から出力される被検体の自家蛍光による像に
対応する画像信号の強度が、大きくなる。従って、その
後で参照画像信号から蛍光画像信号が減算されれば、S
/N比を低下させることなく病変部を明確に示す診断用
画像信号が生成される。
【0021】なお、前記光源ユニットは、可視光を発す
る可視光源と、励起光を発する励起光源を有していても
よい。この場合には、この光源ユニットは、ロータリー
シャッタ等の遮光部材で、可視光と励起光とを交互に間
欠的に遮断することにより、可視光と励起光とを切り換
えて照明光学系へ入射させる。
【0022】また、前記光源ユニットは、可視光の帯域
及び励起光の帯域を含んだ光を射出する単一の光源を有
していてもよい。この場合には、この光源ユニットは、
可視光のみを透過させるフィルタと励起光のみを透過さ
せるフィルタとを、光源から射出された光の光路中に交
互に繰り返して挿入することにより、可視光と励起光と
を切り換えて照明光学系へ入射させる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の一
実施形態による電子内視鏡装置について、説明する。図
1は、この電子内視鏡装置の構成図である。この図1に
示されるように、電子内視鏡装置は、電子内視鏡1,及
び,外部装置(光源・プロセッサ装置)2を、備えてい
る。
【0024】まず、電子内視鏡(以下、内視鏡と略記)
1について説明する。この内視鏡1は、図1にはその形
状が示されていないが、生体内に挿入される可撓管状の
挿入部,この挿入部の基端側に対して一体に連結された
操作部,及び,この操作部と外部装置2とを連結するラ
イトガイド可撓管を、備えている。
【0025】内視鏡1の挿入部の先端は、硬質部材製の
図示せぬ先端部により封止されている。また、この挿入
部の先端近傍の所定領域には、図示せぬ湾曲機構が組み
込まれており、当該領域を湾曲させることができる。操
作部には、湾曲機構を湾曲操作するためのダイヤル,及
び各種操作スイッチが、設けられている。
【0026】この内視鏡1の先端部には、少なくとも3
つの開口が開けられており、これら3つの開口のうちの
2つは、配光レンズ11,及び,対物レンズ12によ
り、夫々封止されている。なお、他の開口は、鉗子孔と
して利用される。
【0027】さらに、内視鏡1は、ライトガイド13を
有している。このライトガイド13は、光ファイバが多
数束ねられてなるファイババンドルから構成されてい
る。そして、このライトガイド13は、その先端面(出
射面)を配光レンズ11に対向させるとともに、挿入
部,操作部及びライトガイド可撓管内を引き通され、そ
の基端側が外部装置2内に引き込まれている。なお、こ
れらライトガイド13及び配光レンズ11は、照明光学
系に相当する。
【0028】また、内視鏡1は、撮像素子としてのCC
D(charge-coupled device)エリアセンサ14を備え
ている。このCCDエリアセンサ(以下CCDと略記)
14の撮像面は、内視鏡1の先端部が被検体に対向配置
された状態において、対物レンズ12が当該被検体の像
を結ぶ位置に、配置されている。なお、これら対物レン
ズ12及びCCD14間の光路中には、図示せぬ励起光
カットフィルタが、挿入配置されている。この励起光カ
ットフィルタは、生体の自家蛍光を励起する励起光を遮
断するとともに、可視光を透過させる。これら対物レン
ズ12及び励起光カットフィルタは、対物光学系に相当
する。
【0029】なお、図1における符号15は、内視鏡1
の操作部に設けられた複数の操作スイッチのうちの1つ
を、模式的に示したものである。この操作スイッチ15
は、後述する通常観察状態と蛍光観察状態とを切り換え
るために、用いられる。
【0030】次に、外部装置2について説明する。この
外部装置2は、光源ユニット20,並びに,タイミング
コントローラT1,画像信号処理回路T2及びシステム
コントローラT3を有するプロセッサTを、備えてい
る。
【0031】この外部装置2における光源ユニット20
は、白色光源21及び励起光源22を、備えている。一
方の白色光源21は、図示せぬキセノンランプ及びリフ
レクタを、有している。そして、この白色光源21は、
そのキセノンランプが発した白色光を、リフレクタで反
射させることにより、平行光として射出する。なお、こ
の白色光源21は、可視光源に相当する。他方の励起光
源22は、図示せぬUVランプ及びリフレクタを、有し
ている。なお、この励起光源22のUVランプは、生体
の自家蛍光を励起する紫外帯域の励起光を、発する。そ
して、この励起光源22は、そのUVランプが発した励
起光を、リフレクタで反射させることにより、平行光と
して射出する。
【0032】白色光源21から発せられた白色光の光路
上には、集光レンズ23が、配置されている。この集光
レンズ23は、入射した平行光を、ライトガイド13の
基端面(入射面)に収束させる。
【0033】この集光レンズ23から射出された収束光
