JP2002106302A - タービンロータ - Google Patents

タービンロータ

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JP2002106302A
JP2002106302A JP2000295815A JP2000295815A JP2002106302A JP 2002106302 A JP2002106302 A JP 2002106302A JP 2000295815 A JP2000295815 A JP 2000295815A JP 2000295815 A JP2000295815 A JP 2000295815A JP 2002106302 A JP2002106302 A JP 2002106302A
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Japan
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rotor shaft
blade
rotor
corner
curvature
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JP2000295815A
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English (en)
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Kazuhiro Saito
和宏 齊藤
Hiroshige Itou
洋茂 伊藤
Itaru Murakami
格 村上
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】動翼植込部のフレッティング疲労に優れたター
ビンロータを提供する。 【解決手段】ロータシャフト2とこのロータシャフト2
の外周に円周方向に沿って取付けられた動翼1とを備
え、前記ロータシャフト2と前記動翼1の結合が、動翼
1の翼植込部3に設けられロータシャフト中心へ向って
張出しが小さくなるように配列された複数のフック4に
よる凹凸嵌合によって行われているタービンロータにお
いて、前記翼植込部3のネック部5の応力集中部と前記
ロータシャフト2の表面に最も近い第1フック上ロータ
シャフトとの接触端8の位置をずらし、そのずらし距離
を0.2mmないし2.0mmとした構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水蒸気や燃焼ガス
で駆動されるタービンロータに係り、動翼とロータシャ
フトとを嵌合により結合する構造を持ち、その結合部の
形状が、クリスマスツリー形の翼植込部に代表されるよ
うに、翼植込部において動翼の翼有効部と動翼のロータ
シャフトとの嵌合部の間に翼有効部に比べ幅が小さくな
ったネック部を有したタービンロータにおいて、翼植込
部のフレッティング疲労強度を向上させた構成を有する
タービンロータに関する。
【0002】
【従来の技術】図14に動翼1とロータシャフト2を従来
のクリスマスツリー形の翼植込部3により結合した蒸気
タービンロータの一例を示す。ロータの外周部は複数の
動翼1により囲まれている。動翼1とロータシャフト2
との結合は嵌合構造により、数段(図中では4段)のフ
ック4で、動翼1に作用する遠心力および動翼翼有効部
に作用する繰返し負荷を支えている。クリスマスツリー
形の翼植込部3では、動翼1の翼有効部と動翼1のロー
タシャフト2との嵌合部の間に翼有効部に比べ幅が小さ
くなったネック部5が存在する。
【0003】動翼1に作用する遠心力CFにより、この
ネック部5を中心として大きな応力が生じるため、応力
を軽減する翼植込部3の形状について検討されている。
特開平5−86805号公報および特開平10−141002号公報
は翼植込部3の断面形状について、また、特開平8−10
5301号公報は植込部3の軸方向のギャップについて新し
い工夫を開示しているが、いずれも遠心力に対する応力
分布の均一化を図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、タービン動翼
の植込部3のような嵌合構造部では、動翼1側を絶対的
に最適化するだけでは、フレッティング疲労に対して強
度が不十分となりがちである。
【0005】フレッティング疲労は、数μm〜数100μ
m程度の微小な繰返し相対すべり下にある接触部におい
て発生する疲労現象である。接触部においては面圧が作
用しているので、相対すべりが生じると摩擦力が表面に
作用する。繰返しの相対すべりが生じることにより、接
触部表面においては、この摩擦力により、繰返し応力が
部材に働くことになる。接触部端部などでは、接触面圧
が集中するため、および、接触開口などによる面圧の変
動が大きいため,特に高い変動応力が表面に発生する。
