JP2002103350A - 転写ロール、ロール状レンズ型およびレンズシートの製造方法 - Google Patents

転写ロール、ロール状レンズ型およびレンズシートの製造方法

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JP2002103350A
JP2002103350A JP2000304538A JP2000304538A JP2002103350A JP 2002103350 A JP2002103350 A JP 2002103350A JP 2000304538 A JP2000304538 A JP 2000304538A JP 2000304538 A JP2000304538 A JP 2000304538A JP 2002103350 A JP2002103350 A JP 2002103350A
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lens
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energy ray
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真 大川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた温度制御を行うことができる転写ロー
ルやロール状レンズ型を提供する。 【解決手段】 内部に冷媒あるいは熱媒を流す流路を有
する転写ロールにおいて、転写ロールの第1端から第2
端に向けて冷媒あるいは熱媒を流す第1の流路と、転写
ロールの第2端から第1端に向けて冷媒あるいは熱媒を
流す第2の流路とを有し、第1の流路と第2の流路とが
交互に配置されている転写ロール。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルムやシート
の表面に微細形状等を転写する転写ロール、レンズ形状
を賦型するロール状レンズ型、あるいは、このロール状
レンズ型を用いたレンズシートの製造方法に関するもの
である。特に、透光性基材の一方の表面あるいは両表面
に活性エネルギー線硬化型樹脂等からなるレンズ部を形
成したプロジェクションテレビやマイクロフィルムリー
ダ等の投写スクリーン等に使用されるフレネルレンズシ
ートやレンチキュラレンズシート、液晶表示装置等に使
用されるバックライトユニット等に使用されるプリズム
シート等のレンズシートの製造に適したロール状レンズ
型あるいはレンズシートの製造方法に関するものであ
る。
【従来の技術】フィルムやシート等の基材表面に微細な
凹凸形状やレンズ形状等を転写・賦型するに際して、微
細な凹凸形状やレンズ形状を均一に精確に転写・賦型す
るためには、使用される転写ロール、ロール状レンズ型
(以下、両者を総称して単に「ロール」という。)の表
面温度が均一であることが要求され、ロールの温度をで
きるだけ均一に制御することが行われている。このよう
なロールの温度制御には、ロール内部に温度制御を行っ
た液体あるいは気体等の冷媒あるいは熱媒(以下、総称
して「媒体」という。)を流す方法が一般的に使用され
ている。特に、透光性基材の一方の表面あるいは両表面
に活性エネルギー線硬化型樹脂や熱可塑性樹脂等からな
るレンズ部を形成したプロジェクションテレビやマイク
ロフィルムリーダ等の投写スクリーン等に使用されるフ
レネルレンズシートやレンチキュラレンズシート、液晶
表示装置等に使用されるバックライトユニット等に使用
されるプリズムシート等のレンズシートにおいては、高
解像度が要求され高精細で光学欠陥のないレンズシート
が必要となってきている。このため、厚さ斑の発生を抑
制し寸法精度を向上させるとともに、活性エネルギー線
硬化性組成物や熱可塑性樹脂等を広い範囲にわたって均
一に硬化させ光学的精度を向上させることが必要とな
り、ロールの表面を均一に温度制御することが重要とな
ってきている。このようなロールを均一に温度制御する
ことを目的として、例えば、特開平4−219168号
公報では、温度制御を行った温水をロールの中心部を移
動させる際に、ロール内部の壁面部で温水が滞留しない
ような流路構造とすることによって、ロール内部の壁面
部の熱交換率向上させる方法が提案されている。また、
ロール内部で液化―気化を繰り返すいわゆる蒸発潜熱を
利用する方法等も提案されている。
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のロール
の温度制御方法は、ロールの内部を一方向に媒体を流
す、すなわちロールの片面より冷媒あるいは熱楳を供給
して反対側より排出させる方法が採用されており、ロー
ルと供給された媒体の間での熱交換により、媒体の供給
側と排出側で温度差が発生しロールの軸方向に温度勾配
が発生するものであった。このため、形成する微細形状
やレンズ形状および厚さがロールの軸方向で不均一とな
り、転写形状の寸法精度が損なわれたり精確な形状転写
ができないことにより光学欠陥等の欠陥発生の原因とな
っていた。この現象は、ロール長が長い場合に、その温
度差がより拡大して発生し、より顕著なものであった。
例えば、ロールの外周部にプリズム形状等の微細なレン
ズ形状を精密加工により形成したレンズ型を用いて溶融
した熱可塑性樹脂に連続してレンズ形状を転写する方法
や、レンズ型と透光性基材の間に活性エネルギー線硬化
性組成物を流し込み、活性エネルギー線を照射すること
により活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させて転写
・賦型する方法によりレンズシートを製造する際に使用
されるロール状レンズ型においては、レンズ型の温度斑
が接触する樹脂や組成物に伝わり、その粘度を変動させ
てレンズシートの厚さ斑等を引き起こし、光学欠陥や外
観欠陥が発生する。このように、レンズシート全体の厚
さに対して10%以上の厚さ斑がある場合には、干渉縞
の発生や焦点距離および光路長等の変動が発生しする。
また、厚さ斑の変化が急激に発生する場合には、レンズ
シート全体の厚さに対して5%程度の厚さ斑であっても
光学的欠陥や外観欠陥を発生させるため、レンズシート
の厚さ斑を5%以下にすることが必要とされている。そ
こで、本発明は、微細形状やレンズ形状を転写・賦型し
てレンズシート等を製造する際に使用される優れた温度
制御を行うことができる転写ロールやロール状レンズ型
を提供するとともに、厚さ斑の発生を抑制し寸法精度を
向上させ、レンズ形成原料を広い範囲にわたって均一に
硬化させ光学的精度を向上させ光学欠陥や外観欠陥のな
い優れたレンズシートを得る製造方法を提供することを
目的とするものである。
【課題を解決させるための手段】本発明者等は、このよ
うな状況に鑑み、転写ロールやロール状レンズ型の冷媒
あるいは熱楳の流路を特定の構造とすることによって、
極めて均一な温度制御を行うことができることを見出
し、本発明に到達したものである。すなわち、本発明の
転写ロールは、内部に冷媒あるいは熱媒を流す流路を有
する転写ロールにおいて、転写ロールの第1端から第2
端に向けて冷媒あるいは熱媒を流す第1の流路と、転写
ロールの第2端から第1端に向けて冷媒あるいは熱媒を
流す第2の流路とを有し、第1の流路と第2の流路とが
交互に配置されていることを特徴とするものである。ま
た、本発明のロール状レンズ型は、上記のような転写ロ
ールにおいて、その表面にレンズパターンが形成されて
いることを特徴とするものである。さらに、本発明の第
1のレンズシートの製造方法は、上記のようなロール状
レンズ型のレンズパターン形成面と透光性基材との間に
活性エネルギー線硬化性組成物を注入し、透光性基材と
円筒形レンズ型の間に活性エネルギー線硬化性組成物が
挟持された状態で活性エネルギー線を照射して活性エネ
ルギー線硬化性組成物を硬化し透光性基材の少なくとも
一方の面にレンズ部を形成することを特徴とするもので
ある。また、本発明の第2のレンズシートの製造方法
は、表面に第1のレンズパターンが形成された前記のロ
ール状レンズ型のレンズパターン形成面と透光性基材の
一方の表面との間に活性エネルギー線硬化性組成物を注
入し、透光性基材と円筒形レンズ型の間に活性エネルギ
ー線硬化性組成物が挟持された状態で活性エネルギー線
を照射して活性エネルギー線硬化性組成物を硬化し透光
性基材の一方の面に第1のレンズ部を形成した後、表面
に第2のレンズパターンが形成された前記のロール状レ
ンズ型のレンズパターン形成面と透光性基材の他方の表
面との間に活性エネルギー線硬化性組成物を注入し、透
光性基材と円筒形レンズ型の間に活性エネルギー線硬化
性組成物が挟持された状態で活性エネルギー線を照射し
て活性エネルギー線硬化性組成物を硬化し透光性基材の
他方の面に第2のレンズ部を形成することを特徴とする