の光路上におけるライトガイド13以前の所定位置に
は、RGBホイール24が挿入される。このRGBホイ
ール24は、図2の(A)に示されるように、円板状に
形成され、その外周に沿ったリング状の部分に、互いに
同形状の3つの開口が等間隔で開けられている。これら
各開口には、青色光(B光)のみを透過させるBフィル
タ241,緑色光(G光)のみを透過させるGフィルタ
242,及び,赤色光(R光)のみを透過させるRフィ
ルタ243が、夫々填め込まれている。
【0034】なお、図2の(A)に示された例では、こ
れら各フィルタ241〜243は、同形状であるが、当
該ホイール24の周方向に沿った長さが互いに異なって
いてもよい。即ち、ホイール24の周方向に沿った長さ
が長いものから順に、Bフィルタ241,Gフィルタ2
42,Rフィルタ243となっていてもよい。
【0035】このRGBホイール24は、モータ24M
に連結されている。そして、RGBホイール24は、モ
ータ24Mに駆動されて回転し、そのBフィルタ24
1,Gフィルタ242,及びRフィルタ243を、順次
繰り返して光路中に挿入する。なお、このモータ24M
は、移動機構24Sに取り付けられている。そして、こ
の移動機構24Sは、モータ24M及びRGBホイール
24を、図1の上下方向へ移動させる。即ち、この移動
機構24Sは、RGBホイール24を、その各フィルタ
241〜243を光路中に挿入可能となる挿入位置,又
は,光路から退避した退避位置へ、移動させる。
【0036】なお、図1のRGBホイール24は、退避
位置にある。そして、このRGBホイール24は、図1
の状態から図1の上下方向における上向きへ移動するこ
とにより、挿入位置をとる。このRGBホイール24に
連結されたモータ24M,及び移動機構24Sは、ホイ
ール駆動機構に相当する。
【0037】また、白色光源21から発せられた白色光
の光路上における当該白色光源21の直後には、第1の
ロータリーシャッタ25が、挿入される。このロータリ
ーシャッタ25は、図2の(B)に示されるように、円
板状に形成され、その外周に沿ったリング状の部分に、
1つの開口が開けられている。この開口には、透明な平
行平板状の光学部材が填め込まれている。この光学部材
が、白色光を透過させる透過部(可視光透過部)251
になっている。なお、この透過部251の形状は、RG
Bホイール24のGフィルタ242の形状と、略一致し
ている。
【0038】このロータリーシャッタ25は、モータ2
5Mに連結されている。そして、このロータリーシャッ
タ25は、モータ25Mに駆動されて回転し、その透過
部251を、間欠的に光路中に挿入する。なお、このモ
ータ25Mは、移動機構25Sに取り付けられている。
そして、この移動機構25Sは、モータ25M及びロー
タリーシャッタ25を、図1の上下方向へ移動させる。
即ち、この移動機構25Sは、ロータリーシャッタ25
を、その開口部251が光路中に挿入可能となる挿入位
置,又は,光路から退避した退避位置へ、移動させる。
なお、図1のロータリーシャッタ25は、挿入位置にあ
る。そして、このロータリーシャッタ25は、図1の状
態から図1の上下方向における上向きへ移動することに
より、退避位置をとる。
【0039】なお、このロータリーシャッタ25及び集
光レンズ23間の所定位置において、白色光の光路と励
起光の光路とは、直交している。即ち、励起光源22
は、発した励起光が、白色光源21から発せられた白色
光の光路上における上記所定位置で、当該白色光の光路
と直交するように、配置されている。これら白色光及び
励起光の光路同士が直交する位置には、ハーフミラー2
6が、挿入される。このハーフミラー26は、該ハーフ
ミラー26を透過した白色光の光路と同じ光路上を励起
光が進むように、この励起光を反射させる。
【0040】また、励起光源22から発せられた励起光
の光路上におけるハーフミラー26以前の位置には、第
2のロータリーシャッタ27が、挿入される。このロー
タリーシャッタ27は、図2の(C)に示されるよう
に、円板状に形成され、その外周に沿ったリング状の部
分における半周程度の領域に、1つの開口が開けられて
いる。この開口には、透明な平行平板状の光学部材が填
め込まれている。この光学部材が、励起光を透過させる
透過部(励起光透過部)271になっている。
【0041】このロータリーシャッタ27は、モータ2
7Mに連結されている。そして、このロータリーシャッ
タ27は、モータ27Mに駆動されて回転し、その透過
部271を、間欠的に光路中に挿入する。なお、この第
2のロータリーシャッタ27に連結されたモータ27
M,及び上記第1のロータリーシャッタ25に連結され
たモータ25Mは、切換駆動機構に相当する。
【0042】これらハーフミラー26及びモータ27M
は、ステージ28に対して固定されている。このステー
ジ28は、ステージ移動機構29に連結されている。こ
