JP2002109734A - 光情報記録媒体及びデータの記録方法 - Google Patents

光情報記録媒体及びデータの記録方法

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JP2002109734A
JP2002109734A JP2000300612A JP2000300612A JP2002109734A JP 2002109734 A JP2002109734 A JP 2002109734A JP 2000300612 A JP2000300612 A JP 2000300612A JP 2000300612 A JP2000300612 A JP 2000300612A JP 2002109734 A JP2002109734 A JP 2002109734A
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groove
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space
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JP2000300612A
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Tamotsu Iida
保 飯田
Sho Ito
捷 伊藤
Yusuke Takahashi
裕介 高橋
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Hitachi Maxell Ltd
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  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高密度にして再生信号特性が良好な光情報記
録媒体を提供すること、光情報記録媒体へのデータ記録
方法を提供すること。 【解決手段】 光情報記録媒体については、基板に形成
された溝の形状変化を記録マークとして溝と溝間の双方
にデータを記録し、溝間再生信号のアシンメトリと溝再
生信号のアシンメトリとをそれぞれ±20%の範囲内に
規制する。データ記録方法については、光情報記録媒体
に2条の記録ビームを照射して1本の溝を形成し、一方
の記録ビームをパルス状の駆動信号によりその進行方向
とは垂直の方向に偏向させて、所要の記録マーク及びス
ペースを有する溝及び溝間を記録する。記録ビームを溝
の外側へ偏向して溝の溝幅が広くなる方向に記録マーク
を記録すると共に、記録ビームを溝の内側へ偏向して溝
の溝幅が狭くなる方向に前記記録マークのマーク長さと
同一のスペース長さを有するスペースを記録するに際
し、記録ビームを溝の内側へ偏向する駆動信号の偏向駆
動時間幅を、溝の外側へ偏向する駆動信号の偏向駆動時
間幅よりも狭くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光情報記録媒体及
びその製造方法に係り、特に、基板に形成された溝の形
状変化を記録マークとして溝と溝間の双方にデータが記
録された光情報記録媒体と、光情報記録媒体へのデータ
記録方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】高密度にデータを記録可能な光ディスク
は、基板の表面に形成された溝と溝間とにそれぞれデー
タを記録することにより、記録容量を増やすことができ
る。溝と溝の間隔は記録容量を増やすために、光ディス
ク駆動装置の光ヘッド波長が短くなるにつれて次第に狭
められている。
【0003】従来より、光ディスクや光磁気ディスク等
の光情報記録媒体においては、記録マークとして孤立し
たピットを形成することが一般的であった。つまり、光
ディスクの製造方法として一般的には、樹脂を金型に充
填して光ディスク基板を形成するインジェクション成形
において記録アドレスを示すヘッダーは凹凸形状のプリ
ピットで形成されることが多い。これはスタンピングに
よる製造上の利点を生かした大量生産には都合の良い方
法である。
【0004】しかし、微細構造が複雑になると樹脂の充
填が不均一になって正確なピット形状の転写が困難にな
