JP2002104639A - チップ搬送コンベヤ - Google Patents

チップ搬送コンベヤ

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JP2002104639A
JP2002104639A JP2000300181A JP2000300181A JP2002104639A JP 2002104639 A JP2002104639 A JP 2002104639A JP 2000300181 A JP2000300181 A JP 2000300181A JP 2000300181 A JP2000300181 A JP 2000300181A JP 2002104639 A JP2002104639 A JP 2002104639A
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roller chain
chain mechanism
hinge
plate
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Shigeru Nishiguchi
茂 西口
Shigenori Matsuoka
重徳 松岡
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Tsubakimoto Mayfran Inc
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Tsubakimoto Mayfran Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ローラチェーン機構の最小繰り返し単位を一
枚のリンクプレートで構成して構成部品点数を大幅に削
減するとともに、溶接することなく、ローラチェーン機
構の長さの設計や張力調整などの保守・点検を容易にす
ることができ、しかも、コンベヤ幅方向のガタツキとチ
ップの噛み込みを阻止することができるチップ搬送コン
ベヤを提供する。 【解決手段】 多数のヒンジプレート1でチップ載置面
を構成するベルトコンベヤ本体Aの左右両側に、スプロ
ケットと噛み合うローラチェーン機構Bがヒンジプレー
ト1を無端状に連結する連結ピン3を介して組み込まれ
ており、前記ローラチェーン機構Bが、各ヒンジプレー
ト1から延出された連結ピン3と、各連結ピン3に軸支
されたローラ5と、各ヒンジプレート1に対応して配置
されるとともにプレート前後にオフセット段差と前後一
対のピン孔61,62を有するピンリンクプレート6と
で構成されているものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、旋盤あるいは切削
用工作機械等に付属するチップ搬送コンベヤであって、
旋盤屑やプレス屑等のチップを搬送するためのチップ搬
送コンベヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】旋盤あるいは切削用工作機械等により切
削された切粉等のチップを搬送するためのチップ搬送コ
ンベヤは、例えば、特開平11−310316号公報に
提案され、図5(a),(b)に示されているような構
成が知られている。従来の図5に示されるチップ搬送コ
ンベヤは、ヒンジプレートaの前後端にはヒンジ部bが
設けられ、左右端にはサイドウイングcが溶接手段で固
着されている。
【0003】ヒンジプレートaを連結するためにローラ
チェーン機構が左右の両側に設けらているが、このよう
なローラチェーン機構は、一対の関節リンクプレート
d、eと一対のローラf、fとこれを挟持する一対の挟
持リンクプレートg、gとブッシュhからなり、連結ピ
ンiでヒンジプレートaのヒンジ部bと、関節リンクプ
レートd,eのピン孔、ローラfの軸支孔を有するブッ
シュhとを貫通し連結して組み立てられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の特開
平11−310316号公報に記載されているチップ搬
送コンベヤのローラチェーン機構は、2枚の関節リンク
プレートd,eと2枚の連結リンクプレートg、gとが
最小繰り返し単位を構成している。したがって、このよ
うなチップ搬送コンベヤを工作機械等の限られた作業空
間に取り付ける場合、ローラチェーン機構の長さをこれ
らのプレート長さの半分、即ち、一ピッチ分単位以下で
設計することができないので、予め与えられた要求仕様
の空間内に納めることができない場合があるという問題
点があった。特に、コンベヤベルトが伸びて張力調整を
行う場合、必ず前述した最小繰り返し単位で外す必要が
あるため、その分の余計な労力時間が必要であり、しか
も、チップ搬送コンベヤのサイドウイングは、ヒンジプ
レートに手間の掛かる溶接で固着する必要があり、張力
調整等の保守・点検メンテナンスが極めて厄介であると
いう問題点があった。
【0005】また、このようなチップ搬送コンベヤのロ
ーラチェーン機構は、関節リンクプレートeを貫通した
連結ピンiの端面が割りピン(図示していない)などに
よって抜け止めされているため、ローラチェーン機構に
余分な隙間が生じて、コンベヤ幅方向のガタツキが発生
するととともにローラチェーン機構に旋盤屑やプレス屑
等のチップのはみ出しや零れがあった場合に関節リンク
プレートd,eへ噛み込むという問題があった。
【0006】更に、構成部品点数が多く組立に時間が掛
かり、構成部品点数が多いため組み込みミスを犯しやす
く、検査においてもリンクプレートの最小繰り返し単位
で検査しなければならず、また、関節リンクプレートや
連結リンクプレートが同じ形状であるため、部品管理が
煩雑でミスの発見が難しいといった問題点があった。
【0007】そこで、本発明は、上記の問題点に鑑みて
なされたもので、その課題は、ローラチェーン機構の最
小繰り返し単位を一枚のリンクプレートで構成して構成
部品点数を大幅に削減するとともに、溶接することな