ものである。本発明においては、ロールの第1端から第
2端に向けて冷媒あるいは熱媒を流す第1の流路と、第
2端から第1端に向けて冷媒あるいは熱媒を流す第2の
流路とを交互に配置することにより、ロール表面の温度
勾配が小さく、均一に温度制御されたロールにより微細
形状やレンズ形状を転写・賦型することによって、転写
・賦型精度を向上させるとともに、転写・賦型材料を広
い範囲にわたって均一に硬化させることができるもので
ある。
【発明の実施の形態】まず、本発明の転写ロールおよび
ロール状レンズ型について、図を参照して説明する。◎
図1は、本発明の転写ロール、ロール状レンズ型の構造
を概略示した断面図である。図中1は、円筒形状のロー
ル本体であり、一般的にロール材料として用いられる機
械構造用炭素鋼管等の鉄系材料、アルミ合金、銅合金等
の非鉄材料等からなる。特に、機械加工時の熱により残
留応力が解放され歪まないように予め熱処理を行った材
料を使用することが好ましい。また、錆び等の腐食の恐
れがある鉄系材料等を使用する場合は、ロール本体の外
表面および内表面に防錆めっきを行うことが好ましい。
さらに、長尺あるいは大径の大型ロールの場合には、炭
素繊維強化プラスチック等の機械的強度に優れた複合材
料を用いることもできる。本発明の転写ロール、ロール
状レンズ型においては、ロール本体1の内部に温度制御
を行うための媒体を流す流路4、5が形成されている。
本発明ににおいては、ロール本体1の内部に媒体の流れ
方向の異なる第1の流路4および第2の流路5を形成す
ることを特徴とする。第1の流路4は、ロールの第1端
Aに設けられた供給口4Aから媒体を供給し、ロール本
体1の内部を第1端Aから第2端Bに向けて媒体を流
し、第2端Bに設けられた排出口4Bから排出するよう
に形成された流路である。また、第2の流路は、ロール
の第2端Bに設けられた供給口5Bから媒体を供給し、
ロール本体1の内部を第2端Bから第1端Aに向けて媒
体を流し、第1端Aに設けられた排出口5Aから排出す
るように形成された流路である。このように、ロール本
体1の内部で媒体の流れる方向が異なる2種の流路を形
成することによって、ロール本体1の表面の温度勾配を
極力小さくでき、微細形状やレンズ形状を転写・賦型し
てレンズシート等のシート状賦型品を製造する際して、
厚さ斑の発生を抑制し寸法精度を向上させ、賦型原料を
広い範囲にわたって均一に硬化させ光学的精度を向上さ
せ光学欠陥や外観欠陥のない優れた賦型品を得ることが
できるものである。さらに、第1の流路と第2の流路
は、ロール本体1の内部において交互に位置するように
配置さることにより、第1の流路を流れる媒体と第2の
流路を流れる媒体との間で相互に熱交換が行われ、各媒
体の温度変動を抑止できロール本体1の表面をより均一
に温度制御することが可能となる。本発明において、第
1の流路と第2の流路を交互に位置するように配置する
とは、それぞれの流路を1つおきに交互に配置すること
が媒体相互間の熱交換の効率上好ましいが、このような
配置に限定されるものではなく、それぞれの流路を複数
本ずつ交互に配置してもよいし、一方の流路間に他方の
流路を複数本配置する配列を繰り返すようにしてもよ
い。しかし、同一の流路を複数本連続して配置する場合
には、熱交換効率の観点から2〜3本程度を連続して配
置することが好ましい。このように構成される転写ロー
ル、ロール状レンズ型のロール本体1の表面は、その外
周面の温度を全面において所定温度(設定温度)から−
3〜+3℃の範囲内とすることが好ましい、さらに好ま
しくは所定温度から−2〜+2℃の範囲内、より好まし
くは所定温度から−1〜+1℃の範囲内になるように制
御する。また、本発明の転写ロール、ロール状レンズ型
を用いてレンズ形状等の微細な光学パターンを転写・賦
型する場合には、その微細形状およびピッチ等を精確に
転写・賦型することが所望の光学特性等を得るために必
要であり、ロール表面の部分的な温度上昇による局所的
な寸法変動等を抑制することも必要となる。このため、
ロール表面の温度制御は軸方向だけではなく円周方向で
の温度制御も行うことが必要となり、媒体を円周方向へ
も流れるように流路4、5を形成することが好ましい。
このような流路4、5は、ロール本体1の中心部へ媒体
の供給パイプを配置して、この供給パイプから流路4、
5を円周方向に複数分岐させて媒体が円周方向に流れる
ようにしてもよいが、流路4、5に多数の分岐点が存在
するため配管抵抗が大きくなり、媒体の供給効率の低下
を招く場合がある。このため、媒体を円周方向への流す
ための流路4、5は、図1に示したように、ロール本体
1の端面近傍で供給直後の媒体が円周方向にスパイラル
状に流れるように、流路4、5がロール本体1の内表面
に沿って螺旋状になるように形成することが好ましい。
このように、媒体を円周方向へスパイラル状に流れるよ
うに4、5流路を形成すると、ロール本体1の軸方向に
直線的に流路4、5形成する場合と比較して、流路4、
5の全長が長くなり、流路4、5の断面積および媒体の
流量が同一であれば、媒体がロール本体1の内部に滞在
する時間が長くなり熱交換の効率は向上するものの、媒
体の温度変化によるロール本体1の表面の温度斑が発生
しやすくなる傾向にある。このため、螺旋状に形成した
流路4、5のロール本体1の円周面を回る回数を0.5
〜10周とすることがロール本体1の表面の温度斑の発
生を抑えることから好ましく、より好ましくは1〜5周
の範囲である。本発明において、第1の流路4および第
2の流路5は、それぞれ複数本の流路を形成することが
できる。この場合、ロール本体1の端面を複数個に均等
に区分けして、各区分毎に1本の流路の供給口4A、5
Bを配置することが好ましい。このロール本体1の端面
の区分けは、区分けした際の区分毎の円弧の長さが5〜
150mmとなる程度とすることが好ましく、さらに好
ましくは10〜100mmの範囲である。これは、区分
け数が多すぎるとロール本体1内部に流路4、5を形成
するための隔壁3の面積が多くなり、ロール本体1の温
度制御を行う媒体が接触する面積が減少し熱交換効率の
低下を招く傾向にあるためである。また、逆に区分け数
が少なすぎると、媒体の滞留が発生しやすくなるととも
に、第1の流路を流れる媒体と第2の流路を流れる媒体
との間で相互に行われる熱交換が少なくなり、各媒体の
温度変動が発生しやすくなる傾向にあるためである。こ
の流路4、5は、ロール本体1に入れ子2を挿入するこ
とによって形成することができる。入れ子2としては、
その外周部に流路4、5の隔壁となるフィン3を有し、
内部は重量を軽減させるため中空構造となっているもの
を使用することができる。入れ子2を構成する材料とし
ては、機械構造用炭素鋼管等の鉄系材料、アルミ合金等
のロール本体1と同様の材料を使用することが可能であ
る。ロール本体1への入れ子2の設置は、ロール本体1
と別個に製作した入れ子2をロール本体1に挿入し固定
することによって行われる。入れ子2のロール本体1へ
の固定は、ロール本体1の内面に溶接等で固定してもよ
いが、溶接部分が多くなるとロール本体1自体のひずみ
の発生原因となるため、必要最低限に押さえることが好
ましい。また、ロール本体1の端部に入れ子2の一部を
突出させて外側よりロール本体1に溶接固定することも
できる。流路4、5に供給される媒体としては、液体あ
るいは気体が使用できるが、熱容量の大きさ等の観点か
ら水等の液体を使用することが好ましく、目的に応じて
最適な媒体を適宜選定することができる。例えば、ロー
ル本体1や入れ子2の腐食等を考慮した場合には、低粘
度の油を使用することが好ましい。本発明の転写ロール
は、その表面に微細な凹凸形状を有するものだけでな
く、表面が平滑な面であってもよく、プラスチックシー
ト等の表面に平滑面を形成したり、プラスチックシート
等の厚さを制御するための転写ロールとしても使用する
ことができる。中でも、透光性基材の一方の表面あるい
は両表面に活性エネルギー線硬化型樹脂等からなるレン
ズ部を形成したプロジェクションテレビやマイクロフィ
ルムリーダ等の投写スクリーン等に使用されるフレネル
レンズシートやレンチキュラレンズシート、液晶表示装
置等に使用されるバックライトユニット等に使用される
プリズムシート等のレンズシートの製造に使用される微
細なレンズ形状を表面に形成したロール状レンズ型とし
て特に適している。微細なレンズ形状としては、特に限
定されるものではなく、例えば、プリズム形状、レンチ
キュラーレンズ形状、フレネルレンズ形状、マイクロレ
ンズ形状等などが挙げられる。レンズ形状は、ロール状
レンズ型の円周方向に沿った同一断面形状のパターンが
繰り返し形成されたものでもよいし、ロール状レンズ型
の円筒面に2次元的に配列された形状であってもよい。
また、ロール状レンズ型に刻印されるレンズ形状はピッ
チ0.01μm〜10mm程度のものであるが、本発明
のロール状レンズ型はピッチ1μm〜1mm程度の微細
