JP2002110868A - 剣山型受放熱器の構造と適用方法 - Google Patents

剣山型受放熱器の構造と適用方法

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JP2002110868A JP2000331464A JP2000331464A JP2002110868A JP 2002110868 A JP2002110868 A JP 2002110868A JP 2000331464 A JP2000331464 A JP 2000331464A JP 2000331464 A JP2000331464 A JP 2000331464A JP 2002110868 A JP2002110868 A JP 2002110868A
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radiator
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sword
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Hisateru Akachi
久輝 赤地
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TS Heatronics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 剣山型受放熱器の受放熱効率を飛躍的に向上
せしめる為の構造及び適用方法を提供する。 【構成】 剣山型受放熱器は対流制御風洞を設ける構造
とし、この風洞は、フィン群間を流れる主対流流路と、
これに近接する副対流路を設ける構造とした。副対流流
路の断面積はゼロをも含む所定の断面積とし、また受放
熱器の外部からは常に新鮮対流が受放熱器内に導入され
る配設方法を採用した。 [効果] 対流制御風洞は副対流流路の断面積がゼロの
場合、適切なフィン密度の剣山型フィン群の損失対流は
ゼロに近似するまで減少し、受放熱器の効率は飛躍的に
増大した。フィン密度の高過ぎる受放熱器は、副対流流
路の断面積の選択により、主対流の流体抵抗が大幅に低
下し、受放熱器の効率は飛躍的に増大した。更に複数の
剣山型受放熱器を同一機器内に適用する場合、各受放熱
器を対流に対し傾斜角を設けて配設することにより、各
受放熱器内には新鮮対流のみが導入され、相互熱干渉に
依る受放熱効率低下も無くなった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は剣山型受放熱器の構造及
び適用方法に関するもので、特に剣山型受放熱器の主た
る構成要素として対流制御風洞が構成されてあることに
より、適用時の受放熱用対流を損失少なく有効利用する
ことを可能にし、受放熱性能を向上せしめる剣山型受放
熱器の構造及び適用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】剣山型受放熱器は各種対流利用型受放熱
器の中でも特に受放熱性能が優れていることにより広く
適用され始めている。その優れた受放熱性能は受放熱面
に配設された細径のピン状フィン群が対流中で示す高い
熱伝達率により齎されるものである。ピン状フィンのピ
ン形状には各種のものがあるが、最近は本願発明者が提
案し実用化されている、細径ワイヤ、または細管を螺旋
状に曲げて形成したl字形状フィン(ローマ字小文字筆
記体のl字)も多用されるようになっている。更にl字
形状フィンを蛇行細管ヒートパイプに適用して構成され
た極めて高性能の剣山型受放熱器も多用され始めてい
る。この蛇行細管ヒートパイプ応用の剣山型受放熱器は
熱応答性が極めて優れているので、放熱用だけでなく、
廃熱利用分野における熱量吸収用にも多用される事が見
込まれている。
【0003】剣山型受放熱器の性能は、ピン状フィン群
の総表面積により大きく支配される。従ってその性能は
ピン径、ピン高さ、フィン密度の選択により支配され
る。ピン状フィン群で構成されてあるから通常の対流放
熱器に比較して大幅に小型化され、その流路断面積の割
合にフィン密度が高く放熱部表面積が大きい点が特長と
なっている。然し各ピンが細いので強度を保証する為に
は、ピン高さをあまり高く設定することが出来ず、大型
化することが困難である。またピン状フィン構造とする
こと以外の性能決定要因としてはピン素材の熱伝導率が
重要な要因を占めている。従って素材としては純銅、純
アルミが多く用いられる。然しフィン強度も重要な選択
範囲を占めており、その為に熱伝導性を犠牲にして銅合
金、アルミ合金が適用されることもある。更に適用時の
周囲雰囲気によってはフィン素材として耐腐蝕性素材が
要求され、ステンレス等の合金が使用されることもあ
る。又耐熱性を求められる場合は、ニッケル合金、アル
ミ合金等が使用されることもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】剣山型受放熱器には高
性能ではあるがその構造に起因する避けることの出来な
い各種の問題点がある。その構造はその主たる構成要素
が剣山型ピン状フィン群である事を特徴としており問題
点の発生は剣山型ピン状フィン群に起因している。図2
0は剣山型受放熱器の適用時の対流の状態を示す説明図
である。1は熱量授受板、1−1はその素子取付け面、
1−2は受放熱面である。4は剣山型ピン状フィン群で
あり、図は対流の流れに沿った断面を示してある。矢印
は対流の流れ状況を示してあり、その長さは対流の流速
を示す。矢印12は外部から流入する新鮮対流であり矢
印4−1は剣山型ピン状フィン群4の間を流れる主対流
を示す。 (1)剣山型ピンフィン群は小型化することが出来ると
共にフィン密度を高く出来るから占める容積の割合に受
放熱性能が高いと云う利点があるが、その反面としてフ
ィン群内を通過する対流の圧力損失が大きいと云う点が
欠点となっている。これは単体としては大型化、大容量
化せしめることが困難であると云う問題点の発生要因と
なっている。図20の矢印4−1の長さが流入新鮮対流
12−1より短く示してあるのは圧力損失により流速が
大幅に減速されている事を示している。
【0005】(2)高い性能が要求される場合に剣山型
ピン状フィン密度を高くすることが多い。この場合密度
が高過ぎると、図20に例示の如く、新鮮対流12−1
が対流の上流側、対流の流入口付近に近い程、対流が剣
山型ピン状フィン群4の先端方向に逃げる損失対流の割
合が増加し、また剣山型ピン状フィン群4の間を流れる
対流は下流側に至ると対流の流速が低下し、ピン状フィ
ンの機能が有効に活かされず、フィン群の増加により、
かえって受放熱器の放熱性能が低下する場合がある。剣
山型ピン状フィン群の機能により性能が支配される剣山
型受放熱器の性能を向上せしめる為の従来の対応策とし
ては以下の如く対応するのが一般的であった。
【0006】a.強制的に対流速度を上げるか強制的に
対流静圧を上げる事により対応する。然しこの対応策に
は、対流発生用ファンの能力に限界がある場合が多く、
ファンの回転音やフインの風切り音等が問題となる場合
もある。また対流流失量が大幅に増加する問題もある。 b.他の対応策として、適用する対流の流れ方向を図2
0の如きピン軸に直交する方向から、ピンの軸方向に変
更する方法が採られる。この方法は圧力損失が約半減し
対流流速が向上するが対流の流れが層流になり熱伝達率
が低下しこれに起因する性能低下が発生する事もあり、
性能改善はそれほど効果的とは云えない場合が多い。ま