く、ローラチェーン機構の長さの設計や張力調整などの
保守・点検を容易にすることができ、しかも、コンベヤ
幅方向のガタツキとチップの噛み込みを阻止することが
できるチップ搬送コンベヤを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、多数のヒンジプレート
でチップ載置面を構成するベルトコンベヤ本体の左右両
側に、スプロケットと噛み合うローラチェーン機構が前
記ヒンジプレートを無端状に連結する連結ピンを介して
組み込まれたチップ搬送コンベヤにおいて、前記ローラ
チェーン機構が、少なくとも、前記各ヒンジプレートか
ら延出された連結ピンと、前記各連結ピンに軸支された
ローラと、前記各ヒンジプレートに対応して配置される
とともにプレート前後にオフセット段差と前後一対のピ
ン孔を有するピンリンクプレートとで構成されている。
【0009】そして、請求項2に記載の発明は、請求項
1に記載の発明に加えて、前記ベルトコンベヤ本体とロ
ーラチェーン機構との間に、前記連結ピンによって貫通
され固定されるサイドウイングが立設されていることに
よって、前記課題をさらに解決したものである。
【0010】さらに、請求項3に記載の発明は、請求項
1または請求項2に記載の発明に加えて、前記ピンリン
クプレートを貫通した連結ピンの端面が、ピンリンクプ
レートに対してカシメられていることによって、前記課
題をさらに解決したものである。
【0011】ここで、本発明で意味するところの「オフ
セット段差」とは、プレート前後でプレート厚み方向に
形成されたプレート厚みにほぼ等しい段差のことであ
る。なお、本発明で用いたヒンジプレートの具体的な形
態については、前後端にヒンジ部を有する短冊状のもの
が一般的であるが、連結ピンによって順次連結して旋盤
屑やプレス屑等のチップを載置して搬送することができ
る形態であれば、これ以外の如何なる形態であっても差
し支えない。また、そのチップ載置面については、切削
油などで濡れたチップが付着しないようにするためにデ
ィンプル加工を施したり、残存するクーラントを透過排
除するために多数の油抜孔を穿設すると、なお一層好適
である。また、本発明で用いたサイドウイングの具体的
な形態については、隣り合うサイドウイング同士が重な
り合って連結ピンに対する自由な屈曲空間を創成して相
対的に回動するために、ウイング前後でウイング厚み方
向にオフセットされたオフセット段差を有する扇状のウ
イングを用いることがより好ましい。
【0012】
【作用】本発明は、上記のような特有の構成を備えてい
るため、以下のような作用を奏する。すなわち、まず、
請求項1に記載の発明によれば、ローラチェーン機構
が、少なくとも、各ヒンジプレートから延出された連結
ピンと、前記各連結ピンに軸支されたローラと、前記各
ヒンジプレートに対応して配置されるとともにプレート
前後にオフセット段差と前後一対のピン孔を有するピン
リンクプレートとで構成されていることによって、ピン
リンクプレートのオフセット段差が隣り合うピンリンク
プレート同士の連結ピンに対する自由な屈曲空間を創成
するため、隣り合うピンリンクプレート同士が相対的に
回動してスプロケットに対して円滑に噛み合う。
【0013】また、請求項2に記載の発明によれば、ベ
ルトコンベヤ本体とローラチェーン機構との間に連結ピ
ンによって貫通され固定されるサイドウイングが立設さ
れていることによって、請求項1に記載の発明が奏する
作用に加えて、ヒンジプレートとその左右両側に立設し
たサイドウイングが樋状のチップ載置空間を形成するた
め、コンベヤ左右両側への旋盤屑やプレス屑等のチップ
のはみ出しや零れを阻止する。
【0014】さらに、請求項3に記載の発明は、ピンリ
ンクプレートを貫通した連結ピンの端面がピンリンクプ
レートに対してカシメられていることによって、請求項
1または請求項2に記載の発明が奏する作用に加えて、
ローラチェーン機構に余分な隙間が発生しないため、コ
ンベヤ幅方向のガタツキを抑えるととともにローラチェ
ーン機構に旋盤屑やプレス屑等のチップのはみ出しや零
れが生じた場合にもピンリンクプレートへの噛み込みを
阻止する。
【0015】
【発明の実施の形態】[実施例1]ここで、本発明とし
て好適なチップ搬送コンベヤの第1実施例を図に沿って
説明する。図1(a)は、本実施例のチップ搬送コンベ
ヤの斜視図であり、図1(b)はその分解図であって、
ベルトコンベヤ本体Aのヒンジプレート1上に、旋盤あ
るいは切削用工作機械等により切削された切粉等のチッ
プを積載して移送するものである。
【0016】まず、前記ヒンジプレート1の進行方向
(矢印C)の前後端には中空のヒンジ部2が設けられ、
中空のヒンジ部2は隣接するヒンジプレート1のヒンジ
部2が交互に噛み合って一直線となるように設けられ、
これらのヒンジ部2、2に連結ピン3を挿入すること
で、隣り合うヒンジプレート1を連結している。そし
て、ヒンジプレート1の進行方向の左右両端には、サイ
ドウイング4が配置されるが、このサイドウイング4の
中央には、前後方向にサイドウイング4の厚さに相当す
る段差部43が設けられ、その下方には、連結ピン3を
挿入する前後方向に一対のピン孔41、42が設けられ
ている。したがって、このサイドウイング4は、後述す
るように、一対のピン孔41、42に連結ピン3をそれ
ぞれ挿入した後に、ローラ5とヒンジ部2とによってヒ
ンジプレート1のほぼ定位置に固定されて立設状態とな
る。
【0017】他方、前述したようなベルトコンベヤAの
左右両側に組み込まれるローラチェーン機構Bは、前記
ヒンジプレート1のサイドウイング4もローラチェーン
機構Bの構成の一部とする他に、ローラ5とピンリンク
プレート6から構成されており、スプロケットと噛み合
っている。前記ピンリンクプレート6には、進行方向C
の前後に連結ピン3を貫通するピン孔61,62を設け
られ、このピンリンクプレート6のピン孔61,62の
間にピンリンクプレート6の厚さにほぼ等しいオフセッ
