JP2002111269A - 電磁波シールド扉 - Google Patents

電磁波シールド扉

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JP2002111269A
JP2002111269A JP2000295503A JP2000295503A JP2002111269A JP 2002111269 A JP2002111269 A JP 2002111269A JP 2000295503 A JP2000295503 A JP 2000295503A JP 2000295503 A JP2000295503 A JP 2000295503A JP 2002111269 A JP2002111269 A JP 2002111269A
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Japan
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electromagnetic wave
door
frame
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door frame
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Application number
JP2000295503A
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English (en)
Inventor
Yoshiaki Takahashi
好明 高橋
Takashi Koiwa
孝志 小岩
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Takenaka Komuten Co Ltd
Original Assignee
Takenaka Komuten Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】操作性を損なうことなく、簡易に電磁波の侵入
や漏洩を抑制することができる電磁波シールド扉を提供
する。 【解決手段】扉本体1と扉枠体2とを備え、前記扉本体
1を前記扉枠体2に対して開閉自在に構成してあり、前
記扉本体1に本体用電磁波シールド層3を備えさせ、前
記扉枠体2に枠体用電磁波シールド層4を備えさせ、前
記扉本体1を前記扉枠体2に対して閉じた状態におい
て、互いに対向する前記扉本体1と前記扉枠体2との間
で、電磁波を反射させながら吸収し、電磁波を減衰させ
る電磁波吸収機構5(5A)を設けてある電磁波シール
ド扉。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁波シールド扉
に関し、詳しくは、扉本体と扉枠体とを備え、前記扉本
体を前記扉枠体に対して開閉自在に構成してあり、前記
扉本体に本体用電磁波シールド層を備えさせ、前記扉枠
体に枠体用電磁波シールド層を備えさせてある電磁波シ
ールド扉に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電磁波シールド扉では、
扉を閉めた状態で、扉本体と扉枠体との間から、不要な
電磁波が、扉を隔てた一方の空間から他方の空間へ侵入
や漏洩するのを防止するため、例えば図5に示すよう
に、扉を閉じた状態で、扉本体1と扉枠体2との間を導
電接続させるとともに、たとえ扉本体1と扉枠体2の間
に不要な電磁波が侵入や漏洩してきたとしても、そのよ
うな電磁波は、かかる導電接続をさせてある箇所を必ず
通過するような密閉構造を設けて、電磁波シールドを行
っている。
【0003】つまり、図5に示すように、鋼鉄製の扉本
体1を鋼鉄製の扉枠体2に対して閉じたときに、扉本体
1の一部が、扉枠体2に備えたガスケット等の導電性材
料からなる導電接触部14と接触するようにするととも
