JP2002105239A - 表面処理無機充填剤、エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

表面処理無機充填剤、エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

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JP2002105239A
JP2002105239A JP2000301843A JP2000301843A JP2002105239A JP 2002105239 A JP2002105239 A JP 2002105239A JP 2000301843 A JP2000301843 A JP 2000301843A JP 2000301843 A JP2000301843 A JP 2000301843A JP 2002105239 A JP2002105239 A JP 2002105239A
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epoxy resin
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epoxy
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Masaru Ota
賢 太田
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形性及び耐半田性に優れた半導体封止用エ
ポキシ樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】(A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹
脂、(C)硬化促進剤、及び(D)無機充填剤が分子中
にエポキシ基を1個以上有する化合物及び有機アルミニ
ウム化合物で表面処理されてなる表面処理無機充填剤か
らなることを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形性に優れた半
導体封止用エポキシ樹脂組成物及び耐半田性に優れた半
導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ダイオード、トランジスタ、集積
回路等の電子部品は、主にエポキシ樹脂組成物で封止さ
れ、半導体装置とされている。これらのエポキシ樹脂組
成物は、低圧トランスファー成形における良好な成形性
と、これらを用いて得られた半導体装置には高い耐半田
性が要求されている。耐半田性を向上させるために、封
止材料であるエポキシ樹脂組成物の硬化物には低吸水化
及び高温時の高い強度が必須である。又成形性、特にエ
ポキシ樹脂組成物の充填性を向上させるためには、エポ
キシ樹脂組成物の粘度を低減させることが必要である。
耐半田性の改善と成形性の改善が同時に求められてお
り、耐半田性向上のため低吸水化及び高強度化に、無機
充填剤量を増量した場合(例えば、特開平10−204
261号公報、特開平10−25335号公報)、エポ
キシ樹脂組成物の粘度が高くなり、成形性、特に充填性
の大幅な低下がおこり、耐半田性と成形性の両立が困難
となる。更に耐半田性向上のために、縮合多環芳香族系
樹脂やナフトール型樹脂を使用する場合(例えば、特開
平10−226746号公報、特開平9−291128
号公報)もあるが、成形時の流動性の低下や硬化性の低
下という問題が発生し、成形性に問題が生じる。このた
め、耐半田性と成形性の両立が強く求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、分子中にエ
ポキシ基を1個以上有する化合物及び有機アルミニウム
化合物で表面処理された表面処理無機充填剤を含有する
成形性に優れた半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び耐
半田性に優れた半導体装置を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)無機充
填剤が、分子中にエポキシ基を1個以上有する化合物及
び有機アルミニウム化合物で表面処理されてなることを
特徴とする表面処理無機充填剤、(2)分子中にエポキ
シ基を1個以上有する化合物及び有機アルミニウム化合
物が、固着率50%以上である第(1)項記載の表面処
理無機充填剤、(3)分子中にエポキシ基を1個以上有
する化合物が、一般式(1)で示されるエポキシシラン