なレンズ形状を転写・賦型する場合に特に適している。
このようなレンズ形状等の微細形状の転写・賦型に本発
明の転写ロール、ロール状レンズ型を使用する場合は、
ロール本体1の表面に微細形状を形成するためロール本
体1を精密加工に適したアルミ合金や銅合金等で構成す
ることもできる。また、図2に示すように、鉄系材料等
の機械的強度の高い材料でロール本体1を構成し、ロー
ル本体1の表面にダイヤモンドバイト等での加工に適す
る加工層6を銅メッキやニッケルメッキ等のめっき処理
等により形成してもよい。ロール本体1は、内外周面を
機械加工で平滑に仕上げておくことが、ロール本体1の
表面への微細加工を行う際の動バランスの調整等の観点
から好ましい。次に、本発明のロール状レンズ型を用い
てレンズシートを製造する方法について、図3および4
を参照して説明する。◎図3は、透光性基材10の一方
の表面にレンズ部を形成したレンズシートの製造工程を
示すものである。図中9は、プリズム列パターン等のレ
ンズパターンが刻印された本発明のロール状レンズ型で
ある。ロール状レンズ型9には、そのレンズパターン形
成面に沿って透光性基材10が供給されており、ロール
状レンズ型9と透光性基材10の間に活性エネルギー線
硬化性組成物11が樹脂タンク12から供給ノズル13
を通して連続的に供給される。透光性基材10の外側に
は、供給された活性エネルギー線硬化性組成物11の厚
さを均一にさせるためのニップロール14が設置されて
いる。このニップロール14は、活性エネルギー線硬化
性組成物11の厚さを正確に調整するためのものであ
り、圧力調整機構15によって操作されるようになって
いる。活性エネルギー線硬化性組成物11をロール状レ
ンズ型9と透光性基材10の間に供給した後、活性エネ
ルギー線硬化性組成物11がロール状レンズ型9と透光
性基材10の間に挟まれた状態で、活性エネルギー線照
射装置16から活性エネルギー線を透光性基材10を通
して照射して、活性エネルギー線硬化性組成物11を重
合硬化しレンズ型に形成されたレンズパターンの転写・
賦型を行い、透光性基材10の一方の表面にレンズ部を
形成する。図4は、透光性基材10の両方の表面にレン
ズ部を形成した両面レンズシートの製造工程を示すもの
である。図中9および9’は、レンチキュラーレンズ単
位等が刻印されたレンズパターンを有する本発明のロー
ル状レンズ型である。第1のロール状レンズ型9には、
そのレンズパターン形成面に沿って透光性基材10が供
給されており、第1のロール状レンズ型9と透光性基材
10の間に第1の活性エネルギー線硬化性組成物11が
樹脂タンク12から供給ノズル13を通して供給され
る。透光性基材10の外側には、供給された第1の活性
エネルギー線硬化性組成物11の厚さを均一にさせるた
めの圧力調整機構9によって操作されるニップロール1
4が設置されている。第1の活性エネルギー線硬化性組
成物11を第1のロール状レンズ型9と透光性基材10
の間に供給した後、第1の活性エネルギー線硬化性組成
物11が第1のロール状レンズ型9と透光性基材10の
間に挟まれた状態で、活性エネルギー線照射装置16か
ら活性エネルギー線を透光性基材10を通して照射し
て、第1の活性エネルギー線硬化性組成物11を重合硬
化しレンズ型に形成されたレンズパターンの転写を行
い、透光性基材10の一方の表面に第1のレンズ部を形
成する。次いで、一方の表面にレンズ部が形成された透
光性基材11は、第2のロール状レンズ型9’のレンズ
パターン形成面に他方の面が沿って当接するように供給
される。第2のロール状レンズ型9’は、第1のロール
状レンズ型9と一定の間隔をおいて設置さることが好ま
しい。第1のロール状レンズ型9と第2のロール状レン
ズ型9’を間隔を設けて設置する場合には、透光性基材
10上に第1のレンズ部が形成された厚さよりも大きく
することが好ましく、1〜10mm程度以上の間隔を設
けることが好ましい。第2のロール状レンズ型9’と透
光性基材10の間に第2の活性エネルギー線硬化性組成
物11’が樹脂タンク12’から供給ノズル13‘を通
して供給される。透光性基材10の外側には、供給され
た第2の活性エネルギー線硬化性組成物11’の厚さを
均一にさせるための圧力調整機構15’によって操作さ
れるニップロール14’が設置されている。第2の活性
エネルギー線硬化性組成物11’を第2のロール状レン
ズ型9’と透光性基材10の間に供給した後、第2の活
性エネルギー線硬化性組成物11’が第2のロール状レ
ンズ型9’と透光性基材10の間に挟まれた状態で、活
性エネルギー線照射装置16’から活性エネルギー線を
透光性基材10を通して照射して、第2の活性エネルギ
ー線硬化性組成物11’を重合硬化しレンズ型に形成さ
れたレンズパターンの転写を行い、透光性基材10の他
方の表面に第2のレンズ部を形成する。上記のようなレ
ンズシートの製造方法において、ロール状レンズ型9、
9’は、レンズパターンが形成された薄板レンズ型をロ
ール本体1に巻き付けて固定したものを使用することも
できるし、切削素材粒子の均一化および微細化のため
に、銅やニッケル等のメッキを厚肉に形成して、メッキ
層部分にレンズパターンを形成することもできる。ニッ
プロール14、14’としては、金属製ロール、ゴム製
ロール等が使用される。また、活性エネルギー線硬化性
組成物11、11‘の厚さを均一にさせるためには、ニ
ップロール14、14’の真円度、表面粗さ等について
高い精度で加工されたものが好ましく、ゴム製ロールの
場合にはゴム硬度が60度以上の高い硬度のものが好ま
しい。圧力調整機構15、15’としては、油圧シリン
ダー、空気圧シリンダー、各種ネジ機構等が使用できる
が、機構の簡便さ等の観点から空気圧シリンダーが好ま
しい。空気圧は、圧力調整弁等によって制御される。活
性エネルギー線照射装置16、16’としては、化学反
応用ケミカルランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ラン
プ、メタルハライドランプ、可視光ハロゲンランプ等が
使用される。活性エネルギー線の照射量としては、20
0〜600nmの波長の積算エネルギーが0.1〜50
J/cmとなる程度とすることが好ましい。また、活
性エネルギー線の照射雰囲気としては、空気中でもよい
し、窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気下でもよい。
本発明において、レンズシートの製造に使用される活性
エネルギー線硬化性組成物11、11’としては、紫外
線、電子線等の活性エネルギー線で硬化させたものであ
れば特に限定されるものではないが、例えば、ポリエス
テル類、エポキシ系樹脂、ポリエステル(メタ)アクリ
レート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メ
タ)アクリレート等の(メタ)アクリレート系樹脂等が
挙げられる。中でも、(メタ)アクリレート系樹脂がそ
の光学特性等の観点から特に好ましい。このような硬化
樹脂に使用される活性エネルギー線硬化性組成物11、
11’としては、取扱い性や硬化性等の点で、多価アク
リレートおよび/または多価メタクリレート(以下、多
価(メタ)アクリレートと記載)、モノアクリレートお
よび/またはモノメタクリレート(以下、モノ(メタ)
アクリレートと記載)、および活性エネルギー線による
光重合開始剤を主成分とすものが好ましい。代表的な多
価(メタ)アクリレートとしては、ポリオールポリ(メ
タ)アクリレート、ポリエステルポリ(メタ)アクリレ
ート、エポキシポリ(メタ)アクリレート、ウレタンポ
リ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは、単
独あるいは2種以上の混合物として使用される。また、
モノ(メタ)アクリレートとしては、モノアルコールの
モノ(メタ)アクリル酸エステル、ポリオールのモノ
(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。透光性基
材10としては、紫外線、電子線等の活性エネルギー線
を透過する材料であれば特に限定されず、柔軟な硝子板
等を使用することもできるが、ポリエステル系樹脂、ア
クリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル系
樹脂、ポリメタクリルイミド系樹脂等の透光性樹脂シー
トやフィルムが好ましい。特に、レンズ部の屈折率より
も屈折率が低く、表面反射率の低いポリメチルメタクリ
レート、ポリメチルアクリレートとポリフッ化ビニリデ
ン系樹脂との混合物、ポリカーボネート系樹脂、ポリエ
チレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂からなる
ものが好ましい。透光性基材の厚さは、その用途によっ