に、扉本体1と扉本体2とが、かかる導電接触部14を
介して密閉するように構成して、たとえ扉本体1と扉枠
体2の間に不要な電磁波が侵入や漏洩してきたとして
も、その電磁波が、必ず導電接触部14を介して密閉し
てある扉本体1と扉本体2との接触箇所に進入するよう
にして、不要な電磁波を、扉本体1や扉本体2に備えさ
せてある電磁波シールド層(図5では、扉本体1や扉本
体2自体)に誘導伝播させる電磁波シールドを行い、不
要な電磁波が、扉を隔てた一方の空間から他方の空間へ
侵入や漏洩するのを防止している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の電磁波
シールド扉によれば、扉を閉めた状態では、扉本体1と
扉枠体2の間を、導電性材料を介して接触させるととも
に、その接触箇所において扉本体と扉枠体の間が気密に
保たれるよう、密閉性を高めるためのロック機構等を設
ける必要があり、扉本体1や扉枠体2は非常に堅牢な構
造になるという欠点があった。このため、扉本体1は、
一般の扉に比べ、重量もかなりのものとなり、扉を閉め
るのに、扉本体1をかなりの力で押圧しなくてはなら
ず、扉本体1の開閉が重たくなるなど、その操作性に問
題があった。
【0005】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であって、操作性を損なうことなく、簡易に電磁波の侵
入や漏洩を抑制することができる電磁波シールド扉を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の特
徴構成は図1,2に例示するごとく、扉本体1と扉枠体
2とを備え、前記扉本体1を前記扉枠体2に対して開閉
自在に構成してあり、前記扉本体1に本体用電磁波シー
ルド層3を備えさせ、前記扉枠体2に枠体用電磁波シー
ルド層4を備えさせ、前記扉本体1を前記扉枠体2に対
して閉じた状態において、互いに対向する前記扉本体1
と前記扉枠体2との間で、電磁波を反射させながら吸収
し、電磁波を減衰させる電磁波吸収機構5(5A,5
B,5C)を設けてあるところにある。
【0007】請求項1の発明の特徴構成によれば、扉本
体を扉枠体に対して閉じた状態において、互いに対向す
る扉本体と扉枠体との間で、電磁波を反射させながら吸
収し、電磁波を減衰させる電磁波吸収機構を設けてある
ので、たとえ扉を閉めた状態で扉本体と扉枠体との間に
隙間があったとしても、かかる電磁波吸収機構を設けて
ある箇所にて、侵入や漏洩してきた不要な電磁波が、扉
本体と扉枠体との間で反射しながら吸収され、減衰され
るので、扉を隔てた一方の空間から他方の空間へ、不要
な電磁波が侵入や漏洩し難くなる。従って、扉本体と扉
枠体との間には隙間が生じてもよいから、あまり高度な
密閉性は必要とされず、一般の扉と同程度の簡易な構造
にし、操作性を損なうことなく、簡易に電磁波の侵入や
漏洩を抑制することができるようになる。尚、扉本体に
本体用電磁波シールド層を備えさせ、扉枠体に枠体用電
磁波シールド層を備えさせてあるから、扉本体や扉枠体
自体に侵入や漏洩してくる電磁波は、本体用電磁波シー
ルド層や枠体用電磁波シールド層によって反射されて、
扉を隔てた一方の空間から他方の空間へは、不要な電磁
波が侵入や漏洩し難くなる。
【0008】請求項2記載の発明の特徴構成は図1,2
に例示するごとく、前述の請求項1の特徴構成に加え
て、前記電磁波吸収機構5A,5B,5Cは、前記扉本
体1に備えさせる本体用電磁波吸収材6と、前記扉枠体
2に備えさせる枠体用電磁波吸収材7とが、前記扉本体
1を前記扉枠体2に対して閉じた状態で、互いに対向す
るように配置するとともに、前記本体用電磁波吸収材6
と前記枠体用電磁波吸収材7の非対向側外周に、金属板
8,9を備えさせて、構成してあるところにある。
【0009】請求項2の発明の特徴構成によれば、扉本
体を扉枠体に対して閉じた状態で、本体用電磁波吸収材