たこの方法は図示されていない対流発生用ファンの位置
を変更する必要があり実装設計を根本的に変更する必要
がある点が大きな問題である。 c.更に他の対応策としてピン状フィンの高さを増加せ
しめ、ピン状フィン密度を低く押さえる方法がある。然
しこの方法には製造技術的に、または機械的強度維持の
関係でピン状フィンの高さに限界がある点が問題点であ
る。
【0007】(3)実装設計上の理由から剣山型ピン状
フィンの高さに制限があり性能を犠牲にしても剣山型ピ
ン状フィンの高さを低くせざるを得ない場合がある。こ
の対応策としてはフィン本数を増加させるのが常道であ
るが、この場合は前述の如く剣山型ピン状フィン群内に
おける静圧の増大により、対流流入部付近において、対
流が剣山型ピン状フィン群の先端方向に流失する損失対
流が増加するから、フィン本数を無制限に増加させて、
放熱面積を拡大せしめる事は出来ない。従ってこの場合
には剣山型受放熱器が大容量化が出来ない点が問題とな
る。通常の対策としては一例としてピン状フィンとして
角型ピン状フィン等を採用すると共にフィン密度を粗に
し対流流速を大幅に増速する如き手段なが採られる場合
がある。然しこのような対応策には前述の如くファン能
力に限界があり根本対策とはならない。 (4)最終的な対策としては受放熱器の数を増加せし
め、複数の小型剣山型受放熱器で構成する手段がある
が、実装設計の大幅な変更や製造コスト上昇の問題が発
生しやはり根本対策とはならない。
【0008】(5)フィン密度の異なる複数の剣山型受
放熱器が、共通対流の中に並列に配置して適用される場
合、対流がフィン密度の高い受放熱器に流入することが
困難になり、フィン密度の低い受放熱器に対流が集中流
入し、フィン密度の高い受放熱器の放熱性能が大幅に低
下し、機器全体としての放熱能力が低下する場合があ
る。この現象は、対流が圧力損失の少ない流路を自ずか
ら選択して流れる性質を有する事による。この場合の対
流の流れ状態は対流の流速により大幅に変化し各受放熱
部の温度制御は極めて困難である。
【0009】(6)複数の剣山型受放熱器が共通対流の
中に直列に配置して適用される場合、上流側剣山型受放
熱器内の圧力損失で対流の流速が低下し、下流側剣山型
受放熱器内に流入するに充分な対流圧力が維持できず、
受放熱器群全体としての放熱性能が低下する場合があ
る。この現象も(2)項の単一剣山型受放熱器内即ち同
一の剣山型ピン状フィン群内における場合と同様に、上
流側剣山型受放熱器における圧力損失に起因するという
如き単純な性能低下ではなく、対流が抵抗の少ない流路
を自ら選択して流れることにより発生する受放熱器間の
相互干渉が発生する事により、上流側剣山型受放熱器に
流入した対流の多くが、剣山型ピン状フィン群の先端方
向流路に流失し、下流側剣山型受放熱器に到達する対流
が著しく減少することによる性能低下である。
【0010】(7)前述の如く剣山型受放熱器が発生す
る問題点の大部分は「対流は流路中の流れ低抗の少ない
方向を自ら選択して流れる性質がある」ことに起因して
発生している。その対策として本願発明者は特開平06
−314758号、剣山型受放熱器を提案した。その出
願発明は剣山型受放熱器の受熱板に対流制御板を設ける
構成に関するもので、剣山型受放熱器では対流の流れ方
向が不確実で実装上困難な問題が発生する点を解決しよ
うとするものであった。然しこの発明は特定の実装態様
の剣山型受放熱器にはある程度の効果を上げる事が出来
たが、単体受放熱器における高密度剣山型ピン状フィン
群の対流流入部付近の剣山型ピン状フィン群先端側から
対流が大きく損失する点は防ぐ事が出来無かった。また
複数個の剣山型受放熱器が共通対流中で適用される実装
状態において、対象とする高密度剣山型受放熱器に流入
すべき対流が、圧力損失の少ない受放熱器の方向に逃げ
去る相互干渉の問題も防止する事が出来なかった。対流
制御板に期待していた主目的が十分に達成できず、実用
化段階で重要な問題点が残されることが分かったので、
審査請求を放棄せざるを得なかった。本願発明はこのよ
うな特開平06−314758号に発生した問題点をも
解決すること目的としている。
【0011】(8)剣山型受放熱器の他の問題点として
その主たる構成要素である剣山型ピンフィン群の対流圧
力損失が大きいことにより自然対流による熱交換が困難
である点がある。これはフィン密度を増大せしめ性能を
向上させることを目的として剣山型ピンフィン群が案出
されたものであるから、当然のことと思われるが、自然
対流による受放熱は受放熱器の究極的な目標であるから
この問題は避けて通れない問題である。本願発明の対流
制御風洞は圧力損失による性能低下を配慮した構造では
あるが、自然対流の低風速に対しては、受放熱性能をあ
る程度犠牲にしてもフィン密度を疎にして,対流の通過
を容易ならしめる対応を採らざるを得ない。
【0012】(9)発生する問題点の総括 剣山型受放熱器が発生する問題点の大部分は前述の如く
「対流は流路中の低抗の少ない方向を自ら選択して流れ
る性質がある」ことに起因して発生している。特に剣山
型ピン状フィン群のピンに沿ってその長さ方向に流れる
対流の流体抵抗が少ないので、対流はその方向に流失し
易く、ピン先端方向に向かう対流損失が大きい。更に、
剣山型ピン状フィン群内においては烈しい乱流が発生
し、これが放熱性能を向上させるが、その反面剣山型ピ
ン状フィン群内の静圧を増大せしめ、対流の一部が剣山
型ピン状フィン群のピン先端方向に逃げる対流損失が増
大するのに加えて、剣山型ピン状フィン群側面からの対
流流失も増大する。更に上流受放熱器のピン先端方向に
逃げた高温対流が下流側主対流中に混入する等個々の受
放熱器の対流損失は、複数個を同時に適用する場合に、
相互に干渉を生じ全体的な対流損失が増加する問題をも
発生する。本願発明における問題点解決の手段はこの様
な各種問題点を発生の起因となっている対流の上述の如
き性質に着目して発想された。
【0013】
【課題を解決する為の手段】問題点解決の為の手段の基
本的な考え方は、剣山型受放熱器の受放熱効率低下の要
因となっている対流の流れが有する前述の如き性質を制
御し、その性質を逆転利用することにより対流の全てを
剣山型受放熱器の性能向上に有効利用することにある。
本願発明の課題を解決する為の手段は、夫々の剣山型受
放熱器に構成される対流制御風洞であり、その新規な構
造にある。対流制御風洞はその中を流体が流れる場合そ
の流速に対応して対流流体の静圧を降下せしめ、隣接し
て流れる対流を吸入しその流れを変化せしめる。また対
流制御風洞はその中を通過する流体の流れ方向を制御す
る。また対流制御風洞の開口度の変化は対流制御風洞が
取り込む対流の流量を制御し、対流制御風洞内の対流の
流速流量を制御する。本願発明の剣山型受放熱器の対流
制御風洞は上述の如き風洞に特有の対流制御機能を有す
るので、これを有効利用して前述の如き剣山型受放熱器
に発生する諸問題を解決する。
【0014】このような課題を解決する為の手段の基本
的構造を図1、図2、及び図3、図4を中心として以下
に説明する。これらの図は熱量授受板1の受放熱面1−
2にピン状放熱フィン群4が剣山形状に配設されてあ
り、このようなフィン群を受放熱要素として対流の流路
中に配設されて適用される剣山型受放熱器の構造を示し
ている。図1、図3は夫々剣山型受放熱器の対流に直交
する断面を示し、図2、図4は夫々の対流に平行する断
面を示してある。この剣山型受放熱器は主たる構成要素
であるピン状放熱フィン群4の、他の主たる構成要素と
して熱量授受板1の受放熱面1−2と対流制御板2,3
とで形成される対流制御風洞Fを構成して成り、対流の