ても異なり20μm〜500μm程度の範囲のものが使
用される。なお、透光性基材には、活性エネルギー線硬
化性組成物からなるレンズ部と透光性基材との密着性を
向上させるために、その表面にアンカーコート処理等の
密着性向上処理を施したものが好ましい。本発明により
製造されたレンズシートとしては、例えば、液晶表示装
置等のバックライトに使用されるプリズムシート、液晶
パネルに使用されるマクロレンズアレイシート、プロジ
ェクションテレビ等の投写スクリーンに使用されるレン
チキュラーレンズシート、フレネルレンズシート等が挙
げられるが、その他の各種光学装置に使用される凹凸形
状を表面に有したレンズシートであってもよい。中で
も、レンズピッチの高精細、高精度が要求されるレンズ
シート等に特に適したものである。
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
する。◎ 実施例1 (ロール状レンズ型の製造)まず、機械構造用炭素鋼管
の表面仕上げを行い、直径270mm、厚さ10mm、
長さ800mmの鋼管を準備した。次いで、鋼管の両端
面から50mmの場所に厚さ10mmの鉄板を溶接する
とともに、両端面に媒体の供給口を形成した鉄板を溶接
した。さらに、鋼管端面に旋盤加工時にチャックするた
めの治具を取り付け、外周部に螺旋状の溝加工を行い媒
体の流路4、5および隔壁となるフィン3を形成した。
流路4、5は最外部での幅が約25mm、深さ8mmと
し、供給口から排出口の間でロール本体1の円周上を2
周するように螺旋状に形成した。その後、フィン3のバ
リ等の除去を行い、外周部の防錆処理として厚さ10μ
mの無電解ニッケルめっき処理を行い入れ子2を製作し
た。一方、予め熱処理を施した機械構造用炭素鋼管を直
径300mm、肉厚15mm、長さ900mmのロール
に仕上げロール本体1とした。ロール本体1の内径の公
差が、入れ子2のフィン3の外径に対し0〜50μmと
なるように内面仕上げを行い、加工終了後に測定した内
径は270.045mmであった。その後、ロール本体
1の内部に、防錆処理として厚さ約10μmの無電解ニ
ッケルめっき処理を施しロール本体1を製作した。得ら
れたロール本体1を大型乾燥機に入れて80℃に加熱
し、ロール本体1の温度が均一になった後にロールを取
り出し、入れ子2を挿入した。入れ子2が定位置に設置
されたことを確認し、ロール本体1を冷却し入れ子2が
容易に動かないように仮固定した。その後、ロール本体
1と入れ子2とを溶接にて固定し、ロール本体1に接続
する軸および端面のフランジ等の部品を取り付けた。得
られたロール本体1の外表面に厚さ150μm、ビッカ
ース硬度210Hvの硬質銅っき処理6を行い、頂角1
30゜のダイヤモンドバイトを使用してピッチ100μ
mのプリズム列を並列して幅800mmに渡り切削し
た。次いで、プリズム加工部に厚さ1μmの無電解ニッ
ケルめっき処理7を行い、図2に示したような構造のロ
ール状レンズ型を得た。 (プリズムシートの製造)上記のようにして得られたプ
リズムパターンが形成されたロール状レンズ型9に、そ
の温度調節を行う熱媒を供給する配管を供給口4A、5
Aに取り付けた。ロール状レンズ型9に供給する熱媒に
は井水を使用した。熱媒は、金型温調機(カワタ社製)
を使用し35℃に温度設定し、50リットル/分の流量
でロール状レンズ型9内に供給した。このロール状レン
ズ型9を用いて、図3に示した製造装置でプリズムシー
トを製造した。ロール状レンズ型9とゴム硬度80度の
NBR製のニップロール14の間に、ロール状レンズ型
9の表面に巻き付くようにして片面に密着性向上処理を
施した厚さ125μmのポリエチレンテレフタレートフ
ィルム10(PETフィルム)を処理面がロール状レン
ズ型9側となるように装置内に導入した。ニップロール
14にはエアチューブ直径32mmのSMC製エアシリ
ンダーを使用した空気圧シリンダー15を接続し、その
動作圧0.1MPaとしてニップロール14とロール状
レンズ型9との間でPETフィルム10をニップした。
紫外線硬化性組成物11は、屈折率調整用成分および触
媒等を予め混合し、樹脂タンク12に投入した。樹脂タ
ンク12は、紫外線硬化性組成物11に接する部分は全
てSUS304とし、紫外線硬化性組成物11の液温度
を40℃±1℃に制御するため、温調機により40℃に
調整された温水を温水ジャケット層に供給した。さら
に、樹脂タンク12への投入時に発生した泡を真空ポン
プにより樹脂タンク12内を真空状態にすることにより
脱泡し、除去した。紫外線硬化性組成物11は、以下の
ような組成のものを使用し、 フェノキシエチルアクリレート 50重量部 (大阪有機化学工業社製ビスコート#192) ビスフェノールA−ジエポキシ−アクリレート 50重量部 (共栄社油脂化学工業社製エポキシエステル3000A) 2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン (チバガイギー社製ダロキュア1173) 1.5重量部 粘度が300mPa・S/40℃となるように調整し
た。真空状態とした樹脂タンク12内を常圧にもどし、
樹脂タンク12を密閉して樹脂タンク12内に0.02
MPaの空気圧をかけ、紫外線硬化性組成物11を温度
制御された配管を通し、温度制御され供給ノズル13か
らニップロール14とロール状レンズ型9の間にニップ
されているPETフィルム10上に供給した。供給ノズ
ル13としては、岩下エンジニアリング社製のMN−1
8−G13ニードルを取り付けた同社製のAV101バ
ルブを使用した。三菱電機製0.2kWギアドモーター
(減速比1/200)で毎分2.0mの速度でロール状
レンズ型9を回転させながら、紫外線硬化性組成物11
がロール状レンズ金型9とPETフィルム10の間に挟
まれた状態で、9.6kW(120W/cm)の紫外線
照射装置16から紫外線を照射し、紫外線硬化性組成物
11を硬化・賦型した後、ロール状レンズ型9から剥離
してプリズムシートを得た。このプリズムシートの製造
時に、ロール状レンズ型9の両端面から50mm内側の
表面および中央部表面の3カ所でレンズ型表面温度の測
定を、安立計器社製E型熱電対を用いて行い、その結果
を表1に示した。また、得られたプリズムシートについ
て、表面温度の測定を行ったレンズ型表面の各箇所に対
応する位置の厚さ測定を、SEMでの断面写真により行
い、その結果を表1に示した。
【表1】 表1から明らかなように、本発明のロール状レンズ型9
では、その表面の温度差は1.0℃以下という非常に均
一な温度制御が行われ、得られたプリズムシートの厚さ
の変動も2μm以下であり、実用上問題となる厚さ斑は
見られなかった。また、賦型されたプリズムパターンも
寸法精度よく、ロール状レンズ型9に形成したプリズム
パターンが精確に転写されていた。 比較例1 入れ子2をロール本体1に設置しなかった以外は、実施
例1と同様にしてロール状レンズ型9を製作した。得ら
れたロール状レンズ型9を用いて、実施例1と同様にし
てプリズムシートを製造した。このプリズムシートの製
造時に、実施例1と同様にロール状レンズ型9の両端面
から50mm内側の表面および中央部表面の3カ所でレ
ンズ型表面温度の測定を、安立計器社製E型熱電対を使
用して行い、その結果を表2に示した。また、得られた
プリズムシートについて、表面温度の測定を行ったレン
ズ型表面の各箇所に対応する位置の厚さ測定を、SEM
での断面写真により行い、その結果を表2に示した。
【表2】 表2に示した通り、比較例1のロール状レンズ型9で
は、その表面の温度差は10℃を超えるものであり、非
常に大きな温度勾配が発生していた。また、得られたプ
リズムシートの厚さの変動も16μmあり、大きな厚さ
斑が発生していた。また、賦型されたプリズムパターン
も寸法精度が悪く、ロール状レンズ型9に形成したプリ
ズムパターンの転写も精確に行われていなかった。
【発明の効果】本発明は、微細形状やレンズ形状を転写
・賦型してレンズシート等を製造する際に使用される優
れた温度制御を行うことができる転写ロールやロール状
レンズ型を提供できるとともに、厚さ斑の発生を抑制し
寸法精度を向上させ、レンズ形成原料を広い範囲にわた
って均一に硬化させ光学的精度を向上させ光学欠陥や外
観欠陥のない優れたレンズシートを得る製造方法を提供
できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の転写ロールの内部構造を示す断面図で
ある。
【図2】本発明のロール状レンズ型の内部構造を示す断
面図である。
【図3】本発明のレンズシートの製造工程を示す概略図
である。
【図4】本発明の両面レンズシートの製造工程を示す概
略図である。
【符号の説明】
1 ロール本体 2 入れ子 3 隔壁 4 第1の流路 5 第2の流路 9 ロール状レンズ型
【手続補正書】
【提出日】平成12年10月13日(2000.10.