のステージ移動機構29は、ステージ28を移動させる
ことにより、ハーフミラー26,並びに,モータ27M
及びロータリーシャッタ27を、図1の上下方向へ移動
させる。即ち、ステージ移動機構29は、ステージ28
を、ハーフミラー26が白色光の光路中に挿入された挿
入位置,又は,ハーフミラー26が白色光の光路から退
避した退避位置へ、移動させる。なお、図1のステージ
28は、挿入位置にある。そして、このステージ28
は、図1に示された状態から図1の上下方向における下
向きへ移動することにより、退避位置をとる。
【0043】また、プロセッサTにおけるタイミングコ
ントローラT1,画像信号処理回路T2,及びシステム
コントローラT3は、相互に接続されている。このプロ
セッサTのタイミングコントローラT1は、各モータ2
4M,25M,27Mに夫々接続されている。そして、
このタイミングコントローラT1は、これら各モータ2
4M,25M,27Mを夫々同期させて、等速回転させ
る。
【0044】このプロセッサTのシステムコントローラ
T3は、各移動機構24S,25S,及びステージ移動
機構29と、夫々接続されている。そして、このシステ
ムコントローラT3は、移動機構24Sを制御すること
により、RGBホイール24を挿入位置へ移動させると
ともに、移動機構25S及びステージ移動機構29を夫
々制御することにより、第1のロータリーシャッタ25
及びステージ28を退避位置へ移動させることができ
る。この状態において、光源ユニット20が、通常観察
状態にあると称される。
【0045】一方、図1に示されるように、システムコ
ントローラT3が、移動機構24Sを制御することによ
り、RGBホイール24を退避位置へ移動させるととも
に、移動機構25S及びステージ移動機構29を夫々制
御することにより、第1のロータリーシャッタ25及び
ステージ28を挿入位置へ移動させることができる。こ
の状態において、光源ユニット20が、蛍光観察状態に
あると称される。
【0046】なお、システムコントローラT3は、操作
スイッチ15の状態に応じて、光源ユニット20を通常
観察状態又は蛍光観察状態に切り換える。即ち、術者
は、操作スイッチ15を切り換えることにより、光源ユ
ニット20を通常観察状態又は蛍光観察状態に切り換え
る。
【0047】この光源ユニット20が通常観察状態にあ
る場合に、白色光源21から発せられた白色光は、集光
レンズ23へ入射する。一方、ステージ28は、退避位
置にあるので、励起光源22から発せられた励起光は、
集光レンズ23へは入射しない。また、第1のロータリ
ーシャッタ25も、退避位置にある。従って、光源ユニ
ット20が通常観察状態にある場合には、集光レンズ2
3には、常時、白色光のみが入射する。
【0048】この集光レンズ23を透過した白色光は、
RGBホイール24の各フィルタ241〜243によ
り、B光,G光,及びR光に順次変換される。これらB
光,G光,及びR光は、ライトガイド13の基端面(入
射面)に収束する。そして、これらB光,G光,及びR
光は、このライトガイド13により導かれて、配光レン
ズ11へ向かう。すると、配光レンズ11からは、これ
らB光,G光,及びR光が、順次、繰り返し射出され
る。
【0049】この配光レンズ11から射出されたB光,
G光,及びR光が、順次、被検体を照射している際に、
内視鏡1の対物レンズ12は、CCD14の撮像面近傍
に被検体像を形成する。この被検体像は、CCD14に
より画像信号に変換される。なお、CCD14は、プロ
セッサTのタイミングコントローラT1に接続されてお
り、このタイミングコントローラT1から送信された駆
動信号に従って、画像信号を出力する。また、プロセッ
サTの画像信号処理回路T2は、CCD14に接続され
ており、このCCD14から出力された画像信号を取得
する。
【0050】図3は、本実施形態の照明及び画像取得の
タイミングチャートである。なお、この図3の(A)
は、光源ユニット20が通常観察状態にある場合に、タ
イミングコントローラT1から出力されたCCD14へ
の駆動信号を示している。また、この図3の(B)は、
光源ユニット20が通常観察状態にある場合に、配光レ
ンズ11から被検体へ向けて射出されたB光,G光,及
びR光の照射期間を示している。
【0051】この図3の(A)及び(B)に示されるよ
うに、配光レンズ11からB光が射出される「B照射」
期間が、CCD14の「B蓄積」期間に相当する。即
ち、被検体にB光が照射された状態において、CCD1
4の各画素には、B光による被検体像に対応した電荷が
蓄積される。このように蓄積された電荷は、直後の「B
転送」期間中に、B画像信号として画像信号処理回路T
2へ送信される。
【0052】この「B転送」期間の直後の「G蓄積」期
間は、配光レンズ11からG光が射出される「G照射」
期間に対応している。この「G蓄積」期間において、C
CD14の各画素には、G光による被検体像に対応した