るので、マーク構造は単純化する必要がある。近年、こ
のような技術的要請に対処する方策として、例えば特開
平10−320776号公報等に記載されているよう
に、記録溝を断続することによってマークを形成するの
ではなく、連続した溝の平面形状を変化させて情報を記
録する技術が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】平面形状が変化する連
続した溝の形成は、光ディスク原盤プロセスにおいて、
光ディスク原盤の記録面に2本の露光ビームを重ねて照
射し、2本の露光ビームのいずれか一方又は双方を光デ
ィスク原盤の半径方向に偏向させることによって形成さ
れる。
【0006】図1にその状態を示す。本例は、一方のみ
の露光ビームを偏向させ、偏向位置により情報を記録す
るものであるが、偏向により形成されるマークの長さは
溝の内側と外側で等分して振り分けられる必要がある。
これが等分されていないと溝に従って再生ビームにより
再生信号を得る場合、検出する再生信号のバランスがく
ずれることになる。例えば溝の外側への偏向を(+)と
し、溝の内側への偏向を(−)とした時、再生信号は本
来偏向していない場所を再生した時を基準にして(+)
側と(−)側に振れる再生信号が得られる。マークの長
さに内側と外側で差があると再生信号の平均値は偏向し
ていない時の再生信号中心からずれるため、情報再現時
のマージンは狭くなって検出精度を低下させる。これは
再生信号のアシンメトリとして定義され、再生信号のア
イパターン評価で検証することが多い。この再生信号
は、例えば溝をトレースするために使用するトラッキン
グサーボ信号検出回路から得ることができる。
【0007】再生信号のアシンメトリを改善するには、
露光により形成するパターンの対象性を改善することが
基本である。図2に具体的な露光の状況を示す。光ビー
ムは有限の大きさを有しているため、溝の内側と外側へ
の偏向では形成されるパターンに差がある。つまり露光
ビームはガウシャン分布で裾野を広げた形状をしてお
り、溝の外側へ偏向した時の露光ではビームの広がり分
だけ駆動信号の長さより長いパターンが形成され、溝の
内側へ偏向した露光ではスペースとなるマークの反転エ
リアは駆動信号より狭くなる。光ディスク原盤の露光
は、このような露光ビームの性状を考慮して偏向駆動信
号を制御する必要がある。
【0008】本発明は、かかる技術的課題を解決するた
めになされたものであって、その目的は、高密度にして
再生信号特性が良好な光情報記録媒体を提供すること、
及び、光情報記録媒体へのデータ記録方法を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決するため、光情報記録媒体については、第1に、基
板に形成された溝の形状変化を記録マークとして溝と溝
間の双方にデータが記録された光情報記録媒体におい
て、前記溝間に沿って再生ビームをトレースすることに
より読み出される溝間再生信号のアシンメトリと前記溝
に沿って再生ビームをトレースすることにより読み出さ
れる溝再生信号のアシンメトリとをそれぞれ±20%の
範囲内に規制するという構成にした。
【0010】かように、溝間に沿って再生ビームをトレ
ースすることにより読み出される溝間再生信号のアシン
メトリと、溝に沿って再生ビームをトレースすることに
より読み出される溝再生信号のアシンメトリとをそれぞ
れ±20%の範囲内に規制すると、データ再生時におけ
る時間軸のデータ検出ウインドウ幅にマージンを確保す
ることができるので、正常なデータ検出を行うことがで
きる。
【0011】また、第2に、基板に形成された溝の形状
変化を記録マークとして溝と溝間の双方にデータが記録
された光情報記録媒体において、前記溝間に沿って再生
ビームをトレースすることにより読み出される溝間再生
信号のアシンメトリと前記溝に沿って再生ビームをトレ
ースすることにより読み出される溝再生信号のアシンメ
トリとを略同一にするという構成にした。
【0012】このように、溝間に沿って再生ビームをト
レースすることにより読み出される溝間再生信号のアシ
ンメトリと溝に沿って再生ビームをトレースすることに
より読み出される溝再生信号のアシンメトリとを略同一
にすると、データ再生時における時間軸のデータ検出ウ