と枠体用電磁波吸収材とが、互いに対向するように、扉
本体に本体用電磁波吸収材を、扉枠体に枠体用電磁波吸
収材を配置してあるので、扉を閉じた状態で、扉本体と
扉枠体の間には、本体用電磁波吸収材と枠体用電磁波吸
収材が、互いに対向している部分がある。そして、本体
用電磁波吸収材と枠体用電磁波吸収材の非対向側外周に
は、夫々金属板を備えさせてあるから、扉を閉じた状態
で、扉本体と扉枠体の間に侵入や漏洩してきた電磁波
は、本体用電磁波吸収材と枠体用電磁波吸収材との間
で、反射を繰り返しながら、本体用電磁波吸収材や枠体
用電磁波吸収材に吸収されて、減衰するようになる。従
って、このように扉本体や扉枠体に、本体用電磁波吸収
材、枠体用電磁波吸収材、金属板を設け、上述のような
電磁波吸収機構を簡便に備えさせることができるので、
経済的、合理的である。
【0010】また、従来の電磁波シールド扉では、扉本
体と扉枠体との間の導電性材料を介して接触させてある
接触箇所に油や埃などが介在すると、その接触箇所にお
ける電気抵抗が増大し、扉本体と扉枠体間の導電接続性
が低下するため、電磁波シールド特性が低下し、電磁波
が侵入や漏洩し易くなるという不具合があった。ところ
が、上述のように本発明によれば、表面が対向する本体
用電磁波吸収材と枠体用電磁波吸収材の間で、電磁波を
反射させながら、吸収し減衰させるので、たとえ埃が付
着するなどして、それらの対向している表面部分が汚れ
るなどした場合であっても、電磁波を減衰させる効果は
低下し難い。よって、所定の電磁波シールド特性を、長
期間維持し易くなり、あまり頻繁にメンテナンスを行う
必要もなく、利便でもある。
【0011】請求項3記載の発明の特徴構成は図1に例
示するごとく、前述の請求項1又は2の特徴構成に加え
て、前記扉本体1を前記扉枠体2に対して閉じた状態に
おいて、電磁波が前記電磁波吸収機構5Aに至るまでの
経路が、迷路状となるように構成してあるところにあ
る。
【0012】請求項3の発明の特徴構成によれば、扉本
体を扉枠体に対して閉じた状態において、扉本体と扉枠
体の間に侵入や漏洩してきた電磁波は、曲がりくねった
迷路状の経路を通過しながら、扉本体と扉枠体との間に
の電磁波吸収機構を設けてある箇所に至るので、種々の
方向に反射を繰り返してかかる電磁波吸収機構までたど
り着くようになる。つまり、扉本体と扉枠体の間に侵入
や漏洩してきた電磁波は、扉本体と扉枠体との間で、そ
の進行方向をジグザグ状に変更しながら、かかる電磁波
吸収機構を設けてある互いに対向した扉本体と扉枠体と
の間に進入するようになるのである。よって、電磁波
が、かかる互いに対向する扉本体と扉枠体との間に進行
したときには、その進行方向は、対向する扉本体の表面
や扉枠体の表面に交差する方向となり易いため、かかる
電磁波吸収機構において、扉本体と扉枠体との間で電磁
波が反射することなく素通りすることを低減することが
できるようになる。従って、電磁波吸収機構において、
電磁波が、扉本体と扉枠体との間で反射することなく素
通りすることは低減するので、より確実且つ効率的に、
電磁波が扉を隔てた一方の空間から他方の空間へ侵入や
漏洩するのを抑制できる。
【0013】請求項4記載の発明の特徴構成は図1,2
に例示するごとく、前述の請求項1〜3のいずれか1項
の特徴構成に加えて、前記扉本体1を前記扉枠体2に対
して閉じた状態で、前記本体用電磁波シールド層3と前
記枠体用電磁波シールド層4とを導電接続させる導電接
続部12A,12B,12Cを、前記電磁波吸収機構5
A,5B,5Cに並設させてあるところにある。
【0014】請求項4の発明の特徴構成によれば、電磁
波吸収機構に、本体用電磁波シールド層と枠体用電磁波
シールド層とを導電接続させる導電接続部を並設させて
あるので、かかる電磁波吸収機構での電磁波吸収による
電磁波シールド効果と、かかる導電接続部での電磁波を
電磁波シールド層に誘導伝播させることによる電磁波シ
ールド効果と、の相乗効果を期待することができるよう