ト段差63を設けられ、このオフセット段差63はチッ
プ搬送コンベヤを稼働した場合の進行方向Cに沿って内
側に傾斜した形状をしている。
【0018】したがって、本実施例のチップ搬送コンベ
アを組み立てるには、先ず、先行するヒンジプレート1
のヒンジ部2に、次に隣り合うヒンジプレート1のヒン
ジ部2を噛み合わせ、ヒンジ部2と先行するサイドウイ
ング4のピン孔42とを一致させ、この先行するサイド
ウイング4のピン孔42とピンリンクプレート6のピン
孔62との間に、次のサイドウイング4とローラ5とピ
ンリンクプレート6を挿入し、サイドウイング4のピン
孔41,42とピンリンクプレート6のピン孔61,6
2とローラ5の軸支孔51とヒンジ部2のそれぞれの孔
を一致させ、連結ピン3をサイドウイング4のピン孔4
1,42とピンリンクプレート6のピン孔61,62と
ローラ5の軸支孔51とヒンジ部2の孔に挿入して隣り
合うヒンジプレート1同士を連結し、同様に、更に次に
隣り合うヒンジプレート1を連結していく。
【0019】この際、チップがローラチェーン機構B側
にこぼれるのを防止するサイドウイング4は、ローラチ
ェーン機構Bの一部を構成するとともに、ヒンジ部2の
端部とローラ5とによってほぼ定位置に固定される。さ
らに、前記ピンリンクプレート6を貫通した連結ピン3
の端面は、ローラチェーン機構Bの幅方向に余分な隙間
を発生させない程度に、ピンリンクプレート6に対して
カシメられている。
【0020】このようにして得られた本実施例のチップ
搬送コンベヤは、ローラチェーン機構Bの最小繰り返し
単位が一枚のピンリンクプレート6であるから、工作機
械等の限られた空間にコンべヤを取り付ける場合に、従
来のコンベヤに比較すると1/2リンクの半ピッチ単位
でコンべヤの機長を設計することができ、設計の自由度
が増してより容易に設置空間に納めることが可能とな
り、コンベヤベルトが伸びて張力の調整を行う場合に
は、一枚のピンリンクプレート6を外す、すなわち、1
リンク単位で外すことができるので、より細かな調整が
可能となり、ローラチェーン機構の摩耗・損傷等が発生
し交換作業を行う場合に1リンク単位で交換が可能なた
め、必要部分の交換作業で済みメンテナンス性が向上す
る。
【0021】そして、本実施例では、溶接でヒンジプレ
ート1に固着していた従来のサイドウイング4に比較す
ると、嵌装するだけで溶接する必要がない。また、ピン
リンクプレート6を貫通した連結ピン3の端面がローラ
チェーン機構Bの幅方向に余分な隙間を発生させない程
度にカシメられているので、コンベヤ幅方向のガタツキ
を抑えるととともにローラチェーン機構Bに旋盤屑やプ
レス屑等のチップのはみ出しや零れが生じた場合にもピ
ンリンクプレート6への噛み込みを阻止することがで
き、従来のような部品点数を多くしていた要因の一つで
ある割りピンを無くすことができる。
【0022】更に、部品点数が少なく安価に製作でき、
部品点数が少なく重量のある部品も少なくできるため、
本実施例では従来品のローラチェーン機構の重量に比較
して14%重量が少なくなり、ローラ部の摩耗も少なく
なり寿命が延び、また、起動時のトルクを抑えることが
でき、従来品との寸法上の互換性を有するように設計す
ることができ、部品自体の形状もそれぞれ大幅に違うた
め組み込みミスを犯し難く、検査の際にも部品形状の見
分けが付き易くミスの発見が容易である。
【0023】また、本実施例の場合には、ピンリンクプ
レート6にオフセット段差63を設けたことによって、
図2に示すように、オフセット段差63はチップ搬送コ
ンベヤを稼働した場合の進行方向Cに沿って内側に傾斜
した形状をしているので、チップがローラチェーン機構
B側にこぼれてピンリンクプレート6に引っ掛かって
も、チップはチップ搬送コンベヤの進行にともない矢印
Eの方向に後退しオフセット段差63の傾斜にそって外
側に移行して矢印Fの方向に落下するので、ローラチェ
ーン機構Bの内側に噛み込むことを阻止することができ
る。
【0024】[実施例2]次に、本発明として好適なチ
ップ搬送コンベヤの第2実施例を図に沿って説明する
が、図3(a)は、本実施例のチップ搬送コンベヤの斜
視図、図3(b)はその分解図であり、ローラチェーン
機構Bのピンリンクプレート以外は実施例1と同じであ
るので、ピンリンクプレート以外に関する説明を省略す
る。そこで、ローラチェーン機構Bは、実施例1と同様
にヒンジプレート1のサイドウイング4もローラチェー
ン機構Bの構成の一部とする他に、ローラ5とピンリン
クプレート7から構成されており、ピンリンクプレート
7は、進行方向Cの前後に連結ピン3を貫通するピン孔
71,72を設け、該ピンリンクプレート7のピン孔7
1,72の間にピンリンクプレート7の厚さにほぼ等し
いオフセット段差73を設け、このオフセット段差73
はチップ搬送コンベヤAを稼働した場合の進行方向Cに
沿って外側に傾斜した形状をしており、この傾斜方向が
実施例1と異なっている。
【0025】したがって、本実施例のチップ搬送コンベ
アを組み立てるには、先ず、先行するヒンジプレート1
のヒンジ部2に、次のヒンジプレート1のヒンジ部2を
噛み合わせ、ヒンジ部2の孔と先行するサイドウイング
4のピン孔42とを一致させ、この先行するサイドウイ
ング4のピン孔42とピンリンクプレート7のピン孔7
2との間に、次のサイドウイング4とローラ5を挿入
し、次のピンリンクプレート7は先行するピンリンクプ
レート7の上に重ね、サイドウイング4のピン孔41,
42とピンリンクプレート7のピン孔71,72とロー
ラ5の軸支孔51とヒンジ部2のそれぞれの孔を一致さ
せ、連結ピン3をサイドウイング4のピン孔41,42
とピンリンクプレート7のピン孔71,72とローラ5
の軸支孔51とヒンジ部2に挿入して隣り合うヒンジプ
レート1同士を連結し、同様に、更に次のヒンジプレー
ト1を連結していく。
【0026】このようにして得られた本実施例のチップ
搬送コンベアは、実施例1のチップ搬送コンベアに比べ