フレッティング疲労では、見かけ上、比較的小さい負荷
応力しか作用しない部位でも、この高い変動応力により
き裂が発生する。
【0006】タービンのロータシャフトへの動翼の植込
部はフレッティング疲労によるき裂が発生する部位であ
る。図14に示したクリスマスツリー形の翼植込部3のよ
うに、動翼1の翼有効部と動翼のロータシャフト2との
嵌合部の間に翼有効部に比べ幅が小さくなったネック部
5を有する場合、ネック部5の断面積の減少および形状
効果により、ネックコーナー部6は応力集中部となる。
このため、ネック部5に近い第1フック4では、ネック
コーナー部6における応力集中とフレッティングによる
動翼表面の繰返し応力が重畳するため、フレッティング
疲労き裂が生じやすい環境にある。
【0007】すなわち、ロータ回転時には動翼1に作用
する遠心力CFにより、ロータシャフト2と動翼1を結
合する植込部3の接触部7には高い接触面圧が作用す
る。同時に、繰返し負荷9や励振により動翼1が振動す
るため、翼植込部3における動翼側とロータシャフト側
の接触部7で微小な繰返し相対すべりが生じる。この微
小相対すべりの際に接触部7に生じる応力変動により、
フレッティング疲労き裂10がロータシャフト2への動翼
1の植込部に発生する。これらタービンロータ動翼植込
部で発生するフレッティング疲労き裂10は、タービンの
構造信頼性を著しく損なうものである。
【0008】特開昭59−113206号公報、特開平3−1826
03号公報および特開平11−101102号公報は、フレッティ
ング疲労に対する強度改善を目的として、動翼側とロー
タシャフト側の形状について工夫を施している。特開昭
59−113206号公報はガスタービンによく見られるダブテ
ール植込部を対象とし、動翼の植込部の定性的なフレッ
ティング疲労強度改善方法を述べている。特開平11−10
1102号公報では蒸気タービンロータシャフト側のフレッ
ティング疲労対策を目的として、隣接する動翼同士の干
渉を抑える手法がとられている。
【0009】このように、フレッティング疲労について
はメカニズムについて明らかになっていないところが多
く、その対象物が変わると対策も異なる。また、その対
策をとることにより、通常疲労強度や静的強度の低下が
生じることがあり、定量的な手段を含んだ対策が望まれ
る。そこで本発明は、動翼植込部のフレッティング疲労
に優れたタービンロータを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】フレッティング発生等価
応力は、応力振幅と平均応力により決定される。通常、
ネック部には遠心力の負荷により、大きな平均応力が作
用するが、運転中の負荷による応力振幅は小さい。一
方、接触により発生する応力成分は応力振幅が大きい。
これらが重畳することにより、ネック部の応力集中によ
る平均応力が増大し、等価応力がフレッティング疲労発
生応力に達する。すなわち、ネック部に発生する静的な
平均応力と接触端部に発生する動的な応力振幅の重ね合
わせを防ぐことにより、フレッティング疲労を防ぐこと
ができる。
【0011】そこで請求項1の発明は、ロータシャフト
とこのロータシャフトの外周に円周方向に沿って取付け
られた動翼とを備え、前記ロータシャフトと前記動翼の
結合が、動翼の翼植込部に設けられロータシャフト中心
へ向って張出しが小さくなるように配列された複数のフ
ックによる凹凸嵌合によって行われているタービンロー
タにおいて、前記翼植込部のネック部の応力集中部と前
記ロータシャフトの表面に最も近い第1フック上ロータ
シャフトとの接触端の位置をずらし、そのずらし距離を
0.2mmないし2.0mmとした構成とする。
【0012】この発明によれば、ネックコーナー部の静
的な応力集中と接触端部の動的な応力の重畳を低減し、
フレッティング疲労き裂発生部位の等価応力を小さくす
ることができる。この作用により,タービン動翼植込部
のフレッティング疲労強度を向上したタービンロータを
提供することができる。
【0013】請求項2の発明は、上記請求項1のタービ
ンロータにおいて翼植込部ネック部のコーナー曲率半径
をロータシャフトの端部コーナー曲率半径より大きくし
た構成とする。
【0014】請求項3の発明は、上記請求項2のタービ
ンロータにおいて翼植込部ネック部のコーナー曲率半径
をロータシャフトの端部コーナー曲率半径の3倍以下と
した構成とする。
【0015】請求項4の発明は、上記請求項1のタービ
ンロータにおいて翼植込部ネック部とロータシャフトと
の接触部の間に曲率半径の異なる複数のコーナー部を設
け、接触部に最も近いコーナー部の曲率半径を他のコー
ナー部の曲率半径より大きくした構成とする。
【0016】請求項5の発明は、上記請求項4のタービ
ンロータにおいて翼植込部ネック部の接触部に最も近い
コーナー曲率半径をロータシャフトの端部コーナー曲率
半径の3倍以下とした構成とする。