カップリング剤である第(1)項又は第(2)項記載の
表面処理無機充填剤、(4)有機アルミニウム化合物
が、一般式(2)である第(1)項、第(2)項又は第
(3)記載の表面処理無機充填剤、(5)(A)エポキ
シ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)硬化促進剤、及
び(D)無機充填剤が分子中にエポキシ基を1個以上有
する化合物及び有機アルミニウム化合物で表面処理され
てなる表面処理無機充填剤からなることを特徴とする半
導体封止用エポキシ樹脂組成物、(6)分子中にエポキ
シ基を1個以上有する化合物及び有機アルミニウム化合
物が、固着率50%以上である第(5)項記載の半導体
封止用エポキシ樹脂組成物、(7)分子中にエポキシ基
を1個以上有する化合物が、一般式(1)で示されるエ
ポキシシランカップリング剤である第(5)項又は第
(6)項記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
(8)有機アルミニウム化合物が、一般式(2)である
第(5)項、第(6)項又は第(7)項の半導体封止用
エポキシ樹脂組成物、(9)第(5)〜(8)項記載の
いずれかの半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半
導体素子を封止してなることを特徴とする半導体装置、
である。
【0005】
【化3】
【0006】
【化4】
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の表面処理無機充
填剤について述べる。本発明の分子中にエポキシ基を1
個以上有する化合物及び有機アルミニウム化合物で表面
処理された表面処理無機充填剤が配合された、エポキシ
樹脂、フェノール樹脂、或いはポリエステル樹脂等を含
む熱硬化性樹脂組成物は、これらの硬化物の熱時の強度
が向上し、かつ低吸水化を図ることができる。本発明の
分子中にエポキシ基を1個以上有する化合物及び有機ア
ルミニウム化合物で表面処理される無機充填剤として
は、例えば溶融シリカ、結晶シリカ、タルク、アルミ
ナ、水酸化アルミニウム、窒化珪素等が挙げられ、最も
好適に使用されるものとしては、球状の溶融シリカであ
る。これらの無機充填剤は、単独でも混合して用いても
差し支えない。
【0008】本発明の表面処理に用いる分子中にエポキ
シ基を1個以上有する化合物とは、エポキシ基を有する
化合物全般を言う。無機充填剤の表面を表面処理するた
めには、室温で液状である化合物が望ましいが、室温で
固体状の化合物であっても溶剤等で希釈したり、加熱し
て溶融させることにより充分に分散可能であれば、特に
限定されるものではない。例えば、ビスフェノールA型
エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフ
ェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ト
リフェニルメタン型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノ
ボラック型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂全般、エポキ
シ基含有シリコーンオイル、エポキシ基含有ポリブタジ
エン、エポキシ基含有スチレン−ブタジエンブロックコ
ポリマー、エポキシ基含有アクリル樹脂等のエポキシ基
含有ゴム成分、更にエポキシ基含有シランカップリング
剤等が挙げられる。分子中にエポキシ基を1個以上有す
る化合物の中では、無機充填剤表面への分散性と反応性
の良好さから、エポキシ基含有シランカップリング剤が
好適に用いられる。更に、望ましいエポキシ基含有シラ
ンカップリング剤としては、一般式(1)で示されるエ
ポキシシランカップリング剤である。一般式(1)で示
されるエポキシシランカップリング剤の内では、反応性
とコストの点から γ―グリシドキシプロピルトリメト
キシシランが好ましい。用いられるエポキシシランカッ
プリング剤は、予め水及び必要に応じて酸を添加して、
加水分解処理して用いてもよい。分子中にエポキシ基を
1個以上有する化合物の配合量としては、無機充填剤1
00重量部に対し、0.02〜2重量部が好ましい。
0.02重量部未満では、表面処理無機充填剤を配合し
た熱硬化性樹脂組成物の硬化物の熱時の強度の向上が認
められず、2重量部を越えると熱硬化性樹脂組成物の硬
化物の吸水率が上昇して好ましくない。
【0009】本発明に用いる分子中にエポキシ基を1個
以上有する化合物と併用する有機アルミニウム化合物と
しては、有機物とアルミニウムの化合物の全般を指す。