になる。つまり、かかる電磁波吸収機構では、電磁波を
吸収できる材料により電磁波を吸収して減衰させるので
あるが、かかる材料はあまり広帯域にわたる周波数の電
磁波を吸収するようにはし難いため、ある程度特定の狭
帯域の周波数の電磁波に関する電磁波シールド効果しか
得難いのである。ところが、導電接続部では、電磁波を
電磁波シールド層に誘導伝播させるため、比較的広帯域
にわたる電磁波に関する電磁波シールド効果を期待する
ことができ、電磁波吸収機構による電磁波シールドの不
具合を補完することができるようになるのである。一
方、導電接続部を介する扉本体と扉枠体の接触、すなわ
ち、導電接続部を介する本体用電磁波シールド層と枠体
用電磁波シールド層との導電接続性が多少低下し、かか
る導電接続部による電磁波吸収効果が低下したとして
も、並設してある電磁波吸収機構による電磁波シールド
効果により、その導電接続部の導電接続による不具合を
補完することもできる。従って、電磁波吸収による電磁
波シールド効果と導電接続による電磁波シールド効果の
相乗効果により、簡易な構造でありながらも、一層確実
に、電磁波が扉を隔てた一方の空間から他方の空間へ侵
入や漏洩するのを防止することができる。
【0015】尚、上述のように、図面との対照を便利に
するために符号を記したが、該記入により本発明は添付
図面の構成に限定されるものではない。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。尚、図面において従来例と同一の
符号で表示した部分は、同一又は相当の部分を示してい
る。一例として、電磁波シールド室の出入口に取り付け
てある、本発明に係る電磁波シールド扉の縦断面図を図
1に、その平面図を図2に示す。
【0017】図1,2に示すように、電磁波シールド扉
は、扉本体1の左端辺(室外側からみて、以下同様)を
丁番により扉枠体2に取り付け、扉本体1を縦軸周りに
揺動操作して開閉自在となるように構成してあり、扉本
体1に本体用電磁波シールド層3を備えさせ、扉枠体2
に枠体用電磁波シールド層4を備えさせ、扉本体1を扉
枠体2に対して閉じた状態において、互いに対向する扉
本体1と扉枠体2との間で、電磁波を反射させながら吸
収し、電磁波を減衰させる電磁波吸収機構5A,5B,
5Cを設けてある。
【0018】前記扉本体1は、図1に示すように、木製
の芯部材10の外周面に、金属板(例えば鋼板、亜鉛
板、アルミ板等)からなる本体用電磁波シールド層3を
備えさせ、その上から、木製の表面化粧部材11A,1
1Bを取り付けて構成してあり、扉本体1に入射してく
る不要な電磁波を、本体用電磁波シールド層3で反射し
て、その侵入や漏洩を防止することができるように構成
してある。そして、前記扉枠体2には、その外表面に同
様に金属板からなる枠体用電磁波シールド層4を、備え
させてある。
【0019】前記電磁波吸収機構5A,5B,5Cは、
図1,2に示すように、電磁波シールド扉の上辺部、右
辺部、左辺部において、扉本体1に備えさせる本体用電
磁波吸収材6と、扉枠体2に備えさせる枠体用電磁波吸
収材7とが、扉本体1を扉枠体2に対して閉じた状態
で、互いに対向するように配置するとともに、本体用電
磁波吸収材6と枠体用電磁波吸収材7の非対向側外周
に、ステンレス製の金属板8,9を備えさせて、構成し
てある。
【0020】まず、図1を参照しながら、電磁波シール
ド扉の上辺部の構成について詳述する。扉本体1の上辺
部は、表面化粧部材11Aの上辺部分を凹溝状に切り欠
き、コの字状の縦断面形状の金属板(例えば、ステンレ
ス板、鋼板等)8を本体用電磁波シールド層3に固定し
形成される凹溝部に、フェライト(電磁波吸収材の一
例)からなる本体用電磁波吸収材6を埋め込んで構成さ
れている。また、扉本体1を扉枠体2に対して閉じたと
きに、本体用電磁波吸収材6を設けてある扉本体1の上
辺部分と対向する扉枠体2も、同様に凹溝状に切り欠
き、コの字状の縦断面形状の金属板9を、枠体用電磁波