インドウ幅の変動を小さくすることができるので、正常
なデータ検出を行うことができる。
【0013】また、第3に、基板に形成された溝の形状
変化を記録マークとして溝と溝間の双方にデータが記録
された光情報記録媒体において、前記記録マークが前記
溝の溝幅を広げる方向に形成されると共に、前記記録マ
ークの間に形成されるスペースが前記溝の溝幅を狭くす
る方向に形成され、前記記録マークのマーク長さと記録
マーク間に形成されるスペースのスペース長さとの和に
対する前記記録マークのマーク長さの比で定義されるパ
ターンデューティ比が、0.45以上0.65以下に規
制されているという構成にした。
【0014】前記したように、再生信号のアシンメトリ
は、露光により形成するパターンの対象性を改善するこ
とによって低下させることができ、記録マークのマーク
長さと記録マーク間に形成されるスペースのスペース長
さとの和に対する記録マークのマーク長さの比で定義さ
れる記録マークのパターンデューティ比を上記の値にす
ることによって、再生信号のアシンメトリを±20%の
範囲内に規制することができる。よって、溝の溝幅より
も広くなる方向に形成される記録マークと溝の溝幅より
も狭くなる方向に形成されるスペースとのパターンデュ
ーティ比を0.45以上0.65以下に規制することに
よって、正常なデータ検出を行うことが可能になる。
【0015】一方、光情報記録媒体の製造方法について
は、第1に、光情報記録媒体を回転しつつ当該光情報記
録媒体の記録面に2条の記録ビームを照射して1本の溝
を形成し、前記2条の記録ビームのうちのいずれか一方
のみをパルス状の駆動信号により前記記録ビームの進行
方向とは垂直の方向に偏向させて、前記光情報記録媒体
の記録面に所要の記録マーク及びスペースを有する溝及
び溝間を記録するデータの記録方法において、前記一方
の記録ビームを前記溝の外側へ偏向して前記溝の溝幅が
広くなる方向に記録マークを記録すると共に、前記一方
の記録ビームを前記溝の内側へ偏向して前記溝の溝幅が
狭くなる方向に前記記録マークのマーク長さと同一のス
ペース長さを有するスペースを記録するに際し、前記一
方の記録ビームを前記溝の内側へ偏向する駆動信号の偏
向駆動時間幅を、前記一方の記録ビームを前記溝の外側
へ偏向する駆動信号の偏向駆動時間幅よりも狭く設定す
るという構成にした。
【0016】かように、記録ビームを溝の外側へ偏向し
て溝の溝幅が広くなる方向に記録マークを記録すると共
に、記録ビームを溝の内側へ偏向して溝の溝幅が狭くな
る方向に記録マークのマーク長さと同一のスペース長さ
を有するスペースを記録するに際し、記録ビームを溝の
内側へ偏向する駆動信号の偏向駆動時間幅を、記録ビー
ムを溝の外側へ偏向する駆動信号の偏向駆動時間幅より
も狭く設定すると、光情報記録媒体に記録されるパター
ンの対象性を改善することができ、再生信号のアシンメ
トリを低下することができるので、高記録密度にして再
生信号特性が良好な光情報記録媒体を製造することがで
きる。
【0017】また、第2に、光情報記録媒体を回転しつ
つ当該光情報記録媒体の記録面に2条の記録ビームを照
射して1本の溝を形成し、前記2条の記録ビームのうち
の第1の記録ビームをパルス状の駆動信号により前記記
録ビームの進行方向とは垂直の方向に偏向させて前記光
情報記録媒体の第1の記録領域に所要の記録マーク及び
スペースを有する溝及び溝間を記録すると共に、当該第
1の記録ビームによる記録マークとスペースとの記録が
終了した後に、第2の記録ビームをパルス状の駆動信号
により前記記録ビームの進行方向とは垂直の方向に偏向
させて前記光情報記録媒体の第2の記録領域に所要の記
録マーク及びスペースを有する溝及び溝間を記録するデ
ータの記録方法において、前記第1又は第2の記録ビー
ムのいずれかを前記溝の外側へ偏向して前記溝の溝幅が
広くなる方向に記録マークを記録すると共に、当該第1
又は第2の記録ビームを前記溝の内側へ偏向して前記溝
の溝幅が狭くなる方向に前記記録マークのマーク長さと
同一のスペース長さを有するスペースを記録するに際
し、前記第1又は第2の記録ビームを前記溝の内側へ偏
向する駆動信号の偏向駆動時間幅を、前記第1又は第2
の記録ビームを前記溝の外側へ偏向する駆動信号の偏向
駆動時間幅よりも狭く設定するという構成にした。