特にアルミニウムキレート化合物が好ましく、更に、望
ましいアルミニウムキレート化合物としては、一般式
(2)で示される化合物が好ましい。本発明に用いる有
機アルミニウム化合物は、分子中にエポキシ基を1個以
上有する化合物をゲル化反応させる触媒として作用し、
無機充填剤表面に分子中にエポキシ基を1個以上有する
化合物のゲル化物を固着することとなり、その化合物に
よる無機充填剤の表面処理を容易に行うことができる。
固着することにより、表面処理無機充填剤を配合した熱
硬化性樹脂組成物の硬化物の熱時の強度の向上及び熱硬
化性樹脂組成物の硬化物の吸水率を低く抑えることがで
きる。通常のシランカップリング剤の場合、シリカ表面
には化学反応を起こすが、他の無機充填剤、例えばタル
ク、水酸化アルミニウムに対しては反応性が低く無機充
填剤表面に固定化することが困難であった。
【0010】しかし、本発明は有機アルミニウム化合物
を触媒としてエポキシ基含有化合物を重合させることに
より表面処理を行う機構である。重合前の低粘度の状態
で無機充填剤表面を覆い、この状態でエポキシ基が重合
するため、無機充填剤の種類を問わずに容易に表面処
理、表面への固着が可能となる。一般式(2)で示され
る有機アルミニウム化合物の内では、アルミニウムイソ
プロピレート、アルミニウムエトキサイド、アルミニウ
ムセカンダリーブチレート、エチルアセトアセテートア
ルミニウムジイソプロピレート、アルキルアセトアセテ
ートアルミニウムジイソプロピレート等が挙げられる。
有機アルミニウム化合物の配合量としては、無機充填剤
100重量部に対して0.0005〜0.5重量部が好
ましい。0.0005重量部未満だと触媒活性が低く、
分子中にエポキシ基を1個以上有する化合物が無機充填
剤の表面に充分に固着されないため熱硬化性樹脂組成物
の硬化物の熱時の強度の向上が認められず、0.5重量
部を越えると熱硬化性樹脂組成物の硬化物の吸水率が上
昇して好ましくない。
【0011】本発明における無機充填剤の表面処理方法
としては、無機充填剤と分子中にエポキシ基を1個以上
有する化合物及び有機アルミニウム化合物を均一に混合
できる混合機に投入し攪拌した後、混合機から取り出し
て、常温以上の温度で1日〜1週間程度放置することに
より、表面処理を完了させることができる。例えば、無
機充填剤と分子中にエポキシ基を1個以上有する化合物
及び有機アルミニウム化合物をボールミル等の混合機の
中に投入し、30分〜数時間攪拌する。その後混合機か
ら取り出して、常温〜100℃で、1日〜1週間程度放
置することにより表面処理を完結させることができる。
混合機としては、例えばボールミル、ヘンシェルミキサ
ー Vブレンダー、ダブルコーンブレンダー等のブレン
ダー類、コンクリートミキサーやリボンブレンダー等を
示す。
【0012】本発明における無機充填剤を表面処理した
分子中にエポキシ基を1個以上有する化合物と有機アル
ミニウム化合物の固着率としては、50%以上が好まし
い。固着率は、表面処理された無機充填剤を元素分析
し、炭素量を定量し、下記式(1)に従って求める。こ
こでAは、表面処理された無機充填剤に含まれる炭素含
有率(重量%)を示し、Bは表面処理された無機充填剤
を有機溶剤(メタノール、アセトン等)で室温で繰り返
し3回以上洗浄、濾過し、濾紙の上に残った洗浄後の無
機充填剤を100℃で30分乾燥させた後に、元素分析
により測定された炭素含有率(重量%)である。 固着率(%)=B/A×100 (1) 本発明における炭素含有量の測定方法は、高周波加熱で
燃焼させ、発生する炭酸ガスを赤外検出器で定量する。
測定装置としては、(株)堀場製作所・製の元素分析装
置(EMIA520)。固着率が50%未満である場合
は、熱硬化性樹脂組成物の硬化物の強度が充分向上せ
ず、吸水率が上昇するおそれがある。
【0013】以下に、本発明の半導体封止用エポキシ樹
脂組成物について述べる。本発明に用いるエポキシ樹脂
としては、1分子内にエポキシ基を2個以上有するモノ
マー、オリゴマー、ポリマー全般を言い、その分子量、
分子構造は特に限定するものではないが、例えば、ビフ
ェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹
脂、スチルベン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック
型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹
脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変