シールド層4に固定し形成される凹溝部に、枠体用電磁
波吸収材7を埋め込んで構成されている。そして、電磁
波シールド扉を閉めた状態で、本体用電磁波吸収材6と
枠体用電磁波吸収材7との隙間寸法が、2〜5mm程度
になるように構成してあり、このような簡易な構造で、
例えば600MGHz〜1GHzの電磁波を、吸収して
減衰させることにより、電磁波シールドすることができ
る。
【0021】そして、図1に示すように、扉本体1を扉
枠体2に対して閉じた状態において、電磁波が電磁波吸
収機構5Aに至るまでの経路が、迷路状となるように構
成してある方が、より好ましい。つまり、電磁波シール
ド扉の上辺部に設けてある電磁波吸収機構5Aは、扉枠
体1の上辺部と扉枠体2が対向する箇所の全面(全体)
にわたってではなく、その全面よりも上下側いずれとも
中側に引退させて設けてある。よって、室内外から侵入
や漏洩してくる電磁波は、扉本体1と扉枠体2とで形成
されるコーナ状の隙間空間を通過し、かかる電磁波吸収
機構5Aに進入する。すわわち、室内側からは、扉本体
1の上端部分と扉枠体2との間と、扉本体1の上辺部分
と扉枠体2との間と、で形成されるコーナー状の隙間空
間を通過し、室外側からは、室外の開放空間から扉本体
2の上辺部分と扉枠体2との間に通過し、電磁波吸収機
構5Aに進入する。このため、電磁波の進行方向は、本
体用電磁波吸収材6や枠体用電磁波吸収材7の表面に交
差する方向となり易く、電磁波が、互いに対向する本体
用電磁波吸収材6と枠体用電磁波吸収材7との間で反射
することなく素通りすることが低減され、よりかかる電
磁波吸収機構5Aにより、不要な電磁波を吸収し減衰さ
せ易くなり、確実かつ効率よく電磁波シールドすること
ができる。尚、図示しないが、扉本体1の上辺部分と扉
枠体2との対向部分における、扉枠体2の下端部分に沿
って、扉本体1が多少突出するようにしてあれば、室外
側からの電磁波の進入経路がより迷路状となり、電磁波
シールドを一層確実かつ効率的なものにすることもでき
る。
【0022】また、図1に示すように、扉本体1と扉枠
体2に対して閉じた状態で、本体用電磁波シールド層3
と枠体用電磁波シールド層4とを導電接続させる導電接
続部12Aを、電磁波吸収機構5Aに並設させてあれ
ば、電磁波吸収による電磁波シールド効果と導電接続に
よる電磁波シールド効果の相乗効果により、簡易な構造
でありながらも、一層確実に、電磁波が室内外にかけて
侵入や漏洩するのを防止できるようになり、さらに好ま
しい。
【0023】前記導電接続部12Aは、扉本体1に着脱
自在に固定してあるアタッチメント部材13と、扉枠体
2に着脱自在に固定してある導電接触部材14とから構
成してある。つまり、前記アタッチメント部材13は、
一方の横端部が丸状に形成してあるアルミ製の長尺の金
属部材からなり、扉本体1の上端辺の一部をその長手方
向に沿って切り欠いて露出させた本体用電磁波シールド
層3の上端辺に、アタッチメント部材13の室外側に面
する端部(丸状端部)が表面化粧部材11Aよりも室外
側へ少し突出するように、扉本体1の上端辺に長手方向
に沿って、ビス止めにより着脱自在に固定してある。ま
た、前記導電接触部材14は、ステンレス製の長方形状
の箱型部材15に、銅やニッケル等の導電性金属(又は
樹脂繊維に導電性金属をメッキしたもの)からなるブラ
シ(モヘヤ)形状の導電性材料16を設けてなり、扉本
体1のアタッチメント部材13との戸当たり箇所にあた
る扉枠体2の枠体用電磁波シールド層4に、導電性部材
16のブラシ形状が扉本体1側に向かうように箱型部材
15を、ビス止めにより着脱自在に固定してある。この
ように構成してあるので、扉枠体2に対して扉本体1を
閉じると、アタッチメント部材13は、その丸状端部
が、導電接触部材14のブラシ形状の導電性部材16に
埋没しながら接触して、導電接触部材14と導電接続自
在となり、アタッチメント部材13と導電接触部材16
とを介して、本体用電磁波シールド層3と枠体用電磁波