電荷が蓄積される。このように蓄積された電荷は、直後
の「G転送」期間中に、G画像信号として画像信号処理
回路T2へ送信される。
【0053】この「G転送」期間の直後の「R蓄積」期
間は、配光レンズ11からR光が射出される「R照射」
期間に対応している。この「R蓄積」期間において、C
CD14の各画素には、R光による被検体像に対応した
電荷が蓄積される。このように蓄積された電荷は、直後
の「R転送」期間中に、R画像信号として画像信号処理
回路T2へ送信される。
【0054】そして、画像信号処理回路T2は、後述の
如く、これらB画像信号,G画像信号,及びR画像信号
に基づき、被検体のカラー画像を示すカラー画像信号を
生成する。なお、画像信号処理回路T2は、モニタ3に
接続されている。そして、この画像信号処理回路T2
は、生成したカラー画像信号に基づいて、被検体のカラ
ー画像をモニタ3に表示させる。
【0055】次に、光源ユニット20が蛍光観察状態に
ある場合について、説明する。この場合に、白色光源2
1から発せられた白色光は、第1のロータリーシャッタ
25の透過部251が光路中に挿入されている期間中に
のみ、ハーフミラー26へ向けて射出される。一方、励
起光源22から射出された励起光は、第2のロータリー
シャッタ27の透過部271が光路中に挿入されている
期間中にのみ、ハーフミラー26へ向けて射出される。
【0056】なお、タイミングコントローラT1は、第
1のロータリーシャッタ25の透過部251が光路中に
挿入されていない期間中に、第2のロータリーシャッタ
27の透過部271が光路中に挿入されるように、か
つ、第2のロータリーシャッタ27の透過部271が光
路中に挿入されていない期間中に、第1のロータリーシ
ャッタ25の透過部251が光路中に挿入されるよう
に、各モータ25M,27Mを夫々等速回転させてい
る。
【0057】このため、ハーフミラー26へは、白色光
と励起光とが、交互に繰り返し入射する。このハーフミ
ラー26を透過した白色光は、集光レンズ23によりラ
イトガイド13の入射面に収束される。一方、このハー
フミラー26により反射された励起光は、集光レンズ2
3によりライトガイド13の入射面に収束される。そし
て、これら白色光及び励起光は、交互に、ライトガイド
13により導かれて、配光レンズ11へ向かう。する
と、配光レンズ11からは、これら白色光及び励起光
が、交互に繰り返し射出される。なお、図2の(B)及
び(C)に示されるように、第2のロータリーシャッタ
27の透過部271は、第1のロータリーシャッタ25
の透過部251よりも、周方向における長さが長いの
で、励起光は、白色光よりも長時間射出される。
【0058】そして、被検体が白色光に照明されている
期間中には、この被検体表面において反射された光は、
対物レンズ12により収束されて、CCD14の撮像面
近傍に被検体像を形成する。この被検体像は、CCD1
4により画像信号に変換される。
【0059】一方、この被検体に対して励起光が照射さ
れている期間中には、この被検体は、自家蛍光を発す
る。このため、対物レンズ12へは、この被検体から発
せられた自家蛍光,及び,この被検体表面において反射
された励起光が、入射する。但し、励起光は、図示せぬ
励起光カットフィルタにより遮断されるので、CCD1
4の撮像面近傍には、被検体の自家蛍光のみによる被検
体像が形成される。
【0060】なお、CCD14は、タイミングコントロ
ーラT1から送信された駆動信号に従って、画像信号を
出力する。また、プロセッサTの画像信号処理回路T2
は、CCD14から出力された画像信号を取得する。図
3の(C)は、光源ユニット20が蛍光観察状態にある
場合に、タイミングコントローラT1から出力されたC
CD14の駆動信号を示している。また、この図3の
(D)は、光源ユニット20が蛍光観察状態にある場合
に、配光レンズ11から被検体へ向けて射出された励起
光(UV光),及び白色光(W光)の照射期間を示して
いる。
【0061】この図3の(C)及び(D)に示されるよ
うに、配光レンズ11からW光が射出される「W照射」
期間が、CCD14の「W蓄積」期間に相当する。即
ち、被検体にW光が照射された状態において、CCD1
4の各画素には、W光による被検体像に対応した電荷が
蓄積される。このように蓄積された電荷は、直後の「W
転送」期間中に、W画像信号(参照画像信号)として画
像信号処理回路T2へ送信される。
【0062】一方、配光レンズ11からUV光が射出さ
れる「UV照射」期間が、CCD14の「F蓄積」期間
に相当する。即ち、被検体にUV光が照射された状態に
おいて、CCD14の各画素には、自家蛍光(F光)に
よる被検体像に対応した電荷が蓄積される。このように
蓄積された電荷は、直後の「F転送」期間中に、F画像
信号(蛍光画像信号)として画像信号処理回路T2へ送
信される。なお、図3の(D)に示されるように、「U
V照射」期間は、「W照射」期間に比べて長くなってい