13)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 転写ロール、ロール状レンズ型および
レンズシートの製造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルムやシート
の表面に微細形状等を転写する転写ロール、レンズ形状
を賦型するロール状レンズ型、あるいは、このロール状
レンズ型を用いたレンズシートの製造方法に関するもの
である。特に、透光性基材の一方の表面あるいは両表面
に活性エネルギー線硬化型樹脂等からなるレンズ部を形
成したプロジェクションテレビやマイクロフィルムリー
ダ等の投写スクリーン等に使用されるフレネルレンズシ
ートやレンチキュラレンズシート、液晶表示装置等に使
用されるバックライトユニット等に使用されるプリズム
シート等のレンズシートの製造に適したロール状レンズ
型あるいはレンズシートの製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】フィルムやシート等の基材表面に微細な
凹凸形状やレンズ形状等を転写・賦型するに際して、微
細な凹凸形状やレンズ形状を均一に精確に転写・賦型す
るためには、使用される転写ロール、ロール状レンズ型
(以下、両者を総称して単に「ロール」という。)の表
面温度が均一であることが要求され、ロールの温度をで
きるだけ均一に制御することが行われている。このよう
なロールの温度制御には、ロール内部に温度制御を行っ
た液体あるいは気体等の冷媒あるいは熱媒(以下、総称
して「媒体」という。)を流す方法が一般的に使用され
ている。
【0003】 特に、透光性基材の一方の表面あるいは両
表面に活性エネルギー線硬化型樹脂や熱可塑性樹脂等か
らなるレンズ部を形成したプロジェクションテレビやマ
イクロフィルムリーダ等の投写スクリーン等に使用され
るフレネルレンズシートやレンチキュラレンズシート、
液晶表示装置等に使用されるバックライトユニット等に
使用されるプリズムシート等のレンズシートにおいて
は、高解像度が要求され高精細で光学欠陥のないレンズ
シートが必要となってきている。このため、厚さ斑の発
生を抑制し寸法精度を向上させるとともに、活性エネル
ギー線硬化性組成物や熱可塑性樹脂等を広い範囲にわた
って均一に硬化させ光学的精度を向上させることが必要
となり、ロールの表面を均一に温度制御することが重要
となってきている。
【0004】 このようなロールを均一に温度制御するこ
とを目的として、例えば、特開平4−219168号公
報では、温度制御を行った温水をロールの中心部を移動
させる際に、ロール内部の壁面部で温水が滞留しないよ
うな流路構造とすることによって、ロール内部の壁面部
の熱交換率向上させる方法が提案されている。また、ロ
ール内部で液化―気化を繰り返すいわゆる蒸発潜熱を利
用する方法等も提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のロール
の温度制御方法は、ロールの内部を一方向に媒体を流
す、すなわちロールの片面より冷媒あるいは熱楳を供給
して反対側より排出させる方法が採用されており、ロー
ルと供給された媒体の間での熱交換により、媒体の供給
側と排出側で温度差が発生しロールの軸方向に温度勾配
が発生するものであった。このため、形成する微細形状
やレンズ形状および厚さがロールの軸方向で不均一とな
り、転写形状の寸法精度が損なわれたり精確な形状転写
ができないことにより光学欠陥等の欠陥発生の原因とな
っていた。この現象は、ロール長が長い場合に、その温
度差がより拡大して発生し、より顕著なものであった。
【0006】 例えば、ロールの外周部にプリズム形状等
の微細なレンズ形状を精密加工により形成したレンズ型
を用いて溶融した熱可塑性樹脂に連続してレンズ形状を
転写する方法や、レンズ型と透光性基材の間に活性エネ
ルギー線硬化性組成物を流し込み、活性エネルギー線を
照射することにより活性エネルギー線硬化性組成物を硬
化させて転写・賦型する方法によりレンズシートを製造
する際に使用されるロール状レンズ型においては、レン
ズ型の温度斑が接触する樹脂や組成物に伝わり、その粘
度を変動させてレンズシートの厚さ斑等を引き起こし、
光学欠陥や外観欠陥が発生する。このように、レンズシ
ート全体の厚さに対して10%以上の厚さ斑がある場合
には、干渉縞の発生や焦点距離および光路長等の変動が
発生しする。また、厚さ斑の変化が急激に発生する場合
には、レンズシート全体の厚さに対して5%程度の厚さ
斑であっても光学的欠陥や外観欠陥を発生させるため、
レンズシートの厚さ斑を5%以下にすることが必要とさ
れている。
【0007】 そこで、本発明は、微細形状やレンズ形状
を転写・賦型してレンズシート等を製造する際に使用さ
れる優れた温度制御を行うことができる転写ロールやロ
ール状レンズ型を提供するとともに、厚さ斑の発生を抑
制し寸法精度を向上させ、レンズ形成原料を広い範囲に
わたって均一に硬化させ光学的精度を向上させ光学欠陥
や外観欠陥のない優れたレンズシートを得る製造方法を
提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決させるための手段】本発明者等は、このよ
うな状況に鑑み、転写ロールやロール状レンズ型の冷媒
あるいは熱楳の流路を特定の構造とすることによって、
極めて均一な温度制御を行うことができることを見出
し、本発明に到達したものである。
【0009】 すなわち、本発明の転写ロールは、内部に
冷媒あるいは熱媒を流す流路を有する転写ロールにおい
て、転写ロールの第1端から第2端に向けて冷媒あるい
は熱媒を流す第1の流路と、転写ロールの第2端から第
1端に向けて冷媒あるいは熱媒を流す第2の流路とを有
し、第1の流路と第2の流路とが交互に配置されている
ことを特徴とするものである。また、本発明のロール状
レンズ型は、上記のような転写ロールにおいて、その表
面にレンズパターンが形成されていることを特徴とする
ものである。
【0010】 さらに、本発明の第1のレンズシートの製
造方法は、上記のようなロール状レンズ型のレンズパタ
ーン形成面と透光性基材との間に活性エネルギー線硬化
性組成物を注入し、透光性基材と円筒形レンズ型の間に
活性エネルギー線硬化性組成物が挟持された状態で活性
エネルギー線を照射して活性エネルギー線硬化性組成物
を硬化し透光性基材の少なくとも一方の面にレンズ部を
形成することを特徴とするものである。
【0011】 また、本発明の第2のレンズシートの製造
方法は、表面に第1のレンズパターンが形成された前記
のロール状レンズ型のレンズパターン形成面と透光性基
材の一方の表面との間に活性エネルギー線硬化性組成物
を注入し、透光性基材と円筒形レンズ型の間に活性エネ
ルギー線硬化性組成物が挟持された状態で活性エネルギ
ー線を照射して活性エネルギー線硬化性組成物を硬化し
透光性基材の一方の面に第1のレンズ部を形成した後、
表面に第2のレンズパターンが形成された前記のロール
状レンズ型のレンズパターン形成面と透光性基材の他方
の表面との間に活性エネルギー線硬化性組成物を注入
し、透光性基材と円筒形レンズ型の間に活性エネルギー
線硬化性組成物が挟持された状態で活性エネルギー線を
照射して活性エネルギー線硬化性組成物を硬化し透光性
基材の他方の面に第2のレンズ部を形成することを特徴
とするものである。
【0012】 本発明においては、ロールの第1端から第
2端に向けて冷媒あるいは熱媒を流す第1の流路と、第
2端から第1端に向けて冷媒あるいは熱媒を流す第2の
流路とを交互に配置することにより、ロール表面の温度
勾配が小さく、均一に温度制御されたロールにより微細
形状やレンズ形状を転写・賦型することによって、転写
・賦型精度を向上させるとともに、転写・賦型材料を広
い範囲にわたって均一に硬化させることができるもので
ある。
【0013】
【発明の実施の形態】まず、本発明の転写ロールおよび
ロール状レンズ型について、図を参照して説明する。図
1は、本発明の転写ロール、ロール状レンズ型の構造を
概略示した断面図である。図中1は、円筒形状のロール
本体であり、一般的にロール材料として用いられる機械
構造用炭素鋼管等の鉄系材料、アルミ合金、銅合金等の
非鉄材料等からなる。特に、機械加工時の熱により残留
応力が解放され歪まないように予め熱処理を行った材料
を使用することが好ましい。また、錆び等の腐食の恐れ
がある鉄系材料等を使用する場合は、ロール本体の外表
面および内表面に防錆めっきを行うことが好ましい。さ
らに、長尺あるいは大径の大型ロールの場合には、炭素
繊維強化プラスチック等の機械的強度に優れた複合材料
を用いることもできる。
【0014】 本発明の転写ロール、ロール状レンズ型に
おいては、ロール本体1の内部に温度制御を行うための
媒体を流す流路4、5が形成されている。本発明ににお
いては、ロール本体1の内部に媒体の流れ方向の異なる
第1の流路4および第2の流路5を形成することを特徴
とする。第1の流路4は、ロールの第1端Aに設けられ
た供給口4Aから媒体を供給し、ロール本体1の内部を
第1端Aから第2端Bに向けて媒体を流し、第2端Bに
設けられた排出口4Bから排出するように形成された流
路である。また、第2の流路は、ロールの第2端Bに設
けられた供給口5Bから媒体を供給し、ロール本体1の
内部を第2端Bから第1端Aに向けて媒体を流し、第1
端Aに設けられた排出口5Aから排出するように形成さ
れた流路である。このように、ロール本体1の内部で媒
体の流れる方向が異なる2種の流路を形成することによ
って、ロール本体1の表面の温度勾配を極力小さくで