流れ内における剣山型受放熱器の配設態様、風洞内対流
流路の断面形状、断面積等を変更する事により剣山型受
放熱器内の剣山型ピン状フィン群4に流入、流出する対
流を調整し、これにより剣山型受放熱器の放熱性能を調
整する事を可能にする。
【0015】この剣山型受放熱器の機能向上の為の対流
制御風洞Fの構造としては、受放熱面1−2の相対する
位置に、対となる2枚の側壁板2,3が、剣山型ピン状
フィン群(または主対流流路)4を挟んで直立平行して
設けられてあり、対となる側壁板2,3の先端部は、剣
山型ピン状フィン群4を覆う方向に、熱量授受板1の受
放熱面1−2とほぼ平行になるよう曲げられてあり、曲
げ部分の延長部(天井板)2−2、3−2の先端部は相
互に接合されて、受放熱面1−2を含む全体として対流
制御風洞Fが構成されてある。また曲げ部分2−1,3
−1の延長部(天井板)2−2、3−2の内側平面の受
熱面1−2からの高さは、曲げ部分の延長部2−2、3
−2の内側平面が、剣山型ピン状フィン群4のフィン先
端により形成される平面と、所定の加圧力で加圧接触す
る高さ、即ち副対流流路5の断面積がゼロとなる高さで
あるか、曲げ部分2−1、3−1の延長部(天井板)2
−2、3−2の内側平面と剣山型ピン状フィン群4のフ
ィン先端により形成される平面とが形成する間隙が、所
定の流速の対流を容易に通流せしめる高さ即ち副対流流
路5を形成する高さであるか、その何れかであるよう形
成されてあり、側壁板2、3は熱伝導性の良好な金属か
らなり、熱量授受板1とは伝熱性良好に接続されるかま
たは一体化形成されてあり、補助フィンとしての機能を
も併有せしめられてある。
【0016】本図では対流制御風洞Fは2枚の側壁板
2、3と、その延長部(天井板)2−2、3−2、熱量
授受板1の組み合わせで構成されてあるが、対流制御板
は一枚の金属薄肉平板が曲げ加工により、上記2枚の側
壁板2、3の延長部(天井板)2−2、3−2が突き合
わせ接合された形状と同一形状であるように一括成型さ
れた一枚板の対流制御板(図5以降では23として示
す)であっても良い。対流制御板2、3は基本的には一
括成形された一枚板であることが望ましいが、図におい
ては組み立て時の作業性、製作の容易さ等を考慮して分
割構成してある。何れの構成を採用するかは剣山型受放
熱器の形状、大きさ等を勘案して製作コスト的に有利な
方が選択される。
【0017】
【作用】機器の対流導入口から吸入されて対流排出口か
ら排出されて、機器内の共通流路内を自由に流れる対流
内に配設された場合、機器内の所定の位置に配設された
各剣山型受放熱器の主たる構成要素として夫々に構成さ
れた対流制御風洞Fは次の各種の作用を発揮する。 (1)風洞入り口の開口度の選択により対流の流入量を
調整する事が出来る。完成品の開口度は自在に制御する
事は不可能であるが、剣山型ピン状フィン群の密度、ピ
ン数及び必要とする放熱量に対応して設計時に選択的に
決定し、対流流入量を調整し必要な放熱能力を発揮せし
める。 (2)剣山型ピン状フィン群内を流れる対流(主対流4
−1)に近接して流れる風洞内対流(副対流5−1)は
その流速に対応して副対流流路5内の静圧を降下せし
め、剣山型ピン状フィン群内の主対流4−1の一部をを
吸引し、その静圧を低下せしめ、圧力損失を減少せしめ
る。これは剣山型ピン状フィン群内の対流流速を上昇せ
しめ、通過する対流流量を増加せしめ、熱伝達率を向上
せしめる。図4におけるこのような対流の流れ状態を図
6に説明している。このような主対流と副対流の相互作
用は剣山型ピン状フィン群が高密度である場合、または
剣山型ピン状フィン群が大面積受放熱面上に配設されて
ありピン状フィン数が極めて多くなる場合、等の性能向
上に効果的である。 (3)剣山型ピン状フィンの先端により形成される面を
対流制御風洞Fの天井板が覆って密着または接着してい
る場合即ち副対流流路5の断面積がゼロである場合は、
ピン状フィン先端側に対流が流失する事が無くなり、放
熱能力を大幅に向上せしめる。この効果は剣山型ピン状
フィン群があまり高密度でない場合、放熱面があまり大
面積で無くピン状フィン数が比較的少ない場合に良好に
発揮され、剣山型ピン状フィン群の欠点を補完する。こ
の対流の流れ状態を図5に例示している。
【0018】図1、図2及び図3、図4は対となる2枚
の側壁板2、3の曲げ部分2−1、3−1の延長部2−
2、3−2が突き合わせられて接合された状態を示し、
2−3はその接合部を示す。図1、図3は対流の流れに
直交する断面図であり、図2、図4は対流の流れ平行す
る断面図である。接合により一体化された2枚の対流制
御板2、3は図5、図6においては一枚板の曲げ加工で
成形された対流制御板23となっている。
【0019】副対流流路5の断面積の設定は受放熱器に
要求される機能を勘案して設定される。副対流流路5の
断面積の設定が大きすぎると、相対的に副対流流路5の
流体抵抗は大幅に小さくなり、主対流流路である剣山型
ピンフィン群内に流入する対流の多くが副対流側に逃げ
て、主対流の対流流量が減少し受放熱能力が低下する場
合がある。同一の外部対流中にて、複数の受放熱器が適
用される場合、その中で特に高い性能が要求される受放
熱器に付いては、取り入れる対流を増加させるため副対
流流路5の断面積を大きく設定する場合がある。副対流
流路5は開口部を大きく設定し内部でその断面積を縮小
し流速を増加せしめればより効果的である。主体流はこ
のようにしてその機能を制御する事が可能である。
【0020】
【実施例】「第一実施例」 本願発明の剣山型受放熱器
の第一実施例は副対流流路5の断面積がゼロである実施
例であり、図1、図2に例示した構成の剣山型受放熱器
である。その構成は[問題点を解決する為の手段]にて
説明した通りである。この構成の主目的は放熱器に導入
された対流の全てを主対流として有効利用する事にあ
る。通常の剣山型受放熱器の場合は流入する対流の多く
が剣山型ピン状フィン群のピン状フィンの長さ方向に流
失して最大能力を発揮する事が出来なかった点が問題点
であった。本発明の本実施例では剣山型ピン状フィン群
内を流れる対流の損失が無いから、受放熱効率が極めて
良好であることを特徴としている。然し剣山型ピン状フ
ィン群のフィン密度が過度に高い場合は圧力損失が極め
て高くなり、受放熱効率の向上に限界が発生する。本実
施例における対流の流れ状態は図5に例示してあり、矢
印は主対流4−1の流れ方向及び流速を現している。対
流の流失がないから主対流4−1は対流制御風洞F内の
位置に拘わらず変化することなく安定して流れている。
【0021】「第二実施例」 本願発明の剣山型受放熱
器の第二実施例は図3、図4に例示の如く、対流制御風
洞F内には副対流流路5が設けられてある。副対流流路
5はその断面積の選択により対流制御風洞Fの開口断面
積を制御し、外部対流からの対流導入量を制御し受放熱
器の受放熱量を制御することが出来る。また副対流5−
1の流速制御により副対流流路5内の静圧を適切に低下
せしめ、これにより主対流4−1の一部を吸引し、主対
流4−1の圧力損失を減少せしめその流速を増加せしめ
受放熱能力を向上せしめる。副対流5−1の流速制御は
副対流流路5の対流流入部の開口断面積、副対流流路の
断面積、副対流流路における対流の流量等の設計時の設
定により制御される。図6は本実施例における対流の流
れ状態を説明している。従来の剣山型受放熱器の場合は
外部対流が意図する事無く変化した場合、これにより主
対流4−1の対流流失状態が変化し、受放熱器の性能が
不安定となることがあった。本願発明の場合は、主対流
4−1の対流流失は、意図的に設定された副対流流路5