て、チップがローラチェーン機構B側にこぼれてピンリ
ンクプレート7に引っ掛かった場合に、チップはチップ
コンベアの進行にともない後退しオフセット段差63の
傾斜にそって内側に移行して落下することもあるので、
ローラチェーン機構Bの内側に噛み込むことがあるが、
オフセット段差72の傾斜方向が実施例1のオフセット
段差63と逆であることから、組み立てる際には、ピン
リンクプレート7を先行するピンリンクプレート7の上
に載せて組み立てればよく、組み立て能率がより向上す
る。
【0027】[実施例3]次に、本発明として好適なチ
ップ搬送コンベヤアの第3実施例を図4に沿って説明す
るが、図4(a)は、実施例3のローラチェーン機構B
を組み込んだチップ搬送コンベヤの斜視図、図4(b)
はその分解図であり、ローラチェーン機構Bにおいてブ
ッシュ8を追加した以外は実施例1と同じであるので、
ブッシュ8以外に関する説明を省略する。実施例3のチ
ップ搬送コンベヤは、この先行するサイドウイング4の
ピン孔42と次のサイドウイング4のピン孔41、ロー
ラ5の軸支孔51、この先行するピンリンクプレート6
のピン孔62と次のピンリンクプレート6のピン孔61
の全部に亘る長さの中空のブッシュ8をこれらの孔の内
周に嵌装し、且つ、回動可能に設けたもので、組み立て
る際には、連結ピン3をブッシュ8およびローラ5、サ
イドウイング4に挿入してから、ヒンジ部2に挿入して
隣り合うヒンジプレート1同士を連結し、同様に、更に
次のヒンジプレート1を連結していけばよい。
【0028】このようにして得られた実施例3のチップ
搬送コンベヤは、実施例1や実施例2のチップ搬送コン
ベヤに比べて組立容易性が劣り、製作費も多くなるが、
ローラ5の軸支孔51の内径及び連結ピン3の耐摩耗性
は向上し、実施例1や実施例2のチップ搬送コンベヤと
比べ過酷な条件での使用にも耐えることができる。
【0029】なお、本発明の特徴を損なうものでなけれ
ば、上記の各実施例に限定されるものでないことは勿論
であり、例えば、従来例で挙げたチップ搬送コンベヤの
ようにヒンジプレート1に油抜孔を設けたタイプでもよ
い。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、ローラチェーン機構が、少なくとも、前
記各ヒンジプレートから延出された連結ピンと、前記各
連結ピンに軸支されたローラと、前記各ヒンジプレート
に対応して配置されるとともにプレート前後にオフセッ
ト段差と前後一対のピン孔を有するピンリンクプレート
とで構成されていることによって、ローラチェーン機構
の最小繰り返し単位が一枚のピンリンクプレートとなる
から、工作機械等の限られた空間にコンべヤを取り付け
る場合に従来のものと比較すると1/2リンク単位でコ
ンペヤの機長を設計することができ、設計の自由度が増
してより容易に設置空間に納めることが可能となり、コ
ンベヤベルトが伸びて張力の調整を行う場合には、一枚
単位で外すことができてより細かな調整が可能となり、
ローラチェーン機構の摩耗・損傷等が発生し交換作業を
行う場合に1リンク単位で交換が可能なため、必要部分
の交換作業で済みメンテナンス性が向上するという効果
が得られる。
【0031】そして、部品点数が少なく安価に製作で
き、部品点数が少なく重量のある部品も少なくできるた
め、重量が少なくなってローラ部の摩耗が少なくなり寿
命が延び、また、起動時のトルクを抑えることができ、
従来品との寸法上の互換性を有するように設計すること
ができ、部品自体の形状もそれぞれ大幅に違うため組み
込みミスを犯し難く、検査の際にも部品形状の見分けが
付き易くミスの発見が容易であるという効果が得られ
る。
【0032】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の発明に加えて、ベルトコンベヤ本体とローラチ
ェーン機構との間に、前記連結ピンによって貫通され固
定されるサイドウイングが立設されていることによっ
て、従来、サイドウイングは溶接でヒンジプレート1に
固着していたが、嵌装するだけで溶接することなく組み
つけ工程の短縮が図れるという効果が得られる。
【0033】さらに、請求項3に記載の発明は、請求項
1もしくは請求項2に記載の発明に加えて、ピンリンク
プレートを貫通した連結ピンの端面がピンリンクプレー
トに対してカシメられていることによって、コンベヤ幅
方向のガタツキを抑えるととともにローラチェーン機構
に旋盤屑やプレス屑等のチップのはみ出しや零れが生じ
た場合にもピンリンクプレートへの噛み込みを阻止する
ので、搬送騒音を低減してチップの噛み込みがない円滑
な搬送を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(a)は本発明の第1実施例のチップ搬
送コンベヤの斜視図、図1(b)はその1リンクの分解
斜視図。
【図2】 図1の第1実施例における稼働状態を説明す
る斜視図。
【図3】 図3(a)は本発明の第2実施例のチップ搬
送コンベヤの斜視図、図3(b)はその1リンクの分解
斜視図。
【図4】 図4(a)は本発明の第3実施例のチップ搬
送コンベヤの斜視図、図4(b)はその1リンクの分解
斜視図。
【図5】 図5(a)は従来のチップ搬送コンベヤの斜
視図、図4(b)はその1リンクの分解斜視図。
【符号の説明】
A ・・・ ベルトコンベヤ本体 B ・・・ ローラチェーン機構 D ・・・ 切粉(旋盤屑、切削屑、プレス屑) 1 ・・・ ヒンジプレート 2 ・・・ ヒンジ部 3 ・・・ 連結ピン 4 ・・・ サイドウイング 41,42 ・・・ サイドウイングのピン孔 5 ・・・ ローラ 51 ・・・ ローラの軸支孔 6,7 ・・・ ピンリンクプレート 61,62,71,72 ・・・ ピンリンクプレート
のピン孔 63,73 ・・・ オフセット段差 8 ・・・ ブッシュ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年10月26日(2000.10.