性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリアジン核
含有エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノー
ル型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹
脂(フェニレン骨格、ジフェニレン骨格等を有する)等
が挙げられ、これらは単独でも混合して用いても差し支
えない。
【0014】本発明に用いるフェノール樹脂としては、
1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有するモノマ
ー、オリゴマー、ポリマー全般を言い、その分子量、分
子構造を特に限定するものではないが、例えば、フェノ
ールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ジシ
クロペンタジエン変性フェノール樹脂、テルペン変性フ
ェノール樹脂、トリフェノールメタン型樹脂、フェノー
ルアラルキル樹脂(フェニレン骨格、ジフェニレン骨格
等を有する)等が挙げられ、これらは単独でも混合して
用いても差し支えない。これらの内では、特にフェノー
ルノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノー
ル樹脂、フェノールアラルキル樹脂、テルペン変性フェ
ノール樹脂等が好ましい。これらの配合量としては、全
エポキシ樹脂のエポキシ基数と全フェノール樹脂のフェ
ノール性水酸基数の比が0.8〜1.3が好ましい。
【0015】本発明に用いる硬化促進剤としては、エポ
キシ基とフェノール性水酸基との硬化反応を促進させる
ものであればよく、一般に封止材料に使用するものを使
用することができる。例えば、1,8−ジアザビシクロ
(5,4,0)ウンデセン−7、トリフェニルホスフィ
ン、2−メチルイミダゾール、テトラフェニルホスホニ
ウム・テトラフェニルボレート等が挙げられ、これらは
単独でも混合して用いても差し支えない。
【0016】表面処理無機充填剤に用いる分子中にエポ
キシ基を1個以上有する化合物の配合量としては、無機
充填剤100重量部に対し、0.02〜2重量部が好ま
しい。0.02重量部未満では、表面処理無機充填剤を
配合したエポキシ樹脂組成物の硬化物の熱時の強度の向
上が認められず、耐半田性が不十分であり、2重量部を
越えるとエポキシ樹脂組成物の硬化物の吸水率が上昇し
て耐半田性が低下し好ましくない又有機アルミニウム化
合物の配合量としては、無機充填剤100重量部に対し
て0.0005〜0.5重量部が好ましい。0.000
5重量部未満だと触媒活性が低く、分子中にエポキシ基
を1個以上有する化合物が無機充填剤の表面に充分に固
着されないためエポキシ樹脂組成物の硬化物の熱時の強
度の向上が認められず、耐半田性が低下し、0.5重量
部を越えるとエポキシ樹脂組成物の硬化物の吸水率が上
昇して耐半田性が低下するので好ましくない。無機充填
剤を表面処理した分子中にエポキシ基を1個以上有する
化合物と有機アルミニウム化合物の固着率としては、5
0%以上が好ましい。固着率が50%未満だと、エポキ
シ樹脂組成物の硬化物の強度が充分向上せず、耐半田性
が低下するおそれがあり好ましくない。本発明に用いる
分子中にエポキシ基を1個以上有する化合物と有機アル
ミニウム化合物で表面処理された無機充填剤は、全エポ
キシ樹脂組成物中に30〜95重量%含むことが好まし
い。30重量%未満だと表面処理された無機充填剤の効
果が充分に発現されず、耐半田性が低下するおそれがあ
り、95重量%を越えると、流動性が低下して成形性が
低下するので好ましくない。表面処理された無機充填剤
の特性を損なわない範囲で、表面処理されていない無機
充填剤と併用してもよい。
【0017】本発明のエポキシ樹脂組成物は、(A)〜
(D)成分を必須成分とするが、これ以外に必要に応じ
てシランカップリング剤、カーボンブラック等の着色
剤、天然ワックス、合成ワックス等の離型剤、及びシリ
コーンオイル、ゴム等の低応力添加剤、臭素化エポキシ
樹脂や三酸化アンチモン、赤燐等の種々の添加剤を適宜
配合しても差し支えない。又、本発明のエポキシ樹脂組
成物は、(A)〜(D)成分、及びその他の添加剤等を
ミキサー等を用いて充分に均一に混合した後、更に熱ロ
ール又はニーダー等で溶融混練し、冷却後粉砕して得ら
れる。本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて、半導体素
子等の各種の電子部品を封止し、半導体装置を製造する
には、トランスファーモールド、コンプレッションモー