の構造に応じてほぼ安定した対流流失となり、主体流4
−1はほぼ設計通りの性能に安定する。この場合の安定
とは外部対流の変化の影響を受けない事を意味するので
はなく、対流制御風洞Fにより外部対流の変化が緩和さ
れて大きな影響は受けない事を意味する。図6における
対流制御板23は、図1、図3において先端で接合され
る2枚の対流制御板が一体化されて、一枚板の金属板が
曲げ加工により一括成型された対流制御板23の一部が
示されてある。
【0022】「第三実施例」 図5及び図6は本願発明
の基本構造図2、図4の対流の流れ状態を示しまた第三
実施例の説明図を兼ねている。図は何れも剣山型受放熱
器の対流の流れ方向に平行な断面略図である。図5は副
対流流路が無い場合であり、図6では副対流流路5が設
けられてある。図5は図2と、図6は図4と、共に夫々
構造的に酷似しており、相違点は図5、図6の23は一
枚板の天井板であり、図2、図4の2−2は曲げ部の延
長部であり、図示されていない他の延長部3−2が相違
している。適用時の対流の流れ状態は同等であり図5、
図6は夫々図2、図4の基本構造の剣山型受放熱器の適
用時の対流の流れ状態を示すものと考えて良い。図5、
図6における矢印は主対流4−1の流れ状態を示す。図
5の矢印は対流制御風洞Fにより主対流4−1は損失す
ることなく直進している事が分かる。図6の矢印は副対
流5−1の流速により副対流流路5が圧力降下し、主体
流4−1の一部を吸入している状態を示し、これにより
主体流流路4内の対流は圧力降下し、フィン密度が高い
場合でも主体流4−1は順調に流れ受放熱性能が低下す
る事が無い。以上は本願発明の基本構造図2、図4の対
流の流れ状態及び作動状態の説明である。図5、図6の
第三実施例としての特徴は対流制御板23及び熱量授受
板1が対流の流れの流入口側、排出側の何れかまたは双
方に向かって延長されて、延長部分に空洞部が形成され
て整圧室6、7となっていることにある。この整圧室
6,7を設ける事の主たる目的は、対流の整圧である。
流入側整圧室6の機能は、剣山型ピン状フィン群4内に
流入、または通過する主対流4−1の流路断面における
静圧、流速を均一化せしめることにより、剣山型ピン状
フィン群4の熱量授受機能を均一化せしめ、受放熱効率
を向上せしめる。排出側整圧室7の機能は、排出される
対流の流路断面内における温度、静圧、流速を均一化せ
しめ、その下流に配設されてある電子部品に対する影響
を緩和せしめる所にある。この整圧室6,7は図2、図
4の基本構成にも図示されてある。
【0023】「第四実施例」 図7は本願発明の剣山型
受放熱器の第四実施例の説明図であり、流れ方向に平行
な断面略図である。矢印は対流の流れ状態を示す。この
第四実施例の特徴は主対流(剣山型ピン状フィン群の中
を流れる対流)4−1と副対流(対流制御風洞内の剣山
型ピン状フィン群外の対流)5−1の境界面の所定の部
分が薄肉平板からなるセパレーター9により覆われて、
主対流4−1と副対流5−1との相互間の流通が遮断さ
れてある。この様に構成されてある場合は、矢印が示す
ように、主対流4−1はセパレーター9の有効範囲内に
おいては剣山型ピン状フィン群4の密度が高い場合でも
損失する事無く直進する。セパレータ9の対流流れ方向
の長さは、これ以上長い場合は主対流4−1の静圧が上
昇し主対流4−1の流速が低下し剣山型ピン状フィン群
4の性能低下の要因となる限界の長さが与えられてあ
る。副対流5−1の流速により副対流流路5内の静圧は
低下しているので、セパレータ9の有効範囲を超える位
置においては、副対流流路5は主体流4−1の一部を吸
入するようになる。これにより主対流流路4の静圧は低
下し主対流4−1は流速が低下する事無く流れるように
なる。このようであるから本実施例の構造の剣山型受放
熱器はセパレーター9の面積を適切に選択することによ
り、高密度の剣山型ピン状フィン群4を配設された剣山
型受放熱器であっても、また大面積の受放熱面1−2に
配設された剣山型ピン状フィン群4を有する剣山型受放
熱器であっても、放熱効率の高い受放熱器として適用す
ることが可能になる。
【0024】「第五実施例」 図8、図9は本願発明の
剣山型受放熱器の第五実施例の説明図であり、対流の流
れに直交する断面図で示してある。図8は副対流流路5
の断面積がゼロの場合、即ち副対流流路5が設けられな
い場合の実施例図であり、図9は副対流流路5が設けら
れてある場合の実施例図である。本実施例は、図1、図
2における対を為す2枚の対流制御板2、3は先端の曲
げ部分2−1、3−1とその延長部2−2、3−2が省
略されるか、または延長部2−2,3−2のみが省略さ
れて、残余の2枚の側壁板2,3は熱量授受板と一体成
型されてあり、二枚の曲げ部分の延長部2−2、3−2
に替えて、一枚の平板状プレート(天井板)8の側縁が
側壁板2,3の先端部と気密に連結接続されて、これら
と熱量授受板1の受放熱面1−2とにより対流制御風洞
Fが構成されてある事を特徴とする。実施に当たって第
5実施例を採るか、第一、第二実施例のを採るかは、熱
量授受板1の大きさ、対流制御風洞Fの高さ(剣山型ピ
ン状フィン群の高さ)、天井板相当部分の形状(剣山型
ピン状フィン群のピン先端が形成する面の形状)、組立
作業の難易性、製作数量などを勘案して決定される。本
実施例は剣山型受放熱器が小型で大量に生産される場合
に適している。
【0025】「第六実施例」 図10は本願発明の剣山
型受放熱器の第六実施例の説明図であり、対流の流れに
直交する断面図で示してある。本実施例では平板状プレ
ート8は剣山型ピン状フィン群4の先端が形成する平面
と接触または接着されてあり、副対流流路5−a、5−
bは剣山型ピン状フィン群4が形成する側面と対流制御
板2,3の内側平面との間隙として設けられてある事を
特徴としている。第六実施例は機器実装上の理由から剣
山型受放熱器の高さに制限があり、副対流流路5を剣山
型受放熱器の上側に設けることが不可能な場合に適用さ
れる。副対流流路5−a,5−bを設ける目的は副対流
流路5を設ける場合と同じであり、その断面積の選択に
より主体流4−1の静圧を制御して剣山型受放熱器の受
放熱能力を制御する。この場合の副対流流路5−a,5
−bに依る対流はピン群の軸方向に直交するから、流体
抵抗が軸方向流れの場合より大きいので、副対流流路5
が主対流4−1を吸引する能力が小さくその静圧を降下
せしめる効果は減少する。然し副対流流路が5−a,5
−bの如く剣山型ピン状フィン群の両側に設けることが
出来ることによりその効果減少分が補完されて、全体と
しての効果には大差が生じる事無く、主体流4−1の静
圧を制御し、その流量、流速を制御することが出来る。
【0026】「第七実施例」 図11は本願発明の剣山
型受放熱器の第七実施例の説明図であり対流の流れに沿
った断面図で示してある。この実施例は共通外部対流1
2の中に複数の剣山型受放熱器が配設されて適用されて
あり、剣山型受放熱器の中の、相対的に剣山型ピン状フ
ィン群のフィン密度の高い剣山型受放熱器を対象として
適用されるか、または特に受放熱量の大きな特定の剣山
型受放熱器を対象として適用される。このような適用例
においては対象とする剣山型受放熱器は流体抵抗が大き
いから、そのままでは共通外部対流12は対象とする剣
山型受放熱器には流入が困難であり、大部分は流体抵抗
の少ない他の受放熱器に逃げてしまい、最も多量の対流
を必要とする対象受放熱器の受放熱性能が低下するに至
る。その対策として受放熱器の対流制御風洞Fの外部対
流流入口、または主体流排出口の何れか、または双方に
強制対流用ファン11−1、11−2が装着される。図
11は剣山型受放熱器に副対流流路5が設けられない場