シールド層4とが導電接続される。よって、不要な電磁
波が侵入や漏洩してきたとしても、導電接続部12Aか
ら本体用電磁波シールド層3や枠体用電磁波シールド層
4に誘導伝播する電磁波シールドにより、室内外にかけ
て侵入や漏洩することを防止できるようになる。因み
に、導電性材料16は導電性だけでなく弾性を有する材
料から形成してあれば、アタッチメント部材13が埋設
接触されるときには、導電性部材16自身も弾性力によ
りアタッチメント部材13と接触しようとし、扉を閉じ
た状態から開くと、元の形状に復元しようとするため、
より確実な導電接続により電磁波シールドの確実性を向
上させることもできる。
【0024】以上のように、電磁波吸収機構5Aと導電
接続部12Aとを並設してあるので、たとえ導電接続部
12Aで電磁波シールドできなかった電磁波があったと
しても、電磁波吸収機構5Aにより吸収し、減衰させる
ことにより電磁波シールドして、補完することもできる
ので、導電接続部12Aにおける扉本体1と扉枠体2と
の密閉性は通常の扉程度の簡易なものでも十分な電磁波
シールド効果を得ることができる。尚、前記箱型部材1
5には、枠体用電磁波シールド層4からの突出具合を調
整することができるスライド機能を備えさせてあり、本
体用電磁波吸収材6と枠体用電磁波吸収材7の対向面間
の隙間寸法を簡便に調節することができる。よって、そ
の隙間寸法を調節し、本体用電磁波吸収材6や枠体用電
磁波吸収材7と、その対向面間の隙間空間とに適度なイ
ンピーダンス変化を持たせ、電磁波の吸収に必要となる
適切な共振状態を発生させることが、簡便にでき、メン
テナンスや電磁波シールドの調整に利便でもある。ま
た、本体用電磁波吸収材6や枠体用電磁波吸収材7の非
対向側外周に設けてある金属板8,9は、先述のように
本体用電磁波シールド層3や枠体用電磁波シールド層4
に固定接続してあることから、単に入射してくる電磁波
を、本体用電磁波吸収材6や枠体用電磁波吸収材7内に
反射するだけでなく、上述のように導電接続部12Aに
よる導電接続によるシールド効果によって、本体用電磁
波シールド層3や枠体用電磁波シールド層4へ誘導伝播
する電磁波シールド効果が促進されることを期待するこ
ともでき、電磁波シールドの効率がより一層向上する。
【0025】そして、以上と同様にして、図2に示すよ
うに、電磁波シールド扉の右辺部や左辺部にも、電磁波
吸収機構5B,5Cや導電接続部12B,12Cを設け
て、電磁波シールドを行うことができるように構成して
ある。尚、本体用電磁波吸収材6や枠体用電磁波吸収材
7の表面は、例えば、接着や塗布により電気的に非導通
材からなる仕上材(化粧材)で表面仕上げを行うなどし
て、建築的及びその他の意匠的配慮からの表面仕上げを
施してある。
【0026】以上のように構成してあるので、簡易な構
造で十分な電磁波シールドを行うことができる、一般の
扉と同様の軽量性や操作性や意匠性を備えた電磁波シー
ルド扉を提供することができる。
【0027】〔別実施形態〕以下に他の実施形態を説明
する。 〈1〉電磁波吸収機構5は先の実施形態で説明したよう
に、互いに対向する扉本体1と扉本体2とに電磁波吸収
材(本体用電磁波吸収材6、枠体用電磁波吸収材7)を
備えさせ、二つの電磁波吸収材間で反射させながら吸収
するように構成してあるものに限らず、扉本体1を扉枠
体2に対して閉じた状態において、互いに対向する扉本
体1と扉枠体2との間で、電磁波を反射させながら吸収
し、電磁波を減衰させることができればよく、例えば、
図3に示すように、非対向側外周に金属板17を備えた
電磁波吸収材18と、金属板19とを対向させて構成し
てあってもよい。この場合、例えば、図3に例示した電
磁波シールド扉の場合と電磁波吸収材18と金属板19
との取付箇所を反対にすると、かかる金属板17は扉枠
体2の外面に備えられた枠体用電磁波シールド層4で兼
用でき、扉本体1に本体用電磁波吸収材6と金属板8と
を備えさせるだけでよく、さらに簡易な構造でありなが