ルド、インジェクションモールド等の従来からの成形方
法で硬化成形すればよい。
【0018】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。配合割合は重量部とす
る。なお、実施例、及び比較例で用いたエポキシ樹脂、
フェノール樹脂の略号及び構造、表面処理無機充填剤の
内容について、以下に示す。 エポキシ樹脂(E−1):式(E−1)で示される構造
を主成分とするエポキシ樹脂(エポキシ当量190g/
eq)
【化5】
【0019】エポキシ樹脂(E−2):式(E−2)で
示されるエポキシ樹脂(エポキシ当量265g/eq)
【化6】 フェノールアラルキル樹脂(三井化学(株)、XL−2
25)(H−1)(水酸基当量165g/eq) フェノールノボラック樹脂(住友デュレズ(株)、PR
−51470)(H−2)(水酸基当量104g/e
q)
【0020】表面処理無機充填剤1:平均粒径22μ
m、最大粒径74μmの球状溶融シリカ100重量部に
対し、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
(A−187:日本ユニカー(株))を0.5重量部
と、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピ
レート( ALCH:川研ファインケミカル(株))を
0.01重量部添加して、ボールミルで1時間攪拌し
た。その後常温で1週間放置した後に、篩分して表面処
理シリカを調製した。固着率は77%であった。 表面処理無機充填剤2:平均粒径22μm、最大粒径7
4μmの球状溶融シリカ100重量部に対し、γ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン(A−187:日
本ユニカー(株))0.5重量部に蒸留水0.2部を添
加/攪拌/放置して加水分解させたものを計0.7重量
部と、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプ
ロピレート(アルミキレートM:川研ファインケミカル
(株))を0.02重量部添加して、Vブレンダーで1
時間攪拌した。その後常温で4日間放置した後に、ボー
ルミル処理を行い、更に151μmの目開きの篩で篩分
し篩下のものを捕集して表面処理シリカを得た。固着率
89%であった。 表面処理無機充填剤3:平均粒径22μm、最大粒径7
4μmの球状溶融シリカ100重量部に対し、γ−グリ
シドキシプロピルジメトキシモノメチルシランを0.9
重量部と、アルミニウムイソプロピレート(AIPD:
川研ファインケミカル(株))を0.03重量部添加し
て、ボールミルで1時間攪拌した。その後常温で1週間
放置して表面処理シリカを調製した。固着率92%であ
った。
【0021】表面処理無機充填剤4:平均粒径11μ
m、最大粒径100μmの水酸化アルミニウム100重
量部に対し、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン(A−187:日本ユニカー(株))を0.5重量
部と、アルミニウムセカンダリーブチレート(ASB
D:川研ファインケミカル(株))を0.01重量部添
加して、ボールミルで1時間攪拌した。その後常温で1
週間放置して表面処理水酸化アルミニウムを調製した。
固着率は64%であった。 表面処理無機充填剤5:平均粒径22μm、最大粒径7
4μmの球状溶融シリカ100重量部に対し、γ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシランを0.6重量部
と、アルミニウムイソプロピレート(AIPD:川研フ
ァインケミカル(株))を0.01重量部添加して、ボ
ールミルで10分攪拌し、表面処理シリカを調製した。
固着率は38%であった。 表面処理無機充填剤6:平均粒径22μm、最大粒径7
4μmの球状溶融シリカ100重量部に対し、ビスフェ
ノールF型エポキシ樹脂(日本化薬(株)、エポキシ当
量170g/eqを0.6重量部と、アルミニウムイソ
プロピレート(AIPD:川研ファインケミカル
(株))を0.6重量部添加して、ボールミルで1時間
攪拌した。その後60℃で2時間加熱放置して表面処理
シリカを調製した。固着率は52%であった 表面処理無機充填剤7:平均粒径22μm、最大粒径7
4μmの球状溶融シリカ100重量部に対し、β−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシランを2.4重量部と、アルミニウムイソプロピレ
ート(AIPD:川研ファインケミカル(株))を0.