【0017】請求項6の発明は、上記請求項1のタービ
ンロータにおいて翼植込部ネック部とロータシャフトと
の接触端部の間に直線部を設けた構成とする。これら請
求項2ないし請求項6の発明によれば、ロータシャフト
の端部コーナーと翼植込部ネック部コーナーとのあいだ
のギャップが、接触端から離れるにしたがって適正な変
化率で大きくなる。そのため翼植込部ネック部コーナー
における応力集中を防ぎフレッティング疲労を防ぐこと
ができる。
【0018】請求項7の発明は、上記請求項1のタービ
ンロータにおいて翼植込部はロータシャフトの軸方向に
沿い、この翼植込部の両端部の接触剛性を低くするフッ
ク部がロータシャフトまたは翼植込部に設けられている
構成とする。
【0019】この発明は、翼植込部の3次元的な応力分
布、すなわち、応力の軸方向分布の差に着目し、これを
均一化したものである。その効果により遠心力によるフ
ック部の荷重分担が平均化され、ネック部応力集中と接
触端の負荷応力が低下する。そのため、両者を重畳した
等価応力が低減し、フレッティング疲労を低減すること
ができる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1の実施の形態
を説明する図であり、クリスマスツリー形の翼植込部3
により動翼1とロータシャフト2を結合したタービンロ
ータの要部断面を示す。
【0021】すなわち、動翼1に作用する遠心力CFお
よび動翼翼有効部に作用する繰返し負荷9を翼植込部3
でフック4により支えている。翼植込部3には、動翼1
の翼有効部とロータシャフト2に係合するフック4の間
に翼有効部に比べ幅が小さくなったネック部5が存在す
る。このネック部5がある場合、ネック部5の断面積の
減少および形状効果により、ネックコーナー部6は応力
集中部となる。また、フレッティング疲労き裂発生の主
因となる接線応力振幅は通常接触端8で最大となる。こ
のとき、接触端8がネックコーナー部6における応力集
中範囲内にあると、フレッティングによる動翼表面の繰
返し応力が重畳するため、フレッティング疲労き裂発生
の原因となる。
【0022】そこで本実施の形態においては、フック4
のネックコーナー部6の曲率を変えることにより、接触
端8の位置を応力の集中するネックコーナー部6からず
らす。こうすることによって、ネックコーナー部6にお
ける静的応力集中とフレッティングによる動翼表面の繰
返し応力の重畳を防ぐことになり、接線応力を低減しフ
レッティング疲労き裂発生を防ぐことができる。
【0023】ここで、接触端8とネックコーナー部6と
の距離について説明する。図2は、FEM(有限要素
法)解析により求めた接触端部強度とネックコーナー部
強度の関係を示す。接触端8とネックコーナー部6の位
置を大きく離すことにより、応力の重畳を完全になくす
ことは可能である。しかし、接触端8とネックコーナー
部6の位置を離すことにより、結果的にネック部5の断
面寸法が低減し、あるいはコーナー曲率半径が小さくな
るために、ネックコーナー部6の応力の絶対値とその範
囲が増加する。図2に示されるように、接触端8とネッ
クコーナー部6の距離には最適解OPSが存在する。こ
の距離を0.2mm〜2mmの適正範囲OPRとすることで、
最適解OPSと比べて実用上十分な強度の翼植込部3を
得ることができる。
【0024】接触端8とネックコーナー部6のあいだの
距離を上記適正範囲OPRにするための嵌合部の形状の
4つの実施例について、次に図3ないし図7を参照して
説明する。図3は、ロータシャフト2の第1のフック4
に近いあご部の曲率半径R2を動翼の第1のフック4部
の曲率半径R1より小さくし、接触端8の位置を応力の
集中するネックコーナー部6からずらしたものである。
【0025】図4は、動翼の第1のフック4のネック部
5とロータシャフト2との接触端8のあいだに直線部11
を設けることにより、接触端8の位置をネックコーナー
部6からずらしたものである。
【0026】図5は、動翼の第1のフック4のネック部
5とロータシャフト2との接触端8のあいだに2つ以上
のコーナー部、すなわち曲率半径R3のコーナーAと曲
率半径R4のコーナーBを設けることにより、接触端8
の位置をネックコーナー部6からずらしたものである。
【0027】ここで、コーナーAの曲率半径R3より大
きい曲率半径R4のコーナーBを動翼第1フック4のネ
ック部5とロータシャフト2との接触端8のあいだに設
ける。このように接触部7に近いコーナーの曲率半径を
大きくすることによって接触端8の接触応力が小さくな
り、高いフレッティング疲労強度が得られる。
【0028】次に、動翼植込部3のネックコーナー部6
の曲率半径Rと、前記ネックコーナー部6に対向するロ
ータシャフト側のあご部の曲率半径R0の関係について
FEM解析によって検討したところを図6を参照して説
明する。ここで、コーナー部6の曲率半径Rは、図3に