る。このため、図3の(C)に示されるように、「F蓄
積」期間は、「W蓄積」期間に比べて長くなっている。
【0063】そして、画像信号処理回路T2は、後述の
如く、これらW画像信号,及びF画像信号に基づき、被
検体の診断用画像信号を生成する。この画像信号処理回
路T2は、生成した診断用画像信号に基づいて、モニタ
3に診断用画像を表示させる。
【0064】以下、図4を参照して、この画像信号処理
回路T2における処理について説明する。この画像信号
処理回路T2は、タイミングコントローラT1に夫々接
続された前段信号処理回路T21,A/DコンバータT
22,3つのメモリT23〜T25,及び,3つのD/
AコンバータT26〜T28を、備えている。
【0065】前段信号処理回路T21は、CCD14に
接続されている。そして、この前段信号処理回路T21
は、CCD14から出力された画像信号を取得して、増
幅及びγ補正等の処理を施した後に、出力する。A/D
コンバータT22は、前段信号処理回路T21から出力
された画像信号をA/D変換して、デジタルの画像デー
タとして出力する。
【0066】3つのメモリT23〜T25は、いずれ
も、CCD14の画素毎に所定の複数ビットのデータを
記憶可能な記憶領域を、有する。これら各メモリT23
〜T25は、A/DコンバータT22に夫々接続されて
いる。そして、これら各メモリT23〜T25には、タ
イミングコントローラT1により夫々指定された期間中
に、A/DコンバータT22から出力された画像データ
が格納される。
【0067】3つのD/AコンバータT26〜T28
は、夫々、各メモリT23〜T25に接続されている。
そして、第1のD/AコンバータT26は、第1のメモ
リT23から出力された画像データをアナログの画像信
号に変換して出力する。第2のD/AコンバータT27
は、第2のメモリT24から出力された画像データをア
ナログの画像信号に変換して出力する。第3のD/Aコ
ンバータT28は、第3のメモリT25から出力された
画像データをアナログの画像信号に変換して出力する。
【0068】さらに、この画像信号処理回路T2は、シ
ステムコントローラT3に夫々接続された一対のスイッ
チSW1,SW2を、備えている。そして、システムコ
ントローラT3は、以下に説明するように、これら各ス
イッチSW1,SW2を夫々切り換えて、各D/Aコン
バータT26〜T28から出力された画像信号を3つの
出力端子P1〜P3へ出力させる。
【0069】なお、これら各出力端子P1〜P3は、夫
々、モニタ3に接続されている。このモニタ3は、カラ
ー画像のB成分用の入力端子,G成分用の入力端子,及
びR成分用の入力端子を、有する。そして、画像信号処
理回路T2の第1の出力端子P1は、モニタ3のB成分
用の入力端子に接続されている。また、画像信号処理回
路T2の第2の出力端子P2は、モニタ3のG成分用の
入力端子に接続されている。また、画像信号処理回路T
3の第3の出力端子P3は、モニタ3のR成分用の入力
端子に接続されている。
【0070】さらに、画像信号処理回路T2は、動画表
示用の所定の仕様に従って出力する同期信号用の図示せ
ぬ出力端子を、有する。一方、モニタ3は、この同期信
号用の図示せぬ入力端子を有する。これら画像信号処理
回路T2の同期信号用の出力端子,及び,モニタ3の同
期信号用の入力端子は、互いに接続されている。そし
て、このモニタ3は、そのB成分用,G成分用,R成分
用,及び同期信号用の各入力端子に入力した信号に基づ
き、カラー画像をその画面に動画表示する。
【0071】第1のスイッチSW1は、第1の出力端子
P1への出力を選択するためのものである。即ち、第1
のスイッチSW1は、第1の出力端子P1へ、第1のD
/AコンバータT26から出力された画像信号を出力す
る通常観察状態,又は,第2のD/AコンバータT27
から出力された画像信号と第1のD/AコンバータT2
6から出力された画像信号との差を出力する蛍光観察状
態に、切り換えられる。但し、図4における第1のスイ
ッチSW1は、通常観察状態になっている。
【0072】第2のスイッチSW2は、第3の出力端子
P3への出力を選択するためのものである。即ち、第2
のスイッチSW2は、第3の出力端子P3へ、第3のD
/AコンバータT28から出力された画像信号を出力す
る通常観察状態,又は,第2のD/AコンバータT27
から出力された画像信号を出力する蛍光観察状態に、切
り換えられる。但し、図4における第2のスイッチSW
2は、通常観察状態になっている。
【0073】なお、第1の出力端子P1,及び第3の出
力端子P3へ夫々出力される画像信号は、各スイッチS
W1,SW2によって切り換えられるのに対し、第2の
端子P2へは、常に、第2のD/AコンバータT27か
らの画像信号が、出力される。
【0074】以下に説明するように、システムコントロ
ーラT3は、光源ユニット20を通常観察状態に設定す