らも、適度な電磁波シールドを行うこともできる。
【0028】〈2〉また、電磁波吸収機構5を設け電磁
波を反射させながら吸収し電磁波を減衰させる扉本体1
と扉枠体2の対向面は、以上の実施形態で示したよう
な、その断面形状が直線状となるものに限らず、例え
ば、図4に示すように、その対向面の断面形状が迷路状
に形成してあるものでもよい。この場合、対向面間で電
磁波がさらに反射を繰り返すようになるとともに、対向
面間の経路が長くなるので、一層電磁波の減衰効率がよ
くなる。因みに、迷路状に形成してある電磁波吸収材の
対向面の一部に、図4に示すような金属板20を取り付
けてあれば、より種々の方向に電磁波が反射を繰り返す
ようになり、簡便に、より電磁波の減衰効率を向上させ
ることもできる。
【0029】〈3〉電磁波吸収機構5を備えてある扉本
体1や扉枠体2の部分の表面は、先の実施形態で説明し
たようにその他の扉本体1や扉枠2の部分の表面と面一
となるようにしてあるものに限らず、例えば、それらの
表面よりも、引退や突出させてあってもよい。尚、電磁
波吸収機構5は、先の実施形態で示した箇所に限らず、
適宜必要に応じた箇所に設ければよいのはいうまでもな
い。
【0030】〈4〉本体用電磁波吸収材6や枠体用電磁
波吸収材7は先の実施形態で説明したフェライトからな
るものに限るものではなく、例えば、焼結フェライト、
ゴムフェライト、炭素粉末を付着させた繊維繊毛、ゴム
カーボン等その他の周知の電磁波吸収材でもよく、適宜
電磁波シールドを行いたい周波数等に応じて選択すれば
よい。
【0031】〈5〉因みに、以上の実施形態において、
電磁波シールド扉の下辺部付近においても電磁波シール
ドを行えるように構成してあるのはいうまでもなく、例
えば、次のように構成してあれば、扉の操作性等を損な
うことがないとともに、簡便に電磁波シールドを行うこ
とができる。つまり、図1に示すように、長尺のアルミ
製金属部材21の一方の表面に下向き略凸状の縦断面形
状のあり溝22を長手方向に設けて形成し、あり溝22
がない方の底面側を、扉本体1の下端辺、すなわち本体
用電磁波シールド層3の下端部分に、ビス止めにより固
定接続して、あり溝22が、扉本体1の横端面に嵌入口
を有し、扉本体1の下端辺に沿うように構成してある。
そして、そのあり溝22に嵌入自在な拡大頭部を上側部
に有する長尺部材23を、あり溝22に嵌入口から挿脱
自在に装着すると共に、長尺部材23の下側部には、扉
本体1の開閉に伴って、扉枠体2の敷居部24と摺接す
るブラシ(モヘア)状の導電性部材25を設けて構成し
てある。尚、扉本体1の開閉を繰り返すにつれて、導電
性部材25が摩耗や破損したりして、交換する必要が生
じても、嵌入口から長尺部材23を挿脱するだけで簡便
にメンテナンスを行い、電磁波シールド特性を確実に維
持することができる。因みに、図示しないが、あり溝2
2と長尺部材23との隙間空間に板バネ等の弾性部材を
介装して、長尺部材23を下方に近接する方向に付勢し
てあれば、導電性部材24と敷居部25の摺接による接
触がより確実になり、さらに確かな電磁波シールドを維
持することができるようになり、より好ましい。
【0032】〈6〉導電接続部は、上述した実施形態に
限らず、例えば、導電性ガスケットやベリリュームフィ
ンガー等を用いて、本体用電磁波シールド層と枠体用電
磁波シールド層とを導電接続することができるように構
成してあってもよい。
【0033】〈7〉本発明に係る電磁波シールド扉の開
閉形式は、先の実施形態で説明したような、扉本体1の
一方の横端辺を扉枠体2に固定して、縦軸周りに揺動開
閉自在となる開き戸形式のものに限らず、例えば、引き
戸形式、引きちがい戸形式、両開き戸形式、回転戸形式
等のものでもよい。
【0034】〈8〉扉本体1に備えさせる本体用電磁波
シールド層3は、図1,2に示したように、扉本体1の
外周面全周に設けてあるものに限らず、例えば、扉本体
1の一部(表面化粧部材4Aの背面)や、扉本体1内に