合の例が示されてあるが、本実施例は図示されていない
他の例としては副対流流路5が設けられる場合もある。
本実施例の適用により特に高性能が要求される対象とす
る剣山型受放熱器には必要且つ充分な受放熱性能が与え
られる。また本実施例は強制対流用ファンの回転制御に
より受放熱器の受放熱性能を自在に制御することが可能
となる効果がある。本実施例は複数の剣山型受放熱器が
配設された場合について述べてあるが、単体で適用され
る剣山型受放熱器であっても特に高性能が要求される場
合には本実施例の構造を採用する事を妨げるものではな
い。
【0027】「第八実施例」 図12は本願発明の剣山
型受放熱器の第八実施例の説明図であり、対流の流れに
沿った断面図で示してある。本実施例においては強制対
流ファン11−3は対流制御風洞Fの副対流流路5のみ
に装着されてあることを特徴としている。この様に構成
する場合は強制対流用ファン11−3の回転速度の調整
により副対流5−1の流速を自在に制御することが可能
であるから、副対流流路5が主対流4−1からその一部
を吸入する対流流量を自在に制御して主体流4−1の流
量流速を制御して、その受放熱能力を制御することが可
能である。本実施例はセパレータ9、及び補助制御板1
0、の併用に依り更に効果を挙げることが出来る。また
この場合は第七実施例の場合より対流制御用:ファンが
小型化されるので受放熱器全体が小型化される。
【0028】「第九実施例」 図13は本願発明の剣山
型受放熱器の第九実施例の説明図である。図は対流の流
れに沿い且つ熱量授受板に直交する断面にて表わしてあ
る。本実施例は剣山型受放熱器の自然対流放熱用として
のに適用方法であって、その対流制御風洞Fの対流導入
口6を下部とし、対流排出口7を上部として、受放熱器
を垂直に保持し、外部新鮮対流12−1は自然対流とし
て下部対流導入口6から導入し、熱交換の後に上部対流
排出口7から排出するよう配設し、剣山型ピン状フィン
群4としてはその中を自然対流が通流容易な程度に粗な
フィンピッチを選択し、対流制御風洞Fを通過する自然
対流のすべては、対流制御風洞Fの煙突効果により増速
されて、剣山型ピン状フィン群4の熱交換効率を向上せ
しるよう配設することを特徴としている。図における対
流排出口(整圧室を兼ねる)7は対流制御風洞Fの煙突
効果を増加せしめるためには実装上問題とならない程度
に長くすることが望ましい。図においては熱量授受板1
及びそれと組合わせ構成される対流制御風洞Fは共に垂
直に保持されてある。5は副対流流路、9はセパレータ
で、主対流流路4−2と副対流流路5との間を所定の部
分においてし切る隔壁となっている。12−1の外部新
鮮対流は対流導入口6から導入され、矢印で示す主対流
4−1、及び副対流5−1となって対流排出口7から排
出される。10は補助対流制御板である。また1−3は
熱拡散板、1−4は発熱源を示す。従来は剣山型ピン状
フィン群の大きな流体抵抗により自然対流はフィン群内
に流入することが不可能であり、その殆どが損失対流と
なり、それに起因して剣山型受放熱器は、自然体流用受
放熱器として適用できなかった。然し本実施例において
は対流制御風洞Fの作用と、フィンピッチを拡大せしめ
たことの作用との複合作用により、自然対流は剣山型ピ
ン状フィン群中に良好に流入するようになり且つ損失対
流が無くなり、更に垂直に保持された対流制御風洞の煙
突効果の作用により流入対流は増速され、優れた自然体
流用受放熱器として適用することが可能になった。この
自然体流用受放熱器の適用方法には請求項1、請求項
2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項
7、及び請求項8に記載の構造が全て適用することが出
来る。
【0029】「第十実施例」 静止と移動を繰り返す移
動体例えば高速度車両が受ける外部対流内に配置適用さ
れる剣山型受放熱器は、停止時には自然対流受放熱の必
要があり、移動時には強制対流受放熱の必要があり、更
には必要以上の強制対流に依りフィン群が損傷を受ける
恐れある環境における受放熱が必要となる場合もある。
本願発明の剣山型受放熱器はそのような激しいく状態変
化に対応する必要ある適用に大きな効果を発揮する。第
十実施例はそのような用途に対応する本願発明の実施例
であり、図14はその一例の説明図である。図14は対
流の流れに沿い且つ熱量授受板1に平行な断面を示して
ある。また図14は適用方法の説明図であるから構造的
には図13と全く同一構造であり、符号も同一である、
断面図の切断面が図13とは90度異なっているので図
面の表現は異なっている。従って第十実施例において移
動体が停止中においては自然対流用受放熱器であるから
第九実施例と同様に作動する。然し本実施例図14にお
いては、適用状態が異なる点が図13とは異なってい
る。図14では移動時即ち強制対流時に備えて、対流制
御風洞Fの対流排出口7は、対流制御風洞に直交して流
れ且つ増速された外部対流12−3の中に開口せしめて
あることを適用方法の特徴としている。移動体の移動に
より、増速された外部対流12−3は対流制御風洞Fの
中の自然対流である主対流4−1及び副対流5−1を吸
引し、移動体の移動速度に対応して増速させる作用があ
る。従って移動中の対流制御風洞F内の主対流4−1は
移動体の移動速度に対応して増速され剣山型ピンフィン
群4の受放熱能力を増加させる。その場合、増速外部対
流12−3が直接剣山型ピンフィン群に流入することが
無いので、移動体の移動速度が速くても受放熱量が過大
となることが無い。季節変動などでその恐れがある場合
は図示されていない補助対流制御板10を対流流入口6
または対流排出口7の何れかに配設して受放熱能力を制
御することが可能である。本実施例の剣山型受放熱器の
適用方法は移動体の外部対流の激しい変化に自ずから対
応して機器部品を熱的変化から保護することが出来る。
また付加的な効果として、移動体に発生しがちな、外部
からの機械的障害から剣山型ピン状フィン群を保護した
り、増速対流が直接流入することにより発生する汚染や
腐食を最小限に留めることも可能になる。
【0030】「第十一実施例」 図15は本願発明の第
十一実施例の説明図であり、剣山型受放熱器の適用方法
の一例についての説明図である。共通の外部対流の中に
複数の剣山型受放熱器を配設する場合上流側受放熱器に
おける熱交換により対流の温度が上昇または降下し、そ
の影響により下流側受放熱器が機能を充分に発揮出来な
くなることが多い。図15はこの様な場合の対策として
の本願発明の剣山型受放熱器の適用方法の応用実施例で
あって、直列に配置された2個の受放熱器E−1、E−
2は対流の流れ方向に対して傾斜角が与えられて設置さ
れてある。これによりにより、上流側受放熱器E−1の
対流制御風洞F−1の対流排出口は、その高温の排出対
流が下流側受放熱器E−2の受放熱に影響を与えること
のない方向に開口して配設せしめられることになる。即
ち対流制御風洞F−1、F−2の対流制御機能は、受放
熱器E−1、E−2の相互間の熱干渉を防止する機能を
発揮する。本願発明に係る対流制御風洞Fは剣山型ピン
状フィン群4のピン状フィン先端方向への対流流失を防
ぐ機能を有すると共に、流入排出される対流の流れ方向
を完全に制御することを可能にするから、特開平06−
314758号における対流制御板が対流流失により機
能を充分に発揮できなかった問題点を完全に解決するこ
とが出来ることになった。
【0031】「第十二実施例」 図16は本願発明の剣
山型受放熱器の第十二実施例の説明図であり、剣山型受
放熱器の適用方法の他の一例の説明図である。図は同一