04重量部添加して、ボールミルで1時間攪拌した。そ
の後常温で1週間放置して表面処理シリカを調製した。
固着率は57%であった。
【0022】 実施例1 エポキシ樹脂(E−1) 77重量部 フェノール樹脂(H−1) 68重量部 1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(以下、DBUという ) 2重量部 表面処理充填剤1 845重量部 カーボンブラック 3重量部 カルナバワックス 5重量部 を常温でスーパーミキサーを用いて混合し、70〜10
0℃でロール混練し、冷却後粉砕してエポキシ樹脂組成
物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を以下の方法で
評価した。結果を表1に示す。
【0023】評価方法 無機充填剤表面への固着率の測定方法:測定装置として
(株)堀場製作所・製の元素分析装置であるEMIA5
20を使用して計測し、式(1)に従って求めた。 スパイラルフロー:EMMI−1−66に準じたスパイ
ラルフロー測定用金型を用いて、金型温度175℃、圧
力70kg/cm2、硬化時間120秒で測定した。 硬化性:(株)オリエンテック・製、JSRキュラスト
メーターIVPSを用いて、ダイスの直径35mm、振
幅角1°、成形温度175℃、成形開始90秒後のトル
ク値を測定した。数値が小さい程硬化が遅い。単位はk
gf・cm。 熱時強度:低圧トランスファー成形機を用いて成形温度
175℃、圧力70kg/cm2、硬化時間120秒で
曲げ強度測定用の成形品を成形し、アフターベークとし
て175℃、8時間の処理を行い試料とした。成形品の
大きさは、10mm×80mm×4mm。テンシロンを
用い、スパン長さ64mmで3点曲げの要領で曲げ強度
測定を行った。測定温度は240℃。 耐半田性:低圧トランスファー成形機を用いて成形温度
175℃、圧力70kg/cm2、硬化時間120秒で
80pQFP(チップサイズ9.0mm×9.0mm)
を成形し、アフターベークとして175℃、8時間処理
した後、85℃、相対湿度85%で120時間の吸湿処
理を行った後、240℃のIRリフローを処理をした。
パッケージ内部の剥離やクラックを超音波探傷機で確認
した。6個のパッケージ中の不良パッケージ数を示す。 吸水率:上記の耐半田性評価を行うにあたり、80pQ
FPに85℃、相対湿度85%で120時間の吸水処理
を行った後のパッケージ重量Wを測定し、絶乾時のパッ
ケージの重量をWdryとした場合の吸水率(%)を以下
の式により求めた。 パッケージ吸水率(%)=(W−Wdry)/Wdry×100 (2)
【0024】実施例2〜10、比較例1、2 表1の配合に従い、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂
組成物を得て、実施例1と同様にして評価した。結果を
表1に示す。
【表1】
【0025】
【発明の効果】本発明に従うと、成形性に優れた半導体
封止用エポキシ樹脂組成物が得られ、これを用いた半導
体装置は耐半田性に優れている。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 AA001 CC042 CD041 CD051 CD061 CD071 DE147 DJ007 DJ017 DJ047 EU116 EU136 EW016 EW176 FB087 FB137 FD017 FD142 GQ05 4J036 AC02 AC18 AD07 AD08 AD10 AE05 AE07 AF06 AF08 DC41 DC46 DD07 FA02 FA05 FB06 FB07 JA07 4M109 AA01 BA01 CA21 EA02 EB03 EB04 EB12 EB17 EC05 EC20

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機充填剤が、分子中にエポキシ基を1
    個以上有する化合物及び有機アルミニウム化合物で表面
    処理されてなることを特徴とする表面処理無機充填剤。
  2. 【請求項2】 分子中にエポキシ基を1個以上有する化
    合物及び有機アルミニウム化合物が、固着率50%以上
    である請求項1記載の表面処理無機充填剤。
  3. 【請求項3】 分子中にエポキシ基を1個以上有する化
    合物が、一般式(1)で示されるエポキシシランカップ
    リング剤である請求項1又は2記載の表面処理無機充填
    剤。
  4. 【請求項4】 有機アルミニウム化合物が、一般式
    (2)である請求項1、2又は3記載の表面処理無機充
    填剤。
  5. 【請求項5】(A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹
    脂、(C)硬化促進剤、及び(D)無機充填剤が分子中
    にエポキシ基を1個以上有する化合物及び有機アルミニ
    ウム化合物で表面処理されてなる表面処理無機充填剤か
    らなることを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成
    物。
  6. 【請求項6】 分子中にエポキシ基を1個以上有する化
    合物及び有機アルミニウム化合物が、固着率50%以上
    である請求項5記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成
    物。
  7. 【請求項7】 分子中にエポキシ基を1個以上有する化
    合物が、一般式(1)で示されるエポキシシランカップ
    リング剤である請求項5又は6記載の半導体封止用エポ
    キシ樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 有機アルミニウム化合物が、一般式
    (2)である請求項5、6又は7記載の半導体封止用エ
    ポキシ樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 請求項5〜8記載のいずれかの半導体封
    止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止して
    なることを特徴とする半導体装置。 【化1】 【化2】
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