複層させて設けてあってもよく、適宜必要に応じて扉本
体1に設ければよい。また、扉本体1や扉枠体2に備え
させる電磁波シールド層3,4は、金属製鋼板からなる
ものに限らず、金属製箔や電磁波シールド塗料等からな
るもの、金属溶射してなるものなどでもよい。尚、扉本
体1や扉枠体2は、木製のものに限らず、鋼鉄製のもの
等であってもよいのはいうまでもない。
【0035】〈9〉本発明に係る電磁波シールド用木質
扉は、先の実施形態で説明した電磁波シールド室に限ら
ず、電磁波の遮蔽を行う必要があるその他の出入口等に
設けても勿論よい。
【0036】〈10〉尚、本発明において扉とは、戸の
一種であり、部屋等の出入口に用いられるもの限らず、
勿論窓にも用いることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電磁波シールド扉の縦断面図
【図2】図1で示した本発明に係る電磁波シールド扉の
平面図
【図3】別実施形態を示す要部の断面図
【図4】別実施形態を示す要部の断面図
【図5】従来の電磁波シールド扉の平面図
【符号の説明】
1 扉本体 2 扉枠体 3 本体用電磁波シールド層 4 枠体用電磁波シールド層 5,5A,5B,5C 電磁波吸収機構 6 本体用電磁波吸収材 7 枠体用電磁波吸収材 8 金属板 9 金属板 12A,12B,12C 導電接続部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 扉本体と扉枠体とを備え、前記扉本体を
    前記扉枠体に対して開閉自在に構成してあり、 前記扉本体に本体用電磁波シールド層を備えさせ、前記
    扉枠体に枠体用電磁波シールド層を備えさせ、 前記扉本体を前記扉枠体に対して閉じた状態において、
    互いに対向する前記扉本体と前記扉枠体との間で、電磁
    波を反射させながら吸収し、電磁波を減衰させる電磁波
    吸収機構を設けてある電磁波シールド扉。
  2. 【請求項2】 前記電磁波吸収機構は、 前記扉本体に備えさせる本体用電磁波吸収材と、前記扉
    枠体に備えさせる枠体用電磁波吸収材とが、前記扉本体
    を前記扉枠体に対して閉じた状態で、互いに対向するよ
    うに配置するとともに、 前記本体用電磁波吸収材と前記枠体用電磁波吸収材の非
    対向側外周に、金属板を備えさせて、構成してある請求
    項1に記載の電磁波シールド扉。
  3. 【請求項3】 前記扉本体を前記扉枠体に対して閉じた
    状態において、 電磁波が前記電磁波吸収機構に至るまでの経路が、迷路
    状となるように構成してある請求項1又は2に記載の電
    磁波シールド扉。
  4. 【請求項4】 前記扉本体を前記扉枠体に対して閉じた
    状態で、前記本体用電磁波シールド層と前記枠体用電磁
    波シールド層とを導電接続させる導電接続部を、前記電
    磁波吸収機構に並設させてある請求項1〜3のいずれか
    1項に記載の電磁波シールド扉。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012169604A (ja) * 2011-01-25 2012-09-06 Mitsubishi Electric Corp 電磁波シールド扉
JP2013239526A (ja) * 2012-05-14 2013-11-28 Mitsubishi Electric Corp 電磁シールド扉
JP2014086539A (ja) * 2012-10-23 2014-05-12 Mitsubishi Electric Corp 電磁波減衰構造および電磁シールド扉
CN113969737A (zh) * 2021-06-28 2022-01-25 李志珍 一种带有射频屏蔽层材料系统的高性能电动二维气压屏蔽吸波移门

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