26)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 チップ搬送コンベヤ
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、旋盤あるいは切削
用工作機械等に付属するチップ搬送コンベヤであって、
旋盤屑やプレス屑等のチップを搬送するためのチップ搬
送コンベヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】旋盤あるいは切削用工作機械等により切
削された切粉等のチップを搬送するためのチップ搬送コ
ンベヤは、例えば、特開平11−310316号公報に
提案され、図5(a),(b)に示されているような構
成が知られている。従来の図5に示されるチップ搬送コ
ンベヤは、ヒンジプレートaの前後端にはヒンジ部bが
設けられ、左右端にはサイドウイングcが溶接手段で固
着されている。
【0003】ヒンジプレートaを連結するためにローラ
チェーン機構が左右の両側に設けらているが、このよう
なローラチェーン機構は、一対の関節リンクプレート
d、eと一対のローラf、fとこれを挟持する一対の挟
持リンクプレートg、gとブッシュhからなり、連結ピ
ンiでヒンジプレートaのヒンジ部bと、関節リンクプ
レートd,eのピン孔、ローラfの軸支孔を有するブッ
シュhとを貫通し連結して組み立てられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の特開
平11−310316号公報に記載されているチップ搬
送コンベヤのローラチェーン機構は、2枚の関節リンク
プレートd,eと2枚の連結リンクプレートg、gとが
最小繰り返し単位を構成している。したがって、このよ
うなチップ搬送コンベヤを工作機械等の限られた作業空
間に取り付ける場合、ローラチェーン機構の長さをこれ
らのプレート長さの半分、即ち、一ピッチ分単位以下で
設計することができないので、予め与えられた要求仕様
の空間内に納めることができない場合があるという問題
点があった。特に、コンベヤベルトが伸びて張力調整を
行う場合、必ず前述した最小繰り返し単位で外す必要が
あるため、その分の余計な労力時間が必要であり、しか
も、チップ搬送コンベヤのサイドウイングは、ヒンジプ
レートに手間の掛かる溶接で固着する必要があり、張力
調整等の保守・点検メンテナンスが極めて厄介であると
いう問題点があった。
【0005】また、このようなチップ搬送コンベヤのロ
ーラチェーン機構は、関節リンクプレートeを貫通した
連結ピンiの端面が割りピン(図示していない)などに
よって抜け止めされているため、ローラチェーン機構に
余分な隙間が生じて、コンベヤ幅方向のガタツキが発生
するととともにローラチェーン機構に旋盤屑やプレス屑
等のチップのはみ出しや零れがあった場合に関節リンク
プレートd,eへ噛み込むという問題があった。
【0006】更に、構成部品点数が多く組立に時間が掛
かり、構成部品点数が多いため組み込みミスを犯しやす
く、検査においてもリンクプレートの最小繰り返し単位
で検査しなければならず、また、関節リンクプレートや
連結リンクプレートが同じ形状であるため、部品管理が
煩雑でミスの発見が難しいといった問題点があった。
【0007】そこで、本発明は、上記の問題点に鑑みて
なされたもので、その課題は、ローラチェーン機構の最
小繰り返し単位を一枚のリンクプレートで構成して構成
部品点数を大幅に削減するとともに、溶接することな
く、ローラチェーン機構の長さの設計や張力調整などの
保守・点検を容易にすることができ、しかも、コンベヤ
幅方向のガタツキとチップの噛み込みを阻止することが
できるチップ搬送コンベヤを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、多数のヒンジプレート
でチップ載置面を構成するベルトコンベヤ本体の左右両
側に、スプロケットと噛み合うローラチェーン機構が前
記ヒンジプレートを無端状に連結する連結ピンを介して
組み込まれたチップ搬送コンベヤにおいて、前記ローラ
チェーン機構が、少なくとも、前記各ヒンジプレートか
ら延出された連結ピンと、前記各連結ピンに軸支された
ローラと、前記各ヒンジプレートに対応して配置される
とともにプレート前後にオフセット段差と前後一対のピ
ン孔を有するピンリンクプレートとで構成されている。
【0009】そして、請求項2に記載の発明は、請求項
1に記載の発明に加えて、前記ベルトコンベヤ本体とロ
ーラチェーン機構との間に、前記連結ピンによって貫通
され固定されるサイドウイングが立設されていることに
よって、前記課題をさらに解決したものである。
【0010】さらに、請求項3に記載の発明は、請求項
1または請求項2に記載の発明に加えて、前記ピンリン
クプレートを貫通した連結ピンの端面が、ピンリンクプ
レートに対してカシメられていることによって、前記課
題をさらに解決したものである。
【0011】ここで、本発明で意味するところの「オフ
セット段差」とは、プレート前後でプレート厚み方向に
形成されたプレート厚みにほぼ等しい段差のことであ
る。なお、本発明で用いたヒンジプレートの具体的な形
態については、前後端にヒンジ部を有する短冊状のもの
が一般的であるが、連結ピンによって順次連結して旋盤
屑やプレス屑等のチップを載置して搬送することができ
る形態であれば、これ以外の如何なる形態であっても差
し支えない。また、そのチップ載置面については、切削
油などで濡れたチップが付着しないようにするためにデ
ィンプル加工を施したり、残存するクーラントを透過排
除するために多数の油抜孔を穿設すると、なお一層好適
である。また、本発明で用いたサイドウイングの具体的
な形態については、隣り合うサイドウイング同士が重な
り合って連結ピンに対する自由な屈曲空間を創成して相