装置内の共通対流12−1,12−2の中に多数の剣山
型受放熱器E−1〜E−8を配設して適用する場合の適
用方法であって、受放熱器間相互の熱干渉を発生させな
い有効な適用方法を提供する。第十二実施例は剣山型受
放熱器群の外部を流れる外部対流流路を、相対的に高い
静圧に保持せしめてある新鮮対流流路12と、相対的に
低い静圧に保持せしめてある排出対流流路13とに分割
することを基本としている。両流路間の静圧の差異は図
示されていない機器全体の対流送入口と対流排出口とに
設けられた対流送入ファンと排出ファンの回転速度によ
って設定される。送入口ファンと排出口ファンはその何
れかが省略されてあってもよい。この場合は流路の流体
抵抗によって自ずから発生する圧力降下に依って静圧の
差異は自ずから発生する。各剣山型受放熱器E−1〜E
−8の対流制御風洞の対流流入口の総ては新鮮対流用流
路12−1及び12−2の中に開口せしめられ、且つ各
剣山型受放熱器E−1〜E−8の対流制御風洞の対流流
出口は総てを排出対流流路13の中に開口せしめられ、
両流路の静圧差異により、各剣山型受放熱器内をに吸入
される新鮮対流12及び排出される排出対流13の流
速、流量が決定され、各剣山型受放熱器E−1〜E−8
の受放熱性能が決定される。この様に配設された各剣山
型受放熱器E−1〜E−8に流入通過する対流はは全て
新鮮対流のみとなり、相互に熱干渉を発生する事無く、
夫々の最大受放熱性能を発揮する。
【0032】「第十三実施例」 剣山型受放熱器の対流
制御風洞Fの外部を流れる機器内対流(外部対流)12
は機器内に配設されてある各種部品により流れが乱され
て、各対流制御風洞F内に導入される外部対流12の流
速流量は必要量に対して過大となったり過少となった
り、不均一とならざるを得ない。図7、図12、及び図
13、図15における10はそのような、対流制御風洞
F内に導入される外部対流12の流速流量を制御する為
の補助対流制御板である。この補助対流制御板10は屈
曲自在な軟質金属で形成されてあり、屈曲せしめること
により、流入する外部対流12の流入方向、流入量を、
必要とする流量に対応して微妙に制御する事が可能にな
っている。図12においては強制対流用ファン11−3
の回転数制御により対流制御風洞F内の対流の流量流速
は制御する事が可能ではあるが、補助対流制御板10は
副対流流路5の開口面積を制御して、主体流4−1と副
対流5−1の流量、流速の比率の最適化を図る役目があ
る。これも補助対流制御板10の重要な機能の一つであ
る。
【0033】「第十四実施例」 複数の剣山型受放熱器
Eが同一の機器内対流の中で直列に適用される場合、熱
量授受板1が比較的に大面積でなく、また剣山型ピン状
フィン群4が比較的に高フィン密度でなく、且つ剣山型
受放熱器が高性能を要求されないこと、配置される剣山
型受放熱器の数は少ないこと、等を条件に本発明に係る
剣山型受放熱器Eはその構造を簡略化せしめることが出
来る。即ち、このような場合は(1)剣山型ピン状フィ
ン群4のフィン間隙を通過する対流は比較的に流体抵抗
が少なく静圧の降下が少ない。(2)剣山型ピン状フィ
ン群4のピン先端方向に流失する対流も少ない。(3)
高性能を要求されないからピン先端方向に向かう多少の
対流流失は問題とならない。(4)熱量授受板1が大面
積ではないから上流側受放熱器を通過した対流の圧力損
失は小さい。従って上流側、下流側の受放熱器相互の熱
干渉が少ない。等の特徴があるから本願発明の対流制御
風洞Fの構造条件の総てを備えなくても対流制御の目的
を達成することが出来る場合が多い。
【0034】第十四実施例はそのような場合の簡易化さ
れた構造の実施例であり、図17、図18、及び図19
はそのような剣山型受放熱器の簡易化された構造例を示
す。図17は対流の流れに直交する断面図で、図8にお
ける平板状プレート(天井板)8が省略されてある状態
を示す。然し曲げ部分2−1と曲げ部分延長部2−2の
一部分が残されてある。図17の構造の場合は熱量授受
板1、対流制御板の側壁板2、3、曲げ部分2−1、3
−1、曲げ部分の延長部の一部2−2、3−2は一体に
成型されて、全体として構造が簡素化されてある。剣山
型ピン状フィン群4のフィンピッチは図から分かるよう
に大幅に大きくなっており、従ってピン状フィン数は大
幅に減少している。このような構成の場合は剣山型ピン
状フィン群4のフィン間隙を通過する主対流4−1の圧
力損失は低く、ピンの軸方向に流失する対流は通常の剣
山型受放熱器に比較して大幅に減少する。このような構
成の剣山型受放熱器は受放熱器として高性能は要求され
ないから剣山型ピン状フィン群先端部からの多少の対流
流失は問題とならない。従って要求性能によっては本実
施例はさらに簡素化されて曲げ部分の延長部2−2、2
−3も省略される場合がある.また図8における平板状
プレート(天井板)8が大幅に削減される場合もあり、
図18、図19はその説明図である.図18は対流の流
れ方向に直交する断面図、図19は流れに沿う断面図で
ある。図17においては平板状プレート(天井板)8は
その面積が1/2程度までに削減され、流失対流の1/
2が抑止されてある。対流制御風洞の効果は低下する
が、本実施例の剣山型受放熱器はそれほど高性能が要求
されないのでこのように簡略化することが出来る。また
本実施例の如く簡略化された構造の剣山型受放熱器も、
図13及び図14に例示の如き適用方法も適用すること
が可能である。
【0035】
【発明の効果】剣山型受放熱器に対流制御風洞が構成さ
れることにより、機器内の受放熱器外を流れる外部対流
が確実に把握され、受放熱器内に導入された対流は流失
する事無く適切に制御されるようになり、剣山型受放熱
器が有する優れた機能が最大限に有効利用されるように
なった。特に対流制御風洞内の対流流路中に副対流流路
を設け、その中を流れる対流の流量流速を適切に設定す
ることにより、剣山型ピン状フィン群内を流れる主対流
の流量流速が適切確実に制御出来るようになったことの
効果は絶大であった。更にまた対流制御風洞を構成する
ことにより、自然対流受放熱を苦手としていた剣山型受
放熱器に、優れた自然対流受放熱機能をも与えることが
出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の剣山型受放熱器の基本構造及び第1
実施例の説明図であり、対流の流れに直交する断面図で
ある。
【図2】本願発明の剣山型受放熱器の基本構造及び第1
実施例の説明図であり、対流の流れ方向に沿った断面図
である。
【図3】本願発明の剣山型受放熱器の基本構造及び第2
実施例の説明図であり、対流の流れに直交する断面図で
ある。
【図4】本願発明の剣山型受放熱器の基本構造及び第2
実施例の説明図であり、対流の流れ方向に沿った断面図
である。
【図5】本願発明の受放熱構造体の第3実施例の説明図
であり、副対流流路の無い場合の実施例を示す。
【図6】本願発明の受放熱構造体の第3実施例の説明図
であり、副対流流路が設けられてある場合の実施例を示
す。
【図7】本願発明の剣山型受放熱器の第四実施例の説明
図であり、流れ方向に平行な断面略図である。
【図8】本願発明の剣山型受放熱器の第五実施例の一例
を示す説明図であり、対流の流れに直交する断面図で有
り、副対流流路5の断面積がゼロの場合を示す。
【図9】本願発明の剣山型受放熱器の第五実施例の他の
一例を示す説明図であり、対流の流れに直交する断面図
で示してあり、副対流流路5が設けられてある場合の実
施例図である。
【図10】本願発明の剣山型受放熱器の第六実施例の説
明図であり、対流の流れに直交する断面図で示してあ
る.