【0018】かように、第1又は第2の記録ビームのい
ずれかを溝の外側へ偏向して溝の溝幅が広くなる方向に
記録マークを記録すると共に、当該記録ビームを溝の内
側へ偏向して溝の溝幅が狭くなる方向に記録マークのマ
ーク長さと同一のスペース長さを有するスペースを記録
するに際し、前記第1又は第2の記録ビームを溝の内側
へ偏向する駆動信号の偏向駆動時間幅を、前記第1又は
第2の記録ビームを溝の外側へ偏向する駆動信号の偏向
駆動時間幅よりも狭く設定すると、光情報記録媒体に記
録されるパターンの対象性を改善することができ、再生
信号のアシンメトリを低下することができるので、高記
録密度にして再生信号特性が良好な光情報記録媒体を製
造することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】図3に偏向駆動信号と形成される
パターンとの関係を示す。露光ビームは、ガウシャン分
布をした露光強度を有しているため、溝1の外側に形成
するパターン2は、偏向駆動信号Toより長く形成さ
れ、その長さがWoとなる。その差Wo−Toが露光ビ
ーム広がりによる大きさ変化分である。この差はビーム
の形状の他ビーム強度でも変わるため、最終的なバラン
スを図って補正量を決定しなければならない。
【0020】溝1の内側へ偏向する場合はスペース3を
形成するが、光ビームの大きさを反映して偏向駆動信号
長さTiより短いWiのスペースが形成される。したが
って、溝の外側に形成されるマークと溝の内側に形成さ
れるスペースの長さを等しく形成しようとするとき、偏
向駆動信号としてはデューティ比を50:50から変え
て設定する必要がある。
【0021】図4に、偏向駆動信号デューティ比と形成
パターンのデューティ比の関係を示す。値は光ビームの
形状・大きさ、偏向器の特性等により異なるので説明の
ための一例である。偏向駆動信号を(内側駆動信号長さ
/(外側駆動信号長さ+内側駆動信号長さ))で定義し
たデューティ比で形成パターンのデューティ比(マーク
長さ/(スペース長さ+マーク長さ))をプロットした
ものである。ここで形成パターンDuty_aと形成パ
ターンDuty_bのデータが得られているが、これは
ビーム形状の違いを反映している。
【0022】この図では同じデューティ比を設定して変
更駆動しても、光学系の異なる光ビームでは結果として
異なるパターンが形成されることを示している。光ビー
ムを複数駆動する場合は、この差を考慮して結果として
得られる形成パターンは目的のパターンデューティ比に
なるよう個別に設定する必要がある。
【0023】図5に、光情報記録媒体として光ディスク
を構成し、Beam1を外周側溝形成に、Beam2を
内周側溝形成に用いて、一本の記録用溝を形成する場合
を示す。Beam1とBeam2はそれぞれが光偏向し
ている領域では、無偏向とし直線形状溝を形成する。各
ビームの偏向駆動信号は溝に対し内側と外側に対する駆
動信号のデューティ比を変えている。これは光ビーム固
有の差を含めて補正する必要がある。ここでTi1とT
i2、またTo1とTo2は図4で説明したように必ず
しも一致しないが、結果として作成されるパターンとス
ペースのデューティ比は希望するものが得られるように
することができる。目標としてはデユーティ比は0.5
であるが、図6に示すように溝トラック再生および溝間
トラック再生を考慮すると溝間と溝幅の違いで生じる再
生信号の差を吸収するためパターンデューティ比の目標
範囲も広げることになる。図6において、符号4は溝間
を示している。
【0024】溝間トラック再生では、隣接する異なる溝
の偏向パターンを検出するため溝トラック再生時に比べ
最適化しにくい。露光ビームの溝の内側と外側に対する
形状が同じように出来ていなければ、長さだけデューテ
ィ比を揃えても再生信号のアシンメトリ特性は改善され
ない。そのため再生信号のアシンメトリを最適化するた
めには必ずしもデューティ比を0.5に固定せず、これ
を積極的に制御することで再生信号の最適化を行うこと
ができる。
【0025】再生信号には図7に示すように記録長さの
異なるパターンが混在する。このパターンを再生する時
最短マーク長さより長いマークまたはスペースでは、最
短マークまたはスペースより再生信号振幅値が大きくな
るのが一般的である。図7に示すように複数種類の信号