るとともに、各スイッチSW1,SW2を夫々通常観察
状態に切り換えることにより、被検体のカラー画像を示
す通常画像信号を、モニタ3へ送信させることができ
る。図5は、通常観察状態における処理の説明図であ
る。
【0075】一方、システムコントローラT3は、光源
ユニット20を蛍光観察状態に設定するとともに、各ス
イッチSW1,SW2を夫々蛍光観察状態に切り換える
ことにより、被検体のW画像信号及びF画像信号から生
成された画像信号(診断用画像信号)を、モニタ3へ送
信させることができる。図6は、蛍光観察状態における
処理の説明図である。
【0076】なお、システムコントローラT3は、操作
スイッチ15の状態に応じて、光源ユニット20ととも
に各スイッチSW1,SW2を通常観察状態又は蛍光観
察状態に切り換える。即ち、術者は、操作スイッチ15
を切り換えることにより、光源ユニット20及び各スイ
ッチSW1,SW2を、通常観察状態又は蛍光観察状態
に切り換える。
【0077】まず、図4及び図5を参照して、光源ユニ
ット20及び各スイッチSW1,SW2が、通常観察状
態に設定された場合の処理について説明する。この場合
には、CCD14からB画像信号,G画像信号,及びR
画像信号が、順次繰り返して出力される。これらB画像
信号,G画像信号,及びR画像信号は、夫々、前段信号
処理回路T21及びA/DコンバータT22により処理
されることにより、B画像データ,G画像データ,及び
R画像データに変換される。即ち、A/DコンバータT
22からは、これらB画像データ,G画像データ,及び
R画像データが、順次出力される。
【0078】そして、A/DコンバータT22からB画
像データが出力されている期間中に、第1のメモリT2
3には、このB画像データが格納される。次に、A/D
コンバータT22からG画像データが出力されている期
間中に、第2のメモリT24には、このG画像データが
格納される。次に、A/DコンバータT22からR画像
データが出力されている期間中に、第3のメモリT25
には、このR画像データが格納される。
【0079】これらB画像データ,G画像データ,及び
R画像データは、夫々、各メモリT23〜T25から所
定のタイミングで読み出されるとともに、各D/Aコン
バータT26〜T28によりD/A変換される。そし
て、各スイッチSW1,SW2が通常観察状態にあるの
で、各出力端子P1〜P3へは、夫々、B画像信号,G
画像信号,及びR画像信号が、出力される。即ち、図5
に示されるように、各D/AコンバータT26〜T28
から夫々出力されたB画像信号,G画像信号,及びR画
像信号は、各出力端子P1,P2,及びP3へ出力され
る。
【0080】これらB画像信号,G画像信号,及びR画
像信号は、同期信号とともに、通常画像信号としてモニ
タ3へ送信される。すると、モニタ3には、被検体のカ
ラー画像が動画表示される。
【0081】次に、図4及び図6を参照して、光源ユニ
ット20及び各スイッチSW1,SW2が、蛍光観察状
態に設定された場合の処理について説明する。この場合
には、CCD14からW画像信号,及びF画像信号が、
交互に繰り返して出力される。これらW画像信号,及び
F画像信号は、夫々、前段信号処理回路T21及びA/
DコンバータT22により処理されることにより、W画
像データ,及びF画像データに変換される。即ち、A/
DコンバータT22からは、これらW画像データ,及び
F画像データが、交互に出力される。
【0082】そして、A/DコンバータT22からW画
像データが出力されている期間中に、第2のメモリT2
4には、このW画像データが格納される。次に、A/D
コンバータT22からF画像データが出力されている期
間中に、第1のメモリT23には、このF画像データが
格納される。なお、第3のメモリT25は、使用されて
いない。
【0083】これらW画像データ,及びF画像データ
は、夫々、各メモリT24,T23から所定のタイミン
グで読み出されるとともに、各D/AコンバータT2
7,T26によりD/A変換される。そして、各スイッ
チSW1,SW2が蛍光観察状態にあるので、図6に示
されるように、第2の出力端子P2,及び第3の出力端
子P3へは、W画像信号が出力される。但し、第1の出
力端子P1へは、このW画像信号からF画像信号が減算
された画像信号が、出力される。
【0084】これら各出力端子P1〜P3から出力され
た画像信号は、同期信号とともに、診断用画像信号とし
てモニタ3へ送信される。すると、モニタ3には、被検
体の診断用画像が動画表示される。
【0085】仮に、各出力端子P1〜P3へW画像デー
タのみが出力されるならば、モニタ3には、白色光が照
射された状態における被検体のモノクロ画像が、表示さ
れることになる。しかし、実際には、上記のように第1
の出力端子P1へは、W画像信号からF画像信号が減算
された画像信号が出力される。このため、モニタ3に表
示された診断用画像において、被検体の自家蛍光が発せ