【図11】本願発明の剣山型受放熱器の第七実施例の説
明図であり、対流の流れに沿った断面図で示してある。
【図12】本願発明の剣山型受放熱器の第八実施例の説
明図であり、対流の流れに沿った断面図で示してある。
【図13】本願発明の剣山型受放熱器の第九実施例の説
明図であり、自然対流受放熱器としての適用方法の一例
につき、対流の流れに沿い且つ熱量授受板に直効する断
面図で示してある。
【図14】本願発明の剣山型受放熱器の第九実施例の説
明図であり、移動と停止を繰り返す移動体の外部対流に
曝される状態での適用方法の一例につき説明してあり、
対流の流れに沿い且つ熱量授受板に平行する断面図で示
してある。
【図15】本願発明の剣山型受放熱器の第十一実施例の
説明図であり、複数直列配設時の剣山型受放熱器の適用
方法の一例についての説明図である。
【図16】本願発明の剣山型受放熱器の第十二実施例の
説明図であり、外部対流中に多数配設して適用する剣山
型受放熱器の適用方法の一例の説明図である。
【図17】本願発明の剣山型受放熱器の第十四実施例の
説明図であり簡易化された構造の剣山型受放熱器の一例
を示し、対流の流れに直交する断面図である。
【図18】本願発明の剣山型受放熱器の第十四実施例の
説明図であり簡易化された構造の剣山型受放熱器の他の
一例を示し、対流の流れに直交する断面図である.
【図19】本願発明の剣山型受放熱器の第十四実施例の
説明図であり図18の剣山型型受放熱器の対流の流れに
沿った断面図である。
【図20】従来構造の剣山型受放熱器の対流の流れに沿
った断面図であり、適用時の対流の流れの状態を示す説
明図である。
【符号の説明】
1 熱量授受板 1−1 素子取付け面 1−2 受放熱面 1−3 熱拡散板 1−4 発熱源 2 側壁板 2−1 曲げ部分 2−2 延長部(天井板) 2−3 接続部 3 側壁板 3−1 曲げ部分 3−2 延長部(天井板) 4 剣山型ピン状フィン群(主対流流路) 4−1 主対流 4−2 主対流流路 5 副対流流路 5−1 副対流 5−a 副対流流路 5−b 副対流流路 6 対流導入口(整圧室) 7 対流排出口(整圧室) 8 平板状プレート(天井板) 9 セパレーター 10 補助対流制御板 11−1 強制対流用ファン 11−2 強制対流用ファン 11−3 強制対流用ファン 12 新鮮対流流路 12−1 新鮮対流(共通外部対流) 12−2 新鮮対流 12−3 増速外部対流 13 排出対流流路 13−1 排出対流 14−1 隔壁 14−2 隔壁 14−3 隔壁 E−1〜E−8 剣山型受放熱器 F 対流制御風洞

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱量授受板の受放熱面にピン状フィン群
    が剣山形状に配設されてあり、単体受放熱器として適用
    されるか、共通の外部対流内に配設されて複数の受放熱
    器として適用されるか、何れかに適用される剣山型受放
    熱器の構造であって、その主たる構成要素として熱量授
    受板の受放熱面と対流制御板とにより対流制御風洞が構
    成されてあり、対流制御風洞内の対流流路は、流路内に
    ピン状フィン群が配設されてある主対流流路と、流路内
    にピン状フィン群が配設されていない副対流流路とから
    成り、主対流流路と副対流流路は、ピンフィン群のピン
    先端で形成される面、またはピン側縁で形成される面を
    境界面として、主対流と副対流が並接して流れるように
    構成されてあり、対流制御風洞内における副対流流路の
    ゼロをも含む断面積設定、主対流と副対流の境界条件の
    設定、外部対流の流れ内における剣山型受放熱器の配設
    態様の設定、によりピン状放熱フィン群に流入、流出す
    る対流の流量流速が制御され、これにより受放熱性能が
    制御されるよう構成されてあることを特徴とする剣山型
    受放熱器の構造。
  2. 【請求項2】 熱量授受板の受放熱面と対流制御板とで
    対流制御風洞が構成されてあることを主たる構成要素と
    する剣山型受放熱器の構造であって、対流制御風洞は受
    放熱面と2枚の対流制御板で構成されてあり、対流制御
    板は2枚の側壁板と天井板とからなり、対流制御板の高
    さを決定する側壁板は、受放熱面上の相対する所定の位
    置に、ピン状フィン群を挟んで直立配置され、対流の流
    れ方向に沿う所定の長さと所定の高さが付与されて配置
    されてあり、側壁板の高さ方向の先端部は、その延長部
    がピン状フィン群先端で形成される面を覆う方向に、且
    つ延長部の内側平面が熱量授受板の受放熱面とほぼ平行
    になるように曲げられて天井板が形成され、天井板の内
    側平面の、熱量授受板の受放熱面からの高さ即ち側壁板
    の高さは、天井板の内側平面がピン状フィン群の先端で
    形成される平面と所定の加圧力を保持して接触する高さ
    即ち副対流流路が形成されない高さであるか、天井板の
    内側平面とピン状フィン群の先端で形成される面との両
    面により形成される間隙が、所定の流速の対流風を通流
    せしめる高さ即ち副対流流路を形成する高さであるかの
    何れかであるよう形成されてあり、側壁板の延長部の長
    さは二枚の延長部の先端が相互に接合されて対流制御風
    洞の天井部が形成される長さであり、対流制御板と熱量
    授受板とは気密に接合されるかまたは一体化形成されて
    あることを特徴とする請求項1に記載の剣山型受放熱器
    の構造。
  3. 【請求項3】熱量授受板の受放熱面と対流制御板とから
    なり、剣山型受放熱器の主たる構成要素として構成され
    る対流制御風洞を構成する対流制御板は、対となる2枚
    の側壁板と夫々の側壁板の先端が曲げられ延長された部
    分が、相互に接合されて天井板として形成された対流制
    御板であるか、一枚の平板が曲げ加工されて上述の側壁
    板と天井板とが一体に形成された対流制御板であるかの
    何れかであることを特徴とする請求項1及び請求項2に
    記載の剣山型受放熱器の構造。
  4. 【請求項4】対流制御風洞の対流流入口、対流排出口、
    の何れかまたは双方には、対流がピン状フィン群に到達
    する前に、または対流がピン状フィン群から流出し剣山
    型受放熱器から排出される前に、対流が一旦蓄積せしめ
    られる空間部が設けられ整圧室として構成されてあるこ
    とを特徴とする請求項1及び請求項2に記載の剣山型受
    放熱器の構造。
  5. 【請求項5】熱量授受板の受放熱面と対流制御板とから
    なり、剣山型受放熱器の主たる構成要素として構成され
    る対流制御風洞は、その天井面の、熱量授受板の受放熱
    面からの高さは、天井面とピン状フィン群の先端で形成
    される面との間に副対流流路を形成する高さであり、ピ