き、微細形状やレンズ形状を転写・賦型してレンズシー
ト等のシート状賦型品を製造する際して、厚さ斑の発生
を抑制し寸法精度を向上させ、賦型原料を広い範囲にわ
たって均一に硬化させ光学的精度を向上させ光学欠陥や
外観欠陥のない優れた賦型品を得ることができるもので
ある。
【0015】 さらに、第1の流路と第2の流路は、ロー
ル本体1の内部において交互に位置するように配置さる
ことにより、第1の流路を流れる媒体と第2の流路を流
れる媒体との間で相互に熱交換が行われ、各媒体の温度
変動を抑止できロール本体1の表面をより均一に温度制
御することが可能となる。本発明において、第1の流路
と第2の流路を交互に位置するように配置するとは、そ
れぞれの流路を1つおきに交互に配置することが媒体相
互間の熱交換の効率上好ましいが、このような配置に限
定されるものではなく、それぞれの流路を複数本ずつ交
互に配置してもよいし、一方の流路間に他方の流路を複
数本配置する配列を繰り返すようにしてもよい。しか
し、同一の流路を複数本連続して配置する場合には、熱
交換効率の観点から2〜3本程度を連続して配置するこ
とが好ましい。
【0016】 このように構成される転写ロール、ロール
状レンズ型のロール本体1の表面は、その外周面の温度
を全面において所定温度(設定温度)から−3〜+3℃
の範囲内とすることが好ましい、さらに好ましくは所定
温度から−2〜+2℃の範囲内、より好ましくは所定温
度から−1〜+1℃の範囲内になるように制御する。
【0017】 また、本発明の転写ロール、ロール状レン
ズ型を用いてレンズ形状等の微細な光学パターンを転写
・賦型する場合には、その微細形状およびピッチ等を精
確に転写・賦型することが所望の光学特性等を得るため
に必要であり、ロール表面の部分的な温度上昇による局
所的な寸法変動等を抑制することも必要となる。このた
め、ロール表面の温度制御は軸方向だけではなく円周方
向での温度制御も行うことが必要となり、媒体を円周方
向へも流れるように流路4、5を形成することが好まし
い。このような流路4、5は、ロール本体1の中心部へ
媒体の供給パイプを配置して、この供給パイプから流路
4、5を円周方向に複数分岐させて媒体が円周方向に流
れるようにしてもよいが、流路4、5に多数の分岐点が
存在するため配管抵抗が大きくなり、媒体の供給効率の
低下を招く場合がある。このため、媒体を円周方向への
流すための流路4、5は、図1に示したように、ロール
本体1の端面近傍で供給直後の媒体が円周方向にスパイ
ラル状に流れるように、流路4、5がロール本体1の内
表面に沿って螺旋状になるように形成することが好まし
い。
【0018】 このように、媒体を円周方向へスパイラル
状に流れるように4、5流路を形成すると、ロール本体
1の軸方向に直線的に流路4、5形成する場合と比較し
て、流路4、5の全長が長くなり、流路4、5の断面積
および媒体の流量が同一であれば、媒体がロール本体1
の内部に滞在する時間が長くなり熱交換の効率は向上す
るものの、媒体の温度変化によるロール本体1の表面の
温度斑が発生しやすくなる傾向にある。このため、螺旋
状に形成した流路4、5のロール本体1の円周面を回る
回数を0.5〜10周とすることがロール本体1の表面
の温度斑の発生を抑えることから好ましく、より好まし
くは1〜5周の範囲である。
【0019】 本発明において、第1の流路4および第2
の流路5は、それぞれ複数本の流路を形成することがで
きる。この場合、ロール本体1の端面を複数個に均等に
区分けして、各区分毎に1本の流路の供給口4A、5B
を配置することが好ましい。このロール本体1の端面の
区分けは、区分けした際の区分毎の円弧の長さが5〜1
50mmとなる程度とすることが好ましく、さらに好ま
しくは10〜100mmの範囲である。これは、区分け
数が多すぎるとロール本体1内部に流路4、5を形成す
るための隔壁3の面積が多くなり、ロール本体1の温度
制御を行う媒体が接触する面積が減少し熱交換効率の低
下を招く傾向にあるためである。また、逆に区分け数が
少なすぎると、媒体の滞留が発生しやすくなるととも
に、第1の流路を流れる媒体と第2の流路を流れる媒体
との間で相互に行われる熱交換が少なくなり、各媒体の
温度変動が発生しやすくなる傾向にあるためである。
【0020】 この流路4、5は、ロール本体1に入れ子
2を挿入することによって形成することができる。入れ
子2としては、その外周部に流路4、5の隔壁となるフ
ィン3を有し、内部は重量を軽減させるため中空構造と
なっているものを使用することができる。入れ子2を構
成する材料としては、機械構造用炭素鋼管等の鉄系材
料、アルミ合金等のロール本体1と同様の材料を使用す
ることが可能である。ロール本体1への入れ子2の設置
は、ロール本体1と別個に製作した入れ子2をロール本
体1に挿入し固定することによって行われる。入れ子2
のロール本体1への固定は、ロール本体1の内面に溶接
等で固定してもよいが、溶接部分が多くなるとロール本
体1自体のひずみの発生原因となるため、必要最低限に
押さえることが好ましい。また、ロール本体1の端部に
入れ子2の一部を突出させて外側よりロール本体1に溶
接固定することもできる。
【0021】 流路4、5に供給される媒体としては、液
体あるいは気体が使用できるが、熱容量の大きさ等の観
点から水等の液体を使用することが好ましく、目的に応
じて最適な媒体を適宜選定することができる。例えば、
ロール本体1や入れ子2の腐食等を考慮した場合には、
低粘度の油を使用することが好ましい。
【0022】 本発明の転写ロールは、その表面に微細な
凹凸形状を有するものだけでなく、表面が平滑な面であ
ってもよく、プラスチックシート等の表面に平滑面を形
成したり、プラスチックシート等の厚さを制御するため
の転写ロールとしても使用することができる。中でも、
透光性基材の一方の表面あるいは両表面に活性エネルギ
ー線硬化型樹脂等からなるレンズ部を形成したプロジェ
クションテレビやマイクロフィルムリーダ等の投写スク
リーン等に使用されるフレネルレンズシートやレンチキ
ュラレンズシート、液晶表示装置等に使用されるバック
ライトユニット等に使用されるプリズムシート等のレン
ズシートの製造に使用される微細なレンズ形状を表面に
形成したロール状レンズ型として特に適している。微細
なレンズ形状としては、特に限定されるものではなく、
例えば、プリズム形状、レンチキュラーレンズ形状、フ
レネルレンズ形状、マイクロレンズ形状等などが挙げら
れる。レンズ形状は、ロール状レンズ型の円周方向に沿
った同一断面形状のパターンが繰り返し形成されたもの
でもよいし、ロール状レンズ型の円筒面に2次元的に配
列された形状であってもよい。また、ロール状レンズ型
に刻印されるレンズ形状はピッチ0.01μm〜10m
m程度のものであるが、本発明のロール状レンズ型はピ
ッチ1μm〜1mm程度の微細なレンズ形状を転写・賦
型する場合に特に適している。
【0023】 このようなレンズ形状等の微細形状の転写
・賦型に本発明の転写ロール、ロール状レンズ型を使用
する場合は、ロール本体1の表面に微細形状を形成する
ためロール本体1を精密加工に適したアルミ合金や銅合
金等で構成することもできる。また、図2に示すよう
に、鉄系材料等の機械的強度の高い材料でロール本体1
を構成し、ロール本体1の表面にダイヤモンドバイト等
での加工に適する加工層6を銅メッキやニッケルメッキ
等のめっき処理等により形成してもよい。ロール本体1
は、内外周面を機械加工で平滑に仕上げておくことが、
ロール本体1の表面への微細加工を行う際の動バランス
の調整等の観点から好ましい。
【0024】 次に、本発明のロール状レンズ型を用いて
レンズシートを製造する方法について、図3および4を
参照して説明する。図3は、透光性基材10の一方の表
面にレンズ部を形成したレンズシートの製造工程を示す
ものである。図中9は、プリズム列パターン等のレンズ
パターンが刻印された本発明のロール状レンズ型であ
る。
【0025】 ロール状レンズ型9には、そのレンズパタ
ーン形成面に沿って透光性基材10が供給されており、
ロール状レンズ型9と透光性基材10の間に活性エネル
ギー線硬化性組成物11が樹脂タンク12から供給ノズ
ル13を通して連続的に供給される。透光性基材10の
外側には、供給された活性エネルギー線硬化性組成物1
1の厚さを均一にさせるためのニップロール14が設置
されている。このニップロール14は、活性エネルギー
線硬化性組成物11の厚さを正確に調整するためのもの
であり、圧力調整機構15によって操作されるようにな
っている。
【0026】 活性エネルギー線硬化性組成物11をロー
ル状レンズ型9と透光性基材10の間に供給した後、活
性エネルギー線硬化性組成物11がロール状レンズ型9
と透光性基材10の間に挟まれた状態で、活性エネルギ
ー線照射装置16から活性エネルギー線を透光性基材1
0を通して照射して、活性エネルギー線硬化性組成物1
1を重合硬化しレンズ型に形成されたレンズパターンの
転写・賦型を行い、透光性基材10の一方の表面にレン
ズ部を形成する。
【0027】 図4は、透光性基材10の両方の表面にレ
ンズ部を形成した両面レンズシートの製造工程を示すも
のである。図中9および9’は、レンチキュラーレンズ
単位等が刻印されたレンズパターンを有する本発明のロ
ール状レンズ型である。第1のロール状レンズ型9に
は、そのレンズパターン形成面に沿って透光性基材10
が供給されており、第1のロール状レンズ型9と透光性
基材10の間に第1の活性エネルギー線硬化性組成物1
1が樹脂タンク12から供給ノズル13を通して供給さ
れる。透光性基材10の外側には、供給された第1の活