おけるR1、または、図5におけるR4と同じであり、あ
ご部の曲率半径R0は、図3におけるR2と同じである。
図6においてT1,T2,T3は、R/R0の値が小、
中、大のときの接触端8の強度を表わし、C1,C2,
C3は、R/R0の値が同様に小、中、大のときのネッ
クコーナー部6の強度を表わす。
【0029】R/R0の値が変わると、接触端部の強度
を示す曲線T1,T2,T3とコーナー部の強度を示す
曲線C1,C2,C3も図に示すように変わる。各々の
R/R0において、植込部の強度が最適となるのは、接
触端部の強度を示す曲線とコーナー部を示す曲線との交
点OPS1,OPS2である。この交点によって、接触
端とネックコーナー部間の距離の値が決められるが、植
込部の強度を高く保つためには、この値が0.2ないし2m
mの範囲にあることが望ましい。例えば、T3とC3の
組合わせでは、R/R0の値が大きく、交点が存在しな
い(0.2〜2mmの範囲にない)。この範囲にあるために
はR/R0の値は3以下であることが必要であること
が、FEM解析から判明している。このため、動翼第1
フック4部のネック部5とロータシャフトとの接触部7
の間に設けるネックコーナー部6の曲率半径Rは、ロー
タシャフトあご部の曲率半径R0の3倍以下にするのが
よい。
【0030】さらに図7に示すように、接触端8に隣接
して、ロータシャフト2との接触面と離れる反対向きの
コーナー部12を設けてもよい。このようにすると接触端
8をネックコーナー部6の応力集中部から外すことがで
きる。ここで、動翼および翼植込部の材質は、チタン合
金またはスチールとするのがよい。そうすると上記のF
EMによる検討がよく当てはまる。
【0031】また、動翼有効部の長さは10インチ〜60イ
ンチとするのがよい。この範囲外では上記のFEMによ
る検討結果がよく当てはまらなくなる。ここまでは、翼
植込部3の断面形状に着目してきたが、実際には翼植込
部3は3次元形状を持つ。このため3次元的な応力分
布、すなわち、軸方向の応力分布にも着目し、これを均
一化すると植込部の強度増加に有効である。
【0032】すなわち、図8(a)にモデル的に示すよ
うに、動翼とロータシャフトとの嵌合部の接触は押付け
片13とベース14の接触と考えることができる。一様な形
状においては、押付け片13とベース14の剛性の差や、押
付け荷重PFの分布の差から接触面圧SPは(b)のよ
うに不均一な分布となる。この不均一な面圧分布を、
(c)のように面圧が高い部分に低剛性部15を設けるこ
とによって低減し、全体的なフレッティング疲労に対す
る強度を上げることができる。接触剛性を低下させるに
は、押付け片13とベース14のあいだの隙間や硬さを変え
たりすることが有効である。
【0033】タービンロータの翼植込部がロータ軸方向
に直線的な形状を有する場合には、図8(b)に示すよ
うに、両端で接触面圧SPが高くなるため、図8(c)
に示すように、両端に低剛性部15を設けるのがよい。す
なわち、図9(a)または(b)に示すように、接触面
圧SPが高くなる両端部においてロータフック16、また
は動翼フック17の端部に傾斜部18を設け、ギャップ19を
作る。これにより、両端部の接触剛性が低下するため、
面圧分布が均一化し、タービンロータの翼植込部のフレ
ッティング疲労強度が増大する。
【0034】また、図10(a)に示すように、翼植込部
の直線からなるフックにおいて高面圧部20となる部分
は、荷重が多く働いていると考えられる。そこで、図10
(b)に示すように、高面圧部のフック長さL1を中央
部のフック長さL2と比べて長くすることによって、局
所的に面圧の均一化を図る。
【0035】次に、ロータシャフトの軸方向に曲線の翼
植込部を有する図11(a)のようなカーブドエントリー
型のタービンロータにおいては、直線の翼植込部を持つ
タービンロータと違い、図11(b)に示すように翼植込
部のロータ軸方向の中央部にて接触面圧SPが最大とな
る。そこで、接触剛性を低くしたフック部を、ロータシ
ャフトまたは動翼植込部に設けることにより、面圧分布
を最適化する。
【0036】図12(a)に示すように、翼植込部の高面
圧部となるロータシャフト軸方向の中央部に、ロータシ
ャフトと動翼の第1フック間のギャップを大きくした後
退部21をロータフック16に設ける。あるいはまた図12
(b)に示すように、翼植込部の高面圧部となるロータ
シャフト軸方向の中央部に、ロータシャフトと動翼の第
1フック間のギャップを大きくした後退部21を動翼フッ
ク17に設ける。これにより、ロータフック16と動翼フッ
ク17の中央部の接触剛性が低下し、面圧が均一化する。
【0037】また、図13に示すように、高面圧となる翼
植込部のロータシャフト軸方向の中央部のフック長さL
2を端部のフック長さL1と比べて長くすることで、接
触面圧の均一化を図ることができる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、ロータシャフトへの動