    ン状フィン群の先端で形成される面の所定の部分は薄肉
    プレートのセパレータで覆われてあり、この部分におい
    て、フィン群内対流流路である主対流流路の対流とピン
    状フィン群外の対流流路である副対流流路の対流とはセ
    パレータを隔壁として相互に遮断されてあり、セパレー
    タで覆われていない部分は主対流流路と副対流流路とは
    相互に流通自在であるよう構成されてあり、セパレータ
    の面積、形状の設定の選択により主対流の、流量、流
    速、静圧が制御されて、これにより放熱性能が制御され
    る事を特徴とする請求項1及び請求項2に記載の剣山型
    受放熱器の構造。
  6. 【請求項6】対を為す2枚の対流制御板は先端の曲げ部
    分とその延長部が省略されるか、または延長部のみが省
    略されて、残余の2枚の側壁板は熱量授受板と一体成型
    されてあり、二枚の曲げ部分延長部に替えて、一枚の平
    板状プレート(天井板)の側縁が側壁板の先端部と気密
    に連結接続されて、これらと熱量授受板の受放熱面とに
    より対流制御風洞が構成されてある事を特徴とする請求
    項1及び請求項2に記載の剣山型受放熱器の構造。
  7. 【請求項7】対流制御風洞の天井面はピン状フィン群の
    先端が形成する面と加圧力を保持して接触せしめられる
    か、または接着せしめられてあり、対流制御風洞の側面
    内壁即ち受放熱面に直立する側壁板の内壁面は、夫々に
    ピン状フィン群の側面との間に、所定の流量流速の対流
    が通流する事の出来る副対流流路となる間隙が設けられ
    てあることを特徴とする請求項1及び請求項2に記載の
    剣山型受放熱器の構造。
  8. 【請求項8】対流制御風洞の対流流入口、対流排出口、
    の何れかまたは双方には、対流微量制御用の小型補助制
    御板が屈曲自在に取りつけられてあることを特徴とする
    請求項1及び請求項2に記載の剣山型受放熱器の構造。
  9. 【請求項9】単体受放熱器として適用される特に強力な
    剣山型受放熱器に適用される構造であるか、または共通
    の外部対流内の複数受放熱器として適用される、剣山型
    受放熱器の中の、特にフィン密度の高い剣山型受放熱器
    か、特に受放熱量の大きな剣山型受放熱器に適用される
    構造であって、対流制御風洞の対流流入口、対流排出
    口、の何れかまたは双方に、強制対流用ファンが装着さ
    れてある事を特徴とする請求項1及び請求項2に記載の
    剣山型受放熱器の構造。
  10. 【請求項10】強制対流ファンは対流制御風洞の副対流
    流路のみに装着されてあることを特徴とする請求項9に
    記載の剣山型受放熱器の構造。
  11. 【請求項11】剣山型受放熱器の自然対流放熱用として
    のに適用方法であって、その対流制御風洞の対流導入口
    を下部とし、対流排出口を上部として、受放熱器を垂直
    に保持し、外部新鮮対流は自然対流として下部対流導入
    口から導入し、熱交換の後に上部対流排出口から排出す
    るよう配設し、剣山型ピン状フィン群としてはその中を
    自然対流が通流容易な程度に粗なフィンピッチを選択
    し、対流制御風洞を通過する自然対流のすべては、対流
    制御風洞の煙突効果により増速されて、剣山型ピン状フ
    ィン群の熱交換効率を向上せしるよう配設することを特
    徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請
    求項5、請求項6、請求項7、及び請求項8に記載の剣
    山型受放熱器の適用方法。
  12. 【請求項12】剣山型受放熱器の静止、移動を繰り返す
    移動体における適用方法であって、対流制御風洞の対流
    排出口は対流制御風洞に直交して流れ、且つ増速された
    外部対流中に開口せしめることを特徴とする請求項11
    に記載の剣山型受放熱器の適用方法。
  13. 【請求項13】共通の外部対流の中に複数の剣山型受放
    熱器を配設する場合の適用方法であって、複数の剣山型
    受放熱器の中の、上流側受放熱器の対流制御風洞の対流
    排出口は、その排出高温対流が下流側受放熱器の受放熱
    に影響を与えることのない方向に開口して配設せしめら
    れてあることを特徴とする請求項1及び請求項2に記載
    の剣山型受放熱器の適用方法。
  14. 【請求項14】同一装置内の共通対流の中に多数の剣山
    型受放熱器を配設して適用する場合の適用方法であっ
    て、外部対流流路を相対的に高い静圧に保持せしめてあ
    る新鮮対流流路と、相対的に低い静圧に保持せしめてあ
    る排出対流流路とに分割し、各剣山型受放熱器の対流制
    御風洞の対流流入口の総てを新鮮対流流路中に開口せし
    め、且つ各剣山型受放熱器の対流制御風洞の対流流出口
    は総てを排出対流流路中に開口せしめ、新鮮対流静圧と
    排出対流静圧のの圧力差により剣山型受放熱器内に対流
    を吸入排出せしめる様に配設することを特徴とし、新鮮
    対流流路の新鮮対流の静圧は機器全体としての新鮮対流
    取り入れ口に設けた新鮮対流吸入ファンにより昇圧せし
    め、排出対流流路の静圧は機器全体としての排出対流排
    出口に設けた排出対流排出ファンにより減圧せしめ、新
    鮮対流吸入ファンか排出対流排出ファンの何れか一方は
    省略する場合もあることを特徴とする請求項1及び請求
    項2に記載の剣山型受放熱器の適用方法。
  15. 【請求項15】請求項6において対を為す2枚の対流制
    御板は先端の曲げ部分とその延長部における延長部が省
    略またはその面積が削減され、対流制御風洞の天井板部
    分が省略またはその面積が削減されてあることを特徴と
    する請求項1及び請求項2に記載の剣山型受放熱器の構
    造。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1628342A1 (de) * 2004-08-16 2006-02-22 Dietmar Dr. Kern Kühlkörper und Kühlkörperanordnung
JP2007184464A (ja) * 2006-01-10 2007-07-19 Toshiba Corp 鉄道車両用制御装置
JP2014179382A (ja) * 2013-03-13 2014-09-25 Sumitomo Precision Prod Co Ltd ヒートシンク
JP7497275B2 (ja) 2020-11-09 2024-06-10 株式会社Tmeic 無停電電源装置

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