性エネルギー線硬化性組成物11の厚さを均一にさせる
ための圧力調整機構9によって操作されるニップロール
14が設置されている。
【0028】 第1の活性エネルギー線硬化性組成物11
を第1のロール状レンズ型9と透光性基材10の間に供
給した後、第1の活性エネルギー線硬化性組成物11が
第1のロール状レンズ型9と透光性基材10の間に挟ま
れた状態で、活性エネルギー線照射装置16から活性エ
ネルギー線を透光性基材10を通して照射して、第1の
活性エネルギー線硬化性組成物11を重合硬化しレンズ
型に形成されたレンズパターンの転写を行い、透光性基
材10の一方の表面に第1のレンズ部を形成する。
【0029】 次いで、一方の表面にレンズ部が形成され
た透光性基材11は、第2のロール状レンズ型9’のレ
ンズパターン形成面に他方の面が沿って当接するように
供給される。第2のロール状レンズ型9’は、第1のロ
ール状レンズ型9と一定の間隔をおいて設置さることが
好ましい。第1のロール状レンズ型9と第2のロール状
レンズ型9’を間隔を設けて設置する場合には、透光性
基材10上に第1のレンズ部が形成された厚さよりも大
きくすることが好ましく、1〜10mm程度以上の間隔
を設けることが好ましい。
【0030】 第2のロール状レンズ型9’と透光性基材
10の間に第2の活性エネルギー線硬化性組成物11’
が樹脂タンク12’から供給ノズル13‘を通して供給
される。透光性基材10の外側には、供給された第2の
活性エネルギー線硬化性組成物11’の厚さを均一にさ
せるための圧力調整機構15’によって操作されるニッ
プロール14’が設置されている。第2の活性エネルギ
ー線硬化性組成物11’を第2のロール状レンズ型9’
と透光性基材10の間に供給した後、第2の活性エネル
ギー線硬化性組成物11’が第2のロール状レンズ型
9’と透光性基材10の間に挟まれた状態で、活性エネ
ルギー線照射装置16’から活性エネルギー線を透光性
基材10を通して照射して、第2の活性エネルギー線硬
化性組成物11’を重合硬化しレンズ型に形成されたレ
ンズパターンの転写を行い、透光性基材10の他方の表
面に第2のレンズ部を形成する。
【0031】 上記のようなレンズシートの製造方法にお
いて、ロール状レンズ型9、9’は、レンズパターンが
形成された薄板レンズ型をロール本体1に巻き付けて固
定したものを使用することもできるし、切削素材粒子の
均一化および微細化のために、銅やニッケル等のメッキ
を厚肉に形成して、メッキ層部分にレンズパターンを形
成することもできる。
【0032】 ニップロール14、14’としては、金属
製ロール、ゴム製ロール等が使用される。また、活性エ
ネルギー線硬化性組成物11、11‘の厚さを均一にさ
せるためには、ニップロール14、14’の真円度、表
面粗さ等について高い精度で加工されたものが好まし
く、ゴム製ロールの場合にはゴム硬度が60度以上の高
い硬度のものが好ましい。圧力調整機構15、15’と
しては、油圧シリンダー、空気圧シリンダー、各種ネジ
機構等が使用できるが、機構の簡便さ等の観点から空気
圧シリンダーが好ましい。空気圧は、圧力調整弁等によ
って制御される。
【0033】 活性エネルギー線照射装置16、16’と
しては、化学反応用ケミカルランプ、低圧水銀ランプ、
高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、可視光ハロゲ
ンランプ等が使用される。活性エネルギー線の照射量と
しては、200〜600nmの波長の積算エネルギーが
0.1〜50J/cmとなる程度とすることが好まし
い。また、活性エネルギー線の照射雰囲気としては、空
気中でもよいし、窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気
下でもよい。
【0034】 本発明において、レンズシートの製造に使
用される活性エネルギー線硬化性組成物11、11’と
しては、紫外線、電子線等の活性エネルギー線で硬化さ
せたものであれば特に限定されるものではないが、例え
ば、ポリエステル類、エポキシ系樹脂、ポリエステル
(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレー
ト、ウレタン(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリ
レート系樹脂等が挙げられる。中でも、(メタ)アクリ
レート系樹脂がその光学特性等の観点から特に好まし
い。
【0035】 このような硬化樹脂に使用される活性エネ
ルギー線硬化性組成物11、11’としては、取扱い性
や硬化性等の点で、多価アクリレートおよび/または多
価メタクリレート(以下、多価(メタ)アクリレートと
記載)、モノアクリレートおよび/またはモノメタクリ
レート(以下、モノ(メタ)アクリレートと記載)、お
よび活性エネルギー線による光重合開始剤を主成分とす
ものが好ましい。代表的な多価(メタ)アクリレートと
しては、ポリオールポリ(メタ)アクリレート、ポリエ
ステルポリ(メタ)アクリレート、エポキシポリ(メ
タ)アクリレート、ウレタンポリ(メタ)アクリレート
等が挙げられる。これらは、単独あるいは2種以上の混
合物として使用される。また、モノ(メタ)アクリレー
トとしては、モノアルコールのモノ(メタ)アクリル酸
エステル、ポリオールのモノ(メタ)アクリル酸エステ
ル等が挙げられる。
【0036】 透光性基材10としては、紫外線、電子線
等の活性エネルギー線を透過する材料であれば特に限定
されず、柔軟な硝子板等を使用することもできるが、ポ
リエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート
系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリメタクリルイミド系樹
脂等の透光性樹脂シートやフィルムが好ましい。特に、
レンズ部の屈折率よりも屈折率が低く、表面反射率の低
いポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート
とポリフッ化ビニリデン系樹脂との混合物、ポリカーボ
ネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエ
ステル系樹脂からなるものが好ましい。透光性基材の厚
さは、その用途によっても異なり20μm〜500μm
程度の範囲のものが使用される。なお、透光性基材に
は、活性エネルギー線硬化性組成物からなるレンズ部と
透光性基材との密着性を向上させるために、その表面に
アンカーコート処理等の密着性向上処理を施したものが
好ましい。
【0037】 本発明により製造されたレンズシートとし
ては、例えば、液晶表示装置等のバックライトに使用さ
れるプリズムシート、液晶パネルに使用されるマクロレ
ンズアレイシート、プロジェクションテレビ等の投写ス
クリーンに使用されるレンチキュラーレンズシート、フ
レネルレンズシート等が挙げられるが、その他の各種光
学装置に使用される凹凸形状を表面に有したレンズシー
トであってもよい。中でも、レンズピッチの高精細、高
精度が要求されるレンズシート等に特に適したものであ
る。
【0038】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
する。 実施例1 (ロール状レンズ型の製造)まず、機械構造用炭素鋼管
の表面仕上げを行い、直径270mm、厚さ10mm、
長さ800mmの鋼管を準備した。次いで、鋼管の両端
面から50mmの場所に厚さ10mmの鉄板を溶接する
とともに、両端面に媒体の供給口を形成した鉄板を溶接
した。さらに、鋼管端面に旋盤加工時にチャックするた
めの治具を取り付け、外周部に螺旋状の溝加工を行い媒
体の流路4、5および隔壁となるフィン3を形成した。
流路4、5は最外部での幅が約25mm、深さ8mmと
し、供給口から排出口の間でロール本体1の円周上を2
周するように螺旋状に形成した。その後、フィン3のバ
リ等の除去を行い、外周部の防錆処理として厚さ10μ
mの無電解ニッケルめっき処理を行い入れ子2を製作し
た。
【0039】 一方、予め熱処理を施した機械構造用炭素
鋼管を直径300mm、肉厚15mm、長さ900mm
のロールに仕上げロール本体1とした。ロール本体1の
内径の公差が、入れ子2のフィン3の外径に対し0〜5
0μmとなるように内面仕上げを行い、加工終了後に測
定した内径は270.045mmであった。その後、ロ
ール本体1の内部に、防錆処理として厚さ約10μmの
無電解ニッケルめっき処理を施しロール本体1を製作し
た。
【0040】 得られたロール本体1を大型乾燥機に入れ
て80℃に加熱し、ロール本体1の温度が均一になった
後にロールを取り出し、入れ子2を挿入した。入れ子2
が定位置に設置されたことを確認し、ロール本体1を冷
却し入れ子2が容易に動かないように仮固定した。その
後、ロール本体1と入れ子2とを溶接にて固定し、ロー
ル本体1に接続する軸および端面のフランジ等の部品を
取り付けた。得られたロール本体1の外表面に厚さ15
0μm、ビッカース硬度210Hvの硬質銅っき処理6
を行い、頂角130゜のダイヤモンドバイトを使用して
ピッチ100μmのプリズム列を並列して幅800mm
に渡り切削した。次いで、プリズム加工部に厚さ1μm
の無電解ニッケルめっき処理7を行い、図2に示したよ
うな構造のロール状レンズ型を得た。
【0041】 (プリズムシートの製造)上記のようにし
て得られたプリズムパターンが形成されたロール状レン
ズ型9に、その温度調節を行う熱媒を供給する配管を供