対的に回動するために、ウイング前後でウイング厚み方
向にオフセットされたオフセット段差を有する扇状のウ
イングを用いることがより好ましい。
【0012】
【作用】本発明は、上記のような特有の構成を備えてい
るため、以下のような作用を奏する。すなわち、まず、
請求項1に記載の発明によれば、ローラチェーン機構
が、少なくとも、各ヒンジプレートから延出された連結
ピンと、前記各連結ピンに軸支されたローラと、前記各
ヒンジプレートに対応して配置されるとともにプレート
前後にオフセット段差と前後一対のピン孔を有するピン
リンクプレートとで構成されていることによって、ピン
リンクプレートのオフセット段差が隣り合うピンリンク
プレート同士の連結ピンに対する自由な屈曲空間を創成
するため、隣り合うピンリンクプレート同士が相対的に
回動してスプロケットに対して円滑に噛み合う。
【0013】また、請求項2に記載の発明によれば、ベ
ルトコンベヤ本体とローラチェーン機構との間に連結ピ
ンによって貫通され固定されるサイドウイングが立設さ
れていることによって、請求項1に記載の発明が奏する
作用に加えて、ヒンジプレートとその左右両側に立設し
たサイドウイングが樋状のチップ載置空間を形成するた
め、コンベヤ左右両側への旋盤屑やプレス屑等のチップ
のはみ出しや零れを阻止する。
【0014】さらに、請求項3に記載の発明は、ピンリ
ンクプレートを貫通した連結ピンの端面がピンリンクプ
レートに対してカシメられていることによって、請求項
1または請求項2に記載の発明が奏する作用に加えて、
ローラチェーン機構に余分な隙間が発生しないため、コ
ンベヤ幅方向のガタツキを抑えるととともにローラチェ
ーン機構に旋盤屑やプレス屑等のチップのはみ出しや零
れが生じた場合にもピンリンクプレートへの噛み込みを
阻止する。
【0015】
【発明の実施の形態】[実施例1]ここで、本発明とし
て好適なチップ搬送コンベヤの第1実施例を図に沿って
説明する。図1(a)は、本実施例のチップ搬送コンベ
ヤの斜視図であり、図1(b)はその分解図であって、
ベルトコンベヤ本体Aのヒンジプレート1上に、旋盤あ
るいは切削用工作機械等により切削された切粉等のチッ
プを積載して移送するものである。
【0016】まず、前記ヒンジプレート1の進行方向
(矢印C)の前後端には中空のヒンジ部2が設けられ、
中空のヒンジ部2は隣接するヒンジプレート1のヒンジ
部2が交互に噛み合って一直線となるように設けられ、
これらのヒンジ部2、2に連結ピン3を挿入すること
で、隣り合うヒンジプレート1を連結している。そし
て、ヒンジプレート1の進行方向の左右両端には、サイ
ドウイング4が配置されるが、このサイドウイング4の
中央には、前後方向にサイドウイング4の厚さに相当す
る段差部43が設けられ、その下方には、連結ピン3を
挿入する前後方向に一対のピン孔41、42が設けられ
ている。したがって、このサイドウイング4は、後述す
るように、一対のピン孔41、42に連結ピン3をそれ
ぞれ挿入した後に、ローラ5とヒンジ部2とによってヒ
ンジプレート1のほぼ定位置に固定されて立設状態とな
る。
【0017】他方、前述したようなベルトコンベヤAの
左右両側に組み込まれるローラチェーン機構Bは、前記
ヒンジプレート1のサイドウイング4もローラチェーン
機構Bの構成の一部とする他に、ローラ5とピンリンク
プレート6から構成されており、スプロケットと噛み合
っている。前記ピンリンクプレート6には、進行方向C
の前後に連結ピン3を貫通するピン孔61,62を設け
られ、このピンリンクプレート6のピン孔61,62の
間にピンリンクプレート6の厚さにほぼ等しいオフセッ
ト段差63を設けられ、このオフセット段差63はチッ
プ搬送コンベヤを稼働した場合の進行方向Cに沿って内
側に傾斜した形状をしている。
【0018】したがって、本実施例のチップ搬送コンベ
アを組み立てるには、先ず、先行するヒンジプレート1
のヒンジ部2に、次に隣り合うヒンジプレート1のヒン
ジ部2を噛み合わせ、ヒンジ部2と先行するサイドウイ
ング4のピン孔42とを一致させ、この先行するサイド
ウイング4のピン孔42とピンリンクプレート6のピン
孔62との間に、次のサイドウイング4とローラ5とピ
ンリンクプレート6を挿入し、サイドウイング4のピン
孔41,42とピンリンクプレート6のピン孔61,6
2とローラ5の軸支孔51とヒンジ部2のそれぞれの孔
を一致させ、連結ピン3をサイドウイング4のピン孔4
1,42とピンリンクプレート6のピン孔61,62と
ローラ5の軸支孔51とヒンジ部2の孔に挿入して隣り
合うヒンジプレート1同士を連結し、同様に、更に次に
隣り合うヒンジプレート1を連結していく。
【0019】この際、チップがローラチェーン機構B側
にこぼれるのを防止するサイドウイング4は、ローラチ
ェーン機構Bの一部を構成するとともに、ヒンジ部2の
端部とローラ5とによってほぼ定位置に固定される。さ
らに、前記ピンリンクプレート6を貫通した連結ピン3
の端面は、ローラチェーン機構Bの幅方向に余分な隙間
を発生させない程度に、ピンリンクプレート6に対して
カシメられている。
【0020】このようにして得られた本実施例のチップ
搬送コンベヤは、ローラチェーン機構Bの最小繰り返し
単位が一枚のピンリンクプレート6であるから、工作機
械等の限られた空間にコンべヤを取り付ける場合に、従
来のコンベヤに比較すると1/2リンクの半ピッチ単位
でコンべヤの機長を設計することができ、設計の自由度
が増してより容易に設置空間に納めることが可能とな
り、コンベヤベルトが伸びて張力の調整を行う場合に
は、一枚のピンリンクプレート6を外す、すなわち、1
リンク単位で外すことができるので、より細かな調整が
可能となり、ローラチェーン機構の摩耗・損傷等が発生
し交換作業を行う場合に1リンク単位で交換が可能なた