翼のクリスマスツリー形の植込部において、ネック部コ
ーナー部の静的な応力と接触端の動的な応力の重畳を低
減し、フレッティング疲労等価応力を小さくすることが
できるため、翼植込部のフレッティング疲労に対する信
頼性の高いタービンロータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のタービンロータを
示し、(a)は要部断面図、(b)は(a)のb部拡大
図。
【図2】上記第1の実施の形態の作用を説明する図。
【図3】上記第1の実施の形態の第1の実施例を示す
図。
【図4】上記第1の実施の形態の第2の実施例を示す
図。
【図5】上記第1の実施の形態の第3の実施例を示す
図。
【図6】上記第1〜第3の実施例の作用を説明する図。
【図7】上記第1の実施の形態の第4の実施例を示す
図。
【図8】本発明の第2の実施の形態の原理を説明する
図。
【図9】上記第2の実施の形態の第1の実施例を示す
図。
【図10】上記第2の実施の形態の第2の実施例を示す
図。
【図11】本発明の第3の実施の形態を説明する図。
【図12】上記第3の実施の形態の第1の実施例を示す
図。
【図13】上記第3の実施の形態の第2の実施例を示す
図。
【図14】従来のタービンロータの動翼植込部構造を示
す図。
【符号の説明】
1…動翼、2…ロータシャフト、3…翼植込部、4…フ
ック、5…ネック部、6…ネックコーナー部、7…接触
部、8…接触端、9…繰返し負荷、10…き裂、11…直線
部、12…反対向きコーナー部、13…押付け片、14…ベー
ス、15…低剛性部、16…ロータフック、17…動翼フッ
ク、18…傾斜部、19…ギャップ、20…高面圧部、21…後
退部、C1,C2,C3…ネックコーナー部強度曲線、
CF…遠心力、L1…端部フック長さ、L2…中央部フ
ック長さ、LM…限界点、OPR…適正範囲、OPS,
OPS1,OPS2…最適解、PF…押付け荷重、R1
…ネックコーナー部曲率半径、R2…ロータシャフト側
曲率半径、R3…コーナーAの曲率半径、R4…コーナー
Bの曲率半径、SP…接触面圧、T1,T2,T3…接
触端部強度曲線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 格 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 Fターム(参考) 3G002 FA04 FB01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータシャフトとこのロータシャフトの
    外周に円周方向に沿って取付けられた動翼とを備え、前
    記ロータシャフトと前記動翼の結合が、動翼の翼植込部
    に設けられロータシャフト中心へ向って張出しが小さく
    なるように配列された複数のフックによる凹凸嵌合によ
    って行われているタービンロータにおいて、前記翼植込
    部のネック部の応力集中部と前記ロータシャフトの表面
    に最も近い第1フック上ロータシャフトとの接触端の位
    置をずらし、そのずらし距離を0.2mmないし2.0mmとした
    ことを特徴とするタービンロータ。
  2. 【請求項2】 翼植込部ネック部のコーナー曲率半径を
    ロータシャフトの端部コーナー曲率半径より大きくした
    ことを特徴とする請求項1記載のタービンロータ。
  3. 【請求項3】 翼植込部ネック部のコーナー曲率半径を
    ロータシャフトの端部コーナー曲率半径の3倍以下とし
    たことを特徴とする請求項2記載のタービンロータ。
  4. 【請求項4】 翼植込部ネック部とロータシャフトとの
    接触部の間に曲率半径の異なる複数のコーナー部を設
    け、接触部に最も近いコーナー部の曲率半径を他のコー
    ナー部の曲率半径より大きくしたことを特徴とする請求
    項1記載のタービンロータ。
  5. 【請求項5】 翼植込部ネック部の接触部に最も近いコ
    ーナー曲率半径をロータシャフトの端部コーナー曲率半
    径の3倍以下としたことを特徴とする請求項4記載のタ
    ービンロータ。
  6. 【請求項6】 翼植込部ネック部とロータシャフトとの
    接触端部の間に直線部を設けたことを特徴とする請求項
    1記載のタービンロータ。
  7. 【請求項7】 翼植込部はロータシャフトの軸方向に沿
    い、この翼植込部の両端部の接触剛性を低くするフック
    部がロータシャフトまたは翼植込部に設けられているこ
    とを特徴とする請求項1記載のタービンロータ。
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Cited By (7)

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