給口4A、5Aに取り付けた。ロール状レンズ型9に供
給する熱媒には井水を使用した。熱媒は、金型温調機
(カワタ社製)を使用し35℃に温度設定し、50リッ
トル/分の流量でロール状レンズ型9内に供給した。
【0042】 このロール状レンズ型9を用いて、図3に
示した製造装置でプリズムシートを製造した。ロール状
レンズ型9とゴム硬度80度のNBR製のニップロール
14の間に、ロール状レンズ型9の表面に巻き付くよう
にして片面に密着性向上処理を施した厚さ125μmの
ポリエチレンテレフタレートフィルム10(PETフィ
ルム)を処理面がロール状レンズ型9側となるように装
置内に導入した。ニップロール14にはエアチューブ直
径32mmのSMC製エアシリンダーを使用した空気圧
シリンダー15を接続し、その動作圧0.1MPaとし
てニップロール14とロール状レンズ型9との間でPE
Tフィルム10をニップした。紫外線硬化性組成物11
は、屈折率調整用成分および触媒等を予め混合し、樹脂
タンク12に投入した。樹脂タンク12は、紫外線硬化
性組成物11に接する部分は全てSUS304とし、紫
外線硬化性組成物11の液温度を40℃±1℃に制御す
るため、温調機により40℃に調整された温水を温水ジ
ャケット層に供給した。さらに、樹脂タンク12への投
入時に発生した泡を真空ポンプにより樹脂タンク12内
を真空状態にすることにより脱泡し、除去した。
【0043】 紫外線硬化性組成物11は、以下のような
組成のものを使用し、 フェノキシエチルアクリレート 50重量部 (大阪有機化学工業社製ビスコート#192) ビスフェノールA−ジエポキシ−アクリレート 50重量部 (共栄社油脂化学工業社製エポキシエステル3000A) 2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン (チバガイギー社製ダロキュア1173) 1.5重量部 粘度が300mPa・S/40℃となるように調整し
た。
【0044】 真空状態とした樹脂タンク12内を常圧に
もどし、樹脂タンク12を密閉して樹脂タンク12内に
0.02MPaの空気圧をかけ、紫外線硬化性組成物1
1を温度制御された配管を通し、温度制御され供給ノズ
ル13からニップロール14とロール状レンズ型9の間
にニップされているPETフィルム10上に供給した。
供給ノズル13としては、岩下エンジニアリング社製の
MN−18−G13ニードルを取り付けた同社製のAV
101バルブを使用した。三菱電機製0.2kWギアド
モーター(減速比1/200)で毎分2.0mの速度で
ロール状レンズ型9を回転させながら、紫外線硬化性組
成物11がロール状レンズ金型9とPETフィルム10
の間に挟まれた状態で、9.6kW(120W/cm)
の紫外線照射装置16から紫外線を照射し、紫外線硬化
性組成物11を硬化・賦型した後、ロール状レンズ型9
から剥離してプリズムシートを得た。
【0045】 このプリズムシートの製造時に、ロール状
レンズ型9の両端面から50mm内側の表面および中央
部表面の3カ所でレンズ型表面温度の測定を、安立計器
社製E型熱電対を用いて行い、その結果を表1に示し
た。また、得られたプリズムシートについて、表面温度
の測定を行ったレンズ型表面の各箇所に対応する位置の
厚さ測定を、SEMでの断面写真により行い、その結果
を表1に示した。
【0046】
【表1】
【0047】表1から明らかなように、本発明のロール
状レンズ型9では、その表面の温度差は1.0℃以下と
いう非常に均一な温度制御が行われ、得られたプリズム
シートの厚さの変動も2μm以下であり、実用上問題と
なる厚さ斑は見られなかった。また、賦型されたプリズ
ムパターンも寸法精度よく、ロール状レンズ型9に形成
したプリズムパターンが精確に転写されていた。
【0048】 比較例1 入れ子2をロール本体1に設置しなかった以外は、実施
例1と同様にしてロール状レンズ型9を製作した。得ら
れたロール状レンズ型9を用いて、実施例1と同様にし
てプリズムシートを製造した。
【0049】 このプリズムシートの製造時に、実施例1
と同様にロール状レンズ型9の両端面から50mm内側
の表面および中央部表面の3カ所でレンズ型表面温度の
測定を、安立計器社製E型熱電対を使用して行い、その
結果を表2に示した。また、得られたプリズムシートに
ついて、表面温度の測定を行ったレンズ型表面の各箇所
に対応する位置の厚さ測定を、SEMでの断面写真によ
り行い、その結果を表2に示した。
【0050】
【表2】
【0051】表2に示した通り、比較例1のロール状レ
ンズ型9では、その表面の温度差は10℃を超えるもの
であり、非常に大きな温度勾配が発生していた。また、
得られたプリズムシートの厚さの変動も16μmあり、
大きな厚さ斑が発生していた。また、賦型されたプリズ
ムパターンも寸法精度が悪く、ロール状レンズ型9に形
成したプリズムパターンの転写も精確に行われていなか
った。
【0052】
【発明の効果】本発明は、微細形状やレンズ形状を転写
・賦型してレンズシート等を製造する際に使用される優
れた温度制御を行うことができる転写ロールやロール状
レンズ型を提供できるとともに、厚さ斑の発生を抑制し
寸法精度を向上させ、レンズ形成原料を広い範囲にわた
って均一に硬化させ光学的精度を向上させ光学欠陥や外
観欠陥のない優れたレンズシートを得る製造方法を提供
できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の転写ロールの内部構造を示す断面図で
ある。
【図2】本発明のロール状レンズ型の内部構造を示す断
面図である。
【図3】本発明のレンズシートの製造工程を示す概略図
である。
【図4】本発明の両面レンズシートの製造工程を示す概
略図である。
【符号の説明】 1 ロール本体 2 入れ子 3 隔壁 4 第1の流路 5 第2の流路 9 ロール状レンズ型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 3/08 G02B 3/08 // B29K 101:10 B29K 101:10 B29L 11:00 B29L 11:00 Fターム(参考) 4F202 AA39 AD05 AD08 AG01 AH73 AJ09 AK01 AR06 CA04 CB02 CB29 CD03 CD27 CK41 CN14 CN27 4F204 AA39 AD05 AD08 AG01 AG03 AH74 AJ02 AJ09 EA03 EA04 EB02 EF05 EF23 EK04 EK13 EK17 EK18

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に冷媒あるいは熱媒を流す流路を有
    する転写ロールにおいて、転写ロールの第1端から第2
    端に向けて冷媒あるいは熱媒を流す第1の流路と、転写
    ロールの第2端から第1端に向けて冷媒あるいは熱媒を
    流す第2の流路とを有し、第1の流路と第2の流路とが
    交互に配置されていることを特徴とする転写ロール。
  2. 【請求項2】 第1の流路と第2の流路が螺旋状に形成
    されていることを特徴とする請求項1記載の転写ロー
    ル。
  3. 【請求項3】 転写ロールの表面に微細な凹凸形状が形
    成されていることを特徴とする請求項1または2記載の
    転写ロール。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載の転写ロールにお
    いて、その表面にレンズパターンが形成されていること
    を特徴とするロール状レンズ型。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のロール状レンズ型のレン
    ズパターン形成面と透光性基材との間に活性エネルギー
    線硬化性組成物を注入し、透光性基材と円筒形レンズ型
    の間に活性エネルギー線硬化性組成物が挟持された状態
    で活性エネルギー線を照射して活性エネルギー線硬化性
    組成物を硬化し透光性基材の少なくとも一方の面にレン
    ズ部を形成することを特徴とするレンズシートの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 表面に第1のレンズパターンが形成され
    た請求項4記載のロール状レンズ型のレンズパターン形
    成面と透光性基材の一方の表面との間に活性エネルギー
    線硬化性組成物を注入し、透光性基材と円筒形レンズ型
    の間に活性エネルギー線硬化性組成物が挟持された状態
    で活性エネルギー線を照射して活性エネルギー線硬化性
    組成物を硬化し透光性基材の一方の面に第1のレンズ部
    を形成した後、表面に第2のレンズパターンが形成され
    た請求項4記載のロール状レンズ型のレンズパターン形
    成面と透光性基材の他方の表面との間に活性エネルギー
    線硬化性組成物を注入し、透光性基材と円筒形レンズ型
    の間に活性エネルギー線硬化性組成物が挟持された状態
    で活性エネルギー線を照射して活性エネルギー線硬化性
    組成物を硬化し透光性基材の他方の面に第2のレンズ部
    を形成することを特徴とするレンズシートの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010064412A (ja) * 2008-09-12 2010-03-25 Aida Eng Ltd 熱板装置及び熱転写プレス装置

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