め、必要部分の交換作業で済みメンテナンス性が向上す
る。
【0021】そして、本実施例では、溶接でヒンジプレ
ート1に固着していた従来のサイドウイング4に比較す
ると、嵌装するだけで溶接する必要がない。また、ピン
リンクプレート6を貫通した連結ピン3の端面がローラ
チェーン機構Bの幅方向に余分な隙間を発生させない程
度にカシメられているので、コンベヤ幅方向のガタツキ
を抑えるととともにローラチェーン機構Bに旋盤屑やプ
レス屑等のチップのはみ出しや零れが生じた場合にもピ
ンリンクプレート6への噛み込みを阻止することがで
き、従来のような部品点数を多くしていた要因の一つで
ある割りピンを無くすことができる。
【0022】更に、部品点数が少なく安価に製作でき、
部品点数が少なく重量のある部品も少なくできるため、
本実施例では従来品のローラチェーン機構の重量に比較
して14%重量が少なくなり、ローラ部の摩耗も少なく
なり寿命が延び、また、起動時のトルクを抑えることが
でき、従来品との寸法上の互換性を有するように設計す
ることができ、部品自体の形状もそれぞれ大幅に違うた
め組み込みミスを犯し難く、検査の際にも部品形状の見
分けが付き易くミスの発見が容易である。
【0023】また、本実施例の場合には、ピンリンクプ
レート6にオフセット段差63を設けたことによって、
図2に示すように、オフセット段差63はチップ搬送コ
ンベヤを稼働した場合の進行方向Cに沿って内側に傾斜
した形状をしているので、チップがローラチェーン機構
B側にこぼれてピンリンクプレート6に引っ掛かって
も、チップはチップ搬送コンベヤの進行にともない矢印
Eの方向に後退しオフセット段差63の傾斜にそって外
側に移行して矢印Fの方向に落下するので、ローラチェ
ーン機構Bの内側に噛み込むことを阻止することができ
る。
【0024】[実施例2]次に、本発明として好適なチ
ップ搬送コンベヤの第2実施例を図に沿って説明する
が、図3(a)は、本実施例のチップ搬送コンベヤの斜
視図、図3(b)はその分解図であり、ローラチェーン
機構Bのピンリンクプレート以外は実施例1と同じであ
るので、ピンリンクプレート以外に関する説明を省略す
る。そこで、ローラチェーン機構Bは、実施例1と同様
にヒンジプレート1のサイドウイング4もローラチェー
ン機構Bの構成の一部とする他に、ローラ5とピンリン
クプレート6から構成されており、ピンリンクプレート
6は、進行方向Cの前後に連結ピン3を貫通するピン孔
61,62を設け、該ピンリンクプレート6のピン孔6
1,62の間にピンリンクプレート6の厚さにほぼ等し
いオフセット段差63を設け、このオフセット段差63
はチップ搬送コンベヤAを稼働した場合の進行方向Cに
沿って外側に傾斜した形状をしており、この傾斜方向が
実施例1と異なっている。
【0025】したがって、本実施例のチップ搬送コンベ
アを組み立てるには、先ず、先行するヒンジプレート1
のヒンジ部2に、次のヒンジプレート1のヒンジ部2を
噛み合わせ、ヒンジ部2の孔と先行するサイドウイング
4のピン孔42とを一致させ、この先行するサイドウイ
ング4のピン孔42とピンリンクプレート6のピン孔6
2との間に、次のサイドウイング4とローラ5を挿入
し、次のピンリンクプレート6は先行するピンリンクプ
レート6の上に重ね、サイドウイング4のピン孔41,
42とピンリンクプレート6のピン孔61,62とロー
ラ5の軸支孔51とヒンジ部2のそれぞれの孔を一致さ
せ、連結ピン3をサイドウイング4のピン孔41,42
とピンリンクプレート6のピン孔61,62とローラ5
の軸支孔51とヒンジ部2に挿入して隣り合うヒンジプ
レート1同士を連結し、同様に、更に次のヒンジプレー
ト1を連結していく。
【0026】このようにして得られた本実施例のチップ
搬送コンベアは、実施例1のチップ搬送コンベアに比べ
て、チップがローラチェーン機構B側にこぼれてピンリ
ンクプレート6に引っ掛かった場合に、チップはチップ
コンベアの進行にともない後退しオフセット段差63の
傾斜にそって内側に移行して落下することもあるので、
ローラチェーン機構Bの内側に噛み込むことがあるが、
オフセット段差63の傾斜方向が実施例1のオフセット
段差63と逆であることから、組み立てる際には、ピン
リンクプレート6を先行するピンリンクプレート6の上
に載せて組み立てればよく、組み立て能率がより向上す
る。
【0027】[実施例3]次に、本発明として好適なチ
ップ搬送コンベヤアの第3実施例を図4に沿って説明す
るが、図4(a)は、実施例3のローラチェーン機構B
を組み込んだチップ搬送コンベヤの斜視図、図4(b)
はその分解図であり、ローラチェーン機構Bにおいてブ
ッシュ8を追加した以外は実施例1と同じであるので、
ブッシュ8以外に関する説明を省略する。実施例3のチ
ップ搬送コンベヤは、この先行するサイドウイング4の
ピン孔42と次のサイドウイング4のピン孔41、ロー
ラ5の軸支孔51、この先行するピンリンクプレート7
のピン孔72と次のピンリンクプレート7のピン孔71
の全部に亘る長さの中空のブッシュ8をこれらの孔の内
周に嵌装し、且つ、回動可能に設けたもので、組み立て
る際には、連結ピン3をブッシュ8およびローラ5、サ
イドウイング4に挿入してから、ヒンジ部2に挿入して
隣り合うヒンジプレート1同士を連結し、同様に、更に
次のヒンジプレート1を連結していけばよい。
【0028】このようにして得られた実施例3のチップ
搬送コンベヤは、実施例1や実施例2のチップ搬送コン
ベヤに比べて組立容易性が劣り、製作費も多くなるが、
ローラ5の軸支孔51の内径及び連結ピン3の耐摩耗性
は向上し、実施例1や実施例2のチップ搬送コンベヤと
比べ過酷な条件での使用にも耐えることができる。
【0029】なお、本発明の特徴を損なうものでなけれ
ば、上記の各実施例に限定されるものでないことは勿論
であり、例えば、従来例で挙げたチップ搬送コンベヤの