の中心値のずれは、例えば図7(a)の場合δV1a、
そして図7(b)の場合δV1bであり、δV1a>δ
V1bの関係にあるとする。アシンメトリは、長短マー
ク・スペースの波形再生信号の(+)側と(−)側ピー
ク値の中点のずれ量を最大再生信号振幅値からの割合で
定義する。再生信号のアシンメトリとしては当然(b)
の場合が理想的であり、このような信号が得られるよう
に偏向駆動信号のデューティ比を制御することになる。
アシンメトリはデータ再生の際に時間軸のデータ検出ウ
インドウ幅と関連しており、再生波形の上下対象性が良
い場合はアシンメトリが0%の時最大の窓が得られる。
アシンメトリが発生するに従い、再生波形の中心と再生
信号の平均レベルとの乖離が起きて、データ検出誤りが
発生しやすくなる。アシンメトリとして波形中心から2
0%以内に管理されるとき、データ検出は正常に行われ
る。
【0026】図8は図6のトラック構成を有する光情報
記録媒体から再生された再生信号を示す。Beam1と
Beam2による偏向パターンを再生する時、再生信号
の平均レベルが一致するとは限らない。最初の再生信号
で発生する平均レベルに対しては、最短マークの再生信
号の中央付近を平均ラインが通っていたが、続く再生信
号の平均値はδV2a分だけずれていたとする。これは
第二番目の再生信号の最短マーク信号に対してδV2a
分のアシンメトリが発生しているのと等価であり、デー
タ検出窓は狭くなって信頼性あるデータ再生が困難にな
る。ここで重要なのは第一と第二の再生信号の平均値レ
ベルを等しくすることであり、等しくなれば最短ピツト
のデータ再生において双方の検出窓が等しく開けられる
ことになる。平均再生レベルを制御するために、偏向パ
ターンのデユーティ制御手段を使用することができる。
アシンメトリ特性が、溝と溝間のマーク再生信号と異な
る位置に配置された記録マーク(異なる光ビームによる
マーク)の再生信号それぞれが両立して満足するとき、
図5又は図6に示す記録システムを成立させることがで
きる。
【0027】溝間再生信号のアシンメトリとエラー率と
の関係を図9Aに、溝再生信号のアシンメトリとエラー
率との関係を図9Bに示す。エラー率は、複数のデータ
列のCRC検出をもって評価しており、データ列の中で
その一部に誤検出が発生した場合に発生するCRCビッ
トをカウントして全体のデータ列数で除算したものであ
る。図10に示すように、アシンメトリは偏向駆動信号
のデューティ比を変えることにより変更している。溝間
再生信号では、図9Aから明らかなように、最もエラー
率が低くなるアシンメトリ条件は0%ではない結果が得
られている。図9A中の符号δyは最もエラー率が低く
なるアシンメトリの0%からのシフト量を示している。
一方、溝再生信号では、ほぼアシンメトリ0%付近でエ
ラー発生率は低いが、溝間再生信号に比べてアシンメト
リに対する感度が小さい傾向にある。これらの図から明
らかなように、記録パターンとしては溝間再生及び溝再
生ともにエラー発生率の低い条件を求めて形成する必要
があるため、必ずしもアシンメトリ0%とは限らないこ
とが理解できる。
【0028】エラー発生率の基準をCD−ROM等のP
1エラーと同様に考えて3%を目安として考えると、こ
れを満たす溝間再生信号は+20%アシンメトリ程度ま
でであり、溝再生信号では−25%でもこれを満足する
結果が得られた。溝再生及び溝間再生信号で両立するア
シンメトリの範囲はこの中にあり、この範囲の中でマー
クとスペースの形状を決める必要がある。
【0029】アシンメトリと形成パターンデューティと
の関係を図10に示す。この図から明らかなように、再
生信号のアシンメトリを±20%の範囲内に規制するた
めには、形成パターンのデューティ比(外側マーク長さ
/(内側スペース長さ+外側マーク長さ))を0.45
乃至0.65に規制する必要がある。
【0030】
【発明の効果】請求項1に記載の発明は、溝間に沿って
再生ビームをトレースすることにより読み出される溝間
再生信号のアシンメトリと、溝に沿って再生ビームをト
レースすることにより読み出される溝再生信号のアシン
メトリとをそれぞれ±20%の範囲内に規制したので、
データ再生時における時間軸のデータ検出ウインドウ幅
にマージンを確保することができ、正常なデータ検出を