られていない部分に対応する領域は、当該部分のモノク
ロ画像と同等になっている。一方、モニタ3に表示され
た画像において、被検体の自家蛍光が発せられている部
分に対応する領域は、その自家蛍光の強度に応じて着色
された状態になっている。
【0086】従って、術者は、このモニタ3に表示され
た診断用画像を観察することにより、被検体の形状を正
確に知ることができるとともに、その自家蛍光の強度分
布を知ることができる。即ち、術者は、被検体における
自家蛍光の強い正常な部分と、自家蛍光の弱くなった病
変部分とを、見分けることができる。
【0087】上述のように、本実施形態の光源ユニット
20における第2のロータリーシャッタ27は、その透
過部271が、当該ロータリーシャッタ27の周方向に
おける半周程度の長さになっている。このため、被検体
に対して照射される励起光の照射時間が、長くなってい
る。従って、CCD14におけるF蓄積期間が長くなる
ため、このCCD14から出力されるF画像信号の強度
が大きくなる。
【0088】なお、生体からの自家蛍光は極めて微弱で
あるが、上記の如く、配光レンズ11から射出される白
色光の照射時間に比べて、励起光の照射時間が長く設定
されることにより、CCD14から出力されるW画像信
号とF画像信号のレベルは、同等程度になる。
【0089】従って、このF画像信号は、必要以上に増
幅されることなく、W画像信号から減算されて、診断用
画像信号が生成される。このため、S/N比の高い良好
なF画像信号,及び,診断用画像信号が得られる。この
診断用画像信号は、モニタ3において、ノイズの少ない
鮮明な診断用画像として表示される。そして、術者は、
この鮮明な診断用画像を観察することにより、正確な診
断を行うことができる。
【0090】
【発明の効果】以上のように構成された本発明の電子内
視鏡装置によると、被検体に対する励起光の照射時間が
長くなるので、被検体の自家蛍光による画像信号の信号
強度が大きくなる。このため、この画像信号に基づいて
生成される画像は、ノイズの少ない鮮明な画像になる。
従って、この画像に基づいてなされる診断の精度が向上
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の電子内視鏡装置を示す
構成図
【図2】 本発明の一実施形態のホイール及びロータリ
ーシャッタを示す図
【図3】 本発明の一実施形態の照明及び画像取得のタ
イミングチャート
【図4】 本発明の一実施形態の画像信号処理回路を示
すブロック図
【図5】 通常観察状態における処理の説明図
【図6】 蛍光観察状態における処理の説明図
【図7】 従来技術による照明及び画像取得のタイミン
グチャート
【符号の説明】
1 電子内視鏡 11 配光レンズ 12 対物レンズ 13 ライトガイド 14 CCDエリアセンサ 2 外部装置(光源・プロセッサ装置) 20 光源ユニット 21 白色光源 22 励起光源 24 ホイール 25,27 ロータリーシャッタ 24S,25S 移動機構 24M,25M,27M モータ 26 ハーフミラー 28 ステージ 29 ステージ移動機構 T プロセッサ T1 タイミングコントローラ T2 画像信号処理回路 T3 システムコントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/225 H04N 5/225 C 9/04 9/04 Z (72)発明者 小澤 了 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭光 学工業株式会社内 Fターム(参考) 2H040 BA00 BA09 CA10 GA02 GA05 GA11 4C061 AA00 BB00 CC06 DD00 GG01 HH51 LL02 MM03 NN01 NN05 QQ02 QQ04 QQ07 QQ09 RR04 RR14 RR15 RR18 RR26 SS22 WW05 WW08 WW17 5C022 AA09 AA15 AB13 AB15 AB37 AC42 AC55 AC69 5C065 AA04 BB22 BB41 CC01 DD02 EE02 EE06 EE12 EE16 EE18 GG18 GG26 GG32

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検体を照明する照明光学系と、 可視光,及び,生体組織自体からの蛍光を励起する励起
    光を発するとともに、励起光を射出する期間が可視光を
    射出する期間よりも長くなるように、これら可視光と励
    起光とを交互に切り換えて繰り返し前記照明光学系へ導
    く光源ユニットと、 前記被検体表面からの光のうちの励起光以外の成分を収
    束させて、この被検体表面の像を形成する対物光学系
    と、 前記対物光学系によって形成された被検体表面の像を撮
    像して画像信号に変換する撮像素子と、 前記撮像素子により取得された画像信号のうち、前記照