ようにヒンジプレート1に油抜孔を設けたタイプでもよ
い。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、ローラチェーン機構が、少なくとも、前
記各ヒンジプレートから延出された連結ピンと、前記各
連結ピンに軸支されたローラと、前記各ヒンジプレート
に対応して配置されるとともにプレート前後にオフセッ
ト段差と前後一対のピン孔を有するピンリンクプレート
とで構成されていることによって、ローラチェーン機構
の最小繰り返し単位が一枚のピンリンクプレートとなる
から、工作機械等の限られた空間にコンべヤを取り付け
る場合に従来のものと比較すると1/2リンク単位でコ
ンペヤの機長を設計することができ、設計の自由度が増
してより容易に設置空間に納めることが可能となり、コ
ンベヤベルトが伸びて張力の調整を行う場合には、一枚
単位で外すことができてより細かな調整が可能となり、
ローラチェーン機構の摩耗・損傷等が発生し交換作業を
行う場合に1リンク単位で交換が可能なため、必要部分
の交換作業で済みメンテナンス性が向上するという効果
が得られる。
【0031】そして、部品点数が少なく安価に製作で
き、部品点数が少なく重量のある部品も少なくできるた
め、重量が少なくなってローラ部の摩耗が少なくなり寿
命が延び、また、起動時のトルクを抑えることができ、
従来品との寸法上の互換性を有するように設計すること
ができ、部品自体の形状もそれぞれ大幅に違うため組み
込みミスを犯し難く、検査の際にも部品形状の見分けが
付き易くミスの発見が容易であるという効果が得られ
る。
【0032】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の発明に加えて、ベルトコンベヤ本体とローラチ
ェーン機構との間に、前記連結ピンによって貫通され固
定されるサイドウイングが立設されていることによっ
て、従来、サイドウイングは溶接でヒンジプレート1に
固着していたが、嵌装するだけで溶接することなく組み
つけ工程の短縮が図れるという効果が得られる。
【0033】さらに、請求項3に記載の発明は、請求項
1もしくは請求項2に記載の発明に加えて、ピンリンク
プレートを貫通した連結ピンの端面がピンリンクプレー
トに対してカシメられていることによって、コンベヤ幅
方向のガタツキを抑えるととともにローラチェーン機構
に旋盤屑やプレス屑等のチップのはみ出しや零れが生じ
た場合にもピンリンクプレートへの噛み込みを阻止する
ので、搬送騒音を低減してチップの噛み込みがない円滑
な搬送を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(a)は本発明の第1実施例のチップ搬
送コンベヤの斜視図、図1(b)はその1リンクの分解
斜視図。
【図2】 図1の第1実施例における稼働状態を説明す
る斜視図。
【図3】 図3(a)は本発明の第2実施例のチップ搬
送コンベヤの斜視図、図3(b)はその1リンクの分解
斜視図。
【図4】 図4(a)は本発明の第3実施例のチップ搬
送コンベヤの斜視図、図4(b)はその1リンクの分解
斜視図。
【図5】 図5(a)は従来のチップ搬送コンベヤの斜
視図、図4(b)はその1リンクの分解斜視図。
【符号の説明】 A ・・・ ベルトコンベヤ本体 B ・・・ ローラチェーン機構 D ・・・ 切粉(旋盤屑、切削屑、プレス屑) 1 ・・・ ヒンジプレート 2 ・・・ ヒンジ部 3 ・・・ 連結ピン 4 ・・・ サイドウイング 41,42 ・・・ サイドウイングのピン孔 5 ・・・ ローラ 51 ・・・ ローラの軸支孔 6,7 ・・・ ピンリンクプレート 61,62,71,72 ・・・ ピンリンクプレート
のピン孔 63,73 ・・・ オフセット段差 8 ・・・ ブッシュ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数のヒンジプレートでチップ載置面を
    構成するベルトコンベヤ本体の左右両側に、スプロケッ
    トと噛み合うローラチェーン機構が前記ヒンジプレート
    を無端状に連結する連結ピンを介して組み込まれたチッ
    プ搬送コンベヤにおいて、 前記ローラチェーン機構が、少なくとも、前記各ヒンジ
    プレートから延出された連結ピンと、前記各連結ピンに
    軸支されたローラと、前記各ヒンジプレートに対応して
    配置されるとともにプレート前後にオフセット段差と前
    後一対のピン孔を有するピンリンクプレートとで構成さ
    れていることを特徴とするチップ搬送コンベヤ。
  2. 【請求項2】 前記ベルトコンベヤ本体とローラチェー
    ン機構との間に、前記連結ピンによって貫通され固定さ
    れるサイドウイングが立設されていることを特徴とする
    請求項1に記載のチップ搬送コンベヤ。
  3. 【請求項3】 前記ピンリンクプレートを貫通した連結
    ピンの端面が、ピンリンクプレートに対してカシメられ
    ていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    のチップ搬送コンベヤ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009274782A (ja) * 2008-05-13 2009-11-26 Okamura Corp コンベア装置
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KR100975879B1 (ko) 2008-05-22 2010-08-13 미와 예어우 메탈 인더스트리 .씨오.,엘티디 금속 폐기물 컨베이어용 링크판
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