行うことができる。
【0031】請求項2に記載の発明は、前記溝間に沿っ
て再生ビームをトレースすることにより読み出される溝
間再生信号のアシンメトリと前記溝に沿って再生ビーム
をトレースすることにより読み出される溝再生信号のア
シンメトリとを略同一にしたので、データ再生時におけ
る時間軸のデータ検出ウインドウ幅の変動を小さくする
ことができるので、正常なデータ検出を行うことができ
る。
【0032】請求項3に記載の発明は、記録マークが溝
の溝幅を広げる方向に形成されると共に、記録マークの
間に形成されるスペースが溝の溝幅を狭くする方向に形
成された光情報記録媒体について、記録マークのマーク
長さと記録マーク間に形成されるスペースのスペース長
さとの和に対する記録マークのマーク長さの比で定義さ
れるパターンデューティ比を、0.45以上0.65以
下に規制されしたので、溝間再生信号のアシンメトリと
溝再生信号のアシンメトリとを±20%の範囲内に規制
することができ、正常なデータ検出を行うことが可能に
なる。
【0033】請求項4に記載の発明は、記録ビームを溝
の外側へ偏向して溝の溝幅が広くなる方向に記録マーク
を記録すると共に、記録ビームを溝の内側へ偏向して溝
の溝幅が狭くなる方向に記録マークのマーク長さと同一
のスペース長さを有するスペースを記録するに際し、記
録ビームを溝の内側へ偏向する駆動信号の偏向駆動時間
幅を、記録ビームを溝の外側へ偏向する駆動信号の偏向
駆動時間幅よりも狭く設定したので、光情報記録媒体に
記録されるパターンの対象性を改善することができて、
再生信号のアシンメトリを低下することができ、高記録
密度にして再生信号特性が良好な光情報記録媒体を製造
することができる。
【0034】請求項5に記載の発明は、第1又は第2の
記録ビームのいずれかを溝の外側へ偏向して溝の溝幅が
広くなる方向に記録マークを記録すると共に、当該記録
ビームを溝の内側へ偏向して溝の溝幅が狭くなる方向に
記録マークのマーク長さと同一のスペース長さを有する
スペースを記録するに際し、前記第1又は第2の記録ビ
ームを溝の内側へ偏向する駆動信号の偏向駆動時間幅
を、前記第1又は第2の記録ビームを溝の外側へ偏向す
る駆動信号の偏向駆動時間幅よりも狭く設定したので、
光情報記録媒体に記録されるパターンの対象性を改善す
ることができて、再生信号のアシンメトリを低下するこ
とができ、高記録密度にして再生信号特性が良好な光情
報記録媒体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光ディスク原盤の露光方法を示す説明図であ
る。
【図2】現状の問題点を示す説明図である。
【図3】実施形態例に係る光ディスク原盤の露光方法を
示す説明図である。
【図4】実施形態例に係る偏向駆動信号デューティ比と
形成パターンのデューティ比の関係を示すグラフであ
る。
【図5】実施形態例に係る記録用溝の形成方法を示す説
明図である。
【図6】実施形態例に係る光情報記録媒体のトラック構
成を示す説明図である。
【図7】再生信号のアシンメトリを示す説明図である。
【図8】図6のトラック構成を有する光情報記録媒体か
ら再生された再生信号を示す波形図である。
【図9】溝間再生信号のアシンメトリとエラー率との関
係及び溝再生信号のアシンメトリとエラー率との関係を
示すグラフである。
【図10】アシンメトリと形成パターンデューティとの
関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 溝 2 マーク 3 スペース 4 溝間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 裕介 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 Fターム(参考) 5D029 KB02 KB03 WB14 WC07 WD16 5D090 AA01 BB01 CC01 CC14 DD01 GG09 KK13 5D121 AA02 BB26 BB38 BB40

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に形成された溝の形状変化を記録マ
    ークとして溝と溝間の双方にデータが記録された光情報