    明光学系に可視光が導かれている期間に対応する部分に
    基づいて参照画像信号を生成し、前記照明光学系に励起
    光が導かれている期間に対応する部分に基づいて蛍光画
    像信号を生成するプロセッサとを備えたことを特徴とす
    る電子内視鏡装置。
  2. 【請求項2】前記光源ユニットは、可視光を発する可視
    光源と、 励起光を発する励起光源と、 前記可視光源から発せられた可視光と前記励起光源から
    発せられた励起光とを交互に切り換えて繰り返し前記照
    明光学系へ導く光源切換部とを、有することを特徴とす
    る請求項1記載の電子内視鏡装置。
  3. 【請求項3】前記光源切換部は、前記可視光源から発せ
    られた可視光の光路中に挿入されることにより該可視光
    を遮光可能な第1の遮光部材と、 前記励起光源から発せられた励起光の光路中に挿入され
    ることにより該励起光を遮光可能な第2の遮光部材と、 前記第1の遮光部材が可視光を遮光していないときに
    は、前記第2の遮光部材により励起光を遮光させ、前記
    第2の遮光部材が励起光を遮光していないときには、前
    記第1の遮光部材により可視光を遮光させる切換駆動機
    構とを、有することを特徴とする請求項2記載の電子内
    視鏡装置。
  4. 【請求項4】前記第1の遮光部材は、可視光を遮光する
    円板状の部材の周方向に沿った領域における所定の部分
    に、可視光を透過させる可視光透過部が形成された第1
    のロータリーシャッタであり、 前記第2の遮光部材は、励起光を遮光する円板状の部材
    の周方向に沿った領域における前記可視光透過部よりも
    周方向に長い部分に、励起光を透過させる励起光透過部
    が形成された第2のロータリーシャッタであり、 前記切換駆動機構は、前記第1のロータリーシャッタが
    可視光を遮光しているときに、前記第2のロータリーシ
    ャッタの励起光透過部が励起光の光路中に挿入され、前
    記第2のロータリーシャッタが励起光を遮光していると
    きに、前記第1のロータリーシャッタの可視光透過部が
    可視光の光路中に挿入されるように、これら両ロータリ
    ーシャッタを夫々回転させることを特徴とする請求項3
    記載の電子内視鏡装置。
  5. 【請求項5】前記プロセッサは、参照画像信号から蛍光
    画像信号を減算することにより、診断用画像信号を生成
    することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    電子内視鏡装置。
  6. 【請求項6】前記光源ユニットは、円板状に形成される
    とともに、青色光のみを透過させるBフィルタ,緑色光
    のみを透過させるGフィルタ,及び赤色光のみを透過さ
    せるRフィルタが、周方向に沿って夫々配列されたホイ
    ールと、 このホイールを回転させるとともにその各フィルタを、
    順次繰り返して可視光の光路中に挿入させるか,又は,
    このホイールを可視光の光路から退避させるホイール駆
    動機構とを、有し、 前記プロセッサは、前記光源ユニットを、可視光と励起
    光とを交互に切り換えて繰り返し前記照明光学系へ導く
    蛍光観察状態,又は,可視光のみを前記照明光学系へ導
    く通常観察状態に設定可能であり、前記光源ユニットを
    蛍光観察状態に設定した場合には、前記ホイール駆動機
    構を制御して前記ホイールを可視光の光路から退避させ
    るとともに、参照画像信号から蛍光画像信号を減算する
    ことにより、診断用画像信号を生成し、前記光源ユニッ
    トを通常観察状態に設定した場合には、前記ホイール駆
    動機構を制御して前記ホイールの各フィルタを可視光の
    光路中に順次挿入させるとともに、前記撮像素子により
    取得された画像信号のうち、前記Bフィルタが可視光の
    光路中に挿入されている期間に対応する部分に基づいて
    B画像信号を生成し、前記Gフィルタが可視光の光路中
    に挿入されている期間に対応する部分に基づいてG画像
    信号を生成し、前記Rフィルタが可視光の光路中に挿入
    されている期間に対応する部分に基づいてR画像信号を
    生成し、これらB画像信号,G画像信号,及びR画像信
    号に基づいて、被検体のカラー画像に対応した通常画像
    信号を生成することを特徴とする請求項1〜5のいずれ
    かに記載の電子内視鏡装置。
  7. 【請求項7】前記プロセッサから出力された画像信号を
    表示するモニタを、さらに備えたことを特徴とする請求
    項1〜6のいずれかに記載の電子内視鏡装置。
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