    記録媒体において、前記溝間に沿って再生ビームをトレ
    ースすることにより読み出される溝間再生信号のアシン
    メトリと前記溝に沿って再生ビームをトレースすること
    により読み出される溝再生信号のアシンメトリとをそれ
    ぞれ±20%の範囲内に規制したことを特徴とする光情
    報記録媒体。
  2. 【請求項2】 基板に形成された溝の形状変化を記録マ
    ークとして溝と溝間の双方にデータが記録された光情報
    記録媒体において、前記溝間に沿って再生ビームをトレ
    ースすることにより読み出される溝間再生信号のアシン
    メトリと前記溝に沿って再生ビームをトレースすること
    により読み出される溝再生信号のアシンメトリとを略同
    一にしたことを特徴とする光情報記録媒体。
  3. 【請求項3】 基板に形成された溝の形状変化を記録マ
    ークとして溝と溝間の双方にデータが記録された光情報
    記録媒体において、前記記録マークが前記溝の溝幅を広
    げる方向に形成されると共に、前記記録マークの間に形
    成されるスペースが前記溝の溝幅を狭くする方向に形成
    され、前記記録マークのマーク長さと記録マーク間に形
    成されるスペースのスペース長さとの和に対する前記記
    録マークのマーク長さの比で定義されるパターンデュー
    ティ比が、0.45以上0.65以下に規制されている
    ことを特徴とする光情報記録媒体。
  4. 【請求項4】 光情報記録媒体を回転しつつ当該光情報
    記録媒体の記録面に2条の記録ビームを照射して1本の
    溝を形成し、前記2条の記録ビームのうちのいずれか一
    方のみをパルス状の駆動信号により前記記録ビームの進
    行方向とは垂直の方向に偏向させて、前記光情報記録媒
    体の記録面に所要の記録マーク及びスペースを有する溝
    及び溝間を記録するデータの記録方法において、前記一
    方の記録ビームを前記溝の外側へ偏向して前記溝の溝幅
    が広くなる方向に記録マークを記録すると共に、前記一
    方の記録ビームを前記溝の内側へ偏向して前記溝の溝幅
    が狭くなる方向に前記記録マークのマーク長さと同一の
    スペース長さを有するスペースを記録するに際し、前記
    一方の記録ビームを前記溝の内側へ偏向する駆動信号の
    偏向駆動時間幅を、前記一方の記録ビームを前記溝の外
    側へ偏向する駆動信号の偏向駆動時間幅よりも狭く設定
    することを特徴とするデータの記録方法。
  5. 【請求項5】 光情報記録媒体を回転しつつ当該光情報
    記録媒体の記録面に2条の記録ビームを照射して1本の
    溝を形成し、前記2条の記録ビームのうちの第1の記録
    ビームをパルス状の駆動信号により前記記録ビームの進
    行方向とは垂直の方向に偏向させて前記光情報記録媒体
    の第1の記録領域に所要の記録マーク及びスペースを有
    する溝及び溝間を記録すると共に、当該第1の記録ビー
    ムによる記録マークとスペースとの記録が終了した後
    に、第2の記録ビームをパルス状の駆動信号により前記
    記録ビームの進行方向とは垂直の方向に偏向させて前記
    光情報記録媒体の第2の記録領域に所要の記録マーク及
    びスペースを有する溝及び溝間を記録するデータの記録
    方法において、前記第1又は第2の記録ビームのいずれ
    かを前記溝の外側へ偏向して前記溝の溝幅が広くなる方
    向に記録マークを記録すると共に、当該第1又は第2の
    記録ビームを前記溝の内側へ偏向して前記溝の溝幅が狭
    くなる方向に前記記録マークのマーク長さと同一のスペ
    ース長さを有するスペースを記録するに際し、前記第1
    又は第2の記録ビームを前記溝の内側へ偏向する駆動信
    号の偏向駆動時間幅を、前記第1又は第2の記録ビーム
    を前記溝の外側へ偏向する駆動信号の偏向駆動時間幅よ
    りも狭く設定することを特徴とするデータの記録方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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